JP2004024483A - カテーテル用プラグ - Google Patents
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Abstract
【課題】カテーテル用針を皮膚内に刺した際の血液等の流出を有効にとめることができるカテーテル用プラグを提供する。
【解決手段】カテーテル用針のハブ部の端に接続するカテーテル用プラグであって、内部に逆流防止機構を設けていることを特徴とするカテーテル用プラグである。
【選択図】 図1
【解決手段】カテーテル用針のハブ部の端に接続するカテーテル用プラグであって、内部に逆流防止機構を設けていることを特徴とするカテーテル用プラグである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカテーテル用プラグに関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来のカテーテル用針とカテーテル用プラグとを接続し組立てた状態を示す概略図である。
【0003】
カテーテル用針4は、金属製細管からなり先端41が尖った針部42と、針部42の他端43に接続された透明樹脂製のハブ部44と、からなる。ハブ部44は円筒形状であり、自由端には、カテーテル用プラグ5の一端51を密に嵌合し接続することができる。
【0004】
カテーテル用プラグ5は透明樹脂製であり、円筒形状である。内部には何らの構造も取り付けてはなく、他端52には多孔質材料のフィルタ53が取り付けてある。
【0005】
図5は従来の翼状針カテーテルの概略図である。
【0006】
金属製細管からなり先端41が尖った針部42と、針部42の他端43に接続された小径ハブ部45と、小径ハブ部45の他端46に接続された可撓チューブ47と、可撓チューブ47の他端48に接続された接続部49と、小径ハブ部45の側面に左右側方へ、それぞれ伸びる可撓弾性の2枚の翼54,55とからなる。
【0007】
接続部49には不図示の点滴チューブを接続することができるが、そのためには接続部49に取り付けられたキャップ56を取り外した後に、点滴チューブの端部を差し込み接続する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
カテーテル用針を皮膚内に差し込み、カテーテル用針の先端が血管内に達すると、血圧によって血液がカテーテル用針を通って外部へ漏出する。漏出をできる限り少なくするために、医師や看護人は内針を引き抜き、点滴チューブを外針ハブに接続する作業を急がなければならない。すると、医師や看護人等はあわてて内針の尖端部を自分の指などに刺してしまい、血液中のウィルスにより感染症に罹るという事故が起き問題である。
【0009】
翼状針についても全く同様の問題が生じる。
【0010】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、カテーテル用針を皮膚内に刺した際の血液等の流出を有効にとめることができるカテーテル用プラグを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、請求項1に記載の本発明に係るカテーテル用プラグ、すなわち、カテーテル用針のハブ部の端に接続するカテーテル用プラグであって、内部に逆流防止機構を設けていることを特徴とするカテーテル用プラグによって、達成される。
【0012】
本発明の好ましい実施態様においては、逆流防止機構がカテーテル用針側からの液体の流入を阻止する逆止弁である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るカテーテル用プラグの実施形態について、添付図面を参照して、詳細に説明する。
【0014】
第1実施形態
図1は第1実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその正面断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【0015】
カテーテル用プラグは、透明樹脂製のフレーム1と、金属製のカシメキャップ2と、逆止弁3と、からなる。
【0016】
透明樹脂製のフレーム1は、小径部11と、円筒状の本体部12と、フランジ部13とが連結した形状であり、中心軸10のまわりに回転対称であり、内管が互いに連通している。小径部11の内管14が最も細く、本体部12の内管16は太くフランジ部13に向かうにしたがって、徐々に径が大きくなっており、小径部11の内管14と本体部12の内管16との境にはテーパー状内管15が位置している。
【0017】
カシメキャップ2は、カシメピンと呼ばれることもあり、中空円錐状のテーパー部21と、その小径口に連続する直管部22と、からなる。
【0018】
逆止弁3は、金属製の逆止弁ホルダー31と、シリコーンゴム、天然ゴム、合成ゴム製の弁本体32と、からなる。逆止弁ホルダー31は、中空円錐状のテーパー部311と、テーパー部311の小径口に連続する中間直管部312と、R部313と、R部313の小径口に連続する小径直管部314と、からなる。一方、弁本体32は、中空円錐部321と、中空円錐部321の大径口に連続する中空直管部322と、からなる。中空円錐部321の頂点には弁スリット323が切り込まれている。弁スリット323は十字形であり、4本の直線状切込みが頂点において角度90°で交わっている。
【0019】
カシメキャップ2はフレーム1のテーパー面に接して配置されており、カシメキャップ2の大径口の外縁がフレーム1の内面の円周溝部17に嵌合し固定されている。
【0020】
また、逆止弁3は、フレーム1の本体部12の内部に配置されており、逆止弁ホルダー31の大径口の外縁が本体部12の内面の円周溝18に嵌合し固定されている。そして、弁本体32の中空直管部322の内面は逆止弁ホルダー31のテーパー部311及び中間直管部312の外面に密接し気体及び液体ともに通過しないように液密、気密となっている。また、弁本体32の中空直管部322の外面はフレーム1の本体部12の内面に密接しており、逆止弁3がフレーム1に対して移動するのを妨げるとともに、弁本体32が逆止弁ホルダー31から外れるのを防止している。
【0021】
好ましくは、カシメキャップ2の直管部22の内径D1は逆止弁ホルダー31の小径直管部314の内径D2と等しい。すると、カテーテル用内針が逆止弁3及びカシメキャップ2を通過することができる。その際にカテーテル用内針の先端を中心軸近くへ案内するとともに、針先を傷付けないために、カシメキャップ2にはテーパー部21が設けてあり、弁ホルダー31にはR部313が設けてある。
【0022】
弁本体32の形状は中空円錐であるので、内面に作用する力(液圧)が外面に作用する力(液圧)よりも所定値以上大きいときには、弁スリット323が自動的に離れ開口する。一方、外面に作用する力(液圧)が内面に作用する力(液圧)よりも大きいか、あるいは等しいときには、弁スリット323は離れずに閉鎖状態に保たれる。
【0023】
第2実施形態
図2は第2実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその正面断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【0024】
第2実施形態に係るカテーテル用プラグは、透明樹脂製のフレーム1と、ステンレス鋼製のカシメキャップ2と、逆止弁3と、からなる。
【0025】
透明樹脂製のフレーム1及び金属製のカシメキャップ2は、第1実施形態におけるものと同様であるが、逆止弁3の弁本体32の形状が相違する。弁本体32は中空直管部322と、それに連続するからす口状部326とからなる。からす口状部323の先端近くは、製図用具の「からす口」と同様に、2つの平板324,325がその長辺を接して配置され、「からす口」の先端と同様の構造をなしている。そして、弁本体32の外面に作用する力(液圧)が内面に作用する力(液圧)と等しいか、あるいはより大きい時には、2つの平板324,325は密接しており、液を通過させない。一方、弁本体32の内面に作用する力(液圧)が外面に作用する力(液圧)よりも所定値以上大きい時には、2つの平板324,325の間に隙間が生じるように離し開口して、液が通過する。第2実施形態における弁本体は、第1実施形態と同様に、可撓弾性を有する材料あるいは構造であって、耐薬品性を備えていなければならない。例えば、シリコーンゴム、天然ゴム、人造ゴム等の可撓性材料やステンレス鋼薄板の板ばね構造や洗濯ばさみのような回転軸とばねを有する構造であってもよい。
【0026】
第3実施形態
図3は第3実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【0027】
第3実施形態に係るカテーテル用プラグは、透明樹脂製のフレーム1と逆止弁3と、からなる。第1実施形態や第2実施形態とは異なり、第3実施形態においてはカシメキャップ2は用いられていない。
【0028】
透明樹脂製のフレーム1は、小径部11と、円筒状の本体部12と、フランジ部13とが、順に連結した形状であり、中心軸10のまわりに回転対称であり、内管が連通している。内管は全長にわたって直線的に変化しており、小径部11の端において内管の径は最も小さく、フランジ部13の端において内管の径は最も大きい。
【0029】
逆止弁3の弁本体32は、第2実施形態におけるものと同じく、中空直管部322と、それに連続するからす口状部326と、からなる。
【0030】
第4実施形態
図6は第4実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【0031】
第4実施形態に係るカテーテル用プラグは第1実施形態に係るものとほぼ同じであるが、逆止弁ホルダー31の形状が異なり、テーパー部311と、その小径口に連続する直管部315と、からなる。
【0032】
以上、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態に係るカテーテル用プラグの構造及び動作について説明してきた。
【0033】
次に、本発明に係るカテーテル用プラグの使用方法の実施形態について説明する。
【0034】
第5実施形態
逆流防止装置を備えていないカテーテル用内針のフレームの後端に本発明に係るカテーテル用プラグの小径部を差し込み接続して液体を漏れないようにして使用することができる。カテーテル用内針を皮膚に刺し、その針先を静脈等の血管内に配置すると、血圧により、血液がカテーテル用内針の内部へ流入し、その透明樹脂製のフレームを通って、透明樹脂製のカテーテル用プラグに達し、目視により血液を確認することによって、針先が血管内に位置していることを間接的に認識できるとともに、本発明に係るカテーテル用プラグの内部に配置された逆止弁によって血液の逆流は阻止される。よって、多量の血液が流出することはなく患者にとって安全であるとともに、医師や看護人は急ぐ必要はなく、あわてずに処置を行うことができるようになる。
【0035】
第6実施形態
逆流防止装置を備えたカテーテル用外針(留置針)のフレームの後端に、本発明に係るカテーテル用プラグの小径部を差し込み接続して液体を漏れないようにして使用することができる。カテーテル用外針(留置針)の内部にカテーテル用内針を差し込み、内針の先端が外針の先端より突出した状態で、患者や動物の皮膚に刺し、血管内へ至ると、カテーテル用内針の内部及びカテーテル用外針の内部を通って血液が逆流するが、カテーテル用外針の逆流防止装置及びカテーテル用外針の後端に接続した本発明に係るカテーテル用プラグの逆止弁によって、血液や体液の逆流は二重に阻止される。
【0036】
第7実施形態
逆流防止装置を備えていない翼状針の後端に本発明に係るカテーテル用プラグを差し込み接続し、さらに、カテーテル用プラグのフランジ部に点滴チューブを差し込み接続して使用することができる。翼状針の先端を血管内に位置すると、血圧によって血液が逆流するが、本発明に係るカテーテル用プラグの逆止弁によって、逆流は阻止し、血液が多量に流出したり、あるいは血液が点滴チューブ内に流入することがなくなる。特に、点滴中に翼状針から点滴チューブが外れる事故が生じても、血液が流出することはなくなり、シーツ等が血液で汚れることも生じにくい。血液が点滴チューブ内に入り込まないため、使用後の点滴チューブや点滴バッグは、一般廃棄物として処分することができるようになり、処理費用が安くなるとともに、産業廃棄物の量が減り、埋め立て地の不足による新たな埋め立て地造成の時期を遅らせることができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明に係るカテーテル用プラグは、内部に逆流防止機構を設けているので、次のような効果が得られる。(1)逆流防止機構を有しないカテーテル用内針、カテーテル用外針、あるいは、翼状針のハブ部の端に本発明に係るカテーテル用プラグを接続することによって、血圧による血液や体液の逆流をカテーテル用プラグ内の逆止弁によって阻止することができる。その結果、患者が不安になることがなく、シーツや寝巻きが血で汚れることがなくなり、また、医師や看護人は急ぐことなく、あせらずに医療処置を行うことができるので、針を自らの指や手に刺してしまう事故を減少できるという効果が得られる。(2)逆流防止機構を有するカテーテル用内針、外針、あるいは翼状針のハブ部の端に本発明に係るカテーテル用プラグを接続することによって、(1)の効果がさらに確実となるとともに、カテーテル用プラグの後端に点滴チューブを差し込み使用する場合、点滴チューブ中に血液が逆流しないので、使用済みの点滴チューブを一般廃棄物として廃棄できる。よって、廃棄処理費用を低減することができるとともに、産業廃棄物の量を減らし、埋め立て地の寿命を延ばし、環境にやさしいという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその正面断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【図2】第2実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその正面断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【図3】第3実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【図4】従来のカテーテル用針とカテーテル用プラグとを接続し組立てた状態を示す概略図である。
【図5】従来の翼状針カテーテルの概略図である。
【図6】第4実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその正面断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【符号の説明】
1 フレーム
10 中心軸
11 小径部
12 本体部
13 フランジ部
14 小径部の内管
15 テーパー状内管
16 本体部の内管
17 円周溝部
18 円周溝
2 カシメキャップ
21 テーパー部
22 直管部
3 逆止弁
31 ホルダー
32 弁本体
311 テーパー部
312 中間直管部
313 R部
315 直管部
314 小径直管部
321 中空円錐部
322 中空直管部
323 弁スリット
324 平板
325 平板
326 からす口状部
4 カテーテル用針
41 先端
42 針部
43 針部の他端
44 透明樹脂のハブ部
45 小径ハブ部
46 小径ハブ部の他端
47 可撓チューブ
48 可撓チューブの他端
49 接続部
5 カテーテル用プラグ
51 カテーテル用プラグの一端
52 カテーテル用プラグの他端
53 フィルタ
54 翼
55 翼
56 キャップ
【発明の属する技術分野】
本発明はカテーテル用プラグに関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来のカテーテル用針とカテーテル用プラグとを接続し組立てた状態を示す概略図である。
【0003】
カテーテル用針4は、金属製細管からなり先端41が尖った針部42と、針部42の他端43に接続された透明樹脂製のハブ部44と、からなる。ハブ部44は円筒形状であり、自由端には、カテーテル用プラグ5の一端51を密に嵌合し接続することができる。
【0004】
カテーテル用プラグ5は透明樹脂製であり、円筒形状である。内部には何らの構造も取り付けてはなく、他端52には多孔質材料のフィルタ53が取り付けてある。
【0005】
図5は従来の翼状針カテーテルの概略図である。
【0006】
金属製細管からなり先端41が尖った針部42と、針部42の他端43に接続された小径ハブ部45と、小径ハブ部45の他端46に接続された可撓チューブ47と、可撓チューブ47の他端48に接続された接続部49と、小径ハブ部45の側面に左右側方へ、それぞれ伸びる可撓弾性の2枚の翼54,55とからなる。
【0007】
接続部49には不図示の点滴チューブを接続することができるが、そのためには接続部49に取り付けられたキャップ56を取り外した後に、点滴チューブの端部を差し込み接続する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
カテーテル用針を皮膚内に差し込み、カテーテル用針の先端が血管内に達すると、血圧によって血液がカテーテル用針を通って外部へ漏出する。漏出をできる限り少なくするために、医師や看護人は内針を引き抜き、点滴チューブを外針ハブに接続する作業を急がなければならない。すると、医師や看護人等はあわてて内針の尖端部を自分の指などに刺してしまい、血液中のウィルスにより感染症に罹るという事故が起き問題である。
【0009】
翼状針についても全く同様の問題が生じる。
【0010】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたもので、カテーテル用針を皮膚内に刺した際の血液等の流出を有効にとめることができるカテーテル用プラグを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、請求項1に記載の本発明に係るカテーテル用プラグ、すなわち、カテーテル用針のハブ部の端に接続するカテーテル用プラグであって、内部に逆流防止機構を設けていることを特徴とするカテーテル用プラグによって、達成される。
【0012】
本発明の好ましい実施態様においては、逆流防止機構がカテーテル用針側からの液体の流入を阻止する逆止弁である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るカテーテル用プラグの実施形態について、添付図面を参照して、詳細に説明する。
【0014】
第1実施形態
図1は第1実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその正面断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【0015】
カテーテル用プラグは、透明樹脂製のフレーム1と、金属製のカシメキャップ2と、逆止弁3と、からなる。
【0016】
透明樹脂製のフレーム1は、小径部11と、円筒状の本体部12と、フランジ部13とが連結した形状であり、中心軸10のまわりに回転対称であり、内管が互いに連通している。小径部11の内管14が最も細く、本体部12の内管16は太くフランジ部13に向かうにしたがって、徐々に径が大きくなっており、小径部11の内管14と本体部12の内管16との境にはテーパー状内管15が位置している。
【0017】
カシメキャップ2は、カシメピンと呼ばれることもあり、中空円錐状のテーパー部21と、その小径口に連続する直管部22と、からなる。
【0018】
逆止弁3は、金属製の逆止弁ホルダー31と、シリコーンゴム、天然ゴム、合成ゴム製の弁本体32と、からなる。逆止弁ホルダー31は、中空円錐状のテーパー部311と、テーパー部311の小径口に連続する中間直管部312と、R部313と、R部313の小径口に連続する小径直管部314と、からなる。一方、弁本体32は、中空円錐部321と、中空円錐部321の大径口に連続する中空直管部322と、からなる。中空円錐部321の頂点には弁スリット323が切り込まれている。弁スリット323は十字形であり、4本の直線状切込みが頂点において角度90°で交わっている。
【0019】
カシメキャップ2はフレーム1のテーパー面に接して配置されており、カシメキャップ2の大径口の外縁がフレーム1の内面の円周溝部17に嵌合し固定されている。
【0020】
また、逆止弁3は、フレーム1の本体部12の内部に配置されており、逆止弁ホルダー31の大径口の外縁が本体部12の内面の円周溝18に嵌合し固定されている。そして、弁本体32の中空直管部322の内面は逆止弁ホルダー31のテーパー部311及び中間直管部312の外面に密接し気体及び液体ともに通過しないように液密、気密となっている。また、弁本体32の中空直管部322の外面はフレーム1の本体部12の内面に密接しており、逆止弁3がフレーム1に対して移動するのを妨げるとともに、弁本体32が逆止弁ホルダー31から外れるのを防止している。
【0021】
好ましくは、カシメキャップ2の直管部22の内径D1は逆止弁ホルダー31の小径直管部314の内径D2と等しい。すると、カテーテル用内針が逆止弁3及びカシメキャップ2を通過することができる。その際にカテーテル用内針の先端を中心軸近くへ案内するとともに、針先を傷付けないために、カシメキャップ2にはテーパー部21が設けてあり、弁ホルダー31にはR部313が設けてある。
【0022】
弁本体32の形状は中空円錐であるので、内面に作用する力(液圧)が外面に作用する力(液圧)よりも所定値以上大きいときには、弁スリット323が自動的に離れ開口する。一方、外面に作用する力(液圧)が内面に作用する力(液圧)よりも大きいか、あるいは等しいときには、弁スリット323は離れずに閉鎖状態に保たれる。
【0023】
第2実施形態
図2は第2実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその正面断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【0024】
第2実施形態に係るカテーテル用プラグは、透明樹脂製のフレーム1と、ステンレス鋼製のカシメキャップ2と、逆止弁3と、からなる。
【0025】
透明樹脂製のフレーム1及び金属製のカシメキャップ2は、第1実施形態におけるものと同様であるが、逆止弁3の弁本体32の形状が相違する。弁本体32は中空直管部322と、それに連続するからす口状部326とからなる。からす口状部323の先端近くは、製図用具の「からす口」と同様に、2つの平板324,325がその長辺を接して配置され、「からす口」の先端と同様の構造をなしている。そして、弁本体32の外面に作用する力(液圧)が内面に作用する力(液圧)と等しいか、あるいはより大きい時には、2つの平板324,325は密接しており、液を通過させない。一方、弁本体32の内面に作用する力(液圧)が外面に作用する力(液圧)よりも所定値以上大きい時には、2つの平板324,325の間に隙間が生じるように離し開口して、液が通過する。第2実施形態における弁本体は、第1実施形態と同様に、可撓弾性を有する材料あるいは構造であって、耐薬品性を備えていなければならない。例えば、シリコーンゴム、天然ゴム、人造ゴム等の可撓性材料やステンレス鋼薄板の板ばね構造や洗濯ばさみのような回転軸とばねを有する構造であってもよい。
【0026】
第3実施形態
図3は第3実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【0027】
第3実施形態に係るカテーテル用プラグは、透明樹脂製のフレーム1と逆止弁3と、からなる。第1実施形態や第2実施形態とは異なり、第3実施形態においてはカシメキャップ2は用いられていない。
【0028】
透明樹脂製のフレーム1は、小径部11と、円筒状の本体部12と、フランジ部13とが、順に連結した形状であり、中心軸10のまわりに回転対称であり、内管が連通している。内管は全長にわたって直線的に変化しており、小径部11の端において内管の径は最も小さく、フランジ部13の端において内管の径は最も大きい。
【0029】
逆止弁3の弁本体32は、第2実施形態におけるものと同じく、中空直管部322と、それに連続するからす口状部326と、からなる。
【0030】
第4実施形態
図6は第4実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【0031】
第4実施形態に係るカテーテル用プラグは第1実施形態に係るものとほぼ同じであるが、逆止弁ホルダー31の形状が異なり、テーパー部311と、その小径口に連続する直管部315と、からなる。
【0032】
以上、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態に係るカテーテル用プラグの構造及び動作について説明してきた。
【0033】
次に、本発明に係るカテーテル用プラグの使用方法の実施形態について説明する。
【0034】
第5実施形態
逆流防止装置を備えていないカテーテル用内針のフレームの後端に本発明に係るカテーテル用プラグの小径部を差し込み接続して液体を漏れないようにして使用することができる。カテーテル用内針を皮膚に刺し、その針先を静脈等の血管内に配置すると、血圧により、血液がカテーテル用内針の内部へ流入し、その透明樹脂製のフレームを通って、透明樹脂製のカテーテル用プラグに達し、目視により血液を確認することによって、針先が血管内に位置していることを間接的に認識できるとともに、本発明に係るカテーテル用プラグの内部に配置された逆止弁によって血液の逆流は阻止される。よって、多量の血液が流出することはなく患者にとって安全であるとともに、医師や看護人は急ぐ必要はなく、あわてずに処置を行うことができるようになる。
【0035】
第6実施形態
逆流防止装置を備えたカテーテル用外針(留置針)のフレームの後端に、本発明に係るカテーテル用プラグの小径部を差し込み接続して液体を漏れないようにして使用することができる。カテーテル用外針(留置針)の内部にカテーテル用内針を差し込み、内針の先端が外針の先端より突出した状態で、患者や動物の皮膚に刺し、血管内へ至ると、カテーテル用内針の内部及びカテーテル用外針の内部を通って血液が逆流するが、カテーテル用外針の逆流防止装置及びカテーテル用外針の後端に接続した本発明に係るカテーテル用プラグの逆止弁によって、血液や体液の逆流は二重に阻止される。
【0036】
第7実施形態
逆流防止装置を備えていない翼状針の後端に本発明に係るカテーテル用プラグを差し込み接続し、さらに、カテーテル用プラグのフランジ部に点滴チューブを差し込み接続して使用することができる。翼状針の先端を血管内に位置すると、血圧によって血液が逆流するが、本発明に係るカテーテル用プラグの逆止弁によって、逆流は阻止し、血液が多量に流出したり、あるいは血液が点滴チューブ内に流入することがなくなる。特に、点滴中に翼状針から点滴チューブが外れる事故が生じても、血液が流出することはなくなり、シーツ等が血液で汚れることも生じにくい。血液が点滴チューブ内に入り込まないため、使用後の点滴チューブや点滴バッグは、一般廃棄物として処分することができるようになり、処理費用が安くなるとともに、産業廃棄物の量が減り、埋め立て地の不足による新たな埋め立て地造成の時期を遅らせることができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明に係るカテーテル用プラグは、内部に逆流防止機構を設けているので、次のような効果が得られる。(1)逆流防止機構を有しないカテーテル用内針、カテーテル用外針、あるいは、翼状針のハブ部の端に本発明に係るカテーテル用プラグを接続することによって、血圧による血液や体液の逆流をカテーテル用プラグ内の逆止弁によって阻止することができる。その結果、患者が不安になることがなく、シーツや寝巻きが血で汚れることがなくなり、また、医師や看護人は急ぐことなく、あせらずに医療処置を行うことができるので、針を自らの指や手に刺してしまう事故を減少できるという効果が得られる。(2)逆流防止機構を有するカテーテル用内針、外針、あるいは翼状針のハブ部の端に本発明に係るカテーテル用プラグを接続することによって、(1)の効果がさらに確実となるとともに、カテーテル用プラグの後端に点滴チューブを差し込み使用する場合、点滴チューブ中に血液が逆流しないので、使用済みの点滴チューブを一般廃棄物として廃棄できる。よって、廃棄処理費用を低減することができるとともに、産業廃棄物の量を減らし、埋め立て地の寿命を延ばし、環境にやさしいという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその正面断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【図2】第2実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその正面断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【図3】第3実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【図4】従来のカテーテル用針とカテーテル用プラグとを接続し組立てた状態を示す概略図である。
【図5】従来の翼状針カテーテルの概略図である。
【図6】第4実施形態に係るカテーテル用プラグの概略図であり、(a)はその正面断面図であり、(b)はその弁本体の側面図である。
【符号の説明】
1 フレーム
10 中心軸
11 小径部
12 本体部
13 フランジ部
14 小径部の内管
15 テーパー状内管
16 本体部の内管
17 円周溝部
18 円周溝
2 カシメキャップ
21 テーパー部
22 直管部
3 逆止弁
31 ホルダー
32 弁本体
311 テーパー部
312 中間直管部
313 R部
315 直管部
314 小径直管部
321 中空円錐部
322 中空直管部
323 弁スリット
324 平板
325 平板
326 からす口状部
4 カテーテル用針
41 先端
42 針部
43 針部の他端
44 透明樹脂のハブ部
45 小径ハブ部
46 小径ハブ部の他端
47 可撓チューブ
48 可撓チューブの他端
49 接続部
5 カテーテル用プラグ
51 カテーテル用プラグの一端
52 カテーテル用プラグの他端
53 フィルタ
54 翼
55 翼
56 キャップ
Claims (2)
- カテーテル用針のハブ部の端に接続するカテーテル用プラグであって、内部に逆流防止機構を設けていることを特徴とするカテーテル用プラグ。
- 逆流防止機構がカテーテル用針側からの液体の流入を阻止する逆止弁である請求項1に記載のカテーテル用プラグ。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
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DE10307722A DE10307722A1 (de) | 2002-03-07 | 2003-02-24 | Medizinische Vorrichtung |
GB0304986A GB2387333B (en) | 2002-03-07 | 2003-03-05 | Outer needle device of a catheter |
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Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017042825A3 (en) * | 2015-09-08 | 2017-11-16 | Neeraj Gupta | Intravenous catheter with a secured mechanism to avoid reverse flow of the blood |
WO2018044134A1 (ko) * | 2016-09-05 | 2018-03-08 | 계명대학교 산학협력단 | 초음파 프로브에 부착되는 혈관 천자 가이드 장치 및 이를 이용하는 혈관 천자 시스템 |
JPWO2018189821A1 (ja) * | 2017-04-12 | 2020-02-20 | 宮城 典雄 | 逆止弁の形成方法とこの方法で形成された逆止弁を有する留置針 |
-
2002
- 2002-06-25 JP JP2002184330A patent/JP2004024483A/ja active Pending
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