JP2004019738A - 自動変速機の駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上記課題を解決するために本発明は、可動鉄心の可動方向に磁気吸引力を発生させるソレノイドコイルと、アクチュエータのストローク量であるストロークセンサの位置信号と位置指令信号とが一致するようにソレノイドコイルに流れるコイル電流を制御する駆動回路とを設けた。これにより、可動鉄心の可動方向にソレノイドコイルを配置し、磁気吸引力を効率良く得る構造にて大きな駆動力が得られるとともに、コイルに流れる電流により磁気吸引力を制御するため、目標とするストローク位置に制御でき、簡単な構成にて直接駆動力を得ることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、直線力を得る駆動装置であって、特に自動変速機の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、直線力を得るアクチュエータには、モータと減速機構とを組み合わせて、比較的小さな出力トルク特性を持つモータの回転力を減速機構によりトルクに変換するとともに、減速機構との組み合わせにより回転力を直線力に変換する方式が知られている。
【0003】
特に変速装置として従来の手動変速機の機構、すなわち噛合い歯車式変速機を用い、動力源であるエンジン(以下、エンジンと称するが、エンジン以外の動力源でも構わない)と変速機とを締結及び解放するトルク伝達機構であるクラッチ(第1の摩擦クラッチ)と、各歯車と第1軸(以下、入力軸と称する)あるいは第2軸(以下、出力軸あるいはカウンタ軸と称する)とを締結及び解放するトルク伝達機構(以下、噛合いクラッチと称する)とを動かすアクチュエータを設け、該アクチュエータを制御することで自動変速を実行するアクチュエータには大きな操作力が必要とされ、モータと減速機構とを組み合わせた自動変速機用の操作装置が特開平11−117953号に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成されたアクチュエータでは、比較的小さな出力トルク特性を持つモータで自動変速機を操作するのに必要な操作力を得ることが可能であり、アクチュエータを小形化できる。しかしながら、モータと減速機構とを有するためアクチュエータの構成が複雑となり、結果的にアクチュエータ全体の体格を小さくすることが難しいという問題があった。
【0005】
また、これらのアクチュエータを自動変速機に適用する場合には自動変速機のスペースを消費してしまうばかりでなく、減速機構に作用するフリクションの影響によってはモータの出力トルクがフリクションで消費されてしまい、安定した減速機の出力を得ることができずに自動変速機の応答が低下するという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、減速機構などの2次機構を用いることなく、直動力を得られるアクチュエータによって、小形・低コストの自動変速機用の駆動装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動変速機の駆動装置は、ストロークセンサ部の出力信号と位置指令信号とが一致するように固定子鉄心に巻回されたソレノイドコイルに通流するコイル電流を制御し、可動方向に働く電磁力によって可動鉄片を駆動することを特徴とする。
【0008】
本発明においては、可動鉄片に組み込んだ永久磁石の起磁力が作る磁束と、ソレノイドコイルに流れるコイル電流によって作る磁束とを作用させ、ソレノイドコイルの有効磁束量を増加させることが好ましい。
【0009】
また、本発明においては、可動鉄片に組み込んだ永久磁石の起磁力が作る磁束と、ソレノイドコイルに流れるコイル電流を逆方向に流すことによって生じる磁束とが対向して反発するようにすることが好ましい。
【0010】
さらに、本発明においては、可動鉄片の可動方向に第1のソレノイドコイルと、第2のソレノイドコイルとを配置し、可動鉄片に組み込んだ永久磁石の起磁力が作る磁束と、第1のソレノイドコイルは有効磁束量を増加させて吸引する力を発生させ、第2のソレノイドコイルは対向して反発する力を発生させるようにすることが好ましい。
【0011】
さらにまた、本発明においては、第1のソレノイドコイル側の可動鉄心には鉄心部のみが作用するように第2のソレノイドコイル側とで非磁性体にて可動鉄心を分離するようにすることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例である自動変速機の駆動装置の構成を示す。最初に自動変速機について説明する。
【0013】
原動機1(以下、エンジン1と称する)のエンジン軸4には、第1の摩擦クラッチ5が設けられており、エンジン1のトルクを変速機の入力軸11に伝達することが可能である。第1の摩擦クラッチ5には、一般に乾式単板クラッチが用いられるが、湿式多板クラッチや電磁クラッチなどすべての摩擦クラッチを用いることも可能である。この入力軸11には、ドライブ歯車20が入力軸11に固定して設けられている。このドライブ歯車20と噛合ってカウンタ軸22に固定してカウンタ歯車21が設けられている。このカウンタ軸22には、第1のドライブ歯車6,第2のドライブ歯車7,第3のドライブ歯車8およびアシストドライブ歯車9が設けられている。
【0014】
この第1の摩擦クラッチ5の押付け力(クラッチ伝達トルク)の制御には、第1クラッチ駆動装置25が用いられており、この第1クラッチ駆動装置25を操作して第1のクラッチ5の押付け力(クラッチ伝達トルク)を調節することで、エンジン1のエンジン軸4から入力軸11への動力伝達の断,接及び伝達させるトルク量の調整を行うことができるようになっている。
【0015】
カウンタ軸22の第1のドライブ歯車6,第2のドライブ歯車7,第3のドライブ歯車8およびアシストドライブ歯車9は、カウンタ軸22に固定されている。
【0016】
一方、変速機の出力軸12には、第1のドリブン歯車13,第2のドリブン歯車14,第3のドリブン歯車15,アシストドリブン歯車16が回転自在に設けられている。この第1のドリブン歯車13は、第1のドライブ歯車6と噛合しており、第2のドリブン歯車14は、第2のドライブ歯車7と噛合しており、第3のドリブン歯車15は、第3のドライブ歯車8と噛合しており、アシストドリブン歯車16は、アシストドライブ歯車9と噛合している。
【0017】
そして、第1のドリブン歯車13と第2のドリブン歯車14の間には、第1のドリブン歯車13を出力軸12に係合させたり、第2のドリブン歯車14を出力軸12に係合させる、シンクロナイザ機構を有した噛合いクラッチ18が設けられている。また、第3のドリブン歯車15と入力軸11の間には、第3のドリブン歯車15を出力軸12に係合させたり、入力軸11を出力軸12に係合させる、シンクロナイザ機構を有した噛合いクラッチ19が設けられている。
【0018】
例えば、カウンタ軸22の回転トルクを噛合いクラッチ18を介して出力軸12へ伝達するためには、噛合いクラッチ18を出力軸12の軸方向に移動させ、噛合いクラッチ18を第1のドリブン歯車13又は第2のドリブン歯車14と締結する必要がある。そして、第1のドリブン歯車13又は第2のドリブン歯車14と出力軸12とを締結するには、噛合いクラッチ18を移動することが必要である。この噛合いクラッチ18を移動するために、噛合いクラッチ駆動装置24があり、噛合いクラッチ駆動装置24を操作することで噛合いクラッチ18を移動させる。
【0019】
また、入力軸11の回転トルクを噛合いクラッチ19を介して出力軸12へ伝達するためには、噛合いクラッチ19を出力軸12の軸方向に移動させ、噛合いクラッチ19を第3のドリブン歯車15又は入力軸11と締結する必要がある。そして、第3のドリブン歯車15又は入力軸11と出力軸12とを締結するには、噛合いクラッチ19を移動する訳であるが、この噛合いクラッチ19を移動するために、噛合いクラッチ駆動装置24があり、噛合いクラッチ駆動装置24を操作することで噛合いクラッチ19を移動させる。
【0020】
第2の摩擦クラッチ8の締結・解放を行うために、第2クラッチ駆動装置26が設けられている。第2クラッチ駆動装置26は、第2の摩擦クラッチ8の押付け力を制御することでクラッチの伝達トルクを制御する。
【0021】
一般的に、摩擦クラッチは予めバネ等のような弾性体で押付けて押し付け力を発生させている場合と予めバネ等のような弾性体で摩擦材を押付けないような構成とする場合がある。後者の予め押付けないような構成は、制御を行わない状態で摩擦クラッチは解放状態となり、伝達トルクは発生しない。この場合は、押付け力を発生させてバネ等の弾性体の抗力に対抗して摩擦材を押付けてトルクを伝達する。一方、前者の予め押付けるような図1の構成では、制御を行わない状態で摩擦クラッチは締結状態となり、制御を行わない状態でのバネ等の弾性体112の押付け力に応じた伝達トルクが得られる。この場合は、押付け力を解放する方向に力を発生させて、摩擦クラッチに働く押付け力を下げて伝達トルクを調整する。以上のことから押付け力を制御することによって摩擦クラッチの伝達トルクを制御できる。更に、バネ等の弾性体の変形によって押付け力を調整する機構となっている場合は、バネ等の弾性体の変形量から押付け力を間接的に計測することもできる。ここで、この変形量をストローク量としてストロークセンサ部110にて計測すると摩擦クラッチの伝達トルクを計測することができることになる。また、バネ等の弾性体112の押付け力は第1クラッチ駆動装置25がレリーズフォーク114を押すことで発生する。この時、支点113によって第1クラッチ駆動装置25の駆動力とストローク量とが変化する。
【0022】
第1のドライブ歯車6,第2のドライブ歯車7,第3のドライブ歯車8,アシストドライブ歯車9から、第1のドリブン歯車13,第2のドリブン歯車14,第3のドリブン歯車15,アシストドリブン歯車16を介して或いは、直接的に出力軸12に伝達された入力軸11の回転トルクは、ディファレンシャル歯車
30を介して車軸31に伝えられ、駆動輪32を回転させる。
【0023】
尚、本実施例では自動車用に限定して説明しているが、自動車以外の自動変速機に適用しても問題ない。
【0024】
次に、駆動装置について説明する。図1の例では、駆動装置を第1クラッチ駆動装置25に適用している。第1クラッチ駆動装置25にはアクチュエータの動力を発生させる駆動部100と、駆動部100を駆動するための駆動回路125と、駆動部100の動作量である変位を検出するためのストロークセンサ部110とから構成されている。
【0025】
ストロークセンサ部110は駆動部100のシャフト400にリンク機構(図示しない)などによって接続され、ポテンションメータ,磁気式センサあるいはエンコーダなどの検出器によってストローク量として検出できれば何れの方式でもよい。
【0026】
駆動部100は、固定子鉄心200に巻線を巻回してソレノイドコイル201を形成し、ソレノイドコイル201に対向して可動鉄心300がシャフト400に固定され、ケースと軸受122A,122Bを介して固定されている。また、可動鉄心300を吸引させた後、コイル電流を遮断したときに可動鉄心300が戻る衝撃を緩和するためのバネ130があるが、衝撃が問題にならなければ無くても良い。ここで、シャフト400には負荷となる第1の摩擦クラッチ5のバネ等の弾性体112の反力が加わり、コイル電流を流さないときには固定子鉄心200と可動鉄心300とは離れた位置にある。さらに、軸受122A,122Bの外側にはシール材121A,121Bを配置して水などの進入を防止するものである。
【0027】
駆動回路125は、上位のコントローラ(図示しない)からストローク指令112を受け、ストロークセンサ部110のシフト位置である出力信号111とが一致するようにソレノイドコイル201に印加する電圧をパルス幅変調あるいはチョッパー変調して制御する。この時、ソレノイドコイル201に流れるコイル電流は、シャント抵抗などを用いて検出(図示しない)する。コイル電流の検出値は、移動量であるシフト位置、すなわち固定子鉄心200と可動鉄心300とのギャップ距離とによって駆動部100が出力している力を特性曲線あるいは計算によって求めることができ、第1クラッチ駆動装置25の制御に用いることで自動変速機の制御性を向上できる。
【0028】
アクチュエータの動作としては、コイル電流によって発生する磁気吸引力を増減させることで可動鉄心300に作用する力を制御し、この磁気吸引力によって可動鉄心300とシャフト400とが共に移動することで動力を得て、ストローク位置を制御することで達成できる。一般にギャップ距離が変化するソレノイドコイルの吸引力はギャップ距離の2乗に反比例するため位置制御が難しいが、負荷側もバネ等の弾性体112の反力がバネの変位に応じて大きくなるので安定した制御が可能である。
【0029】
また、ソレノイドコイルと鉄心との距離が比較的小さい場合に働く吸引力はモータトルクに比して大きな力を発生させることが出来るので、モータなどを用いたときに必要となる回転力を減速機などでトルクに変換する2次的な機構を省略することが可能となる。このように、図1に示す駆動装置は小形・低コスト化できる効果がある。
【0030】
図2は、駆動部を第2の摩擦クラッチに適用した例を示す。図2の摩擦クラッチは可動鉄心300の戻りバネ502を配置し、直接駆動する可動鉄心320を押し戻すようにしたことが図1の駆動部100と異なり、その他の同一符号の動作は同じである。尚、駆動回路125は図示していない。
【0031】
図2において、ソレノイドコイル201が作る磁束によって可動鉄心320に吸引力を作用させ、スラスト軸受け503を介して多板クラッチ501を押付けてアシストドリブン歯車16からシャフト12へとトルクを伝達する。第2の摩擦クラッチと駆動部25とを同軸上に配置することによって構造を簡素化でき、変速機内に組み込むことも可能となる。
【0032】
図3は、本発明の他の実施例である自動変速機の駆動装置の駆動部の構成を示す。図3の可動鉄心300に永久磁石302を配置し、永久磁石302の磁力を併用するようにしたことが図1の駆動部100と異なり、その他の同一符号の動作は同じである。
【0033】
図3において、可動鉄心300の内部に配置した永久磁石302の磁化方向はソレノイドコイル201が作る磁束方向と平行な方向であり、ソレノイドコイル201に通電しないときの永久磁石302の磁束は可動鉄心300内にて磁路が閉じる構造になっている。ソレノイドコイル201に通電すると、ソレノイドコイル201が作る磁束は可動鉄心300内部を通る磁束ループ312を形成し、ソレノイドコイル201が作る磁束に永久磁石302の磁束が加わる形となり、結果的に可動鉄心300に働く吸引力を増加できる。このとき、ソレノイドコイル201に流れる電流の向きには関係しない。
【0034】
このように、図3に示す駆動装置は吸引力に対して電流を低減できる効果がある。
【0035】
図4は、本発明の他の実施例である自動変速機の駆動装置の駆動部の構成を示す。図4の可動鉄心300に配置した永久磁石303を配置し、永久磁石303の磁化方向がソレノイドコイル201の作る磁束と同一な向としたことが図3の駆動部100と異なり、その他の同一符号の動作は同じである。
【0036】
図4において、ソレノイドコイル201に通電しないときの永久磁石302の磁束は可動鉄心300から漏れ出る構造になっている。ソレノイドコイル201に通電すると、ソレノイドコイル201が作る磁束と可動鉄心300内部の永久磁石303の磁化とが増磁する向きの時には磁束ループ313を形成し、ソレノイドコイル201が作る磁束に永久磁石303の磁束が加わる形となり、結果的に可動鉄心300に働く吸引力を増加できる。この時のコイル電流の向きを順方向と定義すると、コイル電流が逆方向の時にはソレノイドコイル201が作る磁束と可動鉄心300内部の永久磁石303の磁化とが減磁することとなり、結果的に可動鉄心300に働く反発力を得られる。
【0037】
例えばソレノイドコイル201に順方向のコイル電流を流し、吸引力で固定子鉄心200に吸着した状態で、コイル電流を遮断したときに固定子鉄心200と永久磁石303との吸引力の大きさが対向する負荷の大きさを上回るとき、可動鉄心300は位置を保持する。すなわち、電流ゼロにてストローク位置を保持できる。可動鉄心300のストローク位置を戻す場合には、ソレノイドコイル201に逆方向のコイル電流を流すことによってソレノイドコイル201の作る磁束と永久磁石303の磁束とが反発するため可動鉄心300を固定子鉄心200から引き離すことができる。
【0038】
このように、図4に示す駆動装置は吸引力に対して電流を低減できる効果とともにストローク位置を保持する電流も低減できる効果がある。
【0039】
図5は、本発明の他の実施例である自動変速機の駆動装置の駆動部の構成を示す。図5の固定子鉄心は可動鉄心300の可動方向に第2の固定子鉄心202と第2のソレノイドコイル203を配置し、2つのソレノイドコイルを協調するようにしたことが図4の駆動部100と異なり、その他の同一符号の動作は同じである。
【0040】
図5において、ソレノイドコイル201に通電して可動鉄心300との間に吸引力を発生させ、第2のソレノイドコイル203と可動鉄心300との間には反発力を発生させるように通電し、一方向の電磁力によって可動鉄心300を駆動できる。このような構成とすることでそれぞれのソレノイドコイルと可動鉄心300とのギャップ距離を等価的に短くすることができ、駆動力を大きくできる。すなわち、同じ駆動力であればストローク量を大きくできる。
【0041】
このように、図5に示す駆動装置はストローク距離を大きくする効果がある。
【0042】
図6は、本発明の他の実施例における自動変速機の駆動装置の駆動部の構成を示す。図6の可動鉄心300は、固定子鉄心200側と第2の固定子鉄心202側とに可動鉄心300を分離する非磁性体311を配置し、吸引力と反発力とを効率よく得られるようにしたことが図5の駆動部100と異なり、その他の同一符号の動作は同じである。
【0043】
図6において、出力となる側のソレノイドコイル201側の可動鉄心300には鉄心材310のみとし、ソレノイドコイル201が作る磁束と鉄心材310との吸引力を発生させる。一方、第2のソレノイドコイル203側の可動鉄心300には永久磁石304を配置して、第2のソレノイドコイル203が作る磁束と永久磁石304の磁束とが対向するようにコイル電流を流して反発力を発生させる。可動鉄心300の非磁性体311は吸引力と反発力とがそれぞれ十分得られるような厚さを持って分離している。このため、吸引力と反発力とを効率よく得られ、大きな駆動力を得ることができる。
【0044】
このように、図6に示す駆動装置はストローク距離をより大きくする効果がある。
【0045】
図1乃至図6に示した例において、システム起動時に駆動装置を最大変位までストロークさせたときのストローク量を検出しストローク範囲を校正することにより摩擦クラッチの摩耗量を検知すると共に、摩擦クラッチの摩耗量を補償した駆動も可能である。
【0046】
また、図1に示した例では、駆動装置を第1クラッチ駆動装置25に適用した場合について、図2に示した例では、第2クラッチ駆動装置26に適用した場合ついてそれぞれ説明したが、噛合いクラッチ駆動装置24にその駆動装置を適用しても構わない。
【0047】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、ストロークセンサ部の出力信号と位置指令信号とが一致するように固定子鉄心に巻回されたソレノイドコイルに通流するコイル電流を制御し、可動方向に働く電磁力によって可動鉄片を駆動するので、簡単な構成にて大きな操作力を実現することができる。
【0048】
また、本発明によれば、可動鉄心に永久磁石を組み合わせることにより、永久永久磁石の磁束とソレノイドコイルが作る磁束とを相互作用させ、ソレノイドコイルに通流する電流を小さくできるので効率よく駆動力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である自動変速機の駆動装置の全体構成を示す図。
【図2】図1の他の駆動装置の構成を示す図。
【図3】本発明の他の実施例である自動変速機の駆動装置の駆動部の構成を示す図。
【図4】本発明の他の実施例である自動変速機の駆動装置の駆動部の構成を示す図。
【図5】本発明の他の実施例である自動変速機の駆動装置の駆動部の構成を示す図。
【図6】本発明の他の実施例である自動変速機の駆動装置の駆動部の構成を示す図。
【符号の説明】
1…エンジン、4…エンジン軸、5…第1の摩擦クラッチ、6…第1のドライブ歯車、7…第2のドライブ歯車、8…第3のドライブ歯車、9…アシストドライブ歯車、11…入力軸、12…出力軸、13…第1のドリブン歯車、14…第2のドリブン歯車、15…第3のドリブン歯車、16…アシストドリブン歯車、18,19…噛合いクラッチ、20…ドライブ歯車、21…カウンタ歯車、22…カウンタ軸、24…噛合いクラッチ駆動装置、25…第1クラッチ駆動装置、26…第2クラッチ駆動装置、100…駆動部、112…バネ等の弾性体、113…支点、114…レリーズフォーク、125…駆動回路、140…永久磁石回転子、201,203…ソレノイドコイル、200,202…固定子鉄心、230…電流制御手段、302,303,304…永久磁石、300,320…可動鉄心、502…戻りバネ。
Claims (5)
- 原動機からの動力が伝達される摩擦クラッチ、該摩擦クラッチからの動力が伝達される入力軸、該入力軸からの動力が伝達される出力軸、及び前記入力軸と前記出力軸との間に設けられると共に、噛合いクラッチが設けられ、前記入力軸からの動力を伝達する複数の歯車列を有する自動変速機に用いられるものであって、前記クラッチを駆動する駆動力を発生する駆動部と、該駆動力による変位を検出するストロークセンサ部と、前記駆動部を駆動する駆動回路とを備え、前記駆動部は、固定子鉄心と、該固定子鉄心に巻回されたソレノイドコイルと、該ソレノイドコイルに通流するコイル電流により生じる電磁力によって可動する可動鉄片から構成され、前記駆動回路は、前記ストロークセンサ部の出力信号が位置指令信号と一致するように、前記コイル電流を制御して、駆動力を制御する手段を有することを特徴とする自動変速機の駆動装置。
- 請求項1において、前記可動鉄片は永久磁石を具備し、前記ソレノイドコイルに流れるコイル電流によって作る磁束と、前記永久磁石の起磁力が作る磁束とが作用し、前記ソレノイドコイルの有効磁束量を増加させる向きに前記永久磁石を配置することを特徴とする自動変速機の駆動装置。
- 請求項1において、前記可動鉄片は永久磁石を具備し、前記ソレノイドコイルに流れる順方向のコイル電流によって作る磁束と、前記永久磁石の起磁力が作る磁束とが作用し、前記ソレノイドコイルの有効磁束量を増加させて吸引する力を発生させるとともに、前記ソレノイドコイルに流れる逆方向のコイル電流によって作る磁束と、前記永久磁石の起磁力が作る磁束とが対向して作用し、反発する力とを発生させる向きに前記永久磁石を配置することを特徴とする自動変速機の駆動装置。
- 請求項3において、前記固定子鉄心と固定子鉄心に巻回したソレノイドコイルとを可動鉄片の可動方向に第1のソレノイドコイルと、第2のソレノイドコイルとを配置し、前記第1のソレノイドコイルは有効磁束量を増加させて吸引する力を発生させ、前記第2のソレノイドコイルとは打ち消し合う向きとして反発する力を発生させる2つ以上のソレノイドコイルを備えたことを特徴とする自動変速機の駆動装置。
- 請求項1において、前記可動鉄片は永久磁石を具備し、前記固定子鉄心と固定子鉄心に巻回したソレノイドコイルとを可動鉄片の可動方向に第1のソレノイドコイルと、第2のソレノイドコイルとを配置し、前記第1のソレノイドコイルは可動鉄心の鉄心部を吸引する力を発生させ、前記第2のソレノイドコイルは前記磁石と反発する力を発生させる2つ以上のソレノイドコイルを備えたことを特徴とする自動変速機の駆動装置。
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KR101986918B1 (ko) * | 2017-12-22 | 2019-06-07 | 현대트랜시스 주식회사 | 솔레노이드 피드백 전류 패턴을 이용한 위치 센서 신호 왜곡 보정 방법 및 장치 |
KR20200045345A (ko) * | 2018-10-22 | 2020-05-04 | 콘티넨탈 오토모티브 시스템 주식회사 | 더블 클러치 변속기의 솔레노이드 동작 보상 장치 및 방법 |
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2002
- 2002-06-14 JP JP2002173575A patent/JP2004019738A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102106822B1 (ko) * | 2018-10-22 | 2020-05-06 | 콘티넨탈 오토모티브 시스템 주식회사 | 더블 클러치 변속기의 솔레노이드 동작 보상 장치 및 방법 |
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