JP2004018933A - 金の精錬法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シアンを用いる金の青化法に代えて無害なチオ硫酸塩を用いる金の精錬法において,高い金の採取率のもとで,その試薬消費量をさらに低減する。
【解決手段】金鉱石をチオ硫酸塩で浸出し,その浸出液から金を置換析出させる金の精錬法において,前記のチオ硫酸塩としてチオ硫酸アンモニウムを使用し且つ浸出用の触媒としてニッケルを使用することを特徴とする金の精錬法である。浸出液からの金の置換析出は亜鉛末の添加によって行うことができ,金を置換析出したあとの尾液は,浸出液に循環使用され得る。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,青化法に代わる金の精錬法に係り,より詳しくは,鉱石からの金の浸出液としてチオ硫酸塩を用いた金の精錬法に関する。
【0002】
【従来の技術】
1887年に MacArthurが青化法を特許出願して以来,100年以上もの間,多くの企業はこの青化法を適用して金の浸出を続けてきた。その一方で,青化法の主要試薬であるシアンは,その管理について法律的にも厳しい義務付けが強いられている。
【0003】
従来より,シアンに代わる金の浸出液について多くの研究報告がなされてきたが,青化法の効率を上回る金の精錬法は未だ確立されていない。これまでの研究報告のうち,チオ硫酸を用いる方法は,シアンと比較して極端な無害性により,最も実用化されることが望ましい試薬の一つであると考えられる。
【0004】
米国特許第4,070,182 号明細書は,銅が随伴する硫化鉱物を含む金鉱石からチオ硫酸アンモニウムを浸出液とし, 昇温下で金と銅を浸出する方法を開示している。De Voto and McNulty, 2000; Mining Engineering, 2000; Damsell,1998; Mineral Policy Centre,2000; Midwest Treaty Network, 2001 などにおいて,銅を触媒とするチオ硫酸アンモニウム浸出法が,青化法の代替として提案されている。
【0005】
さらに,1990年代以降の幾つかの研究において, 金は周囲温度でチオ硫酸塩で抽出できることが報告されている(Langhans et al.,1992; Wan et al.,1994; Abbruzzese et al.,1995; Wan and Brierley 1997; Yen et al.,1996,1998,1999; Thomoas et al.,1998; Arima et al.,2002) 。
【0006】
とくに,チオ硫酸塩の消費を最低にして金回収率を最大にするための最適な試薬の組合せについて,熱力学的且つ速度論的に調査された(Arima et al., ”THERMODYNAMIC EVALUATION ON GOLD OXIDATION AND REDUCTION MECHANISMS IN AMMONIUM THIOSULFATE SOLUTION” 2002 SME Annual Meeting, Feb.25−27, Phoenix, Arizona・・この論文は本発明に最も関連があると考えられるので,本明細書において以降, この論文を「Arima 論文」と呼ぶ) 。
【0007】
Arima 論文が教えるところでは,その最適な実験結果として,−200 メッシュ(75 μm) の粉砕鉱石100重量%について,pH9.5 で, 0.3 mol/L NHOH, 0.0001 mol/L CuSO 5H0 および0.05 mol/L (NH の組合せにおいて, チオ硫酸アンモニウムの消費は鉱石トン当りの3 Kg であり,94%の金が抽出できたことが確認された。チオ硫酸アンモニウム溶液からの金を回収するためには,亜鉛沈殿法が提案されており,亜鉛末によって金をほぼ100 %回収することができる。チオ硫酸塩の消費コストは鉱石トン当り 1.6ドルであり,青酸ソーダの消費コスト約鉱石トンあたり 3.1ドルよりも低い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記の銅を触媒としたチオ硫酸アンモニウムによる金の浸出法は青化法に代わる金の精錬法として最も注目されるものであるが,Arima 論文による実験の結果および検討によればこのチオ硫酸塩浸出には次のような問題がある。
【0009】
その一つは,金の抽出速度とチオ硫酸塩の消費は銅の濃度と密接且つ直接的な関連性を有し,チオ硫酸塩中での銅濃度が高くなればなるほど,金の抽出は良好となるが,他方においてチオ硫酸塩が多く消費することになる点である。他の一つは,浸出液からの亜鉛末による金の置換析出を行う場合に,銅イオンの安定性は亜鉛のそれより低いので, 液中の銅の殆ど全てが金と一緒に共沈する。このため,金と銅の分離を必要とするほか,共沈後の尾液を浸出工程に再循環させる場合には,別途に銅を添加することが必要となり,このことが試薬消費量を増加させる点である。
【0010】
したがって,本発明は,このような銅触媒によるチオ硫酸塩浸出法の問題点を解消することを目的としてなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば,金鉱石をチオ硫酸塩で浸出し,その浸出液から金を置換析出させる金の精錬法において,前記のチオ硫酸塩としてチオ硫酸アンモニウムを使用し且つ浸出用の触媒としてニッケルを使用することを特徴とする金の精錬法を提供する。ここで,浸出液は水酸化アンモニウム,チオ硫酸アンモニウムおよび硫酸ニッケルを含有するものを使用し,そのさいpH8〜11の範囲において,
NiSO   :0.00005 〜0.001 mol/L
(NH:0.01〜0.20 mol/L
NHOH   :0.1 〜2.0 mol/L
を含有するものが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明者らは,前記のArima 論文において,銅触媒を用いた場合のチオ硫酸アンモニウム溶液中での金の酸化還元挙動について熱力学的な検討を報告した。それによれば,次の(1) および(2) のような事実が明らかとなった。
【0013】
(1) チオ硫酸銅錯塩の安定性はアンミン銅錯塩のそれよりも高いので,熱力学的には,下記の式(1) および(2) に示されるアンミン銅錯塩の中間生成物を経てチオ硫酸塩を4チオン酸塩に酸化することに伴って アンミン銅錯塩はチオ硫酸銅錯塩に還元されさる。
2[Cu(NH2++2S 2−→ 2[Cu(NH+ S 2−+2NH  ・・(1)
[Cu(NH+2S 2−→[Cu(S3−+ 2NH       ・・(2)
アンモニア濃度の増加またはチオ硫酸塩濃度の減少のいずれかで二価の銅イオンをアンミン銅錯塩として安定化させるが,二価の銅イオンは,一価の銅イオンへの還元に伴って金を酸化する重要な電子供与体(ドナー)である。したがって,金抽出のためのチオ硫酸アンモニウム浸出においては,十分な量のチオ硫酸塩を必要とする。また,金の抽出速度とチオ硫酸塩の消費は銅の濃度と密接且つ直接的な関連性を有する。チオ硫酸塩中での銅濃度が高くなればなるほど,金の抽出は良好となるが,他方においてチオ硫酸塩が多く消費することになる。
【0014】
(2) 浸出液から金を置換析出させるには,亜鉛末は最適媒体の一つである。しかし,熱力学的には, 次の標準電極電位Eに見られるように, 銅イオンの安定性は亜鉛のそれより低いので, 液中の銅の殆ど全ても金と一緒に共沈する。
Zn+4NH=[Zn(NH2++2e    E=−1.04[V]   ・・(3)
Zn+2S 2−=[Zn(S2−+2e E=−0.82[V]   ・・(4)
Cu+2S 2−=[Cu(S3−+ e E=−0.21[V]   ・・(5)
Cu+2NH=[Cu(NH+ e    E=−0.11[V]   ・・(6)
Au+2S 2−=[Au(S3−+ e E=−0.15[V]   ・・(7)
したがって,浸出工程に尾液を再循環させるには,銅を添加することが必要となる。このことは,試薬消費量を増加させることになる。
【0015】
このような事実により,銅触媒を用いたチオ硫酸アンモニウムによる金の浸出法は,必ずしも経済的ではないことが明らかとなった。そこで,本発明者らは新たな観点に立って,試薬消費量を抑えながらも金の抽出を一層活性化するための処法を模索し,種々の研究の結果,触媒としてニッケルを使用することが有利であることを見い出した。すなわち,ニッケル触媒を用いたチオ硫酸アンモニウムによる金浸出では,前記のような問題が実質的に同伴しないことがわかった。
【0016】
チオ硫酸アンモニウム溶液中でのニッケルイオンの安定性は,下記の式(8) と(9) の標準電極電位を比較すると,ニッケルイオンの方が銅イオンのものよりも高い。
Ni+6NH=[Ni(NH2++2e    E=−0.50[V]   ・・(8)
Ni+2S 2−=[Ni(S2−+2e E=−0.30[V]   ・・(9)
【0017】
このように,チオ硫酸アンモニウム溶液中でニッケルは銅より安定であれば,亜鉛末による金の置換析出段階での亜鉛末によるニッケルの沈殿も最小にできる筈である。ニッケルアンミン錯体が金を酸化する触媒として作用するには,ニッケルイオンは大気雰囲気下で二価のNi2+として安定でなければならないし,チオ硫酸塩の消費もCu2+を触媒として用いるときよりも少なくなければ,前記の課題は解決できない。そこで,熱力学的にニッケルの安定性を検討した。
【0018】
ニッケルと金の種々の反応系についてネルンストの式を求め,それらを表1に示した。これら表1のネルンストの式を電位−pH図を作るのに用い,図1に,試薬濃度が0.5 mol/L のNHOH, 0.5 mol/Lの S 2−および0.005 mol/L のNi2+の組合せにおけるNi2+−NH /NH−S 2−系の電位−pH図を示した。図1におけるA,BおよびCのラインは,表1のA,BおよびCのネルンストの式に対応している。
【0019】
【表1】
Figure 2004018933
【0020】
図2は,0.5 mol/L の NH /NH, 5×10−5mol/L のAu, 0.005 mol/L のNi2+および 0.5 mol/LのS 2−における, Au−NH−S 2−−HO系の電位−pH図であり,図2の薄い点線は図1に示したニッケルの安定領域を示している。これら図1と図2の関係から,pH9〜10に領域においては,ニッケルと金はチオ硫酸塩錯体よりもアンミン錯体としての方がより安定であることがわかる。そして,ニッケルアンミン錯体の安定性は金アンミン錯体よりも高い。したがって,ニッケルアンミン錯体は金表面で触媒として作用し,次のアノード反応(10)およびカソード反応(11)に従って金アンミン錯体を生成する。
【0021】
Figure 2004018933
【0022】
さらに,式(12)の金アンミン錯体は,チオ硫酸塩と反応し,安定な金のチオ硫酸錯体となるだろう。
[Au(NH+2S 2−→[Au(S3−+ 2NH ・・(13)
【0023】
金の置換析出反応について:
浸出液中に溶出した金が亜鉛末の添加によって置換析出するときの反応については,その化学は式(7) のカソード反応と式(4) のアノード反応の組合せとして表すことができる。
2Zn+2[Au(S3−→[Zn(S2−+ 2Au↓   ・・(14)
【0024】
亜鉛がアンミン錯体およびチオ硫酸錯体を作る標準電極電位は水素の標準電極電位 (E=0 V)より低いので,次の反応が起こることもあり得る。
Zn+4NH+2HO→ [Zn(NH2++ 2OH+H↑   ・・(15)
Zn+2S 2−+2HO→ [Zn(S2−+ 2OH+H↑ ・・(16)
【0025】
式(14)〜(16)の組合せて,チオ硫酸アンモニウム溶液中での亜鉛末による金の置換析出の全体的な反応は:
2Zn+2[Au(S3−+4NH+2HO→[Zn(S2−+[Zn(NH2+
+2S 2−+ 2OH+H↑+ 2Au↓         ・・(17)      で表すことができる。
【0026】
以下に本発明者らが行った実験結果を参照しながら,本発明の内容を具体的に説明しよう。
【0027】
〔試料の調整と金の浸出処理〕
不純物の影響を最小限とするために標準的な供試品としてシリケート系の金鉱石を選んだ。表2に供試したシリケート系鉱石の試金結果を示した。金含有量は16 g/tである。鉄とトータル炭素の含有量はすべて 0.2質量%であり,銅と硫黄は含有しない。
【0028】
【表2】
Figure 2004018933
【0029】
この鉱石サンプルを粉砕し摩砕して100 重量%−200メッシュ(75μm) とし,2リットル容器内で24時間の容器回転リーチングして固形分33重量%のパルプにした。試薬級のチオ硫酸アンモニウム,水酸化アンモニウムおよび硫酸ニッケルを金浸出用に用いた。最終残渣は焼炎試金法によって金値を求めた。浸出液は原子吸収スペクトル分析によって金量とニッケル量を測定した。チオ硫酸塩濃度はヨウソ滴定法で測定した。
【0030】
〔金の置換析出処理〕
100 mLの富液を45μmの亜鉛末とマグネティックスターラーで20分間掻き混ぜた。亜鉛末の量は Zn/Auの質量比30であり,この比は,Arima 論文では,銅を触媒としたチオ硫酸アンモニウム溶液からの金の回収にとって最適の亜鉛量となるものである。析出した金をマイクロフイルターで液から分離し,金を分離後の貧液は,金, ニッケルおよびチオ硫酸塩の分析に供した。
【0031】
図3に,シリケート系金鉱石からの金の抽出結果を示した。浸出液の試薬の組合せは pH 9.5で, 0.005 mol/L のNiSO, 0.5 mol/Lの (NHおよび 0.5 mol/Lの NHOHである。浸出は, パルプ濃度33質量%,大気開放下での周囲温度で,回転速度60rpm の条件で行った。図3に見られるように,24時間での金抽出率は95%に達した。チオ硫酸アンモニウムの消費量は鉱石トン当り約5kgであった。
【0032】
他方, 前記のArima 論文によれば,0.001 mol/L CuSOを触媒として使用したときのチオ硫酸アンモニウムの消費量は鉱石トン当り約 21 kgであった。すなわち,チオ硫酸アンモニウムの消費量は銅触媒を用いた方がニッケル触媒に比べて4倍も多いことになる。このことは,ニッケルイオンはチオ硫酸塩の消費を殆ど増大させない,ことを示している。
【0033】
次に,試薬の組合せを最適化するために,アンモニア,ニッケルおよびチオ硫酸塩の濃度を種々変えて試験し,金の抽出率と試薬の消費量に及ぼす影響を調べた。
【0034】
ニッケルとチオ硫酸塩の濃度を 0.005 mol/L NiSOと 0.5 mol/L (NHに維持し,アンモニア濃度を 0.1 mol/Lから 0.5 mol/Lに変化させた場合の金抽出率(△印)とチオ硫酸アンモニウム消費量(□印)を図4に総括して示した。試験は, パルプ濃度:33質量%,大気開放下での周囲温度で24時間, 回転速度60rpm, pH 9.5の条件で行った。
【0035】
図4の結果に見られように,アンモニア濃度が 0.5 mol/Lから 0.1 mol/Lに減少するにつれて,金抽出率は95%から60%に低下し,チオ硫酸アンモニウムの消費量は鉱石トンあたり5kgから9kgに増加した。アンモニア濃度が低い領域においてチオ硫酸ニッケルの消費量が増加することは,その領域では金抽出のための触媒作用が低下すると見てよい。したがって,ニッケルアンミン錯体を安定化させるためのアンモニアの最良濃度として 0.5 mol/L NHOHが選択され, この最良点を中心として, 本発明法におけるNHOH 濃度は0.1 〜2.0 mol/L の範囲とするのがよい。
【0036】
図5は,0.5 mol/L NHOH および 0.5 mol/L (NHとし, ニッケル濃度を 0.0001mol/Lから 0.005mol/L に変化させたときの金抽出率(△印)およびチオ硫酸アンモニウムの消費量(□印)を示したものである。試験は, パルプ濃度:33質量%,大気開放下での周囲温度で24時間,回転速度60rpm, pH 9.5の条件で行った。
【0037】
図5の結果に見られように,金抽出率は95%でチオ硫酸アンモニウム消費量は鉱石トン当り5kgを示した。このことは,ニッケルは, チオ硫酸塩を酸化させることなしに,金抽出のための触媒として作用することを示している。チオ硫酸塩消費の主たる原因は金浸出過程でのチオ硫酸塩の自然な変質に帰すると考えることができる。したがって,アンミン錯体としてニッケルを安定化させるためのニッケルの最良濃度として 0.0001 mol/L Ni2+が選択される。この最良点を中心として, 本発明法におけるNi2+濃度は0.00005 〜0.001 mol/L の範囲とするのがよい。
【0038】
図6は,0.01〜0.5 mol/L (NHの範囲における金抽出率(△印)に及ぼすチオ硫酸塩濃度の影響と試薬消費量(□印)を示す。ニッケル濃度とアンモニア濃度は0.005 mol/L NiSOと0.5 mol/L NHOH に維持した。試験は, パルプ濃度:33質量%,大気開放下での周囲温度で24時間,回転速度60rpm, pH 9.5の条件で行った。
【0039】
図6の結果に見られるように,0.5 mol/L (NHにおいて,最低のチオ硫酸アンモニウム消費量3kg/tで,金抽出率95%が得られた。チオ硫酸塩濃度を 0.05 mol/L から0.1 mol/L に上げると, チオ硫酸塩の消費量は鉱石トン当り3kgから5kgに上昇した。このことから,チオ硫酸塩濃度の上昇はアンミン錯体としてのニッケルの安定性を低減させると考えることができる。0.1 〜0.5 mol/L (NHの範囲において,チオ硫酸塩の消費量は鉱石トンあたり5kgに維持された。したがって,金浸出の最適条件として, 0.05 mol/L のチオ硫酸塩濃度が選択される。この最良点を中心として, 本発明法におけるチオ硫酸アンモニウム濃度は0.01〜0.20 mol/Lの範囲とするのがよい。
【0040】
図4〜6の結果から, 最適な試薬の組合せは,pH9.5 で, 0.0001 mol/L NiSO,0.05 mol/L (NHおよび0.5 mol/L NHOH が選択されるが,図7は,この試薬の組合せにおける金抽出率を時間変化で見たものであるが,24時間で95%に達することを示している。チオ硫酸塩の消費量は鉱石トン当りの1.2 Kgである。他方, Arima 論文によれば, pH10.5での,0.02 mol/L (1.0 g/L) NaCN のもとでの, 銅触媒浸出における試薬消費量は鉱石トンあたり3 〜5 kgで,青酸ソーダの消費量は鉱石トンあたり1.5 kgである。このことから,本発明に従うニッケル触媒チオ硫酸アンモニウム溶液浸出法は,青化法に代わる経済的な金浸出法であることがわかる。
【0041】
さらに実験を進め,0.0001 mol/L NiSOに維持した状態で,アンモニアとチオ硫酸塩の濃度を変えた場合の金抽出率(△印)およびチオ硫酸アンモニウムの消費量(□印)に及ぼす影響を調べた。それらの結果を,図8(0.05 mol/L (NHのもとで,アンモニア濃度を変えた場合)と,図9(0.5 mol/L NHOH でチオ硫酸アンモニウム濃度を変えた場合)に示した。試験は, パルプ濃度:33質量%,大気開放下での周囲温度で24時間,回転速度60rpm, pH 9.5の条件で行った。図8の結果から,アンモニア濃度を 0.5 mol/Lから 0.1 mol/Lに減少した場合, 金抽出率が95%から80%に徐々に低下することがわかる。また,図9は,チオ硫酸塩の濃度を0.05 mol/Lから0.01 mol/Lに減少した場合, 金抽出率が95%から30%にまで低下したことを示している。
【0042】
このことからも,最適な試薬組合せとしては,0.0001 mol/L NiSO,0.05 mol/L (NHおよび0.5 mol/L NHOH の組合せが選択されるべきである。このことは, (NHの消費量 1.2kg/tで,金の抽出率95%という図7の結果が正当であることを示している。
【0043】
この最適な試薬の組合せを,図10および図11に示した電位−pH図の作成に用いた。この条件下での pHは 9.5であるが,これはニッケルアンミン錯体にとって安定なpH値である。図10および図11におけるニッケルアンミン錯体の安定領域は, 図1および図2のそれよりも広くなっている。これは,チオ硫酸塩濃度が 0.5 mol/Lから0.05 mol/Lに減少したことによる。ニッケルがアンミン錯体およびチオ硫酸錯体になる平衡電極電位は, ニッケル濃度が 0.005 mol/Lから0.0001 mol/Lに低下しているので,比較的低い領域の電極電位に位置している。金が金アンミン錯体になる平衡電極電位は,ニッケルのそれよりも高い。このことは,メタルの金はチオ硫酸錯体 ([Au(S3−) に酸化されるが,ニッケルアンミン錯体は式(10)〜(13)における触媒として作用するに十分に安定であるということの左証である。
【0044】
次に,金を浸出した液に対して,亜鉛末を用いて金を置換析出させた試験結果について説明する。
【0045】
図12は,亜鉛末による金の回収結果を示している。 Zn/Auの質量比が30の亜鉛末の投入量で,10分間に97%の金が回収された。液中の最終的なニッケル濃度は, わずかに 0.00001〜0.00005 mol/L のNi2+ロスが見られただけで,殆ど変化しなかった。これに対し, Arima 論文によれば,銅触媒のチオ硫酸アンモニウム溶液からの亜鉛による沈殿法では全ての銅が金と同時に共沈してしまう。
【0046】
亜鉛による金の置換析出中において,チオ硫酸アンモニウム溶液中でのこのようなニッケルの安定性は,ニッケル触媒チオ硫酸アンモニウム浸出法は,銅触媒チオ硫酸アンモニウム浸出法に比べて, 試薬ロスのコストを最小限にする点で,利点を有している。
【0047】
亜鉛による置換析出を終えたあとのチオ硫酸アンモニウムの貧液の再利用を行ったところ,幾らかのニッケルを補充して4回の再利用のあとでも,チオ硫酸アンモニウムの消費が鉱石トン当りわずか1〜3kgで,95%くらいの金が継続的に抽出された。このことは,亜鉛による置換析出後の貧液を再利用しても金の抽出率およびチオ硫酸塩消費に影響を与えないことを示している。
【0048】
次に,硫化鉱物を含む金鉱石の抽出に対して本発明を適用する場合について,試験例を参照しながら説明する。
【0049】
試験は,鉄と銅の硫化鉱物を含む4種の金鉱石に対して,ニッケル触媒チオ硫酸アンモニウム浸出を行う場合の最適な試薬濃度の組合せを知ることを目標とした。また,比較のために,1.0g/L (0.02 mol/L) NaCN を用いた24時間の標準的な青化法も実施した。表3に,使用した4種のサンプルA,B,CおよびDの試金結果を示した。鉱石A,BおよびCの3種のは,1.5 〜2.5 質量%のS, 0.01〜0.30質量%のCuおよび4〜6質量%のFeを含んでいる。鉱石Dの金品位は50 g/t Auで,30質量%のS, 28質量%のFeおよび0.1 質量%のCuを含む。
【0050】
【表3】
Figure 2004018933
【0051】
チオ硫酸塩による浸出試験では,ニッケル濃度を 0.0001 mol/L に維持し,チオ硫酸塩濃度を 0.05 〜0.4 mol/L の範囲で変化させ,アンモニア濃度を 0.5〜4 mol/L の範囲で変化させた。各鉱石について,金回収率を高くし且つ試薬消費量を低くするための最適な試薬濃度の組合せを,標準的な青化法(1.0 g/L(0.02mol/L) NaCN 24 時間浸出) と対比して,表4に示した。
【0052】
【表4】
Figure 2004018933
【0053】
表4に見られるように,最適な試薬濃度の組合せは, 全鉱石を通じて,0.0001mol/Lの NiSOのもとで,0.1 〜0.3 mol/L の (NHおよび3〜4 mol/Lの NHOHであった。この最適な組合せにおいて,金の抽出率とチオ硫酸アンモニウムの消費量は,次のような結果となった。
【0054】
一般に,銅系硫化鉱物を含む鉱石に対しては,溶解した銅がチオ硫酸塩を消費し,低アンモニア濃度では金の抽出を遅延させるので,シリケート系の鉱石に比べて,全体として高いアンモニア濃度を必要とする。このため,金の抽出率は,1.0g/L (0.02 mol/L) NaCN の標準的な青化法の結果よりも優れるものの,試薬の消費量は青化法のそれより高くなった。
【0055】
すなわち,銅を随伴するサンプルAおよび塊状硫化鉱のサンプルDでは,それぞれ鉱石トンあたり20kgおよび24kgレベルの多量のチオ硫酸アンモニウム消費となった。これに対し, 青化法では鉱石トンあたりのNaCN消費量は3〜4kgであった。銅を触媒として使用した場合には,サンプルAとDに対しては,チオ硫酸塩の消費量は鉱石トンあたりそれぞれ25kgと30kgとなった。サンプルBとCに対しては,チオ硫酸塩の消費量は,ニッケルを触媒とした場合には鉱石トンあたりそれぞれ8kgと9kgとなり,銅を触媒とした場合には鉱石トンあたりそれぞれ13kgと10kgとなった。チオ硫酸塩による金の抽出率は銅触媒とニッケル触媒のいずれも殆ど同じであった。しかし青化法による金の抽出率はチオ硫酸塩浸出法によるそれよりも8〜21%低いものであった。
【0056】
このように,チオ硫酸アンモニウム浸出試験によれば, 100 wt%−200メッシュの各種のタイプの鉱石について最適の試薬組合せは,シリシート系の鉱石に対しては 0.0001 mol/L NiSO, 0.5 mol/L NHOHおよび0.05 mol/L (NHであることがわかった。金抽出率は95%であり,チオ硫酸アンモニウムの消費量は鉱石トンあたり 1.2kgであった。浸出液からの金回収において,亜鉛末は金の置換析出に最適の媒体であり,金をほぼ 100%回収できる。亜鉛末によるニッケルの析出は半分以下である。置換析出後の貧液再利用試験において,或る程度のニッケル補充を伴う4段階の貧液再利用で,金の抽出率95%,チオ硫酸アンモニウム消費量鉱石トンあたり1〜3kgであった。硫化鉱物を含む金鉱石についてのチオ硫酸塩浸出に対しては,より濃度の高いアンモニアを必要とし且つチオ硫酸塩の消費量も高くなることは避けられない。しかし,ニッケルを触媒とした浸出液でのチオ硫酸アンモニウム消費量は鉱石トンあたり1〜5kgで,銅を触媒とした浸出液でのそれよりも少なく,金抽出率は, 1.0 g/L(0.02 mol/L) NaCNの標準的な青化法のそれより高くなる。だが,硫化物を含む金鉱石についてのチオ硫酸塩消費量はシアン塩の消費量より3〜7倍高くなった。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によると,銅触媒を用いたチオ硫酸アンモニウムによる金の浸出法よりも,試薬消費量を少なくして,金を採取できるので経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】各試薬の濃度が,0.5 mol/L のNHOH, 0.5 mol/Lの S 2−および0.005 mol/LのNi2+の組合せにおける,Ni2+−NH /NH−S 2−系の電位−pH図である。
【図2】各試薬の濃度が,0.5 mol/L の NH /NH, 5×10−5mol/L のAu, 0.005 mol/LのNi2+および 0.5 mol/LのS 2−における, Au−NH−S 2−−HO系の電位−pH図である。
【図3】シリケート系金鉱石に本発明を適用した場合の金の抽出率を示す図である。
【図4】ニッケル濃度を 0.005 mol/L NiSOに,チオ硫酸塩の濃度を 0.5 mol/L (NHにそれぞさ維持し,アンモニア濃度を 0.1 mol/Lから 0.5 mol/Lに変化させた場合の金抽出率(△印)とチオ硫酸アンモニウム消費量(□印)の関係を示す図である。
【図5】アンモニア濃度を0.5 mol/L NHOH に,チオ硫酸塩濃度を 0.5 mol/L (NHにそれぞれ維持し, ニッケル濃度を 0.0001mol/Lから 0.005mol/L に変化させたときの金抽出率(△印)およびチオ硫酸アンモニウムの消費量(□印)を示した図である。
【図6】ニッケル濃度を0.005 mol/L NiSOに,アンモニア濃度を0.5 mol/L NHOH にそれぞれ維持し,チオ硫酸塩濃度を 0.01〜0.5 mol/L (NHの範囲としたときの金抽出率(△印)と試薬消費量(□印)の関係を示す図である。
【図7】pH9.5 で, 0.0001 mol/L NiSO,0.05 mol/L (NHおよび0.5 mol/L NHOH の最適な試薬の組合せでの金の浸出において,その金抽出率を時間変化で示した図である。
【図8】0.0001 mol/L NiSOに維持した状態で,0.05 mol/L (NHのもとで,アンモニア濃度を変えた場合の金抽出率(△印)とチオ硫酸アンモニウムの消費量(□印)に及ぼす影響を示す図である。
【図9】0.0001 mol/L NiSOに維持した状態で,0.5 mol/L NHOH のもとで,チオ硫酸アンモニウム濃度を変えた場合の金抽出率(△印)とチオ硫酸アンモニウムの消費量(□印)に及ぼす影響を示す図である。
【図10】試薬の濃度が,0.5 mol/L の NH /NH, 0.0001 mol/LのNi2+および0.05 mol/Lの S 2−の組合せにおける,Ni−NH−S 2−−HO系の電位−pH図である。
【図11】試薬の濃度が,0.5 mol/L の NH /NH, 5×10−5mol/L のAu, 0.0001 mol/LのNi2+および 0.05 mol/L のS 2−における, Au−NH−S 2−−HO系の電位−pH図である。
【図12】本発明にしたがって,浸出液に亜鉛末を Zn/Auの質量比が30のもとで添加して金を置換析出させたときに金の回収率を示す図である。

Claims (7)

  1. 金鉱石をチオ硫酸塩で浸出し,その浸出液から金を置換析出させる金の精錬法において,前記のチオ硫酸塩としてチオ硫酸アンモニウムを使用し且つ浸出用の触媒としてニッケルを使用することを特徴とする金の精錬法。
  2. 浸出液は水酸化アンモニウム,チオ硫酸アンモニウムおよび硫酸ニッケルを含有する請求項1に記載の金の精錬法。
  3. 浸出液は,pH8〜11の範囲において,
    NiSO   :0.00005 〜0.001 mol/L
    (NH:0.01〜0.20 mol/L
    NHOH   :0.1 〜2.0 mol/L
    を含有する請求項1または2に記載の金の精錬法。
  4. 浸出液からの金の置換析出は亜鉛末の添加によって行う請求項1ないし3のいずれかに記載の金の精錬法。
  5. 金を置換析出したあとの尾液は,浸出液に循環使用される請求項1ないし4のいずれかに記載の金の精錬法。
  6. 金鉱石はシリケート系の鉱石である請求項1ないし5のいずれかに記載の金の精錬法。
  7. 金鉱石は,銅が随伴する硫化鉱物を含む請求項1ないし5のいずれかに記載の金の精錬法。
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