JP2004014944A - 配線基板装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】絶縁樹脂層を均一な厚みに形成して表面の平坦化を図る。
【解決手段】導体パターン3が形成された有機配線基板2の主面上に少なくとも導体パターン3上に位置するようにして多数個の厚み制御スペーサ7を形成した後に主面上に絶縁樹脂を塗布する。絶縁樹脂の未硬化状態で押圧部材9の押圧面が厚み制御スペーサ7に達するまで押圧操作するとともにこの位置で絶縁樹脂の押圧状態を保持して硬化処理を施すことにより、全体に厚みが均一で平坦な表面5aを有する絶縁樹脂層5が形成される。
【選択図】 図1
【解決手段】導体パターン3が形成された有機配線基板2の主面上に少なくとも導体パターン3上に位置するようにして多数個の厚み制御スペーサ7を形成した後に主面上に絶縁樹脂を塗布する。絶縁樹脂の未硬化状態で押圧部材9の押圧面が厚み制御スペーサ7に達するまで押圧操作するとともにこの位置で絶縁樹脂の押圧状態を保持して硬化処理を施すことにより、全体に厚みが均一で平坦な表面5aを有する絶縁樹脂層5が形成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導体パターンが形成された有機配線基板の主面を被覆して絶縁樹脂層を形成してなる配線基板装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の電子機器等には、導体パターンが形成された配線基板に多数の電子部品や半導体或いは成膜素子等を搭載して例えば機能ブロック等を構成する配線基板装置が備えられる。配線基板装置は、機器の小型軽量化、薄型化或いは多機能・高機能化に伴って小型高密度化が図られるとともに、多層化が図られている。配線基板装置は、このために配線パターンの狭ピッチ・微細化やスルーホールの微小化或いはICパッケージの小型・多ピン化、半導体チップのベアチップ実装等の対応が図られている。
【0003】
配線基板装置は、種々のプロセスによって製造されるが、例えば主面全体に銅箔等を貼り付けた絶縁基板材をベースとするサブトラクティブ法や、銅箔を有しない絶縁基板材をベースとするアディティブ法等により多層基板が形成される。配線基板装置100は、図8に示すように、例えば銅張り有機絶縁基板101が用いられ、フォトレジストを用いた所定パターンのマスキング処理、フォトレジスト層の感光処理、不要な銅箔を除去するエッチング処理やフォトレジストの除去処理等が施されて有機絶縁基板101の主面上に所定の導体パターン102が形成される。
【0004】
配線基板装置100は、例えばスクリーン印刷法等によって導体パターン102を被覆するように有機絶縁基板101の主面上に絶縁樹脂が塗布されて絶縁樹脂層103が形成される。配線基板装置100は、例えばスキージによって絶縁樹脂がならされることにより、所定の厚みを有しかつ表面が平坦化された絶縁樹脂層103が形成される。配線基板装置100は、絶縁樹脂層103によって導体パターン102が保護されるとともに、この絶縁樹脂層103上にめっき法等の適宜の処理を行って上層の配線層が順次形成される。
【0005】
配線基板装置については、上述した絶縁樹脂を塗布する工程に代えて、例えば導体パターンを被覆するように有機絶縁基板の主面上にプリプレーグを接合して絶縁樹脂層を形成することも行われる。プリプレーグは、ガラスクロスを芯材として、半硬化型樹脂でシート化してなる。配線基板装置は、プリプレーグ上に、上層の配線層が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、配線基板装置100においては、小型化、高密度実装化に伴って導体パターン102の狭ピッチ化、微細化が図られており、例えば100μmオーダの仕様から50μmオーダの仕様で形成されるようにもなっている。配線基板装置100は、かかる精密なオーダの導体パターン102を形成するために、絶縁樹脂層103が高精度の平坦面に形成されなければならない。
【0007】
配線基板装置100は、上述したように塗布した絶縁樹脂の表面をスキージングすることによって平坦化が行われる。しかしながら、配線基板装置100は、導体パターン102の形成部位と非形成部位とが混在することによって、図9に示すように絶縁樹脂層103に凹凸が生じて表面の面精度が保持し得ないといった問題があった。また、配線基板装置100は、絶縁樹脂層103を必要最低限の厚みとすることによって薄型化が図られる。しかしながら、配線基板装置100は、上述したように絶縁樹脂層103に凹凸があり、導体パターン102上の絶縁樹脂層103の厚みを制御することが極めて困難である。
【0008】
例えば、半導体製造プロセスでは、鏡面仕上げが施された半導体ウェーハの裏面を基準面としてパターン形成や絶縁層形成を行うことから、高精度の加工が可能となる。配線基板装置100には、例えばFRグレード1等の銅張り有機絶縁基板(耐燃性紙基材フェノール樹脂銅張積層板)101が用いられるが、その材料特性から厚み寸法に10%以上のバラツキがある。また、配線基板装置100は、スルーホール等のメッキ工程においても、厚みに10%以上のバラツキを生じさせる。配線基板装置100は、このために例えば有機絶縁基板101の裏面を基準として絶縁樹脂層103の表面に切削加工や研磨加工を施して平坦化処理を施した場合でも、高精度の導体パターン102を形成するに足る面精度に形成することが困難であった。
【0009】
また、プリプレーグを用いた配線基板装置においても、導体パターン102の存在によりプリプレーグに凹凸が生じて高精度の平坦化が行い得ないといった問題がある。配線基板装置は、芯材にガラスクロスが用いられることによって、厚みの低減に限界があるとともに加工も制限されるといった問題がある。配線基板装置は、配線層内に例えば受動素子等を成膜形成した場合に、受動素子がプリプレーグのガラスクロスの影響によって特性が劣化するといった問題がある。
【0010】
さらに、配線基板装置は、有機絶縁基板に例えば厚みが100μm以下のフィルム基材を用いて薄型化を図るような場合に、絶縁樹脂層の厚みがますます重要となる。しかしながら、かかる配線基板装置は、フィルム基材に対して厚み制御を行って絶縁樹脂層を形成することが極めて困難であり、フィルム基材の特性を充分に発揮できないといった問題がある。
【0011】
したがって、本発明は、均一な厚みに形成されることによって表面の平坦化が図られる高精度の配線層を有する配線基板装置及びその製造方法を提供することを目的に提案されたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明にかかる配線基板装置は、少なくとも一方主面上に導体パターンが形成された有機配線基板に、導体パターンを被覆して絶縁樹脂層を形成しかつこの絶縁樹脂層を押圧して表面を平坦化してなる。配線基板装置は、絶縁樹脂によって互いにほぼ同一の厚みを有する厚み制御スペーサが少なくとも導体パターンの表面上に位置して形成された状態で、絶縁樹脂層が形成されてなる。
【0013】
以上のように構成された本発明にかかる配線基板装置によれば、有機配線基板の主面上に形成された絶縁樹脂層が、基板自体の厚みのバラツキとともに主面上に形成された導体パターンの厚みにより不均一な厚みとなっている。配線基板装置によれば、絶縁樹脂層を押圧することにより表面の平坦化処理が行われるが、導体パターンの表面上に形成された厚み制御スペーサの高さ位置まで押圧することによって全体に均一な厚みに制御することが可能となる。したがって、配線基板装置によれば、膜厚を制御する精密な操作等が不要でありかつ有機配線基板の主面側を基準面とする簡易な工程によって絶縁樹脂層の表面の平坦化が図られることから、この絶縁樹脂層上に精密な配線層を形成することが可能となる。
【0014】
また、本発明にかかる配線基板装置の製造方法は、有機配線基板の主面上に互いにほぼ同一の厚みを有し少なくとも導体パターンの表面上に位置して絶縁樹脂製の厚み制御スペーサを形成する工程と、絶縁樹脂を塗布して厚み制御スペーサの厚みよりもやや大きな厚みの絶縁樹脂層を形成する工程と、絶縁樹脂層を平坦な押圧面を有する押圧部材により厚み制御スペーサの高さ位置まで押圧することにより均一な厚みにして表面を平坦化する工程とを有してなる。
【0015】
以上のように構成された本発明にかかる配線基板装置の製造方法によれば、絶縁樹脂層の形成工程により有機配線基板の主面上に形成された絶縁樹脂層が、基板自体の厚みのバラツキとともに主面上に形成された導体パターンの厚みの影響を受けて不均一な厚みとなっている。配線基板装置の製造方法によれば、平坦面を有する押圧部材により導体パターンの表面上に形成された厚み制御スペーサの高さ位置を基準にして押圧することによって全体に均一な厚みに制御することが可能となる。したがって、配線基板装置の製造方法によれば、膜厚を制御する精密な操作等が不要でありかつ簡易な工程により絶縁樹脂層の表面の平坦化が図られ、この絶縁樹脂層上に精密な配線層を形成した多層配線基板装置を製造することも可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として示す配線基板装置1について、図面を参照して詳細に説明する。配線基板装置1は、図1に示すように有機絶縁基板2の主面上に所定の導体パターン3を形成した基板部4に、導体パターン3を被覆する絶縁樹脂層5が形成されて構成される。配線基板装置1は、詳細を後述するように絶縁樹脂層5の表面5aが高精度の平坦面として構成され、この絶縁樹脂層5上にアディティブ法等により詳細を省略する上部配線層6(6A、6B)が積層形成されてなる。配線基板装置1は、例えば約200mm角、厚みが約0.5mmの有機絶縁基板2に対して、幅が50μm乃至100μm、厚みが20μm乃至35μmの導体パターン3を形成してなる。
【0017】
有機絶縁基板2には、例えばFRグレード1の耐燃性紙基材フェノール樹脂銅張積層板やFRグレード3の耐燃性紙基材エポキシ樹脂銅張積層板或いはFRグレード4の耐燃性ガラス布基材エポキシ樹脂銅張積層板等の有機基材が用いられる。有機絶縁基板2には、例えばポリイミド樹脂、ポリオレフイン樹脂、ポリフェニールエチレン樹脂、ビスマレイトトリアジン樹脂或いはポリテトラフルオロエチレン樹脂等によって成形された銅張積層板等の有機基材が用いられる。有機絶縁基板2には、従来一般に用いられているその他の銅張積層板等の有機基材が用いられる。
【0018】
配線基板装置1の製造工程は、上述した銅張有機絶縁基板2に対して従来と同様の処理を施すことにより、電極やランド或いは配線パターン等の所定の導体パターン3を形成する工程を有する。導体パターン形成工程は、銅箔の全面に感光性レジストを塗布し、この感光性レジスト層にポリエステルフィルムからなるパターンマスクを密着させて紫外線を照射してパターン潜像を形成する。感光性レジストには、ポジ型とネガ型とが用いられ、その種類によって現像処理によりパターン潜像部位が残されたり除去されたりする。
【0019】
導体パターン形成工程は、ネガ型感光性レジストの場合に、現像処理を施すことによってパターン潜像部位の感光性レジストが銅箔上から除去される。導体パターン形成工程は、洗浄処理を施した後にエッチング処理を施すことによって、感光性レジストで被覆されていない不要部位の銅箔を除去して所定のパターン形成が行われる。導体パターン形成工程は、パターン形成された銅箔から感光性レジストを除去することにより、図2に示した有機絶縁基板2の主面上に所定の導体パターン3が形成されて基板部4が製造される。なお、導体パターン形成工程は、必要に応じて銅張有機絶縁基板2にスルーホールの形成工程が施される。
【0020】
配線基板装置1の製造工程は、基板部4に対して厚み制御スペーサ7を形成する工程を有する。厚み制御スペーサ形成工程は、例えばスクリーン印刷法によって適宜の導体パターン3上に位置するように絶縁樹脂を印刷して、図3に示すように多数個の円形ピラー状の厚み制御スペーサ7を形成する。厚み制御スペーサ7は、絶縁樹脂として例えば紫外線硬化型のアクリル系ポリエステル樹脂や熱硬化型のエポキシ系樹脂等が用いられて形成される。厚み制御スペーサ7は、後述する絶縁樹脂層5と同一の絶縁樹脂を用いることにより、硬化処理に際して歪みの発生を抑制しまた硬化時間を制御する操作の簡易化等が図られるようになる。なお、厚み制御スペーサ7は、スクリーン印刷法に限定されずその他適宜の方法によって形成してもよい。
【0021】
厚み制御スペーサ7は、導体パターン3上に形成されるに足るように外径が50μm乃至500μm程度の範囲であればよく特に大きさの限定は無いが、例えば高さが15μmと一定に制御される。厚み制御スペーサ7は、比較的広い面積を有する導体パターン3に対して複数個が位置するように、例えば約10個/mm2程度の密度で有機絶縁基板2の主面上に形成される。厚み制御スペーサ7は、全ての導体パターン3上に形成される必要は無く、有機絶縁基板2上にほぼ均等に配分されるようにして形成される。厚み制御スペーサ7は、紫外線硬化型樹脂を用いた場合には所定の条件で紫外線の照射処理が行われ、また熱硬化型樹脂を用いた場合には所定の条件で加熱処理が行われて硬化される。
【0022】
配線基板装置1の製造工程は、上述した工程を経て厚み制御スペーサ7が形成された基板部4に対して絶縁樹脂層5を形成する工程を有する。絶縁樹脂層形成工程は、厚み制御スペーサ7と同一の絶縁樹脂が用いられ、例えばスクリーン印刷法により有機絶縁基板2の全面に絶縁樹脂を塗布することによって図4に示すように導体パターン3を被覆する絶縁樹脂層5を形成する。絶縁樹脂層形成工程は、最終仕様として絶縁樹脂層5に要求される厚みに対して、3μm乃至5μm程度大きな厚みを有するようにして絶縁樹脂を塗布する。
【0023】
絶縁樹脂層5は、図4に示すように有機絶縁基板2上に導体パターン3が無い領域でその厚み分に対応して表面5aに凹部5bが生じ、表面5aの平坦性が保持されない状態にある。また、絶縁樹脂層5は、有機絶縁基板2に厚みのバラツキがあるとともにスルーホール加工等による部分的な厚みのバラツキがあり、これらの影響を受けて表面5aに凹凸が生じる。
【0024】
配線基板装置1の製造工程は、上述したように表面5aに凹凸を有して形成された絶縁樹脂層5に対して、厚みを制御しかつ表面5aを平坦化する工程を有する。この絶縁樹脂層平坦化工程は、詳細には絶縁樹脂層5の表面5aにカバーフィルム8をラミネートする工程と、絶縁樹脂層5を押圧する工程と、絶縁樹脂を硬化する工程と、絶縁樹脂層5の表面5aを研磨する工程等からなる。
【0025】
カバーフィルムラミネート工程は、図5に示すように絶縁樹脂が未硬化状態の絶縁樹脂層5の表面5aに、カバーフィルム8をラミネートする。カバーフィルム8には、例えば厚みが30μm程度のPET(ポリエチレンテレフタラート)フィルムが用いられ、ラミネータにより絶縁樹脂層5の表面5a上に空気を取り込まないようにして貼り合わされる。カバーフィルム8は、後述する押圧工程に際して余剰となる絶縁樹脂が余分な所に付着することを防止するとともに押圧板9と絶縁樹脂層5とが貼り付かないようにする。なお、カバーフィルム8は、絶縁樹脂に紫外線硬化型樹脂を用いた場合には、紫外線を透過することが可能な例えば透明なフィルムが用いられる。
【0026】
絶縁樹脂層加圧工程は、定盤10上に載置した基板部4に対して、カバーフィルム8を介して押圧板9により押圧する工程である。定盤10は、載置面10a上に基板部4が載置されるが、この載置面10aが特に基準面として作用することは無いために高精度の平坦面として形成される必要はない。定盤10は、基板部4を特に高精度に位置決めして載置する必要は無いが、押圧板9により押圧される基板部4が移動しないようにする保持構造を設けることが好ましい。
【0027】
押圧板9は、機械的剛性を有するとともに平坦化された押圧面を有している。押圧板9は、絶縁樹脂層5を紫外線硬化型樹脂によって形成した場合には、紫外線の透過特性を付与するために例えばガラス板や透明な樹脂板等によって形成される。押圧板9は、図示しない駆動手段によって絶縁樹脂層5に対して接離動作されるとともに、後述するように絶縁樹脂層5を所定位置まで押圧した状態でその状態に持される。
【0028】
絶縁樹脂層加圧工程においては、基板部4を定盤10上に載置した状態で、押圧板9が駆動されて図6矢印で示すようにカバーフィルム8を介して絶縁樹脂層5を押圧する。押圧板9は、未硬化状態の絶縁樹脂を周囲に押し出し、押圧面に倣って絶縁樹脂層5の表面5aを次第に平坦化する。押圧板9は、同図に示すように押圧面が厚み制御スペーサ7の表面に当接した状態で絶縁樹脂層5の押圧動作が停止されるとともに、その位置で保持される。したがって、基板部4は、厚み制御スペーサ7の厚みを基準として押圧板9によって絶縁樹脂層5が高精度の厚みを以って形成される。
【0029】
絶縁樹脂層加圧工程は、絶縁樹脂層5がある程度の厚みに制御されて形成されており、押圧板9によって大きな量を押圧する操作を要することは無い。絶縁樹脂層加圧工程は、厚み制御スペーサ7が厚みバラツキを有する有機絶縁基板2に形成されることによって高さ位置にバラツキを有しているが、全ての厚み制御スペーサ7を基準として押圧板9により絶縁樹脂層5の厚みを規定するものでは無い。絶縁樹脂層加圧工程は、押圧面が厚み制御スペーサ7のいくつかに当接した位置で押圧板9の動作を停止させて絶縁樹脂層5の厚みを規定することから、厚み制御スペーサ7が相互の高さ位置を全て揃えるように高精度に形成される必要は無い。
【0030】
絶縁樹脂硬化工程は、絶縁樹脂層5を上述したように押圧板9によって押圧保持した状態で未硬化の絶縁樹脂を硬化させる工程である。絶縁樹脂硬化工程は、絶縁樹脂層5が紫外線硬化型樹脂を用いて形成されている場合には、紫外線を未硬化状態の絶縁樹脂層5に照射する処理によって行われる。絶縁樹脂層5は、上述したように透明なカバーフィルム8や押圧板9を透過した紫外線が照射されることで硬化する。紫外線照射は、1分乃至2分程度、連続して紫外線を照射すればよく、比較的短時間で絶縁樹脂層5を硬化させることが可能である。
【0031】
また、絶縁樹脂硬化工程は、絶縁樹脂層5が熱硬化型樹脂を用いて形成されている場合には、加熱炉内での加熱が行われる。絶縁樹脂層5は、加熱炉内において例えば110℃で約1時間の加熱処理が施されることにより硬化する。絶縁樹脂層5は、上述したように紫外線硬化型樹脂を用いた場合に硬化時間が短縮化されるとともに、導体パターン3等の各部に対する熱履歴の影響も低減される。絶縁樹脂層5は、上述したように厚み制御スペーサ7と同一の絶縁樹脂によって形成することから、硬化処理を同一の装置により行うことが可能とされるとともに硬化時に歪み等を生じることなく一体化される。
【0032】
配線基板装置1の製造工程は、上述した絶縁樹脂硬化工程を経た後に、押圧板9が駆動されて絶縁樹脂層5から離間される。押圧板9は、上述したように絶縁樹脂層5上にカバーフィルム8がラミネートされていることにより、押圧面が絶縁樹脂層5から良好な状態で剥離する。したがって、基板部4は、有機絶縁基板2上に所定の厚みを有しかつ表面5aを高精度に平坦化された絶縁樹脂層5が形成され、定盤10上から取り出される。基板部4からは、絶縁樹脂層5から、カバーフィルム8が剥離される。
【0033】
配線基板装置1の製造工程においては、基板部4に対して、必要に応じて絶縁樹脂層5の表面5aを研磨する処理が施される。研磨処理は、絶縁樹脂層5の表面5aを従来のように平坦面として仕上げる目的で施すものではなく、例えばバフ研磨のような表面5aを磨く程度の処理である。
【0034】
配線基板装置1の製造工程は、上述した工程を経て製造された基板部4の平坦化された絶縁樹脂層5の表面5a上に、適宜のビルドアップ工程を施して上部配線層6が順次形成されて多層化が図られる。配線基板装置1の製造工程は、比較的廉価ではあるが厚みバラツキのある有機絶縁基板2を用いるが、導体パターン3上に形成した厚み制御スペーサ7を介して絶縁樹脂層5の厚みを制御してその表面5aが平坦化された基板部4を形成する。
【0035】
配線基板装置1の製造工程によれば、従来と同様の設備や工程が用いられることからコストが上昇することなく、精度の高い配線基板装置1の製造を可能とする。また、配線基板装置1の製造工程によれば、厚み制御スペーサ7の厚みを適宜設定することにより、絶縁樹脂層5の厚みを適宜制御することを可能とする。さらに、配線基板装置1の製造工程によれば、導体パターン3上に形成した厚み制御スペーサ7を基準として絶縁樹脂層5の厚みを制御することから、従来のように底面を基準面とするために有機絶縁基板2にある程度の機械的剛性を要しない。したがって、配線基板装置1の製造工程によれば、100μm以下の薄型の有機絶縁基板2を用いて超薄型の配線基板装置1を高精度に製造することを可能とする。
【0036】
上述した実施の形態においては、スクリーン印刷法によって厚み制御スペーサ7を適宜の導体パターン3上に形成するようにしたが、例えば比較的大きくかつほぼ同等の形状を有する導体パターン3に対応した開口パターンを有するマスクを用いて形成するようにしてもよい。また、厚み制御スペーサ7は、上述したように全てが押圧面に当接して押圧板9の高さ位置を規定するもので無い。したがって、厚み制御スペーサ7は、図7に示すように導体パターン3上ばかりでなく有機絶縁基板2の主面上に全面に形成するようにしてもよい。
【0037】
厚み制御スペーサ7は、有機絶縁基板2の主面とほぼ同等の外形を有し、一定のピッチで形成された開口パターンを有するマスクを用いて、スクリーン印刷法により形成される。厚み制御スペーサ7は、同図に示すように有機絶縁基板2の主面上に直接形成されることにより高さが低いもの7aと、導体パターン3上に形成されることにより高さが大きいもの7bとが混在して形成される。厚み制御スペーサ7は、高さが大きいもの7bに押圧板9の押圧面が突き当たることにより、絶縁樹脂層5が厚みを制御されて形成される。
【0038】
なお、厚み制御スペーサ7は、特に形状を限定されることは無く、また上述したように有機絶縁基板2の主面上にランダムに形成することも可能であることから、例えば次工程で形成されるスルーホール等の位置表示や配線基板装置1の部品番号等の表示用として兼用するように形成してもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、導体パターンが形成された有機配線基板の主面上に少なくとも導体パターン上に位置するようにして多数個の厚み制御スペーサを形成するとともに主面上に絶縁樹脂を塗布し、この絶縁樹脂の未硬化状態で押圧部材の押圧面が厚み制御スペーサに達するまで押圧操作することにより絶縁樹脂を全体に均一な厚みとした状態で硬化処理が施されることにより、絶縁樹脂層が形成される。したがって、本発明によれば、膜厚を制御する精密な操作等が不要であり、工程の簡易化が図られて絶縁樹脂層の表面を高精度に平坦化することが可能となる。本発明によれば、絶縁樹脂層上に高精度の配線層が形成された多層配線基板装置をコストダウンを図って製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示した配線基板装置の要部縦断面図である。
【図2】導体パターンを形成した有機配線基板の要部縦断面図である。
【図3】厚み制御スペーサを形成した有機配線基板の要部縦断面図である。
【図4】絶縁樹脂層を形成した有機配線基板の要部縦断面図である。
【図5】絶縁樹脂層をカバーフィルムで被覆した有機配線基板の要部縦断面図である。
【図6】絶縁樹脂層の押圧操作を説明する要部縦断面図である。
【図7】厚み制御スペーサを形成した他の有機配線基板の要部縦断面図である。
【図8】絶縁樹脂を塗布した従来の有機配線基板の要部縦断面図である。
【図9】絶縁樹脂を硬化させて絶縁樹脂層を形成した従来の有機配線基板の要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 配線基板装置、2 有機絶縁基板、3 導体パターン、4 基板部、5 絶縁樹脂層、7 厚み制御スペーサ、8 カバーフィルム、9 押圧板、10 定盤
【発明の属する技術分野】
本発明は、導体パターンが形成された有機配線基板の主面を被覆して絶縁樹脂層を形成してなる配線基板装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の電子機器等には、導体パターンが形成された配線基板に多数の電子部品や半導体或いは成膜素子等を搭載して例えば機能ブロック等を構成する配線基板装置が備えられる。配線基板装置は、機器の小型軽量化、薄型化或いは多機能・高機能化に伴って小型高密度化が図られるとともに、多層化が図られている。配線基板装置は、このために配線パターンの狭ピッチ・微細化やスルーホールの微小化或いはICパッケージの小型・多ピン化、半導体チップのベアチップ実装等の対応が図られている。
【0003】
配線基板装置は、種々のプロセスによって製造されるが、例えば主面全体に銅箔等を貼り付けた絶縁基板材をベースとするサブトラクティブ法や、銅箔を有しない絶縁基板材をベースとするアディティブ法等により多層基板が形成される。配線基板装置100は、図8に示すように、例えば銅張り有機絶縁基板101が用いられ、フォトレジストを用いた所定パターンのマスキング処理、フォトレジスト層の感光処理、不要な銅箔を除去するエッチング処理やフォトレジストの除去処理等が施されて有機絶縁基板101の主面上に所定の導体パターン102が形成される。
【0004】
配線基板装置100は、例えばスクリーン印刷法等によって導体パターン102を被覆するように有機絶縁基板101の主面上に絶縁樹脂が塗布されて絶縁樹脂層103が形成される。配線基板装置100は、例えばスキージによって絶縁樹脂がならされることにより、所定の厚みを有しかつ表面が平坦化された絶縁樹脂層103が形成される。配線基板装置100は、絶縁樹脂層103によって導体パターン102が保護されるとともに、この絶縁樹脂層103上にめっき法等の適宜の処理を行って上層の配線層が順次形成される。
【0005】
配線基板装置については、上述した絶縁樹脂を塗布する工程に代えて、例えば導体パターンを被覆するように有機絶縁基板の主面上にプリプレーグを接合して絶縁樹脂層を形成することも行われる。プリプレーグは、ガラスクロスを芯材として、半硬化型樹脂でシート化してなる。配線基板装置は、プリプレーグ上に、上層の配線層が形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、配線基板装置100においては、小型化、高密度実装化に伴って導体パターン102の狭ピッチ化、微細化が図られており、例えば100μmオーダの仕様から50μmオーダの仕様で形成されるようにもなっている。配線基板装置100は、かかる精密なオーダの導体パターン102を形成するために、絶縁樹脂層103が高精度の平坦面に形成されなければならない。
【0007】
配線基板装置100は、上述したように塗布した絶縁樹脂の表面をスキージングすることによって平坦化が行われる。しかしながら、配線基板装置100は、導体パターン102の形成部位と非形成部位とが混在することによって、図9に示すように絶縁樹脂層103に凹凸が生じて表面の面精度が保持し得ないといった問題があった。また、配線基板装置100は、絶縁樹脂層103を必要最低限の厚みとすることによって薄型化が図られる。しかしながら、配線基板装置100は、上述したように絶縁樹脂層103に凹凸があり、導体パターン102上の絶縁樹脂層103の厚みを制御することが極めて困難である。
【0008】
例えば、半導体製造プロセスでは、鏡面仕上げが施された半導体ウェーハの裏面を基準面としてパターン形成や絶縁層形成を行うことから、高精度の加工が可能となる。配線基板装置100には、例えばFRグレード1等の銅張り有機絶縁基板(耐燃性紙基材フェノール樹脂銅張積層板)101が用いられるが、その材料特性から厚み寸法に10%以上のバラツキがある。また、配線基板装置100は、スルーホール等のメッキ工程においても、厚みに10%以上のバラツキを生じさせる。配線基板装置100は、このために例えば有機絶縁基板101の裏面を基準として絶縁樹脂層103の表面に切削加工や研磨加工を施して平坦化処理を施した場合でも、高精度の導体パターン102を形成するに足る面精度に形成することが困難であった。
【0009】
また、プリプレーグを用いた配線基板装置においても、導体パターン102の存在によりプリプレーグに凹凸が生じて高精度の平坦化が行い得ないといった問題がある。配線基板装置は、芯材にガラスクロスが用いられることによって、厚みの低減に限界があるとともに加工も制限されるといった問題がある。配線基板装置は、配線層内に例えば受動素子等を成膜形成した場合に、受動素子がプリプレーグのガラスクロスの影響によって特性が劣化するといった問題がある。
【0010】
さらに、配線基板装置は、有機絶縁基板に例えば厚みが100μm以下のフィルム基材を用いて薄型化を図るような場合に、絶縁樹脂層の厚みがますます重要となる。しかしながら、かかる配線基板装置は、フィルム基材に対して厚み制御を行って絶縁樹脂層を形成することが極めて困難であり、フィルム基材の特性を充分に発揮できないといった問題がある。
【0011】
したがって、本発明は、均一な厚みに形成されることによって表面の平坦化が図られる高精度の配線層を有する配線基板装置及びその製造方法を提供することを目的に提案されたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明にかかる配線基板装置は、少なくとも一方主面上に導体パターンが形成された有機配線基板に、導体パターンを被覆して絶縁樹脂層を形成しかつこの絶縁樹脂層を押圧して表面を平坦化してなる。配線基板装置は、絶縁樹脂によって互いにほぼ同一の厚みを有する厚み制御スペーサが少なくとも導体パターンの表面上に位置して形成された状態で、絶縁樹脂層が形成されてなる。
【0013】
以上のように構成された本発明にかかる配線基板装置によれば、有機配線基板の主面上に形成された絶縁樹脂層が、基板自体の厚みのバラツキとともに主面上に形成された導体パターンの厚みにより不均一な厚みとなっている。配線基板装置によれば、絶縁樹脂層を押圧することにより表面の平坦化処理が行われるが、導体パターンの表面上に形成された厚み制御スペーサの高さ位置まで押圧することによって全体に均一な厚みに制御することが可能となる。したがって、配線基板装置によれば、膜厚を制御する精密な操作等が不要でありかつ有機配線基板の主面側を基準面とする簡易な工程によって絶縁樹脂層の表面の平坦化が図られることから、この絶縁樹脂層上に精密な配線層を形成することが可能となる。
【0014】
また、本発明にかかる配線基板装置の製造方法は、有機配線基板の主面上に互いにほぼ同一の厚みを有し少なくとも導体パターンの表面上に位置して絶縁樹脂製の厚み制御スペーサを形成する工程と、絶縁樹脂を塗布して厚み制御スペーサの厚みよりもやや大きな厚みの絶縁樹脂層を形成する工程と、絶縁樹脂層を平坦な押圧面を有する押圧部材により厚み制御スペーサの高さ位置まで押圧することにより均一な厚みにして表面を平坦化する工程とを有してなる。
【0015】
以上のように構成された本発明にかかる配線基板装置の製造方法によれば、絶縁樹脂層の形成工程により有機配線基板の主面上に形成された絶縁樹脂層が、基板自体の厚みのバラツキとともに主面上に形成された導体パターンの厚みの影響を受けて不均一な厚みとなっている。配線基板装置の製造方法によれば、平坦面を有する押圧部材により導体パターンの表面上に形成された厚み制御スペーサの高さ位置を基準にして押圧することによって全体に均一な厚みに制御することが可能となる。したがって、配線基板装置の製造方法によれば、膜厚を制御する精密な操作等が不要でありかつ簡易な工程により絶縁樹脂層の表面の平坦化が図られ、この絶縁樹脂層上に精密な配線層を形成した多層配線基板装置を製造することも可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として示す配線基板装置1について、図面を参照して詳細に説明する。配線基板装置1は、図1に示すように有機絶縁基板2の主面上に所定の導体パターン3を形成した基板部4に、導体パターン3を被覆する絶縁樹脂層5が形成されて構成される。配線基板装置1は、詳細を後述するように絶縁樹脂層5の表面5aが高精度の平坦面として構成され、この絶縁樹脂層5上にアディティブ法等により詳細を省略する上部配線層6(6A、6B)が積層形成されてなる。配線基板装置1は、例えば約200mm角、厚みが約0.5mmの有機絶縁基板2に対して、幅が50μm乃至100μm、厚みが20μm乃至35μmの導体パターン3を形成してなる。
【0017】
有機絶縁基板2には、例えばFRグレード1の耐燃性紙基材フェノール樹脂銅張積層板やFRグレード3の耐燃性紙基材エポキシ樹脂銅張積層板或いはFRグレード4の耐燃性ガラス布基材エポキシ樹脂銅張積層板等の有機基材が用いられる。有機絶縁基板2には、例えばポリイミド樹脂、ポリオレフイン樹脂、ポリフェニールエチレン樹脂、ビスマレイトトリアジン樹脂或いはポリテトラフルオロエチレン樹脂等によって成形された銅張積層板等の有機基材が用いられる。有機絶縁基板2には、従来一般に用いられているその他の銅張積層板等の有機基材が用いられる。
【0018】
配線基板装置1の製造工程は、上述した銅張有機絶縁基板2に対して従来と同様の処理を施すことにより、電極やランド或いは配線パターン等の所定の導体パターン3を形成する工程を有する。導体パターン形成工程は、銅箔の全面に感光性レジストを塗布し、この感光性レジスト層にポリエステルフィルムからなるパターンマスクを密着させて紫外線を照射してパターン潜像を形成する。感光性レジストには、ポジ型とネガ型とが用いられ、その種類によって現像処理によりパターン潜像部位が残されたり除去されたりする。
【0019】
導体パターン形成工程は、ネガ型感光性レジストの場合に、現像処理を施すことによってパターン潜像部位の感光性レジストが銅箔上から除去される。導体パターン形成工程は、洗浄処理を施した後にエッチング処理を施すことによって、感光性レジストで被覆されていない不要部位の銅箔を除去して所定のパターン形成が行われる。導体パターン形成工程は、パターン形成された銅箔から感光性レジストを除去することにより、図2に示した有機絶縁基板2の主面上に所定の導体パターン3が形成されて基板部4が製造される。なお、導体パターン形成工程は、必要に応じて銅張有機絶縁基板2にスルーホールの形成工程が施される。
【0020】
配線基板装置1の製造工程は、基板部4に対して厚み制御スペーサ7を形成する工程を有する。厚み制御スペーサ形成工程は、例えばスクリーン印刷法によって適宜の導体パターン3上に位置するように絶縁樹脂を印刷して、図3に示すように多数個の円形ピラー状の厚み制御スペーサ7を形成する。厚み制御スペーサ7は、絶縁樹脂として例えば紫外線硬化型のアクリル系ポリエステル樹脂や熱硬化型のエポキシ系樹脂等が用いられて形成される。厚み制御スペーサ7は、後述する絶縁樹脂層5と同一の絶縁樹脂を用いることにより、硬化処理に際して歪みの発生を抑制しまた硬化時間を制御する操作の簡易化等が図られるようになる。なお、厚み制御スペーサ7は、スクリーン印刷法に限定されずその他適宜の方法によって形成してもよい。
【0021】
厚み制御スペーサ7は、導体パターン3上に形成されるに足るように外径が50μm乃至500μm程度の範囲であればよく特に大きさの限定は無いが、例えば高さが15μmと一定に制御される。厚み制御スペーサ7は、比較的広い面積を有する導体パターン3に対して複数個が位置するように、例えば約10個/mm2程度の密度で有機絶縁基板2の主面上に形成される。厚み制御スペーサ7は、全ての導体パターン3上に形成される必要は無く、有機絶縁基板2上にほぼ均等に配分されるようにして形成される。厚み制御スペーサ7は、紫外線硬化型樹脂を用いた場合には所定の条件で紫外線の照射処理が行われ、また熱硬化型樹脂を用いた場合には所定の条件で加熱処理が行われて硬化される。
【0022】
配線基板装置1の製造工程は、上述した工程を経て厚み制御スペーサ7が形成された基板部4に対して絶縁樹脂層5を形成する工程を有する。絶縁樹脂層形成工程は、厚み制御スペーサ7と同一の絶縁樹脂が用いられ、例えばスクリーン印刷法により有機絶縁基板2の全面に絶縁樹脂を塗布することによって図4に示すように導体パターン3を被覆する絶縁樹脂層5を形成する。絶縁樹脂層形成工程は、最終仕様として絶縁樹脂層5に要求される厚みに対して、3μm乃至5μm程度大きな厚みを有するようにして絶縁樹脂を塗布する。
【0023】
絶縁樹脂層5は、図4に示すように有機絶縁基板2上に導体パターン3が無い領域でその厚み分に対応して表面5aに凹部5bが生じ、表面5aの平坦性が保持されない状態にある。また、絶縁樹脂層5は、有機絶縁基板2に厚みのバラツキがあるとともにスルーホール加工等による部分的な厚みのバラツキがあり、これらの影響を受けて表面5aに凹凸が生じる。
【0024】
配線基板装置1の製造工程は、上述したように表面5aに凹凸を有して形成された絶縁樹脂層5に対して、厚みを制御しかつ表面5aを平坦化する工程を有する。この絶縁樹脂層平坦化工程は、詳細には絶縁樹脂層5の表面5aにカバーフィルム8をラミネートする工程と、絶縁樹脂層5を押圧する工程と、絶縁樹脂を硬化する工程と、絶縁樹脂層5の表面5aを研磨する工程等からなる。
【0025】
カバーフィルムラミネート工程は、図5に示すように絶縁樹脂が未硬化状態の絶縁樹脂層5の表面5aに、カバーフィルム8をラミネートする。カバーフィルム8には、例えば厚みが30μm程度のPET(ポリエチレンテレフタラート)フィルムが用いられ、ラミネータにより絶縁樹脂層5の表面5a上に空気を取り込まないようにして貼り合わされる。カバーフィルム8は、後述する押圧工程に際して余剰となる絶縁樹脂が余分な所に付着することを防止するとともに押圧板9と絶縁樹脂層5とが貼り付かないようにする。なお、カバーフィルム8は、絶縁樹脂に紫外線硬化型樹脂を用いた場合には、紫外線を透過することが可能な例えば透明なフィルムが用いられる。
【0026】
絶縁樹脂層加圧工程は、定盤10上に載置した基板部4に対して、カバーフィルム8を介して押圧板9により押圧する工程である。定盤10は、載置面10a上に基板部4が載置されるが、この載置面10aが特に基準面として作用することは無いために高精度の平坦面として形成される必要はない。定盤10は、基板部4を特に高精度に位置決めして載置する必要は無いが、押圧板9により押圧される基板部4が移動しないようにする保持構造を設けることが好ましい。
【0027】
押圧板9は、機械的剛性を有するとともに平坦化された押圧面を有している。押圧板9は、絶縁樹脂層5を紫外線硬化型樹脂によって形成した場合には、紫外線の透過特性を付与するために例えばガラス板や透明な樹脂板等によって形成される。押圧板9は、図示しない駆動手段によって絶縁樹脂層5に対して接離動作されるとともに、後述するように絶縁樹脂層5を所定位置まで押圧した状態でその状態に持される。
【0028】
絶縁樹脂層加圧工程においては、基板部4を定盤10上に載置した状態で、押圧板9が駆動されて図6矢印で示すようにカバーフィルム8を介して絶縁樹脂層5を押圧する。押圧板9は、未硬化状態の絶縁樹脂を周囲に押し出し、押圧面に倣って絶縁樹脂層5の表面5aを次第に平坦化する。押圧板9は、同図に示すように押圧面が厚み制御スペーサ7の表面に当接した状態で絶縁樹脂層5の押圧動作が停止されるとともに、その位置で保持される。したがって、基板部4は、厚み制御スペーサ7の厚みを基準として押圧板9によって絶縁樹脂層5が高精度の厚みを以って形成される。
【0029】
絶縁樹脂層加圧工程は、絶縁樹脂層5がある程度の厚みに制御されて形成されており、押圧板9によって大きな量を押圧する操作を要することは無い。絶縁樹脂層加圧工程は、厚み制御スペーサ7が厚みバラツキを有する有機絶縁基板2に形成されることによって高さ位置にバラツキを有しているが、全ての厚み制御スペーサ7を基準として押圧板9により絶縁樹脂層5の厚みを規定するものでは無い。絶縁樹脂層加圧工程は、押圧面が厚み制御スペーサ7のいくつかに当接した位置で押圧板9の動作を停止させて絶縁樹脂層5の厚みを規定することから、厚み制御スペーサ7が相互の高さ位置を全て揃えるように高精度に形成される必要は無い。
【0030】
絶縁樹脂硬化工程は、絶縁樹脂層5を上述したように押圧板9によって押圧保持した状態で未硬化の絶縁樹脂を硬化させる工程である。絶縁樹脂硬化工程は、絶縁樹脂層5が紫外線硬化型樹脂を用いて形成されている場合には、紫外線を未硬化状態の絶縁樹脂層5に照射する処理によって行われる。絶縁樹脂層5は、上述したように透明なカバーフィルム8や押圧板9を透過した紫外線が照射されることで硬化する。紫外線照射は、1分乃至2分程度、連続して紫外線を照射すればよく、比較的短時間で絶縁樹脂層5を硬化させることが可能である。
【0031】
また、絶縁樹脂硬化工程は、絶縁樹脂層5が熱硬化型樹脂を用いて形成されている場合には、加熱炉内での加熱が行われる。絶縁樹脂層5は、加熱炉内において例えば110℃で約1時間の加熱処理が施されることにより硬化する。絶縁樹脂層5は、上述したように紫外線硬化型樹脂を用いた場合に硬化時間が短縮化されるとともに、導体パターン3等の各部に対する熱履歴の影響も低減される。絶縁樹脂層5は、上述したように厚み制御スペーサ7と同一の絶縁樹脂によって形成することから、硬化処理を同一の装置により行うことが可能とされるとともに硬化時に歪み等を生じることなく一体化される。
【0032】
配線基板装置1の製造工程は、上述した絶縁樹脂硬化工程を経た後に、押圧板9が駆動されて絶縁樹脂層5から離間される。押圧板9は、上述したように絶縁樹脂層5上にカバーフィルム8がラミネートされていることにより、押圧面が絶縁樹脂層5から良好な状態で剥離する。したがって、基板部4は、有機絶縁基板2上に所定の厚みを有しかつ表面5aを高精度に平坦化された絶縁樹脂層5が形成され、定盤10上から取り出される。基板部4からは、絶縁樹脂層5から、カバーフィルム8が剥離される。
【0033】
配線基板装置1の製造工程においては、基板部4に対して、必要に応じて絶縁樹脂層5の表面5aを研磨する処理が施される。研磨処理は、絶縁樹脂層5の表面5aを従来のように平坦面として仕上げる目的で施すものではなく、例えばバフ研磨のような表面5aを磨く程度の処理である。
【0034】
配線基板装置1の製造工程は、上述した工程を経て製造された基板部4の平坦化された絶縁樹脂層5の表面5a上に、適宜のビルドアップ工程を施して上部配線層6が順次形成されて多層化が図られる。配線基板装置1の製造工程は、比較的廉価ではあるが厚みバラツキのある有機絶縁基板2を用いるが、導体パターン3上に形成した厚み制御スペーサ7を介して絶縁樹脂層5の厚みを制御してその表面5aが平坦化された基板部4を形成する。
【0035】
配線基板装置1の製造工程によれば、従来と同様の設備や工程が用いられることからコストが上昇することなく、精度の高い配線基板装置1の製造を可能とする。また、配線基板装置1の製造工程によれば、厚み制御スペーサ7の厚みを適宜設定することにより、絶縁樹脂層5の厚みを適宜制御することを可能とする。さらに、配線基板装置1の製造工程によれば、導体パターン3上に形成した厚み制御スペーサ7を基準として絶縁樹脂層5の厚みを制御することから、従来のように底面を基準面とするために有機絶縁基板2にある程度の機械的剛性を要しない。したがって、配線基板装置1の製造工程によれば、100μm以下の薄型の有機絶縁基板2を用いて超薄型の配線基板装置1を高精度に製造することを可能とする。
【0036】
上述した実施の形態においては、スクリーン印刷法によって厚み制御スペーサ7を適宜の導体パターン3上に形成するようにしたが、例えば比較的大きくかつほぼ同等の形状を有する導体パターン3に対応した開口パターンを有するマスクを用いて形成するようにしてもよい。また、厚み制御スペーサ7は、上述したように全てが押圧面に当接して押圧板9の高さ位置を規定するもので無い。したがって、厚み制御スペーサ7は、図7に示すように導体パターン3上ばかりでなく有機絶縁基板2の主面上に全面に形成するようにしてもよい。
【0037】
厚み制御スペーサ7は、有機絶縁基板2の主面とほぼ同等の外形を有し、一定のピッチで形成された開口パターンを有するマスクを用いて、スクリーン印刷法により形成される。厚み制御スペーサ7は、同図に示すように有機絶縁基板2の主面上に直接形成されることにより高さが低いもの7aと、導体パターン3上に形成されることにより高さが大きいもの7bとが混在して形成される。厚み制御スペーサ7は、高さが大きいもの7bに押圧板9の押圧面が突き当たることにより、絶縁樹脂層5が厚みを制御されて形成される。
【0038】
なお、厚み制御スペーサ7は、特に形状を限定されることは無く、また上述したように有機絶縁基板2の主面上にランダムに形成することも可能であることから、例えば次工程で形成されるスルーホール等の位置表示や配線基板装置1の部品番号等の表示用として兼用するように形成してもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、導体パターンが形成された有機配線基板の主面上に少なくとも導体パターン上に位置するようにして多数個の厚み制御スペーサを形成するとともに主面上に絶縁樹脂を塗布し、この絶縁樹脂の未硬化状態で押圧部材の押圧面が厚み制御スペーサに達するまで押圧操作することにより絶縁樹脂を全体に均一な厚みとした状態で硬化処理が施されることにより、絶縁樹脂層が形成される。したがって、本発明によれば、膜厚を制御する精密な操作等が不要であり、工程の簡易化が図られて絶縁樹脂層の表面を高精度に平坦化することが可能となる。本発明によれば、絶縁樹脂層上に高精度の配線層が形成された多層配線基板装置をコストダウンを図って製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示した配線基板装置の要部縦断面図である。
【図2】導体パターンを形成した有機配線基板の要部縦断面図である。
【図3】厚み制御スペーサを形成した有機配線基板の要部縦断面図である。
【図4】絶縁樹脂層を形成した有機配線基板の要部縦断面図である。
【図5】絶縁樹脂層をカバーフィルムで被覆した有機配線基板の要部縦断面図である。
【図6】絶縁樹脂層の押圧操作を説明する要部縦断面図である。
【図7】厚み制御スペーサを形成した他の有機配線基板の要部縦断面図である。
【図8】絶縁樹脂を塗布した従来の有機配線基板の要部縦断面図である。
【図9】絶縁樹脂を硬化させて絶縁樹脂層を形成した従来の有機配線基板の要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 配線基板装置、2 有機絶縁基板、3 導体パターン、4 基板部、5 絶縁樹脂層、7 厚み制御スペーサ、8 カバーフィルム、9 押圧板、10 定盤
Claims (11)
- 少なくとも一方主面上に導体パターンが形成された有機配線基板に、上記導体パターンを被覆して絶縁樹脂層を形成しかつこの絶縁樹脂層を押圧して表面を平坦化してなる配線基板装置において、
絶縁樹脂により互いにほぼ同一の厚みを有する多数個の厚み制御スペーサが、少なくとも上記導電パターンの表面上に位置して形成され、
上記絶縁樹脂層が、上記導電パターンの表面上に形成された上記厚み制御スペーサの高さ位置を基準に押圧されることによって上記有機配線基板の主面上に厚みを規定されて形成されることを特徴とする配線基板装置。 - 上記厚み制御スペーサが、上記絶縁樹脂層と同一の紫外線硬化型絶縁樹脂又は熱硬化型絶縁樹脂によって形成されることを特徴とする請求項1に記載の配線基板装置。
- 上記厚み制御スペーサが、上記有機配線基板の主面上に、スクリーン印刷法により絶縁樹脂を塗布して形成されることを特徴とする請求項1に記載の配線基板装置。
- 上記絶縁樹脂層上に、導体パターンや成膜素子を有する配線層が多層に形成されることを特徴とする請求項1に記載の配線基板装置。
- 少なくとも一方主面上に導体パターンが形成された有機配線基板に、上記導体パターンを被覆して上記有機配線基板の主面上に絶縁樹脂層を形成しかつこの絶縁樹脂層を押圧して表面を平坦化してなる配線基板装置の製造方法において、
上記有機配線基板の主面上に、互いにほぼ同一の厚みを有し、少なくとも上記導電パターンの表面上に位置して絶縁樹脂製の厚み制御スペーサを形成する工程と、
絶縁樹脂を塗布して上記厚み制御スペーサの厚みよりもやや大きな厚みの上記絶縁樹脂層を形成する工程と、
上記絶縁樹脂層を平坦な押圧面を有する押圧部材により上記厚み制御スペーサの高さ位置を基準にして押圧することにより均一な厚みにして表面を平坦化する工程
とを有することを特徴とする配線基板装置の製造方法。 - 上記厚み制御スペーサの形成工程と上記絶縁樹脂層の形成工程に、同一の紫外線硬化型絶縁樹脂又は熱硬化型絶縁樹脂を用いることを特徴とする請求項5に記載の配線基板装置の製造方法。
- 上記厚み制御スペーサの形成工程が、上記有機配線基板の主面上に、スクリーン印刷法により絶縁樹脂を塗布して上記厚み制御スペーサを形成することを特徴とする請求項5に記載の配線基板装置の製造方法。
- 上記絶縁樹脂層上に、導体パターンや成膜素子を有する配線層を順次形成する多層化工程を有し、
上記各配線層の形成工程に、厚み制御スペーサの形成工程と、絶縁樹脂層の形成工程と、絶縁樹脂層の平坦化工程とが施されることを特徴とする請求項5に記載の配線基板装置の製造方法。 - 上記厚み制御スペーサと上記絶縁樹脂層とが紫外線硬化型絶縁樹脂によって形成され、上記絶縁樹脂層の平坦化工程に紫外線透過特性を有する押圧部材が用いられることを特徴とする請求項5に記載の配線基板装置の製造方法。
- 上記絶縁樹脂層の形成工程を経て形成された上記絶縁樹脂層上にカバーフィルムを被覆する工程を有し、このカバーフィルムを介して上記押圧部材により上記絶縁樹脂層を押圧する上記平坦化工程が施されることを特徴とする請求項5に記載の配線基板装置の製造方法。
- 上記厚み制御スペーサと上記絶縁樹脂層とが紫外線硬化型絶縁樹脂によって形成され、上記絶縁樹脂層の平坦化工程に紫外線透過特性を有する押圧部材が用いられるとともに、上記カバーフィルム被覆工程に紫外線透過特性を有するカバーフィルムが用いられることを特徴とする請求項10に記載の配線基板装置の製造方法。
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CN115968140A (zh) * | 2022-12-15 | 2023-04-14 | 福莱盈电子股份有限公司 | 一种用于软硬结合板的表面封装方法 |
-
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- 2002-06-10 JP JP2002168972A patent/JP2004014944A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050906 |