JP2004014112A - 著作権保護システム、記録機器及び復号機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 記録型メディア20には、メディア固有のメディア固有番号が書き替え不可能な状態で記録されており、記録機器10は暗号化コンテンツと、暗号化コンテンツの復号に利用されるための暗号化コンテンツ鍵と、暗号化コンテンツ鍵及びメディア固有番号の両方を反映して生成された許諾情報とを記録型メディア20に書込み、再生機器30は、記録型メディア20に記録されたメディア固有番号と暗号化コンテンツ鍵と許諾情報とを取得して、当該許諾情報が当該メディア固有番号と当該暗号化コンテンツ鍵との両方を反映しているか否かを判定し、両方を反映している場合にのみ記録型メディア20に記録された暗号化コンテンツ鍵を復号し、復号されたコンテンツ鍵を用いて暗号化コンテンツを復号する。
【選択図】 図1
Description
この違法コピーされたコンテンツを再生不能にする技術として、従来、図10に示す著作権保護システムが知られている。
記録型メディア2000は、光ディスク等の記録媒体であり、メディア固有番号が記録されたメディア固有番号領域2001を有する。メディア固有番号は、各記録型メディア毎に固有の識別子で、記録型メディアの製造時に記録される。メディア固有番号領域2001は、製造時の記録以後に当該メディア固有番号を書き替えることができないよう保護されている。
記録機器1000に記録型メディア2000が接続されると、コンテンツ暗号部1005は、コンテンツ格納部1004に格納されたコンテンツを読み出してコンテンツ鍵により暗号化し、記録型メディア2000の暗号化コンテンツ領域2003に記録する。コンテンツ鍵は、コンテンツ鍵発生部1002で発生される乱数である。コンテンツ鍵暗号部1003は、コンテンツ鍵をコンテンツ鍵暗号鍵で暗号化して記録型メディア2000の暗号化コンテンツ鍵領域2002に記録する。コンテンツ鍵暗号鍵は、鍵暗号鍵計算部1001により算出される鍵である。鍵暗号鍵計算部1001は、メディア固有番号領域2001に記録されたメディア固有番号とマスター鍵とを用いてハッシュ関数によりコンテンツ鍵暗号鍵を算出する。ここでマスター鍵は、記録機器1000と再生機器3000とが第三者には秘密にして予め所有している鍵である。
メディア固有番号はA点から入力され、DES暗号部4000においてマスター鍵格納部4001に保持されるマスター鍵を用いてDES(Data Encryption Standard)により暗号化される。暗号化されたメディア固有番号は、排他論理和回路4002においてメディア固有番号との排他論理和が算出され、その結果がBより出力される。このBの出力がコンテンツ鍵暗号鍵である。
コンテンツ復号部3004は、暗号化コンテンツ領域2003から暗号化コンテンツを読み出し、それをコンテンツ鍵で復号し、コンテンツを得る。
以上の構成により、再生機器3000は、暗号化の際に利用されたメディア固有番号と同じメディア固有番号を利用した場合にのみ、コンテンツ鍵を正しく復号することができる。
より具体的には、記録型メディア2000に記録された暗号化コンテンツ鍵及び暗号化コンテンツを他の記録型メディアにコピーし、当該他の記録型メディアを再生機器3000が再生しようとした場合、記録型メディア2000と当該他の記録型メディアとではメディア固有番号が異なっているために、再生機器3000は他の記録型メディアに記録された暗号化コンテンツ鍵から正しいコンテンツ鍵を復号することができない。
なお、これに関連する技術は特許文献1に記載されている。
このことにより、コピーされたコンテンツであることを知らずにそのコンテンツを利用しようとした利用者は、異常な再生の原因がコピーによるものであることがわからずに、機器の故障と勘違いしてしまう場合がある。また異常な再生により機器が破損する場合もある。
また、本発明の記録機器は、記録媒体固有の媒体固有番号が記録された書き替え不能領域を有する書込み可能な記録媒体に対して、暗号化されたコンテンツである暗号化コンテンツを記録する記録機器であって、記録媒体に記録された媒体固有番号と前記暗号化コンテンツの復号に必要な復号情報との両方を用いた特定の演算を行うことにより、当該媒体固有番号と当該復号情報との両方を反映した許諾情報を生成する生成手段と、前記許諾情報と前記復号情報と前記暗号化コンテンツとを前記記録媒体に記録する記録手段とを備えてもよい。
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて説明する。
<構成>
図1は、第1実施形態の著作権保護システム100の構成を示すブロック図である。
同図において著作権保護システム100は、記録型メディア20に暗号化コンテンツを記録する記録機器10と記録型メディア20に記録された暗号化コンテンツを復号して再生する再生機器30とから構成される。以下では、まず記録型メディア20について説明し、続いて記録機器10の構成及び再生機器30の構成について説明する。
<記録型メディア20>
記録型メディア20は、光ディスクであり、メディア固有番号が記録された書き替え不可能なメディア固有番号領域21と、記録可能な記録領域とを有する。
記録領域は、記録機器10により許諾情報領域22、暗号化コンテンツ鍵領域23及び暗号化コンテンツ領域24が確保され、記録機器10によって各種データが記録される。
暗号化コンテンツ鍵領域23には、記録機器10により暗号化コンテンツ鍵が記録される。
暗号化コンテンツ鍵は、再生機器30が暗号化コンテンツを復号する際に必要とする情報であり、コンテンツ鍵を暗号化したものである。コンテンツ鍵は、コンテンツの暗号化及び復号で共通に用いられる秘密鍵暗号方式の秘密鍵である。
許諾情報は、記録型メディア20に記録されたデータが記録機器10による記録当初のものであることを証明するための情報である。記録当初のものであるとは、記録型メディアがオリジナルのものであって、他の記録媒体等からコピーされたものではないことを意味する。再生機器30は、この許諾情報を確認することにより、記録型メディアがオリジナルのものかコピーのものかを判別することができる。許諾情報については後に詳しく説明する。
<記録機器10の構成>
次に記録機器10の構成を説明する。
マスター鍵格納部11は、56ビットのマスター鍵が予め格納されたメモリである。マスター鍵は、記録機器10と再生機器30とが共通に、外部には秘匿にして所有している鍵である。
コンテンツ鍵暗号部13は、コンテンツ鍵をマスター鍵で暗号化して記録型メディア20に記録するものである。暗号化アルゴリズムとしては、例えばDESを用いている。コンテンツ鍵暗号部13は、コンテンツ鍵発生部12により発生されたコンテンツ鍵とマスター鍵格納部11に格納されているマスター鍵とを取得して、コンテンツ鍵をマスター鍵で暗号化し、64ビットの暗号化コンテンツ鍵を得る。そして記録型メディア20の記録領域に暗号化コンテンツ鍵領域23を確保し、その領域に暗号化コンテンツ鍵を記録する。
コンテンツ暗号部15は、コンテンツをコンテンツ鍵で暗号化して記録型メディア20に記録するものである。暗号化アルゴリズムとしては、例えばDESを用いている。コンテンツ暗号部15は、コンテンツ鍵発生部12により発生されたコンテンツ鍵とコンテンツ格納部14に記録されているコンテンツとを取得し、コンテンツを64ビットずつのブロックに区切り、各ブロック毎にコンテンツ鍵で暗号化する。そして記録型メディア20の記録領域に暗号化コンテンツ領域24を確保し、その領域に、暗号化されたブロックの集合である暗号化コンテンツを記録する。
ハッシュ関数SHA−1は、認証やデジタル署名等に使われるハッシュ関数の一つである。この関数は、2の64乗以下のデータから160ビットのハッシュ値を生成する。ハッシュ関数SHA−1は、不可逆な一方向関数を含むため、ハッシュ値から元のデータを再現することはできない。また同じハッシュ値を生成する別のデータを生成することは極めて困難である。この性質を利用して、送信側はデータとデータから生成されたハッシュ値とを受信側に送り、受信側は受信したデータからハッシュ値を生成して、生成したハッシュ値を受信したハッシュ値と比較することで、通信途中でデータが改ざんされていないかを検出することができる。
よって許諾情報は、許諾情報に反映されたメディア固有番号、暗号化コンテンツ鍵及びマスター鍵が、メディア固有番号領域21に記録されたメディア固有番号、暗号化コンテンツ鍵領域23に記録された暗号化コンテンツ鍵、記録機器10が所有するマスター鍵のそれぞれと同じものであることにより、メディア固有番号、暗号化コンテンツ鍵及びマスター鍵の正当性を証明する。
<再生機器30の構成>
次に再生機器30の構成を説明する。
マスター鍵格納部31は、56ビットのマスター鍵が予め格納されたメモリである。このマスター鍵は記録機器10のマスター鍵格納部11に格納されているものと同じ値である。
コンテンツ復号部33は、記録型メディア20に記録された暗号化コンテンツをコンテンツ鍵で復号してデジタルAV処理部34に出力するものである。コンテンツ復号部33は、コンテンツ鍵復号部32により復号されたコンテンツ鍵と暗号化コンテンツ領域24に記録されている暗号化コンテンツとを取得し、暗号化コンテンツを64ビットずつのブロックに区切り、各ブロック毎にコンテンツ鍵で復号する。そして復号されたブロックの集合であるコンテンツをデジタルAV処理部34に出力する。
第1スイッチ37は、比較部36からの制御に応じて開閉し、第1スイッチ37が閉じているとき暗号化コンテンツ鍵領域23からコンテンツ鍵復号部32へ暗号化コンテンツ鍵が読み出され、第1スイッチ37が開いているとき暗号化コンテンツ鍵の読み出しが制止される。
アラーム39は、電源が供給されているとき動作して、警告音を発生させる回路である。
参照許諾情報計算部35は、許諾情報計算部16と同じ演算を行って参照許諾情報を生成する演算機構である。参照許諾情報計算部35は、メディア固有番号領域21に記録されたメディア固有番号と、暗号化コンテンツ鍵領域23に記録された暗号化コンテンツ鍵と、マスター鍵格納部31に格納されているマスター鍵とを取得する。次に、参照許諾情報計算部35は、メディア固有番号、マスター鍵及び暗号化コンテンツ鍵を連結して1つのビット列にする。ここで各データを連結する順番は、許諾情報計算部16における連結の順番と同じである。そして参照許諾情報計算部35は、そのビット列を入力としてSHA−1等のハッシュ関数による演算を行う。その結果、160ビットのハッシュ値を得て、このハッシュ値を参照許諾情報とする。
より詳しくは比較の結果、許諾情報と参照許諾情報とが一致する場合、第1スイッチ37を閉じて暗号化コンテンツ鍵領域23の暗号化コンテンツ鍵がコンテンツ鍵復号部32に読み出されるようにする。これによりコンテンツ鍵が復号され、コンテンツが復号及び再生される。
<動作>
以上のように構成された記録機器10及び再生機器30について、それぞれの動作を説明する。
まず、コンテンツ鍵発生部12は、コンテンツ鍵を生成する(ステップS201)。
次に、コンテンツ鍵暗号部13は、マスター鍵格納部11からマスター鍵を読み出す(ステップS202)。
続いて、コンテンツ鍵暗号部13は、生成されたコンテンツ鍵をマスター鍵で暗号化して、その結果、暗号化コンテンツ鍵を得る(ステップS203)。
コンテンツ暗号部15は、コンテンツ格納部14に格納されたコンテンツを読み出し、コンテンツを64ビットのブロックに区切りつつ、ブロック毎にコンテンツ鍵で暗号化し、暗号化コンテンツを生成する(ステップS205)。
許諾情報計算部16は、記録型メディア20のメディア固有番号領域21からメディア固有番号を読み出す(ステップS207)。
続いて、許諾情報計算部16は、読み出したメディア固有番号と、マスター鍵格納部11のマスター鍵と、コンテンツ鍵暗号部13の出力である暗号化コンテンツ鍵とを用いて、ハッシュ関数により許諾情報を生成する(ステップS208)。
図3は、再生機器30の処理手順を示すフローチャートである。
参照許諾情報計算部35は、記録型メディア20のメディア固有番号領域21からメディア固有番号を読み出し、暗号化コンテンツ鍵領域23から暗号化コンテンツ鍵を読み出す。また比較部36は、許諾情報領域22から許諾情報を読み出す(ステップS301)。
続いて、参照許諾情報計算部35は、メディア固有番号と暗号化コンテンツ鍵とマスター鍵とを用いて、ハッシュ関数により参照許諾情報を生成する。この生成の演算手順は、ステップS208と同じである(ステップS303)。
比較部36は、比較の結果、許諾情報と参照許諾情報とが一致する場合にはステップS306、S307及びS308の処理を行い、許諾情報と参照許諾情報とが一致しない場合にはステップS309の処理を行う。
デジタルAV処理部34は、復号されたコンテンツを音声、映像信号として再生し、スピーカー、ディスプレイ等に出力する(ステップS308)。
<効果>
以上のように著作権保護システム100を構成することにより、再生機器30は、次のような場合に記録型メディアの再生を行わない。
(1)記録型メディアに記録された許諾情報の生成に使用されたメディア固有番号と、参照許諾情報の生成に使用されるメディア固有番号とが異なっている場合。
(2)記録型メディアに記録された許諾情報の生成に使用された暗号化コンテンツ鍵と、参照許諾情報の生成に使用された暗号化コンテンツ鍵とが異なっている場合。
(3)記録型メディアに記録された許諾情報の生成に使用されたマスター鍵と、参照許諾情報の生成に使用されたマスター鍵とが異なっている場合。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
主な改良点は以下である。すなわち、
(1)記録機器及び再生機器の1台ずつに異なる値のデバイス鍵を割当て、それぞれの機器内部に保持させる。
(2)記録型メディアには、その製造時において、メディア鍵と呼ばれる鍵が加工されて記録されている。メディア鍵はコンテンツ鍵及びコンテンツの暗号化及び復号に必要とされる鍵である。加工とは、後で詳しく説明するが、特定のデバイス鍵を用いた場合にのみ、加工されたメディア鍵からメディア鍵を取り出すことができ、それ以外のデバイス鍵を用いた場合には、加工されたメディア鍵からメディア鍵を取り出すことができないような加工である。特定のデバイス鍵とは、記録型メディアの製造時において物理的な攻撃を受けたことが報告されていない機器に保持されるデバイス鍵のことであり、それ以外のデバイス鍵とは、物理的な攻撃を受けたことが報告された機器に保持されるデバイス鍵のことである。
(3)記録機器は、保持しているデバイス鍵を用いて、記録型メディアに記録されたメディア鍵の取得を試みる。記録機器は、メディア鍵が取得できた場合にのみ当該メディア鍵を用いてコンテンツ鍵及びコンテンツの暗号化を行い、取得できなかった場合には暗号化を行わない。
(4)記録機器と同様に、再生機器は、保持しているデバイス鍵を用いて、記録型メディアに記録されたメディア鍵の取得を試みる。再生機器は、メディア鍵が取得できた場合にのみ当該メディア鍵を用いて記録型メディアに記録された暗号化コンテンツ鍵及び暗号化コンテンツを復号し、取得できなかった場合には復号を行わない。
<構成>
図4は、第2実施形態の著作権保護システム200の構成を示すブロック図である。
同図において著作権保護システム200は、記録型メディア70に暗号化コンテンツを記録する記録機器60と記録型メディア70に記録された暗号化コンテンツを復号して再生する再生機器80とから構成される。
<記録型メディア70>
記録型メディア70は、記録型メディア20と同様の光ディスクであり、記録型メディア20と同様の構成に加えてメディア鍵データ領域25を有する。
メディア鍵データは、上記改良点(2)で説明した、メディア鍵を加工したもののことである。
図5は、メディア鍵データ領域25に記録されたメディア鍵データの一例を示す。 同図の例において、メディア鍵データは、各大きさが8バイトの、128個のレコードからなる。各レコードの内容は、E(Kdi,Km)又はE(Kdi,0)〔iは1から128までの整数〕の記号で表される暗号データである。
Kdi〔iは1から128までの整数〕は、56ビットのデバイス鍵を示す。デバイス鍵は、Kd1、Kd2、・・・、Kd128の128種類存在し、それぞれデバイス番号1、2、・・・128の記録機器60又は再生機器80に保持されているものである。デバイス番号は、128台の記録機器60及び再生機器80のそれぞれに予め割当てられた1から128までの番号である。第1レコード〜第128のレコードのそれぞれは、デバイス鍵Kd1〜Kd128に対応し、デバイス番号1〜128の記録機器60及び再生機器80に対応する。
記録型メディア70の製造者は、その製造時に、物理的な攻撃を受けた機器の情報を取得し、その情報に従って各デバイス鍵のタイプを、メディア鍵を取得することのできるデバイス鍵と、メディア鍵を取得することのできないデバイス鍵とに分別し、メディア鍵を取得することのできるデバイス鍵に対応するレコードの内容をE(Kdi,Km)とし、メディア鍵を取得することのできないデバイス鍵に対応するレコードの内容をE(Kdi,0)としたメディア鍵データを生成し、それをメディア鍵データ領域25に記録する。これによって、特定のメディア鍵を用いた場合にのみ、メディア鍵が取り出され、それ以外のデバイス鍵を用いた場合には、メディア鍵が取り出されないようにすることができる。
<記録機器60の構成>
記録機器60は、記録機器10の構成に対して、マスター鍵格納部11の代わりにデバイス鍵格納部17、メディア鍵計算部18及びメディア鍵一時格納部19を備える点が異なっている。
メディア鍵計算部18は、デバイス鍵格納部17からデバイス鍵を読み出し、またメディア鍵データ領域25の当該記録機器60のデバイス番号に対応するレコードから暗号データを読み出す。そしてメディア鍵計算部18は、暗号データをデバイス鍵で復号する。暗号データは、E(Kdi,Km)又はE(Kdi,0)であるから、デバイス鍵Kdiで復号すると、メディア鍵Km又は0が得られる。メディア鍵計算部18は、得られた値が0であるか否かを判定し、0である場合には記録機器60のその後の処理を中止する。すなわちコンテンツ鍵及びコンテンツの暗号化等の処理を中止する。
許諾情報計算部16及びコンテンツ鍵暗号部13のそれぞれは、第1実施形態のものと同じ機構であるが、マスター鍵の代わりに、メディア鍵一時格納部19に保持されるメディア鍵Kmを用いている点が第1実施形態のものとは異なっている。
<再生機器80の構成>
再生機器80は、再生機器30の構成に対して、マスター鍵格納部31の代わりにデバイス鍵格納部40、メディア鍵計算部41及びメディア鍵一時格納部42を備える点が異なっている。
メディア鍵計算部41は、デバイス鍵格納部40からデバイス鍵を読み出し、またメディア鍵データ領域25の当該再生機器80のデバイス番号に対応するレコードから暗号データを読み出す。そしてメディア鍵計算部41は、暗号データをデバイス鍵で復号する。暗号データは、E(Kdi,Km)又はE(Kdi,0)であるから、デバイス鍵Kdiで復号すると、メディア鍵Km又は0が得られる。メディア鍵計算部41は、得られた値が0であるか否かを判定し、0である場合には再生機器80のその後の処理を中止する。すなわちコンテンツ鍵及びコンテンツの復号等の処理を中止する。
参照許諾情報計算部35及びコンテンツ鍵復号部32のそれぞれは、第1実施形態のものと同じ機構であるが、マスター鍵の代わりに、メディア鍵一時格納部42に保持されるメディア鍵Kmを用いている点が第1実施形態のものとは異なっている。
<動作>
以上のように構成された記録機器60及び再生機器80について、それぞれ動作を説明する。
(1)記録機器60においてメディア鍵計算部18は、デバイス鍵格納部17からデバイス鍵を取得し、メディア鍵データ領域25から記録機器60に対応するレコードの暗号化データを取得する。
(2)次に、メディア鍵計算部18は、暗号化データをデバイス鍵で復号し、その結果が0であるか否かを判定する。
(4)復号結果が0でない場合には、メディア鍵計算部18は、メディア鍵一時格納部19に復号結果であるメディア鍵を格納する。
(5)続いて記録機器60は図2のフローチャートと同様の処理を行う。ただし、図2及びその説明においてマスター鍵格納部11をメディア鍵一時格納部19に替え、マスター鍵をメディア鍵に替える。
次に再生機器80の動作を説明する。
(1)再生機器80においてメディア鍵計算部41は、デバイス鍵格納部40からデバイス鍵を取得し、メディア鍵データ領域25から再生機器80に対応するレコードの暗号化データを取得する。
(3)復号結果が0である場合には、再生機器80はその後の復号処理を中止する。
(4)復号結果が0でない場合には、メディア鍵計算部41は、メディア鍵一時格納部42に復号結果であるメディア鍵を格納する。
(6)最後に再生機器80は、メディア鍵一時格納部42を初期化してメディア鍵の値を消去する。
<効果>
以上の構成により、著作権保護システム200においては、メディア鍵データの各レコードの暗号化データをE(Kdi,Km)とするかE(Kdi,0)とするかによって、特定のデバイス鍵を用いてのみメディア鍵が復号でき、それ以外のデバイス鍵を用いてはメディア鍵を復号できないようにすることができる。
これにより例えば、1つの機器のデバイス鍵が暴露された場合、その機器に対応するレコードの暗号化データをE(Kdi,0)とすることによって、その機器を利用できないようにすることができる。
なお、記録機器60及び再生機器80は、暗号化データをデバイス鍵で復号した復号結果が0である場合に、コンテンツの暗号化又は復号の処理を中止する構成であるが、中止せずに0を鍵として用いて暗号化又は復号を行うよう構成してもよい。0を鍵として用いて暗号化された暗号化コンテンツ鍵及び暗号化コンテンツは、メディア鍵Kmを用いて復号することができない。また逆にメディア鍵Kmで暗号化された暗号化コンテンツ鍵及び暗号化コンテンツは、0を鍵として用いて復号することができない。これにより物理攻撃を受けた機器を用いたコンテンツの不正利用を防止することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図6は、第3実施形態の著作権保護システム300の構成を示すブロック図である。
同図において図1と同じ符号の構成要素は同じものである。以下では異なる部分を中心に説明する。
乱数領域121は、記録機器110によって記録型メディア120の記録領域に確保されて乱数が記録される。この乱数は、コンテンツ鍵の元となるものである。
乱数発生部111は、乱数を発生して、許諾情報計算部16とコンテンツ鍵生成部112に出力し、また記録型メディア120の記録領域に乱数領域121を確保してその乱数を記録する。
コンテンツ暗号部15は、コンテンツ鍵生成部112が生成したコンテンツ鍵を用いてコンテンツを暗号化し、暗号化コンテンツ領域24に記録する。
再生機器130は、再生機器30と比較して、コンテンツ鍵復号部32の代わりにコンテンツ鍵生成部131を備える点が異なっている。その他の構成要素は、再生機器30と同じものである。
コンテンツ復号部33は、コンテンツ鍵生成部131が生成したコンテンツ鍵を用いてコンテンツを復号する。
以上のように構成することにより、著作権保護システム100の製造においては、コンテンツ鍵暗号部とコンテンツ鍵復号部とが製造されるのに対し、著作権保護システム300の製造においては、それらの代わりに2つのコンテンツ鍵生成部が製造され、著作権保護システム300は、著作権保護システム100より製造コストを抑えることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図7は、第4実施形態の著作権保護システム400の構成を示すブロック図である。
同図において著作権保護システム400は、記録型メディア170に暗号化コンテンツを記録する記録機器160と記録型メディア170に記録された暗号化コンテンツを復号して再生する再生機器180とから構成される。
記録型メディア170は、記録型メディア120に、記録型メディア70のメディア鍵データ領域25を加えた構成である。
記録機器160は、記録機器110のマスター鍵格納部11を、記録機器60のデバイス鍵格納部17、メディア鍵計算部18及びメディア鍵一時格納部19に代えた構成である。
以上の構成により、著作権保護システム400は、著作権保護システム200と著作権保護システム300の両方の利点を備える。
<その他の実施形態>
以上、実施形態1〜4について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限られないことは勿論である。即ち、
(1)実施形態1においては、記録機器10は、記録型メディア20に、許諾情報、暗号化コンテンツ鍵及び暗号化コンテンツをそれぞれ1つずつ記録する構成であった。しかし1つずつ記録することに限る必要はない。例えば、記録機器は、図8に示す記録型メディア800のように、複数の許諾情報、暗号化コンテンツ鍵及び暗号化コンテンツを記録するよう構成してもよい。
(2)また記録機器は、図9に示す記録型メディア900のように記録してもよい。
(3)記録型メディア20は、光ディスクに限らず、磁気ディスク、光磁気ディスク、メモリカード等の他の記録媒体にメディア固有番号を書き替え不可能な状態で付加したものでもよい。
(4)メディア固有番号は、書き替えができない状態で、かつ読み出し機構により読み出すことができる状態であれば、書き替え不可能領域以外の他の箇所に記録されていてもよい。
(5)各実施形態では、各種演算に等にハッシュ関数SHA−1、DES等を用いているが、これらに限る必要はない。他の種類のハッシュ関数や、他の種類の演算でもよい。また各値のビット数を56ビットや64ビットに限る必要もない。
(6)許諾情報及び参照許諾情報は、マスター鍵なしに、メディア固有番号と復号に関する情報との2つを反映して生成されたものでもよい。
(7)比較部36は、第1スイッチ37及び第2スイッチ38の開閉により各構成要素を制御するよう構成されているが、この構成に限る必要はない。要するに、許諾情報と参照許諾情報とが一致する場合のみデジタルAV処理部34が暗号化コンテンツを再生し、一致しない場合には再生しないように構成されていればよい。
(9)アラーム39は、警告音を発生させるかわりに、警告メッセージを示すデータをディスプレイに出力するよう構成してもよい。
(10)上記実施形態1〜4及び図8、9の記録型メディアに対応する各著作権保護システムの動作手順を方法としてもよい。
(11)上記実施形態1〜4の各著作権保護システムの各構成要素の動作手順をプログラムにし、当該プログラムをコンピュータに実行させてもよい。また当該プログラムを記録媒体に記録し又は各種通信路等を用いて、流通させてもよい。このような記録媒体には、ICカード、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM等がある。
(12)再生機器は、ある記録型メディアの暗号化コンテンツの再生について、アラームが所定回数以上作動したことを検出する機構と、検出の場合に記録型メディアの該当する暗号化コンテンツにその旨の印を記録する機構と、印の有無を検査して印がある場合にはその暗号化コンテンツを復号しない機構とを備えてもよい。また再生機器は、記録型メディアの許諾情報と参照許諾情報とが一致しないと判定した場合、当該記録型メディアの記録内容を、利用することが不可能な状態に加工する構成を設けても良い。この加工の方法としては、例えば、(i)再生機器が当該記録型メディアの記録内容を消去する、(ii)当該記録型メディアのメディア固有番号をメモリに記憶しておき、再生機器に接続された記録型メディアのメディア固有番号がメモリのものと一致する場合には記録内容の読み出しを行わない、等がある。
(13)上記実施形態1〜4及び上記(1)〜(12)を組み合わせて実施してもよい。
11 マスター鍵格納部
12 コンテンツ鍵発生部
13 コンテンツ鍵暗号部
14 コンテンツ格納部
15 コンテンツ暗号部
16 許諾情報計算部
20 記録型メディア
21 メディア固有番号領域
22 許諾情報領域
23 暗号化コンテンツ鍵領域
24 暗号化コンテンツ領域
30 再生機器
31 マスター鍵格納部
32 コンテンツ鍵復号部
33 コンテンツ復号部
34 デジタルAV処理部
35 参照許諾情報計算部
36 比較部
37 スイッチ
38 スイッチ
39 アラーム
100 著作権保護システム
Claims (4)
- 記録媒体毎に異なる媒体固有番号が記録された書き替え不能領域を有する書込み可能な記録媒体に対して、暗号化されたコンテンツである暗号化コンテンツを記録する記録機器と、暗号化コンテンツが記録された当該記録媒体から暗号化コンテンツを読み出して復号する復号機器とからなる著作権保護システムであって、
前記記録機器は、
前記暗号化コンテンツの暗号化に利用する乱数を生成して、前記記録媒体に記録された媒体固有番号と前記生成した乱数との両方を用いた特定の演算を行うことにより、当該媒体固有番号と当該乱数との両方を反映した許諾情報を生成する生成手段と、
前記許諾情報と前記乱数と前記暗号化コンテンツとを前記記録媒体に記録する記録手段と
を備え、
前記復号機器は、
記録媒体に記録された媒体固有番号と乱数と許諾情報との全てを用いることにより、当該許諾情報が当該媒体固有番号と当該乱数との両方を用いて前記特定の演算により導出されるものであるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により肯定判定された場合に限り、前記記録媒体に記録された暗号化コンテンツを前記乱数を利用して復号する復号手段と、
前記判定手段により、否定判定された場合に、警告を発生する警告発生手段と
を備えることを特徴とする著作権保護システム。 - 記録媒体固有の媒体固有番号が記録された書き替え不能領域を有する書込み可能な記録媒体に対して、暗号化されたコンテンツである暗号化コンテンツを記録する記録機器であって、
前記暗号化コンテンツの暗号化に利用する乱数を生成して、前記記録媒体に記録された媒体固有番号と前記生成した乱数との両方を用いた特定の演算を行うことにより、当該媒体固有番号と当該乱数との両方を反映した許諾情報を生成する生成手段と、
前記許諾情報と前記乱数と前記暗号化コンテンツとを前記記録媒体に記録する記録手段と
を備えることを特徴とする記録機器。 - 記録媒体固有の媒体固有番号が記録された書き替え不能領域を有し、暗号化コンテンツと当該暗号化コンテンツの復号に利用されるための乱数と当該暗号化コンテンツの復号を許諾するか否かの判定に利用されるための許諾情報とが記録された記録媒体から暗号化コンテンツを読み出して復号する復号機器であって、
記録媒体に記録された媒体固有番号と乱数と許諾情報との全てを用いることにより、当該許諾情報が当該媒体固有番号と当該乱数との両方を用いて前記特定の演算により導出されるものであるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により肯定判定された場合に限り、前記記録媒体に記録された暗号化コンテンツを前記乱数を利用して復号する復号手段と、
前記判定手段により、否定判定された場合に、警告を発生する警告発生部と
を備えることを特徴とする復号機器。 - 書き替え不可能な領域と書き替え可能な領域とを有し、
前記書き替え不可能な領域には、記録媒体毎に固有の媒体固有番号が記録されており、
前記書き替え可能な領域には、
暗号化されたコンテンツである暗号化コンテンツと
前記暗号化コンテンツの復号に必要な乱数と
前記媒体固有番号と前記乱数との両方を用いた特定の演算により導出される許諾情報であって、前記媒体固有番号と前記乱数との両方が反映された許諾情報とが記録されている
ことを特徴とする記録媒体。
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-
2003
- 2003-08-07 JP JP2003288652A patent/JP2004014112A/ja not_active Withdrawn
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JP4602702B2 (ja) * | 2003-06-18 | 2010-12-22 | パナソニック株式会社 | コンテンツ再生装置、コンテンツ再生方法、及びプログラム |
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