JP2004013436A - 電子メールシステム、送信端末装置、受信端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの処理負荷を軽くするとともに、セキュリティ性を高めて電子メールの送受信を行うことを目的とする。
【解決手段】電子メールシステムは、受信者の指紋画像に基づいて、第1指紋データを生成する指紋データ生成部2bと、受信者宛の電子メール及び第1指紋データに基づいて指紋入り電子メールを生成する指紋入り電子メール生成部1dと、所定の送信端末装置1から所定の指紋入り電子メールが送られた場合、上記受信者の指紋画像を入力するための指紋入力部2aと、上記指紋画像に基づいて生成された第2指紋データと、指紋入り電子メール中の第1指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する判断部2hと、判断結果に基づいて、電子メールの処理を行う処理部2iを有する。
【選択図】図1
【解決手段】電子メールシステムは、受信者の指紋画像に基づいて、第1指紋データを生成する指紋データ生成部2bと、受信者宛の電子メール及び第1指紋データに基づいて指紋入り電子メールを生成する指紋入り電子メール生成部1dと、所定の送信端末装置1から所定の指紋入り電子メールが送られた場合、上記受信者の指紋画像を入力するための指紋入力部2aと、上記指紋画像に基づいて生成された第2指紋データと、指紋入り電子メール中の第1指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する判断部2hと、判断結果に基づいて、電子メールの処理を行う処理部2iを有する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、送信端末装置から送られた電子メールを受信端末装置が受信して、電子メールの処理を行う電子メールシステム、受信端末装置、送信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットで、電子メールを用いて、ユーザ間で情報のやりとりをする場合、ハッカー等の第三者により、電子メールや添付ファイルの内容を盗まれ、読まれる場合がある。このため、従来では、電子メールを送信する側(送信端末装置)で、暗号をかけて相手側(受信端末装置)に送信している。この際、送信端末装置から、鍵情報を受信端末装置に送信しておく。
【0003】
そして、受信端末装置が暗号化された電子メールを受信すると、上記鍵情報を用いて、復号処理を行い、電子メールの解読等の処理を行って、電子メールの内容を表示させる。これにより、セキュリティ性を高めて電子メールの送受信を行うことができ、受信側では、電子メールや添付ファイルを開くことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術では、以下のような問題があった。電子メールに暗号処理を施して、ハッカー等の第三者に読まれないようにしているが、電子メールに同じ暗号処理を施していると、鍵を盗まれた場合、ハッカー等により暗号処理を解読されてしまうので、適時、異なる暗号処理を電子メールに施して受信端末装置に送信する必要がある。このため、暗号処理を変えるたびに、送信端末装置を用いて送信側ユーザは鍵情報を受信端末装置に送信し、受信側ユーザは受信端末装置を用いて、鍵取得確認を送信端末装置に送信する必要がある。この結果、ユーザが送信端末装置を用いて行う処理、ユーザが受信端末装置を用いて行う処理が多くなるという問題がある。
【0005】
同様に、公開鍵方式の場合、秘密鍵が盗まれた場合には、電子メールが読まれてしまう。このため、公開鍵方式であっても、セキュリティ性が十分ではなかった。
【0006】
従って、ユーザの処理負荷を軽くしながら、セキュリティ性を高めて、電子メールの送受信を行うことができるシステムの開発が望まれていた。
【0007】
本発明は、以上のような問題点を鑑みてなされたものであり、ユーザの処理負荷を軽くするとともに、セキュリティ性を高めて電子メールの送受信を行うことができる電子メールシステム、受信端末装置、送信端末装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、公衆ネットワークを介して、送信端末装置から送られた電子メールを受信端末装置で、受信し電子メールの処理を行う電子メールシステムにおいて、各受信端末装置において、前記受信端末装置で電子メールを受信する受信者の指紋等の画像、前記受信者の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第1認証用画像データを生成する第1認証用画像データ生成手段と、各送信端末装置において、所定の受信端末装置から取得した前記第1認証用画像データを、受信者と対応づけて、記憶する第1記憶手段と、各送信端末装置において、受信者宛の電子メールと、前記第1記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成する認証用画像入り電子メール生成手段と、各受信端末装置において、所定の送信端末装置から所定の認証用画像入り電子メールが取得された場合、前記受信者の認証用画像を入力するための認証用画像入力手段と、各受信端末装置において、前記認証用画像入力手段により入力された前記認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第2認証用画像データを生成する第2認証用画像データ生成手段と、前記第2認証用画像データ生成手段が生成した第2認証用画像データと、前記認証用画像入り電子メール中に含まれている第1認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断する判断手段と、各受信端末装置において、判断結果に基づいて、前記認証用画像入り電子メール中の電子メールの処理を行う処理手段とを有することを特徴とするものである。
【0009】
本発明によれば、受信者以外の者が受信端末装置を用いて、認証用画像入り電子メールを受信したとしても、ここで入力される認証用画像は、電子メールを受信する受信者の認証用画像ではない。このため、判断手段は、認証用画像データは一致しないと判断するので、受信者以外の者により、受信端末装置を用いて、電子メールの解読処理が行われてしまうようなことはない。
【0010】
また、第1認証用画像データが途中で第三者に盗まれても、判断手段による判断は、第2認証用画像データを用いて行うので、第三者により電子メールが読まれてしまうことを確実に防止できる。
【0011】
また、一度、第1認証用画像データを受信端末装置から送信端末装置へ送れば、第1記憶手段に記憶され、受信端末装置への電子メールの送信については、第1記憶手段に記憶されている第1認証用画像データを用いて、指紋入り電子メールを送信すればよい。このため、従来技術のように、高セキュリティ化を図るために何度も鍵情報、確認情報を、送信端末装置、受信端末装置間で送受信する必要はない。この結果、受信者や送信者の処理負荷を軽減できる。
【0012】
従って、本発明によれば、ユーザの処理負荷を軽くするとともに、セキュリティ性を一層高めて電子メールの送受信、電子メールの処理を行うことが可能となる。
【0013】
また、本発明は、上記発明において、各受信端末装置において、前記第1認証用画像データ生成手段により生成された第1認証用画像データに対して、暗号処理、乱数処理、特徴点処理等のセキュリティ処理を行い、第1セキュリティ化認証用画像データを生成する第1セキュリティ化認証用画像データ生成手段を有し、前記第1記憶手段は、所定の受信端末装置から取得された前記第1セキュリティ化認証用画像データを、受信者と対応づけて記憶し、前記認証用画像入り電子メール生成手段は、受信者宛の電子メールと、前記第1記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1セキュリティ化認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成し、前記第2認証用画像データ生成手段により生成された第2認証用画像データに対して、前記セキュリティ処理を行うことにより、第2セキュリティ化認証用画像データを生成する第2セキュリティ化認証用画像データ生成手段を有し、前記判断手段は、送信端末装置から取得された所定の認証用画像入り電子メールに含まれている第1セキュリティ化認証用画像データと、前記第2セキュリティ化認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断することができる。
【0014】
また、本発明は、上記発明において、各送信端末装置において、前記送信端末装置で、電子メールを送信する送信者の指紋等の画像、前記送信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第3認証用画像データを生成する第3認証用画像データ生成手段と、各受信端末装置において、所定の送信端末装置から取得された第3認証用画像データを送信者と対応づけて記憶する第2記憶手段とを有し、前記認証用画像入り電子メール生成手段は、さらに、第3認証用画像データに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成し、前記判断手段は、さらに、前記認証画像入り電子メールに含まれている第3認証用画像データと、前記第2記憶手段に記憶された第3認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断することができる。
【0015】
また、本発明は、公衆ネットワークを介して、送信端末装置から電子メールを受信して、前記電子メールの処理を行う受信端末装置であって、当該受信端末装置で、電子メールを受信する受信者の指紋等の画像、前記受信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第1認証用画像データを生成する第1認証用画像データ生成手段と、前記第1認証用画像データを所定の送信端末装置に送信する送信手段と、所定の電子メール及び所定の第1認証用画像データとに基づいて、生成された認証用画像入り電子メールを、送信端末装置から受信する受信手段と、前記受信手段により前記認証用画像入り電子メールが受信された場合、前記受信者の認証用画像を入力するための認証用画像入力手段と、前記認証用画像入力手段により入力された前記認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第2認証用画像データを生成する第2認証用画像データ生成手段と、前記第2認証用画像データ生成手段が生成した第2認証用画像データと、前記認証用画像入り電子メール中に含まれている第1認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断する判断手段と、判断結果に基づいて、前記認証用画像入り電子メール中の電子メールの処理を行う処理手段とを有することを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明は、上記発明において、前記第1認証用画像データ生成手段により生成された第1認証用画像データに対して、暗号処理、乱数処理、特徴点処理等のセキュリティ処理を行い、第1セキュリティ化認証用画像データを生成する第1セキュリティ化認証用画像データ生成手段を有し、前記送信手段は、前記第1セキュリティ化認証用画像データを所定の送信端末装置に送信し、前記受信手段は、所定の電子メール及び所定の第1セキュリティ化認証用画像データに基づいて生成された認証用画像入り電子メールを、送信端末装置から受信し、前記第2認証用画像データ生成手段により生成された第2認証用画像データに対して、前記セキュリティ処理を行い、第2セキュリティ化認証用画像データを生成する第2セキュリティ化認証用画像データ生成手段を有し、前記判断手段は、送信端末装置から取得された所定の認証用画像入り電子メールに含まれている第1セキュリティ化認証用画像データと、前記第2セキュリティ化認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断することができる。
【0017】
また、本発明は、上記発明において、前記受信手段は、送信端末装置で電子メールを送信する送信者の指紋等の画像、前記送信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、生成された第3認証用画像データを、所定の送信端末装置から受信し、前記第3認証用画像データを送信者と対応づけて記憶する記憶手段を有し、前記受信手段は、所定の電子メールと所定の第1認証用画像データと所定の第3認証用画像データとに基づいて生成された認証用画像入り電子メールを受信し、前記判断手段は、さらに、前記認証画像入り電子メールに含まれている所定の第3認証用画像データと、前記記憶手段に記憶された第3認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断することができる。
【0018】
また、本発明は、公衆ネットワークを介して、電子メールを受信端末装置に送信する送信端末装置であって、受信端末装置で、電子メールを受信するの受信者の指紋等の画像、前記受信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、生成された第1認証用画像データを、所定の受信端末装置から受信する受信手段と、受信された第1認証用画像データを、受信者と対応づけて、記憶する記憶手段と、受信者宛の電子メールと、前記記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成する認証用画像入り電子メール生成手段と、生成された認証用画像入り電子メールを前記受信端末装置に送信する送信手段とを有することを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明は、上記発明において、前記受信手段は、受信端末装置で、電子メールを受信する受信者の指紋等の画像、前記受信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、生成された第1認証用画像データに対して、暗号処理、乱数処理、特徴点処理等のセキュリティ処理が施された第1セキュリティ化認証用画像データを、所定の受信端末装置から受信し、前記記憶手段は、受信された第1セキュリティ化認証用画像データを、受信者と対応づけて記憶し、前記認証用画像入り電子メール生成手段は、受信者宛の電子メールと、前記記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1セキュリティ化認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成し、前記送信手段は、生成された認証用画像入り電子メールを前記受信端末装置に送信することができる。
【0020】
また、本発明は、上記発明において、当該送信端末装置で、電子メールを送信する送信者の指紋等の画像、前記送信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第2認証用画像データを生成する第2認証用画像データ生成手段を有し、前記記憶手段は、前記第2認証用画像データを記憶し、前記送信手段は、前記第2認証用画像データを所定の受信端末装置に送信し、前記認証用画像入り電子メール生成手段は、受信者宛の電子メールと前記記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1認証用画像データと前記記憶手段に記憶された第2認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成し、前記送信手段は、生成された認証用画像入り電子メールを前記受信端末装置に送信することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
(構成)
図1は、実施の形態1である電子メールシステムの構成を示す図である。電子メールシステムは、複数の受信端末装置2と、公衆ネットワーク10を介して各受信端末装置2と接続された複数の送信端末装置1とを有する。
【0022】
なお、各受信端末装置2及び各送信端末装置1には、メールサーバ装置(図示せず)が接続されている。メールサーバ装置は、以下の機能を有する。送信端末装置1は、先ず、メールサーバ装置に電子メールを送信する。メールサーバ装置は、電子メールを受信し、別のメールサーバ装置に上記電子メールを転送する。上記別のメールサーバ装置は、上記電子メールを保持する。その後、受信端末装置2が上記別のメールサーバ装置にアクセスして、自分宛の電子メールの送信要求を送ると、上記別のメールサーバ装置は、上記電子メールを受信端末装置へ送る。
【0023】
(受信端末装置2)
各受信端末装置2は、指紋入力部2a、指紋データ生成部2b、第1記憶部2c、通信部(送信部及び受信部)2z、判断部2h、処理部2i、出力部2k、入力部(図示せず)、各部を制御する制御部2eを有する。
指紋入力部2aには、受信端末装置2で、電子メールを受信する受信者が、所定の指を接触することで、上記受信者の指紋画像が入力される。具体的には、例えば、以下のような方法で指紋画像が入力される。上記受信者が所定の指(例えば、右手の親指)を、所定の方式(例えば、指紋入力部2aの中央と、上記指の中央が一致するように)で、指紋入力部2aに対して接触することで、上記受信者の指紋画像が入力される。
【0024】
そして、指紋データ生成部2bは、指紋入力部2aにより入力された指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、指紋データを生成する(第1指紋データ生成機能)。ここで、上記受信者の指紋画像に基づいて生成された指紋データを第1指紋データという。
【0025】
第1記憶部2cには、指紋データ生成部2bにより生成された第1指紋データが記憶される。
【0026】
送信部2zは、第1記憶部2cに記憶された第1指紋データを、1又は複数の所定の送信端末装置1に送信する。この所定の送信端末装置1について以下に説明する。上記受信者と例えば友人関係にあるような者が、送信端末装置1で、電子メールを送信する送信者である場合であって、上記受信者と上記送信者との間で電子メールのやりとりを行おうという合意がある場合、上記送信端末装置1が上記所定の送信端末装置1に該当する。所定の送信端末装置1は、1つでもよいし、複数でもよい。また、受信部2zは、送信端末装置1から送信された後述する指紋入り電子メールを受信する。受信した指紋入り電子メールは、制御部2eを介して、判断部2hに送られる。
【0027】
上記指紋入力部2aには、受信部2zが所定の送信端末装置1から所定の指紋入り電子メールを受信した場合、上記受信者の指紋画像が入力される。具体的には、以下の通りである。受信部2zが所定の送信端末装置1から所定の指紋入り電子メールを受信した場合、その旨を制御部2eに通知する。制御部2eは、出力部2kに対して、上記受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。この結果、上記受信者が出力結果を見て、上記受信者が所定の指を接触させることにより、指紋入力部2aには、上記受信者の指紋画像が入力される。入力された指紋画像は、指紋データ生成部2bに送られる。指紋データ生成部2bは、上記指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、指紋データを生成する(第2指紋データ生成機能)。以下、このような指紋データを第2指紋データという。生成された第2指紋データは、制御部2eを介して、判断部2hへ送られる。
【0028】
判断部2hは、受信部2zにより受信された指紋入り電子メールに含まれている第1指紋データと、上記第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する。判断部2hによる判断結果は、制御部2eを介して、処理部2iへ送られる。
【0029】
処理部2iは、判断部2hによる判断結果に基づいて、指紋入り電子メール中の電子メールの処理を行う。具体的には、処理部2iは、判断部2hが一致すると判断した場合には、電子メールの解読処理を行う。そして、処理部2iは、解読結果を制御部へ送る。制御部2eは、図示しない入力部により電子メール表示要求が入力された場合、解読結果を出力部2kに送る。そして、出力部2kには、解読結果(例えば、送信元、宛先メールアドレス、日時、メール内容)が出力される。処理部2iは、判断部2hが一致しないと判断した場合には、電子メールの解読処理を行わない。
【0030】
なお、電子メールに添付ファイルがある場合も同じように、判断部2hの判断結果に基づいて、処理部2iは、添付ファイルの処理(解読処理)を行うようにし、出力部2kにて添付ファイルの内容が出力されるようにしてもよい。
【0031】
(送信端末装置1)
各送信端末装置1は、通信部1a(送信部及び受信部)、第2記憶部1b、電子メール生成部1c、指紋入り電子メール生成部1d、出力部(図示せず)、入力部(図示せず)、各部を制御する制御部1eを有する。
【0032】
受信部1aは、1又は複数の所定の受信端末装置2から送信された第1指紋データ(上記所定の受信端末装置2の第1記憶部2cに記憶された第1指紋データ)を受信する。上記所定の受信端末装置2について以下に説明する。送信端末装置1を用いて電子メールの送信をする送信者と例えば友人関係にあるような者が、受信端末装置2を用いて電子メールの受信をする受信者である場合であって、上記受信者と上記送信者との間で電子メールのやりとりを行おうという合意がある場合、上記受信端末装置2が上記所定の受信端末装置2に該当する。所定の受信端末装置2は、1つでもよいし、複数でもよい。
【0033】
第2記憶部1bには、受信部1aにより受信された1又は複数の第1指紋データが、受信者を特定する情報と対応づけられて、記憶される。具体的には、例えば、第2記憶部1bには、1又は複数の第1指紋データが、受信者のメールアドレスと対応づけられて、記憶されている。
【0034】
電子メール生成部1cは、電子メールを生成する。具体的には、図示しない入力部により、上記送信者が宛先メールアドレス、メール内容を入力すると、これらのデータは、電子メール生成部1cに送られる。電子メール生成部1cは、送られたデータに基づいて、電子メールを生成する。例えば、電子メールのデータの形式として、ヘッダ部(送信元及び宛先メールアドレス等)、データ部(メール内容)から構成される。
【0035】
指紋入り電子メール生成部1dは、受信端末装置を用いて電子メールを受信する受信者宛の電子メールと、第2記憶部1bに記憶された上記受信者のメールアドレスに対応する指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。
【0036】
具体的には、以下のようにして、指紋入り電子メールが生成される。電子メール生成部1cにより生成された上記受信者宛の電子メールが指紋入り電子メール生成部1dへ送られる。指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールのヘッダ部の宛先メールアドレスを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、取得した宛先メールアドレスに対応する第1指紋データを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールと、取得した第1指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。
【0037】
この指紋入り電子メールの生成方法としては、本実施の形態では、特に限定しない。例えば、指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールのヘッダ部分に指紋データを付与するような形態で指紋入り電子メールを生成するようにしてもよいし、電子メールを複数の分割電子メールに分割し、第1指紋データを複数の分割指紋データとし、各分割電子メールの間に、各分割指紋データを挿入するような形態で、指紋入り電子メールを生成するようにしてもよい。
【0038】
送信部1aは、指紋入り電子メール生成部1dで生成された指紋入り電子メールを、宛先メールアドレスに従って、上記受信端末装置2に送信する。
【0039】
(電子メールシステムを用いた動作)
(1)受信端末装置2に対して、その所有者が自分の指紋データを記憶させる動作
図2は、その動作を説明するためのフローチャート図である。なお、以下の動作は、例えば、上記受信者と上記送信者との間で、電子メールの交換を行うことが決められたような場合に行われる。
【0040】
受信端末装置2を用いて電子メールの受信を行う受信者が、指紋入力部2aを用いて、上記受信者の指紋画像を入力する(S100)。指紋データ生成部2bは、入力された指紋画像に基づいて、上記受信者の指紋データ(第1指紋データ)を生成する(S105)。生成された受信者の第1指紋データは、制御部2eを介して、第1記憶部2cに送られる。第1記憶部2cは、送られた第1指紋データを記憶する(S110)。第1記憶部2cは、第1指紋データを記憶した旨を制御部2eに通知すると、制御部2eは、出力部に受信者の第1指紋データを記憶した旨を出力させる(S115)。
【0041】
(2)受信端末装置2から第1指紋データを所定の送信端末装置1に送信し、第2記憶部1bに記憶する動作
なお、以下の動作にあたって、受信者と、所定の送信端末装置1を用いて電子メールの送信を行う送信者は、予め、上記受信端末装置2の第1記憶部2cに記憶されている第1指紋データが第2記憶部1bに記憶されることを了解している。
【0042】
図3は、その動作を説明するためのフローチャート図である。先ず、受信端末装置2を用いて電子メールを受信する受信者は、入力部を用いて、第1記憶部2cに記憶されている第1指紋データを、所定の送信端末装置1に送信する旨を入力する(S150)。この際、受信者は、上記送信者のメールアドレス情報(以下、宛先メールアドレス情報)も入力する。入力されたデータは、制御部2eへ送られる。制御部2eは、第1記憶部2cに記憶されている第1指紋データを読み出す。そして、制御部2eは、第1指紋データに対して、送信元のメールアドレス(受信者のメールアドレス)、宛先メールアドレス情報を与えて、通信部2zへ送る。送信部2zは、宛先メールアドレス情報に基づいて、公衆ネットワーク10を介して、第1指紋データを、上記所定の送信端末装置1へ送る(S155)。
【0043】
送られた第1指紋データ及び送信元メールアドレスは、送信端末装置1の受信部1aを介して、制御部1eへ送られる。制御部1eは、第1指紋データ及び送信元メールアドレスを第2記憶部1bに送る。第2記憶部1bでは、第1指紋データが、送信元メールアドレスと対応づけられて記憶される(S160)。
【0044】
なお、所定の送信端末装置1が複数ある場合には、S150からS160までの処理は、複数の所定の送信端末装置1に対して行われる。
【0045】
(3)送信端末装置1が指紋入り電子メールを生成し、受信端末装置2へ送り、受信端末装置2で電子メールを処理する動作
図4は、その動作を説明するためのフローチャート図である。送信端末装置1を用いて電子メールを送信する送信者が図示しない入力部を用いて、受信端末装置を用いて電子メールの受信をする受信者宛のメール内容を入力する(S170)。この際、送信者は、上記受信者のメールアドレスも入力する。入力されたメール内容及びメールアドレスは、電子メール生成部1cに送られる。
【0046】
電子メール生成部1cは、送られたメール内容や、メールアドレスに基づいて電子メールを生成する(S180)。生成された電子メールは、指紋入り電子メール生成部1dへ送られる。
【0047】
指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールのヘッダ部の宛先メールアドレスを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、取得した宛先メールアドレスに対応する第1指紋データを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールと、取得した第1指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する(S190)。
【0048】
そして、指紋入り電子メール生成部1dは、生成した指紋入り電子メールを送信部1aへ送る。送信部1aは、宛先メールアドレス(上記受信者のメールアドレス)に基づいて、指紋入り電子メールをメールサーバ装置、公衆ネットワーク10を介して、上記受信端末装置2へ送る(S195)。
【0049】
(a)先ず、上記受信端末装置2に指紋入り電子メールが送られた場合について説明する。
【0050】
上記受信端末装置2の受信部2zは、指紋入り電子メールを受信する(S198)。そして、受信部2zから指紋入り電子メールが制御部2eへ送られる。制御部2eは、電子メールを表示する旨が入力部に入力された場合には、指紋入り電子メールを判断部2hへ送る。
【0051】
また、制御部2eは、出力部2kに対して、受信端末装置2を用いて電子メールの受信をする受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。出力結果に基づいて、上記受信者により、指紋入力部2aには、上記受信者の指紋画像が入力される(S200)。入力された指紋画像は、指紋データ生成部2bに送られる。指紋データ生成部2bは、上記指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、第2指紋データを生成する(S201)。生成された第2指紋データは、制御部2eを介して、判断部2hへ送られる。
【0052】
判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第1指紋データと、上記第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する(S202)。
【0053】
具体的には、判断部2hは、指紋入り電子メールのうち、第1指紋データの部分を取得する。そして、判断部2hは、指紋入り電子メール中の第1指紋データと、上記第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する。一致しない場合には、判断部2hは、その旨を制御部2eに通知する。制御部2eは、出力部2kに対して、電子メールの内容の表示ができない旨を出力させる(S205)。
【0054】
そして、制御部2eは,指紋入り電子メールを、図示しないハードディスク部に記憶して、制御部2eにより読み出せないようにしてもよいが、以下のようにすることもできる。
【0055】
制御部2eは、指紋入り電子メールを保持し、指紋入り電子メール中の第1指紋データを判断部2hに送るようにしてもよい。そして、判断部2hが一致しないと判断した場合には、制御部2eは、保持している指紋入り電子メール(添付ファイルがある場合には添付ファイルも)を削除するようにしてもよい。
【0056】
一致する場合には、判断部2hは、その旨を制御部2eに通知する。制御部2eは、指紋入り電子メールを処理部2iへ送る。処理部2iは、指紋入り電子メール中の電子メール部分を取得する。そして、処理部2iは、電子メール中のヘッダ部及びデータ部の解読処理を行う(S210)。そして、処理部2iは、解読結果を出力部2kに送る。そして、出力部2kには、ヘッダ部の送信元、宛先メールアドレス、日時、メール内容が出力される(S215)。
【0057】
なお、判断部2hによる判断結果を送信端末装置1へ送信するようにしてもよい。具体的には、判断部2hによる判断結果を制御部2e、通信部2z、公衆ネットワーク10を介して、送信端末装置1の通信部1aを介して、制御部1eへ送る。送信端末装置1の制御部1eは、図示しない出力部に判断結果を出力させるようにしてもよい。
【0058】
(b)次に、ステップS195の後、悪意のある第三者が公衆ネットワーク10のルータ(図示せず)、メールサーバ装置等を介して、上記第三者が指紋入り電子メールを受信した場合の動作について説明する。
【0059】
例えば、公衆ネットワーク10のルータ、メールサーバ装置等が上記第三者により細工されることにより、上記送信端末装置1から送られた指紋入り電子メールが、上記第三者の受信端末装置2に受信される。指紋入り電子メールは、判断部2hへ送られる。そして、出力部2kは、受信端末装置2を用いて電子メールを受信する受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。ここで、指紋入力部2aには、上記第三者の指紋画像が入力される。
【0060】
このため、指紋データ生成部2bにより生成された第2指紋データが判断部2hに送られると、判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第1指紋データと、上記第2指紋データとは一致しないと判断する。
【0061】
この結果、上記第三者の受信端末装置2では、上記電子メールの解読処理、メール内容の出力は行われない。
【0062】
なお、本実施の形態では、電子メールの作成において、宛先メールアドレスを入力するだけで、上記メールアドレスに対応する第1指紋データと、電子メールとに基づいて生成された指紋入り電子メールが受信端末装置2に送られるようにしていたが、以下のようにしてもよい。即ち、ステップS180の後、受信端末装置2に指紋入り電子メールを送信する旨が、入力部により入力されることにより、指紋入り電子メールが生成され、受信端末装置2に送られるようにしてもよい。
【0063】
本実施の形態では、指紋画像に基づいて生成された指紋データを用いて説明したが、これに限定されず、受信者、送信者の掌、アイリス等の画像に基づいて生成された認証用データを用いても、同様に本発明は適用できる。
【0064】
(作用効果)
本実施の形態では、各受信端末装置2には、受信端末装置2を用いて電子メールを受信する受信者の指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、第1指紋データを生成する指紋データ生成部2b(第1指紋データ生成機能)が設けられている。そして、各送信端末装置1には、所定の受信端末装置2から取得した第1指紋データを、上記受信者のメールアドレスと対応づけて、記憶する第2記憶部1bが設けられている。そして、各送信端末装置では、上記受信者宛の電子メールと、第2記憶部1bに記憶された上記受信者のメールアドレスに対応する第1指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する指紋入り電子メール生成部1dが設けられている。
【0065】
そして、各受信端末装置において、所定の送信端末装置1から所定の指紋入り電子メールが受信された場合、指紋入力部2aには、受信端末装置を用いて電子メールを受信する受信者の指紋画像が入力される。そして、上記指紋データ生成部2bは、入力された指紋画像に基づいて、第2指紋データを生成する(第2指紋データ生成機能)。
【0066】
判断部2hは、指紋入り電子メール中の第1指紋データと、上記第2指紋データとを照合し、一致する場合にだけ、処理部2iにて電子メールの解読処理が行われ、メール内容が出力される。
【0067】
このため、受信者以外が、受信端末装置を用いて、指紋入り電子メールを受信したとしても、ここで入力される指紋画像は、電子メールを受信する受信者の指紋画像ではない。このため、判断部2hは、指紋入り電子メール中の第1指紋データと、第2指紋データは一致しないと判断するので、受信者以外の者により、受信端末装置を用いて、電子メールの解読処理が行われてしまうようなことはない。
【0068】
また、第1指紋データが途中で第三者に盗まれて、第三者の受信端末装置の第1記憶部2cに上記盗んだ第1指紋データが記憶されても、判断部2hによる判断は、上記第2指紋データを用いて行うので、第1指紋データを盗んだ第三者により電子メールが読まれてしまうことを確実に防止できる。
【0069】
また、一度、第1指紋データを受信端末装置2から送信端末装置1へ送れば、第2記憶部1bに記憶され、受信端末装置2への電子メールの送信については、第2記憶部1bに記憶されている第1指紋データを用いて、指紋入り電子メールを送信すればよい。このため、従来技術のように、高セキュリティ化を図るために何度も鍵情報、確認情報を、送信端末装置1、受信端末装置2間で送受信する必要はない。この結果、受信者や送信者の処理負荷を軽減できる。
【0070】
従って、本実施の形態によれば、ユーザの処理負荷を軽くするとともに、セキュリティ性を一層高めて電子メールの送受信、電子メールの処理を行うことが可能となる。
【0071】
(変形例1)
上述した実施の形態1では、1つの指の指紋画像を指紋入力部2aを用いて入力していたが、以下のようにすることもできる。受信端末装置2で、電子メールを受信する受信者は、複数の指(親指、小指等)の指紋画像を指紋入力部2aを用いて入力することもできる。
【0072】
この際、受信者は、各指紋画像を特定する情報(以下、指紋特定情報、例えば、親指の指紋画像等)も、入力部を用いて各々入力する。そして、指紋データ生成部2bは、指紋入力部2aにより入力された複数の指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、複数の第1指紋データを生成する。
そして、生成された複数の第1指紋データは、第1記憶部2cに記憶される。この際、入力部により入力された指紋特定情報も、各第1指紋データと対応づけられて第1記憶部2cに記憶される。
【0073】
そして、第1記憶部2cに記憶された複数の第1指紋データ及び各々の第1指紋データに対応する指紋特定情報は、受信端末装置2から1又は複数の所定の送信端末装置1に送られる。複数の第1指紋データ等は、送信端末装置1の第2記憶部1bに記憶される。この際、複数の第1指紋データは、上記受信者のメールアドレスと対応づけて記憶される。
【0074】
そして、電子メール生成部1cが電子メールを生成した後、生成した電子メールが送られた指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、取得した宛先メールアドレスに対応する複数の第1指紋データを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールと、取得した複数の第1指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、生成した指紋入り電子メールを送信部1a等を介して、受信端末装置2へ送る。
【0075】
指紋入り電子メールは、受信部2z、制御部2eを介して、判断部2hへ送られる。制御部2eは、指紋入り電子メールに含まれている複数の指紋特定情報を取得し、出力部2kに各指紋特定情報(親指、小指の指紋画像等)に対応する受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。指紋データ生成部2bは、指紋入力部2aにより入力された複数の指紋画像を取得し、取得した複数の指紋画像に基づいて、複数の第2指紋データを生成する。この際、各第2指紋データには、それぞれ、対応する指紋特定情報が与えられる。生成された複数の第2指紋データは、判断部2hに送られる。
【0076】
判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている複数の第1指紋データと、複数の第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する。この照合については、指紋特定情報が同じである指紋データ同士を照合する。
【0077】
そして、判断部2hは、複数の第1指紋データのうち、いずれか1つの第1指紋データでも一致しない場合には、その旨を制御部2eに通知する。制御部2eは、出力部2kに対して、電子メール内容の表示ができない旨を出力させる。全ての第1指紋データが一致すると判断した場合には、処理部2iにより電子メールの解読処理が行われ、出力部2kによりメール内容等が出力される。
【0078】
この変形例1によれば、複数の第1指紋データを用いて照合動作を行うようにしている。そして、複数の第1指紋データの全てが一致しないと電子メールの処理を行えないようにしているので、実施の形態1に比べて、より一層セキュリティ性を向上させることが可能である。
【0079】
(変形例2)
上述した変形例1において、受信端末装置2から複数の第1指紋データが送信されて、第2記憶部1bに記憶された後、以下のようにすることも可能である。
【0080】
送信端末装置1で電子メールを送信する送信者は、入力部を用いて、所定の指紋特定情報を入力するとともに、上記所定の指紋特定情報に対応する第1指紋データを用いて指紋入り電子メールを生成する旨を入力する。入力部により入力された所定の指紋特定情報等は、指紋入り電子メール生成部1dへ送られるとともに、送信部1a等を介して、上記受信端末装置2へ送られる。受信端末装置2の制御部2eは、出力部2kに、所定の指紋特定情報、上記送信者は上記所定の指紋特定情報に対応する第1指紋データを用いて指紋入り電子メールを生成する旨、を出力させ、受信者に知らせる。
【0081】
そして、送信者は、入力部を用いて、所定の入力動作を行うことで、電子メール生成部1cは電子メールを生成する。電子メール生成部1cは、生成した電子メールを指紋入り電子メール生成部1dへ送る。指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、宛先のメールアドレス及び上記所定の指紋特定情報に対応する第1指紋データを読み出す。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、上記第1指紋データと、保持している電子メールに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。そして、生成された指紋入り電子メールは、送信部1a等を介して、受信端末装置2へ送られる。
【0082】
受信端末装置2では、制御部2eが出力部2kに受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。指紋データ生成部2bは、指紋入力部2aにより入力された指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、第2指紋データを生成する。生成された第2指紋データは、判断部2hに送られる。
【0083】
判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第1指紋データと、上記第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する。
【0084】
そして、判断部2hが一致すると判断した場合には、処理部2iにより電子メールの解読処理が行われ、出力部2kによりメール内容等が出力される。
【0085】
変形例2によれば、第1記憶部2c及び第2記憶部1bに記憶された複数の第1指紋データのうち、所定の第1指紋データが第2指紋データと一致しないと電子メールの処理を行えないようにしているので、実施の形態1に比べて、より一層セキュリティ性を向上させることが可能である。
【0086】
なお、送信者と、受信者との間での上記情報の通知は、例えば、電話、ファックス、電子メールで行っても良い。
【0087】
(変形例3)
また、上述した変形例1において、受信端末装置2から複数の第1指紋データが送信されて、第2記憶部1bに記憶された後、以下のようにすることも可能である。
【0088】
送信者は、入力部を用いて、複数の第1指紋データについての照合する順序について入力する。例えば、複数の第1指紋データが第1指紋データ1、第1指紋データ2、第1指紋データ3..のような場合であって、各々に指紋特定情報1、指紋特定情報2,指紋特定情報3..が対応づけられている場合には、指紋特定情報2に順番1、指紋特定情報1に順番3...のような順番情報を入力することができる。
【0089】
そして、入力部により入力された順番情報等は、指紋入り電子メール生成部1dへ送られるとともに、送信部1a等を介して、上記受信端末装置2へ送られる。受信端末装置2の制御部2eは、出力部2kに、各指紋特定情報に対応する順番情報を出力させ、受信者に知らせる。
【0090】
そして、送信者は、入力部を用いて、所定の入力動作を行うことで、電子メール生成部1cは電子メールを生成する。電子メール生成部1cは、生成した電子メールを指紋入り電子メール生成部1dへ送る。指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、宛先メールアドレスに対応する複数の第1指紋データ及び指紋特定情報を読み出す。
【0091】
そして、指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールと、複数の第1指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。この際、各第1指紋データには、順番情報及び指紋特定情報が対応づけられている。そして、生成された指紋入り電子メールは、制御部1e、送信部1a等を介して、受信端末装置2へ送られる。
【0092】
受信端末装置2では、生成された指紋入り電子メールが制御部2eに保持される。そして、制御部2eが、出力部2kに対して、例えば、1番目の指紋画像を入力する旨の指示を出力させる。指紋入力部2aに1番目の指紋画像が入力されると、入力された指紋画像は、指紋データ生成部2bに送られる。指紋データ生成部2bは、取得した指紋画像に基づいて、1番目の第2指紋データを生成する。この際、第2指紋データには、順番情報(ここでは、1番目という情報)が与えられる。そして、1番目の第2指紋データは制御部2eに送られる。制御部2eは、出力部2kに対して、例えば、2番目の指紋画像を入力する旨の指示を出力させる。そして、上述の動作が行われる。このようにして、3番目、4番目..の第2指紋データの生成についても同様に行われて、全ての順番の第2指紋データが生成される。
【0093】
制御部2eは、指紋入り電子メール、全ての順番の第2指紋データを判断部2hへ送る。
【0094】
判断部2hは、指紋入り電子メール中の各第1指紋データと、各第2指紋データとをそれぞれ照合し、一致するか否かを判断する。この際、照合については、順番情報が同じである指紋データ同士を照合する。
【0095】
指紋入り電子メールに含まれる全ての第1指紋データが、それぞれ第2指紋データと一致する場合には、処理部2iにて、電子メールの解読処理が行われ、メール内容が出力部2kにて出力される。指紋入り電子メールに含まれる全ての第1指紋データのうち、1つでも一致しない場合には、電子メールの解読処理は行われない。
【0096】
変形例3によれば、指紋入り電子メールに含まれる複数の第1指紋データについて、照合する順番が決まっており、順番が異なれば、照合は一致しないと判断される。このため、実施の形態1に比べて一層セキュリティ性を向上させることができる。
【0097】
なお、送信者と、受信者との間での上記情報の通知は、例えば、電話、ファックス、電子メールで行っても良い。
【0098】
(変形例4)
上述した実施の形態1では、受信端末装置2に指紋入り電子メールが送信された場合、受信端末装置2において、受信者が電子メールを表示する旨を入力したときに、判断部2hによる判断動作、処理部2iによる処理動作が行われたが、上記受信者が電子メールを表示する旨を入力しない場合でも、制御部2eが指紋入り電子メールを自動的に、判断部2hに送り、実施の形態1で示した判断部2hによる判断動作、処理部2iによる処理動作が行われるようにしてもよい。
【0099】
(変形例5)
上述した実施の形態1では、送信端末装置1から1つの受信端末装置2に電子メールを送信する場合について説明したが、送信者は、複数の受信者に同じメール内容の電子メールを送信したい場合もある。このような場合には、送信端末装置1から複数の受信端末装置2に対して、同じメール内容の電子メールを送信することになるが、第三者に電子メールを読まれてしまうことがないように以下のようにすることが可能である。
送信者が入力部を用いて、所定の入力動作を行うことで、電子メール生成部1cは電子メールを生成する。電子メール生成部1cは、生成した電子メールを指紋入り電子メール生成部1dへ送る。また、送信者は、複数の宛先受信者のメールアドレスも入力部を用いて入力する。入力された複数の宛先メールアドレスが制御部1eを介して、指紋入り電子メール生成部1dへ送られる。
【0100】
指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、上記複数の宛先メールアドレスに対応する第1指紋データを各々読み出す。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、保持している電子メールと、上記複数の第1指紋データとを組み合わせて指紋入り電子メールを生成する。
【0101】
生成された指紋入り電子メールは、制御部1e、送信部1a等を介して、各宛先受信端末装置2へ送られる。各宛先受信端末装置2の制御部2eは、指紋入り電子メールを判断部2hへ送るとともに、出力部2kに対して、受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。それ以降の動作は、以下の点を除いて、実施の形態1の図4に示すフローチャート図におけるステップS200以降の動作と同じである。
【0102】
即ち、判断部2hは、上記複数の第1指紋データと、第2指紋データとを照合し、上記複数の第1指紋データのうち、いずれか1つが第2指紋データと一致すれば、その旨を制御部2eを介して処理部2iへ通知する。処理部2iは、指紋入り電子メール中の電子メールの解読処理を行い、出力部2kにて、メール内容が出力される。
【0103】
本変形例によれば、複数の受信端末装置2に電子メールを送信する場合においても、実施の形態1の効果が得ることができる。
【0104】
(変形例6)
本変形例では、受信端末装置2において、制御部2eは、指紋入り電子メールを受信してから判断部2hによる判断がなされるまでにかかる許容時間情報を保持している。そして、制御部2eは、時間を計測できるカウンタ(図示せず)を有する。
【0105】
この許容時間情報は、通常の状態で、受信端末装置2が、指紋入り電子メールを受信してから、判断部2hによる判断動作が終了するまでの実験計測値に基づいて決められる。
【0106】
(動作)
指紋入り電子メールが受信端末装置2の受信部2zに送られると、その旨が制御部2eに通知される。制御部2eは、カウンタを稼働させ、時間を計測させる。そして、制御部2eは、指紋入り電子メールを取得し保持するとともに、判断部2hへも送る。そして、上述した判断部2hによる照合、判断動作が行われる。この際、制御部2eは、カウンタにより計測された時間と、保持している許容時間情報とを比較し、計測された時間が許容時間情報を超えたような場合には、照合動作が途中でも、判断部2hによる動作を中止させる。そして、制御部2eは、保持している指紋入り電子メールを削除する。なお、指紋入り電子メールを削除した旨を送信元の送信端末装置1に対して送信するようにしてもよい。
【0107】
本変形例においては、指紋入り電子メールが受信部2zにより受信されてから、経過する時間をカウンタにより計測することができる。そして、制御部2eは、許容時間情報を保持しており、カウンタにより計測した時間が、上記許容時間情報を超えている場合には、指紋入り電子メールを削除する。
【0108】
例えば、電子メールの宛先でない第三者が自己の受信端末装置2に、受信した指紋入り電子メールを細工しようとする機能を追加したような場合、細工するために時間がかかる。このため、受信部2zが受信してから判断部2hによる照合が行われるまでにかかる時間は、上記許容時間情報を超えてしまうので、電子メールの処理は行われないことになる。この結果、宛先でない受信者により、受信端末装置2を用いてメール内容が読まれてしまうことを,一層防止することができる。
【0109】
(変形例7)
指紋入り電子メールが公衆ネットワーク10の回線で何度も送受信されると、途中で第三者等により指紋データを盗まれ、指紋データを用いて悪用される場合もある。このため、本変形例では、以下のようにして、指紋データの悪用を防止するようにしている。
【0110】
受信端末装置2の制御部2eは、有効時間情報を保持している。この有効時間情報とは、第1指紋データが第1記憶部2cに記憶されてから、第1指紋データが、公衆ネットワーク10の回線を用いて何度か送受信されることで、宛先でない受信者が、受信端末装置2にて第1指紋データを受信する確率が一定値以上となるまでにかかる時間である。そして、制御部2eは、時間を計測するカウンタを保持している。
【0111】
(動作)
受信端末装置2において、制御部2eは、指紋データ生成部2bにより生成された第1指紋データを第1記憶部2cに送る際、保持しているカウンタに時間計測動作を開始させる。そして、制御部2eは、カウンタにより計測された時間と、保持している有効時間情報とを比較し、計測された時間が有効時間情報を超えているか否かを判断する。超えている場合には、制御部2eは、各部に対して、上記第1指紋データに関する処理を中止するように指示する。そして、制御部2eは、第1記憶部2cに記憶されている上記第1指紋データを消去させる。
【0112】
また、制御部2eは、上記第1指紋データに関する処理を中止する旨、第2記憶部1bに記憶された上記第1指紋データを削除する旨を受信者のメールアドレスとともに送信端末装置1へ送る。
【0113】
送信端末装置1の制御部1eは、各部に対して、上記受信者のメールアドレスに対応する第1指紋データに関する処理を中止するように指示する。そして、制御部1eは、上記受信者のメールアドレスに対応する第1指紋データを第2記憶部1bから削除する。
【0114】
変形例7においては、第1指紋データが第1記憶部2cに記憶されてから有効時間を経過した場合、第1記憶部2c及び第2記憶部1bに記憶される第1指紋データを削除し、第1指紋データの処理を中止するようにしている。このため、第1指紋データを盗み、悪用しようとする者がいても、その指紋データでない指紋データを再度第1記憶部2c及び第2記憶部1bに記憶するようにすれば、盗んだ指紋データを用いて悪用するような行為を防止できる。
【0115】
(変形例8)
変形例8の受信端末装置2の制御部2eは、有効回数を保持している。ここでいう回数とは、指紋入り電子メールが送信端末装置1から受信端末装置2へ公衆ネットワーク10を介して送信される回数のことである。そして、有効回数とは、以下のようなものである。一定回数以上、送信端末装置1から受信端末装置2に指紋入り電子メールが公衆ネットワーク10を介して送信されると、宛先でない受信者が受信端末装置2により指紋入り電子メールを受信する確率が一定値以上となる場合、上記一定回数を有効回数という。
【0116】
そして、受信端末装置2は、送信端末装置1から指紋入り電子メールが送られた回数をカウントし保持する受信回数カウント部(図示せず)を有する。
【0117】
(動作)
受信端末装置2において、制御部2eは、指紋入り電子メールが送られた場合、受信回数カウント部に対して、保持しているカウント数に1を加えさせる。そして、制御部2eは、保持している有効回数と、受信回数カウント部が保持するカウント数とを比較し、カウント数が有効回数を超えているか否かを判断する。超えている場合には、上述の変形例7と同じ動作が行われる(第1指紋データに関する処理の中止、第1記憶部2c、第2記憶部1bに記憶されている第1指紋データの削除)。変形例8においても、変形例7と同一の効果が得られる。
【0118】
(変形例9)
上述した実施の形態では、指紋データ生成部2bで生成された指紋データを用いて、第2記憶部1bに記憶させたり、判断部2hによる判断動作を行わせていたが、指紋データにセキュリティ処理(暗号処理、乱数処理、特徴点処理等)を施して、第2記憶部1bに記憶させたり、判断動作を行わせるようにしてもよい。以下、変形例9では、暗号処理、乱数処理、変形例10では、特徴点処理について説明する。
【0119】
図5は、変形例9に係る受信端末装置2の構成を示す図である。図において、実施の形態1の受信端末装置2の構成と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。受信端末装置2は、暗号処理部2mを有する。暗号処理部2mは、指紋データ生成部2bにより生成された第1指紋データに対して、暗号処理を施し、暗号化された指紋データを生成し出力する。
【0120】
本変形例では、暗号化の方法は特に限定しない。例えば、暗号処理部2mは、所定の暗号化関数に、所定の鍵情報と、入力された第1指紋データとを入力することで、暗号化された第1指紋データ(以下、第1暗号化指紋データという)を生成できる(第1暗号化指紋データ生成機能)。
【0121】
また、暗号処理部2mは、指紋データ生成部2bにより生成された第2指紋データに対して、暗号処理を施し、暗号化された指紋データを生成(第2暗号化指紋データ生成機能)し、出力する。この暗号化された指紋データを第2暗号化指紋データという。
【0122】
(動作)
暗号処理部2mにより、暗号化された第1暗号化指紋データが第1記憶部2cに記憶される。そして、第1暗号化指紋データが所定の送信端末装置1へ送られる。所定の送信端末装置1では、上記第1暗号化指紋データは、送られた受信者のメールアドレスと対応づけられて第2記憶部1bに記憶される。
【0123】
そして、指紋入り電子メール生成部1dは、ある受信者(受信端末装置2を用いて電子メールを受信する者)宛の電子メールと、第2記憶部1bに記憶された上記受信者に対応する第1暗号化指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。生成された指紋入り電子メールは、上記受信端末装置2に送信される。受信端末装置2の受信部2zに指紋入り電子メールが受信されると、制御部2eに送られる。
【0124】
制御部2eは、出力部2kに対して、受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。出力結果に基づいて、上記受信者により、指紋入力部2aには、上記受信者の指紋画像が入力される。入力された指紋画像は、指紋データ生成部2bに送られる。指紋データ生成部2bは、上記指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、第2指紋データを生成する。生成された第2指紋データは、暗号処理部2mに送られる、暗号処理部2mは、第2指紋データに対して、暗号化処理を行い、第2暗号化指紋データを生成する。第2暗号化指紋データは、制御部2eを介して判断部2hに送られる。
【0125】
判断部2hは、上記指紋入り電子メールに含まれている第1暗号化指紋データと、上記第2暗号化指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する。これ以外の動作は、実施の形態1の場合と同じである。
【0126】
本変形例では、公衆ネットワーク10中に指紋入り電子メールが流出しても、指紋データが暗号化されているので、たとえ、第三者が指紋データを盗んだとしても、もとの指紋データを復号できないので、指紋データを悪用されることを防止できる。
【0127】
なお、図6に示すように、暗号処理部2mの代わりに乱数処理部2nを設けることも可能である。そして、乱数処理部2nは、乱数発生器(図示せず)により発生した乱数データと、指紋データ生成部2bにより生成された第1指紋データとを組み合わせることにより、乱数化された第1指紋データ(以下、第1乱数化指紋データ)を生成する。また、乱数処理部2nは、乱数発生器(図示せず)により発生した乱数データと、指紋データ生成部2bにより生成された第2指紋データとを組み合わせることにより、乱数化された第2指紋データ(以下、第2乱数化指紋データ)を生成する。本変形例では、乱数化の方法は特に限定しない。そして、電子メールシステムの動作は、上述の暗号化を乱数化に置き換えた場合と同じになる。
【0128】
(変形例10)
図7は、変形例10に係る受信端末装置2の構成を示す図である。図において、実施の形態1の受信端末装置2の構成と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。変形例10の受信端末装置2は、特徴点処理部2rを有する。
【0129】
特徴点処理部2rは、指紋データ生成部2bにより生成された第1指紋データに基づいて、第1特徴点データを生成する。また、特徴点処理部2rは、指紋データ生成部2bにより生成された第2指紋データに基づいて、第2特徴点データを生成する。
【0130】
以下、特徴点処理部2rによる動作を概念的に説明する。図8,図9、図10は、特徴点処理部2rによる動作を説明するための概念図である。
【0131】
指紋画像において、指紋線の終端である点(端点)と分岐する点(分岐点)が存在する。ここで、端点とは、ある点を始点として、指紋線のある方向に向かって大きさ1のベクトルを持たせた場合の上記始点を端点という(図8では、点B)。そして、端点から上記ある方法に向かう大きさ1のベクトルを特徴点ベクトルという(図8では、ベクトルb)。
【0132】
また、分岐点とは、ある点を始点として、指紋線のある方向に向かって、大きさ1の3つのベクトルを持たせ、そのうち、2つのベクトルの和が大きくなる場合の2つのベクトル以外のベクトルの始点を分岐点(図8では、点A,C)という。そして、分岐点から上記2つベクトル以外の大きさ1のベクトルも特徴点ベクトルという(図8では、ベクトルa,c)。図8においては、ベクトルa,b,cが特徴点ベクトルに該当する。
【0133】
そして、このような考えで、指紋画像Wにおいて、特徴点ベクトルを算出すると、特徴点ベクトルは、図9のようになる。一方、図10に示す指紋画像Zから特徴ベクトルを算出すると、図9のような特徴ベクトルとなる。このため、指紋画像から特徴点ベクトルを算出すると、特徴点ベクトルからは、元の指紋が復元できないことになる。このため、特徴点処理部2rにより処理された特徴点データからは、元の指紋データは復元できない。そして、特徴点処理部2rにより、処理された第1特徴点データが第1記憶部2cに記憶される。
【0134】
そして、本変形例の電子メールシステムの動作は、変形例9の暗号化を特徴化に置き換えた場合と同じになる。本変形例においては、特徴点データからは、元の指紋データが復元できないので、仮に特徴点データが他の者に知られても、指紋データを復元されてしまうようなことはない。このため、第3者に自己の指紋データを悪用されてしまうような事態を確実に防止できる。
【0135】
(変形例11)
本実施の形態では、受信端末装置2に、第1記憶部2cを設けていたが、第1記憶部2cを設けないようにすることも可能である。図11は、変形例11の受信端末装置2の構成を示す図である。図において、実施の形態1の受信端末装置2の構成と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
【0136】
(動作)
変形例11の電子メールシステムの動作について、実施の形態1の電子メールシステムの動作を説明するために用いたフローチャート図を用いて説明する。
【0137】
先ず、実施の形態1のステップS100からS115の動作は行われない。そして、ステップS150で、受信者は、指紋入力部2aを用いて、上記受信者の指紋画像を入力する。指紋データ生成部2bは、入力された指紋画像に基づいて、上記受信者の第1指紋データを生成する。また、上記受信者は、所定の送信端末装置1に送信する要求、上記所定の送信端末装置1を用いて電子メールを送信する送信者のメールアドレスも入力する。生成された第1指紋データは、制御部2e、送信部2zを介して、上記送信端末装置1へ送られる。その後、ステップS160の動作(第2記憶部1bに第1指紋データが記憶される)が行われる。
【0138】
以降の動作は、実施の形態1のステップS170以降の動作と同じである。
【0139】
本変形例においても、実施の形態1と同じ効果が得られる。
【0140】
(変形例12)
実施の形態1では、判断部2hによる判断は、第2指紋データを用いて行っていたが、これに代えて、第1記憶部2cに記憶された第1指紋データを用いて行ってもよい。但し、この場合には、第三者による不正を防止するために、第1記憶部2cにいったん、受信者の第1指紋データが記憶されたら、外部から書き換えられないようにする必要がある。
【0141】
実施の形態2.
図12は、実施の形態2である電子メールシステムの構成を示す図である。図において、図1に示す実施の形態1の電子メールシステムの構成と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
【0142】
(送信端末装置1)
送信端末装置1は、指紋入力部1f及び指紋データ生成部1gを有する。指紋入力部1fには、送信端末装置1で、電子メールを送信する送信者が所定の指を接触することで、上記送信者の指紋画像が入力される。
【0143】
そして、指紋データ生成部1gは、指紋入力部1fにより入力された指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、指紋データを生成する(第3指紋データ生成機能)。ここで、指紋データ生成部1gにより生成された上記送信者の指紋データを第3指紋データという。
そして、第2記憶部1bには、指紋データ生成部1gにより生成された第3指紋データが、送信者のメールアドレスと対応づけられて記憶される。そして、送信部1aは、第3指紋データを所定の受信端末装置2に送信する。この所定の受信端末装置2について以下に説明する。送信者と例えば友人関係にあるような者が、受信端末装置2を用いて電子メールを受信する受信者である場合であって、上記受信者と上記送信者との間で電子メールのやりとりを行おうという合意がある場合、上記受信端末装置2が上記所定の受信端末装置2に該当する。所定の受信端末装置2は、1つでもよいし、複数でもよい。
【0144】
指紋入り電子メール生成部1dは、ある受信者宛の電子メールと、第2記憶部1bに記憶された上記受信者のメールアドレスに対応する第1指紋データと、第2記憶部1bに記憶された第3指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。送信部1aは、生成された指紋入り電子メールを上記受信端末装置2に送信する。
【0145】
(受信端末装置2)
受信部2zは、所定の送信端末装置1から送信された第3指紋データを受信する。この際、上記送信者のメールアドレスも受信する。ここで、所定の送信端末装置1について以下に説明する。この所定の送信端末装置1について以下に説明する。受信者と例えば友人関係にあるような者が、送信端末装置1を用いて電子メールを送信する送信者である場合であって、上記受信者と上記送信者との間で電子メールのやりとりを行おうという合意がある場合、上記送信端末装置が上記所定の送信端末装置に該当する。所定の送信端末装置1は、1つでもよいし、複数でもよい。
【0146】
そして、受信端末装置2の第1記憶部2cには、受信された上記1又は複数の第3指紋データが送信者のメールアドレスと対応づけて記憶される。
【0147】
そして、受信部2zは、所定の電子メールと、所定の第1指紋データと、所定の第3指紋データとに基づいて生成された指紋入り電子メールを受信する。
【0148】
判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第1指紋データと、第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断するとともに、指紋入り電子メールに含まれている第3指紋データと、第1記憶部2cに記憶された第3指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する。
【0149】
なお、第1記憶部2cに複数の第3指紋データが記憶されている場合には、判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第3指紋データと、第1記憶部2cに記憶された各第3指紋データとを照合し、上記各第3指紋データのうち、いずれかが指紋入り電子メールに含まれている第3指紋データと一致するか否かを判断する。以下、第1記憶部2cに複数の第3指紋データが記憶されている場合について説明する。
【0150】
(動作)
上述した実施の形態2の電子メールシステムの動作について、実施の形態1の電子メールシステムの動作を説明するためのフローチャート図、図13,図14に示すフローチャート図を用いて説明する。なお、実施の形態1の図4と同一処理については、同一符号を付してその説明を省略又は簡略化する。
【0151】
(1)先ず、送信端末装置1において、ステップS100からS115の処理が行われる。この際、上記各処理において、受信者を送信者に置き換え、第1指紋データは、第3指紋データと置き換え、第1記憶部2cを第2記憶部1bに読み替える。
【0152】
(2)そして、S300では、送信者は、入力部を用いて、第2記憶部1bに記憶されている第3指紋データを、所定の受信端末装置2に送信する旨を入力する。この際、上記送信者は、上記所定の受信端末装置2を用いて電子メールを受信する受信者のアドレス情報(以下、宛先アドレス情報)も入力する。入力された各データは、制御部1eへ送られる。制御部1eは、第2記憶部1bに記憶されている第3指紋データを読み出す。そして、制御部1eは、第3指紋データに対して、送信元のメールアドレス(送信者のメールアドレス)、宛先アドレス情報を与えて、通信部1aへ送る。送信部1aは、宛先アドレス情報に基づいて、公衆ネットワーク10を介して、第3指紋データを、上記所定の受信端末装置2へ送る(S305)。
【0153】
送られた第3指紋データ及び送信元メールアドレスは、受信端末装置2の受信部2zを介して、制御部2eへ送られる。制御部2eは、第3指紋データ及び送信元メールアドレスを第1記憶部2cに送る。第1記憶部2cでは、第3指紋データが、送信元メールアドレスと対応づけられて記憶される(S310)。
【0154】
なお、所定の受信端末装置2が複数ある場合には、S300からS310までの処理は、複数の所定の受信端末装置2に対して行われる。
【0155】
(3)そして、送信端末装置1が指紋入り電子メールを生成し、受信端末装置2へ送り、受信端末装置2で電子メールを処理する動作について、以下に説明する。
ステップS170、S180の後、指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールのヘッダ部の宛先受信者のメールアドレスを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、取得した宛先メールアドレスに対応する第1指紋データを取得する。また、指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bから送信元のメールアドレスに対応する第3指紋データを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、上記電子メールと、取得した第1指紋データ及び第3指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する(S190)。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、送信部1aを介して、指紋入り電子メールを上記宛先受信端末装置2へ送る(S195)。
【0156】
上記受信端末装置2の受信部2zは、指紋入り電子メールを受信する(S198)。そして、ステップS200、S201の処理が行われる。S201の処理の後、生成された第2指紋データは、制御部2eを介して、判断部2hへ送られる。また、制御部2eは、指紋入り電子メールを判断部2hへ送る。
【0157】
判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第1指紋データと、第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する(S400)。一致しない場合には、判断部2hは、その旨を制御部2eに通知する。制御部2eは、出力部2kに対して、メール内容の表示ができない旨を出力させる(S405)。
【0158】
一致する場合には、判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第3指紋データと、第1記憶部2cに記憶された各第3指紋データとを照合し、各第3指紋データのうち、いずれか1つが指紋入り電子メールに含まれている第3指紋データと一致するか否かを判断する(S410)。
【0159】
一致しない場合には、ステップS405へ移行する。一致する場合には、S210へ移行する。
【0160】
なお、電子メール中の送信元メールアドレスを取得し、このアドレスに対応する第3指紋データを第1記憶部2cから読み出し、この第3指紋データと、指紋入り電子メール中の第3指紋データとを照合して一致するか否かを判断してもよい。
【0161】
本実施の形態によれば、第1指紋データの一致性だけでなく、第3指紋データの一致性に基づいて、電子メールの処理が行われるので、一層セキュリティ性を向上させることができる。
【0162】
なお、実施の形態1又は実施の形態2の送信端末装置1の機能と、受信端末装置2の機能とを備えた通信端末装置を用いて電子メールシステムを構成することも可能である。この場合には、上記通信端末装置は、送信端末装置1にもなるし、受信端末装置2にもなる。
【0163】
(適用例)
実施の形態1、2、実施の形態1の各変形例では、指紋入力部及び指紋データ生成部を用い、指紋データを用いて照合動作を行っていたが、例えば、以下のようにすることもできる。
【0164】
受信端末装置2や送信端末装置1に設けられた指紋入力部、指紋データ生成部の代わりに、撮影部(図示せず)、画像データ生成部(図示せず)を設ける。そして、撮影部は、受信端末装置2や送信端末装置1を用いて電子メールを受信又は送信する者の所有物(例えば、印鑑、ゼラチン、ゴム、木、金属、化学製品等)の画像である認証用画像を撮影する。撮影された認証用画像は、画像データ生成部へ送られる。画像データ生成部は、送られた認証用画像に基づいて認証用画像データを生成する。
【0165】
そして、第1指紋データ(第2指紋データ、第3指紋データ)を第1認証用画像データ(第2認証用画像データ、第3認証用画像データ)に置き換え、指紋入力部により指紋画像を入力する代わりに、撮影部が認証用画像を撮影し、指紋データ生成部が、第1指紋データ(第2指紋データ、第3指紋データ)を生成する代わりに、画像データ生成部が第1認証用画像データ(第2認証用画像データ、第3認証用画像データ)を生成するようにすることで、本適用例を、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態1の各変形例に適用することが可能である。
【0166】
また、受信端末装置2や送信端末装置1に、指紋入力部、指紋データ生成部とともに、撮影部、画像データ生成部を設けるようにしてもよい。
【0167】
なお、受信端末装置2や送信端末装置1に、受信者や送信者の虹彩や声紋等を取得する取得部と、取得した受信者や送信者の声紋等に基づいて、認証用データを生成する認証用データ生成部を設けるようにしてもよい。そして、第1指紋データ、第2指紋データ、第3指紋データを第1認証用データ、第2認証用データ、第3認証用データに置き換えることで、実施の形態1,2、各変形例を適用するようにしてもよい。
【0168】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ユーザの処理負荷を軽くするとともに、セキュリティ性を高めて電子メールの送受信、電子メールの処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の電子メールシステムの構成を示す図である。
【図2】実施の形態1の電子メールシステムの動作の一部を説明するためのフローチャート図である。
【図3】実施の形態1の電子メールシステムの動作の一部を説明するためのフローチャート図である。
【図4】実施の形態1の電子メールシステムの動作の一部を説明するためのフローチャート図である。
【図5】実施の形態1の変形例9の受信端末装置2の構成を示す図である。
【図6】実施の形態1の変形例9の受信端末装置2の構成を示す図である。
【図7】実施の形態1の変形例10の受信端末装置2の構成を示す図である。
【図8】実施の形態1の変形例10を説明するための指紋画像を示す図である。
【図9】実施の形態1の変形例10を説明するための特徴点ベクトルを示す図である。
【図10】実施の形態1の変形例10を説明するための指紋画像Zを示す図である。
【図11】実施の形態1の変形例11に係る受信端末装置の構成を示す図である。
【図12】実施の形態2の電子メールシステムの構成を示す図である。
【図13】実施の形態2の電子メールシステムの動作の一部を説明するためのいフローチャート図である。
【図14】実施の形態2の電子メールシステムの動作の一部を説明するためのいフローチャート図である。
【符号の説明】
1 送信端末装置、1a,2z 通信部,1b 第2記憶部,1c 電子メール生成部,1d 指紋入り電子メール生成部、1e 制御部,2 受信端末装置,2a,1f 指紋入力部,2b,1g 指紋データ生成部,2c 第1記憶部,2e 制御部,2h 判断部,2i 処理部,2j 第2記憶部1b,2k 出力部,2m 暗号処理部,2n 乱数処理部,2r 特徴点処理部,10 公衆ネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、送信端末装置から送られた電子メールを受信端末装置が受信して、電子メールの処理を行う電子メールシステム、受信端末装置、送信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットで、電子メールを用いて、ユーザ間で情報のやりとりをする場合、ハッカー等の第三者により、電子メールや添付ファイルの内容を盗まれ、読まれる場合がある。このため、従来では、電子メールを送信する側(送信端末装置)で、暗号をかけて相手側(受信端末装置)に送信している。この際、送信端末装置から、鍵情報を受信端末装置に送信しておく。
【0003】
そして、受信端末装置が暗号化された電子メールを受信すると、上記鍵情報を用いて、復号処理を行い、電子メールの解読等の処理を行って、電子メールの内容を表示させる。これにより、セキュリティ性を高めて電子メールの送受信を行うことができ、受信側では、電子メールや添付ファイルを開くことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術では、以下のような問題があった。電子メールに暗号処理を施して、ハッカー等の第三者に読まれないようにしているが、電子メールに同じ暗号処理を施していると、鍵を盗まれた場合、ハッカー等により暗号処理を解読されてしまうので、適時、異なる暗号処理を電子メールに施して受信端末装置に送信する必要がある。このため、暗号処理を変えるたびに、送信端末装置を用いて送信側ユーザは鍵情報を受信端末装置に送信し、受信側ユーザは受信端末装置を用いて、鍵取得確認を送信端末装置に送信する必要がある。この結果、ユーザが送信端末装置を用いて行う処理、ユーザが受信端末装置を用いて行う処理が多くなるという問題がある。
【0005】
同様に、公開鍵方式の場合、秘密鍵が盗まれた場合には、電子メールが読まれてしまう。このため、公開鍵方式であっても、セキュリティ性が十分ではなかった。
【0006】
従って、ユーザの処理負荷を軽くしながら、セキュリティ性を高めて、電子メールの送受信を行うことができるシステムの開発が望まれていた。
【0007】
本発明は、以上のような問題点を鑑みてなされたものであり、ユーザの処理負荷を軽くするとともに、セキュリティ性を高めて電子メールの送受信を行うことができる電子メールシステム、受信端末装置、送信端末装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、公衆ネットワークを介して、送信端末装置から送られた電子メールを受信端末装置で、受信し電子メールの処理を行う電子メールシステムにおいて、各受信端末装置において、前記受信端末装置で電子メールを受信する受信者の指紋等の画像、前記受信者の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第1認証用画像データを生成する第1認証用画像データ生成手段と、各送信端末装置において、所定の受信端末装置から取得した前記第1認証用画像データを、受信者と対応づけて、記憶する第1記憶手段と、各送信端末装置において、受信者宛の電子メールと、前記第1記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成する認証用画像入り電子メール生成手段と、各受信端末装置において、所定の送信端末装置から所定の認証用画像入り電子メールが取得された場合、前記受信者の認証用画像を入力するための認証用画像入力手段と、各受信端末装置において、前記認証用画像入力手段により入力された前記認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第2認証用画像データを生成する第2認証用画像データ生成手段と、前記第2認証用画像データ生成手段が生成した第2認証用画像データと、前記認証用画像入り電子メール中に含まれている第1認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断する判断手段と、各受信端末装置において、判断結果に基づいて、前記認証用画像入り電子メール中の電子メールの処理を行う処理手段とを有することを特徴とするものである。
【0009】
本発明によれば、受信者以外の者が受信端末装置を用いて、認証用画像入り電子メールを受信したとしても、ここで入力される認証用画像は、電子メールを受信する受信者の認証用画像ではない。このため、判断手段は、認証用画像データは一致しないと判断するので、受信者以外の者により、受信端末装置を用いて、電子メールの解読処理が行われてしまうようなことはない。
【0010】
また、第1認証用画像データが途中で第三者に盗まれても、判断手段による判断は、第2認証用画像データを用いて行うので、第三者により電子メールが読まれてしまうことを確実に防止できる。
【0011】
また、一度、第1認証用画像データを受信端末装置から送信端末装置へ送れば、第1記憶手段に記憶され、受信端末装置への電子メールの送信については、第1記憶手段に記憶されている第1認証用画像データを用いて、指紋入り電子メールを送信すればよい。このため、従来技術のように、高セキュリティ化を図るために何度も鍵情報、確認情報を、送信端末装置、受信端末装置間で送受信する必要はない。この結果、受信者や送信者の処理負荷を軽減できる。
【0012】
従って、本発明によれば、ユーザの処理負荷を軽くするとともに、セキュリティ性を一層高めて電子メールの送受信、電子メールの処理を行うことが可能となる。
【0013】
また、本発明は、上記発明において、各受信端末装置において、前記第1認証用画像データ生成手段により生成された第1認証用画像データに対して、暗号処理、乱数処理、特徴点処理等のセキュリティ処理を行い、第1セキュリティ化認証用画像データを生成する第1セキュリティ化認証用画像データ生成手段を有し、前記第1記憶手段は、所定の受信端末装置から取得された前記第1セキュリティ化認証用画像データを、受信者と対応づけて記憶し、前記認証用画像入り電子メール生成手段は、受信者宛の電子メールと、前記第1記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1セキュリティ化認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成し、前記第2認証用画像データ生成手段により生成された第2認証用画像データに対して、前記セキュリティ処理を行うことにより、第2セキュリティ化認証用画像データを生成する第2セキュリティ化認証用画像データ生成手段を有し、前記判断手段は、送信端末装置から取得された所定の認証用画像入り電子メールに含まれている第1セキュリティ化認証用画像データと、前記第2セキュリティ化認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断することができる。
【0014】
また、本発明は、上記発明において、各送信端末装置において、前記送信端末装置で、電子メールを送信する送信者の指紋等の画像、前記送信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第3認証用画像データを生成する第3認証用画像データ生成手段と、各受信端末装置において、所定の送信端末装置から取得された第3認証用画像データを送信者と対応づけて記憶する第2記憶手段とを有し、前記認証用画像入り電子メール生成手段は、さらに、第3認証用画像データに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成し、前記判断手段は、さらに、前記認証画像入り電子メールに含まれている第3認証用画像データと、前記第2記憶手段に記憶された第3認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断することができる。
【0015】
また、本発明は、公衆ネットワークを介して、送信端末装置から電子メールを受信して、前記電子メールの処理を行う受信端末装置であって、当該受信端末装置で、電子メールを受信する受信者の指紋等の画像、前記受信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第1認証用画像データを生成する第1認証用画像データ生成手段と、前記第1認証用画像データを所定の送信端末装置に送信する送信手段と、所定の電子メール及び所定の第1認証用画像データとに基づいて、生成された認証用画像入り電子メールを、送信端末装置から受信する受信手段と、前記受信手段により前記認証用画像入り電子メールが受信された場合、前記受信者の認証用画像を入力するための認証用画像入力手段と、前記認証用画像入力手段により入力された前記認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第2認証用画像データを生成する第2認証用画像データ生成手段と、前記第2認証用画像データ生成手段が生成した第2認証用画像データと、前記認証用画像入り電子メール中に含まれている第1認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断する判断手段と、判断結果に基づいて、前記認証用画像入り電子メール中の電子メールの処理を行う処理手段とを有することを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明は、上記発明において、前記第1認証用画像データ生成手段により生成された第1認証用画像データに対して、暗号処理、乱数処理、特徴点処理等のセキュリティ処理を行い、第1セキュリティ化認証用画像データを生成する第1セキュリティ化認証用画像データ生成手段を有し、前記送信手段は、前記第1セキュリティ化認証用画像データを所定の送信端末装置に送信し、前記受信手段は、所定の電子メール及び所定の第1セキュリティ化認証用画像データに基づいて生成された認証用画像入り電子メールを、送信端末装置から受信し、前記第2認証用画像データ生成手段により生成された第2認証用画像データに対して、前記セキュリティ処理を行い、第2セキュリティ化認証用画像データを生成する第2セキュリティ化認証用画像データ生成手段を有し、前記判断手段は、送信端末装置から取得された所定の認証用画像入り電子メールに含まれている第1セキュリティ化認証用画像データと、前記第2セキュリティ化認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断することができる。
【0017】
また、本発明は、上記発明において、前記受信手段は、送信端末装置で電子メールを送信する送信者の指紋等の画像、前記送信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、生成された第3認証用画像データを、所定の送信端末装置から受信し、前記第3認証用画像データを送信者と対応づけて記憶する記憶手段を有し、前記受信手段は、所定の電子メールと所定の第1認証用画像データと所定の第3認証用画像データとに基づいて生成された認証用画像入り電子メールを受信し、前記判断手段は、さらに、前記認証画像入り電子メールに含まれている所定の第3認証用画像データと、前記記憶手段に記憶された第3認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断することができる。
【0018】
また、本発明は、公衆ネットワークを介して、電子メールを受信端末装置に送信する送信端末装置であって、受信端末装置で、電子メールを受信するの受信者の指紋等の画像、前記受信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、生成された第1認証用画像データを、所定の受信端末装置から受信する受信手段と、受信された第1認証用画像データを、受信者と対応づけて、記憶する記憶手段と、受信者宛の電子メールと、前記記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成する認証用画像入り電子メール生成手段と、生成された認証用画像入り電子メールを前記受信端末装置に送信する送信手段とを有することを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明は、上記発明において、前記受信手段は、受信端末装置で、電子メールを受信する受信者の指紋等の画像、前記受信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、生成された第1認証用画像データに対して、暗号処理、乱数処理、特徴点処理等のセキュリティ処理が施された第1セキュリティ化認証用画像データを、所定の受信端末装置から受信し、前記記憶手段は、受信された第1セキュリティ化認証用画像データを、受信者と対応づけて記憶し、前記認証用画像入り電子メール生成手段は、受信者宛の電子メールと、前記記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1セキュリティ化認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成し、前記送信手段は、生成された認証用画像入り電子メールを前記受信端末装置に送信することができる。
【0020】
また、本発明は、上記発明において、当該送信端末装置で、電子メールを送信する送信者の指紋等の画像、前記送信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第2認証用画像データを生成する第2認証用画像データ生成手段を有し、前記記憶手段は、前記第2認証用画像データを記憶し、前記送信手段は、前記第2認証用画像データを所定の受信端末装置に送信し、前記認証用画像入り電子メール生成手段は、受信者宛の電子メールと前記記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1認証用画像データと前記記憶手段に記憶された第2認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成し、前記送信手段は、生成された認証用画像入り電子メールを前記受信端末装置に送信することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
(構成)
図1は、実施の形態1である電子メールシステムの構成を示す図である。電子メールシステムは、複数の受信端末装置2と、公衆ネットワーク10を介して各受信端末装置2と接続された複数の送信端末装置1とを有する。
【0022】
なお、各受信端末装置2及び各送信端末装置1には、メールサーバ装置(図示せず)が接続されている。メールサーバ装置は、以下の機能を有する。送信端末装置1は、先ず、メールサーバ装置に電子メールを送信する。メールサーバ装置は、電子メールを受信し、別のメールサーバ装置に上記電子メールを転送する。上記別のメールサーバ装置は、上記電子メールを保持する。その後、受信端末装置2が上記別のメールサーバ装置にアクセスして、自分宛の電子メールの送信要求を送ると、上記別のメールサーバ装置は、上記電子メールを受信端末装置へ送る。
【0023】
(受信端末装置2)
各受信端末装置2は、指紋入力部2a、指紋データ生成部2b、第1記憶部2c、通信部(送信部及び受信部)2z、判断部2h、処理部2i、出力部2k、入力部(図示せず)、各部を制御する制御部2eを有する。
指紋入力部2aには、受信端末装置2で、電子メールを受信する受信者が、所定の指を接触することで、上記受信者の指紋画像が入力される。具体的には、例えば、以下のような方法で指紋画像が入力される。上記受信者が所定の指(例えば、右手の親指)を、所定の方式(例えば、指紋入力部2aの中央と、上記指の中央が一致するように)で、指紋入力部2aに対して接触することで、上記受信者の指紋画像が入力される。
【0024】
そして、指紋データ生成部2bは、指紋入力部2aにより入力された指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、指紋データを生成する(第1指紋データ生成機能)。ここで、上記受信者の指紋画像に基づいて生成された指紋データを第1指紋データという。
【0025】
第1記憶部2cには、指紋データ生成部2bにより生成された第1指紋データが記憶される。
【0026】
送信部2zは、第1記憶部2cに記憶された第1指紋データを、1又は複数の所定の送信端末装置1に送信する。この所定の送信端末装置1について以下に説明する。上記受信者と例えば友人関係にあるような者が、送信端末装置1で、電子メールを送信する送信者である場合であって、上記受信者と上記送信者との間で電子メールのやりとりを行おうという合意がある場合、上記送信端末装置1が上記所定の送信端末装置1に該当する。所定の送信端末装置1は、1つでもよいし、複数でもよい。また、受信部2zは、送信端末装置1から送信された後述する指紋入り電子メールを受信する。受信した指紋入り電子メールは、制御部2eを介して、判断部2hに送られる。
【0027】
上記指紋入力部2aには、受信部2zが所定の送信端末装置1から所定の指紋入り電子メールを受信した場合、上記受信者の指紋画像が入力される。具体的には、以下の通りである。受信部2zが所定の送信端末装置1から所定の指紋入り電子メールを受信した場合、その旨を制御部2eに通知する。制御部2eは、出力部2kに対して、上記受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。この結果、上記受信者が出力結果を見て、上記受信者が所定の指を接触させることにより、指紋入力部2aには、上記受信者の指紋画像が入力される。入力された指紋画像は、指紋データ生成部2bに送られる。指紋データ生成部2bは、上記指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、指紋データを生成する(第2指紋データ生成機能)。以下、このような指紋データを第2指紋データという。生成された第2指紋データは、制御部2eを介して、判断部2hへ送られる。
【0028】
判断部2hは、受信部2zにより受信された指紋入り電子メールに含まれている第1指紋データと、上記第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する。判断部2hによる判断結果は、制御部2eを介して、処理部2iへ送られる。
【0029】
処理部2iは、判断部2hによる判断結果に基づいて、指紋入り電子メール中の電子メールの処理を行う。具体的には、処理部2iは、判断部2hが一致すると判断した場合には、電子メールの解読処理を行う。そして、処理部2iは、解読結果を制御部へ送る。制御部2eは、図示しない入力部により電子メール表示要求が入力された場合、解読結果を出力部2kに送る。そして、出力部2kには、解読結果(例えば、送信元、宛先メールアドレス、日時、メール内容)が出力される。処理部2iは、判断部2hが一致しないと判断した場合には、電子メールの解読処理を行わない。
【0030】
なお、電子メールに添付ファイルがある場合も同じように、判断部2hの判断結果に基づいて、処理部2iは、添付ファイルの処理(解読処理)を行うようにし、出力部2kにて添付ファイルの内容が出力されるようにしてもよい。
【0031】
(送信端末装置1)
各送信端末装置1は、通信部1a(送信部及び受信部)、第2記憶部1b、電子メール生成部1c、指紋入り電子メール生成部1d、出力部(図示せず)、入力部(図示せず)、各部を制御する制御部1eを有する。
【0032】
受信部1aは、1又は複数の所定の受信端末装置2から送信された第1指紋データ(上記所定の受信端末装置2の第1記憶部2cに記憶された第1指紋データ)を受信する。上記所定の受信端末装置2について以下に説明する。送信端末装置1を用いて電子メールの送信をする送信者と例えば友人関係にあるような者が、受信端末装置2を用いて電子メールの受信をする受信者である場合であって、上記受信者と上記送信者との間で電子メールのやりとりを行おうという合意がある場合、上記受信端末装置2が上記所定の受信端末装置2に該当する。所定の受信端末装置2は、1つでもよいし、複数でもよい。
【0033】
第2記憶部1bには、受信部1aにより受信された1又は複数の第1指紋データが、受信者を特定する情報と対応づけられて、記憶される。具体的には、例えば、第2記憶部1bには、1又は複数の第1指紋データが、受信者のメールアドレスと対応づけられて、記憶されている。
【0034】
電子メール生成部1cは、電子メールを生成する。具体的には、図示しない入力部により、上記送信者が宛先メールアドレス、メール内容を入力すると、これらのデータは、電子メール生成部1cに送られる。電子メール生成部1cは、送られたデータに基づいて、電子メールを生成する。例えば、電子メールのデータの形式として、ヘッダ部(送信元及び宛先メールアドレス等)、データ部(メール内容)から構成される。
【0035】
指紋入り電子メール生成部1dは、受信端末装置を用いて電子メールを受信する受信者宛の電子メールと、第2記憶部1bに記憶された上記受信者のメールアドレスに対応する指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。
【0036】
具体的には、以下のようにして、指紋入り電子メールが生成される。電子メール生成部1cにより生成された上記受信者宛の電子メールが指紋入り電子メール生成部1dへ送られる。指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールのヘッダ部の宛先メールアドレスを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、取得した宛先メールアドレスに対応する第1指紋データを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールと、取得した第1指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。
【0037】
この指紋入り電子メールの生成方法としては、本実施の形態では、特に限定しない。例えば、指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールのヘッダ部分に指紋データを付与するような形態で指紋入り電子メールを生成するようにしてもよいし、電子メールを複数の分割電子メールに分割し、第1指紋データを複数の分割指紋データとし、各分割電子メールの間に、各分割指紋データを挿入するような形態で、指紋入り電子メールを生成するようにしてもよい。
【0038】
送信部1aは、指紋入り電子メール生成部1dで生成された指紋入り電子メールを、宛先メールアドレスに従って、上記受信端末装置2に送信する。
【0039】
(電子メールシステムを用いた動作)
(1)受信端末装置2に対して、その所有者が自分の指紋データを記憶させる動作
図2は、その動作を説明するためのフローチャート図である。なお、以下の動作は、例えば、上記受信者と上記送信者との間で、電子メールの交換を行うことが決められたような場合に行われる。
【0040】
受信端末装置2を用いて電子メールの受信を行う受信者が、指紋入力部2aを用いて、上記受信者の指紋画像を入力する(S100)。指紋データ生成部2bは、入力された指紋画像に基づいて、上記受信者の指紋データ(第1指紋データ)を生成する(S105)。生成された受信者の第1指紋データは、制御部2eを介して、第1記憶部2cに送られる。第1記憶部2cは、送られた第1指紋データを記憶する(S110)。第1記憶部2cは、第1指紋データを記憶した旨を制御部2eに通知すると、制御部2eは、出力部に受信者の第1指紋データを記憶した旨を出力させる(S115)。
【0041】
(2)受信端末装置2から第1指紋データを所定の送信端末装置1に送信し、第2記憶部1bに記憶する動作
なお、以下の動作にあたって、受信者と、所定の送信端末装置1を用いて電子メールの送信を行う送信者は、予め、上記受信端末装置2の第1記憶部2cに記憶されている第1指紋データが第2記憶部1bに記憶されることを了解している。
【0042】
図3は、その動作を説明するためのフローチャート図である。先ず、受信端末装置2を用いて電子メールを受信する受信者は、入力部を用いて、第1記憶部2cに記憶されている第1指紋データを、所定の送信端末装置1に送信する旨を入力する(S150)。この際、受信者は、上記送信者のメールアドレス情報(以下、宛先メールアドレス情報)も入力する。入力されたデータは、制御部2eへ送られる。制御部2eは、第1記憶部2cに記憶されている第1指紋データを読み出す。そして、制御部2eは、第1指紋データに対して、送信元のメールアドレス(受信者のメールアドレス)、宛先メールアドレス情報を与えて、通信部2zへ送る。送信部2zは、宛先メールアドレス情報に基づいて、公衆ネットワーク10を介して、第1指紋データを、上記所定の送信端末装置1へ送る(S155)。
【0043】
送られた第1指紋データ及び送信元メールアドレスは、送信端末装置1の受信部1aを介して、制御部1eへ送られる。制御部1eは、第1指紋データ及び送信元メールアドレスを第2記憶部1bに送る。第2記憶部1bでは、第1指紋データが、送信元メールアドレスと対応づけられて記憶される(S160)。
【0044】
なお、所定の送信端末装置1が複数ある場合には、S150からS160までの処理は、複数の所定の送信端末装置1に対して行われる。
【0045】
(3)送信端末装置1が指紋入り電子メールを生成し、受信端末装置2へ送り、受信端末装置2で電子メールを処理する動作
図4は、その動作を説明するためのフローチャート図である。送信端末装置1を用いて電子メールを送信する送信者が図示しない入力部を用いて、受信端末装置を用いて電子メールの受信をする受信者宛のメール内容を入力する(S170)。この際、送信者は、上記受信者のメールアドレスも入力する。入力されたメール内容及びメールアドレスは、電子メール生成部1cに送られる。
【0046】
電子メール生成部1cは、送られたメール内容や、メールアドレスに基づいて電子メールを生成する(S180)。生成された電子メールは、指紋入り電子メール生成部1dへ送られる。
【0047】
指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールのヘッダ部の宛先メールアドレスを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、取得した宛先メールアドレスに対応する第1指紋データを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールと、取得した第1指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する(S190)。
【0048】
そして、指紋入り電子メール生成部1dは、生成した指紋入り電子メールを送信部1aへ送る。送信部1aは、宛先メールアドレス(上記受信者のメールアドレス)に基づいて、指紋入り電子メールをメールサーバ装置、公衆ネットワーク10を介して、上記受信端末装置2へ送る(S195)。
【0049】
(a)先ず、上記受信端末装置2に指紋入り電子メールが送られた場合について説明する。
【0050】
上記受信端末装置2の受信部2zは、指紋入り電子メールを受信する(S198)。そして、受信部2zから指紋入り電子メールが制御部2eへ送られる。制御部2eは、電子メールを表示する旨が入力部に入力された場合には、指紋入り電子メールを判断部2hへ送る。
【0051】
また、制御部2eは、出力部2kに対して、受信端末装置2を用いて電子メールの受信をする受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。出力結果に基づいて、上記受信者により、指紋入力部2aには、上記受信者の指紋画像が入力される(S200)。入力された指紋画像は、指紋データ生成部2bに送られる。指紋データ生成部2bは、上記指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、第2指紋データを生成する(S201)。生成された第2指紋データは、制御部2eを介して、判断部2hへ送られる。
【0052】
判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第1指紋データと、上記第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する(S202)。
【0053】
具体的には、判断部2hは、指紋入り電子メールのうち、第1指紋データの部分を取得する。そして、判断部2hは、指紋入り電子メール中の第1指紋データと、上記第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する。一致しない場合には、判断部2hは、その旨を制御部2eに通知する。制御部2eは、出力部2kに対して、電子メールの内容の表示ができない旨を出力させる(S205)。
【0054】
そして、制御部2eは,指紋入り電子メールを、図示しないハードディスク部に記憶して、制御部2eにより読み出せないようにしてもよいが、以下のようにすることもできる。
【0055】
制御部2eは、指紋入り電子メールを保持し、指紋入り電子メール中の第1指紋データを判断部2hに送るようにしてもよい。そして、判断部2hが一致しないと判断した場合には、制御部2eは、保持している指紋入り電子メール(添付ファイルがある場合には添付ファイルも)を削除するようにしてもよい。
【0056】
一致する場合には、判断部2hは、その旨を制御部2eに通知する。制御部2eは、指紋入り電子メールを処理部2iへ送る。処理部2iは、指紋入り電子メール中の電子メール部分を取得する。そして、処理部2iは、電子メール中のヘッダ部及びデータ部の解読処理を行う(S210)。そして、処理部2iは、解読結果を出力部2kに送る。そして、出力部2kには、ヘッダ部の送信元、宛先メールアドレス、日時、メール内容が出力される(S215)。
【0057】
なお、判断部2hによる判断結果を送信端末装置1へ送信するようにしてもよい。具体的には、判断部2hによる判断結果を制御部2e、通信部2z、公衆ネットワーク10を介して、送信端末装置1の通信部1aを介して、制御部1eへ送る。送信端末装置1の制御部1eは、図示しない出力部に判断結果を出力させるようにしてもよい。
【0058】
(b)次に、ステップS195の後、悪意のある第三者が公衆ネットワーク10のルータ(図示せず)、メールサーバ装置等を介して、上記第三者が指紋入り電子メールを受信した場合の動作について説明する。
【0059】
例えば、公衆ネットワーク10のルータ、メールサーバ装置等が上記第三者により細工されることにより、上記送信端末装置1から送られた指紋入り電子メールが、上記第三者の受信端末装置2に受信される。指紋入り電子メールは、判断部2hへ送られる。そして、出力部2kは、受信端末装置2を用いて電子メールを受信する受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。ここで、指紋入力部2aには、上記第三者の指紋画像が入力される。
【0060】
このため、指紋データ生成部2bにより生成された第2指紋データが判断部2hに送られると、判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第1指紋データと、上記第2指紋データとは一致しないと判断する。
【0061】
この結果、上記第三者の受信端末装置2では、上記電子メールの解読処理、メール内容の出力は行われない。
【0062】
なお、本実施の形態では、電子メールの作成において、宛先メールアドレスを入力するだけで、上記メールアドレスに対応する第1指紋データと、電子メールとに基づいて生成された指紋入り電子メールが受信端末装置2に送られるようにしていたが、以下のようにしてもよい。即ち、ステップS180の後、受信端末装置2に指紋入り電子メールを送信する旨が、入力部により入力されることにより、指紋入り電子メールが生成され、受信端末装置2に送られるようにしてもよい。
【0063】
本実施の形態では、指紋画像に基づいて生成された指紋データを用いて説明したが、これに限定されず、受信者、送信者の掌、アイリス等の画像に基づいて生成された認証用データを用いても、同様に本発明は適用できる。
【0064】
(作用効果)
本実施の形態では、各受信端末装置2には、受信端末装置2を用いて電子メールを受信する受信者の指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、第1指紋データを生成する指紋データ生成部2b(第1指紋データ生成機能)が設けられている。そして、各送信端末装置1には、所定の受信端末装置2から取得した第1指紋データを、上記受信者のメールアドレスと対応づけて、記憶する第2記憶部1bが設けられている。そして、各送信端末装置では、上記受信者宛の電子メールと、第2記憶部1bに記憶された上記受信者のメールアドレスに対応する第1指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する指紋入り電子メール生成部1dが設けられている。
【0065】
そして、各受信端末装置において、所定の送信端末装置1から所定の指紋入り電子メールが受信された場合、指紋入力部2aには、受信端末装置を用いて電子メールを受信する受信者の指紋画像が入力される。そして、上記指紋データ生成部2bは、入力された指紋画像に基づいて、第2指紋データを生成する(第2指紋データ生成機能)。
【0066】
判断部2hは、指紋入り電子メール中の第1指紋データと、上記第2指紋データとを照合し、一致する場合にだけ、処理部2iにて電子メールの解読処理が行われ、メール内容が出力される。
【0067】
このため、受信者以外が、受信端末装置を用いて、指紋入り電子メールを受信したとしても、ここで入力される指紋画像は、電子メールを受信する受信者の指紋画像ではない。このため、判断部2hは、指紋入り電子メール中の第1指紋データと、第2指紋データは一致しないと判断するので、受信者以外の者により、受信端末装置を用いて、電子メールの解読処理が行われてしまうようなことはない。
【0068】
また、第1指紋データが途中で第三者に盗まれて、第三者の受信端末装置の第1記憶部2cに上記盗んだ第1指紋データが記憶されても、判断部2hによる判断は、上記第2指紋データを用いて行うので、第1指紋データを盗んだ第三者により電子メールが読まれてしまうことを確実に防止できる。
【0069】
また、一度、第1指紋データを受信端末装置2から送信端末装置1へ送れば、第2記憶部1bに記憶され、受信端末装置2への電子メールの送信については、第2記憶部1bに記憶されている第1指紋データを用いて、指紋入り電子メールを送信すればよい。このため、従来技術のように、高セキュリティ化を図るために何度も鍵情報、確認情報を、送信端末装置1、受信端末装置2間で送受信する必要はない。この結果、受信者や送信者の処理負荷を軽減できる。
【0070】
従って、本実施の形態によれば、ユーザの処理負荷を軽くするとともに、セキュリティ性を一層高めて電子メールの送受信、電子メールの処理を行うことが可能となる。
【0071】
(変形例1)
上述した実施の形態1では、1つの指の指紋画像を指紋入力部2aを用いて入力していたが、以下のようにすることもできる。受信端末装置2で、電子メールを受信する受信者は、複数の指(親指、小指等)の指紋画像を指紋入力部2aを用いて入力することもできる。
【0072】
この際、受信者は、各指紋画像を特定する情報(以下、指紋特定情報、例えば、親指の指紋画像等)も、入力部を用いて各々入力する。そして、指紋データ生成部2bは、指紋入力部2aにより入力された複数の指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、複数の第1指紋データを生成する。
そして、生成された複数の第1指紋データは、第1記憶部2cに記憶される。この際、入力部により入力された指紋特定情報も、各第1指紋データと対応づけられて第1記憶部2cに記憶される。
【0073】
そして、第1記憶部2cに記憶された複数の第1指紋データ及び各々の第1指紋データに対応する指紋特定情報は、受信端末装置2から1又は複数の所定の送信端末装置1に送られる。複数の第1指紋データ等は、送信端末装置1の第2記憶部1bに記憶される。この際、複数の第1指紋データは、上記受信者のメールアドレスと対応づけて記憶される。
【0074】
そして、電子メール生成部1cが電子メールを生成した後、生成した電子メールが送られた指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、取得した宛先メールアドレスに対応する複数の第1指紋データを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールと、取得した複数の第1指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、生成した指紋入り電子メールを送信部1a等を介して、受信端末装置2へ送る。
【0075】
指紋入り電子メールは、受信部2z、制御部2eを介して、判断部2hへ送られる。制御部2eは、指紋入り電子メールに含まれている複数の指紋特定情報を取得し、出力部2kに各指紋特定情報(親指、小指の指紋画像等)に対応する受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。指紋データ生成部2bは、指紋入力部2aにより入力された複数の指紋画像を取得し、取得した複数の指紋画像に基づいて、複数の第2指紋データを生成する。この際、各第2指紋データには、それぞれ、対応する指紋特定情報が与えられる。生成された複数の第2指紋データは、判断部2hに送られる。
【0076】
判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている複数の第1指紋データと、複数の第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する。この照合については、指紋特定情報が同じである指紋データ同士を照合する。
【0077】
そして、判断部2hは、複数の第1指紋データのうち、いずれか1つの第1指紋データでも一致しない場合には、その旨を制御部2eに通知する。制御部2eは、出力部2kに対して、電子メール内容の表示ができない旨を出力させる。全ての第1指紋データが一致すると判断した場合には、処理部2iにより電子メールの解読処理が行われ、出力部2kによりメール内容等が出力される。
【0078】
この変形例1によれば、複数の第1指紋データを用いて照合動作を行うようにしている。そして、複数の第1指紋データの全てが一致しないと電子メールの処理を行えないようにしているので、実施の形態1に比べて、より一層セキュリティ性を向上させることが可能である。
【0079】
(変形例2)
上述した変形例1において、受信端末装置2から複数の第1指紋データが送信されて、第2記憶部1bに記憶された後、以下のようにすることも可能である。
【0080】
送信端末装置1で電子メールを送信する送信者は、入力部を用いて、所定の指紋特定情報を入力するとともに、上記所定の指紋特定情報に対応する第1指紋データを用いて指紋入り電子メールを生成する旨を入力する。入力部により入力された所定の指紋特定情報等は、指紋入り電子メール生成部1dへ送られるとともに、送信部1a等を介して、上記受信端末装置2へ送られる。受信端末装置2の制御部2eは、出力部2kに、所定の指紋特定情報、上記送信者は上記所定の指紋特定情報に対応する第1指紋データを用いて指紋入り電子メールを生成する旨、を出力させ、受信者に知らせる。
【0081】
そして、送信者は、入力部を用いて、所定の入力動作を行うことで、電子メール生成部1cは電子メールを生成する。電子メール生成部1cは、生成した電子メールを指紋入り電子メール生成部1dへ送る。指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、宛先のメールアドレス及び上記所定の指紋特定情報に対応する第1指紋データを読み出す。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、上記第1指紋データと、保持している電子メールに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。そして、生成された指紋入り電子メールは、送信部1a等を介して、受信端末装置2へ送られる。
【0082】
受信端末装置2では、制御部2eが出力部2kに受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。指紋データ生成部2bは、指紋入力部2aにより入力された指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、第2指紋データを生成する。生成された第2指紋データは、判断部2hに送られる。
【0083】
判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第1指紋データと、上記第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する。
【0084】
そして、判断部2hが一致すると判断した場合には、処理部2iにより電子メールの解読処理が行われ、出力部2kによりメール内容等が出力される。
【0085】
変形例2によれば、第1記憶部2c及び第2記憶部1bに記憶された複数の第1指紋データのうち、所定の第1指紋データが第2指紋データと一致しないと電子メールの処理を行えないようにしているので、実施の形態1に比べて、より一層セキュリティ性を向上させることが可能である。
【0086】
なお、送信者と、受信者との間での上記情報の通知は、例えば、電話、ファックス、電子メールで行っても良い。
【0087】
(変形例3)
また、上述した変形例1において、受信端末装置2から複数の第1指紋データが送信されて、第2記憶部1bに記憶された後、以下のようにすることも可能である。
【0088】
送信者は、入力部を用いて、複数の第1指紋データについての照合する順序について入力する。例えば、複数の第1指紋データが第1指紋データ1、第1指紋データ2、第1指紋データ3..のような場合であって、各々に指紋特定情報1、指紋特定情報2,指紋特定情報3..が対応づけられている場合には、指紋特定情報2に順番1、指紋特定情報1に順番3...のような順番情報を入力することができる。
【0089】
そして、入力部により入力された順番情報等は、指紋入り電子メール生成部1dへ送られるとともに、送信部1a等を介して、上記受信端末装置2へ送られる。受信端末装置2の制御部2eは、出力部2kに、各指紋特定情報に対応する順番情報を出力させ、受信者に知らせる。
【0090】
そして、送信者は、入力部を用いて、所定の入力動作を行うことで、電子メール生成部1cは電子メールを生成する。電子メール生成部1cは、生成した電子メールを指紋入り電子メール生成部1dへ送る。指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、宛先メールアドレスに対応する複数の第1指紋データ及び指紋特定情報を読み出す。
【0091】
そして、指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールと、複数の第1指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。この際、各第1指紋データには、順番情報及び指紋特定情報が対応づけられている。そして、生成された指紋入り電子メールは、制御部1e、送信部1a等を介して、受信端末装置2へ送られる。
【0092】
受信端末装置2では、生成された指紋入り電子メールが制御部2eに保持される。そして、制御部2eが、出力部2kに対して、例えば、1番目の指紋画像を入力する旨の指示を出力させる。指紋入力部2aに1番目の指紋画像が入力されると、入力された指紋画像は、指紋データ生成部2bに送られる。指紋データ生成部2bは、取得した指紋画像に基づいて、1番目の第2指紋データを生成する。この際、第2指紋データには、順番情報(ここでは、1番目という情報)が与えられる。そして、1番目の第2指紋データは制御部2eに送られる。制御部2eは、出力部2kに対して、例えば、2番目の指紋画像を入力する旨の指示を出力させる。そして、上述の動作が行われる。このようにして、3番目、4番目..の第2指紋データの生成についても同様に行われて、全ての順番の第2指紋データが生成される。
【0093】
制御部2eは、指紋入り電子メール、全ての順番の第2指紋データを判断部2hへ送る。
【0094】
判断部2hは、指紋入り電子メール中の各第1指紋データと、各第2指紋データとをそれぞれ照合し、一致するか否かを判断する。この際、照合については、順番情報が同じである指紋データ同士を照合する。
【0095】
指紋入り電子メールに含まれる全ての第1指紋データが、それぞれ第2指紋データと一致する場合には、処理部2iにて、電子メールの解読処理が行われ、メール内容が出力部2kにて出力される。指紋入り電子メールに含まれる全ての第1指紋データのうち、1つでも一致しない場合には、電子メールの解読処理は行われない。
【0096】
変形例3によれば、指紋入り電子メールに含まれる複数の第1指紋データについて、照合する順番が決まっており、順番が異なれば、照合は一致しないと判断される。このため、実施の形態1に比べて一層セキュリティ性を向上させることができる。
【0097】
なお、送信者と、受信者との間での上記情報の通知は、例えば、電話、ファックス、電子メールで行っても良い。
【0098】
(変形例4)
上述した実施の形態1では、受信端末装置2に指紋入り電子メールが送信された場合、受信端末装置2において、受信者が電子メールを表示する旨を入力したときに、判断部2hによる判断動作、処理部2iによる処理動作が行われたが、上記受信者が電子メールを表示する旨を入力しない場合でも、制御部2eが指紋入り電子メールを自動的に、判断部2hに送り、実施の形態1で示した判断部2hによる判断動作、処理部2iによる処理動作が行われるようにしてもよい。
【0099】
(変形例5)
上述した実施の形態1では、送信端末装置1から1つの受信端末装置2に電子メールを送信する場合について説明したが、送信者は、複数の受信者に同じメール内容の電子メールを送信したい場合もある。このような場合には、送信端末装置1から複数の受信端末装置2に対して、同じメール内容の電子メールを送信することになるが、第三者に電子メールを読まれてしまうことがないように以下のようにすることが可能である。
送信者が入力部を用いて、所定の入力動作を行うことで、電子メール生成部1cは電子メールを生成する。電子メール生成部1cは、生成した電子メールを指紋入り電子メール生成部1dへ送る。また、送信者は、複数の宛先受信者のメールアドレスも入力部を用いて入力する。入力された複数の宛先メールアドレスが制御部1eを介して、指紋入り電子メール生成部1dへ送られる。
【0100】
指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、上記複数の宛先メールアドレスに対応する第1指紋データを各々読み出す。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、保持している電子メールと、上記複数の第1指紋データとを組み合わせて指紋入り電子メールを生成する。
【0101】
生成された指紋入り電子メールは、制御部1e、送信部1a等を介して、各宛先受信端末装置2へ送られる。各宛先受信端末装置2の制御部2eは、指紋入り電子メールを判断部2hへ送るとともに、出力部2kに対して、受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。それ以降の動作は、以下の点を除いて、実施の形態1の図4に示すフローチャート図におけるステップS200以降の動作と同じである。
【0102】
即ち、判断部2hは、上記複数の第1指紋データと、第2指紋データとを照合し、上記複数の第1指紋データのうち、いずれか1つが第2指紋データと一致すれば、その旨を制御部2eを介して処理部2iへ通知する。処理部2iは、指紋入り電子メール中の電子メールの解読処理を行い、出力部2kにて、メール内容が出力される。
【0103】
本変形例によれば、複数の受信端末装置2に電子メールを送信する場合においても、実施の形態1の効果が得ることができる。
【0104】
(変形例6)
本変形例では、受信端末装置2において、制御部2eは、指紋入り電子メールを受信してから判断部2hによる判断がなされるまでにかかる許容時間情報を保持している。そして、制御部2eは、時間を計測できるカウンタ(図示せず)を有する。
【0105】
この許容時間情報は、通常の状態で、受信端末装置2が、指紋入り電子メールを受信してから、判断部2hによる判断動作が終了するまでの実験計測値に基づいて決められる。
【0106】
(動作)
指紋入り電子メールが受信端末装置2の受信部2zに送られると、その旨が制御部2eに通知される。制御部2eは、カウンタを稼働させ、時間を計測させる。そして、制御部2eは、指紋入り電子メールを取得し保持するとともに、判断部2hへも送る。そして、上述した判断部2hによる照合、判断動作が行われる。この際、制御部2eは、カウンタにより計測された時間と、保持している許容時間情報とを比較し、計測された時間が許容時間情報を超えたような場合には、照合動作が途中でも、判断部2hによる動作を中止させる。そして、制御部2eは、保持している指紋入り電子メールを削除する。なお、指紋入り電子メールを削除した旨を送信元の送信端末装置1に対して送信するようにしてもよい。
【0107】
本変形例においては、指紋入り電子メールが受信部2zにより受信されてから、経過する時間をカウンタにより計測することができる。そして、制御部2eは、許容時間情報を保持しており、カウンタにより計測した時間が、上記許容時間情報を超えている場合には、指紋入り電子メールを削除する。
【0108】
例えば、電子メールの宛先でない第三者が自己の受信端末装置2に、受信した指紋入り電子メールを細工しようとする機能を追加したような場合、細工するために時間がかかる。このため、受信部2zが受信してから判断部2hによる照合が行われるまでにかかる時間は、上記許容時間情報を超えてしまうので、電子メールの処理は行われないことになる。この結果、宛先でない受信者により、受信端末装置2を用いてメール内容が読まれてしまうことを,一層防止することができる。
【0109】
(変形例7)
指紋入り電子メールが公衆ネットワーク10の回線で何度も送受信されると、途中で第三者等により指紋データを盗まれ、指紋データを用いて悪用される場合もある。このため、本変形例では、以下のようにして、指紋データの悪用を防止するようにしている。
【0110】
受信端末装置2の制御部2eは、有効時間情報を保持している。この有効時間情報とは、第1指紋データが第1記憶部2cに記憶されてから、第1指紋データが、公衆ネットワーク10の回線を用いて何度か送受信されることで、宛先でない受信者が、受信端末装置2にて第1指紋データを受信する確率が一定値以上となるまでにかかる時間である。そして、制御部2eは、時間を計測するカウンタを保持している。
【0111】
(動作)
受信端末装置2において、制御部2eは、指紋データ生成部2bにより生成された第1指紋データを第1記憶部2cに送る際、保持しているカウンタに時間計測動作を開始させる。そして、制御部2eは、カウンタにより計測された時間と、保持している有効時間情報とを比較し、計測された時間が有効時間情報を超えているか否かを判断する。超えている場合には、制御部2eは、各部に対して、上記第1指紋データに関する処理を中止するように指示する。そして、制御部2eは、第1記憶部2cに記憶されている上記第1指紋データを消去させる。
【0112】
また、制御部2eは、上記第1指紋データに関する処理を中止する旨、第2記憶部1bに記憶された上記第1指紋データを削除する旨を受信者のメールアドレスとともに送信端末装置1へ送る。
【0113】
送信端末装置1の制御部1eは、各部に対して、上記受信者のメールアドレスに対応する第1指紋データに関する処理を中止するように指示する。そして、制御部1eは、上記受信者のメールアドレスに対応する第1指紋データを第2記憶部1bから削除する。
【0114】
変形例7においては、第1指紋データが第1記憶部2cに記憶されてから有効時間を経過した場合、第1記憶部2c及び第2記憶部1bに記憶される第1指紋データを削除し、第1指紋データの処理を中止するようにしている。このため、第1指紋データを盗み、悪用しようとする者がいても、その指紋データでない指紋データを再度第1記憶部2c及び第2記憶部1bに記憶するようにすれば、盗んだ指紋データを用いて悪用するような行為を防止できる。
【0115】
(変形例8)
変形例8の受信端末装置2の制御部2eは、有効回数を保持している。ここでいう回数とは、指紋入り電子メールが送信端末装置1から受信端末装置2へ公衆ネットワーク10を介して送信される回数のことである。そして、有効回数とは、以下のようなものである。一定回数以上、送信端末装置1から受信端末装置2に指紋入り電子メールが公衆ネットワーク10を介して送信されると、宛先でない受信者が受信端末装置2により指紋入り電子メールを受信する確率が一定値以上となる場合、上記一定回数を有効回数という。
【0116】
そして、受信端末装置2は、送信端末装置1から指紋入り電子メールが送られた回数をカウントし保持する受信回数カウント部(図示せず)を有する。
【0117】
(動作)
受信端末装置2において、制御部2eは、指紋入り電子メールが送られた場合、受信回数カウント部に対して、保持しているカウント数に1を加えさせる。そして、制御部2eは、保持している有効回数と、受信回数カウント部が保持するカウント数とを比較し、カウント数が有効回数を超えているか否かを判断する。超えている場合には、上述の変形例7と同じ動作が行われる(第1指紋データに関する処理の中止、第1記憶部2c、第2記憶部1bに記憶されている第1指紋データの削除)。変形例8においても、変形例7と同一の効果が得られる。
【0118】
(変形例9)
上述した実施の形態では、指紋データ生成部2bで生成された指紋データを用いて、第2記憶部1bに記憶させたり、判断部2hによる判断動作を行わせていたが、指紋データにセキュリティ処理(暗号処理、乱数処理、特徴点処理等)を施して、第2記憶部1bに記憶させたり、判断動作を行わせるようにしてもよい。以下、変形例9では、暗号処理、乱数処理、変形例10では、特徴点処理について説明する。
【0119】
図5は、変形例9に係る受信端末装置2の構成を示す図である。図において、実施の形態1の受信端末装置2の構成と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。受信端末装置2は、暗号処理部2mを有する。暗号処理部2mは、指紋データ生成部2bにより生成された第1指紋データに対して、暗号処理を施し、暗号化された指紋データを生成し出力する。
【0120】
本変形例では、暗号化の方法は特に限定しない。例えば、暗号処理部2mは、所定の暗号化関数に、所定の鍵情報と、入力された第1指紋データとを入力することで、暗号化された第1指紋データ(以下、第1暗号化指紋データという)を生成できる(第1暗号化指紋データ生成機能)。
【0121】
また、暗号処理部2mは、指紋データ生成部2bにより生成された第2指紋データに対して、暗号処理を施し、暗号化された指紋データを生成(第2暗号化指紋データ生成機能)し、出力する。この暗号化された指紋データを第2暗号化指紋データという。
【0122】
(動作)
暗号処理部2mにより、暗号化された第1暗号化指紋データが第1記憶部2cに記憶される。そして、第1暗号化指紋データが所定の送信端末装置1へ送られる。所定の送信端末装置1では、上記第1暗号化指紋データは、送られた受信者のメールアドレスと対応づけられて第2記憶部1bに記憶される。
【0123】
そして、指紋入り電子メール生成部1dは、ある受信者(受信端末装置2を用いて電子メールを受信する者)宛の電子メールと、第2記憶部1bに記憶された上記受信者に対応する第1暗号化指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。生成された指紋入り電子メールは、上記受信端末装置2に送信される。受信端末装置2の受信部2zに指紋入り電子メールが受信されると、制御部2eに送られる。
【0124】
制御部2eは、出力部2kに対して、受信者の指紋画像を入力するように指示する旨を出力させる。出力結果に基づいて、上記受信者により、指紋入力部2aには、上記受信者の指紋画像が入力される。入力された指紋画像は、指紋データ生成部2bに送られる。指紋データ生成部2bは、上記指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、第2指紋データを生成する。生成された第2指紋データは、暗号処理部2mに送られる、暗号処理部2mは、第2指紋データに対して、暗号化処理を行い、第2暗号化指紋データを生成する。第2暗号化指紋データは、制御部2eを介して判断部2hに送られる。
【0125】
判断部2hは、上記指紋入り電子メールに含まれている第1暗号化指紋データと、上記第2暗号化指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する。これ以外の動作は、実施の形態1の場合と同じである。
【0126】
本変形例では、公衆ネットワーク10中に指紋入り電子メールが流出しても、指紋データが暗号化されているので、たとえ、第三者が指紋データを盗んだとしても、もとの指紋データを復号できないので、指紋データを悪用されることを防止できる。
【0127】
なお、図6に示すように、暗号処理部2mの代わりに乱数処理部2nを設けることも可能である。そして、乱数処理部2nは、乱数発生器(図示せず)により発生した乱数データと、指紋データ生成部2bにより生成された第1指紋データとを組み合わせることにより、乱数化された第1指紋データ(以下、第1乱数化指紋データ)を生成する。また、乱数処理部2nは、乱数発生器(図示せず)により発生した乱数データと、指紋データ生成部2bにより生成された第2指紋データとを組み合わせることにより、乱数化された第2指紋データ(以下、第2乱数化指紋データ)を生成する。本変形例では、乱数化の方法は特に限定しない。そして、電子メールシステムの動作は、上述の暗号化を乱数化に置き換えた場合と同じになる。
【0128】
(変形例10)
図7は、変形例10に係る受信端末装置2の構成を示す図である。図において、実施の形態1の受信端末装置2の構成と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。変形例10の受信端末装置2は、特徴点処理部2rを有する。
【0129】
特徴点処理部2rは、指紋データ生成部2bにより生成された第1指紋データに基づいて、第1特徴点データを生成する。また、特徴点処理部2rは、指紋データ生成部2bにより生成された第2指紋データに基づいて、第2特徴点データを生成する。
【0130】
以下、特徴点処理部2rによる動作を概念的に説明する。図8,図9、図10は、特徴点処理部2rによる動作を説明するための概念図である。
【0131】
指紋画像において、指紋線の終端である点(端点)と分岐する点(分岐点)が存在する。ここで、端点とは、ある点を始点として、指紋線のある方向に向かって大きさ1のベクトルを持たせた場合の上記始点を端点という(図8では、点B)。そして、端点から上記ある方法に向かう大きさ1のベクトルを特徴点ベクトルという(図8では、ベクトルb)。
【0132】
また、分岐点とは、ある点を始点として、指紋線のある方向に向かって、大きさ1の3つのベクトルを持たせ、そのうち、2つのベクトルの和が大きくなる場合の2つのベクトル以外のベクトルの始点を分岐点(図8では、点A,C)という。そして、分岐点から上記2つベクトル以外の大きさ1のベクトルも特徴点ベクトルという(図8では、ベクトルa,c)。図8においては、ベクトルa,b,cが特徴点ベクトルに該当する。
【0133】
そして、このような考えで、指紋画像Wにおいて、特徴点ベクトルを算出すると、特徴点ベクトルは、図9のようになる。一方、図10に示す指紋画像Zから特徴ベクトルを算出すると、図9のような特徴ベクトルとなる。このため、指紋画像から特徴点ベクトルを算出すると、特徴点ベクトルからは、元の指紋が復元できないことになる。このため、特徴点処理部2rにより処理された特徴点データからは、元の指紋データは復元できない。そして、特徴点処理部2rにより、処理された第1特徴点データが第1記憶部2cに記憶される。
【0134】
そして、本変形例の電子メールシステムの動作は、変形例9の暗号化を特徴化に置き換えた場合と同じになる。本変形例においては、特徴点データからは、元の指紋データが復元できないので、仮に特徴点データが他の者に知られても、指紋データを復元されてしまうようなことはない。このため、第3者に自己の指紋データを悪用されてしまうような事態を確実に防止できる。
【0135】
(変形例11)
本実施の形態では、受信端末装置2に、第1記憶部2cを設けていたが、第1記憶部2cを設けないようにすることも可能である。図11は、変形例11の受信端末装置2の構成を示す図である。図において、実施の形態1の受信端末装置2の構成と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
【0136】
(動作)
変形例11の電子メールシステムの動作について、実施の形態1の電子メールシステムの動作を説明するために用いたフローチャート図を用いて説明する。
【0137】
先ず、実施の形態1のステップS100からS115の動作は行われない。そして、ステップS150で、受信者は、指紋入力部2aを用いて、上記受信者の指紋画像を入力する。指紋データ生成部2bは、入力された指紋画像に基づいて、上記受信者の第1指紋データを生成する。また、上記受信者は、所定の送信端末装置1に送信する要求、上記所定の送信端末装置1を用いて電子メールを送信する送信者のメールアドレスも入力する。生成された第1指紋データは、制御部2e、送信部2zを介して、上記送信端末装置1へ送られる。その後、ステップS160の動作(第2記憶部1bに第1指紋データが記憶される)が行われる。
【0138】
以降の動作は、実施の形態1のステップS170以降の動作と同じである。
【0139】
本変形例においても、実施の形態1と同じ効果が得られる。
【0140】
(変形例12)
実施の形態1では、判断部2hによる判断は、第2指紋データを用いて行っていたが、これに代えて、第1記憶部2cに記憶された第1指紋データを用いて行ってもよい。但し、この場合には、第三者による不正を防止するために、第1記憶部2cにいったん、受信者の第1指紋データが記憶されたら、外部から書き換えられないようにする必要がある。
【0141】
実施の形態2.
図12は、実施の形態2である電子メールシステムの構成を示す図である。図において、図1に示す実施の形態1の電子メールシステムの構成と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
【0142】
(送信端末装置1)
送信端末装置1は、指紋入力部1f及び指紋データ生成部1gを有する。指紋入力部1fには、送信端末装置1で、電子メールを送信する送信者が所定の指を接触することで、上記送信者の指紋画像が入力される。
【0143】
そして、指紋データ生成部1gは、指紋入力部1fにより入力された指紋画像を取得し、取得した指紋画像に基づいて、指紋データを生成する(第3指紋データ生成機能)。ここで、指紋データ生成部1gにより生成された上記送信者の指紋データを第3指紋データという。
そして、第2記憶部1bには、指紋データ生成部1gにより生成された第3指紋データが、送信者のメールアドレスと対応づけられて記憶される。そして、送信部1aは、第3指紋データを所定の受信端末装置2に送信する。この所定の受信端末装置2について以下に説明する。送信者と例えば友人関係にあるような者が、受信端末装置2を用いて電子メールを受信する受信者である場合であって、上記受信者と上記送信者との間で電子メールのやりとりを行おうという合意がある場合、上記受信端末装置2が上記所定の受信端末装置2に該当する。所定の受信端末装置2は、1つでもよいし、複数でもよい。
【0144】
指紋入り電子メール生成部1dは、ある受信者宛の電子メールと、第2記憶部1bに記憶された上記受信者のメールアドレスに対応する第1指紋データと、第2記憶部1bに記憶された第3指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する。送信部1aは、生成された指紋入り電子メールを上記受信端末装置2に送信する。
【0145】
(受信端末装置2)
受信部2zは、所定の送信端末装置1から送信された第3指紋データを受信する。この際、上記送信者のメールアドレスも受信する。ここで、所定の送信端末装置1について以下に説明する。この所定の送信端末装置1について以下に説明する。受信者と例えば友人関係にあるような者が、送信端末装置1を用いて電子メールを送信する送信者である場合であって、上記受信者と上記送信者との間で電子メールのやりとりを行おうという合意がある場合、上記送信端末装置が上記所定の送信端末装置に該当する。所定の送信端末装置1は、1つでもよいし、複数でもよい。
【0146】
そして、受信端末装置2の第1記憶部2cには、受信された上記1又は複数の第3指紋データが送信者のメールアドレスと対応づけて記憶される。
【0147】
そして、受信部2zは、所定の電子メールと、所定の第1指紋データと、所定の第3指紋データとに基づいて生成された指紋入り電子メールを受信する。
【0148】
判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第1指紋データと、第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断するとともに、指紋入り電子メールに含まれている第3指紋データと、第1記憶部2cに記憶された第3指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する。
【0149】
なお、第1記憶部2cに複数の第3指紋データが記憶されている場合には、判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第3指紋データと、第1記憶部2cに記憶された各第3指紋データとを照合し、上記各第3指紋データのうち、いずれかが指紋入り電子メールに含まれている第3指紋データと一致するか否かを判断する。以下、第1記憶部2cに複数の第3指紋データが記憶されている場合について説明する。
【0150】
(動作)
上述した実施の形態2の電子メールシステムの動作について、実施の形態1の電子メールシステムの動作を説明するためのフローチャート図、図13,図14に示すフローチャート図を用いて説明する。なお、実施の形態1の図4と同一処理については、同一符号を付してその説明を省略又は簡略化する。
【0151】
(1)先ず、送信端末装置1において、ステップS100からS115の処理が行われる。この際、上記各処理において、受信者を送信者に置き換え、第1指紋データは、第3指紋データと置き換え、第1記憶部2cを第2記憶部1bに読み替える。
【0152】
(2)そして、S300では、送信者は、入力部を用いて、第2記憶部1bに記憶されている第3指紋データを、所定の受信端末装置2に送信する旨を入力する。この際、上記送信者は、上記所定の受信端末装置2を用いて電子メールを受信する受信者のアドレス情報(以下、宛先アドレス情報)も入力する。入力された各データは、制御部1eへ送られる。制御部1eは、第2記憶部1bに記憶されている第3指紋データを読み出す。そして、制御部1eは、第3指紋データに対して、送信元のメールアドレス(送信者のメールアドレス)、宛先アドレス情報を与えて、通信部1aへ送る。送信部1aは、宛先アドレス情報に基づいて、公衆ネットワーク10を介して、第3指紋データを、上記所定の受信端末装置2へ送る(S305)。
【0153】
送られた第3指紋データ及び送信元メールアドレスは、受信端末装置2の受信部2zを介して、制御部2eへ送られる。制御部2eは、第3指紋データ及び送信元メールアドレスを第1記憶部2cに送る。第1記憶部2cでは、第3指紋データが、送信元メールアドレスと対応づけられて記憶される(S310)。
【0154】
なお、所定の受信端末装置2が複数ある場合には、S300からS310までの処理は、複数の所定の受信端末装置2に対して行われる。
【0155】
(3)そして、送信端末装置1が指紋入り電子メールを生成し、受信端末装置2へ送り、受信端末装置2で電子メールを処理する動作について、以下に説明する。
ステップS170、S180の後、指紋入り電子メール生成部1dは、電子メールのヘッダ部の宛先受信者のメールアドレスを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bにアクセスし、取得した宛先メールアドレスに対応する第1指紋データを取得する。また、指紋入り電子メール生成部1dは、第2記憶部1bから送信元のメールアドレスに対応する第3指紋データを取得する。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、上記電子メールと、取得した第1指紋データ及び第3指紋データとに基づいて、指紋入り電子メールを生成する(S190)。そして、指紋入り電子メール生成部1dは、送信部1aを介して、指紋入り電子メールを上記宛先受信端末装置2へ送る(S195)。
【0156】
上記受信端末装置2の受信部2zは、指紋入り電子メールを受信する(S198)。そして、ステップS200、S201の処理が行われる。S201の処理の後、生成された第2指紋データは、制御部2eを介して、判断部2hへ送られる。また、制御部2eは、指紋入り電子メールを判断部2hへ送る。
【0157】
判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第1指紋データと、第2指紋データとを照合し、一致するか否かを判断する(S400)。一致しない場合には、判断部2hは、その旨を制御部2eに通知する。制御部2eは、出力部2kに対して、メール内容の表示ができない旨を出力させる(S405)。
【0158】
一致する場合には、判断部2hは、指紋入り電子メールに含まれている第3指紋データと、第1記憶部2cに記憶された各第3指紋データとを照合し、各第3指紋データのうち、いずれか1つが指紋入り電子メールに含まれている第3指紋データと一致するか否かを判断する(S410)。
【0159】
一致しない場合には、ステップS405へ移行する。一致する場合には、S210へ移行する。
【0160】
なお、電子メール中の送信元メールアドレスを取得し、このアドレスに対応する第3指紋データを第1記憶部2cから読み出し、この第3指紋データと、指紋入り電子メール中の第3指紋データとを照合して一致するか否かを判断してもよい。
【0161】
本実施の形態によれば、第1指紋データの一致性だけでなく、第3指紋データの一致性に基づいて、電子メールの処理が行われるので、一層セキュリティ性を向上させることができる。
【0162】
なお、実施の形態1又は実施の形態2の送信端末装置1の機能と、受信端末装置2の機能とを備えた通信端末装置を用いて電子メールシステムを構成することも可能である。この場合には、上記通信端末装置は、送信端末装置1にもなるし、受信端末装置2にもなる。
【0163】
(適用例)
実施の形態1、2、実施の形態1の各変形例では、指紋入力部及び指紋データ生成部を用い、指紋データを用いて照合動作を行っていたが、例えば、以下のようにすることもできる。
【0164】
受信端末装置2や送信端末装置1に設けられた指紋入力部、指紋データ生成部の代わりに、撮影部(図示せず)、画像データ生成部(図示せず)を設ける。そして、撮影部は、受信端末装置2や送信端末装置1を用いて電子メールを受信又は送信する者の所有物(例えば、印鑑、ゼラチン、ゴム、木、金属、化学製品等)の画像である認証用画像を撮影する。撮影された認証用画像は、画像データ生成部へ送られる。画像データ生成部は、送られた認証用画像に基づいて認証用画像データを生成する。
【0165】
そして、第1指紋データ(第2指紋データ、第3指紋データ)を第1認証用画像データ(第2認証用画像データ、第3認証用画像データ)に置き換え、指紋入力部により指紋画像を入力する代わりに、撮影部が認証用画像を撮影し、指紋データ生成部が、第1指紋データ(第2指紋データ、第3指紋データ)を生成する代わりに、画像データ生成部が第1認証用画像データ(第2認証用画像データ、第3認証用画像データ)を生成するようにすることで、本適用例を、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態1の各変形例に適用することが可能である。
【0166】
また、受信端末装置2や送信端末装置1に、指紋入力部、指紋データ生成部とともに、撮影部、画像データ生成部を設けるようにしてもよい。
【0167】
なお、受信端末装置2や送信端末装置1に、受信者や送信者の虹彩や声紋等を取得する取得部と、取得した受信者や送信者の声紋等に基づいて、認証用データを生成する認証用データ生成部を設けるようにしてもよい。そして、第1指紋データ、第2指紋データ、第3指紋データを第1認証用データ、第2認証用データ、第3認証用データに置き換えることで、実施の形態1,2、各変形例を適用するようにしてもよい。
【0168】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ユーザの処理負荷を軽くするとともに、セキュリティ性を高めて電子メールの送受信、電子メールの処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の電子メールシステムの構成を示す図である。
【図2】実施の形態1の電子メールシステムの動作の一部を説明するためのフローチャート図である。
【図3】実施の形態1の電子メールシステムの動作の一部を説明するためのフローチャート図である。
【図4】実施の形態1の電子メールシステムの動作の一部を説明するためのフローチャート図である。
【図5】実施の形態1の変形例9の受信端末装置2の構成を示す図である。
【図6】実施の形態1の変形例9の受信端末装置2の構成を示す図である。
【図7】実施の形態1の変形例10の受信端末装置2の構成を示す図である。
【図8】実施の形態1の変形例10を説明するための指紋画像を示す図である。
【図9】実施の形態1の変形例10を説明するための特徴点ベクトルを示す図である。
【図10】実施の形態1の変形例10を説明するための指紋画像Zを示す図である。
【図11】実施の形態1の変形例11に係る受信端末装置の構成を示す図である。
【図12】実施の形態2の電子メールシステムの構成を示す図である。
【図13】実施の形態2の電子メールシステムの動作の一部を説明するためのいフローチャート図である。
【図14】実施の形態2の電子メールシステムの動作の一部を説明するためのいフローチャート図である。
【符号の説明】
1 送信端末装置、1a,2z 通信部,1b 第2記憶部,1c 電子メール生成部,1d 指紋入り電子メール生成部、1e 制御部,2 受信端末装置,2a,1f 指紋入力部,2b,1g 指紋データ生成部,2c 第1記憶部,2e 制御部,2h 判断部,2i 処理部,2j 第2記憶部1b,2k 出力部,2m 暗号処理部,2n 乱数処理部,2r 特徴点処理部,10 公衆ネットワーク
Claims (9)
- 公衆ネットワークを介して、送信端末装置から送られた電子メールを受信端末装置で、受信し電子メールの処理を行う電子メールシステムにおいて、
各受信端末装置において、前記受信端末装置で電子メールを受信する受信者の指紋等の画像、前記受信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第1認証用画像データを生成する第1認証用画像データ生成手段と、
各送信端末装置において、所定の受信端末装置から取得した前記第1認証用画像データを、受信者と対応づけて、記憶する第1記憶手段と、
各送信端末装置において、受信者宛の電子メールと、前記第1記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成する認証用画像入り電子メール生成手段と、
各受信端末装置において、所定の送信端末装置から所定の認証用画像入り電子メールが取得された場合、前記受信者の認証用画像を入力するための認証用画像入力手段と、
各受信端末装置において、前記認証用画像入力手段により入力された前記認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第2認証用画像データを生成する第2認証用画像データ生成手段と、
前記第2認証用画像データ生成手段が生成した第2認証用画像データと、前記認証用画像入り電子メール中に含まれている第1認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断する判断手段と、
各受信端末装置において、判断結果に基づいて、前記認証用画像入り電子メール中の電子メールの処理を行う処理手段とを有することを特徴とする電子メールシステム。 - 各受信端末装置において、前記第1認証用画像データ生成手段により生成された第1認証用画像データに対して、暗号処理、乱数処理、特徴点処理等のセキュリティ処理を行い、第1セキュリティ化認証用画像データを生成する第1セキュリティ化認証用画像データ生成手段を有し、
前記第1記憶手段は、所定の受信端末装置から取得された前記第1セキュリティ化認証用画像データを、受信者と対応づけて記憶し、
前記認証用画像入り電子メール生成手段は、受信者宛の電子メールと、前記第1記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1セキュリティ化認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成し、
前記第2認証用画像データ生成手段により生成された第2認証用画像データに対して、前記セキュリティ処理を行うことにより、第2セキュリティ化認証用画像データを生成する第2セキュリティ化認証用画像データ生成手段を有し、
前記判断手段は、送信端末装置から取得された所定の認証用画像入り電子メールに含まれている第1セキュリティ化認証用画像データと、前記第2セキュリティ化認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の電子メールシステム。 - 各送信端末装置において、前記送信端末装置で、電子メールを送信する送信者の指紋等の画像、前記送信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第3認証用画像データを生成する第3認証用画像データ生成手段と、
各受信端末装置において、所定の送信端末装置から取得された第3認証用画像データを送信者と対応づけて記憶する第2記憶手段とを有し、
前記認証用画像入り電子メール生成手段は、さらに、第3認証用画像データに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成し、
前記判断手段は、さらに、前記認証画像入り電子メールに含まれている第3認証用画像データと、前記第2記憶手段に記憶された第3認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の電子メールシステム。 - 公衆ネットワークを介して、送信端末装置から電子メールを受信して、前記電子メールの処理を行う受信端末装置であって、
当該受信端末装置で、電子メールを受信する受信者の指紋等の画像、前記受信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第1認証用画像データを生成する第1認証用画像データ生成手段と、
前記第1認証用画像データを所定の送信端末装置に送信する送信手段と、
所定の電子メール及び所定の第1認証用画像データとに基づいて、生成された認証用画像入り電子メールを、送信端末装置から受信する受信手段と、
前記受信手段により前記認証用画像入り電子メールが受信された場合、前記受信者の認証用画像を入力するための認証用画像入力手段と、
前記認証用画像入力手段により入力された前記認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第2認証用画像データを生成する第2認証用画像データ生成手段と、
前記第2認証用画像データ生成手段が生成した第2認証用画像データと、前記認証用画像入り電子メール中に含まれている第1認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断する判断手段と、
判断結果に基づいて、前記認証用画像入り電子メール中の電子メールの処理を行う処理手段とを有することを特徴とする受信端末装置。 - 前記第1認証用画像データ生成手段により生成された第1認証用画像データに対して、暗号処理、乱数処理、特徴点処理等のセキュリティ処理を行い、第1セキュリティ化認証用画像データを生成する第1セキュリティ化認証用画像データ生成手段を有し、
前記送信手段は、前記第1セキュリティ化認証用画像データを所定の送信端末装置に送信し、
前記受信手段は、所定の電子メール及び所定の第1セキュリティ化認証用画像データに基づいて生成された認証用画像入り電子メールを、送信端末装置から受信し、
前記第2認証用画像データ生成手段により生成された第2認証用画像データに対して、前記セキュリティ処理を行い、第2セキュリティ化認証用画像データを生成する第2セキュリティ化認証用画像データ生成手段を有し、
前記判断手段は、送信端末装置から取得された所定の認証用画像入り電子メールに含まれている第1セキュリティ化認証用画像データと、前記第2セキュリティ化認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断することを特徴とする請求項4に記載の受信端末装置。 - 前記受信手段は、送信端末装置で電子メールを送信する送信者の指紋等の画像、前記送信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、生成された第3認証用画像データを、所定の送信端末装置から受信し、
前記第3認証用画像データを送信者と対応づけて記憶する記憶手段を有し、
前記受信手段は、所定の電子メールと所定の第1認証用画像データと所定の第3認証用画像データとに基づいて生成された認証用画像入り電子メールを受信し、
前記判断手段は、さらに、前記認証画像入り電子メールに含まれている所定の第3認証用画像データと、前記記憶手段に記憶された第3認証用画像データとを照合し、一致するか否かを判断することを特徴とする請求項4に記載の受信端末装置。 - 公衆ネットワークを介して、電子メールを受信端末装置に送信する送信端末装置であって、
受信端末装置で、電子メールを受信するの受信者の指紋等の画像、前記受信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、生成された第1認証用画像データを、所定の受信端末装置から受信する受信手段と、
受信された第1認証用画像データを、受信者と対応づけて、記憶する記憶手段と、
受信者宛の電子メールと、前記記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成する認証用画像入り電子メール生成手段と、
生成された認証用画像入り電子メールを前記受信端末装置に送信する送信手段とを有することを特徴とする送信端末装置。 - 前記受信手段は、受信端末装置で、電子メールを受信するの受信者の指紋等の画像、前記受信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、生成された第1認証用画像データに対して、暗号処理、乱数処理、特徴点処理等のセキュリティ処理が施された第1セキュリティ化認証用画像データを、所定の受信端末装置から受信し、
前記記憶手段は、受信された第1セキュリティ化認証用画像データを、受信者と対応づけて記憶し、
前記認証用画像入り電子メール生成手段は、受信者宛の電子メールと、前記記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1セキュリティ化認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成し、
前記送信手段は、生成された認証用画像入り電子メールを前記受信端末装置に送信することを特徴とする請求項7に記載の送信端末装置。 - 当該送信端末装置で、電子メールを送信する送信者の指紋等の画像、前記送信者の所有物の画像である認証用画像を取得し、取得した認証用画像に基づいて、第2認証用画像データを生成する第2認証用画像データ生成手段を有し、
前記記憶手段は、前記第2認証用画像データを記憶し、
前記送信手段は、前記第2認証用画像データを所定の受信端末装置に送信し、
前記認証用画像入り電子メール生成手段は、受信者宛の電子メールと前記記憶手段に記憶された前記受信者に対応する第1認証用画像データと前記記憶手段に記憶された第2認証用画像データとに基づいて、認証用画像入り電子メールを生成し、
前記送信手段は、生成された認証用画像入り電子メールを前記受信端末装置に送信することを特徴とする請求項7に記載の送信端末装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002164729A JP2004013436A (ja) | 2002-06-05 | 2002-06-05 | 電子メールシステム、送信端末装置、受信端末装置 |
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007135028A (ja) * | 2005-11-11 | 2007-05-31 | Nec Corp | 留守番メッセージ装置及びプログラム |
JP2011048664A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Kyocera Corp | 通信機器 |
-
2002
- 2002-06-05 JP JP2002164729A patent/JP2004013436A/ja active Pending
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