JP2004012992A - 光導波路デバイスモジュールの実装装置および実装方法 - Google Patents

光導波路デバイスモジュールの実装装置および実装方法 Download PDF

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横山 敏史
Yasuo Kitaoka
北岡 康夫
Kazuhisa Yamamoto
山本 和久
Akihiro Morikawa
森川 顕洋
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Abstract

【課題】光導波路デバイスモジュールの作製時において、SHG素子の位置決めを行う際に位置ずれが生じていた。
【解決手段】SHG素子9を保持するためのコレット28の、SHG素子に対する水平方向の保持力が、SHG素子が接着剤から受ける応力以上であるようにする。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザと光導波路デバイスをサブマウント上に実装するための実装装置および、その実装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
波長780nm帯の近赤外半導体レーザや波長650nmの赤色半導体レーザを用いた光ディスクシステムの開発が活発である。光ディスクの高密度化を実現するためには、小さなスポット形状を再生することが望まれる。そのためには、光源の短波長化が必要となる。短波長光源として、近赤外半導体レーザと擬似位相整合(以下、QPMと記す。)方式の光導波路デバイスを用いた第2高調波発生(以下、SHGと記す)モジュールがある。
【0003】
光導波路型波長変換デバイスを用いた光導波路デバイスモジュールの概略構成図を図8に示す。半導体レーザ44として、波長可変半導体レーザが用いられている。波長変換素子である光導波路型波長変換デバイス48は、X板MgドープLiNbO基板上に形成された光導波路50と周期的な分極反転領域51より構成されている。52はN.A.=0.5のコリメートレンズ、53はN.A=0.39のフォーカスレンズである。半導体レーザ44の活性層49より出射され、コリメートレンズ52で平行になったレーザ光は、フォーカスレンズ53で光導波路型波長変換デバイスの光導波路50の端面に集光され、光導波路50を伝搬し、光導波路50の出射端面より高調波が出射される。半導体レーザ44の出力100mWに対して70mWのレーザ光が光導波路50に結合された。半導体レーザ44の発振波長を光導波路型波長変換デバイス48の位相整合波長に固定することで、波長410nmの青紫色光が得られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
光導波路型波長変換デバイスを用いた光導波路デバイスモジュールを光ディスク用のピックアップへ搭載するため、光導波路デバイスモジュールの小型化が求められている。図9に示すモジュールでは光ピックアップへの搭載には大きいため図1に示すような光導波路デバイスモジュールを作製し、小型化を図る必要がある。図1は光導波路デバイスモジュールの断面図である。
【0005】
図1に示す光導波路型波長変換デバイス2と半導体レーザ1をサブマウント6上に配置することによって作製される光導波路デバイスモジュールでは、半導体レーザ1からの出射光と光導波路デバイス2上の光導波路7との高効率な光結合が要求される。特に光導波路デバイス2として擬似位相整合方式の光導波路型波長変換デバイスを用い、第2高調波発生(以下、SHGと記す)を用いた短波長光源においては、得られる高調波出力が、光結合する基本波パワーの2乗に比例するため特に重要である。
【0006】
高効率な光結合の実現のためには図1に示す半導体レーザ1のレーザ光出射位置3に対して、光導波路型波長変換デバイス2(以下SHG素子とする)の光導波路入射端位置4はXYZ方向にそれぞれに対し、ずれ幅±0.2μm以内に位置制御されなければならないため、非常に高精度な実装が要求される。SHG素子が所望の位置(この場合は光結合効率が最大となる位置)から位置ずれなく実装されることは高調波出力の高出力化において必須の条件である。
【0007】
SHG素子の実装方法を図2を用いて説明する。サブマウント19上には半導体レーザ1が半田付けされ、SHG素子5とサブマウント19の接着固定用に紫外線硬化剤35が塗布されている。SHG素子5を、コレット28を用いてサブマウント19上へ移動する。SHG素子5は光導波路9が下面になるように運ばれる。SHG素子5は真空吸着によりコレット28に保持される。SHG素子5が所望の位置(光結合効率が最大となる位置:半導体レーザ1のレーザ光出射位置33と、SHG素子5の光導波路入射端位置34が一致する位置)に移動された後、紫外線を照射し紫外線硬化剤35を硬化させサブマウント19へSHG素子5を固定する。
【0008】
以上の行程を経て光導波路デバイスモジュールは作製されるのであるが、非常に高精度な位置決めが要求されるSHG素子5の実装において以下の課題があった。まず第1に、SHG素子5の位置調整時にSHG素子5と紫外線硬化剤35との摩擦により、コレット28とSHG素子との間に滑りが発生し、SHG素子5が思うように動かせず、光結合効率が最大となる位置へ移動させることが非常に困難であった。第2に、SHG素子5の接着固定時に照射される紫外光の吸収によりコレット28や周辺部が発熱し、実装装置の熱膨張が発生するためにSHG素子5の位置が光結合効率が最大となる位置からずれてしまい、光結合効率が低下してしまっていた。
【0009】
上記2つの課題により、高効率な光結合効率を得ることができず、光導波路デバイスへの入射光が減少し、高調波出力が低下してしまうという問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の光導波路デバイスの実装装置は、光導波路デバイス、半導体レーザおよび前記デバイスを固定するためのサブマウントから構成される光導波路デバイスモジュールの実装装置であって、前記光導波路デバイスを保持し、前記光導波路デバイスを前記サブマウント上に塗布された接着剤を介して移動し、前記光導波路デバイスの前記半導体レーザに対する位置決めを行うために用いるコレットを具備し、前記コレットの前記光導波路デバイスを保持する力が、前記光導波路デバイスが前記接着剤から受ける摩擦力以上であることを特徴とする。
【0011】
また、前記コレットの光導波路デバイス保持部表面にゴム系の部材がコーティングまたは接着されていることが望ましい。
【0012】
また、前記ゴム系の部材がフッ素ゴム、ニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレンのいずれかであることが望ましい。
【0013】
また、前記ゴム系の部材の厚みが50μm以下であることが望ましい。
【0014】
また、本発明の光導波路デバイスモジュールの実装装置は、光導波路デバイス、半導体レーザおよび前記デバイスを固定するためのサブマウントから構成される光導波路デバイスモジュールの実装装置であって、前記光導波路デバイスと前記サブマウントの接着に用いる紫外線硬化剤を硬化させるために用いられる紫外光出射部を備え、前期紫外光出射部の径が、前記サブマウントの幅以下であることを特徴とする。
【0015】
また、前記紫外光出射部の形状がピンホール型であることが望ましい。
【0016】
また、本発明の光導波路デバイスの実装方法は、光導波路デバイス、半導体レーザおよび前記デバイスを固定するためのサブマウントから構成される光導波路デバイスモジュールの実装方法であって、前記光導波路デバイスを前記サブマウントへ紫外線硬化剤を用いて固定する際に、紫外光照射装置より出射される紫外光照射面の前記サブマウントの位置での直径を、前記サブマウントの幅以下とし、かつ光導波路デバイスモジュールを作製するための実装装置への紫外光の照射を防ぐことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下の実施の形態では、光導波路デバイス(本実施の形態ではSHG素子)、半導体レーザをサブマウント上に配置することにより作製される光導波路デバイスモジュールにおいて、高効率な光結合を得るための実装装置および実装方法について説明する。
【0018】
(実施の形態1)
本実施の形態では、SHG素子と接着剤との摩擦の影響を受けずにSHG素子の位置調整を高精度に行うための実装装置について説明する。
【0019】
図2を用いてSHG素子5の位置ずれ発生過程を説明する。SHG素子5が接着剤である紫外線硬化剤35から受ける摩擦力をFuvとする。一方、コレット28がSHG素子5を保持し、SHG素子を移動する力をFCLと定義すると、FUVがSHG素子5の位置ずれ原因となる。SHG素子を最大結合効率の位置へ確実に移動させるためにはFCLをFUVよりも大きくし、接着剤から受ける摩擦力の影響を無くす必要がある。FCLがFUV以上であればSHG素子5はコレット28により強固に保持され、レーザ光出射部33と光導波路入射部34との位置調整が容易となり、高効率な光結合が実現される。
【0020】
従来、FCLがFUVよりも小さくなる場合があったためSHG素子5の位置ずれが発生し、所望の位置へ移動させることができなかった。FCLは吸着力とSHG素子5とコレット28との摩擦係数により決定される。SHG素子5はコレットにより吸着されているが、吸着圧力が40kPa、吸着面積が1.5mmであるので、吸着力FABは0.06Nである。また、これまで用いていたコレット28は、SHG素子との接触面が鉄で作られており、SHG素子5とコレット28との静止摩擦係数は0.0033であった。よってFCLの最大値はほぼ0.0002Nであり、FUVが0.0002N以上になった場合にSHG素子5とコレット28との間に滑りが発生し位置ずれが起こっていた。それゆえ、レーザ光出射部33と光導波路入射部34との位置調整が非常に困難となり、高効率な光結合を実現することが非常に難しかった。
【0021】
CLを大きくする手段として吸着面積を大きくする、吸着圧力を大きくすることによりFCLを大きくすることが考えられるが、SHG素子5の幅は1mm、長さも10mmであり、吸着面積を大きくするのには限界がある。吸着面積を大きくするためにコレット28自体を大きくすると、コレット28がSHG素子5を覆ってしまうため接着剤である紫外線硬化剤35への紫外線照射が困難となる。また、吸着圧力を大きくするには真空ポンプの能力を高める必要があるが、真空ポンプが高価になるだけでなく、真空度が高くなるまでに非常に時間を必要とするため、光導波路デバイスモジュールの作製に非常に時間を要することとなる。
【0022】
よって、FCLを大きくし、位置ずれを無くすには、SHG素子5とコレット28との摩擦係数を大きくするという方法が最適である。コレット28とSHG素子5との摩擦係数を大きくする手段として、コレット28およびSHG素子5の表面を荒らすという方法を検討したが、十分な摩擦係数を得ることができなかった。
【0023】
また、SHG素子とコレットとの摩擦係数を大きくする別の手段として、図3のようにコレット28の先端の鋭利な突起37を設ける方法についても検討した。コレット28によりSHG素子5を保持する際に、コレット28に付加された突起37をSHG素子5に食い込ませておけば、SHG素子5をサブマウント19へ実装する際に位置ずれは発生しにくくなると考えた。しかし、突起37をSHG素子5に食い込ませた時にSHG素子のかけらが発生し、ゴミとしてSHG素子とサブマウントとの隙間へ入り込み、高精度なSHG素子の位置決めが不能になる場合があるため、量産用工法としては適していない。
【0024】
同様に、図4のようにSHG素子5を挟んでつかむための保持装置38を付加する方法も検討したがこの方法を用いた場合においてもSHG素子5のかけらが発生するため高精度な位置決めが確実に行えなかった。SHG素子5の側面にはバリがあるため、側面を挟んでつかんだ際にSHG素子の側面の一部がかけらとなってしまうのである。
【0025】
そこで、コレット28とSHG素子5との摩擦係数を大きくしSHG素子の一部が破損することを防ぎながら保持する方法として、図5に示すようにコレット28の表面にSHG素子5との摩擦係数の大きな材料をコーティングまたは接着することが挙げられる。本実施の形態ではコレット28のSHG素子保持部表面にゴム系の材料10をコーティングした。
【0026】
ゴム系の材料を選択する際に、以下の条件が考慮される必要がある。
1)ゴムの反発弾性が比較的小さいこと。
2)薄膜コートが可能であること。
3)光導波路デバイスの剥離性がよいこと。
4)耐摩耗性に優れていること。
5)耐老化性に優れていること。
6)耐候性、耐水性、耐薬品性に優れていること。
【0027】
上記の条件を満たすゴム系材料としてはフッ素ゴム、ニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレンが挙げられる。前記のゴムは、ゴム材料のなかでも反発弾性のものである。ゴムの弾性が大きい場合、ゴム自体がたわみやすく、高精度な位置調整が非常に困難となり、調整時間が非常に長くなってしまう。SHG素子5上の光導波路入射部34とレーザ光出射部33との位置調整精度はサブミクロンの精度が要求される。
【0028】
例えば、半導体レーザ1からの出射光と光導波路9との最大結合効率の90%以上を実現するには、半導体レーザ1とSHG素子5との間隔(X方向)を1μm以下にし、水平方向(Y方向)および垂直方向(Z方向)の位置を最大結合効率が達成される位置から±0.2μm以内に収めなければいけない。そのため、コレット28にコーティングされたゴムの弾性は小さい方が望ましいのである。
【0029】
また、ゴムのたわみの影響を低減するため、コーティングまたは接着されるゴムの厚みはなるべく薄くする必要がある。ゴムのたわみがSHG素子の位置調整に与える影響を小さくするには、コーティングまたは接着されるゴムの厚みは50μm以下であることが望ましい。ゴムの厚みが50μm以下であればゴム自体のたわみが位置調整に影響を与えないため高精度な位置調整が可能となる。
【0030】
上記条件の3)〜6)は実装装置への利用を考えて挙げている。3)のSHG素子との剥離性はSHG素子を固定した後、コレット28からSHG素子5を容易に取り外すために重要なファクターである。4)〜6)は光導波路デバイスモジュールの量産時において必要となる。量産時の部品交換はなるべく避けるのが望ましいためである。
【0031】
本実施の形態では上記ゴムのなかからフッ素ゴムを選択し、コレット28のSHG素子保持部表面へ10μmのコーティングを施して使用した。フッ素ゴムのコーティングによりコレットのSHG素子保持部表面とSHG素子との摩擦係数が従来の0.0033から0.0817へ増大し、従来0.0002NであったFCLが0.005Nへと大幅に向上した。コレットの保持力FCLが大幅に増大したため、SHG素子5を紫外線硬化剤35からの摩擦力FUVの影響を受けずに移動することが可能となり、0.1μmオーダーの位置調整精度が実現された。コレットの保持力FCLが増大することで接着剤の粘度が高くなった場合においてもSHG素子5の高精度な位置調整が可能となった。従来、接着剤(紫外線硬化剤)との摩擦力を低減するために粘度の低い接着剤を使用していたのだが、接着剤の粘度が低い場合、接着剤が半導体レーザ1のレーザ光出射端面にまで流れ込んでしまうという問題が発生していた。
【0032】
また、接着剤からのアウトガスを小さくするためにも高粘度の接着剤が必要となる。接着剤からのアウトガスは光導波路9から出射されるレーザ光に引きつけられて光導波路出射端面に付着し、光導波路デバイスモジュールの出力を低下させてしまう。アウトガスの少ない接着剤としては一般的にエポキシ系の接着剤が挙げられるのだが、エポキシ系の接着剤は粘度の高いものが多く、その粘度は10000cps以上である。コレットの保持力FCLの増大により高粘度の接着剤が使用可能となったため、接着剤の回り込みが回避され光導波路デバイス作製時の歩留まりが向上した。さらにアウトガスの少ない接着剤が使用可能となり光導波路デバイスモジュールの信頼性が大幅に向上した。
【0033】
以上のようにコレット28の保持力FCLが接着剤から受ける摩擦力以上である実装装置を用いることで、SHG素子5の位置ずれのない位置調整が可能となり、±0.2μm以内の位置調整精度を実現し、高効率な光結合が実現され、小型の光導波路デバイスモジュールが実現された。
【0034】
(実施の形態2)
本実施の形態ではSHG素子とサブマウントとの接着剤である紫外線硬化剤へ紫外光を照射し、SHG素子を固定する際に発生する位置ずれを低減するための実装装置および実装方法について説明する。
【0035】
これまでSHG素子とサブマウントとの接着剤である紫外線硬化剤へ紫外光を照射し、SHG素子を固定する際には、図6のように紫外光出射装置16を用いて広範囲にわたり紫外光15を照射していた。図6は光導波路デバイスモジュールを上面から見たものである。ここで、紫外光照射時において半導体レーザ1のレーザ光出位置20と、SHG素子5上に形成された光導波路9との位置関係がずれてしまい、光結合効率が10%以上低下し、得られる青紫色高出力が低下するという問題が発生していた。紫外光照射時に大きく位置ずれが発生する原因として、紫外光照射による熱の発生が挙げられる。コレット28などが紫外光を吸収してしまい、温度上昇が発生する。温度上昇によりコレット28などが熱膨張するため、位置ずれが発生していた。
【0036】
コレット28には線膨張係数が12×10−6/℃の鉄を用いており、紫外光を10秒照射した時のコレットの温度上昇が8℃程度であったためコレットが1μm程度膨張し、コレット28の膨張と共にSHG素子5の位置が1μm程度位置ずれしたため光結合効率は30%以上低下した。サブミクロンオーダーの高精度な位置調整が必要とされる光導波路デバイスの実装工程においては1μmというずれ量は非常に大きく、改善が必要となる。
【0037】
対策として熱によるコレット28などの装置の熱膨張を押さえるために、実装装置をインバー合金で作製することも考えられたので、線膨張係数が4×10−6/℃の合金でコレットを作製した。インバー合金を用いた場合において、熱膨張は少なからず残ってしまい、結合効率の低下は10%程度にまで改善されたが、依然として光結合効率の低下は残った。これ以上線膨張係数の小さなインバー合金は高価であり、実装装置が高価になってしまう。
【0038】
その他の手段として紫外線を遠方より照射し、コレット28などの実装装置の温度上昇を防ぎながら紫外線硬化剤35を硬化させるという方法があるが、硬化に非常に時間を要するため、モジュールの量産性に問題が発生する。
【0039】
そこで、本実施の形態においては、紫外光照射による位置ずれを防止するため、図7のように紫外光照射装置18からの照射によりできる紫外光照射面24の直径を光導波路デバイスであるSHG素子5を固定するサブマウント29の幅よりも小さくして照射し、コレット28など実装装置への紫外光照射を防いだ。SHG素子5は波長320nm程度の光まで透過するため紫外光の吸収が少なく、紫外光照射による温度上昇が小さいため、SHG素子5の温度上昇が大きくなる前に紫外線硬化剤35の硬化を行うことができ、位置ずれのほとんどない接着固定が可能となる。
【0040】
本発明の実装装置は、上述の紫外光照射を実現するため、紫外光出射部18はピンホール形状となっている。UVランプ21から出射された紫外光はファイバー22を通過し、レンズ23を用いて集光される。レンズ23を用いて紫外光を集光しているが、レンズ23だけでは集光スポットはφ9mm程度までしか集光されなかった。UVランプ21から出射される紫外光は波長分散が大きいため、様々な波長成分が含まれる。レンズ23だけで集光スポットを小さくするには多数のレンズを組み合わせた組レンズを用いるとよいが、レンズ設計が難しく、レンズも非常に高価となる。
【0041】
本発明においては紫外光出射部18がピンホール形状となっているため、照射範囲を小さくすることが可能である。サブマウント29の幅が2mmであり、サブマウント以外への照射を防止する為、紫外光出射部18の径は1mmとした。さらに、紫外光の照射範囲を小さくするために、SHG素子5と紫外光照射部18との距離を3mm以下として紫外光を照射し、接着剤である紫外線硬化剤35を硬化させた。
【0042】
紫外光照射部18の形状をピンホール形状に変化させた場合においても照射光強度に変化はなく、1000mW/cmであったため照射時間を長くする必要は無かった。通常、紫外線硬化剤は数千mJの紫外光照射により硬化するため、10秒程度での紫外線硬化剤の硬化が実現できた。そのためSHG素子5の温度上昇およびコレット28などへの熱の伝搬は小さく、ほとんど位置ずれが発生することなく紫外線硬化剤による接着が実現された。
【0043】
上記実装方法および実装装置を用いることで、紫外光照射時のSHG素子5の位置ずれは低減され、半導体レーザ1からの出射光と、SHG素子5上に形成された光導波路9との光結合効率の低下は2〜3%程度へと低減され、青紫色光出力の低下を小さくすることが可能となり、高出力な光導波路デバイスモジュールが実現された。本発明により、光導波路デバイスモジュール作製時の歩留まりが大幅に向上した。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、光導波路デバイスを保持し、前記光導波路デバイスの位置を接着剤を介して移動するために用いるコレットの、前記光導波路デバイスに対する保持力が、前記光導波路デバイスが接着剤から受ける摩擦力以上とすることで、光導波路デバイスが位置ずれなく実装され、高効率な光結合が安定して得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光導波路デバイスモジュールを示す図
【図2】光導波路デバイスモジュールの実装方法を示す図
【図3】SHG素子の保持方法を示す図
【図4】SHG素子の保持方法を示す図
【図5】本発明の実装装置を示す図
【図6】従来の紫外光照射方法を示す図
【図7】本発明の実装装置(方法)を示す図
【図8】SHG素子を用いた光導波路デバイスモジュールの概略構成図
【符号の説明】
1 半導体レーザ
2 SHG素子
3 レーザ光出射部
4 光導波路入射端
5 SHG素子
6 サブマウント
9 光導波路
10 ゴム系の材料
15 紫外光照射範囲
16 紫外光照射装置
18 紫外光照射装置
19 サブマウント
20 レーザ光出射位置
21 UVランプ
22 ファイバー
23 レンズ
24 紫外光照射面
28 コレット
29 サブマウント
33 レーザ光出射部
34 光導波路入射部
35 紫外線硬化剤
37 突起
38 保持装置
44 半導体レーザ
48 光導波路型波長変換デバイス
49 活性層
50 光導波路
51 周期的分極反転領域
52 コリメートレンズ
53 フォーカスレンズ

Claims (8)

  1. 光導波路デバイス、半導体レーザおよび前記デバイスを固定するためのサブマウントから構成される光導波路デバイスモジュールの実装装置であって、前記光導波路デバイスを保持し、前記光導波路デバイスを前記サブマウント上に塗布された接着剤を介して移動し、前記光導波路デバイスの前記半導体レーザに対する位置決めを行うために用いるコレットを具備し、前記コレットの前記光導波路デバイスを保持する力が、前記光導波路デバイスが前記接着剤から受ける摩擦力以上であることを特徴とする光導波路デバイスモジュールの実装装置。
  2. 前記コレットの光導波路デバイス保持部表面にゴム系の部材がコーティングまたは接着されていることを特徴とする請求項1に記載の光導波路デバイスモジュールの実装装置。
  3. 前記ゴム系の部材がフッ素ゴム、ニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレンのいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の光導波路デバイスモジュールの実装装置。
  4. 前記ゴム系の部材の厚みが50μm以下であることを特徴とする請求項2に記載の光導波路デバイスモジュールの実装装置。
  5. 光導波路デバイス、半導体レーザおよび前記デバイスを固定するためのサブマウントから構成される光導波路デバイスモジュールの実装装置であって、前記光導波路デバイスと前記サブマウントの接着に用いる紫外線硬化剤を硬化させるために用いられる紫外光出射部を備え、前期紫外光出射部の径が、前記サブマウントの幅以下であることを特徴とする光導波路デバイスモジュールの実装装置。
  6. 前記紫外光出射部の形状がピンホール型であることを特徴とする請求項5に記載の光導波路デバイスモジュールの実装装置。
  7. 請求項1に記載のコレットおよび請求項5に記載の紫外光出射部を備えた光導波路デバイスモジュールの実装装置。
  8. 光導波路デバイス、半導体レーザおよび前記デバイスを固定するためのサブマウントから構成される光導波路デバイスモジュールの実装方法であって、前記光導波路デバイスを前記サブマウントへ紫外線硬化剤を用いて固定する際に、紫外光照射装置より出射される紫外光照射面の前記サブマウントの位置での直径を、前記サブマウントの幅以下とし、かつ光導波路デバイスモジュールを作製するための実装装置への紫外光の照射を防ぐことを特徴とする光導波路デバイスモジュールの実装方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008126467A1 (ja) 2007-03-30 2008-10-23 Konica Minolta Opto, Inc. 第二次高調波光発生装置及びその製造方法

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