JP2004012338A - 物体検知装置及び方法 - Google Patents

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Shogo Watanabe
渡辺 省吾
Hiroshi Takahashi
高橋 宏
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Abstract

【課題】発光タイミングから被検知物体の距離を検出する周期を短くする。
【解決手段】被検知物体との距離検出を行う領域に向けて光を発光部1から発光して、被検知物体で反射した信号光及びこの信号光を含まない定常光を受光部2にて受光して自車両から被検知物体までの距離を演算部13にて検知するに際して、演算部13は、発光時刻から所定時間だけずれた時刻での信号光成分を読み取り、所定距離における被検知物体の有無と物体の動きを予測し、発光/受光コントローラ11では、被検知物体の予測結果に基づき、受光タイミング又は発光タイミングを制御して発光タイミングから受光タイミングまでの時間間隔を制御して、演算部13により自車両と被検知物体までの距離を計測する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車両前方に存在する被検知対象物体の有無及び被検知対象物体までの距離を検出する物体検知装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光を発光して被検知物体からの反射光を、発光時刻から時刻をずらして読み取って被検知物体の有無を検知し、被検知物体が有ると判断した場合に、発光時刻から読み取り時刻までのずれ時間から被検知物体までの距離を検知する物体検知装置としては、例えば特開平6−317656号公報にて開示されたものが知られている。
【0003】
従来において被検知物体までの距離を検知するときには、発光タイミング及び受光タイミングをコントローラにて制御しながら、被検知物体の存在するであろう領域に光を投光する。そして、周囲の定常光及び反射光を含む入射光を受光して、受光量に応じた受光量に応じた電荷を蓄積して被検知物体の輝度及び被検知物体までの距離を求める。
【0004】
このように被検知物体までの距離を検出する処理は、発光タイミング及び受光タイミングを制御するに際して、発光素子にて露光する前にシャッターを開けて露光し、定常光のみからなる入射光を受光した場合の輝度値I(ref)を取得する。次に、発光後に、所定時間tだけずらした露光(受光)タイミングにてシャッターを開き、入射光を受光した場合の輝度値I(t)を得る。
【0005】
そして、輝度値I(ref)と輝度値I(t)との差分を計算して、露光の際における受光した光が入射光が定常光のみであるか、定常光及び反射光を含むかを判別する。入射光が定常光のみの場合は輝度値I(ref)と輝度値I(t)との差分がなく、定常光及び反射光を含む場合は輝度値I(ref)と輝度値I(t)との差分が発生する。
【0006】
このような処理を、各発光タイミングに対する露光タイミングを少しずつずらしながら行うことで、発光した後にシャッターを開いて露光するまでの時間を少しずつずらして繰り返し行うことにより、輝度値I(ref)と輝度値I(t)との差分が発生する時間を得る。この時間は、発光した光が被検知物体において反射して入射されるまでの光の伝搬遅延時間となる。従って、光速をCとするとき、被検知物体までの距離Lを、
L=C・t/2
にて表現される計算式にて取得する。ここで、距離分解能を向上させる手法としては、発光タイミングと露光タイミングとの時間の分解能に比例し、ある距離範囲内に存在する被検知物体までの距離を得るときの分解能は、例えば露光タイミングを制御することで、発光タイミングから露光タイミングまでの時間を分解能の数だけずらすことにより実現していた。
【0007】
このとき、近距離領域に存在する被検知物体との距離を取得するときには発光タイミングと露光タイミングとの時間を短くし、次第に遠方領域に存在する被検知物体との距離を取得するときには発光タイミングと露光タイミングとの時間を次第に長くして、定常光及び反射光が検出されたときの発光タイミングと露光タイミングとの時間から被検知物体との距離を測定していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来の距離検知処理では、例えば、25mの検出範囲を10cmの分解能で被検知物体までの距離を得るためには、最低でも250回の発光及びシャッタ開閉が必要となり、発光周期を1msecとした場合には全検出範囲をスキャンするために250msecの処理時間を要し、検出周期が250msとなる。
【0009】
したがって、従来の距離検知処理では、検知する距離分解能を高くしようとした際に、各露光時間を極めて短くしなくてはならないために、受信する光のS/Nが低下するという問題があった。これに対し、各検出周期ごとに複数回露光をして距離検知をする必要があった。
【0010】
しかしながら、被検知物体を検知し、その動きを検出するためには、検出周期毎に異なる位置に検出される被検知物体が同一のものであると判定することが必要であり、この判定が被検知物体の同定精度に大きく関わる。したがって、被検知物体が移動体であり、その動きを検出する際には、検出周期を短くし、被検知物体の検出周期間での移動量を小さくして被検知物体の位置を判定することが望まれる。
【0011】
このように光の伝搬遅延時間計測により対象までの距離を測定する方法では、時間分解能と被検知物体までの距離は比例するので、時間分解能が粗くなるほど距離分解能が粗くなる。例えば、時間分解能の最小単位である露光時間が1nsecの場合、距離分解能は約15cmとなる。一方、露光時間が2nsecの場合、距離分解能は約30cmとなる。第1検出周期と第2検出周期において、被検知物体の動きが小さい場合、第1検出周期と第2検出周期において、発光部から発光された光の受光タイミングが同じになる。したがって、従来の光の伝搬遅延時間から被検知物体までの距離を得る手法では、被検知物体が移動していても、被検知物体までの計測距離が変わらないこととなる。
【0012】
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、発光タイミングから被検知物体の距離を検出する周期を短くすることができる物体検知装置及び方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被検知物体との距離検出を行う領域に向けて光を発光して、被検知物体で反射した信号光及びこの信号光を含まない定常光を受光して自車両から被検知物体までの距離を検知するに際して、発光時刻から所定時間だけずれた時刻での信号光成分を読み取り、所定距離における被検知物体の有無と物体の動きを予測し、被検知物体の予測結果に基づき、受光タイミング又は発光タイミングを制御して発光タイミングから受光タイミングまでの時間間隔を制御して、自車両と被検知物体までの距離を計測することで、上述の課題を解決する。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、被検知物体までの距離を予測して受光タイミングを制御するので、受光時間を長くとって受光信号のS/Nを向上させると共に、信号光の受光強度の変化と基準とする被検知物体までの距離とを用いることにより、同じ受発光のタイミング、すなわち発光が被検知物体に反射し、受信タイミングが連続する検出周期の間で同じであっても、被検知物体までの距離分解能を高めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】
本発明は、例えば図1に示すように構成された物体検出装置に適用される。なお、本例では、被検知物体として車両前方に存在する前方車両を検出する物体検出装置について説明する。
【0017】
[物体検出装置の構成]
この物体検出装置は、車両前部に取り付けられた発光部1及び受光部2と、これらの発光部1及び受光部2と接続されて車両内部に備えられた物体検出処理部3とを備える。
【0018】
この物体検出装置では、発光/受光コントローラ11の制御に従った発光タイミングにて発光部1により自車両前方に投光する。ここで、発光部1は、自車両の前方であって、前方車両が存在するであろう領域に光を投光する。
【0019】
受光部2は、発光/受光コントローラ11の制御に従った受光タイミングにて入射した光を受光して輝度画像を生成する。この受光部2は、例えば開閉自在とされたシャッタ機構を備え、発光/受光コントローラ11の制御に従ってシャッタを開閉動作させて入射した光を受光する。この受光部2は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)等の撮像素子のように、複数の受光素子を配列したアレイ構造となっており、受光量に応じた電荷を蓄積する。この受光部2では、蓄積した電荷を被検知物体の輝度画像として、例えば電圧値にて画像記憶部12に出力する。
【0020】
この受光部2は、自車両周囲の定常光を少なくとも入射する。また、受光部2は、車両前方に前方車両が存在する場合に、発光部1にて発光した光が前方車両にて反射された反射光を信号光として入射する。したがって、この受光部2は、前方車両が存在する場合には、定常光と信号光とを合成した輝度画像を生成する。
【0021】
画像記憶部12では、受光部2にて生成された輝度画像を保持するフレームメモリからなり、その内部が輝度画像領域21、距離画像領域22に区分されている。この画像記憶部12は、輝度画像領域21に格納した輝度画像が演算部13により読み込まれ、演算部13により作成した距離画像が距離画像領域22に格納される。
【0022】
演算部13は、画像記憶部12に格納された輝度画像を読み出し、この輝度画像から距離を演算して距離画像を作成する。このとき、演算部13は、被検知物体の移動量及び被検知物体の探索領域を算出する。
【0023】
また、この演算部13は、発光/受光コントローラ11が制御する発光部1の発光タイミング及び受光部2の受光タイミングを制御する。このとき、演算部13は、発光/受光コントローラ11に制御情報を送り、発光/受光コントローラ11にて発光部1及び受光部2に駆動信号を出力して発光タイミング及び受光タイミングを制御する。なお、この演算部13による発光タイミング及び受光タイミングの制御などの詳細な処理については後述する。
【0024】
このような物体検出装置では、発光/受光コントローラ11により所定期間の検出周期Tごとに、発光部1を発光させて受光部2により受光して輝度画像を輝度画像領域21に記憶する。また、演算部13では、輝度画像領域21に記憶された輝度画像を用いて自車両と前方車両との距離を演算して距離画像を作成する。このように作成された距離画像は、例えば車両運転者から目視可能な表示パネルなどに表示したり、車間距離の警告に使用したりする。なお、演算部13により自車両と前方車両との距離を演算する処理や、発光タイミング及び受光タイミングを制御する処理については後述する。
【0025】
[物体検出装置の処理内容]
つぎに、上述の物体検出装置の演算部13にて実行する各種の処理内容について説明する。
【0026】
「物体検出装置による基準距離設定処理」
先ず、物体検出装置により前方車両を検知するに際して使用する自車両から被検知物体までの基準距離を測定する処理について説明する。
【0027】
この基準距離設定処理では、発光部1からの発光が被検知物体にて反射して受光部2に入射して受光する際に、受信信号のS/Nを向上させるように、受光部2が発光部1からの発光を受信するときの露光時間を決定する。
【0028】
発光/受光コントローラ11は、図2に示すように、各検出周期T1,T2,T3において、検出周期の開始タイミングの直前にて受光部2により定常光L1,L2,L3を受光させた後(図2(b))、検出周期の開始タイミングにて発光部1から光L11,L12,L13発光させる(図2(a))。
【0029】
そして、検出周期T1において、発光タイミングt1から時間t11を経過した後の時刻t21に信号光L21を受光し、検出周期T2において、光L12を発光タイミングt2から時間t12を経過した後の時刻t22に信号光L22を受光した場合、信号光L21,L22が、異なる露光タイミングt11,t12間で遷移した際における、発光部1の発光タイミングt1,t2と受光部2の受光タイミングt21,t22から、発光部1から発光された光の伝搬遅延時間より被検知物体までの基準とする距離Lrefを得る。
【0030】
このとき、発光/受光コントローラ11は、各検出周期Tの発光タイミングt1,t2の直前に受光部2により自車両周囲の定常光を露光して、発光タイミングt1,t2となったら発光部1から信号光を発光させる。これにより、受光部2では、発光部1から光を発した後に定常光と信号光とを加算した光強度が得られたときを受光タイミングt11,t12としている。
【0031】
そして、演算部13では、被検知物体である前方車両までの距離Lrefを、下記式1に示すような
Lref=C・t12/2   (式1)
なる演算式にて算出する。ここで、上記式1におけるCは光速である。物体検出装置では、自車両と前方車両との距離を算出するに際して、初めに上記式1に従って、基準距離Lrefを求める。
【0032】
「物体検出装置による距離演算処理」
つぎに、発光部1からの光が被検知物体にて反射され、受光部2に入射し検知されたときの受光強度及び基準距離Lrefに基づいて、被検知物体までの距離を細かい距離分解能で得る距離演算処理について説明する。
【0033】
先ず、被検知物体までの基準距離Lrefが上述の基準距離設定処理にて得られた場合、続く検出周期T(図2の場合では、検出周期T2の後)において、演算部13により、距離演算処理を行う。ここで、輝度値差dI(n)(n=1,2)とは、信号光が被検知物体により反射され、発光タイミングからずれて定常光と共に受光部2により受光された際の輝度値I(t)と定常光のみを受光した際の輝度値Irefとの差であり、発光部1から発光された信号光の受信強度となる。この輝度値差dI(n)は、下記式2に示すように、
dI(n)=I(t)−Iref    (式2)
にて表現される。
【0034】
この距離演算処理の説明では、連続する2つの検出周期のうちの検出周期T1において、被検知物体までの距離L(1)と輝度値差dI(1)が得られており、続く検出周期T2において、検出周期T2における被検知物体までの距離L(2)を求める場合について説明する。ここで、検出周期T1にて求めた距離L(1)を基準距離Lrefとして説明する。
【0035】
被検知物体の反射率等を含む係数をkとし、検出周期nにおける発光強度をIt(n)とし、受光部2における受光強度の差、すなわち発光部1からの発光が被検知物体で反射した信号光と、信号光を含まない定常光との輝度値差をIr(n)とし、被検知物体までの距離をL(n)とすると、輝度値差Ir(n)は、下記式3に示すように、
Ir(n)=k・It(n)/{L(n)}(n=1,2)  (式3)
Ir(n)=dI(n)
なる関係式が成り立つ。検出周期T2にて信号光を受信した場合、発光部1の発光強度It(1)、It(2)及び受光強度dIr(1),dIr(2)は既知となり、各受光強度dIr(1),dIr(2)が下記式4及び式5に示すように、
dI(1)=k・It(1)/{L(1)}(式4)
dI(2)=k・It(2)/{L(2)}(式5)
なる演算式で表現されることから、下記式6に示すように、
{L(2)}={L(1)}・{dI(1)・It(2)}/{dI(2)・It(1)}(式6)
なる演算式を用いて演算部13により距離L(2)を求める。
【0036】
演算部13は、特に、発光部1の発光強度が発光タイミングにより変わらない場合は、It(1)=It(2)との関係を利用して、上記式6に代えて、下記式7に示すように、
{L(2)}={L(1)}・dI(1)/dI(2) (式7)
なる演算式を利用して距離L(2)を求める。
【0037】
したがって、被検知物体までの基準とする距離L(1)=Lref及びdI(1),dI(2)が計測より既知であるので、第2の検出周期における被検知物体までの正確な距離L(2)が得られる。
【0038】
そして、検出周期T2に続く、検出周期T3における被検知物体までの距離を測定する時には、検出周期T1及び検出周期T2と同様に、
{L(3)}={L(2)}・dI(2)/dI(3) (式8)
が成り立つので、輝度値差dI(3)を予測して検出周期T3における被検知物体までの距離L(3)を予測する。これにより、演算部13では、連続する各検出周期にて距離L(n)を求める。
【0039】
なお、演算部13では、予測する輝度値差dI(3)を、距離L(1)及び距離L(2)の変化より得ても、また信号光強度dI(1)及び信号光強度dI(2)の変化より得てもよく、すなわち、以前に光を受光した時の受光タイミングや輝度値差の時間的な変化より、検出周期における信号光の受光タイミングを推定しても良い。
【0040】
このように連続して輝度値差dI(n)及び距離L(n)を求め、発光/受光コントローラ11では、各検出周期Tの開始タイミングにて信号光を発光させて、この信号光を受光するように受光部2の受光タイミングを制御する。
【0041】
例えば検出周期T3にて受光タイミングを制御するときには、発光/受光コントローラ11は、検出周期T1及び検出周期T2にて距離L(1)及び距離L(2)を用いて距離L(3)を予測して受光タイミングを制御する。このとき、発光/受光コントローラ11は、上記式8にて求めた距離L(3)を用いて、下記式9に示すように、
=2・L(3)/C(式9)
にて表現される演算を行うことにより、発光タイミングからの受光タイミングtを予測する。
【0042】
このような処理を行う物体検出装置では、予測した距離から検出周期内での受光タイミングを求めるので、検出周期の全範囲をスキャンする必要が無くなり、各受光タイミングにおける露光時間を長くすることができ、S/Nを向上させることができる。
【0043】
すなわち、図3に示すように、検出周期T(1)の開始タイミングにて発光部1から発光をし(図3(a))、受光タイミングを逐次制御して信号光を受光するに際して、受光タイミングの時間分解能が粗い場合には(図3(b))、信号光を受光タイミングにて受光しても距離分解能が粗くなるが、受光タイミングの時間分解能が細かい場合には(図3(c))、信号光を受光したときの距離分解能が細かくなるが、受光信号のS/Nが悪くなる。
【0044】
これに対し、本実施形態では、図4に示すように、受光タイミングの時間分解能を低くしても、検出周期T(1)にて信号光を受光した基準距離Lrefを得て、検出周期T(2)での距離を予測することで、検出周期T(2)における受光タイミングを限定することができる。図4に示す一例では、被検知物体の移動が少ない場合には検出周期T(1)と同じタイミングで検出周期T(2)にて信号光を受光することができるが、被検知物体の移動によって自車両と被検知物体との距離が変化するので輝度値差が変化した場合を示す(図4(c))。
【0045】
上述したように、連続する検出周期で被検知物体までの距離を予測し、露光タイミングを制御することにより、逐次制御が必要なくなるので、連続する検出周期で被検知物体までの距離が測定でき、逐次制御の冗長な測定周期を短くすることが可能となる。
【0046】
「物体検出装置による基準距離検知処理」
つぎに、上述の物体検出装置により、新たな被検知物体が輝度画像上で得られたときにおける被検知物体までの基準距離を検知する処理を図5を参照して説明する。図5に示す一例では、輝度画像領域31内に大きい被検知物体又は小さい被検知物体が存在する場合について説明する。
【0047】
発光部1からの発光が被検知物体に反射して受光部2に入射して検知される際に、受光部2の受信信号が、異なる受光タイミング間で遷移した場合、発光タイミングと受光タイミング及び光の伝搬遅延時間より被検知物体までの基準距離Lrefを変更する。
【0048】
このとき、演算部13では、輝度画像上での被検知物体を構成する画素群32の割合が大きい場合、被検知物体が自車両から近い位置に存在すると判定して、発光タイミングと受光タイミングとの時間間隔が短い方から被検知物体の探索を行う。これにより、受信信号が、異なる受光タイミング間で遷移したことを早期に検出し、基準距離Lrefを短時間にて得ることが可能となる。
【0049】
逆に、演算部13では、輝度画像上での被検知物体を構成する画素群33が小さい場合、被検知物体が自車両から遠い位置に存在すると判定して、発光タイミングと受光タイミングとの時間間隔が長い方から被検知物体の探索を行う。これにより、受信信号が、異なる露光タイミング間で遷移したことを早期に検出し、被検知物体までの基準距離Lrefを短時間にて得ることが可能となる。
【0050】
「物体検出装置による他の受光タイミング制御処理」
つぎに、上述の物体検出装置による受光タイミングを制御する他の処理について説明する。
【0051】
この受光タイミング制御処理では、受光素子を2次元状に配列した受光素子アレイを受光部2として使用した場合に、輝度画像から複数の被検知物体を検出したときに、演算部13により各被検知物体ごとに受光タイミングを制御する。
【0052】
ここで、露光時間が短い場合又は発光強度が弱い場合、各受光素子の受光した信号成分を感度良く検出するためには、個々の受光素子において繰り返し計測を行い、信号成分を強調する手法が用いられる。このとき、繰り返して計測した受信信号を積分することにより、ランダムノイズ成分を平滑化して、信号成分を強調する。しかし、繰り返し計測を行うことは、同じ処理を繰り返すことになるので、発光部1から発光され、被検知物体で反射された信号光の信号成分を検出する検出周期が長くなるのと等価である一方、信号成分を良好なS/Nにて検出するためには、受光素子の受光面積を大きくすることが効果的である。
【0053】
したがって、本実施形態では、受光素子を2次元状に配置した受光素子アレイとした受光部2を使用し、輝度画像から分類される被検知物体からの反射光を受光する受光素子毎に受光部2の受光タイミングを制御することで、受光部2を構成する複数の受光素子を受光素子群として使用する。そして、複数の受光素子群の受信信号を積算することにより、受光部面積を等価的に大きくすることが可能となるので、発光部1から発光され、被検知物体で反射された信号光の信号成分を感度良く検出することが可能となる。
【0054】
すなわち、図6に示すように、受光部2が受光して取得した輝度画像31内に大きさが異なる被検知物体32,33が存在する場合に、同一の被検知物体を構成する受光素子群の画素群41についてはこの領域のみについて受光信号を積分し、異なる被検知物体を構成する受光素子群の画素群42についてはこの領域のみについて受光信号を積分する。
【0055】
このような処理をする物体検出装置によれば、被検知物体ごとに画素群を区分して受光信号を積分するので、受光素子の面積を大きくすることと等価の効果を得ることができ、受光信号のS/Nを向上させることができる。
【0056】
[物体検出装置による発光/受光タイミング制御処理]
つぎに、上述の物体検出装置において、発光タイミング及び受光タイミングを制御する処理を図7のフローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明では、現在の検出周期Tを第nの検出周期T(n)とする。
【0057】
先ず、ステップS1において、演算部13により、検出周期T(n)にて受光した受光信号から輝度画像を作成して、この輝度画像から被検知対象である被検知物体を構成する画素群を選択して抽出して、ステップS2に処理を進める。
【0058】
ステップS2において、演算部13により、検出周期T(n−1)における被検知物体までの距離L(n−1)が測定されているか否かを判定する。検出周期T(n−1)の被検知物体までの距離が測定されている場合にはステップS3に処理を進めて、定常光のみを受光した際の受光強度と、定常光及び信号光を受光した際の受光強度の強度差、すなわち輝度値差dI(n)を測定して、ステップS4に処理を進める。
【0059】
ステップS4において、演算部13により、測定した輝度値差dI(n)がゼロか否かの判定をし、輝度値差dI(n)がゼロでないの場合はステップS5に処理を進め、距離L(n−1)、輝度値差dI(n−1)及び輝度値差dI(n)に基づいて距離L(n)を算出してステップS6に処理を進めて、輝度値差dI(n)及び距離L(n)を記憶保持して、ステップS7に処理を進める。
【0060】
ステップS7において、演算部13により、距離L(n)及び距離L(n−1)に基づいて、続く検出周期Tにおける被検知物体の移動を予測し、発光タイミングと受光タイミングとの間隔を規定してステップS3に処理を戻し、被検知物体までの距離計測を繰り返す。
【0061】
一方、ステップS4においてdI(n)がゼロと判定した場合にはステップS8に処理を進め、被検知物体までの基準距離Lref(=L(n))を規定して記憶する。
【0062】
ステップS2において検出周期T(n−1)における距離L(n−1)が測定されていないと判定した場合には、ステップS9において、演算部13により、被検知物体の大きさに基づき発光タイミングと受光タイミングとの間隔をどのように変化させるかを規定してステップS10に処理を進める。
【0063】
このとき、演算部13では、図5を参照して説明したように、被検知物体が大きい場合は、最初の受発光間隔を短くし、続く後の検出周期Tで受発光の間隔を徐々に長くしていく。逆に、被検知物体が小さい場合は、最初の受発光間隔を長くし、続く検出周期Tで受発光間隔を徐々に短くしていく。
【0064】
ステップS10及びステップS11ではそれぞれ、ステップS3及びステップS4と同様の処理を行い、定常光のみを受光した際の受光強度と、発光から所定間隔をあけて受光した際の受光強度の輝度値差dI(n)を計測する。そして、輝度値差dI(n)がゼロでない場合にはステップS8に処理を進めて、被検知物体までの基準距離Lref(=L(n))を規定して記憶してステップS2に処理を戻す。また、輝度値差dI(n)がゼロとなった場合にはステップS12に処理を進めて、受発光間隔を続く周期で少し変化させ、再びステップS10にて輝度値差dI(n)の計測を行う。
【0065】
[実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る物体検出装置によれば、被検知物体までの距離を予測して受光タイミングを制御するので、受光時間を長くとることができ、受光信号のS/Nを向上させると共に、反射光の受光強度の変化と基準とする被検知物体までの距離とを用いることにより、同じ受発光のタイミング、すなわち発光部1の発光が被検知物体に反射し、受光部2に入射して検知されるタイミングが連続する測定周期の間で同じであっても、被検知物体までの距離分解能を高めることができる。
【0066】
また、この物体検出装置によれば、定常光及び信号光を含む入射光と、定常光のみからなる入射光の輝度値差の変化量に基づいて発光タイミング又は受光タイミングを制御するので、反射光を受光したときの輝度値差及び受光しないときの濃度値差の変化量より求められる被検知物体の相対移動量から、検出された被検知物体までの距離を基に、次の検出周期中における被検知物体までの距離を予測することが可能となり、求めた被検知物体の移動量から受光タイミングを制御することで、常に被検知物体を捕捉し続けることが可能となる。
【0067】
更に、この物体検出装置によれば、受光素子を2次元アレイ状に配置するので、被検知対象の大きさを捉えて、各被検知物体ごとに受光タイミングを制御することが可能となる。
【0068】
更にまた、この物体検出装置によれば、大きな被検知対象は近くにあり、小さな被検知対象は遠くにあることを利用して、探索方向を近傍から遠方又は遠方から近傍に設定するので、被検知対象の基準距離を短時間にて検出することが可能となる。
【0069】
更にまた、この物体検出装置よれば、受光素子毎に受光のタイミングを制御するのではなく、被検知物体が検出されている画像領域毎に受光のタイミングを制御するので、被検知物体ごとの信号光の信号成分を感度良く検知することが可能となる。
【0070】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【0071】
すなわち、上述した一例では、各検出周期Tにて受光タイミングを制御する一例について説明したが、これに限らず、発光タイミングを制御して、発光タイミングと受光タイミングとの時間間隔を制御しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した物体検出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した物体検出装置の発光タイミング及び受光タイミングを説明するための図である。
【図3】受光タイミングの時間分解能と距離分解能との関係を説明するための図である。
【図4】距離を予測して受光タイミングを制御した場合の輝度値差の変化について説明するための図である。
【図5】本発明を適用した物体検出装置において、被検知物体の画像領域に応じて探索方向を変更する処理について説明するための図である。
【図6】本発明を適用した物体検出装置において、被検知物体の画像領域に応じて発光タイミングを変更する処理について説明するための図である。
【図7】本発明を適用した物体検出装置の発光タイミング及び受光タイミングを制御するときのフローチャートである。
【符号の説明】
1 発光部
2 受光部
3 物体検出処理部
11 発光/受光コントローラ
12 画像記憶部
13 演算部
21 輝度画像領域
22 距離画像領域

Claims (9)

  1. 被検知物体との距離検出を行う領域に向けて光を発光する発光手段と、
    上記発光手段からの発光が被検知物体で反射した信号光及びこの信号光を含まない定常光を受光する受光手段と、
    上記被検知物体から反射した信号光及び定常光の受光信号を保持する受信信号記憶手段と、
    上記発光手段からの発光時刻から所定時間だけずれた時刻での信号光成分を読み取り、所定距離における被検知物体の有無と被検知物体物体の動きを予測する演算手段と、
    上記演算装置の結果に基づき、受光タイミング又は発光タイミングを制御して発光タイミングから受光タイミングまでの時間間隔を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする物体検知装置。
  2. 上記演算手段は、定常光及び信号光を含む入射光と、定常光のみからなる入射光の輝度値差の変化量に基づいて発光タイミング又は受光タイミングを制御することを特徴とする請求項1に記載の物体検知装置。
  3. 上記受光手段は、受光素子を2次元配列して構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の物体検知装置。
  4. 上記演算手段は、上記被検知物体の大きさに基づいて、発光タイミング又は受光タイミングを制御して、異なる受光タイミングにて受光して生成した画像領域を構成する被検知物体との距離を検知することを特徴とする請求項3に記載の物体検知装置。
  5. 上記演算手段は、上記被検知物体の大きさに基づいて、上記被検知物体の探索方向を変更するように発光タイミング又は受光タイミングを制御することを特徴とする請求項3に記載の物体検知装置。
  6. 被検知物体との距離検出を行う領域に向けて光を発光して、被検知物体で反射した信号光及びこの信号光を含まない定常光を受光して自車両から被検知物体までの距離を検知するに際して、
    発光時刻から所定時間だけずれた時刻での信号光成分を読み取り、所定距離における被検知物体の有無と被検知物体物体の動きを予測し、
    被検知物体の予測結果に基づき、受光タイミング又は発光タイミングを制御して発光タイミングから受光タイミングまでの時間間隔を制御して、自車両と被検知物体までの距離を計測すること
    を特徴とする物体検知方法。
  7. 定常光及び信号光を含む入射光と、定常光のみからなる入射光の輝度値差の変化量に基づいて発光タイミング又は受光タイミングを制御することを特徴とする請求項6に記載の物体検知方法。
  8. 2次元配列した受光素子にて光を受光し、
    上記被検知物体の大きさに基づいて、発光タイミング又は受光タイミングを制御して、異なる受光タイミングにて受光して生成した画像領域を構成する被検知物体との距離を検知することを特徴とする請求項6に記載の物体検知方法。
  9. 2次元配列した受光素子にて光を受光し、
    上記被検知物体の大きさに基づいて、上記被検知物体の探索方向を変更するように発光タイミング又は受光タイミングを制御することを特徴とする請求項6に記載の物体検知方法。
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