JP2004011679A - 薄板部締結構造および薄板部締結方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄板を用いて作製された薄板部品における薄板部同士をビスで締結した締結部における薄板の板厚を薄くしながら薄板部間の接続強度を確保し、かつバーリング加工をも省略することが可能な薄板部締結構造および薄板部締結方法を提供する。
【解決手段】本発明の薄板部締結構造は、たとえばダクト用換気扇1のモータ収容部品4のフランジ部と、その直下に配置される部品5の一部とのビス締結部に適用可能である。部品5に折返し部5aを設け、折返し部5aとモータ収容部品4のフランジ部とを重ね、該フランジ部と折返し部5aとを貫通するようにビス10を螺着する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の薄板部締結構造は、たとえばダクト用換気扇1のモータ収容部品4のフランジ部と、その直下に配置される部品5の一部とのビス締結部に適用可能である。部品5に折返し部5aを設け、折返し部5aとモータ収容部品4のフランジ部とを重ね、該フランジ部と折返し部5aとを貫通するようにビス10を螺着する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は薄板部締結構造および薄板部締結方法に関し、特に、バーリング加工を行うことなく、薄板部同士の締結部における母材の厚みを薄くし、かつ薄板部間の接続強度をも確保することが可能な薄板部締結構造および薄板部締結方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、薄板自体からなる部品や、薄板を加工して作製される部品のように薄板を用いた部品は多数存在する。かかる部品を、本願明細書では「薄板部品」と称する。
【0003】
上記の薄板部間を接続する一手法として、ビスを用いた手法を挙げることができる。この手法を採用する場合には、通常、薄板部にタッピング加工を行い、該加工部にビスを螺着する。薄板部へタッピング加工を施す際には、バーリング加工を併用するのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の薄板部の締結構造では薄板部間の接続強度は母材(薄板)の板厚に左右される。たとえばダクト用換気扇のモータを収容する部品と、その直下に配置される部品との接続部のように、ある程度以上の接続強度が要求される接続部において所望の接続強度を得るためには薄板部の母材を厚くする必要があった。そのため、薄板部を有する部品の軽量化を図ることが困難であった。
【0005】
また、上述のようにタッピング加工を施す際にはバーリング加工を行うことが一般的であるが、バーリング加工で精度よく所望の高さの立ちあがり部を形成することは困難であるという問題もあった。
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、薄板部同士の締結部における母材の板厚を薄くしながら薄板部間の接続強度を確保し、かつバーリング加工をも省略することが可能な薄板部締結構造および薄板部締結方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る薄板部締結構造は、第1の薄板部と、折返し部を有する第2の薄板部と、第1の薄板部と上記折返し部とを貫通するように螺着されたビスとを備える。ここで、本発明において「薄板部」とは、数mm以下程度の厚みの板材を用いて作製された部分のことを称する。また、本発明において「折返し部」とは、2重に折り返した場合のみならず、折り返し部を重ね合わせて3重以上の構造とした場合も含まれる。
【0008】
上記のように第2の薄板部の折返し部を第1の薄板部の一部と重ねることにより、ビスを螺着するのに必要な所望の厚みを確保することができる。それにより、第1の薄板部と上記折返し部とを貫通するようにビスを螺着して第1と第2の薄板部を所望の強度で締結することができる。このとき、上記の折返し部により所望の厚みを確保することができるので、母材である第1の薄板部を有する部品の厚みを薄くしながら第1と第2の薄板部間の接続強度を確保することができ、第1の薄板部を有する部品の軽量化を図れる。また、第1の薄板部と上記の折返し部を重ねた構造に直接メネジ部を形成できるので、バーリング加工を省略することもできる。
【0009】
上記第1の薄板部の母材(薄板)の板厚は、たとえばビス径の10%以下程度である。かかる場合に本発明は特に有用である。
【0010】
本発明に係る薄板部締結方法は、次の各工程を備える。第2の薄板部に折返し部を形成する。折返し部と第1の薄板部とを重ねる。第1の薄板部と上記折返し部とを貫通するようにビスを螺着する。上記折返し部は、薄板部品の端部を折り返して形成してもよいが、薄板部品の内部を折り返して重ね合わせて形成してもよい。また、第1の薄板部と上記折返し部の積層構造に直接ビスを螺着してもよいが、この積層構造に予め穴あけ加工を施して穴の内周にメネジを形成し、その後に当該ネジ穴にビスを螺着してもよい。
【0011】
当該薄板部締結方法によれば、上述のように第1と第2の薄板部を所望の強度で締結することができ、かつ第1の薄板部の母材の厚みを薄くすることができる。また、バーリング加工を省略することができるので、薄板部の締結作業を容易に行える。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図5を用いて説明する。図1は本発明を適用した締結部を有するダクト用換気扇1の部分断面図である。
【0013】
図1に示すように、換気扇1は、ファン2と、モータ3と、モータ収容部品4と、部品5〜7と、部品の端部同士をカシメ結合して形成されるカシメ結合部8と、ビス10を用いて締結されるビス締結部9とを備える。
【0014】
モータ収容部品4は、モータ3の外周を取り囲み、金属製の薄板を変形させて形成され、外方に張り出すフランジ部(第1の薄板部)を有する。モータ収容部品4を形成する板材の厚みは、たとえば0.8mm以上1.0mm以下程度である。したがって、モータ収容部品4の上記フランジ部の厚みも、0.8mm以上1.0mm以下程度となる。
【0015】
部品5も、金属製の薄板を変形させて形成される。この部品5を形成する板材の厚みは、たとえば0.4mm程度である。この部品5の上端部(第2の薄板部)に折返し部5aを設ける。図1に示す例では、薄板を2重に折り返して折返し部5aを設けているので、折返し部5aの厚みは0.8mm程度となる。
【0016】
モータ収容部品4の上記フランジ部上に折返し部5aを載置し、該フランジ部と折返し部5aとを貫通するようにビス(ネジ)10を螺着する。それにより、ビス10によって上記フランジ部と折返し部5aとが締結され、モータ収容部品4と部品5とを接続することができる。
【0017】
このとき、折返し部5aを部品5の一部と重ねることにより、ビス10を螺着するのに必要な所望の厚み(たとえば1.6mm〜2.0mm程度以上)を確保することができる。したがって、モータ収容部品4と部品5とを所望の強度で締結することができる。
【0018】
また、折返し部5aにより所望の厚みを確保することができるので、モータ収容部品4の母材の厚みを薄くしながらモータ収容部品4と部品5との接続強度を確保することができる。それにより、モータ収容部品4の軽量化を図れる。
【0019】
さらに、モータ収容部品4と上記の折返し部5aを重ねることにより上述のような所望の厚みを確保することができるので、これらを重ねた構造に直接メネジ部を形成することができる。したがって、バーリング加工を省略することもできる。
【0020】
部品5の下端と部品6の上端とはカシメ結合され、部品6の下端と部品7の上端もカシメ結合される。これらの部品も、たとえば0.4mm程度の厚みの金属製の薄板を変形して形成される。
【0021】
上記のカシメ結合を行うには、図2(a)および(b)に示すカシメパンチ11とカシメダイ12のような1組の金型を用いる。具体的には、図2(a)に示すようにカシメパンチ11とカシメダイ12間に、部品5、6の屈曲端部が互いに部分的に重なるように部品5、6を配置し、その後図2(b)に示すようにカシメパンチ11とカシメダイ12とが近づくようにこれらの少なくとも一方を移動させる。それにより、部品5、6の屈曲端部をかしめて変形させることができ、カシメ結合部8を形成することができる。
【0022】
なお、モータ収容部品4の母材(薄板)の板厚は、たとえばビス10の径の10%以下程度である。このようにモータ収容部品4の母材(薄板)の板厚が薄い場合に、本発明は特に有用である。
【0023】
また、図1に示す例では部品5の母材を2重に折り返して折返し部5aを形成したが、図3(a)および(b)に示すように、折返し部5aを3重構造や4重構造としてもよく、それ以上の積層構造となるように部品5の母材を折り返してもよい。
【0024】
それにより、図3(a)および(b)に示すように、折返し部5aの高さHを高くすることができ、折返し部5aに貫通形成されるネジ穴13をより深く形成することができる。
【0025】
すなわち、折返し部5aにおいて折り返す回数を制御することにより、折返し部5aに貫通形成されるネジ穴13の深さを制御することができる。よって、部品間の接続強度を向上させる必要がある場合には、折り返す回数を多くすればよく、それにより部品のさらなる軽量化も可能となる。
【0026】
また、図1に示す例では部品5の端部を折り返して折返し部5aを形成したが、部品5の内部を選択的に折り返して折返し部を形成してもよい。たとえば図4に示す薄板部品14の内部の点線で囲った部分を矢印にしたがって中央側に折り返し、互いに重ね合わせてもよい。それにより、図5に示すように3重構造の折返し部14aを形成することができる。なお、折返す部分の数を適切に選択することにより、任意の数の薄板を重ね合わせた構造の折返し部を形成することができる。
【0027】
次に、本発明に係る薄板部の締結(接続)方法について説明する。ここでは、図1におけるビス締結部9の形成方法について説明する。
【0028】
まず、部品5の上端部に周知の手法で折返し部を5aを形成する。この折返し部5aとモータ収容部品4のフランジ部とを重ねる。この状態でフランジ部と折返し部5aとを貫通するようにビス10を螺着する。
【0029】
このとき、フランジ部と折返し部5aとを重ねた構造に直接ビス10を螺着してもよいが、該構造に予め穴あけ加工を施して穴の内周にメネジを形成し、その後に当該ネジ穴にビス10を螺着してもよい。
【0030】
本発明に係る薄板部の締結方法によれば、モータ収容部品4と部品5を所望の強度で締結することができ、かつモータ収容部品4の母材の厚みを薄くすることができる。また、タッピング加工の際にバーリング加工を行う必要がなくなるので、モータ収容部品4と部品5間の締結作業を容易に行える。
【0031】
なお、部品5,6間のカシメ結合や、部品6,7間のカシメ結合は、上記締結作業の前後のいずれの時期に行ってもよい。
【0032】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示した実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の締結(接続)構造を含むダクト用換気扇の部分断面図である。
【図2】(a)と(b)は、部品間のカシメ結合方法を説明するための模式図である。
【図3】(a)と(b)は、本発明の折返し部の他の構造例を示す側面図である。
【図4】薄板部品における折返し部のさらに他の例を示す平面図である。
【図5】図4におけるV−V線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 ダクト用換気扇、2 ファン、3 モータ、4 モータ収容部品、5,6,7 部品、5a 折返し部、8 カシメ結合部、9 ビス締結部、10 ビス、11 カシメパンチ、12 カシメダイ、13 ネジ穴、14 薄板部品。
【発明の属する技術分野】
この発明は薄板部締結構造および薄板部締結方法に関し、特に、バーリング加工を行うことなく、薄板部同士の締結部における母材の厚みを薄くし、かつ薄板部間の接続強度をも確保することが可能な薄板部締結構造および薄板部締結方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、薄板自体からなる部品や、薄板を加工して作製される部品のように薄板を用いた部品は多数存在する。かかる部品を、本願明細書では「薄板部品」と称する。
【0003】
上記の薄板部間を接続する一手法として、ビスを用いた手法を挙げることができる。この手法を採用する場合には、通常、薄板部にタッピング加工を行い、該加工部にビスを螺着する。薄板部へタッピング加工を施す際には、バーリング加工を併用するのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の薄板部の締結構造では薄板部間の接続強度は母材(薄板)の板厚に左右される。たとえばダクト用換気扇のモータを収容する部品と、その直下に配置される部品との接続部のように、ある程度以上の接続強度が要求される接続部において所望の接続強度を得るためには薄板部の母材を厚くする必要があった。そのため、薄板部を有する部品の軽量化を図ることが困難であった。
【0005】
また、上述のようにタッピング加工を施す際にはバーリング加工を行うことが一般的であるが、バーリング加工で精度よく所望の高さの立ちあがり部を形成することは困難であるという問題もあった。
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、薄板部同士の締結部における母材の板厚を薄くしながら薄板部間の接続強度を確保し、かつバーリング加工をも省略することが可能な薄板部締結構造および薄板部締結方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る薄板部締結構造は、第1の薄板部と、折返し部を有する第2の薄板部と、第1の薄板部と上記折返し部とを貫通するように螺着されたビスとを備える。ここで、本発明において「薄板部」とは、数mm以下程度の厚みの板材を用いて作製された部分のことを称する。また、本発明において「折返し部」とは、2重に折り返した場合のみならず、折り返し部を重ね合わせて3重以上の構造とした場合も含まれる。
【0008】
上記のように第2の薄板部の折返し部を第1の薄板部の一部と重ねることにより、ビスを螺着するのに必要な所望の厚みを確保することができる。それにより、第1の薄板部と上記折返し部とを貫通するようにビスを螺着して第1と第2の薄板部を所望の強度で締結することができる。このとき、上記の折返し部により所望の厚みを確保することができるので、母材である第1の薄板部を有する部品の厚みを薄くしながら第1と第2の薄板部間の接続強度を確保することができ、第1の薄板部を有する部品の軽量化を図れる。また、第1の薄板部と上記の折返し部を重ねた構造に直接メネジ部を形成できるので、バーリング加工を省略することもできる。
【0009】
上記第1の薄板部の母材(薄板)の板厚は、たとえばビス径の10%以下程度である。かかる場合に本発明は特に有用である。
【0010】
本発明に係る薄板部締結方法は、次の各工程を備える。第2の薄板部に折返し部を形成する。折返し部と第1の薄板部とを重ねる。第1の薄板部と上記折返し部とを貫通するようにビスを螺着する。上記折返し部は、薄板部品の端部を折り返して形成してもよいが、薄板部品の内部を折り返して重ね合わせて形成してもよい。また、第1の薄板部と上記折返し部の積層構造に直接ビスを螺着してもよいが、この積層構造に予め穴あけ加工を施して穴の内周にメネジを形成し、その後に当該ネジ穴にビスを螺着してもよい。
【0011】
当該薄板部締結方法によれば、上述のように第1と第2の薄板部を所望の強度で締結することができ、かつ第1の薄板部の母材の厚みを薄くすることができる。また、バーリング加工を省略することができるので、薄板部の締結作業を容易に行える。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図5を用いて説明する。図1は本発明を適用した締結部を有するダクト用換気扇1の部分断面図である。
【0013】
図1に示すように、換気扇1は、ファン2と、モータ3と、モータ収容部品4と、部品5〜7と、部品の端部同士をカシメ結合して形成されるカシメ結合部8と、ビス10を用いて締結されるビス締結部9とを備える。
【0014】
モータ収容部品4は、モータ3の外周を取り囲み、金属製の薄板を変形させて形成され、外方に張り出すフランジ部(第1の薄板部)を有する。モータ収容部品4を形成する板材の厚みは、たとえば0.8mm以上1.0mm以下程度である。したがって、モータ収容部品4の上記フランジ部の厚みも、0.8mm以上1.0mm以下程度となる。
【0015】
部品5も、金属製の薄板を変形させて形成される。この部品5を形成する板材の厚みは、たとえば0.4mm程度である。この部品5の上端部(第2の薄板部)に折返し部5aを設ける。図1に示す例では、薄板を2重に折り返して折返し部5aを設けているので、折返し部5aの厚みは0.8mm程度となる。
【0016】
モータ収容部品4の上記フランジ部上に折返し部5aを載置し、該フランジ部と折返し部5aとを貫通するようにビス(ネジ)10を螺着する。それにより、ビス10によって上記フランジ部と折返し部5aとが締結され、モータ収容部品4と部品5とを接続することができる。
【0017】
このとき、折返し部5aを部品5の一部と重ねることにより、ビス10を螺着するのに必要な所望の厚み(たとえば1.6mm〜2.0mm程度以上)を確保することができる。したがって、モータ収容部品4と部品5とを所望の強度で締結することができる。
【0018】
また、折返し部5aにより所望の厚みを確保することができるので、モータ収容部品4の母材の厚みを薄くしながらモータ収容部品4と部品5との接続強度を確保することができる。それにより、モータ収容部品4の軽量化を図れる。
【0019】
さらに、モータ収容部品4と上記の折返し部5aを重ねることにより上述のような所望の厚みを確保することができるので、これらを重ねた構造に直接メネジ部を形成することができる。したがって、バーリング加工を省略することもできる。
【0020】
部品5の下端と部品6の上端とはカシメ結合され、部品6の下端と部品7の上端もカシメ結合される。これらの部品も、たとえば0.4mm程度の厚みの金属製の薄板を変形して形成される。
【0021】
上記のカシメ結合を行うには、図2(a)および(b)に示すカシメパンチ11とカシメダイ12のような1組の金型を用いる。具体的には、図2(a)に示すようにカシメパンチ11とカシメダイ12間に、部品5、6の屈曲端部が互いに部分的に重なるように部品5、6を配置し、その後図2(b)に示すようにカシメパンチ11とカシメダイ12とが近づくようにこれらの少なくとも一方を移動させる。それにより、部品5、6の屈曲端部をかしめて変形させることができ、カシメ結合部8を形成することができる。
【0022】
なお、モータ収容部品4の母材(薄板)の板厚は、たとえばビス10の径の10%以下程度である。このようにモータ収容部品4の母材(薄板)の板厚が薄い場合に、本発明は特に有用である。
【0023】
また、図1に示す例では部品5の母材を2重に折り返して折返し部5aを形成したが、図3(a)および(b)に示すように、折返し部5aを3重構造や4重構造としてもよく、それ以上の積層構造となるように部品5の母材を折り返してもよい。
【0024】
それにより、図3(a)および(b)に示すように、折返し部5aの高さHを高くすることができ、折返し部5aに貫通形成されるネジ穴13をより深く形成することができる。
【0025】
すなわち、折返し部5aにおいて折り返す回数を制御することにより、折返し部5aに貫通形成されるネジ穴13の深さを制御することができる。よって、部品間の接続強度を向上させる必要がある場合には、折り返す回数を多くすればよく、それにより部品のさらなる軽量化も可能となる。
【0026】
また、図1に示す例では部品5の端部を折り返して折返し部5aを形成したが、部品5の内部を選択的に折り返して折返し部を形成してもよい。たとえば図4に示す薄板部品14の内部の点線で囲った部分を矢印にしたがって中央側に折り返し、互いに重ね合わせてもよい。それにより、図5に示すように3重構造の折返し部14aを形成することができる。なお、折返す部分の数を適切に選択することにより、任意の数の薄板を重ね合わせた構造の折返し部を形成することができる。
【0027】
次に、本発明に係る薄板部の締結(接続)方法について説明する。ここでは、図1におけるビス締結部9の形成方法について説明する。
【0028】
まず、部品5の上端部に周知の手法で折返し部を5aを形成する。この折返し部5aとモータ収容部品4のフランジ部とを重ねる。この状態でフランジ部と折返し部5aとを貫通するようにビス10を螺着する。
【0029】
このとき、フランジ部と折返し部5aとを重ねた構造に直接ビス10を螺着してもよいが、該構造に予め穴あけ加工を施して穴の内周にメネジを形成し、その後に当該ネジ穴にビス10を螺着してもよい。
【0030】
本発明に係る薄板部の締結方法によれば、モータ収容部品4と部品5を所望の強度で締結することができ、かつモータ収容部品4の母材の厚みを薄くすることができる。また、タッピング加工の際にバーリング加工を行う必要がなくなるので、モータ収容部品4と部品5間の締結作業を容易に行える。
【0031】
なお、部品5,6間のカシメ結合や、部品6,7間のカシメ結合は、上記締結作業の前後のいずれの時期に行ってもよい。
【0032】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示した実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の締結(接続)構造を含むダクト用換気扇の部分断面図である。
【図2】(a)と(b)は、部品間のカシメ結合方法を説明するための模式図である。
【図3】(a)と(b)は、本発明の折返し部の他の構造例を示す側面図である。
【図4】薄板部品における折返し部のさらに他の例を示す平面図である。
【図5】図4におけるV−V線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 ダクト用換気扇、2 ファン、3 モータ、4 モータ収容部品、5,6,7 部品、5a 折返し部、8 カシメ結合部、9 ビス締結部、10 ビス、11 カシメパンチ、12 カシメダイ、13 ネジ穴、14 薄板部品。
Claims (2)
- 第1の薄板部と、
折返し部を有する第2の薄板部と、
前記第1の薄板部と前記折返し部とを貫通するように螺着されたビスと、
を備えた、薄板部締結構造。 - 第2の薄板部に折返し部を形成する工程と、
前記折返し部と第1の薄板部とを重ねる工程と、
前記第1の薄板部と前記折返し部とを貫通するようにビスを螺着する工程と、
を備えた、薄板部締結方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002162582A JP2004011679A (ja) | 2002-06-04 | 2002-06-04 | 薄板部締結構造および薄板部締結方法 |
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JP2002162582A JP2004011679A (ja) | 2002-06-04 | 2002-06-04 | 薄板部締結構造および薄板部締結方法 |
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JP2004011679A true JP2004011679A (ja) | 2004-01-15 |
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ID=30431293
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JP2002162582A Withdrawn JP2004011679A (ja) | 2002-06-04 | 2002-06-04 | 薄板部締結構造および薄板部締結方法 |
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JP (1) | JP2004011679A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011214802A (ja) * | 2010-04-02 | 2011-10-27 | Daikin Industries Ltd | 筐体及びこれを備えた空気調和装置 |
CN102896190A (zh) * | 2011-07-28 | 2013-01-30 | 松下空调器研究开发(马来西亚)有限公司 | 用于提高金属板的紧固力矩的方法 |
-
2002
- 2002-06-04 JP JP2002162582A patent/JP2004011679A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011214802A (ja) * | 2010-04-02 | 2011-10-27 | Daikin Industries Ltd | 筐体及びこれを備えた空気調和装置 |
CN102896190A (zh) * | 2011-07-28 | 2013-01-30 | 松下空调器研究开发(马来西亚)有限公司 | 用于提高金属板的紧固力矩的方法 |
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