JP2004010949A - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス吹出口への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、成膜時の膜厚均一性を向上させる。
【解決手段】ガスAをガス供給部1内に導入するガス導入管2a、2a´、およびガスBをガス供給部1内に導入するガス導入管2b、2b´をそれぞれ複数設け、ガス導入管2a、2a´、2b、2b´をそれぞれ流れる反応ガスの流量を制御した後、これらの反応ガスA、Bをガス吹出口3から吹き出す。
【選択図】 図1
【解決手段】ガスAをガス供給部1内に導入するガス導入管2a、2a´、およびガスBをガス供給部1内に導入するガス導入管2b、2b´をそれぞれ複数設け、ガス導入管2a、2a´、2b、2b´をそれぞれ流れる反応ガスの流量を制御した後、これらの反応ガスA、Bをガス吹出口3から吹き出す。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は成膜装置および成膜方法に関し、特に、CVD成膜装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のCVD成膜装置では、ウェハ上に吹き出された反応ガスが対流して、反応性生物がガス吹出口などに付着することを防止するため、不活性ガスのカーテン流を流し、反応ガスおよび不活性ガスの層流制御を行いながら、反応ガスを吹き出す方法がある。
【0003】
図4(a)は、従来の成膜装置の概略構成を示す斜視図、図5(a)は、図4(a)のX2−X2で成膜装置を切断した断面図、図5(b)は、図4(a)のY2−Y2で成膜装置を切断した断面図である。
図4(a)および図5において、成膜装置には、ウェハWを搬送する搬送ベルトHB2が設けられ、搬送ベルトHB2の上方には、反応ガスをウェハW上に供給するガス供給部31が設けられている。
【0004】
そして、ガス供給部31には、ガスAをガス供給部31内に導入するガス導入管32a、ガスBをガス供給部31内に導入するガス導入管32b、不活性ガスCをガス供給部31内に導入するガス導入管32cが設けられるとともに、搬送ベルトHB2と対向する面には、ガス吹出口33が設けられている。
ここで、ガス吹出口33は、ウェハWの径に対応して、ウェハWの搬送方向と直交する方向に延伸されたスリット形状を有している。
【0005】
また、ガス供給部31には、図5(a)に示すように、ガスA、Bおよび不活性ガスCの層流制御を行う層流制御部31aおよびガス吹出口33を介して吹き出された反応ガスを排気する排気部31bが設けられている。
そして、ガスA、Bおよび不活性ガスCが導入管32a、32b、32cを介してガス供給部31に導入されると、図5(a)に示すように、ガス供給部31にて、不活性ガスCのカーテン流がガスA、Bの流れの間に生成され、これらのガスA、B、Cが層流を形成したまま、ガス吹出口33を介してウェハW上に吹き出される。
【0006】
そして、ウェハW上に吹き出されたガスA、BはウェハW上で反応して、積層膜M2が、ウェハWの搬送方向と直交する方向にスリット状に形成される。
そして、ウェハWを搬送しつつ、ガスA、BをウェハW上で連続して吹き出すことにより、積層膜M2をウェハW全面に形成することができる。
ここで、ガスA、Bは、不活性ガスCのカーテン流により仕切られた状態で吹き出されるので、ガスA、Bがガス吹出口33付近で反応することを抑制することができ、反応生成物がガス吹出口33に付着することを低減することができる。
【0007】
そして、ウェハW上に吹き出されたガスA、Bは排気部31bに引き込まれ、排気部31bを介して排気される。
ここで、不活性ガスCは、ガス供給部31の隔壁を介して排気部31b内にも吹き出され、排気部31bの隔壁には、不活性ガスCからなるシールド層が形成される。
【0008】
このため、ウェハW上に吹き出されたガスA、Bが排気部31bの隔壁上で反応することを抑制することができ、反応生成物が排気部31b内に付着することを低減することができる。
この結果、反応生成物がウェハWに落下し、ウェハW上に異物が発生することを抑制することができる。
【0009】
ここで、不活性ガスCのカーテン流またはシールド層をガス供給部31内で実現するために、ガス供給部31には、編目構造または微細孔を有する部品が組み込まれる。
このため、この部分での機械的強度が低くなり、部品交換などで変形し易くなったり、長期間の装置の稼動により、編目または微細孔などの目詰まりを起こし易くなったりする。
【0010】
このため、ガス吹出口33を介して吹き出されるガスA、B、Cの流量分布が変化し、図4(b)に示すように、ウェハW上での積層膜M2の膜厚分布が不均一になることがある。
一方、特開昭59−55343号公報、特開平7−22341号公報、特開平10−189455号公報、実開昭61−81139号公報および実開昭63−128720号公報には、ガス吹出口を複数に分割し、分割されたガス吹出口ごとにガス流量を制御することにより、ウェハ上での膜厚分布の均一化を図る方法が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ウェハ上での膜厚分布の均一化を図るために、ガス吹出口を複数に分割する方法では、ガス吹出口の隔壁面積が増加し、ガス吹出口への反応生成物の付着量が増大するため、ウェハ上での異物の発生が促進されるという問題があった。
【0012】
そこで、本発明の目的は、ガス吹出口への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能な成膜装置および成膜方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1記載の成膜装置によれば、反応ガスを吹き出すガス吹出口と、前記ガス吹出口における反応ガスの流量の面内分布を入口側で制御する流量分布制御部とを備えることを特徴とする。
これにより、反応ガスの流量の面内分布を生成してから、反応ガスを吹き出すことが可能なる。
【0014】
このため、ガス吹出口を分割することなく、反応ガスの吹出位置に応じて、反応ガスの流量を変化させることが可能となることから、ガス吹出口への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能となる。
また、請求項2記載の成膜装置によれば、反応ガスの導入経路を入口側で複数に分割する分割手段と、前記分割された導入経路を流れる反応ガスの流量を制御する流量制御手段と、前記流量の制御された反応ガスの導入経路を出口側で集約する集約手段と、前記集約された反応ガスを吹き出す吹出手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
これにより、反応ガスの流量の面内分布を容易に生成することが可能となるとともに、その面内分布を保ったまま、反応ガスを1個の吹出口から吹き出すことが可能となる。
このため、ガス吹出口を分割することなく、ウェハ面上での反応ガスの流量を変化させることが可能となり、ガス吹出口への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能となる。
【0016】
また、請求項3記載の成膜装置によれば、反応ガスを吹き出すガス吹出口と、前記ガス吹出口に反応ガスを供給するガス供給部と、前記ガス吹出口に対して複数設けられ、前記ガス供給部に反応ガスを導入するガス導入部と、前記ガス導入部による前記反応ガスの導入量を制御する導入量制御部とを備えることを特徴とする。
【0017】
これにより、反応ガスの入口側で反応ガスの流量分布を制御することが可能となり、ガス吹出口を分割することなく、反応ガスの流量分布を制御することが可能となる。
このため、ガス吹出口の隔壁面積を増大させることなく、ウェハ面上での反応ガスの流量を変化させることが可能となり、ガス吹出口への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能となる。
【0018】
また、請求項4記載の成膜装置によれば、ウェハを搬送する搬送部と、前記搬送部の上方に設けられ、反応ガスを吹き出す開口部が前記ウェハの搬送方向と直交する方向にスリット状に形成されたガス吹出口と、前記ガス吹出口に反応ガスを供給するガス供給部と、前記ガス吹出口に対して複数設けられ、前記ガス供給部に反応ガスを導入するガス導入部と、前記ガス導入部による前記反応ガスの導入量を制御する導入量制御部とを備えることを特徴とする。
【0019】
これにより、反応ガスの入口側で反応ガスの流量分布を制御することが可能となり、ガス吹出口をスリット状に形成した場合においても、ガス吹出口を分割することなく、ガス吹出口全面での反応ガスの流量分布を均一化することが可能となる。
このため、ガス吹出口の隔壁面積を増大させることなく、ウェハ全面での反応ガスの流量を均一化することが可能となることから、ガス吹出口への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能となる。
【0020】
また、請求項5記載の成膜装置によれば、前記反応ガスの吹き出し方向に沿って、前記反応ガスを挟み込むように不活性ガスのカーテン流を生成するカーテン流生成部をさらに備えることを特徴とする。
これにより、反応ガスを不活性ガスのカーテン流で仕切りつつ、反応ガスを吹き出すことが可能となる。
【0021】
このため、反応ガスがガス吹出口付近で反応することを抑制しつつ、反応ガスをウェハ上に供給することができ、反応生成物がガス吹出口に付着することを低減することができる。
また、請求項6記載の成膜装置によれば、前記導入量制御部は、前記反応ガスの導入量を前記ガス導入部ごとに制御することを特徴とする。
【0022】
これにより、反応ガスの導入経路を複数設けた場合においても、反応ガスの導入量を導入経路ごとに制御して、反応ガスの流量分布を制御することが可能となり、ガス吹出口が変形した場合においても、ガス吹出口を分割することなく、反応ガスの吹出量の均一化を図ることが可能となる。
また、請求項7記載の成膜装置によれば、前記導入量制御部は、前記ガス導入部による前記反応ガスの導入量の流量配分を制御することを特徴とする。
【0023】
これにより、ガス供給源が1個しかない場合においても、反応ガスの導入量を導入経路ごとに制御して、反応ガスの流量分布を制御することが可能となり、ガス吹出口が変形した場合においても、ガス吹出口を分割することなく、反応ガスの吹出量の均一化を図ることが可能となる。
また、請求項8記載の成膜方法によれば、反応ガスの流量の面内分布を生成するステップと、前記反応ガスの面内分布を維持しつつ、吹出面が連続した吹出口から前記反応ガスを吹き出すステップとを備えることを特徴とする。
【0024】
これにより、ガス吹出口を分割することなく、吹出位置に応じて反応ガスの流量を変化させることが可能となり、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能となるとともに、隔壁構造を複雑化させることなく、ガスの層流制御を行うことが可能となることから、ガス吹出口への反応生成物の付着を容易に低減することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る成膜装置について、図面を参照しながら説明する。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係る成膜装置の概略構成を示す斜視図、図2(a)は、図1(a)のX1−X1で成膜装置を切断した断面図、図2(b)は、図1(a)のY1−Y1で成膜装置を切断した断面図である。
【0026】
図1(a)および図2において、成膜装置には、ウェハWを搬送する搬送ベルトHB1が設けられ、搬送ベルトHB1の上方には、反応ガスをウェハW上に供給するガス供給部1が設けられている。
そして、ガス供給部1には、ガスAをガス供給部1内に導入する複数のガス導入管2a、2a´、ガスBをガス供給部1内に導入する複数のガス導入管2b、2b´、および不活性ガスCをガス供給部1内に導入するガス導入管2cが設けられるとともに、搬送ベルトHB1と対向する面には、ガス吹出口3が設けられている。
【0027】
ここで、ガス吹出口3は、ウェハWの径に対応して、ウェハWの搬送方向と直交する方向に延伸されたスリット形状を有し、図2(b)に示すように、ガス導入管2a、2a´およびガス導入管2b、2b´はそれぞれウェハWの搬送方向と直交する方向に配列されている。
また、ガス供給部1には、図2(a)に示すように、ガスA、Bおよび不活性ガスCの層流制御を行う層流制御部1aおよびガス吹出口3を介して吹き出された反応ガスを排気する排気部1bが設けられている。
【0028】
そして、ガスA、Bおよび不活性ガスCがガス導入管2a、2a´、2b、2b´、2cをそれぞれ介してガス供給部1に導入されると、図2(a)に示すように、ガス供給部1にて、不活性ガスCのカーテン流がガスA、Bの流れの間に生成され、これらのガスA、B、Cが層流を形成したまま、ガス吹出口3を介してウェハW上に吹き出される。
【0029】
そして、ウェハW上に吹き出されたガスA、BはウェハW上で反応して、積層膜M1が、ウェハWの搬送方向と直交する方向にスリット状に形成される。
そして、ウェハWを搬送しつつ、ガスA、BをウェハW上で連続して吹き出すことにより、積層膜M1をウェハW全面に形成することができる。
ここで、ガスA、B、Cの層流を形成し、ガスA、Bを不活性ガスCのカーテン流で仕切られた状態で吹き出すことにより、ガスA、Bがガス吹出口3付近で反応することを抑制することができ、反応生成物がガス吹出口3に付着することを低減することが可能となる。
【0030】
そして、ウェハW上に吹き出されたガスA、Bは排気部1b内に引き込まれ、排気部1bを介して排気される。
ここで、不活性ガスCは、ガス供給部1の隔壁を介して排気部1b内にも吹き出され、不活性ガスCからなるシールド層が排気部1bの隔壁に形成される。
これにより、ウェハW上に吹き出されたガスA、Bが排気部1bの隔壁上で反応することを抑制することができ、反応生成物が排気部1b内に付着することを低減することができる。
【0031】
ここで、不活性ガスCのカーテン流またはシールド層をガス供給部1に実現するために、ガス供給部1には、編目構造または微細孔を有する部品が組み込まれる。
そして、この部品が部品交換などで変形したり、長期間の装置の稼動により、編目または微細孔などの目詰まりを起こしたために、ガス吹出口3を介して吹き出されるガスA、B、Cの流量分布が変化した場合、ガス導入管2a、2a´にそれぞれ導入されるガスAの導入量およびガス導入管2b、2b´にそれぞれ導入されるガスBの導入量をそれぞれ制御することにより、ガス吹出口3を介して吹き出されるガスA、Bの面内分布をそれぞれ制御する。
【0032】
これにより、ガス吹出口3が変形した場合においても、ガス吹出口3を分割することなく、ガス吹出口3を介して吹き出されるガスA、Bの流量分布をそれぞれ均一化することができ、図1(b)に示すように、ガス吹出口3への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、ウェハW上での積層膜M1の膜厚分布の均一化を図ることができる。
【0033】
また、ガスA、Bの流量分布をそれぞれ均一化するために、ガス吹出口3を分割する必要がなくなることから、ガスA、Bを不活性ガスCのカーテン流で仕切る場合においても、ガス供給部1の隔壁構造を複雑化させることなく、不活性ガスCのカーテン流を実現して、ガス吹出口3付近でのガスA、Bの反応を抑制することが可能となる。
【0034】
図3(a)は、本発明の第1実施形態に係る成膜装置の流量制御方法を示す図である。
図3(a)において、ガス供給源11a、11a´はガスAを供給し、ガス供給源11b、11b´はガスBを供給し、ガス供給源11cは不活性ガスCを供給する。
【0035】
そして、ガス供給源11aはガス導入管2aに接続され、ガス供給源11a´はガス導入管2a´に接続され、ガス供給源11bはガス導入管2bに接続され、ガス供給源11b´はガス導入管2b´に接続され、ガス供給源11cはガス導入管2cに接続される。
そして、ガス供給源11aから供給されるガスAは、開閉バルブ12aにより送出制御が行われるとともに、流量調整バルブ13aにより流量制御が行われ、ガス供給源11a´から供給されるガスAは、開閉バルブ12a´により送出制御が行われるとともに、流量調整バルブ13a´により流量制御が行われ、ガス供給源11bから供給されるガスBは、開閉バルブ12bにより送出制御が行われるとともに、流量調整バルブ13bにより流量制御が行われ、ガス供給源11b´から供給されるガスBは、開閉バルブ12b´により送出制御が行われるとともに、流量調整バルブ13b´により流量制御が行われ、ガス供給源11cから供給されるガスCは、開閉バルブ12cにより送出制御が行われるとともに、流量調整バルブ13cにより流量制御が行われる。
【0036】
これにより、ガスA、Bの導入経路を複数設けた場合においても、流量調整バルブ13a、13a´、13b、13b´を操作するだけで、各導入経路ごとにガスA、Bの流量を制御することが可能となり、ガスA、Bの流量分布を容易に制御することが可能となる。
図3(b)は、本発明の第2実施形態に係る成膜装置の流量制御方法を示す図である。
【0037】
図3(b)において、ガス供給源21aはガスAを供給し、ガス供給源21bはガスBを供給し、ガス供給源11cは不活性ガスCを供給する。
そして、ガス供給源21aはガス導入管2a、2a´に接続され、ガス供給源21bはガス導入管2b、2b´に接続され、ガス供給源21cはガス導入管2cに接続される。
【0038】
そして、ガス供給源21aから供給されるガスAは、開閉バルブ22aにより送出制御が行われるとともに、配分量調整バルブ23aにより配分量制御が行われ、ガス供給源21bから供給されるガスBは、開閉バルブ22bにより送出制御が行われるとともに、配分量調整バルブ23bにより配分量制御が行われ、ガス供給源21cから供給されるガスCは、開閉バルブ22cにより送出制御が行われるとともに、流量調整バルブ23cにより流量制御が行われる。
【0039】
これにより、ガスA、Bの導入経路を複数設けた場合においても、ガスA、Bのガス供給源21a、21bを1個ずつ設けるだけで、各導入経路ごとにガスA、Bの流量を制御することが可能となり、ガスA、Bの流量分布を容易に制御することが可能となる。
なお、上述した実施形態では、ガス吹出口3が変形した際に、ウェハW上に吹き出されるガスA、Bの流量が均一化されるように、ウェハW上に吹き出されるガスA、Bの流量を制御する方法について説明したが、ウェハW上の温度分布が一様でないために、ウェハW上に形成される膜厚が不均一となる場合においても、ガスA、Bの流量制御を行ってもよい。
【0040】
すなわち、ウェハW上の温度分布に対応して、ウェハW上に吹き出されるガスA、Bの流量を異ならせることにより、ウェハW上に形成される膜厚の均一化を図るようにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、反応ガスの流量の面内分布を入口側で制御することにより、ガス吹出口を分割することなく、吹出位置に応じて反応ガスの流量を変化させることが可能となることから、ガス吹出口への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明の一実施形態に係る成膜装置の概略構成を示す斜視図、図1(b)は、図1(a)のZ1−Z1線でウェハWを切断した断面図である。
【図2】図2(a)は、図1(a)のX1−X1で成膜装置を切断した断面図、図2(b)は、図1(a)のY1−Y1で成膜装置を切断した断面図である。
【図3】図3(a)は、本発明の第1実施形態に係る成膜装置の流量制御方法を示す図、図3(b)は、本発明の第2実施形態に係る成膜装置の流量制御方法を示す図である。
【図4】図4(a)は、従来の成膜装置の概略構成を示す斜視図、図4(b)は、図4(a)のZ2−Z2線でウェハWを切断した断面図である。
【図5】図5(a)は、図4(a)のX2−X2で成膜装置を切断した断面図、図5(b)は、図4(a)のY2−Y2で成膜装置を切断した断面図である。
【符号の説明】
1 ガス供給部
1a 層流制御部
1b 排気部
2a、2a´、2b、2b´、2c ガス導入管
3 ガス吹出口
HB1 搬送ベルト
W ウェハ
M1 堆積膜
11a、11a´、11b、11b´、11c、21a、21b、21c ガス供給源
12a、12a´、12b、12b´、12c、22a、22b、22c 開閉バルブ
13a、13a´、13b、13b´、13c 流量調整バルブ
23a、23b 配分量調整バルブ
【発明の属する技術分野】
本発明は成膜装置および成膜方法に関し、特に、CVD成膜装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のCVD成膜装置では、ウェハ上に吹き出された反応ガスが対流して、反応性生物がガス吹出口などに付着することを防止するため、不活性ガスのカーテン流を流し、反応ガスおよび不活性ガスの層流制御を行いながら、反応ガスを吹き出す方法がある。
【0003】
図4(a)は、従来の成膜装置の概略構成を示す斜視図、図5(a)は、図4(a)のX2−X2で成膜装置を切断した断面図、図5(b)は、図4(a)のY2−Y2で成膜装置を切断した断面図である。
図4(a)および図5において、成膜装置には、ウェハWを搬送する搬送ベルトHB2が設けられ、搬送ベルトHB2の上方には、反応ガスをウェハW上に供給するガス供給部31が設けられている。
【0004】
そして、ガス供給部31には、ガスAをガス供給部31内に導入するガス導入管32a、ガスBをガス供給部31内に導入するガス導入管32b、不活性ガスCをガス供給部31内に導入するガス導入管32cが設けられるとともに、搬送ベルトHB2と対向する面には、ガス吹出口33が設けられている。
ここで、ガス吹出口33は、ウェハWの径に対応して、ウェハWの搬送方向と直交する方向に延伸されたスリット形状を有している。
【0005】
また、ガス供給部31には、図5(a)に示すように、ガスA、Bおよび不活性ガスCの層流制御を行う層流制御部31aおよびガス吹出口33を介して吹き出された反応ガスを排気する排気部31bが設けられている。
そして、ガスA、Bおよび不活性ガスCが導入管32a、32b、32cを介してガス供給部31に導入されると、図5(a)に示すように、ガス供給部31にて、不活性ガスCのカーテン流がガスA、Bの流れの間に生成され、これらのガスA、B、Cが層流を形成したまま、ガス吹出口33を介してウェハW上に吹き出される。
【0006】
そして、ウェハW上に吹き出されたガスA、BはウェハW上で反応して、積層膜M2が、ウェハWの搬送方向と直交する方向にスリット状に形成される。
そして、ウェハWを搬送しつつ、ガスA、BをウェハW上で連続して吹き出すことにより、積層膜M2をウェハW全面に形成することができる。
ここで、ガスA、Bは、不活性ガスCのカーテン流により仕切られた状態で吹き出されるので、ガスA、Bがガス吹出口33付近で反応することを抑制することができ、反応生成物がガス吹出口33に付着することを低減することができる。
【0007】
そして、ウェハW上に吹き出されたガスA、Bは排気部31bに引き込まれ、排気部31bを介して排気される。
ここで、不活性ガスCは、ガス供給部31の隔壁を介して排気部31b内にも吹き出され、排気部31bの隔壁には、不活性ガスCからなるシールド層が形成される。
【0008】
このため、ウェハW上に吹き出されたガスA、Bが排気部31bの隔壁上で反応することを抑制することができ、反応生成物が排気部31b内に付着することを低減することができる。
この結果、反応生成物がウェハWに落下し、ウェハW上に異物が発生することを抑制することができる。
【0009】
ここで、不活性ガスCのカーテン流またはシールド層をガス供給部31内で実現するために、ガス供給部31には、編目構造または微細孔を有する部品が組み込まれる。
このため、この部分での機械的強度が低くなり、部品交換などで変形し易くなったり、長期間の装置の稼動により、編目または微細孔などの目詰まりを起こし易くなったりする。
【0010】
このため、ガス吹出口33を介して吹き出されるガスA、B、Cの流量分布が変化し、図4(b)に示すように、ウェハW上での積層膜M2の膜厚分布が不均一になることがある。
一方、特開昭59−55343号公報、特開平7−22341号公報、特開平10−189455号公報、実開昭61−81139号公報および実開昭63−128720号公報には、ガス吹出口を複数に分割し、分割されたガス吹出口ごとにガス流量を制御することにより、ウェハ上での膜厚分布の均一化を図る方法が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ウェハ上での膜厚分布の均一化を図るために、ガス吹出口を複数に分割する方法では、ガス吹出口の隔壁面積が増加し、ガス吹出口への反応生成物の付着量が増大するため、ウェハ上での異物の発生が促進されるという問題があった。
【0012】
そこで、本発明の目的は、ガス吹出口への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能な成膜装置および成膜方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1記載の成膜装置によれば、反応ガスを吹き出すガス吹出口と、前記ガス吹出口における反応ガスの流量の面内分布を入口側で制御する流量分布制御部とを備えることを特徴とする。
これにより、反応ガスの流量の面内分布を生成してから、反応ガスを吹き出すことが可能なる。
【0014】
このため、ガス吹出口を分割することなく、反応ガスの吹出位置に応じて、反応ガスの流量を変化させることが可能となることから、ガス吹出口への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能となる。
また、請求項2記載の成膜装置によれば、反応ガスの導入経路を入口側で複数に分割する分割手段と、前記分割された導入経路を流れる反応ガスの流量を制御する流量制御手段と、前記流量の制御された反応ガスの導入経路を出口側で集約する集約手段と、前記集約された反応ガスを吹き出す吹出手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
これにより、反応ガスの流量の面内分布を容易に生成することが可能となるとともに、その面内分布を保ったまま、反応ガスを1個の吹出口から吹き出すことが可能となる。
このため、ガス吹出口を分割することなく、ウェハ面上での反応ガスの流量を変化させることが可能となり、ガス吹出口への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能となる。
【0016】
また、請求項3記載の成膜装置によれば、反応ガスを吹き出すガス吹出口と、前記ガス吹出口に反応ガスを供給するガス供給部と、前記ガス吹出口に対して複数設けられ、前記ガス供給部に反応ガスを導入するガス導入部と、前記ガス導入部による前記反応ガスの導入量を制御する導入量制御部とを備えることを特徴とする。
【0017】
これにより、反応ガスの入口側で反応ガスの流量分布を制御することが可能となり、ガス吹出口を分割することなく、反応ガスの流量分布を制御することが可能となる。
このため、ガス吹出口の隔壁面積を増大させることなく、ウェハ面上での反応ガスの流量を変化させることが可能となり、ガス吹出口への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能となる。
【0018】
また、請求項4記載の成膜装置によれば、ウェハを搬送する搬送部と、前記搬送部の上方に設けられ、反応ガスを吹き出す開口部が前記ウェハの搬送方向と直交する方向にスリット状に形成されたガス吹出口と、前記ガス吹出口に反応ガスを供給するガス供給部と、前記ガス吹出口に対して複数設けられ、前記ガス供給部に反応ガスを導入するガス導入部と、前記ガス導入部による前記反応ガスの導入量を制御する導入量制御部とを備えることを特徴とする。
【0019】
これにより、反応ガスの入口側で反応ガスの流量分布を制御することが可能となり、ガス吹出口をスリット状に形成した場合においても、ガス吹出口を分割することなく、ガス吹出口全面での反応ガスの流量分布を均一化することが可能となる。
このため、ガス吹出口の隔壁面積を増大させることなく、ウェハ全面での反応ガスの流量を均一化することが可能となることから、ガス吹出口への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能となる。
【0020】
また、請求項5記載の成膜装置によれば、前記反応ガスの吹き出し方向に沿って、前記反応ガスを挟み込むように不活性ガスのカーテン流を生成するカーテン流生成部をさらに備えることを特徴とする。
これにより、反応ガスを不活性ガスのカーテン流で仕切りつつ、反応ガスを吹き出すことが可能となる。
【0021】
このため、反応ガスがガス吹出口付近で反応することを抑制しつつ、反応ガスをウェハ上に供給することができ、反応生成物がガス吹出口に付着することを低減することができる。
また、請求項6記載の成膜装置によれば、前記導入量制御部は、前記反応ガスの導入量を前記ガス導入部ごとに制御することを特徴とする。
【0022】
これにより、反応ガスの導入経路を複数設けた場合においても、反応ガスの導入量を導入経路ごとに制御して、反応ガスの流量分布を制御することが可能となり、ガス吹出口が変形した場合においても、ガス吹出口を分割することなく、反応ガスの吹出量の均一化を図ることが可能となる。
また、請求項7記載の成膜装置によれば、前記導入量制御部は、前記ガス導入部による前記反応ガスの導入量の流量配分を制御することを特徴とする。
【0023】
これにより、ガス供給源が1個しかない場合においても、反応ガスの導入量を導入経路ごとに制御して、反応ガスの流量分布を制御することが可能となり、ガス吹出口が変形した場合においても、ガス吹出口を分割することなく、反応ガスの吹出量の均一化を図ることが可能となる。
また、請求項8記載の成膜方法によれば、反応ガスの流量の面内分布を生成するステップと、前記反応ガスの面内分布を維持しつつ、吹出面が連続した吹出口から前記反応ガスを吹き出すステップとを備えることを特徴とする。
【0024】
これにより、ガス吹出口を分割することなく、吹出位置に応じて反応ガスの流量を変化させることが可能となり、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能となるとともに、隔壁構造を複雑化させることなく、ガスの層流制御を行うことが可能となることから、ガス吹出口への反応生成物の付着を容易に低減することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る成膜装置について、図面を参照しながら説明する。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係る成膜装置の概略構成を示す斜視図、図2(a)は、図1(a)のX1−X1で成膜装置を切断した断面図、図2(b)は、図1(a)のY1−Y1で成膜装置を切断した断面図である。
【0026】
図1(a)および図2において、成膜装置には、ウェハWを搬送する搬送ベルトHB1が設けられ、搬送ベルトHB1の上方には、反応ガスをウェハW上に供給するガス供給部1が設けられている。
そして、ガス供給部1には、ガスAをガス供給部1内に導入する複数のガス導入管2a、2a´、ガスBをガス供給部1内に導入する複数のガス導入管2b、2b´、および不活性ガスCをガス供給部1内に導入するガス導入管2cが設けられるとともに、搬送ベルトHB1と対向する面には、ガス吹出口3が設けられている。
【0027】
ここで、ガス吹出口3は、ウェハWの径に対応して、ウェハWの搬送方向と直交する方向に延伸されたスリット形状を有し、図2(b)に示すように、ガス導入管2a、2a´およびガス導入管2b、2b´はそれぞれウェハWの搬送方向と直交する方向に配列されている。
また、ガス供給部1には、図2(a)に示すように、ガスA、Bおよび不活性ガスCの層流制御を行う層流制御部1aおよびガス吹出口3を介して吹き出された反応ガスを排気する排気部1bが設けられている。
【0028】
そして、ガスA、Bおよび不活性ガスCがガス導入管2a、2a´、2b、2b´、2cをそれぞれ介してガス供給部1に導入されると、図2(a)に示すように、ガス供給部1にて、不活性ガスCのカーテン流がガスA、Bの流れの間に生成され、これらのガスA、B、Cが層流を形成したまま、ガス吹出口3を介してウェハW上に吹き出される。
【0029】
そして、ウェハW上に吹き出されたガスA、BはウェハW上で反応して、積層膜M1が、ウェハWの搬送方向と直交する方向にスリット状に形成される。
そして、ウェハWを搬送しつつ、ガスA、BをウェハW上で連続して吹き出すことにより、積層膜M1をウェハW全面に形成することができる。
ここで、ガスA、B、Cの層流を形成し、ガスA、Bを不活性ガスCのカーテン流で仕切られた状態で吹き出すことにより、ガスA、Bがガス吹出口3付近で反応することを抑制することができ、反応生成物がガス吹出口3に付着することを低減することが可能となる。
【0030】
そして、ウェハW上に吹き出されたガスA、Bは排気部1b内に引き込まれ、排気部1bを介して排気される。
ここで、不活性ガスCは、ガス供給部1の隔壁を介して排気部1b内にも吹き出され、不活性ガスCからなるシールド層が排気部1bの隔壁に形成される。
これにより、ウェハW上に吹き出されたガスA、Bが排気部1bの隔壁上で反応することを抑制することができ、反応生成物が排気部1b内に付着することを低減することができる。
【0031】
ここで、不活性ガスCのカーテン流またはシールド層をガス供給部1に実現するために、ガス供給部1には、編目構造または微細孔を有する部品が組み込まれる。
そして、この部品が部品交換などで変形したり、長期間の装置の稼動により、編目または微細孔などの目詰まりを起こしたために、ガス吹出口3を介して吹き出されるガスA、B、Cの流量分布が変化した場合、ガス導入管2a、2a´にそれぞれ導入されるガスAの導入量およびガス導入管2b、2b´にそれぞれ導入されるガスBの導入量をそれぞれ制御することにより、ガス吹出口3を介して吹き出されるガスA、Bの面内分布をそれぞれ制御する。
【0032】
これにより、ガス吹出口3が変形した場合においても、ガス吹出口3を分割することなく、ガス吹出口3を介して吹き出されるガスA、Bの流量分布をそれぞれ均一化することができ、図1(b)に示すように、ガス吹出口3への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、ウェハW上での積層膜M1の膜厚分布の均一化を図ることができる。
【0033】
また、ガスA、Bの流量分布をそれぞれ均一化するために、ガス吹出口3を分割する必要がなくなることから、ガスA、Bを不活性ガスCのカーテン流で仕切る場合においても、ガス供給部1の隔壁構造を複雑化させることなく、不活性ガスCのカーテン流を実現して、ガス吹出口3付近でのガスA、Bの反応を抑制することが可能となる。
【0034】
図3(a)は、本発明の第1実施形態に係る成膜装置の流量制御方法を示す図である。
図3(a)において、ガス供給源11a、11a´はガスAを供給し、ガス供給源11b、11b´はガスBを供給し、ガス供給源11cは不活性ガスCを供給する。
【0035】
そして、ガス供給源11aはガス導入管2aに接続され、ガス供給源11a´はガス導入管2a´に接続され、ガス供給源11bはガス導入管2bに接続され、ガス供給源11b´はガス導入管2b´に接続され、ガス供給源11cはガス導入管2cに接続される。
そして、ガス供給源11aから供給されるガスAは、開閉バルブ12aにより送出制御が行われるとともに、流量調整バルブ13aにより流量制御が行われ、ガス供給源11a´から供給されるガスAは、開閉バルブ12a´により送出制御が行われるとともに、流量調整バルブ13a´により流量制御が行われ、ガス供給源11bから供給されるガスBは、開閉バルブ12bにより送出制御が行われるとともに、流量調整バルブ13bにより流量制御が行われ、ガス供給源11b´から供給されるガスBは、開閉バルブ12b´により送出制御が行われるとともに、流量調整バルブ13b´により流量制御が行われ、ガス供給源11cから供給されるガスCは、開閉バルブ12cにより送出制御が行われるとともに、流量調整バルブ13cにより流量制御が行われる。
【0036】
これにより、ガスA、Bの導入経路を複数設けた場合においても、流量調整バルブ13a、13a´、13b、13b´を操作するだけで、各導入経路ごとにガスA、Bの流量を制御することが可能となり、ガスA、Bの流量分布を容易に制御することが可能となる。
図3(b)は、本発明の第2実施形態に係る成膜装置の流量制御方法を示す図である。
【0037】
図3(b)において、ガス供給源21aはガスAを供給し、ガス供給源21bはガスBを供給し、ガス供給源11cは不活性ガスCを供給する。
そして、ガス供給源21aはガス導入管2a、2a´に接続され、ガス供給源21bはガス導入管2b、2b´に接続され、ガス供給源21cはガス導入管2cに接続される。
【0038】
そして、ガス供給源21aから供給されるガスAは、開閉バルブ22aにより送出制御が行われるとともに、配分量調整バルブ23aにより配分量制御が行われ、ガス供給源21bから供給されるガスBは、開閉バルブ22bにより送出制御が行われるとともに、配分量調整バルブ23bにより配分量制御が行われ、ガス供給源21cから供給されるガスCは、開閉バルブ22cにより送出制御が行われるとともに、流量調整バルブ23cにより流量制御が行われる。
【0039】
これにより、ガスA、Bの導入経路を複数設けた場合においても、ガスA、Bのガス供給源21a、21bを1個ずつ設けるだけで、各導入経路ごとにガスA、Bの流量を制御することが可能となり、ガスA、Bの流量分布を容易に制御することが可能となる。
なお、上述した実施形態では、ガス吹出口3が変形した際に、ウェハW上に吹き出されるガスA、Bの流量が均一化されるように、ウェハW上に吹き出されるガスA、Bの流量を制御する方法について説明したが、ウェハW上の温度分布が一様でないために、ウェハW上に形成される膜厚が不均一となる場合においても、ガスA、Bの流量制御を行ってもよい。
【0040】
すなわち、ウェハW上の温度分布に対応して、ウェハW上に吹き出されるガスA、Bの流量を異ならせることにより、ウェハW上に形成される膜厚の均一化を図るようにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、反応ガスの流量の面内分布を入口側で制御することにより、ガス吹出口を分割することなく、吹出位置に応じて反応ガスの流量を変化させることが可能となることから、ガス吹出口への反応生成物の付着量の増大を抑制しつつ、成膜時の膜厚均一性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明の一実施形態に係る成膜装置の概略構成を示す斜視図、図1(b)は、図1(a)のZ1−Z1線でウェハWを切断した断面図である。
【図2】図2(a)は、図1(a)のX1−X1で成膜装置を切断した断面図、図2(b)は、図1(a)のY1−Y1で成膜装置を切断した断面図である。
【図3】図3(a)は、本発明の第1実施形態に係る成膜装置の流量制御方法を示す図、図3(b)は、本発明の第2実施形態に係る成膜装置の流量制御方法を示す図である。
【図4】図4(a)は、従来の成膜装置の概略構成を示す斜視図、図4(b)は、図4(a)のZ2−Z2線でウェハWを切断した断面図である。
【図5】図5(a)は、図4(a)のX2−X2で成膜装置を切断した断面図、図5(b)は、図4(a)のY2−Y2で成膜装置を切断した断面図である。
【符号の説明】
1 ガス供給部
1a 層流制御部
1b 排気部
2a、2a´、2b、2b´、2c ガス導入管
3 ガス吹出口
HB1 搬送ベルト
W ウェハ
M1 堆積膜
11a、11a´、11b、11b´、11c、21a、21b、21c ガス供給源
12a、12a´、12b、12b´、12c、22a、22b、22c 開閉バルブ
13a、13a´、13b、13b´、13c 流量調整バルブ
23a、23b 配分量調整バルブ
Claims (8)
- 反応ガスを吹き出すガス吹出口と、
前記ガス吹出口における反応ガスの流量の面内分布を入口側で制御する流量分布制御部とを備えることを特徴とする成膜装置。 - 反応ガスの導入経路を入口側で複数に分割する分割手段と、
前記分割された導入経路を流れる反応ガスの流量を制御する流量制御手段と、
前記流量の制御された反応ガスの導入経路を出口側で集約する集約手段と、
前記集約された反応ガスを吹き出す吹出手段とを備えることを特徴とする成膜装置。 - 反応ガスを吹き出すガス吹出口と、
前記ガス吹出口に反応ガスを供給するガス供給部と、
前記ガス吹出口に対して複数設けられ、前記ガス供給部に反応ガスを導入するガス導入部と、
前記ガス導入部による前記反応ガスの導入量を制御する導入量制御部とを備えることを特徴とする成膜装置。 - ウェハを搬送する搬送部と、
前記搬送部の上方に設けられ、反応ガスを吹き出す開口部が前記ウェハの搬送方向と直交する方向にスリット状に形成されたガス吹出口と、
前記ガス吹出口に反応ガスを供給するガス供給部と、
前記ガス吹出口に対して複数設けられ、前記ガス供給部に反応ガスを導入するガス導入部と、
前記ガス導入部による前記反応ガスの導入量を制御する導入量制御部とを備えることを特徴とする成膜装置。 - 前記反応ガスの吹き出し方向に沿って、前記反応ガスを挟み込むように不活性ガスのカーテン流を生成するカーテン流生成部をさらに備えることを特徴とする請求項3または4記載の成膜装置。
- 前記導入量制御部は、前記反応ガスの導入量を前記ガス導入部ごとに制御することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項記載の成膜装置。
- 前記導入量制御部は、前記ガス導入部による前記反応ガスの導入量の流量配分を制御することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項記載の成膜装置。
- 反応ガスの流量の面内分布を生成するステップと、
前記反応ガスの面内分布を維持しつつ、吹出面が連続した吹出口から前記反応ガスを吹き出すステップとを備えることを特徴とする成膜方法。
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- 2002-06-05 JP JP2002164916A patent/JP2004010949A/ja not_active Withdrawn
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