JP2004010514A - トリアゾール誘導体 - Google Patents

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正和 佐藤
Hiroyuki Kakinuma
浩行 柿沼
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広樹 梅宮
Toshio Nakamura
年男 中村
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Abstract

【課題】腎臓、脳血管等の主要臓器における微小血管収縮、拡張作用、細胞増殖惹起作用等に関与している20−HETEの産生酵素を阻害する薬剤を提供すること。
【解決手段】式
Figure 2004010514

[式中、Rは、C〜C14アルキル基、C〜C14アルケニル基、C〜C14アルキニル基、C〜C10シクロアルキル基、1−フェニル−2−プロピニル基又は式R−A−(RはC〜C10シクロアルキル基、C〜C10アルコキシ基、C〜C10アルカノイル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、ジオキソラニル基、オキサニル基、ジオキサニル基、C〜Cアルキル基で置換されたジオキサニル基、ベンゾジオキサニル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル基、C〜Cアルキルチオ基等であり、AはC〜C10アルキレン基である。)で示される基である。]で表されるトリアゾール誘導体又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含むことを特徴とする20−HETE産生酵素阻害剤。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、腎臓、脳血管等の主要臓器における微小血管収縮又は拡張、或いは、細胞増殖惹起等に関与する20−HETEの産生を阻害する薬剤を提供することを目的としている。
【0002】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決する目的で鋭意探索研究した結果、ある特異な部分構造を有する芳香族化合物、特に様々な置換基を有する1−(4−置換フェニル)−トリアゾール誘導体が意外にも選択的に20−HETEの産生酵素の阻害作用を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記式(1)
【0003】
【化3】
Figure 2004010514
【0004】
[式中、Rは、C〜C14アルキル基、C〜C14アルケニル基、C〜C14アルキニル基、C〜C10シクロアルキル基、1−フェニル−2−プロピニル基又は式R−A−(RはC〜C10シクロアルキル基、C〜C10アルコキシ基、C〜C10アルカノイル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、ジオキソラニル基、オキサニル基、ジオキサニル基、C〜Cアルキル基で置換されたジオキサニル基、ベンゾジオキサニル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル基、C〜Cアルキルチオ基、ピロリジニル基、C〜Cアルキル基で置換されたピロリジニル基、ピペリジニル基、C〜Cアルキル基で置換されたピペリジニル基、モルホリノ基、4−C〜Cアルコキシカルボニルピペラジン−1−イル基、ピロリル基、ピリジル基、C〜Cアルキル基で置換されたピリジル基、N,N−ジC〜Cアルキルアミノ基、N,N−ジC〜CアルキルアミノC〜Cアルコキシ基、C〜CアルコキシC〜Cアルコキシ基、フェノキシ基、フェニル基、「C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ハロゲン原子、フェニルエチル基、フェノキシ基、ニトリル及びメチルチオ基」から選ばれる基の1又は2個で置換されたフェニル基、フェニルチオ基、フリル基、チエニル基、チアゾリル基、C〜Cアルキル基で置換されたチアゾリル基、ピロリドン−1−イル基であり、AはC〜C10アルキレン基である。)で示される基である。]で表されるトリアゾール誘導体又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含むことを特徴とする20−HETE産生酵素阻害剤を提供するものである。
【0005】
他の発明は下記式(2)
【0006】
【化4】
Figure 2004010514
【0007】
[式中、R11は、C〜C14アルキル基、C〜C14アルケニル基、C〜C14アルキニル基、C〜C10シクロアルキル基、1−フェニル−2−プロピニル基又は式R12−A’−(R12はC〜C10シクロアルキル基、C〜C10アルコキシ基、C〜C10アルカノイル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、ジオキソラニル基、オキサニル基、ジオキサニル基、C〜Cアルキル基で置換されたジオキサニル基、ベンゾジオキサニル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル基、C〜Cアルキルチオ基、ピロリジニル基、C〜Cアルキル基で置換されたピロリジニル基、ピペリジニル基、C〜Cアルキル基で置換されたピペリジニル基、モルホリノ基、4−C〜Cアルコキシカルボニルピペラジン−1−イル基、ピロリル基、ピリジル基、C〜Cアルキル基で置換されたピリジル基、N,N−ジC〜Cアルキルアミノ基、N,N−ジC〜CアルキルアミノC〜Cアルコキシ基、C〜CアルコキシC〜Cアルコキシ基、フェニル基、「C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ハロゲン原子、フェニルエチル基、フェノキシ基、ニトリル及びメチルチオ基」から選ばれる基の1又は2個で置換されたフェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、フリル基、チエニル基、ピロリドン−1−イル基であり、A’はC〜C10アルキレン基である。)で示される基である。]で表されるトリアゾール誘導体又はその製薬学的に許容される塩を提供するものである。
【0008】
他の本発明は、トリアゾール誘導体又はその製薬学的に許容される塩を有効成分とする医薬を提供するものである。
【0009】
他の本発明は、トリアゾール誘導体又はその製薬学的に許容される塩を有効成分とする腎疾患、脳血管疾患又は循環器疾患治療薬を提供するものである。
【0010】
本発明において使用される用語が以下に定義される。
本発明において、「C〜C」とは、その後に続く基がx〜y個の炭素原子を有することを示す。
【0011】
ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であり、好ましくはフッ素原子、塩素原子、又は臭素原子であり、より好ましくはフッ素原子又は塩素原子である。
【0012】
〜C14アルキル基は、炭素原子を1〜14個有する直鎖状又は分枝状のアルキル基を意味し、C〜Cアルキル基が好ましい。C〜Cアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、イソペンチル基、イソヘキシル基、3−メチルヘプチル基、3,3−ジメチルブチル基などがより好ましい。
〜C10シクロアルキル基は、炭素原子を3〜10個有する環状アルキル基を意味し、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などが挙げられる。中でも、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基が好ましい。
【0013】
〜C14アルケニル基は、少なくとも1つの二重結合及び炭素原子を2〜14個有する直鎖状又は分枝状のアルケニル基を意味し、例えば、エテニル基、プロペニル基、2−ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、ペンテニル基、2−メチル−2−ペンテニル基、ヘキセニル基、2,4−ヘキサジエニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル基などが挙げられる。
〜C14アルキニル基は、少なくとも1つの三重結合及び炭素原子を2〜6個有する直鎖状又は分枝状のアルキニル基を意味し、例えば、エチニル基、2−プロピニル基、ブチニル基、5−ペンチニル基、ヘキセニル基、ヘプチニル基、オクチニル基などが挙げられる。
【0014】
〜C10アルコキシ基は、炭素原子を1〜10個有する直鎖状又は分枝状のアルコキシ基を意味し、C〜Cアルコキシ基が好ましい。C〜Cアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、などが挙げられる。
〜CアルコキシC〜Cアルコキシ基は、C〜Cアルコキシ基とC〜Cアルコキシ基が複合した形態を有するものであり、C〜CアルコキシC〜Cアルコキシ基が好ましい。中でも、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基などがより好ましい。
【0015】
〜Cアルコキシカルボニル基は、炭素原子を2〜5個有する直鎖状又は分枝状のアルコキシ基と1個のカルボニル基(−CO−)が複合した形態を有するものであり、C〜Cアルコキシカルボニル基が好ましい。中でも、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などがより好ましい。
【0016】
ジオキソラニル基は、ヘテロ原子として酸素原子を2個有する飽和五員環(ジオキソラン)、好ましくは1,3−ジオキソランの環から水素を除いて誘導される1価の基を意味する。
オキサニル基は、ヘテロ原子として酸素原子を1個有する飽和六員環の形態を有するもので、2−オキサニル基、3−オキサニル基を含む。
ジオキサニル基は、ヘテロ原子として酸素原子を2個有する飽和六員環(ジオキサン)、好ましくは1,3−ジオキサンの環から水素を除いて誘導される1価の基を意味する。C〜Cアルキル基で置換されたジオキサニル基は、その基の環がC〜Cアルキル基で置換されていてもよく、例えば5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン−2−イル基などである。
【0017】
〜Cアルキルチオ基は、炭素原子を1〜6個有する直鎖状又は分枝状のアルキル基と1個のチオ基(−S−)が複合した形態を有しており、C〜Cアルキルチオ基が好ましい。例えば、メチルチオ基、エチルチオ基などがより好ましい。
ピロリジニル基は、ピロリジンの環状の窒素原子又は炭素原子上から水素原子を除いて誘導される1価の基を意味し、例えば、1−ピロリジニル基、2−ピロリジニル基、3−ピロリジニル基などが挙げられる。C〜Cアルキル基で置換されたピロリジニル基は、その基上の少なくとも1つの水素原子がC〜Cアルキル基、好ましくはC〜Cアルキル基によって置換されたピロリジニル基であり、例えば、N−メチルピロリジン−2−イル基などが挙げられる。
ピペリジニル基は、ピペリジンの炭素原子上から水素原子を除いて誘導される1価の基を意味する。C〜Cアルキル基で置換されたピペリジニル基は、その基の窒素原子がC〜Cアルキル基によって置換されたピペリジニル基であり、例えば、N−メチルピペリジン−2−イル基、N−メチルピペリジン−3−イル基などが挙げられる。
4−C〜Cアルコキシカルボニルピペラジン−1−イル基は、ピペラジンの4位の窒素原子がC〜Cアルコキシカルボニル基で修飾され、1位の窒素原子上から水素原子を除いて誘導される1価の基を意味する。
モルホリノ基は、モルホリンの窒素原子上から水素原子を除いて誘導される1価の基を意味する。
【0018】
フリル基は、2−フリル基、3−フリル基を含む。
チエニル基は、2−チエニルル基、3−チエニル基を含む。
チアゾリル基は、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、を含む。また、C〜Cアルキル基で置換されたチアゾリル基は、その環上の少なくとも1つの水素原子がC〜Cアルキル、好ましくはC〜Cアルキル基、より好ましくはメチル基によって置換されたチアゾリル基であり、例えば4−メチルチアゾール−5−イル基などが挙げられる。
【0019】
ピリジル基は、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基を含む。また、C〜Cアルキル基で置換されたピリジル基は、その環上の少なくとも1つの水素原子がC〜Cアルキル、好ましくはC〜Cアルキル基、より好ましくはメチル基によって置換されたピリジル基であり、例えば2−メチルピリジン−5−イル基などが挙げられる。
ピロリル基は、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基を含み、1−ピロリル基(N−ピロリル基)が好ましい。
【0020】
N,N−ジC〜CアルキルアミノC〜Cアルコキシ基は、N,N−ジC〜Cアルキルアミノ基とC〜Cアルコキシ基が複合した形態を有するものであり、例えば、N,N−ジエチルアミノエトキシ基などが挙げられる。
ピロリドン−1−イル基は2−ピロリドン−1−イル基、3−ピロリドン−1−イル基を含む。
【0021】
AおよびA’で定義されるC〜C10アルキレン基は、炭素原子を1〜10個有する直鎖状又は分枝状のアルキレン基を意味し、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ヘプチレン基、2,2−ジメチルプロピレン基、ヘキシレン基などが挙げられる。
【0022】
そして、上記した各種の基は、上記に挙げた置換された形態の他にも、その基上の少なくとも1つの水素原子が、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ニトロ基;アミノ基;ヒドロキシ基;チオール基;ホルミル基;カルボキシル基;シアノ基;カルバモイル基;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基等のアルキル基;フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントラニル基等のアリール基;ピロリル基、ピリジル基、チエニル基等の複素環基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;アセチル基、ベンゾイル基等のアシル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基等のアルキルチオ基;等の非水素原子又は基によって置換されていてもよい。なお、これらの置換基中の炭素原子数は、上記したx又はyには含まれない。
【0023】
また、製薬学的に許容される塩とは、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウム、アルキルアンモニウムなどとの塩、鉱酸又は有機酸との塩であり、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、アルミニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、ぎ酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、エチルコハク酸塩、ラクトビオン酸塩、グルコン酸塩、グルコヘプトン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、アジピン酸塩、システインとの塩、N−アセチルシステインとの塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、よう化水素酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、ピクリン酸塩、チオシアン酸塩、ウンデカン酸塩、アクリル酸ポリマーとの塩、カルボキシビニルポリマーとの塩などを挙げることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明化合物(1)は、例えば以下に示す方法によって合成することができる。
【0025】
【化5】
Figure 2004010514
【0026】
本発明の化合物は4−(トリアゾール−1−イル)−フェノール(a)と対応する種々のアルコールを光延反応(Org. Reactions,第42巻,第335項)を利用し製造することができる。すなわち、化合物(a)を適当な溶媒(テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトニトリル、酢酸エチル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等)中で、ホスフィン試薬(トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、ジフェニル−2−ピリジルホスフィン等)、ジアゾ試薬(ジエチルアゾジカルボキシレート、N,N,N’,N’−テトラメチルアゾジカルボキサミド、ジ−tert−ブチルアゾジカルボキシレート等)、及び対応する種々のアルコール類(ROH)と、0℃〜室温、好ましくは室温にて2〜12時間反応することによって、本発明化合物(1)(式中記号は前記と同意義である。)を製造することができる。
【0027】
或いは、化合物(a)と種々のハロゲン化アルキル類(RX、Xはハロゲン原子を表し、その他の記号は前記と同義である)と、適当な溶媒(アセトン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、エーテル等)中適当な塩基(トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、t−ブトキシカリウム等)の存在下、0℃〜室温、好ましくは室温にて2〜24時間反応し、本発明化合物(1)を製造することができる。
【0028】
本発明化合物及びその製薬学的に許容される塩は、経口又は非経口的に投与することができる。その投与剤型は錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、粉剤、トローチ剤、軟膏剤、クリーム剤、乳剤、懸濁剤、坐剤、注射剤などであり、いずれも慣用の製剤技術(例えば、第14改正日本薬局方に規定する方法)によって製造することができる。これらの投与剤型は、患者の症状、年齢及び治療の目的に応じて適宜選択することができる。各種剤型の製剤の製造においては、常用の賦形剤(例えば、結晶セルロース、デンプン、乳糖、マンニトールなど)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンなど)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクなど)、崩壊剤(例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウムなど)などを用いることができる。
【0029】
本発明に係る化合物並びにその製薬学的に許容される塩の投与量は、成人を治療する場合で1日1〜2000mgであり、これを1日1回又は数回に分けて投与する。この投与量は、患者の年齢、体重及び症状によって適宜増減することができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明に係る化合物及びその製薬学的に許容される塩は20−HETE産生阻害作用を有し、ヒト及び動物における20−HETEが関わる疾病、例えば各種腎疾患、脳血管疾患、各種循環器疾患治療薬として有用である。
【0031】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
実施例1
1−[4−シクロヘキシルメトキシフェニル]−1H−1,2,4−トリアゾール(化合物64)の製造
4−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェノール (700mg, 4.34mmol)、シクロヘキシルメタノール (742mg, 6.51mmol)、トリフェニルホスフィン (1.70g, 6.51mmol)及びテトラヒドロフラン (25mL)の混合物にジエチルアゾジカルボキシレート(1.00mL, 6.51mmol)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、得られた残査をNH型シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製した。これをヘキサン−酢酸エチルの混合溶媒から再結晶し、無色粉末状の標題化合物 (461mg, 41%)を得た。融点80.0−83.0℃
【0032】
実施例2
3−{3−[4−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェノキシ]−プロピル}−ピリジン(化合物88)の製造
4−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェノール (700mg, 4.34mmol)、3−(ピリジン−3−イル)−プロパノール (742mg, 4.34mmol)、トリブチルホスフィン(11.1mL, 4.34mmol)及びテトラヒドロフラン (10mL)の混合物にN,N,N’,N’−テトラメチルアゾジカルボキサミド (746mg, 4.34mmol)を加え、室温にて24時間攪拌した。反応混合物を濃縮した後に、得られた残査を酢酸エチルに溶解し、水および飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮しNH型シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=1:2)で精製した。さらに得られた油状物を陽イオン交換クロマトグラフィー(メタノール−1Mアンモニアメタノール溶液)にて精製した。これをヘキサン−クロロホルムの混合溶媒から再結晶し、無色粉末状の標題化合物 (377mg, 31%)を得た。融点81.0−83.0℃
【0033】
各々対応する出発原料を用いて実施例1、2と同様な反応操作を行うことにより、表1に示す化合物を合成した。尚、表1には実施例1、2で合成した化合物を併せて標記した。
【0034】
【表1】
Figure 2004010514
【0035】
【表2】
Figure 2004010514
【0036】
【表3】
Figure 2004010514
【0037】
【表4】
Figure 2004010514
【0038】
【表5】
Figure 2004010514
【0039】
【表6】
Figure 2004010514
【0040】
【表7】
Figure 2004010514
【0041】
【表8】
Figure 2004010514
【0042】
【表9】
Figure 2004010514
【0043】
【表10】
Figure 2004010514
【0044】
【表11】
Figure 2004010514
【0045】
【表12】
Figure 2004010514
【0046】
【表13】
Figure 2004010514
【0047】
【表14】
Figure 2004010514
【0048】
【表15】
Figure 2004010514
【0049】
試験例[ヒト腎ミクロソーム由来20−HETE産生酵素の阻害作用]
上記表記載の化合物について、20−HETE産生阻害作用を試験した。
本試験はJ.Pharmacol.Exp.Ther.,第268巻,第474頁(1994)に記載の方法に準拠して行った。
DMSOで1μMに調製した被験薬溶液を、5mMの塩化マグネシウム及び1mMのエチレンジアミンテトラアセティックアシッドジソディウムソルト(EDTA)を含む50mMの3−モルホリノプロパンスルホン酸 (MOPS)(pH7.4)緩衝液に加え、酵素源としてヒト腎ミクロソーム画分(Human Cell Culture Center,  Anatomic Gift Foundation)、基質として[5,6,8,9,11,12,14,15]トリチウム−アラキドン酸、そして補酵素としてNADPHを添加し、37度で1.5時間反応させた。反応液にギ酸を添加して反応を停止させた後、アセトニトリル(終濃度50%)を加えた。ODSカラム(バイオシルC18,バイオラッド社製)を装着した放射性物質検出器付き高速液体クロマトグラフィーを用いて20−HETEの産生量を測定した。
【0050】
化合物無添加時の20−HETEの産生量を100%とし、化合物を添加した時の20−HETE産生量から、抑制率(%)を算出した。その結果を上記表1に併せて示す。
また、化合物無添加時の20−HETEの産生量を100%とし、化合物を添加した時の20−HETE産生が50%阻害される化合物濃度(IC50値)も算出した。その結果についても上記表1に併せて示す。

Claims (5)


  1. Figure 2004010514
    [式中、Rは、C〜C14アルキル基、C〜C14アルケニル基、C〜C14アルキニル基、C〜C10シクロアルキル基、1−フェニル−2−プロピニル基又は式R−A−(RはC〜C10シクロアルキル基、C〜C10アルコキシ基、C〜C10アルカノイル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、ジオキソラニル基、オキサニル基、ジオキサニル基、C〜Cアルキル基で置換されたジオキサニル基、ベンゾジオキサニル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル基、C〜Cアルキルチオ基、ピロリジニル基、C〜Cアルキル基で置換されたピロリジニル基、ピペリジニル基、C〜Cアルキル基で置換されたピペリジニル基、モルホリノ基、4−C〜Cアルコキシカルボニルピペラジン−1−イル基、ピロリル基、ピリジル基、C〜Cアルキル基で置換されたピリジル基、N,N−ジC〜Cアルキルアミノ基、N,N−ジC〜CアルキルアミノC〜Cアルコキシ基、C〜CアルコキシC〜Cアルコキシ基、フェノキシ基、フェニル基、「C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ハロゲン原子、フェニルエチル基、フェノキシ基、ニトリル及びメチルチオ基」から選ばれる基の1又は2個で置換されたフェニル基、フェニルチオ基、フリル基、チエニル基、チアゾリル基、C〜Cアルキル基で置換されたチアゾリル基、ピロリドン−1−イル基であり、AはC〜C10アルキレン基である。)で示される基である。]で表されるトリアゾール誘導体又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含むことを特徴とする20−HETE産生酵素阻害剤。

  2. Figure 2004010514
    [式中、R11は、C〜C14アルキル基、C〜C14アルケニル基、C〜C14アルキニル基、C〜C10シクロアルキル基、1−フェニル−2−プロピニル基又は式R12−A’−(R12はC〜C10シクロアルキル基、C〜C10アルコキシ基、C〜C10アルカノイル基、C〜Cアルコキシカルボニル基、ジオキソラニル基、オキサニル基、ジオキサニル基、C〜Cアルキル基で置換されたジオキサニル基、ベンゾジオキサニル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル基、C〜Cアルキルチオ基、ピロリジニル基、C〜Cアルキル基で置換されたピロリジニル基、ピペリジニル基、C〜Cアルキル基で置換されたピペリジニル基、モルホリノ基、4−C〜Cアルコキシカルボニルピペラジン−1−イル基、ピロリル基、ピリジル基、C〜Cアルキル基で置換されたピリジル基、N,N−ジC〜Cアルキルアミノ基、N,N−ジC〜CアルキルアミノC〜Cアルコキシ基、C〜CアルコキシC〜Cアルコキシ基、フェニル基、「C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基、ハロゲン原子、フェニルエチル基、フェノキシ基、ニトリル及びメチルチオ基」から選ばれる基の1又は2個で置換されたフェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、フリル基、チエニル基、ピロリドン−1−イル基であり、A’はC〜C10アルキレン基である。)で示される基である。]で表されるトリアゾール誘導体又はその製薬学的に許容される塩。
  3. 請求項2記載のトリアゾール誘導体又はその製薬学的に許容される塩を有効成分とする医薬。
  4. 20−HETE産生酵素阻害剤である請求項3記載の医薬。
  5. 腎疾患、脳血管疾患又は循環器疾患治療薬である請求項3記載の医薬。
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、アラキドン酸から生合成される20−ヒドロキシエイコサテトラエン酸(20−HETE)の産生酵素を阻害するトリアゾール誘導体に関する。
    【従来の技術】
    アラキドン酸から産生される生理活性物質として、シクロオキシゲナーゼによって産生されるプロスタグランジン類及びリポキシゲナーゲによって産生されるロイコトリエン類が広く知られている。しかし、近年、チトクロームp450属に属する酵素によってアラキドン酸から産生される20−HETEが生体内で多彩な働きをしていることが明らかとされつつある。これまでに20−HETEは腎臓、脳血管等の主要臓器において微小血管を収縮又は拡張させることや細胞増殖を惹起することが明らかにされており、生体内で重要な生理作用を演じていると共に各種腎疾患、脳血管疾患、循環器疾患等の病態に深く関与していることが示唆されている(J. Vascular Research,第32巻,第79頁1995年、Am. J. Physiol.,第277巻, R607頁 ,1999年、Physiol. Rev.,第82巻,第131項,2002年)。また、本発明の化合物と類似した構造を有する化合物が報告されている。例えば、式(1)においてRがメチル基である化合物を用いた合成反応に関する報告がある(Tetrahedron,第56巻,第3項,2000年)。式(1)においてRがアゾリルアルキル基である誘導体が抗ウイルス活性や除草活性があると報告されている(ヨーロッパ特許公開035636号明細書又は日本特許公開平成11年171877号公報明細書)。しかし、いずれにおいても20−HETE産生酵素阻害作用は報告されていない。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7576102B2 (en) 2005-12-21 2009-08-18 Decode Genetics Ehf Biaryl substituted nitrogen containing heterocycle inhibitors of LTA4H for treating inflammation
US7674802B2 (en) 2005-12-21 2010-03-09 Decode Genetics, Ehf N-linked aryl heteroaryl inhibitors of LTA4H for treating inflammation
JPWO2013100054A1 (ja) * 2011-12-27 2015-05-11 大正製薬株式会社 フェニルトリアゾール誘導体

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