JP2004010512A - Solid cosmetic - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固形油分、液状油分等固形油分以外の油分及び粉末を含有する固形化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、固形化粧料は固形油分、半固形油分、液状油分及び粉末等から構成されている。特に、固形油分は固形化粧料の保形性、温度安定性に、また、粉末は固形化粧料の使用時ののびやとれ等の使用感に影響を与えている。そして、前記固形化粧料の処方成分の種類と配合量のバランスによって、固形化粧料の保形性、温度安定性、使用感において優れたものとなるよう研究開発が行われている。
【0003】
しかしながら、上記特性のうち、特に保形性と使用感は背反的な特性であり、例えば、保形性の優れた固形化粧料を得るために固形油分を多量に配合すると、使用感が著しく損なわれてしまう等、両者を満足し、しかも温度安定性に優れた固形化粧料が充分開発されているとはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、保持性がよく、化粧料の使用感の良好な、温度安定性に優れた固形化粧料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、固形油分の一部としてイボタロウを配合し、イボタロウと粉末を組み合わせることにより、保形性が飛躍的に改善され、使用感の良好な固形化粧料が得られ、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、固形油分、固形油分以外の油分及び粉末を含有する固形化粧料において、前記固形油分の一部としてイボタロウを含むことを特徴とする固形化粧料である。
【0007】
本発明においては、前記粉末の粒子径が、平均粒子径で0.01〜0.1μmであるとき、特に顕著に効果を発揮する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳述する。
【0009】
本発明においては、固形油分の一部としてイボタロウが含有される。イボタロウは昆虫の産生する天然生物ロウ(セラリカ)の一種であり、イボタロウカイガラムシが分泌するセラリカである。
【0010】
本発明に用いられるイボタロウは、市販品を用いることが可能であり、市販品の例としては、例えば雪ロウ(セラリカ野田製)等が挙げられる。
【0011】
イボタロウの含有量は、固形化粧料全量中0.1〜30質量%が好ましい。この範囲であると保持性、化粧料の使用感、温度安定性の点で特に顕著な効果が得られる。さらに好ましい含有量は0.5〜20質量%である。
【0012】
本発明においては、イボタロウ以外の固形油分が含有される。本発明に用いられるイボタロウ以外の固形油分(以下、他の固形油分という。)としては、通常化粧品で使用される常温で固形の油分であれば特に限定されない。好ましい他の固形油分の軟化点は40℃以上のものである。他の固形油分の例を挙げれば、例えば、硬化油、モクロウ等の油脂、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の炭化水素、ミツロウ、キャンデリラワックス、カルナウバワックス等のロウ、ステアリン酸、ベへン酸等の高級脂肪酸、セタノール等の高級アルコール等が挙げられる。固形油分は1種又は2種以上が選択されて用いられる。
【0013】
他の固形油分とイボタロウを併せた全固形油分の含有量は、固形化粧料の硬さを適度なものとして良好な使用感を得、かつ充分な保形性を得る点から、固形化粧料全量中2.5〜50質量%が好ましく、さらに好ましくは5〜30質量%である。
【0014】
本発明においては、固形油分以外に半固形油分、液状油分等の油分(以下、他の油分という。)が含有される。他の油分は1種又は2種以上が任意に選択されて用いられる。他の油分中、液状油分としては、常温で液状の油分で通常化粧品で使用されるものであればよく、例えば炭化水素類、エステル類、油脂類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油等が挙げられる。具体的には、例えば、炭化水素類として、流動パラフィン、スクワラン、エステル類として、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、セバチン酸ジ2−エチルヘキシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット、ジペンタエリトリット2−エチルヘキサン酸、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、リンゴ酸ジイソステアリル、油脂類として、オリーブ油、ヒマシ油、高級脂肪酸類として、イソステアリン酸、オレイン酸、高級アルコール類として、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、シリコーン油として、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられる。
【0015】
半固形油分としては、例えばワセリン、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ステアリン酸硬化ヒマシ油、ジペンタエリトリット脂肪酸(12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸、ロジン酸等)エステル等が挙げられる。
【0016】
液状油分等他の油分の含有量は、固形化粧料全量中5〜97.4質量%が好ましく、さらに好ましくは20〜70質量%である。
【0017】
本発明において用いられる粉末としては、通常化粧品で使用される粉末であればよく、例えば、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、無水ケイ酸、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄等の無機顔料、シルクパウダー、ナイロンパウダー、ポリアクリル酸アルキルパウダー、ポリメタクリル酸アルキルパウダー等の高分子粉体、有機顔料、およびこれらの複合顔料等が挙げられる。また、金属石けん、シリコーン等で改質された粉末を用いることもできる。粉末は1種または2種以上が任意に選択されて用いられる。
【0018】
なお、粉末の中でも、特に微粒子粉末を配合した固形化粧料は、良好な保形性を得ることが困難であることが知られている。これは、微粒子粉末がワックス構造を破壊するためと考えられている。そのため充分な保形性を得るためには多量のワックス類等の固形油分を配合しなければならず、使用感が著しく損なわれてしまっていた。本発明においては、このような微粒子粉末を配合した系において特に効果を発揮し、顕著な効果が表れる。特に、平均粒子径で0.01〜0.1μmの範囲の粉末を用いたときに著しい効果が見られる。
【0019】
粉末の含有量は、固形化粧料全量中0.1〜70質量%が好ましく、さらに好ましくは5〜40質量%である。
【0020】
本発明の固形化粧料には、上記成分の他、通常の固形化粧料に用いられる他の成分、例えば、染料、高分子化合物、香料、界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤、薬剤等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0021】
本発明の固形化粧料は固形であればよく、例えば、口紅、ファンデーション、コンシーラー、日焼け止め化粧料、アイシャドウ、アイブロウ、アイライナー等の固形化粧料に適しているが、これらに限定されるものではない。
【0022】
【実施例】
以下に、本発明を、実施例をもって詳細に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。配合量は全て質量%である。
【0023】
[効果試験方法]
(保形性)
固形化粧料の保形性は、該化粧料を加熱溶解したものを、直径25mm高さ10mmのステンレス製測定容器に充填し、不動工業株式会社製レオメーターを用いて、直径2.0mmの円形の断面を有する円板状のアダプターを一定速度(2.0cm/min.)で侵入した時の応力を測定し、保形性の評価とした。なお、スティック状の固形化粧料の硬度は上記の条件で測定した場合に、500〜6000g/cm2の範囲であることが望ましく、500g/cm2未満では固形化粧料としての保形性が困難であり、6000g/cm2を越えると、使用性の問題が生じる。保形成の評価基準を以下に示す。
【0024】
(保形性評価基準)
○:1000〜5000g/cm2
△:500g/cm2以上1000g/cm2未満、あるいは5000g/cm2超6000g/cm2以下
×:500g/cm2未満、あるいは6000g/cm2超
【0025】
(温度安定性)
固形化粧料の温度安定性は、−5℃、25℃、50℃に保持された恒温槽および、−5℃で8時間、20℃で4時間、40℃で8時間、20℃で4時間のサイクルで内部雰囲気が変化する恒温槽にそれぞれ1ヶ月保存し、性状の変化の有無について下記基準に従って評価した。評価基準を下記に示す。
【0026】
(温度安定性評価基準)
◎:すべての温度条件下において変化が認められない。
○:各温度条件下において、いずれか1つに変化が認められる。
△:各温度条件下において、いずれか2つに変化が認められる。
×:各温度条件下において、いずれか3つ以上に変化が認められる。
【0027】
(使用感)
固形化粧料の使用感は、塗布時の化粧料ののび、とれ、あたりについて、専門パネル10名による1〜4の4段階評価を行い、平均の評価を用いた。評価基準を下記に示す。
【0028】
(4段階評価)
4:優れている。
3:やや優れている。
2:やや、悪い。
1:悪い。
【0029】
(使用感評価基準)
◎:3.5以上4.0まで
○:2.5以上3.5未満
△:1.5以上2.5未満
×:1.0以上1.5未満
【0030】
[実施例1〜5、比較例1〜3]
表1に示される配合量で基剤原料を加熱溶解して均一に混合し、これに粉体原料を加え、ロールミルで練ることにより均一に分散させた。再度溶解して脱泡してから型に流し込み、急冷して固め、スティック状の固形化粧料を調製した。
【0031】
【表1】
【0032】
表1中、
注1:雪ロウ(セラリカ野田製)
注2:MT−100T(テイカ株式会社製・平均粒子径約0.015μm)
注3:SI01−4H ZnO350(大東化成工業株式会社製・平均粒子径0.02μm)
注4:タイペークCR−50(石原工業株式会社・平均粒子径0.25μm)
注5:ガンツパールGM−0800S(ガンツ工業株式会社製・平均粒子径約8μm)
注6:マイカY−2300(山口雲母工業株式会社製・平均粒子径約18μm)
【0033】
上記実施例1〜5、比較例1〜3の評価結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】
表2から明らかなように、イボタロウを配合した固形化粧料(実施例1〜5)は、保形性が向上し、温度安定性に優れ、使用感が良好になっている。特に微粒子粉末が配合されたものについても、使用感を損なわずに良好な保形性を付与することができることが分かる。
【0036】
以下、さらに実施例を示す。
〔実施例6〕
以下のようにして口紅を製造した。成分、配合量および製法は次の通りである。
(成分) 配合量(質量%)
イボタロウ(注1) 4.0
セレシン 11.0
オゾケライト 5.0
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 12.0
リンゴ酸ジイソステアリル 6.0
ミリスチン酸オクチルドデシル 10.0
メチルフェニルポリシロキサン 8.0
ワセリン 4.0
重質流動イソパラフィン 10.0
流動パラフィン 15.5
着色剤 10.0
(有機系タール色素・ベンガラ・酸化チタン(注2))
雲母チタン 4.0
酸化防止剤 0.5
【0037】
(注1)雪ロウ(セラリカ野田製)
(注2)タイペークCR−50(石原工業株式会社・平均粒子径0.25μm)
【0038】
(製法)
基剤原料を加熱溶解して均一に混合し、これに粉体原料を加え、ロールミルで練ることにより均一に分散させた。再度溶解して脱泡してから所定の型に流し込み、急冷して脱型後、容器の装着、フレーム処理を行い、口紅を得た。
【0039】
〔実施例7〕
以下のようにしてファンデーションを製造した。成分、配合量および製法は次の通りである。
(成分) 配合量(質量%)
イボタロウ(注1) 1.0
セレシン 7.0
キャンデリラロウ 2.0
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 9.0
リンゴ酸ジイソステアリル 8.0
トリイソステアリン酸ポリグリセリル 4.0
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 12.0
メチルフェニルポリシクロヘキサン 14.0
ジペンタエリトリット脂肪酸エステル(注2) 6.0
スクワラン 18.5
着色剤 15.0
(黒酸化鉄(注3)・黄酸化鉄(注4)・ベンガラ・酸化チタン(注5))
マイカ 3.0
酸化防止剤 0.5
【0040】
(注1)雪ロウ(セラリカ野田製)
(注2)コスモール168AR(日清製油製)
(注3)TALOX BL−100(チタン工業株式会社製・粒子径0.2〜0.6μm)
(注4)TALOX LL−XLO(チタン工業株式会社製・針状粒子0.07×0.7μm)
(注5)タイペークCR−50(石原工業株式会社・平均粒子径0.25μm)
【0041】
(製法)
基剤原料を加熱溶解して均一に混合し、これに粉体原料を加え、ロールミルで練ることにより均一に分散させた。再度溶解して脱泡してから所定の容器に流し込み、急冷してファンデーションを得た。
【0042】
〔実施例8〕
以下のようにしてコンシーラーを製造した。成分、配合量および製法は次の通りである。
(成分) 配合量(質量%)
イボタロウ(注1) 3.0
セレシン 12.0
キャンデリラロウ 4.0
ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール 12.0
リンゴ酸ジイソステアリル 5.0
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 8.0
メチルフェニルポリシロキサン 15.0
ジペンタエリトリット脂肪酸エステル(注2) 6.0
スクワラン 14.5
着色剤 15.0
(黒酸化鉄(注3)・黄酸化鉄(注4)・ベンガラ・酸化チタン(注5))
マイカ 5.0
酸化防止剤 0.5
【0043】
(注1)雪ロウ(セラリカ野田製)
(注2)コスモール168AR(日清製油製)
(注3)TALOX BL−100(チタン工業株式会社製・粒子径0.2〜0.6μm)
(注4)TALOX LL−XLO(チタン工業株式会社製・針状粒子0.07×0.7μm)
(注5)タイペークCR−50(石原工業株式会社・平均粒子径0.25μm)
【0044】
(製法)
基剤原料を加熱溶解して均一に混合し、これに粉体原料を加え、ロールミルで練ることにより均一に分散させた。再度溶解して脱泡してから所定の容器に流し込み、急冷して固めコンシーラーを得た。
【0045】
〔実施例9〕
以下のようにして日焼け止めスティックを製造した。成分、配合量および製法は次の通りである。
(成分) 配合量(質量%)
イボタロウ(注1) 5.0
セレシン 13.0
キャンデリラロウ 4.0
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 10.0
リンゴ酸ジイソステアリル 6.0
ジメチルポリシロキサン 10.0
メチルフェニルポリシロキサン 12.0
ジペンタエリトリット脂肪酸エステル(注2) 4.0
スクワラン 4.5
ステアリン酸・水酸化アルミニウム処理微粒子酸化チタン(注3) 15.0
メチルハイト゛ロシ゛ェンホ゜リシロキサン処理酸化亜鉛(注4) 10.0
ナイロン末 6.0
酸化防止剤 0.5
【0046】
(注1)雪ロウ(セラリカ野田製)
(注2)コスモール168AR(日清製油製)
(注3)MT−100T(テイカ株式会社製・平均粒子径約0.015μm)
(注4)SI01−4H ZnO350(大東化成工業株式会社製・平均粒子径0.02μm)
【0047】
(製法)
基剤原料を加熱溶解して均一に混合し、これに粉体原料を加え、ロールミルで練ることにより均一に分散させた。再度溶解して脱泡してから所定の容器に流し込み、急冷して日焼け止めスティックを得た。
【0048】
〔実施例10〕
以下のようにしてW/Oファンデーションを製造した。成分、配合量および製法は次の通りである。
(成分) 配合量(質量%)
<油相>
イボタロウ(注1) 1.5
セレシン 6.0
ミツロウ 2.0
リンゴ酸ジイソステアリル 8.0
トリイソステアリン酸ポリグリセリル 4.0
ジイソステアリン酸ポリグリセリル 2.0
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 12.0
流動パラフィン 4.0
モノステアリン酸ソルビタン 1.0
<水相>
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 4.0
精製水 25.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
<粉体>
ステアリン酸・水酸化アルミニウム処理微粒子酸化チタン(注2) 10.0
着色剤 10.0
(黒酸化鉄(注3)・黄酸化鉄(注4)・ベンガラ・酸化チタン(注5))
タルク 5.0
酸化防止剤 0.5
【0049】
(注1)雪ロウ(セラリカ野田製)
(注2)MT−100T(テイカ株式会社製・平均粒子径約0.015μm)
(注3)TALOX BL−100(チタン工業株式会社製・粒子径0.2〜0.6μm)
(注4)TALOX LL−XLO(チタン工業株式会社製・針状粒子0.07×0.7μm)
(注5)タイペークCR−50(石原工業株式会社・平均粒子径0.25μm)
【0050】
(製法)
油相原料を加熱溶解して均一に混合し、これに粉体原料を加え、ロールミルで練ることにより均一に分散させた。再度溶解しホモミキサーで攪拌しながら水相を加え乳化し、脱泡してから所定の容器に流し込み、急冷してW/Oファンデーションを得た。
【0051】
上記実施例6〜10の口紅、ファンデーション、コンシーラー、日焼け止めスティック、W/Oファンデーションについて、実施例1〜5と同様に保形性、温度安定性、使用感について評価を行った結果、いずれも良好な結果が得られた。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、固形油分の一部としてイボタロウを配合することにより、保形性、温度安定性に優れ、使用感が良好な固形化粧料を得ることできる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a solid cosmetic containing an oil component other than the solid oil component such as a solid oil component and a liquid oil component, and a powder.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, solid cosmetics are composed of solid oil, semi-solid oil, liquid oil, powder, and the like. In particular, the solid oil has an effect on the shape retention and temperature stability of the solid cosmetic, and the powder has an effect on the feeling of use of the solid cosmetic, such as stretching and swelling. Researches and developments have been conducted to improve the shape retention, temperature stability, and feeling of use of the solid cosmetics by balancing the types and amounts of the components of the solid cosmetics.
[0003]
However, among the above properties, particularly the shape retention and the feeling of use are reciprocal characteristics. For example, when a large amount of solid oil is added to obtain a solid cosmetic having excellent shape retention, the feeling of use is significantly impaired. However, it cannot be said that a solid cosmetic which satisfies both requirements and has excellent temperature stability has been sufficiently developed.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object of the present invention is to provide a solid cosmetic having good holding properties, a good feeling in use of the cosmetic, and excellent temperature stability.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to solve the above-mentioned problems, and as a result, blending Ibotarou as a part of the solid oil component, and combining Ibotaro and powder, the shape retention is dramatically improved, And found that the above-mentioned problems were solved, and completed the present invention.
[0006]
That is, the present invention is a solid cosmetic containing a solid oil, an oil other than the solid oil, and a powder, wherein the solid oil contains ibotaro as a part of the solid oil.
[0007]
In the present invention, when the particle diameter of the powder is 0.01 to 0.1 μm in average particle diameter, the effect is particularly remarkably exhibited.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
[0009]
In the present invention, ibotaro is contained as a part of the solid oil component. Ibotaro is a kind of natural organism wax (Seralica) produced by insects, and is a secralica secreted by Ibotaro scales.
[0010]
Commercial wax products can be used as the wax wax used in the present invention, and examples of the commercial products include snow wax (manufactured by Cera Rica Noda) and the like.
[0011]
The content of ibotaro is preferably 0.1 to 30% by mass based on the total amount of the solid cosmetic. Within this range, particularly remarkable effects can be obtained in terms of holding properties, feeling of use of cosmetics, and temperature stability. A more preferred content is 0.5 to 20% by mass.
[0012]
In the present invention, a solid oil component other than Ibotarou is contained. There is no particular limitation on the solid oil content other than ibotaro used in the present invention (hereinafter, referred to as other solid oil content) as long as it is a solid oil component at normal temperature which is usually used in cosmetics. A preferred softening point of other solid oils is 40 ° C. or higher. Examples of other solid oil components include, for example, hardened oils, fats such as mocro, hydrocarbons such as ceresin, microcrystalline wax, paraffin wax, polyethylene wax, waxes such as beeswax, candelilla wax, carnauba wax, and stearin. Examples include higher fatty acids such as acids and behenic acid, and higher alcohols such as cetanol. One or more solid oil components are selected and used.
[0013]
The content of the total solid oil in combination with other solid oil components and ibota wax is such that the hardness of the solid cosmetic is moderate, a good feeling in use is obtained, and sufficient solid shape retention is obtained. The content is preferably 2.5 to 50% by mass, more preferably 5 to 30% by mass.
[0014]
In the present invention, oils such as semi-solid oils and liquid oils (hereinafter, referred to as other oils) are contained in addition to the solid oils. One or more of the other oils are arbitrarily selected and used. Among other oil components, the liquid oil component may be any oil component that is liquid at room temperature and that is commonly used in cosmetics, such as hydrocarbons, esters, oils and fats, higher fatty acids, higher alcohols, and silicone oils. Is mentioned. Specifically, for example, liquid paraffin, squalane, and isopropyl myristate, octyldodecyl myristate, di-2-ethylhexyl sebacate, neopentyl glycol di-2-ethylhexanoate, and dicapric acid as hydrocarbons Neopentyl glycol, glyceryl tri-2-ethylhexanoate, diglyceryl triisostearate, pentaerythritol tetra-2-ethylhexanoate, 2-ethylhexanoic acid dipentaerythritol, trimethylolpropane tri-2-ethylhexanoate, malic acid Diisostearyl, oils and fats, olive oil, castor oil, higher fatty acids, isostearic acid, oleic acid, higher alcohols, isostearyl alcohol, oleyl alcohol, silicone oil, Chill polysiloxane, methyl phenyl polysiloxane.
[0015]
Examples of the semi-solid oil component include petrolatum, cholesteryl hydroxystearate, castor oil hardened with stearic acid, and dipentaerythritol fatty acid (12-hydroxystearic acid, stearic acid, rosin acid, etc.) esters.
[0016]
The content of other oil components such as a liquid oil component is preferably from 5 to 97.4% by mass, more preferably from 20 to 70% by mass, based on the total amount of the solid cosmetic.
[0017]
The powder used in the present invention may be any powder usually used in cosmetics, and examples thereof include talc, sericite, mica, kaolin, silicic anhydride, barium sulfate, zinc oxide, titanium oxide, and iron oxide. Examples include pigments, polymer powders such as silk powder, nylon powder, polyalkyl acrylate powder, polyalkyl methacrylate powder, organic pigments, and composite pigments thereof. Further, a powder modified with metal soap, silicone, or the like can be used. One or more powders are arbitrarily selected and used.
[0018]
In addition, among powders, it is known that it is difficult to obtain a good shape-retaining property especially for a solid cosmetic containing fine particle powder. This is thought to be because the fine particle powder destroys the wax structure. Therefore, in order to obtain sufficient shape retention, a large amount of solid oil such as waxes must be blended, and the feeling in use has been significantly impaired. In the present invention, the effect is particularly exhibited in a system containing such fine particle powder, and a remarkable effect is exhibited. In particular, a remarkable effect is obtained when powder having an average particle diameter in the range of 0.01 to 0.1 μm is used.
[0019]
The content of the powder is preferably from 0.1 to 70% by mass, more preferably from 5 to 40% by mass, based on the total amount of the solid cosmetic.
[0020]
In the solid cosmetic of the present invention, in addition to the above components, other components used in ordinary solid cosmetics, for example, dyes, polymer compounds, fragrances, surfactants, antioxidants, preservatives, drugs and the like It can be appropriately compounded within a range that does not impair the effects of the present invention.
[0021]
The solid cosmetic of the present invention may be a solid, and is suitable for solid cosmetics such as lipstick, foundation, concealer, sunscreen cosmetic, eyeshadow, eyebrow, and eyeliner, but is not limited thereto. is not.
[0022]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to Examples. Note that the present invention is not limited to these. All compounding amounts are mass%.
[0023]
[Effectiveness test method]
(Shape retention)
The shape retention of the solid cosmetic was measured by dissolving the cosmetic under heating and filling it in a stainless steel measuring container having a diameter of 25 mm and a height of 10 mm, and using a rheometer manufactured by Fudo Kogyo Co., Ltd. Was measured at the time when a disk-shaped adapter having a cross section having a cross section entered at a constant speed (2.0 cm / min.), And the shape retention was evaluated. In addition, the hardness of the stick-shaped solid cosmetic is preferably in the range of 500 to 6000 g / cm2 when measured under the above conditions, and if it is less than 500 g / cm2, it is difficult to maintain the shape as a solid cosmetic. If it exceeds 6000 g / cm 2, there is a problem in usability. The evaluation criteria for preservation are shown below.
[0024]
(Criteria for shape retention)
:: 1000 to 5000 g / cm2
Δ: 500 g / cm 2 or more and less than 1000 g / cm 2, or more than 5000 g / cm 2 and less than 6000 g / cm 2 ×: less than 500 g / cm 2 or more than 6000 g / cm 2
(Temperature stability)
The temperature stability of the solid cosmetic is as follows: -5 ° C, 25 ° C, 50 ° C and constant temperature bath, -5 ° C for 8 hours, 20 ° C for 4 hours, 40 ° C for 8 hours, 20 ° C for 4 hours Each cycle was stored for one month in a thermostatic chamber in which the internal atmosphere changes during the cycle, and the presence or absence of a change in properties was evaluated according to the following criteria. The evaluation criteria are shown below.
[0026]
(Temperature stability evaluation criteria)
A: No change was observed under all temperature conditions.
:: Change is observed in any one under each temperature condition.
Δ: Change was observed in any two under each temperature condition.
×: Under any of the temperature conditions, a change was observed in any three or more.
[0027]
(Usability)
Regarding the feeling of use of the solid cosmetic, the spread, removal, and contact of the cosmetic at the time of application were evaluated on a four-point scale of 1 to 4 by 10 expert panels, and the average evaluation was used. The evaluation criteria are shown below.
[0028]
(Four-level evaluation)
4: Excellent.
3: Somewhat excellent.
2: Somewhat bad.
1: Bad.
[0029]
(Usability evaluation criteria)
A: 3.5 to 4.0 O: 2.5 to less than 3.5 Δ: 1.5 to less than 2.5 x: 1.0 to less than 1.5
[Examples 1 to 5, Comparative Examples 1 to 3]
The base materials were heated and dissolved at the compounding amounts shown in Table 1 and uniformly mixed. The powder materials were added thereto, and the mixture was uniformly dispersed by kneading with a roll mill. It was again dissolved and defoamed, poured into a mold, quenched and solidified to prepare a stick-shaped solid cosmetic.
[0031]
[Table 1]
[0032]
In Table 1,
Note 1: Snow row (Cerarica Noda)
Note 2: MT-100T (manufactured by Teica Corporation, average particle size: about 0.015 μm)
Note 3: SI01-4H ZnO350 (manufactured by Daito Kasei Kogyo Co., Ltd., average particle size 0.02 μm)
Note 4: Taipe CR-50 (Ishihara Industries Co., Ltd., average particle size 0.25 μm)
Note 5: Ganz Pearl GM-0800S (manufactured by Ganz Kogyo Co., Ltd., average particle size about 8 μm)
Note 6: Mica Y-2300 (manufactured by Yamaguchi Mica Industries Co., Ltd., average particle size about 18 μm)
[0033]
Table 2 shows the evaluation results of Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 3.
[0034]
[Table 2]
[0035]
As is clear from Table 2, the solid cosmetics containing Ibotaro (Examples 1 to 5) have improved shape-retaining properties, excellent temperature stability, and good feeling in use. In particular, it can be seen that even in the case where fine particle powder is blended, good shape retention can be imparted without impairing the usability.
[0036]
Hereinafter, examples will be further described.
[Example 6]
A lipstick was produced as follows. The components, compounding amounts and manufacturing methods are as follows.
(Components) Compounding amount (% by mass)
Ibotaro (Note 1) 4.0
Ceresin 11.0
Ozokerite 5.0
Neopentyl glycol dicaprate 12.0
Diisostearyl malate 6.0
Octyldodecyl myristate 10.0
Methylphenyl polysiloxane 8.0
Vaseline 4.0
Heavy liquid isoparaffin 10.0
Liquid paraffin 15.5
Colorant 10.0
(Organic tar dye, red iron oxide, titanium oxide (Note 2))
Titanium mica 4.0
Antioxidant 0.5
[0037]
(Note 1) Snow row (Cerarica Noda)
(Note 2) Taipe CR-50 (Ishihara Industries Co., Ltd., average particle size 0.25μm)
[0038]
(Production method)
The base material was dissolved by heating and mixed uniformly, and the powder material was added thereto, and the mixture was uniformly dispersed by kneading with a roll mill. After dissolving again and defoaming, it was poured into a predetermined mold, quenched and then demolded, and then a container was attached and flame treatment was performed to obtain a lipstick.
[0039]
[Example 7]
A foundation was produced as follows. The components, compounding amounts and manufacturing methods are as follows.
(Components) Compounding amount (% by mass)
Ibotaro (Note 1) 1.0
Seresin 7.0
Candelilla Row 2.0
Neopentyl glycol dicaprate 9.0
Diisostearyl malate 8.0
Polyglyceryl triisostearate 4.0
Glyceryl tri-2-ethylhexanoate 12.0
Methylphenyl polycyclohexane 14.0
Dipentaerythritol fatty acid ester (Note 2) 6.0
Squalane 18.5
Colorant 15.0
(Black iron oxide (Note 3), yellow iron oxide (Note 4), red iron oxide, Titanium oxide (Note 5))
Mica 3.0
Antioxidant 0.5
[0040]
(Note 1) Snow row (Cerarica Noda)
(Note 2) Cosmall 168AR (Nisshin Oil)
(Note 3) TALOX BL-100 (manufactured by Titanium Industry Co., Ltd., particle size: 0.2 to 0.6 μm)
(Note 4) TALOX LL-XLO (manufactured by Titanium Industry Co., Ltd., needle-like particles 0.07 × 0.7 μm)
(Note 5) Taipe CR-50 (Ishihara Industries Co., Ltd., average particle size 0.25 μm)
[0041]
(Production method)
The base material was dissolved by heating and mixed uniformly, and the powder material was added thereto, and the mixture was uniformly dispersed by kneading with a roll mill. After re-dissolving and defoaming, the mixture was poured into a predetermined container and rapidly cooled to obtain a foundation.
[0042]
Example 8
A concealer was manufactured as follows. The components, compounding amounts and manufacturing methods are as follows.
(Components) Compounding amount (% by mass)
Ibotaro (Note 1) 3.0
Ceresin 12.0
Candelilla Row 4.0
Neopentyl glycol di-2-ethylhexanoate 12.0
Diisostearyl malate 5.0
Glyceryl tri-2-ethylhexanoate 8.0
Methylphenyl polysiloxane 15.0
Dipentaerythritol fatty acid ester (Note 2) 6.0
Squalane 14.5
Colorant 15.0
(Black iron oxide (Note 3), yellow iron oxide (Note 4), red iron oxide, Titanium oxide (Note 5))
Mica 5.0
Antioxidant 0.5
[0043]
(Note 1) Snow row (Cerarica Noda)
(Note 2) Cosmall 168AR (Nisshin Oil)
(Note 3) TALOX BL-100 (manufactured by Titanium Industry Co., Ltd., particle size: 0.2 to 0.6 μm)
(Note 4) TALOX LL-XLO (manufactured by Titanium Industry Co., Ltd., needle-like particles 0.07 × 0.7 μm)
(Note 5) Taipe CR-50 (Ishihara Industries Co., Ltd., average particle size 0.25 μm)
[0044]
(Production method)
The base material was dissolved by heating and mixed uniformly, and the powder material was added thereto, and the mixture was uniformly dispersed by kneading with a roll mill. After re-dissolving and defoaming, the mixture was poured into a predetermined container and rapidly cooled to obtain a concealer.
[0045]
[Example 9]
A sunscreen stick was produced as follows. The components, compounding amounts and manufacturing methods are as follows.
(Components) Compounding amount (% by mass)
Ibotaro (Note 1) 5.0
Ceresin 13.0
Candelilla Row 4.0
Neopentyl glycol dicaprate 10.0
Diisostearyl malate 6.0
Dimethyl polysiloxane 10.0
Methylphenyl polysiloxane 12.0
Dipentaerythritol fatty acid ester (Note 2) 4.0
Squalane 4.5
Fine particles of titanium oxide treated with stearic acid and aluminum hydroxide (Note 3) 15.0
Methyl height perfluorosiloxane-treated zinc oxide (Note 4) 10.0
Nylon powder 6.0
Antioxidant 0.5
[0046]
(Note 1) Snow row (Cerarica Noda)
(Note 2) Cosmall 168AR (Nisshin Oil)
(Note 3) MT-100T (manufactured by Teica Corporation, average particle size: about 0.015 μm)
(Note 4) SI01-4H ZnO350 (manufactured by Daito Kasei Kogyo Co., Ltd., average particle size 0.02 μm)
[0047]
(Production method)
The base material was dissolved by heating and mixed uniformly, and the powder material was added thereto, and the mixture was uniformly dispersed by kneading with a roll mill. After re-dissolving and defoaming, the mixture was poured into a predetermined container and rapidly cooled to obtain a sunscreen stick.
[0048]
[Example 10]
A W / O foundation was manufactured as follows. The components, compounding amounts and manufacturing methods are as follows.
(Components) Compounding amount (% by mass)
<Oil phase>
Ibotaro (Note 1) 1.5
Seresin 6.0
Beeswax 2.0
Diisostearyl malate 8.0
Polyglyceryl triisostearate 4.0
Polyglyceryl diisostearate 2.0
Glyceryl tri-2-ethylhexanoate 12.0
Liquid paraffin 4.0
Sorbitan monostearate 1.0
<Aqueous phase>
Polyoxyethylene sorbitan monostearate 4.0
Purified water 25.0
1,3-butylene glycol 5.0
<Powder>
Fine particles of titanium oxide treated with stearic acid and aluminum hydroxide (Note 2) 10.0
Colorant 10.0
(Black iron oxide (* 3), yellow iron oxide (* 4), red iron oxide, titanium oxide (* 5))
Talc 5.0
Antioxidant 0.5
[0049]
(Note 1) Snow row (Cerarica Noda)
(Note 2) MT-100T (manufactured by Teica Corporation, average particle size: about 0.015 μm)
(Note 3) TALOX BL-100 (manufactured by Titanium Industry Co., Ltd., particle size: 0.2 to 0.6 μm)
(Note 4) TALOX LL-XLO (manufactured by Titanium Industry Co., Ltd., needle-like particles 0.07 × 0.7 μm)
(Note 5) Taipe CR-50 (Ishihara Industries Co., Ltd., average particle size 0.25 μm)
[0050]
(Production method)
The oil phase raw material was heated and melted and uniformly mixed. The powder raw material was added thereto, and the mixture was uniformly dispersed by kneading with a roll mill. The aqueous phase was added again while stirring with a homomixer, emulsified, defoamed, poured into a predetermined container, and rapidly cooled to obtain a W / O foundation.
[0051]
The lipsticks, foundations, concealers, sunscreen sticks and W / O foundations of Examples 6 to 10 were evaluated for shape retention, temperature stability, and feeling of use in the same manner as in Examples 1 to 5, and all were evaluated. Good results were obtained.
[0052]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, by blending Ibota wax as a part of the solid oil component, a solid cosmetic having excellent shape retention and temperature stability and a good feeling in use can be obtained.
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