JP2004009666A - Pneumatic radial tire for aircraft and its manufacturing method - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、高内圧及び重荷重条件下で使用される航空機用空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法に関するものであり、より詳細には、トレッド部踏面からの外傷によるタイヤ破壊を有効に防止するための保護層の改良にある。
【0002】
【従来の技術】
航空機用タイヤは、高内圧及び重荷重条件下で使用されるためトレッド部に作用する接地圧が高くなる傾向があり、かかる場合において、高速での離着陸時や、空港ターミナルと離着陸を開始する位置との間を低速で移動する、いわゆるタキシング時に、路面に散在する小石や金属片等の突起物を踏みしめると、この突起物によってトレッド部踏面からカット等による外傷を受けやすくなる。この外傷がベルトにまで達すると、更正によるタイヤの繰り返し使用が困難になったり、万一、その故障を見落として使用し続けた場合には、タイヤ寿命の著しい低下を招く恐れがあり、最悪の場合には、事故に至る可能性も想定される。
【0003】
航空機用タイヤにおいて、トレッド部踏面からの突起物による耐カット性を高めるための手段としては、本願人が出願して特許された特許第2690531号公報で提案したタイヤのように、ベルトとトレッドゴムとの間に、波形コードを略タイヤ周方向に沿って配列した保護層を配設するのが有用である。
【0004】
すなわち、タイヤが突起物の上を通過する際には、突起物上に乗り上げたタイヤの部分に位置する保護層のコードは、部分的に引き伸ばされ、コードには、大きな張力が作用して切断しやすくなるため、波形コードの場合には、突起物を踏みしめたとしても、波形が変化することによってコードが伸張可能であるため、コードに作用する張力を小さくできる結果、耐カット性が向上するからである。
【0005】
また、タイヤのセンター部と幅方向両側方部には外径差があるが、接地面内では同一径になるため、両端部に位置する保護層のコードは周方向に大きく伸張する。
【0006】
仮に、保護層の波形コードの振幅が小さく、周方向長さ当たりの保護層の波形コードの長さが短い場合には、コードが伸張する方向の入力を波形コードの波形の変化で吸収することができず、突起物によって保護層のコードが容易に外傷を受けやすくなるとともに、コード周りのゴムとの間でセパレーションも生じやすくなる。
【0007】
一方、波形コードの振幅を大きくして周方向長さ当たりの保護層のコードの長さを長くしすぎた場合には、高速走行時による遠心力によるトレッド部の迫り出しを抑制する効果が低減し、トレッドゴムが剥離し易くなる。
加えて、ベルトのコードに作用する張力の一部を、保護層のコードにも負担さることによって、タイヤの耐圧性能を十分に発揮することができるが、振幅を大きくしすぎると、保護層のコードで張力を負担することができなくなるため好ましくない。
【0008】
従って、保護層の波形コードは、所定の振幅及び波長を有する波形で形成すること、及び、タイヤの全周にわたって、振幅や波長が均一になるように形成することが非常に重要である。
【0009】
しかしながら、発明者が、特許第2690531号公報に記載したタイヤについてさらに詳細に検討を行ったところ、以下の知見を得た。
【0010】
即ち、従来のタイヤの製造方法は、加硫成形時におけるタイヤの径拡張率を、ベルトの径拡張率にして3〜10%程度の範囲とする条件下で、タイヤの内側からブラダーを膨張させて加硫金型にタイヤを押し付けた状態で加硫成形を行っていた。
【0011】
このため、グリーンタイヤにおいて、保護層の波形コードを適正な振幅及び波長で形成したとしても、製品タイヤでは、これらタイヤの径差の分だけ、保護層の波形コードは伸ばされることになり、成形後はゴムとコードが一体化されていないため、コードの波形が周上で不均一な形状になりやすく、コードの一部に大きな張力が集中する場合が生じ、コードとゴムの間にセパレーションが発生したり、耐圧性能が低下する場合があった。
【0012】
また、従来の製造方法では、保護層を、その幅と同幅のストリップを、図4及び図5に示すようにクッションゴム11上に貼り合わせて両端部をジョイントすることによって形成していた。
【0013】
しかしながら、この形成方法だと、このジョイント部15(コードの切断部)が、タイヤ幅方向に連続して存在するため、このジョイント部15から損傷しやすく、耐久性の低下を招くおそれがあり、加えて、ユニフォミティーの悪化や、タイヤ振動の要因等になる可能性があり、生産性の点でも好ましくなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は、特に特許第2690531号公報に記載したタイヤに比べて、保護層の波形コードを所定の振幅及び波長で形成できる航空機用空気入りラジアルタイヤの製造方法を提供することにある。
【0015】
また、この発明の他の目的は、上記製造方法を用い、保護層に配設した波形コードの振幅及び波長を適正に設定することによって、耐圧性、耐カット性及び耐セパレーション性に優れた航空機用空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の航空機用空気入りラジアルタイヤの製造方法は、製品タイヤの内面形状と実質上等しい内面形状に成形されたグリーンケースのクラウン部外周上に、ベルト、クッションゴム、保護層、及びトレッドゴムを順次重ね合わせてなるBTバンドを貼り合わせてグリーンタイヤを形成する工程と、このグリーンタイヤを加硫成形する工程とを含む航空機用空気入りラジアルタイヤの製造方法において、保護層は、1本若しくは複数本のコードをゴム被覆した狭幅ストリップを、クッションゴム上で、コードが略タイヤ周方向に沿って所定の振幅及び波長の波形形状となるように、らせん巻回することによって形成され、かつ、加硫成形時におけるタイヤの径拡張率を、ベルトの径拡張率にして0.5%以下に制限することにある。
【0017】
また、上記製造方法において、加硫成形時におけるタイヤの径拡張率を、ベルトの径拡張率にして0.5%以下に制限するための手段としては、例えば、グリーンタイヤの内部に、製品タイヤの内面形状と略等しい外面形状を有する高剛性コアを挿入した状態で加硫成形することが好ましい。
【0018】
さらに、この発明の航空機用空気入りラジアルタイヤは、上記製造方法を用いて製造したタイヤであって、対をなすビードコア間でトロイド状に延在するラジアルカーカスのクラウン部外周側に、コードをゴム被覆してなる少なくとも2層のコード層で構成したベルトと、クッションゴムと、コードが所定の振幅及び波長を有する波形形状で略タイヤ周方向に沿って延在する保護層と、トレッド部とを順次具え、保護層のコードを、引張強さが14.7GPa以上であるアラミドコード又はスチールコードとすることにある。
ここで、引張強さ(強力とも言う。)は、JIS L 1017−1982の規定に従い、島津製作所社製オートグラフにて、試験温度:30℃にて求めた。
【0019】
また、保護層のコードの波形形状は、振幅が5〜25mm、波長が振幅の2〜5倍であること、クッションゴムの厚さは、1.5〜4.5mmであること、及び/又は、 ベルトは少なくとも2層のコード層で構成され、これらコード層のうち、少なくとも2層のコード層は、コードをこれらコード層の両端となる位置間でジグザグ状に延在させることによって形成した無端交差ベルトであることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明に従う航空機用空気入りラジアルタイヤの代表的な幅方向左半断面を示したものであり、図2は、タイヤのクラウン部に位置するカーカスからトレッド部までの各部材の積層状態を示したものである。
【0021】
図1に示すタイヤ1は、対をなすビード部2にそれぞれ埋設されたビードコア3間で略ラジアル配列(具体的には、タイヤ赤道面Eに対し70〜90°の角度で配列)されたコードを有する少なくとも1枚のプライ、図1ではビードコア3及びビードフィラー4の周りに内側から外側へ折り返した4枚のアッププライ5a〜5dと、クラウン部6から両ビード部2にかけて延びる2枚のダウンプライ5e,5fとによって、いわゆるアップ‐ダウンプライ構造で形成したカーカス5を有している。
【0022】
また、このタイヤ1は、カーカス5のクラウン部6の外周側に、スチールコードをゴム被覆してなる少なくと2層のコード層、図1及び図2では、後述する無端交差ベルトで構成する2層のコード層7a,7bと、コード端が両幅端位置にある通常の交差ベルトを構成する2層のコード層7c,7dの計4層のコード層7a 〜7dで構成したベルト8と、該ベルト8によって補強されるトレッド部9とを具えるとともに、ベルト8とトレッド部9との間には、波形形状をしたコード10aを配列した保護層10が配設され、加えて、ベルト8と保護層10の間には、これらのコード間で生じるせん断歪を抑制するとともに、更正する際のベルト8を保護する機能を有するクッションゴム11が配設されている。
【0023】
尚、トレッド部9には、一般タイヤと同様、タイヤ周方向に沿って延びる複数本の周方向溝12の他、図示は省略したが、該周方向溝を横断する方向に延びる複数本の横断溝等のトレッド溝や、複数本のサイプなどが用途に応じて適宜配設されている。
【0024】
そして、この発明の主な特徴は、上記構成のタイヤを後述する製造方法を用いて製造することにあり、これによって、保護層10に配設した波形コード10aは、加硫成形時におけるコードの波形変化がほとんどなく、グリーンタイヤで設定した所定の振幅及び波長を、製品タイヤになった場合も維持することができ、その結果、コードを、設定どおりの振幅及び波長の波形形状で周上にわたって均一に配設することができる。
【0025】
尚、保護層10のコード10aは、引張強さが14.7GPa以上であるアラミドコード又はスチールコードであることが耐ベルトコード切れ性を確保する点で好ましい。
【0026】
また、保護層10のコード10aの波形形状は、振幅が5〜25mm、波長が振幅の2〜5倍であることが好ましい。振幅が5mm未満だと、波形状による接地面内での周方向の延びに対して不十分であり、25mmを超えると、ストリップの幅が広すぎてベルトの成型工程で粗密ができすぎるからであり、また、波長が振幅の2倍未満だと、波の形成が密すぎて形付けが困難となるからであり、5倍を超えると、周方向の延びの吸収が不十分になるからである。
【0027】
さらに、クッションゴム11の厚さは、1.5〜4.5mmであることが好ましい。前記厚さが1.5mm未満だと、コード周りの歪の吸収が不十分になるからであり、4.5mmを超えると、ゴムゲージが厚くなりすぎて熱を貯蔵することで早期の故障の要因になるからである。
【0028】
加えて、ベルト8は少なくとも2層のコード層で構成され、これらコード層のうち、少なくとも2層のコード層、図1では、2層のコード層7a,7bは、図3に示すように、コードをこれらコード層7a,7bの両端となる位置12,13間でジグザグ状に延在させることによって形成した無端交差ベルト14であることが、コード端によるセパレーションの発生を防止する点で好ましい。尚、図3では、無端交差ベルト14の形成方法を説明するため、その一部のみが示してある。
【0029】
次に、上記タイヤの製造方法を説明する。
まず、製品タイヤの内面形状と実質上等しい内面形状に成形されたグリーンケースのクラウン部外周上に、ベルト、クッションゴム、保護層、及びトレッドゴムを順次重ね合わせてなるBTバンドを貼り合わせてグリーンタイヤを形成し、次いで、このグリーンタイヤを加硫金型内にセットした後、加硫成形することによって航空機用空気入りラジアルタイヤを製造する。
【0030】
グリーンタイヤを形成する場合において、保護層は、1本若しくは複数本のコードをゴム被覆した狭幅ストリップを、クッションゴム上で、コードが略タイヤ周方向に沿って所定の振幅及び波長の波形形状となるように、らせん巻回することによって形成される。
【0031】
また、加硫成形時におけるタイヤの径拡張率は、ベルトの径拡張率にして0.5%以下に制限することによって、グリーンタイヤの内面形状と製品タイヤの内面形状と実質上等しくして、グリーンタイヤで形成した保護層のコードを所定の振幅及び波長の波形形状で配設したままの状態で、加硫成形して製品タイヤになった後も維持することができるのである。前記径拡張率が0.5%を超えると、生タイヤの部材内あるいは部材間で局所的な拡張を起こす可能性が高くなり、その局所的な拡張は、局所的な薄ゲージ化等につながり、故障の要因となりうる。
【0032】
尚、加硫成形時におけるタイヤの径拡張率を、ベルトの径拡張率にして0.5%以下に制限するための手段としては、例えば、グリーンタイヤの内部に、製品タイヤの内面形状と略等しい外面形状を有する高剛性コア、特に分割型非変形の高剛性コアを挿入した状態で加硫成形することが好ましいが、高剛性コアーの代わりに、通常の加硫成形方法のようにブラダーを用いてもよい。
【0033】
上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
【0034】
【実施例】
次に、この発明に従う航空機用空気入りラジアルタイヤを試作し、性能評価を行ったので、以下で説明する。
・実施例
実施例のタイヤは、図1に示すタイヤ幅方向半断面を有し、タイヤサイズが46×17.0R20 30PRである航空機用空気入りラジアルタイヤであり、保護層は、狭幅ストリップを、クッションゴム上で、コードが略タイヤ周方向に沿って表1に示す振幅及び波長の波形形状となるように、らせん巻回することによって形成し、加硫成形時におけるタイヤの径拡張率は、ベルトの径拡張率にして0%とした。保護層のコードの種類、構造、引張強さ、振幅及び波長については表1に示す。また、クッションゴムの厚さは2.5mmとした。尚、その他のタイヤ構造については、一般的な航空機用空気入りラジアルタイヤと同様とした。
【0035】
比較のため、保護層をその幅と同幅のストリップを用いて、図4及び図5に示すようにクッションゴム上に貼り合わせて両端部をジョイントすることによって形成し、加硫成形時におけるタイヤの径拡張率を、ベルトの径拡張率にして5%とした比較タイヤ(比較例)についても試作した。
【0036】
(性能評価)
上記各供試タイヤについて、耐圧性能、耐カット性及び耐セパレーション性について評価したので以下で説明する。
【0037】
耐圧性能は、ポンプで水を送り込んでタイヤを内部から加圧し、破壊時の水圧を測定し、この測定値から評価した。
【0038】
耐カット性及び耐セパレーション性は、半球状の突起を取り付けたドラムで、下記に示す条件で繰り返し走行させ、保護層のコード破断やセパレーションのいずれかが発生するまでの繰り返しサイクル数(サイクル数:最大で200サイクルとする。)を測定し、この測定値から両性能を評価した。
記
タイヤ荷重 :143.1kN
タイヤ内圧 :1090 kPa
試験速度 :32km/h
走行距離 : 5 km/1サイクル
1サイクルに要する時間:60分(走行+停止)
【0039】
表1にこれらの評価結果を示す。尚、表1中に示す耐圧性能は、実施例1を100とした指数比で示してあり、数値が大きいほど、耐圧性能が優れている。また、表1中の耐セパレーション性の数値は、実施例1を除いて、セパレーションが発生したときのサイクル数を示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1の評価結果から、実施例1及び2は、比較例1及び2に比べて、耐圧性能及び耐セパレーション性が優れており、また、耐カット性については、実施例及び比較例のいずれについても保護層のコード切断が生じず、良好であった。
【0042】
【発明の効果】
この発明によれば、保護層のコードの波形形状を適正に形成することができることによって、耐カット性、耐圧性能及び耐セパレーション性に優れた航空機用空気入りラジアルタイヤの提供が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う代表的な航空機用空気入りラジアルタイヤの幅方向半断面図である。
【図2】図1のタイヤのクラウン部の構成を示す図である。
【図3】無端交差ベルトの形成方法を説明するための図である。
【図4】保護層を従来法によって製造したときの斜視図である。
【図5】従来タイヤのクラウン部の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 航空機用空気入りラジアルタイヤ
2 ビード部
3 ビードコア
4 ビードフィラー
5 カーカス
6 クラウン部
7a,7b,7c,7d コード層
8 ベルト
9 トレッド部
10 保護層
11 クッションゴム
12,13 位置
14 無端交差ベルト
15 ジョイント部
E タイヤ赤道面[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a pneumatic radial tire for aircraft used under high internal pressure and heavy load conditions and a method for manufacturing the same, and more particularly, to effectively prevent tire destruction due to injury from a tread tread surface. Of the protective layer.
[0002]
[Prior art]
Since aircraft tires are used under high internal pressure and heavy load conditions, the contact pressure acting on the tread tends to be high. In such a case, at the time of take-off and landing at a high speed or at the position where the take-off and landing starts at the airport terminal When the vehicle travels at a low speed during so-called taxing, when a stepped portion such as a pebble or a metal piece scattered on the road surface is stepped on, the protrusion is liable to be damaged by a cut or the like from the tread portion tread surface. If this damage reaches the belt, it will be difficult to use the tire repeatedly due to correction, or if the failure is overlooked and continued to be used, the tire life may be significantly reduced. In some cases, it is possible that an accident could occur.
[0003]
In aircraft tires, as means for improving cut resistance due to protrusions from the tread portion tread, belts and tread rubbers, such as the tire proposed in Japanese Patent No. 2690531 filed and filed by the present applicant, are used. Between them, it is useful to provide a protective layer in which the waveform cords are arranged substantially along the circumferential direction of the tire.
[0004]
That is, when the tire passes over the protrusion, the cord of the protective layer located on the portion of the tire riding on the protrusion is partially stretched, and a large tension acts on the cord to cut the cord. In the case of a waveform cord, the cord can be extended by changing the waveform even if the protrusion is stepped on, so that the tension acting on the cord can be reduced, resulting in improved cut resistance. Because.
[0005]
Further, although there is a difference in outer diameter between the center portion of the tire and both side portions in the width direction, since the diameters are the same in the ground contact surface, the cords of the protective layers located at both ends are greatly extended in the circumferential direction.
[0006]
If the amplitude of the waveform code of the protective layer is small and the length of the waveform code of the protective layer per circumferential length is short, the input in the direction in which the code expands should be absorbed by the change in the waveform of the waveform code. The cords of the protective layer are easily damaged by the protrusions, and separation between the cord and the rubber around the cords is also easily caused.
[0007]
On the other hand, if the amplitude of the waveform code is increased to increase the length of the protective layer cord per circumferential length too much, the effect of suppressing the tread from protruding due to centrifugal force during high-speed running is reduced. Then, the tread rubber is easily peeled off.
In addition, a part of the tension acting on the cord of the belt is also applied to the cord of the protective layer, so that the pressure resistance of the tire can be sufficiently exhibited. This is not preferable because the cord cannot bear the tension.
[0008]
Therefore, it is very important that the waveform code of the protective layer be formed with a waveform having a predetermined amplitude and wavelength, and that the amplitude and wavelength be uniform over the entire circumference of the tire.
[0009]
However, when the inventor studied the tire described in Japanese Patent No. 2690531 in more detail, the following findings were obtained.
[0010]
That is, in the conventional tire manufacturing method, the bladder is inflated from the inside of the tire under the condition that the diameter expansion rate of the tire at the time of vulcanization molding is in the range of about 3 to 10% in terms of the belt diameter expansion rate. The vulcanization molding was performed with the tire pressed against the vulcanization mold.
[0011]
For this reason, even if the waveform code of the protective layer is formed with an appropriate amplitude and wavelength in a green tire, the waveform code of the protective layer will be elongated in the product tire by the difference in diameter between these tires, and After that, since the rubber and the cord are not integrated, the waveform of the cord tends to have an uneven shape on the circumference, large tension may concentrate on a part of the cord, and the separation between the cord and the rubber may occur. Occasionally, the pressure resistance may deteriorate.
[0012]
Further, in the conventional manufacturing method, the protective layer is formed by bonding strips having the same width to the
[0013]
However, according to this forming method, since the joint portion 15 (the cut portion of the cord) exists continuously in the tire width direction, the
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a method for manufacturing a pneumatic radial tire for an aircraft, in which the waveform code of the protective layer can be formed with a predetermined amplitude and wavelength, as compared with the tire described in Japanese Patent No. 2690531.
[0015]
Another object of the present invention is to provide an aircraft having excellent pressure resistance, cut resistance, and separation resistance by appropriately setting the amplitude and wavelength of a waveform code provided on a protective layer using the above-described manufacturing method. And pneumatic radial tires.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a method for manufacturing a pneumatic radial tire for an aircraft of the present invention includes a belt, a cushion rubber, a belt, a cushion rubber, on an outer periphery of a crown portion of a green case formed into an inner surface shape substantially equal to an inner surface shape of a product tire. In a method for manufacturing a pneumatic radial tire for an aircraft, the method includes a step of bonding a BT band formed by sequentially laminating a protective layer and a tread rubber to form a green tire, and a step of vulcanizing the green tire. The layer is formed by spirally winding a narrow strip having one or a plurality of cords covered with rubber on the cushion rubber so that the cords have a waveform of a predetermined amplitude and wavelength substantially along the circumferential direction of the tire. And the diameter expansion ratio of the tire at the time of vulcanization molding is controlled to 0.5% or less as a belt diameter expansion ratio. It is to.
[0017]
Further, in the above-mentioned manufacturing method, as a means for restricting the diameter expansion rate of the tire at the time of vulcanization molding to 0.5% or less in terms of the diameter expansion rate of the belt, for example, the inside of a green tire, a product tire, It is preferable to perform vulcanization molding in a state where a high-rigidity core having an outer surface shape substantially equal to the inner surface shape is inserted.
[0018]
Further, the pneumatic radial tire for an aircraft of the present invention is a tire manufactured by using the above-described manufacturing method, wherein a cord is formed of rubber at an outer peripheral side of a crown portion of a radial carcass extending in a toroidal shape between a pair of bead cores. A belt composed of at least two layers of coated cord layers, a cushion rubber, a protective layer in which the cords extend substantially in the circumferential direction of the tire in a waveform having a predetermined amplitude and wavelength, and a tread portion. The protective layer is provided with an aramid cord or a steel cord having a tensile strength of 14.7 GPa or more.
Here, the tensile strength (also referred to as strength) was determined at a test temperature of 30 ° C. with an autograph manufactured by Shimadzu Corporation in accordance with the provisions of JIS L 1017-1982.
[0019]
In addition, the waveform of the cord of the protective layer has an amplitude of 5 to 25 mm and a wavelength of 2 to 5 times the amplitude, and the thickness of the cushion rubber is 1.5 to 4.5 mm, and / or The belt is composed of at least two cord layers, and at least two of the cord layers are endless formed by extending cords in a zigzag manner between positions at both ends of the cord layers. Preferably, it is a cross belt.
[0020]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 shows a typical left half section in the width direction of a pneumatic radial tire for an aircraft according to the present invention, and FIG. 2 shows lamination of members from a carcass located at a crown portion of the tire to a tread portion. It shows the state.
[0021]
The tire 1 shown in FIG. 1 has cords that are substantially radially arranged (specifically, arranged at an angle of 70 to 90 ° with respect to the tire equatorial plane E) between bead cores 3 buried in a pair of
[0022]
In addition, the tire 1 includes at least two cord layers formed by rubber coating steel cords on the outer peripheral side of the crown portion 6 of the carcass 5, and in FIG. 1 and FIG. A
[0023]
The
[0024]
The main feature of the present invention resides in that the tire having the above-described configuration is manufactured by using a manufacturing method described below, whereby the
[0025]
Note that the
[0026]
Further, the waveform of the
[0027]
Further, the thickness of the
[0028]
In addition, the
[0029]
Next, a method for manufacturing the tire will be described.
First, a BT band formed by sequentially laminating a belt, a cushion rubber, a protective layer, and a tread rubber is attached to the outer periphery of a crown portion of a green case formed into an inner surface shape substantially equal to the inner surface shape of a product tire. A tire is formed, and then the green tire is set in a vulcanizing mold, and then vulcanized to manufacture a pneumatic radial tire for an aircraft.
[0030]
In the case of forming a green tire, the protective layer is formed of a narrow strip having one or a plurality of cords covered with rubber, and the cords are formed on the cushion rubber so that the cords have a predetermined amplitude and wavelength substantially along the tire circumferential direction. It is formed by helical winding so that
[0031]
Further, the diameter expansion rate of the tire at the time of vulcanization molding is limited to 0.5% or less in terms of the belt diameter expansion rate, so that the inner surface shape of the green tire is substantially equal to the inner surface shape of the product tire, In a state where the cord of the protective layer formed of the green tire is provided in the form of a waveform having a predetermined amplitude and wavelength, the cord can be maintained after being vulcanized and formed into a product tire. When the diameter expansion ratio exceeds 0.5%, there is a high possibility that local expansion occurs in or between members of the raw tire, and the local expansion leads to local thinning of gauges and the like. Can cause a failure.
[0032]
As a means for limiting the diameter expansion rate of the tire at the time of vulcanization molding to 0.5% or less in terms of the diameter expansion rate of the belt, for example, the inside of the green tire is substantially the same as the inner shape of the product tire. It is preferable to perform vulcanization molding with a high-rigidity core having an equal outer surface shape, particularly a split-type non-deformed high-rigidity core inserted, but instead of a high-rigidity core, a bladder is used as in a normal vulcanization molding method. May be used.
[0033]
What has been described above is merely an example of the embodiment of the present invention, and various changes can be made within the scope of the claims.
[0034]
【Example】
Next, a prototype pneumatic radial tire for an aircraft according to the present invention was prototyped and its performance was evaluated, and will be described below.
Example The tire of Example is a pneumatic radial tire for aircraft having a tire width direction half section shown in FIG. 1 and a tire size of 46 × 17.0R20 30PR, and the protective layer is formed of a narrow strip. On the cushion rubber, the cord is formed by spirally winding so as to have a waveform having the amplitude and wavelength shown in Table 1 substantially along the circumferential direction of the tire. , And the belt diameter expansion rate was set to 0%. Table 1 shows the type, structure, tensile strength, amplitude and wavelength of the cord of the protective layer. The thickness of the cushion rubber was 2.5 mm. In addition, other tire structures were the same as general pneumatic radial tires for aircraft.
[0035]
For comparison, a protective layer was formed by bonding a protective layer using a strip having the same width as shown in FIGS. 4 and 5 and bonding both ends together, as shown in FIGS. A comparative tire (comparative example) in which the diameter expansion rate of the belt was 5% as the belt diameter expansion rate was also experimentally manufactured.
[0036]
(Performance evaluation)
Each of the test tires was evaluated for pressure resistance, cut resistance and separation resistance, and will be described below.
[0037]
The pressure resistance performance was evaluated by measuring the water pressure at the time of destruction by supplying water with a pump to pressurize the tire from the inside and measuring the pressure.
[0038]
The cut resistance and the separation resistance are determined by the number of repetition cycles (number of cycles: until the cord breaks or the separation occurs in the protective layer) on a drum having hemispherical projections mounted on the drum under the following conditions. The maximum was 200 cycles.), And both performances were evaluated from the measured values.
Tire load: 143.1 kN
Tire pressure: 1090 kPa
Test speed: 32km / h
Running distance: 5 km / 1 cycle Time required for one cycle: 60 minutes (running + stopping)
[0039]
Table 1 shows the evaluation results. In addition, the pressure resistance performance shown in Table 1 is indicated by an index ratio when Example 1 is set to 100, and the larger the numerical value, the better the pressure resistance performance. Also, the numerical values of the separation resistance in Table 1 indicate the number of cycles when separation occurs, except for Example 1.
[0040]
[Table 1]
[0041]
From the evaluation results shown in Table 1, Examples 1 and 2 are superior to Comparative Examples 1 and 2 in terms of pressure resistance and separation resistance, and cut resistance was determined for both Examples and Comparative Examples. Also, no breakage of the cord of the protective layer occurred, which was good.
[0042]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, since the corrugated shape of the code | cord of a protective layer can be formed appropriately, it became possible to provide the pneumatic radial tire for aircraft excellent in cut resistance, pressure resistance, and separation resistance.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional half-sectional view of a typical pneumatic radial tire for an aircraft according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a configuration of a crown portion of the tire of FIG.
FIG. 3 is a diagram for explaining a method of forming an endless cross belt.
FIG. 4 is a perspective view when a protective layer is manufactured by a conventional method.
FIG. 5 is a diagram showing a configuration of a crown portion of a conventional tire.
[Explanation of symbols]
Reference Signs List 1 pneumatic radial tire for
Claims (6)
保護層は、1本若しくは複数本のコードをゴム被覆した狭幅ストリップを、クッションゴム上で、コードが略タイヤ周方向に沿って所定の振幅及び波長の波形形状となるように、らせん巻回することによって形成され、かつ、加硫成形時におけるタイヤの径拡張率を、ベルトの径拡張率にして0.5%以下に制限することを特徴とする航空機用空気入りラジアルタイヤの製造方法。A BT band formed by sequentially superimposing a belt, a cushion rubber, a protective layer, and a tread rubber on the outer periphery of a crown portion of a green case formed into an inner surface shape substantially equal to the inner surface shape of a product tire is bonded to form a green tire. Forming, and a method of manufacturing a pneumatic radial tire for aircraft including a step of vulcanizing and molding this green tire,
The protective layer is formed by spirally winding a narrow strip having one or more cords covered with rubber on a cushion rubber so that the cords have a waveform having a predetermined amplitude and wavelength substantially along the circumferential direction of the tire. A pneumatic radial tire for an aircraft, wherein the rate of expansion of the tire at the time of vulcanization molding is limited to 0.5% or less in terms of the rate of expansion of the belt.
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