JP2004008919A - 高濃度無機塩水溶液の吸収剤 - Google Patents

高濃度無機塩水溶液の吸収剤 Download PDF

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Kozo Kubota
窪田 耕三
Susumu Miho
美保 享
Koji Nomura
野村 幸司
Koji Yamamoto
山本 浩司
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Abstract

【目的】高濃度無機塩水溶液に対して優れた吸水性能を有する高濃度無機塩水溶液用吸収剤を提供することである。
【構成】高濃度無機塩水溶液の吸収剤は、高吸水性カチオン系樹脂よりなる吸水剤であり、吸湿剤は、潮解性無機化合物と高吸水性カチオン系樹脂との組成物からなる吸湿剤である。また、潮解性無機化合物及び高吸水性カチオン系樹脂の割合は、潮解性無機化合物100質量部当たり高吸水性カチオン系樹脂5〜50質量部が好ましい。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、高濃度無機塩水溶液の吸収剤と、潮解性無機化合物が透湿性容器に充填されており、該無機化合物による吸湿の結果生じる高濃度無機塩水溶液を吸収してゲル状化することができる吸水性樹脂を含有する吸湿剤とに関する。
【0002】
【従来技術】
従来から気密性の高いマンション、一戸建て等の個人住宅や公共建築施設等において、梅雨時および冬季の建物の除湿が問題となっている。例えば、冬場では建物の中で暖房用にガスまたは石油のストーブ等を燃焼させると、多量の水分が発生し、それが部屋の隅や押入れでの黴(かび)の発生原因となるからである。最近では、かかる問題の解決のために、自然換気等では空気の入れ替えが行われ難い押入れ等において潮解性無機化合物を容器に充填した吸湿剤または除湿剤が使用されている(特開平5−220327号公報)。
【0003】
代表的な吸湿剤として、液体は通さないが湿気は通すフィルムで成形された容器に無水塩化カルシウム及び吸水性樹脂を充填したものがある。こゝで、吸水性樹脂が使用されている理由は、それがないと水分を多量に吸った後に塩化カルシウムは高濃度水溶液となり、容器が転倒したり容器が破損したりすると液体が漏洩するという虞があるが、吸水性樹脂を使用することにより該高濃度水溶液をゲル状化することができるため、液体の漏洩が起こらないというものである。
吸水性樹脂としては、アニオン系吸水性樹脂およびノニオン系吸水性樹脂が広く実用化されており、上記吸湿剤において潮解性無機化合物に併用する吸水性樹脂としては、多価金属イオンを高濃度に含有する水溶液を吸収することができるという理由で、通常ノニオン系吸水性樹脂が使用されてきた。しかし、ノニオン系吸水性樹脂の場合には、吸水速度が遅く、吸水量も十分とは言えないため、改良が求められていた。
【0004】
アニオン系吸水性樹脂は、通常以下の単量体を架橋性単量体の存在下にラジカル重合させて得られる。アニオン系吸水性樹脂の主構成単位となる単量体としては、(メタ)アクリル酸及びこのナトリウム塩等のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、マレイン酸等及びそれらのアルカリ金属塩、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のアクリルアミドアルキルアルカンスルホン酸及びこのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、並びにビニルスルホン酸及びこのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩等が挙げられる。
【0005】
また、ノニオン系吸水性樹脂を構成する単量体としては、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、ビニルピリジン、ビニルイミダノール及びアリルアミン等を挙げることができる。かかる単量体をラジカル重合させる際に、架橋剤を使用するなどして重合体に架橋構造を導入することにより、吸水性能が付与される。
【0006】
他方、カチオン系吸水性樹脂も前記アニオン系吸水性樹脂と同様に、紙おむつ、生理用品、園芸用保水剤、土木用止水剤等の用途に使用できることが知られている(例えば特開昭62−112654号公報等)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、Mg2+イオン、Ca2+イオン、Al3+イオン等を含有する多価電解質水溶液に対して優れた吸水性能を有する無機塩水溶液用吸収剤を提供することゝ、吸収した無機塩水溶液すなわち電解質水溶液をゲル状にして流動し難くして、それが入れられている容器が転倒したり容器が破損したりした等の場合でも、内容物が流出することがなく、保管しやすいようにし、取り扱いが便利であるように改良した吸湿剤を提供することゝにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る高濃度無機塩水溶液の吸収剤は、高吸水性カチオン系樹脂からなる無機塩水溶液の吸収剤である。
また、本発明に係る吸湿剤は、潮解性無機化合物及び高吸水性カチオン系樹脂からなる吸湿剤である。
そして、この吸湿剤を構成する潮解性無機化合物及び高吸水性カチオン系樹脂の割合は、潮解性無機化合物100質量部当たり高吸水性カチオン系樹脂が5〜50質量部である。
【0009】
【作用】
本発明の発明者等は、上記の目的を達成するために鋭意研究した結果、公知のカチオン系樹脂例えばカチオン性基含有ビニル単量体を必須構成単位とする重合体架橋物からなるカチオン系樹脂が多価金属イオンを含有する高濃度無機塩水溶液を吸収するという性質があることを新たに発見して、この高吸水性カチオン系樹脂を使用して、本発明の第1の目的である高濃度無機塩水溶液の吸収剤の発明を完成した。
【0010】
さらに、この高濃度無機塩水溶液の吸収剤に潮解性無機化合物を加えると、それが吸湿した場合、ゲル状になり、非流動性になるという性質があることを新たに発見して、本発明の第2の目的である、吸収した高濃度無機塩水溶液が入れられている容器が転倒したり破損したりした場合等においても、内容物が流出することがなく、保管しやすいように改良された吸湿剤の発明を完成した。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明におけるカチオン系樹脂を構成する単量体としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの塩酸塩及び硫酸塩等の3級塩、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの塩化メチル附加物等のハロゲン化アルキル附加物及び塩化ベンジル附加物等のハロゲン化アリール附加物等の4級塩等が挙げられる。
さらに、上記カチオン系単量体とともに、ノニオン性単量体を併用することもできる。このノニオン性単量体としては、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、ビニルピリジン、ビニルイミダノール及びアリルアミン等を挙げることができる。
【0012】
上記単量体の重合方法としては、水溶液中で行う水溶液重合および油中に水性微粒子が分散する逆相エマルジョン重合等が採用できる。
例えば、水溶液重合であれば、重合開始剤として過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩化塩や、レドックス系の開始剤等を使用することができる。また、逆相のエマルジョン重合であれば、前記した重合開始剤以外に、アゾビスイソブチロニトリルや過酸化ベンゾイル等の水不溶性開始剤を使用してもよい。
【0013】
上記重合によって得られる重合体は乾燥し、重合溶剤を除去した後、通常粉末化して吸水性樹脂製品となる。好ましい粒径は、100〜1000μmである。
上記カチオン系樹脂を吸水剤として使用するに当たり、ノニオン系樹脂を併用してもよい。本発明における吸水性樹脂は、多価金属塩が高濃度例えば10〜40質量%に溶解された水溶液に適用される。吸水性樹脂の使用量の目安は、該樹脂1g当たり、無機塩水溶液20〜30g程度である。
【0014】
請求項2記載の吸湿剤を製造するために、上記カチオン系樹脂とともに使用される潮解性無機化合物としては、公知の潮解性無機化合物を限定なく使用することができる。
潮解性無機化合物としては、例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム等を単独でまたは2種以上を配合して使用することができる。潮解性無機化合物の形状にも何等限定はない。粉状、粒状、フレーク状等任意の形状を選択すればよい。
【0015】
潮解性無機化合物およびカチオン系樹脂の好ましい配合量は、潮解性無機化合物100質量部当たり、カチオン系樹脂5〜50質量部である。カチオン系樹脂が過少であると、吸湿によって生じる高濃度無機塩水溶液がゲル状になり難い。 本発明における吸湿剤には、上記潮解性無機化合物およびカチオン系樹脂以外に、ノニオン系樹脂は勿論、ゼオライト、シリカ、アルミナなどからなる無機多孔質粒子、パーライト、バーミキュライトなどの無機発泡体などが添加されていてもよい。
以下、本発明の実施例および比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
【0016】
【実施例】
吸水性樹脂の効果確認試験方法について述べる。本発明に係る吸水性樹脂0.5gを不織布の袋に入れ、40重量%塩化カルシウム水溶液中に浸漬する。所定時間後に袋を引き上げ、5分間水切りをした後、袋の重量を測定して、その重量をW(g)とする。本発明に係る吸水性樹脂を使用しないで、同様の操作を実行する。そして、その重量をW(g)とする。茲で、式
(g)―W(g)/吸水性樹脂組成物の重量
を計算して、吸水量(g/g)を得る。
【0017】
A.請求項1記載の吸収剤の実施例
実施例1
アクリロイルオキシメチルトリメチルアンモニウムクロライド50部、アクリルアミド50部、N,N―メチレンビスアクリルアミド0.1部、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン0.01部g、及び、脱イオン水150部を仕込み、これに高圧水銀灯を照射して重合を行い、含水ゲルを得た。この含水ゲル状重合体を約145℃において熱風乾燥して粉砕し、粒度調整し、250〜850μmメッシュの吸水性樹脂を得た。この吸水性樹脂の吸水性評価試験の結果を表1に示す。
【0018】
実施例2
実施例1と概ね同様な工程であるが、アクリロイルオキシメチルトリメチルアンモニウムクロライドを80部とし、アクリルアミドを20部として、重合を実行して、吸水性樹脂を得た。この吸水性樹脂の吸水性評価試験の結果も表1に示す。
【0019】
実施例3
実施例1と概ね同様な工程であるが、アクリロイルオキシメチルトリメチルアンモニウムクロライドを94部とし、アクリルアミドを6部として、重合を実行して、吸水性樹脂を得た。この吸水性樹脂の吸水性評価試験の結果も表1に示す。
【0020】
比較例1
市販のアニオン性吸水性樹脂(「アロンザップRS−2」東亞合成株式会社製)を使用して、この吸水性樹脂の吸水性評価試験の結果も表1に示す。
【0021】
比較例2
市販のノニオン性吸水性樹脂(「ノニオレックスNA―010」昭和電工株式会社製)を使用して、この吸水性樹脂の吸水性評価試験の結果も表1に示す。
【0022】
Figure 2004008919
【0023】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本願発明に係る高濃度無機塩水溶液の吸収剤は、高吸水性カチオン系樹脂からなる無機塩水溶液の吸収剤であるので、従来技術に係る吸収剤に比して、吸水量が格段に大きいという顕著な効果が認められる。
また、本願発明に係る吸湿剤は、潮解性無機化合物と高吸水性カチオン系樹脂又は高吸水性カチオン系樹脂とノニオン性樹脂との共重合体との組成物からなる吸湿剤であるので、それが吸湿した場合、ゲル状になり非流動性になるので、吸収した高濃度無機塩水溶液が入れられている容器が転倒したり破損したりした場合等においても、内容物が流出することがなく、保管しやすいという顕著な効果が認められる。

Claims (3)

  1. 高吸水性カチオン系樹脂からなる
    ことを特徴とする
    高濃度無機塩水溶液の吸収剤。
  2. 潮解性無機化合物及び高吸水性カチオン系樹脂からなる
    ことを特徴とする
    吸湿剤。
  3. 前記潮解性無機化合物及び前記高吸水性カチオン系樹脂の割合は、前記潮解性無機化合物100質量部当たり前記高吸水性カチオン系樹脂が5〜50質量部である
    ことを特徴とする
    請求項2記載の吸湿剤。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101098512B1 (ko) 2011-09-26 2011-12-26 (주)에코원 염분 차단 또는 제거용 부직포

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