JP2004008121A - Spool for double bearing type reel, and both bearing type reel - Google Patents

Spool for double bearing type reel, and both bearing type reel Download PDF

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JP2004008121A
JP2004008121A JP2002167596A JP2002167596A JP2004008121A JP 2004008121 A JP2004008121 A JP 2004008121A JP 2002167596 A JP2002167596 A JP 2002167596A JP 2002167596 A JP2002167596 A JP 2002167596A JP 2004008121 A JP2004008121 A JP 2004008121A
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bearing type
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Tsutomu Kato
加藤 強
Takashi Moriwaki
森脇 孝
Haruhiro Nakatsu
中津 玄弘
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KIKUSUI FORGING CO OP
KIKUSUI FORGING CO-OP
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KIKUSUI FORGING CO OP
KIKUSUI FORGING CO-OP
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a spool for a both bearing type reel, exhibiting advantage of a magnesium alloy as a light material; and to provide the both bearing type reel. <P>SOLUTION: The spool 102 for the both bearing type reel has a line-winding cylinder part 121 on the periphery of which a line is wound and accumulated according to the rotation of a spool shaft 131, and hollow disk-shaped flange parts 122 extended from each of the terminal parts of the line-winding cylinder part 121, and forming a groove in combination with the line-winding cylinder part 121. The line-winding cylinder part 121 and the flange parts 122 are integrally and roughly formed by forging the magnesium alloy, and the thicknesses of the flange parts 12 are regulated so as to be thinner than the thickness of the line-winding cylinder part 121 by cutting. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両軸受型リール用スプールおよび両軸受型リールに関し、特に、マグネシウム合金の塑性加工により慣性モーメントを低減させた両軸受型リール用スプールおよび両軸受型リールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、両軸受型リール用スプールは、飛距離の向上を目的として様々な軽量化が図られている。例えば、軽量素材が用いられたり、糸巻胴部に貫通孔が設けられたりしている。軽量素材としてはアルミニウム合金が良く知られ、その比重は約2.8[g/cm]である。これは、スチール比重の約7.9[g/cm]に比して、極めて有効な素材といえる。また、マグネシウムは実用金属の中で最軽量であり、マグネシウム合金としての比重は約1.8[g/cm]である。
【0003】
したがって、従来では、このように軽量であるマグネシウム合金を用いたスプールが多数開発されていた。このような技術としては、例えば、特開2001−161228号公報「スピニングリールのスプール」、特開平10−327720号公報「魚釣り用リール」、特開平10−165057号公報「両軸受リールのスプール」、特開平2001−145445号公報「両軸受リールのスプール」が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では以下の問題点があった。
すなわち、マグネシウム合金は材質の特性から、その加工方法が、ダイキャスト法(合金を溶かして金型に高圧力で流し込み製品を造る鋳造方式)やチクソモールド法(合金チップを用いた金型への射出成形方法)といった鋳造、あるいは、丸棒からの切削加工に限られていた。
【0005】
ここで、鋳造工法は、金属を溶かして冷やすだけであるので、構造欠陥(鋳造欠陥)が生じやすく素材本来の強度が発現せず、スプールに適用する場合、強度計算上必要な肉厚を確保しようとすると、軽量化のメリットが相殺されてしまうという問題点があった。
【0006】
また、マグネシウムは極めて酸化されやすく、酸化すると強度劣化が著しい。したがって、釣針などで引っかき傷が付きやすく、かつ、ラインの水滴により濡れてしまうマグネシウム合金の鋳造スプールは、腐食が生じやすいという問題点もあった。したがって、腐食の観点からも肉厚とし、軽量化のメリットが相殺されてしまうという問題点があった。
【0007】
更に、両軸受型リール用スプールは、フランジ部(糸巻部分の両側に設けられた略円盤(もしくは略ドーナツ円盤)形状部分)の外周部に、リール本体に微小な隙間を形成して勘合するスプールエッジを設ける場合がある。フランジ部はリール本体に対して高速に回転してラインを送り出しまた巻き取る。スプールエッジは、このようなラインの移動時にラインがこの微小な隙間に入って「ライン噛み」を起さないように、リール本体側に突設されたエッジであり、ライン吐出し機構として設けられるものである。
【0008】
ここで、スプールの慣性モーメントを考えると、慣性モーメントが小さいほど投げ出しの速度を維持でき、ルアー等の仕掛をより遠くに飛ばすことができる。これは、慣性モーメントが小さいほど、より少ない力で目的の場所に仕掛を飛ばすことが出来るともいえる。釣りによっては1日に数百振りすることもあるのを考慮すれば、慣性モーメントの低減は快適な釣りを実現し、釣果にも影響する。
【0009】
慣性モーメントは、軸からの距離の2乗に比例するので、フランジ部は勿論のこと、軸から最も距離の離れたスプールエッジの重量の影響は多大である。しかしながら、スプールエッジは、ラインが噛み付いて瞬間的に強い力がかかる情況下でもその役割を果たすために、前述した強度や使用環境の観点から厚くせざるを得ないという実情があった。したがって、慣性モーメントを低減させたくても低減させることができないという問題点があった。
【0010】
すなわち、従来の両軸受型リール用スプールは、マグネシウム合金という軽量素材の利点が相殺されてしまうという問題点があった。
【0011】
また、丸棒からの切削加工によりスプールを切り出す場合、ラインを巻く溝の形成にあたり製品と同等以上の切削粉が出てしまうのでコスト高につながるという問題点がある。更に、マグネシウム合金の切削粉は爆発の可能性があり、2mm以下のものは危険物に指定されているため、管理負担や処理負担が大きいという問題点がある。
【0012】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、軽量素材としてのマグネシウム合金の利点を発揮できる両軸受型リール用スプールおよび両軸受型リールを提供することを目的とする。
【0013】
また、低コストで製造でき、かつ、製造時に排出される廃棄物の管理負担や処理負担を低減する両軸受型リール用スプールおよび両軸受型リールを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の両軸受型リール用スプールは、軸回動に従って外周にラインを巻回積層させる糸巻胴部と、前記糸巻胴部のそれぞれの端部から延設され前記糸巻胴部とともに溝を形成する中空円盤状のフランジ部と、を有する両軸受型リール用スプールであって、前記糸巻胴部およびフランジ部を、マグネシウム合金を鍛造することにより一体的に粗成型し、続いて、切削により、前記フランジ部の肉厚を前記糸巻胴部の肉厚未満に調整したことを特徴とする。
【0015】
すなわち、請求項1にかかる発明は、鍛造により一体成型するので構造が密となり「ス」が発生せず、強度の向上とともに耐腐食性が飛躍的に向上する。スが発生せず強度が向上するので、後の切削工程における肉薄形状への絞込みが他の成型方法より容易になるとともに、より薄い肉厚(特にフランジ部)を実現でき、この点からも、軽量効果を確保できる。また、一体的に成型するので、複数の部材を組み合わせて製造する際に発生しうる結合不良も生じず、低コストの製造が実現可能となる。
【0016】
また、請求項2に記載の両軸受型リール用スプールは、軸回動に従って外周にラインを巻回積層させる糸巻胴部と、前記糸巻胴部のそれぞれの端部から延設され前記糸巻胴部とともに溝を形成する中空円盤状のフランジ部と、前記フランジ部の外周端部に軸方向外側に向けて設けられ、リール本体とフランジ部との間へのラインの入り込みを防止するエッジ部と、を有する両軸受型リール用スプールであって、前記糸巻胴部、フランジ部、および、エッジ部を、マグネシウム合金を鍛造することにより一体的に粗成型し、続いて、切削により、前記エッジ部の肉厚を前記フランジ部の肉厚以下に整形し、前記フランジ部の肉厚を前記糸巻胴部の肉厚未満に調整したことを特徴とする。
【0017】
すなわち、請求項2にかかる発明は、鍛造により一体成型するので構造が密となり「ス」が発生せず、強度の向上とともに耐腐食性が飛躍的に向上する。スが発生せず強度が向上するので、後の切削工程における肉薄形状への絞込みが他の成型方法より容易になるとともに、より薄い肉厚(特にフランジ部、更にはエッジ部)を実現でき、この点からも、軽量効果を確保できる。また、一体的に成型するので、複数の部材を組み合わせて製造する際に発生しうる結合不良も生じず、低コストの製造が実現可能となる。
【0018】
また、請求項3に記載の両軸受型リール用スプールは、請求項2に記載の両軸受型リール用スプールにおいて、前記マグネシウム合金が、添加元素としてアルミニウムあるいは亜鉛、もしくはその両方を含み、前記エッジ部の肉厚を0.20mm〜0.45mmとしたことを特徴とする。
【0019】
すなわち、請求項3にかかる発明は、マグネシウム合金として様々な合金を採用できるうち、重量比で最も多く含ませる添加元素としてアルミニウムあるいは亜鉛、もしくはその両方を採用して軽量化を維持しつつ強度を確保する。かつ、使用時の力のかかり具合、例えば、ラインの重さや巻き取り強さを考慮して、マグネシウム鍛造以外の従来製法では最薄でも0.45mmの肉厚を確保しなければならなかったエッジ部を更に薄く設計する。なお、両軸受型リールは、その用途から、数倍にわたるような大きさの開きがなく、また、糸巻胴部にかかる力の最大値も数倍にわたるような重さの開きもないため、絶対値により肉厚を定義することが可能である。
【0020】
また、請求項4に記載の両軸受型リール用スプールは、請求項1,2または3に記載の両軸受型リール用スプールにおいて、前記マグネシウム合金が、添加元素としてアルミニウムあるいは亜鉛、もしくはその両方を含み、前記フランジ部の肉厚を0.50mm〜1.00mmとしたことを特徴とする。
【0021】
すなわち、請求項4にかかる発明は、マグネシウム合金として様々な合金を採用できるうち、重量比で最も多く含ませる添加元素としてアルミニウムあるいは亜鉛、もしくはその両方を採用して軽量化を維持しつつ強度を確保する。かつ、使用時の力のかかり具合、例えばラインの重さや巻き取り強さを考慮して、フランジ部を更に薄く設計する。なお、両軸受型リールは、その用途から、数倍にわたるような大きさの開きがなく、糸巻胴部にかかる力の最大値も数倍にわたるような重さの開きもないため、絶対値により肉厚を定義することが可能である。
【0022】
また、請求項5に記載の両軸受型リール用スプールは、請求項1〜4のいずれか一つに記載の両軸受型リールにおいて、前記鍛造工程では、マグネシウム合金の円柱状ビレットを用い、当該円柱状ビレット端部を所定のフランジ形成金型により拡径する工程あるいは当該円柱状ビレット中央部を所定の金型により縮径する工程を含んだことを特徴とする。
【0023】
すなわち、請求項5にかかる発明は、素材が他の実用軽量金属より高価であり、丸棒から溝の削り出しをおこなって成型するのでは、大量の削りくずが出て生産性が低下せざるを得ず、かつ、削りくずが危険物であるため管理コストもかかるところ、コスト削減を達成できる。なお、縮径する際の金型は、糸巻胴部とフランジ部(および場合によってはエッジ部)とを同時に成型する金型であって、糸巻胴部部分の合金がエッジ部分に逃れて鍛造されるようにすることができる。
【0024】
また、請求項6に記載の両軸受型リールは、請求項1〜5のいずれか一つに記載の両軸受型リール用スプールを用いたことを特徴とする。また、請求項7に記載の両軸受型リールは、請求項6に記載の両軸受型リールにおいて、前記両軸受型リール用スプールの回転時の抵抗力を調整するためのキャスティングコントロール機構を備えたことを特徴とする。
【0025】
すなわち、請求項6および請求項7にかかる発明は、本発明にかかる両軸受型リール用スプールの作用効果を発揮する両軸受型リールを提供できる。特に請求項7にかかる発明は、スプールの回転時に抵抗がかかると飛距離が伸びないという不利益があるものの、本発明では著しい軽量化のため差引で従来スプールより飛距離が伸び、加えてバックラッシュが発生しなくなるため、極めて使用感の高い両軸受型リールを実現できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の両軸受型リール用スプールを含んだ両軸受型リールの外観構成図である。図2は、本実施の形態の両軸受型リール用スプールの断面図である。図3は本実施の形態の両軸受型リール用スプールの製造工程の各段階の仕上り外観を示した説明図である。なお、以降では、両軸受型リールを単にリールと、両軸受型リール用スプールを単にスプールと適宜称することとする。
【0027】
リール100は、リール本体101と、スプール102から構成される。リール本体101は、ハンドル111と、ライン繰出部112と、図示しないスプール軸保持部とを備える。また、リール100は、図示しないブレーキ機構を備える。ブレーキ機構とは、バックラッシュを防止するための機構である。バックラッシュは、キャスティング直後から生じるラインの減速よりスプール回転の減速の度合いが小さい場合に生じるラインの送りだし超過の現象をいい、リール内でのライン浮きおよびもつれの状態をいう。
【0028】
ブレーキ機構としては、遠心ブレーキ機構とマグネットブレーキ機構、または遠心プラスマグネットの両方のメリットを併せ持つ機構(例えば、ダイワ精工株式会社製のマグフォースV)が挙げられる。遠心ブレーキ機構はスプールが回転する際の遠心力を利用して回転を調整する減速機構であり、マグネットブレーキ機構は磁石でスプールの回転を調整する減速機構をいう。両者のブレーキ機構の相異点として、マグネットブレーキは、強弱はあるものの常に幾らかのブレーキがかかっているのに対し、遠心ブレーキは、回転が弱くなった場合にはブレーキ力0が可能な点が異なる。本実施の形態ではリール100は、マグネットブレーキ機構を採用しているものとする。なお、遠心プラスマグネットのブレーキ機構を採用しても良い。
【0029】
スプール102は、スプール軸131の回動に従ってその外周にラインを巻回積層させる糸巻胴部121と、糸巻胴部121の左右の端部から延設され糸巻胴部121とともに溝141を形成する中空円盤状のフランジ部122と、フランジ部122の外周端部に軸方向外側に向けて設けられ、リール本体101とフランジ部122との間へのラインの入り込みを防止するスプールエッジ部123と、を有する。フランジ部122は、糸巻胴部121中心方向に進むにしたがって溝141の幅がせまくなるように若干の傾きを持たせても良い。なお、図1では、フランジ部122の傾きを強調して描いている。
【0030】
本発明では、スプール102(糸巻胴部121、フランジ部122、および、スプールエッジ部123)を、マグネシウム合金を鍛造することにより一体的に成型している。なお、使用の態様によっては、スプールエッジ部123を設けずフランジ部122のみの構成としても良い。なお、スプールエッジ部123は、前述のように、ラインの噛み付きを防止するために設けているので、スプールエッジ部123を設けない場合には、ラインをできるだけフランジ部122側へ寄らせないように、傾きを強くしても良い。
【0031】
また、スプール102では、フランジ部122とスプールエッジ部123の肉厚を極めて薄く構成している。これは、マグネシウム合金を鍛造することにより、鋳造品や丸棒削り出し品より素材密度が高くなり強度が飛躍的に向上しているために可能である。肉厚はラインの太さや重さにより適宜決定される事項ではあるが、スプール102では、従来のアルミニウム製品はもとよりマグネシウム鋳造品のフランジ部やエッジ部の設計強度から見た最低肉厚より1〜2割以上薄くすることができる。スプール102の大きさは、その用途的観点から2.5cmφ〜4.0cmφ程度(軸方向長さも同程度)であるため、この肉厚は絶対値としても定義でき、フランジ部122平均肉厚が0.50mm〜1.00mmであり、スプールエッジ部123平均肉厚が0.20mm〜0.45mmとすることができる。
【0032】
なお、スプールエッジ部123の肉厚はフランジ部122の肉厚以下であり、フランジ部122の肉厚は糸巻胴部121の肉厚未満である。なお、スプールエッジ部123が設けられることによりフランジ部122端部(周縁部)の強度が増すので、この点からも、フランジ部122の肉厚を薄くすることが可能となるといえる。
【0033】
次に、図3を用いて、スプール102の製造工程について説明する。スプールの製造にあたっては、まず、円柱状のビレット、すなわちマグネシウム合金の所定径の丸棒を所定の長さに切断する(図3(a)参照)。ここで、使用するマグネシウム合金としては、Mg−Al−Zn系やMg−Zn−K系を用いることができる。Mg−Al系の合金としては、米国材料試験協会(ASTM)の表示として、AZ31(軽量で展延性に優れる)、AZ91(高強度で耐食性に優れる)、AM60(高延性で衝撃抵抗力に優れる)、AM50(高延性で衝撃抵抗力に優れる)、AS41(クリープ特性に優れる)を採用することができる。なおASTMの表示は、第一添加元素と第二添加元素の重量%を用いた表記法であり、例えば、AZ31は、アルミニウム3重量%、亜鉛1重量%で残り96重量%がマグネシウムという素材をあらわす。
【0034】
なお、本発明で使用するマグネシウム合金素材は第二添加元素より少ない微量な添加剤を含めてよいものとする。したがって、例えばAZ31と表記した場合であっても、1重量%未満の微量元素が添加されていても良いものとする。
【0035】
マグネシウム合金切断後、熱間鍛造によりフランジ部を形成させる所定のフランジ形成金型により片側のフランジ部を成型する(図3(b)参照)。続いて、同型のフランジ形成金型により他方のフランジ部を形成する(図3(c))。なお、両側のフランジ部を同時に鍛造する金型を用いても良い。また、フランジ形成金型には、スプールエッジ部を形成させる金型部位を設けておいても良い。鍛造機械としては、種々のものを用いることができ、ハンマ(エアドロップハンマ、ボードドロップハンマ、エアハンマ)、機械プレス、スクリュープレス、液圧プレスが挙げられる。
【0036】
鍛造温度としては、例えば、270℃〜350℃に設定する。熱間鍛造の利点として、スプールの強度が高くなるという利点のほか、合金を熱して軟らかくしてから鍛造するので、変形抵抗が少なく、複雑形状部品の鍛造が可能となり、他の鍛造方法(冷間・温間)に比べ、自由度が高く、安価に製造できるという利点も挙げられる。
【0037】
熱間鍛造により粗成型した後、切削により微細加工をおこなう(図4(d)参照)。このとき、フランジ部およびエッジ部については、その厚みを従来品より薄くすることができる。この後適宜表面処理を行い、塗装を施してスプールが完成する。なお、以上の製造工程中、必要に応じてスプール軸131を取付ける工程を含ませてもよい。
【0038】
なお、金型としては、糸巻胴部とフランジ部(および場合によってはエッジ部)とを同時に成型するものであってもよい。この場合は、マグネシウム合金の丸棒径として、糸巻胴部の径より大きなものを用い、鍛造により、糸巻胴部部分の余分な合金がエッジ部分に逃れるようにすればよい。
【0039】
【実施例】
まず、本発明を適用した例として、ダイワ製TD−Z105(深溝)とダイワ製TD−X103(浅溝)に適合するスプールをそれぞれ作成し、重量比較と飛距離比較を行った。まず、重量比較の結果を下に記す。
TD−Z105純正スプール:15.0g 発明品スプール:11.2g
TD−X103純正スプール:17.0g 発明品スプール:12.8g
測定結果から明らかなように、発明品のスプールは約25%の重量減を達成できている。
【0040】
なお、TD−Z105対応スプールを丸棒からの削り出しで製造する場合と、鍛造および切削により製造した場合は、1個あたりの合金部材量が、前者の場合は46g必要なのに対し、後者の場合は26gで済み、45%の投入量の削減ができ、効率的および経済的な製造が可能になる。また、この45%の部材の大半が切削粉であるので、危険物であるマグネシウム合金の切削粉の大幅な減量化が可能となる。
【0041】
本発明のスプールを用いて、飛距離データを比較測定した。キャストロッドは6フィートのものを、キャストウェイト(キャスティングプラグ)は7gのものを、ラインはナイロン14lbを用意した。比較においては、テストリールをダイワ製TD−Z105(深溝)とダイワ製TD−X103(浅溝)とし、これに、純正品スプールと比較すべき本願発明のスプールを深溝用浅溝用2つ用意して実験をおこなった。
【0042】
実験に際しては、それぞれについて10投(計40投)フルキャスト(全力投げ)をおこない、最大値と最小値の2投を差し引いてそれぞれについて6投の平均値を比較した。比較結果を下に記す。

Figure 2004008121
【0043】
この結果から明らかなように、深溝スプールでは約4.2%の飛距離の向上が見られ、浅溝スプールでは約5.1%の飛距離の向上が見られた。
【0044】
なお、キャスティング試験では、試験者より、純正品に比して本発明品は、バックラッシュする感覚もなく、速い回転で飛んでいき、ストレスのないキャスティングが実現できているという評価も得られた。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、軽量素材としてのマグネシウム合金の利点を発揮できる両軸受型リール用スプールおよび両軸受型リールを提供することが可能となった。また、低コストで製造でき、かつ、製造時に排出される廃棄物(マグネシウム合金粉末)の管理負担や処理負担を低減する両軸受型リール用スプールおよび両軸受型リールを提供することが可能となった。更に、飛距離を伸ばすとともにバックラッシュをなくす両軸受型リール用スプールおよび両軸受型リールを提供することが可能となった。特に、常時ブレーキがかかる機構(マグネットブレーキ機構)を採用しても、ブレーキがかからない低回転域を持つ遠心ブレーキ機構を用いた場合より、バックラッシュなく飛距離を伸ばすことのできる両軸受型リール用スプールおよび両軸受型リールを提供することが可能となった。このような作用効果に伴って、コントロールしやすくストレスのかからない釣りを楽しめる使用感の高い両軸受型リール用スプールおよび両軸受型リールを提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の両軸受型リール用スプールを含んだ両軸受型リールの外観構成図である。
【図2】本実施の形態の両軸受型リール用スプールの断面図である。
【図3】本実施の形態の両軸受型リール用スプールの製造工程の各段階の仕上り外観を示した説明図である。
【符号の説明】
100  リール
101  リール本体
102  スプール(両軸受型リール用スプール)
121  糸巻胴部
122  フランジ部
123  スプールエッジ部
141  溝[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a dual-bearing-type spool and a dual-bearing-type reel, and more particularly to a dual-bearing-type spool and a dual-bearing-type reel in which the moment of inertia is reduced by plastic working of a magnesium alloy.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, dual-bearing reel spools have been variously lightened for the purpose of improving the flight distance. For example, a lightweight material is used, or a through-hole is provided in the bobbin trunk. As a lightweight material, an aluminum alloy is well known, and its specific gravity is about 2.8 [g / cm 3 ]. This is an extremely effective material compared to a steel specific gravity of about 7.9 [g / cm 3 ]. Further, magnesium is the lightest among practical metals, and has a specific gravity of about 1.8 [g / cm 3 ] as a magnesium alloy.
[0003]
Therefore, conventionally, many spools using such a lightweight magnesium alloy have been developed. Examples of such techniques include, for example, JP-A-2001-161228, "Spinning reel", JP-A-10-327720, "Fishing reel", and JP-A-10-165057, "Double bearing reel spool" Japanese Patent Laid-Open Publication No. 2001-145445, entitled "Spool of Dual Bearing Reel" is known.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional technique has the following problems.
In other words, due to the properties of the magnesium alloy, its processing method is a die casting method (a casting method in which the alloy is melted and poured into a mold at a high pressure to produce a product) or a thixo molding method (a method for forming a mold using an alloy chip). Injection molding method) or cutting from a round bar.
[0005]
Here, since the casting method only melts and cools the metal, structural defects (casting defects) are likely to occur, and the original strength of the material does not appear. When applying to a spool, the thickness required for strength calculation is secured. Attempting to do so has the disadvantage that the benefits of weight reduction are offset.
[0006]
Further, magnesium is extremely easily oxidized, and when oxidized, strength is significantly deteriorated. Therefore, there is a problem that a magnesium alloy casting spool which is easily scratched by a fishing hook or the like and which is wetted by water droplets in a line easily corrodes. Therefore, there is a problem in that the thickness is reduced from the viewpoint of corrosion, and the merits of weight reduction are offset.
[0007]
Further, the spool for a dual-bearing type reel is a spool which fits the outer periphery of a flange portion (substantially disk (or substantially donut disk) -shaped portion provided on both sides of the bobbin portion) by forming a minute gap in the reel body. An edge may be provided. The flange portion rotates at high speed with respect to the reel body to send out and wind up the line. The spool edge is an edge protruding from the reel body so that the line does not enter this minute gap and cause “line biting” when the line moves, and is provided as a line discharge mechanism. Things.
[0008]
Here, considering the moment of inertia of the spool, the smaller the moment of inertia is, the more the throwing speed can be maintained and the mechanism such as a lure can be made to fly farther. This means that the smaller the moment of inertia, the more the force can fly to the target place with less force. Taking into account that some fishing swings several hundred times a day, the reduction of the moment of inertia realizes comfortable fishing and also affects the fishing results.
[0009]
Since the moment of inertia is proportional to the square of the distance from the shaft, the weight of the spool edge farthest from the shaft, as well as the flange, has a great effect. However, since the spool edge plays a role even in a situation where the line is bitten and a strong force is applied momentarily, there has been a fact that the spool edge has to be thickened from the viewpoint of the strength and the use environment described above. Therefore, there is a problem that even if it is desired to reduce the moment of inertia, it cannot be reduced.
[0010]
That is, the conventional dual-bearing reel spool has a problem that the advantages of a lightweight material such as a magnesium alloy are offset.
[0011]
In addition, when the spool is cut out by cutting from a round bar, there is a problem in that the formation of a groove for winding the line generates cutting powder equal to or more than a product, which leads to an increase in cost. Further, magnesium alloy cutting powder has a possibility of explosion, and a cutting powder having a diameter of 2 mm or less is designated as a dangerous substance, so that there is a problem that a management load and a processing load are large.
[0012]
The present invention has been made in view of the above, and an object of the present invention is to provide a dual-bearing-type spool and a dual-bearing-type reel that can exhibit the advantages of a magnesium alloy as a lightweight material.
[0013]
It is another object of the present invention to provide a dual-bearing-type spool and a dual-bearing-type reel that can be manufactured at low cost and that reduce the burden of managing and processing waste discharged during manufacturing.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the dual-bearing type reel spool according to claim 1 includes a bobbin trunk for winding and laminating a line around an outer periphery according to a shaft rotation, and an end of each of the bobbin trunks. A hollow disk-shaped flange portion extending and forming a groove together with the bobbin trunk, the spool for a dual-bearing type reel, wherein the bobbin trunk and the flange portion are integrally formed by forging a magnesium alloy. The thickness of the flange portion is adjusted to be less than the thickness of the bobbin trunk by cutting.
[0015]
That is, since the invention according to claim 1 is integrally formed by forging, the structure becomes dense and "smoothness" does not occur, and the corrosion resistance is remarkably improved as well as the strength is improved. In addition, since the strength is improved without the occurrence of thinning, narrowing down to a thin shape in the subsequent cutting process becomes easier than other molding methods, and a thinner thickness (especially the flange portion) can be realized. Lightweight effect can be secured. In addition, since molding is performed integrally, there is no occurrence of a connection failure that may occur when a plurality of members are combined and manufactured, and low-cost manufacturing can be realized.
[0016]
The spool for a dual-bearing type reel according to claim 2, wherein the bobbin trunks are formed by winding and laminating a line around the outer periphery in accordance with the rotation of the shaft, and the bobbin trunks extending from respective ends of the bobbin trunks. A hollow disk-shaped flange portion that forms a groove with, and an edge portion provided at an outer peripheral end of the flange portion toward the outside in the axial direction, and preventing entry of a line between the reel body and the flange portion, A spool for a dual-bearing type having a spool body, a flange portion, and an edge portion, which are integrally formed roughly by forging a magnesium alloy, and subsequently, by cutting, the edge portion of the edge portion is formed. It is characterized in that the thickness is adjusted to be equal to or less than the thickness of the flange portion, and the thickness of the flange portion is adjusted to be less than the thickness of the bobbin trunk.
[0017]
That is, since the invention according to claim 2 is integrally formed by forging, the structure becomes dense and "smoothness" does not occur, and the corrosion resistance is remarkably improved as well as the strength is improved. The strength is improved without the occurrence of heat, so narrowing down to a thin shape in the subsequent cutting process becomes easier than other molding methods, and a thinner thickness (especially the flange portion, and even the edge portion) can be realized, Also from this point, a light weight effect can be secured. In addition, since molding is performed integrally, there is no occurrence of a connection failure that may occur when a plurality of members are combined and manufactured, and low-cost manufacturing can be realized.
[0018]
The spool for a dual-bearing type reel according to claim 3 is the spool for a dual-bearing type reel according to claim 2, wherein the magnesium alloy contains aluminum or zinc, or both, as an additive element, and The thickness of the portion is 0.20 mm to 0.45 mm.
[0019]
That is, the invention according to claim 3 employs various alloys as a magnesium alloy, and employs aluminum or zinc or both as an additive element to be contained in the largest amount by weight to maintain strength while maintaining light weight. Secure. In addition, in consideration of the degree of force applied during use, for example, the weight of the line and the winding strength, the conventional manufacturing method other than magnesium forging had to secure a thickness of at least 0.45 mm at the thinnest edge. Design the part even thinner. In addition, since the dual-bearing type reel does not have a size that is several times larger due to its use, and the maximum value of the force applied to the bobbin trunk does not have a size that is several times larger, the absolute value of the double-bearing type reel is absolute. The thickness can be defined by the value.
[0020]
A dual-bearing reel spool according to a fourth aspect is the dual-bearing reel spool according to the first, second or third aspect, wherein the magnesium alloy contains aluminum or zinc or both as an additive element. And wherein the thickness of the flange portion is 0.50 mm to 1.00 mm.
[0021]
In other words, the invention according to claim 4 employs various alloys as magnesium alloys, and adopts aluminum or zinc or both as an additive element to be contained in the largest amount by weight, thereby maintaining strength while maintaining light weight. Secure. In addition, the flange portion is designed to be thinner in consideration of the degree of force applied during use, for example, the weight of the line and the winding strength. In addition, since the dual-bearing type reel does not have a size that is several times larger due to its application, and there is no difference in the maximum value of the force applied to the bobbin trunk and the weight that is several times larger, the absolute value It is possible to define the wall thickness.
[0022]
The dual-bearing type reel spool according to claim 5 is the dual-bearing type reel according to any one of claims 1 to 4, wherein the forging step uses a magnesium alloy cylindrical billet. The method includes a step of expanding the end of the cylindrical billet by using a predetermined flange forming die or a step of reducing the diameter of the center of the cylindrical billet by using a predetermined die.
[0023]
That is, in the invention according to claim 5, the material is more expensive than other practical lightweight metals, and when shaping a groove from a round bar and molding it, a large amount of shavings are generated and productivity is not reduced. The cost reduction can be achieved even if the management cost is increased because the shavings are dangerous materials. The die for reducing the diameter is a die for simultaneously molding the bobbin trunk and the flange (and, in some cases, the edge). The alloy of the bobbin trunk escapes to the edge and is forged. Can be done.
[0024]
A dual-bearing reel according to a sixth aspect uses the dual-bearing reel spool according to any one of the first to fifth aspects. A dual-bearing reel according to a seventh aspect of the present invention is the dual-bearing reel according to the sixth aspect, further comprising a casting control mechanism for adjusting a resistance force when the spool for the dual-bearing reel rotates. It is characterized by the following.
[0025]
That is, the invention according to claim 6 and claim 7 can provide a dual-bearing type reel that exhibits the function and effect of the dual-bearing type reel spool according to the present invention. In particular, the invention according to claim 7 has the disadvantage that the flying distance does not increase if resistance is applied during rotation of the spool. Since no rush occurs, a double-bearing type reel having extremely high usability can be realized.
[0026]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is an external configuration diagram of a dual-bearing type reel including a dual-bearing type reel spool of the present embodiment. FIG. 2 is a sectional view of the dual-bearing type reel spool of the present embodiment. FIG. 3 is an explanatory view showing the finished appearance at each stage of the manufacturing process of the dual-bearing type reel spool of the present embodiment. Hereinafter, the dual-bearing type reel is simply referred to as a reel, and the dual-bearing type reel is simply referred to as a spool.
[0027]
The reel 100 includes a reel body 101 and a spool 102. The reel body 101 includes a handle 111, a line feeding unit 112, and a spool shaft holding unit (not shown). The reel 100 includes a brake mechanism (not shown). The brake mechanism is a mechanism for preventing backlash. Backlash refers to the phenomenon of excessive line feeding that occurs when the degree of spool rotation deceleration is smaller than the line deceleration that occurs immediately after casting, and refers to the state of line floating and tangling within the reel.
[0028]
Examples of the brake mechanism include a mechanism having both advantages of a centrifugal brake mechanism and a magnet brake mechanism, or a centrifugal plus magnet (for example, Magforce V manufactured by Daiwa Seiko Co., Ltd.). The centrifugal brake mechanism is a deceleration mechanism that adjusts the rotation by using centrifugal force when the spool rotates, and the magnet brake mechanism is a deceleration mechanism that adjusts the rotation of the spool with a magnet. The difference between the two brake mechanisms is that the magnetic brake is always strong, although it is strong, whereas the centrifugal brake is capable of zero braking force when the rotation becomes weak. Are different. In the present embodiment, it is assumed that the reel 100 employs a magnet brake mechanism. A centrifugal plus magnet brake mechanism may be employed.
[0029]
The spool 102 has a bobbin trunk 121 for winding and laminating a line around its outer periphery in accordance with the rotation of the spool shaft 131, and a hollow extending from right and left ends of the bobbin trunk 121 to form a groove 141 with the bobbin trunk 121. A disk-shaped flange portion 122 and a spool edge portion 123 provided on the outer peripheral end of the flange portion 122 toward the outside in the axial direction, and preventing entry of a line between the reel body 101 and the flange portion 122. Have. The flange portion 122 may have a slight inclination so that the width of the groove 141 becomes narrower toward the center of the bobbin trunk 121. In FIG. 1, the inclination of the flange portion 122 is emphasized.
[0030]
In the present invention, the spool 102 (the bobbin trunk 121, the flange 122, and the spool edge 123) is integrally formed by forging a magnesium alloy. Note that, depending on the mode of use, the configuration may be such that only the flange portion 122 is provided without providing the spool edge portion 123. As described above, since the spool edge portion 123 is provided to prevent biting of the line, if the spool edge portion 123 is not provided, it is necessary to keep the line as close to the flange portion 122 as possible. The inclination may be increased.
[0031]
In the spool 102, the thickness of the flange portion 122 and the spool edge portion 123 is extremely thin. This is possible because forging a magnesium alloy has a higher material density than a cast product or a machined round bar, and the strength is dramatically improved. The wall thickness is appropriately determined by the thickness and weight of the line. However, in the spool 102, not only the conventional aluminum product but also the minimum wall thickness from the viewpoint of the design strength of the flange portion and the edge portion of the magnesium casting as well as the minimum thickness is 1 to 10. It can be reduced by 20% or more. Since the size of the spool 102 is about 2.5 cmφ to 4.0 cmφ (the same length in the axial direction) from the viewpoint of its application, this thickness can be defined as an absolute value. It is 0.50 mm to 1.00 mm, and the average thickness of the spool edge 123 can be 0.20 mm to 0.45 mm.
[0032]
The thickness of the spool edge portion 123 is equal to or less than the thickness of the flange portion 122, and the thickness of the flange portion 122 is less than the thickness of the bobbin trunk 121. Since the strength of the end portion (peripheral portion) of the flange portion 122 is increased by providing the spool edge portion 123, it can be said that the thickness of the flange portion 122 can be reduced from this point as well.
[0033]
Next, a manufacturing process of the spool 102 will be described with reference to FIG. In manufacturing the spool, first, a cylindrical billet, that is, a round bar of a magnesium alloy having a predetermined diameter is cut into a predetermined length (see FIG. 3A). Here, as the magnesium alloy to be used, an Mg-Al-Zn-based or Mg-Zn-K-based can be used. As Mg-Al alloys, as indicated by the American Society for Testing and Materials (ASTM), AZ31 (lightweight and excellent in ductility), AZ91 (high strength and excellent in corrosion resistance), AM60 (high ductility and excellent in impact resistance) ), AM50 (excellent in ductility and impact resistance), and AS41 (excellent in creep characteristics). The ASTM is a notation using the weight percentages of the first and second addition elements. For example, AZ31 is a material in which aluminum is 3 weight%, zinc is 1 weight%, and the remaining 96 weight% is magnesium. Represent.
[0034]
Note that the magnesium alloy material used in the present invention may include a small amount of an additive that is smaller than the second additive element. Therefore, for example, even if it is described as AZ31, a trace element of less than 1% by weight may be added.
[0035]
After cutting the magnesium alloy, one flange portion is molded by a predetermined flange forming die for forming the flange portion by hot forging (see FIG. 3B). Subsequently, the other flange portion is formed using the same type of flange forming die (FIG. 3C). Note that a mold that forges both flange portions at the same time may be used. The flange forming die may be provided with a die part for forming a spool edge portion. As the forging machine, various machines can be used, and examples thereof include a hammer (air drop hammer, board drop hammer, air hammer), a mechanical press, a screw press, and a hydraulic press.
[0036]
The forging temperature is set, for example, to 270 ° C. to 350 ° C. As an advantage of hot forging, in addition to the advantage of increasing the strength of the spool, since the alloy is heated and softened before forging, deformation resistance is low, forging of complex shaped parts becomes possible, and other forging methods (cold (Warm / warm) as well as the advantage that it can be manufactured at low cost.
[0037]
After rough forming by hot forging, fine processing is performed by cutting (see FIG. 4D). At this time, the thickness of the flange portion and the edge portion can be made smaller than the conventional products. Thereafter, surface treatment is appropriately performed, and painting is performed to complete the spool. In the above-described manufacturing process, a process of attaching the spool shaft 131 may be included as necessary.
[0038]
The mold may be one that simultaneously molds the bobbin trunk and the flange (and in some cases, the edge). In this case, the diameter of the round rod of the magnesium alloy may be larger than the diameter of the bobbin trunk, and the excess alloy in the bobbin trunk may be escaped to the edge by forging.
[0039]
【Example】
First, as an example to which the present invention was applied, spools conforming to Daiwa TD-Z105 (deep groove) and Daiwa TD-X103 (shallow groove) were prepared, and weight comparison and flight distance comparison were performed. First, the results of the weight comparison are described below.
TD-Z105 genuine spool: 15.0 g Invention spool: 11.2 g
TD-X103 genuine spool: 17.0 g Invention spool: 12.8 g
As is evident from the measurement results, the inventive spool achieved a weight reduction of about 25%.
[0040]
When the TD-Z105 compatible spool is manufactured by cutting from a round bar, and when manufactured by forging and cutting, the amount of alloy members per piece requires 46 g in the former case, whereas the latter case requires 46 g in the former case. Weighs only 26 g, reduces input by 45%, and enables efficient and economical production. Further, since most of the 45% members are cutting powder, it is possible to significantly reduce the amount of magnesium alloy cutting powder which is a dangerous substance.
[0041]
The flight distance data was compared and measured using the spool of the present invention. The cast rod used was 6 feet, the cast weight (casting plug) was 7 g, and the line was nylon 14 lb. For comparison, the test reels were a TD-Z105 (deep groove) made by Daiwa and a TD-X103 (shallow groove) made by Daiwa, and two spools of the present invention to be compared with genuine product spools were prepared for shallow grooves for deep grooves. The experiment was performed.
[0042]
In the experiment, 10 casts (40 throws in total) were cast in each case, and the maximum value and the minimum value were subtracted from the 2 casts, and the average value of 6 casts was compared for each cast. The comparison results are described below.
Figure 2004008121
[0043]
As is apparent from the results, the flying distance of the deep groove spool was improved by about 4.2%, and the flying distance of the shallow groove spool was improved by about 5.1%.
[0044]
In the casting test, the tester also obtained an evaluation that the product of the present invention flew at a high speed with no sense of backlash, and realized a stress-free casting compared to the genuine product. .
[0045]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a dual-bearing-type reel spool and a dual-bearing-type reel that can exhibit the advantages of a magnesium alloy as a lightweight material. It is also possible to provide a dual-bearing reel spool and a dual-bearing reel that can be manufactured at low cost and that reduce the burden of managing and processing waste (magnesium alloy powder) discharged during manufacturing. Was. Further, it has become possible to provide a dual-bearing type reel spool and a dual-bearing type reel which can increase the flight distance and eliminate backlash. Especially for dual-bearing type reels that can extend the flight distance without backlash compared to the case of using a centrifugal brake mechanism with a low rotation range where braking is not applied even if a mechanism that always applies a brake (magnet brake mechanism) is used. It has become possible to provide spools and dual bearing reels. Along with such an effect, it is possible to provide a dual-bearing type reel spool and a dual-bearing type reel which are easy to control and enjoy fishing without stress and have a high usability.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an external configuration diagram of a dual-bearing type reel including a dual-bearing type reel spool according to an embodiment.
FIG. 2 is a cross-sectional view of a dual-bearing type reel spool according to the embodiment.
FIG. 3 is an explanatory view showing a finished appearance at each stage of a manufacturing process of the dual-bearing type reel spool of the embodiment.
[Explanation of symbols]
100 Reel 101 Reel body 102 Spool (Spool for double bearing type reel)
121 spool body 122 flange 123 spool edge 141 groove

Claims (7)

軸回動に従って外周にラインを巻回積層させる糸巻胴部と、前記糸巻胴部のそれぞれの端部から延設され前記糸巻胴部とともに溝を形成する中空円盤状のフランジ部と、
を有する両軸受型リール用スプールであって、
前記糸巻胴部およびフランジ部を、マグネシウム合金を鍛造することにより一体的に粗成型し、
続いて、切削により、前記フランジ部の肉厚を前記糸巻胴部の肉厚未満に調整したことを特徴とする両軸受型リール用スプール。
A bobbin trunk for winding and laminating a line on the outer periphery in accordance with the rotation of the shaft, a hollow disk-shaped flange extending from each end of the bobbin trunk and forming a groove with the bobbin trunk,
A dual-bearing reel spool having
The bobbin trunk portion and the flange portion are integrally rough-formed by forging a magnesium alloy,
Subsequently, the thickness of the flange portion is adjusted to be less than the thickness of the bobbin trunk portion by cutting to provide a spool for a dual-bearing type reel.
軸回動に従って外周にラインを巻回積層させる糸巻胴部と、前記糸巻胴部のそれぞれの端部から延設され前記糸巻胴部とともに溝を形成する中空円盤状のフランジ部と、
前記フランジ部の外周端部に軸方向外側に向けて設けられ、リール本体とフランジ部との間へのラインの入り込みを防止するエッジ部と、
を有する両軸受型リール用スプールであって、
前記糸巻胴部、フランジ部、および、エッジ部を、マグネシウム合金を鍛造することにより一体的に粗成型し、
続いて、切削により、前記エッジ部の肉厚を前記フランジ部の肉厚以下に整形し、前記フランジ部の肉厚を前記糸巻胴部の肉厚未満に調整したことを特徴とする両軸受型リール用スプール。
A bobbin trunk for winding and laminating a line on the outer periphery in accordance with the rotation of the shaft, a hollow disk-shaped flange extending from each end of the bobbin trunk and forming a groove with the bobbin trunk,
An edge portion provided on the outer peripheral end of the flange portion toward the outside in the axial direction, and preventing entry of a line between the reel body and the flange portion,
A dual-bearing reel spool having
The bobbin trunk, the flange portion, and the edge portion are integrally rough-formed by forging a magnesium alloy,
Subsequently, by cutting, the thickness of the edge portion is shaped to be equal to or less than the thickness of the flange portion, and the thickness of the flange portion is adjusted to be less than the thickness of the bobbin trunk portion. Spool for reel.
前記マグネシウム合金は、添加元素としてアルミニウムあるいは亜鉛、もしくはその両方を含み、前記エッジ部の肉厚を0.20mm〜0.45mmとしたことを特徴とする請求項2に記載の両軸受型リール用スプール。The double-bearing type reel according to claim 2, wherein the magnesium alloy contains aluminum or zinc, or both, as an additional element, and the edge portion has a thickness of 0.20 mm to 0.45 mm. spool. 前記マグネシウム合金は、添加元素としてアルミニウムあるいは亜鉛、もしくはその両方を含み、前記フランジ部の肉厚を0.50mm〜1.00mmとしたことを特徴とする請求項1,2または3に記載の両軸受型リール用スプール。The said magnesium alloy contains aluminum and / or zinc as an additional element, or both, The thickness of the said flange part was made into 0.50 mm-1.00 mm, The both of Claim 1 or 3 characterized by the above-mentioned. Spool for bearing type reel. 前記鍛造工程では、マグネシウム合金の円柱状ビレットを用い、
当該円柱状ビレット端部を所定のフランジ形成金型により拡径する工程あるいは当該円柱状ビレット中央部を所定の金型により縮径する工程を含んだことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の両軸受型リール。
In the forging process, using a cylindrical billet of a magnesium alloy,
5. The method according to claim 1, further comprising a step of expanding the end of the cylindrical billet by using a predetermined flange forming die or a step of reducing the diameter of the center of the cylindrical billet by using a predetermined die. A dual-bearing reel according to any one of the preceding claims.
請求項1〜5のいずれか一つに記載の両軸受型リール用スプールを用いたことを特徴とする両軸受型リール。A dual-bearing type reel using the spool for a dual-bearing type reel according to any one of claims 1 to 5. 前記両軸受型リール用スプールの回転時の抵抗力を調整するためのキャスティングコントロール機構を備えたことを特徴とする請求項6に記載の両軸受型リール。The dual-bearing type reel according to claim 6, further comprising a casting control mechanism for adjusting a resistance force of the dual-bearing type reel spool during rotation.
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