JP2004005596A - 変化するサーチ経路及びオクルージョンモデリングでの複数ビューの3d復元用方法及びシステム - Google Patents
変化するサーチ経路及びオクルージョンモデリングでの複数ビューの3d復元用方法及びシステム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】複数個の2D画像ビューから3D画像表現を復元するロバストで信頼性のある画像処理システム及び方法を提供する。
【解決手段】本発明の画像処理システム及び方法は、シーンの複数個の2D画像からそのシーンに対応する3D画像情報を復元する。本方法は、シーンの異なる2Dビューの間で対応付けされた複数個の画像特徴を受取り、その対応付けされた画像特徴はカメラの相対的な運動の結果として異なるビューの間でずれている。本方法は、オクルージョンが発生したビューである受取った複数個の画像特徴の中の画像特徴を決定し、3D深さ情報と関連するコンフィデントシードである受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、且つオクルージョンが発生したビューであると決定された画像特徴を回避しながらコンフィデントシードから隣りの画像特徴へ3D深さ情報を伝播させる。例えばシーンのビジュアルウォークスルーのために3D画像情報をレンダリングさせ且つ表示させることが可能である。
【選択図】 図10
【解決手段】本発明の画像処理システム及び方法は、シーンの複数個の2D画像からそのシーンに対応する3D画像情報を復元する。本方法は、シーンの異なる2Dビューの間で対応付けされた複数個の画像特徴を受取り、その対応付けされた画像特徴はカメラの相対的な運動の結果として異なるビューの間でずれている。本方法は、オクルージョンが発生したビューである受取った複数個の画像特徴の中の画像特徴を決定し、3D深さ情報と関連するコンフィデントシードである受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、且つオクルージョンが発生したビューであると決定された画像特徴を回避しながらコンフィデントシードから隣りの画像特徴へ3D深さ情報を伝播させる。例えばシーンのビジュアルウォークスルーのために3D画像情報をレンダリングさせ且つ表示させることが可能である。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大略、画像処理システム及び方法の分野に関するものであって、更に詳細には、複数個の2D画像ビューから1つのシーンを表わす3D画像を復元する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1つのシーンの複数個の二次元(2D)画像ビューから三次元(3D)情報を復元する一部として、画像処理システムは、典型的に、最初に、該複数個の2D画像ビューにわたって対応するピクセルを見つけ出し且つマッチさせる。与えられた数の2D画像から3D情報を復元するために、基本的なステップは、1つのビューにおける各ピクセルに対して対応するピクセルを探索/マッチさせることである。これらの対応するピクセルは、典型的に、これらの2D画像ビューへのボクセル即ち体素の結果的に得られる投影である。
【0003】
1つのビューにおける各ピクセルに対してこれらの対応するピクセルを探索する一般的な方法は、マッチング目的関数を最適化させ且つマッチさせることである。マッチングは対応するピクセルの類似度測定である。マッチングエラーが低ければ低い程、対応するピクセルは一層類似している。然しながら、マッチングアルゴリズムは、しばしば、多数の異なる組の対応するピクセルが可能性のあるマッチ(一致)であるとして判別する。
【0004】
図1に示したように、これらの可能性のあるマッチは、マッチング曲線106上に示された場合に、局所的最小108によって表わされ、それらの局所的最小はゼロからX軸104に従って外側への曲線上のサーチ経路に沿って予め定めたスレッシュホールド値より下側のものである。このサーチ経路は、X軸に沿って測定されるピクセルのマッチング曲線に対する3D深さ値に変換される。Y軸102はY軸に沿って測定されたピクセルのマッチング曲線に対するマッチングエラー値に変換される。マッチング曲線は、複数個のビューにわたって対応されるべき1つのビュー内の各ピクセル(特徴)と関連している。
【0005】
1つのピクセルに対する明確な深さ値は、複数個の局所的最小108が存在する場合に決定することは困難である。最適化アルゴリズムの目標は、これらの局所的最小108をグローバル即ち大域的最小110へ還元させることであった。然しながら、大域的最小110は1つのピクセルに対する正しい深さを保証するものではない。このことは、そのシーンがテクスチャのない大きな領域を有する場合に特に言えることである。
【0006】
現実的には、1つのビューのピクセル内には両方のタイプのマッチング曲線、即ち局所的最小のもの及び大域的最小のものが常に共存している。更に、マッチング曲線は大域的最小よりも局所的最小を発生することが多い。
【0007】
本発明者による最近の研究が「3−Dビジュアルモデリング及びバーチャルビュー合成:全方向画像を使用した相助レンジスペースステレオアプローチ(3−D Visual Modeling and Virtual View Synthesis:A Synergistic, Range−Space Stereo Approach Using Omni−Directional Images)」、という題名で2000年11月における刊行物において発表された。この発表されたアプローチはロバストマッチング用のマッチング曲線の特性を利用することを説明している。その発表された方法は与えられたバーチャル即ち仮想的な視点から開始してバーチャルスペース即ち仮想空間に沿って3D空間において直接的にサーチを行い、マッチングを行い、且つレンダリングを行っていた。仮想的視点は、実際のカメラの投影中心と一致することのない視点である。サーチ間隔は、画像分解能及びカメラ配置に依存して非一様である。仮想光線上のインクリメンタルなボクセルがカメラへ後方投影され、最良の対応をサーチする。マッチング属性が保存される。連続性拘束条件でのマッチング曲線の特性に基づいて3D領域成長方法が適用される。この開示された方法は、以下に説明するように、本発明に対して認識されている多くの特徴及び利点を欠如している。
【0008】
殆どのマッチングアルゴリズムに関する1つの重要な一般的なコメントは、それらがマッチングを行い次いで誤ったマッチを除去せんとすることである。その後に、最良のマッチとして最良の各ピクセルにおける最も低いエラーを選択するか又は大域的最小のまばらな数を採用して、例えばスプライン又はラグランジェ等のアルゴリズムで残りのピクセルを補間する。これらの手法は、多数のカメラが使用される場合であっても、大きなエラーを発生する場合がある。実世界においては、信頼性のある大域的最小を得ることは困難である。多数の局所的最小はサーチプロセスにおいて常に存在している。見掛け上の大域的最小は、特にシーンがむしろ均一なカラー(色)を有している場合に、だまされ易い場合がある。仮想光線に沿って大域的最小が存在する場合であっても、推定される範囲は、常に、その真の3D位置から遠く離れている場合がある。何故ならば、最も低いエラーは種々の均一な位置に該当する場合があるからである。この推定された範囲はその隣りのピクセルから著しく異なるものである場合がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の点に鑑みなされたものであって、上述した如き従来技術の欠点を解消し、複数の2D画像ビューから3D画像表現を復元する画像処理システム用のロバストで且つ信頼性のある技術を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の好適実施例によれば、1つのシーンの複数個の2D画像から3D画像情報を復元する方法が提供され、その方法は、1つのシーンの異なる2Dビューの間で対応された複数個の画像特徴であってカメラの相対的運動の結果として異なるビューの間でずれている複数個の画像特徴を受取り、オクルージョンによって隠されたビューである前記受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、3D深さ情報と関連したコンフィデントシード(confident seed)である前記受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、且つオクルージョンによって隠されたビューであると決定された画像特徴を回避しながら該コンフィデントシードから隣りの画像特徴へ3D深さ情報を伝播させる、上記各ステップを有している。
【0011】
本発明の好適実施例によれば、画像処理システムが提供され、該システムは、メモリ、該メモリへ電気的に結合されている制御器/プロセッサ、該制御器/プロセッサへ及び該メモリへ電気的に結合されており1つのシーンの異なる2Dビューの間で対応された複数個の画像特徴であってカメラの相対的運動の結果として異なるビューの間でずれている複数個の画像特徴を受取り、オクルージョンによって隠されたビューである該受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、3D深さ情報と関連しているコンフィデントシードである該受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、且つオクルージョンによって隠されたビューであると決定された画像特徴を回避して該コンフィデントシードから隣りの画像特徴へ3D深さ情報を伝播させる3D画像復元器を有している。
【0012】
本発明の好適実施例は、集積回路及び回路支持基板のうちの少なくとも1つで実現することが可能である。更に、好適なシステム実現例は、シーンの複数個の2Dビューから復元した3D画像情報を使用してシーンのバーチャルウォークスルーを提供することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の好適実施例によれば、画像処理システム及び方法が1つのシーンの複数個のビューのマッチング曲線のある特性を利用するものである。このような特性は1つのシーンの画像情報の3D復元用の従来のシステム及び方法によっては認識されていなかったものである。好適には、本発明による好適システム及び方法は複数個の2D画像ビューを介して観察されるシーン内のオブジェクトに対する一貫性のある3D深さ情報をより信頼性を持って決定する。
【0014】
本発明に基づく好適な方法は、局所的最小及び大域的最小の両方のタイプのマッチング曲線が1つのビュー内に常に共存しているという認識に立脚するものである。より一般的なものは局所的最小を有するマッチング曲線である。好適な方法は、複数個のビューのマッチング曲線の特性を使用することにより且つ、以下に説明するように、マッチング曲線内に局所的最小のみが存在する場合であっても(大域的最小に対する必要性はない)、よりロバスト的に深さ情報を派生するものである。主要なロバスト性は複数個の2Dビューの間での一貫性のチェックから得られる。更に、局所的最小のマッチングプロセスにおいて高いエラーを発生する2Dビューが識別され且つオクルージョンが発生したビューとして記録される。これらのオクルージョンが発生したビューはマッチング曲線の特定の局所的最小においてのピクセルの深さを決定する最終的結果に提供を与えることから排除される。全ての局所的最小はこれらのオクルージョンが発生したビューを記録している。更に、以下に説明するように、他のビューにおける対応するピクセルのサーチプロセスは異なる視点から非常に異なる画像経路を介して移動し、マッチング曲線上の幾つかの局所的最小は、この異なる視点から見ることにより回避することが可能である。この好適な方法は、従来技術と異なり、真のマッチがマッチング曲線に沿っての最も低い最小にあることを仮定するものではない。
【0015】
従来における殆どのマッチングアルゴリズムはマッチングを実施し次いで誤ったマッチを除去せんとするものである。その後に、最良のマッチとして各ピクセルにおける最も低いエラーを選択するか又は大域的最小のまばらな数を採用してピクセルの残部をスプライン又はラグランジェ等のアルゴリズムで補間する。これらの手法は、多数のカメラが使用される場合であってもかなりのエラーを発生する傾向がある。3D画像復元システムの実世界実現例は、マッチング曲線において信頼性のある大域的最小を得ることは困難であることが判明した。典型的に、マッチング曲線から深さ情報を決定するためにサーチプロセスにおいて複数個の局所的最小が常に存在する。見掛け上の大域的最小は、特にそのシーンがむしろ均一なカラー即ち色を有している場合には、だまされる場合がある。大域的最小が存在する場合であっても最も低いエラーは種々の均一な位置に該当する場合があるので、推定される範囲は常にシーンの3D深さ位置から遠く離れたものである場合がある。この推定された範囲はその隣りのピクセルから著しく異なる場合がある。
【0016】
本発明の好適実施例によれば、好適な方法は、以下に説明するように、変化するサーチ経路及びオクルージョンモデリングの効果に基づいてシーンの複数個の2Dビューからシーンの3D情報を同時的に且つ一貫性を持って復元する。本発明の好適実施例によれば、好適な方法は、以下に更に詳細に説明する以下のステップを包含している。
【0017】
(1)全てのビューにおける各ピクセルに対して同時的にサーチ及びマッチングを実施する。
【0018】
(2)サーチ及びマッチングプロセス期間中に全てのビューにおける各ピクセルに対してマッチング曲線の属性を同時的に記録する。各ピクセルはカラーマッチのマッチング曲線及び/又はカラー・エッジマッチのマッチング曲線等の少なくとも1つのマッチング曲線と関連している。
【0019】
(3)複数個の2Dビューのマッチング曲線特性を使用して、それらの隣りのピクセル及びそれらのオクルージョンが発生していない対応するピクセルの結果に影響を与えるコンフィデントシードを探し出す。
【0020】
(4)複数個のビューのマッチング曲線特性を使用して基準ビューにおいて及びオクルージョンが発生していない対応するビューにおいてエッジに沿って良好なマッチを伝播させる。全てのビュー自身は基準ビューであり、基準ビューのピクセルに対応されているビューを有するその他のビューは対応するビューである。
【0021】
(5)複数個のビューのマッチング曲線特性を使用して、エッジ部分からの良好なマッチを基準ビューの均一な領域内及びそのオクルージョンが発生していない対応するビュー内へ伝播させる。
【0022】
より詳細に説明すると、方法ステップ1及び2はサーチ及びマッチングから情報を得る。このサーチ及びマッチは全てのビューにおける全てのピクセルに対して同時的に実施される。全てのビューにおける全てのピクセルは例えばカラーマッチのマッチング曲線及び/又はカラー・エッジマッチのマッチング曲線等の少なくとも1つのマッチング曲線を有している。各マッチング曲線は複数個のエラー領域の確立を有している。局所的最小はエラー領域のエンベロープ内に拘束されている。エンベロープは、マッチングエラーが最初に設定されたスレッシュホールドより低い場合に開始し、且つマッチングエラーがそのスレッシュホールドより高い場合に終了する。マッチング曲線の属性は、以下に更に詳細に説明するように、局所的最小の記述である。マッチング曲線の属性は爾後のステップ3−5において後に使用するために記録される。
【0023】
主題ピクセルのサーチ経路に沿って対応されるべきボクセルが与えられると、その対応するアウトライヤー(即ち、外れ値)ピクセル(即ち、これらの対応されたピクセルは主題ピクセル及び/又はそれらの隣りのピクセルのカラー及び/又はその他の特性にマッチするものではない)が記録され且つオクルージョンが発生したものと考えられる。これらのオクルージョンが発生したピクセルは主題ピクセルのその特定のエラー領域に対して方法ステップ3乃至5から結果に影響を与えることから排除される。アウトライヤー即ち外れ値はマッチング処理において高いエラーを発生する対応するピクセルである。アウトライヤーは、それらのすぐ隣りのピクセルとは著しく異なるカラー、輝度、色合い又はその他の特徴を有するもの等の属性から決定することが可能である。これらのアウトライヤーはオクルージョンが発生したビューであると識別され、次いでそのようなものとして記録されて、これらのオクルージョンが発生したビューがそれらの隣りのピクセルの深さ情報の決定に影響を与えることを回避する。好適には、メモリの使用を減少させるために、画像処理システムはこのオクルージョンが発生したビューの情報をエラー領域の局所的最小においてのみ格納する。全てのエラー領域内の局所的最小は、好適には、このオクルージョン情報を記録させる。
【0024】
ステップ3−5において、シードを探し出し且つ成長させるプロセスが決定されるべき深さにおいてオクルージョンが発生していない対応するビューの全ての間においての一貫性に対してクロスチェックされる。1つのビュー内のエラー領域内において決定される深さは、その他のオクルージョンが発生していない対応するビューのエラー領域内側になければならない。更に、主題ピクセルマッチング曲線の特性及びその他のオクルージョンが発生していない対応するビューにおける対応するピクセルマッチング曲線の特性は意図した特性対とマッチせねばならない。この意図した特性対は特定され且つ成長段階のシーケンスにおいて異なる。基準が合致する場合には、オクルージョンが発生していない対応するビューは決定した深さにおいて一貫性がある。従って、その深さは一貫性がありオクルージョンが発生していない対応するビューの全てにおいて同時的に成長され/明らかにされる。
【0025】
ステップ3はコンフィデントシードを見つけ出す処理を有している。エラー領域の(エッジェル(edgel)の)局所的最小において決定されるべきボクセルは、その投影したピクセルもそのシーンの対応されたビューのエッジ上にある場合にのみ初期的なシード(seed)となることが可能である。これらの基準エッジェル(edgel)及びそれらのオクルージョンが発生していない対応するエッジェルは、通常、カラーマッチング曲線に対して及びカラー・エッジマッチング曲線に対して単一のエラー領域を有するべきである。カラーマッチの局所的最小はカラー・エッジマッチと同一のボクセル位置に存在している。このコンフィデントシードボクセル位置は主題ピクセル及びそのその他のオクルージョンが発生していない対応ピクセルの全ての局所的最小において共通である。
【0026】
ステップ4及び5において、好適な方法はコンフィデントシードボクセルを各規準ビュー内のそれらのより確かでない隣りのピクセルへ伝播させる。このプロセスは反復的であり且つ種々の段階を有している。新たに成長されたピクセル/ボクセルは爾後の反復及び段階におけるコンフィデントシードとなる。この成長プロセスは、その段階における成長基準を更に満足することが可能な入力ビュー内にピクセルが存在しない場合に停止する。ステップ4とステップ5との間の主要な差異は、ステップ4においては、主題ピクセルとそのオクルージョンが発生していない対応ピクセルが夫々のビューにおける表面のエッジ領域上に位置されていることである。ステップ5において、主題ピクセル及びそのオクルージョンが発生していない対応ピクセルは夫々のビュー内の表面の均一な領域上に位置されている。
【0027】
本発明の好適実施例によれば、そのシーン内の共通表面内に位置している全てのピクセルに対して表面連続性拘束条件を満足することを確保するために、コンフィデントシードピクセル/ボクセルがその8個の隣りのピクセル内に伝播することが可能であるのは、そのシードボクセルがそれらの夫々のマッチング曲線の8個の隣りのピクセルのエラー領域のうちの1つの体積内に包含されている場合のみであり、且つそのシードボクセルは、好適には、その夫々のエラー領域の局所的最小から離れて1ステップサーチ長内にある。1ステップサーチ長離れているという用語は1ボクセル長離れていることを意味し、その場合に、典型的にカメラの形態及び画像分解能に基づいてボクセルは寸法及び形状を変化させることが可能であることは明らかである。更に、理解すべきことであるが、ボクセルは8個の隣りのピクセルを超えて伝播することが可能である。然しながら、好適な方法は、2つの条件、即ちシードボクセルがその8個の隣りのピクセルのエラー領域のうちの1つの体積内に包含されていること及びそのシードボクセルが、好適には、局所的最小から離れて1ステップサーチ長内にあること、を満足することを必要とすることによりボクセルの8個の隣りのピクセルへの伝播の条件付けを行う。基準ピクセルの局所的最小において決定されるべきボクセル、即ち基準ビュー内の主題ピクセルは、オクルージョンが発生していない対応するピクセルの全ての間での一貫性に対してクロスチェックされる。決定されるべくボクセルもオクルージョンが発生していない対応するピクセルのエラー領域内に包含される場合には、そのボクセル位置は主題ピクセル及びその夫々のエラー領域内にボクセルを包含しているオクルージョンが発生していない対応ピクセルの両方に割当てられる。このことは、意図したマッチング曲線特性対が満足されることを仮定する。即ち、主題ピクセルマッチング曲線の特性及びそのオクルージョンが発生していない対応するピクセルのマッチング曲線の特性は、夫々、以下の如くに、意図した特性対とマッチするものでなければならない。好適には、意図した特性対は、以下のシーケンスの成長段階を使用して特定される。これらの段階は以下の順番を経るものであり、即ち、(1)単一エラー領域を有する主題ピクセル対単一エラー領域を有するそのオクルージョンが発生していない対応するピクセル、(2)単一エラー領域を有する主題ピクセル対複数個のエラー領域を有するそのオクルージョンが発生していない対応ピクセル、(3)単一又は複数個のエラー領域を有する主題ピクセル対単一のエラー領域を有するそのオクルージョンが発生していない対応ピクセル、(4)単一又は複数個のエラー領域を有する主題ピクセル対単一又は複数個のエラー領域を有するそのオクルージョンが発生していない対応するピクセル、である。注意すべきことであるが、伝搬は、好適には、上述した段階のシーケンスに従う。これらの段階は、より信頼性のあるものからより信頼性のないマッチング曲線特性へシーケンスする。更に注意すべきことであるが、伝搬は、好適には、最初にエッジ部分(例えば、エッジェルにおいて)に関して行われ、次いで伝播は均一な領域について継続して行われる。このことも、より信頼性のある主題ピクセルからより信頼性のない主題ピクセルへ伝播をピクセルに対して適用する。これらの段階に従って、最初に、シードからの伝播は単一エラー領域を有する主題ピクセル及び単一エラー領域を有するオクルージョンが発生していない対応ピクセルを使用して行われる。このマッチング曲線特性条件を満足する全ての主題ピクセルに対してこの第一段階に対しての伝播が完了した後に、該伝播はそれらのマッチング曲線に対して第二段階特性を満足するピクセルに対して行われる。このシーケンスは第三段階に対して、次いで第四段階に対して繰返され、それにより、最初に、最も信頼性のあるマッチング曲線特性を有する主題ピクセルへ伝播することによりシードピクセルから隣りのピクセルへ伝播し且つ該段階に従って最後に最も信頼性の低いマッチング曲線特性を有する残りの主題ピクセルへ伝播する。
【0028】
体積成長プロセスの基本的な案内原理は、高い確実性の領域からより低い確実性の領域へ進行することである。エッジェルは均一な領域よりもより確実性が高く、単一の局所的最小も複数個の局所的最小よりも確実性が高い。単一の局所的最小を有する1個のエッジェルは、従って、複数個の局所的最小を有する1個のエッジェルよりも確実性が高い。従って、この好適な方法は、これら4つの段階を最初にエッジェルに対して適用し、次いで、これら4つの段階をエッジ部分周りのピクセルに対して、次いで、均一な領域内のピクセルに対して適用を継続する。
【0029】
主題ピクセルを取囲む1個を超えるシードボクセルが存在する場合には、他の適格なエラー領域よりもカメラビューポイント(視点)へより近い最初の適格なエラー領域が割当てられた深さを決定する。このことは、通常、ビューイングフラストラム(viewing frustrum)即ち観察用錐形上の後方ボクセルを前方ボクセルがオクルージョンを発生することを確保する。本発明に基づく好適な方法は、全てのピクセルが一意性拘束条件(即ち、ピクセル当たり単一の真のマッチ/ボクセルのみが存在すること)を満足することを仮定するものではない。各ピクセルがこの一意性拘束条件を満足することを仮定することのないこの好適な方法の別の利点は、この方法がオブジェクトトランスペアレンシィ(transparency)即ち透明度効果をより良く取扱うことが可能であるということである。コンフィデントシードボクセルがエラー領域の局所的最小から高々1ステップサーチ長離れていなければならないという条件でステップ4における4つを段階を介して反復した後に、この好適な方法は緩和した条件でこれら4つの段階を繰返す。エラー領域の局所的最小がコンフィデントシードボクセルから1ステップサーチ長より更に離れている場合には、この緩和した条件は、その局所的最小におけるボクセルを使用する代わりに、決定されるべきボクセルをシードボクセルの1ステップサーチ長内の位置へ移行させる。この補正機構も、表面を成長させながら連続性拘束条件が満足されることを確保する。コンフィデントシードボクセルが夫々のマッチング曲線のその8個の隣りのピクセルのエラー領域のいずれの中にも束縛されていない場合に深さ不連続性が検知される。
【0030】
オクルージョンが発生していない対応するビューの間での一貫性チェックにより、このマッチングは単一のビューのマッチング情報のみを使用するよりもよりローバスト即ち堅牢性となる。その決定された深さは、表面連続性拘束条件を満足するばかりでなく、オクルージョンが発生していない対応するビューの間での一貫性を満足せねばならない。他のビューにおける主題ピクセルのサーチプロセスは、非常に異なる画像経路を介して移動し、マッチング曲線上の幾つかの局所的最小は異なるビューポイント即ち視点を使用することによって回避することが可能である。オクルージョンが発生していない対応するビューの殆どが決定された深さと合致する場合には、その回答はより統計的に正しいものである。オクルージョンが発生していない対応するビューの間での一貫性は、又、殆どのその他のマッチングアルゴリズムにおいて困難性とエラーとを発生する画像均一性の問題を解消する。
【0031】
好適なことであるが、オクルージョンが発生したビューを除外しながらオクルージョンが発生していない対応するビューの間での一貫性チェックにより、マッチングプロセスは非常にロバスト即ち堅牢なものとなる。これはいずれの公知の従来システムにおいても見られない本発明の顕著な利点である。非常に重要なことであるが、決定された深さは、ピクセルから隣りのピクセルへの連続性拘束条件を満足せねばならないだけでなく、同一の主題ピクセルに対してオクルージョンが発生していない対応するビューの間での一貫性条件を満足せねばならない。
【0032】
他のオクルージョンが発生していないビューにおける対応するピクセルのサーチプロセスは、異なるビューポイント即ち視点から非常に異なる画像経路を介して移動する。従って、マッチング曲線上の幾つかの局所的最小は、この異なるビューポイント(視点)から見ることにより回避することが可能である。オクルージョンが発生していない対応するビューの殆ど(又は、少なくとも複数個のオクルージョンが発生していない対応するビュー)が決定した深さと合致する場合には、その回答はより統計的に正しい。オクルージョンが発生していない対応するビューの間での一貫性は、殆どのその他のマッチングアルゴリズムにおいて困難性とエラーとを発生する画像均一性の問題を解消する。
【0033】
マッチング曲線は3Dシーンの2Dの各ビューピクセルに対して形成される。このマッチング曲線は2Dビューのピクセルを介して観察される3Dシーンにおけるオブジェクトの表面に対する3D深さ値の間の相関関係を記述する。該ピクセルはピクセルフラスタム(pixel frustum)、即ちピクセル錐台を介して、3Dシーンにおいてビューポイント、又はオブジェクトの表面へ投影される。
【0034】
マッチング曲線は当業者に明らかなように、多くの異なる態様で形成することが可能であるが、本件においては、本発明の好適実施例によって使用することが可能なマッチング曲線を形成する例示的な方法について説明する。図2を参照すると、例示的な三次元のシーン(場面)を例えば第一ビュー240、第二ビュー250、第三ビュー260によって例示した如く複数個の二次元ビューから観察する。この例においては、3つの2Dビューが3Dシーンを観察している3つのカメラに対応している。これら3つのカメラの精密な位置はワールド座標系230において既知であり、ワールド座標系230は、3つのカメラの各々に対して及び3Dシーンにおいて可視的なオブジェクトの表面に対して三次元位置情報を画定する。
【0035】
これら3つの2Dビューの各々は各2Dビューに対する2D画像を構成する複数個のピクセルを有している。各ピクセルは観察されている画像の属性と関連している。例えば、第一ビュー240内に示したP1 242等のピクセルは、例えばR,G,Bに対する値等のピクセルのあるカラー情報と関連している場合があり、又、輝度(ルミネセンス)等の情報を包含している場合があり、且つ、モノクロ画像の場合には、グレイスケールを包含している場合がある。この例においては、説明の便宜上、各ビューにおける各ピクセルと関連しているカラー情報のみについて検討し、そのカラー情報はR,G,Bに対する3つの値によって定義されるものとする。然しながら、各ピクセルに対するカラー情報を表わすその他の態様を、当業者にとって自明な代替的な実施形態において使用することも可能である。ピクセルP1 242はそれと関連しているカラー値C1を有しており、それはR1,G1,B1に対する3つの値の関数である。このピクセルP1242と関連しているカラー値C1は、第一ビュー240から観察される三次元シーンを表わすためにピクセルP1において表わされるカラー情報を表わしている。
【0036】
ピクセルP1 242に対するマッチング曲線350(図3参照)を形成する例示的な方法について以下に説明する。ピクセルP1 242はそれと関連している上述した如きカラー値C1を有している。カラー値C1は、第一ビュー240内の異なる深さに対して観察される場合にピクセルP1に対して同一に止まる。この第一ビュー240は基準ビューとして指定され、それは、同一のシーンのその他の2Dビューに対してピクセルP1 242を対応させるために使用される。第一深さ244においてピクセルP1 242(第一ビュー240において)は第二ビュー250におけるピクセルP21 254に対して対応付けされる。同様に、第一深さ244において、第一ビュー240内のピクセルP1 242は第三ビュー260におけるピクセルP31 264に対して対応付けされる。この第一ビュー244と第二ビュー250と第三ビュー260の間の対応付けは、当業者にとって明らかなように、複数個のビューにわたってピクセルのマッチング及び対応付けを行う別の方法によって達成することも可能である。例えば、第一ビュー240におけるピクセルP1 242は、第二ビュー260におけるピクセルP21 254と対応付けさせ且つ第三ビュー250におけるピクセルP31 264と対応付けさせるために第一深さ244における推定ボクセル位置から後方投影させることが可能である。
【0037】
注意すべきことであるが、第二ビュー250におけるピクセルP21 254はそれと関連するカラー情報を有しており、それはR21,G21,B21に対する値の関数であり、それはピクセルP21 254に対するカラー値C21となる。同様に、第三ビュー260におけるピクセルP31 264はカラー値C31を有している。同様の態様で、第二深さD2 246において、第一ビュー240のピクセルP1 242に対するボクセルは、第二ビュー250におけるピクセルP22 256に対して対応付けさせることが可能であり且つ第三ビュー260におけるピクセルP32 266に対して対応付けさせることが可能である。ピクセルP22 256のカラーは、カラー値C22によって画定され、第三ビュー260のピクセルP32 266のカラーはカラー値C32によって画定される。
【0038】
例えば、ピクセルP1 242に対するボクセルに対しての提案された深さの各々においてマッチングエラーを計算する平方差の和の方法を使用することにより、第一ビュー240のピクセルP1 242に対してマッチング曲線350(図3参照)を定義することが可能である。ボクセルは対応するピクセルP1 242と関連する深さ情報を識別する。平方差の和の方法は、基準ビューピクセルP1 242及び例えば第二ビュー250及び第三ビュー260等のその他のビューにおけるその対応するピクセルのカラー値の平方差の和の平方根をとることにより例えば第一深さD1 244及び第二深さD2 246における等のボクセルに対する異なる提案された深さに対して計算される。第一深さD1 244及び第二深さD2 246におけるマッチングエラーを計算するための図2に示した方程式を参照すると良い。マッチングエラー(Y軸)340がマッチング曲線350に対して深さ(X軸)330に対してプロットした図3に示してある。
【0039】
第一深さD1 244において、第一点334がマッチング曲線350上で計算される。第二深さD2 246において、第二点336がマッチング曲線350上で計算される。思い起されるように、図3において深さ情報がX軸330に沿って直線的に示されているが、マッチング曲線350に対するマッチングエラーに対して計算される見こみのあるボクセルの各々は、実際には、ワールド座標系230に対して正規化されている。このワールド座標系230は2Dビュー240,250,260の全てにわたって使用される「ユニバーサル」ワールド座標系230における深さ情報を画定する。従って、例えば、第一ビューの1つのピクセルに対して特定されたマッチング曲線における局所的最小は、第二ビューの1つのピクセルに対して特定されたマッチング曲線における局的最小と直接的に比較することが可能である。これらの局所的最小が、異なるビューにわたってみた場合に概略的にオーバーラップする場合には、真のボクセルの検知及び対応付けしたピクセルに対する深さ情報の一貫性のある決定の高い確率が存在している。
【0040】
更に、図3に示したように、マッチング曲線350の解析を簡単化させるためにスレッシュホールド332を合理的に設定することが可能である。スレッシュホールド332より高い、即ち高いマッチングエラーを有しているマッチング曲線上の点は、真のボクセルであることの蓋然性がないものと考えることが可能である。スレッシュホールド332より低いマッチング曲線350上の点は、特定のピクセルP1 242に対する真のボクセルを識別するための候補者として考えることが可能である。この例においては、マッチング曲線350上の第一点334(第一深さD1 244)におけるマッチングエラーは、スレッシュホールド332より上方に示されており、一方マッチング曲線350上の第二点336(第二深さD2 246)におけるマッチングエラーはスレッシュホールド332より下側に示されている。この例におけるマッチング曲線350は、第二点330に関する局所的最小を例示しており、その場合に第二深さD2 246は異なるビューにわたって対応付けされている。この第二点336に関する局所的最小は、ピクセルP1 242に対して、観察中のシーン内に位置されているオブジェクトに対する真のボクセル位置がワールド座標系230における第二深さ位置D2 246に対して示された深さと近似する深さにおいてそのシーン内において見つけ出すことが可能であることを示す傾向にある。
【0041】
このように、第一ビュー240(即ち、基準ビューとして)におけるピクセルの全てに対して上述した処理を繰返すことにより、第一ビュー240のピクセルに対して一群のマッチング曲線を形成することが可能である。この処理は、次いで、第二ビュー250に対して繰返すことが可能であり、即ち、第二ビュー250を基準ビューとして設定し、第二ビュー250のピクセルに対して一群のマッチング曲線を形成することが可能である。更に、このプロセスは、第三ビュー260に対して繰返すことが可能であり、その場合に第三ビュー260を基準ビューとして設定して、第三ビュー260のピクセルに対して一群のマッチング曲線を形成することが可能である。理解されるように、一群のマッチング曲線が、3Dシーンを観察する2Dビュー240,250,260の各々に対する夫々のピクセルに対して定義される。種々のビュー240,250,260のピクセルに対してマッチング曲線が使用可能となると、本発明に基づく好適な方法が種々の2Dビューのピクセルに対してのマッチング曲線の属性及び特性を解析し、以下に詳細に説明するように、種々の2Dビューによって観察される3Dシーンのオブジェクトに対する3D情報を復元する(即ち、体積を成長させる)。
【0042】
図4A及び4Bは理想的なマッチング曲線を示しており、且つ図4Cは誤ったマッチを有するマッチング曲線を示している。図4A,4B,4Cにおけるマッチング曲線は、特定のピクセルにおける深さ情報を決定するために異なる条件の下で示されている。図4Aにおいては、真のボクセル202の位置が示されており、その場合にマッチングエラーがゼロに等しい真のボクセル202の位置における場合を除いてマッチングエラーは高い。これは特定のピクセルにおける精密な深さ情報を表わす理想的な条件である。図4Bにおいては、複数個の真のボクセル候補者212,213,215,217が特定のピクセルに対する複数個の深さに対して示されている。注意すべきことであるが、最初の真のボクセル213はマッチング曲線上の最初の最小位置に位置されており、左から右へマッチング曲線をトラバースする。好適なサーチ方法は、ゼロの深さ(最も左側の点)からサーチを開始し、次いで、深さを増加させることにより(X軸に沿って)且つ最初の真のボクセル候補者213に到達することによりサーチを行う。
【0043】
図4Bから理解されるように、第二深さ212、第三深さ215、第四深さ217におけるようなその他の潜在的な候補の真のボクセルが存在している。好適なサーチ方法によれば、真のボクセル候補212,213,215,217のシーケンスの各候補が、以下に説明するように、マッチング曲線と関連する特定のピクセルに対して正しい真のボクセルの決定がなされるまで、順番に解析が行われる。
【0044】
図4Cにおいて、付加的な候補真ボクセル222,225以外の候補ボクセルに対して誤ったマッチ224,226が示されている。この例においては、真のボクセル候補222,225以外に、他のビューのピクセルとの不正確な対応付けに起因して誤ったマッチ224,226が存在している。然しながら、従来の実現例は、単一のマッチング曲線を解析し、それにより候補ボクセルに対して誤ったマッチ224深さを検知し且つその結果例えば第一の真のボクセル222等の真のボクセル深さを検知することに失敗する蓋然性がある。このことはシーンに対しての3D情報の復元において顕著な甚だしいエラーとなる場合がある。一方、誤ったマッチ224,266が存在する場合であっても、本発明に基づく好適な方法は、複数個のビューの対応するピクセルに対して複数個のマッチング曲線を効果的に解析する。複数個のマッチング曲線(異なるビューの対応付けしたピクセルから)が特定の深さ近傍におけるエラー領域とオーバーラップする場合には、これは真のボクセルに対する統計的に蓋然性のある位置を表わす。このアプローチは、通常、誤ったマッチを回避し、更に、複数個の2Dビューから3D情報を復元するための真のボクセルの深さ位置をより信頼性を持って且つロバスト的に決定する。このことは本発明の顕著な利点である。
【0045】
上述したように理想的なマッチング曲線は真のボクセルに対する候補を容易に提供するように見えるが、実世界の実現例はかなりの量の不確実性を包含しており、真のボクセル候補の深さを決定することをより困難なものとしている。この体積の不確実性は真のボクセルに対する深さを一貫性を持って検知する方法を複雑なものとする。例えば、図5A,5B,5Cを参照すると、付加的な体積不確実性と共に3つのマッチング曲線が示されている。図4A,4B,4Cに関して説明したマッチング曲線の場合と異なり、より現実的なマッチング曲線の表示が図5A,5B,5Cに示されており、その場合に、例えば不確実性302,402,403,405,407,502,504,505,506等の体積不確実性はボクセルに対する蓋然性のある深さ情報を決定するためのマッチング曲線の計算を行う場合に通常包含されている。比較のために、図5A,5B,5Cにおける点線を参照すると、それらは図4A,4B,4Cに前に示した曲線を表わしている。本発明に基づく好適な方法は、局所的最小又は大域的最小によって示される候補ボクセルの深さ情報に対するエラー領域を識別することを助けるためにスレッシュホールド301,401,501を使用する。局所的最小又は大域的最小のうちの1つのエラー領域内に真のボクセルが見つかる蓋然性がある。特定のピクセルと関連する単一のマッチング曲線を解析することにより、可能であるとしても、観察中のシーンにおけるオブジェクトの体積の外側表面と関連する3D深さ情報を有する真のボクセルを識別することは非常に困難である。然しながら、複数個の2Dビューにわたって対応付けしたピクセルに対する複数個のマッチング曲線を解析することにより、マッチング曲線の局所的最小又は大域的最小の間のオーバーラップ領域はシーン内のオブジェクトに対する蓋然性のある真のボクセルを識別する。この深さ情報は、複数個のマッチング曲線のオーバーラップ領域によって示される。その結果、3Dシーンの複数個の2Dビューから3D情報を抽出する信頼性があり且つロバストな方法となる。
【0046】
然しながら、ある場合においては、あるマッチング曲線が局所的最小又は大域的最小を信頼性を持って示すものでない場合がある。従来行われているように、2Dビューのピクセルに対する単一のマッチング曲線の解析は、ボクセル位置を決定するための深さ情報を推定する上で大きな甚だしいエラーを発生する。例えば,図6A及び6Bに示したように、マッチングエラー領域602,604は非常に多数の潜在的なボクセル位置へ延在する場合があり、それによりピクセルに対する候補ボクセルと関連する真の深さ情報に関しての不確実性が高くなる。特に、注意すべきことであるが、図6Bにおいて、あるマッチング曲線特性は深さ情報を推定することを可能とする局所的最小又は大域的最小を発生しない場合がある。このことは深さ情報を決定するために単一のマッチング曲線を使用し、それによりシーンに対する3D情報を復元する上で大きな甚だしいエラーを発生する場合がある従来技術の顕著な欠点である。本発明の好適実施例は、以下に更に詳細に説明するように、複数個のビューにわたっての局所的最小又は大域的最小のオーバーラップ領域を解析することにより複数個の2Dビューから3D情報を抽出する信頼性及びロバスト性を著しく改善している。特定の2Dビューのマッチング曲線が、例えば図6A及び6Bに示したマッチング曲線領域602,604において示したような過剰な体積不確実性を有している場合には、本発明に基づく好適な方法は必ずしも破綻を来すものではない。何故ならば、それは局所的最小又は大域的最小のオーバーラップ領域を決定するために複数個のビューに対する複数個のマッチング曲線を使用するからである。更に、例えばマッチング曲線領域602,604に示したような非常に体積不確実性を有するマッチング曲線を識別し且つオクルージョンが発生したビューとしたマーク付けする可能性がある。オクルージョンが発生したビューはボクセル候補に対する深さ情報の決定において回避される。更に、以下に更に詳細に説明するように、蓋然性のあるボクセルを直接的に発生するものではないピクセルは、真のボクセル(それから深さ情報を伝播させるコンフィデントシード)であるとより信頼性を持って決定された隣りのボクセルから同様の深さ情報を伝播させることにより深さ情報に対して計算される。このことは、従来技術においては見られない本発明の主要な利点である。
【0047】
図7及び8を参照して、複数個の2Dビューによって観察されるシーンから3D情報を信頼性を持って復元するのに重要なマッチング曲線のある属性について検討する。シーンにおけるカラーの均一性は局所的/大域的最小領域に対するより広いエンベロープを有するマッチング曲線を発生する。例えば、図7に示したマッチング曲線704を参照すると良い。エンベロープは、最初にマッチングエラーが予め定めたスレッシュホールド702より低くなる時と最初にマッチングエラーが予め定めたスレッシュホールド702より高くなる時との間の距離である。局所的/大域的最小のエンベロープが図7に示したように幅広であると、決定された深さはそのエンベロープ内の多数の異なる3D深さ位置に該当する場合がある。このことは、例え3D深さ位置が多数のエラー領域から1つのエラー領域(幅広のエンベロープを有する)内にあるものと正しく識別される場合であっても、復元された3D構成内において不規則性を発生する。換言すると、3D復元プロセスはボクセルに対する深さ値を決定する場合に構造的ノイズを発生する。このピクセルに対して復元した3D情報に対するエラー深さ情報は、隣りのピクセルに対して適合され(伝播され)一般にパッチを形成する。然しながら、このパッチは、1つのシーンにおけるオブジェクトの体積の連続的な表面を形成せんとするその他の隣りのパッチと一貫性のある深さを有するものではない。然しながら、パッチ間の深さ情報の不規則性はシーン内の3D構成の現実性を変更させる。このことは、均一なカラー及び低いコントラストを有する領域において特に顕著である。2D画像における低いコントラスト及び均一なカラー領域は、典型的に、例えば図7に示したようなマッチング曲線704において非常に低い周波数を示す。この低い周波数のマッチング曲線704は例えばシーン内の空のビュー又は海のビューを見ている場合等の画像内の均一なカラーで低いコントラストの領域から発生する現象である。低い周波数で低いコントラスト領域の場合にこのような条件下で特定のピクセルに対して3D情報を抽出することは非常に困難であることが多い。
【0048】
一方、高コントラスト領域は、ピクセルと関連する正しい3D深さ情報を決定するために著しくより容易に解析することが可能である。高コントラスト領域は、典型的に、シーン内のオブジェクト間のエッジ周りに見出される。1つのビュー内のピクセルからピクセルへの高コントラストは、典型的に、例えば図8に示したマッチング曲線804のような高い周波数のマッチング曲線を発生する。マッチング曲線局所的最小806(即ち、予め定めたスレッシュホールド802の下側に存在するマッチング曲線804の部分)の狭いエンベロープは、そのマッチング曲線と関連するピクセルに対する正しい深さ情報を決定する精度を増加させる。本発明に基づく好適な方法は、真のボクセルに対応する適切なエラー領域(複数個のエラー領域から)をより容易に識別することを可能とする。即ち、シーンの高コントラスト領域においては、3D情報は同一のマッチングピクセルの異なるビューの間で非常に遠く変化することはない。例えばシーン内のオブジェクト間のエッジ周り等、高コントラスト領域周りのシーンの種々のビューの間でオーバーラップするエラー領域を検知することがより信頼性がある。
【0049】
本発明に基づく好適な方法は、3Dデータがマッチング曲線から派生された後に構造的不規則性を平滑化させるためにマッチング曲線の属性及びそれからのその他の情報を最も良く利用する。その場合の仮定は、深さがそれらの夫々の局所的最小内において正確に決定されるということである。本発明に基づく好適な方法は以下の手順を使用する。
【0050】
(1)全てのビューにおける各ピクセルに対してサーチ及びマッチングを同時的に実施する。
【0051】
(2)サーチ及びマッチング処理期間中に全てのビューにおける各ピクセルに対してマッチング曲線の属性を同時的に記録する。各ピクセルは例えばカラーマッチのマッチング曲線及び/又はカラー・エッジマッチのマッチング曲線等の少なくとも1つのマッチング曲線と関連している。
【0052】
(3)それらの隣りのピクセル及びそれらのオクルージョンが発生していない対応するピクセルの結果に影響を与えるコンフィデントシードを探し出すために複数個の2Dビューのマッチング曲線特性を使用する。
【0053】
(4)基準ビューにおいて及びそのオクルージョンが発生していない対応するビューにおいてエッジェル(edgel)に沿って良好なマッチを伝播させるために複数個のビューのマッチング曲線特性を使用する。全てのビュー自身が基準ビューであり、該基準ビューのピクセルに対して対応付けされたピクセルを有するその他のビューは対応するビューである。更に、マッチングプロセスにおいてコンフィデント即ち信頼性があるものと考えられる(例えば、エッジェルにおいて)復元された3Dを基準データとして割当てる。これらの基準データはステップ6及び7における3Dスムージング即ち平滑化のために使用され、且つそれらの値が変更されることはない。それらは均一な領域に対するサポート構造のように動作する。
【0054】
(5)エッジ部分から基準ビューの均一な領域及びそのオクルージョンが発生していない対応するビュー内へ良好なマッチを伝播させるために複数個のビューのマッチング曲線特性を使用する。
【0055】
(6)主題ピクセルをウインドウの中心に位置した状態で基準ビュー内の各及び全てのオクルージョンが発生していない対応するピクセルに対して反復的に固定ウインドウ寸法を適用し、次いで該ウインドウによってカバーされる隣りのピクセルに対する平均深さ値を計算する。注意すべきことであるが、隣りのピクセルの3D深さ情報は表面連続性拘束条件が満足されることを確保するために基準ビュー内の主題ピクセルのエラー領域内に存在すべきである。更に、平均を計算した深さは、対応するビューにわたって3D一貫性条件が満足されることを確保するために、主題ピクセル及びそのオクルージョンが発生していない対応ピクセル(対応するビューにおいて)のエラー領域内に束縛されるべきである。
【0056】
(7)計算した平均深さが基準ビュー画像内の主題ピクセルのいずれかに対する予め定めた平滑化スレッシュホールド範囲を超えるものである場合には、主題ピクセルの深さの各々を新たな夫々の計算した平均深さで置換させ、且つ夫々のオクルージョンが発生していない対応ピクセルの深さを新たに計算した平均深さで置換させ、次いで再度ステップ6及び7を繰返す。代替的に、計算した平均深さが基準ビュー内の主題ピクセルの全てに対する予め定めた平滑化スレッシュホールド範囲内にある場合には、平滑化プロセスはこの基準ビュー画像に対して停止することが可能である。注意すべきことであるが、本発明の好適実施例によれば、反復的平滑化処理ステップ6及び7に従って基準ビューピクセルの全てが同時的に処理される。処理ステップ6及び7の各繰返しにおいて、この好適な方法は基準ビュー内の各々及び全ての主題ピクセルに対する計算した平均深さを予め定めたスレッシュホールド範囲と比較する。このスレッシュホールド範囲は、好適には、各々及び全ての主題ピクセルに対する平均深さ情報における変化が滑らかな表面を表わすために許容可能なものとして充分に小さいものである場合に、画像処理システムの動作シーケンスにおける平滑化処理の繰返しを停止させるために設定される。その結果得られる3D画像はユーザにとってより視覚的に好ましいものである。
【0057】
ステップ6において、主題ピクセルの深さがその中に存在する主題ピクセルのエラー領域のエンベロープによってその深さが束縛される場合にのみ隣りのピクセルの深さは深さ平均化処理に向かってカウントされる。主題ピクセルは矩形状ウインドウの中心にある。このウインドウ寸法は、好適には、例えば7×7等の奇数の倍数を有するように選択される。主題ピクセルの深さは、そのピクセルがステップ4において割当てられた3D深さを有している場合には変更することは不可能である。ステップ6及び7において反復的に平均化プロセスを行うことにより、ステップ4において割当てられた基準3D深さデータによって限定される深さ値にその深さは究極的に隣りのピクセルに対して安定化する。更に、主題ピクセルの深さは、(1)主題ピクセルのエラー領域の境界、及び(2)オクルージョンが発生していない対応するピクセルのエラー領域の境界のうちのいずれかの外側にある深さ値で置換されることはない。上述した平均化処理は、基準深さマッチング曲線の境界内に止まるが、隣りのピクセルに対して伝播した深さ値の信頼性を顕著に増加させる。最後に、より大きなウインドウ寸法が使用される場合には、収束はより速く近付くが、体積の詳細な表面はそれ程滑らかなものでない場合がある。ウインドウ実現例の1つの例についてより詳細に以下に説明する。
【0058】
図9を参照すると、ウインドウ(即ち、隣りのピクセルからなるグリッドによって表わしてある)が画像内の特定のピクセル周りに定義されている。解析中の特定のピクセルがこのグリッドの中心ピクセル902に位置されている。中心ピクセル902は文字Cによって表わしてある。好適には、このウインドウグリッドは中心ピクセル周りに奇数個のピクセル行及び列で配列されており、中心ピクセルは解析中の興味のあるピクセルであり且つ潜在的にその隣りのピクセルへ伝播される。
【0059】
図9に示した例示的なグリッドにおいて数字1,2,3,4,6,7,9で示した隣りのピクセルは、各々、その夫々のマッチング曲線から深さ情報に対して同時に計算される。隣りのピクセルは中心点ピクセルとマッチング曲線において関連する同一の3D中心点深さ情報を有するものでなければならず、そうでなければ、スムージング(平滑化)アルゴリズムは現在の平均化関数に対して隣りのものを使用することはない。中心ピクセルに対する深さ情報はウインドウ(全ての隣りのピクセルを包含するグリッド)内において継続的に平均化される。このように、隣りのピクセルに対してピックアップされる潜在的に著しく異なる深さ情報を有する低コントラスト領域は、典型的に、全体的な均一な領域にわたって一貫性があり且つ信頼性のある平均深さとなる。このことは、ピクセル毎に計算される深さの変化を減少させることによりこのような均一の領域に対して3D情報を復元する上での不確実性を減少させることに貢献する。典型的に、前述した如く、これらの均一な領域は隣りのピクセルの間での深さの計算の大きな変化から問題を発生する。このことは画像内の構造的ノイズとして表われる。均一な領域内のピクセルに対する不確実性のボリュームは非常に大きい。均一な領域はテクスチャが付けられておらず一般的に一定のカラーを有する画像の部分を包含している。上述した如く、深さ情報を平均化し且つこの平均化した深さ情報を主題ピクセルに対する信頼性のある基準3Dデータからそれらの隣りのピクセルへ伝播させることによりより視覚的に優れた3D画像の表示が得られる。
【0060】
本発明に基づく好適な方法は、初期的に、信頼性のある深さ情報と関連するコンフィデントシードピクセルを識別し、次いで、これらのコンフィデントシードからシーン内のオブジェクトの体積の表面を成長させる。好適には、本方法は、シーン内のオブジェクトのエッジ部分周りのコンフィデント即ち信頼性のあるピクセルを探し出す。何故ならば、エッジ部分は、通常、深さ計算における変化が非常に低く高いコントラスト区域だからである。次いで、この好適な方法は、平均化をコンフィデントシードピクセルからの深さの一貫性のある決定を基礎としながら、上述した如く隣りのピクセルの深さを平均化することにより表面を平滑化すべく動作する。この好適な方法は、エッジ周りのピクセルからの深さ情報をシーン内のオブジェクトの体積の表面の均一な領域を介して内側へ伝播させる。この処理は、好適には、均一な表面にわたっての変動を平滑化しその結果視覚的に優れた3D画像情報を表示する。
【0061】
特定のピクセルの深さが決定されると、本発明に基づく好適な方法はその画像内の別の隣りのピクセル位置における次のボクセルへ深さ情報を成長させ且つ伝播させる。この方法は、深さ情報を平均化させるために隣りのピクセル位置にわたってウインドウグリッド900を移動させながら、上述した平均化処理を反復的に適用する。本方法は、それにより、隣りのピクセルの深さ情報を決定し、従って、そのシーン内のオブジェクトの体積の表面を成長させる。平均化処理をシーン内のオブジェクトの均一な領域にわたって隣りのピクセルに対して適用した後に、結果的に得られる3D画像は画像処理システムのユーザに対して比較的により好ましい表示を与える。残りのステップは、ユーザに対して3D画像情報をレンダリングし且つ表示することである。処理した画像の3D表示はシーンに対する3D画像情報のより信頼性のある決定となる。更に、上述した平均化プロセスは、3Dデータ情報に対して適用し均一な領域にわたってのピクセル深さの変化を平滑化させ、その結果視覚的により好ましい3D画像がユーザに対して表示されることとなる。このことは従来技術によっては得ることの不可能な本発明の顕著な利点である。
【0062】
例示的なシステム実現例
図10に示したように、本発明の好適実施例によれば、例示的な3D画像処理システム1000は1組のデジタル(スチル又はビデオ)カメラ1002を有しており、尚3つのカメラ1004,1006,1008が示されており、それらは異なる姿勢で配設されており且つ例えば電気的信号バス1010を介して電子的に同期される。任意の時刻において、カメラ1002が1組の画像1012、例えば3個の画像1014,1015,1018を発生し、それらは3つのカメラ1004,1006,1008に対して3つの夫々のデジタルキャプチャインターフェース1015,1017,1019に対して示されている。1組の画像1012の各々は、カメラの相対的な運動だけ1組の画像1012における他の画像からずれている。然しながら、カメラ1002はカメラ1002によって観察されるシーン1026内の全てのオブジェクトを包含する「ユニバーサル」ワールド座標系内の既知の位置にある。例えば、第一画像1014及び第二画像1016は、シーン1026と相対的にカメラ1004,1006の異なる姿勢に起因して両方の画像1014,1016上に見つけられる対応する特徴点の間の距離だけ互いにずれる場合がある。2つの画像1014,1016の間のこのカメラの相対的な運動は、2つの画像1014,1016の間に対応する(即ち、マッチする)特徴点の間の運動ベクトルによって表わすことが可能である。更に、スチルカメラ1004,1006,1008及びスチルシーン1026がこの例において示されているが、本明細書の記載を参考に当業者にとって、静止及び/又は動くシーン1026及び/又はカメラ1004,1006,1008のいずれかの組合わせを本発明の変形実施例に基づいて表現することが可能であることは自明である。例えば、移動オブジェクトシーン1026及びスチルカメラ1004,1006,1008を使用することは、本発明のある適用例に対して完全に望ましいものである場合がある。従って、本明細書において使用されるように、カメラの相対的運動という用語は、静止及び/又は移動シーン1026及び/又はカメラ1004,1006,1008の任意の組合わせを表現することが可能である本発明のこのような変形実施例の全てを広くカバーすることを意図している。
【0063】
3個の夫々のデジタルキャプチャインターフェース1015,1017,1019がコンピュータシステムと通信可能に結合されている(図10には示していない)。1組の画像1012がハードウエア1020、コンピュータシステム(不図示)、且つ1組のカメラ1002によって観察されたシーン1026の復元された3D画像情報1034を出力するためのシステム1000のソフトウエア1022によって処理される。ソフトウエア1022は、好適には、シーン1026の複数個のビュー1014,1016,1018にわたってピクセルをマッチングさせるためのピクセルマッチングモジュール1028を有している。この画像マッチングモジュール1028は、前述した如く、1014,1016,1018の各々における夫々のピクセルに対してマッチング曲線を与える。3D画像復元モジュール1030は、マッチング曲線属性及び特性を包含するマッチング曲線を解析し、シーン1026におけるオブジェクトの体積の表面に対する3D深さ情報を抽出するための更なる処理のためのシード点を与える。3D画像復元モジュール1030は、以下により詳細に説明するように、画像特徴点が検知され且つビュー1014,1016,1018にわたってマッチングされた後に、画像情報の付加的な処理を与える。次いで、ビュー1014,1016,1018におけるピクセルのマッチング曲線を解析してシーン1034の3D画像を復元する。更に、3D画像平滑化モジュール1032が復元された3D画像データに関して処理を行い、シーン1026におけるオブジェクトの体積の表面における不規則性を平滑化させる。この3D画像平滑化モジュール1032はシステム1000のユーザに対して表示される(例えば、ディスプレイを介して)3D画像情報を著しく向上させる。
【0064】
図11は本発明の好適実施例に基づく図10の3D画像処理システム1000のより詳細な構成を示している。デジタルキャプチャインターフェース1015,1017,1019の各々は、キャプチャした画像1014,1016,1018を格納するための夫々の画像キャプチャメモリ1104,1106,1108を有している。デジタルキャプチャインターフェース1015,1017,1019は3D画像復元コンピュータシステム1102の入力/出力インターフェース1110へ通信可能に結合されている。更に、電気的信号バス1010が入力/出力インターフェース1110へ通信可能に結合されている。3D画像復元コンピュータシステム1102は、データメモリ1114へ及びプログラムメモリ1116へ電気的に結合されている制御器/プロセッサ1112を有している。制御器/プロセッサ1112は、又、ユーザインターフェース1118へ電気的に結合されており、該ユーザインターフェースは例えばモニタディスプレイ(不図示)等を介してユーザに対して情報を提供し且つ例えばキーボード(不図示)及びマウス(不図示)等を介してユーザからのユーザ入力を受取る。
【0065】
データメモリ1114は画像情報を格納するための画像メモリ1120を有している。画像メモリ1120は、誤った画像情報である高い蓋然性を有するピクセルを追従するオクルージョンが発生したビューのメモリ1150、シーンの画像内に位置しているコンフィデントシードピクセルを追従するサーチメモリ1152、隣りのピクセルにわたって平均化される深さ表面を伝播させるために解析されるピクセルを取囲むウインドウを追従するウインドウグリッドメモリ1154、及びシーン内のオブジェクトの体積にわたって深さ表面の伝播された部分を追従する3D表面メモリ1156に対するデータ構造を有している。これらのデータ構造は、3D画像復元機能モジュール1030及び3D画像平滑化モジュール1032によって以下に更に詳細に説明するように使用される。更に、データメモリ1114はパラメータメモリ1122を有しており、その場合に3D画像復元コンピュータシステム1102は3D画像処理システム1000に対するコンフィギュレーションパラメータを格納する。
【0066】
プログラムメモリ1116は、本発明の好適実施例に基づいて3D画像処理システム1000に対する動作シーケンスを実施するために制御器/プロセッサ1112に対してコンピュータプログラム命令を供給する。プログラムメモリ1116は4個の機能モジュールを有している。これら4個の機能モジュールは、画像マッチングモジュール1028、シーン内の表面に対する深さの3D伝播を計算するための伝播モジュール1132、シーン内のオブジェクトの体積の表面の隣りのピクセルの3D情報から不規則性を平滑化するための平滑化モジュール、及び3D画像情報を表示するための3D画像レンダリングモジュールを有している。これら4個の機能モジュールの動作について例示的システムに関して以下に詳細に説明する。
【0067】
更に、3D画像復元コンピュータシステム1020は、好適には、コンピュータによって読取可能な媒体1142を受取るためのドライブ1140を有している。これは、3D画像復元コンピュータシステム1102と情報を伝達するための手段を提供している。例えば、コンピュータプログラム(及びそのアップデート)は3D画像復元コンピュータシステム1102へ供給することが可能であり且つ当業者にとって公知の態様でコンピュータによって読取可能な媒体1142を介してプログラムメモリ1116内に格納させることが可能である。更に、画像情報及び関連するパラメータはコンピュータによって読取可能な媒体1142とデータメモリ1114との間で転送させることが可能である。
【0068】
本発明の好適実施例によれば、画像マッチングモジュール1028は3D画像復元コンピュータシステム1102において動作し且つプログラムメモリ1116内に格納される。本発明の1実施例に基づく画像マッチングモジュール1028は、シーンを表わす複数個の画像にわたって画像情報の対応性を示す画像情報(例えば、マッチング曲線)に関して動作を行う。3D画像復元モジュール1030は本発明に基づいて、複数個のビューにわたって対応する画像情報を解析して上述した如く3D画像深さ情報を復元するために3D画像復元コンピュータシステム1102に対するコンフィデントシード(confident seed)即ち信頼性のある種として画像特徴(例えばピクセル)を提供する。3D画像平滑化モジュール1032は平均化処理を実施して観察中のシーンにおけるオブジェクトのカラムの表面の復元された3D深さ情報の間の不規則性を減少させる。
【0069】
本発明の好適実施例によれば、3D画像処理システム1000のかなりの部分が集積回路で実現することが可能である。例えば、3D画像復元コンピュータシステム1102の機能的コンポーネントは少なくとも1個の集積回路において実現することが可能である。同様に、デジタルキャプチャモジュール1015,1017,1019のかなりの部分を少なくとも1個の集積回路で実現することが可能である。
【0070】
本発明の別の実施例によれば、3D画像処理システム1000は、例えば、三次元スキャナ、ファクシミリ装置、ビデオ通信装置、ビデオ処理装置等の装置において実現することが可能である。
【0071】
図12,13,14は、本発明の好適実施例に基づいて図10及び11に例示した画像処理システム1000に対する好適な動作シーケンスを示している。図12は全体的な動作シーケンスを示しており、一方図13は復元用3Dデータ1208動作シーケンスのより詳細な図を示しており、且つ図14は平滑化用3Dデータ1210動作シーケンスのより詳細な図を示している。復元用3Dデータ動作シーケンス1208は好適な実現例を示している。然しながら、3Dデータを復元するためのその他の別の動作シーケンスを本明細書の記載を参考に当業者にとって自明であるように画像処理システム1000において使用することが可能である。更に、平滑用3Dデータ動作シーケンス1210は本発明に基づく好適な実現例を示している。然しながら、平滑化用3Dデータ動作シーケンス1210はオプションであり且つ画像処理システム1000の全てのシステムの実現において存在するものではない場合がある。然しながら、それは復元した3Dデータに対して顕著な利点を与え、画像処理システム1000のユーザに対してより視覚的に優れた3D画像表示を与え、そのことは従来技術においては見られない本発明の顕著な利点である。
【0072】
図12を参照すると、その動作シーケンスはステップ1202でエンターする。3D画像復元コンピュータシステム1102がステップ1204において1つのシーンの複数個の2Dビューにわたって特徴をサーチし且つマッチさせる。
【0073】
ステップ1204に関して、特徴をサーチし且つマッチする動作シーケンスは、例えば、本明細書に鑑み当業者にとって自明であるように、複数個のビューにわたって対応するピクセルをサーチし且つマッチさせるためにスキャンラインアプローチ又は仮想光線アプローチ等の方法を包含することが可能である。例えば、スキャンラインアプローチにおいては、スキャンラインにわたっての全てのピクセルが比較され且つマッチされて解析され且つ対応付けされる特定のピクセルに対する深さを復元する。このことは、非常に効率の悪い場合がある。何故ならば、全てのピクセルが対応性を決定するために比較されるからである。2番目のアプローチは仮想光線アプローチであり、それは復元中の仮想光線内において可視的なピクセルのみを解析する。この2番目のアプローチはスキャンラインアプローチよりも著しく効率的である場合がある。更に、ステップ1204において、この動作シーケンスは当業者にとって公知の如く、複数個の2Dビューによって観察されている3Dシーンの2Dビューにおけるピクセルに対する深さを決定する場合のエラーの確率を表わすマッチング曲線を与えることが可能な別のサーチ及びマッチ方法を使用することが可能である。
【0074】
複数個のビューにわたっての例えばピクセル等の特徴のマッチングは、複数個のビューにわたって特徴をマッチングさせ且つ例えばピクセル等の各特徴に対するマッチング曲線記述を発生し、次いでサーチメモリ1152内に格納する公知の方法のいずれかにより取扱われる。注意すべきことであるが、マッチング曲線は多くの異なる態様で表現し、次いで、好適にはメモリ内に格納することが可能である。例えば、マッチング曲線はテーブル、データベース、パラメータを有する方程式、又は本明細書に鑑み当業者にとって自明なその他の手段によってメモリ内において表現することが可能である。
【0075】
マッチング曲線の重要な特徴は、それが画像ビュー内の例えばピクセル等の特定の特徴に対してマッチングされるある深さの確率を画定するために解釈することが可能であるということである。この3D復元に対する深さ値の確率は、又、特定の深さ値を選択する場合のエラーの確率として表現することが可能である。次に、ステップ1206において、本システム1102は1つのビューにおける例えばピクセル等の各特徴に対するマッチング曲線の属性を記録する。次いで、ステップ1208において、システム1102は、好適な3D復元方法を使用して複数個のビューから3Dデータを復元すべく動作する。1つの好適なこのような方法を図13を参照して説明する。次に、システム1102は、オプションとして、ステップ1210において平滑化3Dデータ方法を動作させてユーザに対して3Dデータの視覚的表現を著しく改善することが可能である。このオプションの平滑化3Dデータ処理は図14を参照して説明する。最後に、本システムはステップ1212において動作シーケンスから抜け出る。
【0076】
図13を参照すると、3Dデータ1208を復元するための好適な動作シーケンスにステップ1302においてエンターし、次いで1304において、システム1102は複数個のビューに対するマッチング曲線特性を使用してステップ1306において複数個のビューにおけるオブジェクトのエッジを成長させる。ここで、システム1102は、殆どのビューにわたって局所的最小を有するコンフィデントシードを決定するために複数個のビューにわたって特性対(1つの局所的最大対1つの局所的最小)を位置決めすることによりコンフィデントシードを見つけ出す。システム1102は、好適には、複数個のビューにおける複数個の対応する画像特徴にわたってオーバーラップを有する各コンフィデントシードを決定することにより複数個のビューにわたってのコンフィデントシードを見つけ出す。これらのコンフィデントシードは、次いで、シードボクセルが隣りのピクセルへ(又はそれらの夫々の投影したビューへ)伝播させるために不確実性の隣りの体積内にあることが決定される限り、それらの隣りのピクセルへ伝播される。即ち、不確実性(即ちエラー領域)の主題のピクセルの体積は、シードボクセルをその隣りのものへ伝播させることが可能であるためにはシードボクセル局所的最小位置と一致せねばならない。オブジェクトのエッジェルは、図3を参照して前に説明したように、エッジにおける高いコントラストのために検知することが一層容易である。注意すべきことであるが、複数個のビューにわたっての局所的最小と相対的な非常に高いエラーの確率を有しているピクセルがオクルージョンが発生しているビューであると決定され、且つそれらの参照がメモリ1150内に格納される。このように、システム1102はオクルージョンが発生したビューを追従し且つこれらがシードボクセルをそれらの隣りへ伝播させるための計算から保護する。ステップ1306においてエッジが画定されると、システム1102はステップ1308において複数個のビューにおける均一な領域を成長させるべく進行する。複数個のビューに対するマッチング曲線の特性を、ここで再度使用して、複数個のビューにわたっての局所的最小の特性対をマッチングすることによってシードボクセルを見つけ出し、次いでシードボクセルを夫々の隣のピクセルへ伝播させるために不確実性の隣りのピクセル体積内に位置しているシードボクセル深さを有する隣りのピクセルへシードボクセルを成長させる。不確実性の体積もエラー領域として知られている。最後に、ステップ1310において、システム1102は3D復元動作シーケンスから抜け出る。
【0077】
図14を参照すると、オプションの3D平滑化動作シーケンス1210がステップ1402においてエンターされる。本発明の好適実施例に基づく動作シーケンス1210は、各ビューにおけるピクセルの全てが予め定めた平滑化スレッシュホールド範囲を満足するように処理されるまで、ステップ1404,1406,1408,1410において各及び全ての主題ピクセルの3D深さ情報に対する平均3D深さの再計算を介して反復的に進行する。前述したように、計算した平均深さが平滑化のために処理中の基準ビュー内の主題ピクセルの全てに対する予め定めた平滑化スレッシュホールド範囲内にある場合には、この動作シーケンスはステップ1412において抜け出す。
【0078】
ステップ1404において基準ビューの各々及び全てのピクセルの3D深さ情報を介して進行する間に、コンピュータシステム1102は、通常、例えば図9に関して例示したような基準ビュー内の各々及び全ての主題ピクセルに関しての固定したウインドウ寸法を使用する。好適には、システム1102は各反復ステップにおいて基準ビューの各々及び全てのピクセルを同時的に処理する。ステップ1406において、システム1102は該ウインドウによってカバーされている全てのオクルージョンが発生していない隣りのピクセル(主題ピクセル以外)の平均深さを計算する。然しながら、この平均深さはそれらの深さがそれらの夫々のマッチング曲線の不確実性(又はエラー領域)の主題ピクセルの体積内に存在する隣りのものからのみ計算される。注意すべきことであるが、隣りのピクセルの3D深さ情報は表面連続性拘束条件が満足されることを確保するために基準ビュー内の主題ピクセルのエラー領域内とすべきである。更に、平均を計算した深さは、対応するビューにわたっての3D一貫性条件も満足されることを確保するために、主題ピクセル及びそのオクルージョンが発生していない対応するピクセル(対応するビュー内において)のエラー領域内に束縛されるべきである。
【0079】
計算した平均深さが夫々の主題ピクセルの3D深さから予め定めた平滑化スレッシュホールド範囲の外にある場合には、主題ピクセルの夫々の計算した平均深さがステップ1408において主題ピクセルの3D深さ値に置換される。各ウインドウに対する夫々の計算した平均深さが基準ビュー内の主題ピクセルの全てに対する夫々の主題ピクセルの3D深さから予め定めた平滑化スレッシュホールド範囲内にある限り、平滑化中の特定の基準ビューにおける主題ピクセルの全てに対してこの処理はステップ1410において繰返す。このように、動作シーケンス1210はユーザに対して3D画像の視覚的様相を著しく改善する。この平滑化特徴は、3D画像を使用して観察中のシーンにおける均一な領域の比較的様相を向上させるために特に有用である。
【0080】
図14を参照して上述した動作シーケンスに対する別の平滑化処理は以下に説明するように、異なるアプローチを使用して主題ピクセルに対して平滑化ウインドウを適用することが可能である。最初に、ピクセルの各々は、既に、3D深さ情報と関連付けされており且つシーン内において観察中の表面のエッジ領域及び均一な領域と相対的に識別されるそれらの夫々の位置を有している蓋然性がある。特定の基準ビューに対しては、固定したウインドウを基準ビュー内のエッジ部分周りに位置しているピクセルに対して最初に適用される。エッジ部分、例えばエッジェルに関してのピクセルの3D深さ情報は、通常、それらの真の3D深さ情報の非常に近い推定を有する傾向がある。平均化計算は3D深さ情報の主題ピクセルの推定に非常に近い平均深さ値となる。次いで、該ウインドウを隣りのピクセルへ前進させ、その隣りのピクセルを隣りのオクルージョンが発生していないピクセルの平均深さの計算のための主題ピクセルとさせる。このウインドウはエッジェルから均一な領域周りに位置しているピクセルへ次第に前進される。隣りのピクセルの平均化計算が均一な領域内深くの新たな主題ピクセルに対して次第に適用されるに従い、即ち該ウインドウをエッジ部分から均一部分へ参照ビューの画像にわたって移動させることにより、移動ウインドウ内のこれらの新たな主題ピクセルはそれらの隣りのピクセルから計算した平均3D深さ情報が割当てられ、それは、エッジ部分に関する隣りのピクセルからの計算した平均3D深さ情報が割当てられている可能性がある。均一な領域内深くのピクセルと関連している3D深さ情報のこの更なる平均化は、3D深さ情報を、表面の端部部分周りのピクセルの平均3D深さ情報近くの均一な領域のピクセルへ割当てる傾向がある。この処理は例えば端部部分から次いで均一な部分を介して移動する基準ビュー内の全てのピクセルが該移動ウインドウと共に主題ピクセルであり且つそれらの3D深さ情報をそれらの夫々のオクルージョンが発生していない隣りのピクセルの全ての計算した平均から割当てられる機会を持った場合に終了する。この可動ウインドウアプローチは前述した実施例に対する変形実施例である。前述した如く、この好適なアプローチは基準ビュー内の各々且つ全ての主題ピクセルにわたって同時的にウインドウを適用し且つ平滑化スレッシュホールド範囲が全ての主題ピクセルに対して満足されるまで全ての主題ピクセルに対して平均化計算を繰返し行う。この好適な方法はコンピューティングシステムにとって非常に実現可能なものであり且つ不規則性を平滑化させ且つユーザにとって視覚的に優れた結果的に得られる3D情報を提供するために全ての主題ピクセルの効率的な処理を発生する。
【0081】
要するに、本発明の好適実施例に基づくシステム及び方法は、1つのシーンの複数個のビューにわたっての対応するピクセルをサーチし且つマッチさせる。各シーンにおけるピクセルの各々に対して、マッチング曲線が関連付けられている。本方法は複数個のビューにわたって対応付けされているピクセルのマッチング曲線の特性を解析し、且つ本方法は、あるピクセルがオクルージョンが発生したビューである場合を決定する。オクルージョンが発生したビューは、高いマッチングエラーによって特性付けられ、且つ典型的に、複数個のビューにわたってその他の対応付けされたピクセルとカラー又はその他の特性においてマッチするものではない。これらのオクルージョンが発生したビューは、シーンにおけるオブジェクトの3D情報を復元する方法ステップにおいて回避される。
【0082】
次いで、この好適な方法はコンフィデントシードを探し出す。好適には、第一ピクセルのマッチング曲線のエラー領域がそのシーンのその他のビューのうちの1つからの少なくとも2番目の対応するピクセルのエラー領域とオーバーラップする場合には、画像処理システムは、該複数個のマッチング曲線のオーバーラップするエラー領域において維持しているボクセルがコンフィデントシードであると決定する。更に、そのボクセルと関連するピクセルが、例えばシーン内のオブジェクトのエッジ周り等の高コントラスト領域に位置している場合には、このことはそのピクセルと関連する3D深さ情報がそのシーンにおける体積の表面を伝播する処理に依存することが可能なコンフィデントシードであることのコンフィデンス即ち信頼度を増加させる。勿論、このピクセルは、更に、オクルージョンが発生していないビューでなければならない。
【0083】
次に、画像処理システムが、好適には、シーン内のオブジェクト周りのコンフィデントシードから開始してコンフィデントシードからの3D深さ情報を該コンフィデントシード周りの隣りのピクセルへ伝播させる。例えば、図9に示したように、画像処理システムは、中心ピクセル902 3D深さ情報を決定するためにウインドウグリッド900の中心902である主題ピクセルを選択する。コンフィデントシードが解析中の中心ピクセル902周りの8個の隣りのピクセルのうちの1つである場合には、本画像処理システムは、コンフィデントシードの深さ情報が解析中のウインドウの中心における主題ピクセル902のエラー領域(即ち、不確実性の体積)内にあるか否かを決定する。オーバーラップが存在しており且つ主題ピクセルのマッチング曲線のエラー領域が付加的に該シーンのその他の対応するビュー内の少なくとも1つのその他の対応するピクセルのエラー領域とオーバーラップしている場合には、本画像処理システムはコンフィデントシードの3D深さ情報を主題ピクセル902へ割当てる。このように、3D情報はコンフィデントシードから本解析の主題である中心ピクセルである隣りのピクセル902へ伝播される。
【0084】
一方、主題ピクセル902が該シーンの複数個のビューにわたって少なくとも1つのその他の対応するピクセルとオーバーラップするエラー領域を有しているが、主題ピクセル902のエラー領域内におけるコンフィデントシードの3D深さ情報のオーバーラップが存在しない場合には、この好適な方法は、該シーンにおいて可視的な表面内に不連続が存在することを決定する。即ち、1つのシーン内のオブジェクト間のエッジに本処理が到達した蓋然性がある。このような場合には、隣りのコンフィデントシードから主題ピクセルのボクセルへの3D深さ情報の伝播は存在しない。主題ピクセルのボクセルが隣りのコンフィデントシードによって伝播される表面からの不連続である表面に対する3D深さ情報を識別する。次いで、この3D画像処理システムは、コンフィデントシードとしてこの主題ピクセル902を識別し、次いで、3D深さ情報を主題ピクセル902からその隣りのピクセルへ伝播させる。最後に、主題ピクセル902が複数個のビューにわたってのその対応するピクセルのエラー領域のうちのいずれかとオーバーラップするエラー領域を有しておらず、又エラー領域及び隣りのコンフィデントシードの3D深さ情報とのオーバーラップが存在しない場合には、3D深さ情報の割当てに関する限り、このピクセル902は暫時放置される。次いで、この画像処理システムは、図9に示したように、このウインドウ900を移動させることにより別の隣りのピクセルへ進行し且つ別の隣りのピクセルを解析して3D深さ情報を伝播させる。
【0085】
究極的に、表面伝播フロントが互いに出会う場合に、ピクセルが3D深さ情報を決定しないままでいる位置が存在する。これらのピクセルは、通常、それらの隣りのピクセルの大多数に割り当てられた3D深さ情報が通常割当てられる(これらの隣りのピクセルは、3D深さ情報が決定されていない主題ピクセル902の周りのウインドウグリッド900内に示されている)。表面3D深さ情報伝播に対する表面連続性条件は、隣りのピクセルが定義された3D深さ情報を有している場合には、残りのピクセルの未知の3D深さ情報は隣りのピクセル900の全てにわたっての共通の表面の連続性テストとマッチングするために同一の3D深さ情報が割当てられねばならないということを要求する。このように、画像処理システムは、好適にはエッジ近くに位置しているコンフィデントシードから開始してそれらの隣りのピクセルへ3D深さ情報を信頼性を持って伝播させることを可能とする。更に、3D深さ情報の伝播は、例えばエッジ等の高コントラスト領域からシーン内のオブジェクトの体積の表面の例えば均一な領域等の低コントラスト領域へ伝播するフロントを介して継続して行われる。最後に、これらの未だに3D深さ情報が割当てられていない残りのピクセルは3D深さ情報を有する取り囲む隣りのものを有しており、それらは、連続性テスト条件を満足させるために、3D深さ情報が残りのピクセルに割当てられねばならないことを決定することとなる。これは、1つのシーンの複数個の2Dビューから3D深さ情報を復元する信頼性があり且つロバストな方法である。
【0086】
最後に、ピクセルに対して割当てられた3D深さ情報に関してスムージング即ち平滑化プロセスを実施することが可能である。このプロセスは、3Dシーンにおける低コントラスト、即ち均一な領域内に通常見られるピクセルの3D深さ情報の間の不規則性を平均化させるのに特に有用である。好適には、図9に示したようなウインドウを繰り返し処理で各々及び全てのピクセルに適用し、その場合に、前述した如く、全ての主題ピクセルに対して予め定めたスムージング(平滑化)スレッシュホールド範囲が満足されるまで、オクルージョンが発生していない隣りのピクセルの全ての平均3D深さ情報を計算し且つその計算した平均値を夫々の主題ピクセルに対して割当てる繰返し処理を行う。一方、平滑化処理は、例えばエッジ等の高コントラスト領域からシーン内において可視的な例えば均一な領域等の低コントラスト領域へ基準ビュー内におけるピクセルにわたって移動ウインドウを適用することが可能である。この方法はオクルージョンが発生していない隣りのピクセル900の全ての3D深さ情報の平均によって主題ピクセル902に対する3D深さ情報を決定する。この付加的な平滑化処理は、例えばユーザによって観察するためのシーンの3D画像情報をより視覚的に優れたものとさせる。この付加的な特徴は従来技術においては見られない本発明の顕著な利点を提供している。
【0087】
本発明はハードウエア、ソフトウエア、又はハードウエアとソフトウエアの組合わせで実現することが可能である。本発明の好適実施例に基づくシステムは、1つのコンピュータシステムにおいて中央化した態様で実現することが可能であり、又は異なる要素を幾つかの相互接続したコンピュータシステムにわたって分散させた分散型の態様で実現することも可能である。任意の種類のコンピュータシステム、又は本明細書に記載した方法を実施するのに適したその他の装置又は集積回路が適しており、そのことは本明細書に鑑み等業者にとって自明なことである。ハードウエアとソフトウエアとの典型的な組合わせは、ロードされ且つ実行された場合に、それが本明細書に記載した方法を実施するコンピュータシステムを制御するコンピュータプログラムを具備する汎用コンピュータシステムとすることが可能である。
【0088】
本発明は、又、コンピュータプログラムプロダクトで実現することが可能であり、それは、本明細書に記載した方法の実現を可能とする全ての特徴を有しており、且つそれは、コンピュータシステムにロードされた場合に、これらの方法を実施することが可能である。この文脈においてのコンピュータプログラム手段又はコンピュータプログラムは、直接的に又は(a)別の言語、コード、又は表記法への変換及び(b)異なる形態での再現の後のいずれか一方又は両方の後に、情報処理能力を具備するシステムをして特定の機能を実行させるべく意図されている1組の命令の任意の言語、コード又は表記法での任意の表現を意味している。
【0089】
各コンピュータシステムは、1個又はそれ以上のコンピュータ及び、コンピュータがデータ、命令、メッセージ又はメッセージパケット、及びその他のコンピュータが読取可能な情報をコンピュータが読取可能な媒体から読取ることを可能とする少なくとも1個のコンピュータによって読取可能な媒体を有することが可能である。コンピュータが読取可能な媒体は、例えばROM、フラッシュメモリ、ディスクドライブメモリ、CD−ROM、その他の永久的な記憶装置等の非揮発性メモリを有することが可能である。一方、コンピュータによって読取可能な媒体は、例えば、RAM、バッファ、キャッシュメモリ、ネットワーク回路等の揮発性記憶装置を有することが可能である。更に、コンピュータによって読取可能な媒体は、コンピュータがコンピュータによって読取可能な情報を読取ることを可能とする有線ネットワーク又は無線ネットワークを包含するネットワークリンク及び/又はネットワークインターフェース等の一時的な状態の媒体内にあるコンピュータによって読取可能な情報を包含することが可能である。
【0090】
本発明に基づく画像処理システムは従来技術と比較して顕著な利点を提供している。本発明画像処理システムは従来システムと比較してシーンの複数個の2D画像(ビュー)から3D画像情報を復元するにおいてより一貫性があり、信頼性があり且つロバストなものである。更に、本発明に基づく好適な平滑化処理はシーン内のオブジェクトのボリューム(体積)に対して滑らかな3D表面を形成し、その結果ユーザに対して視覚的により優れた表示を与える。このことは従来技術と比較して顕著な利点である。
【0091】
従って、本発明の好適実施例に基づく3D復元システム及び方法によって3Dデータの復元における顕著な信頼性及びロバスト性のために、3Dを使用するバーチャルウォークスルーシステムは極めて実現可能であり且つ望ましいものである。一般的に、回路支持基板及び例えばIC、回路基板、プリント回路基板及び前述した如き本発明に基づく機能モジュールを包含するその他の同様の実施例によって提供されるような関連する回路は、本発明に基づく非常に一貫性があり且つ信頼性のある3D画像復元及び平滑化方法からコンピュータシステムが利点を享受することを可能とするためのモジュール型解決方法を提供することが可能である。三次元スキャナ及び三次元ビデオ画像キャプチャシステム等の電子装置が商用的に実現可能である。
【0092】
更に、本発明は、複数個の2D画像に対応する信号を受取り且つ複数個の2D画像によって観察された3Dシーンを表わす3D復元情報に対応する信号を発生する電気回路において実現することが可能である。1例として、3D復元画像情報を表示するためのテレビモニタディスプレイと例えばアンテナ、RF受信機、ケーブルTVシステム、VCRシステム、及び衛星受信機システムのうちの少なくとも1つのような少なくとも1つの信号供給源との間に介在させてセットトップボックス内に電気回路を包含させることが可能である。このセットトップボックスは着脱自在であり且つディスプレイ及び信号供給源から離脱可能である。一方、電気回路はプリント回路基板を有することが可能である。このプリント回路基板は、テレビシステム、パソコンシステム及び/又はアクセサリカード又はその他の画像ディスプレイシステム用のスタンダードのコネクタを具備するエンターテイメントシステム内に据え付けることが可能である。別の例においては、この電気回路は応用特定集積回路、カスタム集積回路又は在庫用集積回路(マイクロプロセッサを包含する)からなる装置又はその組合わせとして1個又はそれ以上の集積回路内に設けることが可能である。更に、本発明は1個又はそれ以上の電気回路及びコンピュータによって読取可能な情報、命令又はソフトウエアの組合わせに組込むことが可能である。
【0093】
以上、本発明の具体的実施の態様について詳細に説明したが、本発明は、これら具体例にのみ制限されるべきものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱することなしに種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は局所的最小と大域的最小を示した例示的マッチング曲線を示した各グラフ図。
【図2】1つの3Dシーンの3つの2Dビューを示しており且つシーンの基準ビュー内の1つのピクセルに対する例示的なマッチング曲線上の点の例示的な計算を示した概略図。
【図3】図2の例示的なマッチング曲線を示したグラフ図。
【図4】(A)及び(B)は例示的な理想的なマッチング曲線を示した2つの各グラフ図、(C)は誤ったマッチを具備するマッチング曲線を示したグラフ図。
【図5】(A)、(B)、(C)は深さボリューム(体積)不確実性を有する例示的なマッチング曲線を示した各グラフ図。
【図6】(A)及び(B)は極限深さ体積不確実性を具備する例示的なマッチング曲線を示した各グラフ図。
【図7】典型的な低コントラスト領域に対する例示的なマッチング曲線を示したグラフ図。
【図8】典型的な高コントラスト領域に対する例示的なマッチング曲線を示したグラフ図。
【図9】本発明の好適実施例に基づいて画像ビュー内の隣りのピクセルをトラッキング即ち追従するための例示的なウインドウグリッドを示した概略図。
【図10】本発明の好適実施例に基づく例示的画像処理システムを示した概略ブロック図。
【図11】本発明の好適実施例に基づいて図10の例示的な画像処理システムのより詳細な構成を示した機能的概略ブロック図。
【図12】本発明の好適実施例に基づいて図10及び11の例示的な画像処理システムに対する例示的な動作シーケンスを示したフローチャート。
【図13】本発明の好適実施例に基づいて図10及び11の例示的な画像処理システムに対する例示的な動作シーケンスを示したフローチャート。
【図14】本発明の好適実施例に基づいて図10及び11の例示的な画像処理システムに対する例示的な動作シーケンスを示したフローチャート。
【符号の説明】
1000 3D画像処理システム
1002 デジタルカメラの組
1004,1006,1008 カメラ
1010 信号バス
1015,1017,1019 デジタルキャプチャインターフェース
1020 ハードウエア
1022 ソフトウエア
1028 ピクセルマッチングモジュール
1030 3D画像復元モジュール
1032 3D画像平滑化モジュール
【発明の属する技術分野】
本発明は、大略、画像処理システム及び方法の分野に関するものであって、更に詳細には、複数個の2D画像ビューから1つのシーンを表わす3D画像を復元する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1つのシーンの複数個の二次元(2D)画像ビューから三次元(3D)情報を復元する一部として、画像処理システムは、典型的に、最初に、該複数個の2D画像ビューにわたって対応するピクセルを見つけ出し且つマッチさせる。与えられた数の2D画像から3D情報を復元するために、基本的なステップは、1つのビューにおける各ピクセルに対して対応するピクセルを探索/マッチさせることである。これらの対応するピクセルは、典型的に、これらの2D画像ビューへのボクセル即ち体素の結果的に得られる投影である。
【0003】
1つのビューにおける各ピクセルに対してこれらの対応するピクセルを探索する一般的な方法は、マッチング目的関数を最適化させ且つマッチさせることである。マッチングは対応するピクセルの類似度測定である。マッチングエラーが低ければ低い程、対応するピクセルは一層類似している。然しながら、マッチングアルゴリズムは、しばしば、多数の異なる組の対応するピクセルが可能性のあるマッチ(一致)であるとして判別する。
【0004】
図1に示したように、これらの可能性のあるマッチは、マッチング曲線106上に示された場合に、局所的最小108によって表わされ、それらの局所的最小はゼロからX軸104に従って外側への曲線上のサーチ経路に沿って予め定めたスレッシュホールド値より下側のものである。このサーチ経路は、X軸に沿って測定されるピクセルのマッチング曲線に対する3D深さ値に変換される。Y軸102はY軸に沿って測定されたピクセルのマッチング曲線に対するマッチングエラー値に変換される。マッチング曲線は、複数個のビューにわたって対応されるべき1つのビュー内の各ピクセル(特徴)と関連している。
【0005】
1つのピクセルに対する明確な深さ値は、複数個の局所的最小108が存在する場合に決定することは困難である。最適化アルゴリズムの目標は、これらの局所的最小108をグローバル即ち大域的最小110へ還元させることであった。然しながら、大域的最小110は1つのピクセルに対する正しい深さを保証するものではない。このことは、そのシーンがテクスチャのない大きな領域を有する場合に特に言えることである。
【0006】
現実的には、1つのビューのピクセル内には両方のタイプのマッチング曲線、即ち局所的最小のもの及び大域的最小のものが常に共存している。更に、マッチング曲線は大域的最小よりも局所的最小を発生することが多い。
【0007】
本発明者による最近の研究が「3−Dビジュアルモデリング及びバーチャルビュー合成:全方向画像を使用した相助レンジスペースステレオアプローチ(3−D Visual Modeling and Virtual View Synthesis:A Synergistic, Range−Space Stereo Approach Using Omni−Directional Images)」、という題名で2000年11月における刊行物において発表された。この発表されたアプローチはロバストマッチング用のマッチング曲線の特性を利用することを説明している。その発表された方法は与えられたバーチャル即ち仮想的な視点から開始してバーチャルスペース即ち仮想空間に沿って3D空間において直接的にサーチを行い、マッチングを行い、且つレンダリングを行っていた。仮想的視点は、実際のカメラの投影中心と一致することのない視点である。サーチ間隔は、画像分解能及びカメラ配置に依存して非一様である。仮想光線上のインクリメンタルなボクセルがカメラへ後方投影され、最良の対応をサーチする。マッチング属性が保存される。連続性拘束条件でのマッチング曲線の特性に基づいて3D領域成長方法が適用される。この開示された方法は、以下に説明するように、本発明に対して認識されている多くの特徴及び利点を欠如している。
【0008】
殆どのマッチングアルゴリズムに関する1つの重要な一般的なコメントは、それらがマッチングを行い次いで誤ったマッチを除去せんとすることである。その後に、最良のマッチとして最良の各ピクセルにおける最も低いエラーを選択するか又は大域的最小のまばらな数を採用して、例えばスプライン又はラグランジェ等のアルゴリズムで残りのピクセルを補間する。これらの手法は、多数のカメラが使用される場合であっても、大きなエラーを発生する場合がある。実世界においては、信頼性のある大域的最小を得ることは困難である。多数の局所的最小はサーチプロセスにおいて常に存在している。見掛け上の大域的最小は、特にシーンがむしろ均一なカラー(色)を有している場合に、だまされ易い場合がある。仮想光線に沿って大域的最小が存在する場合であっても、推定される範囲は、常に、その真の3D位置から遠く離れている場合がある。何故ならば、最も低いエラーは種々の均一な位置に該当する場合があるからである。この推定された範囲はその隣りのピクセルから著しく異なるものである場合がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の点に鑑みなされたものであって、上述した如き従来技術の欠点を解消し、複数の2D画像ビューから3D画像表現を復元する画像処理システム用のロバストで且つ信頼性のある技術を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の好適実施例によれば、1つのシーンの複数個の2D画像から3D画像情報を復元する方法が提供され、その方法は、1つのシーンの異なる2Dビューの間で対応された複数個の画像特徴であってカメラの相対的運動の結果として異なるビューの間でずれている複数個の画像特徴を受取り、オクルージョンによって隠されたビューである前記受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、3D深さ情報と関連したコンフィデントシード(confident seed)である前記受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、且つオクルージョンによって隠されたビューであると決定された画像特徴を回避しながら該コンフィデントシードから隣りの画像特徴へ3D深さ情報を伝播させる、上記各ステップを有している。
【0011】
本発明の好適実施例によれば、画像処理システムが提供され、該システムは、メモリ、該メモリへ電気的に結合されている制御器/プロセッサ、該制御器/プロセッサへ及び該メモリへ電気的に結合されており1つのシーンの異なる2Dビューの間で対応された複数個の画像特徴であってカメラの相対的運動の結果として異なるビューの間でずれている複数個の画像特徴を受取り、オクルージョンによって隠されたビューである該受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、3D深さ情報と関連しているコンフィデントシードである該受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、且つオクルージョンによって隠されたビューであると決定された画像特徴を回避して該コンフィデントシードから隣りの画像特徴へ3D深さ情報を伝播させる3D画像復元器を有している。
【0012】
本発明の好適実施例は、集積回路及び回路支持基板のうちの少なくとも1つで実現することが可能である。更に、好適なシステム実現例は、シーンの複数個の2Dビューから復元した3D画像情報を使用してシーンのバーチャルウォークスルーを提供することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の好適実施例によれば、画像処理システム及び方法が1つのシーンの複数個のビューのマッチング曲線のある特性を利用するものである。このような特性は1つのシーンの画像情報の3D復元用の従来のシステム及び方法によっては認識されていなかったものである。好適には、本発明による好適システム及び方法は複数個の2D画像ビューを介して観察されるシーン内のオブジェクトに対する一貫性のある3D深さ情報をより信頼性を持って決定する。
【0014】
本発明に基づく好適な方法は、局所的最小及び大域的最小の両方のタイプのマッチング曲線が1つのビュー内に常に共存しているという認識に立脚するものである。より一般的なものは局所的最小を有するマッチング曲線である。好適な方法は、複数個のビューのマッチング曲線の特性を使用することにより且つ、以下に説明するように、マッチング曲線内に局所的最小のみが存在する場合であっても(大域的最小に対する必要性はない)、よりロバスト的に深さ情報を派生するものである。主要なロバスト性は複数個の2Dビューの間での一貫性のチェックから得られる。更に、局所的最小のマッチングプロセスにおいて高いエラーを発生する2Dビューが識別され且つオクルージョンが発生したビューとして記録される。これらのオクルージョンが発生したビューはマッチング曲線の特定の局所的最小においてのピクセルの深さを決定する最終的結果に提供を与えることから排除される。全ての局所的最小はこれらのオクルージョンが発生したビューを記録している。更に、以下に説明するように、他のビューにおける対応するピクセルのサーチプロセスは異なる視点から非常に異なる画像経路を介して移動し、マッチング曲線上の幾つかの局所的最小は、この異なる視点から見ることにより回避することが可能である。この好適な方法は、従来技術と異なり、真のマッチがマッチング曲線に沿っての最も低い最小にあることを仮定するものではない。
【0015】
従来における殆どのマッチングアルゴリズムはマッチングを実施し次いで誤ったマッチを除去せんとするものである。その後に、最良のマッチとして各ピクセルにおける最も低いエラーを選択するか又は大域的最小のまばらな数を採用してピクセルの残部をスプライン又はラグランジェ等のアルゴリズムで補間する。これらの手法は、多数のカメラが使用される場合であってもかなりのエラーを発生する傾向がある。3D画像復元システムの実世界実現例は、マッチング曲線において信頼性のある大域的最小を得ることは困難であることが判明した。典型的に、マッチング曲線から深さ情報を決定するためにサーチプロセスにおいて複数個の局所的最小が常に存在する。見掛け上の大域的最小は、特にそのシーンがむしろ均一なカラー即ち色を有している場合には、だまされる場合がある。大域的最小が存在する場合であっても最も低いエラーは種々の均一な位置に該当する場合があるので、推定される範囲は常にシーンの3D深さ位置から遠く離れたものである場合がある。この推定された範囲はその隣りのピクセルから著しく異なる場合がある。
【0016】
本発明の好適実施例によれば、好適な方法は、以下に説明するように、変化するサーチ経路及びオクルージョンモデリングの効果に基づいてシーンの複数個の2Dビューからシーンの3D情報を同時的に且つ一貫性を持って復元する。本発明の好適実施例によれば、好適な方法は、以下に更に詳細に説明する以下のステップを包含している。
【0017】
(1)全てのビューにおける各ピクセルに対して同時的にサーチ及びマッチングを実施する。
【0018】
(2)サーチ及びマッチングプロセス期間中に全てのビューにおける各ピクセルに対してマッチング曲線の属性を同時的に記録する。各ピクセルはカラーマッチのマッチング曲線及び/又はカラー・エッジマッチのマッチング曲線等の少なくとも1つのマッチング曲線と関連している。
【0019】
(3)複数個の2Dビューのマッチング曲線特性を使用して、それらの隣りのピクセル及びそれらのオクルージョンが発生していない対応するピクセルの結果に影響を与えるコンフィデントシードを探し出す。
【0020】
(4)複数個のビューのマッチング曲線特性を使用して基準ビューにおいて及びオクルージョンが発生していない対応するビューにおいてエッジに沿って良好なマッチを伝播させる。全てのビュー自身は基準ビューであり、基準ビューのピクセルに対応されているビューを有するその他のビューは対応するビューである。
【0021】
(5)複数個のビューのマッチング曲線特性を使用して、エッジ部分からの良好なマッチを基準ビューの均一な領域内及びそのオクルージョンが発生していない対応するビュー内へ伝播させる。
【0022】
より詳細に説明すると、方法ステップ1及び2はサーチ及びマッチングから情報を得る。このサーチ及びマッチは全てのビューにおける全てのピクセルに対して同時的に実施される。全てのビューにおける全てのピクセルは例えばカラーマッチのマッチング曲線及び/又はカラー・エッジマッチのマッチング曲線等の少なくとも1つのマッチング曲線を有している。各マッチング曲線は複数個のエラー領域の確立を有している。局所的最小はエラー領域のエンベロープ内に拘束されている。エンベロープは、マッチングエラーが最初に設定されたスレッシュホールドより低い場合に開始し、且つマッチングエラーがそのスレッシュホールドより高い場合に終了する。マッチング曲線の属性は、以下に更に詳細に説明するように、局所的最小の記述である。マッチング曲線の属性は爾後のステップ3−5において後に使用するために記録される。
【0023】
主題ピクセルのサーチ経路に沿って対応されるべきボクセルが与えられると、その対応するアウトライヤー(即ち、外れ値)ピクセル(即ち、これらの対応されたピクセルは主題ピクセル及び/又はそれらの隣りのピクセルのカラー及び/又はその他の特性にマッチするものではない)が記録され且つオクルージョンが発生したものと考えられる。これらのオクルージョンが発生したピクセルは主題ピクセルのその特定のエラー領域に対して方法ステップ3乃至5から結果に影響を与えることから排除される。アウトライヤー即ち外れ値はマッチング処理において高いエラーを発生する対応するピクセルである。アウトライヤーは、それらのすぐ隣りのピクセルとは著しく異なるカラー、輝度、色合い又はその他の特徴を有するもの等の属性から決定することが可能である。これらのアウトライヤーはオクルージョンが発生したビューであると識別され、次いでそのようなものとして記録されて、これらのオクルージョンが発生したビューがそれらの隣りのピクセルの深さ情報の決定に影響を与えることを回避する。好適には、メモリの使用を減少させるために、画像処理システムはこのオクルージョンが発生したビューの情報をエラー領域の局所的最小においてのみ格納する。全てのエラー領域内の局所的最小は、好適には、このオクルージョン情報を記録させる。
【0024】
ステップ3−5において、シードを探し出し且つ成長させるプロセスが決定されるべき深さにおいてオクルージョンが発生していない対応するビューの全ての間においての一貫性に対してクロスチェックされる。1つのビュー内のエラー領域内において決定される深さは、その他のオクルージョンが発生していない対応するビューのエラー領域内側になければならない。更に、主題ピクセルマッチング曲線の特性及びその他のオクルージョンが発生していない対応するビューにおける対応するピクセルマッチング曲線の特性は意図した特性対とマッチせねばならない。この意図した特性対は特定され且つ成長段階のシーケンスにおいて異なる。基準が合致する場合には、オクルージョンが発生していない対応するビューは決定した深さにおいて一貫性がある。従って、その深さは一貫性がありオクルージョンが発生していない対応するビューの全てにおいて同時的に成長され/明らかにされる。
【0025】
ステップ3はコンフィデントシードを見つけ出す処理を有している。エラー領域の(エッジェル(edgel)の)局所的最小において決定されるべきボクセルは、その投影したピクセルもそのシーンの対応されたビューのエッジ上にある場合にのみ初期的なシード(seed)となることが可能である。これらの基準エッジェル(edgel)及びそれらのオクルージョンが発生していない対応するエッジェルは、通常、カラーマッチング曲線に対して及びカラー・エッジマッチング曲線に対して単一のエラー領域を有するべきである。カラーマッチの局所的最小はカラー・エッジマッチと同一のボクセル位置に存在している。このコンフィデントシードボクセル位置は主題ピクセル及びそのその他のオクルージョンが発生していない対応ピクセルの全ての局所的最小において共通である。
【0026】
ステップ4及び5において、好適な方法はコンフィデントシードボクセルを各規準ビュー内のそれらのより確かでない隣りのピクセルへ伝播させる。このプロセスは反復的であり且つ種々の段階を有している。新たに成長されたピクセル/ボクセルは爾後の反復及び段階におけるコンフィデントシードとなる。この成長プロセスは、その段階における成長基準を更に満足することが可能な入力ビュー内にピクセルが存在しない場合に停止する。ステップ4とステップ5との間の主要な差異は、ステップ4においては、主題ピクセルとそのオクルージョンが発生していない対応ピクセルが夫々のビューにおける表面のエッジ領域上に位置されていることである。ステップ5において、主題ピクセル及びそのオクルージョンが発生していない対応ピクセルは夫々のビュー内の表面の均一な領域上に位置されている。
【0027】
本発明の好適実施例によれば、そのシーン内の共通表面内に位置している全てのピクセルに対して表面連続性拘束条件を満足することを確保するために、コンフィデントシードピクセル/ボクセルがその8個の隣りのピクセル内に伝播することが可能であるのは、そのシードボクセルがそれらの夫々のマッチング曲線の8個の隣りのピクセルのエラー領域のうちの1つの体積内に包含されている場合のみであり、且つそのシードボクセルは、好適には、その夫々のエラー領域の局所的最小から離れて1ステップサーチ長内にある。1ステップサーチ長離れているという用語は1ボクセル長離れていることを意味し、その場合に、典型的にカメラの形態及び画像分解能に基づいてボクセルは寸法及び形状を変化させることが可能であることは明らかである。更に、理解すべきことであるが、ボクセルは8個の隣りのピクセルを超えて伝播することが可能である。然しながら、好適な方法は、2つの条件、即ちシードボクセルがその8個の隣りのピクセルのエラー領域のうちの1つの体積内に包含されていること及びそのシードボクセルが、好適には、局所的最小から離れて1ステップサーチ長内にあること、を満足することを必要とすることによりボクセルの8個の隣りのピクセルへの伝播の条件付けを行う。基準ピクセルの局所的最小において決定されるべきボクセル、即ち基準ビュー内の主題ピクセルは、オクルージョンが発生していない対応するピクセルの全ての間での一貫性に対してクロスチェックされる。決定されるべくボクセルもオクルージョンが発生していない対応するピクセルのエラー領域内に包含される場合には、そのボクセル位置は主題ピクセル及びその夫々のエラー領域内にボクセルを包含しているオクルージョンが発生していない対応ピクセルの両方に割当てられる。このことは、意図したマッチング曲線特性対が満足されることを仮定する。即ち、主題ピクセルマッチング曲線の特性及びそのオクルージョンが発生していない対応するピクセルのマッチング曲線の特性は、夫々、以下の如くに、意図した特性対とマッチするものでなければならない。好適には、意図した特性対は、以下のシーケンスの成長段階を使用して特定される。これらの段階は以下の順番を経るものであり、即ち、(1)単一エラー領域を有する主題ピクセル対単一エラー領域を有するそのオクルージョンが発生していない対応するピクセル、(2)単一エラー領域を有する主題ピクセル対複数個のエラー領域を有するそのオクルージョンが発生していない対応ピクセル、(3)単一又は複数個のエラー領域を有する主題ピクセル対単一のエラー領域を有するそのオクルージョンが発生していない対応ピクセル、(4)単一又は複数個のエラー領域を有する主題ピクセル対単一又は複数個のエラー領域を有するそのオクルージョンが発生していない対応するピクセル、である。注意すべきことであるが、伝搬は、好適には、上述した段階のシーケンスに従う。これらの段階は、より信頼性のあるものからより信頼性のないマッチング曲線特性へシーケンスする。更に注意すべきことであるが、伝搬は、好適には、最初にエッジ部分(例えば、エッジェルにおいて)に関して行われ、次いで伝播は均一な領域について継続して行われる。このことも、より信頼性のある主題ピクセルからより信頼性のない主題ピクセルへ伝播をピクセルに対して適用する。これらの段階に従って、最初に、シードからの伝播は単一エラー領域を有する主題ピクセル及び単一エラー領域を有するオクルージョンが発生していない対応ピクセルを使用して行われる。このマッチング曲線特性条件を満足する全ての主題ピクセルに対してこの第一段階に対しての伝播が完了した後に、該伝播はそれらのマッチング曲線に対して第二段階特性を満足するピクセルに対して行われる。このシーケンスは第三段階に対して、次いで第四段階に対して繰返され、それにより、最初に、最も信頼性のあるマッチング曲線特性を有する主題ピクセルへ伝播することによりシードピクセルから隣りのピクセルへ伝播し且つ該段階に従って最後に最も信頼性の低いマッチング曲線特性を有する残りの主題ピクセルへ伝播する。
【0028】
体積成長プロセスの基本的な案内原理は、高い確実性の領域からより低い確実性の領域へ進行することである。エッジェルは均一な領域よりもより確実性が高く、単一の局所的最小も複数個の局所的最小よりも確実性が高い。単一の局所的最小を有する1個のエッジェルは、従って、複数個の局所的最小を有する1個のエッジェルよりも確実性が高い。従って、この好適な方法は、これら4つの段階を最初にエッジェルに対して適用し、次いで、これら4つの段階をエッジ部分周りのピクセルに対して、次いで、均一な領域内のピクセルに対して適用を継続する。
【0029】
主題ピクセルを取囲む1個を超えるシードボクセルが存在する場合には、他の適格なエラー領域よりもカメラビューポイント(視点)へより近い最初の適格なエラー領域が割当てられた深さを決定する。このことは、通常、ビューイングフラストラム(viewing frustrum)即ち観察用錐形上の後方ボクセルを前方ボクセルがオクルージョンを発生することを確保する。本発明に基づく好適な方法は、全てのピクセルが一意性拘束条件(即ち、ピクセル当たり単一の真のマッチ/ボクセルのみが存在すること)を満足することを仮定するものではない。各ピクセルがこの一意性拘束条件を満足することを仮定することのないこの好適な方法の別の利点は、この方法がオブジェクトトランスペアレンシィ(transparency)即ち透明度効果をより良く取扱うことが可能であるということである。コンフィデントシードボクセルがエラー領域の局所的最小から高々1ステップサーチ長離れていなければならないという条件でステップ4における4つを段階を介して反復した後に、この好適な方法は緩和した条件でこれら4つの段階を繰返す。エラー領域の局所的最小がコンフィデントシードボクセルから1ステップサーチ長より更に離れている場合には、この緩和した条件は、その局所的最小におけるボクセルを使用する代わりに、決定されるべきボクセルをシードボクセルの1ステップサーチ長内の位置へ移行させる。この補正機構も、表面を成長させながら連続性拘束条件が満足されることを確保する。コンフィデントシードボクセルが夫々のマッチング曲線のその8個の隣りのピクセルのエラー領域のいずれの中にも束縛されていない場合に深さ不連続性が検知される。
【0030】
オクルージョンが発生していない対応するビューの間での一貫性チェックにより、このマッチングは単一のビューのマッチング情報のみを使用するよりもよりローバスト即ち堅牢性となる。その決定された深さは、表面連続性拘束条件を満足するばかりでなく、オクルージョンが発生していない対応するビューの間での一貫性を満足せねばならない。他のビューにおける主題ピクセルのサーチプロセスは、非常に異なる画像経路を介して移動し、マッチング曲線上の幾つかの局所的最小は異なるビューポイント即ち視点を使用することによって回避することが可能である。オクルージョンが発生していない対応するビューの殆どが決定された深さと合致する場合には、その回答はより統計的に正しいものである。オクルージョンが発生していない対応するビューの間での一貫性は、又、殆どのその他のマッチングアルゴリズムにおいて困難性とエラーとを発生する画像均一性の問題を解消する。
【0031】
好適なことであるが、オクルージョンが発生したビューを除外しながらオクルージョンが発生していない対応するビューの間での一貫性チェックにより、マッチングプロセスは非常にロバスト即ち堅牢なものとなる。これはいずれの公知の従来システムにおいても見られない本発明の顕著な利点である。非常に重要なことであるが、決定された深さは、ピクセルから隣りのピクセルへの連続性拘束条件を満足せねばならないだけでなく、同一の主題ピクセルに対してオクルージョンが発生していない対応するビューの間での一貫性条件を満足せねばならない。
【0032】
他のオクルージョンが発生していないビューにおける対応するピクセルのサーチプロセスは、異なるビューポイント即ち視点から非常に異なる画像経路を介して移動する。従って、マッチング曲線上の幾つかの局所的最小は、この異なるビューポイント(視点)から見ることにより回避することが可能である。オクルージョンが発生していない対応するビューの殆ど(又は、少なくとも複数個のオクルージョンが発生していない対応するビュー)が決定した深さと合致する場合には、その回答はより統計的に正しい。オクルージョンが発生していない対応するビューの間での一貫性は、殆どのその他のマッチングアルゴリズムにおいて困難性とエラーとを発生する画像均一性の問題を解消する。
【0033】
マッチング曲線は3Dシーンの2Dの各ビューピクセルに対して形成される。このマッチング曲線は2Dビューのピクセルを介して観察される3Dシーンにおけるオブジェクトの表面に対する3D深さ値の間の相関関係を記述する。該ピクセルはピクセルフラスタム(pixel frustum)、即ちピクセル錐台を介して、3Dシーンにおいてビューポイント、又はオブジェクトの表面へ投影される。
【0034】
マッチング曲線は当業者に明らかなように、多くの異なる態様で形成することが可能であるが、本件においては、本発明の好適実施例によって使用することが可能なマッチング曲線を形成する例示的な方法について説明する。図2を参照すると、例示的な三次元のシーン(場面)を例えば第一ビュー240、第二ビュー250、第三ビュー260によって例示した如く複数個の二次元ビューから観察する。この例においては、3つの2Dビューが3Dシーンを観察している3つのカメラに対応している。これら3つのカメラの精密な位置はワールド座標系230において既知であり、ワールド座標系230は、3つのカメラの各々に対して及び3Dシーンにおいて可視的なオブジェクトの表面に対して三次元位置情報を画定する。
【0035】
これら3つの2Dビューの各々は各2Dビューに対する2D画像を構成する複数個のピクセルを有している。各ピクセルは観察されている画像の属性と関連している。例えば、第一ビュー240内に示したP1 242等のピクセルは、例えばR,G,Bに対する値等のピクセルのあるカラー情報と関連している場合があり、又、輝度(ルミネセンス)等の情報を包含している場合があり、且つ、モノクロ画像の場合には、グレイスケールを包含している場合がある。この例においては、説明の便宜上、各ビューにおける各ピクセルと関連しているカラー情報のみについて検討し、そのカラー情報はR,G,Bに対する3つの値によって定義されるものとする。然しながら、各ピクセルに対するカラー情報を表わすその他の態様を、当業者にとって自明な代替的な実施形態において使用することも可能である。ピクセルP1 242はそれと関連しているカラー値C1を有しており、それはR1,G1,B1に対する3つの値の関数である。このピクセルP1242と関連しているカラー値C1は、第一ビュー240から観察される三次元シーンを表わすためにピクセルP1において表わされるカラー情報を表わしている。
【0036】
ピクセルP1 242に対するマッチング曲線350(図3参照)を形成する例示的な方法について以下に説明する。ピクセルP1 242はそれと関連している上述した如きカラー値C1を有している。カラー値C1は、第一ビュー240内の異なる深さに対して観察される場合にピクセルP1に対して同一に止まる。この第一ビュー240は基準ビューとして指定され、それは、同一のシーンのその他の2Dビューに対してピクセルP1 242を対応させるために使用される。第一深さ244においてピクセルP1 242(第一ビュー240において)は第二ビュー250におけるピクセルP21 254に対して対応付けされる。同様に、第一深さ244において、第一ビュー240内のピクセルP1 242は第三ビュー260におけるピクセルP31 264に対して対応付けされる。この第一ビュー244と第二ビュー250と第三ビュー260の間の対応付けは、当業者にとって明らかなように、複数個のビューにわたってピクセルのマッチング及び対応付けを行う別の方法によって達成することも可能である。例えば、第一ビュー240におけるピクセルP1 242は、第二ビュー260におけるピクセルP21 254と対応付けさせ且つ第三ビュー250におけるピクセルP31 264と対応付けさせるために第一深さ244における推定ボクセル位置から後方投影させることが可能である。
【0037】
注意すべきことであるが、第二ビュー250におけるピクセルP21 254はそれと関連するカラー情報を有しており、それはR21,G21,B21に対する値の関数であり、それはピクセルP21 254に対するカラー値C21となる。同様に、第三ビュー260におけるピクセルP31 264はカラー値C31を有している。同様の態様で、第二深さD2 246において、第一ビュー240のピクセルP1 242に対するボクセルは、第二ビュー250におけるピクセルP22 256に対して対応付けさせることが可能であり且つ第三ビュー260におけるピクセルP32 266に対して対応付けさせることが可能である。ピクセルP22 256のカラーは、カラー値C22によって画定され、第三ビュー260のピクセルP32 266のカラーはカラー値C32によって画定される。
【0038】
例えば、ピクセルP1 242に対するボクセルに対しての提案された深さの各々においてマッチングエラーを計算する平方差の和の方法を使用することにより、第一ビュー240のピクセルP1 242に対してマッチング曲線350(図3参照)を定義することが可能である。ボクセルは対応するピクセルP1 242と関連する深さ情報を識別する。平方差の和の方法は、基準ビューピクセルP1 242及び例えば第二ビュー250及び第三ビュー260等のその他のビューにおけるその対応するピクセルのカラー値の平方差の和の平方根をとることにより例えば第一深さD1 244及び第二深さD2 246における等のボクセルに対する異なる提案された深さに対して計算される。第一深さD1 244及び第二深さD2 246におけるマッチングエラーを計算するための図2に示した方程式を参照すると良い。マッチングエラー(Y軸)340がマッチング曲線350に対して深さ(X軸)330に対してプロットした図3に示してある。
【0039】
第一深さD1 244において、第一点334がマッチング曲線350上で計算される。第二深さD2 246において、第二点336がマッチング曲線350上で計算される。思い起されるように、図3において深さ情報がX軸330に沿って直線的に示されているが、マッチング曲線350に対するマッチングエラーに対して計算される見こみのあるボクセルの各々は、実際には、ワールド座標系230に対して正規化されている。このワールド座標系230は2Dビュー240,250,260の全てにわたって使用される「ユニバーサル」ワールド座標系230における深さ情報を画定する。従って、例えば、第一ビューの1つのピクセルに対して特定されたマッチング曲線における局所的最小は、第二ビューの1つのピクセルに対して特定されたマッチング曲線における局的最小と直接的に比較することが可能である。これらの局所的最小が、異なるビューにわたってみた場合に概略的にオーバーラップする場合には、真のボクセルの検知及び対応付けしたピクセルに対する深さ情報の一貫性のある決定の高い確率が存在している。
【0040】
更に、図3に示したように、マッチング曲線350の解析を簡単化させるためにスレッシュホールド332を合理的に設定することが可能である。スレッシュホールド332より高い、即ち高いマッチングエラーを有しているマッチング曲線上の点は、真のボクセルであることの蓋然性がないものと考えることが可能である。スレッシュホールド332より低いマッチング曲線350上の点は、特定のピクセルP1 242に対する真のボクセルを識別するための候補者として考えることが可能である。この例においては、マッチング曲線350上の第一点334(第一深さD1 244)におけるマッチングエラーは、スレッシュホールド332より上方に示されており、一方マッチング曲線350上の第二点336(第二深さD2 246)におけるマッチングエラーはスレッシュホールド332より下側に示されている。この例におけるマッチング曲線350は、第二点330に関する局所的最小を例示しており、その場合に第二深さD2 246は異なるビューにわたって対応付けされている。この第二点336に関する局所的最小は、ピクセルP1 242に対して、観察中のシーン内に位置されているオブジェクトに対する真のボクセル位置がワールド座標系230における第二深さ位置D2 246に対して示された深さと近似する深さにおいてそのシーン内において見つけ出すことが可能であることを示す傾向にある。
【0041】
このように、第一ビュー240(即ち、基準ビューとして)におけるピクセルの全てに対して上述した処理を繰返すことにより、第一ビュー240のピクセルに対して一群のマッチング曲線を形成することが可能である。この処理は、次いで、第二ビュー250に対して繰返すことが可能であり、即ち、第二ビュー250を基準ビューとして設定し、第二ビュー250のピクセルに対して一群のマッチング曲線を形成することが可能である。更に、このプロセスは、第三ビュー260に対して繰返すことが可能であり、その場合に第三ビュー260を基準ビューとして設定して、第三ビュー260のピクセルに対して一群のマッチング曲線を形成することが可能である。理解されるように、一群のマッチング曲線が、3Dシーンを観察する2Dビュー240,250,260の各々に対する夫々のピクセルに対して定義される。種々のビュー240,250,260のピクセルに対してマッチング曲線が使用可能となると、本発明に基づく好適な方法が種々の2Dビューのピクセルに対してのマッチング曲線の属性及び特性を解析し、以下に詳細に説明するように、種々の2Dビューによって観察される3Dシーンのオブジェクトに対する3D情報を復元する(即ち、体積を成長させる)。
【0042】
図4A及び4Bは理想的なマッチング曲線を示しており、且つ図4Cは誤ったマッチを有するマッチング曲線を示している。図4A,4B,4Cにおけるマッチング曲線は、特定のピクセルにおける深さ情報を決定するために異なる条件の下で示されている。図4Aにおいては、真のボクセル202の位置が示されており、その場合にマッチングエラーがゼロに等しい真のボクセル202の位置における場合を除いてマッチングエラーは高い。これは特定のピクセルにおける精密な深さ情報を表わす理想的な条件である。図4Bにおいては、複数個の真のボクセル候補者212,213,215,217が特定のピクセルに対する複数個の深さに対して示されている。注意すべきことであるが、最初の真のボクセル213はマッチング曲線上の最初の最小位置に位置されており、左から右へマッチング曲線をトラバースする。好適なサーチ方法は、ゼロの深さ(最も左側の点)からサーチを開始し、次いで、深さを増加させることにより(X軸に沿って)且つ最初の真のボクセル候補者213に到達することによりサーチを行う。
【0043】
図4Bから理解されるように、第二深さ212、第三深さ215、第四深さ217におけるようなその他の潜在的な候補の真のボクセルが存在している。好適なサーチ方法によれば、真のボクセル候補212,213,215,217のシーケンスの各候補が、以下に説明するように、マッチング曲線と関連する特定のピクセルに対して正しい真のボクセルの決定がなされるまで、順番に解析が行われる。
【0044】
図4Cにおいて、付加的な候補真ボクセル222,225以外の候補ボクセルに対して誤ったマッチ224,226が示されている。この例においては、真のボクセル候補222,225以外に、他のビューのピクセルとの不正確な対応付けに起因して誤ったマッチ224,226が存在している。然しながら、従来の実現例は、単一のマッチング曲線を解析し、それにより候補ボクセルに対して誤ったマッチ224深さを検知し且つその結果例えば第一の真のボクセル222等の真のボクセル深さを検知することに失敗する蓋然性がある。このことはシーンに対しての3D情報の復元において顕著な甚だしいエラーとなる場合がある。一方、誤ったマッチ224,266が存在する場合であっても、本発明に基づく好適な方法は、複数個のビューの対応するピクセルに対して複数個のマッチング曲線を効果的に解析する。複数個のマッチング曲線(異なるビューの対応付けしたピクセルから)が特定の深さ近傍におけるエラー領域とオーバーラップする場合には、これは真のボクセルに対する統計的に蓋然性のある位置を表わす。このアプローチは、通常、誤ったマッチを回避し、更に、複数個の2Dビューから3D情報を復元するための真のボクセルの深さ位置をより信頼性を持って且つロバスト的に決定する。このことは本発明の顕著な利点である。
【0045】
上述したように理想的なマッチング曲線は真のボクセルに対する候補を容易に提供するように見えるが、実世界の実現例はかなりの量の不確実性を包含しており、真のボクセル候補の深さを決定することをより困難なものとしている。この体積の不確実性は真のボクセルに対する深さを一貫性を持って検知する方法を複雑なものとする。例えば、図5A,5B,5Cを参照すると、付加的な体積不確実性と共に3つのマッチング曲線が示されている。図4A,4B,4Cに関して説明したマッチング曲線の場合と異なり、より現実的なマッチング曲線の表示が図5A,5B,5Cに示されており、その場合に、例えば不確実性302,402,403,405,407,502,504,505,506等の体積不確実性はボクセルに対する蓋然性のある深さ情報を決定するためのマッチング曲線の計算を行う場合に通常包含されている。比較のために、図5A,5B,5Cにおける点線を参照すると、それらは図4A,4B,4Cに前に示した曲線を表わしている。本発明に基づく好適な方法は、局所的最小又は大域的最小によって示される候補ボクセルの深さ情報に対するエラー領域を識別することを助けるためにスレッシュホールド301,401,501を使用する。局所的最小又は大域的最小のうちの1つのエラー領域内に真のボクセルが見つかる蓋然性がある。特定のピクセルと関連する単一のマッチング曲線を解析することにより、可能であるとしても、観察中のシーンにおけるオブジェクトの体積の外側表面と関連する3D深さ情報を有する真のボクセルを識別することは非常に困難である。然しながら、複数個の2Dビューにわたって対応付けしたピクセルに対する複数個のマッチング曲線を解析することにより、マッチング曲線の局所的最小又は大域的最小の間のオーバーラップ領域はシーン内のオブジェクトに対する蓋然性のある真のボクセルを識別する。この深さ情報は、複数個のマッチング曲線のオーバーラップ領域によって示される。その結果、3Dシーンの複数個の2Dビューから3D情報を抽出する信頼性があり且つロバストな方法となる。
【0046】
然しながら、ある場合においては、あるマッチング曲線が局所的最小又は大域的最小を信頼性を持って示すものでない場合がある。従来行われているように、2Dビューのピクセルに対する単一のマッチング曲線の解析は、ボクセル位置を決定するための深さ情報を推定する上で大きな甚だしいエラーを発生する。例えば,図6A及び6Bに示したように、マッチングエラー領域602,604は非常に多数の潜在的なボクセル位置へ延在する場合があり、それによりピクセルに対する候補ボクセルと関連する真の深さ情報に関しての不確実性が高くなる。特に、注意すべきことであるが、図6Bにおいて、あるマッチング曲線特性は深さ情報を推定することを可能とする局所的最小又は大域的最小を発生しない場合がある。このことは深さ情報を決定するために単一のマッチング曲線を使用し、それによりシーンに対する3D情報を復元する上で大きな甚だしいエラーを発生する場合がある従来技術の顕著な欠点である。本発明の好適実施例は、以下に更に詳細に説明するように、複数個のビューにわたっての局所的最小又は大域的最小のオーバーラップ領域を解析することにより複数個の2Dビューから3D情報を抽出する信頼性及びロバスト性を著しく改善している。特定の2Dビューのマッチング曲線が、例えば図6A及び6Bに示したマッチング曲線領域602,604において示したような過剰な体積不確実性を有している場合には、本発明に基づく好適な方法は必ずしも破綻を来すものではない。何故ならば、それは局所的最小又は大域的最小のオーバーラップ領域を決定するために複数個のビューに対する複数個のマッチング曲線を使用するからである。更に、例えばマッチング曲線領域602,604に示したような非常に体積不確実性を有するマッチング曲線を識別し且つオクルージョンが発生したビューとしたマーク付けする可能性がある。オクルージョンが発生したビューはボクセル候補に対する深さ情報の決定において回避される。更に、以下に更に詳細に説明するように、蓋然性のあるボクセルを直接的に発生するものではないピクセルは、真のボクセル(それから深さ情報を伝播させるコンフィデントシード)であるとより信頼性を持って決定された隣りのボクセルから同様の深さ情報を伝播させることにより深さ情報に対して計算される。このことは、従来技術においては見られない本発明の主要な利点である。
【0047】
図7及び8を参照して、複数個の2Dビューによって観察されるシーンから3D情報を信頼性を持って復元するのに重要なマッチング曲線のある属性について検討する。シーンにおけるカラーの均一性は局所的/大域的最小領域に対するより広いエンベロープを有するマッチング曲線を発生する。例えば、図7に示したマッチング曲線704を参照すると良い。エンベロープは、最初にマッチングエラーが予め定めたスレッシュホールド702より低くなる時と最初にマッチングエラーが予め定めたスレッシュホールド702より高くなる時との間の距離である。局所的/大域的最小のエンベロープが図7に示したように幅広であると、決定された深さはそのエンベロープ内の多数の異なる3D深さ位置に該当する場合がある。このことは、例え3D深さ位置が多数のエラー領域から1つのエラー領域(幅広のエンベロープを有する)内にあるものと正しく識別される場合であっても、復元された3D構成内において不規則性を発生する。換言すると、3D復元プロセスはボクセルに対する深さ値を決定する場合に構造的ノイズを発生する。このピクセルに対して復元した3D情報に対するエラー深さ情報は、隣りのピクセルに対して適合され(伝播され)一般にパッチを形成する。然しながら、このパッチは、1つのシーンにおけるオブジェクトの体積の連続的な表面を形成せんとするその他の隣りのパッチと一貫性のある深さを有するものではない。然しながら、パッチ間の深さ情報の不規則性はシーン内の3D構成の現実性を変更させる。このことは、均一なカラー及び低いコントラストを有する領域において特に顕著である。2D画像における低いコントラスト及び均一なカラー領域は、典型的に、例えば図7に示したようなマッチング曲線704において非常に低い周波数を示す。この低い周波数のマッチング曲線704は例えばシーン内の空のビュー又は海のビューを見ている場合等の画像内の均一なカラーで低いコントラストの領域から発生する現象である。低い周波数で低いコントラスト領域の場合にこのような条件下で特定のピクセルに対して3D情報を抽出することは非常に困難であることが多い。
【0048】
一方、高コントラスト領域は、ピクセルと関連する正しい3D深さ情報を決定するために著しくより容易に解析することが可能である。高コントラスト領域は、典型的に、シーン内のオブジェクト間のエッジ周りに見出される。1つのビュー内のピクセルからピクセルへの高コントラストは、典型的に、例えば図8に示したマッチング曲線804のような高い周波数のマッチング曲線を発生する。マッチング曲線局所的最小806(即ち、予め定めたスレッシュホールド802の下側に存在するマッチング曲線804の部分)の狭いエンベロープは、そのマッチング曲線と関連するピクセルに対する正しい深さ情報を決定する精度を増加させる。本発明に基づく好適な方法は、真のボクセルに対応する適切なエラー領域(複数個のエラー領域から)をより容易に識別することを可能とする。即ち、シーンの高コントラスト領域においては、3D情報は同一のマッチングピクセルの異なるビューの間で非常に遠く変化することはない。例えばシーン内のオブジェクト間のエッジ周り等、高コントラスト領域周りのシーンの種々のビューの間でオーバーラップするエラー領域を検知することがより信頼性がある。
【0049】
本発明に基づく好適な方法は、3Dデータがマッチング曲線から派生された後に構造的不規則性を平滑化させるためにマッチング曲線の属性及びそれからのその他の情報を最も良く利用する。その場合の仮定は、深さがそれらの夫々の局所的最小内において正確に決定されるということである。本発明に基づく好適な方法は以下の手順を使用する。
【0050】
(1)全てのビューにおける各ピクセルに対してサーチ及びマッチングを同時的に実施する。
【0051】
(2)サーチ及びマッチング処理期間中に全てのビューにおける各ピクセルに対してマッチング曲線の属性を同時的に記録する。各ピクセルは例えばカラーマッチのマッチング曲線及び/又はカラー・エッジマッチのマッチング曲線等の少なくとも1つのマッチング曲線と関連している。
【0052】
(3)それらの隣りのピクセル及びそれらのオクルージョンが発生していない対応するピクセルの結果に影響を与えるコンフィデントシードを探し出すために複数個の2Dビューのマッチング曲線特性を使用する。
【0053】
(4)基準ビューにおいて及びそのオクルージョンが発生していない対応するビューにおいてエッジェル(edgel)に沿って良好なマッチを伝播させるために複数個のビューのマッチング曲線特性を使用する。全てのビュー自身が基準ビューであり、該基準ビューのピクセルに対して対応付けされたピクセルを有するその他のビューは対応するビューである。更に、マッチングプロセスにおいてコンフィデント即ち信頼性があるものと考えられる(例えば、エッジェルにおいて)復元された3Dを基準データとして割当てる。これらの基準データはステップ6及び7における3Dスムージング即ち平滑化のために使用され、且つそれらの値が変更されることはない。それらは均一な領域に対するサポート構造のように動作する。
【0054】
(5)エッジ部分から基準ビューの均一な領域及びそのオクルージョンが発生していない対応するビュー内へ良好なマッチを伝播させるために複数個のビューのマッチング曲線特性を使用する。
【0055】
(6)主題ピクセルをウインドウの中心に位置した状態で基準ビュー内の各及び全てのオクルージョンが発生していない対応するピクセルに対して反復的に固定ウインドウ寸法を適用し、次いで該ウインドウによってカバーされる隣りのピクセルに対する平均深さ値を計算する。注意すべきことであるが、隣りのピクセルの3D深さ情報は表面連続性拘束条件が満足されることを確保するために基準ビュー内の主題ピクセルのエラー領域内に存在すべきである。更に、平均を計算した深さは、対応するビューにわたって3D一貫性条件が満足されることを確保するために、主題ピクセル及びそのオクルージョンが発生していない対応ピクセル(対応するビューにおいて)のエラー領域内に束縛されるべきである。
【0056】
(7)計算した平均深さが基準ビュー画像内の主題ピクセルのいずれかに対する予め定めた平滑化スレッシュホールド範囲を超えるものである場合には、主題ピクセルの深さの各々を新たな夫々の計算した平均深さで置換させ、且つ夫々のオクルージョンが発生していない対応ピクセルの深さを新たに計算した平均深さで置換させ、次いで再度ステップ6及び7を繰返す。代替的に、計算した平均深さが基準ビュー内の主題ピクセルの全てに対する予め定めた平滑化スレッシュホールド範囲内にある場合には、平滑化プロセスはこの基準ビュー画像に対して停止することが可能である。注意すべきことであるが、本発明の好適実施例によれば、反復的平滑化処理ステップ6及び7に従って基準ビューピクセルの全てが同時的に処理される。処理ステップ6及び7の各繰返しにおいて、この好適な方法は基準ビュー内の各々及び全ての主題ピクセルに対する計算した平均深さを予め定めたスレッシュホールド範囲と比較する。このスレッシュホールド範囲は、好適には、各々及び全ての主題ピクセルに対する平均深さ情報における変化が滑らかな表面を表わすために許容可能なものとして充分に小さいものである場合に、画像処理システムの動作シーケンスにおける平滑化処理の繰返しを停止させるために設定される。その結果得られる3D画像はユーザにとってより視覚的に好ましいものである。
【0057】
ステップ6において、主題ピクセルの深さがその中に存在する主題ピクセルのエラー領域のエンベロープによってその深さが束縛される場合にのみ隣りのピクセルの深さは深さ平均化処理に向かってカウントされる。主題ピクセルは矩形状ウインドウの中心にある。このウインドウ寸法は、好適には、例えば7×7等の奇数の倍数を有するように選択される。主題ピクセルの深さは、そのピクセルがステップ4において割当てられた3D深さを有している場合には変更することは不可能である。ステップ6及び7において反復的に平均化プロセスを行うことにより、ステップ4において割当てられた基準3D深さデータによって限定される深さ値にその深さは究極的に隣りのピクセルに対して安定化する。更に、主題ピクセルの深さは、(1)主題ピクセルのエラー領域の境界、及び(2)オクルージョンが発生していない対応するピクセルのエラー領域の境界のうちのいずれかの外側にある深さ値で置換されることはない。上述した平均化処理は、基準深さマッチング曲線の境界内に止まるが、隣りのピクセルに対して伝播した深さ値の信頼性を顕著に増加させる。最後に、より大きなウインドウ寸法が使用される場合には、収束はより速く近付くが、体積の詳細な表面はそれ程滑らかなものでない場合がある。ウインドウ実現例の1つの例についてより詳細に以下に説明する。
【0058】
図9を参照すると、ウインドウ(即ち、隣りのピクセルからなるグリッドによって表わしてある)が画像内の特定のピクセル周りに定義されている。解析中の特定のピクセルがこのグリッドの中心ピクセル902に位置されている。中心ピクセル902は文字Cによって表わしてある。好適には、このウインドウグリッドは中心ピクセル周りに奇数個のピクセル行及び列で配列されており、中心ピクセルは解析中の興味のあるピクセルであり且つ潜在的にその隣りのピクセルへ伝播される。
【0059】
図9に示した例示的なグリッドにおいて数字1,2,3,4,6,7,9で示した隣りのピクセルは、各々、その夫々のマッチング曲線から深さ情報に対して同時に計算される。隣りのピクセルは中心点ピクセルとマッチング曲線において関連する同一の3D中心点深さ情報を有するものでなければならず、そうでなければ、スムージング(平滑化)アルゴリズムは現在の平均化関数に対して隣りのものを使用することはない。中心ピクセルに対する深さ情報はウインドウ(全ての隣りのピクセルを包含するグリッド)内において継続的に平均化される。このように、隣りのピクセルに対してピックアップされる潜在的に著しく異なる深さ情報を有する低コントラスト領域は、典型的に、全体的な均一な領域にわたって一貫性があり且つ信頼性のある平均深さとなる。このことは、ピクセル毎に計算される深さの変化を減少させることによりこのような均一の領域に対して3D情報を復元する上での不確実性を減少させることに貢献する。典型的に、前述した如く、これらの均一な領域は隣りのピクセルの間での深さの計算の大きな変化から問題を発生する。このことは画像内の構造的ノイズとして表われる。均一な領域内のピクセルに対する不確実性のボリュームは非常に大きい。均一な領域はテクスチャが付けられておらず一般的に一定のカラーを有する画像の部分を包含している。上述した如く、深さ情報を平均化し且つこの平均化した深さ情報を主題ピクセルに対する信頼性のある基準3Dデータからそれらの隣りのピクセルへ伝播させることによりより視覚的に優れた3D画像の表示が得られる。
【0060】
本発明に基づく好適な方法は、初期的に、信頼性のある深さ情報と関連するコンフィデントシードピクセルを識別し、次いで、これらのコンフィデントシードからシーン内のオブジェクトの体積の表面を成長させる。好適には、本方法は、シーン内のオブジェクトのエッジ部分周りのコンフィデント即ち信頼性のあるピクセルを探し出す。何故ならば、エッジ部分は、通常、深さ計算における変化が非常に低く高いコントラスト区域だからである。次いで、この好適な方法は、平均化をコンフィデントシードピクセルからの深さの一貫性のある決定を基礎としながら、上述した如く隣りのピクセルの深さを平均化することにより表面を平滑化すべく動作する。この好適な方法は、エッジ周りのピクセルからの深さ情報をシーン内のオブジェクトの体積の表面の均一な領域を介して内側へ伝播させる。この処理は、好適には、均一な表面にわたっての変動を平滑化しその結果視覚的に優れた3D画像情報を表示する。
【0061】
特定のピクセルの深さが決定されると、本発明に基づく好適な方法はその画像内の別の隣りのピクセル位置における次のボクセルへ深さ情報を成長させ且つ伝播させる。この方法は、深さ情報を平均化させるために隣りのピクセル位置にわたってウインドウグリッド900を移動させながら、上述した平均化処理を反復的に適用する。本方法は、それにより、隣りのピクセルの深さ情報を決定し、従って、そのシーン内のオブジェクトの体積の表面を成長させる。平均化処理をシーン内のオブジェクトの均一な領域にわたって隣りのピクセルに対して適用した後に、結果的に得られる3D画像は画像処理システムのユーザに対して比較的により好ましい表示を与える。残りのステップは、ユーザに対して3D画像情報をレンダリングし且つ表示することである。処理した画像の3D表示はシーンに対する3D画像情報のより信頼性のある決定となる。更に、上述した平均化プロセスは、3Dデータ情報に対して適用し均一な領域にわたってのピクセル深さの変化を平滑化させ、その結果視覚的により好ましい3D画像がユーザに対して表示されることとなる。このことは従来技術によっては得ることの不可能な本発明の顕著な利点である。
【0062】
例示的なシステム実現例
図10に示したように、本発明の好適実施例によれば、例示的な3D画像処理システム1000は1組のデジタル(スチル又はビデオ)カメラ1002を有しており、尚3つのカメラ1004,1006,1008が示されており、それらは異なる姿勢で配設されており且つ例えば電気的信号バス1010を介して電子的に同期される。任意の時刻において、カメラ1002が1組の画像1012、例えば3個の画像1014,1015,1018を発生し、それらは3つのカメラ1004,1006,1008に対して3つの夫々のデジタルキャプチャインターフェース1015,1017,1019に対して示されている。1組の画像1012の各々は、カメラの相対的な運動だけ1組の画像1012における他の画像からずれている。然しながら、カメラ1002はカメラ1002によって観察されるシーン1026内の全てのオブジェクトを包含する「ユニバーサル」ワールド座標系内の既知の位置にある。例えば、第一画像1014及び第二画像1016は、シーン1026と相対的にカメラ1004,1006の異なる姿勢に起因して両方の画像1014,1016上に見つけられる対応する特徴点の間の距離だけ互いにずれる場合がある。2つの画像1014,1016の間のこのカメラの相対的な運動は、2つの画像1014,1016の間に対応する(即ち、マッチする)特徴点の間の運動ベクトルによって表わすことが可能である。更に、スチルカメラ1004,1006,1008及びスチルシーン1026がこの例において示されているが、本明細書の記載を参考に当業者にとって、静止及び/又は動くシーン1026及び/又はカメラ1004,1006,1008のいずれかの組合わせを本発明の変形実施例に基づいて表現することが可能であることは自明である。例えば、移動オブジェクトシーン1026及びスチルカメラ1004,1006,1008を使用することは、本発明のある適用例に対して完全に望ましいものである場合がある。従って、本明細書において使用されるように、カメラの相対的運動という用語は、静止及び/又は移動シーン1026及び/又はカメラ1004,1006,1008の任意の組合わせを表現することが可能である本発明のこのような変形実施例の全てを広くカバーすることを意図している。
【0063】
3個の夫々のデジタルキャプチャインターフェース1015,1017,1019がコンピュータシステムと通信可能に結合されている(図10には示していない)。1組の画像1012がハードウエア1020、コンピュータシステム(不図示)、且つ1組のカメラ1002によって観察されたシーン1026の復元された3D画像情報1034を出力するためのシステム1000のソフトウエア1022によって処理される。ソフトウエア1022は、好適には、シーン1026の複数個のビュー1014,1016,1018にわたってピクセルをマッチングさせるためのピクセルマッチングモジュール1028を有している。この画像マッチングモジュール1028は、前述した如く、1014,1016,1018の各々における夫々のピクセルに対してマッチング曲線を与える。3D画像復元モジュール1030は、マッチング曲線属性及び特性を包含するマッチング曲線を解析し、シーン1026におけるオブジェクトの体積の表面に対する3D深さ情報を抽出するための更なる処理のためのシード点を与える。3D画像復元モジュール1030は、以下により詳細に説明するように、画像特徴点が検知され且つビュー1014,1016,1018にわたってマッチングされた後に、画像情報の付加的な処理を与える。次いで、ビュー1014,1016,1018におけるピクセルのマッチング曲線を解析してシーン1034の3D画像を復元する。更に、3D画像平滑化モジュール1032が復元された3D画像データに関して処理を行い、シーン1026におけるオブジェクトの体積の表面における不規則性を平滑化させる。この3D画像平滑化モジュール1032はシステム1000のユーザに対して表示される(例えば、ディスプレイを介して)3D画像情報を著しく向上させる。
【0064】
図11は本発明の好適実施例に基づく図10の3D画像処理システム1000のより詳細な構成を示している。デジタルキャプチャインターフェース1015,1017,1019の各々は、キャプチャした画像1014,1016,1018を格納するための夫々の画像キャプチャメモリ1104,1106,1108を有している。デジタルキャプチャインターフェース1015,1017,1019は3D画像復元コンピュータシステム1102の入力/出力インターフェース1110へ通信可能に結合されている。更に、電気的信号バス1010が入力/出力インターフェース1110へ通信可能に結合されている。3D画像復元コンピュータシステム1102は、データメモリ1114へ及びプログラムメモリ1116へ電気的に結合されている制御器/プロセッサ1112を有している。制御器/プロセッサ1112は、又、ユーザインターフェース1118へ電気的に結合されており、該ユーザインターフェースは例えばモニタディスプレイ(不図示)等を介してユーザに対して情報を提供し且つ例えばキーボード(不図示)及びマウス(不図示)等を介してユーザからのユーザ入力を受取る。
【0065】
データメモリ1114は画像情報を格納するための画像メモリ1120を有している。画像メモリ1120は、誤った画像情報である高い蓋然性を有するピクセルを追従するオクルージョンが発生したビューのメモリ1150、シーンの画像内に位置しているコンフィデントシードピクセルを追従するサーチメモリ1152、隣りのピクセルにわたって平均化される深さ表面を伝播させるために解析されるピクセルを取囲むウインドウを追従するウインドウグリッドメモリ1154、及びシーン内のオブジェクトの体積にわたって深さ表面の伝播された部分を追従する3D表面メモリ1156に対するデータ構造を有している。これらのデータ構造は、3D画像復元機能モジュール1030及び3D画像平滑化モジュール1032によって以下に更に詳細に説明するように使用される。更に、データメモリ1114はパラメータメモリ1122を有しており、その場合に3D画像復元コンピュータシステム1102は3D画像処理システム1000に対するコンフィギュレーションパラメータを格納する。
【0066】
プログラムメモリ1116は、本発明の好適実施例に基づいて3D画像処理システム1000に対する動作シーケンスを実施するために制御器/プロセッサ1112に対してコンピュータプログラム命令を供給する。プログラムメモリ1116は4個の機能モジュールを有している。これら4個の機能モジュールは、画像マッチングモジュール1028、シーン内の表面に対する深さの3D伝播を計算するための伝播モジュール1132、シーン内のオブジェクトの体積の表面の隣りのピクセルの3D情報から不規則性を平滑化するための平滑化モジュール、及び3D画像情報を表示するための3D画像レンダリングモジュールを有している。これら4個の機能モジュールの動作について例示的システムに関して以下に詳細に説明する。
【0067】
更に、3D画像復元コンピュータシステム1020は、好適には、コンピュータによって読取可能な媒体1142を受取るためのドライブ1140を有している。これは、3D画像復元コンピュータシステム1102と情報を伝達するための手段を提供している。例えば、コンピュータプログラム(及びそのアップデート)は3D画像復元コンピュータシステム1102へ供給することが可能であり且つ当業者にとって公知の態様でコンピュータによって読取可能な媒体1142を介してプログラムメモリ1116内に格納させることが可能である。更に、画像情報及び関連するパラメータはコンピュータによって読取可能な媒体1142とデータメモリ1114との間で転送させることが可能である。
【0068】
本発明の好適実施例によれば、画像マッチングモジュール1028は3D画像復元コンピュータシステム1102において動作し且つプログラムメモリ1116内に格納される。本発明の1実施例に基づく画像マッチングモジュール1028は、シーンを表わす複数個の画像にわたって画像情報の対応性を示す画像情報(例えば、マッチング曲線)に関して動作を行う。3D画像復元モジュール1030は本発明に基づいて、複数個のビューにわたって対応する画像情報を解析して上述した如く3D画像深さ情報を復元するために3D画像復元コンピュータシステム1102に対するコンフィデントシード(confident seed)即ち信頼性のある種として画像特徴(例えばピクセル)を提供する。3D画像平滑化モジュール1032は平均化処理を実施して観察中のシーンにおけるオブジェクトのカラムの表面の復元された3D深さ情報の間の不規則性を減少させる。
【0069】
本発明の好適実施例によれば、3D画像処理システム1000のかなりの部分が集積回路で実現することが可能である。例えば、3D画像復元コンピュータシステム1102の機能的コンポーネントは少なくとも1個の集積回路において実現することが可能である。同様に、デジタルキャプチャモジュール1015,1017,1019のかなりの部分を少なくとも1個の集積回路で実現することが可能である。
【0070】
本発明の別の実施例によれば、3D画像処理システム1000は、例えば、三次元スキャナ、ファクシミリ装置、ビデオ通信装置、ビデオ処理装置等の装置において実現することが可能である。
【0071】
図12,13,14は、本発明の好適実施例に基づいて図10及び11に例示した画像処理システム1000に対する好適な動作シーケンスを示している。図12は全体的な動作シーケンスを示しており、一方図13は復元用3Dデータ1208動作シーケンスのより詳細な図を示しており、且つ図14は平滑化用3Dデータ1210動作シーケンスのより詳細な図を示している。復元用3Dデータ動作シーケンス1208は好適な実現例を示している。然しながら、3Dデータを復元するためのその他の別の動作シーケンスを本明細書の記載を参考に当業者にとって自明であるように画像処理システム1000において使用することが可能である。更に、平滑用3Dデータ動作シーケンス1210は本発明に基づく好適な実現例を示している。然しながら、平滑化用3Dデータ動作シーケンス1210はオプションであり且つ画像処理システム1000の全てのシステムの実現において存在するものではない場合がある。然しながら、それは復元した3Dデータに対して顕著な利点を与え、画像処理システム1000のユーザに対してより視覚的に優れた3D画像表示を与え、そのことは従来技術においては見られない本発明の顕著な利点である。
【0072】
図12を参照すると、その動作シーケンスはステップ1202でエンターする。3D画像復元コンピュータシステム1102がステップ1204において1つのシーンの複数個の2Dビューにわたって特徴をサーチし且つマッチさせる。
【0073】
ステップ1204に関して、特徴をサーチし且つマッチする動作シーケンスは、例えば、本明細書に鑑み当業者にとって自明であるように、複数個のビューにわたって対応するピクセルをサーチし且つマッチさせるためにスキャンラインアプローチ又は仮想光線アプローチ等の方法を包含することが可能である。例えば、スキャンラインアプローチにおいては、スキャンラインにわたっての全てのピクセルが比較され且つマッチされて解析され且つ対応付けされる特定のピクセルに対する深さを復元する。このことは、非常に効率の悪い場合がある。何故ならば、全てのピクセルが対応性を決定するために比較されるからである。2番目のアプローチは仮想光線アプローチであり、それは復元中の仮想光線内において可視的なピクセルのみを解析する。この2番目のアプローチはスキャンラインアプローチよりも著しく効率的である場合がある。更に、ステップ1204において、この動作シーケンスは当業者にとって公知の如く、複数個の2Dビューによって観察されている3Dシーンの2Dビューにおけるピクセルに対する深さを決定する場合のエラーの確率を表わすマッチング曲線を与えることが可能な別のサーチ及びマッチ方法を使用することが可能である。
【0074】
複数個のビューにわたっての例えばピクセル等の特徴のマッチングは、複数個のビューにわたって特徴をマッチングさせ且つ例えばピクセル等の各特徴に対するマッチング曲線記述を発生し、次いでサーチメモリ1152内に格納する公知の方法のいずれかにより取扱われる。注意すべきことであるが、マッチング曲線は多くの異なる態様で表現し、次いで、好適にはメモリ内に格納することが可能である。例えば、マッチング曲線はテーブル、データベース、パラメータを有する方程式、又は本明細書に鑑み当業者にとって自明なその他の手段によってメモリ内において表現することが可能である。
【0075】
マッチング曲線の重要な特徴は、それが画像ビュー内の例えばピクセル等の特定の特徴に対してマッチングされるある深さの確率を画定するために解釈することが可能であるということである。この3D復元に対する深さ値の確率は、又、特定の深さ値を選択する場合のエラーの確率として表現することが可能である。次に、ステップ1206において、本システム1102は1つのビューにおける例えばピクセル等の各特徴に対するマッチング曲線の属性を記録する。次いで、ステップ1208において、システム1102は、好適な3D復元方法を使用して複数個のビューから3Dデータを復元すべく動作する。1つの好適なこのような方法を図13を参照して説明する。次に、システム1102は、オプションとして、ステップ1210において平滑化3Dデータ方法を動作させてユーザに対して3Dデータの視覚的表現を著しく改善することが可能である。このオプションの平滑化3Dデータ処理は図14を参照して説明する。最後に、本システムはステップ1212において動作シーケンスから抜け出る。
【0076】
図13を参照すると、3Dデータ1208を復元するための好適な動作シーケンスにステップ1302においてエンターし、次いで1304において、システム1102は複数個のビューに対するマッチング曲線特性を使用してステップ1306において複数個のビューにおけるオブジェクトのエッジを成長させる。ここで、システム1102は、殆どのビューにわたって局所的最小を有するコンフィデントシードを決定するために複数個のビューにわたって特性対(1つの局所的最大対1つの局所的最小)を位置決めすることによりコンフィデントシードを見つけ出す。システム1102は、好適には、複数個のビューにおける複数個の対応する画像特徴にわたってオーバーラップを有する各コンフィデントシードを決定することにより複数個のビューにわたってのコンフィデントシードを見つけ出す。これらのコンフィデントシードは、次いで、シードボクセルが隣りのピクセルへ(又はそれらの夫々の投影したビューへ)伝播させるために不確実性の隣りの体積内にあることが決定される限り、それらの隣りのピクセルへ伝播される。即ち、不確実性(即ちエラー領域)の主題のピクセルの体積は、シードボクセルをその隣りのものへ伝播させることが可能であるためにはシードボクセル局所的最小位置と一致せねばならない。オブジェクトのエッジェルは、図3を参照して前に説明したように、エッジにおける高いコントラストのために検知することが一層容易である。注意すべきことであるが、複数個のビューにわたっての局所的最小と相対的な非常に高いエラーの確率を有しているピクセルがオクルージョンが発生しているビューであると決定され、且つそれらの参照がメモリ1150内に格納される。このように、システム1102はオクルージョンが発生したビューを追従し且つこれらがシードボクセルをそれらの隣りへ伝播させるための計算から保護する。ステップ1306においてエッジが画定されると、システム1102はステップ1308において複数個のビューにおける均一な領域を成長させるべく進行する。複数個のビューに対するマッチング曲線の特性を、ここで再度使用して、複数個のビューにわたっての局所的最小の特性対をマッチングすることによってシードボクセルを見つけ出し、次いでシードボクセルを夫々の隣のピクセルへ伝播させるために不確実性の隣りのピクセル体積内に位置しているシードボクセル深さを有する隣りのピクセルへシードボクセルを成長させる。不確実性の体積もエラー領域として知られている。最後に、ステップ1310において、システム1102は3D復元動作シーケンスから抜け出る。
【0077】
図14を参照すると、オプションの3D平滑化動作シーケンス1210がステップ1402においてエンターされる。本発明の好適実施例に基づく動作シーケンス1210は、各ビューにおけるピクセルの全てが予め定めた平滑化スレッシュホールド範囲を満足するように処理されるまで、ステップ1404,1406,1408,1410において各及び全ての主題ピクセルの3D深さ情報に対する平均3D深さの再計算を介して反復的に進行する。前述したように、計算した平均深さが平滑化のために処理中の基準ビュー内の主題ピクセルの全てに対する予め定めた平滑化スレッシュホールド範囲内にある場合には、この動作シーケンスはステップ1412において抜け出す。
【0078】
ステップ1404において基準ビューの各々及び全てのピクセルの3D深さ情報を介して進行する間に、コンピュータシステム1102は、通常、例えば図9に関して例示したような基準ビュー内の各々及び全ての主題ピクセルに関しての固定したウインドウ寸法を使用する。好適には、システム1102は各反復ステップにおいて基準ビューの各々及び全てのピクセルを同時的に処理する。ステップ1406において、システム1102は該ウインドウによってカバーされている全てのオクルージョンが発生していない隣りのピクセル(主題ピクセル以外)の平均深さを計算する。然しながら、この平均深さはそれらの深さがそれらの夫々のマッチング曲線の不確実性(又はエラー領域)の主題ピクセルの体積内に存在する隣りのものからのみ計算される。注意すべきことであるが、隣りのピクセルの3D深さ情報は表面連続性拘束条件が満足されることを確保するために基準ビュー内の主題ピクセルのエラー領域内とすべきである。更に、平均を計算した深さは、対応するビューにわたっての3D一貫性条件も満足されることを確保するために、主題ピクセル及びそのオクルージョンが発生していない対応するピクセル(対応するビュー内において)のエラー領域内に束縛されるべきである。
【0079】
計算した平均深さが夫々の主題ピクセルの3D深さから予め定めた平滑化スレッシュホールド範囲の外にある場合には、主題ピクセルの夫々の計算した平均深さがステップ1408において主題ピクセルの3D深さ値に置換される。各ウインドウに対する夫々の計算した平均深さが基準ビュー内の主題ピクセルの全てに対する夫々の主題ピクセルの3D深さから予め定めた平滑化スレッシュホールド範囲内にある限り、平滑化中の特定の基準ビューにおける主題ピクセルの全てに対してこの処理はステップ1410において繰返す。このように、動作シーケンス1210はユーザに対して3D画像の視覚的様相を著しく改善する。この平滑化特徴は、3D画像を使用して観察中のシーンにおける均一な領域の比較的様相を向上させるために特に有用である。
【0080】
図14を参照して上述した動作シーケンスに対する別の平滑化処理は以下に説明するように、異なるアプローチを使用して主題ピクセルに対して平滑化ウインドウを適用することが可能である。最初に、ピクセルの各々は、既に、3D深さ情報と関連付けされており且つシーン内において観察中の表面のエッジ領域及び均一な領域と相対的に識別されるそれらの夫々の位置を有している蓋然性がある。特定の基準ビューに対しては、固定したウインドウを基準ビュー内のエッジ部分周りに位置しているピクセルに対して最初に適用される。エッジ部分、例えばエッジェルに関してのピクセルの3D深さ情報は、通常、それらの真の3D深さ情報の非常に近い推定を有する傾向がある。平均化計算は3D深さ情報の主題ピクセルの推定に非常に近い平均深さ値となる。次いで、該ウインドウを隣りのピクセルへ前進させ、その隣りのピクセルを隣りのオクルージョンが発生していないピクセルの平均深さの計算のための主題ピクセルとさせる。このウインドウはエッジェルから均一な領域周りに位置しているピクセルへ次第に前進される。隣りのピクセルの平均化計算が均一な領域内深くの新たな主題ピクセルに対して次第に適用されるに従い、即ち該ウインドウをエッジ部分から均一部分へ参照ビューの画像にわたって移動させることにより、移動ウインドウ内のこれらの新たな主題ピクセルはそれらの隣りのピクセルから計算した平均3D深さ情報が割当てられ、それは、エッジ部分に関する隣りのピクセルからの計算した平均3D深さ情報が割当てられている可能性がある。均一な領域内深くのピクセルと関連している3D深さ情報のこの更なる平均化は、3D深さ情報を、表面の端部部分周りのピクセルの平均3D深さ情報近くの均一な領域のピクセルへ割当てる傾向がある。この処理は例えば端部部分から次いで均一な部分を介して移動する基準ビュー内の全てのピクセルが該移動ウインドウと共に主題ピクセルであり且つそれらの3D深さ情報をそれらの夫々のオクルージョンが発生していない隣りのピクセルの全ての計算した平均から割当てられる機会を持った場合に終了する。この可動ウインドウアプローチは前述した実施例に対する変形実施例である。前述した如く、この好適なアプローチは基準ビュー内の各々且つ全ての主題ピクセルにわたって同時的にウインドウを適用し且つ平滑化スレッシュホールド範囲が全ての主題ピクセルに対して満足されるまで全ての主題ピクセルに対して平均化計算を繰返し行う。この好適な方法はコンピューティングシステムにとって非常に実現可能なものであり且つ不規則性を平滑化させ且つユーザにとって視覚的に優れた結果的に得られる3D情報を提供するために全ての主題ピクセルの効率的な処理を発生する。
【0081】
要するに、本発明の好適実施例に基づくシステム及び方法は、1つのシーンの複数個のビューにわたっての対応するピクセルをサーチし且つマッチさせる。各シーンにおけるピクセルの各々に対して、マッチング曲線が関連付けられている。本方法は複数個のビューにわたって対応付けされているピクセルのマッチング曲線の特性を解析し、且つ本方法は、あるピクセルがオクルージョンが発生したビューである場合を決定する。オクルージョンが発生したビューは、高いマッチングエラーによって特性付けられ、且つ典型的に、複数個のビューにわたってその他の対応付けされたピクセルとカラー又はその他の特性においてマッチするものではない。これらのオクルージョンが発生したビューは、シーンにおけるオブジェクトの3D情報を復元する方法ステップにおいて回避される。
【0082】
次いで、この好適な方法はコンフィデントシードを探し出す。好適には、第一ピクセルのマッチング曲線のエラー領域がそのシーンのその他のビューのうちの1つからの少なくとも2番目の対応するピクセルのエラー領域とオーバーラップする場合には、画像処理システムは、該複数個のマッチング曲線のオーバーラップするエラー領域において維持しているボクセルがコンフィデントシードであると決定する。更に、そのボクセルと関連するピクセルが、例えばシーン内のオブジェクトのエッジ周り等の高コントラスト領域に位置している場合には、このことはそのピクセルと関連する3D深さ情報がそのシーンにおける体積の表面を伝播する処理に依存することが可能なコンフィデントシードであることのコンフィデンス即ち信頼度を増加させる。勿論、このピクセルは、更に、オクルージョンが発生していないビューでなければならない。
【0083】
次に、画像処理システムが、好適には、シーン内のオブジェクト周りのコンフィデントシードから開始してコンフィデントシードからの3D深さ情報を該コンフィデントシード周りの隣りのピクセルへ伝播させる。例えば、図9に示したように、画像処理システムは、中心ピクセル902 3D深さ情報を決定するためにウインドウグリッド900の中心902である主題ピクセルを選択する。コンフィデントシードが解析中の中心ピクセル902周りの8個の隣りのピクセルのうちの1つである場合には、本画像処理システムは、コンフィデントシードの深さ情報が解析中のウインドウの中心における主題ピクセル902のエラー領域(即ち、不確実性の体積)内にあるか否かを決定する。オーバーラップが存在しており且つ主題ピクセルのマッチング曲線のエラー領域が付加的に該シーンのその他の対応するビュー内の少なくとも1つのその他の対応するピクセルのエラー領域とオーバーラップしている場合には、本画像処理システムはコンフィデントシードの3D深さ情報を主題ピクセル902へ割当てる。このように、3D情報はコンフィデントシードから本解析の主題である中心ピクセルである隣りのピクセル902へ伝播される。
【0084】
一方、主題ピクセル902が該シーンの複数個のビューにわたって少なくとも1つのその他の対応するピクセルとオーバーラップするエラー領域を有しているが、主題ピクセル902のエラー領域内におけるコンフィデントシードの3D深さ情報のオーバーラップが存在しない場合には、この好適な方法は、該シーンにおいて可視的な表面内に不連続が存在することを決定する。即ち、1つのシーン内のオブジェクト間のエッジに本処理が到達した蓋然性がある。このような場合には、隣りのコンフィデントシードから主題ピクセルのボクセルへの3D深さ情報の伝播は存在しない。主題ピクセルのボクセルが隣りのコンフィデントシードによって伝播される表面からの不連続である表面に対する3D深さ情報を識別する。次いで、この3D画像処理システムは、コンフィデントシードとしてこの主題ピクセル902を識別し、次いで、3D深さ情報を主題ピクセル902からその隣りのピクセルへ伝播させる。最後に、主題ピクセル902が複数個のビューにわたってのその対応するピクセルのエラー領域のうちのいずれかとオーバーラップするエラー領域を有しておらず、又エラー領域及び隣りのコンフィデントシードの3D深さ情報とのオーバーラップが存在しない場合には、3D深さ情報の割当てに関する限り、このピクセル902は暫時放置される。次いで、この画像処理システムは、図9に示したように、このウインドウ900を移動させることにより別の隣りのピクセルへ進行し且つ別の隣りのピクセルを解析して3D深さ情報を伝播させる。
【0085】
究極的に、表面伝播フロントが互いに出会う場合に、ピクセルが3D深さ情報を決定しないままでいる位置が存在する。これらのピクセルは、通常、それらの隣りのピクセルの大多数に割り当てられた3D深さ情報が通常割当てられる(これらの隣りのピクセルは、3D深さ情報が決定されていない主題ピクセル902の周りのウインドウグリッド900内に示されている)。表面3D深さ情報伝播に対する表面連続性条件は、隣りのピクセルが定義された3D深さ情報を有している場合には、残りのピクセルの未知の3D深さ情報は隣りのピクセル900の全てにわたっての共通の表面の連続性テストとマッチングするために同一の3D深さ情報が割当てられねばならないということを要求する。このように、画像処理システムは、好適にはエッジ近くに位置しているコンフィデントシードから開始してそれらの隣りのピクセルへ3D深さ情報を信頼性を持って伝播させることを可能とする。更に、3D深さ情報の伝播は、例えばエッジ等の高コントラスト領域からシーン内のオブジェクトの体積の表面の例えば均一な領域等の低コントラスト領域へ伝播するフロントを介して継続して行われる。最後に、これらの未だに3D深さ情報が割当てられていない残りのピクセルは3D深さ情報を有する取り囲む隣りのものを有しており、それらは、連続性テスト条件を満足させるために、3D深さ情報が残りのピクセルに割当てられねばならないことを決定することとなる。これは、1つのシーンの複数個の2Dビューから3D深さ情報を復元する信頼性があり且つロバストな方法である。
【0086】
最後に、ピクセルに対して割当てられた3D深さ情報に関してスムージング即ち平滑化プロセスを実施することが可能である。このプロセスは、3Dシーンにおける低コントラスト、即ち均一な領域内に通常見られるピクセルの3D深さ情報の間の不規則性を平均化させるのに特に有用である。好適には、図9に示したようなウインドウを繰り返し処理で各々及び全てのピクセルに適用し、その場合に、前述した如く、全ての主題ピクセルに対して予め定めたスムージング(平滑化)スレッシュホールド範囲が満足されるまで、オクルージョンが発生していない隣りのピクセルの全ての平均3D深さ情報を計算し且つその計算した平均値を夫々の主題ピクセルに対して割当てる繰返し処理を行う。一方、平滑化処理は、例えばエッジ等の高コントラスト領域からシーン内において可視的な例えば均一な領域等の低コントラスト領域へ基準ビュー内におけるピクセルにわたって移動ウインドウを適用することが可能である。この方法はオクルージョンが発生していない隣りのピクセル900の全ての3D深さ情報の平均によって主題ピクセル902に対する3D深さ情報を決定する。この付加的な平滑化処理は、例えばユーザによって観察するためのシーンの3D画像情報をより視覚的に優れたものとさせる。この付加的な特徴は従来技術においては見られない本発明の顕著な利点を提供している。
【0087】
本発明はハードウエア、ソフトウエア、又はハードウエアとソフトウエアの組合わせで実現することが可能である。本発明の好適実施例に基づくシステムは、1つのコンピュータシステムにおいて中央化した態様で実現することが可能であり、又は異なる要素を幾つかの相互接続したコンピュータシステムにわたって分散させた分散型の態様で実現することも可能である。任意の種類のコンピュータシステム、又は本明細書に記載した方法を実施するのに適したその他の装置又は集積回路が適しており、そのことは本明細書に鑑み等業者にとって自明なことである。ハードウエアとソフトウエアとの典型的な組合わせは、ロードされ且つ実行された場合に、それが本明細書に記載した方法を実施するコンピュータシステムを制御するコンピュータプログラムを具備する汎用コンピュータシステムとすることが可能である。
【0088】
本発明は、又、コンピュータプログラムプロダクトで実現することが可能であり、それは、本明細書に記載した方法の実現を可能とする全ての特徴を有しており、且つそれは、コンピュータシステムにロードされた場合に、これらの方法を実施することが可能である。この文脈においてのコンピュータプログラム手段又はコンピュータプログラムは、直接的に又は(a)別の言語、コード、又は表記法への変換及び(b)異なる形態での再現の後のいずれか一方又は両方の後に、情報処理能力を具備するシステムをして特定の機能を実行させるべく意図されている1組の命令の任意の言語、コード又は表記法での任意の表現を意味している。
【0089】
各コンピュータシステムは、1個又はそれ以上のコンピュータ及び、コンピュータがデータ、命令、メッセージ又はメッセージパケット、及びその他のコンピュータが読取可能な情報をコンピュータが読取可能な媒体から読取ることを可能とする少なくとも1個のコンピュータによって読取可能な媒体を有することが可能である。コンピュータが読取可能な媒体は、例えばROM、フラッシュメモリ、ディスクドライブメモリ、CD−ROM、その他の永久的な記憶装置等の非揮発性メモリを有することが可能である。一方、コンピュータによって読取可能な媒体は、例えば、RAM、バッファ、キャッシュメモリ、ネットワーク回路等の揮発性記憶装置を有することが可能である。更に、コンピュータによって読取可能な媒体は、コンピュータがコンピュータによって読取可能な情報を読取ることを可能とする有線ネットワーク又は無線ネットワークを包含するネットワークリンク及び/又はネットワークインターフェース等の一時的な状態の媒体内にあるコンピュータによって読取可能な情報を包含することが可能である。
【0090】
本発明に基づく画像処理システムは従来技術と比較して顕著な利点を提供している。本発明画像処理システムは従来システムと比較してシーンの複数個の2D画像(ビュー)から3D画像情報を復元するにおいてより一貫性があり、信頼性があり且つロバストなものである。更に、本発明に基づく好適な平滑化処理はシーン内のオブジェクトのボリューム(体積)に対して滑らかな3D表面を形成し、その結果ユーザに対して視覚的により優れた表示を与える。このことは従来技術と比較して顕著な利点である。
【0091】
従って、本発明の好適実施例に基づく3D復元システム及び方法によって3Dデータの復元における顕著な信頼性及びロバスト性のために、3Dを使用するバーチャルウォークスルーシステムは極めて実現可能であり且つ望ましいものである。一般的に、回路支持基板及び例えばIC、回路基板、プリント回路基板及び前述した如き本発明に基づく機能モジュールを包含するその他の同様の実施例によって提供されるような関連する回路は、本発明に基づく非常に一貫性があり且つ信頼性のある3D画像復元及び平滑化方法からコンピュータシステムが利点を享受することを可能とするためのモジュール型解決方法を提供することが可能である。三次元スキャナ及び三次元ビデオ画像キャプチャシステム等の電子装置が商用的に実現可能である。
【0092】
更に、本発明は、複数個の2D画像に対応する信号を受取り且つ複数個の2D画像によって観察された3Dシーンを表わす3D復元情報に対応する信号を発生する電気回路において実現することが可能である。1例として、3D復元画像情報を表示するためのテレビモニタディスプレイと例えばアンテナ、RF受信機、ケーブルTVシステム、VCRシステム、及び衛星受信機システムのうちの少なくとも1つのような少なくとも1つの信号供給源との間に介在させてセットトップボックス内に電気回路を包含させることが可能である。このセットトップボックスは着脱自在であり且つディスプレイ及び信号供給源から離脱可能である。一方、電気回路はプリント回路基板を有することが可能である。このプリント回路基板は、テレビシステム、パソコンシステム及び/又はアクセサリカード又はその他の画像ディスプレイシステム用のスタンダードのコネクタを具備するエンターテイメントシステム内に据え付けることが可能である。別の例においては、この電気回路は応用特定集積回路、カスタム集積回路又は在庫用集積回路(マイクロプロセッサを包含する)からなる装置又はその組合わせとして1個又はそれ以上の集積回路内に設けることが可能である。更に、本発明は1個又はそれ以上の電気回路及びコンピュータによって読取可能な情報、命令又はソフトウエアの組合わせに組込むことが可能である。
【0093】
以上、本発明の具体的実施の態様について詳細に説明したが、本発明は、これら具体例にのみ制限されるべきものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱することなしに種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は局所的最小と大域的最小を示した例示的マッチング曲線を示した各グラフ図。
【図2】1つの3Dシーンの3つの2Dビューを示しており且つシーンの基準ビュー内の1つのピクセルに対する例示的なマッチング曲線上の点の例示的な計算を示した概略図。
【図3】図2の例示的なマッチング曲線を示したグラフ図。
【図4】(A)及び(B)は例示的な理想的なマッチング曲線を示した2つの各グラフ図、(C)は誤ったマッチを具備するマッチング曲線を示したグラフ図。
【図5】(A)、(B)、(C)は深さボリューム(体積)不確実性を有する例示的なマッチング曲線を示した各グラフ図。
【図6】(A)及び(B)は極限深さ体積不確実性を具備する例示的なマッチング曲線を示した各グラフ図。
【図7】典型的な低コントラスト領域に対する例示的なマッチング曲線を示したグラフ図。
【図8】典型的な高コントラスト領域に対する例示的なマッチング曲線を示したグラフ図。
【図9】本発明の好適実施例に基づいて画像ビュー内の隣りのピクセルをトラッキング即ち追従するための例示的なウインドウグリッドを示した概略図。
【図10】本発明の好適実施例に基づく例示的画像処理システムを示した概略ブロック図。
【図11】本発明の好適実施例に基づいて図10の例示的な画像処理システムのより詳細な構成を示した機能的概略ブロック図。
【図12】本発明の好適実施例に基づいて図10及び11の例示的な画像処理システムに対する例示的な動作シーケンスを示したフローチャート。
【図13】本発明の好適実施例に基づいて図10及び11の例示的な画像処理システムに対する例示的な動作シーケンスを示したフローチャート。
【図14】本発明の好適実施例に基づいて図10及び11の例示的な画像処理システムに対する例示的な動作シーケンスを示したフローチャート。
【符号の説明】
1000 3D画像処理システム
1002 デジタルカメラの組
1004,1006,1008 カメラ
1010 信号バス
1015,1017,1019 デジタルキャプチャインターフェース
1020 ハードウエア
1022 ソフトウエア
1028 ピクセルマッチングモジュール
1030 3D画像復元モジュール
1032 3D画像平滑化モジュール
Claims (35)
- 1つのシーンの複数個の2D画像から3D画像情報を復元する方法において、
1つのシーンの異なる2Dビューの間で対応する複数個の画像特徴であってカメラの相対的運動の結果として異なるビューの間でずれている複数個の画像特徴を受取り、
オクルージョンによって隠された前記受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、
3D深さ情報に関連するコンフィデントシードである前記受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、
オクルージョンによって隠されたビューとして決定された画像特徴を回避しながら、前記コンフィデントシードから3D深さ情報を隣りの画像特徴へ伝播させる、
上記各ステップを有していることを特徴とする方法。 - 請求項1において、前記伝播させるステップが、
前記シーンにおける高コントラスト領域周りに見えるコンフィデントシードを位置決めし、
高コントラスト領域周りに見える前記コンフィデントシードから低コントラスト領域周りに見える画像特徴へオブジェクトの体積の表面を成長させる、
ことを特徴とする方法。 - 請求項1において、前記伝播させるステップが、
前記シーンにおけるオブジェクトのエッジ周りに見えるコンフィデントシードを位置決めし、
前記オブジェクトのエッジ周りに見えるコンフィデントシードから前記シーン内の均一な領域周りに見える画像特徴へオブジェクトの体積の表面を成長させる、
ことを特徴とする方法。 - 請求項1において、前記シーンの異なる2Dビューの間で対応された前記複数個の画像特徴の各々がマッチング曲線と関連しており、且つコンフィデントシードである前記受取った複数個の画像特徴の画像特徴を決定するステップが、
前記複数個のビューにおける複数個の対応する画像特徴にわたってオーバーラップするエラー領域を有しているコンフィデントシードを決定するために前記複数個のビューにわたって特性対(1個の局所的最大対1個の局所的最小)を位置決めすることにより前記コンフィデントシードを探し出す、
ことを特徴とする方法。 - 請求項1において、前記コンフィデントシードから隣りの画像特徴へ3D深さ情報を伝播させるステップが、
コンフィデントシードが隣りの画像特徴の不確実性体積、即ちエラー領域内にあると決定される限り前記コンフィデントシードから隣りの画像特徴へ3D深さ情報を伝播させる、
ことを特徴とする方法。 - 請求項5において、隣りの画像特徴の不確実性体積、すなわちエラー領域が、コンフィデントシードの局所的最小位置及び大域的最小位置のうちの少なくとも1つと実質的に一致する限り、3D深さ情報が前記コンフィデントシードから隣の画像特徴へ伝播させることを特徴とする方法。
- 請求項1において、前記シーンの異なる2Dビューの間で対応された前記複数個の画像特徴が前記異なる2Dビューにおいて可視的なピクセルであることを特徴とする方法。
- 請求項1において、前記画像特徴に対する3D深さ情報が画像特徴と関連するボクセルの位置を表わしていることを特徴とする方法。
- 請求項1において、コンフィデントシードに対して且つ隣りの画像特徴に対して決定される3D深さ情報が決定されるべき深さにおいてオクルージョンによって隠されていないビューの全ての間での一貫性に対してクロスチェックされることを特徴とする方法。
- 請求項9において、前記オクルージョンによって隠されていないビューの間での一貫性のクロスチェックが、
画像特徴に対する3D深さ情報が複数個の前記オクルージョンによって隠されていないビューの各々においてエラー領域内に存在することを決定する、
ことを特徴とする方法。 - 請求項9において、前記オクルージョンによって隠されていないビューの間での一貫性クロスチェックが、
主題の画像特徴のマッチング曲線の特性及びその他のオクルージョンによって隠されていないビューにおける対応する画像特徴のマッチング曲線の特性が実質的に互いにマッチすることをクロスチェックすることによって画像特徴に対する3D深さ情報を決定する、
ことを特徴とする方法。 - 請求項9において、前記オクルージョンによって隠されていないビューの間の一貫性クロスチェックが、
主題の画像特徴のマッチング曲線の特性及びその他のオクルージョンによって隠されていないビューにおける対応する画像特徴のマッチング曲線の特性が特定した特性対で実質的にマッチすることをクロスチェックすることによって画像特徴に対する3D深さ情報を決定する、
ことを特徴とする方法。 - 請求項9において、オクルージョンによって隠されていないビューの間のクロスチェックが、
主題の画像特徴のマッチング曲線の特性及びその他のオクルージョンによって隠されていないビューにおける対応する画像特徴のマッチング曲線の特性が特定した特性対と実質的にマッチすることをクロスチェックすることによって画像特徴に対する3D深さ情報を決定し、
前記オクルージョンによって隠されていないビューの間で前記主題の画像特徴からその隣りの画像特徴へ連続性拘束条件が実質的に満足されていることを決定する、
ことを特徴とする方法。 - 画像処理システムにおいて、
メモリ、
前記メモリへ電気的に結合されている制御器/プロセッサ、
前記制御器/プロセッサ及び前記メモリへ電気的に結合されている3D画像復元器、
を有しており、前記復元器が、
1つのシーンの異なる2Dビューの間で対応された複数個の画像特徴であってカメラの相対的運動の結果として異なるビューの間でずれている複数個の画像特徴を受取り、
オクルージョンによって隠されているビューである前記受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、
3D深さ情報と関連しているコンフィデントシードである前記受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、
オクルージョンによって隠されているビューであると決定された画像特徴を回避しながら、前記コンフィデントシードから隣りの画像特徴へ3D深さ情報を伝播させる、
ことを特徴とする画像処理システム。 - 請求項14において、更に、前記制御器/プロセッサへ電気的に結合されており、少なくとも1個のカメラから前記制御器/プロセッサへ画像情報を送るための少なくとも1個のカメラインターフェースを有していることを特徴とする画像処理システム。
- 請求項14において、前記制御器/プロセッサ、前記メモリ、前記画像特徴検知器、前記画像マッチングモジュールが集積回路及び回路支持基板のうちの少なくとも1つにおいて実現されていることを特徴とする画像処理システム。
- 請求項14において、更に、前記シーンの3D深さ情報に対応する3D画像を表示するための少なくとも1個のディスプレイインターフェースを有していることを特徴とする画像処理システム。
- 3D画像復元コンピュータシステム用のコンピュータ命令を有するコンピュータによって読取可能な媒体において、前記コンピュータ命令が、
1つのシーンの異なる2Dビューの間で対応された複数個の画像特徴であってカメラの相対的な運動の結果として異なるビューの間でずれている複数個の画像特徴を受取り、
オクルージョンによって隠されたビューである前記受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、
3D深さ情報と関連しているコンフィデントシードである前記受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、
オクルージョンによって隠されたビューであると決定された画像特徴を回避しながら前記コンフィデントシードから隣りの画像特徴へ3D深さ情報を伝播させる、
上記各命令を有していることを特徴とするコンピュータによって読取可能な媒体。 - 請求項18において、前記伝播が、
前記シーンにおける高コントラスト領域周りにおいて可視的なコンフィデントシードを位置決めし、
高コントラスト領域周りの可視的なコンフィデントシードから低コントラスト領域周りにおいて可視的な画像特徴へオブジェクトの体積の表面を成長させる、を包含していることを特徴とするコンピュータによって読取可能な媒体。 - 請求項18において、前記伝播が、
前記シーンにおけるオブジェクトのエッジ周りにおいて可視的なコンフィデントシードを位置決めし、
オブジェクトのエッジ周りにおいて可視的なコンフィデントシードから前記シーンにおける均一な領域周りにおいて可視的な画像特徴へオブジェクトの体積の表面を成長させる、
ことを包含していることを特徴とするコンピュータによって読取可能な媒体。 - 請求項18において、前記シーンの異なる2Dビューの間で対応された前記複数個の画像特徴の各々がマッチング曲線と関連しており、且つコンフィデントシードである前記受取った複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定する場合に、
前記複数個のビューにおいて複数個の対応する画像特徴にわたってオーバーラップしているエラー領域を有しているコンフィデントシードを決定するために前記複数個のビューにわたって特性対(1個の局所的最大対1個の局所的最小)を位置決めすることにより前記コンフィデントシードを見つけ出す、
ことを包含していることを特徴とするコンピュータによって読取可能な媒体。 - 請求項18において、前記伝播が、コンフィデントシードが隣りの画像特徴の不確実性体積、即ちエラー領域内にあることが決定される限り前記コンフィデントシードから隣りの画像特徴への3D深さ情報を伝播させる、ことを特徴とするコンピュータによって読取可能な媒体。
- 請求項22において、隣りの画像特徴の不確実性体積、即ちエラー領域が、前記コンフィデントシードの局所的最小位置及び大域的最小位置のうちの少なくとも1つと実質的に一致する限り3D深さ情報を前記コンフィデントシードから隣りの画像特徴へ伝播させることを特徴とするコンピュータによって読取可能な媒体。
- 請求項18において、前記シーンの異なる2Dビューの間で対応された前記複数個の画像特徴が前記異なる2Dビューにおいて可視的なピクセルであることを特徴とするコンピュータによって読取可能な媒体。
- 請求項18において、画像特徴に対する3D深さ情報が該画像特徴と関連するボクセルの位置を表わしていることを特徴とするコンピュータによって読取可能な媒体。
- 請求項18において、コンフィデントシードに対して且つ隣りの画像特徴に対して決定された3D深さ情報を決定されるべき深さにおいてオクルージョンによって隠されていないビューの全ての間での一貫性に対してクロスチェックさせることを特徴とするコンピュータによって読取可能な媒体。
- 請求項26において、前記オクルージョンによって隠されていないビューの間での一貫性クロスチェックが、
複数個の前記オクルージョンによって隠されていないビューの各々において画像特徴に対する3D深さ情報がエラー領域内にあることを決定する、
ことを包含していることを特徴とするコンピュータによって読取可能な媒体。 - 請求項26において、前記オクルージョンによって隠されていないビューの間での一貫性クロスチェックが、
主題の画像特徴のマッチング曲線の特性及びその他のオクルージョンによって隠されていないビューにおける対応する画像特徴のマッチング曲線の特性が実質的に互いにマッチすることをクロスチェックすることによって画像特徴に対する3D深さ情報を決定する、
ことを包含していることを特徴とするコンピュータによって読取可能な媒体。 - 請求項26において、前記オクルージョンによって隠されていないビューの間での一貫性クロスチェックが、
主題の画像特徴のマッチング曲線の特性及びその他のオクルージョンによって隠されていないビューにおける対応する画像特徴のマッチング曲線の特性が特定した特性対と実質的にマッチすることをクロスチェックすることによって画像特徴に対する3D深さ情報を決定する、
ことを包含していることを特徴とするコンピュータによって読取可能な媒体。 - 請求項26において、前記オクルージョンによって隠されていないビューの間のクロスチェックが、
主題の画像特徴のマッチング曲線の特性及びその他のオクルージョンによって隠されていないビューにおける対応する画像特徴のマッチング曲線の特性が特定した特性対と実質的にマッチすることをクロスチェックすることによって画像特徴に対する3D深さ情報を決定し、
前記オクルージョンによって隠されていないビューの間で前記主題の画像特徴からその隣りの画像特徴まで一貫性拘束条件が実質的に満足されていることを決定する、
ことを特徴とするコンピュータによって読取可能な媒体。 - 電気装置において、
データメモリ、
3D画像復元用のコンピュータ命令を有するプログラムメモリ、
第一インターフェースと、前記データメモリと、前記プログラムメモリとに電気的に結合されている制御器/プロセッサであって、
1つのシーンの異なる2Dビューの間で対応された複数個の画像特徴であってカメラの相対的な運動の結果として異なるビューの間でずれている複数個の画像特徴に対応する画像情報を格納し、
オクルージョンによって隠されたビューである前記格納された複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、
3D深さ情報と関連しているコンフィデントシードである前記格納されている複数個の画像特徴のうちの画像特徴を決定し、
オクルージョンによって隠されているビューであると決定された画像特徴を回避しながら、前記コンフィデントシードから隣りの画像特徴へ3D深さ情報を伝播させる、
制御器/プロセッサ、
を有していることを特徴とする電気装置。 - 請求項31において、更に、前記制御器/プロセッサへ電気的に結合されており、3D深さ情報に対応する3D画像ディスプレイ情報をディスプレイへ供給するディスプレイインターフェースを有していることを特徴とする電気装置。
- 請求項32において、前記ディスプレイインターフェースが前記シーンのバーチャルウォークスルーのために3D画像ディスプレイ情報をディスプレイへ供給することを特徴とする電気装置。
- 請求項31において、本電気装置が集積回路及び回路支持基板のうちの少なくとも1つを有していることを特徴とする電気装置。
- 請求項31において、更に、少なくとも1個のカメラからの画像情報を受取るための少なくとも1個のカメラインターフェースを有していることを特徴とする電気装置。
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