JP2004005146A - 認証装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】ネットワーク網を介した手続きなどの信頼性および利便性に優れ、地域限定型のサービスを提供でき、もって、ネットワークの利用を拡大できる、認証装置を提供することを目的とする。
【構成】認証装置であって、各加入者回線の氏名や住所、各加入者回線が敷設されている加入者宅の地理的ななどの情報を、各加入者回線に固有の情報として格納する加入者回線データベース部と、加入者回線データベース部が格納する情報を利用して、サービス提供者のサーバと加入者の端末との間で、各種サービスを中継する認証処理部と、を備え、認証処理部は、サービス提供者のサーバから、ある加入者に関する情報の送信を依頼された場合に、加入者回線データベース部に照会して、加入者が利用する加入者回線に固有の情報を取得し、取得した情報を依頼したサービス提供者のサーバに送信する、ように構成する。
【選択図】 図1
【構成】認証装置であって、各加入者回線の氏名や住所、各加入者回線が敷設されている加入者宅の地理的ななどの情報を、各加入者回線に固有の情報として格納する加入者回線データベース部と、加入者回線データベース部が格納する情報を利用して、サービス提供者のサーバと加入者の端末との間で、各種サービスを中継する認証処理部と、を備え、認証処理部は、サービス提供者のサーバから、ある加入者に関する情報の送信を依頼された場合に、加入者回線データベース部に照会して、加入者が利用する加入者回線に固有の情報を取得し、取得した情報を依頼したサービス提供者のサーバに送信する、ように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、認証装置に関し、特に、複数の加入者の端末がサービス提供者のサーバと各加入者回線を介してそれぞれ通信するネットワーク網における認証装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来の認証方法を示す図である。
利用者が、パーソナルコンピュータや携帯電話などの端末から、ネットワーク網を介して会員制サービスなどを利用する場合、この会員制サービスを提供するサービス提供者は、セキュリティ対策などのため、認証を行うことが望ましい。ここで、認証とは、サービス提供者のサーバが、自らまたは他の機関に依頼して、自己にアクセスする利用者の氏名や住所などの正当性を検証する作業である。
【0003】
従来、サービス提供者のサーバは、この認証を行うために、氏名や住所などを送信した端末に対し、ネットワーク網を介してIDとパスワードとを付与する、または、当該氏名や住所など送信した利用者に対し、IDとパスワードとを記載した紙を郵送するなどしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ネットワーク網を介してIDとパスワードとを付与する場合、当該IDとパスワードとを付与された利用者は、架空の氏名や住所などを送信している場合がある(すなわち、この場合の利用者は、IDとパスワードとを取得するに際して、自己の真実の氏名や住所などが知られることがないように、架空の氏名や住所などをサービス提供者のサーバに送信している。)。
【0005】
また、当該氏名や住所などを送信した利用者に、IDとパスワードとを記載した紙を郵送する場合、一連のやりとりに時間がかかるため、利用者の利便性が損なわれる。
【0006】
また、利用者の氏名や住所などの正当性を検証すべくIDとパスウードとを利用する場合、第3者が利用者になりすまして、サービス提供者のサーバが提供するサービスを不正に利用する可能性がある。
【0007】
さらには、利用者の氏名や住所などの正当性を検証すべくIDとパスウードとを利用する場合、様々な環所からネットワーク網を介してサービス提供者のサーバが提供するサービスを利用できるものの、利用者がネットワーク網にアクセスしている場所を特定することができない。
【0008】
したがって、上記従来の認証方法では、不特定多数の者にアクセスされるネットワーク網において、利用者の氏名や住所、加入者がネットワーク網にアクセスしている場所などを確実に認証することが困難である。
【0009】
よって、上記従来の認証方法では、ネットワーク網を介した手続きなどの信頼性および利便性に欠けるとともに、地域限定型のサービスを提供できないため、ネットワークの利用を拡大させることが困難であるという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、かかる事情に鑑み、ネットワーク網を介した手続きなどの信頼性および利便性に優れ、地域限定型のサービスを提供でき、もって、ネットワークの利用を拡大できる、認証装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記課題は、前記特許請求の範囲に記載の手段により解決される。
【0012】
すなわち、請求項1に記載の発明は、複数の加入者の端末がサービス提供者のサーバと各加入者回線を介してそれぞれ通信するネットワーク網における認証装置であって、
前記各加入者回線の契約者(以下、加入者回線の契約者を「加入者」という。)の氏名や住所、各加入者回線が敷設されている加入者宅の地理的な位置(たとえば、緯度・経度など)などの情報を、前記各加入者回線に固有の情報として格納する加入者回線データベース部と、当該加入者回線データベース部が格納する情報を利用して、前記サービス提供者のサーバと前記加入者の端末との間で、各種サービスを中継する認証処理部と、を備え、
前記認証処理部は、前記サービス提供者のサーバから、ある加入者に関する情報の送信を依頼された場合に、前記加入者回線データベース部に照会して、当該加入者が利用する前記加入者回線に固有の情報を取得し、当該取得した情報を当該依頼したサービス提供者のサーバに送信する、ことを特徴とする認証装置である。
【0013】
請求項2に記載の発明は、複数の加入者の端末がサービス提供者のサーバと各加入者回線を介してそれぞれ通信するネットワーク網における認証装置であって、
前記各加入者回線の契約者(以下、加入者回線の契約者を「加入者」という。)の氏名や住所、各加入者回線が敷設されている加入者宅の地理的な位置(たとえば、緯度・経度など)などの情報を、前記各加入者回線に固有の情報として格納する加入者回線データベース部と、当該加入者回線データベース部が格納する情報を利用して、前記サービス提供者のサーバと前記加入者の端末との間で、各種サービスを中継する認証処理部と、を備え、
前記認証処理部は、前記サービス提供者のサーバから、ある加入者に関する情報の認証を依頼された場合に、前記加入者回線データベース部に照会して、当該加入者が利用する前記加入者回線に固有の情報を取得し、当該取得した情報を用いて前記サービス提供者のサーバから送信され認証を依頼された事項をチェックし、当該チェックした結果を当該依頼したサービス提供者のサーバに通知する、ことを特徴とする認証装置である。
【0014】
請求項3に記載の発明は、前記加入者回線データベース部は、前記各加入者回線に係る加入者と同居している者の氏名や生年月日などの情報を、前記ネットワーク網を介して市役所などの第3者機関から取得し、当該取得した情報を、前記加入者回線ごとに、前記各加入者回線に固有の情報として格納することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の認証装置である。
【0015】
請求項4に記載の発明は、前記加入者回線データベース部は、前記各加入者回線に係る加入者が指定するサービスや、当該加入者のクレジット番号または銀行口座や、当該加入者が設定した広告などの表示範囲などの、前記各加入者の端末が前記各加入者回線を介して前記サービス提供者のサーバとやりとりする情報を、前記加入者回線ごとに、前記各加入者回線に固有の情報として格納することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の認証装置である。
【0016】
請求項5に記載の発明は、前記加入者回線データベース部が格納するデータは、市役所などの第3者機関から、前記ネットワーク網を介してオンラインあるいはオフラインで更新されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の認証装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、添付した図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態に係る認証装置を用いた通信システム例を示す図である。
図1に示すように、本通信システム例は、加入者の端末1と、加入者回線2と、複数の加入者回線を収容する加入者回線収容装置3と、本発明の実施の形態に係る認証装置4と、ネットワーク網5と、サービス提供者のサーバ6と、市役所などの第3者機関7と、を有している。
【0019】
図1から明らかなように、加入者回線とは、加入者宅と加入者回線収容装置との間に敷設された銅線や光ファイバなどをいう。
なお、加入者とは、加入者回線2の契約者をいう。
【0020】
本発明の実施の形態に係る認証装置4は、各加入者回線に固有の情報を格納する加入者回線データベース部4−1と、加入者に関する情報について認証の処理をする認証処理部4−2と、を備えている。
【0021】
図2は、加入者回線データベース部4−1に格納される情報の一例を示す図である。
図2に示すように、加入者回線データベース部4−1は、各加入者回線2に固有の情報として、各加入者回線2の契約者の氏名や住所、各加入者回線2が敷設されている加入者宅の地理的な位置(たとえば、緯度・経度など)などの、加入者回線2の契約締結と同時に特定される情報を格納する。
【0022】
また、加入者回線データベース部4−1には、加入者回線2ごとに、各加入者回線2に係る加入者と同居している者の氏名や生年月日などの情報を、ネットワークを介して市役所などの第3者機関7から取得し、各加入者回線2に固有の情報として格納できる。
【0023】
また、加入者回線データベース部4−1には、加入者回線2ごとに、各加入者回線2に係る加入者が指定するサービス、当該加入者のクレジット番号または銀行口座、当該加入者が設定した広告などの表示範囲などの、各加入者の端末1が各加入者回線2を介してサービス提供者のサーバ6とやりとりする情報を、各加入者回線2に固有の情報として、格納できる。
【0024】
さらに、加入者回線データベース部4−1が格納するデータは、市役所などの第3者機関からネットワーク網5を介して、オンラインあるいはオフラインで更新できる。
【0025】
認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−1が格納する情報を利用して、サービス提供者のサーバ6と加入者の端末1との間で、各種サービスを中継する。
【0026】
すなわち、認証処理部4−2は、ある加入者に加入者回線2を介してアクセスされたサービス提供者のサーバ6から、当該加入者に関する情報を送信するように依頼される。
【0027】
送信を依頼された認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−1に照会して、当該加入者が利用する加入者回線2に固有の情報を取得し、これを依頼したサービス提供者のサーバ6に送信する。
【0028】
あるいは、認証処理部4−2は、ある加入者に加入者回線2を介してアクセスされたサービス提供者のサーバ6から、当該加入者に関する情報を認証するように依頼される。
【0029】
認証するように依頼された認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−1に照会して、当該加入者が利用する加入者回線2に固有の情報を取得し、この取得した情報を用いてサービス提供者のサーバ6から送信され認証を依頼された事項をチェックし、その結果をサービス提供者のサーバ6に通知する。
【0030】
認証処理部4−2が加入者回線データベース部4−1に対して行う照会は、ハードウェアを用いて物理的に、または、ソフトウェアを用いて論理的に行われる。
【0031】
ハードウェアを用いて物理的に照会する方法としては、たとえば、加入者回線データベース部4−1に複数の記憶手段を設け、各記憶手段に各加入者回線2に固有の情報をそれぞれ記憶させ、この各記憶手段と認証処理部4−2における各加入者回線2とを、それぞれ電気的に接続する方法が考えられる。
【0032】
また、ソフトウェアを用いて照会する方法としては、たとえば、加入者回線データベース部4−1に、加入者回線2を識別する番号(以下、「加入者回線識別番号」という。)と加入者回線2に固有の情報とを対応付けて格納し、認証処理部4−2が、加入者回線識別番号を加入者回線データベース部4−1に送信した場合に、これを受信した加入者回線データベース部4−2が、記憶手段から、加入者回線識別番号に対応する情報を抽出し、これを認証処理部4−2へ送信するという方法が考えられる。
【0033】
図3は、本通信システム例の動作フローを示す図である。
加入者の端末1により加入者回線2を介してアクセスされた認証処理部4−2は、当該認証処理部4−2に登録されているサービス提供者の一覧を加入者の端末1へ送信する。
【0034】
認証処理部4−2から送信されたサービス提供者の一覧を端末1で受信した加入者は、この一覧に記載されたサービス提供者、またはこの一覧に記載されていないサービス提供者(以下、「他のサービス提供者」という。)を選択する。
加入者が上記一覧に記載されたサービス提供者を選択した場合には、認証処理部4−2は、加入者の端末1と選択されたサービス提供者のサーバ6との間におけるデータを中継する。
【0035】
加入者の端末1は、サービス提供者のサーバ6と、認証処理部4−2を挟んでデータを送受信する。
認証処理部4−2は、データの送受信を中継している際に、サービス提供者のサーバ6から、当該サーバ6とデータをやりとりしているある加入者に関する情報(たとえば、加入者の氏名や住所など)を、送信するように依頼される。
【0036】
送信するように依頼された認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−1に照会して、当該加入者が利用する加入者回線2に固有の情報を取得し、これを依頼したサービス提供者のサーバ6に送信する。
【0037】
他方、加入者が他のサービス提供者を選択した場合には、加入者の端末1と選択された他のサービス提供者のサーバ6との間におけるデータの送受信を中継する。
【0038】
加入者の端末1は、他のサービス提供者のサーバ6と、認証処理部4−2を挟んでデータを送受信する。
加入者の端末1が、他のサービス提供者のサーバから、認証を要する事項の入力を依頼された場合には、加入者は、認証を要する事項を当該他のサービス提供者のサーバが提供するサイトにおいて自ら入力するか、認証を要する事項の提供を認証処理部4−2に依頼するかする。
【0039】
加入者が他のサービス提供者のサーバが提供するサイトにおいて認証を要する事項を自ら入力しない場合には、他のサービス提供者のサーバが、認証を要する事項の送信を認証処理部4−2に依頼する。
【0040】
加入者が、他のサービス提供者のサーバが提供するサイトにおいて認証を要する事項を自ら入力した場合には、当該他のサービス提供者のサーバは、認証処理部4−2に対して、入力された認証を要する事項を送信し、この事項の認証を依頼する。
【0041】
他のサービス提供者のサーバから認証の依頼を受けた認証処理部4−2は、他のサービス提供者のサーバから送信された認証を要する事項を受信し、加入者回線データベース部4−1に照会して、当該加入者が利用する加入者回線2に固有の情報を取得し、取得した情報を用いて受信した認証を要する事項をチェックし、その結果を他のサービス提供者のサーバへ通知する。
【0042】
加入者の端末1は、サービス提供者のサーバ6または他のサービス提供者のサーバに対して、上記のほかにさらなるデータを要求する場合には、再度、認証処理部4−2から送信されるサービス提供者の一覧を受信する。他方、加入者の端末1は、上記のほかにさらなるデータを要求しない場合には、ネットワーク網5へのアクセスを終了する。
【0043】
以上説明した本通信システム例の適用例としては、たとえば、以下のようなものが考えられる。
[本通信システム例の第1の適用例]
第1の適用例は、入会の際に住所確認が必要な会員サービスヘの入会手続きである。
【0044】
この第1の適用例において、加入者は、端末1から、加入者回線2、認証処理部4−2、ネットワーク網5を介して、会員サービスを行っているサービス提供者のサーバ6にアクセスする。
アクセスされたサーバ6は、会員サービスの入会申し込みをした加入者の住所確認を行う。
【0045】
すなわち、加入者が、上記会員サービスへの入会申し込みを開始した場合、サービス提供者のサーバ6は、認証処理部4−2に、当該加入者の住所を示す情報の送信を依頼する。また、加入者が、サーバ6が提供するサイトにおいて当該住所を入力した場合には、サーバ提供者のサーバ6は、入力された住所の認証を、認証処理部4−2に依頼する。
【0046】
住所を示す情報の送信、または住所の認証を依頼された認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−2に照会して、前記加入者に係る加入者回線に固有の情報(すなわち、当該加入者の住所)を取得し、これをサーバ6に送信、または、取得した住所を用いてサーバ6から送信された住所をチェックしその結果をサーバ6へ送信する。
【0047】
したがって、第1の適用例によれば、加入者は、住所確認が必要な会員サービスの入会手続きを、オンラインで即時に行うことができる。
また、サービス提供者は、会員サービスの利用を、加入者回線を介したアクセスに限定することにより、信頼性の高いサービスを実現できる。
【0048】
なお、第1の適用例によれば、レンタルCD店やレンタルビデオ店などの店舗での入会手続きを、オンラインで代替できる。
[本通信システム例の第2の適用例]
第2の適用例は、地域を限定したサービスの提供である。
第2の適用例において、加入者は、端末1から、加入者回線2、認証処理部4−2、ネットワーク網5を介して、たとえば、地方自治体のサーバ6にアクセスする。
【0049】
加入者にアクセスされた地方自治体のサーバ6は、認証処理部4−2に対し、加入者が利用している端末1の位置(たとえば、加入者の住所)を示す情報の送信を依頼する。また、加入者が、サーバ6が提供するサイトにおいて当該住所を入力した場合には、サーバ提供者のサーバ6は、入力された住所の認証を、認証処理部4−2に依頼する。
【0050】
住所を示す情報の送信、または住所の認証を依頼された認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−2に照会して、前記加入者に係る加入者回線に固有の情報(すなわち、当該加入者の住所)を取得し、これをサーバ6に送信、または、取得した住所を用いてサーバ6から送信された住所をチェックしその結果をサーバ6へ送信する。
【0051】
以上のようにして、加入者の住所を受信した地方自治体のサーバ6は、この住所が自己の管轄に属するものであれば、地域限定の情報を加入者の端末1へ送信する。他方、受信した住所が自己の管轄に属さない場合には、地域限定の情報を利用できない旨の情報を端末1へ送信する。
【0052】
[本通信システム例の第3の適用例]
第3の適用例は、電子投票である。
本実施の形態に係る認証処理部4−2は、加入者の住所などを認証できる。
【0053】
したがって、本通信システム例を電子投票に適用すれば、他者による投票代行のような行為を排除できる。
なお、本通信システム例を電子投票に適用した場合、加入者回線対応データベース部が格納する情報を、市役所などの公的機関と連携して更新することにより、投票のレベルに応じて、認証度のレベルを設定することができる。
【0054】
[本通信システム例の第4適用例]
第4適用例は、出前などの配送サービスである。
第4の適用例において、加入者が、端末1、加入者回線2、ネットワーク網5を介して、そば屋のサーバ6にアクセスし、オンラインでそばを注文した場合、そば屋のサーバ6は、認証処理部4−2に対し、当該加入者回線を利用する加入者の住所を示す情報の送信を依頼する。また、加入者が、サーバ6が提供するサイトにおいて当該住所を入力した場合には、そば屋のサーバ6は、入力された住所の認証を、認証処理部4−2に依頼する。
【0055】
住所を示す情報の送信、または住所の認証を依頼された認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−2に照会して、前記加入者に係る加入者回線に固有の情報(すなわち、当該加入者の住所)を取得し、これをサーバ6に送信、または、取得した住所を用いてサーバ6から送信された住所をチェックしその結果をサーバ6へ送信する。
【0056】
したがって、本通信システム例によれば、そば屋は、いたずら電話などの誤情報によって、誤った場所にそばを出前するなどの無効作業なくすことができ、業務効率の向上を図ることができる。
【0057】
[本通信システム例の第5の適用例]
第5の適用例は、オンライン販売側が、加入者回線の契約者(すなわち、加入者)として、本通信システム例を利用する場合である。
オンライン販売側は、自己の所在地などの情報を、端末1、加入者回線2、認証処理部4−2、ネットワーク網5を介して、他の加入者の端末に配信する。
【0058】
認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−1に照会して、オンライン販売側が利用する加入者回線2に固有の情報を取得し、これを上記配信される情報に付加する。
【0059】
したがって、他の加入者は、オンライン販売側の信用情報を、認証処理部4−2が付加した情報に基づいて判断できる。この場合、加入者回線データベース部4−1が付加する、オンライン販売側が利用する加入者回線2に固有の情報としては、たとえば、信用格付け機関の評価情報などが考えられる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、銅線や光ファイバなどの加入者回線に固有の情報である、加入者回線の契約者の氏名や住所、加入者回線が敷設されている加入者宅の地理的な位置などをオンラインでの認証に利用できる。
【0061】
したがって、本発明によれば、ネットワーク網で懸念される偽名や偽情報などを排除できるため、ネットワーク網を介した手続きなどの信頼性および利便性を大幅に向上できる。
【0062】
また、本発明によれば、市役所などの他の第3者機関のデータ、各加入者が各加入者回線を介してサービス提供者とやりとりする情報を、加入者回線に固有の情報として、認証に利用できる。
【0063】
したがって、本発明によれば、ネットワーク網を介した手続きなどの利便性を大幅に向上できる。
さらには、本発明によれば、加入者回線に固有の情報として、加入者回線が敷設されている加入者宅の地理的な位置を認証できる。
【0064】
したがって、本発明によれば、サービス提供者は、認証された加入者宅の地理的情報を用いることにより、加入者に提供するサービスを絞り込む込むことができるため、加入者に対して地域に密着したサービスを効率的に提供できる。
【0065】
よって、本発明によれば、ネットワーク網の利用を拡大できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る認証装置を用いた通信システム例を示す図である。
【図2】加入者回線データベース部4−1に格納される情報の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る認証装置を用いた通信システム例の動作フローを示す図である。
【図4】従来の認証方法を示す図である。
【符号の説明】
1 加入者の端末
2 加入者回線
3 加入者回線収容装置
4 認証装置
4−1 認証処理部
4−2 加入者回線データベース部
5 ネットワーク網
6 サービス提供者のサーバ
7 市役所などの第3者機関
【発明の属する技術分野】
本発明は、認証装置に関し、特に、複数の加入者の端末がサービス提供者のサーバと各加入者回線を介してそれぞれ通信するネットワーク網における認証装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来の認証方法を示す図である。
利用者が、パーソナルコンピュータや携帯電話などの端末から、ネットワーク網を介して会員制サービスなどを利用する場合、この会員制サービスを提供するサービス提供者は、セキュリティ対策などのため、認証を行うことが望ましい。ここで、認証とは、サービス提供者のサーバが、自らまたは他の機関に依頼して、自己にアクセスする利用者の氏名や住所などの正当性を検証する作業である。
【0003】
従来、サービス提供者のサーバは、この認証を行うために、氏名や住所などを送信した端末に対し、ネットワーク網を介してIDとパスワードとを付与する、または、当該氏名や住所など送信した利用者に対し、IDとパスワードとを記載した紙を郵送するなどしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ネットワーク網を介してIDとパスワードとを付与する場合、当該IDとパスワードとを付与された利用者は、架空の氏名や住所などを送信している場合がある(すなわち、この場合の利用者は、IDとパスワードとを取得するに際して、自己の真実の氏名や住所などが知られることがないように、架空の氏名や住所などをサービス提供者のサーバに送信している。)。
【0005】
また、当該氏名や住所などを送信した利用者に、IDとパスワードとを記載した紙を郵送する場合、一連のやりとりに時間がかかるため、利用者の利便性が損なわれる。
【0006】
また、利用者の氏名や住所などの正当性を検証すべくIDとパスウードとを利用する場合、第3者が利用者になりすまして、サービス提供者のサーバが提供するサービスを不正に利用する可能性がある。
【0007】
さらには、利用者の氏名や住所などの正当性を検証すべくIDとパスウードとを利用する場合、様々な環所からネットワーク網を介してサービス提供者のサーバが提供するサービスを利用できるものの、利用者がネットワーク網にアクセスしている場所を特定することができない。
【0008】
したがって、上記従来の認証方法では、不特定多数の者にアクセスされるネットワーク網において、利用者の氏名や住所、加入者がネットワーク網にアクセスしている場所などを確実に認証することが困難である。
【0009】
よって、上記従来の認証方法では、ネットワーク網を介した手続きなどの信頼性および利便性に欠けるとともに、地域限定型のサービスを提供できないため、ネットワークの利用を拡大させることが困難であるという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、かかる事情に鑑み、ネットワーク網を介した手続きなどの信頼性および利便性に優れ、地域限定型のサービスを提供でき、もって、ネットワークの利用を拡大できる、認証装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記課題は、前記特許請求の範囲に記載の手段により解決される。
【0012】
すなわち、請求項1に記載の発明は、複数の加入者の端末がサービス提供者のサーバと各加入者回線を介してそれぞれ通信するネットワーク網における認証装置であって、
前記各加入者回線の契約者(以下、加入者回線の契約者を「加入者」という。)の氏名や住所、各加入者回線が敷設されている加入者宅の地理的な位置(たとえば、緯度・経度など)などの情報を、前記各加入者回線に固有の情報として格納する加入者回線データベース部と、当該加入者回線データベース部が格納する情報を利用して、前記サービス提供者のサーバと前記加入者の端末との間で、各種サービスを中継する認証処理部と、を備え、
前記認証処理部は、前記サービス提供者のサーバから、ある加入者に関する情報の送信を依頼された場合に、前記加入者回線データベース部に照会して、当該加入者が利用する前記加入者回線に固有の情報を取得し、当該取得した情報を当該依頼したサービス提供者のサーバに送信する、ことを特徴とする認証装置である。
【0013】
請求項2に記載の発明は、複数の加入者の端末がサービス提供者のサーバと各加入者回線を介してそれぞれ通信するネットワーク網における認証装置であって、
前記各加入者回線の契約者(以下、加入者回線の契約者を「加入者」という。)の氏名や住所、各加入者回線が敷設されている加入者宅の地理的な位置(たとえば、緯度・経度など)などの情報を、前記各加入者回線に固有の情報として格納する加入者回線データベース部と、当該加入者回線データベース部が格納する情報を利用して、前記サービス提供者のサーバと前記加入者の端末との間で、各種サービスを中継する認証処理部と、を備え、
前記認証処理部は、前記サービス提供者のサーバから、ある加入者に関する情報の認証を依頼された場合に、前記加入者回線データベース部に照会して、当該加入者が利用する前記加入者回線に固有の情報を取得し、当該取得した情報を用いて前記サービス提供者のサーバから送信され認証を依頼された事項をチェックし、当該チェックした結果を当該依頼したサービス提供者のサーバに通知する、ことを特徴とする認証装置である。
【0014】
請求項3に記載の発明は、前記加入者回線データベース部は、前記各加入者回線に係る加入者と同居している者の氏名や生年月日などの情報を、前記ネットワーク網を介して市役所などの第3者機関から取得し、当該取得した情報を、前記加入者回線ごとに、前記各加入者回線に固有の情報として格納することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の認証装置である。
【0015】
請求項4に記載の発明は、前記加入者回線データベース部は、前記各加入者回線に係る加入者が指定するサービスや、当該加入者のクレジット番号または銀行口座や、当該加入者が設定した広告などの表示範囲などの、前記各加入者の端末が前記各加入者回線を介して前記サービス提供者のサーバとやりとりする情報を、前記加入者回線ごとに、前記各加入者回線に固有の情報として格納することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の認証装置である。
【0016】
請求項5に記載の発明は、前記加入者回線データベース部が格納するデータは、市役所などの第3者機関から、前記ネットワーク網を介してオンラインあるいはオフラインで更新されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の認証装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、添付した図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態に係る認証装置を用いた通信システム例を示す図である。
図1に示すように、本通信システム例は、加入者の端末1と、加入者回線2と、複数の加入者回線を収容する加入者回線収容装置3と、本発明の実施の形態に係る認証装置4と、ネットワーク網5と、サービス提供者のサーバ6と、市役所などの第3者機関7と、を有している。
【0019】
図1から明らかなように、加入者回線とは、加入者宅と加入者回線収容装置との間に敷設された銅線や光ファイバなどをいう。
なお、加入者とは、加入者回線2の契約者をいう。
【0020】
本発明の実施の形態に係る認証装置4は、各加入者回線に固有の情報を格納する加入者回線データベース部4−1と、加入者に関する情報について認証の処理をする認証処理部4−2と、を備えている。
【0021】
図2は、加入者回線データベース部4−1に格納される情報の一例を示す図である。
図2に示すように、加入者回線データベース部4−1は、各加入者回線2に固有の情報として、各加入者回線2の契約者の氏名や住所、各加入者回線2が敷設されている加入者宅の地理的な位置(たとえば、緯度・経度など)などの、加入者回線2の契約締結と同時に特定される情報を格納する。
【0022】
また、加入者回線データベース部4−1には、加入者回線2ごとに、各加入者回線2に係る加入者と同居している者の氏名や生年月日などの情報を、ネットワークを介して市役所などの第3者機関7から取得し、各加入者回線2に固有の情報として格納できる。
【0023】
また、加入者回線データベース部4−1には、加入者回線2ごとに、各加入者回線2に係る加入者が指定するサービス、当該加入者のクレジット番号または銀行口座、当該加入者が設定した広告などの表示範囲などの、各加入者の端末1が各加入者回線2を介してサービス提供者のサーバ6とやりとりする情報を、各加入者回線2に固有の情報として、格納できる。
【0024】
さらに、加入者回線データベース部4−1が格納するデータは、市役所などの第3者機関からネットワーク網5を介して、オンラインあるいはオフラインで更新できる。
【0025】
認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−1が格納する情報を利用して、サービス提供者のサーバ6と加入者の端末1との間で、各種サービスを中継する。
【0026】
すなわち、認証処理部4−2は、ある加入者に加入者回線2を介してアクセスされたサービス提供者のサーバ6から、当該加入者に関する情報を送信するように依頼される。
【0027】
送信を依頼された認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−1に照会して、当該加入者が利用する加入者回線2に固有の情報を取得し、これを依頼したサービス提供者のサーバ6に送信する。
【0028】
あるいは、認証処理部4−2は、ある加入者に加入者回線2を介してアクセスされたサービス提供者のサーバ6から、当該加入者に関する情報を認証するように依頼される。
【0029】
認証するように依頼された認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−1に照会して、当該加入者が利用する加入者回線2に固有の情報を取得し、この取得した情報を用いてサービス提供者のサーバ6から送信され認証を依頼された事項をチェックし、その結果をサービス提供者のサーバ6に通知する。
【0030】
認証処理部4−2が加入者回線データベース部4−1に対して行う照会は、ハードウェアを用いて物理的に、または、ソフトウェアを用いて論理的に行われる。
【0031】
ハードウェアを用いて物理的に照会する方法としては、たとえば、加入者回線データベース部4−1に複数の記憶手段を設け、各記憶手段に各加入者回線2に固有の情報をそれぞれ記憶させ、この各記憶手段と認証処理部4−2における各加入者回線2とを、それぞれ電気的に接続する方法が考えられる。
【0032】
また、ソフトウェアを用いて照会する方法としては、たとえば、加入者回線データベース部4−1に、加入者回線2を識別する番号(以下、「加入者回線識別番号」という。)と加入者回線2に固有の情報とを対応付けて格納し、認証処理部4−2が、加入者回線識別番号を加入者回線データベース部4−1に送信した場合に、これを受信した加入者回線データベース部4−2が、記憶手段から、加入者回線識別番号に対応する情報を抽出し、これを認証処理部4−2へ送信するという方法が考えられる。
【0033】
図3は、本通信システム例の動作フローを示す図である。
加入者の端末1により加入者回線2を介してアクセスされた認証処理部4−2は、当該認証処理部4−2に登録されているサービス提供者の一覧を加入者の端末1へ送信する。
【0034】
認証処理部4−2から送信されたサービス提供者の一覧を端末1で受信した加入者は、この一覧に記載されたサービス提供者、またはこの一覧に記載されていないサービス提供者(以下、「他のサービス提供者」という。)を選択する。
加入者が上記一覧に記載されたサービス提供者を選択した場合には、認証処理部4−2は、加入者の端末1と選択されたサービス提供者のサーバ6との間におけるデータを中継する。
【0035】
加入者の端末1は、サービス提供者のサーバ6と、認証処理部4−2を挟んでデータを送受信する。
認証処理部4−2は、データの送受信を中継している際に、サービス提供者のサーバ6から、当該サーバ6とデータをやりとりしているある加入者に関する情報(たとえば、加入者の氏名や住所など)を、送信するように依頼される。
【0036】
送信するように依頼された認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−1に照会して、当該加入者が利用する加入者回線2に固有の情報を取得し、これを依頼したサービス提供者のサーバ6に送信する。
【0037】
他方、加入者が他のサービス提供者を選択した場合には、加入者の端末1と選択された他のサービス提供者のサーバ6との間におけるデータの送受信を中継する。
【0038】
加入者の端末1は、他のサービス提供者のサーバ6と、認証処理部4−2を挟んでデータを送受信する。
加入者の端末1が、他のサービス提供者のサーバから、認証を要する事項の入力を依頼された場合には、加入者は、認証を要する事項を当該他のサービス提供者のサーバが提供するサイトにおいて自ら入力するか、認証を要する事項の提供を認証処理部4−2に依頼するかする。
【0039】
加入者が他のサービス提供者のサーバが提供するサイトにおいて認証を要する事項を自ら入力しない場合には、他のサービス提供者のサーバが、認証を要する事項の送信を認証処理部4−2に依頼する。
【0040】
加入者が、他のサービス提供者のサーバが提供するサイトにおいて認証を要する事項を自ら入力した場合には、当該他のサービス提供者のサーバは、認証処理部4−2に対して、入力された認証を要する事項を送信し、この事項の認証を依頼する。
【0041】
他のサービス提供者のサーバから認証の依頼を受けた認証処理部4−2は、他のサービス提供者のサーバから送信された認証を要する事項を受信し、加入者回線データベース部4−1に照会して、当該加入者が利用する加入者回線2に固有の情報を取得し、取得した情報を用いて受信した認証を要する事項をチェックし、その結果を他のサービス提供者のサーバへ通知する。
【0042】
加入者の端末1は、サービス提供者のサーバ6または他のサービス提供者のサーバに対して、上記のほかにさらなるデータを要求する場合には、再度、認証処理部4−2から送信されるサービス提供者の一覧を受信する。他方、加入者の端末1は、上記のほかにさらなるデータを要求しない場合には、ネットワーク網5へのアクセスを終了する。
【0043】
以上説明した本通信システム例の適用例としては、たとえば、以下のようなものが考えられる。
[本通信システム例の第1の適用例]
第1の適用例は、入会の際に住所確認が必要な会員サービスヘの入会手続きである。
【0044】
この第1の適用例において、加入者は、端末1から、加入者回線2、認証処理部4−2、ネットワーク網5を介して、会員サービスを行っているサービス提供者のサーバ6にアクセスする。
アクセスされたサーバ6は、会員サービスの入会申し込みをした加入者の住所確認を行う。
【0045】
すなわち、加入者が、上記会員サービスへの入会申し込みを開始した場合、サービス提供者のサーバ6は、認証処理部4−2に、当該加入者の住所を示す情報の送信を依頼する。また、加入者が、サーバ6が提供するサイトにおいて当該住所を入力した場合には、サーバ提供者のサーバ6は、入力された住所の認証を、認証処理部4−2に依頼する。
【0046】
住所を示す情報の送信、または住所の認証を依頼された認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−2に照会して、前記加入者に係る加入者回線に固有の情報(すなわち、当該加入者の住所)を取得し、これをサーバ6に送信、または、取得した住所を用いてサーバ6から送信された住所をチェックしその結果をサーバ6へ送信する。
【0047】
したがって、第1の適用例によれば、加入者は、住所確認が必要な会員サービスの入会手続きを、オンラインで即時に行うことができる。
また、サービス提供者は、会員サービスの利用を、加入者回線を介したアクセスに限定することにより、信頼性の高いサービスを実現できる。
【0048】
なお、第1の適用例によれば、レンタルCD店やレンタルビデオ店などの店舗での入会手続きを、オンラインで代替できる。
[本通信システム例の第2の適用例]
第2の適用例は、地域を限定したサービスの提供である。
第2の適用例において、加入者は、端末1から、加入者回線2、認証処理部4−2、ネットワーク網5を介して、たとえば、地方自治体のサーバ6にアクセスする。
【0049】
加入者にアクセスされた地方自治体のサーバ6は、認証処理部4−2に対し、加入者が利用している端末1の位置(たとえば、加入者の住所)を示す情報の送信を依頼する。また、加入者が、サーバ6が提供するサイトにおいて当該住所を入力した場合には、サーバ提供者のサーバ6は、入力された住所の認証を、認証処理部4−2に依頼する。
【0050】
住所を示す情報の送信、または住所の認証を依頼された認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−2に照会して、前記加入者に係る加入者回線に固有の情報(すなわち、当該加入者の住所)を取得し、これをサーバ6に送信、または、取得した住所を用いてサーバ6から送信された住所をチェックしその結果をサーバ6へ送信する。
【0051】
以上のようにして、加入者の住所を受信した地方自治体のサーバ6は、この住所が自己の管轄に属するものであれば、地域限定の情報を加入者の端末1へ送信する。他方、受信した住所が自己の管轄に属さない場合には、地域限定の情報を利用できない旨の情報を端末1へ送信する。
【0052】
[本通信システム例の第3の適用例]
第3の適用例は、電子投票である。
本実施の形態に係る認証処理部4−2は、加入者の住所などを認証できる。
【0053】
したがって、本通信システム例を電子投票に適用すれば、他者による投票代行のような行為を排除できる。
なお、本通信システム例を電子投票に適用した場合、加入者回線対応データベース部が格納する情報を、市役所などの公的機関と連携して更新することにより、投票のレベルに応じて、認証度のレベルを設定することができる。
【0054】
[本通信システム例の第4適用例]
第4適用例は、出前などの配送サービスである。
第4の適用例において、加入者が、端末1、加入者回線2、ネットワーク網5を介して、そば屋のサーバ6にアクセスし、オンラインでそばを注文した場合、そば屋のサーバ6は、認証処理部4−2に対し、当該加入者回線を利用する加入者の住所を示す情報の送信を依頼する。また、加入者が、サーバ6が提供するサイトにおいて当該住所を入力した場合には、そば屋のサーバ6は、入力された住所の認証を、認証処理部4−2に依頼する。
【0055】
住所を示す情報の送信、または住所の認証を依頼された認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−2に照会して、前記加入者に係る加入者回線に固有の情報(すなわち、当該加入者の住所)を取得し、これをサーバ6に送信、または、取得した住所を用いてサーバ6から送信された住所をチェックしその結果をサーバ6へ送信する。
【0056】
したがって、本通信システム例によれば、そば屋は、いたずら電話などの誤情報によって、誤った場所にそばを出前するなどの無効作業なくすことができ、業務効率の向上を図ることができる。
【0057】
[本通信システム例の第5の適用例]
第5の適用例は、オンライン販売側が、加入者回線の契約者(すなわち、加入者)として、本通信システム例を利用する場合である。
オンライン販売側は、自己の所在地などの情報を、端末1、加入者回線2、認証処理部4−2、ネットワーク網5を介して、他の加入者の端末に配信する。
【0058】
認証処理部4−2は、加入者回線データベース部4−1に照会して、オンライン販売側が利用する加入者回線2に固有の情報を取得し、これを上記配信される情報に付加する。
【0059】
したがって、他の加入者は、オンライン販売側の信用情報を、認証処理部4−2が付加した情報に基づいて判断できる。この場合、加入者回線データベース部4−1が付加する、オンライン販売側が利用する加入者回線2に固有の情報としては、たとえば、信用格付け機関の評価情報などが考えられる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、銅線や光ファイバなどの加入者回線に固有の情報である、加入者回線の契約者の氏名や住所、加入者回線が敷設されている加入者宅の地理的な位置などをオンラインでの認証に利用できる。
【0061】
したがって、本発明によれば、ネットワーク網で懸念される偽名や偽情報などを排除できるため、ネットワーク網を介した手続きなどの信頼性および利便性を大幅に向上できる。
【0062】
また、本発明によれば、市役所などの他の第3者機関のデータ、各加入者が各加入者回線を介してサービス提供者とやりとりする情報を、加入者回線に固有の情報として、認証に利用できる。
【0063】
したがって、本発明によれば、ネットワーク網を介した手続きなどの利便性を大幅に向上できる。
さらには、本発明によれば、加入者回線に固有の情報として、加入者回線が敷設されている加入者宅の地理的な位置を認証できる。
【0064】
したがって、本発明によれば、サービス提供者は、認証された加入者宅の地理的情報を用いることにより、加入者に提供するサービスを絞り込む込むことができるため、加入者に対して地域に密着したサービスを効率的に提供できる。
【0065】
よって、本発明によれば、ネットワーク網の利用を拡大できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る認証装置を用いた通信システム例を示す図である。
【図2】加入者回線データベース部4−1に格納される情報の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る認証装置を用いた通信システム例の動作フローを示す図である。
【図4】従来の認証方法を示す図である。
【符号の説明】
1 加入者の端末
2 加入者回線
3 加入者回線収容装置
4 認証装置
4−1 認証処理部
4−2 加入者回線データベース部
5 ネットワーク網
6 サービス提供者のサーバ
7 市役所などの第3者機関
Claims (5)
- 複数の加入者の端末がサービス提供者のサーバと各加入者回線を介してそれぞれ通信するネットワーク網における認証装置であって、
前記各加入者回線の契約者(以下、加入者回線の契約者を「加入者」という。)の氏名や住所、各加入者回線が敷設されている加入者宅の地理的な位置(たとえば、緯度・経度など)などの情報を、前記各加入者回線に固有の情報として格納する加入者回線データベース部と、当該加入者回線データベース部が格納する情報を利用して、前記サービス提供者のサーバと前記加入者の端末との間で、各種サービスを中継する認証処理部と、を備え、
前記認証処理部は、前記サービス提供者のサーバから、ある加入者に関する情報の送信を依頼された場合に、前記加入者回線データベース部に照会して、当該加入者が利用する前記加入者回線に固有の情報を取得し、当該取得した情報を当該依頼したサービス提供者のサーバに送信する、
ことを特徴とする認証装置。 - 複数の加入者の端末がサービス提供者のサーバと各加入者回線を介してそれぞれ通信するネットワーク網における認証装置であって、
前記各加入者回線の契約者(以下、加入者回線の契約者を「加入者」という。)の氏名や住所、各加入者回線が敷設されている加入者宅の地理的な位置(たとえば、緯度・経度など)などの情報を、前記各加入者回線に固有の情報として格納する加入者回線データベース部と、当該加入者回線データベース部が格納する情報を利用して、前記サービス提供者のサーバと前記加入者の端末との間で、各種サービスを中継する認証処理部と、を備え、
前記認証処理部は、前記サービス提供者のサーバから、ある加入者に関する情報の認証を依頼された場合に、前記加入者回線データベース部に照会して、当該加入者が利用する前記加入者回線に固有の情報を取得し、当該取得した情報を用いて前記サービス提供者のサーバから送信され認証を依頼された事項をチェックし、当該チェックした結果を当該依頼したサービス提供者のサーバに通知する、ことを特徴とする認証装置。 - 前記加入者回線データベース部は、前記各加入者回線に係る加入者と同居している者の氏名や生年月日などの情報を、前記ネットワーク網を介して市役所などの第3者機関から取得し、当該取得した情報を、前記加入者回線ごとに、前記各加入者回線に固有の情報として格納することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の認証装置。
- 前記加入者回線データベース部は、前記各加入者回線に係る加入者が指定するサービスや、当該加入者のクレジット番号または銀行口座や、当該加入者が設定した広告などの表示範囲などの、前記各加入者の端末が前記各加入者回線を介して前記サービス提供者のサーバとやりとりする情報を、前記加入者回線ごとに、前記各加入者回線に固有の情報として格納することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の認証装置。
- 前記加入者回線データベース部が格納するデータは、市役所などの第3者機関から、前記ネットワーク網を介してオンラインあるいはオフラインで更新されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の認証装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007329783A (ja) * | 2006-06-09 | 2007-12-20 | Hitachi Ltd | 受信装置及び中継装置 |
JP2013011933A (ja) * | 2011-06-28 | 2013-01-17 | Yahoo Japan Corp | 情報処理装置及び方法 |
JP2014238664A (ja) * | 2013-06-06 | 2014-12-18 | 日本電信電話株式会社 | ネットワークにおける端末認証方法及びシステム |
-
2002
- 2002-05-31 JP JP2002159333A patent/JP2004005146A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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