JP2004004740A - 液晶セルの検査方法および検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】検査効率を向上した液晶セルの検査装置を提供する。
【解決手段】液晶セル体の液晶セルを順次複数の表示パターンで検査する。液晶セルが不良品でないと判断された場合、完全良品でないとされた場合の以後の検査が不要な場合には、制御手段12によりこの液晶セルの表示部91〜94のいずれかに検査用画像パターンとは異なる所定の固定パターンを表示させる。以後の検査の必要がない不良品あるいは完全良品をそのことが分かった状態で所定の固定パターンを表示させることにより、その検査が不要な液晶セルの検査を確実に停止することができ、検査の効率が向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】液晶セル体の液晶セルを順次複数の表示パターンで検査する。液晶セルが不良品でないと判断された場合、完全良品でないとされた場合の以後の検査が不要な場合には、制御手段12によりこの液晶セルの表示部91〜94のいずれかに検査用画像パターンとは異なる所定の固定パターンを表示させる。以後の検査の必要がない不良品あるいは完全良品をそのことが分かった状態で所定の固定パターンを表示させることにより、その検査が不要な液晶セルの検査を確実に停止することができ、検査の効率が向上する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の液晶セルが1枚に形成されている液晶セル体のそれぞれの液晶セルを検査する検査方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話の普及、拡大に伴って対角約5cm程度の液晶表示装置の生産数が増加している。この液晶表示装置には、高精細化に伴い周知の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)駆動方式の液晶セルが多く用いられている。
【0003】
そして、このような携帯電話や携帯情報端末向けのディスプレイでは液晶セルのサイズが対角約5cm前後であるため1枚のガラス基板から切り出せる数量は通常のパーソナルコンピュータ向けの液晶表示装置と比較してかなり多くなる。たとえば、400mm×500mmのガラス基板から切り出せる液晶セルの数量は、パーソナルコンピュータなどの対角約25cmだと4枚程度であるのに対し、携帯電話などの対角約5cmだと90枚以上取り出せる。
【0004】
また、通常は、2枚のガラス基板を貼り合わせた後に、それぞれの液晶セルのサイズに切り出し、1つ1つの液晶セルに液晶を注入し、液晶を注入した注入口を封止し、2枚のガラス基板の両面に偏光板を貼り付け、その後検査している。
【0005】
この検査は、液晶セルに駆動信号を印加して画像パターンを表示させ、目視にて欠陥を検出するものである。そして複数のモードの欠陥を確実に検出するため、ひとつの液晶セルに様々な画像パターンを表示させる必要がある。
【0006】
ところで、ガラス基板からの取り出す液晶セルの数量が多くなるとラインの装置の処理能力が不足するため、液晶の注入から偏光板の貼り付けおよび検査までを液晶セル1枚毎にではなく数枚同時に短冊状の液晶セル体として処理している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、複数の液晶セルが短冊状に液晶セル体に含まれているため、複数の画像パターンを表示させる検査工程のあるステップで不良と判断されたものも含めて、全ての液晶セルを区別なく検査すると、1回でも不良と判断された液晶セルは不良品であるので、その後の検査は不要であるにもかかわらず、不良品のセルも他の液晶セルと一緒に次のステップの検査が行われるため検査効率が向上しない問題を有している。
【0008】
また、この目視による検査に先立って、画像処理装置を用いた自動検査が実施されることもあり、液晶セルを組み立てる前に薄膜トランジスタ基板上の駆動配線の電気的欠陥などを検出するアレイテストも行なわれる。
【0009】
これら前工程の検査において、明らかに良品あるいは不良品と判断された液晶セルも他の液晶セルと一緒に目視検査工程に投入されると、やはり検査効率は向上しない。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、検査効率を向上した液晶セルの検査方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置の検査方法は、複数の液晶セルが連結された液晶セル体を駆動制御する検査手段に前記液晶セル体を載置し、制御手段から前記検査手段に制御信号を送出して前記液晶セルの各々に所定のテスト画像パターンを表示させて欠陥検査する第1の検査ステップと、この第1の検査ステップにおける各々の液晶セルの検査結果を良否判別データとして前記制御手段に入力する入力ステップと、前記制御手段から前記良否判別データに応じた制御信号を送出し、特定種別の良否判別データの前記液晶セルに固定表示パターンを表示させて検査を停止するとともに他の種別の良否判別データの前記液晶セルに前記所定のテスト画像パターンとは異なるテスト画像パターンを表示させて欠陥検査する第2の検査ステップとを具備するもので、第1の検査ステップで制御手段から液晶セル体が載置された検査手段に制御信号を送出して液晶セルの各々に所定のテスト画像パターンを表示させて欠陥検査し、この第1の検査ステップにおける各々の液晶セルの検査結果を入力ステップで良否判別データとして制御手段に入力し、第2の検査ステップで制御手段から良否判別データに応じた制御信号を送出し、特定種別の良否判別データの液晶セルに固定表示パターンを表示させて検査を停止するとともに他の種別の良否判別データの液晶セルに所定のテスト画像パターンとは異なるテスト画像パターンを表示させて欠陥検査するので、検査が不要な液晶セルには固定表示パターンが表示されるため、検査の効率を向上させる。
【0012】
また、本発明の液晶セルの検査方法は、複数の液晶セルが連結された液晶セル体のシリアルナンバを検知する検知ステップと、記憶装置に蓄積された前記シリアルナンバの液晶セル体に含まれる液晶セル毎の良否判別データを取得する読み取りステップと、前記液晶セル体を駆動制御する検査手段に前記液晶セル体を載置し、制御手段から前記検査手段に前記良否判別データに応じた制御信号を送出し、特定種別の良否判別データの前記液晶セルに固定表示パターンを表示させて検査を停止するとともに他の種別の良否判別データの前記液晶セルに所定のテスト画像パターンを表示させて欠陥検査する検査ステップとを具備するもので、検知ステップで複数の液晶セル体のシリアルナンバを検知し、読み取りステップで記憶装置に蓄積されたシリアルナンバの液晶セル体に含まれる液晶セル毎の良否判別データを取得し、検査ステップで、制御手段から液晶セル体が載置された検査手段に良否判別データに応じた制御信号を送出し、特定種別の良否判別データの液晶セルに固定表示パターンを表示させて検査を停止するとともに他の種別の良否判別データの前記液晶セルに所定のテスト画像パターンを表示させて欠陥検査するので、検査が不要な液晶セルには固定表示パターンが表示されるため、検査の効率を向上させる。
【0013】
さらに、本発明の液晶セルの検査装置は、複数の液晶セルが連結された液晶セル体を駆動制御する検査手段と、この検査手段に前記液晶セル体の駆動制御信号を生成する制御信号を送出する制御手段と、この制御手段に各々の前記液晶セルの良否判別データを入力する入力手段とを具備し、前記制御手段は前記良否判別データの種別に応じて異なる駆動制御信号を生成する制御信号を送出するもので、入力手段で制御手段に各々の液晶セルの良否判別データを入力し、制御手段は良否判別データの種別に応じて異なる駆動制御信号を生成する制御信号を送出するので、検査が不要な液晶セルには異なる制御信号で異なる表示ができるため、検査の効率を向上させる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態の液晶セルの検査装置を図面を参照して説明する。
【0015】
まず、検査対象となる液晶セル体1について説明すると、図3に示すように、液晶セル2が1列で複数配設され、これら液晶セル2の一端側には、液晶セル2の駆動制御信号が印加されるアウターリードボンディングパッド3が形成され、短冊型の液晶セル体1が形成されている。また、この液晶セル体1には、他の液晶セル体1と識別するためのシリアルナンバが画像認識可能なパターンとして付与されている。
【0016】
また、図1は本実施例の液晶セルの検査装置のブロック図を示し、図2はその概観図を示している。そして、この図1および図2に示す液晶セルの検査装置5は、図1に示すように、検査装置本体6を有しており、検査装置本体6には液晶セル体1を受け入れて検査する検査手段としての液晶セル検査部7が接続されている。さらに、この液晶セル検査部7の筐体の前面に表示面を向けて液晶セル体1がローティングされ、検査員はこれを直接目視により検査する。
【0017】
さらに、検査装置本体6は、前面に表示手段としての表示装置8が設けられ、この表示装置8は液晶セル体1の液晶セル2に対応して、4つの表示部91〜94を有している。また、これら表示装置8の表示部91〜94に対応して検査結果により手動で不良品あるいは完全良品であることなどを入力するたとえば検査結果をモニタするディスプレイを兼ねたタッチパネルを有する入力手段11が設けられている。
【0018】
また、検査装置本体6内には、液晶セル検査部7に制御信号を送出する制御手段12を備えている。
【0019】
そして、液晶セル検査部7は、液晶セル体1に駆動制御信号を印加するプローブユニット15と、このプローブユニット15に液晶セル2の駆動制御信号を供給する液晶セル駆動制御回路16を有している。さらに、後述するように画像処理装置やアレイテスタ等前工程の検査装置と連動させるような場合のために、シリアルナンバ検知手段17を備えることもできる。
【0020】
また、制御手段12としてはハードディスクなどの記憶装置を有する周知のパーソナルコンピュータを用いることができ、プローブユニット15としては、個々の液晶セルのアウターリードボンディングパッド3に接触して駆動制御信号を供給する触針を有する周知のプローブユニットを用いることができ、シリアルナンバ検知手段17としてはCCDカメラなどの光学ユニットと画像処理手段を備えた周知の画像処理装置を用いることができる。
【0021】
さらに、液晶セル駆動制御回路16は、制御手段12から入力される制御信号に応じて、液晶セル2の駆動を制御するための水平同期信号、垂直同期信号および画像データ信号などの周知の制御信号を生成し、プローブユニット15を介して液晶セル2に出力する。
【0022】
また、液晶セルの検査装置5には、外部記憶装置であるFTPサーバ21が接続され、このFTPサーバ21は画像処理検査装置またはアレイテスタ22に接続されている。
【0023】
次に、上記液晶セルの検査装置5を用いた検査方法の一例を図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0024】
まず、液晶セル体1をプローブユニット15上に載置する。
【0025】
そして、用意されたm種類、Y=1として、たとえば20種類の検査用表示パターンの第1の検査ステップとなる1番目の種類の表示パターンを選択する(ステップ1)。
【0026】
まず、X=1として(ステップ2)、n枚の液晶セル2が連ねられた液晶セル体1の1番目の液晶セル1を選択し、X番目の液晶セル2のデータを読み込み(ステップ3)、この液晶セル2が不良品か否かを判断する(ステップ4)。
【0027】
そして、ステップ4で不良品でないと判断されると、制御手段12は、ステップ1およびステップ2で選択された情報に基づいて制御信号を液晶セル駆動制御回路16に出力し、液晶セル駆動制御回路16から液晶セルに内蔵される周辺駆動回路に駆動制御信号が供給されて、1番目の液晶セルが最初の、たとえばカラーバーパターンなどの画像パターンを表示し(ステップ5)、X=nか否かを判断する(ステップ6)。
【0028】
次に、ステップ6でX=nではないと判断されると、X=X+1として(ステップ7)、ステップ3に戻り、ステップ5で2枚目の液晶セルに同じ画像パターンを表示させる。これを繰り返して、n枚の液晶セル全てに同じ画像パターンを表示させる。
【0029】
そして、検査員は、最初の液晶セルから順に目視検査を実施し、欠陥の有無を判断する(ステップ8)。また、ステップ8で欠陥があるとされると、欠陥のみつかった液晶セル2の番号を入力手段11上で指定する(ステップ9)。これにより、制御手段12にその液晶セル2が不良である旨の良否判別データが入力され、制御手段12の内部のハードディスクなどの記憶装置にそのデータが蓄積される。
【0030】
次に、Y=mか否かを判断し(ステップ10)、ステップ10でY=mでないとされると、Y=Y+1として(ステップ11)、二番目の画像パターンを選択する。そして、再びステップ2に戻り1番目の液晶セルを選択し第2の検査ステップに移る。
【0031】
続いて、制御手段12はステップ3で1番目の液晶セル2の良否判別データを内蔵のハードディスクから読み出す。制御手段12はこのデータが不良品を示すデータか否かをステップ4で判別し、不良品を示すデータである場合は、たとえば黒表示などの所定の固定表示パターンを生成するための制御信号を選択し、液晶セル駆動制御回路16に送出し、対応する液晶セル2を黒表示すなわち非表示の状態にする(ステップ12)。
【0032】
一方、不良品を示すデータでない液晶セル2に対しては、制御手段12は2番目の検査用画像パターンを生成するための制御信号を選択し、液晶セル駆動制御回路16に送出する。
【0033】
このように、制御手段12は読み取った良否判別データに応じて、継続して検査する液晶セルには次の検査パターンを生成するための制御信号を選択し、次の検査が不要な液晶セルには固定表示パターンを生成するための制御信号を選択する。なお、この制御手段12の内部の選択動作自体は、通常の情報処理技術を用いうるものであり、当業者が適宜好適な処理方法を選択できる。
【0034】
これらのステップをn枚目の液晶セルまで繰り返す。
【0035】
これにより、1種類目の画像パターンの検査で不良と判断された液晶セルには2番目の検査用画像パターンは表示されず、黒表示などの所定の固定表示パターンが表示され、検査員はその液晶セルが不良品であることを容易に判別できる。したがって、検査員は2種類目の画像パターンを用いた第2の検査ステップにおいて、その前の第1の検査ステップで不良と判断された液晶セルの検査をスキップ、いわゆる検査停止し、同じ液晶セル体1の中の残りの液晶セル2のみを検査でき、検査効率を大幅に向上できる。
【0036】
そして、ステップ10でY=m、すなわち最後の種類の表示パターンまで検査したか否かを判断し、Y=m、この場合にはY=20に到達すると、検査結果をセーブし(ステップ13)、検査結果を出力する(ステップ14)。
【0037】
なお、いずれかの第nの検査ステップ(Y=m)で不良と判断された液晶セルは、第nの検査ステップ、すなわちY+1以降の検査ステップは固定表示である黒表示のままとなっており、この液晶セル2の検査は検査員によりスキップされる。
【0038】
このように、本実施の形態の検査方法によれば、前の検査ステップで不良と判断された液晶セルの検査を停止し、引き続き検査が必要な液晶セル2のみで検査を継続することが液晶セル2の点灯状態を一瞥するだけで容易に可能となるため、検査効率を大幅に向上できた。
【0039】
次に、他の実施の形態の検査方法を図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0040】
この実施の形態の検査方法は、画像処理検査やアレイテストなど、目視検査工程に先立つ前工程の検査結果に基づいて、検査員が目視検査する必要のない液晶セル2を検査せず、検査の必要のある液晶セル2を容易に判別して検査する方法である。
【0041】
なお、この画像処理検査は、上述した目視による検査と同じ検査用画像パターンをプローブユニット15を用いて液晶セル2を駆動し表示させ、周知のCCDカメラと画像処理手段を用いて自動的に表示欠陥の有無を検出する工程であり、市販の画像処理検査装置を用いることができる。この画像処理検査工程では、全く表示欠陥のない完全良品か、または明らかな不良品を示す欠陥モードであるかを識別する。そして、どちらでもない、いわゆるグレー品の液晶セル、完全良品、不良品を識別する良否判別データを生成する。たとえば液晶セル2の表示面に除去可能なごみが付着したような、本来不良品ではない画像パターンが検出されたときは、グレー品を示す良否判別データを生成する。
【0042】
この良否判別データの生成自体は、通常の情報処理技術を用いるものであり、当業者が適宜好適な処理方法を選択することができる。
【0043】
また、アレイテストは、プローブユニットを用いてアレイ基板となる薄膜トランジスタ基板の駆動配線に駆動信号を印加し、電気的な出力を検知することで薄膜トランジスタ基板の電気的な欠陥の有無を検出する工程であり、市販のアレイテスタを用いることができる。このアレイテスト工程では欠陥が検出された液晶セルと欠陥が検出されないグレー品の液晶セル2を識別する良否判別データを生成する。
【0044】
この前工程の検査結果は、個々の液晶セル毎の良否判別データとしてその液晶セル体1を特定するシリアルナンバとともに図1に示すFTPサーバ21に蓄積されている。
【0045】
まず、液晶セル体1を液晶セル検査部7に挿入し、シリアルナンバ検知手段17を用いて液晶セル体1のシリアルナンバを検知する検知ステップをし(ステップ21)、制御手段12に伝送する。そして、制御手段12は、入力手段11経由でFTPサーバ21からステップ21で読み取る読み取りステップをし、この読み取られたシリアルナンバに該当するシリアルナンバの液晶セル体1の良否判別データを吸い上げ、内蔵するハードディスク上に保存する(ステップ22)。
【0046】
そして、図4に示す実施の形態と同様にして、Y=1とし(ステップ23)、1種類目の検査用画像パターンを選択し、1番目の液晶セル2を選択する(ステップ24)。そして、制御手段12は内蔵するハードディスクからこの1番目の液晶セルの良否判別データを読み出す(ステップ25)。
【0047】
また、制御手段12は、この読み出した液晶セル2の良否判別データが不良品を示すデータであるか否かを確認し(ステップ26)、不良品でない場合は良否判別データが完全良品を示すデータであるか否かを確認し(ステップ27)、完全良品でもない場合に1種類目の検査用画像パターンを生成するための制御信号を液晶セル駆動制御回路16に送出し、Y番目のパターンを表示させる(ステップ28)。一方、良否判別データが不良品または完全良品を示すデータであった場合、たとえば黒表示などの所定の固定表示パターンを生成するための制御信号を選択し、液晶セル駆動制御回路16に送出し、黒表示としていわゆる非表示とする(ステップ29)。
【0048】
そして、X=nか否かを判断し(ステップ30)、ステップ30でX=nではないと判断されると、X=X+1とし(ステップ31)、ステップ25に戻り同様の処理をn番目の液晶セル2に到達するまで繰り返す。また、検査員は、最初の液晶セル2から順に目視検査を実施し、欠陥の有無を判断する(ステップ32)。このとき、前工程で完全良品あるいは明らかな不良品と判断され、目視検査の必要のない液晶セルには1番目の検査用画像パターンは表示されずたとえば黒表示の所定の固定表示パターンとなり、検査員はその液晶セル2が不良品であることを容易に判別することができる。したがって、検査員は前工程で不良と判断された液晶セルの検査をスキップ、いわゆる検査停止し、同じ液晶セル体の中の残りの液晶セルのみの検査でき、検査効率を大幅に向上できる。
【0049】
さらに、Y=mか否かを判断し(ステップ33)、ステップ33でY=mでないと判断されると、Y=Y+1として(ステップ34)、ステップ24に戻り、m番目の表示パターンに到達するまで検査を繰り返し、ステップ33でY=m、すなわちm番目の表示パターンに到達したと判断されると、検査結果をセーブし(ステップ35)、FTPサーバ21に出力して(ステップ36)終了する。
【0050】
このように、本実施の形態の検査方法によれば、別装置を用いた検査ステップで不良と判断された液晶セル2の検査を停止し、引き続き検査が必要な液晶セル2のみ検査を継続することが液晶セル2の点灯状態を一瞥するだけで容易に可能となるため、検査効率を大幅に向上させることができた。
【0051】
なお、本実施の形態において、必ずしもアレイテスト工程と画像処理検査工程の両方の良否判別データを必要とするものではなく、いずれか一方のみでもよい。
【0052】
また、ステップ32の欠陥検査ステップに代えて、図4に示す実施の形態のステップ9およびステップ10の方法を用いてもよい。これにより別装置による検査結果と目視検査工程における前の検査ステップの結果の双方を次の画像パターンによる検査ステップにフィードバックすることができ、より一層検査効率を向上できる。
【0053】
たとえば液晶セル体1に液晶セル2を13個有するものについて検査をしたところ、従来、液晶セル2を1つ1つ切り離した後に検査した場合は液晶セル2を600個/日のペースでしか検査できなかったものが、3500個〜5000個/日のペースで検査できるようになり、飛躍的に検査量が増加した。
【0054】
なお、上記実施の形態の構成は本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。制御手段12などの各々のハードウェア資源は、当業者にとって周知のものを用いることができる。また、検査対象も薄膜トランジスタ液晶セルに限らず、単純マトリクス型液晶セルの検査に適用することも可能である。さらに、液晶セル体1に含まれる液晶セル2の数、検査用画像パターンとは異なる所定の固定表示パターンも上述の実施の形態に限られるものではない。
【0055】
【発明の効果】
本発明は、液晶セル体の複数の液晶セルのうち検査が不要な液晶セルに検査用画像パターンとは異なる所定の固定表示パターンを表示させて以降の検査を停止し、検査が必要な液晶セルのみを点灯させて検査することにより、検査員が検査不要なセルを容易に識別できるため、検査の効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の液晶セルの検査装置のブロック図である。
【図2】同上液晶セルの検査装置の概観図である。
【図3】同上液晶セル体を示す説明図である。
【図4】同上検査方法を示すフローチャートである。
【図5】同上他の実施の形態の検査方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 液晶セル体
2 液晶セル
5 液晶セルの検査装置
7 検査手段としての液晶セル検査部
11 入力手段
12 制御手段
17 シリアルナンバ検知手段
21 記憶装置としてのFTPサーバ
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の液晶セルが1枚に形成されている液晶セル体のそれぞれの液晶セルを検査する検査方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話の普及、拡大に伴って対角約5cm程度の液晶表示装置の生産数が増加している。この液晶表示装置には、高精細化に伴い周知の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)駆動方式の液晶セルが多く用いられている。
【0003】
そして、このような携帯電話や携帯情報端末向けのディスプレイでは液晶セルのサイズが対角約5cm前後であるため1枚のガラス基板から切り出せる数量は通常のパーソナルコンピュータ向けの液晶表示装置と比較してかなり多くなる。たとえば、400mm×500mmのガラス基板から切り出せる液晶セルの数量は、パーソナルコンピュータなどの対角約25cmだと4枚程度であるのに対し、携帯電話などの対角約5cmだと90枚以上取り出せる。
【0004】
また、通常は、2枚のガラス基板を貼り合わせた後に、それぞれの液晶セルのサイズに切り出し、1つ1つの液晶セルに液晶を注入し、液晶を注入した注入口を封止し、2枚のガラス基板の両面に偏光板を貼り付け、その後検査している。
【0005】
この検査は、液晶セルに駆動信号を印加して画像パターンを表示させ、目視にて欠陥を検出するものである。そして複数のモードの欠陥を確実に検出するため、ひとつの液晶セルに様々な画像パターンを表示させる必要がある。
【0006】
ところで、ガラス基板からの取り出す液晶セルの数量が多くなるとラインの装置の処理能力が不足するため、液晶の注入から偏光板の貼り付けおよび検査までを液晶セル1枚毎にではなく数枚同時に短冊状の液晶セル体として処理している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、複数の液晶セルが短冊状に液晶セル体に含まれているため、複数の画像パターンを表示させる検査工程のあるステップで不良と判断されたものも含めて、全ての液晶セルを区別なく検査すると、1回でも不良と判断された液晶セルは不良品であるので、その後の検査は不要であるにもかかわらず、不良品のセルも他の液晶セルと一緒に次のステップの検査が行われるため検査効率が向上しない問題を有している。
【0008】
また、この目視による検査に先立って、画像処理装置を用いた自動検査が実施されることもあり、液晶セルを組み立てる前に薄膜トランジスタ基板上の駆動配線の電気的欠陥などを検出するアレイテストも行なわれる。
【0009】
これら前工程の検査において、明らかに良品あるいは不良品と判断された液晶セルも他の液晶セルと一緒に目視検査工程に投入されると、やはり検査効率は向上しない。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、検査効率を向上した液晶セルの検査方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置の検査方法は、複数の液晶セルが連結された液晶セル体を駆動制御する検査手段に前記液晶セル体を載置し、制御手段から前記検査手段に制御信号を送出して前記液晶セルの各々に所定のテスト画像パターンを表示させて欠陥検査する第1の検査ステップと、この第1の検査ステップにおける各々の液晶セルの検査結果を良否判別データとして前記制御手段に入力する入力ステップと、前記制御手段から前記良否判別データに応じた制御信号を送出し、特定種別の良否判別データの前記液晶セルに固定表示パターンを表示させて検査を停止するとともに他の種別の良否判別データの前記液晶セルに前記所定のテスト画像パターンとは異なるテスト画像パターンを表示させて欠陥検査する第2の検査ステップとを具備するもので、第1の検査ステップで制御手段から液晶セル体が載置された検査手段に制御信号を送出して液晶セルの各々に所定のテスト画像パターンを表示させて欠陥検査し、この第1の検査ステップにおける各々の液晶セルの検査結果を入力ステップで良否判別データとして制御手段に入力し、第2の検査ステップで制御手段から良否判別データに応じた制御信号を送出し、特定種別の良否判別データの液晶セルに固定表示パターンを表示させて検査を停止するとともに他の種別の良否判別データの液晶セルに所定のテスト画像パターンとは異なるテスト画像パターンを表示させて欠陥検査するので、検査が不要な液晶セルには固定表示パターンが表示されるため、検査の効率を向上させる。
【0012】
また、本発明の液晶セルの検査方法は、複数の液晶セルが連結された液晶セル体のシリアルナンバを検知する検知ステップと、記憶装置に蓄積された前記シリアルナンバの液晶セル体に含まれる液晶セル毎の良否判別データを取得する読み取りステップと、前記液晶セル体を駆動制御する検査手段に前記液晶セル体を載置し、制御手段から前記検査手段に前記良否判別データに応じた制御信号を送出し、特定種別の良否判別データの前記液晶セルに固定表示パターンを表示させて検査を停止するとともに他の種別の良否判別データの前記液晶セルに所定のテスト画像パターンを表示させて欠陥検査する検査ステップとを具備するもので、検知ステップで複数の液晶セル体のシリアルナンバを検知し、読み取りステップで記憶装置に蓄積されたシリアルナンバの液晶セル体に含まれる液晶セル毎の良否判別データを取得し、検査ステップで、制御手段から液晶セル体が載置された検査手段に良否判別データに応じた制御信号を送出し、特定種別の良否判別データの液晶セルに固定表示パターンを表示させて検査を停止するとともに他の種別の良否判別データの前記液晶セルに所定のテスト画像パターンを表示させて欠陥検査するので、検査が不要な液晶セルには固定表示パターンが表示されるため、検査の効率を向上させる。
【0013】
さらに、本発明の液晶セルの検査装置は、複数の液晶セルが連結された液晶セル体を駆動制御する検査手段と、この検査手段に前記液晶セル体の駆動制御信号を生成する制御信号を送出する制御手段と、この制御手段に各々の前記液晶セルの良否判別データを入力する入力手段とを具備し、前記制御手段は前記良否判別データの種別に応じて異なる駆動制御信号を生成する制御信号を送出するもので、入力手段で制御手段に各々の液晶セルの良否判別データを入力し、制御手段は良否判別データの種別に応じて異なる駆動制御信号を生成する制御信号を送出するので、検査が不要な液晶セルには異なる制御信号で異なる表示ができるため、検査の効率を向上させる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態の液晶セルの検査装置を図面を参照して説明する。
【0015】
まず、検査対象となる液晶セル体1について説明すると、図3に示すように、液晶セル2が1列で複数配設され、これら液晶セル2の一端側には、液晶セル2の駆動制御信号が印加されるアウターリードボンディングパッド3が形成され、短冊型の液晶セル体1が形成されている。また、この液晶セル体1には、他の液晶セル体1と識別するためのシリアルナンバが画像認識可能なパターンとして付与されている。
【0016】
また、図1は本実施例の液晶セルの検査装置のブロック図を示し、図2はその概観図を示している。そして、この図1および図2に示す液晶セルの検査装置5は、図1に示すように、検査装置本体6を有しており、検査装置本体6には液晶セル体1を受け入れて検査する検査手段としての液晶セル検査部7が接続されている。さらに、この液晶セル検査部7の筐体の前面に表示面を向けて液晶セル体1がローティングされ、検査員はこれを直接目視により検査する。
【0017】
さらに、検査装置本体6は、前面に表示手段としての表示装置8が設けられ、この表示装置8は液晶セル体1の液晶セル2に対応して、4つの表示部91〜94を有している。また、これら表示装置8の表示部91〜94に対応して検査結果により手動で不良品あるいは完全良品であることなどを入力するたとえば検査結果をモニタするディスプレイを兼ねたタッチパネルを有する入力手段11が設けられている。
【0018】
また、検査装置本体6内には、液晶セル検査部7に制御信号を送出する制御手段12を備えている。
【0019】
そして、液晶セル検査部7は、液晶セル体1に駆動制御信号を印加するプローブユニット15と、このプローブユニット15に液晶セル2の駆動制御信号を供給する液晶セル駆動制御回路16を有している。さらに、後述するように画像処理装置やアレイテスタ等前工程の検査装置と連動させるような場合のために、シリアルナンバ検知手段17を備えることもできる。
【0020】
また、制御手段12としてはハードディスクなどの記憶装置を有する周知のパーソナルコンピュータを用いることができ、プローブユニット15としては、個々の液晶セルのアウターリードボンディングパッド3に接触して駆動制御信号を供給する触針を有する周知のプローブユニットを用いることができ、シリアルナンバ検知手段17としてはCCDカメラなどの光学ユニットと画像処理手段を備えた周知の画像処理装置を用いることができる。
【0021】
さらに、液晶セル駆動制御回路16は、制御手段12から入力される制御信号に応じて、液晶セル2の駆動を制御するための水平同期信号、垂直同期信号および画像データ信号などの周知の制御信号を生成し、プローブユニット15を介して液晶セル2に出力する。
【0022】
また、液晶セルの検査装置5には、外部記憶装置であるFTPサーバ21が接続され、このFTPサーバ21は画像処理検査装置またはアレイテスタ22に接続されている。
【0023】
次に、上記液晶セルの検査装置5を用いた検査方法の一例を図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0024】
まず、液晶セル体1をプローブユニット15上に載置する。
【0025】
そして、用意されたm種類、Y=1として、たとえば20種類の検査用表示パターンの第1の検査ステップとなる1番目の種類の表示パターンを選択する(ステップ1)。
【0026】
まず、X=1として(ステップ2)、n枚の液晶セル2が連ねられた液晶セル体1の1番目の液晶セル1を選択し、X番目の液晶セル2のデータを読み込み(ステップ3)、この液晶セル2が不良品か否かを判断する(ステップ4)。
【0027】
そして、ステップ4で不良品でないと判断されると、制御手段12は、ステップ1およびステップ2で選択された情報に基づいて制御信号を液晶セル駆動制御回路16に出力し、液晶セル駆動制御回路16から液晶セルに内蔵される周辺駆動回路に駆動制御信号が供給されて、1番目の液晶セルが最初の、たとえばカラーバーパターンなどの画像パターンを表示し(ステップ5)、X=nか否かを判断する(ステップ6)。
【0028】
次に、ステップ6でX=nではないと判断されると、X=X+1として(ステップ7)、ステップ3に戻り、ステップ5で2枚目の液晶セルに同じ画像パターンを表示させる。これを繰り返して、n枚の液晶セル全てに同じ画像パターンを表示させる。
【0029】
そして、検査員は、最初の液晶セルから順に目視検査を実施し、欠陥の有無を判断する(ステップ8)。また、ステップ8で欠陥があるとされると、欠陥のみつかった液晶セル2の番号を入力手段11上で指定する(ステップ9)。これにより、制御手段12にその液晶セル2が不良である旨の良否判別データが入力され、制御手段12の内部のハードディスクなどの記憶装置にそのデータが蓄積される。
【0030】
次に、Y=mか否かを判断し(ステップ10)、ステップ10でY=mでないとされると、Y=Y+1として(ステップ11)、二番目の画像パターンを選択する。そして、再びステップ2に戻り1番目の液晶セルを選択し第2の検査ステップに移る。
【0031】
続いて、制御手段12はステップ3で1番目の液晶セル2の良否判別データを内蔵のハードディスクから読み出す。制御手段12はこのデータが不良品を示すデータか否かをステップ4で判別し、不良品を示すデータである場合は、たとえば黒表示などの所定の固定表示パターンを生成するための制御信号を選択し、液晶セル駆動制御回路16に送出し、対応する液晶セル2を黒表示すなわち非表示の状態にする(ステップ12)。
【0032】
一方、不良品を示すデータでない液晶セル2に対しては、制御手段12は2番目の検査用画像パターンを生成するための制御信号を選択し、液晶セル駆動制御回路16に送出する。
【0033】
このように、制御手段12は読み取った良否判別データに応じて、継続して検査する液晶セルには次の検査パターンを生成するための制御信号を選択し、次の検査が不要な液晶セルには固定表示パターンを生成するための制御信号を選択する。なお、この制御手段12の内部の選択動作自体は、通常の情報処理技術を用いうるものであり、当業者が適宜好適な処理方法を選択できる。
【0034】
これらのステップをn枚目の液晶セルまで繰り返す。
【0035】
これにより、1種類目の画像パターンの検査で不良と判断された液晶セルには2番目の検査用画像パターンは表示されず、黒表示などの所定の固定表示パターンが表示され、検査員はその液晶セルが不良品であることを容易に判別できる。したがって、検査員は2種類目の画像パターンを用いた第2の検査ステップにおいて、その前の第1の検査ステップで不良と判断された液晶セルの検査をスキップ、いわゆる検査停止し、同じ液晶セル体1の中の残りの液晶セル2のみを検査でき、検査効率を大幅に向上できる。
【0036】
そして、ステップ10でY=m、すなわち最後の種類の表示パターンまで検査したか否かを判断し、Y=m、この場合にはY=20に到達すると、検査結果をセーブし(ステップ13)、検査結果を出力する(ステップ14)。
【0037】
なお、いずれかの第nの検査ステップ(Y=m)で不良と判断された液晶セルは、第nの検査ステップ、すなわちY+1以降の検査ステップは固定表示である黒表示のままとなっており、この液晶セル2の検査は検査員によりスキップされる。
【0038】
このように、本実施の形態の検査方法によれば、前の検査ステップで不良と判断された液晶セルの検査を停止し、引き続き検査が必要な液晶セル2のみで検査を継続することが液晶セル2の点灯状態を一瞥するだけで容易に可能となるため、検査効率を大幅に向上できた。
【0039】
次に、他の実施の形態の検査方法を図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0040】
この実施の形態の検査方法は、画像処理検査やアレイテストなど、目視検査工程に先立つ前工程の検査結果に基づいて、検査員が目視検査する必要のない液晶セル2を検査せず、検査の必要のある液晶セル2を容易に判別して検査する方法である。
【0041】
なお、この画像処理検査は、上述した目視による検査と同じ検査用画像パターンをプローブユニット15を用いて液晶セル2を駆動し表示させ、周知のCCDカメラと画像処理手段を用いて自動的に表示欠陥の有無を検出する工程であり、市販の画像処理検査装置を用いることができる。この画像処理検査工程では、全く表示欠陥のない完全良品か、または明らかな不良品を示す欠陥モードであるかを識別する。そして、どちらでもない、いわゆるグレー品の液晶セル、完全良品、不良品を識別する良否判別データを生成する。たとえば液晶セル2の表示面に除去可能なごみが付着したような、本来不良品ではない画像パターンが検出されたときは、グレー品を示す良否判別データを生成する。
【0042】
この良否判別データの生成自体は、通常の情報処理技術を用いるものであり、当業者が適宜好適な処理方法を選択することができる。
【0043】
また、アレイテストは、プローブユニットを用いてアレイ基板となる薄膜トランジスタ基板の駆動配線に駆動信号を印加し、電気的な出力を検知することで薄膜トランジスタ基板の電気的な欠陥の有無を検出する工程であり、市販のアレイテスタを用いることができる。このアレイテスト工程では欠陥が検出された液晶セルと欠陥が検出されないグレー品の液晶セル2を識別する良否判別データを生成する。
【0044】
この前工程の検査結果は、個々の液晶セル毎の良否判別データとしてその液晶セル体1を特定するシリアルナンバとともに図1に示すFTPサーバ21に蓄積されている。
【0045】
まず、液晶セル体1を液晶セル検査部7に挿入し、シリアルナンバ検知手段17を用いて液晶セル体1のシリアルナンバを検知する検知ステップをし(ステップ21)、制御手段12に伝送する。そして、制御手段12は、入力手段11経由でFTPサーバ21からステップ21で読み取る読み取りステップをし、この読み取られたシリアルナンバに該当するシリアルナンバの液晶セル体1の良否判別データを吸い上げ、内蔵するハードディスク上に保存する(ステップ22)。
【0046】
そして、図4に示す実施の形態と同様にして、Y=1とし(ステップ23)、1種類目の検査用画像パターンを選択し、1番目の液晶セル2を選択する(ステップ24)。そして、制御手段12は内蔵するハードディスクからこの1番目の液晶セルの良否判別データを読み出す(ステップ25)。
【0047】
また、制御手段12は、この読み出した液晶セル2の良否判別データが不良品を示すデータであるか否かを確認し(ステップ26)、不良品でない場合は良否判別データが完全良品を示すデータであるか否かを確認し(ステップ27)、完全良品でもない場合に1種類目の検査用画像パターンを生成するための制御信号を液晶セル駆動制御回路16に送出し、Y番目のパターンを表示させる(ステップ28)。一方、良否判別データが不良品または完全良品を示すデータであった場合、たとえば黒表示などの所定の固定表示パターンを生成するための制御信号を選択し、液晶セル駆動制御回路16に送出し、黒表示としていわゆる非表示とする(ステップ29)。
【0048】
そして、X=nか否かを判断し(ステップ30)、ステップ30でX=nではないと判断されると、X=X+1とし(ステップ31)、ステップ25に戻り同様の処理をn番目の液晶セル2に到達するまで繰り返す。また、検査員は、最初の液晶セル2から順に目視検査を実施し、欠陥の有無を判断する(ステップ32)。このとき、前工程で完全良品あるいは明らかな不良品と判断され、目視検査の必要のない液晶セルには1番目の検査用画像パターンは表示されずたとえば黒表示の所定の固定表示パターンとなり、検査員はその液晶セル2が不良品であることを容易に判別することができる。したがって、検査員は前工程で不良と判断された液晶セルの検査をスキップ、いわゆる検査停止し、同じ液晶セル体の中の残りの液晶セルのみの検査でき、検査効率を大幅に向上できる。
【0049】
さらに、Y=mか否かを判断し(ステップ33)、ステップ33でY=mでないと判断されると、Y=Y+1として(ステップ34)、ステップ24に戻り、m番目の表示パターンに到達するまで検査を繰り返し、ステップ33でY=m、すなわちm番目の表示パターンに到達したと判断されると、検査結果をセーブし(ステップ35)、FTPサーバ21に出力して(ステップ36)終了する。
【0050】
このように、本実施の形態の検査方法によれば、別装置を用いた検査ステップで不良と判断された液晶セル2の検査を停止し、引き続き検査が必要な液晶セル2のみ検査を継続することが液晶セル2の点灯状態を一瞥するだけで容易に可能となるため、検査効率を大幅に向上させることができた。
【0051】
なお、本実施の形態において、必ずしもアレイテスト工程と画像処理検査工程の両方の良否判別データを必要とするものではなく、いずれか一方のみでもよい。
【0052】
また、ステップ32の欠陥検査ステップに代えて、図4に示す実施の形態のステップ9およびステップ10の方法を用いてもよい。これにより別装置による検査結果と目視検査工程における前の検査ステップの結果の双方を次の画像パターンによる検査ステップにフィードバックすることができ、より一層検査効率を向上できる。
【0053】
たとえば液晶セル体1に液晶セル2を13個有するものについて検査をしたところ、従来、液晶セル2を1つ1つ切り離した後に検査した場合は液晶セル2を600個/日のペースでしか検査できなかったものが、3500個〜5000個/日のペースで検査できるようになり、飛躍的に検査量が増加した。
【0054】
なお、上記実施の形態の構成は本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。制御手段12などの各々のハードウェア資源は、当業者にとって周知のものを用いることができる。また、検査対象も薄膜トランジスタ液晶セルに限らず、単純マトリクス型液晶セルの検査に適用することも可能である。さらに、液晶セル体1に含まれる液晶セル2の数、検査用画像パターンとは異なる所定の固定表示パターンも上述の実施の形態に限られるものではない。
【0055】
【発明の効果】
本発明は、液晶セル体の複数の液晶セルのうち検査が不要な液晶セルに検査用画像パターンとは異なる所定の固定表示パターンを表示させて以降の検査を停止し、検査が必要な液晶セルのみを点灯させて検査することにより、検査員が検査不要なセルを容易に識別できるため、検査の効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の液晶セルの検査装置のブロック図である。
【図2】同上液晶セルの検査装置の概観図である。
【図3】同上液晶セル体を示す説明図である。
【図4】同上検査方法を示すフローチャートである。
【図5】同上他の実施の形態の検査方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 液晶セル体
2 液晶セル
5 液晶セルの検査装置
7 検査手段としての液晶セル検査部
11 入力手段
12 制御手段
17 シリアルナンバ検知手段
21 記憶装置としてのFTPサーバ
Claims (7)
- 複数の液晶セルが連結された液晶セル体を駆動制御する検査手段に前記液晶セル体を載置し、制御手段から前記検査手段に制御信号を送出して前記液晶セルの各々に所定のテスト画像パターンを表示させて欠陥検査する第1の検査ステップと、
この第1の検査ステップにおける各々の液晶セルの検査結果を良否判別データとして前記制御手段に入力する入力ステップと、
前記制御手段から前記良否判別データに応じた制御信号を送出し、特定種別の良否判別データの前記液晶セルに固定表示パターンを表示させて検査を停止するとともに他の種別の良否判別データの前記液晶セルに前記所定のテスト画像パターンとは異なるテスト画像パターンを表示させて欠陥検査する第2の検査ステップと
を具備することを特徴とする液晶セルの検査方法。 - 複数の液晶セルが連結された液晶セル体のシリアルナンバを検知する検知ステップと、
記憶装置に蓄積された前記シリアルナンバの液晶セル体に含まれる液晶セル毎の良否判別データを取得する読み取りステップと、
前記液晶セル体を駆動制御する検査手段に前記液晶セル体を載置し、制御手段から前記検査手段に前記良否判別データに応じた制御信号を送出し、特定種別の良否判別データの前記液晶セルに固定表示パターンを表示させて検査を停止するとともに他の種別の良否判別データの前記液晶セルに所定のテスト画像パターンを表示させて欠陥検査する検査ステップと
を具備することを特徴とする液晶セルの検査方法。 - 検査ステップにおける各々の液晶セルの検査結果を良否判別データとして制御手段に入力する入力ステップと、
前記制御手段から前記良否判別データに応じた制御信号を送出し、特定種別の良否判別データの前記液晶セルに固定表示パターンを表示させて検査検査を停止するとともに他の種別の良否判別データの前記液晶セルに前記所定のテスト画像パターンとは異なるテスト画像パターンを表示させて欠陥検査する第2の検査ステップとを具備する
ことを特徴とする請求項2記載の液晶セルの検査方法。 - 液晶セルを構成する駆動電極の電気的検査をする電気的検査ステップを具備し、
この電気的検査ステップの電気的検査の結果を前記良否判別データとして記憶装置に蓄積する
ことを特徴とする請求項2または3記載の液晶セルの検査方法。 - 液晶セルの画像処理検査をする画像処理検査ステップを具備し、
この画像処理検査ステップの画像処理検査の結果を良否判別データとして記憶装置に蓄積する
ことを特徴とする請求項2ないし4いずれか記載の液晶セルの検査方法。 - 複数の液晶セルが連結された液晶セル体を駆動制御する検査手段と、
この検査手段に前記液晶セル体の駆動制御信号を生成する制御信号を送出する制御手段と、
この制御手段に各々の前記液晶セルの良否判別データを入力する入力手段とを具備し、
前記制御手段は前記良否判別データの種別に応じて異なる駆動制御信号を生成する制御信号を送出する
ことを特徴とする液晶セルの検査装置。 - 液晶セル体のシリアルナンバを検知するシリアルナンバ検知手段を具備し、
入力手段は記憶装置に記憶された前記シリアルナンバの液晶セル体に含まれる各々の液晶セルの良否判別データを取得し制御手段に入力する
ことを特徴とする請求項6記載の液晶セルの検査装置。
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JP2003106753A JP2004004740A (ja) | 2002-04-10 | 2003-04-10 | 液晶セルの検査方法および検査装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103676239A (zh) * | 2013-12-20 | 2014-03-26 | 深圳市华星光电技术有限公司 | 一种液晶面板及其图像残留的检测方法 |
-
2003
- 2003-04-10 JP JP2003106753A patent/JP2004004740A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103676239A (zh) * | 2013-12-20 | 2014-03-26 | 深圳市华星光电技术有限公司 | 一种液晶面板及其图像残留的检测方法 |
US9888236B2 (en) | 2013-12-20 | 2018-02-06 | Shenzhen China Star Optoelectronics Technology Co., Ltd | Liquid crystal panel and the detection method on image sticking of the liquid crystal panel |
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