JP2004003069A - サイズプレス制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】紙の色相についての幅方向の区分制御の新しい手段を提供して安定した色相の製品の製造を可能にする事、さらには巾方向の区分色相測定技術と組み合わせて迅速に制御し一層安定した色相の製品の製造を可能にする事。
【解決手段】着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックしてサイズプレスロ−ル(1)の幅方向の圧力プロファイルを制御することにより、紙の幅方向の色相を区分制御するサイズプレス制御装置。
【選択図】 図7
【解決手段】着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックしてサイズプレスロ−ル(1)の幅方向の圧力プロファイルを制御することにより、紙の幅方向の色相を区分制御するサイズプレス制御装置。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はサイズプレス制御装置に関し、特に着色サイズプレス液を用い紙の色相を制御し、着色ムラを最小限にするための装置に関する。
また、本発明は走行する紙の各部分に対し色相を高密度に測定した最新の結果に基づき、紙の色相を連続的に制御する装置に関する。
別の観点からは本発明は画像材料用支持体の白さを均一に維持するための品質制御装置に関している。
【0002】
【従来の技術】
紙の色相に於いては幅方向の区分制御手段自体が無く、巾方向を移動しながら測定した色相データのトレンドが規格内を推移している事をもって、製造中の製品全体が規格内にあると推定するに留まらざるを得なかった。
【0003】
従って白さについての品質変動はある程度やむを得ず、色相の白さを満たすために品質変動の下限に於いても規格を満たすよう平均目標値をかなり高めに設定しなければならず、パルプ漂白に薬品コストと時間を要した。
【0004】
この色相の変動は連続的であるため、紙匹全体を見ている時は目立たないが、裁断された製品、特に画像材料としての製品を数度にわたって購入したユ−ザ−は、白さについては僅かな差で識別出来る事もあって、購入毎の白さにバラツキが有ることに気がついてしまい、単独で見た時は満足な白さと思えた物も、より白い物と並べられた時不満足な白さと感じてしまうことも生じた。
【0005】
従来、紙等のウェブの製造に際しては、例えばβ線坪量計等のようなセンサ−を走行するウェブの幅方向に走査し、得られた結果を制御手段にフィ−ドバックするという事は古くから行われていた。例えば、特許第3178498号には抄紙機に於いて坪量値、水分値から絶乾坪量を求め種口開度の制御にフィ−ドバックし、更に厚み値の偏差を最小にする補正を行う事が述べられている。
【0006】
しかしながら、近年向上し続ける製造速度に比較してセンサ−の走査速度は遅く、同じ幅方向の位置のデ−タが流れ方向で数百m以上離れてしまい、せっかく紙の抄造やフィルムの押し出し等の製造設備に於ける幅方向の区分制御手段が有るにも拘わらず、制御精度は粗いものに成らざるを得なかった。
また、色相については上述したように制御手段が無いため幅方向の均一性を精度良く保つということは望むべくも無かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の課題は、色相についての幅方向の区分制御の新しい手段を提供して安定した色相の製品の製造を可能にする事、さらには巾方向の区分色相測定技術と組み合わせて迅速制御性と一層安定した色相の製品の製造を可能にする事にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の根幹は、色相制御のための着色材料を、測定された色相分布をフィ−ドバックして色相が均一になるよう補正することにある。即ち、
【0009】
本発明の課題は、着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックしてサイズプレスロ−ル(1)の幅方向の圧力プロファイルを制御することにより、紙の幅方向の色相を区分制御するサイズプレス制御装置によって達成される。
【0010】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、色彩計(21)が幅方向に複数並べられ、夫々区分された領域を分担測定する同時多点測定装置の測定結果に基づき制御するサイズプレスの同時多点制御装置によって達成される。
【0011】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、夫々の色彩計(21)が同一基準で較正される同時多点測定装置の測定結果に基づき制御するサイズプレスの同時多点制御装置によって達成される。
【0012】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整の手段が加熱手段(3)を用いた部分的熱膨張若しくは相転移による密度変化であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0013】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該加熱手段(3)が誘導加熱器であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0014】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段がサイズプレスロ−ル(1)の一方もしくは両方に付加されたバックアップロ−ル(2)であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0015】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段がプレスロ−ル内部の幅方向に、流体を満たした環状のチュ−ブ(8)を並べ各チュ−ブ(8)の圧力を独立に制御する機構を有するサイズプレス制御装置によって達成される。
【0016】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段が、プレスロール(1)内部に圧電素子(15)を並べ、巾方向の位置毎に電圧制御により制御する機構であるサイズプレス制御装置によって達成競れる。
【0017】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段が、絶縁性流体(12)を介して同心円状に配置される電極対を巾方向で電圧制御する静電気力による圧力調整であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0018】
本発明の課題は、上記プレスロール(1)内に圧力プロファイルの調整手段を有する制御装置に於いて、プレスロール(1)表面の周方向の弾性率が巾方向の弾性率を上回るサイズプレス制御装置によって達成される。
【0019】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段がサイズプレスロ−ル自体の一方もしくは両方であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0020】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、紙の通過方向がサイズプレス装置のロール側から液側へであり、サイズプレス液(5)の液だまりを通過後ブレ−ド又はスクイズロ−ル(17)により余剰なサイズプレス液を除去する構造のサイズプレス制御装置によって達成される。
【0021】
本発明の課題は、着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックして紙の幅方向の色相を制御する目的で、表面サイズ装置のサイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル制御可能なサイズプレスロ−ル(1)を配置し、紙がサイズプレスロール次いで液中を通過後スクイズロ−ル(17)又はブレ−ドで余剰なサイズ液を除去する表面サイズ制御装置によって達成される。
【0022】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、色彩計(21)が幅方向に複数並べられ、夫々区分された領域を分担測定する表面サイズ制御装置によって達成される。
【0023】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、夫々の色彩計(21)が同一基準で較正される表面サイズ制御装置によって達成される。
【0024】
本発明の課題は、上記着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックして紙の幅方向の色相を制御するに目的で、表面サイズ装置のサイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル制御可能なプレスロ−ル(1)を配置し、液中を通過後サイズプレスロ−ル、スクイズロ−ル(17)又はブレ−ドで余剰なサイズ液を除去する表面サイズ制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段がプレスロ−ル内部の幅方向に、流体を満たした環状のチュ−ブ(8)を並べ各チュ−ブ(8)の圧力を独立に制御する機構を有する表面サイズ制御装置によって達成される。
【0025】
本発明の課題は、上記着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックして紙の幅方向の色相を制御するに目的で、表面サイズ装置のサイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル制御可能なプレスロ−ル(1)を配置し、液中を通過後サイズプレスロ−ル、スクイズロ−ル(17)又はブレ−ドで余剰なサイズ液を除去する表面サイズ制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段が、プレスロール(1)内部に圧電素子を並べ、巾方向の位置毎に電圧制御により制御する機構であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0026】
本発明の課題は、上記着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックして紙の幅方向の色相を制御するに目的で、表面サイズ装置のサイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル制御可能なプレスロ−ル(1)を配置し、液中を通過後サイズプレスロ−ル、スクイズロ−ル(17)又はブレ−ドで余剰なサイズ液を除去する表面サイズ制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段が、絶縁性流体を介して同心円状に配置される電極対を巾方向で電圧制御する静電気力による圧力調整であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0027】
本発明の課題は、上記着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックして紙の幅方向の色相を制御するに目的で、表面サイズ装置のサイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル制御可能なプレスロ−ル(1)を配置し、且つ該プレスロ−ル(1)が上記プレスロール(1)内に圧力プロファイルの調整手段を有しており、液中を通過後サイズプレスロ−ル、スクイズロ−ル(17)又はブレ−ドで余剰なサイズ液を除去する表面サイズ制御装置に於いて、プレスロール(1)表面の周方向の弾性率が巾方向の弾性率を上回るサイズプレス制御装置によって達成される。
【0028】
本発明の課題は、上記着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックして紙の幅方向の色相を制御するに目的で、表面サイズ装置のサイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル制御可能なプレスロ−ル(1)を配置し、液中を通過後サイズプレスロ−ル、スクイズロ−ル(17)又はブレ−ドで余剰なサイズ液を除去する表面サイズ制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段が、幅方向に分割されたバックアップロ−ル(2)であり、夫々のバックアップロ−ル(2)が支柱(18)を介し独立に制御可能である表面サイズ制御装置によって達成される。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の紙の色相プロファイルを制御する手段は全く新規に提案するものである。パルプその物の色相は局所的には元々大きな差が無い上に統計的平均化によって事実上均一と言って良い。紙の色相の局所的バラツキはより白く見せるため加えられる着色剤、蛍光染料特に表面サイズ液に加えられたそれらの量的バラツキに起因するものである。
【0030】
新規な制御手段は着色剤、蛍光染料等を含むサイズプレス液の使用を前提とした、幅方向の圧力プロファイルを調整出来るサイズプレス装置である。
【0031】
第一の手段はサイズプレスロ−ルの少なくとも一方が熱膨張もしくは相転移による密度変化により幅方向の圧力プロファイル調整可能になっているロ−ルを用いるサイズプレス装置、或いは少なくとも一方のサイズプレスロ−ルに同様な機構のバックアップロ−ルを有するサイズプレス装置である。熱膨張或いは相転移の熱源としては電熱方式でも誘導加熱でも良いが誘導加熱の方が効率の点で有利である。また、熱効率の点でサイズプレス液に直接接触するサイズプレスロ−ルよりもバックアップロ−ルに於いて圧力調整する方が無駄がない。
【0032】
バックアップロ−ルで制御する場合は、サイズプレスロ−ルの剛性が高いと、巾方向に低圧、高圧、低圧、高圧、低圧という順のプロファイルを与えた時にサイズプレスロ−ルが撓み、中央の低圧を与えた部分がかえって最高圧になってしまう場合が有る。従ってサイズプレスロ−ルの弾性素材の弾性率を適度にし、コアである鉄芯に適度な可撓性を与える事により、サイズプレスロ−ル同士の密着による弾性反発力で、バックアップロ−ルの低圧部ではコアの鉄芯が外側に撓むよう設計しなければならない。
【0033】
第二の手段は内部に流体を満たしたチュ−ブを幅方向に並べ圧力調整可能にしたプレスロ−ルを有するサイズプレス装置である。この装置に於いてチュ−ブ内の圧力調整する手段としては個々のチュ−ブに夫々連結チュ−ブを繋ぎ外に引き出して加圧手段につなぐ機構でも、加圧用と減圧用のメインのチュ−ブのみ外に引き出し、個々のチュ−ブは電気信号により弁を操作する機構、個々のチュ−ブ毎に小型の加圧装置をロ−ル内に備え電気信号で操作する機構の何れでも良い。
【0034】
第三の手段は電極間に絶縁性流体を挟み静電気力を利用する方法、同じく電極間に圧電素子を挟み圧電効果を利用する方法が挙げられる。
また、絶縁性流体として液晶を電場による配向で相転移し密度変化をするよう設計して用いても良い。流体を用いる場合は全体の形状を保持するため、補助的にスポンジ様構造物を用いても良い。
【0035】
第二、第三の手段でもプレスロール内部で圧力プロファイルを調整しても、周長が長くなった部分に隣接する部分では弾性効果のため例えその部分自体は周長が短い筈の場合でものびてしまい、忠実性が不十分であるという問題を残した。その点の解決策としてはロール表面素材の弾性率の等方性を排除し、周方向の弾性率が巾方向の弾性率を上回るようにすれば良い。具体的な方法の一例としては表面素材の弾性率よりも高い弾性率を有する繊維を均一に巻き付け埋設する方法が有る。
【0036】
この弾性率の異次方性を実現するための素材としては、表面素材は合成ゴム、シリコンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム等の材質で適度な硬度のものを選択すれば良く、埋設する繊維としては例えばポリエステル、ポリアミド等から適宜弾性率を参考に選べば良い。この繊維の弾性率としては例えば超高分子ポリエチレン繊維のようにあまりに強度が強すぎて伸びが無く内圧を加えても外部に影響が伝わらないようなものも逆に使用出来ない。
【0037】
サイズプレスにより紙がサイズプレス液を吸液する仕組みは圧縮された紙が圧力解放により復元する際表面に有る液体を吸収するものである。従って通常の通紙方法とは逆に下サイズプレスロール側から液側へと通紙し、圧力プロファイルに応じた吸液をした後、液溜まりを出た所でブレ−ド或いはスクイズロ−ルで余剰な液を除去する機構がより制御が容易となる。
【0038】
従って、第四の手段はサイズプレス装置に於いて下から上へと通紙し、圧力プロファイルに応じた吸液をした後、液溜まりを出た所でブレ−ド或いはスクイズロ−ルで余剰な液を除去する装置である。
【0039】
第五の手段は紙匹に液溜まりを潜らせ余剰の液を除去するタブサイズプレス装置に於いて、液面に圧力プロファイル調整可能なプレスロ−ルを配置し紙匹の液中への入口とした装置である。この場合熱による調整はサイズプレス液との接触のため不利であり、流体圧による方式、静電気力による方式又は圧電効果による方式を採る方が有利である。
【0040】
第六の手段は液面のプレスロ−ルは通常の弾性体ロ−ルを用い、その外側に支柱に支えられ且つ幅方向に分割されて独立に加圧可能なバクアップロ−ル群を有するサイズプレス装置であるが、バックアップロ−ル押しつけの駆動にはモ−タ−駆動、温度制御による膨張収縮動作の何れによっても良い。
【0041】
本発明に於いて、巾方向の圧力プロファイル調整にフィードバックされる巾方向の色相分布の測定には、通常の走査型測定器によっても良いが、複数の同型センサーの夫々が巾方向の分割された領域を測定する方式の方がデータ密度が高くより精密な制御が可能である。
【0042】
本発明に於いて好ましく用いられる同型センサ−群の夫々は同一の応答性を有し、あたかも1個のセンサ−が同時に多数の箇所で測定しているかのように機能する事が望ましい。
個々の同型センサ−は全くの固定式でも良いし、担当する領域の中を移動計測する仕組みであっても良い。
【0043】
実質的に同一の応答性を担保するためには直線性の良いセンサ−を選び、低レベル側と高レベル側の2点以上で較正することが好ましい。較正は1個の較正手段が個々のセンサ−を巡回し逐次較正することが、実質的に同一の応答性を担保する上で望ましい。較正されたセンサ−群の夫々は定められた回数の直近較正デ−タより演算される回帰直線ないし回帰曲線に従い測定値を出力することがデ−タを安定させる意味で望ましい。
【0044】
本発明に於いて、2点較正の一形態として光を遮断することによる低レベル側の校正と標準白色板による高レベル側の較正の組み合わせで行うが、高レベル側の較正は同一測定対象用の基準センサ−との比較に置き換えても良い。その場合は基準センサ−自体の較正を測定空間を移動中に定期的に行う機構を有する事が望ましい。空間中に存在する測定対象物が走行する紙の場合は紙幅の外に基準センサ−が進出した際に行うよう配置する事が設計上楽である。
【0045】
本発明に於いて色相の測定は色彩センサ−として光源、回折格子とラインCCDのような光検知素子列の組み合わせを用いることで可能である。個々のセンサ−のチュ−ニングは先ず複数の基準物質から発せられる輝線を用いて機械的位置合わせを行う。
【0046】
更に必要で有れば個々の素子に入射する波長を予め精密に求め、センサ−全体で捉えたデ−タから近似曲線で元の分光曲線を再現し、色相計算に用いる特定の波長を選んで出力する回路を付加することで高性能化出来るし、サンプリング密度よりも高密度に素子を並べ、サンプリング波長に相当する素子のみから出力することでも高性能化出来る。
【0047】
出力されたデ−タはJIS等に規定された係数を用い、一旦XYZ三刺激値を求め、必要とする表色系に変換する事が出来る。
【0048】
【実施例】
本発明を更に詳しく説明するため図を用いて説明する。
図1は着色サイズプレス液(5)の吸液量のプロファイルを制御するサイズプレス装置の設計例である。サイズプレスロ−ル(1)はバックアップロ−ル(2)を備え、バックアップロ−ルは幅方向に制御可能な加熱手段(3)による加熱により、幅方向に圧力プロファイルを生成する。加熱手段(3)は通常の熱源でも良いが誘導加熱装置が有利である。
【0049】
図2はサイズプレスロ−ル(1)自体が金属管(7)の外側に弾性体(6)を有する構造で、内部に加熱手段(3)を持ち、圧力プロファイルを生成出来るサイズプレス装置の設計例である。
図1及び図2において加熱に対する応答は熱膨張でも良いし、高分子化合物の結晶状態とガラス状態のような相転移に伴う堆積変化でも良い。
【0050】
図3a及び図3bはプレスロ−ル(1)内に流体を満たした環状チュ−ブ(8)を幅方向に配置し、加圧管(9)及び減圧管(10)との間に電磁弁(11)を置いて幅方向に圧力プロファイルを生成するようにしたサイズプレス用ロ−ル要素の設計例である。
【0051】
図4aは円筒状電極(13)と巾方向に分割された円筒状電極間(14)に絶縁性流体(12)または圧電素子(15)を挟み、電気的効果で圧力プロファイルを生成するサイズプレスロール(1)の一例である。
【0052】
図4bは電極部の拡大図円筒状電極(13)と巾方向に分割された円筒状電極(14)の間に絶縁性流体(12)を挟み静電気力を利用する構造を示す。流体が電場による配向で相転移し密度変化するよう設計された液晶であっても良い。その場合は圧力生成源は相転移による密度変化である。いずれも流体を支えるため、同じく絶縁性のスポンジ様構造物が介在しても良い。
【0053】
図4cは円筒状電極(13)と巾方向に分割された円筒状電極(14)の間に圧電素子(15)を配置した設計例である。
【0054】
図5は圧力プロファイル生成部である絶縁性流体(12)または圧電素子(15)の外側に強弾性繊維(16)を均一に巻き付け表面での圧力プロファイル忠実性を強化したサウズプレスロール(1)の設計例である。
【0055】
図6は紙(4)が2本のサイズプレスロ−ル(1)によるニップを下から上へ通過し、通過後圧力が解放された時、圧力プロファイルに応じた量のサイズプレス液(5)を吸収し、液から出た後スクイズロ−ル(17)で余剰な表面の液を除くサイズプレス装置の設計例である。余剰な液の除去にはスクイズロ−ルに代えてブレ−ドを用いても良い。
【0056】
図7は、紙(4)がサイズプレスロール(1)のニップ次いでサイズプレス液(5)を通過し、スクイズロール(17)で余剰な液を除去した後、複数の色彩センサー(21)で同時多点測定し、その結果を計算装置(34)を介して、サイズプレスロール(1)内の巾方向に分割された環状電極列(14)の個々の電極にフィ−ドバックするサイズプレス装置のシステム構成図である。
【0057】
図8は容器に満たした表面サイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル生成出来るサイズプレスロ−ル(1)でニップを形成させ、ニップを通過した紙(4)は圧力プロファイルに応じて表面サイズ液(5)を吸収し、液から出た後スクイズロ−ル(17)で余剰な液を除去されるようにしたタブサイズプレス装置の設計例である。この場合も余剰な液の除去にはスクイズロ−ルに代えてブレ−ドを用いても良い。
【0058】
図9aは図8の変形で圧力プロファイルを幅方向に分割されて独立に加圧制御出来るバックアップロ−ル(2)を用いる方式で、バックアップロ−ル(2)は支柱(18)で支えられ、支点(19)を中心に角度を変えられる構造であり、幅方向の夫々の位置で独立に加圧して圧力プロファイルを制御するようにしたタブサイズプレス装置の設計例である。一般には図に示した用に支点(19)の反対側で力(20)が加えられる。また、図9bの用に支柱はL字型等種々の形態をとれる。
【0059】
図10は反射光の測定による色相の測定装置の設計例を表す。走行する紙の巾方向に複数配置された、光源(26)と対になったセンサー(21)が走行する紙(4)の色相を測定する。センサ−(21)の暗電流を確認するための遮蔽手段(24)及びセンサー(21)の利得を確認するための分光反射率既知の標準白色板(25)からなる較正手段(22)は紙の走行する方向と直交する方向(23)を往復しながら各センサーを較正する。
【0060】
図11は色相測定用のセンサーの一例である。二重のスリット(29)を通りビ−ム化された単色光源(28)からの光を回折格子(27)で回折し、センサ−アレ−(31)上の各検知部(30)毎の波長を決定し、次いで同じ光路に測定光を導き各検知部の測定デ−タから計算装置(34)により近似曲線を求め、色相計算用のサンプリング波長に該当するデ−タを出力する装置の設計例である。
【0061】
図12は測定とそれに基づく制御の関係を示す図である。色相測定用センサ−(21)からの測定値は計算装置(34)で対象物の物性値プロファイルを演算し、区分制御装置(35)の夫々に制御信号を分配する。
【0062】
図13はセンサ−(21)が分担する領域と区分制御装置(35)が分担する領域を計算装置(34)を介して1対1で対応させた設計例である。この場合センサ−(21)は分担領域内を移動計測しても良いが領域を代表する点に固定しても良い。
【0063】
【発明の効果】
空間を複数の領域に区分し、複数のセンサ−で分担測定して得る高密度の色相デ−タにより、区分制御装置の性能をより有効に活用出来、迅速且つ精密な制御が可能となる。本発明で新たに提案する区分制御装置により従来区分制御出来なかった物性の制御を精密に行う事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱手段によりバックアップロール巾方向圧力プロファイルを調整しているサイズプレス装置
【図2】加熱手段がプレスロールの内側に有り、プレスロールで直接圧力プロファイルを調整しているサイズプレス装置
【図3】図3a
ロールの内部にチューブを有して圧力プロファイルを調整するサイズプレスロール
図3b
サイズプレスロール内の各チューブの圧力調整模式図
【図4】図4a
電極間の静電気力または圧電効果を利用して圧力プロファイルを調整するサイズプレスロール
図4b
静電気力を利用する場合の電極間は絶縁性液体で満たしたサイズプレスロールの電極近傍拡大図
図4c
圧電効果を利用する場合の圧電素子と分割電極をモジュール化したサイズプレスロールの電極近傍拡大図
【図5】圧力プロファイル発生部の外側に強弾性繊維を巻き付け、サイズプレスロール表面の弾性率に異方性をもたせたサイズプレスロール
【図6】サイズプレス装置の下から上に紙を通し余剰な表面の液体をスクイズロールで掻き取るサイズプレス装置
【図7】サイズプレス後の紙の色相を同時多点色彩測定装置で測定し、その結果を巾方向に分割制御出来るサイズプレス部にフィ−ドバックして色相を制御するサイズプレス装置
【図8】液溜まりの表面でサイズプレスロールにより圧縮され、その圧力プロファイルに応じた量の吸液をした後余剰な表面の液をスクイズロールで掻き取るタブサイズプレス装置
【図9】図9a
分割されたバックアップロールを機械的に操作して圧力プロファイルを発生させるサイズプレス装置
図9b
部活されたバックアップロールのアレンジ例
【図10】同時多点色彩測定装置の例
【図11】色彩測定センサーの構造例
【図12】色彩センサーとサイズプレス制御装置の結合例
【図13】色相測定区画とサイズプレス制御区画が1対1で対応する色彩センサーとサイズプレス制御装置の結合例
【符号の説明】
1 サイズプレスロ−ル
2 バックアップロ−ル
3 加熱手段
4 紙
5 サイズプレス液
6 弾性体
7 金属
8 チュ−ブ
9 加圧管
10 減圧管
11 電磁弁
12 絶縁性流体
13 円筒状電極
14 巾方向に分割された円筒状電極もしくは環状電極列
15 圧電素子
16 強弾性繊維
17 スクイズロ−ル
18 支柱
19 支点
20 力の方向
21 色相測定用センサ−
22 較正手段
23 較正手段の移動方向
24 遮蔽板
25 標準白色板
26 光源
27 回折格子
28 単色光源
29 スリット
30 検知部
31 センサ−アレ−
32 検知部微調整方向
33 電気結線
34 計算装置
35 サイズプレス区分制御手段の1区画
【発明の属する技術分野】
本発明はサイズプレス制御装置に関し、特に着色サイズプレス液を用い紙の色相を制御し、着色ムラを最小限にするための装置に関する。
また、本発明は走行する紙の各部分に対し色相を高密度に測定した最新の結果に基づき、紙の色相を連続的に制御する装置に関する。
別の観点からは本発明は画像材料用支持体の白さを均一に維持するための品質制御装置に関している。
【0002】
【従来の技術】
紙の色相に於いては幅方向の区分制御手段自体が無く、巾方向を移動しながら測定した色相データのトレンドが規格内を推移している事をもって、製造中の製品全体が規格内にあると推定するに留まらざるを得なかった。
【0003】
従って白さについての品質変動はある程度やむを得ず、色相の白さを満たすために品質変動の下限に於いても規格を満たすよう平均目標値をかなり高めに設定しなければならず、パルプ漂白に薬品コストと時間を要した。
【0004】
この色相の変動は連続的であるため、紙匹全体を見ている時は目立たないが、裁断された製品、特に画像材料としての製品を数度にわたって購入したユ−ザ−は、白さについては僅かな差で識別出来る事もあって、購入毎の白さにバラツキが有ることに気がついてしまい、単独で見た時は満足な白さと思えた物も、より白い物と並べられた時不満足な白さと感じてしまうことも生じた。
【0005】
従来、紙等のウェブの製造に際しては、例えばβ線坪量計等のようなセンサ−を走行するウェブの幅方向に走査し、得られた結果を制御手段にフィ−ドバックするという事は古くから行われていた。例えば、特許第3178498号には抄紙機に於いて坪量値、水分値から絶乾坪量を求め種口開度の制御にフィ−ドバックし、更に厚み値の偏差を最小にする補正を行う事が述べられている。
【0006】
しかしながら、近年向上し続ける製造速度に比較してセンサ−の走査速度は遅く、同じ幅方向の位置のデ−タが流れ方向で数百m以上離れてしまい、せっかく紙の抄造やフィルムの押し出し等の製造設備に於ける幅方向の区分制御手段が有るにも拘わらず、制御精度は粗いものに成らざるを得なかった。
また、色相については上述したように制御手段が無いため幅方向の均一性を精度良く保つということは望むべくも無かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の課題は、色相についての幅方向の区分制御の新しい手段を提供して安定した色相の製品の製造を可能にする事、さらには巾方向の区分色相測定技術と組み合わせて迅速制御性と一層安定した色相の製品の製造を可能にする事にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の根幹は、色相制御のための着色材料を、測定された色相分布をフィ−ドバックして色相が均一になるよう補正することにある。即ち、
【0009】
本発明の課題は、着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックしてサイズプレスロ−ル(1)の幅方向の圧力プロファイルを制御することにより、紙の幅方向の色相を区分制御するサイズプレス制御装置によって達成される。
【0010】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、色彩計(21)が幅方向に複数並べられ、夫々区分された領域を分担測定する同時多点測定装置の測定結果に基づき制御するサイズプレスの同時多点制御装置によって達成される。
【0011】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、夫々の色彩計(21)が同一基準で較正される同時多点測定装置の測定結果に基づき制御するサイズプレスの同時多点制御装置によって達成される。
【0012】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整の手段が加熱手段(3)を用いた部分的熱膨張若しくは相転移による密度変化であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0013】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該加熱手段(3)が誘導加熱器であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0014】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段がサイズプレスロ−ル(1)の一方もしくは両方に付加されたバックアップロ−ル(2)であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0015】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段がプレスロ−ル内部の幅方向に、流体を満たした環状のチュ−ブ(8)を並べ各チュ−ブ(8)の圧力を独立に制御する機構を有するサイズプレス制御装置によって達成される。
【0016】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段が、プレスロール(1)内部に圧電素子(15)を並べ、巾方向の位置毎に電圧制御により制御する機構であるサイズプレス制御装置によって達成競れる。
【0017】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段が、絶縁性流体(12)を介して同心円状に配置される電極対を巾方向で電圧制御する静電気力による圧力調整であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0018】
本発明の課題は、上記プレスロール(1)内に圧力プロファイルの調整手段を有する制御装置に於いて、プレスロール(1)表面の周方向の弾性率が巾方向の弾性率を上回るサイズプレス制御装置によって達成される。
【0019】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段がサイズプレスロ−ル自体の一方もしくは両方であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0020】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、紙の通過方向がサイズプレス装置のロール側から液側へであり、サイズプレス液(5)の液だまりを通過後ブレ−ド又はスクイズロ−ル(17)により余剰なサイズプレス液を除去する構造のサイズプレス制御装置によって達成される。
【0021】
本発明の課題は、着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックして紙の幅方向の色相を制御する目的で、表面サイズ装置のサイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル制御可能なサイズプレスロ−ル(1)を配置し、紙がサイズプレスロール次いで液中を通過後スクイズロ−ル(17)又はブレ−ドで余剰なサイズ液を除去する表面サイズ制御装置によって達成される。
【0022】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、色彩計(21)が幅方向に複数並べられ、夫々区分された領域を分担測定する表面サイズ制御装置によって達成される。
【0023】
本発明の課題は、上記サイズプレス制御装置に於いて、夫々の色彩計(21)が同一基準で較正される表面サイズ制御装置によって達成される。
【0024】
本発明の課題は、上記着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックして紙の幅方向の色相を制御するに目的で、表面サイズ装置のサイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル制御可能なプレスロ−ル(1)を配置し、液中を通過後サイズプレスロ−ル、スクイズロ−ル(17)又はブレ−ドで余剰なサイズ液を除去する表面サイズ制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段がプレスロ−ル内部の幅方向に、流体を満たした環状のチュ−ブ(8)を並べ各チュ−ブ(8)の圧力を独立に制御する機構を有する表面サイズ制御装置によって達成される。
【0025】
本発明の課題は、上記着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックして紙の幅方向の色相を制御するに目的で、表面サイズ装置のサイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル制御可能なプレスロ−ル(1)を配置し、液中を通過後サイズプレスロ−ル、スクイズロ−ル(17)又はブレ−ドで余剰なサイズ液を除去する表面サイズ制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段が、プレスロール(1)内部に圧電素子を並べ、巾方向の位置毎に電圧制御により制御する機構であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0026】
本発明の課題は、上記着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックして紙の幅方向の色相を制御するに目的で、表面サイズ装置のサイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル制御可能なプレスロ−ル(1)を配置し、液中を通過後サイズプレスロ−ル、スクイズロ−ル(17)又はブレ−ドで余剰なサイズ液を除去する表面サイズ制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段が、絶縁性流体を介して同心円状に配置される電極対を巾方向で電圧制御する静電気力による圧力調整であるサイズプレス制御装置によって達成される。
【0027】
本発明の課題は、上記着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックして紙の幅方向の色相を制御するに目的で、表面サイズ装置のサイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル制御可能なプレスロ−ル(1)を配置し、且つ該プレスロ−ル(1)が上記プレスロール(1)内に圧力プロファイルの調整手段を有しており、液中を通過後サイズプレスロ−ル、スクイズロ−ル(17)又はブレ−ドで余剰なサイズ液を除去する表面サイズ制御装置に於いて、プレスロール(1)表面の周方向の弾性率が巾方向の弾性率を上回るサイズプレス制御装置によって達成される。
【0028】
本発明の課題は、上記着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックして紙の幅方向の色相を制御するに目的で、表面サイズ装置のサイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル制御可能なプレスロ−ル(1)を配置し、液中を通過後サイズプレスロ−ル、スクイズロ−ル(17)又はブレ−ドで余剰なサイズ液を除去する表面サイズ制御装置に於いて、該圧力プロファイル調整手段が、幅方向に分割されたバックアップロ−ル(2)であり、夫々のバックアップロ−ル(2)が支柱(18)を介し独立に制御可能である表面サイズ制御装置によって達成される。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の紙の色相プロファイルを制御する手段は全く新規に提案するものである。パルプその物の色相は局所的には元々大きな差が無い上に統計的平均化によって事実上均一と言って良い。紙の色相の局所的バラツキはより白く見せるため加えられる着色剤、蛍光染料特に表面サイズ液に加えられたそれらの量的バラツキに起因するものである。
【0030】
新規な制御手段は着色剤、蛍光染料等を含むサイズプレス液の使用を前提とした、幅方向の圧力プロファイルを調整出来るサイズプレス装置である。
【0031】
第一の手段はサイズプレスロ−ルの少なくとも一方が熱膨張もしくは相転移による密度変化により幅方向の圧力プロファイル調整可能になっているロ−ルを用いるサイズプレス装置、或いは少なくとも一方のサイズプレスロ−ルに同様な機構のバックアップロ−ルを有するサイズプレス装置である。熱膨張或いは相転移の熱源としては電熱方式でも誘導加熱でも良いが誘導加熱の方が効率の点で有利である。また、熱効率の点でサイズプレス液に直接接触するサイズプレスロ−ルよりもバックアップロ−ルに於いて圧力調整する方が無駄がない。
【0032】
バックアップロ−ルで制御する場合は、サイズプレスロ−ルの剛性が高いと、巾方向に低圧、高圧、低圧、高圧、低圧という順のプロファイルを与えた時にサイズプレスロ−ルが撓み、中央の低圧を与えた部分がかえって最高圧になってしまう場合が有る。従ってサイズプレスロ−ルの弾性素材の弾性率を適度にし、コアである鉄芯に適度な可撓性を与える事により、サイズプレスロ−ル同士の密着による弾性反発力で、バックアップロ−ルの低圧部ではコアの鉄芯が外側に撓むよう設計しなければならない。
【0033】
第二の手段は内部に流体を満たしたチュ−ブを幅方向に並べ圧力調整可能にしたプレスロ−ルを有するサイズプレス装置である。この装置に於いてチュ−ブ内の圧力調整する手段としては個々のチュ−ブに夫々連結チュ−ブを繋ぎ外に引き出して加圧手段につなぐ機構でも、加圧用と減圧用のメインのチュ−ブのみ外に引き出し、個々のチュ−ブは電気信号により弁を操作する機構、個々のチュ−ブ毎に小型の加圧装置をロ−ル内に備え電気信号で操作する機構の何れでも良い。
【0034】
第三の手段は電極間に絶縁性流体を挟み静電気力を利用する方法、同じく電極間に圧電素子を挟み圧電効果を利用する方法が挙げられる。
また、絶縁性流体として液晶を電場による配向で相転移し密度変化をするよう設計して用いても良い。流体を用いる場合は全体の形状を保持するため、補助的にスポンジ様構造物を用いても良い。
【0035】
第二、第三の手段でもプレスロール内部で圧力プロファイルを調整しても、周長が長くなった部分に隣接する部分では弾性効果のため例えその部分自体は周長が短い筈の場合でものびてしまい、忠実性が不十分であるという問題を残した。その点の解決策としてはロール表面素材の弾性率の等方性を排除し、周方向の弾性率が巾方向の弾性率を上回るようにすれば良い。具体的な方法の一例としては表面素材の弾性率よりも高い弾性率を有する繊維を均一に巻き付け埋設する方法が有る。
【0036】
この弾性率の異次方性を実現するための素材としては、表面素材は合成ゴム、シリコンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム等の材質で適度な硬度のものを選択すれば良く、埋設する繊維としては例えばポリエステル、ポリアミド等から適宜弾性率を参考に選べば良い。この繊維の弾性率としては例えば超高分子ポリエチレン繊維のようにあまりに強度が強すぎて伸びが無く内圧を加えても外部に影響が伝わらないようなものも逆に使用出来ない。
【0037】
サイズプレスにより紙がサイズプレス液を吸液する仕組みは圧縮された紙が圧力解放により復元する際表面に有る液体を吸収するものである。従って通常の通紙方法とは逆に下サイズプレスロール側から液側へと通紙し、圧力プロファイルに応じた吸液をした後、液溜まりを出た所でブレ−ド或いはスクイズロ−ルで余剰な液を除去する機構がより制御が容易となる。
【0038】
従って、第四の手段はサイズプレス装置に於いて下から上へと通紙し、圧力プロファイルに応じた吸液をした後、液溜まりを出た所でブレ−ド或いはスクイズロ−ルで余剰な液を除去する装置である。
【0039】
第五の手段は紙匹に液溜まりを潜らせ余剰の液を除去するタブサイズプレス装置に於いて、液面に圧力プロファイル調整可能なプレスロ−ルを配置し紙匹の液中への入口とした装置である。この場合熱による調整はサイズプレス液との接触のため不利であり、流体圧による方式、静電気力による方式又は圧電効果による方式を採る方が有利である。
【0040】
第六の手段は液面のプレスロ−ルは通常の弾性体ロ−ルを用い、その外側に支柱に支えられ且つ幅方向に分割されて独立に加圧可能なバクアップロ−ル群を有するサイズプレス装置であるが、バックアップロ−ル押しつけの駆動にはモ−タ−駆動、温度制御による膨張収縮動作の何れによっても良い。
【0041】
本発明に於いて、巾方向の圧力プロファイル調整にフィードバックされる巾方向の色相分布の測定には、通常の走査型測定器によっても良いが、複数の同型センサーの夫々が巾方向の分割された領域を測定する方式の方がデータ密度が高くより精密な制御が可能である。
【0042】
本発明に於いて好ましく用いられる同型センサ−群の夫々は同一の応答性を有し、あたかも1個のセンサ−が同時に多数の箇所で測定しているかのように機能する事が望ましい。
個々の同型センサ−は全くの固定式でも良いし、担当する領域の中を移動計測する仕組みであっても良い。
【0043】
実質的に同一の応答性を担保するためには直線性の良いセンサ−を選び、低レベル側と高レベル側の2点以上で較正することが好ましい。較正は1個の較正手段が個々のセンサ−を巡回し逐次較正することが、実質的に同一の応答性を担保する上で望ましい。較正されたセンサ−群の夫々は定められた回数の直近較正デ−タより演算される回帰直線ないし回帰曲線に従い測定値を出力することがデ−タを安定させる意味で望ましい。
【0044】
本発明に於いて、2点較正の一形態として光を遮断することによる低レベル側の校正と標準白色板による高レベル側の較正の組み合わせで行うが、高レベル側の較正は同一測定対象用の基準センサ−との比較に置き換えても良い。その場合は基準センサ−自体の較正を測定空間を移動中に定期的に行う機構を有する事が望ましい。空間中に存在する測定対象物が走行する紙の場合は紙幅の外に基準センサ−が進出した際に行うよう配置する事が設計上楽である。
【0045】
本発明に於いて色相の測定は色彩センサ−として光源、回折格子とラインCCDのような光検知素子列の組み合わせを用いることで可能である。個々のセンサ−のチュ−ニングは先ず複数の基準物質から発せられる輝線を用いて機械的位置合わせを行う。
【0046】
更に必要で有れば個々の素子に入射する波長を予め精密に求め、センサ−全体で捉えたデ−タから近似曲線で元の分光曲線を再現し、色相計算に用いる特定の波長を選んで出力する回路を付加することで高性能化出来るし、サンプリング密度よりも高密度に素子を並べ、サンプリング波長に相当する素子のみから出力することでも高性能化出来る。
【0047】
出力されたデ−タはJIS等に規定された係数を用い、一旦XYZ三刺激値を求め、必要とする表色系に変換する事が出来る。
【0048】
【実施例】
本発明を更に詳しく説明するため図を用いて説明する。
図1は着色サイズプレス液(5)の吸液量のプロファイルを制御するサイズプレス装置の設計例である。サイズプレスロ−ル(1)はバックアップロ−ル(2)を備え、バックアップロ−ルは幅方向に制御可能な加熱手段(3)による加熱により、幅方向に圧力プロファイルを生成する。加熱手段(3)は通常の熱源でも良いが誘導加熱装置が有利である。
【0049】
図2はサイズプレスロ−ル(1)自体が金属管(7)の外側に弾性体(6)を有する構造で、内部に加熱手段(3)を持ち、圧力プロファイルを生成出来るサイズプレス装置の設計例である。
図1及び図2において加熱に対する応答は熱膨張でも良いし、高分子化合物の結晶状態とガラス状態のような相転移に伴う堆積変化でも良い。
【0050】
図3a及び図3bはプレスロ−ル(1)内に流体を満たした環状チュ−ブ(8)を幅方向に配置し、加圧管(9)及び減圧管(10)との間に電磁弁(11)を置いて幅方向に圧力プロファイルを生成するようにしたサイズプレス用ロ−ル要素の設計例である。
【0051】
図4aは円筒状電極(13)と巾方向に分割された円筒状電極間(14)に絶縁性流体(12)または圧電素子(15)を挟み、電気的効果で圧力プロファイルを生成するサイズプレスロール(1)の一例である。
【0052】
図4bは電極部の拡大図円筒状電極(13)と巾方向に分割された円筒状電極(14)の間に絶縁性流体(12)を挟み静電気力を利用する構造を示す。流体が電場による配向で相転移し密度変化するよう設計された液晶であっても良い。その場合は圧力生成源は相転移による密度変化である。いずれも流体を支えるため、同じく絶縁性のスポンジ様構造物が介在しても良い。
【0053】
図4cは円筒状電極(13)と巾方向に分割された円筒状電極(14)の間に圧電素子(15)を配置した設計例である。
【0054】
図5は圧力プロファイル生成部である絶縁性流体(12)または圧電素子(15)の外側に強弾性繊維(16)を均一に巻き付け表面での圧力プロファイル忠実性を強化したサウズプレスロール(1)の設計例である。
【0055】
図6は紙(4)が2本のサイズプレスロ−ル(1)によるニップを下から上へ通過し、通過後圧力が解放された時、圧力プロファイルに応じた量のサイズプレス液(5)を吸収し、液から出た後スクイズロ−ル(17)で余剰な表面の液を除くサイズプレス装置の設計例である。余剰な液の除去にはスクイズロ−ルに代えてブレ−ドを用いても良い。
【0056】
図7は、紙(4)がサイズプレスロール(1)のニップ次いでサイズプレス液(5)を通過し、スクイズロール(17)で余剰な液を除去した後、複数の色彩センサー(21)で同時多点測定し、その結果を計算装置(34)を介して、サイズプレスロール(1)内の巾方向に分割された環状電極列(14)の個々の電極にフィ−ドバックするサイズプレス装置のシステム構成図である。
【0057】
図8は容器に満たした表面サイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル生成出来るサイズプレスロ−ル(1)でニップを形成させ、ニップを通過した紙(4)は圧力プロファイルに応じて表面サイズ液(5)を吸収し、液から出た後スクイズロ−ル(17)で余剰な液を除去されるようにしたタブサイズプレス装置の設計例である。この場合も余剰な液の除去にはスクイズロ−ルに代えてブレ−ドを用いても良い。
【0058】
図9aは図8の変形で圧力プロファイルを幅方向に分割されて独立に加圧制御出来るバックアップロ−ル(2)を用いる方式で、バックアップロ−ル(2)は支柱(18)で支えられ、支点(19)を中心に角度を変えられる構造であり、幅方向の夫々の位置で独立に加圧して圧力プロファイルを制御するようにしたタブサイズプレス装置の設計例である。一般には図に示した用に支点(19)の反対側で力(20)が加えられる。また、図9bの用に支柱はL字型等種々の形態をとれる。
【0059】
図10は反射光の測定による色相の測定装置の設計例を表す。走行する紙の巾方向に複数配置された、光源(26)と対になったセンサー(21)が走行する紙(4)の色相を測定する。センサ−(21)の暗電流を確認するための遮蔽手段(24)及びセンサー(21)の利得を確認するための分光反射率既知の標準白色板(25)からなる較正手段(22)は紙の走行する方向と直交する方向(23)を往復しながら各センサーを較正する。
【0060】
図11は色相測定用のセンサーの一例である。二重のスリット(29)を通りビ−ム化された単色光源(28)からの光を回折格子(27)で回折し、センサ−アレ−(31)上の各検知部(30)毎の波長を決定し、次いで同じ光路に測定光を導き各検知部の測定デ−タから計算装置(34)により近似曲線を求め、色相計算用のサンプリング波長に該当するデ−タを出力する装置の設計例である。
【0061】
図12は測定とそれに基づく制御の関係を示す図である。色相測定用センサ−(21)からの測定値は計算装置(34)で対象物の物性値プロファイルを演算し、区分制御装置(35)の夫々に制御信号を分配する。
【0062】
図13はセンサ−(21)が分担する領域と区分制御装置(35)が分担する領域を計算装置(34)を介して1対1で対応させた設計例である。この場合センサ−(21)は分担領域内を移動計測しても良いが領域を代表する点に固定しても良い。
【0063】
【発明の効果】
空間を複数の領域に区分し、複数のセンサ−で分担測定して得る高密度の色相デ−タにより、区分制御装置の性能をより有効に活用出来、迅速且つ精密な制御が可能となる。本発明で新たに提案する区分制御装置により従来区分制御出来なかった物性の制御を精密に行う事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱手段によりバックアップロール巾方向圧力プロファイルを調整しているサイズプレス装置
【図2】加熱手段がプレスロールの内側に有り、プレスロールで直接圧力プロファイルを調整しているサイズプレス装置
【図3】図3a
ロールの内部にチューブを有して圧力プロファイルを調整するサイズプレスロール
図3b
サイズプレスロール内の各チューブの圧力調整模式図
【図4】図4a
電極間の静電気力または圧電効果を利用して圧力プロファイルを調整するサイズプレスロール
図4b
静電気力を利用する場合の電極間は絶縁性液体で満たしたサイズプレスロールの電極近傍拡大図
図4c
圧電効果を利用する場合の圧電素子と分割電極をモジュール化したサイズプレスロールの電極近傍拡大図
【図5】圧力プロファイル発生部の外側に強弾性繊維を巻き付け、サイズプレスロール表面の弾性率に異方性をもたせたサイズプレスロール
【図6】サイズプレス装置の下から上に紙を通し余剰な表面の液体をスクイズロールで掻き取るサイズプレス装置
【図7】サイズプレス後の紙の色相を同時多点色彩測定装置で測定し、その結果を巾方向に分割制御出来るサイズプレス部にフィ−ドバックして色相を制御するサイズプレス装置
【図8】液溜まりの表面でサイズプレスロールにより圧縮され、その圧力プロファイルに応じた量の吸液をした後余剰な表面の液をスクイズロールで掻き取るタブサイズプレス装置
【図9】図9a
分割されたバックアップロールを機械的に操作して圧力プロファイルを発生させるサイズプレス装置
図9b
部活されたバックアップロールのアレンジ例
【図10】同時多点色彩測定装置の例
【図11】色彩測定センサーの構造例
【図12】色彩センサーとサイズプレス制御装置の結合例
【図13】色相測定区画とサイズプレス制御区画が1対1で対応する色彩センサーとサイズプレス制御装置の結合例
【符号の説明】
1 サイズプレスロ−ル
2 バックアップロ−ル
3 加熱手段
4 紙
5 サイズプレス液
6 弾性体
7 金属
8 チュ−ブ
9 加圧管
10 減圧管
11 電磁弁
12 絶縁性流体
13 円筒状電極
14 巾方向に分割された円筒状電極もしくは環状電極列
15 圧電素子
16 強弾性繊維
17 スクイズロ−ル
18 支柱
19 支点
20 力の方向
21 色相測定用センサ−
22 較正手段
23 較正手段の移動方向
24 遮蔽板
25 標準白色板
26 光源
27 回折格子
28 単色光源
29 スリット
30 検知部
31 センサ−アレ−
32 検知部微調整方向
33 電気結線
34 計算装置
35 サイズプレス区分制御手段の1区画
Claims (20)
- 着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックしてサイズプレスロ−ル(1)の幅方向の圧力プロファイルを制御することにより、紙の幅方向の色相を区分制御するサイズプレス制御装置。
- 色彩計(21)が幅方向に複数並べられ、夫々区分された領域を分担測定する同時多点測定装置の測定結果に基づき同時多点制御する請求項1記載のサイズプレスの制御装置。
- 夫々の色彩計(21)が同一基準で較正される同時多点測定装置の測定結果に基づき同時多点制御する請求項2記載のサイズプレスの制御装置。
- 該圧力プロファイル調整の手段が加熱手段(3)を用いた部分的熱膨張もしくは相転移による密度変化である請求項1、2又は3記載のサイズプレス制御装置。
- 該加熱手段(3)が誘導加熱器である請求項4記載のサイズプレス制御装置。
- 該圧力プロファイル調整手段がサイズプレスロ−ル(1)の一方もしくは両方に付加されたバックアップロ−ル(2)である請求項1、2、3、4又は5記載のサイズプレス制御装置。
- 該圧力プロファイル調整手段が、プレスロ−ル(1)内部の幅方向に、流体を満たした環状のチュ−ブ(8)を並べ、各チュ−ブ(8)の圧力を独立に制御する機構である請求項1記載のサイズプレス制御装置。
- 該圧力プロファイル調整手段が、プレスロール(1)内部に圧電素子(15)を並べ、巾方向の位置毎に電圧制御により制御する機構である請求項1記載のサイズプレス制御装置。
- 該圧力プロファイル調整手段が、絶縁性流体(12)を介して同心円状に配置される電極対を巾方向で電圧制御する静電気力による圧力調整である請求項1又記載のサイズプレス制御装置。
- プレスロール(1)表面の周方向の弾性率が巾方向の弾性率を上回る請求項7、8又は9記載のサイズプレス制御装置。
- 該圧力プロファイル調整手段がサイズプレスロ−ル自体の一方もしくは両方である請求項1、2、3、4、7、8、9又は10記載のサイズプレス制御装置。
- 紙の通過方向がサイズプレス装置のロール側から液側へであり、サイズプレス液(5)の液だまりを通過後ブレ−ド又はスクイズロ−ル(17)により余剰なサイズプレス液を除去する構造の請求項1、2、3、7、8、9、10又は11記載のサイズプレス制御装置。
- 着色サイズプレス液(5)を用い、色彩計の測定結果をフィ−ドバックして紙の幅方向の色相を制御する目的で、表面サイズ装置のサイズプレス液(5)の液面に幅方向の圧力プロファイル制御可能なサイズプレスロ−ル(1)を配置し、紙がサイズプレスロール次いで液中を通過後スクイズロ−ル(17)又はブレ−ドで余剰なサイズ液を除去するサイズプレス制御装置。
- 色彩計が幅方向に複数並べられ、夫々区分された領域を分担測定する請求項13記載のサイズプレス制御装置。
- 夫々の色彩計が同一基準で較正される請求項14記載のサイズプレス制御装置。
- 該圧力プロファイル調整手段がプレスロ−ル内部の幅方向に、流体を満たした環状のチュ−ブ(8)を並べ各チュ−ブ(8)の圧力を独立に制御する機構である請求項13、14又は15記載のサイズプレス制御装置。
- 該圧力プロファイル調整手段が、プレスロール(1)内部に圧電素子(15)を並べ、巾方向の位置毎に電圧制御により制御する機構である請求項13、14又は15記載のサイズプレス制御装置。
- 該圧力プロファイル調整手段が、絶縁性流体(12)を介して同心円状に配置される電極対を巾方向で電圧制御する静電気力による圧力調整である請求項13、14又は15記載のサイズプレス制御装置。
- プレスロール(1)表面の周方向の弾性率が巾方向の弾性率を上回る請求項16、17又は18記載のサイズプレス制御装置。
- 該圧力プロファイル調整手段が、幅方向に分割されたバックアップロ−ル(2)であり、夫々のバックアップロ−ル(2)が支柱(18)を介し独立に制御可能である請求項13、14又は15記載のサイズプレス制御装置。
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JP2002254470A JP2004003069A (ja) | 2002-03-29 | 2002-08-30 | サイズプレス制御装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006255954A (ja) * | 2005-03-15 | 2006-09-28 | Kansai Paint Co Ltd | 調色情報システム及び調色情報取得方法 |
CN113145380A (zh) * | 2021-05-17 | 2021-07-23 | 南京卓能机械设备有限公司 | 扁绳绳子施胶装置 |
-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002254470A patent/JP2004003069A/ja active Pending
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