【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス発生性プライマー、ガス発生性接着剤、これらを用いた接着構造体およびこの接着構造体の剥離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、接着時の作業性に適合させて液状やシート状(フィルム状)などの様々な形態の接着剤が用いられている。これら接着剤を用いた接着においては、簡便で作業性が良好であることのみならず、接着剤を介した接着構造体は一般に面接着である場合が多く、接着構造体に掛かる応力が分散されるため、強力な接着力を得ることが可能である。
【0003】
しかし、役目が終わった接着構造体を分別解体して廃棄する際には、接着剤そのものの接着力が強いため、接着構造体を分別解体させることが困難であるという問題点がある。例えば、強制的に解体を試みると、分別したい被着体が破損したり、破砕するという問題点がある。また、被着体のどちらか一方に回路部分や機械部分等が存在し、その箇所に故障が生じた場合に、その回路部分や機械部分等が存在する被着体のみを損傷することなく剥離するのは困難であるという問題点もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、対向する被着体が接着剤を介して貼り合わされた接着構造体を容易に剥離し、分別解体することができるガス発生性プライマーおよびガス発生性接着剤、これらを用いた接着構造体、および、この接着構造体の剥離方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によるガス発生性プライマーは、エネルギーを付与することによりガスを発生するガス発生成分を含有するプライマーであって、発生したガスによって、接着剤により接合された被着体間の接着力を低減させることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明によるガス発生性プライマーは、上記請求項1に記載のガス発生性プライマーにおいて、エネルギーを付与することによって、ガス発生前のプライマーの固形成分100重量部に対して、ガス1〜90重量部が発生することを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明によるガス発生性プライマーは、上記請求項1または請求項2に記載のガス発生性プライマーにおいて、プライマーの固形成分10〜99重量部およびガス発生成分90〜1重量部を含有することを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明によるガス発生性プライマーは、上記請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のガス発生性プライマーにおいて、プライマーの固形成分およびガス発生成分が同一の化合物であることを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載のガス発生性接着剤は、エネルギーを付与することによりガスを発生するガス発生成分を含有する接着剤であって、発生したガスによって、上記接着剤により接合された被着体間の接着力を低減させることを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載の発明によるガス発生性プライマーは、上記請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のガス発生性プライマーにおいて、エネルギーが熱または活性エネルギー線であることを特徴とする。
【0011】
請求項7に記載の発明によるがガス発生性接着剤は、上記請求項5に記載のガス発生性接着剤において、エネルギーが熱または活性エネルギー線であることを特徴とする。
【0012】
請求項8に記載の発明による接着構造体は、2つ以上の被着体が接着剤を介して貼り合わされてなる接着構造体であって、対向する少なくとも一方の被着体の接着面に上記請求項1〜請求項4または請求項6のいずれか1項に記載のガス発生性プライマーおよび/または上記請求項5または請求項7に記載のガス発生性接着剤が塗布されてなることを特徴とする。
【0013】
請求項9に記載の発明による接着構造体は、上記請求項8に記載の接着構造体において、接着剤またはガス発生性接着剤がエネルギー硬化成分を含有し、かつ、上記接着剤またはガス発生性接着剤の硬化後のガラス転移温度が50℃以下であることを特徴とする。
【0014】
請求項10に記載の発明による接着構造体は、上記請求項8または請求項9のいずれか1項に記載の接着構造体において、接着剤またはガス発生性接着剤が下記一般式(1)で表される官能基を有する化合物(A)および下記一般式(2)で表される官能基を有する化合物(B)からなる光硬化性接着剤であることを特徴とする。
【化3】
(式中、Xは加水分解性を有する官能基を示し、Rは炭化水素基を示し、nは1〜3の整数を示す)
【化4】
{式中、Yは酸素原子、窒素原子、リン原子または炭素原子を示し、Zは炭化水素基またはオキシド基を示し、mは2〜5の整数を示す(ただし、オキシド基はmが4または5のときに限る)}
【0015】
請求項11に記載の発明による接着構造体の剥離方法は、上記請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載の接着構造体の剥離方法であって、ガス発生性プライマーおよび/またはガス発生性接着剤にエネルギーを付与してガスを発生させ、発生したガスにより接着構造体を構成する被着体間の接着力を低減させることを特徴とする。
【0016】
本発明のガス発生性プライマーは、エネルギーを付与することによりガスを発生するガス発生成分を含有するプライマーであって、発生したガスによって、接着剤により接合された被着体間の接着力を低減させる。なお、本発明で言う接着剤には粘着剤も包含される。
【0017】
図1は、後述する本発明の接着構造体の1例を示す断面図である。すなわち、本発明のガス発生性プライマーを用いて例えば図1に示すような接着構造体を製作した場合、この接着構造体にエネルギーを付与することによりガス発生性プライマー層からガスが発生し、発生したガスによって被着体とガス発生性プライマー層との接着界面および/またはガス発生性プライマー層と接着剤層またはガス発生性接着剤層との接着界面に気泡やボイドが発生し、その気泡やボイドが上記接着界面の接着面積を低減させることにより、被着体間の接着力が低減し、接着構造体を容易に剥離し、分別解体することができるようになる。
【0018】
本発明のガス発生性プライマーの主成分として用いられるプライマーは、例えば、市販の各種プライマーであっても良いし、プライマーとして好適な化合物、樹脂、ゴム(エラストマー)等を水や有機溶剤等の媒体中に溶解もしくは分散させてなるプライマーであっても良く、特に限定されるものではない。これらのプライマーは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0019】
本発明のガス発生性プライマーに含有されるガス発生成分としては、熱や活性エネルギー線などのエネルギーを付与することによりガスを発生し得るものであれば如何なる成分であっても良く、特に限定されるものではないが、例えば、アゾ化合物、ジアゾニウム塩、炭酸塩、高沸点アルコール、高沸点オイル、多価カルボン酸、水等が挙げられる。これらのガス発生成分は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0020】
本発明のガス発生性プライマーのガス発生量は、ガス発生前のプライマーの固形成分100重量部に対して、ガス1〜90重量部が発生することが好ましい。ガス発生前のプライマーの固形成分100重量部に対するガスの発生量が1重量部未満であると、前記接着力低減効果を十分に得られなくなることがあり、逆にガス発生前のプライマーの固形成分100重量部に対するガスの発生量が90重量部を超えると、僅かなエネルギーを付与するだけで容易にガスが発生するため、長期間にわたって安定な接着構造体を製作することが困難となることがある。なお、本発明で言う「ガス1〜90重量部が発生する」とは、「ガスが発生した後のプライマーの固形成分が99〜10重量部残留する」ことを意味する。
【0021】
本発明のガス発生性プライマー中におけるプライマーの固形成分およびガス発生成分の含有量は、プライマーの固形成分10〜99重量部およびガス発生成分90〜1重量部であることが好ましい。ガス発生性プライマー中におけるガス発生成分の含有量が1重量部未満であると、前記接着力低減効果を十分に得られなくなることがあり、逆にガス発生性プライマー中におけるガス発生成分の含有量が90重量部を超えると、プライマー本来の接着性付与効果を十分に得られなくなって、実用的に十分な接着力を有する接着構造体の製作が困難となることがある。
【0022】
本発明のガス発生性プライマー中に含有されるプライマーの固形成分およびガス発生成分は同一の化合物であっても良いし、異なる化合物であっても良いが、両者の相溶性を考慮すると、同一の化合物であることが好ましい。
【0023】
次に、本発明のガス発生性接着剤は、エネルギーを付与することによりガスを発生するガス発生成分を含有する接着剤であって、発生したガスによって、上記接着剤により接合された被着体間の接着力を低減させる。
【0024】
本発明のガス発生性接着剤の主成分として用いられる接着剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、アクリル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、ポリエステル樹脂系接着剤、ポリアミド樹脂系接着剤、天然ゴム系接着剤、合成ゴム系接着剤、その他の熱可塑性樹脂系接着剤、その他の熱硬化性樹脂系接着剤等の公知の各種接着剤が挙げられ、いずれの接着剤が用いられても良い。また、これらの接着剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0025】
また、上記接着剤の形態は、特に限定されるものではなく、例えば、湿気硬化型接着剤、光硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、ホットメルト型接着剤、溶剤型接着剤、エマルジョン型接着剤、シート状(フィルム状)接着剤等の如何なる形態の接着剤であっても良い。
【0026】
本発明のガス発生性接着剤に含有されるガス発生成分としては、熱や活性エネルギー線などのエネルギーを付与することによりガスを発生し得るものであれば如何なる成分であっても良く、特に限定されるものではないが、例えば、アゾ化合物、ジアゾニウム塩、炭酸塩、高沸点アルコール、高沸点オイル、多価カルボン酸、水等が挙げられる。これらのガス発生成分は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0027】本発明のガス発生性プライマーまたはガス発生性接着剤に付与するエネルギーとしては、ガス発生成分にガスを発生させ得るものであれば如何なるエネルギーであっても良く、特に限定されるものではないが、例えば、熱;紫外線、赤外線、超音波、エックス線、電子線などの活性エネルギー線;衝撃波等が挙げられ、いずれのエネルギーが用いられても良いが、エネルギー付与時の作業性に優れることから、熱または活性エネルギー線を用いることが好ましい。また、これらのエネルギーは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0028】
また、上記エネルギー発生源としては、特に限定されるものではないが、例えば、加熱オーブン、赤外線ヒーター、誘電加熱装置、誘導加熱装置、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、エキシマーレーザー、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置、エックス線発生装置、超音波発生装置、衝撃波発生装置等が挙げられ、いずれのエネルギー発生源が用いられても良い。また、これらのエネルギー発生源は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0029】
次に、本発明の接着構造体は、2つ以上の被着体が接着剤を介して貼り合わされてなる接着構造体であって、対向する少なくとも一方の被着体の接着面に本発明のガス発生性プライマーおよび/または本発明のガス発生性接着剤が塗布されてなる。
【0030】
すなわち、本発明の接着構造体は、2つ以上の被着体が接着剤を介して貼り合わされてなる接着構造体であって、対向する少なくとも一方の被着体の接着面に本発明のガス発生性プライマーおよび通常の接着剤が塗布されてなるものであっても良いし、また、対向する少なくとも一方の被着体の接着面に本発明のガス発生性プライマーおよび/または本発明のガス発生性接着剤が塗布されてなるものであっても良い。
【0031】
上記接着剤として本発明のガス発生性接着剤を用いる場合、プライマーを使用しても良いし、そのガス発生性接着剤が被着体に対する十分な接着力を有するものである場合には、プライマーを使用しなくても良い。また、接着剤として本発明のガス発生性接着剤を用い、プライマーを使用する場合には、そのプライマーは本発明のガス発生性プライマーであっても良いし、通常のプライマーであっても良い。
【0032】
また、上記プライマー(本発明のガス発生性プライマーまたは通常のプライマー)および/または上記接着剤(本発明のガス発生性接着剤または通常の接着剤)は、対向する一方の被着体の接着面にのみ塗布(片面塗布)されても良いし、対向する双方の被着体の接着面に塗布(両面塗布)されても良い。また、プライマーを双方の被着体の接着面に塗布する場合、一方の被着体の接着面に塗布されるプライマーおよび他方の被着体の接着面に塗布されるプライマーは、同一のものであっても良いし、異なるものであっても良い。
【0033】
上記接着剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、アクリル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、ポリエステル樹脂系接着剤、ポリアミド樹脂系接着剤、天然ゴム系接着剤、合成ゴム系接着剤、その他の熱可塑性樹脂系接着剤、その他の熱硬化性樹脂系接着剤等の公知の各種接着剤が挙げられ、いずれの接着剤が用いられても良い。また、これらの接着剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0034】
また、上記接着剤の形態は、特に限定されるものではなく、例えば、湿気硬化型接着剤、光硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、ホットメルト型接着剤、溶剤型接着剤、エマルジョン型接着剤、シート状(フィルム状)接着剤等の如何なる形態の接着剤であっても良い。
【0035】
本発明の接着構造体においては、上記接着剤のなかでも、エネルギー硬化成分を含有し、かつ、硬化後のガラス転移温度が50℃以下である接着剤を用いることが好ましい。
【0036】
接着剤としてエネルギー硬化成分を含有し、硬化後のガラス転移温度が50℃以下となるような柔軟性に富む接着剤を用いることにより、本発明のガス発生性プライマーおよび/または本発明のガス発生性接着剤にエネルギーを付与してガスを発生させ、被着体間の接着力を低減させる際の接着力低減効果が著しく向上する。
【0037】
また、本発明の接着構造体においては、上記接着剤のなかでも、下記一般式(1)で表される官能基を有する化合物(A)および下記一般式(2)で表される官能基を有する化合物(B)からなる光硬化性接着剤を用いることが好ましい。
【0038】
【化5】
(式中、Xは加水分解性を有する官能基を示し、Rは炭化水素基を示し、nは1〜3の整数を示す)
【0039】
【化6】
{式中、Yは酸素原子、窒素原子、リン原子または炭素原子を示し、Zは炭化水素基またはオキシド基を示し、mは2〜5の整数を示す(ただし、オキシド基はmが4または5のときに限る)}
【0040】
上記一般式(1)で表される官能基を有する化合物(A)とは、珪素原子に加水分解性を有する官能基(X)が1〜3個置換した官能基構造を有する化合物である。
【0041】
一般式(1)中の加水分解性を有する官能基(X)とは、珪素原子と官能基との結合が加水分解性を有する官能基のことであり、その具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、アルコキシル基、オキシム基、アルケニルオキシ基、アセトキシ基等や、これらに塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン基を置換させたもの等が挙げられるが、なかでも、化合物(A)や光硬化性接着剤の貯蔵安定性が優れたものとなることから、アルコキシル基が好適に用いられる。これらの加水分解性を有する官能基(X)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0042】
上記アルコキシル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられる。加水分解性を有する官能基(X)がジアルコキシル基またはトリアルコキシル基である場合、アルコキシル基は、同一のものであっても良いし、異なるものであっても良い。
【0043】
一般式(1)中の炭化水素基(R)としては、特に限定されるものではないが、例えば、飽和脂肪族系炭化水素基、不飽和脂肪族系炭化水素基、芳香族系炭化水素基等や、これらにアミノ基、水酸基、エーテル基、エポキシ基、重合性不飽和基、ウレタン基、ウレア基、イミド基、エステル基などの置換基を置換させたもの等が挙げられる。これらの炭化水素基(R)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0044】
上記化合物(A)は、一般式(1)で表される官能基を1分子中に複数個有する化合物であっても良いし、また、一般式(1)で表される異なる種類の官能基を1分子中に有する化合物であっても良い。
【0045】
上記化合物(A)の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、プロピレングリコール、エチレングリコール、ブチレングリコールなどのアルキレングリコールをモノマーユニットとするポリマー、エステル結合を有するポリエステル、アミド結合を有するポリアミド、カーボネート結合を有するポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリオレフィンなどのポリマーや、これらのコポリマー等に一般式(1)で表される官能基を含有させた化合物が挙げられる。一般式(1)で表される官能基は、上記ポリマーやコポリマーの末端に位置していても良いし、側鎖に位置していても良いし、末端および側鎖に位置していても良い。
【0046】
また、上記化合物(A)の市販品としては、特に限定されるものではないが、例えば、鐘淵化学工業社製の商品名「MSポリマーS−203」、「MSポリマーS−303」、「MSポリマーS−903」、商品名「エピオンEP−103S」、「エピオンEP−303S」、「エピオンEP−505S」、商品名「サイリルSAT−200」、「サイリルMA−403」、「サイリルMA−447」、旭硝子社製の商品名「エクセスターESS−2410」、「エクセスターESS−2420」、「エクセスターESS−3630」チッソ社製のアセトキシ末端ポリジメチルシロキサン(商品名「PS363.5」)、ジメチルアミノ末端ポリジメチルシロキサン(商品名「PS383」)、エトキシ末端ポリジメチルシロキサン(商品名「PS393」)、ステアリロキシ末端ポリジメチルシロキサン(商品名「PS053.5」)、トリエトキシシリル変性ポリ(1,2−ブタジエン)(商品名「PS078.5」)、(N−トリメトキシシリルプロピル)ポリアザミド(商品名「PS075」)、(N−トリメトキシシリルプロピル)ポリエチレンイミン(商品名「PS076」)、(N−トリメトキシシリルプロピル)−O−ポリエチレンオキサイドウレタン(商品名「PS077」)等が挙げられる。
【0047】
これらの化合物(A)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0048】
また、前記一般式(2)で表される官能基を有する化合物(B)とは、酸素原子、窒素原子、リン原子および炭素原子からなる群より選択される原子Yに対して、カルボニル基が2個結合し、原子Yの価数に応じて炭化水素基またはオキシド基Zが適宜結合した官能基を有する化合物である。
【0049】
上記化合物(B)において、一般式(2)で表される官能基は、単一のものであっても良いし、複数個が組み合わされたものであっても良い。
【0050】
また、一般式(2)において、原子Yは、同一のものであっても良いし、異なるものであっても良い。また、mが4または5である場合、炭化水素基またはオキシド基Zは、同一のものであっても良いし、異なるものであっても良い。
【0051】
一般式(2)中の炭化水素基(Z)としては、特に限定されるものではないが、例えば、飽和脂肪族系炭化水素基、不飽和脂肪族系炭化水素基、芳香族系炭化水素基等や、これらにアミノ基、水酸基、エーテル基、エポキシ基、重合性不飽和基、ウレタン基、ウレア基、イミド基、エステル基などの置換基を置換させたもの等が挙げられる。これらの炭化水素基(Z)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0052】
上記化合物(B)としては、特に限定されるものではないが、例えば、有機基によって環状構造にした化合物、環状構造であって同じ環状鎖の中に複数個の同種もしくは異種の一般式(2)で表される官能基を有する化合物、複数個の同種もしくは異種の環状化合物を適宜の有機基で結合した化合物、複数個の同種もしくは異種の環状化合物をユニットとして1個以上有する双環化合物等が挙げられる。これらの化合物(B)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0053】
一般式(2)において原子Yが酸素原子である場合の化合物(B)の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、酢酸無水物、プロピオン酸無水物、ブチル酸無水物、イソブチル酸無水物、バレリック酸無水物、2−メチルブチル酸無水物、トリメチル酢酸無水物、ヘキサン酸無水物、ヘプタン酸無水物、デカン酸無水物、ラウリル酸無水物、ミリスチリル酸無水物、パルミチン酸無水物、ステアリル酸無水物、ドコサン酸無水物、クロトン酸無水物、(メタ)アクリル酸無水物、オレイン酸無水物、リノレイン酸無水物、クロロ酢酸無水物、ヨード酢酸無水物、ジクロロ酢酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物、クロロジフルオロ酢酸無水物、トリクロロ酢酸無水物、ペンタフルオロプロピオン酸無水物、ヘプタフルオロブチル酸無水物、コハク酸無水物、メチルコハク酸無水物、2,2−ジメチルコハク酸無水物、イソブチルコハク酸無水物、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、ヘキサヒドロ−4−メチルフタル酸無水物、イタコン酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、マレイン酸無水物、2−メチルマレイン酸無水物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸無水物、グルタル酸無水物、1−ナフチル酢酸無水物、安息香酸無水物、フェニルコハク酸無水物、フェニルマレイン酸無水物、2,3−ジフェニルマレイン酸無水物、フタル酸無水物、4−メチルフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物、4,4’−(ヘキサフルオロプロピリデン)ジフタル酸無水物、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸無水物などの酸無水物や、マレイン酸無水物と例えば(メタ)アクリレート、スチレン、ビニルエーテルなどのラジカル重合性二重結合を有する化合物との共重合体等が挙げられる。
【0054】
また、一般式(2)において原子Yが酸素原子である場合の化合物(B)の市販品としては、特に限定されるものではないが、例えば、旭電化工業社製の商品名「アデカハードナーEH−700」、「アデカハードナーEH−703」、「アデカハードナーEH−705A」、新日本理化社製の商品名「リカシッドTH」、「リカシッドHT−1」、「リカシッドHH」、「リカシッドMH−700」、「リカシッドMH−700H」、「リカシッドMH」、「リカシッドSH」、「リカレジンTMEG」、日立化成社製の商品名「HN−5000」、「HN−2000」、油化シェルエポキシ社製の商品名「エピキュア134A」、「エピキュアYH306」、「エピキュアYH307」、「エピキュアYH308H」、住友化学工業社製の商品名「スミキュアーMS」等が挙げられる。
【0055】
一般式(2)において原子Yが酸素原子である場合のこれらの化合物(B)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0056】
一般式(2)において原子Yが窒素原子である場合の化合物(B)の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、コハク酸イミド、N−メチルコハク酸イミド、α,α−ジメチル−β−メチルコハク酸イミド、α−メチル−α−プロピルコハク酸イミド、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−tert−ブチルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−クロロフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−(1−ピレニル)マレイミド、3−メチル−N−フェニルマレイミド、N,N’−1,2−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N,N’−(4−メチル−1,3−フェニレン)ビスマレイミド、1,1’−(メチレンジ−1,4−フェニレン)ビスマレイミド、フタルイミド、N−メチルフタルイミド、N−エチルフタルイミド、N−プロピルフタルイミド、N−フェニルフタルイミド、N−ベンジルフタルイミド、ピロメリット酸ジイミド等や、N−アルキルマレイミドと例えば(メタ)アクリレート、スチレン、ビニルエーテルなどのラジカル重合性二重結合を有する化合物との共重合体等が挙げられる。一般式(2)において原子Yが窒素原子である場合のこれらの化合物(B)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0057】
一般式(2)において原子Yがリン原子である場合の化合物(B)の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイドなどのアシルホスフィンオキサイド等が挙げられる。一般式(2)において原子Yがリン原子である場合のこれらの化合物(B)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0058】
一般式(2)において原子Yが炭素原子である場合の化合物(B)の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、2,4−ペンタンジオン、3−メチル−2,4−ペンタンジオン、3−エチル−2,4−ペンタンジオン、3−クロロ−2,4−ペンタンジオン、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、1−ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタンなどのジケトン類;ジメチルマロネート、ジエチルマロネート、ジメチルメチルマロネート、テトラエチル−1,1,2,2−エタンテトラカルボン酸などのポリカルボン酸エステル類;メチルアセチルアセトナート、エチルアセチルアセトナート、メチルプロピオニルアセテートなどのα−カルボニル酢酸エステル類等が挙げられる。一般式(2)において原子Yが炭素原子である場合のこれらの化合物(B)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0059】
本発明の接着構造体に好ましく用いられる光硬化性接着剤においては、前記一般式(2)で表される官能基を有する上記化合物(B)のなかでも、前記化合物(A)に対する溶解性に優れることから、カルボン酸無水物、カルボン酸イミドおよびアシルホスフィンオキサイドが好適に用いられる。上記カルボン酸無水物、カルボン酸イミドおよびアシルホスフィンオキサイドは、それぞれ単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0060】
上記光硬化性接着剤中における上記化合物(B)の含有量は、特に限定されるものではないが、前記化合物(A)100重量部に対して、上記化合物(B)0.01〜30重量部であることが好ましく、より好ましくは1〜20重量部である。
【0061】
化合物(B)の含有量が化合物(A)100重量部に対して0.01重量部未満であると、光硬化性接着剤の光硬化性が不十分となることがあり、逆に化合物(B)の含有量が化合物(A)100重量部に対して30重量部を超えると、光硬化性接着剤の光透過性が低下して、光照射面の表面のみに光硬化反応が起こり、深部硬化性が不十分となることがある。
【0062】
上記光硬化性接着剤には、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、前記化合物(A)の光硬化反応を促進するための有機金属化合物、感光性や深部硬化性を向上させるための増感剤、増粘剤、チキソトロープ剤、物性調整剤、増量剤、可塑剤、タレ防止剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、香料、溶剤等の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上が添加されていても良い。
【0063】
有機金属化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ゲルマニウム、錫、鉛、硼素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、チタニウム、ジルコニウムなどの金属元素と有機基を置換してなる有機金属化合物等が挙げられる。
【0064】
有機金属化合物の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫フタレート、ビス(ジブチル錫ラウリン酸)オキサイド、ジブチル錫ビスアセチルアセトナート、ジブチル錫ビス(モノエステルマレート)、オクチル酸錫、ジブチル錫オクトエート、ジオクチル錫オキサイドなどの錫化合物や、テトラ−n−ブトキシチタネート、テトライソプロポキシチタネートなどのチタニウム化合物等が挙げられる。これらの有機金属化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0065】
光硬化性接着剤中における有機金属化合物の含有量は、特に限定されるものではないが、前記化合物(A)100重量部に対して、有機金属化合物0.01〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜8重量部である。
【0066】
有機金属化合物の含有量が化合物(A)100重量部に対して0.01重量部未満であると、光照射後の化合物(A)の光硬化反応が十分に促進されないことがあり、逆に有機金属化合物の含有量が化合物(A)100重量部に対して10重量部を超えると、光照射後の化合物(A)の光硬化反応は十分に促進されるものの、硬化物への好ましくない影響が現れることがある。
【0067】
増感剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどのアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテルなどのベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタールなどのケタール誘導体化合物;ハロゲン化ケトン;アシルホスフィンオキシド;アシルホスフォナート;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(η5−シクロペンタジエニル)ビス(ペンタフルオロフェニル)チタニウム、ビス(η5−シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピリ−1−イル)フェニル]チタニウム、アントラセン、ペリレン、コロネン、テトラセン、ベンズアントラセン、フェノチアジン、フラビン、アクリジン、ケトクマリン、チオキサントン誘導体、ベンゾフェノン、アセトフェノン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン等が挙げられる。これらの増感剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0068】
増粘剤は、前記化合物(A)との相溶性の良い高分子化合物から選ばれることが好ましく、使用される化合物(A)の種類によって適宜選択されれば良い。増粘剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、(メタ)アクリル系高分子、ポリビニルアルコール誘導体、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン誘導体、ポリエステル類、ポリエーテル類、ポリオレフィン類、ポリアルキレンオキサイド類、ポリウレタン類、ポリアミド類、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブテン、NBR、SBS、SIS、SEBS、水添NBR、水添SBS、水添SIS、水添SEBS等や、これらの共重合体や官能基変性体等が挙げられる。これらの増粘剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0069】
チキソトロープ剤は、前記化合物(A)に親和性の高い表面を有する物質から選ばれることが好ましく、使用される化合物(A)の種類によって適宜選択されれば良い。チキソトロープ剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、コロイダルシリカ、ポリビニルピロリドン、疎水化炭酸カルシウム、ガラスバルーン、ガラスビーズ等が挙げられる。これらのチキソトロープ剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0070】
物性調整剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N’−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ヘキサエチレンジアミン、N,N’−ビス−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]ヘキサエチレンジアミンなどのシランカップリング剤や、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等が挙げられる。これらの物性調整剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0071】
増量剤としては、光硬化性接着剤にチキソトロピー性を付与しないものが好ましく、特に限定されるものではないが、例えば、タルク、クレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水珪素、含水珪素、珪酸カルシウム、二酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられる。これらの増量剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0072】
可塑剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、リン酸トリブチル、リン酸トリクレジルなどのリン酸エステル類;フタル酸ジオクチルなどのフタル酸エステル類;グリセリンモノオレイル酸エステルなどの脂肪酸−塩基酸エステル類;アジピン酸ジオクチルなどの脂肪酸二塩基酸エステル類;ポリプロピレングリコール類等が挙げられる。これらの可塑剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0073】
光硬化性接着剤に光を照射する際に利用できる光源は、光源が発する光により、ガスは発生しないが、光硬化性接着剤が光活性を示し、前記化合物(A)の光硬化反応により硬化物が生成する光源であれば如何なる光源であっても良く、特に限定されるものではない。すなわち、光源によりガスは発生せず、光硬化性接着剤の光硬化反応のみ開始させるものを適宜選択することができる。
【0074】
上記光源の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、エキシマレーザー、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置等が挙げられる。これらの光源は、単独で用いられても良いし、2種類以上が組み合わされて用いられても良い。
【0075】
光硬化性接着剤に対する複数の光源による光照射手順は、特に限定されるものではなく、同時照射であっても良いし、時間差をおいての逐次照射であっても良いし、同時照射と逐次照射との組み合わせであっても良い。また、上記光照射に際しては、例えばフィルター等を用いて不要な波長成分を低減もしくは除去しても良い。
【0076】
次に、本発明の接着構造体の剥離方法は、上述した本発明の接着構造体の剥離方法であって、ガス発生性プライマーおよび/またはガス発生性接着剤にエネルギーを付与してガスを発生させ、発生したガスにより接着構造体を構成する被着体間の接着力を低減させる。
【0077】
上記本発明の剥離方法によれば、接着構造体にエネルギーを付与することにより、ガス発生性プライマー層および/またはガス発生性接着剤層からガスが発生し、発生したガスによって、被着体とガス発生性プライマー層との接着界面、ガス発生性プライマー層とガス発生性接着剤層または通常の接着剤層との接着界面、被着体とガス発生性接着剤層との接着界面または通常のプライマー層とガス発生性接着剤層との接着界面等に気泡やボイドが発生し、その気泡やボイドが上記各接着界面の接着面積を低減させるので、対向する被着体間の接着力が低減し、接着構造体を容易に剥離し、分別解体することができる。
【0078】
【発明の実施の形態】
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0079】
〔接着剤の調製〕
5リットルのプラネタリーミキサー中で、遮光下、60℃で、アルコキシシリル変性ポリプロピレングリコール(商品名「MSポリマーS−303」、鐘淵化学工業社製)100g、無水マレイン酸5g、アシルホスフィンオキサイド(商品名「Ig−819」、チバスペシャルティケミカルズ社製)1gおよびシリカ(商品名「シベライトM−6000」、S.C.R.SIBEL社製)100gを均一になるまで撹拌混合し、減圧脱泡して、光硬化性接着剤を調製した。
【0080】
(実施例)
市販の変成シリコーン専用ウレタン系プライマー(固形分:50重量%、積水化学工業社製)100gに対して、ガス発生成分(アゾビスイソブチロニトリル、和光純薬工業社製)30gを添加し、均一になるまで攪拌混合して、ガス発生性プライマーを作製した。
【0081】
先ず、アルミ板(300mm×200mm×3mm)に上記で得られたガス発生性プライマーを塗布し、風乾により溶剤を除去して、プライマー層を形成した後、上記プライマー層の上に上記で得られた光硬化性接着剤を塗膜厚みが0.5mmとなるように塗布した。次いで、高圧水銀灯を用いて、上記光硬化性接着剤塗布面に照射量500mJ/cm2(365nm)で紫外線を照射し、その上にガラス板(300mm×200mm×8mm)を貼り合わせた。その後、室温で7日間養生して、光硬化性接着剤を硬化させ、接着構造体を製作した。
【0082】
上記で得られた接着構造体のアルミ板側を直立に設置した250℃のホットプレートに接触させたところ、速やかに気泡やボイドが発生し、被着体(ガラス板)が剥落した。
【0083】
(比較例)
実施例で作製したガス発生性プライマーによるプライマー層を形成しなかったこと以外は実施例の場合と同様にして、接着構造体を製作した。
【0084】
上記で得られた接着構造体のアルミ板側を直立に設置した250℃のホットプレートに接触させたが、気泡やボイドの発生は認められず、被着体(ガラス板)は剥落しなかった。
【0085】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のガス発生性プライマーおよび/またはガス発生性接着剤を用いることにより、対向する被着体が接着剤を介して貼り合わされた接着構造体を容易に剥離し、分別解体することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着構造体の1例を示す断面図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a gas generating primer, a gas generating adhesive, an adhesive structure using the same, and a method for peeling the adhesive structure.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various types of adhesives such as a liquid or a sheet (film) have been used in accordance with the workability at the time of bonding. In the bonding using these adhesives, not only is the workability simple and good, but also the bonding structure via the adhesive is generally a surface bonding, and the stress applied to the bonding structure is dispersed. Therefore, a strong adhesive force can be obtained.
[0003]
However, when separating and disposing of the bonded structure that has finished its function, there is a problem that it is difficult to separate and separate the bonded structure because the adhesive itself has a strong adhesive force. For example, there is a problem in that if an attempt is made to forcibly disassemble, an adherend to be separated is damaged or crushed. In addition, if a circuit part or a mechanical part is present on one of the adherends and a failure occurs in that part, only the adherend on which the circuit part or the mechanical part exists exists without being damaged. There is also a problem that it is difficult to do.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above problems, an object of the present invention is to provide a gas-generating primer and a gas-generating adhesive capable of easily separating and separating a bonded structure in which opposed adherends are bonded via an adhesive. An object of the present invention is to provide a bonding agent, an adhesive structure using the same, and a method for removing the adhesive structure.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The gas-generating primer according to the first aspect of the present invention is a primer containing a gas-generating component that generates a gas by applying energy, between the adherends bonded with an adhesive by the generated gas. Is characterized in that the adhesive strength of the is reduced.
[0006]
The gas-generating primer according to the second aspect of the present invention is the gas-generating primer according to the first aspect, wherein energy is applied to the gas-generating primer to generate 100% by weight of a solid component of the primer before gas generation. It is characterized in that 1 to 90 parts by weight are generated.
[0007]
The gas generating primer according to the third aspect of the present invention is the gas generating primer according to the first or second aspect, wherein 10 to 99 parts by weight of the solid component of the primer and 90 to 1 part by weight of the gas generating component. It is characterized by containing.
[0008]
The gas generating primer according to the invention of claim 4 is the gas generating primer according to any one of claims 1 to 3, wherein the solid component and the gas generating component of the primer are the same compound. It is characterized by the following.
[0009]
The gas-generating adhesive according to claim 5 is an adhesive containing a gas-generating component that generates a gas by applying energy, and is an adherend bonded by the adhesive using the generated gas. It is characterized in that the adhesive force between them is reduced.
[0010]
The gas generating primer according to the invention of claim 6 is the gas generating primer according to any one of claims 1 to 4, wherein energy is heat or active energy rays. .
[0011]
According to a seventh aspect of the present invention, in the gas generating adhesive according to the fifth aspect, the energy is heat or an active energy ray.
[0012]
The adhesive structure according to the invention of claim 8 is an adhesive structure in which two or more adherends are bonded via an adhesive, and the adhesive surface of at least one opposing adherend is The gas generating primer according to any one of claims 1 to 4 or 6 and / or the gas generating adhesive according to claim 5 or 7 is applied. And
[0013]
An adhesive structure according to a ninth aspect of the present invention is the adhesive structure according to the eighth aspect, wherein the adhesive or the gas-generating adhesive contains an energy-curable component and the adhesive or the gas-generating adhesive. The glass transition temperature of the adhesive after curing is 50 ° C. or less.
[0014]
An adhesive structure according to a tenth aspect of the present invention is the adhesive structure according to any one of the eighth to ninth aspects, wherein the adhesive or the gas-generating adhesive is represented by the following general formula (1). It is a photocurable adhesive comprising a compound (A) having a functional group represented by the formula (2) and a compound (B) having a functional group represented by the following general formula (2).
Embedded image
(Wherein, X represents a hydrolyzable functional group, R represents a hydrocarbon group, and n represents an integer of 1 to 3)
Embedded image
In the formula, Y represents an oxygen atom, a nitrogen atom, a phosphorus atom or a carbon atom, Z represents a hydrocarbon group or an oxide group, and m represents an integer of 2 to 5 (provided that m is 4 or (Limited to 5)}
[0015]
The method for peeling an adhesive structure according to the invention according to claim 11 is the method for peeling an adhesive structure according to any one of claims 8 to 10, wherein the gas generating primer and / or the gas are used. It is characterized in that energy is applied to the generated adhesive to generate a gas, and the generated gas reduces the adhesive force between adherends constituting the bonded structure.
[0016]
The gas-generating primer of the present invention is a primer containing a gas-generating component that generates a gas by applying energy, and reduces the adhesive force between adherends bonded by an adhesive by the generated gas. Let it. Note that the adhesive referred to in the present invention also includes a pressure-sensitive adhesive.
[0017]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an example of an adhesive structure of the present invention described later. That is, when an adhesive structure such as that shown in FIG. 1 is manufactured using the gas-generating primer of the present invention, gas is generated from the gas-generating primer layer by applying energy to the adhesive structure. The gas thus generated generates bubbles and voids at the bonding interface between the adherend and the gas-generating primer layer and / or the bonding interface between the gas-generating primer layer and the adhesive layer or the gas-generating adhesive layer. By reducing the bonding area of the bonding interface by the void, the bonding force between the adherends is reduced, and the bonded structure can be easily peeled off and separated and separated.
[0018]
The primer used as the main component of the gas-generating primer of the present invention may be, for example, various commercially available primers, or a compound such as a compound, resin, rubber (elastomer) or the like suitable for the primer, such as water or an organic solvent. The primer may be dissolved or dispersed therein, and is not particularly limited. These primers may be used alone or in combination of two or more.
[0019]
The gas generating component contained in the gas generating primer of the present invention may be any component that can generate a gas by applying energy such as heat or active energy rays, and is particularly limited. Although not limited, examples thereof include azo compounds, diazonium salts, carbonates, high-boiling alcohols, high-boiling oils, polycarboxylic acids, and water. These gas generating components may be used alone or in combination of two or more.
[0020]
The gas generating amount of the gas generating primer of the present invention is preferably such that 1 to 90 parts by weight of gas is generated with respect to 100 parts by weight of the solid component of the primer before gas generation. If the amount of gas generation is less than 1 part by weight with respect to 100 parts by weight of the solid component of the primer before gas generation, the effect of reducing the adhesive force may not be sufficiently obtained. If the amount of gas generation per 100 parts by weight exceeds 90 parts by weight, gas is easily generated by applying only a small amount of energy, so that it may be difficult to produce a stable bonded structure for a long period of time. is there. In the present invention, "1 to 90 parts by weight of gas is generated" means "99 to 10 parts by weight of a solid component of the primer after gas is generated remains."
[0021]
The content of the solid component and the gas generating component of the primer in the gas generating primer of the present invention is preferably 10 to 99 parts by weight of the solid component of the primer and 90 to 1 part by weight of the gas generating component. When the content of the gas generating component in the gas generating primer is less than 1 part by weight, the effect of reducing the adhesive force may not be sufficiently obtained, and conversely, the content of the gas generating component in the gas generating primer If it exceeds 90 parts by weight, the effect of imparting the original adhesion of the primer cannot be sufficiently obtained, and it may be difficult to produce an adhesive structure having practically sufficient adhesive strength.
[0022]
The solid component and the gas generating component of the primer contained in the gas generating primer of the present invention may be the same compound, or may be different compounds, but considering the compatibility of both, the same It is preferably a compound.
[0023]
Next, the gas-generating adhesive of the present invention is an adhesive containing a gas-generating component that generates a gas by applying energy, and the adherend bonded by the adhesive using the generated gas. Decrease the adhesive force between them.
[0024]
The adhesive used as a main component of the gas-generating adhesive of the present invention is not particularly limited. For example, an acrylic resin-based adhesive, an epoxy resin-based adhesive, a polyester resin-based adhesive, a polyamide resin Known adhesives such as adhesives based on natural rubber, adhesives based on natural rubber, adhesives based on synthetic rubber, other thermoplastic resin-based adhesives, and other thermosetting resin-based adhesives. May be used. These adhesives may be used alone or in combination of two or more.
[0025]
The form of the adhesive is not particularly limited, and examples thereof include a moisture-curable adhesive, a light-curable adhesive, a thermosetting adhesive, a hot-melt adhesive, a solvent-based adhesive, and an emulsion-type adhesive. Any form of adhesive such as an adhesive or a sheet-like (film-like) adhesive may be used.
[0026]
The gas generating component contained in the gas generating adhesive of the present invention may be any component that can generate a gas by applying energy such as heat or active energy rays, and is particularly limited. Examples thereof include, but are not limited to, azo compounds, diazonium salts, carbonates, high-boiling alcohols, high-boiling oils, polycarboxylic acids, and water. These gas generating components may be used alone or in combination of two or more.
The energy imparted to the gas generating primer or the gas generating adhesive of the present invention may be any energy as long as it can generate a gas in the gas generating component, and is not particularly limited. No, for example, heat; active energy rays such as ultraviolet rays, infrared rays, ultrasonic waves, X-rays, and electron beams; and shock waves; any energy may be used, but excellent workability during energy application. Therefore, it is preferable to use heat or active energy rays. These energies may be used alone or in combination of two or more.
[0028]
Examples of the energy source include, but are not particularly limited to, a heating oven, an infrared heater, a dielectric heating device, an induction heating device, a low-pressure mercury lamp, a medium-pressure mercury lamp, a high-pressure mercury lamp, an ultra-high-pressure mercury lamp, and an excimer laser. , Chemical lamp, black light lamp, microwave excitation mercury lamp, metal halide lamp, sodium lamp, halogen lamp, xenon lamp, fluorescent lamp, sunlight, electron beam irradiation device, X-ray generator, ultrasonic generator, shock wave generator, etc. And any energy source may be used. Further, these energy sources may be used alone or in combination of two or more.
[0029]
Next, the adhesive structure of the present invention is an adhesive structure in which two or more adherends are bonded via an adhesive, and the adhesive surface of at least one of the opposed adherends is adhered to the adhesive structure of the present invention. The gas generating primer and / or the gas generating adhesive of the present invention is applied.
[0030]
That is, the adhesive structure of the present invention is an adhesive structure in which two or more adherends are bonded via an adhesive, and the gaseous surface of the present invention is attached to at least one of the opposed adherends. The gas generating primer and / or the normal adhesive may be applied, or the gas generating primer of the present invention and / or the gas generating primer of the present invention may be applied to the bonding surface of at least one of the adherends facing each other. It may be one coated with a conductive adhesive.
[0031]
When the gas-generating adhesive of the present invention is used as the adhesive, a primer may be used, or when the gas-generating adhesive has a sufficient adhesive strength to an adherend, a primer may be used. You do not need to use. When the gas-generating adhesive of the present invention is used as the adhesive and a primer is used, the primer may be the gas-generating primer of the present invention or a normal primer.
[0032]
The above-mentioned primer (the gas-generating primer of the present invention or a normal primer) and / or the above-mentioned adhesive (the gas-generating adhesive of the present invention or a normal adhesive) adhere to the bonding surface of one facing adherend. May be applied only (one-sided application), or may be applied (double-sided application) to the adhesive surfaces of both opposed adherends. When the primer is applied to the adhesive surfaces of both adherends, the primer applied to the adhesive surface of one adherend and the primer applied to the adhesive surface of the other adherend are the same. May be present or different.
[0033]
Examples of the adhesive include, but are not particularly limited to, acrylic resin-based adhesives, epoxy resin-based adhesives, polyester resin-based adhesives, polyamide resin-based adhesives, natural rubber-based adhesives, and synthetic rubber-based adhesives. Various known adhesives such as an adhesive, other thermoplastic resin-based adhesives, and other thermosetting resin-based adhesives may be used, and any adhesive may be used. These adhesives may be used alone or in combination of two or more.
[0034]
The form of the adhesive is not particularly limited, and examples thereof include a moisture-curable adhesive, a light-curable adhesive, a thermosetting adhesive, a hot-melt adhesive, a solvent-based adhesive, and an emulsion-type adhesive. Any form of adhesive such as an adhesive or a sheet-like (film-like) adhesive may be used.
[0035]
In the adhesive structure of the present invention, among the above-mentioned adhesives, it is preferable to use an adhesive containing an energy curing component and having a glass transition temperature of 50 ° C. or lower after curing.
[0036]
By using an adhesive containing an energy-curing component as an adhesive and having such a high flexibility that the glass transition temperature after curing is 50 ° C. or less, the gas-generating primer of the present invention and / or the gas-generating gas of the present invention can be obtained. The energy is applied to the adhesive to generate gas, and the effect of reducing the adhesive force when the adhesive force between the adherends is reduced is significantly improved.
[0037]
In the adhesive structure of the present invention, among the above-mentioned adhesives, a compound (A) having a functional group represented by the following general formula (1) and a functional group represented by the following general formula (2) are used. It is preferable to use a photocurable adhesive comprising the compound (B).
[0038]
Embedded image
(Wherein, X represents a hydrolyzable functional group, R represents a hydrocarbon group, and n represents an integer of 1 to 3)
[0039]
Embedded image
In the formula, Y represents an oxygen atom, a nitrogen atom, a phosphorus atom or a carbon atom, Z represents a hydrocarbon group or an oxide group, and m represents an integer of 2 to 5 (provided that m is 4 or (Limited to 5)}
[0040]
The compound (A) having a functional group represented by the general formula (1) is a compound having a functional group structure in which 1 to 3 functional groups (X) having hydrolyzability are substituted on silicon atoms.
[0041]
The hydrolyzable functional group (X) in the general formula (1) is a functional group having a hydrolyzable bond between a silicon atom and a functional group, and specific examples thereof are not particularly limited. Examples thereof include, but are not limited to, an alkoxyl group, an oxime group, an alkenyloxy group, and an acetoxy group, and those obtained by substituting a halogen group such as chlorine, bromine, and iodine. An alkoxyl group is preferably used because the storage stability of A) and the photocurable adhesive becomes excellent. These hydrolyzable functional groups (X) may be used alone or in combination of two or more.
[0042]
The alkoxyl group is not particularly limited, but examples include a methoxy group, an ethoxy group, a propyloxy group, an isopropyloxy group, a butoxy group, a tert-butoxy group, a phenoxy group, a benzyloxy group and the like. When the hydrolyzable functional group (X) is a dialkoxyl group or a trialkoxyl group, the alkoxyl groups may be the same or different.
[0043]
The hydrocarbon group (R) in the general formula (1) is not particularly limited. For example, a saturated aliphatic hydrocarbon group, an unsaturated aliphatic hydrocarbon group, and an aromatic hydrocarbon group And those obtained by substituting substituents such as amino group, hydroxyl group, ether group, epoxy group, polymerizable unsaturated group, urethane group, urea group, imide group and ester group. These hydrocarbon groups (R) may be used alone or in combination of two or more.
[0044]
The compound (A) may be a compound having a plurality of functional groups represented by the general formula (1) in one molecule, or a different type of functional group represented by the general formula (1). May be contained in one molecule.
[0045]
Specific examples of the compound (A) include, but are not particularly limited to, polymers having an alkylene glycol such as propylene glycol, ethylene glycol and butylene glycol as a monomer unit, polyesters having an ester bond, and amide bonds. Examples of such compounds include polyamides, polycarbonates having a carbonate bond, polymers such as poly (meth) acrylate, polystyrene, and polyolefins, and compounds obtained by adding a functional group represented by the general formula (1) to copolymers of these. The functional group represented by the general formula (1) may be located at a terminal of the above polymer or copolymer, may be located at a side chain, or may be located at a terminal and a side chain. .
[0046]
Examples of commercially available products of the compound (A) include, but are not particularly limited to, "MS Polymer S-203", "MS Polymer S-303", and "MS Polymer S-303" manufactured by Kaneka Corporation. MS Polymer S-903 ", trade names" Epion EP-103S "," Epion EP-303S "," Epion EP-505S ", trade names" Cyril SAT-200 "," Cyril MA-403 "," Cyril MA- " 447 ", trade names" Exester ESS-2410 "," Exester ESS-2420 "," Exester ESS-3630 "manufactured by Asahi Glass Co., Ltd., acetoxy-terminated polydimethylsiloxane manufactured by Chisso (trade name" PS363.5 "). , Dimethylamino-terminated polydimethylsiloxane (trade name “PS383”), ethoxy-terminated polydimethylsiloxane (trade name) PS393 "), stearyloxy-terminated polydimethylsiloxane (trade name" PS053.5 "), triethoxysilyl-modified poly (1,2-butadiene) (trade name" PS078.5 "), (N-trimethoxysilylpropyl) polyazamide (Trade name "PS075"), (N-trimethoxysilylpropyl) polyethyleneimine (trade name "PS076"), (N-trimethoxysilylpropyl) -O-polyethylene oxide urethane (trade name "PS077") and the like. Can be
[0047]
These compounds (A) may be used alone or in combination of two or more.
[0048]
Further, the compound (B) having a functional group represented by the general formula (2) refers to a compound having a carbonyl group with respect to an atom Y selected from the group consisting of an oxygen atom, a nitrogen atom, a phosphorus atom and a carbon atom. It is a compound having a functional group in which two groups are bonded and a hydrocarbon group or an oxide group Z is appropriately bonded according to the valence of the atom Y.
[0049]
In the compound (B), the functional group represented by the general formula (2) may be a single functional group or a combination of a plurality of functional groups.
[0050]
In the general formula (2), the atoms Y may be the same or different. When m is 4 or 5, the hydrocarbon group or the oxide group Z may be the same or different.
[0051]
The hydrocarbon group (Z) in the general formula (2) is not particularly limited, but examples thereof include a saturated aliphatic hydrocarbon group, an unsaturated aliphatic hydrocarbon group, and an aromatic hydrocarbon group. And those obtained by substituting substituents such as amino group, hydroxyl group, ether group, epoxy group, polymerizable unsaturated group, urethane group, urea group, imide group and ester group. These hydrocarbon groups (Z) may be used alone or in combination of two or more.
[0052]
Examples of the compound (B) include, but are not particularly limited to, compounds having a cyclic structure with an organic group, and a plurality of the same or different general formulas (2) in the same cyclic chain having a cyclic structure. ), A compound in which a plurality of the same or different cyclic compounds are bonded by an appropriate organic group, a bicyclic compound having one or more of the same or different cyclic compounds as a unit, and the like. Is mentioned. These compounds (B) may be used alone or in combination of two or more.
[0053]
Specific examples of the compound (B) in the case where the atom Y is an oxygen atom in the general formula (2) are not particularly limited, and include, for example, acetic anhydride, propionic anhydride, butyl anhydride, Isobutylic anhydride, valeric anhydride, 2-methylbutyric anhydride, trimethylacetic anhydride, hexanoic anhydride, heptanoic anhydride, decanoic anhydride, lauric anhydride, myristylic anhydride, palmitic anhydride Anhydride, stearyl anhydride, docosanoic anhydride, crotonic anhydride, (meth) acrylic anhydride, oleic anhydride, linoleic anhydride, chloroacetic anhydride, iodoacetic anhydride, dichloroacetic anhydride, Trifluoroacetic anhydride, chlorodifluoroacetic anhydride, trichloroacetic anhydride, pentafluoropropionic anhydride, heptafluorobutyric Acid anhydride, succinic anhydride, methyl succinic anhydride, 2,2-dimethyl succinic anhydride, isobutyl succinic anhydride, 1,2-cyclohexanedicarboxylic anhydride, hexahydro-4-methylphthalic anhydride, itacone Acid anhydride, 1,2,3,6-tetrahydrophthalic anhydride, 3,4,5,6-tetrahydrophthalic anhydride, maleic anhydride, 2-methylmaleic anhydride, 2,3-dimethyl Maleic anhydride, 1-cyclopentene-1,2-dicarboxylic anhydride, glutaric anhydride, 1-naphthylacetic anhydride, benzoic anhydride, phenylsuccinic anhydride, phenylmaleic anhydride, 2,3 -Diphenylmaleic anhydride, phthalic anhydride, 4-methylphthalic anhydride, 3,3 ', 4,4'-benzophenonetetracarboxylic dianhydride, 4,4 ′-(hexafluoropropylidene) diphthalic anhydride, 1,2,4,5-benzenetetracarboxylic anhydride, 1,8-naphthalenedicarboxylic anhydride, 1,4,5,8-naphthalene Examples thereof include acid anhydrides such as tetracarboxylic anhydride, and copolymers of maleic anhydride with a compound having a radical polymerizable double bond such as (meth) acrylate, styrene, and vinyl ether.
[0054]
In addition, as a commercially available product of the compound (B) in the case where the atom Y is an oxygen atom in the general formula (2), although not particularly limited, for example, a product name “ADEKA HARDNER EH” manufactured by Asahi Denka Kogyo KK -700 "," ADEKA HARDNER EH-703 "," ADEKA HARDNER EH-705A ", trade names" RICACID TH "," RIKACID HT-1 "," RIKACID HH "," RIKACID MH-700 "manufactured by Nippon Rika Co., Ltd. , "Ricacid MH-700H", "Ricacid MH", "Ricacid SH", "Rica Resin TMEG", trade names "HN-5000", "HN-2000", manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd., manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd. Product name "Epicure 134A", "Epicure YH306", "Epicure YH307", "Epicure YH308H", manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd. Trade name "Sumikyua MS", and the like.
[0055]
In the general formula (2), when the atom Y is an oxygen atom, these compounds (B) may be used alone or in combination of two or more.
[0056]
Specific examples of the compound (B) in the case where the atom Y in the general formula (2) is a nitrogen atom are not particularly limited, and include, for example, succinimide, N-methylsuccinimide, α, α- Dimethyl-β-methylsuccinimide, α-methyl-α-propylsuccinimide, maleimide, N-methylmaleimide, N-ethylmaleimide, N-propylmaleimide, N-tert-butylmaleimide, N-laurylmaleimide, N- Cyclohexylmaleimide, N-phenylmaleimide, N- (2-chlorophenyl) maleimide, N-benzylmaleimide, N- (1-pyrenyl) maleimide, 3-methyl-N-phenylmaleimide, N, N'-1,2-phenyl Range maleimide, N, N'-1,3-phenylenedimaleimide, N, N'-1,4-phenylene Dimaleimide, N, N '-(4-methyl-1,3-phenylene) bismaleimide, 1,1'-(methylenedi-1,4-phenylene) bismaleimide, phthalimide, N-methylphthalimide, N-ethylphthalimide, N-propylphthalimide, N-phenylphthalimide, N-benzylphthalimide, pyromellitic diimide and the like, and N-alkylmaleimide and a compound having a radical polymerizable double bond such as (meth) acrylate, styrene and vinyl ether, for example. Polymers. When the atom Y is a nitrogen atom in the general formula (2), these compounds (B) may be used alone or in combination of two or more.
[0057]
Specific examples of the compound (B) in the case where the atom Y is a phosphorus atom in the general formula (2) are not particularly limited. For example, bis (2,6-dimethoxybenzoyl) -2,4 Acyl phosphine oxides such as 4-trimethyl-pentyl phosphine oxide and bis (2,4,6-trimethyl benzoyl) phenyl phosphine oxide; In the general formula (2), when the atom Y is a phosphorus atom, these compounds (B) may be used alone or in combination of two or more.
[0058]
Specific examples of the compound (B) in the case where the atom Y is a carbon atom in the general formula (2) are not particularly limited, and for example, 2,4-pentanedione, 3-methyl-2,4 -Pentanedione, 3-ethyl-2,4-pentanedione, 3-chloro-2,4-pentanedione, 1,1,1-trifluoro-2,4-pentanedione, 1,1,1,5 Diketones such as 5,5-hexafluoro-2,4-pentanedione, 2,2,6,6-tetramethyl-3,5-heptanedione, 1-benzoylacetone, dibenzoylmethane; dimethylmalonate, diethyl Polycarboxylic acid esters such as malonate, dimethylmethylmalonate, tetraethyl-1,1,2,2-ethanetetracarboxylic acid; methyl acetylacetonate, ethyl acetyl Acetonate, and the like α- carbonyl acid ester such as methyl propionyl acetate. In the general formula (2), when the atom Y is a carbon atom, these compounds (B) may be used alone or in combination of two or more.
[0059]
In the photocurable adhesive preferably used for the adhesive structure of the present invention, among the compounds (B) having a functional group represented by the general formula (2), the solubility to the compound (A) is high. Carboxylic anhydrides, carboxylic imides, and acylphosphine oxides are preferably used because of their superiority. The carboxylic anhydride, carboxylic imide and acylphosphine oxide may be used alone or in combination of two or more.
[0060]
The content of the compound (B) in the photocurable adhesive is not particularly limited, but is 0.01 to 30 parts by weight of the compound (B) based on 100 parts by weight of the compound (A). Parts by weight, more preferably 1 to 20 parts by weight.
[0061]
When the content of the compound (B) is less than 0.01 part by weight based on 100 parts by weight of the compound (A), the photocurable property of the photocurable adhesive may be insufficient, and conversely, the compound ( When the content of B) exceeds 30 parts by weight with respect to 100 parts by weight of compound (A), the light transmittance of the photocurable adhesive decreases, and a photocuring reaction occurs only on the surface of the light irradiation surface, The deep curability may be insufficient.
[0062]
The photocurable adhesive may include, as necessary, an organometallic compound for accelerating the photocuring reaction of the compound (A), as long as the object of the present invention is not hindered, and photosensitivity and deep curability. Sensitizer, thickener, thixotropic agent, physical property modifier, extender, plasticizer, anti-sagging agent, antioxidant (anti-aging agent), heat stabilizer, light stabilizer, ultraviolet absorber for improving One or more of various additives such as a colorant, a fragrance, a solvent, and the like may be added.
[0063]
The organometallic compound is not particularly limited, but examples thereof include an organometallic compound obtained by substituting an organic group with a metal element such as germanium, tin, lead, boron, aluminum, gallium, indium, titanium, and zirconium. Is mentioned.
[0064]
Specific examples of the organometallic compound are not particularly limited. For example, dibutyltin dilaurate, dibutyltin oxide, dibutyltin diacetate, dibutyltin phthalate, bis (dibutyltin laurate) oxide, dibutyltin bisacetyl Examples include tin compounds such as acetonate, dibutyltin bis (monoester malate), tin octylate, dibutyltin octoate, and dioctyltin oxide; and titanium compounds such as tetra-n-butoxytitanate and tetraisopropoxytitanate. These organometallic compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0065]
The content of the organometallic compound in the photocurable adhesive is not particularly limited, but may be 0.01 to 10 parts by weight of the organometallic compound based on 100 parts by weight of the compound (A). Preferably, it is more preferably 0.1 to 8 parts by weight.
[0066]
If the content of the organometallic compound is less than 0.01 part by weight based on 100 parts by weight of the compound (A), the photocuring reaction of the compound (A) after light irradiation may not be sufficiently promoted, and conversely When the content of the organometallic compound exceeds 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the compound (A), the photocuring reaction of the compound (A) after light irradiation is sufficiently promoted, but is not preferable for a cured product. Effects may appear.
[0067]
Examples of the sensitizer include, but are not particularly limited to, 4- (2-hydroxyethoxy) phenyl (2-hydroxy-2-propyl) ketone, α-hydroxy-α, α′-dimethylacetophenone, methoxy Acetophenone derivative compounds such as acetophenone and 2,2-dimethoxy-2-phenylacetophenone; benzoin ether compounds such as benzoin ethyl ether and benzoin propyl ether; ketal derivative compounds such as benzyl dimethyl ketal; halogenated ketones; acyl phosphine oxides; Phosphonate; 2-methyl-1- [4- (methylthio) phenyl] -2-morpholinopropan-1-one, 2-benzyl-2-N, N-dimethylamino-1- (4-morpholinophenyl)- 1-butanone, bis (2, 4,6-trimethylbenzoyl) phenylphosphine oxide, bis (2,6-dimethoxybenzoyl) -2,4,4-trimethylpentylphosphine oxide, bis (η5-cyclopentadienyl) bis (pentafluorophenyl) titanium, bis (Η5-cyclopentadienyl) bis [2,6-difluoro-3- (1H-pyrid-1-yl) phenyl] titanium, anthracene, perylene, coronene, tetracene, benzanthracene, phenothiazine, flavin, acridine, ketocoumarin, Thioxanthone derivatives, benzophenone, acetophenone, 2-chlorothioxanthone, 2,4-dimethylthioxanthone, 2,4-diethylthioxanthone, 2,4-diisopropylthioxanthone, isopropylthioxanthone and the like. It is. These sensitizers may be used alone or in combination of two or more.
[0068]
The thickener is preferably selected from polymer compounds having good compatibility with the compound (A), and may be appropriately selected depending on the type of the compound (A) used. Examples of the thickener include, but are not limited to, (meth) acrylic polymers, polyvinyl alcohol derivatives, polyvinyl acetate, polystyrene derivatives, polyesters, polyethers, polyolefins, and polyalkylene oxides. , Polyurethanes, polyamides, natural rubber, polybutadiene, polyisoprene, polyisobutene, NBR, SBS, SIS, SEBS, hydrogenated NBR, hydrogenated SBS, hydrogenated SIS, hydrogenated SEBS, etc., and their copolymers and functionalities Group-modified products and the like. These thickeners may be used alone or in combination of two or more.
[0069]
The thixotropic agent is preferably selected from substances having a surface having a high affinity for the compound (A), and may be appropriately selected depending on the type of the compound (A) used. Examples of the thixotropic agent include, but are not particularly limited to, colloidal silica, polyvinylpyrrolidone, hydrophobized calcium carbonate, glass balloon, glass beads, and the like. These thixotropic agents may be used alone or in combination of two or more.
[0070]
Examples of the physical property modifier include, but are not particularly limited to, for example, vinyltrimethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, methyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, tetramethoxysilane, tetraethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, diphenyl Dimethoxysilane, 3-aminopropyltrimethoxysilane, 3-aminopropylmethyldimethoxysilane, 3-aminopropyltriethoxysilane, N- (2-aminoethyl) -3-aminopropyltrimethoxysilane, N- (2-amino Ethyl) -3-aminopropyltriethoxysilane, N, N'-bis- [3- (trimethoxysilyl) propyl] ethylenediamine, N, N'-bis- [3- (triethoxysilyl) propyl] ethylenediamine, N , N'-bis- [ Silane coupling agents such as-(trimethoxysilyl) propyl] hexaethylenediamine, N, N'-bis- [3- (triethoxysilyl) propyl] hexaethylenediamine, titanium coupling agents, and aluminum coupling agents. Can be These physical property modifiers may be used alone or in combination of two or more.
[0071]
The extender is preferably one that does not impart thixotropy to the photocurable adhesive, and is not particularly limited.For example, talc, clay, calcium carbonate, magnesium carbonate, anhydrous silicon, hydrous silicon, calcium silicate, Examples include titanium dioxide and carbon black. These extenders may be used alone or in combination of two or more.
[0072]
Examples of the plasticizer include, but are not particularly limited to, phosphates such as tributyl phosphate and tricresyl phosphate; phthalates such as dioctyl phthalate; and fatty acid-bases such as glycerin monooleate. Acid esters; fatty acid dibasic acid esters such as dioctyl adipate; and polypropylene glycols. These plasticizers may be used alone or in combination of two or more.
[0073]
A light source that can be used when irradiating light to the photocurable adhesive does not generate gas due to the light emitted from the light source, but the photocurable adhesive exhibits photoactivity and the photocurable reaction of the compound (A) causes Any light source may be used as long as it generates a cured product, and is not particularly limited. That is, a gas that does not generate gas by the light source and only starts the photocuring reaction of the photocurable adhesive can be appropriately selected.
[0074]
Specific examples of the light source include, but are not particularly limited to, for example, a low-pressure mercury lamp, a medium-pressure mercury lamp, a high-pressure mercury lamp, an ultra-high-pressure mercury lamp, an excimer laser, a chemical lamp, a black light lamp, a microwave-excited mercury lamp, and a metal halide lamp. , A sodium lamp, a halogen lamp, a xenon lamp, a fluorescent lamp, sunlight, an electron beam irradiation device, and the like. These light sources may be used alone or in combination of two or more.
[0075]
The procedure of irradiating the photocurable adhesive with light from a plurality of light sources is not particularly limited, and may be simultaneous irradiation, sequential irradiation with a time lag, or simultaneous irradiation and sequential irradiation. It may be a combination with irradiation. In the light irradiation, unnecessary wavelength components may be reduced or removed using, for example, a filter or the like.
[0076]
Next, the method for separating an adhesive structure according to the present invention is the above-described method for separating an adhesive structure according to the present invention, wherein a gas is generated by applying energy to a gas generating primer and / or a gas generating adhesive. Then, the generated gas reduces the adhesive force between the adherends forming the adhesive structure.
[0077]
According to the peeling method of the present invention, by applying energy to the adhesive structure, a gas is generated from the gas-generating primer layer and / or the gas-generating adhesive layer. Adhesive interface with the gas generating primer layer, bonding interface between the gas generating primer layer and the gas generating adhesive layer or normal adhesive layer, bonding interface between the adherend and the gas generating adhesive layer or normal Bubbles and voids are generated at the bonding interface between the primer layer and the gas-generating adhesive layer, and the bubbles and voids reduce the bonding area of each of the above bonding interfaces, so that the adhesive force between the opposed adherends is reduced. Then, the adhesive structure can be easily peeled off and separated and dismantled.
[0078]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
EXAMPLES The present invention will be described in more detail with reference to Examples, but the present invention is not limited to the following Examples.
[0079]
(Preparation of adhesive)
100 g of alkoxysilyl-modified polypropylene glycol (trade name "MS Polymer S-303", manufactured by Kaneka Chemical Industry Co., Ltd.), 5 g of maleic anhydride, and acylphosphine oxide (60 L) in a 5-liter planetary mixer at 60 ° C under light shielding. 1 g of trade name "Ig-819" (manufactured by Ciba Specialty Chemicals) and 100 g of silica (trade name "Siberite M-6000", manufactured by SCR SIBEL) are stirred and mixed until uniform, and then degassed under reduced pressure. Thus, a photocurable adhesive was prepared.
[0080]
(Example)
To 100 g of a commercially available urethane primer for modified silicone (solid content: 50% by weight, manufactured by Sekisui Chemical Co., Ltd.), 30 g of a gas generating component (azobisisobutyronitrile, manufactured by Wako Pure Chemical Industries) was added, By stirring and mixing until the mixture became uniform, a gas-generating primer was prepared.
[0081]
First, the gas-generating primer obtained above is applied to an aluminum plate (300 mm × 200 mm × 3 mm), and the solvent is removed by air drying to form a primer layer. The photocurable adhesive was applied so that the coating thickness became 0.5 mm. Next, using a high-pressure mercury lamp, the irradiation amount of the photocurable adhesive was 500 mJ / cm. 2 (365 nm), and a glass plate (300 mm × 200 mm × 8 mm) was bonded thereon. After curing at room temperature for 7 days, the photocurable adhesive was cured to produce an adhesive structure.
[0082]
When the aluminum plate side of the adhesive structure obtained above was brought into contact with a hot plate at 250 ° C. which was set upright, bubbles and voids were quickly generated, and the adherend (glass plate) was peeled off.
[0083]
(Comparative example)
An adhesive structure was produced in the same manner as in Example except that the primer layer was not formed by the gas-generating primer produced in Example.
[0084]
The aluminum plate side of the adhesive structure obtained above was brought into contact with a hot plate at 250 ° C. which was set upright, but no bubbles or voids were observed, and the adherend (glass plate) did not peel off. .
[0085]
【The invention's effect】
As described above, by using the gas generating primer and / or the gas generating adhesive of the present invention, the bonded structure in which the opposed adherends are bonded via the adhesive is easily peeled off and separated. Can be dismantled.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing an example of an adhesive structure according to the present invention.