JP2004002491A - 無機層状化合物にレーザー色素を包接して合成した蛍光発光性の層状無機有機複合体およびその製造法 - Google Patents

無機層状化合物にレーザー色素を包接して合成した蛍光発光性の層状無機有機複合体およびその製造法 Download PDF

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笹井 亮
Nobuo Ii
井伊 伸夫
Taketoshi Fujita
藤田 武敏
Masami Sekida
関田 正實
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Abstract

【課題】レーザー色素を固体に高濃度に包接、担持し、これによって色素レーザー装置の小型化を図ろうとしても、その包接、担持プロセスの過程で、色素の会合が生じ、その結果蛍光の消光が生じ、高濃度化は会合によって制限されていた。
本発明は、高濃度化しても、消光することのない固体色素レーザーを提供しようと云うものである。
【解決手段】陽イオン交換性無機層状化合物に対し、一般式(C2j+1NRで表される脂肪族4級アンモニウムイオンと陽イオン性のレーザー色素とをイオン交換反応によって包接、担持せしめ一般式(C2j+1NR・(LD)1−n・(LM)で表される蛍光発光性層状無機有機複合体とすることによって、解決した。(ただし、j=12〜18、RはH、CH、もしくはCHCH基を表し、0<n<1、0<n/m=<陽イオン交換量、LDは、レーザー色素の陽イオン部分、LMは、イオン交換より陽イオン分が減少した残りの無機層状化合物成分を表す。)
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザー色素を包接する蛍光発光性の層状無機有機複合体およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザーのなかでも色素レーザーは、発光波長が異なる多くの種類の色素が開発されており、使用する色素を選ぶことによって広い波長領域に亘り、簡便に発光波長の異なるレーザー光が得られる特長を持つため、高感度・高分解能の分析用の光源として環境計測、リモートセンシングに広く用いられている。また、色素レーザーは、波長のチューニングが可能である波長可変レーザーとして用いられ、この波長可変性を利用し、波長可変な長波長のレーザーとして、例えば、患部が一番吸収するような波長を出力するよう調整できるため、赤色系のアザ、シミなどを焼きとるといった使用目的にて医療分野でも使用されている。
【0003】
これまでのレーザー色素は、粉末状の色素を所定量はかりとり、これを水もしくはアルコールを含む溶媒中に溶解し、この色素溶液を色素レーザーの材料として使用する、いわゆる液体レーザーとして用いられていた。この液体レーザーでは、多くの場合、有機性のレーザー色素の溶解性を高め、確保する必要から溶媒として、有機溶媒が使われるが、その中でも他の溶剤に比して、入手しやすいこと、比較的沸点の高いこと等からよく使われるエタノールにしても、その沸点は78℃であり、また、引火性も避けることはできないことから、実際に励起光を照射してレーザー発光させる際には、励起光の照射により温度が上昇し、危険であるため、色素溶液は、冷却機に接続して冷却、循環して使用されている。そのため、この液体レーザーは、液洩れや、冷却機とポンプによる循環の必要性、頻雑なメンテナンスや取り扱い等を要するといった避けることのできない問題を含んでいるものであった。
【0004】
加えて、レーザー発光には、蛍光発光する色素や分子が利用されることは前記したとおりであり、これらの色素や分子は、濃度が高いほうが、発光する分子の量が増え、レーザー発光量が増加する、と考えるのは至極当然のことであるが、実際には、濃度を高めていくと比較的まだ低濃度において会合(色素がお互いに集まる現象のこと)を起こし、しかもこの会合によって、逆に蛍光の消光がおこる。 そのため、液体として使用する態様においては、自ずと使用濃度に限界があり、それ以上には高濃度なレーザー発光体を得ることはできない。このことが、前述した液洩れや、冷却装置等の問題と並んで、液体色素レーザーの欠点の一つでもある、と指摘されている。
【0005】
これらの問題を解決し、欠点を補うため、色素レーザーを固体化して使用しようとする試みが提言されている。この提言は、レーザー色素を各種ポリマーやゾルゲル法によるガラス等に内包させ、これによって色素を固定し、固体色素レーザー材料とする態様によるものである。このポリマー等への内包による固体化によって、色素レーザー装置は、冷却装置やそのための循環ポンプ等の大きな補助手段が必要なくなり、その分コンパクトな色素レーザー装置を設計することがで
きるものと期待されている。ただ、あとで
【発明の効果】でも述べるように、これによって、(0003)で説明した問題は、解決しても、ポリマーに溶かすという事は、液体溶媒の代わりに固体の基質を使うという事であって、依然、(0004)の問題、すなわち濃度による消光の問題は残る。そのため、容量は変化しないため、熱伝導の問題なども生じる。
【0006】
上記ポリマー等の基材への内包に対して、無機吸着剤も当然のこととして色素固定化手段として使用することが考えられている。なかでも無機層状化合物や多孔質無機担体(シリカゲルなど)は、大きな比表面積、吸着面積を有し、その特性を考慮すると、相当な量の色素をその表面等に吸着もしくはイオン交換により包接することが可能なはずである。しかしながら、このような大きな比表面積を有する無機層状化合物、多孔質担体等による包接、吸着によっても、色素担持量には限界があった。すなわち、色素や分子の吸着量を増加させると、液体色素レーザーで述べたと同じように、色素同士の会合が生じ、会合の増加によって、蛍光が消光するため、レーザー発光ができず、ついにはレーザーとして使用できなくなる事態に至っていた。
【0007】
この無機質吸着剤による固定化によって、固体レーザーを得る試みにおいても、色素の会合、或いは消光が生ずる理由は、次のように考えることができる。
すなわち、前記例示してなるものをも含め無機質吸着剤は、総じて基本的には親水性であり、換言すれば、有機物に対しては本質的に親和性が劣るために、色素を無機質吸着剤に包接、担持する過程において、そのプロセスに使用する色素は、その包接、担持するプロセス中に色素同士が集まる傾向にあり、この傾向のまま包接、担持されていくことによるものと考えられる。そのため、その大きな有効吸着面積を考えると、まだ飽和状態に達していないのに、すなわち色素を吸着する能力がまだ充分に残っている比較的吸着の初期の段階でも、色素の会合が生じる原因はそこにあり、色素の吸着量を制限することにより会合の発生を阻止しようとしても、依然として会合の発生と消光現象とを防ぐことが出来なかった理由であると考えられる。
すなわち、無機質固体による固体レーザーを得る試みにおいても、色素の会合、或いはこれによる消光が生ずる理由、所以は、前示した通りの理由による、と考えられる。
【0008】
なお、固体レーザーを得る態様として、特に層状粘土鉱物に代表される層状無機化合物を選択し、一方レーザー色素は陽イオン性のレーザー色素を選択し、この両者の組み合わせによるイオン交換反応によって、層間に色素を包接させる試みもなされてきた。しかしながら、この層状無機化合物の場合においても実際には、前述と同様の理由によって、蛍光発光性複合体材料を得るには至らなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、色素レーザーを液洩れなど取り扱いに難のある溶液状態での使用ではなく、すなわち、液体色素レーザーではなく、固体色素レーザーを開発し、実現しようと云うものである。また、色素レーザーの有する簡便性を生かしながら、固体の扱いやすさを併せ持った固体色素レーザー材料を合成、提供しようとするものである。すなわち、色素レーザーの固体化を行い、しかも、比較的高濃度に色素を含有しても、色素同士による会合が抑制され、蛍光発光する材料を合成し、提供しようというものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明者等においては鋭意研究した。その結果、有機性のレーザー色素が、水溶液などで会合を形成するのは、レーザー色素の有機部分同士の親和性によるということに注目し、むしろこの会合現象を利用して、すなわち、レーザー色素に対しては親和性を持ちながら、しかも消光などの作用を持たない有機物を、レーザー色素の間に積極的に分散、実装した会合構造を形成し、これにより、レーザー色素同士が相隣接することを阻止し、且つレーザー色素同士が相隣接してなる会合による消光現象を、阻止することができ、問題を解決できるのではないかとの考えに到った。
【0011】
そのため本発明者等においては、これを実行すべく、そしてその実行目的を達成すべく鋭意研究、実験等を重ねた結果、特定の無機固体物質を選択し、これに特定の色素と特定のアンモニウム塩化合物とを併用、選択したときに前示目的を達成しうることを見いだしたものであり、本発明は、この知見に基づいてなされたものである。
すなわち、後述するように特定の層状粘土鉱物などの層状化合物を使用し、この化合物の層間に、陽イオン性レーザー色素と、親油性の長鎖脂肪族アルキル基をもつ4級アンモニウム塩とを、均一に混合して配置されるように包接、担持させる方法で実装し、色素同士の相互作用による会合を極力阻止するよう制御することに成功したものである。そしてこれによって、レーザー発光体の源となる強い蛍光発光を持つ固体を得ることに成功したものである。
【0012】
すなわち、本発明は、以下(1)から(6)に記載する解決手段を講ずることによって解決したものである。
(1)陽イオン交換性無機層状化合物に対し、一般式(C2j+1NRで表される脂肪族4級アンモニウムイオン(ただし、j=12〜18、RはH、CH、もしくはCHCH基を表す。)と陽イオン性のレーザー色素とを包接、担持せしめてなることを特徴とする一般式(C2j+1NR・(LD)1−n・(LM)で表される蛍光発光性層状無機有機複合体。
(ただし、j=12〜18、RはH、CH、もしくはCHCH基を表し、0<n<1、0<n/m=<陽イオン交換量、LDは、レーザー色素の陽イオン部分、LMは、イオン交換より陽イオン分が減少した残りの無機層状化合物成分を表す。)
(2)前記陽イオン性レーザー色素がキサンテン系色素であることを特徴とする前記(1)項に記載の蛍光発光性層状無機有機複合体。
(3)前記陽イオン交換性無機層状化合物としてフッ素テニオライト、モンモリロナイトなどの層状粘土鉱物が使用され、それによって前記一般式が(C2j+1NR・(LD)1−n・(Clay)で示されることを特徴とする前記(1)又は(2)項に記載の蛍光発光性層状無機有機複合体。
(ただし、j=12〜18、Rは、H、CH、もしくはCHCH基を表し、0<n<1、0<n/m=<陽イオン交換量、LDは、レーザー色素の陽イオン部分、Clayは、イオン交換により陽イオン分が減少した残りの層状粘土鉱物成分を表す。)
(4)一般式(C2j+1NRで表される脂肪族4級アンモニウムイオンと陽イオン性のレーザー色素とを、水もしくはアルコール類を含む溶媒中に溶解調製し、この調製してなる溶解溶液と陽イオン性無機層状化合物とを接触することによりイオン交換し、これによって該脂肪族アンモニウムイオンと該レーザー色素とを該無機層状化合物に包接、担持せしめ、蛍光発光性層状無機有機複合体を得ることを特徴とする一般式(C2j+1NR・(LD)1−n・(LM)で表される蛍光発光性層状無機有機複合体の製造方法。
(ただし、j=12〜18、RはH、CH、もしくはCHCH基を表し、0<n<1、0<n/m=<陽イオン交換量、LDは、レーザー色素の陽イオン部分、LMは、イオン交換より陽イオン分が減少した残りの無機層状化合物成分を表す。)
(5)前記陽イオン性のレーザー色素がキサンテン系陽イオンレーザー色素であることを特徴とする前記(4)項に記載の蛍光発光性層状無機有機複合体の製造方法。
(6)前記陽イオン性無機層状化合物としてフッ素テニオライト、モンモリロナイトなどの層状粘土鉱物が使用され、それによって前記一般式が(C2j+1NR・(LD)1−n・(Clay)で示される前記(4)又は(5)項に記載の蛍光発光性層状無機有機複合体の製造方法。
(ただし、j=12〜18、Rは、H、CH、もしくはCHCH基を表し、0<n<1、0<n/m=<陽イオン交換量、LDは、レーザー色素の陽イオン部分、Clayは、イオン交換により陽イオン分が減少した残りの層状粘土鉱物成分を表す。)
【0013】
本発明の解決手段は、以上の通りであるが、これら解決手段によって講じられた蛍光発光性層状無機有機複合体により、大きな発光出力をもたらしうる固体色素レーザー源を確保することが可能となったものであり、これを使用することにより、液体レーザーに比し取り扱いやすい、そして装置の小型化をも可能とする等の優れた固体色素レーザーを提供しうるものである。前記(1)〜(6)に記載する技術的構成によって講じられた複合体は、紫外光を照射することによって特有な波長の蛍光を発振するが、この無機有機複合材料は、基本的には、ホスト化合物とゲスト化合物よりなっているものである。すなわち、前示構成において要件事項とする一般式(C2j+1NRで表される脂肪族4級アンモニウム塩と、ローダミンなどに代表される特定の陽イオン性レーザー色素とをゲスト化合物とし、これら両ゲストがもう一方の要件事項とするホスト化合物、すなわち陽イオン交換性無機層状化合物に包接、担持されているものである。
【0014】
そして、両ゲスト分子が、ホスト化合物に共吸着され、担持、包接させることによって、色素単独をゲストとする場合に比し、減光・消光することのない高出力蛍光発光性の層状無機有機複合体層状複合体を提供することができ、再現性を以てこれを提供することができる製造方法をも開発、実現できたものである。
なお、このようにして得られた蛍光発光性無機有機複合体は、両ゲスト成分がホスト成分の層間に包接されてなる一種の有機無機層状化合物である、といえる。
【0015】
本発明によって提供される蛍光発光性層状無機有機複合体は、これに紫外光を照射して蛍光を発振させ、その発光スペクトルを測定した結果、レーザー色素のみを同じ量包接した、すなわち第4級アンモニウムイオンについては包接しなかった層状複合体に比し、2ケタ近い蛍光発振強度を示すことを確認することができた。この測定試験において使用されたレーザー色素はローダミン6Gを用いて行った。この化合物は、図1に示す通りの構造式を有し、キサンテン骨格を有してなるものである。
また、このローダミン6Gは、2−[6−(ethylamino)−3−(ethylimino)−2,7−dimethyl−3H−xanthen−9−yl]benzoic acid ethyl ester,monohydrochlorideの通称であり、CI Basic Red 1もしくは、Basic rhodamineyellowとも呼ばれている代表的色素化合物の一つである。
【0016】
以下、本発明を、ホスト化合物、ゲスト化合物にそれぞれ基づいて説明する。
〔本発明で使用するホスト化合物の種類等について〕
本発明においてホスト化合物として用いられる層状無機化合物としては、いわゆる層状粘土鉱物が代表的なものとして挙げることができる。さらに詳細には、層状粘土鉱物は、スメクタイト族粘土鉱物であり、合成雲母や天然の層状粘土鉱物を指す。これらは、イオン交換可能な一価陽イオン(リチウムやナトリウムなど)を含む。そのため、水溶液などにおいて、イオン交換によって陽イオン電荷を持つ色素化合物が取り込まれる。
【0017】
この一価陽イオンが、アンモニウム陽イオンを持つ脂肪族アンモニウムイオンやレーザー色素陽イオンと、量比に応じて種々の割合で交換する。ホストとして用いられる化合物としては、工業的に合成された陽イオン交換性能を有するフッ素雲母群〔一群の合成フッ素雲母を指す。この中にはフッ素テニオライト(LiMgLiSi10)、フッ素四ケイ素雲母(NaMg2.5Si10)などが代表的なものとして挙げられる。〕が、純度や組成の均一性等の点で望ましいが、蛍光に対して消光作用をもたらす鉄イオンを含まない限り、天然から分離・精製された層状粘土鉱物(モンモリロナイトなど)でもホストとして用いることができる。
【0018】
〔使用するゲスト分子〕
本発明でゲスト分子として使用されるレーザー色素については、キサンテン系の色素であるローダミン6G(図1)が代表的なものとして挙げられる。本発明において示した実施例においては、専らこのローダミン6Gをゲスト色素として使用したが、これは、本発明がこの色素のみに限定され、他は排除される、という意味ではない。すなわち、本発明で用いられる色素は特に制限される理由はなく、ローダミン6G以外にも、一連のローダミン化合物も使用しうるものであることは云うまでもない。例えば、ローダミン3B、ローダミンB(ローダミン610)、ローダミン19、ローダミン110、ローダミン123、ローダミン116等が挙げられる。これらは、全て基本骨格はキサンテン骨格構造を有し、アルキル基とエステル基の部分の僅かな違いによって、発光する波長に少し違いが生じてくる。なお。以上においては、使用しうる代表的色素としてはローダミンシリーズを挙げた理由は、アンモニウム陽イオンを構造中に含むため、ホストの層状粘土鉱物中に、イオン交換によって容易に包接されうるためであり、決してこれらに限られるべきであるという趣旨ではない。すなわち、レーザー色素で陽イオン官能基を含むものなら、ローダミンに限らずゲストとして使用できるものであることは云うまでもない。
【0019】
さらに共吸着のもう1つの有機ゲストである長鎖脂肪族アンモニウム陽イオンは、一般式(C2j+1NRで表され(ただし、j=12〜18、RはH、CH、もしくはCHCH基)、陰イオンであるハロゲンイオンと塩をつくっている。長鎖アルキル基のCの量が12未満のものも18を超えるものについても、よく似た効果を持つことが容易に推測されるが、本発明において12〜18とした理由は、実際上は、18を超える長鎖脂肪族アンモニウム塩は、水に対する溶解度が著しく減少し、取り扱いが困難になること、また、12未満のものは、親和性がCの量の減少で減少するため、12〜18が好ましい範囲として選定したものである。
【0020】
〔ゲスト化合物のホスト化合物への包接、担持操作〕
両ゲスト化合物をホスト化合物に包接、担持する操作は、両ゲスト化合物をイオン交換によって共吸着するものであるが、長鎖脂肪族アンモニウム塩やレーザー色素は、水に溶解させて、水溶液とし、この水溶液をホスト化合物と固液接触し、イオン交換反応することによって、担持させるものである。
ただし、両ゲスト成分の中には、必ずしも水に対して溶解性の良いものばかりとは限らず、中には相当溶解度の低いものもある。この場合は、溶解度の低いものであっても、溶解度を上げるために例えば温度を上げたり、水に対して相溶性、親和性のあるアルコール溶媒に溶かし、これを水に混合することによって溶解する等の対策を講じておいてから、イオン交換する。これらの対策は、本発明においては、基本的に特段問題はなく、何ら差し支えない。すなわち、特に溶解度を上げる特段の手段を必要とすることなく製造されたものに比しても、ほぼ同等のものが得られ、さして問題が生じるということは、今のところ確認されていない。 但し、本発明の意図とは離れた何らかの不都合な事態が発生するような場合があるとすると、これは発明の本旨ではなく、含むものではないこと自明であり、本発明からは除外されるべきであることは云うまでないことである。
【0021】
以上によって作成された本発明の合成物の発光特性は、以下の通りである。
すなわち、本発明によって得られてなる蛍光発光性層状無機有機複合体を、フォトルミネッセンスによってその発光特性を測定した。測定範囲は、波長500〜850nmであり、また、励起光源は水銀キセノンランプを用い、フィルターにより365nmの励起線を取り出して用いた。励起光は、試料面法線方向より45度の角度で入射し、法線方向の発光をレンズを用いて分光器の入射スリットに導いた。ホストとして、モンモリロナイト(以後、Montと記載し、その量を[Mont]と記載する)を用いたときの測定結果を図2に示す。
【0022】
この図2においては、長鎖脂肪族アンモニウム塩としては、cetyltrimethylammonium bromideを用い〔C1633N(CHBr、以後CTABと記載し、その量を[CTAB]で表す〕、また、陽イオン性レーザー色素としてローダミン6G(以後、R6Gと記載し、その量を[R6G]と記載する)を用いた。
ゲスト量〔以後[Guest]と記載する。なお[Guest]=[R6G]+[CTAB]なる関係にある。〕は、[Guest]/[Mont]がモル比で1.0 となるようにしながら、[R6G]/[CTAB]比を、モル比で0.040、0.115、0.516、1.018、2.106と都合5ポイントまで変化させたもの、そして、CTABを含まず、[R6G]/[Mont]がモル比で1.0のもの(R6G−only)の発光スペクトルをあらわしている。
【0023】
図2に示すように、[R6G]/[CTAB]量が減少するにつれ、発光強度は、著しく増加した。CTABを共存させないときには、単に[R6G]/[Mont]を1.0より減少させても、発光強度は、ほとんど変化せずほとんど観察されなかった。ホストとして、フッ素テニオライトとモンモリロナイトを用いたが、両者に大きな違いはなく、発光強度は、[R6G]/[CTAB] 量の影響が大きい。発光波長は、620nm程度であり、R6G量が増加するにつれ、長波長側にシフトしていた。
【0024】
CTABを共存させないときには、単に[R6G]/[Mont]を減少させても、蛍光発光が、増加しないのは、R6Gを減少させても、R6G同士が層間で会合を形成するためであると考えられる。一方、CTABを共存させた時には、会合の形成が抑えられる。そして、R6G量が減少するにつれCTABの割合が増えるため、さらに会合の形成が抑えられ、これが発光強度の増大する原因であると考えられる。
【0025】
以上(0021)〜(0024)において、本発明の合成物の発光特性について詳細に開示したが、これらの結果から、本発明で層状無機化合物を使用した点の意義は、以下の通りと考えられる。
すなわち、本発明は、溶媒にレーザー色素を溶かして使用する液体色素レーザーによるものでなく、層状無機化合物を使うことによって、固体で色素レーザーを構築できるため、液漏れ等が生ずることもなく、使用する態様が簡便で、しかもレーザー波長範囲が広く、その結果今後新しい色素レーザーへの可能性が期待される。特に、層状粘土鉱物は、スピンコーティングやキャストにより、層に沿った面が基板に平行に整列する性質があり、これによって容易に一軸配向性の薄膜を得ることができる。
【0026】
このようにして薄膜に対して、イオン交換法によってレーザー色素および長鎖脂肪族アンモニウムを包接することによって、薄膜状の材料を得ることができるが、このような層間にレーザー色素が包接される場合、レーザー色素は特定の方向を向く配置を取るため、薄膜状に包接された色素はすべて、特定方向に配列していることから、発光は特定方向に効率よく発光させることができる。なお、不定形の固体基質では、レーザー色素を吸着させて発光が生じるものが得られたとしても、全方向に発光するため、効率としては劣ったものとなる。
【0027】
【実施例】以下に本発明の実施例を記載するが、これはあくまでも発明の実施例を開示し、これによって本発明の理解するに資するためであり、決して本発明を限定的に解するための趣旨ではないことを付言するものである。
すなわち、本発明は、特有な課題を有しているものであり、そのために前示した特有な構成に基づく解決手段を講じてなるものである、そしてこれによって課題を達成しうるに加え、そこに特有な作用効果が奏せられ、また期待しうるものであることは、本明細書全体を通じて明白であり、この開示した実施例によって発明を限定されるべきものではない。
【0028】
実施例1;合成雲母、Li−テニオライト(TN、LiMgLiSi10、トピー社製)をホストに用い、またゲスト成分とする陽イオン性のレーザー色素としてはローダミン6G(R6G、Lambda Physics社製)を使用し、またもう一つのゲスト成分とする陽イオン性の長鎖脂肪族アンモニウム塩としては、cetyltrimethylammonium bromide〔CTAB、C1633N(CHBr、東京化成〕を使用した。
目的の[R6G]/[CTAB]量の混合水溶液を20ml調整した。
Gest量([Gest]=[R6G]+[CTAB])は、[Guest]/[TN]がモル比で1.0となるようにしながら、[R6G]/[CTAB]比を、モル比で0.0、0.018、0.110、0.549、0.988、1.965と6ポイントに亘り変化させたものを合成した。
また、CTABを添加する効果を調べるため、CTABを含まないものも比較のために合成した([R6G]/[TN]=1.0、0.498、0.072、0.012)。
この混合水溶液にモル比で[Guest]/[TN]=1.0となる分量の合成雲母(200mg)を、撹拌しつつ加えた。さらに1日、室温で撹拌することによって包接を行ったのち、0.45μm孔径のメンブレンフィルターを用いて減圧ろ過を行った。イオン交換水で充分に洗浄をした後、ろ別した生成物を60℃で真空中加熱して乾燥して、赤色の固体を得た。得られた粉末は、メノウで粉砕後、粉末X線、蛍光スペクトル、可視紫外スペクトル、赤外線スペクトルでキャラクタリゼーションを行った。
粉末X線回折より、[Guest]/[TN]=1.0の試料について、[R6G]/[TN]が0.0から1.0になるにつれ、底面間隔d(001)が1.8nmから2.25nmに増大していくことがわかった。
365nmの励起光を用い、波長500〜850nmでフォトルミネッセンスを測定した。(図2)
[R6G]/[CTAB]量が減少するにつれ、発光強度は、著しく増加した。 CTABを共存させないときには、単に[R6G]を減少させても、発光強度は、ほとんど変化せず微弱な発光しか観察されなかった。
【0029】
実施例2;
天然の層状粘土鉱物のモンモリロナイト(月布産:日本粘土科学会標準試料)をホストに用いた(以下、Montと記載する。また、その量を[Mont]と記載する)。陽イオン性のレーザー色素としてローダミン6G(R6G、Lambda Physics社製)を使用し、陽イオン性の長鎖脂肪族アンモニウム塩として、cetyltrimethylammonium bromide(CTAB、C1633N(CHBr、東京化成)を使用した。目的の[R6G]/[CTAB]量の混合水溶液を20ml調整した。
Gest量([Guest]=[R6G]+[CTAB])は、[Guest]/[Mont]がモル比で1.0 となるようにしながら、[R6G]/[CTAB]比を、モル比で0.0、0.040、0.115、0.516、1.018、2.106と変化させたものを作った。
また、CTABを添加する効果を調べるため、CTABを含まないものも比較のために作製した([R6G]/[Mont]=1.0、0.511、0.106、0.010)。
この混合水溶液に[Guest]/[Mont]=1.0となる分量のモンモリロナイト(200mg)を、撹拌しつつ加えた。さらに1日、室温で撹拌することによって包接を行ったのち、0.45μm孔径のメンブレンフィルターを用いて減圧ろ過を行った。
イオン交換水で充分に洗浄をした後、ろ別した生成物を60℃で真空中加熱して乾燥して、赤色の固体を得た。得られた粉末は、メノウで粉砕後、粉末X線、蛍光スペクトル、可視紫外スペクトル、赤外線スペクトルでキャラクタリゼーションを行った。粉末X線回折より、[Guest]/[Mont]=1.0の試料について、[R6G]/[Mont]が0.0から1.0になるにつれ、底面間隔d(001)が、実施例1とは逆に、2.75nmから2.25nmに減少していくことがわかった。365nmの励起光を用い、波長500〜850nmでフォトルミネッセンスを測定した。結果を図2に示してある。実施例1の場合と同様に、[R6G]/[CTAB]量が減少するにつれ、発光強度は、著しく増加した。また、実施例1と同様に、CTABを共存させないときには、単に[R6G]を減少させても、発光強度は、ほとんど変化せず、微弱な発光しか観察されなかった。
【0030】
【発明の効果】
従来の液体色素レーザーには、欠点があることは、(0003)、(0004)に述べたとおりであり、また、液体を高分子に代えた固体色素レーザーにしても、確かに色素溶液の調製や引火性の溶媒を使用する必要がなくなり、その点では、液体レーザーよりは改良されたとはいえ、会合問題のあることは液体色素レーザーの場合とほぼ同様であり、(0004)、(0005)において述べたとおりである。 そのため、何れの態様においても会合現象を生じない範囲内でしか設定することができず、これにより、高濃度範囲で実施することができなかったものである。  高濃度化できない分、これに代えて高濃度に見合う出力を得ようとすると、装置の規模の増大につながる容量を大きく設定する態様によるしかなく、励起光の照射により温度上昇問題が新たな問題として発生する。
すなわち、液体色素レーザーの場合は、冷却装置を備えており、これを作動することによって対処しうることができるからまだしも、高分子固体色素レーザーの場合は、その熱を有効に逃がすことができなくなり、しかもこの熱により色素がはやく劣化する事態となる。このように、固体化手段として高分子を使った場合には、高分子は熱伝導性が悪く、この熱問題に対して本質的欠陥を内在しているものであった。
【0031】
本発明は、前示した技術的構成により、従来の「液体色素レーザー」や「高分子固体色素レーザー」においては困難とされてきた、レーザー色素の高濃度化が可能となり、色素を高濃度としても消光することのないレーザー色素の「固体化」に成功したものである。そしてこの高濃度化と相俟って、その固定化手段として、特定の無機化合物、特に層状無機化合物を選択使用することにより、薄膜化が可能となるため、その分冷却も容易になり、小型化が一層可能となる。特に粘土鉱物はそれ自体熱にも強く、容易に薄膜を形成することができる特徴を有し、期待がもてるものである。以上のことから、この固体色素レーザーは、以上の作用効果によって、これまでの用途、応用範囲は勿論のこととして、以上の作用効果によって一層利用され易くなり、新しい応用分野にまで発展し、及ぶことが考えられ、本発明は極めて大きいな意義を有するものである、と思料される。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例でレーザー色素として使用したローダミン6G(R6G)の構造式を示す図。
【図2】R6Gを包接する層状無機有機複合体の発光特性を示す図。

Claims (6)

  1. 陽イオン交換性無機層状化合物に対し、一般式(C2j+1NRで表される脂肪族4級アンモニウムイオン(ただし、j=12〜18、RはH、CH、もしくはCHCH基を表す。)と陽イオン性のレーザー色素とを包接、担持せしめてなることを特徴とする一般式(C2j+1NR・(LD)1−n・(LM)で表される蛍光発光性層状無機有機複合体。
    (ただし、j=12〜18、RはH、CH、もしくはCHCH基を表し、0<n<1、0<n/m=<陽イオン交換量、LDは、レーザー色素の陽イオン部分、LMは、イオン交換より陽イオン分が減少した残りの無機層状化合物成分を表す。)
  2. 前記陽イオン性レーザー色素がキサンテン系色素であることを特徴とする請求項1記載の蛍光発光性層状無機有機複合体。
  3. 前記陽イオン交換性無機層状化合物としてフッ素テニオライト、モンモリロナイトなどの層状粘土鉱物が使用され、それによってその一般式が(C2j+1NR・(LD)1−n・(Clay)で示されることを特徴とする請求項1又は2記載の蛍光発光性層状無機有機複合体。
    (ただし、j=12〜18、Rは、H、CH、もしくはCHCH基を表し、0<n<1、0<n/m=<陽イオン交換量、LDは、レーザー色素の陽イオン部分、Clayはイオン交換により陽イオン分が減少した残りの層状粘土鉱物成分を表す。)
  4. 一般式(C2j+1NRで表される脂肪族4級アンモニウムイオンと陽イオン性のレーザー色素とを、水もしくはアルコール類を含む溶媒中に溶解調製し、この調製してなる溶解溶液と陽イオン性無機層状化合物とを接触することによりイオン交換し、これによって該脂肪族アンモニウムイオンと該レーザー色素とを該無機層状化合物に包接、担持せしめ、蛍光発光性層状無機有機複合体を得ることを特徴とする一般式(C2j+1NR・(LD)1−n・(LM)で表される蛍光発光性層状無機有機複合体の製造方法。
    (ただし、j=12〜18、RはH、CH、もしくはCHCH基を表し、0<n<1、0<n/m=<陽イオン交換量、LDは、レーザー色素の陽イオン部分、LMは、イオン交換より陽イオン分が減少した残りの無機層状化合物成分を表す。)
  5. 前記陽イオン性のレーザー色素がキサンテン系陽イオンレーザー色素であることを特徴とする請求項4記載の蛍光発光性層状無機有機複合体の製造方法。
  6. 前記陽イオン性無機層状化合物としてフッ素テニオライト、モンモリロナイトなどの層状粘土鉱物が使用され、それによってその一般式が(C2j+1NR・(LD)1−n・(Clay)で示される請求項4又は5記載の蛍光発光性層状無機有機複合体の製造方法。
    (ただし、j=12〜18、Rは、H、CH、もしくはCHCH基を表し、0<n<1、0<n/m=<陽イオン交換量、LDは、レーザー色素の陽イオン部分、Clayは、イオン交換により陽イオン分が減少した残りの層状粘土鉱物成分を表す。)
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