JP2004000846A - Treatment method for fluorine-containing water - Google Patents

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JP2004000846A JP2002160069A JP2002160069A JP2004000846A JP 2004000846 A JP2004000846 A JP 2004000846A JP 2002160069 A JP2002160069 A JP 2002160069A JP 2002160069 A JP2002160069 A JP 2002160069A JP 2004000846 A JP2004000846 A JP 2004000846A
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Sadaaki Murakami
村上 定瞭
Ichiro Morioka
森岡 一郎
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a treatment method for fluorine-containing water for reducing fluorine remaining in treated water to a discharge standard or less without generating a byproduct at all in a process for recovering fluorine in wastewater. <P>SOLUTION: In a primary fluorine removing process 1, a magnesium compound is added to wastewater 11 to insolubilize fluorine as magnesium fluoride and the treated wastewater is subjected to solid-liquid separation to obtain primary treated water 13 and a magnesium fluoride sediment 14. In a secondary fluorine removing process 2, a baked magnesia powder 21 is brought into contact with the primary treated water 13 to adsorb and remove fluorine to obtain final treated water 22. The magnesium fluoride sediment 14 and the fluorine-adsorbed magnesia powder 23 are dehydrated/dried to obtain dry sludge 32 and sulfuric acid 41 is added to the dry sludge 32 to obtain hydrogen fluoride 42 and magnesium sulfate. Hydrogen fluoride 42 is distilled to obtain refined hydrogen fluoride 51. An MgSo<SB>4</SB>solution 43 is circulated to the primary fluorine removing process 1. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフッ素含有水の処理方法に係り、特にフッ素を含有する廃水中のフッ素を排出基準以下にまで低減すると共に、フッ素を効率的に回収することができるフッ素含有水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコンや電子部品の洗浄工程、アルミニウム電解精錬工程、リン酸肥料製造工程、ステンレス鋼などの金属製品ピクリング工程或いは電解鍍金工程などからは、フッ素を含有する廃水が排出されるため、その放流に際しては、含有されるフッ素を除去する必要がある。フッ素の排出基準は15mg/Lであったが、2001年7月より、この排出基準は8mg/Lに強化されたため、より高度なフッ素除去技術が望まれている。
【0003】
従来、フッ素含有廃水からフッ素を除去する方法としては、カルシウム塩を廃水に添加して不溶性のフッ化カルシウムを生成させ、これを固液分離する方法(以下、この方法を「カルシウム法」と略称する。)が知られており、実用化されている。また、この方法で生成したフッ化カルシウムからフッ素を回収するには、固液分離したフッ化カルシウムに硫酸を加えてフッ化水素を生成させ、これを蒸留する方法が実施されている。
【0004】
しかしながら、このカルシウム法では、以下のような課題が存在している。
【0005】
即ち、カルシウム法では、フッ素処理濃度は理想的な条件でも8mg/L程度が限界であり、各種の物質が共存する実際の工場廃水ではフッ素とカルシウム塩との反応が妨害され、通常、フッ素処理濃度は20〜30mg/Lが限界である(例えば、特公平7−36911号公報参照)。このため、カルシウム法単独ではフッ素の排出基準8mg/Lに対応し得ない。
【0006】
フッ素の処理濃度を更に低減する方法として、廃水にアルミニウム塩を添加して中和し、生成するゲル状水酸化アルミニウム(以下「ゲル」と略称する。)にフッ素を吸着させ、フッ素を吸着したゲルを高分子凝集剤を添加して凝集沈澱させて除去する方法がある(以下、この方法を「アルミニウム凝集法」と略称する。)。この方法では1mg/L以下の処理濃度を達成することができるが、このアルミニウム凝集法では、目的とするフッ素処理濃度により異なるものの、廃水中のフッ素の数倍〜100倍のアルミニウム塩を必要とし、副産物として含水率の高いゲル状水酸化アルミニウムのスラッジが多量に発生する。このため、このスラッジの濃縮、脱水処理コストが高くつく上に、廃棄物処分場の不足からスラッジの処分が困難であるという問題があった。
【0007】
そこで、発生したゲル状水酸化アルミニウムを再生して再利用する方法が提案されている(例えば、特公平7−36911号公報、特開平10−5769号公報、特開2000−140890号公報参照)(以下、この方法を「アルミニウム再生法」と略称する。)。このアルミニウム再生法は、フッ素を吸着させたゲルを固液分離して処理水を得る第一工程、分離したゲルにカルシウム塩を添加してゲルに吸着されたフッ素をフッ化カルシウム沈澱として脱着させる第二工程、アルカリ性にしてゲルをアルミン酸イオンとして溶解させて前記フッ化カルシウム沈澱を固液分離する第三工程、前記アルミン酸イオン液を中和してゲルを再生させる第四工程を有し、再生ゲルを前記第一工程へ移送して繰り返し利用する方法である。
【0008】
しかしながら、このアルミニウム再生法では、前記第三工程においてアルミン酸イオンがカルシウムイオンと反応して不溶性のアルミン酸カルシウムを形成して沈澱を生じ、これがスラッジとして排出されるので、ゲルの再生率が悪い。そこで、アルミン酸カルシウムが生成しないように、第三工程の前段で炭酸水素ナトリウムを添加して第二工程での余剰のカルシウム塩を除去したり、pHの微妙な調整をしたりしているが、ゲルの再生率が低く、スラッジの削減率は45%程度である。このように、アルミニウム再生法は、操作が煩雑で、また、多数の工程から構成されるため設備費も高い上に、リサイクル率が低く、再生に用いる各種の薬品代が高いといった欠点を有しており、根本的な汚泥削減の解決になっていない。
【0009】
ところで、フッ素の回収方法については、唯一、カルシウム法におけるフッ素の回収が実用化されている。カルシウム法におけるフッ素の回収方法は、廃水中のフッ素をフッ化カルシウムとして不溶化させ、固液分離したフッ化カルシウムを濃縮、脱水、乾燥した後、硫酸を加えてフッ化水素を生成させ、生成したフッ化水素を40℃での蒸留により精製する方法である。
【0010】
しかしながら、このカルシウム法におけるフッ素の回収法では、フッ素回収工程から副産物として硫酸カルシウムが発生する。ホタル石を原料とするフッ化水素製造工程廃水からのフッ化水素の回収では、純度の高い硫酸カルシウム(石膏)が多量に得られるので、これをセメント原料、建材、医療用製品として利用することができるが、半導体製造工場におけるフッ化水素洗浄工程などから排出される洗浄廃水を、カルシウム法で処理して得られるフッ化カルシウムからのフッ素の回収処理で発生する硫酸カルシウムは、その生産量が商品として流通するには少量であり、さらに不純物の混入等の理由により、有効再利用には至らず、廃棄物となっているのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題点を解決し、処理水中に残存するのフッ素濃度を容易に規制値にまで低減することができるフッ素含有水の処理方法を提供することを目的とする。
【0012】
本発明はまた、スラッジや硫酸カルシウム等の副産物を生成することなく、廃水中のフッ素を処理して回収することができるフッ素含有水の処理方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のフッ素含有水の処理方法は、フッ素含有水にマグネシウム化合物を添加して該フッ素含有水のフッ素をフッ化マグネシウムとして不溶化し、不溶化物を固液分離して処理水を得る第1のフッ素除去工程と、該第1のフッ素除去工程の処理水をマグネシア系吸着剤と接触させて該処理水中に残留するフッ素を該吸着剤に吸着させる第2のフッ素除去工程とを有することを特徴とする。
【0014】
本発明では、第1のフッ素除去工程において、フッ素含有水中のフッ素の大部分を除去し、第2のフッ素除去工程において、高い吸着能を有するマグネシア系吸着剤により残存する微量のフッ素を高度に吸着除去することができ、これにより処理水中に残存するフッ素を極めて微量とすることができる。
【0015】
即ち、マグネシム化合物によるフッ素の処理濃度の限界は理想的な条件で20mg/L程度が限界であり、各種の物質が共存する工場廃水での処理濃度は更に低下するので、高次処理が必要である。一方、水酸化マグネシウムや炭酸マグネシムなどを400〜700℃、好ましくは550〜650℃で加熱・分解して得られるマグネシア系吸着剤は、フッ素濃度50mg/L以下の低濃度フッ素含有水に対するフッ素除去能に優れており、最適条件ではフッ素処理濃度1mg/L以下にまで処理することができる。
【0016】
本発明では、このようなマグネシウム化合物による第1のフッ素除去工程と、マグネシア系吸着剤による第2のフッ素除去工程との2段のフッ素除去工程を経ることにより、フッ素含有水中のフッ素を極めて低濃度にまで除去することができる。
【0017】
しかも、本発明では、マグネシウム化合物及びマグネシア系吸着剤を用いてフッ素を除去するため、従来のカルシウム法のように硫酸を用いるフッ素の回収工程において不溶性塩を形成しないため、副産物を全く生じない。即ち、カルシウム化合物は廃水中に含まれる炭酸イオンや硫酸イオンと反応して不溶性の炭酸カルシウムや硫酸カルシウムを形成してスラッジを排出するが、マグネシウム化合物はこれらの陰イオンと反応して不溶性の化合物を形成することはないため、スラッジを発生しない。
【0018】
本発明においては、第1のフッ素除去工程で分離されたフッ化マグネシウムを含む不溶化物と、該第2のフッ素除去工程から得られるフッ素を吸着したマグネシア系吸着剤とを硫酸と反応させて、フッ化水素と硫酸マグネシウムとを生成させ、生成した硫酸マグネシウムを前記第1のフッ素除去工程のマグネシウム化合物として使用することができる。また、沸点(19.5℃)が低く、揮発性のフッ化水素は蒸留により容易に精製フッ化水素を得ることができる。
【0019】
このように、各種プロセスからのフッ素含有廃水中のフッ素をマグネシウム化合物と反応させてフッ化マグネシウム(MgF)を生成させ、生成したフッ化マグネシウムに硫酸(HSO)を加えて硫酸マグネシウム(MgSO)とフッ化水素(HF)を生成させ、フッ化水素をプロセスで再利用すると共に、硫酸マグネシウムをフッ素の除去に再利用することにより、原理的には、副産物を一切発生させることなく、フッ素の除去及び回収を行うことができる。なお、第1のフッ素除去工程の未反応のマグネシウム化合物は最終処理水と共に系外へ流出するが、第2のフッ素の除去工程でフッ素を吸着したマグネシア系吸着剤と硫酸との反応で得られる硫酸マグネシウムにより、この流出分が補充される。
【0020】
これに対して、カルシウム法では、2モルのフッ化水素を回収する毎に1モルの硫酸カルシウムが、即ち、1kgのフッ化水素に対して3.4kgの硫酸カルシウムが副産物として排出される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明のフッ素含有水の処理方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明のフッ素含有水の処理方法の実施の形態を示す系統図であり、図2は、図1のフッ素除去工程10で用いられるフッ素除去装置の一例を示す系統図である。
【0023】
図1は、シリコンや電子部品の洗浄工程、アルミニウム電解精錬工程、リン酸肥料製造工程、ステンレス鋼などの金属製品ピクリング工程或いは電解鍍金工程などから排出されるフッ素を含む廃水から、フッ素除去工程10でフッ素を除去し、フッ素回収工程20でフッ素を回収する方法を示し、フッ素含有廃水11は一次フッ素除去工程(第1のフッ素除去工程)1に導入され、該廃水11はアルカリ12及びマグネシウム化合物(後段のフッ素再生工程4からのMgSO溶解液43)と混合され、廃水中のフッ素がマグネシウム化合物と反応して不溶性のフッ化マグネシウムの沈澱を生じる。この沈澱を固液分離して一次処理水13とフッ化マグネシウム沈澱14を得る。一次処理水13は二次フッ素除去工程(第2のフッ素除去工程)2に導入され、焼成マグネシア粉体(以下、「マグネシア粉体」と略称する。)21よりなるマグネシア系吸着剤と混合される。一次処理水13中に残存するフッ素及はマグネシア粉体に吸着除去される。フッ素を吸着したマグネシア粉体を固液分離して最終処理水22とフッ素吸着マグネシア粉体23を得る。最終処理水22の一部は後述の溶解水44として使用され、残部が放流水24として放流される。
【0024】
フッ化マグネシウム沈澱14及びフッ素吸着マグネシア粉体23は混合されて混合スラッジ31として脱水・乾燥工程3へ導入され、乾燥スラッジ32を得る。混合スラッジ31の脱水により生じる脱水液33は一次フッ素除去工程1へ返送される。
【0025】
乾燥スラッジ32はフッ素再生工程(例えば、キルン)4へ導入され、乾燥スラッジ32中のフッ素に見合う量の硫酸41を添加して混合・加熱され、フッ化水素が再生されて気化すると共に、硫酸マグネシウム塩が生成する。
【0026】
フッ素再生工程4からの気体状フッ化水素42は凝縮器により液化されて蒸留工程4へ導入され、約40℃で蒸留されて精製フッ化水素51が得られる。この蒸留工程4は洗浄水52で洗浄され、洗浄廃水53は一次フッ素除去工程1へ送給される。この洗浄水52としては最終処理水22を用いても良い。
【0027】
一方、フッ素再生工程4で生じた硫酸マグネシウムは、溶解水44で溶解され、MgSO溶解液43として一次フッ素除去工程1へ返送され、再び廃水中のフッ素の除去に用いられる。
【0028】
一次フッ素除去工程1及び二次フッ素除去工程2はいずれも、例えば図2に示すように、混合工程(混合タンク61)と固液分離工程(分離タンク62)により構成される。混合工程はフッ素含有廃水11とアルカリ12、MgSO溶解液43、脱水液33及び洗浄廃水53が十分混合されるものであれば、機械攪拌、空気攪拌等を用いることができ、その方式はいずれのものであってもよい。アルカリタンク63からのアルカリ12は、pH制御器64に連動する電磁弁65により添加制御される。66は撹拌機である。混合タンク61の越流水67は固液分離工程に送給される。図2では、固液分離工程に分離タンク62を用いているが、固液分離工程には、沈降分離装置、濾過装置、膜分離装置、デカンタ等の公知のものを適用することができ、廃水量や生成する沈澱の量と性状により適宜選択使用される。この固液分離工程では、固液分離を効率的に行うために、高分子凝集剤を添加して凝集処理することが好ましい。
【0029】
図2において、68はスラッジ掻寄機であり、分離タンク62の沈下フッ化マグネシウム沈殿69は、一部が返送スラッジ70として混合タンク61に返送され、残部がフッ素回収工程へ送給される。
【0030】
マグネシア粉体等のマグネシア系吸着剤による二次フッ素除去工程は、図2に示すような混合工程と固液分離工程とからなるものの他、マグネシア系吸着剤を充填した吸着塔に一次処理水12を通水するものであっても良い。
【0031】
二次フッ素除去工程2において、一次処理水にマグネシア粉体を添加混合して固液分離する場合、マグネシア粉体の添加量は、一次処理水のフッ素濃度や目標とする処理水のフッ素濃度、処理時間等に応じて適宜決定されるが、通常の場合、一次処理水に対して0.005〜0.5重量%、特に0.01〜0.1重量%程度とされる。
【0032】
このマグネシア粉体は、前述の如く、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム等を400〜700℃、好ましくは550〜650℃で加熱、分解することにより製造されるが、その大きさについては、フッ素の吸着効率や取り扱い性等の面から粉体粒径1〜100μm、MgO結晶の平均粒子径3〜50nm、粉体の比表面積50〜500m/gであることが好ましい。
【0033】
なお、マグネシア粉体によるフッ素の処理濃度は、後述の如く、処理時間(接触時間)に関係し、処理時間が長い程、処理水のフッ素濃度を低減することができることから、目標とするフッ素処理濃度と処理効率とを考慮して、処理時間を決定することが好ましい。
【0034】
フッ化マグネシウム沈澱14とフッ素吸着マグネシア粉体23は、脱水・乾燥工程3で脱水・乾燥した後硫酸で溶解することにより、フッ素再生工程4における再生を効果的に実施できる。
【0035】
フッ素再生工程4では、乾燥スラッジ32と硫酸41とを混合・加熱することができるキルンなど公知のものを適用することができる。フッ素再生工程4で生成する硫酸マグネシウムは、最終処理水22の一部を溶解水44として導入して溶解し、一次フッ素除去工程1へ硫酸マグネシウム水溶液としてポンプ移送するのが好ましい。この場合には、フッ素再生工程4は回分式とし、乾燥スラッジ32の導入、硫酸41の添加と混合・加熱と気化したフッ化水素42の排出の各操作後、最終処理水22の溶解水44による硫酸マグネシウムの溶解と排出を行うのが好ましい。このMgSO溶解液のMgSO濃度は0.1〜30重量%程度であることが好ましい。
【0036】
蒸留工程5としては公知のものを適用することができる。
【0037】
なお、図1では、一次フッ素除去工程1において、フッ素再生工程4からのMgSO溶解液を添加しているが、プロセスの立ち上げ時においてこのフッ素再生工程4からのMgSO溶解液の循環がない場合、或いは、フッ素再生工程4で生成するMgSOを他のプロセスへ排出する場合、或いは、フッ素再生工程4からのMgSO溶解液のみでは、一次フッ素除去工程のフッ素除去にマグネシウム化合物が不足する場合において、一次フッ素除去工程に添加するマグネシウム化合物としては、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム等を用いることができる。
【0038】
一次フッ素除去工程1に添加するマグネシウム化合物の添加量は、廃水中のフッ素濃度に応じて、廃水中のフッ素に対して0.4〜10モル倍となるように添加される。この一次フッ素除去工程1におけるフッ素処理濃度、即ち、一次処理水のフッ素濃度は20〜100mg/Lとなるようにすることが好ましい。
【0039】
図1のように、一次フッ素除去工程1からのフッ化マグネシウム沈殿14と二次フッ素除去工程2からのフッ素吸着マグネシア粉体23からフッ素を回収し、硫酸マグネシウムを生成させる場合には、最終処理水22中に流出して失われるマグネシウム分を、マグネシア粉体からのマグネシウム分で補充することができ、通常の場合、プロセスの立ち上げ後は、廃水中のフッ素濃度に大きな変動がない限り、マグネシア粉体以外のマグネシウム分の補給を行うことなく、処理を継続することができる。
【0040】
なお、一次フッ素除去工程に添加するアルカリは、フッ素再生工程4からのMgSO溶解液43中の余剰の硫酸及び洗浄廃水53に含まれるフッ化水素を中和して、pHを5〜12特に6〜10程度に調整するためのものであり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム等の不活性塩を形成しないアルカリが好適に使用される。
【0041】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0042】
実施例1
本実施例では、フッ素を含む人工廃水を用いて図1に示す方法でフッ素の除去及び回収を行った。人工フッ素含有廃水は、フッ化ナトリウムを溶解してフッ素濃度1000mg/Lとし、pH6.5〜7.5に調整したものである。
【0043】
10Lの人工フッ素含有廃水11を20Lのポリ容器に移し、脱水液33、MgSO溶解液43及び洗浄廃水53の各所定量を加えて攪拌し、ポリ容器に取り付けたpH制御器により10重量%水酸化ナトリウム液を添加して自動的にpHを7.0に保った。次に、ポリアクリルアミド系高分子凝集剤を1mg/L添加して傾斜法により固液分離した。上澄み液を一次処理水13とし、沈澱物をフッ化マグネシウム沈澱14とした。フッ化マグネシム沈澱14を、GF/C濾紙を装着した減圧濾過器に移して脱水し、乾燥器に移して110℃で乾燥した。
【0044】
一次処理水13を20Lのポリ容器に移し、マグネシア粉体21を0.05重量%添加して1時間攪拌して静置した後、傾斜法により固液分離した。このマグネシア粉体によるフッ素処理濃度は、図3に示すように一次処理水とマグネシア粉体との接触時間と相関があり、最終処理水22のフッ素濃度を5mg/Lとするため、一次処理水13にマグネシア粉体21を添加して1時間攪拌した後、固液分離を行った。用いたマグネシア粉体21は、水酸化マグネシウムを350〜500℃で加熱して製造したもので、粉体サイズは2〜10μm、MgO結晶の平均粒子径は10nm、粉体の比表面積100〜150m/gであった。固液分離で得られた上澄み液を最終処理水22とし、沈降物をフッ素吸着マグネシア粉体23とした。フッ素吸着マグネシア粉体23を、GF/C濾紙を装着した減圧濾過器に移して脱水し、乾燥器に移して110℃で乾燥した。上記フッ化マグネシウム沈澱14及びフッ素吸着マグネシア粉体23を脱水した際に得られた濾液を混合して、脱水液33とした。
【0045】
この実施例でフッ素再生工程及び蒸留工程に用いた装置の概略図を図4に示す。この装置は、2台の回転式蒸留装置を連結したものであり、蒸留装置80をフッ素再生工程4として用い、蒸留装置90を蒸留工程5として用いた。乾燥したフッ化マグネシウム沈澱14及びフッ素吸着マグネシア粉体23の混合物、即ち、乾燥スラッジ32を蒸留装置80の回転容器81に入れ硫酸41を投入して回転混合し、温水浴槽82で加熱してフッ化水素42を再生・気化させ、凝縮器83により液化させ蒸留装置90の回転容器91で受けた。回転容器91内のフッ化水素42を温水浴槽92で加熱して凝縮器93で冷却し、精製フッ化水素容器94に精製フッ化水素51を得た。95は冷却媒体である。
【0046】
上記操作終了後、回転容器81を取り外して該容器81内に残留する物質、即ち、硫酸マグネシウムを10倍量の最終処理液22を数回に分けて洗い出し、この液をMgSO溶解液43とした。次に、回転容器91を精製フッ化水素量の5倍量の清浄な水で数回に分けて洗浄し、この洗浄液を洗浄廃水53とした。MgSO溶解液43、洗浄廃水53は、上記した脱水液33と共に、次操作の人工フッ素含有廃液10Lに加えて一次フッ素分離工程の操作を行い、以下、上記した方法によりフッ素除去操作及びフッ素回収操作を繰り返した。この一連の操作を5回以上繰り返したとき、各工程における物質フローの値がほぼ一定となった。
【0047】
なお、人工廃水の1回目の処理においてはMgSO溶解液43が存在しないので、フッ素含有廃水100mに対して水酸化マグネシウム200kgを添加した。2回目以降は、MgSO溶解液43がフッ素再生工程4より循環されるので新たなマグネシウム塩の添加は不要であった。フッ素と未反応のマグネシウム塩は最終処理水22と共に流出するが、二次フッ素除去工程2で添加されるマグネシア粉体21によりこの流出分が補充された。
【0048】
上述した方法により、本実施例における各工程の物質フローの値を、人工フッ素含有廃水の処理量10L当たりに対する値を廃水処理量100mに対応する値に換算して、即ち、各結果を10,000倍のスケールで求め、結果を表1に示した。
【0049】
なお、フッ素の溶存状及び固形状の区分は、GF/C濾紙(Φ0.47μm)で通過するか阻止されるかによって行った。
【0050】
【表1】

Figure 2004000846
【0051】
一次フッ素除去工程1によるフッ素処理濃度は25mg/Lで、これは二次フッ素除去工程2により5mg/Lにまで低減でき、人工廃水中のフッ素に対して2段の除去工程によるフッ素除去率は99.5%であった。
【0052】
精製フッ化水素51の回収量は105kgで、廃水中フッ素の99.5%が回収された。なお、蒸留工程5におけるフッ素の回収率は98.8%であった。
【0053】
この実施例1において、廃水100mを処理した場合の物質収支を表3にまとめて示した。
【0054】
比較例1
図5に示すカルシウム法により、実施例1で処理したものと同様の人工廃水の処理を行った。
【0055】
カルシウム法は一次フッ素除去工程100において、フッ素含有廃水101に水酸化カルシウム102を添加して攪拌し、次にポリアクリルアミド系高分子凝集剤を1mg/L添加して生じたフッ化カルシウム沈澱104を傾斜法により固液分離した。二次フッ素除去工程200においては、最終処理水202のフッ素濃度を5mg/Lとするため、一次処理水103にアルミニウム系凝集剤(硫酸バンドAlSO)201を残存するフッ素に対してモル比6.0の割合で添加して30分攪拌した後、ポリアクリルアミド系高分子凝集剤1mg/Lを添加して固液分離しフッ素吸着スラッジ203を得た。
【0056】
上記フッ化カルシウム沈澱104は脱水・乾燥工程300で上記実施例と同様な方法により脱水・乾燥してフッ素再生工程400及び蒸留工程500により精製フッ化水素501を得た。フッ素吸着スラッジ203はGF/C濾紙を装着した減圧濾過器に移して濃縮・脱水し、脱水スラッジ601を得ると共に、その濾液を脱水液とした。脱水・乾燥工程300からの脱水液302及び濃縮・脱水工程600からの脱水液602は次回の人工廃水と混合して、以下、上記した方法によりフッ素除去操作及びフッ素回収操作を繰り返した。
【0057】
人工廃水10Lを用いた実験で得られた各値を、実施例1と同様に廃水100mに対する値に換算した結果をまとめて表2に示す。
【0058】
【表2】
Figure 2004000846
【0059】
この比較例1において、廃水100mを処理した場合の物質の収支を表3にまとめて示した。
【0060】
実施例2
実施例1のマグネシウム法において、フッ化水素の回収を行わなかったこと以外は同様にして処理を行い、廃水100mを処理した場合の物質の収支を表3にまとめて示した。
【0061】
比較例2
比較例1のカルシウム法において、廃水中に共存イオンとして炭酸イオン500mg/Lと硫酸イオン500mg/Lを共存させたこと以外は、同様にして処理を行い、廃水100mを処理した場合の物質の収支を表3にまとめて示した。
【0062】
比較例3,4
比較例1,2のカルシウム法において、フッ化水素の回収を行わなかったこと以外はそれぞれ同様にして処理を行い、廃水100mを処理した場合の物質の収支を表3にまとめて示した。
【0063】
【表3】
Figure 2004000846
【0064】
表3の薬剤欄のマグネシウム塩又はカルシウム塩は、廃水中のフッ素の大部分を除去する一次フッ素除去工程において添加され、フッ素との不溶性塩を生成させるための薬剤であり、フッ素回収工程を有するマグネシウム法(実施例1)では、この薬剤は不要である。
【0065】
マグネシウム法におけるアルカリは、フッ素回収工程20からのMgSO溶解液43及び洗浄廃水53の中和に必要なもので、当量(Eq)で示した。カルシウム法でのアルカリは、洗浄廃水503の中和に必要なものである。
【0066】
薬剤欄の硫酸はフッ素再生工程において添加される薬剤で、フッ素回収工程のない廃水処理法(実施例2、比較例3,4)では不要である。
【0067】
スラッジについては、フッ素回収工程のないマグネシウム法(実施例2)では一次フッ素除去工程1より排出されるフッ化マグネシウム沈澱14と二次フッ素除去工程2より排出されるフッ素吸着マグネシア粉体23との混合スラッジ31を濃縮・脱水・乾燥して乾燥重量を求め、含水量45%としての値を表示した。
【0068】
フッ素回収工程のあるカルシウム法(比較例1,2)でのスラッジは二次フッ素除去工程200からのフッ素吸着スラッジ(水酸化アルミニウムゲル)203であり、回収工程のないカルシウム法(比較例3,4)でのスラッジは一次フッ素除去工程100からのフッ化カルシウム沈澱と二次フッ素除去工程200からのフッ素吸着スラッジ203との混合スラッジであり、それぞれのスラッジは濃縮・脱水・乾燥して乾燥重量を求めた。
【0069】
実施例1のマグネシウム法では、大部分のフッ素を除去する一次フッ素除去工程へのマグネシウム塩はフッ素回収工程から循環再利用されるので、マグネシウム塩やカルシウム塩の添加は不要であり、更に副産物であるスラッジや石膏等は一切発生しない。マグネシウム塩の流出分は二次フッ素除去工程に添加されるマグネシア粉体の循環再利用により補充される。
【0070】
マグネシウム法のフッ素回収工程では、硫酸消費量がカルシウム法と比べて多い。これは、二次フッ素除去工程より排出されるフッ素吸着マグネシア粉体23をフッ素再生工程へ導入されるため、硫酸の消費量が多くなることによる。
【0071】
カルシウム法では、二次フッ素除去工程にアルミニウム系凝集剤を利用すると含水率の高い水酸化アルミニウムゲルを生成するので、濃縮・脱水工程の処理費用が高くなる。これに対して、マグネシウム法の二次フッ素除去工程に添加するマグネシア粉体のスラッジは含水率が低く、濃縮・脱水特性が良い。
【0072】
以上の結果から、本発明のマグネシウム法、特にフッ素回収工程を有するマグネシウム法によれば、安価に効率的なフッ素の除去及び回収処理を行えることがわかる。
【0073】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のフッ素含有水の処理方法によれば、フッ素含有水中のフッ素を効率的に処理して、処理水中に残存するフッ素濃度を容易に規制値以下に低減することができる。また、スラッジや石膏などの副産物を全く排出することなく効率的にフッ素含有水中のフッ素を回収することができると共に、生成した硫酸マグネシウムを循環再利用することにより、マグネシウム化合物の消費量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフッ素含有水の処理方法の実施の形態を示す系統図である。
【図2】図1のフッ素除去工程で用いられるフッ素除去装置の一例を示す系統図である。
【図3】マグネシア粉体と一次処理水との接触時間と、処理水フッ素濃度との関係を示すグラフである。
【図4】実施例におけるフッ素再生工程及び蒸留工程に用いた装置を示す概略構成図である。
【図5】比較例1におけるカルシウム法の処理工程を示す系統図である。
【符号の説明】
1 一次フッ素除去工程
2 二次フッ素除去工程
3 脱水・乾燥工程
4 フッ素再生工程
5 蒸留工程
10 フッ素除去工程
20 フッ素回収工程
11 フッ素含有廃水
12 アルカリ
13 一次処理水
14 フッ化マグネシウム沈澱
21 焼成マグネシア粉体
22 最終処理水
23 フッ素吸着マグネシア粉体
24 放流水
31 混合スラッジ
32 乾燥スラッジ
33 脱水液
41 硫酸
42 フッ化水素
43 MgSO溶解液
44 溶解水
51 精製フッ化水素
52 洗浄水
53 洗浄廃水
61 混合タンク
62 分離タンク
80,90 蒸留装置[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for treating fluorine-containing water, and more particularly to a method for treating fluorine-containing water that can reduce fluorine in wastewater containing fluorine to an emission standard or less and efficiently recover fluorine.
[0002]
[Prior art]
Wastewater containing fluorine is discharged from the washing process of silicon and electronic parts, the aluminum electrolytic refining process, the phosphate fertilizer production process, the pickling process of metal products such as stainless steel, or the electrolytic plating process. , It is necessary to remove the contained fluorine. The emission standard for fluorine was 15 mg / L, but since July 2001, the emission standard has been increased to 8 mg / L, so that a more advanced fluorine removal technology is desired.
[0003]
Conventionally, as a method of removing fluorine from fluorine-containing wastewater, a method of adding a calcium salt to wastewater to generate insoluble calcium fluoride and separating it from solid and liquid (hereinafter, this method is abbreviated as “calcium method”) Is known and has been put to practical use. Further, in order to recover fluorine from calcium fluoride generated by this method, a method of adding sulfuric acid to solid-liquid separated calcium fluoride to generate hydrogen fluoride and distilling the same has been carried out.
[0004]
However, the calcium method has the following problems.
[0005]
That is, in the calcium method, the concentration of fluorine treatment is limited to about 8 mg / L even under ideal conditions. In actual factory wastewater where various substances coexist, the reaction between fluorine and calcium salt is hindered. The concentration is limited to 20 to 30 mg / L (see, for example, Japanese Patent Publication No. 7-36911). For this reason, the calcium method alone cannot meet the emission standard of 8 mg / L for fluorine.
[0006]
As a method of further reducing the treatment concentration of fluorine, an aluminum salt is added to wastewater for neutralization, and the resulting gelled aluminum hydroxide (hereinafter abbreviated as “gel”) adsorbs fluorine and adsorbs fluorine. There is a method of removing the gel by coagulation sedimentation by adding a polymer coagulant (hereinafter, this method is abbreviated as "aluminum coagulation method"). This method can achieve a treatment concentration of 1 mg / L or less, but this aluminum coagulation method requires several to 100 times the aluminum salt of fluorine in the wastewater, depending on the target fluorine treatment concentration. As a by-product, a large amount of gelled aluminum hydroxide sludge having a high water content is generated. For this reason, there are problems that the cost of concentrating and dewatering the sludge is high and that disposal of the sludge is difficult due to shortage of a waste disposal site.
[0007]
Therefore, a method of regenerating and recycling the generated gel-like aluminum hydroxide has been proposed (for example, see Japanese Patent Publication No. 7-36911, Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-5768, and Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-140890). (Hereinafter, this method is abbreviated as “aluminum recycling method”). In this aluminum recycling method, the first step of solid-liquid separation of a gel on which fluorine is adsorbed to obtain treated water, a calcium salt is added to the separated gel to desorb the fluorine adsorbed on the gel as a calcium fluoride precipitate A second step, a third step in which the calcium fluoride precipitate is solid-liquid separated by dissolving the gel as aluminate ions by making it alkaline, and a fourth step in which the gel is regenerated by neutralizing the aluminate ion solution. A method of transferring the regenerated gel to the first step and repeatedly using the same.
[0008]
However, in this aluminum regeneration method, aluminate ions react with calcium ions in the third step to form insoluble calcium aluminate, which precipitates and is discharged as sludge, so that the gel regeneration rate is poor. . Therefore, in order to prevent the formation of calcium aluminate, sodium bicarbonate is added in the first stage of the third step to remove excess calcium salts in the second step, or the pH is finely adjusted. The gel regeneration rate is low, and the sludge reduction rate is about 45%. As described above, the aluminum recycling method is disadvantageous in that the operation is complicated, the equipment cost is high because it is composed of many steps, the recycling rate is low, and the cost of various chemicals used for recycling is high. And it is not a solution to the fundamental sludge reduction.
[0009]
By the way, as for the method of recovering fluorine, only the recovery of fluorine by the calcium method has been put to practical use. The method of recovering fluorine in the calcium method was to insolubilize fluorine in wastewater as calcium fluoride, concentrate, dehydrate, and dry solid-liquid separated calcium fluoride. This is a method of purifying hydrogen fluoride by distillation at 40 ° C.
[0010]
However, in the method of recovering fluorine in the calcium method, calcium sulfate is generated as a by-product from the fluorine recovery step. In the recovery of hydrogen fluoride from wastewater from the fluorite production process, a large amount of high-purity calcium sulfate (gypsum) can be obtained. Use this as a cement raw material, building material, or medical product. However, the amount of calcium sulfate generated in the process of recovering fluorine from calcium fluoride obtained by treating the washing wastewater discharged from the hydrogen fluoride washing process in a semiconductor manufacturing plant by the calcium method is reduced. At present, they are small quantities for distribution as commodities, and are not effectively reused due to the contamination of impurities, etc., and are in the form of waste.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above-mentioned conventional problems and to provide a method for treating fluorine-containing water that can easily reduce the concentration of fluorine remaining in treated water to a regulated value.
[0012]
Another object of the present invention is to provide a method for treating fluorine-containing water that can treat and recover fluorine in wastewater without producing by-products such as sludge and calcium sulfate.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The method for treating fluorine-containing water of the present invention comprises the steps of: adding a magnesium compound to fluorine-containing water to insolubilize the fluorine of the fluorine-containing water as magnesium fluoride; separating the insolubilized product by solid-liquid separation to obtain treated water; A fluorine removal step, and a second fluorine removal step of contacting the treated water of the first fluorine removal step with a magnesia-based adsorbent to adsorb fluorine remaining in the treated water to the adsorbent. And
[0014]
In the present invention, in the first fluorine removal step, most of the fluorine in the fluorine-containing water is removed, and in the second fluorine removal step, the trace amount of fluorine remaining by the magnesia-based adsorbent having a high adsorptivity is highly removed. Adsorption and removal can be carried out, so that the amount of fluorine remaining in the treated water can be extremely small.
[0015]
That is, the limit of the treatment concentration of fluorine by the magnesium compound is about 20 mg / L under ideal conditions, and the treatment concentration in factory wastewater where various substances coexist is further reduced. is there. On the other hand, a magnesia-based adsorbent obtained by heating and decomposing magnesium hydroxide, magnesium carbonate or the like at 400 to 700 ° C., preferably 550 to 650 ° C. can remove fluorine from low-concentration fluorine-containing water having a fluorine concentration of 50 mg / L or less. Under the optimum conditions, it can be processed to a fluorine treatment concentration of 1 mg / L or less.
[0016]
In the present invention, the fluorine in the fluorine-containing water can be extremely reduced by performing the two-stage fluorine removal step of the first fluorine removal step using the magnesium compound and the second fluorine removal step using the magnesia-based adsorbent. It can be removed to a concentration.
[0017]
In addition, in the present invention, since fluorine is removed using a magnesium compound and a magnesia-based adsorbent, an insoluble salt is not formed in a fluorine recovery step using sulfuric acid as in the conventional calcium method, so that no by-product is generated. That is, calcium compounds react with carbonate ions and sulfate ions contained in wastewater to form insoluble calcium carbonate and calcium sulfate and discharge sludge, while magnesium compounds react with these anions to remove insoluble compounds. And no sludge is generated.
[0018]
In the present invention, the insolubilized material containing magnesium fluoride separated in the first fluorine removal step, and a magnesia-based adsorbent that has adsorbed fluorine obtained from the second fluorine removal step is reacted with sulfuric acid, Hydrogen fluoride and magnesium sulfate are generated, and the generated magnesium sulfate can be used as a magnesium compound in the first fluorine removal step. Further, volatile hydrogen fluoride having a low boiling point (19.5 ° C.) can easily obtain purified hydrogen fluoride by distillation.
[0019]
Thus, the fluorine in the waste water containing fluorine from the various processes is reacted with the magnesium compound to form magnesium fluoride (MgF 2 ) Is generated, and sulfuric acid (H) is added to the generated magnesium fluoride. 2 SO 4 ) And magnesium sulfate (MgSO 4) 4 ) And hydrogen fluoride (HF), hydrogen fluoride is reused in the process, and magnesium sulfate is reused to remove fluorine, so that in principle, fluorine is generated without any by-products. Can be removed and recovered. The unreacted magnesium compound in the first fluorine removal step flows out of the system together with the final treated water, but is obtained by the reaction between the magnesia-based adsorbent that has adsorbed fluorine in the second fluorine removal step and sulfuric acid. This effluent is supplemented by magnesium sulfate.
[0020]
On the other hand, in the calcium method, every 2 mol of hydrogen fluoride is recovered, 1 mol of calcium sulfate is discharged as a by-product, that is, 3.4 kg of calcium sulfate per 1 kg of hydrogen fluoride.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a method for treating fluorine-containing water of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0022]
FIG. 1 is a system diagram showing an embodiment of the method for treating fluorine-containing water of the present invention, and FIG. 2 is a system diagram showing an example of a fluorine removing apparatus used in the fluorine removing step 10 of FIG.
[0023]
FIG. 1 shows a fluorine removal step 10 from a wastewater containing fluorine discharged from a silicon or electronic component cleaning step, an aluminum electrolytic refining step, a phosphate fertilizer manufacturing step, a pickling step of a metal product such as stainless steel, or an electrolytic plating step. Shows a method of removing fluorine in a fluorine recovery step 20 and recovering fluorine in a fluorine recovery step 20. A fluorine-containing wastewater 11 is introduced into a primary fluorine removal step (first fluorine removal step) 1, and the wastewater 11 is made up of an alkali 12 and a magnesium compound. (MgSO 4 from the subsequent fluorine regeneration step 4) 4 Fluorine in the wastewater is mixed with the dissolving solution 43) and reacts with the magnesium compound to cause precipitation of insoluble magnesium fluoride. The precipitate is subjected to solid-liquid separation to obtain primary treated water 13 and magnesium fluoride precipitate 14. The primary treated water 13 is introduced into a secondary fluorine removing step (second fluorine removing step) 2 and mixed with a magnesia-based adsorbent composed of calcined magnesia powder (hereinafter abbreviated as “magnesia powder”) 21. You. Fluorine remaining in the primary treatment water 13 is adsorbed and removed by the magnesia powder. The magnesia powder on which fluorine has been adsorbed is subjected to solid-liquid separation to obtain final treated water 22 and fluorine-adsorbed magnesia powder 23. Part of the final treated water 22 is used as dissolved water 44 described later, and the rest is discharged as effluent water 24.
[0024]
The magnesium fluoride precipitate 14 and the fluorine-adsorbed magnesia powder 23 are mixed and introduced into the dewatering / drying step 3 as a mixed sludge 31 to obtain a dry sludge 32. The dehydrating liquid 33 generated by dehydrating the mixed sludge 31 is returned to the primary fluorine removing step 1.
[0025]
The dried sludge 32 is introduced into a fluorine regenerating step (for example, a kiln) 4, and sulfuric acid 41 in an amount corresponding to the fluorine in the dry sludge 32 is added and mixed and heated. A magnesium salt forms.
[0026]
The gaseous hydrogen fluoride 42 from the fluorine regeneration step 4 is liquefied by a condenser, introduced into the distillation step 4, and distilled at about 40 ° C. to obtain purified hydrogen fluoride 51. The distillation step 4 is washed with the washing water 52, and the washing wastewater 53 is fed to the primary fluorine removing step 1. As the cleaning water 52, the final treated water 22 may be used.
[0027]
On the other hand, magnesium sulfate generated in the fluorine regeneration step 4 is dissolved in the 4 The solution 43 is returned to the primary fluorine removal step 1 and used again for removing fluorine in the wastewater.
[0028]
Each of the primary fluorine removing step 1 and the secondary fluorine removing step 2 includes, for example, a mixing step (mixing tank 61) and a solid-liquid separation step (separation tank 62) as shown in FIG. The mixing process includes fluorine-containing wastewater 11 and alkali 12, MgSO 4 As long as the dissolving solution 43, the dehydrating solution 33, and the washing wastewater 53 are sufficiently mixed, mechanical stirring, air stirring, or the like can be used, and any method may be used. The addition of the alkali 12 from the alkali tank 63 is controlled by a solenoid valve 65 linked to a pH controller 64. 66 is a stirrer. The overflow water 67 in the mixing tank 61 is sent to the solid-liquid separation step. In FIG. 2, the separation tank 62 is used in the solid-liquid separation step. However, in the solid-liquid separation step, a known apparatus such as a sedimentation separation device, a filtration device, a membrane separation device, and a decanter can be applied. It is appropriately selected and used depending on the amount and the amount and properties of the formed precipitate. In the solid-liquid separation step, in order to efficiently perform solid-liquid separation, it is preferable to perform a coagulation treatment by adding a polymer coagulant.
[0029]
In FIG. 2, reference numeral 68 denotes a sludge scraper, and a part of the precipitated magnesium fluoride precipitate 69 in the separation tank 62 is returned to the mixing tank 61 as return sludge 70, and the remainder is supplied to the fluorine recovery step.
[0030]
The secondary fluorine removal step using a magnesia-based adsorbent such as magnesia powder includes a mixing step and a solid-liquid separation step as shown in FIG. What passes water may be sufficient.
[0031]
In the secondary fluorine removal step 2, when the magnesia powder is added to and mixed with the primary treatment water to perform solid-liquid separation, the amount of the magnesia powder to be added depends on the fluorine concentration of the primary treatment water and the fluorine concentration of the target treatment water, It is appropriately determined according to the treatment time and the like, but is usually about 0.005 to 0.5% by weight, particularly about 0.01 to 0.1% by weight, based on the primary treatment water.
[0032]
As described above, this magnesia powder is produced by heating and decomposing magnesium hydroxide, magnesium carbonate and the like at 400 to 700 ° C, preferably 550 to 650 ° C. From the viewpoints of efficiency and handleability, the powder particle diameter is 1 to 100 μm, the average particle diameter of MgO crystal is 3 to 50 nm, and the specific surface area of the powder is 50 to 500 m. 2 / G.
[0033]
The concentration of fluorine treatment with magnesia powder is related to the treatment time (contact time), as described later. The longer the treatment time, the lower the fluorine concentration in the treated water, and thus the target fluorine treatment concentration. It is preferable to determine the processing time in consideration of the density and the processing efficiency.
[0034]
The magnesium fluoride precipitate 14 and the fluorine-adsorbed magnesia powder 23 are dehydrated and dried in the dehydration and drying step 3 and then dissolved in sulfuric acid, whereby the regeneration in the fluorine regeneration step 4 can be effectively performed.
[0035]
In the fluorine regeneration step 4, a known one such as a kiln capable of mixing and heating the dry sludge 32 and the sulfuric acid 41 can be applied. Magnesium sulfate generated in the fluorine regeneration step 4 is preferably dissolved by introducing a part of the final treated water 22 as dissolved water 44 and pumping it to the primary fluorine removal step 1 as an aqueous solution of magnesium sulfate. In this case, the fluorine regeneration step 4 is of a batch type, and after the introduction of the dry sludge 32, the addition of the sulfuric acid 41, the mixing and heating, and the discharge of the vaporized hydrogen fluoride 42, the dissolved water 44 of the final treated water 22 Preferably, the dissolution and discharge of magnesium sulfate is performed. This MgSO 4 Dissolved MgSO 4 The concentration is preferably about 0.1 to 30% by weight.
[0036]
A well-known distillation step can be applied.
[0037]
In FIG. 1, in the primary fluorine removal step 1, the MgSO 4 from the fluorine regeneration step 4 4 Although the solution is added, the MgSO 4 from the fluorine regeneration step 4 4 When there is no circulation of the solution, or MgSO generated in the fluorine regeneration step 4 4 Is discharged to another process, or MgSO 4 from the fluorine regeneration step 4 4 In the case where the magnesium compound is insufficient for removing fluorine in the primary fluorine removing step using only the solution, magnesium hydroxide, magnesium chloride, magnesium sulfate, or the like can be used as the magnesium compound to be added to the primary fluorine removing step.
[0038]
The amount of the magnesium compound to be added to the primary fluorine removal step 1 is 0.4 to 10 times the amount of fluorine in the wastewater, depending on the concentration of fluorine in the wastewater. It is preferable that the concentration of fluorine treatment in the primary fluorine removal step 1, that is, the concentration of fluorine in the primary treatment water be 20 to 100 mg / L.
[0039]
As shown in FIG. 1, in the case of recovering fluorine from the magnesium fluoride precipitate 14 from the primary fluorine removing step 1 and the fluorine-adsorbed magnesia powder 23 from the secondary fluorine removing step 2 to produce magnesium sulfate, the final treatment is performed. The magnesium lost to the water 22 can be replenished with magnesium from the magnesia powder, usually after start-up of the process, unless there is a large fluctuation in the fluorine concentration in the wastewater. The process can be continued without replenishment of magnesium other than magnesia powder.
[0040]
The alkali added to the primary fluorine removal step was MgSO 4 from the fluorine regeneration step 4. 4 The purpose is to neutralize excess sulfuric acid in the dissolution solution 43 and hydrogen fluoride contained in the washing wastewater 53 to adjust the pH to about 5 to 12, especially about 6 to 10. An alkali which does not form an inert salt such as magnesium hydroxide is preferably used.
[0041]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples.
[0042]
Example 1
In this embodiment, fluorine was removed and recovered using artificial wastewater containing fluorine by the method shown in FIG. The artificial fluorine-containing wastewater is prepared by dissolving sodium fluoride to a fluorine concentration of 1000 mg / L and adjusting the pH to 6.5 to 7.5.
[0043]
10 L of artificial fluorine-containing waste water 11 was transferred to a 20 L plastic container, 4 A predetermined amount of each of the dissolving solution 43 and the washing wastewater 53 was added and stirred, and the pH was automatically maintained at 7.0 by adding a 10% by weight sodium hydroxide solution by a pH controller attached to a plastic container. Next, 1 mg / L of a polyacrylamide-based polymer flocculant was added, and solid-liquid separation was performed by a gradient method. The supernatant was designated as primary treatment water 13 and the precipitate was designated as magnesium fluoride precipitate 14. Magnesium fluoride precipitate 14 was transferred to a vacuum filter equipped with GF / C filter paper for dehydration, transferred to a dryer and dried at 110 ° C.
[0044]
The primary treatment water 13 was transferred to a 20 L plastic container, and magnesia powder 21 was added at 0.05% by weight, stirred for 1 hour and allowed to stand, and then subjected to solid-liquid separation by a gradient method. As shown in FIG. 3, the concentration of fluorine treatment with the magnesia powder has a correlation with the contact time between the primary treatment water and the magnesia powder. In order to make the fluorine concentration of the final treatment water 22 5 mg / L, the primary treatment water is used. After adding magnesia powder 21 to the mixture 13 and stirring for 1 hour, solid-liquid separation was performed. The magnesia powder 21 used was manufactured by heating magnesium hydroxide at 350 to 500 ° C., the powder size was 2 to 10 μm, the average particle size of the MgO crystal was 10 nm, and the specific surface area of the powder was 100 to 150 m. 2 / G. The supernatant obtained by the solid-liquid separation was used as the final treated water 22, and the precipitate was used as the fluorine-adsorbed magnesia powder 23. The fluorine-adsorbed magnesia powder 23 was transferred to a reduced pressure filter equipped with GF / C filter paper to dehydrate it, transferred to a dryer and dried at 110 ° C. The filtrate obtained when the magnesium fluoride precipitate 14 and the fluorine-adsorbed magnesia powder 23 were dehydrated was mixed to obtain a dehydration liquid 33.
[0045]
FIG. 4 shows a schematic diagram of an apparatus used in the fluorine regeneration step and the distillation step in this example. In this apparatus, two rotary distillation apparatuses were connected, and the distillation apparatus 80 was used as the fluorine regeneration step 4 and the distillation apparatus 90 was used as the distillation step 5. A mixture of the dried magnesium fluoride precipitate 14 and the fluorine-adsorbed magnesia powder 23, that is, the dried sludge 32, is put into a rotary vessel 81 of a distillation apparatus 80, and sulfuric acid 41 is put therein, and the mixture is rotated and mixed. The hydrogen hydride 42 was regenerated and vaporized, liquefied by the condenser 83, and received by the rotary container 91 of the distillation device 90. The hydrogen fluoride 42 in the rotating container 91 was heated in the hot water bath 92 and cooled in the condenser 93, and the purified hydrogen fluoride 51 was obtained in the purified hydrogen fluoride container 94. 95 is a cooling medium.
[0046]
After the above operation, the rotating container 81 is removed, and a substance remaining in the container 81, that is, magnesium sulfate, is washed out in 10 times the final treatment solution 22 in several times, and this solution is washed with MgSO 4. 4 The solution 43 was used. Next, the rotating container 91 was washed several times with clean water five times the amount of purified hydrogen fluoride, and this washing liquid was used as washing waste water 53. MgSO 4 The dissolving solution 43 and the washing wastewater 53 are added to 10 L of the artificial fluorine-containing waste liquid of the next operation together with the dehydrating liquid 33 described above, and the operation of the primary fluorine separation step is performed. Repeated. When this series of operations was repeated five times or more, the value of the material flow in each step became substantially constant.
[0047]
In the first treatment of the artificial wastewater, MgSO 4 was used. 4 Since the solution 43 does not exist, the fluorine-containing wastewater 100 m 3 200 kg of magnesium hydroxide was added thereto. After the second time, use MgSO 4 Since the solution 43 was circulated from the fluorine regeneration step 4, it was not necessary to add a new magnesium salt. The magnesium salt unreacted with fluorine flows out together with the final treated water 22, and this outflow was supplemented by the magnesia powder 21 added in the secondary fluorine removing step 2.
[0048]
According to the above-described method, the value of the material flow in each step in the present embodiment is set to a value per 10 L of the processing amount of the artificial fluorine-containing wastewater, and the value of the wastewater processing amount is set to 100 m. 3 , That is, each result was determined on a scale of 10,000 times, and the results are shown in Table 1.
[0049]
The classification of the dissolved state and the solid state of fluorine was performed depending on whether the fluorine was passed or blocked by GF / C filter paper (Φ0.47 μm).
[0050]
[Table 1]
Figure 2004000846
[0051]
The concentration of fluorine treatment in the primary fluorine removal step 1 is 25 mg / L, which can be reduced to 5 mg / L by the secondary fluorine removal step 2, and the fluorine removal rate of the fluorine in the artificial wastewater by the two-stage removal step is 99.5%.
[0052]
The recovered amount of the purified hydrogen fluoride 51 was 105 kg, and 99.5% of the fluorine in the wastewater was recovered. The recovery of fluorine in the distillation step 5 was 98.8%.
[0053]
In Example 1, 100 m of wastewater was used. 3 Table 3 summarizes the material balance in the case of treating.
[0054]
Comparative Example 1
The same artificial wastewater treatment as in Example 1 was performed by the calcium method shown in FIG.
[0055]
In the calcium method, in a primary fluorine removal step 100, calcium hydroxide 102 is added to a fluorine-containing wastewater 101 and stirred, and then a calcium fluoride precipitate 104 formed by adding a polyacrylamide polymer flocculant at 1 mg / L is added. Solid-liquid separation was performed by the gradient method. In the secondary fluorine removal step 200, an aluminum-based flocculant (sulfuric acid band Al) was added to the primary treated water 103 in order to make the final treated water 202 have a fluorine concentration of 5 mg / L. 2 SO 4 ) 201 was added at a molar ratio of 6.0 to the remaining fluorine and stirred for 30 minutes, and then 1 mg / L of a polyacrylamide polymer flocculant was added to perform solid-liquid separation to obtain a fluorine-adsorbed sludge 203. Was.
[0056]
The calcium fluoride precipitate 104 was dehydrated and dried in the same manner as in the above example in the dehydration / drying step 300, and the purified hydrogen fluoride 501 was obtained in the fluorine regeneration step 400 and the distillation step 500. The fluorine-absorbed sludge 203 was transferred to a vacuum filter equipped with GF / C filter paper and concentrated and dewatered to obtain a dewatered sludge 601 and the filtrate was used as a dehydrated liquid. The dehydrated liquid 302 from the dehydration / drying step 300 and the dehydration liquid 602 from the concentration / dehydration step 600 were mixed with the next artificial wastewater, and the fluorine removal operation and the fluorine recovery operation were repeated by the above-described method.
[0057]
Each value obtained in the experiment using 10 L of artificial wastewater was converted to 100 m of wastewater in the same manner as in Example 1. 3 Table 2 summarizes the results obtained by converting the values into.
[0058]
[Table 2]
Figure 2004000846
[0059]
In Comparative Example 1, 100 m of wastewater was used. 3 Is shown in Table 3.
[0060]
Example 2
In the magnesium method of Example 1, the same treatment was performed except that the recovery of hydrogen fluoride was not performed, and 100 m of wastewater was obtained. 3 Is shown in Table 3.
[0061]
Comparative Example 2
In the calcium method of Comparative Example 1, the same treatment was carried out except that 500 mg / L of carbonate ions and 500 mg / L of sulfate ions coexisted as coexisting ions in the wastewater. 3 Is shown in Table 3.
[0062]
Comparative Examples 3 and 4
In the calcium method of Comparative Examples 1 and 2, the same treatment was carried out except that the recovery of hydrogen fluoride was not carried out. 3 Is shown in Table 3.
[0063]
[Table 3]
Figure 2004000846
[0064]
The magnesium salt or calcium salt in the drug column in Table 3 is a drug added in the primary fluorine removal step for removing most of the fluorine in the wastewater to produce an insoluble salt with fluorine, and has a fluorine recovery step. In the magnesium method (Example 1), this drug is unnecessary.
[0065]
The alkali in the magnesium method is MgSO 4 from the fluorine recovery step 20. 4 It is necessary for neutralizing the dissolution solution 43 and the washing wastewater 53, and is shown in equivalent (Eq). The alkali in the calcium method is necessary for neutralizing the washing wastewater 503.
[0066]
Sulfuric acid in the chemical column is a chemical added in the fluorine regeneration step, and is unnecessary in the wastewater treatment method without the fluorine recovery step (Example 2, Comparative Examples 3 and 4).
[0067]
Regarding the sludge, in the magnesium method without the fluorine recovery step (Example 2), the magnesium fluoride precipitate 14 discharged from the primary fluorine removal step 1 and the fluorine-adsorbed magnesia powder 23 discharged from the secondary fluorine removal step 2 are mixed. The mixed sludge 31 was concentrated, dewatered, and dried to obtain a dry weight, and the value as a water content of 45% was indicated.
[0068]
The sludge in the calcium method with a fluorine recovery step (Comparative Examples 1 and 2) is the fluorine adsorption sludge (aluminum hydroxide gel) 203 from the secondary fluorine removal step 200, and the calcium method without the recovery step (Comparative Example 3, The sludge in 4) is a mixed sludge of the calcium fluoride precipitate from the primary fluorine removal step 100 and the fluorine adsorption sludge 203 from the secondary fluorine removal step 200, and each sludge is concentrated, dehydrated and dried to dry weight. I asked.
[0069]
In the magnesium method of Example 1, since the magnesium salt to the primary fluorine removal step for removing most of the fluorine is recycled from the fluorine recovery step, it is not necessary to add a magnesium salt or a calcium salt. There is no sludge or plaster at all. The effluent of the magnesium salt is supplemented by circulating and recycling the magnesia powder added to the secondary fluorine removal step.
[0070]
In the fluorine recovery step of the magnesium method, the sulfuric acid consumption is larger than that of the calcium method. This is because the fluorine-adsorbed magnesia powder 23 discharged from the secondary fluorine removal step is introduced into the fluorine regeneration step, so that the consumption of sulfuric acid increases.
[0071]
In the calcium method, when an aluminum-based flocculant is used in the secondary fluorine removal step, an aluminum hydroxide gel having a high water content is generated, so that the treatment cost of the concentration / dehydration step increases. On the other hand, the sludge of magnesia powder added to the secondary fluorine removal step of the magnesium method has a low moisture content and good concentration / dehydration characteristics.
[0072]
From the above results, it can be seen that the magnesium method of the present invention, particularly the magnesium method having a fluorine recovery step, can perform inexpensive and efficient fluorine removal and recovery processing.
[0073]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the method for treating fluorine-containing water of the present invention, it is possible to efficiently treat fluorine in fluorine-containing water and easily reduce the concentration of fluorine remaining in the treated water to a regulated value or less. it can. In addition, it is possible to efficiently recover fluorine in the fluorine-containing water without discharging any by-products such as sludge and gypsum, and reduce the consumption of magnesium compounds by circulating and recycling the generated magnesium sulfate. be able to.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a system diagram showing an embodiment of a method for treating fluorine-containing water of the present invention.
FIG. 2 is a system diagram showing an example of a fluorine removing device used in the fluorine removing step of FIG.
FIG. 3 is a graph showing the relationship between the contact time between magnesia powder and primary treatment water and the concentration of fluorine in treated water.
FIG. 4 is a schematic configuration diagram showing an apparatus used in a fluorine regeneration step and a distillation step in Examples.
FIG. 5 is a system diagram showing treatment steps of a calcium method in Comparative Example 1.
[Explanation of symbols]
1. Primary fluorine removal process
2 Secondary fluorine removal process
3 Dehydration / drying process
4 Fluorine regeneration process
5 Distillation process
10 Fluorine removal process
20 Fluorine recovery process
11 Fluorine-containing wastewater
12 alkali
13 Primary treated water
14 Magnesium fluoride precipitation
21 Fired magnesia powder
22 Final treated water
23 Fluorine-adsorbed magnesia powder
24 Discharge water
31 Mixed sludge
32 dried sludge
33 Dehydration liquid
41 sulfuric acid
42 hydrogen fluoride
43 MgSO 4 Lysate
44 Dissolved water
51 Purified hydrogen fluoride
52 Wash water
53 Cleaning wastewater
61 Mixing tank
62 Separation tank
80,90 distillation apparatus

Claims (4)

フッ素含有水にマグネシウム化合物を添加して該フッ素含有水中のフッ素をフッ化マグネシウムとして不溶化し、不溶化物を固液分離して処理水を得る第1のフッ素除去工程と、
該第1のフッ素除去工程の処理水をマグネシア系吸着剤と接触させて該処理水中に残留するフッ素を該吸着剤に吸着させる第2のフッ素除去工程とを有することを特徴とするフッ素含有水の処理方法。
A first fluorine removal step of adding a magnesium compound to the fluorine-containing water to insolubilize fluorine in the fluorine-containing water as magnesium fluoride, and solid-liquid separating the insolubilized material to obtain treated water;
A second fluorine removal step of contacting the treated water of the first fluorine removal step with a magnesia-based adsorbent to adsorb fluorine remaining in the treated water to the adsorbent. Processing method.
請求項1において、更に、該第1のフッ素除去工程で分離されたフッ化マグネシウムを含む不溶化物と、該第2のフッ素除去工程から得られるフッ素を吸着したマグネシア系吸着剤とを硫酸と反応させて、フッ化水素と硫酸マグネシウムとを生成させる再生工程を有することを特徴とするフッ素含有水の処理方法。2. The method according to claim 1, further comprising reacting the insolubilized material containing magnesium fluoride separated in the first fluorine removing step with the fluorine-adsorbed magnesia-based adsorbent obtained in the second fluorine removing step with sulfuric acid. A method for treating fluorine-containing water, comprising a regeneration step of producing hydrogen fluoride and magnesium sulfate. 請求項2において、更に、該再生工程で生成した硫酸マグネシウムを前記第1のフッ素除去工程のマグネシウム化合物として使用する循環工程を有することを特徴とするフッ素含有水の処理方法。3. The method for treating fluorine-containing water according to claim 2, further comprising a circulation step of using magnesium sulfate generated in the regeneration step as a magnesium compound in the first fluorine removal step. 請求項2又は3において、更に、該再生工程で生成したフッ化水素を蒸留して精製フッ化水素を得る蒸留工程を有することを特徴とするフッ素含有水の処理方法。The method for treating fluorine-containing water according to claim 2 or 3, further comprising a distillation step of distilling the hydrogen fluoride generated in the regeneration step to obtain purified hydrogen fluoride.
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