JP2004000353A - 可変表示装置を備える遊技機 - Google Patents

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JP2004000353A JP2002160851A JP2002160851A JP2004000353A JP 2004000353 A JP2004000353 A JP 2004000353A JP 2002160851 A JP2002160851 A JP 2002160851A JP 2002160851 A JP2002160851 A JP 2002160851A JP 2004000353 A JP2004000353 A JP 2004000353A
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吉羽 正人
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Abstract

【課題】遊技機本体への組み付けや交換作業を容易に行うことが出来るようにした可変表示装置を備える遊技機を提供すること。
【解決手段】所定の価値を用いて遊技を実行可能であり、該遊技の結果に基づいて所定の遊技価値を付与することが可能であるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置50を備える遊技機1であって、該遊技機1の前面側に開閉自在に設けられる開閉扉2の後面側には、前記可変表示装置を取り付けるための可変表示装置取付部385が形成された取付板380が回動自在に枢支されており、前記可変表示装置取付部385は、可変表示装置50を前記取付板380の前方から嵌合自在に形成されている。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の価値を用いて遊技を実行可能であり、該遊技の結果に基づいて所定の遊技価値を付与することが可能であるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置を備える遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の遊技機としては、例えば従来公知のパチンコ機やスロットマシン等があげられる。
【0003】
前者のパチンコ機は、後面側に遊技盤が取り付けられた前面扉が、パチンコ機を設置するための遊技島台に固定するための枠体に回動自在に枢支されており、表示情報を変化させることが可能な可変表示装置(例えば液晶表示器、リール式表示装置、ベルト式表示装置等)は、前記遊技盤の後面側から取り付けられていた。
【0004】
一方、後者のスロットマシンは、前面が開口する箱状の筐体に、該筐体の前面開口を開閉自在とする前面扉が回動自在に枢支されており、前記可変表示装置は、前記筐体の内部に水平に設けられた載置板に載置されたり、背板等に係止されることにより設けられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者のパチンコ機においては、前述したように前面扉の後面側に取り付けられた遊技盤の後方から可変表示装置が取り付けられていたため、可変表示装置を組み付けたり、機種変更等において交換する際には枠体から前面扉を開放した状態で組み付け、取り外しを行わなければならないため、例えば営業時間等において可変表示装置が故障して交換する必要が生じた場合等において、前面扉を開放して遊技盤の後方から交換しなければならず、手間がかかるといった問題があった。
【0006】
また、後者のスロットマシンにおいては、可変表示装置が筐体内に固定的に設置されることにより、装置の周辺スペースに配設された装置等のメンテナンスや配線を行う際に可変表示装置が邪魔になるといった問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、遊技機本体への組み付けや交換作業を容易に行うことが出来るようにした可変表示装置を備える遊技機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の可変表示装置を備える遊技機は、所定の価値を用いて遊技を実行可能であり、該遊技の結果に基づいて所定の遊技価値を付与することが可能であるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置を備える遊技機であって、
該遊技機の前面側に開閉自在に設けられる開閉扉の後面側には、前記可変表示装置を取り付けるための可変表示装置取付部が形成された取付板が回動自在に枢支されており、前記可変表示装置取付部は、前記可変表示装置を前記取付板の前方から嵌合自在に形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、開閉扉を開放し、可変表示装置を取付板の前方から可変表示装置取付部に嵌合することで可変表示装置を取付板に簡単に取り付けることが出来るため、機種変更等に伴う交換作業が容易になるとともに、取付板を繰り返し利用することが出来る。また、可変表示装置は回動自在に枢支されている取付板に取り付けられるため、可変表示装置の周辺に配置された装置等のメンテナンスや配線作業時において、取付板を回動させて可変表示装置を移動させることが出来るため、可変表示装置が邪魔になることがない。
【0009】
本発明の可変表示装置を備える遊技機の前記取付板の後面側には、遊技に使用される遊技球の流下経路が内部に形成された機構板が設けられていることが好ましい。
このようにすれば、遊技球の流下経路と可変表示装置取付部とが別々に設けられるため、球詰まりや装置のメンテナンスが行いやすくなる。
【0010】
本発明の可変表示装置を備える遊技機の前記可変表示装置は、前記表示情報が配置されたベルト状可変表示部材と、該ベルト状可変表示部材が掛け渡されるガイド部材と、前記ベルト状可変表示部材を回動させるための駆動手段と、を少なくとも備えるユニット部材により構成されていることが好ましい。
このようにすれば、ベルト状可変表示部材、ガイド部材、駆動手段が一体的に組み付けられたユニット部材を可変表示装置取付部に嵌合するだけで、種々の装置や可変表示装置を取付板に簡単に取り付けることが出来る。
【0011】
本発明の可変表示装置を備える遊技機は、前記ベルト状可変表示部材における遊技者が前記表示情報を視認出来る視認領域以外の箇所をガイドするガイド部材の少なくとも一部は、前記ベルト状可変表示部材の外面を内側に凹ませるように張設する凹設用ガイド部材であることが好ましい。
このようにすれば、ベルト状可変表示部材の一部を凹設用ガイド部材により内側に凹ませるように張設することで、ガイド部材を全体的に内側に寄せるように配置することが可能となり、これにより装置全体のコンパクト化を図ることが出来るため、遊技機内に装置をスペース効率よく設置することが出来る。
【0012】
本発明の可変表示装置を備える遊技機には、前記ベルト状可変表示部材の回動が停止された状態において前記表示情報が有効となりうる有効表示領域内に停止した表示情報、及び前記有効表示領域の最上部に停止した表示情報よりも上方の表示情報の少なくとも一部を遊技者が視認可能となる視認領域が形成されており、
前記ベルト状可変表示部材は、前記視認領域における上方の後部位置から下方の前部位置にかけて、側面視で略円弧形状をなすように前記ガイド部材により張設されているとともに、最下部に配置されたガイド部材から後方に向けて折り返されていることが好ましい。
このようにすれば、視認領域が上方の後部位置に向けて広がることになり、これにより、遊技者が視認領域における上方の後部位置から下方の前部位置に向けて移動してくる表示情報を視認可能な期間が増加するため、有効表示領域の最上部における表示情報の視認性が効果的に高まるばかりか、最下部に配置されたガイド部材から後方に向けて折り返されていることにより、視認領域の下方に無駄な設置スペースを確保することなく、遊技機内に装置をスペース効率よく設置することが出来る。
【0013】
本発明の可変表示装置を備える遊技機の前記凹設用ガイド部材は、前記駆動手段により駆動する駆動回転体により構成されていることが好ましい。
このようにすれば、ベルト状可変表示部材への駆動力の伝達効率を高めるために駆動回転体を大径としても、駆動回転体を内側に寄せて配置することにより、装置全体のコンパクト化を図ることが出来る。
【0014】
本発明の可変表示装置を備える遊技機の前記凹設用ガイド部材は、前記ベルト状可変表示部材の左右両端縁部のみをガイドするように構成されていることが好ましい。
このようにすれば、ベルト状可変表示部材の外周面や、配置された表示情報が傷つくことがないので、ベルト状可変表示部材を長期にわたって使用することが出来る。
【0015】
本発明の可変表示装置を備える遊技機は、前記ベルト状可変表示部材における遊技者が前記表示情報を視認出来る視認領域に配置されるガイド部材は、複数の回転体により構成されていることが好ましい。
このようにすれば、視認領域を通過するベルト状可変表示部材の張設形状の自由度が増すとともに、ベルト状可変表示部材との摩擦抵抗力を増大させることなくガイドすることが出来る。
【0016】
本発明の可変表示装置を備える遊技機の前記複数の回転体は、取付部材に一体化された状態で配置されていることが好ましい。
このようにすれば、複数の回転体を一度に取り付けることが出来るため、組み付けが容易になる。
【0017】
本発明のベルト状可変表示装置を備える遊技機の前記ベルト状可変表示部材は、帯電防止部材により構成されていることが好ましい。
このようにすれば、ベルト状可変表示部材がガイド部材に接触して摩擦が生じてもベルト状可変表示部材が帯電しにくく、ゴミや埃等の付着が効果的に防止されるため、ベルト状可変表示部材に配置された表示情報の視認性や外観体裁が損なわれることがない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
本発明の実施例を図面を用いて説明すると、まず図1には、本発明が適用された遊技機の一例であるパチンコ球を用いて賭数を設定して遊技を行う遊技球を用いたスロットマシン1(以下スロットマシン1と略称する)、並びに該スロットマシン1に並設されて使用されるカードユニット800の正面図が示されている。スロットマシン1は、図2、図3に示されるように遊技島台600に設置された状態で使用され、前後面が開口する枠体4と、この枠体4の側端に回動自在に枢支された開閉扉としての前面扉2と、該前面扉2の側端に回動自在に枢支された取付板380及び機構板381と、から構成されており、前面扉2の後面に設けられた施錠装置(図示略)の鍵穴3aに挿入した所定のキーを時計回り方向に回動操作することにより施錠が解除されて前面扉2を開放することができるようになっている。
【0020】
前面扉2の前面上部には遊技効果ランプ部41、入賞図柄説明パネル5がそれぞれ設けられており、入賞図柄説明パネル5の中央部には、ゲームに関連した演出等の遊技に関連した情報が表示される液晶表示部15が設けられている。中央部には、各種表示部が配置された遊技パネル6が設けられており、この遊技パネル6の下方にはゲームに使用する遊技球としてのパチンコ球を載置可能な上皿7が突設されている。この上皿7の上面7a並びに前面7bには、各種操作ボタン36a、36b、37、40L、40C、40R、302a、302b並びにスタートレバー38、度数表示部301等が設けられている。また、遊技パネル6の左右側並びに上皿7の左右部には遊技効果ランプ部42〜44がそれぞれ設けられている。
【0021】
前面扉2の前面下部には上皿7からオーバーフローしたパチンコ球を貯留可能な下皿11が突設されており、この下皿11の前面には、該下皿11に貯留されたパチンコ球を外部に排出するための返却レバー16が設けられている。
【0022】
前面扉の上部左右側には、内部に設けられる高音用のスピーカ(図示略)から出力される音を放音する放音部12a、12bがそれぞれ設けられているとともに、下部右側には、内部に設けられる低音用のスピーカ(図示略)から出力される音を放音する放音部13が設けられており、これら放音部12a、12b、13からは、各スピーカから出力される演出効果を高めるための音声やメロディ等の効果音が放音されるようになっている。
【0023】
遊技パネル6には、後述するように取付板380に設置されるベルト51L、51C、51Rを透視可能な透視窓14と、透視窓14の左側に位置する1BET賭け表示部21、2BET賭け表示部22、23、3BET賭け表示部24、25と、透視窓14の右側に位置するゲームオーバー表示部26、リプレイ表示部27、ウェイト表示部28、スタート表示部29、BET指示表示部30と、透視窓14の下側に位置するクレジット表示部31、ゲーム回数表示部32、ペイアウト表示部33と、がそれぞれ設けられている。
【0024】
ゲームオーバー表示部26は、予め定められた図柄の組み合わせが表示されることにより遊技者に付与される特別遊技状態であるビッグボーナス(BB)が終了することにより打ち止め状態となった場合、及び何らかのエラーが発生して遊技を進行させることができない状態となった場合に、その内部に内蔵されたゲームオーバーランプ(図示略)が点灯する。リプレイ表示部27は、後述のリプレイ入賞が発生した場合に、その内部に内蔵されたリプレイランプ(図示略)が点灯する。スタート表示部29は、賭数が設定されることによりスタート操作をすることが可能となった場合に、その内部に内蔵されたスタートランプ(図示略)が点灯し、有効なスタート操作が検出されることにより消灯する。BET指示表示部30は、上皿7に載置されたパチンコ球またはクレジット表示部31に表示されたクレジットを使用して賭数を設定可能な状態である場合に、その内部に内蔵されたBET指示ランプ(図示略)が点滅し、最大の賭数が設定された場合、ゲームが開始された場合等に消灯する。
【0025】
ウェイト表示部28は、ウェイトタイム中にスタート操作が検出された場合に、その内部に内蔵されたウェイトランプ(図示略)が点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、ゲームがあまりに速く進行しすぎてしまうことを規制するために設定されたゲーム進行規制期間であり、このウェイトタイム中にスタート操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後にベルトが始動するように設定されている。従って、十分な時間間隔を空けてゲームを進行する場合にはスタートレバー38の操作時にゲームの進行が規制されることはないが、短時間でゲームを進行しようとする場合にはウェイトタイムによってゲームの進行が一時的に規制され、ウェイトタイムが経過するまでの間ベルトの始動待ち状態となる。
【0026】
尚、このスロットマシン1では、前回のゲームでベルトの回転が開始した時点を基準として、例えば4.1秒のゲーム進行規制期間が設定されており、前回のゲームでベルトの回転が開始された時点から4.1秒が経過する前に、今回のスタート操作が検出された場合、ゲーム進行規制期間が経過した後にベルトの回転が開始される。
【0027】
クレジット表示部31は、内部に設けられたクレジット表示器(図示略)の該当するセグメントが点灯してクレジットが表示される表示部である。クレジットとは、遊技者所有の有価価値としてスロットマシン1内部の記憶部に記憶されているパチンコ球数に相当するBET数(1BET(最小単位の賭数設定に必要なパチンコ球数)=クレジット球数/5)であり、入賞の発生による賞球の付与に基づいてクレジットが加算されたり、賭数の設定や精算操作に基づいてクレジットが減算されることにより、クレジット表示部31のクレジットも表示更新される。このスロットマシン1では、クレジットとして記憶可能な価値の上限値が最大で50BET分(250球分)とされており、この上限値に達した場合で、かつ上限値を越えるクレジットの加算更新の要求が発生した場合にはその上限値を越える分のパチンコ球が上皿7に払い出される。
【0028】
ゲーム回数表示部32は、内部に設けられたゲーム回数表示器(図示略)の該当するセグメントを点灯することでビッグボーナス(BB)中のレギュラーボーナス(RB)入賞状況や、RB中の入賞回数等を表示する表示部である。特にBBが終了して打ち止め状態となった際には「END」という文字を表示して、遊技者に打ち止め状態である旨を報知する。さらにゲーム回数表示部32は、スロットマシン1に発生した各種の異常を表示して報知するエラー表示器としても機能し、異常が制御部により検出された場合、その異常種別を特定可能なエラーコードが「E−1」や「E−2」等の態様により表示される。
【0029】
ペイアウト表示部33は、内部に設けられたペイアウト表示器(図示略)の該当するセグメントが点灯することで、1ゲーム中に発生した入賞に基づいて遊技者に付与される賞球数に相当するBET数(1BET=賞球数/5)が表示される表示部である。ペイアウト表示部33の表示は入賞に基づいて賞球が付与される毎に表示更新される。
【0030】
上皿7の上面7aの右側には、賭数設定手段としての1BETボタン36a、MAXBETボタン36bがそれぞれ設けられているとともに、左側には精算ボタン37が設けられている。
【0031】
1BETボタン36aは、クレジット、または上皿7に載置されているパチンコ球から最小単位の賭数である1BET分(5球分)をゲームに賭ける際に押圧するボタンであり、MAXBETボタン36bは、1ゲームにおいて許容される賭数の最大数(本実施例では3BET分)をクレジット、または上皿7に載置されているパチンコ球の範囲内でゲームに賭ける際に押圧するボタンである。1BETボタン36aの内部には1BETボタンランプが、また、MAXBETボタン36bの内部にはMAXBETボタンランプがそれぞれ内蔵されており(図示略)、これらのBETボタンランプは、対応するBETボタンの操作が有効である場合に点灯し、無効である場合に消灯する。
【0032】
精算ボタン37は、クレジット並びに上皿7に載置されているパチンコ球の精算操作をする際に押圧するボタンであり、この精算ボタン37の押圧操作に伴い、クレジット分のパチンコ球が上皿7に払い出されるとともに、これに伴いクレジット表示部31に表示されているクレジット数が0になるまで減算更新されるようになっている。また、上皿7にパチンコ球が載置されている場合には、クレジット分のパチンコ球の払出が終了した後、これら上皿7に載置されているパチンコ球が一度後述の取込装置700に取り込まれて下皿11に排出されるようになっている。精算ボタン37の内部には精算ボタンランプ(図示略)が内蔵されており、精算ボタンランプは、精算ボタン37の押圧操作に伴う精算が可能な状態にある場合に点灯し、精算が不可能な状態の場合に消灯する。
【0033】
上皿7の前面7bには、スタートレバー38、ストップボタン40L、40C、40R、度数表示部301、球貸ボタン302a、返却ボタン302bがそれぞれ設けられている。スタートレバー38は、ゲームを開始する際に操作するレバーであり、賭数の設定終了後においてスタートレバー38を操作することにより各ベルト51L、51C、51Rの回転が開始される。
【0034】
各ストップボタン40L、40C、40Rは、ゲームが開始した後にベルト51L、51C、51Rの回転を停止させる際に操作するボタンであり、ストップボタン40L、40C、40Rの内部には操作有効ランプがそれぞれ内蔵されている(図示略)。これら操作有効ランプは、対応するストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効である場合に点灯し、操作が無効である場合に消灯する。また、ストップボタン40L、40C、40Rが配列されたストップボタンユニット39は、ビッグボーナス(BB)入賞やレギュラーボーナス(RB)入賞の内部当選フラグが設定されている場合に、その内部に内蔵されたボーナス告知ランプ(図示略)が点灯する。
【0035】
度数表示部301は、内部に設けられた度数表示器(図示略)の該当するセグメントが点灯することで、並設されるカードユニット800のカード挿入口804に挿入されたプリペイドカードから読み出された度数が表示される表示部である。球貸ボタン302aは、度数表示部301に表示された度数、すなわちカードユニット800に挿入されたプリペイドカードより読み出された遊技用有価価値としての度数を使用してパチンコ球の球貸を行う際に押圧するボタンであり、返却ボタン302bは、カードユニット800に挿入中のプリペイドカードを返却する際に押圧操作されるボタンである。
【0036】
次に、取付板380の前面下方位置には、前面扉2の上皿7に載置されたパチンコ球を取込口304を介して内部に取り込むための取込装置700が設けられており、クレジットが残存しない状態(クレジット表示部31の表示が0の状態)で1BETボタン36aまたはMAXBETボタン36bが操作されることで、上皿7に載置されたパチンコ球から該当するBET分のパチンコ球が、取込装置700によりスロットマシン1の内部に取り込まれるようになっている。
【0037】
賭数を設定するために取込装置700により取り込まれたパチンコ球は、図3に示されるように、取付板380内部に形成された連通路382を流下して機構板381内に流入し、機構板381内部に設けられた取込球検出スイッチ(図示略)にて検出された後、スロットマシン1を設置する遊技島台600における遊技機載置用の繕板601の内側に設けられたアウト球タンク602に排出され、計数器603により計数された後に回収樋604内に排出されるようになっている。
【0038】
また、精算操作がなされることにより取込装置700により取り込まれたパチンコ球は、連通路382を流下して機構板381内に流入し、機構板381内部に設けられた返却球検出スイッチ(図示略)にて検出された後、取付板380内に設けられた返却路383を流下して、下皿払出穴9から下皿11に排出されて遊技者に返却されるようになっている。
【0039】
取付板380の略中央部には、表示情報としての複数種の図柄、本実施例では「7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「プラム」からなる図柄が印刷された透光性を有する帯状のベルト51L、51C、51R(図4参照)が回動自在に設けられたベルトユニット310L、310C、310Rが並設されたユニット部材としての収容箱体311を設置するための可変表示装置取付部としての設置用開口部385が形成されており、これらベルトユニット310L、310C、310Rにより可変表示装置50(ベルト状可変表示装置)が構成されている。それぞれのベルト51L、51C、51Rは、各々に対応して設けられたステッピングモータからなるベルトモータ54L、54C、54Rによりそれぞれ独立して縦方向に回転(駆動)、停止するように構成されており、各ベルト51L、51C、51Rが回転することにより、透視窓14には前記各種図柄が連続的に変化しつつ表示されるようになっている。
【0040】
横方向に並設されたベルト51Lとベルト51Cとの間、及びベルト51Cとベルト51Rとの間には、各ベルト間を閉塞するベルト間隠蔽部材53が設けられており、各ベルト間から内部が見えないようになっている。透視窓14のうち、ベルト間隠蔽部材53によって視界が仕切られることによって分割される3つの領域、すなわち、各ベルトが視認できる3つの領域部分を、各ベルトに対応させて左可変表示部、中可変表示部、右可変表示部(領域)と呼ぶ。
【0041】
透視窓14の各可変表示部からは、各ベルトに描かれた複数の図柄のうち、連続する3つの図柄が上段、中段、下段の位置に表示されるとともに、上段の上方部分には間もなく上段の位置に現れる図柄の一部が、下段の下方部分には間もなく可変表示部の下に隠れて見えなくなる図柄の一部がそれぞれ表示される。
【0042】
各ベルト51L、51C、51Rを有するベルトユニット310L、310C、310R内には、各ベルトの基準位置を検出するベルトセンサ56L、56C、56R(図6参照)が設けられており、このベルトセンサ56L、56C、56Rにより所定の図柄の停止位置を導出できるようになっているとともに、無端状に掛け渡されたベルト51L、51C、51Rの内面における特定の表示領域(上、中、下段の表示領域)を内側から個別に照射可能な複数のベルトランプ55L、55C、55Rがそれぞれ上、中、下段に設けられており、これら各ベルトランプ55L、55C、55Rは、通常時において透視窓14に表示される各図柄を目立たせるように後方から点灯するバックライトとして機能するようになっている。尚、可変表示装置50の詳細な説明は後述することとする。
【0043】
また、前面扉2の後面側には、特に図示はしないが、遊技状態に対応する所定の遊技効果音等を出力する高音及び低音用のスピーカ(図示略)が前述した放音部12a、12b、13にそれぞれ臨むように固設されているとともに、各種表示部21〜30に対応するランプ、各種表示部31〜33に対応する表示器、液晶表示部15に対応する液晶表示器等、種々の装置が配設されている。また、前面扉2と機構板381との間に形成された空間には、ベルト中継基板やベルトランプ中継基板、外部出力基板等の各種基板類が取付けられている(図示略)。
【0044】
次に、機構板381には、パチンコ球の流路やパチンコ球の払出を行う払出装置(図示略)等が設けられているとともに、この機構板381の裏面には、後述するように主に遊技の進行を制御する遊技制御部(図示略)や各種回路が設けられたメイン制御手段としての遊技制御基板(図示略)や、取込装置700が実施するパチンコ球の取込制御や前記払出装置(図示略)が実施するパチンコ球の払出制御等を行う取込及び払出制御部(図示略)や、各種回路等が設けられた第2サブ制御手段としての取込及び払出制御基板(図示略)、遊技に関連する演出を制御する演出制御部(図示略)や各種回路等が設けられた第1サブ制御手段としての演出制御基板(図示略)が収納された収納ケース等が固定されている。
【0045】
尚、本実施例において適用した機構板381は、従来から製造されているパチンコ機の機構板とほぼ同一の構成とされているため、大幅な設計変更等を必要とせず、製造コストを軽減することができることから好ましい。
【0046】
機構板381の上部位置には、図3に示されるように、遊技島台600の上部に傾斜状に配設された供給樋607に取り付けられた補給装置605を介して補給されるパチンコ球を貯留する球貯留タンク606が設けられており、この球貯留タンク606に貯留されているパチンコ球は、内部に形成された図示しない流下通路を介して前述した払出装置(図示略)に向かって誘導されるようになっている。
【0047】
この払出装置(図示略)により、入賞の発生等により遊技者に付与する賞球として払出されたパチンコ球は、賞球検出スイッチ(図示略)にて検出された後、取付板381内部に形成された払出路384を流下して、前面扉2に形成された連絡口10から上皿7に払い出されるようになっている。また、遊技者による球貸ボタン302aの操作に基づいて貸球として払出されたパチンコ球は貸球検出スイッチ(図示略)にて検出された後、取付板381内部に形成された払出路384を流下して、連絡口10から上皿7に払い出されるようになっている。なお、上皿7からオーバーフローしたパチンコ球は、機構板381内部を流下した後、返却路383を通過して下皿払出穴9から下皿11に返却されるようになっている。また、払出装置により、精算操作によるクレジット球として払出されたパチンコ球は、同じく返却路383を通過して下皿払出穴9から下皿11に返却されるようになっている。
【0048】
また、機構板381には、球貯留タンク606に貯留されたパチンコ球を遊技島台600のアウト球タンク602に直接排出させるための球抜通路(図示略)等が内部に形成されているとともに、取付板380に形成される収容箱体311の設置用開口部385に対向する箇所には、設置用開口部385に組み付けられた収容箱体311の後端部が遊挿される開口部386が形成されている。
【0049】
また、特に図示しないが枠体4内下部位置には、メイン電源をon/offするメインスイッチ部と、ビッグボーナス(BB)の終了時や遊技中にエラーが生じた場合等において再びゲームを続行可能な状態にリセットするための第2リセットボタンと、入賞確率を変更可能とする設定ボタンと、自動精算機能をon/offする自動精算選択スイッチ部と、自動打止め機能をon/offする打止め選択スイッチ部と、遊技場の管理者等が所持する特定のキーを挿入した状態で所定の操作を行うことで前記設定ボタンの操作を可能、不可とする設定キー挿入部と、が前面に設けられているとともに、電源基板(図示略)が内蔵された電源ユニット(図示略)等が配設されている。
【0050】
本実施例では、予め定められた入賞確率の値を6つのパターンの設定値として記憶しており、これを上記設定ボタンを操作することにより任意に選択することで、入賞確率の異なる遊技を行うことが可能となる。
【0051】
次に、カードユニット800の前面には、図1に示されるように、動作ランプ801や方向指示ランプ802、カード受付中ランプ803、カード挿入口804が設けられている。動作ランプ801は、カードユニット800が使用できる状態である旨を点灯により報知するランプであり、方向指示ランプ802はカードユニット800が連結されているスロットマシン1の方向を点灯により報知するランプであり、カード受付中ランプ803は、カード挿入口804にプリペイドカードが受付中である旨を点灯により報知するランプである。
【0052】
また、カード挿入口804は、パチンコ球の貸出の対価として使用される遊技用有価価値としての度数が記録されたプリペイドカードを挿入可能な挿入口であり、このカード挿入口804にプリペイドカードが挿入されることで、該挿入されたプリペイドカードが後述するカードリーダライタに取り込まれて記録情報が読み出されるようになっている。
【0053】
カードユニット800の内部には、前述のようにカード挿入口804に挿入されたプリペイドカードの記録情報の読み取り並びに書き換え等を行うカードリーダライタ(図示略)が、カード挿入口804に連設されて設けられているとともに、カードリーダライタの制御並びに前述した動作ランプ801や方向指示ランプ802、カード受付中ランプ803の点灯制御等を行う制御ユニット(図示略)等が設けられている。
【0054】
次に、遊技者が遊技(ゲーム)を行うための操作や、この操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。
【0055】
ゲームを開始する場合は、対応するカードユニット800のカード挿入口804にプリペイドカードを挿入する。これに基づき挿入されたプリペイドカードから読み出された度数が度数表示部301に表示される。
【0056】
この状態で球貸ボタン302aを操作するとプリペイドカードから読み出されて度数表示部301に表示されている度数のうち所定の貸出単位分(本実施例では10度)が減算されて減算された度数に該当する球数(250球)のパチンコ球が上皿7に払い出される。
【0057】
賭数の設定が可能な状態においては、BET指示ランプ(図示略)が点灯するようになっており、この状態において1BETボタン36a、MAXBETボタン36bの操作が有効となる。
【0058】
賭数を設定するにはMAXBETボタン36b、または1BETボタン36aを押圧すればよく、クレジット表示部31に表示されているクレジットが0である場合に、MAXBETボタン36bが押圧されると上皿7に載置されたパチンコ球から、本実施例で1ゲームにおいて許容される賭数の最大数に該当する3BET分の球数(本実施例では15球)のパチンコ球が取り込まれて3BET分の賭数が設定され、また、1BETボタン36aが押圧されると上皿7に載置されたパチンコ球から、1BET分の球数(本実施例では5球)のパチンコ球が取り込まれて1BET分の賭数が設定される。尚、上皿7に載置されたパチンコ球数が3BET分に満たない場合、設定可能な賭数の範囲はその球数の範囲内に限られる。また、取り込まれたパチンコ球のうち、単位数に満たないために端数となった遊技球は所定時間が経過した後、上皿7に払い出されて返却されるようになっている。
【0059】
遊技者により1BETボタン36aが操作されると賭数が1BETに設定されるとともに、中段の横1列の入賞ラインL1が有効となり、この入賞ラインL1が有効となった旨を示す1BET賭けランプ(図示略)が点灯する。続けて1BETボタン36aが2回押圧操作されると賭数が2BETに設定され、上、中、下段の横3列の入賞ラインL1、L2、L2’が有効となり、これらの入賞ラインL1、L2、L2’が有効となった旨を示す1BET賭けランプ、2BET賭けランプ(図示略)が点灯する。続けて1BETボタン36aが3回押圧操作されるか、あるいはMAXBETボタン36bが押圧されると賭数が3BETに設定され、上、中、下段の横3列の入賞ラインL1、L2、L2’及び斜め対角線上2列の入賞ラインL3、L3’が有効となり、これらの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’が有効となった旨を示す1BET賭けランプ、2BET賭けランプ、3BET賭けランプ(図示略)が点灯する。尚、賭数が最大数である3BETに設定された場合には、それを越える賭数を設定することはできないためBET指示ランプ111は消灯する。
【0060】
そして上記のように少なくとも最小数である1BETの賭数が設定された時点でスタートレバー38の操作が有効に受付けられる状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となり、このスタートレバー38の操作が有効に受付けられる状態になった旨を示すスタートランプ(図示略)が点灯される。
【0061】
尚、設定される賭数に応じて有効化される有効ラインの本数、及び形状等は任意に変更可能であり、本実施例の形態に限定されるものではない。また、賭数に応じて有効化される有効ラインの本数も任意に設定変更可能であり、例えば1BETの賭数設定により上記5本全ての入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’が有効化されるようになっていてもよい。
【0062】
賭数の設定が可能な状態において精算ボタン37が操作されると、クレジット分のパチンコ球が精算されて上皿7に払い出された後、上皿7に載置されたパチンコ球が下皿11へ排出されるようになっている。
【0063】
前述のようにスタートランプ(図示略)が点灯している状態、すなわち賭数が1BET以上設定されており、ゲームを開始可能な状態でスタートレバー38を押圧操作すれば、可変表示装置50が作動して各ベルト51L、51C、51Rが回転し、透視窓14には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。前述したようにベルト51L、51C、51Rの回転が開始されてから所定時間が経過すれば各ストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効になり、これらストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効になった旨を示す操作有効ランプ(図示略)が点灯する。操作有効ランプ(図示略)が点灯している状態で遊技者がいずれかのストップボタン40L、40C、40Rを押圧操作すれば、対応する操作有効ランプ(図示略)が消灯するとともに、対応するベルト51L、51C、51Rの回転が停止され、透視窓14からは対応する可変表示部の上、中、下段に図柄が表示される。
【0064】
また、遊技者がストップボタン40L、40C、40Rを押圧操作しない場合には、所定時間(例えば30秒)が経過した時点で例えばベルト51L、51C、51Rの優先順序で自動的に順次停止する。
【0065】
そして3つのうちいずれか2つのベルトの回転が停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に同種の図柄が揃って停止表示された場合にはリーチが成立する。
【0066】
さらに全てのベルト51L、51C、51Rが停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に予め定められた図柄の組み合わせが表示された場合は入賞となり、各種遊技効果ランプ部41〜44の内部に内蔵された遊技効果ランプ(図示略)や入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’に対応するベルトランプ55L、55C、55R等が点灯するとともに、スピーカ(図示略)から効果音等が出力されること等による演出が実行される。そして、入賞内容に対応して予め定められた賞球が遊技者に対して付与され、賞球数に応じてクレジットが加算され、クレジット表示部31も加算更新される。また、クレジットが上限値に達した場合には、賞球が直接上皿7へ払い出されるようになっている。また、これら付与された賞球数に相当するBET数がペイアウト表示部33に表示される。
【0067】
また、特に予め定められた特別図柄の組み合わせが表示されて大当たり入賞した場合等にあっては、賞球が遊技者に対して付与されるとともに、通常遊技状態とは異なるとともに、遊技者にとって有利な、すなわち大量の賞球を獲得できる特別遊技状態が発生し、ビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)が遊技者に対して遊技価値として付与されるようになっている。
【0068】
尚、このように入賞することにより遊技者に対して付与される「遊技価値」は、賞球等の有価価値に限らず、上記のように大当たり入賞した場合等において遊技者に対して付与されるビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)等、遊技に関連する特典全てを含む。
【0069】
次に、図5〜図9に基づいて、可変表示装置50の詳細な構造を説明する。
【0070】
図5に示されるように、本実施例における可変表示装置50は、各ベルト51L、51C、51R、及びこれらベルト51L、51C、51Rそれぞれを回転させるための各種装置等が内蔵されたベルトユニット310L、310C、310Rにより主に構成されており、これら各ベルトユニット310L、310C、310Rは、前面が開口する収容箱体311内に一体的に組み付けられた状態で前述した取付板381の設置用開口部385に前方から組み付けられている(図2、図3参照)。
【0071】
ここで各ベルトユニット310L、310C、310Rの構造を説明する。なお、各ベルトユニット310L、310C、310Rは、ベルト51L、51C、51Rそれぞれに配置される図柄が異なるだけでそれぞれほぼ同一の構成とされているため、以下、各ベルトユニット310Cを取り上げてその構造を説明することで、他の各ベルトユニット310L、310Rの構造の説明は省略することとする。
【0072】
ベルトユニット310Cは、図5〜図8に示されるように、合成樹脂材からなる上板312、底板313、背面板314、及び左右の側板315、316とからなる前面が開口する縦長の箱体と、該箱体内部に設けられる後述する各種装置や各部位により主に構成されている。上板312、底板313、背面板314及び図5中向かって右側の側板315は、それぞれ一体的に構成されているとともに、図5中向かって左側の側板316は、右側板315の内面から内向きに連設される複数の連結棒370(図8参照)にネジ(図示略)を介して着脱自在に取り付けられている。この左側板316が着脱自在であることにより、後述する駆動回転体や照明装置等の取付け、取り外しやメンテナンス等が容易に行えるようになっている。
【0073】
また、右側板315の前端縁には前述したベルト間隠蔽部材53が取り付けられており、ベルト51Cの右端縁部前方及び右側に配設されるベルトユニット310Rとの間と、そのベルトユニット310Rのベルト51Rの左端縁部前方が隠蔽されるようになっている。なお、このベルト間隠蔽部材53は左側に配設されるベルトユニット310Lの右側板316の前端縁部にも取り付けられている。
【0074】
上板312の前端部上面の所定箇所には、図5、図6に示されるように取付片319が上向きに形成されているとともに、底板313の前方寄りの下面の所定箇所には取付片322が下向きに形成されている。これら取付片319、322は、収容箱体311への収容時において、収容箱体311の上面板及び下面板の前端部にそれぞれ形成された前端片323、324の前面に当接するようになっており、当接した状態において、前端片323、324の前面における各ベルトユニット310L、310C、310Rの収容位置に対応して設けられた回転爪317により、収容箱体311から逸脱不能に保持されるようになっている。
【0075】
回転爪317は、前端片323、324の前面に設けられた軸部材318(図6参照)を中心に、取付片319、322を保持する保持位置と、収容箱体311から取出し可能とする保持解除位置との間で回動自在に軸着されているため、ベルトユニット310L、310C、310Rの組み付け及び取り出し作業を、工具等を用いることなく容易に行うことが出来る。
【0076】
なお、ベルトユニット310L、310C、310Rを収容箱体311に保持する保持手段は、上記回転爪317に限定されるものではなく、例えば取付けネジ等種々に変形可能であるが、特に作業性を考慮すれば、保持及び保持解除を工具等を用いることなく手作業で行えるもの、例えば蝶ナットやリベット等を用いることも可能である。
【0077】
上板312の後部側には、図5に示されるように、ユニット内部の熱を外部に放出するための放熱用スリット329が複数形成されているとともに、収容箱体311の上面後部側にも、複数の放熱用スリット330がこれら各放熱用スリット329に対応する箇所に形成されている。
【0078】
ベルトユニット310C内には、図4に示されるベルト51Cを回転させるための駆動回転体331と、従動回転体としての複数の従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、及び333a〜333f、333a’〜333f’と、ベルトランプ55Cを備える照明装置としての照明ユニット362と、ベルトセンサ56Cと、が主に設けられている。
【0079】
各部位を詳しく説明すると、まず駆動回転体331は、図8に示されるように、ベルト51Cをガイドするガイド面を形成する環状枠338と、駆動手段としてのベルトモータ54Cの駆動軸344が挿通する挿通穴345が略中央に形成された取付板342と、環状枠338と取付板342とを連結する複数本のリブ343と、からなる2つの回転体331a、331bとにより構成され、互いの取付板342同士は付き合わされて一体化されている。回転体331a、331bはポリアセタール樹脂材により形成され、環状枠338の外周面には、ベルト51Cに複数形成された係止孔339(図4参照)に嵌合する外向きに突出する係止片341が、円周方向に向かって所定間隔おきに複数形成されている。
【0080】
取付板342には、ベルトモータ54Cの駆動軸344に固着される円盤状の軸受け346から突設される位置決めピン347が挿通される挿通孔348が形成されており、該挿通孔348内に位置決めピン347を挿通させて位置決めした状態で、図8中左側から固定ネジ349を2つの取付板342それぞれに形成された挿通孔(図示略)を挿通して軸受け346に螺入することで、回転体331a、331bを軸受け346に固定出来るようになっている。
【0081】
軸受け346は金属材により構成されており、ベルトモータ54Cにて発生した熱がこの軸受け346を介して放出されるようになっているため、樹脂製の駆動回転体331側への熱の伝達が極力防止され、駆動回転体331の変形等が効果的に防止されるようになっている。軸受け346の裏面側には環状のフランジ部350が周縁に沿って形成されており、ベルトモータ54Cにネジ固定された取付片351の所定箇所に取り付けられたフォトセンサであるモータセンサ57Cのコ字状の検出部が、フランジ部350を挟み込むように設けられている。フランジ部350における所定箇所には切欠部350aが形成されており、この切欠部350aをモータセンサ57Cが検出することにより、駆動軸344の駆動状況が検出されるようになっている。なお、このようなフランジ部350を形成することなく、上記切欠部350aに該当する箇所に回転位置検出用の凸部を設けるようにしてもよい。
【0082】
円盤状の取付板342の外径は、ベルト51Cの外面をガイドする環状枠338の内径よりも小径になっているとともに、リブ343は小径の取付板342に向かって傾斜状に設けられている。これにより、回転体331a、331bのうちの環状枠338の外周面のみが、掛け渡されるベルト51Cの外面における左右端縁部に当接するため、ベルト51Cの外面が幅方向にわたって回転体331a、331bにガイドされてベルト51Cの外面が傷つくこと等がないので、配置された図柄(表示情報)が傷により見えにくくなったりすることがない。
【0083】
ベルトモータ54Cは、その台座352と右側板315との間に、金属材からなる放熱板353を挟み込んだ状態で、台座352側から固定ネジ354を挿通して右側板315外方に突出された固定ネジ354の端部にナット355を螺入して締め付けることにより右側板315の内面に取付けられており、ベルトモータ54Cにて発生した熱がこの放熱板353を介して放出され、樹脂製のベルトユニット310Cの一部を構成する右側板315側への熱の伝達が極力なくなるような構造となっている。このように、ベルトモータ54Cにて発生した熱は放熱板353を介して効果的に放出されるので、樹脂製の右側板315が変形したり、ベルトモータ54Cが熱だれ等を起こして回転に支障をきたすことが極力防止される。なお、このような放熱板353を右側板315の外側に設けるようにしてもよい。
【0084】
従動プーリ332a〜332d、及び333a〜333fは、左側板316の内面にそれぞれ回転自在に取り付けられており、従動プーリ332a’〜332d’、333a’〜333f’は、右側板315の内面にそれぞれ回転自在に取り付けられている。詳しくは各従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、333a〜333f、333a’〜333f’は、それぞれポリアセタール樹脂材により成形されている。
【0085】
具体的には、図7に示されるように、従動プーリ332a〜332dは、左側板316内面から内向きに延びる水平軸356に、転がり軸受けとしてのボールベアリングBを介して縦方向に回動自在に設けられているとともに、従動プーリ332a’〜332d’は、右側板315内面から内向きに延びる水平軸356’に、転がり軸受けとしてのボールベアリングBを介して縦方向に回動自在に設けられている(従動プーリ332c、332c’、332d、332d’は図6参照)。
【0086】
従動プーリ333a〜333dは、左側板316内面に取付ネジ334を介して取り付けられる取付板335から内向きに延びるように設けられた水平軸336に、転がり軸受けとしてのボールベアリングBを介して縦方向に回動自在に設けられているとともに、従動プーリ333a’〜333d’は、右側板315の内面に取付ネジ334’を介して取り付けられる取付板335’から内向きに延びるように設けられた水平軸336’に、転がり軸受けとしてのボールベアリングBを介して縦方向に回動自在に設けられている。
【0087】
なお、本実施例における各従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、333a〜332f、333a’〜333f’は、回転、停止が繰り返されるベルト51Cとの接触により摩擦抵抗が発生しやすいばかりか、ベルト51Cが張設された場合において負荷がかかることから、自己潤滑性、耐疲労性に富むポリアセタール樹脂材により構成されているが、材質は上記ポリアセタール樹脂に限定されるものではない。また、係止部が嵌合する際の抵抗を極力なくすため、本実施例では係止部のない構造としているが、係止部が設けられていてもよい。また、摩擦抵抗を効果的に低減するために転がり軸受けであるボールベアリングを使用しているが、回転自在に設けられていれば、滑り軸受けを適用してもよいし、あるいは特にベアリングを用いなくてもよい。
【0088】
図7に示されるように、これら各左右側の従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、333a〜332f、333a’〜333f’の水平軸356、356’及び水平軸336、336’は、左右に対向するそれぞれの軸心が水平方向を向く同一直線上に位置するように側板315、316に別々に設けられているため、互いに対向する左右一対の従動プーリ332a〜332dと従動プーリ332a’〜332d’、及び従動プーリ333a〜332fと従動プーリ333a’〜333f’により、ベルト51Cの内面における幅方向両端縁部が回転支持されるようになっている。
【0089】
また、従動プーリ332a〜332dの外周面における左側板316側端部と、従動プーリ332a’〜332d’の外周面における右側板315側端部には、外方に向かって拡径する環状のフランジ部Fがそれぞれ形成されているため、ベルト51C回転時における幅方向の位置ずれ(ベルト51Cの蛇行)が防止されるようになっている。なお、このような位置ずれを防止するフランジ部Fを形成する箇所は特に限定されるものではなく、全ての従動プーリに形成してもよく、フランジ部Fの形成箇所や数量等は任意である。
【0090】
また、特に図示はしないが、水平軸356、356’のうちの1つの水平軸は内方に向かって移動自在に設けられており、ベルト51Cの張り具合を調節したり、張設したベルト51Cを緩めることが出来るようになっているため、ベルト51Cの取付け、取り外しを容易に行うことが出来る。
【0091】
これら従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、333a〜332f、333a’〜333f’及び駆動回転体331は、左右側板315、316それぞれ所定箇所に配置されている。詳しくは図6に示されるように、側板315、316の上部前方には従動プーリ332a、332a’が配置され、その後方には従動プーリ332d、332d’がそれぞれ配置されているとともに、下部前方には従動プーリ332b、332b’が、その後方には従動プーリ332c、332c’がそれぞれ配置されている。従動プーリ332a、332a’は、従動プーリ332b、332b’よりもやや後方に配置されているとともに、上部前方の従動プーリ332a、332a’と下部前方の従動プーリ332b、332b’間には、複数の従動プーリ333a〜333f、333a’〜333f’が配置されている。
【0092】
従動プーリ333a〜333f、333a’〜333f’は、下方に位置する従動プーリがその上方に位置する従動プーリよりも前方、すなわち透視窓14側(図6中左側)に位置するように、かつ、掛け渡されるベルト51Cが、上部後方から下部前方に向かうに従い側面視で略円弧形状をなすように、その前方に設けられる遊技パネル6の透視窓14に対応する箇所に配置されている。
【0093】
このように、上部の従動プーリ332a、332a’と下部の従動プーリ332b、332b’間には、少なくとも遊技者が透視窓14を通してベルト51Cに配置された図柄を視認可能な視認領域、すなわち、透視窓14の対向位置に掛け渡されるベルト51Cが、側面視で略円弧形状をなすように、かつ、上方から下方に向かうにしたがって前側に傾斜するように従動プーリ333a〜333f、333a’〜333f’が配置されているため、遊技者に対して、透視窓14からベルト51Cが立体的に回転しているように見せることが出来る。
【0094】
前記視認領域は、特に図9中2点鎖線で示される四角枠14で囲まれた領域、すなわち、透視窓14内の領域に対応している。この視認領域(透視窓14)は、詳しくは、ベルト51L、51C、51Rが停止された状態において、遊技者による賭数の設定操作により有効化された入賞ライン(L1、L2、L2’、L3、L3’)上に停止した図柄が遊技者に視認可能に表示され得る有効表示領域Y(図9中点線で示される四角枠Yにより囲まれた領域)内における最上部に停止した図柄(ここでは左から順に黒7−プラム−ベル)よりも上方の図柄(ここでは左から順にスイカ−チェリー−スイカ)の少なくとも一部が遊技者が視認可能となるように、有効表示領域Yよりも上方に広がるように大きく形成されている。
【0095】
そしてベルト51Cは、図6に示されるように、前記視認領域(透視窓14)における上方の後部位置から下方の前部位置にかけて、側面視で略円弧形状をなすように張設されていることにより、前記視認領域が上方の後部位置に向けて広がることになり、駆動回転体331を図6中で時計回りに回転させる場合、遊技者が視認領域における上方の後部位置から下方の前部位置に向けて移動してくる表示情報としての図柄を視認可能な期間が増加するため、有効表示領域Yの最上部における図柄の視認性が効果的に高まる。
【0096】
具体的には、透視窓14からは図柄が上方から下方にかけて移動するように見えることになるが、透視窓14の上方では、図柄が後方から前方に向かいながら次第に下方に移動していくように見えることになり、透視窓14の上方から図柄が急に出現して通過してしまうことがないので、図柄の視認性が高まる。
【0097】
このようにベルト51が張設された可変表示装置50を、本実施例のスロットマシン1のように、特に可変表示する図柄を遊技者が停止操作手段(ストップボタン40L、40C、40R)等を介して所定の入賞ライン上に停止するように操作するといったような図柄の停止操作技術を要する遊技機に適用する場合においては、遊技者は狙った図柄を容易に目押しすることが出来ることからより好ましいと言える。
【0098】
また、図6に示されるように遊技者の目線が透視窓14の上方に位置する場合、ベルト51Cが透視窓14に沿って上方から下方に垂直に移動していくように張設される場合に比べて、透視窓14の上方、すなわち、可変表示部における上・中段領域での図柄の視認性が著しく向上する。
【0099】
さらに、後方の従動プーリ332c、332c’は、透視窓14の下端部と同高さ位置に配置される従動プーリ332b、332b’とほぼ同高さ位置に配置されており、ベルト51Cは従動プーリ332b、332b’を中心として急角度で後方に折り返されているので、遊技者が図柄を視認する必要のない領域、すなわち、前記有効表示領域Yよりも下方までベルト51Cを延設することなく、ベルトユニット310Cの上下幅を極力短くしてコンパクト化して可変表示装置50をスペース効率よく設置することが出来る。
【0100】
また、このようにベルト51Cにおける遊技者が図柄を視認出来る視認領域を複数の従動プーリ333a〜333f、333a’〜333f’によりガイドすることで、大径の従動プーリや側面視略円弧状のガイド片等を用いてガイドするように構成する場合に比べて、ベルト51Cと従動プーリとの接触面積が小となり、ベルトモータ54Cに大きな負荷がかかることがない。そしてこれら複数の従動プーリ333a〜333f、333a’〜333f’は、それぞれ取付板335、335’に一体化されてユニット化されているため、取付板335、335’を側板315、316それぞれに取り付けるだけで、複数のプーリを一度に組み付けることが出来る。
【0101】
左右の従動プーリ333a〜333f、333a’〜333f’間には、図6、図7に示されるように、3つのベルトランプ55Cを有する照明装置としての照明ユニット362が設けられている。照明ユニット362には、3つのベルトランプ55Cを上、中、下段に別々に区画する3つの収容室363a、363b、363cが形成されており、その前方に位置するベルト51Cの内面における、図柄3つ分に相当する領域をそれぞれ別々に照射することが出来るようになっている。また、照明ユニット326は、特に図7に示されるように、その左右幅が、水平軸356、336と水平軸356’、336’との先端部間の長さよりも若干小寸に形成されている。
【0102】
このように、少なくとも透視窓14に対応する領域、すなわち、ベルト51Cにおける少なくとも遊技者が図柄を視認出来る視認領域に、左右一対の複数の従動プーリ333a〜333f、333a’〜333f’や、これらを回転支持する左右一対の水平軸336、336’がそれぞれ別体で構成され、かつ、左右の側板315、316内面に別々に設けられているため、これら複数の従動プーリ333a〜333f、333a’〜333f’の配置位置間に照明ユニット326を設けても、ベルトランプ55Cからの照射光が前記従動プーリや水平軸により遮られることがない。
【0103】
駆動回転体331は、上部の従動プーリ332d、332d’と下部の従動プーリ332c、332c’との間に配置される。詳しくは、環状枠338の最後端部(図6中右端)が、上下の従動プーリ332d、332d’及び332c、332c’の最後端部よりも後方に突出しないように、駆動軸344が上下の従動プーリ332d、332d’及び332c、332c’の水平軸356、356’、336、336’よりも内側に位置するように、かつ、その上下端部と上下の従動プーリ332d、332d’及び332c、332c’の上下端部との間が所定寸法離間するように配置されている。
【0104】
なお、図4に示されるベルト51Cは、ポリエチレンテレフタレート樹脂材からなる透明な基材からなり、その外面における図柄以外の領域にはベース色として白色に印刷されている。基材の内面には、図柄に対応する透光領域以外の領域には、例えば金属材やカーボン等の導電性を有する素材を含有させた黒色の非透光性の塗料が蒸着されており、ベルト51Cの内面表層には、導電性を有する素材からなる導電層が形成されている。
【0105】
よって、ベルト51Cの内面側に配置されたベルトランプ55Cからの照射光が透光領域のみ透過して図柄のみが見えやすくなる。また、導電性を有する素材を含有させた黒色の非透光性の塗料がベルト51Lの内面に蒸着されていることにより、ベルト51Cとガイド部材との接触により摩擦が生じても、ベルト51Cが帯電しにくくなるばかりか、ベルト51Cの内面に導電層が形成されることで、内面に比べて外面には塵や埃等のゴミが付着しにくくなるため、ベルト51Cに配置された図柄の視認性やベルト51Cの外面の外観体裁が損なわれることがない。
【0106】
なお、本実施例におけるベルト状可変表示部材としてのベルト51L、51C、51Rは、ポリエチレンテレフタレート樹脂材からなる透明な基材の内面に、導電性を有する素材が含有された塗料を蒸着してベルト51L、51C、51Rが導電性を有するように処理されていたが、例えば予め導電性素材が含有されている基材にてベルト51L、51C、51Rを構成してもよい。
【0107】
また、上記ベルト51L、51C、51Rは、導電性を有することにより帯電防止処理が施された帯電防止部材とされていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ベルト状可変表示部材を、帯電防止剤(例えば界面活性剤等)が練り込まれた樹脂材等、帯電しにくい素材にて構成することにより帯電防止処理が施された帯電防止部材とすることも可能である。
【0108】
さらに、上記各帯電防止処理は、ベルト状可変表示部材全体に施されているものに限定されるものではなく、例えばガイド部材と当接し得る部分等、部分的に施されているものも含まれる。
【0109】
また、ベルト51Cは所定長さの帯状に形成され、その長手方向両端部の一部を互いに重合させて接着すること等により無端状に構成される。また、ベルト位置検出部としての基準マークMは、ベルト51Cの表裏面側に印刷される黒色の非透光性塗料により構成されるとともに、ベルト51Cにおける継ぎ目から回転方向に向けて一番近い図柄(本実施例においては図4における配列番号21の「黒7」)の側方に設けられている。
【0110】
このようなベルト51Cは、ベルトユニット310に設けられる駆動回転体331と、従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、333a〜333f、333a’〜333f’それぞれの周面に、図6に示されるように掛け渡される。
【0111】
詳しくは、無端状のベルト51Cは、従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、333a〜333f、333a’〜333f’の外側と、駆動回転体331の内側とに掛け渡される。すなわち、ベルト51Cにおける一部の外面の左右端縁部が、凹設用ガイド部材としての駆動回転体331の環状枠338の外周面に当接するように掛け渡されている。
【0112】
このように、従動プーリ332d、332d’及び従動プーリ332c、332c’間に掛け渡されたベルト51Cの外面の一部が、駆動回転体331により内側に大きく凹むように張設されることにより、ベルト51Cの回動領域が効果的に狭まり、装置の上下、左右幅が大幅にコンパクト化されるため、図3に示されるように、遊技機としてのスロットマシン1の内部に可変表示装置50を効率よく設置することが出来る。なお、掛け渡されたベルト51Cの後方箇所の外面を駆動回転体331により内側に凹むように張設しており、ベルト51Cにおける図柄の視認領域以外の箇所を凹ませるように張設されているため、図柄の視認性が損なわれることがない。
【0113】
また、このように内側に凹ませる凹設用ガイド部材が駆動回転体331であることにより、駆動手段としてのベルトモータ54Cをベルト状可変表示装置50の内部に効率よく収容することが出来る。さらに、駆動回転体331は、他の従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、333a〜333f、333a’〜333f’の外径よりも大径としたことで、ベルト51Cにベルトモータ54Cの駆動力を効率よく伝達することが出来る。
【0114】
さらに、ベルト51Cにおける駆動回転体331と上方の従動プーリ332d、332d’との間に張設される部分と、駆動回転体331と下方の従動プーリ332c、332c’との間に張設される部分とが、外側に向かって開放するように従動プーリ332d、332d’、332c、332c’と駆動回転体331が配置されているため、係止片341を有する駆動回転体331へのベルト51Cの張設や掛け渡し作業を容易に行うことが出来る。
【0115】
また、ベルト51Cを掛け渡した状態において、ベルト51Cにおける駆動回転体331の周面の一部に巻回された部分における幅方向左右側の複数の係止孔339内に、駆動回転体331の係止片341がそれぞれ嵌合されることにより、駆動回転体331の回転時におけるベルト51Cの滑りが防止されるため、駆動回転体331の回転力が効率よくベルト51Cに伝達される。また、ベルト51Cの内面における複数箇所の幅方向両端部が、左右一対の従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、333a〜333f、333a’〜333f’それぞれに回転自在に支持される。
【0116】
このように駆動回転体331及び従動プーリ従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、333a〜333f、333a’〜333f’間に、所定の張力を与えた状態で掛け渡された無端状のベルト51Cは、ベルトモータ54Cが駆動して駆動回転体331が回転することにより、図6中矢印で示される方向に移動して縦方向に回転する。
【0117】
本実施例では、駆動回転体331が2回転することによりベルト51Cが1回転するようになっており、ステッピングモータであるベルトモータ54Cが、168ステップ×2でベルト51Cが1回転することになるため、図示しない遊技制御部は、ベルト51Cが実際に1回転したか否かはベルトセンサ56Cによる基準マークMの検出に基づいて判断するようになっている。
【0118】
また、前記遊技制御部は、同時にステッピングモータであるベルトモータ54C自体が正常に駆動しているか否かを、ベルトセンサ56Cとは別のモータセンサ57Cによる軸受け346の切欠部350aの検出に基づいて判断するようになっている。
【0119】
このように構成されるベルトユニット310Cにあっては、ベルト51Cがガイド部材に掛け渡された状態において、各従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、333a〜333f、333a’〜333f’及び駆動回転体331に張設されたベルト51Cに大きな負荷が加わることがないので、従動プーリ自体の破損が防止されるばかりか、複数組の従動プーリは、それぞれ左右一対の状態で、かつ、左右の側板315、316に別々に取り付けられて、ベルト51Cにおける所定箇所の幅方向両端部を別々に回転支持するため、従来のようにベルトの幅方向にわたってベルトを回転支持する場合よりも接触面積が小さくなるので、ベルト51Cを回転させるためにベルトモータ54Cにかかる負荷が効果的に軽減されるとともに、これら左右一対の従動プーリ間に設けられるベルトランプ55Cからの照射光が従動プーリや水平軸により遮られることがないので、ベルト51Cにおける照射領域近傍にも従動プーリを設けることが出来る。
【0120】
また、従動回転体としての従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、333a〜333f、333a’〜333f’が左右側板315、316に別々に設けられていることにより、これら従動プーリ333a〜333f、333a’〜333f’間に照明装置としてのベルトランプ55Cを配置したり、ベルトランプ55Cからの照射光を従動プーリや水平軸により遮断することなくこれら従動プーリ333a〜333f、333a’〜333f’間を通過させることが出来るので、照明装置や従動回転体の配置自由度が向上する。
【0121】
なお、可変表示装置50においては、図6に示されるように、上下の従動プーリ332d、332d’と従動プーリ332c、332c’との間に掛け渡されたベルト51Cの外面の一部が駆動回転体331により内側に大きく凹むように張設されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図10に示されるように、下部前方よりに配置された従動プーリ332e(右側の従動プーリは図示略)と下部後方に配置された従動プーリ332c(右側の従動プーリは図示略)との間に掛け渡されたベルト51Cの外面の一部が、凹設用ガイド部材としての駆動回転体331’により内側に大きく凹むように張設されていてもよい。さらに、特に図示はしないが、上部の前後に配置された従動プーリ間に掛け渡されたベルト51Cの外面の一部が駆動回転体331により内側に大きく凹むように張設してもよい。
【0122】
また、ベルト状可変表示装置50においては、上下の従動プーリ332d、332d’と従動プーリ332c、332c’との間に掛け渡されたベルト51Cの外面の一部が、駆動手段としてのベルトモータ54Cにより駆動される駆動回転体331により内側に大きく凹むように張設されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図11に示されるように、ベルト51Cの外面の一部を内側に大きく凹むように張設する凹設用ガイド部材を、駆動回転体311’’以外の従動プーリ332fとすることも可能である。
【0123】
さらに、ベルト状可変表示装置50においては、ベルト51Cの外面の一部を内側に大きく凹ませるように張設する凹設用ガイド部材は、1つの駆動回転体331に対応しているが、このような凹設用ガイド部材を複数箇所に配置して、ベルト51Cの外面の複数箇所を内側に凹ませるように張設してもよく、このようにすれば、装置をよりコンパクト化することが出来る。
【0124】
なお、前述したように互いに合成樹脂材により構成されるベルト51L、51C、51Rと、該ベルト51L、51C、51Rのガイド部材を有する左右の側板315、316とは、それぞれの熱線膨張率がほぼ同一となるように構成されているため、例えばベルト51L、51C、51Rが熱線膨張した際において、左右の側板315、316もベルト51L、51C、51Rの熱線膨張率とほぼ同じ割合で熱線膨張することになるため、ベルト51L、51C、51Rの張力が低下して撓んだり、過剰に張力が加わってベルト51L、51C、51Rの回動に負荷がかかるのが防止されている。
【0125】
以上説明してきたベルトユニット310C、及びこのベルトユニット310Cとほぼ同様に構成されるベルトユニット310L、310Rは、図5及び図9に示されるように、ユニット部材としての収容箱体311内に互いに横方向に並設させた状態で一体的に組み込まれ、前述したように前端片323、324の前面に回動自在に設けられた回転爪317を取付片319側に回動させれば、ベルトユニット310L、310C、310Rが逸脱不能に保持されることになる。
【0126】
また、ベルトユニット310L、310C、310Rが内部に組み込まれた収容箱体311は、特に図2に示されるように、前面扉2の後面から取付板380を開放した状態で、取付板380における透視窓14に対応する箇所に形成された設置用開口部385内に前方から嵌合され、前端片323の後面が取付板380の前面に当接するまで後方に押し込むことにより取り付けられるようになっている。取付板380の前面における設置用開口部385の上下端縁部近傍には、前端片323、324を保持する回転爪387が設けられており、回転爪387は、軸部材318(図6参照)を中心に前端片323、324を保持する保持位置と、収容箱体311から取出し可能とする保持解除位置との間で回動自在に軸着されているため、収容箱体311の組み付け及び取り出し作業を、工具等を用いることなく容易に行うことが出来る。
【0127】
このように、可変表示装置50を構成するベルトユニット310L、310C、310Rが収容される収容箱体311は、遊技機の本体所定箇所である枠体4に回動自在に枢着されるとともに、各種部位や装置を取り付け可能な取付板380に形成された設置用開口部385内に前方から嵌合することにより取り付けることが出来るため、前面扉2を開放するだけで、ベルトユニット310L、310C、310Rの組み付け及び取り外し作業を容易に行うことが出来る。よって、機種変更時等における交換作業を容易に行うことが出来るとともに、可変表示装置50のみを交換することが出来るため、スロットマシン1の本体を構成する取付板380を複数の機種間で共通に繰り返し利用することが出来る。
【0128】
なお、収容箱体311を取付板380に保持する保持手段は、上記回転爪387に限定されるものではなく、例えば取付けネジ等種々に変形可能であるが、特に作業性を考慮すれば、保持及び保持解除を工具等を用いることなく手作業で行えるもの、例えば蝶ナットやリベット等を用いることも可能である。
【0129】
このようなベルト状可変表示装置は、前述したように1ゲームに対して遊技媒体として遊技球であるパチンコ球にて賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシン1以外の種々の遊技機に備えられる可変表示部にも適用可能である。具体的に言うと、例えば図12、図13に示されるように、パチンコ球を使用して遊技を行うことが可能なパチンコ機にも適用することが可能である。
【0130】
パチンコ機400の構成を簡略に説明すると、図12に示されるように、このパチンコ機400には、前面に可変表示装置403や通常入賞口404、始動入賞口405、特別入賞口406等が設けられた遊技領域407が形成されている。尚、図中401は、遊技状態に応じて効果音を出音するスピーカであり、402は、遊技状態に応じて点灯または点滅する遊技効果ランプである。
【0131】
このパチンコ機400では、打球操作ハンドル408を操作することで、遊技領域407にパチンコ球が発射されるようになっており、これら遊技領域407内に発射されたパチンコ球が、各入賞口に入賞し、対応する検出スイッチに検出されることで所定数のパチンコ球が払い出されるようになっている。尚、入賞しなかったパチンコ球はアウト球として回収される。また、特に始動入賞口405に入賞した場合には、可変表示装置403の可変表示が開始され、特定の大当り図柄が揃うことで、特別入賞口406が開放して多くのパチンコ球の払出を受けることができる大当り状態が発生可能とされている。
【0132】
図13に示されるように、パチンコ機400は、前後面が開口する枠体410と、この枠体410の側端に回動自在に枢支された取付板としての前面扉411と、該前面扉411の側端に回動自在に枢支された機構板412と、前面扉411における少なくとも遊技領域407の前方を閉塞するように開閉自在に枢支された開閉扉としてのガラス扉414と、から主に構成されており、枠体410を遊技島台600の繕板601の上面に固定することにより設置される。また、円盤状の遊技領域407は、前面扉411の後面側に取り付けられる遊技盤413の前面に形成されている。
【0133】
このようなパチンコ機400に備えられる可変表示装置450は、前述したベルト状可変表示装置50と同様に回動自在に掛け渡された無端状のベルトを備えており、例えば遊技盤413における遊技領域407略中央に形成された設置用開口部415に前面扉411の前方から嵌合して、図示しない保持手段にて保持することにより取り付けられている。
【0134】
このように前面扉411に取り付けられる遊技盤413に、可変表示装置取付部としての設置用開口部415が形成されているので、ガラス扉414を前方に開放することで、ベルト状可変表示装置450を前面扉411の前方から容易に組み付けることが出来るとともに、メンテナンスや機種変更の際には装置を前面扉411の前方から簡単に取り外すことが出来る。また、機種変更等に伴う交換作業が容易になるとともに、取付板としての前面扉411を複数の機種間で共通に繰り返し利用することが出来るため、製造コストを低減出来る。
【0135】
さらに本発明のベルト状可変表示装置は、1ゲームに対して遊技媒体であるメダルにて賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なメダル式スロットマシンにも適用可能である。
【0136】
図14、図15には、このようなメダル式スロットマシンの一例であるメダル式スロットマシン500が示されている。このメダル式スロットマシン500は、賭数の設定に使用する遊技媒体として遊技球であるパチンコ球ではなくメダルを用いる点がスロットマシン1と異なるだけで、その他の構成やゲーム方法はスロットマシン1とほぼ同一であるため、詳細な説明は省略することとする。
【0137】
図15に示されるように、メダル式スロットマシン500の本体は、前面が開口する箱状の筐体502と、この筐体502の側端に回動自在に枢支されて前面開口を閉塞可能な開閉扉としての前面扉501と、該前面扉501の後面側に回動自在に枢支されるとともに、可変表示装置550を取り付けるための可変表示装置取付部としての設置用開口部506が透視窓504との対向位置に形成された取付板505と、から主に構成されている。なお、前面扉501の前面には、図14に示されるように遊技媒体であるメダルを投入するメダル投入部503が設けられている。
【0138】
このように構成されるメダル式スロットマシン500においても、上記可変表示装置50と同様に回動自在に掛け渡された無端状のベルトを備える可変表示装置550は、各種部位や各種装置が配置される筐体502内における前面扉501に形成された透視窓504に対応する箇所に設置すればよく、適用することが可能である。
【0139】
特に可変表示装置550は、開閉板としての前面扉501を取付板505から開放し、取付板505の前方から可変表示装置取付部としての設置用開口部506に嵌合することで取付板505に簡単に取り付けることが出来るため、機種変更等に伴う交換作業が容易になるとともに、取付板505を繰り返し利用することが出来る。また、可変表示装置550は、スロットマシン500の本体である筐体502の側端に回動自在に枢支されている取付板505に取り付けられるため、筐体502内に配置される装置等のメンテナンスや配線作業時において、取付板505を開放して可変表示装置550を移動させることが出来るため、可変表示装置550が邪魔になることがない。
【0140】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【0141】
本発明の請求項1は、所定の価値を用いて遊技を実行可能であり、該遊技の結果に基づいて所定の遊技価値を付与することが可能であるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置(50、450、550)を備える遊技機(スロットマシン1、500、パチンコ機400)であって、
該遊技機の前面側に開閉自在に設けられる開閉扉(前面扉2、ガラス扉411、前面扉501)の後面側には、前記可変表示装置を取り付けるための可変表示装置取付部(設置用開口部385、415、506)が形成された取付板(取付板380、遊技盤413、取付板505)が回動自在に枢支されており、前記可変表示装置取付部は、前記可変表示装置を前記取付板の前方から嵌合自在に形成されている。
【0142】
本発明の請求項2は、前記取付板(取付板380、遊技盤413、取付板505)の後面側には、遊技に使用される遊技球(パチンコ球)の流下経路が内部に形成された機構板(381、412)が設けられている。
【0143】
本発明の請求項3は、前記可変表示装置(50、450、550)は、前記表示情報(図柄)が配置されたベルト状可変表示部材(ベルト51L、51C、51R)と、該ベルト状可変表示部材が掛け渡されるガイド部材(駆動回転体311、311’、311’’、従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、333a〜333f、333a’〜333f’、332e、332f)と、前記ベルト状可変表示部材を回動させるための駆動手段(ベルトモータ54L、54C、54R)と、を少なくとも備えるユニット部材(収容箱体311)により構成されている。
【0144】
本発明の請求項4は、前記ベルト状可変表示部材(ベルト51L、51C、51R)における遊技者が前記表示情報(図柄)を視認出来る視認領域(透視窓14に対応する領域)以外の箇所をガイドするガイド部材(駆動回転体311、311’、311’’、従動プーリ332a〜332d、332a’〜332d’、332e、332f)の少なくとも一部は、前記ベルト状可変表示部材の外面を内側に凹ませるように張設する凹設用ガイド部材(駆動回転体311、311’、従動プーリ332f)である。
【0145】
本発明の請求項5は、前記遊技機(スロットマシン1、500、パチンコ機400)には、前記ベルト状可変表示部材の回動が停止された状態において前記表示情報が有効となりうる有効表示領域(Y)内に停止した表示情報、及び前記有効表示領域の最上部に停止した表示情報よりも上方の表示情報の少なくとも一部を遊技者が視認可能となる視認領域(透視窓14に対応する領域)が形成されており、
前記ベルト状可変表示部材(ベルト51L、51C、51R)は、前記視認領域における上方の後部位置から下方の前部位置にかけて、側面視で略円弧形状をなすように前記ガイド部材(従動プーリ333a〜333f、333a’〜333f’)により張設されているとともに、最下部に配置されたガイド部材(従動プーリ332b、332b’)から後方に向けて折り返されている。
【0146】
本発明の請求項6は、前記凹設用ガイド部材は、前記駆動手段(ベルトモータ54L、54C、54R)により駆動する駆動回転体(駆動回転体311、311’)により構成されている。
【0147】
本発明の請求項7は、前記凹設用ガイド部材は、前記ベルト状可変表示部材(ベルト51L、51C、51R)の左右両端縁部のみをガイドするように構成されている。
【0148】
本発明の請求項8は、前記ベルト状可変表示部材における遊技者が前記表示情報を視認出来る視認領域(透視窓14に対応する領域)に配置されるガイド部材は、複数の回転体(従動プーリ333a〜333f、333a’〜333f’)により構成されている。
【0149】
本発明の請求項9は、前記複数の回転体(従動プーリ333a〜333f、333a’〜333f’)は、取付部材(取付板335)に一体化された状態で配置されている。
【0150】
本発明の請求項10は、前記ベルト状可変表示部材(ベルト51L、51C、51R)は、帯電防止部材(内面に導電性部材が含有された塗料が蒸着された基材)により構成されている。
【0151】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0152】
例えば、上記実施例における可変表示装置50、450、550は、ガイド部材に掛け渡された無端状のベルトを駆動手段により回動させることにより、ベルトに配置された図柄を可変表示可能に構成されたベルト状可変表示装置であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、液晶表示器やリール(ドラム)を備えるリール式可変表示装置であってもよい。
【0153】
また、可変表示装置取付部は、上記実施例では、取付板380、遊技盤413、取付板505それぞれに形成された設置用開口部385、415、506に対応しており、取付板380、遊技盤413、取付板505の前後面を貫通するように形成された開口部とされていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示装置を前方から嵌合出来るものであれば、可変表示装置取付部は前方に開放する嵌合凹部であってもよい。
【0154】
また、可変表示装置取付部が形成された取付板(取付板380、遊技盤413、取付板505)は板状に形成されていれば、その大きさや形状等は問われるものではない。
【0155】
また、上記実施例におけるベルト状可変表示装置50にあっては、ベルトが掛け渡されるガイド部材は、回動自在に設けられた従動プーリにより構成されていたが、掛け渡されたベルトを回動自在に支持することが出来るものであれば、従動プーリを回動不能に固定して使用したり、あるいは左右の側板315、316に、ベルトの回動方向に沿うように形成したガイド片等にて構成してもよい。また、ガイド部材としての従動プーリや駆動回転体の配置位置や設置数等は上記実施例に記載したものに限定されるものではなく、種々に変形可能である。
【0156】
また、上記実施例における可変表示装置50は、複数組みのベルトユニット310L、310C、310Rが互いに並設されることにより構成されていたが、ベルト状可変表示装置を構成する少なくとも1つのベルトユニット310により構成されていてもよいし、3つ以上の複数のベルトユニット310により構成されていてもよい。さらに、このようなベルト状可変表示装置は、例えば液晶表示部15等にも適用可能であり、その配置場所等は上記実施例のものに限定されるものではない。
【0157】
なお、上記実施例のベルト51L、51C、51Rは、ベルト51Cの外面への塵や埃等のゴミの付着を防止するために、内面に導電性を有する素材を含有させた塗料を蒸着することにより導電層を形成していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ベルト51Cに塵や埃等のゴミが付着しにくくなれば、例えばベルト51L、51C、51Rの外面に導電性を有する素材を含有させた塗料を蒸着させてもよいし、あるいは導電性を有する素材が含有されたフィルムシート等をベルト51L、51C、51Rに貼着することにより導電層を形成してもよい。あるいは、ベルト51L、51C、51Rを構成する基材自体を導電性を有する素材が含有された樹脂材により構成したり、帯電防止剤等が練り込まれた樹脂材にて構成してもよい。
【0158】
また、導電層の形成箇所は内面または外面のうちの少なくとも一方に形成されていればよいとともに、内面又は外面の全面でなくても、例えばガイド部材としての駆動回転体や従動プーリとの当接面のみに形成されていればよい。
【0159】
さらに、ガイド部材としての駆動回転体や従動プーリ自体を導電性を有する素材が含有された樹脂材により構成して導電性部材からなる導電層を形成してもよい。このように導電層はガイド部材及びベルトそれぞれに形成すれば除電効果が高まることから好ましいが、両者のうち少なくともベルトに形成されていればよい。
【0160】
また、本発明請求項中に記載の「表示情報」は、例えば上記実施例にて記載した図柄のように、入賞内容等を識別可能に構成される識別情報としての図柄のみに限定されるものではなく、所定の情報を遊技者に表示可能に構成される絵柄、文字、数字、色彩等により構成されていてもよい。
【0161】
また、上記実施例に記載のスロットマシン1は、並設されるカードユニット800にプリペイドカードを用いることでパチンコ球が貸し出されるようになっていたが、パチンコ球の貸出し方法は限定されるものではなく、現金の使用が可能な現金ユニットに貨幣を挿入することで所定数のパチンコ球が貸し出されるようにしてもよい。
【0162】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【0163】
(a)請求項1項の発明によれば、開閉扉を開放し、可変表示装置を取付板の前方から可変表示装置取付部に嵌合することで可変表示装置を取付板に簡単に取り付けることが出来るため、機種変更等に伴う交換作業が容易になるとともに、取付板を繰り返し利用することが出来る。また、可変表示装置は回動自在に枢支されている取付板に取り付けられるため、可変表示装置の周辺に配置された装置等のメンテナンスや配線作業時において、取付板を回動させて可変表示装置を移動させることが出来るため、可変表示装置が邪魔になることがない。
【0164】
(b)請求項2項の発明によれば、遊技球の流下経路と可変表示装置取付部とが別々に設けられるため、球詰まりや装置のメンテナンスが行いやすくなる。
【0165】
(c)請求項3項の発明によれば、ベルト状可変表示部材、ガイド部材、駆動手段が一体的に組み付けられたユニット部材を可変表示装置取付部に嵌合するだけで、種々の装置や可変表示装置を取付板に簡単に取り付けることが出来る。
【0166】
(d)請求項4項の発明によれば、ベルト状可変表示部材の一部を凹設用ガイド部材により内側に凹ませるように張設することで、ガイド部材を全体的に内側に寄せるように配置することが可能となり、これにより装置全体のコンパクト化を図ることが出来るため、遊技機内に装置をスペース効率よく設置することが出来る。
【0167】
(e)請求項5項の発明によれば、視認領域が上方の後部位置に向けて広がることになり、これにより、遊技者が視認領域における上方の後部位置から下方の前部位置に向けて移動してくる表示情報を視認可能な期間が増加するため、有効表示領域の最上部における表示情報の視認性が効果的に高まるばかりか、最下部に配置されたガイド部材から後方に向けて折り返されていることにより、視認領域の下方に無駄な設置スペースを確保することなく、遊技機内に装置をスペース効率よく設置することが出来る。
【0168】
(f)請求項6項の発明によれば、ベルト状可変表示部材への駆動力の伝達効率を高めるために駆動回転体を大径としても、駆動回転体を内側に寄せて配置することにより、装置全体のコンパクト化を図ることが出来る。
【0169】
(g)請求項7項の発明によれば、ベルト状可変表示部材の外周面や、配置された表示情報が傷つくことがないので、ベルト状可変表示部材を長期にわたって使用することが出来る。
【0170】
(h)請求項8項の発明によれば、視認領域を通過するベルト状可変表示部材の張設形状の自由度が増すとともに、ベルト状可変表示部材との摩擦抵抗力を増大させることなくガイドすることが出来る。
【0171】
(i)請求項9項の発明によれば、複数の回転体を一度に取り付けることが出来るため、組み付けが容易になる。
【0172】
(j)請求項10項の発明によれば、ベルト状可変表示部材がガイド部材に接触して摩擦が生じてもベルト状可変表示部材が帯電しにくく、ゴミや埃等の付着が効果的に防止されるため、ベルト状可変表示部材に配置された表示情報の視認性や外観体裁が損なわれることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された遊技機の一例であるパチンコ球を使用したスロットマシンを示す正面図である。
【図2】図1のスロットマシンの内部構造を示す図である。
【図3】図2のスロットマシンの縦断面図である。
【図4】ベルトの展開図を示す図である。
【図5】可変表示装置の構成を示す斜視図である。
【図6】ベルトユニット310Cの内部構造を示す断面図である。
【図7】ベルトユニット310Cの内部構造を示す一部破断正面図である。
【図8】図6のA−A断面図である。
【図9】各ベルトユニット310L、310C、310Rが収容箱体311内に収容された状態を示す正面図である。
【図10】可変表示装置の変形例を示す断面図である。
【図11】同じく、可変表示装置の変形例を示す断面図である。
【図12】遊技機の他の一例としてのパチンコ機を示す正面図である。
【図13】図12に示すパチンコ機の内部構造を示す斜視図である。
【図14】遊技機の他の一例としてのメダル式スロットマシンを示す正面図である。
【図15】図14に示すメダル式スロットマシンの内部構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1           スロットマシン
2           前面扉
3a          鍵穴
4           枠体
5           入賞図柄説明パネル
6           遊技パネル
7           上皿
7a          上面
7b          前面
9           下皿払出穴
10          連絡口
11          下皿
12a、12b     放音部
13          放音部
14          透視窓
15          液晶表示部
16          返却レバー
21          1BET賭け表示部
22、23       2BET賭け表示部
24、25       3BET賭け表示部
26          ゲームオーバー表示部
27          リプレイ表示部
28          ウェイト表示部
29          スタート表示部
30          BET指示表示部
31          クレジット表示部
32          ゲーム回数表示部
33          ペイアウト表示部
36a         1BETボタン
36b         MAXBETボタン
37          精算ボタン
38          スタートレバー
39          ストップボタンユニット
40L、40C、40R ストップボタン
41〜44       遊技効果ランプ部
50          可変表示装置
51L、51C、51R ベルト
53          ベルト間隠蔽部材
54L、54C、54R ベルトモータ
55L、55C、55R ベルトランプ
56L、56C、56R ベルトセンサ
57L、57C、57R モータセンサ
301         度数表示部
302a        球貸ボタン
302b        返却ボタン
304         取込口
310L、310C、310R ベルトユニット
311         収容箱体
312         上板
313         底板
314         背面板
315         右側板
316         左側板
317         回転爪
318         軸部材
319         取付片
322         取付片
323         前端片
326         照明ユニット
329         放熱用スリット
330         放熱用スリット
331a、331b   回転体
331、331’、331’’駆動回転体
332a〜332d   従動プーリ
332a’〜332d’ 従動プーリ
333a〜333f   従動プーリ
333a’〜333f’ 従動プーリ
334、334’    取付ネジ
335、335’    取付板
336、336’    水平軸
338         環状枠
339         係止孔
340         枠体
341         係止片
342         取付板
343         リブ
344         駆動軸
345         挿通穴
346         軸受け
347         位置決めピン
348         挿通孔
349         固定ネジ
350         フランジ部
350a        切欠部
351         取付片
352         台座
353         放熱板
354         固定ネジ
355         ナット
356、356’    水平軸
362         照明ユニット
363a〜363c   収容室
370         連結棒
380         取付板
381         機構板
382         連通路
383         返却路
384         払出路
385         設置用開口部
386         開口部
387         回転爪
388         軸部材
400         パチンコ機
401         スピーカ
402         遊技効果ランプ
403         可変表示装置
404         通常入賞口
405         始動入賞口
406         特別入賞口
407         遊技領域
408         打球操作ハンドル
410         枠体
411         前面扉
412         機構板
413         遊技盤
414         ガラス扉
415         設置用開口部
450         可変表示装置
500         メダル式スロットマシン
501         前面扉
502         筐体
503         メダル投入部
504         透視窓
505         取付板
506         設置用開口部
550         可変表示装置
600         遊技島台
601         繕板
602         アウト球タンク
603         計数器
604         回収樋
605         補給装置
606         球貯留タンク
607         供給樋
700         取込装置
800         カードユニット
801         動作ランプ
802         方向指示ランプ
803         カード受付中ランプ
804         カード挿入口
B           ボールベアリング
F           フランジ部
M           基準マーク
L1、L2、L2’、L3、L3’ 入賞ライン

Claims (10)

  1. 所定の価値を用いて遊技を実行可能であり、該遊技の結果に基づいて所定の遊技価値を付与することが可能であるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置を備える遊技機であって、
    該遊技機の前面側に開閉自在に設けられる開閉扉の後面側には、前記可変表示装置を取り付けるための可変表示装置取付部が形成された取付板が回動自在に枢支されており、前記可変表示装置取付部は、前記可変表示装置を前記取付板の前方から嵌合自在に形成されていることを特徴とする可変表示装置を備える遊技機。
  2. 前記取付板の後面側には、遊技に使用される遊技球の流下経路が内部に形成された機構板が設けられている請求項1に記載の可変表示装置を備える遊技機。
  3. 前記可変表示装置は、前記表示情報が配置されたベルト状可変表示部材と、該ベルト状可変表示部材が掛け渡されるガイド部材と、前記ベルト状可変表示部材を回動させるための駆動手段と、を少なくとも備えるユニット部材により構成されている請求項1または2に記載の可変表示装置を備える遊技機。
  4. 前記ベルト状可変表示部材における遊技者が前記表示情報を視認出来る視認領域以外の箇所をガイドするガイド部材の少なくとも一部は、前記ベルト状可変表示部材の外面を内側に凹ませるように張設する凹設用ガイド部材である請求項3に記載の可変表示装置を備える遊技機。
  5. 前記遊技機には、前記ベルト状可変表示部材の回動が停止された状態において前記表示情報が有効となりうる有効表示領域内に停止した表示情報、及び前記有効表示領域の最上部に停止した表示情報よりも上方の表示情報の少なくとも一部を遊技者が視認可能となる視認領域が形成されており、
    前記ベルト状可変表示部材は、前記視認領域における上方の後部位置から下方の前部位置にかけて、側面視で略円弧形状をなすように前記ガイド部材により張設されているとともに、最下部に配置されたガイド部材から後方に向けて折り返されている請求項3または4に記載の可変表示装置を備える遊技機。
  6. 前記凹設用ガイド部材は、前記駆動手段により駆動する駆動回転体により構成されている請求項4または5に記載の可変表示装置を備える遊技機。
  7. 前記凹設用ガイド部材は、前記ベルト状可変表示部材の左右両端縁部のみをガイドするように構成されている請求項4〜6のいずれかに記載の可変表示装置を備える遊技機。
  8. 前記ベルト状可変表示部材における遊技者が前記表示情報を視認出来る視認領域に配置されるガイド部材は、複数の回転体により構成されている請求項3〜7のいずれかに記載の可変表示装置を備える遊技機。
  9. 前記複数の回転体は、取付部材に一体化された状態で配置されている請求項8に記載の可変表示装置を備える遊技機。
  10. 前記ベルト状可変表示部材は、帯電防止部材により構成されている請求項3〜9のいずれかに記載の可変表示装置を備える遊技機。
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