JP2003535226A - カメラにより記録されているイメージの表示のための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ヘルメット（２）、及び／又は、呼吸マスク（３）の形態の、特に消防士のための従来技術の装備に、赤外線イメージのためのディスプレイユニットを提供する。 【解決手段】ディスプレイ（２０）にイメージを表示するようなマスク（６）が与えられており、このイメージは、カメラ（１３）によって記録されている。本発明のマスクは、シール（１７）を有しているフレーム（１８）を備えており、シールされている仕切り空間（１９）が、前記マスク（６）と前記ベアリング表面（５）との間に形成されているように、前記シール（１７）は、前記マスク（６）が使用されている時に、割り当てられるベアリング表面（５）、例えば、前記呼吸マスク（３）のアイピースに置かれている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、カメラにより記録されているイメージのスクリーンディスプレイの
ための装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

消防士は、一つには重い装備を備え、暗闇や、煙によるひどい視界の悪さのよ
うな非常に困難な状況で、人をしばしば捜さなければならず、火の源の先頭に立
って働かなければならない。これは、非常に大きな危険を伴なう。重い呼吸装備
により行動及び視界の自由が限られ、又、多量の煙の発生や暗闇のために、消防
士にとって、危険な場所や障害を素早く識別することがしばしば不可能になる。
従って、消防士はもっぱら触覚に頼っている。

【０００３】 この問題を解決するために、従来、赤外線カメラを用いて働く幾つかのシステ
ムが、提供されており、消防士は、可視光に頼らず、この赤外線カメラによって
周囲の環境を見抜く。特に、人や火の源からの赤外線放射は、赤外線カメラによ
り容易に記録され得、表示され得る。

【０００４】 ＵＳ−Ａ ５ ９４９ ５８２が、フェースマスクを公開しており、このマス
クは、ヘルメットに装着され得、そして、赤外線カメラと、この赤外線カメラに
より記録されているイメージの表示のためのスクリーンと、呼吸手段とが、前記
マスクに一体的にされている。前記フェースマスクは、消防士の手を自由にする
コンパクトなシステムとして実現されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】

しかしながら、前記フェースマスクの主な欠点は、ヘルメットと呼吸マスクか
ら構成される従来のシステムに、ディスプレイシステムを後から装着するのに適
していないことである。ＵＳ−Ａ ５ ９４９ ５８２から知られる前記フェー
スマスクは、呼吸機械のみで、即ち、ディスプレイユニットなしで使用すること
ができず、このため、前記フェースマスクに加えて、ディスプレイユニットのな
い呼吸機械も、利用できる状態に保っておかなければならないことから入手コス
トが高くなり、さらに不利である。

【０００６】 したがって、本発明の目的は、前記ヘルメット、及び／又は、前記呼吸マスク
の形態の従来の装備が、前記ディスプレイユニットを装着され得るような、本発
明の技術分野に属するタイプの装置をさらに改良することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この目的は、本発明に係る装置により達成されている。 従来の装備に後から装着するような最も簡単かつ最も経済的なアプローチが、
従来の装備に簡単に装着される装置に、カメラ、例えば、赤外線カメラやＣＣＤ
カメラによって記録されているイメージが、見られ得るスクリーンを設けること
である、という新奇なアイディアによってこの目的は達成される。さらに、煙、
すす、又はその他の汚れによるスクリーンの眺めの制限や妨げを防ぐように、接
触表面に対して、煙や汚れの進入を確実に防ぐようにシールされる本発明に係る
装置が与えられる。多くの従来の呼吸マスク又はヘルメットにおいて、前記装置
のシール表面として特に適切なレンズ又はアイピース（ｖｉｓｏｒ）がとにかく
設けられる。

【０００８】 本発明に係る装置を、可能な限り多くの従来の前記呼吸マスクに適応させ得る
ように、本発明の大枠として、シールがフレームに交換可能に装着されることが
与えられ得る。このようにして、同じ型の前記装置を、異なったレンズの湾曲を
有している多くの前記呼吸マスクや前記ヘルメットに適応させることが容易に可
能であり、確実なシールを備えるように、適切な形のシールが、前記装置に装着
される。

【０００９】 本発明の好ましい一実施形態において、前記装置は、接続部を介して、ヘルメ
ットへの装着のための装着手段に接続されていることと、特に、前記接続部は可
動であるか、又は、前記接続部は、ばね弾性を有していることとが与えられ得る
。

【００１０】 本発明のこの実施形態は、前記装置の前記ヘルメットへの簡単な装着を可能に
し、さらに、前記装置の、前記ヘルメットの前記アイピースや前記呼吸マスクの
前記レンズへの装着を可能にしている。さらに、前記可動接続部は、視界の外へ
の、前記装置の上方への回動を、これが望まれる場合に可能にする。

【００１１】 さらに、前記カメラは、前記装着手段に装着され得、結果として、コンパクト
なシステムが、必要ならば前記ヘルメットに装着され得る。

【００１２】 あるいは択一的に、前記装着手段は、前記ヘルメットに適応され、前記カメラ
が好ましくは一体的にされているシェルを備えている。前記カメラは、前記シェ
ルによく防護された状態で一体的にされることが可能であり、その結果、前記カ
メラの利用できる期間が、非常に長くなり得るという利点を、この実施形態は含
んでいる。

【００１３】 前記カメラによって記録されているイメージのスクリーンへの表示のために、
本出願の出願人によるヨーロッパ特許出願ｎｏ．９９ ８９０ ３７４．４にお
いて示されるように、好ましくはディスプレイユニットが使用され、ヨーロッパ
特許出願ｎｏ．９９ ８９０ ３７４．４の内容は、本特許出願の内容により明
らかにされる。

【００１４】 つまり、出願番号９９ ８９０ ３７４．４の部分的に透明な反射装置（ｒｅ
ｆｌｅｃｔｏｒ）が、この出願のスクリーンとして使用され得る。特許出願ｎｏ
．９９ ８９０ ３７４．４に係る前記マスクに一体的にされているプロジェク
タの少なくとも１つからのイメージが、この反射装置において見られ得る。

【００１５】 あるいは択一的に、例えば、シールを有しているフレームによって各々囲まれ
ており、各々の目の視界内に置かれる２つのスクリーンが設けられていることや
、前記フレームが、クリップの形をした接続部に装着されていることも可能であ
る。 他の好ましい実施形態が、他の従属クレームの主な内容である。

【００１６】

【発明の実施の形態】

本発明の好ましい一実施形態が、添付した図面を参照して詳述される。 図１及び２は、呼吸マスク（ｂｒｅａｔｈｉｎｇ ｍａｓｋ）３を備えている
ヘルメット２を身につけている消防士１の頭部を示している。前記呼吸マスク３
は、フィルタ４及びレンズ５を備えている。

【００１７】 図３及び４は、マスク６の形態の、本発明の一実施形態に係る装置を示してお
り、このマスク６は、装着手段７を介して、前記ヘルメット２及び更に続いて前
記呼吸マスク３に装着され得る。

【００１８】 前記装着手段７は、メインベルト８及び接続ベルト９からほぼ構成されており
、この接続ベルト９は、前記メインベルト８の後端部１１の開口１０を通ってガ
イドされている。前記メインベルト８及び前記接続ベルト９は、おおよそｘ形に
配置されている。前記メインベルト８は、伸ばし得ず、反対に、前記接続ベルト
９は、前記装着手段７を前記ヘルメットにしっかりと装着するように、ゴム弾性
を有している。前記メインベルト８の前端部１２が、赤外線カメラ１３の頂部に
取着されており、このカメラ１３は、その一部において、接続部品１４及び可動
接続部１５を介して前記マスク６に接続されている。

【００１９】 前記カメラ１３の水平に対する傾きを調節し得るように、前記接続部品１４の
底部に、アダプタ１６が設けられており、このアダプタ１６を介して、前記接続
部品１４は、前記ヘルメット２の近くにおかれる。前記アダプタ１６のくさび角
を選択することにより、前記赤外線カメラ１３の水平に対する傾きは、変化され
得る。

【００２０】 前記装着手段７の前記ヘルメット２への簡単な装着を可能にするように、前記
接続部品１４に、前記ヘルメット２の前端エッジ２２に装着され得るフック２１
が設けられている。同様に、前記接続ベルト９の終端部２３に、前記ヘルメット
２の後端エッジ２５の両側に装着され得るアタッチメントクランプ２４が設けら
れている。この装着は、前記接続ベルト９は、前記装着手段７が、前記赤外線カ
メラ１３及び前記マスク６と共に、前記ヘルメット２に比較的確実に装着される
程度に強く締められるように、行われる。前記弾性接続ベルト９の代わりに、も
ちろん、可変な長さを有している他の形態のベルトも可能であり、これにより、
前記装着手段７が前記ヘルメット２に装着され得る。

【００２１】 前記可動接続部１５は、図４ないし６に破線で示されているように、前記マス
ク６の回動を可能にしている。このことは、前記マスクは、前記ヘルメットの複
数の形及び複数のサイズと、前記呼吸マスクの複数の形及び複数のサイズとに広
く独立に適合され得、又、前記マスク６は、必要ならば容易に上方に回動され得
、従って消防士１の視界が明瞭にされ得るという主な利点を有しいる。

【００２２】 図４に示されているように、前記接続部は、フレキシブル接続であり得るが、
他の形態のジョイントによっても代えられ得る。接触表面として使用される前記
レンズ５に対してシールを形成するように、前記マスクのフレーム１８のシール
１７を押圧させるために、前記マスク６を、それが下方に回動される時に、前記
レンズ５にしっかりと押圧させるように、前記接続部１５が作られるならば好ま
しい。

【００２３】 さらに、前記マスク６のレンズ２０と、前記フレーム１８と、前記シール１７
と、前記呼吸マスク３の前記レンズ５との間の空間１９を確実にシールするため
に、前記マスク６の両側に、前記呼吸マスク３に装着され得る、フック、弾性ロ
ープ、その他の同様なものの形態のアタッチメント手段３０が設けられ得る。

【００２４】 前記装着手段７の前記ヘルメット２への簡単な装着を可能にするように、前記
接続部品１４に、前記ヘルメット２の前端エッジ２２に装着され得るフック２１
が設けられている。同様に、前記接続ベルト９の終端部２３に、前記ヘルメット
２の後端エッジ２５の両側に装着され得るアタッチメントクランプ２４が設けら
れている。この装着は、前記接続ベルト９は、前記装着手段７が、前記赤外線カ
メラ１３及び前記マスク６と共に、前記ヘルメット２に比較的確実に装着される
程度に強く締められるように、行われる。前記弾性接続ベルト９の代わりに、も
ちろん、可変な長さを有している他の形態のベルトも可能であり、これにより、
前記装着手段７が前記ヘルメット２に装着され得る。

【００２５】 既に述べたように、特許出願ｎｏ．９９ ８９０ ３７４．４に示されている
ように、ディスプレイユニットが前記マスク６に一体的にされるならば好ましい
。この出願の説明は、本出願の説明に参照として組み込まれるので、簡単に短く
説明すると、図４及び６に示されている実施形態において、前記マスク６の上部
エッジ領域に２つのプロジェクタ２６が設けられており、前記レンズ２０は、反
射表面を形成しており、そして、前記プロジェクタ２６と、前記反射表面２０と
、消防士の目との間のビームパスにおいて、半透明鏡２７が設けられている。

【００２６】 本発明において、特許出願ｎｏ．９９ ８９０ ３７４．４に示されているよ
うに、ディスプレイユニットが前記マスク６に一体的にされるならば好ましいが
、本発明の技術分野において従来知られているような、カメラを介して記録され
ているイメージの他のあらゆるタイプの表示も、使用され得ることが指摘される
。 図４及び６において示されるように、接続ベルト９の一方に、前記赤外線カメ
ラ１３及び前記プロジェクタ２６のバッテリー２９のハウジング２８が設けられ
る。

【００２７】 図７及び８が、３１で参照されている、本発明に係る装置のもう１つの実施形
態を示している。前記装置３１は、図３及び図４を参照して示される構造を有し
ている前記装着手段７に取着されている。

【００２８】 前記装置３１は、ジョイント３３を介して前記接続部品１４と接続されている
２つの側面クリップ３２からほぼ構成されている。各々の前記クリップ３２の、
前記ジョイント３３とは反対側の端に、スクリーン３４、例えば、ＬＣＤスクリ
ーンが設けられている。ある時間の１つの前記スクリーン３４は、消防士１の１
つの目に割り当てられ、そして、必要ならば、イメージのより良い又は拡大され
る表示のための光学システムが、前記スクリーン３４の上流に接続され得る。前
記スクリーン３４は、フレーム３５において保持されており、このフレーム３５
は、図示されていないシールを介して前記呼吸マスク３の前記レンズ５の近くに
ある時に、シールを形成している。前記フレーム３５又は複数の前記クリップ３
２の端は、クリップ又はフレキシブルベルト若しくは弾性ベルトを介して、互い
に接続されている。

【００２９】 図面には、例えば無線により消防士に情報を受け取らせるための、フロアの見
取り図や他の空間的な障害物のような、このように無線で送られるデータを送り
又受け取るシステムを示していない。さらに、コマンドセンターへ、トランスミ
ッターを用いて、圧力、温度等のその他のデータや、赤外線カメラにより記録さ
れているイメージを送ることも可能であり、これらのデータは、もちろん、前記
マスク６における前記ディスプレイユニットを介して、前記消防士１に対して表
示されることも可能である。

【００３０】

【発明の効果】

本発明に係る前記マスクは、消防士の使用のためだけでなく、例えば、オート
バイのヘルメット、安全なエンジニアリング、国境警備、ダイビング等のような
、その他の多くの目的のためにも特によく適していることも最後に記しておく。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、ヘルメット及び呼吸マスクから構成される、消防士の標準的な装備を
正面図で示している。

【図２】 図２は、図１の装備を側面図で示している。

【図３】 図３は、装着手段及びカメラを備えているマスクの形態の、本発明の一実施形
態に係る装置を正面図で示している。

【図４】 図４は、図３の前記装置を側面図で示している。

【図５】 図５は、図１及び２の前記装備に装着される状態での、図３の前記装置を正面
図で示している。

【図６】 図６は、図１及び２の前記装備に装着される状態での、図３の前記装置を側面
図で示している。

【図７】 図７は、図１及び２の前記装備に装着される状態での、本発明の一実施形態に
係る装置の、第２の実施形態を正面図で示している。

【図８】 図８は、図７の実施形態を側面図で示している。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ， ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，Ｓ Ｌ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 オベルバルダー、ヘルマン オーストリア国、エー − 9701 ローテ ントゥルン、オルサッハ 37 (72)発明者 ライニンガー、フランツ オーストリア国、エー − 9500 ビラッ ハ、トラッテンガッセ 38シー Ｆターム(参考） 3B107 CA02 DA17 EA00

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カメラ（１３）により記録されているイメージの、スクリー
   ン（２０，３４）への表示のための装置において、フレーム（１８，３５）が、
   前記スクリーン（２０，３４）を囲んでおり、シール（１７）が、このフレーム
   （１８，３５）に設けられており、装置（６，３１）が使用されている時に、こ
   のシール（１７）は、割り当てられる接触表面（５）の近くにおかれており、こ
   のため、閉ざされたスペース（１９）が、前記装置（６、３１）と前記接触表面
   （５）との間に形成されていることを特徴とする装置。
2. 【請求項２】 ヘルメット（２）への装着のための装着手段（７）に、接続
   部（１５，３３）を介して接続されている請求項１の装置。
3. 【請求項３】 前記接続部（１５、３３）は、可動である請求項２の装置。
4. 【請求項４】 前記接続部（１５）は、ばね弾性を有している請求項３の装
   置。
5. 【請求項５】 前記装着手段（７）は、前記ヘルメット（２）に、少なくと
   も１つの、弾性手段（９）又は可変長さを有している手段（９）を介して装着さ
   れ得る請求項２ないし４のいずれか１の装置。
6. 【請求項６】 前記装着手段（７）は、ほぼＹ形に作られており、前記ヘル
   メット（２）のエッジ（２２，２５）にフック（２１，２４）によって装着され
   得る請求項２ないし５のいずれか１の装置。
7. 【請求項７】 前記装着手段（７）は、前記ヘルメット（２）にマッチする
   シェルを備えており、前記カメラ（１３）は、このシェルに一体的にされている
   請求項２ないし５のいずれか１の装置。
8. 【請求項８】 前記カメラ（１３）は、前記装着手段（７）に取着されてい
   る請求項２ないし７のいずれか１の装置。
9. 【請求項９】 前記接触表面（５）は、ヘルメット又は呼吸マスク（３）の
   レンズである請求項１ないし８のいずれか１の装置。
10. 【請求項１０】 前記呼吸マスク（３）にアタッチメント手段（３０）を介
    して装着され得る請求項９の装置。
11. 【請求項１１】 前記スクリーン（２０）は、部分的に透明である請求項１
    ないし１０のいずれか１の装置。
12. 【請求項１２】 前記シール（１７）は、前記フレーム１８に交換可能に装
    着される請求項１ないし１１のいずれか１の装置。
13. 【請求項１３】 前記フレーム（１８）内にマスク（６）を備えており、こ
    のフレーム（１８）の前記スクリーン（２０）は、少なくとも１つ設けられてい
    る請求項１ないし１２のいずれか１の装置。
14. 【請求項１４】 前記スクリーン（３４）は、２つ設けられており、これら
    スクリーン（３４）の各々は、シールを有するフレーム（３５）によって囲まれ
    ており、視界内に置かれ、又、前記フレーム（３５）は、クリップ形の接続部（
    ３２）に装着されている請求項２ないし１２のいずれか１の装置。