JP2003533482A - 機能性消化不良の治療方法 - Google Patents

機能性消化不良の治療方法

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JP2003533482A JP2001583773A JP2001583773A JP2003533482A JP 2003533482 A JP2003533482 A JP 2003533482A JP 2001583773 A JP2001583773 A JP 2001583773A JP 2001583773 A JP2001583773 A JP 2001583773A JP 2003533482 A JP2003533482 A JP 2003533482A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は機能性消化不良の治療におけるアロセトロンの使用に関係する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、5-HT3受容体で5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT)のアンタゴニス
トとして作用する化合物であるアロセトロンの、新規医薬使用に関する。
【0002】 本明細書に参照として組み入れる米国特許第5,360,800号および欧州特許第0 3
06 323号の中で特に、現在アロセトロンとして知られており、次式(I)で示さ
れる2,3,4,5-テトラヒドロ-5-メチル-2-[(5-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メ
チル]-1H-ピリド[4,3-b]インドール-1-オン、ならびに医薬として許容されるそ
の塩、溶媒和物および医薬として許容される等価物、特にその塩酸塩が開示され
ている。
【0003】
【化1】 アロセトロンは過敏性腸管症候群を含む多様な症状の治療に有用であることが
知られている。本明細書に参照として組み入れる1999年4月15日公開のPCT公開公
報番号WO 99/17755に、女性における過敏性腸管症候群の治療のための、アロセ
トロンおよびその他の5-HT3受容体アンタゴニストの使用が特に開示されている
。ここでアロセトロンが機能性(もしくは「非潰瘍性」)消化不良の治療に有用
であることが発見された。
【0004】 機能性消化不良は消化不良の特徴的な1タイプである。用語「消化不良」は消
化障害の一般的な症状として定義され、したがって各種の特徴的な消化不良の症
状を包含する。消化不良にはいくつかの識別されたタイプがあり、最も一般的な
ものは酸に関連する消化不良で、これは過剰の胃酸に関係するもので、胃潰瘍、
胃食道逆流症(GERD)およびその他の胃酸過多の特徴を持つ症状を引き起こし得
る。機能性消化不良(FD)は胃酸過多に関係するものではない。むしろFDの主要
な病態生理学的原因因子は明確ではない。
【0005】 FDは、胃潰瘍、胃癌、慢性膵炎もしくはGERDなどの認知し得る器質性病態を何
ら持たない慢性もしくは再発性上腹部症候として特徴づけられる内蔵過敏症であ
る。認知し得る器質性病態の不在は、内視鏡、X線撮影、組織学、および当業者
に知られたその他の技法を含む、従来からの技法を使用して確定される。
【0006】 FDの主要症候には、上腹部痛もしくは不快感(食物もしくは牛乳によって悪化
するか食後に発症することが多い)、早期満腹感(体重低下もしくは無食欲に至
ることがある)、悪心および嘔吐、鼓張、ゲップ、ならびに食後膨満感が含まれ
る。
【0007】 FDは患者に観察される主要な症候(群)に基づいてサブタイプに分けられてき
た。「潰瘍様」FDは主として痛みによって特徴づけられる。「逆流様」FDは主と
して酸抑制剤によって緩和されることが多い胸焼けによって特徴づけられる。逆
流様FDの大部分のケースは事実上GERDとみなすことができ、実際にはFDではない
と信じられている。なぜならば、その症状は器質性病態の1つと関係するからで
ある。「運動障害様」FDは主として不快感、鼓張、悪心、嘔吐、早期満腹感およ
び食後膨満感によって特徴づけられる。「不特定」FDは上記の範疇に適合しない
症候を持つFD患者に相当する。典型的には、FD患者は各種のサブタイプにまたが
る症候を呈示する。
【0008】 FDの背後にある病態生理学的機序を解明するための試みにおいて、いくつかの
因子が評価された。調査された因子として、胃腸運動障害、胃もしくは十二指腸
粘膜の炎症、胃腸管の侵食された粘膜表面、異常胃排出、およびヘリコバクター
・ピロリ(Helicobacter pylori)感染が含まれる。しかし、研究ではFDの全症
例に関係する単一の因子も複合因子もないことが明らかになった。
【0009】 FDのための従来の治療法選択はFDが前記の病態生理学的因子に関与するものと
の仮定を反映している。FDのための従来の治療法選択では、多くの患者において
効力に限界があることが証明されている。
【0010】 例えば、異常胃排出を呈示するのはFD患者の約25〜30パーセントのみである。
したがって、胃排出を正常化するために計画された治療はFDの治療において成果
に限界があった。FD患者の運動障害を矯正する能力について、メトクロプロミド
およびシスアプリドなどの運動能促進(prokinetic)剤が試験された。しかし、胃
不全麻痺の客観的証拠を示すのはFD患者の25〜30パーセントにすぎず、小腸運動
障害があるのは約10パーセントのみである。したがって、すべてのFD患者が運動
性の障害を示すのではないところから、運動障害とFDの相関性は弱い。その上、
メトクロプラミドおよびシスアプリドは望ましくない副作用に関連があるとされ
たので、その適用に限界がある。シスアプリドは最近米国では使用が制限される
ようになった。
【0011】 多くのFD患者が示す症候は従来から誤って酸に関連がある消化不良(すなわち
胸焼け、酸の逆流その他)に関係があるとされてきたので、その結果FDの治療に
おいて、分泌制限剤の適用可能性について評価された。ヒスタミンH-2受容体 ア
ンタゴニストによる効力試験は相反する結果をもたらした。いくつかの試験では
プラセボと差異がある効果を証明することができなかった。潰瘍様FDもしくは複
合症候としてGERDがある患者がヒスタミンH-2受容体アンタゴニストによる治療
に対してもっとも陽性応答するものと見られた。
【0012】 酸関連消化不良のために普通使用されるプロトンポンプインヒビターが酸分泌
の完全もしくは完全に近い阻害によってある種の患者に有益であるとの仮説が立
てられたが、この仮説を支持する結論となる証拠は報告されていない。
【0013】 FD患者におけるスクラルフェートの効力について評価されたが、やはり結果は
確定されていない。
【0014】 最後に、H.pyloriの根絶が広範囲に考察され、H.pyloriがFDに関係がないとの
全体的な結論となっているので、この根絶はFD患者にはあまり価値がない。
【0015】 このように、酸関連消化不良とは異なって、FDのための現行の治療法には限界
があり、多くのFD患者の治療には有効でない。
【0016】 FDにおける5-HT3受容体アンタゴニストの潜在的な役割が考察されたが、相反
する結果となった。D.Maxtonら、Aliment Pharmacol.Ther.10:595-599(1996)は
、オンダンセトロンによる研究で、機能性消化不良および過敏性腸管症候群の両
方における選択的5-HTアンタゴニストの治療能力の評価が正当化されたとの結論
を得た。これとは反対に、S.Klattら、Digestion 60:147-152(1999)は、別の5-H
TアンタゴニストであるトロピセトロンがFD患者および健常対照者における胃調
節、反射性弛緩もしくは胃過敏に影響しなかったとの結論を得た。
【0017】 F.Zerbibら、Aliment Pharmacol.Ther.8:403-407(1994)は、等圧および等積性
膨張の両方における内蔵知覚スコアに対して、アロセトロンはプラセボと同等の
効果であったことを報告し、5-HT3受容体は健常者において胃拡張の内蔵知覚に
関与しないものと見られると結論づけた。
【0018】 FDの治療のための新しい方法はいまだ望まれている。
【0019】発明の概要 1態様によれば、本発明は有効量のアロセトロンまたは医薬として許容される
その誘導体を投与することを含む、機能性消化不良の治療方法を提供する。
【0020】 別の態様によれば、本発明は有効量のアロセトロンまたは医薬として許容され
るその誘導体を投与することを含む、女性における機能性消化不良の治療方法を
提供する。
【0021】 第3の態様によれば、本発明は有効量のアロセトロンまたは医薬として許容さ
れるその誘導体を投与することを含む、正常胃排出をする被験者における機能性
消化不良の治療方法を提供する。
【0022】 第4の態様によれば、本発明は機能性消化不良治療用医薬の製造における、ア
ロセトロンまたは医薬として許容されるその誘導体の使用を提供する。
【0023】 第5の態様によれば、本発明は女性の機能性消化不良治療用医薬の製造におけ
る、アロセトロンもしくは医薬として許容されるその誘導体の使用を提供する。
【0024】 第6の態様によれば、本発明は正常胃排出をする被験者の機能性消化不良治療
用医薬の製造における、アロセトロンもしくは医薬として許容されるその誘導体
の使用を提供する。
【0025】好ましい実施形態の説明 「医薬として許容される誘導体」とは、アロセトロンの医薬として許容される
塩もしくは溶媒和物であって、受容者に投与したとき、(直接または間接的に)
アロセトロンまたは活性なその代謝物もしくは残留物の1つを供給する能力があ
るものを意味する。医薬として許容される好適なアロセトロンの塩として、無機
もしくは有機酸(例えば塩酸、臭素酸、サルフェート、ホスフェート、ベンゾエ
ート、ナフトエート、ヒドロキシナフトエート、p-トルエンスルホネート、メタ
ンスルホネート、スルファメート、アスコルベート、タルトレート、サリチレー
ト、サシネート、ラクテート、グルタレート、グルタコネート、アセテート、ト
リカルバリレート、シトレート、フマレートおよびマレート)で形成される酸付
加塩、およびその溶媒和物(例えば水和物)が含まれる。
【0026】 本発明の好ましい1実施形態において、アロセトロンをその塩酸塩の形態で使
用する。
【0027】 治療の意味として、それ以外を明確に規定しないかぎり、確認された症候の治
療と予防的処置の両方を含むものと解釈されたい。
【0028】 便宜的には、1種以上の医薬として許容される担体もしくは賦形剤を使用し、
従来の手法でアロセトロンまたは医薬として許容されるその誘導体を製剤する。
こうして、アロセトロンまたは医薬として許容されるその誘導体を例えば経口、
舌下、バッカル、腸管外、経直腸もしくは経鼻投与用に、あるいは(口もしくは
鼻を経由する)吸入もしくはガス注入に好適な剤型または局所投与に好適な剤型
に製剤することができる。
【0029】 経口投与のためには、医薬組成物を、結合剤(例えば事前にゼラチン化したト
ウモロコシ澱粉、ポリビニルピロリドンもしくはヒドロキシプロピルメチルセル
ロース)、充填剤(例えばラクトース、微結晶セルロースもしくはリン酸カルシ
ウム)、潤滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルクもしくはシリカ)、
崩壊剤(例えばジャガイモ澱粉もしくはグリコール酸ナトリウム澱粉)または湿
潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)などの医薬として許容される賦形剤とと
もに通常の手段によって、例えば錠剤またはカプセルの剤型とすることができる
。錠剤を当分野で周知の方法によってコーティングしてもよい。経口投与用の液
状調製品は例えば溶液、シロップまたは懸濁液の形態としてもよく、あるいは使
用前に水もしくはその他の好適なビヒクルとともに組成するための乾燥製品とし
て提供してもよい。こうした液状調製品は懸濁剤(例えばソルビトールシロップ
、メチルセルロースもしくは水素付加食用油脂)、乳化剤(例えばレシチンもし
くはアカシア)、非水性ビヒクル(例えばアーモンド油、油状エステルもしくは
エチルアルコール)および防腐剤(例えばメチルもしくはプロピル-p-ヒドロキ
シ安息香酸もしくはソルビン酸)などの医薬として許容される添加剤とともに通
常の手段によって調製することができる。
【0030】 バッカル投与のためには、組成物を通常の手段で製剤した錠剤もしくはトロー
チの形態とすることができる。
【0031】 腸管外投与のためには、組成物を注射用剤、簡便には静脈内、筋内もしくは皮
下注射用、例えばボーラス注射もしくは連続静脈注入用剤とすることができる。
注射用製剤は場合によって添加した保存剤を含む単位投与剤型、例えばアンプル
に容れるか多数回投与用容器に容れるかしたもの、として提供することができる
【0032】 腸管外投与用の組成物は油性もしくは水性ビヒクル中の懸濁液、溶液もしくは
エマルジョンなどの剤型とすることができ、また懸濁、安定および/または分散
剤などの製剤用剤を含ませてもよい。あるいは、組成物を、使用前に例えば滅菌
したパイロジェンを含まない水もしくは等張生理食塩水などの好適なビヒクルと
ともに組成するように、粉末、結晶もしくは凍結乾燥固体などの乾燥剤型として
もよい。これらを例えば滅菌アンプルもしくはバイアルに容れて提供することが
できる。
【0033】 直腸投与用には、組成物を坐剤もしくは滞留浣腸剤型とすることができる。
【0034】 舌下投与用の錠剤は従来の手法で製剤することができる。経鼻投与用、または
吸入もしくは吹入による投与用には、従来の製剤を利用することができる。
【0035】 局所投与用には、組成物を例えば溶液、懸濁液またはクリームもしくはゲルの
形態で提供されるエマルジョンなどの液状とすることができる。前記の製剤の他
に、組成物をデポ調製品として製剤することもできる。こうした長期作用性製剤
を埋め込み(例えば皮下、経皮もしくは筋内)によるか、または筋内注射によっ
て投与することができる。この場合、例えば組成物を好適なポリマーもしくは疎
水性材料(例えば許容される油中のエマルジョンとして)またはイオン交換樹脂
とともに、あるいはやや難溶性誘導体、例えばやや難溶性塩として製剤すること
ができる。
【0036】 遊離塩基の形態で表現されるアロセトロンの正確な治療上の用量は患者の年令
および症状ならびに治療するFDの性質に応じて決まるものであり、主治医の最終
的裁量によるものであると理解されたい。
【0037】 しかし、一般的にはFDの治療、女性におけるFDの治療および正常胃排出被験者
のFDの治療のための有効投与量は、単位用量あたり0.001〜500 mg、0.01〜100 m
gなど、好ましくは0.05〜50 mg、例えば0.5〜25 mgの範囲内となるはずである。
これを1日に1回投与または分割した投与、例えば1〜4回投与することができる
【0038】 好ましい1実施形態において、FDの治療、女性におけるFDの治療および正常胃
排出被験者のFDの治療のための有効投与量は、単位用量あたりアロセトロン0.01
〜100 mg、0.05〜50 mgなど、好ましくは0.1〜25 mg、例えば0.5、1、2もしくは
4 mgの範囲内となるはずである。これを1日に1回投与または分割した投与、例
えば1〜4回投与することができる。好ましい1実施形態において、アロセトロン
0.5 mg を1日に2回投与する。別の好ましい1実施形態において、アロセトロ
ン 1 mgを1日に2回投与する。別の好ましい1実施形態において、アロセトロン 2 mgを1日に1回投与する。
【0039】 FDの治療におけるアロセトロンの使用は以下の臨床試験によって支持される。 患者 上腹部を中心とする慢性もしくは再発性腹痛もしくは不快感を持つ18才以上の
男性および女性FD外来患者 320名を、12週間の治療を含む研究のために無作為化
した。プラセボBIDによる処置のために81名、アロセトロン0.5 mg BIDのために7
7名、アロセトロン1 mg BIDのために79名、およびアロセトロン2 mg BIDのため
に83名を無作為抽出した。
【0040】 研究参加者には、FDと診断されていた患者および少なくとも6ヵ月間FDに関す
る改変Rome基準を満たす症状があった患者が含まれた。研究参加者を試験フェー
ズの前に2週間スクリーニングし、この研究に参加するために十分重篤な症状が
あることを確認した。この2週間のスクリーニング期間中、U.S.から登録した患
者は胃運動性をキャラクタライズするために90分の胃排出試験を受けた。2週間
の期間の最後に、全研究参加者に食道胃十二指腸内視鏡検査(EGD)を実施して
、器質性疾患を排除し、またスクリーニングの1ヵ月内のH.pyloriの生検を取得
した。
【0041】研究計画 研究は二重盲検およびプラセボ適合法とした。12週間の治療フェーズ中、1日
に2回、アロセトロン0.5 mg、1 mg、2 mg、もしくは適合プラセボのいずれかの
ために適格な被験者を無作為抽出(1:1:1:1の比率)し、その後1週間を追跡
期間とした。4、8および12週目(もしくは最終)の来診時に、検査評価および副
作用を記録した。
【0042】 効力および安全性に関連した尺度を引き出すように、研究を計画した。主要指
標はFD(上腹部)痛もしくは不快感の妥当な軽減とした。副次指標として、1)毎
日の上腹部痛の重篤度評価点の変化、2)無痛日の割合、3)悪心、早期満腹感、鼓
張もしくは膨張、食後膨満感ならびにゲップもしくはおくびの自己評価点の変化
、4)生活の質(QOL)SF-36スコアの変化、5)SCL-90R(登録商標)スコアの変化
、ならびに6)副作用が生じた場合の安全性および耐容性ならびに検査数値の変化
、が含まれる。
【0043】 J.Hardingら、Gastroenterology 112:A745(1997);およびJ.Hardingら、Alime
nt,Pharm.Ther.11:1073-761997に記載された電子タッチトーン電話システムを使
用して、毎日および週間症状データを回収した。
【0044】 5点尺度(0=無;1=非常に軽度;2=軽度;3=中程度;4=重度)を使用して
、1日毎に上腹部痛、悪心および鼓張を査定した。スクリーニング中、この研究
を開始するために、痛みの重篤度は平均1.5を必要とした。治療および追跡フ
ェーズ中、被験者はその前7日間に上腹部痛もしくは不快感の妥当な軽減が得ら
れたかどうかを毎週質問された。被験者は早期満腹感、食後膨満感ならびにゲッ
プもしくはおくびが存在するかどうかを査定するイエスかノーかの質問にも毎日
返答した。
【0045】統計 この研究について、「完全被験者」はこの研究のスクリーニングフェーズ、治
療フェーズおよび1週間の追跡フェーズを完遂したものである。この研究の3つ
のフェーズを完遂しなかった被験者は完了前に中断したものとみなして、入れ替
えなかった。
【0046】 サンプルサイズを有意差水準α=0.05で検定力90%になるように選定した。ア
ロセトロンおよび何らかの用量のアロセトロン間で妥当な軽減を示した患者の比
率に20%の差異を検出するのに必要な1治療グループあたりの被験者の数は、プ
ラセボグループ内で妥当な軽減を示す比率が35%と仮定して、1グループについ
て64だった。およそ10%の脱落率を可能にするように、1治療グループあたり患
者70名の標的サンプルサイズを選定した。
【0047】 全統計分析を0.05水準の両側有意差検定を使用して実施した。連続有意差検定
に基づく操作およびクローズ検定の原理を使用して、実験ワイズ(wise)タイプI
誤差率を0.05有意差水準に制御した。事前に施設を地理的集団にまとめ、これら
の集団によって層別化した適切な統計検定を使用することによって、治療-施設
交互作用を評価した。
【0048】 分析は、欠落データを取り扱うための最直前観察値補完(LOCF)法を使用する
包括解析(ITT)法によった。ITT母集団には治療研究のために無作為抽出する全
被験者が含まれた。主要効力指標は上腹部痛もしくは不快感の妥当な軽減とした
。妥当な軽減の12週間の平均度合は、LOCF手法を使用して、12週間の治療フェー
ズ中の「イエス」の回答数の総和を12で割り、100倍して算出した。治療施設の
地理的集団によって層別化したMantel-Haenszel検定を使用して、1週毎に上腹
部痛もしくは不快感の妥当な軽減があった患者の割合を治療グループ間で比較し
た。
【0049】 効力の副次的尺度として、痛みの重篤度、頻度、ならびに悪心、鼓張/膨張、
ゲップ/おくび、早期満腹感および食後膨満感のFD症状の自己評価点が含まれた
。処置前(2週間のスクリーニング期間)ならびに治療および追跡フェーズの毎
週、無痛日、悪心、鼓張/膨張、早期満腹感、食後膨満感およびゲップ/おくび
がある日の割合を算出した。その上、処置前および同じく1週間隔で、痛み、悪
心および鼓張/膨張の平均重篤度を算出した。各パラメーターについて、地理的
集団によって層別化したWilcoxon順位和検定を使用して、治療グループ内で処置
前からの変化を比較した。
【0050】 主要および副次効力尺度を、性別、年令、人種、ホルモンの使用、H.pylori所
見、FDサブタイプ、および胃排出所見で構成されるサブグループによって総括し
た。
【0051】 上腹部痛もしくは不快感の妥当な軽減を確認し、またその他の効力パラメータ
ーとのその関係を説明するため、治療に関わりなく、Spearman相関係数を使用し
て、上腹部痛もしくは不快感の妥当な軽減と、無痛日、痛みの重篤度、悪心、早
期満腹感、鼓張/膨張、ゲップ/おくび、および食後膨満感の割合との相関を毎
週査定した。Wilcoxon順位和検定を使用して、妥当な軽減応答グループ(イエス
/ノー)をその他の効力パラメーターに対して毎週比較した。
【0052】 集団によって層別化したMantel-Haenszel検定を使用して、上腹部痛もしくは
不快感の妥当な軽減があったと報告した被験者の割合を、治療期間および追跡中
の毎週、治療グループ間でLOCFおよび観察によって比較した。
【0053】性別による痛みおよび不快感の妥当な軽減の週平均 各用量のアロセトロンの実験はプラセボに比較してより大きな妥当な軽減率を
示した。
【0054】胃排出別による妥当な軽減の週平均 正常胃排出被験者および異常胃排出被験者の両方において全用量について改善
が観察された。
【0055】 上腹部痛もしくは不快感の妥当な軽減を確認し、またその他の効力パラメータ
ーとのその関係を説明するため、Spearman相関係数を使用して、上腹部痛もしく
は不快感の妥当な軽減と、その他の効力パラメーター(すなわち無痛日、痛みの
重篤度、悪心、早期満腹感、鼓張/膨張、ゲップ/おくび、ならびに食後膨満感
の割合)との相関を評価した。相関は治療に関わりなく、毎週の査定を使用して
週毎に実施した。その上、Wilcoxon順位和検定を使用して、妥当な軽減応答グル
ープ(イエス/ノー)をその他の効力パラメーターに対して毎週比較した。
【0056】妥当な軽減の相関 妥当な軽減および痛みもしくは不快感がない日に対する性別、年令、人種、ホ
ルモンの使用、H.pylori所見、FDサブタイプ、および胃排出所見の影響を二次分
析として査定した。
【0057】全4種治療グループ内の患者の人口統計的および処置前の特性 副作用 副作用をコード化し、人体器官系によってグループ化した。スクリーニングフ
ェーズ中に発生した副作用と分けて、無作為抽出後に発生した副作用を総括した
。各人体器官系および人体器官総体について、少なくとも1つの副作用を報告し
た被験者の頻度を治療グループによって算出した。その上、少なくとも1つの薬
剤に関連する副作用を報告した被験者の数および重篤な副作用を報告した被験者
の数を治療グループによって総括した。相関カイ二乗検定を使用して、4種の治
療グループを比較した。Fisher直接検定によって一対毎の比較を行なった。
【0058】副作用 総括 この結果は、FD患者、特に女性FD患者において、アロセトロンが腹痛および不
快感を実質的に改善したことを証明している。アロセトロンは女性患者および正
常胃排出患者において、悪心、早期満腹感および食後膨満感も実質的に改善した
【0059】 本研究の結果を根拠として、アロセトロンはFD患者の治療のために有効で十分
容認される治療法である。特に、機能性消化障害の治療のためのアロセトロンの
使用は女性患者において予測しなかった薬効を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成15年3月7日(2003.3.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 マンゲル,アレン,ウェイン アメリカ合衆国 27514 ノース カロラ イナ州,チャペル ヒル,カラード ラン 102 Fターム(参考) 4C065 AA05 AA18 BB04 CC09 DD02 HH09 JJ01 JJ04 KK09 LL01 PP09 4C086 AA01 AA02 CB05 MA01 MA04 NA14 ZA69 ZC42

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効量のアロセトロンまたは医薬として許容されるその誘導
    体を投与することを含む、機能性消化不良の治療方法。
  2. 【請求項2】 アロセトロンがその塩酸塩の形態である、請求項1に記載の
    治療方法。
  3. 【請求項3】 有効量のアロセトロンまたは医薬として許容されるその誘導
    体を投与することを含む、女性における機能性消化不良の治療方法。
  4. 【請求項4】 アロセトロンがその塩酸塩の形態である、請求項3に記載の
    治療方法。
  5. 【請求項5】 有効量のアロセトロンまたは医薬として許容されるその誘導
    体を投与することを含む、正常胃排出をする被験体における機能性消化不良の治
    療方法。
  6. 【請求項6】 アロセトロンがその塩酸塩の形態である、請求項5に記載の
    治療方法。
  7. 【請求項7】 機能性消化不良治療用医薬の製造における、アロセトロンも
    しくは医薬として許容されるその誘導体の使用。
  8. 【請求項8】 女性における機能性消化不良治療用医薬の製造における、ア
    ロセトロンもしくは医薬として許容されるその誘導体の使用。
  9. 【請求項9】 正常胃排出をする被験体における機能性消化不良治療用医薬
    の製造における、アロセトロンもしくは医薬として許容されるその誘導体の使用
  10. 【請求項10】 アロセトロンがその塩酸塩の形態である、請求項7、8も
    しくは9に記載の使用。
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