JP2003532073A - 高温条件下での生体分子の変性剤−フリー電気泳動 - Google Patents

高温条件下での生体分子の変性剤−フリー電気泳動

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JP2003532073A JP2001578942A JP2001578942A JP2003532073A JP 2003532073 A JP2003532073 A JP 2003532073A JP 2001578942 A JP2001578942 A JP 2001578942A JP 2001578942 A JP2001578942 A JP 2001578942A JP 2003532073 A JP2003532073 A JP 2003532073A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、生体化合物、例えば核酸を含むサンプルを分離する方法に関する。本質的に変性剤を含まず、かつアクリルアミドを含む第一コモノマーと少なくとも1種の第二コモノマーとを含む、少なくとも1種のランダムな線状コポリマーを含有するマトリックスを使用して、該核酸を電気泳動にかける。該マトリックスの少なくとも一部の温度は、少なくとも約80℃である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連出願】
本特許出願は、2000年4月25日付けの、米国特許出願第60/199,389号に基づく
優先権を主張するものである。
【0002】
【技術分野】
本発明は、化学的な変性剤を本質的に含まない、分離マトリックス中で、核酸
を配列決定するための方法並びに装置に関するものである。
【0003】
【背景技術】
従来のDNA配列決定用ゲルマトリックスは、典型的に変性剤として、3-9 Mの尿
素、または尿素とホルムアミドとの組み合わせを含む。ゲル中の変性剤の機能は
、電気泳動中のDNA分子の変性を助け、その変性状態を維持し、結果として正確
な塩基の予想(calling)を達成することである。ゲルマトリックスにおける尿素
またはホルムアミドの存在は、DNA配列決定(一本鎖DNAの分離)用の変性ゲル電
気泳動と、二本鎖DNAを分離するための未変性ゲル電気泳動との間の、特有の差
を表している。ゲルマトリックスの変性能力は、一般に該ゲルマトリックス中の
変性剤の濃度に比例する。より高い変性能は、DNA配列決定サンプル中の、一本
鎖DNAの圧縮、自己折り畳み挙動を最小化する。
【0004】 しかし、尿素を使用する場合、その変性能は、尿素の飽和濃度によって制限さ
れ、その飽和濃度は約9 Mである。ホルムアミドを使用する場合にも、限界があ
り、この限界は、マトリックスの制御可能な粘度および分離速度に関するもので
ある。例えば、該マトリックスの粘度は、ゲル中のホルムアミドの割合と共に著
しく高くなり、分離速度は、ホルムアミドの割合が高まるにつれて、減少する。
しばしば、最大濃度の尿素またはホルムアミドを含むゲルは、依然としてGCに富
むDNAサンプルにおける、幾つかの圧縮バンド(compression bands)を解像するの
に十分な変性能を与えない。 不十分な変性能に関わる上記問題を解決するための一般的な方法は、電気泳動
中に、ゲルを典型的には35-70℃に加熱し、またこれに変性剤を添加することで
ある。高温電気泳動と高濃度変性剤との組み合わせは、典型的に難しい圧縮バン
ドを解像するのに十分な変性能をもたらす。
【0005】 しかし、尿素またはホルムアミドを含むマトリックスを使用した、電気泳動に
関する刊行物が幾つか存在する。まず、尿素およびホルムアミドは、DNAの配列
決定のために典型的に使用される、塩基性溶液中で分解する(pH 8.0-8.5)。よ
り高い温度は、このような分解を促進する。この尿素またはホルムアミドの分解
は、該ゲルおよび分離カラムに悪影響を及ぼす。その分解生成物は、アンモニア
、尿酸および蟻酸を含む。これらの生成物は、該マトリックスのイオン濃度およ
びpHを増大する。これらは、また高温度下でマトリックス中に泡を形成する可能
性がある。未被覆のキャピラリーを使用した場合、これら分解生成物は、該ポリ
マーの動的な被覆と、該キャピラリー壁との間の付着アフィニティーを低下する
。これは、電気浸透による流れを発生し、この流れの発生は、結果的に分離効率
を低下する。該キャピラリー壁のポリマー被膜による低い被覆率が、生体分子に
よる、該キャピラリー壁の攻撃および底への吸着を生じ、結果的に分離効率を低
下することから、キャピラリーの耐用寿命も短縮される。
【0006】 これら問題を最小化するために、幾つかの方法を採用することができる:a)
電場強度およびカラム温度を最適化して、該分解生成物を、生成速度と等価なま
たはそれ以上の速度で、該分離カラムから堅実に除去することを可能とすること
、b) 高温度下で、より効率的に、キャピラリー壁上に吸着する、良好な動的被
覆ポリマーを開発すること、c) 該ゲルマトリックスのpH値を、例えばpH 8.3か
らpH 7.6まで減じて、高温における尿素またはホルムアミドの分解速度を減じ、
かつ該キャピラリー壁へのポリマーの吸着効率を高めることである。しかし、こ
れらの方法には、制限がある。
【0007】
【発明の開示】 本発明は、核酸混合物の分離方法に関わり、該方法は、本質的に変性剤を含ま
ないマトリックスを使用して、該生体分子を電気泳動にかける工程を含み、ここ
で該マトリックスは、第一のアクリルアミドコモノマーと、少なくとも1種の第
二のコモノマーを含む、少なくとも1種のランダムな線状コポリマーを含有し、
該ポリマーマトリックスの少なくとも一部の温度が、少なくとも約75℃およびよ
り好ましくは少なくとも約80℃であることを特徴とする。該マトリックスの最大
温度は、該マトリックス内に存在する流体の沸点未満とすべきであるが、好まし
くは、この温度は約95℃未満である。一態様において、該マトリックスは、変性
剤を全く含まない。
【0008】 該コモノマーは、好ましくは該コポリマーに沿ってランダムに分配されている
。少なくとも1種の第二コモノマーは、各々2-24個の炭素原子を持つ、ビニルモ
ノマー、アクリルアミド誘導体モノマー、アクリロイル誘導体モノマー、アクリ
ル酸誘導体モノマー、ポリオキシドモノマー、ポリシランモノマー、ポリエーテ
ルモノマー、誘導体化ポリエチレングリコールモノマー、セルロース化合物のモ
ノマー、またはこれらの混合物からなる群から選択される。 一態様において、該コポリマーは、約1:1なる比の、アクリルアミドと他のコ
モノマーを使用して重合される。この他のコモノマーは、好ましくはN,N-ジメチ
ルアクリルアミドである。該少なくとも1種の第二コモノマーの、該第一コモノ
マーに対する反応性の比は、好ましくは0.3〜2である。
【0009】 もう一つの態様において、該マトリックスは、100〜50,000 Cpなる範囲の粘度
を持つ。該少なくとも1種の線状ランダムコポリマーは、100,000〜5,000,000ダ
ルトンなる範囲の分子量を持つ。好ましい1態様において、該コポリマーは、塩
基性pHを持つバッファーを含む。好ましくは、このバッファーは、約89 mMのト
リス (Tris)、89 mMのホウ酸塩、および2 mMのEDTAを含む。好ましい1態様にお
いて、該バッファーは、少なくとも約8および好ましくは約8〜8.3なる範囲のpH
を有する。 更に別の態様においては、核酸の第二混合物を、少なくとも約75℃、好ましく
は少なくとも約80℃に加熱されている、該マトリックスの少なくとも一部を用い
て、該マトリックス内で電気泳動にかける。この核酸の第二混合物は、初めに電
気泳動された混合物と同一であってもよく、あるいは該第二混合物は、異なるも
のであってもよい。好ましくは、この電気泳動段階を、少なくとも約25回まで繰
り返して、約25種の混合物を、初めに新たなマトリックスを準備すること無しに
、電気泳動にかけることができる。
【0010】 もう一つの態様においては、該マトリックスの冷却部分を、約25℃未満に冷却
する。この冷却部分を、好ましくは該マトリックスの検出ゾーンと、該マトリッ
クスの加熱部分との間に配置して、該冷却部分が、該マトリックスの該加熱部分
から核酸を受け取るようにする。該冷却部分の長さおよび温度は、好ましくは該
加熱部分において変性されたDNAが、検出前に、実質的にリアニーリングされる
ように選択する。 本発明のもう一つの態様は、生体化合物を含む複数の混合物を電気泳動する方
法に関わり、この方法は、本質的に変性剤を含まないマトリックスを用いて、第
一の混合物を電気泳動処理する工程を含み、該第一の混合物は核酸を含み、また
該マトリックスの少なくとも一部の温度は、該核酸を実質的に変性するのに十分
なものである。この第一混合物の電気泳動に際して、該マトリックスの温度は、
好ましくは80〜99℃である。より好ましくは、この温度は80〜90℃、および最も
好ましくは80〜90℃なる範囲にある。該マトリックスの温度は、該マトリックス
内に存在する流体、例えば水を沸騰するには不十分であり、従ってこれが大気圧
条件下での温度の上限を決定する。
【0011】 第二の混合物を、実質的に同一のマトリックスを用いて、電気泳動処理に付す
。この第二の混合物は少なくとも2つの生体化合物の錯体を含む。実質的に同一
のマトリックスとは、例えば同一の支持体を、該支持体中に存在する該マトリッ
クスの約20%を越える量を、初めに交換すること無しに、該第一および第二混合
物両者を電気泳動処理するのに使用することを意味する。好ましくは、約5%未
満の該マトリックスを交換しおよびより好ましくは該マトリックスを全く交換し
ない。好ましい1態様において、該錯体は、核酸-蛋白錯体および蛋白-蛋白錯体
の少なくとも1種を含む。該第一および第二混合物は、何れの順序で電気泳動し
てもよいものと理解すべきである。
【0012】 本発明のもう一つの態様は、少なくとも1種の核酸サンプルを、電気泳動によ
って配列決定するためのシステムに関する。このシステムは、核酸サンプルの電
気泳動による分離を行うことのできる、マトリックスを保持するのに適した、少
なくとも1種の支持体を含む。熱源が、該少なくとも一つの支持体と熱的接触状
態にあり、この熱源は、該少なくとも一つの支持体の少なくとも一部を、少なく
とも約80℃に加熱するように配置されている。該支持体は、好ましくは該熱源と
該支持体によって保持された該マトリックスとの間に、十分な熱的接触を与え、
結果として少なくとも約80℃に加熱されている該支持体が、該マトリックスの一
部を少なくとも約80℃に加熱するようにする。
【0013】 一態様において、該システムは、更に少なくとも一つの支持体の、冷却すべき
部分を冷却するように、適合されかつ配置された冷却デバイスを含み、該冷却部
分は、該支持体の該加熱部分からサンプルを受け取り、また該加熱部分と該キャ
ピラリーの検出ゾーンとの間に設けられている。この冷却デバイスは、好ましく
は該キャピラリーの冷却すべき部分を、約25℃未満の温度に冷却するように形成
されている。 もう一つの態様では、該支持体は、核酸サンプルの電気泳動による分離に適し
たマトリックスを含み、該マトリックスは、本質的に変性剤を含まないものであ
る。
【0014】 本発明のもう一つの態様は、複数の核酸サンプルを電気泳動により分離するた
めのシステムに関わり、このシステムは複数のキャピラリーを含み、各キャピラ
リーは第一の端部を有し、この第一の端部は、マイクロタイタートレーの壁のア
レイに対応する、二次元アレイとして配置されており、該壁各々は、該核酸サン
プルの少なくとも一つを収容するように形成されている。このシステムは、該核
酸サンプル各々を、各第一端部により流体を介して結合(流体結合)する装置を
含み、結果として該核酸サンプルを該キャピラリーに導入する。ウエル内にサン
プルを含む、該キャピラリーの第一端部を介する、サンプルの流体結合は、好ま
しくは十分な量の該サンプルを該キャピラリーに導入し、該サンプル中の該核酸
を電気泳動に付し、これを分離することを可能とし、引き続き該分離された核酸
を検出することを可能とする。 このデバイスは、該複数のキャピラリーと熱的に接触し、かつ該キャピラリー
各々の少なくとも加熱すべき部分を、少なくとも約80℃なる温度に加熱するのに
適した加熱源を含み、また該デバイスは、該加熱部分を少なくとも約80℃に加熱
する、該熱源を動作するのに適したコンピュータ手段を含む。
【0015】 このシステムは、好ましくは該サンプルを照明するための光源および該サンプ
ルにより放出される蛍光を検出するように配置された検出器を含む。 一態様において、本発明のシステムは、更に該キャピラリーの少なくとも幾つ
かの各冷却すべき部分を冷却するように形成され、かつ配置された冷却デバイス
をも含み、該冷却すべき部分は、該キャピラリーの該加熱部分からの核酸を受け
取る。この冷却デバイスは、好ましくは各冷却すべき部分を、約25℃未満の温度
に冷却するのに適している。 もう一つの態様においては、該キャピラリーは、核酸サンプルを電気泳動によ
って分離するのに適したマトリックスを含み、このマトリックスは、本質的に変
性剤を含まないものである。
【0016】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明を、添付図面を参照しつつ、詳細に説明する。 電気泳動用マトリックス 本発明は、生体分子の電気泳動による分離を支持するのに適した媒体中におけ
る、変性剤、例えば尿素またはホルムアミドの存在に関連する、上記諸問題点を
解決する。好ましくは、該媒体は、核酸を少なくとも部分的に変性するのに十分
な温度条件下で、該核酸、例えばDNAの電気泳動による配列決定を支持するのに
適したものである。この媒体は、好ましくは本質的に尿素、ホルムアミドまたは
他の変性剤を含まない、篩別用のマトリックス等のマトリックスである。本明細
書で使用する用語「マトリックス」とは、用語「ゲル」と同義であり、後者は、しば
しば電気泳動分離のために使用される媒体を説明するのに使用する。
【0017】 本発明のマトリックスは、任意の適当な電気泳動フォーマット、例えばスラブ
ゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動またはマイクロチップ電気泳動と共に利用
できる。好ましくは、該マトリックスは、支持体によって支持され、該支持体は
、このマトリックスと共に、サンプルが移動する通路を画成する。適当な支持体
は、例えばスラブゲルを維持するためのプレート、キャピラリー、マイクロチッ
プチャンネルを含む。この支持体は、好ましくは当分野において理解されている
ように、電気浸透流れを最小化するために、被覆もしくは変性される。変性支持
体は、プラスチックまたは他のポリマー等の成型材料であり、それ自体電気浸透
流れを最小化する支持体を包含する。あるいはまた、このマトリックス自体が、
電気浸透流れの量を減じる、「被覆」機能を持つことができる。しかし、本発明は
、電気浸透流れを生じるような、未被覆のまたは未変性の支持体と共に使用する
のに適しているものであることを理解すべきである。
【0018】 「本質的に変性剤を含まない」なる用語は、存在するかもしれない変性剤自体ま
たはその分解生成物が、該マトリックスまたは分離用支持体に悪影響を及ぼさな
いような量で、該変性剤が、該マトリックス中に存在することを意味する。例え
ば、分離用支持体は、典型的には配列決定中に、電気浸透流れを最小化するよう
に変性されもしくは形成される。該変性剤が存在する場合、好ましくは、該変性
剤は、その分離性能を劣化するのに十分な量で電気浸透流れを増大するには、不
十分な量で存在する。より好ましくは、本発明の本質的に変性剤を含まない該マ
トリックスは、尿素、ホルムアミドまたは他の変性剤を全く含まないものである
【0019】 本発明のマトリックスの変性能力は、好ましくは変性剤の存在ではなく、該マ
トリックスの温度に依存するので、同一のマトリックスを、一つのサンプルに対
して変性モードで、かつ引き続き処理されるサンプルに対しては未変性モードで
、作用させることが可能である。この同一のマトリックスを変性および未変性モ
ード間で交代させる、この能力により、連続的に多数のサンプルを分析する速度
が、有利に高められる。というのは、該マトリックスから変性剤を除去し、ある
いは変性剤を該マトリックスに添加するために必要な、時間浪費のキャピラリー
フラッシング工程が不要となり、あるいは該マトリックス自体を交換する必要が
なくなる。例えば、本発明のマトリックスは、DNAの配列決定におけるように、
熱変性を伴うことの無い、二本鎖DNAを含む第一サンプルを分離し、かつ熱変性
を利用して、一本鎖DNA状態にあるDNAを含有する、第二のサンプルを分離するの
に使用できる。
【0020】 本発明のマトリックスは、また変性を伴うDNAの配列決定において使用できる
、同一のマトリックス内で、結合アッセイを行うことをも可能とする。例えば、
DNA-蛋白相互作用に関する電気泳動アッセイまたは蛋白-蛋白相互作用に関する
アッセイでは、該DNA-蛋白または蛋白-蛋白錯体に、電気泳動移動度の差を誘発
するのに十分に高いレベルまで、該マトリックス温度を上げる必要がある。本質
的に変性剤を含まない本発明のマトリックスは、同一のマトリックスが、ある混
合物について結合アッセイを行い、かつ第二混合物中の変性を伴うDNAの配列決
定を行うのに十分に高い温度にて動作することを可能とする。勿論、温度を下げ
ることによって、同一のマトリックスを使用して、変性を伴わない混合物を分離
することも可能である。ここで使用する用語「混合物」とは、存在する化合物を分
離し、配列決定し、もしくはアッセイに付して、その特性を測定すべき該化合物
を含む、サンプルを意味する。アッセイは、定性的および定量的測定両者を含む
。 本発明のマトリックスは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)中に形成される生成
物の定量または品質管理においても使用できる。このPCR生成物は、極めて大き
く変動し、例えば約1000塩基対を越えて変動する可能性がある。本発明のマトリ
ックスを、十分に低い粘度の下で動作させて、大きなPCR生成物の分離を容易に
することができる。
【0021】 変性剤を本質的に含まないことによる、変性能の喪失を補償するために、少な
くとも該マトリックスの加熱すべき部分の温度は、好ましくは配列決定すべきDN
Aの実質的全てを変性するのに十分な値である。該加熱部分は、好ましくは該移
動距離の実質的全てを構成し、該移動距離は、該混合物が該マトリックスに導入
される領域と、該混合物の成分が検出される領域との間の、泳動通路に沿った距
離である。例えば、該マトリックスの該加熱部分は、該泳動距離の少なくとも50
%、好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも85%を構成する。か
くして、電気泳動中、混合物中のDNAは、好ましくは該泳動時間の実質的全体に
渡り、変性状態に維持される。好ましくは、このDNAは、該注入領域から該検出
領域までを泳動するに要する時間の、少なくとも50%に渡り、変性状態に維持さ
れる。 該加熱部分の温度は、少なくとも約75℃および好ましくは80〜99℃なる範囲に
ある。より好ましくは、この温度は、80〜95℃なる範囲、最も好ましくは80〜90
℃なる範囲にある。
【0022】 本発明のマトリックスを構成する該ポリマーは、電気泳動において使用するの
に適した、かつ該DNAの少なくとも一部を変性するのに十分な温度にて動作でき
る、任意のポリマーであり得る。好ましくは、このポリマーは、1:1なる比率の
アクリルアミドとN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)モノマーから形成される
コポリマーである。本発明のマトリックスは、好ましくは約0.2〜約10質量%の
コポリマーを含む。より好ましくは、このポリマーの量は、約1〜6%であり、約
5%が最も好ましい。本発明のポリマーおよび本発明で使用するのに適した他の
ポリマーを製造するのに適した重合技術は、公開番号WO 0042423の、2000年7月2
0日付けで出願された、国際特許出願PCT/US00/00793に記載されている。この特
許の内容全体を本発明の参考とする。
【0023】 好ましい1態様において、該マトリックスは、目的とする線状コポリマーを形
成する、少なくとも1種のランダムコポリマーを含む。このランダムコポリマー
は、好ましくは2種以上のモノマーを含み、異なるモノマー単位が、非-特異的パ
ターンで、該コポリマー鎖に沿って分配されている。好ましくは、該コポリマー
は、他のコポリマーにより架橋されていない。該ランダムコポリマーは、好まし
くは少なくとも2種を越えるコモノマーで構成される。コモノマー間の比は、電
気泳動による分離に対してその特性を最適化するように、連続的に調節できる。
該コモノマー間の比は、該ランダムコポリマーの所定の特性をもたらす任意の比
であり得る。これらコモノマーは、電気泳動分離で使用するためには、実質的に
水溶性である必要がある。典型的に、該ランダムコポリマー鎖にその主な物理化
学的および篩別特性を付与する、基本的なコモノマーがある。好ましくは、この
基本的なコモノマーは、3-24個の炭素原子を含み、飽和または不飽和であり得、
かつ置換または無置換であり得る、アクリルアミドまたはアクリルアミド誘導体
である。適当なアクリルアミド誘導体の例は、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,
N-ジメチルメタクリルアミド、N-エチルメタクリルアミド、N-エチルアクリルア
ミド、N-メチルアクリルアミド、N-メチルメタクリルアミド、およびメタクリル
アミドを含むが、これらに限定されない。該基本的なコモノマーは、市販品とし
て入手でき、あるいはモノマー単位の簡単な誘導体化により得ることができる。
【0024】 該第二のコモノマーは、該コポリマー鎖に組み込むことのできる、その固有の
特性のために選択される。これら固有の特性とは、1以上の、親水性、疎水性、
自己被覆特性、コポリマー鎖骨格の剛性、種々の温度におけるコポリマーの絡み
合い構造の安定性、および電場、耐加水分解性、コポリマー鎖伸張の処理性、ゲ
ルマトリックス粘度、適当な支持基板の表面、例えばキャピラリー管の内側表面
または露出した裸表面上の被服層、に対する該コポリマーのアフィニティー、お
よびキラリティーを含むが、これらに制限されるものではない。該第二コモノマ
ーの好ましい固有の特性は、親水性、疎水性、粘度、および自己被覆特性である
。該第二コモノマーの選択および第一コモノマーに対する第二コモノマーの比の
選択は、目標とする該ランダムコポリマーの予め測定された所定の特性に基づい
て行われる。
【0025】 少なくとも1種の第二コモノマーを、該第一コモノマーと共重合して、ランダ
ムコポリマーを製造することができ、ここで各コモノマー単位は、非-特異的な
順序で該コポリマー鎖に沿って分配され、また該第一コモノマー対該第二コモノ
マーの反応性の比は、約0.3〜約2なる範囲にある。この反応性とは、与えられた
モノマーが、他の型のモノマーの存在下で、成長中のコポリマー鎖に付加される
確率である。このランダムコポリマーの製造は、1種の第二コモノマーと該第一
コモノマーとの共重合に限定されない。2種以上の第二コモノマーを、該ランダ
ムコポリマーの製造において存在させることが可能である。 もう一つの態様において、該1種以上の第二コモノマーは、ビニルモノマー、
アクリルアミド誘導体モノマー、アクリロイル誘導体モノマー、アクリル酸誘導
体モノマーまたはこれらの混合物である。好ましくは、該第二コモノマーは、ビ
ニルモノマー、アクリルアミド誘導体モノマー、アクリロイル誘導体モノマー、
アクリル酸誘導体モノマー、ポリオキシドモノマー、ポリシランモノマー、ポリ
エーテルモノマー、誘導体化ポリエチレングリコールモノマー、セルロース化合
物のモノマー、またはこれらの混合物であり、これらは各々2-24個の炭素原子を
持ち、飽和または不飽和の、かつ置換または無置換のモノマーであり得る。
【0026】 より好ましくは、該第二コモノマーは、少なくとも1種の、メタクリルアミド
、N-アクリロイルモルホリン、N-アリルアクリルアミド、N-アリルメタクリルア
ミド、N-ベンジルアクリルアミド、N-ベンジルメタクリルアミド、N-(イソ-ブ
トキシメチル)アクリルアミド、N-(イソ-ブトキシメチル)メタクリルアミド
、N-(t-ブチル)アクリルアミド、N-(t-ブチル)メタクリルアミド、N-シクロヘキ
シルアクリルアミド、N-シクロヘキシルメタクリルアミド、N,N-ジエチルアクリ
ルアミド、N,N-ジエチルメタクリルアミド、N-[2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル]
アクリルアミド、N-[2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル]メタクリルアミド、N-[3-(
N,N-ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、N-[3-(N,N-ジメチルアミノ)プ
ロピル]メタクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-メチルメタクリル
アミド、N-メチルアクリルアミド、N-エチルアクリルアミド、N-エチルメタクリ
ルアミド、N-フェニルアクリルアミド、N-フェニルメタクリルアミド、N,N-ジフ
ェニルアクリルアミド、N,N-ジフェニルメタクリルアミド、N,N-ドデカメチレン
ビスアクリルアミド、N-ドデシルアクリルアミド、N-ドデシルメタクリルアミド
、N-(2-ヒドロキシプロピル)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシプロピル)メタク
リルアミド、N,N-メチレンビスメタクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド
、N-メチロールメタクリルアミド、N-プロピルアクリルアミド、
【0027】 N-プロピルメタクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、N-イソプロピル
メタクリルアミド、N-ブチルアクリルアミド、N-ブチルメタクリルアミド、N-イ
ソブチルアクリルアミド、N-イソブチルメタクリルアミド、酢酸ビニル、ビニル
酢酸、ビニルベンジルアルコール、ビニルシクロヘキサン、N-ビニルホルムアミ
ド、1-ビニル-2-ピロリジノン、ビニルアセトニトリル、ビニルアクリレート、
ビニル4-t-ブチルベンゾエート、N-ビニルカプロラクタム、ビニルクロトネート
、ビニルシクロペンタン、ビニルデカノエート、ビニルカーボネート、ビニル2-
エチルヘキサノエート、1-ビニルイミダゾール、ビニルメタクリレート、2-ビニ
ルナフタレン、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、ビニルスルホン、エチレ
ングリコールビニルエーテル、1,6-ヘキサンジオールビニルエーテル、N-ビニル
フタルイミド、ビニルピバレート、1-ビニル-2-ピロリドン、ビニルトリフルオ
ロアセテート、4,4'-ビニリデンビス(N,N-ジメチルアニリン)、またはこれらの
混合物を含む。もう一つの態様において、該第二のコモノマーは、アクリルアミ
ドを単独で、またはこれと任意の上記コモノマーとの組み合わせを含むことがで
きる。
【0028】 該ランダムコポリマーは、当業者には周知の方法を使用して、コモノマーを共
重合することによって合成される。コポリマー合成の好ましい方法は、フリーラ
ジカル溶液重合である。当業者には周知の任意のフリーラジカル開始剤を使用す
ることができ、その例はパーオキシ化合物、アゾアルカン、光化学ホモリシス、
ビラジカル、水素化錫、アルキルアミン、および熱を含むが、これらに制限され
ない。好ましくは、該フリーラジカル開始剤は、パーオキシ化合物、アゾアルカ
ンまたはアルキルアミンである。
【0029】 当業者にとって公知の典型的な重合開始剤を、本発明において使用できる。例
えば、これら開始剤は、フリーラジカルを発生し得るものであり得る。適当な重
合開始剤は、熱的および光開始剤両者を含む。適当な熱重合開始剤は、過硫酸ア
ンモニウム/テトラメチルエチレンジアミン、2,2'-アゾビス-(2-アミジノプロパ
ン)塩酸塩、過硫酸カリウム/ジメチルアミノプロピオニトリル、2,2'-アゾビス(
イソブチロニトリル)、4,4'-アゾビス-(4-シアノバレリン酸)、およびベンゾイ
ルパーオキシドを含むが、これらに限定されない。好ましい熱重合開始剤は、過
硫酸アンモニウム/テトラメチルエチレンジアミンおよび2,2'-アゾビス(イソブ
チロニトリル) (AIBN)である。適当な光重合開始剤は、イソプロピルチオキサン
トン、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2'-ジヒド
ロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、およびリボフラビンを包含するが、これら
に制限されない。過硫酸塩と三級アミンとを併用した場合、該過硫酸塩は、好ま
しくは非水性媒体の添加に先立って、添加される。というのは、過硫酸塩は、非
水性の分散媒に対する溶解性よりも、水に対する溶解性が一層高いからである。
より好ましくは、該フリーラジカル開始剤は、N,N,N',N'-テトラメチレン-ジア
ミン(TEMED)、またはAIBNである。
【0030】 本発明のマトリックスは、高い長期保存化学的安定性を持つ。というのは、該
マトリックスは、少なくとも本質的に変性剤およびこれを由来とする有害な分解
生成物を含まないからである。本発明のマトリックスは、また高い熱的安定性を
持ち、また高温にて作用でき、該マトリックス中に変性剤が存在する場合よりも
、変性効率の一層の改善を可能とする。変性剤は、熱的に不安定である可能性が
あり、また該分離支持体およびマトリックスの性能に対して有害な、分解生成物
を生成する。 本質的に変性剤を含まない本発明のマトリックスは、化学的な変性を利用する
マトリックス、例えばホルムアミドよりも低い、同一レベルの変性を達成するの
に必要な粘度を有する。この利点は、少なくとも部分的には、より高いレベルの
加熱によるものであり、これは本発明のマトリックスを使用して得ることができ
る。より低い粘度は、変性剤を使用した場合と比較して、より高い分離速度の達
成を可能とする。
【0031】 また、該本質的に変性剤を含まない本発明のマトリックスを用いることにより
得られる利点は、例えば高いキャピラリーの耐用寿命、より長いシーケンシング
読み取り長さ(sequencing read length)、および以下に記載するフレッドスコア
(phred score)により測定した、予想された塩基(called base)の高い信頼度レベ
ルを含む。例えば、7Mの尿素を含有する、5%の1:1コポリマーマトリックスを、
室温での電気泳動に使用した場合、キャピラリーアレイは、僅かに14回の実験に
耐えるに過ぎない。本発明の本質的に変性剤を含まないマトリックスを含むキャ
ピラリーは、約25回を越える実験に対して耐える。従って、例えば少なくとも25
種のサンプルを、該分離用支持体に新たなマトリックスを供給すること無しに、
順次流すことができる。新たなマトリックスを供給する前に、単一のキャピラリ
ーで得ることのできる実際の稼動数は、例えば被覆の型および動作温度に依存す
る。
【0032】 80℃にて稼動する、本質的に変性剤を含まない、該5%の1:1コポリマーマトリ
ックスは、約20℃にて稼動する、尿素を含有する同一のマトリックスと比較して
、より長いシーケンシング読み取り長さをもつ。これは、80℃にて該マトリック
スを稼動することによって達成される、効果的な変性能の指標である。これは、
更に普遍的M13逆プライマー(universal M13 reverse primer)を用いて、PGEM/U
を配列決定することにより確認される。該プライマーは、市販のDNA配列決定装
置における、コントロールサンプルとして広く利用されている。該変性剤を含ま
ないマトリックスを使用して、80℃にて流される、該PGEM/Uサンプルは、圧縮(c
ompression)の徴候を何等示さず、一方変性マトリックス中に流された同一のサ
ンプルは、圧縮の徴候を示す。
【0033】 該マトリックス中に尿素またはホルムアミドが存在しない場合、このマトリッ
クスは、高温にてより安定である。好ましくは、該マトリックスを、該DNAのリ
アニーリング温度よりも十分に高い温度まで加熱して、読み取り長さ(read leng
th)を改善する、該DNAの二次構造を崩壊させることができる。分離はより高温に
おいて、より迅速であるので、動作電圧を下げて、該読み取り長さを更に延長す
ることが可能である。本発明のマトリックスは、約600塩基対を越える、および
より好ましくは約650塩基対を越える読み取り長さを与える。
【0034】 フレッドスコアとは、予想された塩基の品位または信頼度レベルを測定するた
めの、配列決定集団において広く利用されている標準である。これは、予想され
た塩基の誤差確率の負の対数である。例えば、ある塩基に関する20というフレッ
ドスコアは、この塩基を予想する誤差確率が、1/100または1%であることを意味
する。20というフレッドスコアは、一般的な配列決定設備において使用される、
標準的な除外閾値である。20以上のフレッドスコアを示す塩基のみが、信頼性あ
るものと考えられ、また配列収集工程の下流域において許容できる。以下に示す
ように、本発明は、尿素等の変性剤を含む篩別マトリックスを使用して達成した
、フレッドスコアよりも高いスコアを与える。
【0035】 熱変性を利用する、分離デバイス 図1aは、本発明の熱的配列決定デバイス1の一態様に関する好ましい配置を示
す。サンプルキャピラリー3が、未知のサンプル化合物を電気泳動により分離す
るために準備される。ここで使用する用語「キャピラリー」とは、電気泳動を利用
して、サンプルを分離するように形成され、配置された任意の支持体または構造
体を意味する。従って、ここで使用する用語「キャピラリー」とは、一般にキャピ
ラリーと呼ばれるものだけでなく、微細加工されたチャンネル、および平面構造
、例えばスラブゲル電気泳動法において使用されるものをも意味する。キャピラ
リー3は、好ましくはサンプル容器5と流体接続状態となるように配置され、該容
器は、分析を行うのに十分な体積のサンプルを収容するように形成されている。
適当なサンプル容器の例は、マイクロタイタープレート、ある体積のサンプルに
ついてPCR増幅を行うのに適した構造体、微細加工した電気泳動デバイスの容器
等を含む。あるいはまた、平面構造体を使用する場合、サンプルのアリコートを
、例えばピペット等で該マトリックスに添加することができる。
【0036】 デバイス1は、サンプルを電気泳動により分離するための、適当な電圧および
電流を供給するのに適した電源(図示せず)を備えている。この電源は、好まし
くは該電流または該キャピラリーの抵抗の少なくとも一方を、分離中に追跡する
ことを可能とする。好ましくは、該電流または抵抗に関するデータを、コンピュ
ータデバイス17で受け取って処理し、その結果に基づいて、一定電流または抵抗
を維持するために、電位を変更することが可能である。 サンプルキャピラリー3の温度制御部分7は、ホットプレート9等の熱源と熱的
接触状態となるように配置される。場合によっては、あるいは更に、この外部熱
源は、該キャピラリーの外部に配置された、ワイヤ、フィラメント、または他の
加熱エレメントを含むことができる。該キャピラリーは、好ましくは熱伝導性の
媒体13で包囲されており、結果として該熱源およびキャピラリー間の熱的な接触
が保証される。
【0037】 電気泳動中、該分離媒体自体のオーミック加熱ではなく、寧ろ該外部熱源が、
好ましくは該キャピラリー内の該分離媒体に対する、支配的な熱エネルギー源で
ある。上で論じたように、この熱源は、該分離マトリックスをその適当な作動温
度まで加熱するのに適したものである。この温度は、好ましくは、本質的にまた
は完全に変性剤を含まない、該マトリックス中の流体を沸騰すること無しに、該
マトリックス中のDNAを実質的に変性するのに十分な温度である。例えば、該熱
源は、該マトリックスを、少なくとも約75℃および好ましくは80〜99℃なる範囲
の温度まで加熱するのに適している。より好ましくは、この温度は、80〜95℃お
よび最も好ましくは80〜90℃なる範囲にある。
【0038】 該キャピラリーの温度は、該分離用支持体と熱的に接触している、温度検知デ
バイス、例えば熱電対15により追跡し、該デバイスは、好ましくはデータをコン
ピュータデバイス17に送る。この温度検知デバイスによって測定された温度は、
該分離マトリックスおよび該電気泳動すべきサンプルの温度であると考えられる
。ホットプレート9は、好ましくは該検知デバイス15から受け取った温度データ
に応答して動作する、該コンピュータデバイス17により、自動的に制御される。
かくして、デバイス1は、好ましくは該熱源を動作するのに適した、少なくとも
一つのソフトウエアまたはメモリーを含むコンピュータ手段を含み、該キャピラ
リーを、上記の如く、熱変性された核酸を分離するのに適した温度まで加熱する
。 デバイス1は、また光源、例えば蛍光性染料から蛍光を発生するのに適した波
長を持つ光を放出する、レーザー等を含む。検出器25は、蛍光強度データ、例え
ば核酸の存在を示すピークを含む時間-強度電気泳動図を得るように配置され、
また検出した蛍光強度を、該コンピュータデバイス17に送る。米国特許第6,118,
127号に記載されたもの等の検出装置を、この目的のために使用できる。
【0039】 本発明の何れの態様においても、この未知サンプルの蛍光強度データは、第二
のサンプルの蛍光強度データと同時に得ることができる。ここで、「同時」なる用
語は、該未知のおよび第二のサンプルが、これらサンプルを順次電気泳動するの
に必要な時間の2倍よりも、少なくとも約25%短い、好ましくは約50%短い全時
間で電気泳動されることを意味する。好ましくは、該未知のサンプルは、該サン
プルキャピラリー3内で、キャピラリー電気泳動にかけられ、かつ該第二サンプ
ルは、同時に、第二の異なるキャピラリー19内で、キャピラリー電気泳動にかけ
られる。
【0040】 図1bは、熱変性デバイス40のもう一つの態様を示す図であり、ここで該サンプ
ルキャピラリー3および随意の基準キャピラリー19の、温度制御ゾーン50は、空
気または窒素等のガスと熱的接触状態で配置される。デバイス40は、上記デバイ
ス1の電源と同じ特徴をもつ、電源75を備えている。温度制御ゾーン50は、好ま
しくは該キャピラリーの加熱すべき長さ64に渡り伸びている。該加熱ガスを、該
キャピラリーおよび加熱ジャケット56間の領域に導入するために、少なくとも一
つの入口52が設けられ、また該ガスの排出を可能とするために、少なくとも一つ
の出口58が設けられている。該加熱ジャケット56は、該温度制御ゾーン50を熱的
に絶縁して、このゾーン50からの熱の損失を減じる。
【0041】 該ガスは、例えば抵抗加熱フィラメント60または熱交換器を用いて加熱するこ
とができる。好ましくは、該ガスを該入口に導入し、かつ該出口から排出するた
めの、ファン62または他のデバイスを設ける。他の流体、例えば液体よりも低い
粘度を持つガスの使用は、該キャピラリーの温度をより迅速に変更することを可
能とする。というのは、該ガスの温度は、例えば加熱フィラメントを用いて、よ
り粘度の高い液体の場合よりも、一層迅速に変えることができるからである。し
かし、液体を使用して、該温度制御ゾーンの温度を調節することができる。
【0042】 キャピラリー3および19の、第二の冷却すべき長さ66を有する、冷却ゾーン80
を設けて、該サンプルを該温度制御ゾーン50に通した後に、分離すべき該サンプ
ルの温度を、慎重に減じることができる。ここで、「慎重な冷却」なる用語は、該
キャピラリー、マイクロチップまたはスラブを単に室温に暴露することによって
、該マトリックスを単純に冷却する以外の、何らかの手段の使用を意味する。冷
却ゾーン80の温度は、該温度制御ゾーンに設けたものと類似の配置で、冷却空気
または他の流体もしくは液体を用いて制御することができる。あるいはまた、ペ
ルチェ冷却器を、該キャピラリーのこの部分と熱的接触状態で設けて、該温度を
減じることができる。冷却ゾーン80の温度および長さ66は、好ましくは夫々、該
温度制御ゾーン50内で熱的に変性されたDNAフラグメントを、基準検出ゾーン70
またはサンプル検出ゾーン70'において検出される前に、アニールするのに十分
に低く、および十分に長い。かくして、該冷却ゾーンは、該キャピラリーの加熱
ゾーン50を介して、電気泳動によって移動する化合物を受け取るのに適しており
、またそのように配置される。この温度は、約45℃未満、より好ましくは約30℃
未満および最も好ましくは約20度未満に下げられる。
【0043】
【実施例】
以下、本発明を非限定的な下記の実施例により、更に説明する。 図2aおよび2bは、約20℃にて、1xTBE、7M尿素中で、5%コポリマーマトリック
スを使用して、PGEM/Uサンプルを配列決定した結果を示す。このコポリマーは、
1:1比のアクリルアミドおよびN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)を用いて重
合した。 図2aおよび2bに関する、フレッドスコア対予想された塩基のグラフである、図
3から理解できるように(塩基#25〜塩基#405)、これら予想された塩基は、フ
レッドスコア20という基準を満たす。我々は、20以上のフレッドスコアを持つ塩
基配列部分を、トリム(trim)長さとして定義する。図3に示した例について、こ
のトリム長さは、405 - 25 = 380 である。このトリム長さを、該マトリックス
の性能の測定値として使用する。 図4aおよび4bは、本発明に従って、80℃にて、1xTBE中で5%コポリマーゲルを
使用して、PGEM/Uサンプルを配列決定した結果を示す。尿素は使用しなかった。
該コポリマーは、1:1アクリルアミドおよびDMAモノマーから重合した。図5は
、フレッドスコア対予想された塩基を示す。この例に対するトリム長さは、720
- 34 = 686である。これは、上記の380を超えて改善されている。
【0044】 本発明は、また化学的変性剤を使用した電気泳動よりも、高い分離速度を与え
る。図2aおよび2bに示した、尿素ゲルを室温で使用した例について、500塩基対
が該検出器を通過するのに120分を要する。しかし、図4aおよび4bは、本発明に
従って、80℃にて尿素を含まないゲルを使用した場合、500塩基対が該検出器を
通過するのに68分を要し、また800塩基対が該検出器を通過するのに96分を要す
る。全体としての、莫大な分離速度および適正化された配列決定長さにおける利
益が、該尿素を含まないゲルの、80℃における使用により明らかとなった。 以上、本発明を幾つかの好ましい態様に基づいて説明してきたが、本発明の範
囲が、これらに限定されるものではないことを、心にとめておくべきである。従
って、当業者は、これら好ましい態様の種々の変更を見出すであろうが、これら
は本発明の精神に含まれ、本発明の範囲は上記特許請求の範囲によって規定され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1a】 本発明による、熱変性を利用したデバイスの2つの態様を示す図である。
【図1b】 本発明による、熱変性を利用したデバイスの2つの態様を示す図である。
【図2a】 室温にて、1xTBE、7M 尿素中で、5%コポリマーゲルを使用して、PGEM/Uサンプ
ルを配列決定した結果を示す図である。
【図2b】 室温にて、1xTBE、7M 尿素中で、5%コポリマーゲルを使用して、PGEM/Uサンプ
ルを配列決定した結果を示す図である。
【図3】 図2aおよび2bの分離に関する、フレッドスコア対予想された塩基の関係を示す
グラフである。
【図4a】 本発明に従って、80℃にて、尿素を含まない1xTBE中で、5%コポリマーゲルを
使用して、PGEM/Uサンプルを配列決定した結果を示す図である。
【図4b】 本発明に従って、80℃にて、尿素を含まない1xTBE中で、5%コポリマーゲルを
使用して、PGEM/Uサンプルを配列決定した結果を示す図である。
【図4c】 本発明に従って、80℃にて、尿素を含まない1xTBE中で、5%コポリマーゲルを
使用して、PGEM/Uサンプルを配列決定した結果を示す図である。
【図5】 図4aおよび4bの分離に関する、フレッドスコア対予想された塩基の関係を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/26 325E C12N 15/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 レヴァン ケヴィン ジェイ アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 16803 ステイト カレッジ マーティン ストリート 1400 #3002 (72)発明者 モンロー ハイディ アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 16803 ステイト カレッジ サバーバン アベニュー 177 Fターム(参考) 4B024 AA11 AA19 AA20 CA01 CA11 HA11 HA19 HA20 4B063 QA13 QQ42 QQ52 QS16 QS36 QS39

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸を含む第一のサンプルを分離する方法であって、該方法
    が 変性剤を本質的に含まないマトリックスを調製する工程、 該マトリックスの第一部分を、少なくとも約80℃まで昇温する工程、 該第一部分の温度を、少なくとも約80℃に維持しつつ、該核酸を、該マトリッ
    クスの少なくとも該第一部分を介して電気泳動させる工程、 を含むことを特徴とする、上記方法。
  2. 【請求項2】 該マトリックスの第一部分の温度を、80℃〜90℃なる範囲に
    昇温する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 更に、該マトリックスの第二部分を、慎重に約30℃未満の温
    度まで冷却し、該核酸を、まず該第一部分を泳動させた後に、該第二部分を泳動
    させる工程をも含む、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 該マトリックスの第二部分を、約25℃未満に冷却する、請求
    項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 該マトリックスが変性剤を全く含まない、請求項1記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 更に、該第一のサンプルを電気泳動させた後に、同一のマト
    リックス内で、核酸を含む第二のサンプルを電気泳動処理する、請求項2記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 該マトリックスを交換することなく、全体で少なくとも25個
    の付随的な核酸を含むサンプルを、電気泳動処理に付す、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 該第二のサンプルを電気泳動する、該ポリマーマトリックス
    の少なくとも一部の温度が、少なくとも約80℃である、請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 核酸を含む第一のサンプルを分離する方法であって、該方法
    が、 本質的に変性剤を含まないマトリックスを使用して、該核酸を電気泳動に付す
    工程を含み、該マトリックスが、アクリルアミドの第一コモノマーおよび少なく
    とも1種の第二のコモノマーを含む、少なくとも1種のランダムな線状コポリマー
    を含み、該マトリックスの少なくとも一部の温度が、少なくとも約80℃であるこ
    とを特徴とする、上記方法。
  10. 【請求項10】 該コモノマーが、該コポリマーに沿ってランダムに分配さ
    れており、かつ該少なくとも1種の第二のコモノマーが、各々2-24個の炭素原子
    を持つ、ビニルモノマー、アクリルアミド誘導体モノマー、アクリロイル誘導体
    モノマー、アクリル酸誘導体モノマー、ポリオキシドモノマー、ポリシランモノ
    マー、ポリエーテルモノマー、誘導体化ポリエチレングリコールモノマー、セル
    ロース化合物のモノマー、またはこれらの混合物からなる群から選択される、請
    求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 該少なくとも1種の第二のコモノマーが、N,N-ジメチルア
    クリルアミドモノマーである、請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 該ポリマーが、約1:1なる比率のアクリルアミドとN,N-ジ
    メチルアクリルアミドモノマーとを使用して、重合することにより得たコポリマ
    ーである、請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 核酸を含むサンプルを配列決定する方法であって、 本質的に変性剤を含まないマトリックスを調製する工程、ここで該マトリック
    スは、約1:1なる比率でアクリルアミドとN,N-ジメチルアクリルアミドモノマー
    とを含む、少なくとも1種のランダムな線状コポリマーを含有し、バッファーは
    少なくとも約8のpHを有し、該マトリックスの少なくとも一部の温度が、少なく
    とも約80℃であり、 該核酸を該マトリックスを介して電気泳動させる工程、および 該核酸を検出する前に、該マトリックスの第二の部分を、慎重に約25℃未満に
    冷却する工程を含み、該マトリックスの該第二の部分が、該マトリックスの該加
    熱部分から、核酸を受け取る、 ことを特徴とする、上記方法。
  14. 【請求項14】 生体化合物を含む複数のサンプルを分離する方法であって
    、 本質的に変性剤を含まないマトリックスを調製する工程、 第一のサンプルを、該マトリックスを介して電気泳動させる工程、ここで該第
    一サンプルは核酸を含み、該マトリックスの第一部分の温度は、該核酸を実質的
    に変性するのに十分であり、および 第二サンプルを、別の段階であるが、同一のマトリックスを介して電気泳動さ
    せる工程を含み、該第二サンプルは、少なくとも2種の生体化合物の錯体を含む
    、 ことを特徴とする、上記方法。
  15. 【請求項15】 該温度が、約80℃〜約99℃なる範囲にある、請求項14記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 該温度が、約80℃〜約90℃なる範囲にある、請求項15記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 更に、該マトリックスの第二部分を約30℃未満に、慎重に
    冷却する工程を含み、該第一および第二サンプル各々を、該第一部分を介して泳
    動させた後に、これらサンプルを、該第二部分を介して泳動させる、請求項15記
    載の方法。
  18. 【請求項18】 該マトリックスの第二部分を、約25℃未満の温度に冷却す
    る、請求項15記載の方法。
  19. 【請求項19】 該錯体が、少なくとも1種の核酸-蛋白錯体および蛋白-蛋
    白錯体を含む、請求項15記載の方法。
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