JP2003531904A - ストロノキシド - Google Patents

ストロノキシド

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JP2003531904A
JP2003531904A JP2001580905A JP2001580905A JP2003531904A JP 2003531904 A JP2003531904 A JP 2003531904A JP 2001580905 A JP2001580905 A JP 2001580905A JP 2001580905 A JP2001580905 A JP 2001580905A JP 2003531904 A JP2003531904 A JP 2003531904A
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carbon atoms
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ロサーリオ・ドゥラン
エバ・スゥービア
マリーア・ホータ・オルテーガ
ハビエル・サルバ
ホセ・ルイス・フェルナンデス・プエンテス
ドローレス・ガルスィーア・グラバーロス
サンティアゴ・ナランホ・ロサーノ
Original Assignee
ウニベルスィダッド・デ・カーディス
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、抗腫瘍活性を有する、天然のストロノキシド化合物とその誘導体に関する。典型的な化合物は下記式の化合物とその誘導体である。また本発明はストロノキシド化合物と製薬上許容される担体を含む製薬組成物、ガンに罹患した哺乳類の治療方法であって、罹患した個体に、治療に有効な量のストロノキシド化合物、又はその製薬組成物を投与することを含む方法、腫瘍の治療のための製薬組成物の調製におけるストロノキシド化合物の使用にも関する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ストロノキシドに関し、これにはホヤ類のStolonica socialisから
のストロノキシド(stolonoxide)のマイナーな代謝物とその誘導体が含まれる。
さらに本発明はストロノキシドの細胞毒性に関する。
【0002】
【従来の技術】
海のホヤ類は、海洋化学と生物医療との両方の研究から注目されてきている。
ホヤ類の化学は、ペプチド類又はアルカロイド類のアミノ酸由来の化合物類が主
である。しかしながら、その数は非常に少ないものの、ホヤ類からの非窒素代謝
物も、重要である。Faulkner, D J. Nat. Prod. Rep. 2000, 17, 7-55参照(参
照としてここに取りこまれる)。これらの非窒素代謝物の中で、脂肪酸の生物酸
化に由来する代謝物であるオキシリピン類(oxylipins)は、非常に少ない。Ger
wick, W. H. Lipids 1996, 31, 1215-1231参照。
【0003】 タリファ島(スペイン、カディス) のStolonica socialisから採集された試料
からメチルエステルとして単離された、新規環状ペルオキシドであるストロノキ
シドAが、すでに報告されている。Fontana, A ; Gonzalez, M. C. ; Gavagnin, M. ; Templado, J. ; Cimino, G. Tetrahedron Lett. 2000, 41, 429-4-32参照
【0004】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するための手段】
本発明は、ストロノキシド化合物類の製薬組成物を提供する。また、自然発生
の化合物の誘導体を含む、新規のストロノキシド化合物類も提供する。
【0005】 一の態様において、下記式のストロノキシド化合物又はその誘導体の製薬組成
物を提供する。
【0006】
【化5】
【0007】 化合物は、天然の単離物、又はそれから合成された化合物を含み、腫瘍細胞系
に対して細胞毒性活性を有する。
【0008】 かくして、本発明は、本発明の化合物、又はその製薬組成物の治療に有効な量
を、罹患した個体に投与することを含む、ガンに罹患した、あらゆる哺乳類、特
にヒトの治療方法を提供する。
【0009】 本発明はまた、製薬上許容される担体を含む製薬調製物にも関し、それは活性
成分として本発明の化合物(類)を含む。本発明は、製薬組成物の調製方法にも
及ぶ。化合物のいくつかは、混合物として容易に単離することができ、そのよう
な混合物は組成物として用いることができる。
【0010】 本発明は、治療方法における使用のための本発明の化合物、及びガンの治療の
ための組成物の調製における化合物の使用にも及ぶ。
【0011】 さらに、下記の既知のストロノキシドAのメチルエステル以外の、新規のスト
ロノキシド化合物類又はその誘導体類をも提供する。
【0012】
【化6】
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の好適なストロノキシド類は、下記式のストロノキシドA、B、C、又
はDである。
【0014】
【化7】
【0015】 式中、親ストロノキシド化合物については、RはHである。本発明のストロノ
キシドの誘導体類は、カルボン酸の誘導体化により形成された化合物を含み、し
たがって、Rが水素でない化合物である。
【0016】 本発明の一部を構成する誘導体の例は、以下のものを含む:塩類、特にアルカ
リ金属塩類、例えばナトリウム塩;エステル類、特に、任意に置換された脂肪族
またはアリールエステル類、例えば、C1−C6又は高級アルキルエステル類、シ
クロアルキルエステル類、アルケニルエステル類、アルキニルエステル類、アリ
ールエステル類、例えばフェニルエステル類、アラルキルエステル類、アラルケ
ニルエステル類、アラルキニルエステル類、これはすべて任意に、アルキル、ア
ルコキシ、アルキルチオ、ハロゲン、ハロアルキル、カルボニル、ヒドロキシ、
ヒドロキシアルキル、アリール又はアミノアルキル基により置換されていてもよ
く、アリール基は複素環でもよい;又はアミド類、特に単純アミド類又はN−置
換アミド類。
【0017】 本発明の化合物において好適なハロゲン置換体類は、F、Cl、Br及びIを
含む。
【0018】 アルキル基は、好ましくは、1乃至12の炭素原子、より好ましくは1乃至8
の炭素原子、さらに好ましくは1乃至6の炭素原子、最も好ましくは1、2、3
、又は4の炭素原子を有する。メチル、エチル及び、イソプロピルを含むプロピ
ルは、本発明の化合物において特に好ましいアルキル基である。ここで用いると
き、アルキルなる用語は、別途修飾されていなければ、環状及び非環状の基の両
方を意味するが、環状基は、少なくとも三以上の炭素を含むであろう。
【0019】 本発明の化合物において好適なアルケニル及びアルキニル基は、一以上の不飽
和結合と2乃至12の炭素原子、より好ましくは2乃至8の炭素原子、さらに好
ましくは2乃至6の炭素原子、さらに好ましくは2、3、又は4の炭素原子を有
する。ここで用いられるアルケニル及びアルキニルなる用語は、環状及び非環状
の基の両方を意味するが、直鎖又は分枝状の非環状基が一般的により好ましい。
【0020】 本発明の化合物において好適なアルコキシ基は、一以上の酸素結合と1乃至1
2の炭素原子、より好ましくは1乃至8の炭素原子、さらに好ましくは1乃至6
の炭素原子、最も好ましくは1、2、3、又は4の炭素原子を有する基を含む。
【0021】 本発明の化合物において好適なアルキルチオ基は、一以上のチオエーテル結合
と1乃至12の炭素原子、より好ましくは1乃至8の炭素原子、さらに好ましく
は1乃至6の炭素原子を含む。1、2、3、又は4の炭素原子を有するアルキル
チオ基が特に好ましい。
【0022】 好ましいアミノアルキル基は、一以上の第1、第2、及び/又は第3アミン基
を有する基と、1乃至12の炭素原子、より好ましくは1乃至8の炭素原子、さ
らに好ましくは1乃至6の炭素原子、最も好ましくは1、2、3、又は4の炭素
原子をを含む。第2及び第3アミン基が、一般的に、第1アミン部よりも、より
好ましい。
【0023】 好適なアミド基は、第1、第2又は第3のアミド基を含み、一以上のアルキル
基を有する第2又は第3のアミド基を含む。
【0024】 本発明の化合物において好適な複素環式基は、好ましくは、窒素、酸素、硫黄
原子から選択された、一、ニ、又は三の複素原子を含み、複素原子の基、例えば
、8−クマリニルを含むクマリニル、8−キノリニルを含むキノリニル、ピリジ
ル、ピラジニル、ピリミジル、フリル、ピロリル、チエニル、チアゾリル、オキ
サゾリル、イミダゾリル、インドリル、ベンゾフラニル及びベンゾチアゾール;
及び複素脂環式基、例えばテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピペ
リジニル、モルホリノ、及びピロリンジニル基を含む。
【0025】 本発明の化合物において好適な炭素環状アリール基は、単数又は複数の環状化
合物類を含み、それは、独立及び/又は縮合したアリール基を含む多環式化合物
を含む。典型的な炭素環状アリール基は、1乃至3の独立又は縮合環と6乃至約
18の炭素環原子を含む。特に好ましい炭素環状アルキル基は、フェニルを含み
、置換されたフェニル、例えば2−置換フェニル、3−置換フェニル、2,3−
置換フェニル、2,5−置換フェニル、2,3,5−置換及び2,4,5−置換
フェニルを含み、一以上のフェニル置換基が、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アル
カノイル、スルフィニル、スルホニルなどの電子求引基であるものも含む。また
、1−ナフチル及び2−ナフチルを含むナフチル;ビフェニル;フェナントリル
及びアントラシルも含む。
【0026】 本発明の化合物おいて置換された基とは、一以上の適当な基によって、一以上
の利用可能な位置で置換されることができる特定の部分を意味する。例えば、ハ
ロゲン、例えばフルオロ、クロロ、ブロモ、及びイオジド;シアノ;ヒドロキシ
ル;ニトロ;アジド;アルカノイル、例えばC1−C6のアルカノイル基、例えば
アシルなど;カルボキサミド;1乃至2の炭素原子又は1乃至6の炭素原子、よ
り好ましくは1−3の炭素原子を含むアルキル基を含むアルキル基;一以上の不
飽和結合と2乃至12の炭素又は2乃至6の炭素原子を有する基を含むアルケニ
ル及びアルキニル基;一以上の酸素結合と1乃至12の炭素原子又は1乃至6の
炭素原子を有するアルコキシ基;アリールオキシ、例えばフェノキシ;アルキル
チオ基、一以上のチオエーテル結合と1乃至12の炭素原子又は1乃至6の炭素
原子を有する部を含む;アルキルスルフィニル基、一以上のスルフィニル結合と
1乃至12の炭素原子又は1乃至6の炭素原子を有する部を含む;アルキルスル
フィニル基、一以上のスルホニル結合と1乃至12の炭素原子又は1乃至6の炭
素原子を有する部を含む;アミノアルキル基、例えば一以上のN原子と1乃至1
2の炭素原子又は1乃至6の炭素原子を有する基;6以上の炭素を有する炭素環
状アリール、特にフェニル(例えば置換又は非置換のビフェニル部);及びアラ
ルキル、例えばベンジル。
【0027】 化合物の副鎖は、10−α又は1−βとすることができる。化合物中の△19,2 0 二重結合はシス又はトランスとすることができる。
【0028】 誘導体類の例は、式 (1a), (2a), (3a) 及び (4a), の化合物を含み(添 字"a"は、ナトリウムを示す)、式(1b), (2b), (3b) 及び (4b) の化合物を含む
(添字"b"はメチルエステルを示す)。化合物 2, 2a, 2b, 3a, 及び 4a は、そ
れ自体が好ましい化合物であり、抗腫瘍活性について好適な化合物としては、こ
れらの化合物類及び化合物1, 1a 及び1bが含まれる。本発明の化合物は実質的に
純粋な形態とすることができ、Stolonica socialisからの他の細胞又は物質を含
まないものとすることができる。
【0029】 製薬化合物の例としては、好適な組成又は経口、局所又は非経口投与で、あら
ゆる固体(錠剤、ピル、カプセル、顆粒など)又は液体(溶液、懸濁液又はエマ
ルション)を含み、それらは純粋な化合物又は、あらゆる担体又は他の薬理的に
活性な化合物と組み合わせて含むことができる。これらの組成物は、非経口に投
与するときに滅菌されることが必要かもしれない。
【0030】 化合物(類)の投与は、適用な方法ならいかなるものでもよく、例えば静脈注
入、経口調製物、腹腔及び静脈内投与でもよい。注入時間は24時間までとする
ことが好ましく、より好ましくは2乃至12時間であり、2乃至6時間とするこ
とが最も好ましい。入院しないで行なうための治療を可能にする短い注入時間が
、特に好ましい。しかしながら、注入は12乃至24時間、又は必要であればも
っと長くすることもできる。注入は、2乃至4週間の適当な間隔で行なうことが
できる。本発明の化合物を含む製薬組成物は、持続放出処方物中でリポソーム又
はナノスフェアカプセルにより、又は他の標準的な送達手段により、送達するこ
とができる。
【0031】 化合物の正しい用量は、特定の処方物、適用の態様、及び特定の部位(situs
)、宿主及び治療される腫瘍によって、変わるであろう。年齢、体重、性別、食
事、投与の時間、排出速度、宿主の状態、薬剤の組み合わせ、反応感受性及び疾
患の重篤度などの他の因子が、考慮されるであろう。投与は最大耐量内で連続的
にあるいは周期的に実施することができる。
【0032】 本発明の化合物及び組成物は、組み合わせ治療を提供する他の薬剤と共に用い
ることができる。他の薬剤は、同じ組成物の一部を構成することができ、又は、
同時又は異なる時間に投与するための別個の組成物として提供されることができ
る。
【0033】 他の薬剤の同一性は、特に限定されないが適当な候補は以下のものを含む: a) 抗有糸分裂(antimitotic)作用を有する薬剤、特に 細胞骨格成分をターゲ
ットにするもの、微小管モジュレーター類(microtubule modulators)、例えば
、タキサン剤類(例えば、タキソール、パクリタキセル、タキソテール、ドセタ
キセル)、ポドフィロタキシン類(podophylotoxins)又はビンカアルカロイド類
(ビンクリスチン(vincristine)、ビンブラスチン(vinblastine)) ; b) 代謝拮抗剤、例えば 5-フルオロウラシル、シタラビン(cytarabine)、ゲム
シタビン(gemcitabine)、プリンアナログ類、例えば、ペントスタチン(pento
statin)、メトトレキサート(methotrexate)); c) アルキル化剤、たとえば ナイトロジェンマスタード(nitrogen mustards)
(例えば、シクロフォスファミド(cyclophosphamide)又はイフォスファミド(i
fosphamide)); d) DNAをターゲットにする薬剤、例えばアントラサイクリン(antracycline)剤
、アドリアマイシン(adriamycin)、ドキソルビシン(doxorubicin)、ファル
モルビシン(pharmorubicin)又はエピルビシン(epirubicin); e) トポイソメラーゼをターゲットにする薬剤、例えば エトピシド(etoposide
) ; f) ホルモン類又はホルモンアゴニスト類又はアンタゴニスト類、例えば、エス
トロゲント類(estrogents)、アンチエステロゲン類(antiestrogens)(タモキ
シフェン(tamoxifen)及び関連化合物) 及びアンドロゲン類(androgens)、フ
ルタミド(flutamide)、ロイプロレリン(leuprorelin)、ゴセレリン(gosere
lin)、シプロタロン(cyprotrone)、又はオクトレオチド(octreotide); g) 腫瘍細胞におけるシグナルトランスダクションをターゲットにする薬剤、抗
体誘導体類を含む、例えばヘルセプチン(herceptin); h) アルキル化剤、例えば白金剤 (シスプラチン(cis-platin)、カルボンプラ
チン(carbonplatin)、オキサリプラチン(oxaliplatin)、パラプラチン(par
aplatin)) 又はニトロソウレア類; i) 腫瘍の転移に影響を及ぼす可能性がある薬剤、例えば、マトリックスメタロ
プロタイナーゼインヒビター類(matrix metalloproteinase inhibitors) ; j) 遺伝子治療及びアンチセンス剤; k) 抗体治療薬(therapeutics) ; 1) 海洋起源の他の生物活性化合物、特にジデムニン(didemnin)類、例えばア
プリジン(aplidine)又はエクテイナシジン(ecteinascidins)類、例えば Et-
743 ; m) ステロイドアナログ類, 特に、デオキサメタソン(dexamethasone); n) 抗炎症剤、特にデキサメタソン(dexamethasone); 及び o) 制吐剤(anti-emetic drugs) 特にデキサメタソン(dexamethason)。
【0034】 抗腫瘍アッセイ 細胞培養 細胞は、イーグル(Eagle's)最小必須培地(イーグルバランス塩類、2.0 mM
L-グルタミン,及び非必須アミノ酸を含有し、重炭酸ナトリウム(EMEM/neaa)を含
有しない; 10% ウシ胎児血清(FCS), 10-2 M 重炭酸ナトリウム、及び 0. 1 g/l
ペニシリン-G + 硫酸ストレプトマイシンを添加)において、対数増殖期に保持
した。
【0035】 単純スクリーニング法を行なって、Bergeron ら (1984)によって記載された方
法を改変した形態を用いて、これらの化合物の抗腫瘍活性を測定し、比較した。
用いた腫瘍細胞系は、P-388 (DBA/2 マウスからのリンパ球新生物の懸濁培養)、 A-549 (ヒト肺ガンの単層培養)、 HT-29 (ヒト大腸ガンの単層培養)及びMEL-28
(ヒトメラノーマの単層培養)である。
【0036】 P-388 細胞は、所定の濃度の薬剤を含む MEM 5FCS の1mlのアリコート中に
ウェル当たり1×104の細胞となるように、16mmウェルにシードした。こ
れとは別のセットで、薬剤を含まない培養を、対照培地としてシードして、細胞
が対数増殖期にあることを確認した。すべての測定は2連で行なった。37℃3
日間、10%CO2、98%湿度雰囲気のインキュベーションの後に、およそのIC5 0 を、対照ウェルでの増殖と薬剤を含むウェルでの増殖とを比較することにより
測定した。
【0037】 A-549, HT-29 及び MEL-28 は、所定の濃度の薬剤を含む MEM 5FCS の1ml
のアリコート中にウェル当たり2×104の細胞となるように、16mmウェル
にシードした。これとは別のセットで、薬剤を含まない培養を、対照培地として
シードして、細胞が対数増殖期にあることを確認した。すべての測定は2連で行
なった。37℃3日間、10%CO2、98%湿度雰囲気のインキュベーションの
後に、ウェルを0.1%のクリスタルバイオレットで染色した。およそのIC50
、対照ウェルでの増殖と薬剤を含むウェルでの増殖とを比較することにより測定
した。
【0038】 Raymond J. Bergeron, Paul F. Cavanaugh, Jr., Steven J. Kline. Robert G.
Hughes, Jr.,Gary T. Elliot 及び Carl W. Porter. Antineoplastic 及び anti
herpetic activity of spermidine catecholamide iron chelators. Biochem. B
ioph. Res. Comm. 1984, 121 (3), 848-854.
【0039】 Alan C. Schroeder, Robert G. Hughes, Jr. 及び Alexander Bloch. Effects o
f Acyclic Pyrimidine Nucleoside Analoges. J. Med. Chem. 1981, 24 1078-10
83.
【0040】
【表1】
【0041】
【実施例】
タリファ島(スペイン、カディス)からの、ホヤ類 Stolonica socialisの代謝
物からのバイオアッセイを指標とする単離によって、一連の環状ペルオキシド類
を得た。ストロノキシド A (1) 及び新規 ストロノキシド B (2)の9 : 1 混合物
、それらの対応ナトリウム塩 (1a, 2a)の6:4混合物、及び、それらのナトリ
ウム塩(3a) 及び (4a)として単離された新規ストロノキシド C (3) 及び D (4)
のマイナーな6:4の混合物。それらの構造は、二重結合の位置が異なる成分を
含む天然混合物と、対応メチルエステルの両方について、分光分析法により確立
した。
【0042】 スペインの南岸のホヤ類からの新規代謝物の医用可能性を調べるために行なわ
れた研究プロジェクト( (a) Duran, R. ; Zubia, E. ;Ortega, M J. ; Naranjo
, S. ; Salv , J. Tetrahedron 1999, 55, 13225-1-13232 ; (b) Ortega, M J.
; Zubia, E. ; Oca a, J. M. ; Naranjo, S. ; Salva, J. Tetrahedron accepte
d for publication参照)の一環として、我々は Styelidae 科に属するホヤ類.
Stolonica socialis (Hartmeyer, 1903)から試料を採集した。 S. socialis の
試料は、タリファ島(スペイン、カディス)沖でSCUBAを用いて手で採集し、直ち
に凍結した。
【0043】 凍結材料は、アセトン:メタノール混合物 (1 : 1)で抽出した。溶媒を蒸発さ
せた後、水性の残渣を、Et2Oで抽出し、マウスリンパ腫 P-388の腫瘍細胞系、ヒ
ト肺ガンA-549及びヒト大腸ガンHT-29 (IC50 = 5 μg/mL)に対して細胞毒性の抽
出物を得た。Et2O溶解物質のカラムクロマトグラフィーで、6つの分画を得、そ
の分画Eを上記腫瘍細胞系に対する細胞毒性(IC50=0. 05μg/mL)を指標として
選択した。逆相HPLCを用いたこの分画のさらなる精製によって、ストロノキシド
A (1) 及び ストロノキシド B (2)の9:1混合物、それらのナトリウム塩に相
当するもの (la 及び 2a)の6:4混合物、及びストロノキシド C 及び ストロ
ノキシド D (3 及び 4)のナトリウム塩に相当するものの6:4混合物の、3対
の化合物の単離をすることができた。これらの3対の化合物の個々の成分は、各
々、アッセイしたすべてのHPLC条件で分離できないことが示され、天然成分から
由来することが必要であった。
【0044】 実験の欄 一般 旋光度は、Perkin-Elmer 241旋光計で測定した。 IR 及び UV スペクトルは、
Genesis Series FT IR Mattson 及び Philips PU 8710 分光光度計で各々記録し
た。1H 及び 13C NMRスペクトルは、 各々、CDCl3を溶媒として用いて400 及び
100 MHzでVarian Unity 400分光計で記録した。プロトンのケミカルシフトは、
δ7.26での残余CDCl3 シグナルを参照し、13C NMR スペクトルは、δ77.
0でのCDCl3 の中央ピークを参照した。1H-1H-COSY、LR COSY、HMQC 及び HMBC
は、標準VARIANパルスシークエンスを用いて行なった。 アステリスクの印の付
された帰属を交換することができる。マススペクトルは、VG Autospec分光計で
記録した。カラムクロマトグラフィーは Merck Silica gel 60 (70-230 メッシ
ュ)を用いて行なった。HPLC 分離は、LiChrosorb RP-18 及び LiChrosorb Si 60
カラムを備えた LaChrom-Hitachi 装置で、示差屈折計を用いて行なった。すべ
ての溶媒は、スペクトルグレードであり、又は使用前にガラスから蒸留した。
【0045】 回収、抽出及び単離の方法 1996年5月に、Stoloilica socialis (乾燥重量76 g)の試料を、タリファ
島沖で、SCUBAを用いて、手で採集し、直ちに凍結した。凍結組織を室温にてア
セトン−メタノール(1:1)で抽出した。ろ過溶液を減圧で蒸発させ、水性残
渣をさらに連続的に、Et2O (4 x 450 mL) 及び n-BuOH (3x500 mL)で抽出した。 Et2O抽出物はろ過し濃縮して、5. 7 gの橙色の細胞毒性の油 (5.7 g) を得、こ
れを SIO2 カラムでクロマトグラフィーにかけ、ヘキサンからEt2O へ勾配をか
けた混合物で溶出し、続いてEOAc, CHCl3/MeOH (1 : 1) 及び MeOHで溶出した。
選択した分画を、予備的 LiChrosorb RP-18 カラムでの逆相HPLC分離に供し、Me
OH/H2O(9 : 1)で溶出して、ストロノキシド C 及び D ナトリウム塩 (3 及び 4,
17 mg、0.220%乾燥重量), ストロノキシド A 及び B ナトリウム塩 (1a及び2a,
58 mg、0.076%乾燥重量), ストロノキシド A 及び B (1及び2、80 mg, 0.105%
乾燥重量)を順番に溶出するようにした。最後の精製をHPLCによってMeOH/H2Oの
混合物を用いた逆相モードで行なった。
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】 ストロノキシド A 及び B (1 及び 2) : 非晶質粉末
【NMR1】 C24H38O5の理論値:m/z 406.2719
【0049】 ストロノキシド A 及び Bナトリウム塩 (la 及び 2a) : 非晶質粉末
【NMR2】 C24H38O5の理論値:m/z 406.2719
【0050】 ストロノキシド C 及び D ナトリウム塩 (3a 及び 4a) : 非晶質粉末
【NMR3】 C24H36O4の理論値:m/z 388.2614
【0051】 ストロノキシド A (1) 及び B (2)の混合物のメチル化: 過剰のCH2N2 をストロノキシド A (1) 及び B (2) (22mg)の混合物の Et2O(2m
L)中の溶液に室温で添加した。1時間後、溶媒を減圧下で除去し、粗反応物をHP
LC クロマトグラフィーに供して、ストロノキシド Aメチルエステル (1b、18 mg
) 及び ストロノキシド B メチルエステル (2b、2mg)を得た。
【0052】 混合物1a, 2a, 及び 3, 4のメチル化 これらの混合物のメチル化を、混合物を前もって1N HCIで酸性化した以外は上
記方法と同じ方法を用いて行なった。
【0053】 ストロノキシド Aメチルエステル(1b) : 無色油
【NMR4】 C25H40O5の理論値:m/z 420.2876
【0054】 ストロノキシド B メチルエステル (2b) : 無色油
【NMR5】 C25H40O5の理論値:m/z 420.2876
【0055】 ストロノキシド C 及び D メチルエステル (3a 及び 4a) : 無色油
【NMR6】 C25H40O5の理論値:m/z 420.2876
【0056】
【NMR7】
【0057】
【NMR8】
【0058】 ストロノキシドA(1)及びB(2)の混合物の分光データ、特に、3460 cm-1 及び 1
745 cm-1 でのIR吸収及び、δ175.1での 13C NMR 一重項は、2つのカルボ
ン酸異性体の存在を示唆した。さらに、4つのオレフィンメチンと2つのアリル
メチレンが9:1の相対比で帰属し得るシグナルの13C NMR スペクトルで観察さ
れた重複は、化合物1と2がそれらのオレフィンパターンだけで相違することを
示唆した。この混合物をジアゾメタンで処理するとメチルエステル1b 及び 2bを
得、反復HPLC 分離の後分離することができた。
【0059】 FAB 高解像質量測定は、メジャーなメチルエステル1bが分子式C15405
(不飽和度6)を有することを示唆した。メチルエステル基の存在は、δ3.6
9(s, 3H)1HNMR一重項により、及び、170. 4 (s) 及び 51.9(q)での13C NM
Rシグナルにより確認した。13C NMR スペクトルは、一の一置換及び二の二置換
二重結合が帰属し得るδ138.2 (d), 132.4 (d), 130.8 (d), 124.0 (d), 123.4
(d), 及び 114.7 (t) での6つのオレフィン炭素シグナルを含んでいた。さらに
13C NMRスペクトルでの、δ83.8 (d), 79.9 (d), 78.5 (d), 及び 77.6 (d)
での酸素保持メチン炭素の4つの二重項と、さらなるカルボニル、メチン又は4
級炭素シグナルの非存在は、1b が3つの二重結合と2つの酸素化環を含むC24
酸のメチルエステルであり、残りの不飽和度2とみなされる、酸素を有する4つ
のメチンをもたらすことを示唆した。
【0060】 ストロノキシドA(1)の絶対立体化学は、触媒水素化によるペルオキシド開環に
よって得られたC-3, C-6ジオールへのMosher's法の適用により、3S, 6S, 7S, 10
Rであることを示唆した。二重MTPAエステルから生じる混同させる結果を防
止するため、モノヒドロキシ誘導体にMosher's キラル補助量を使用した。この
研究によって、確実にストロノキシド A (1)について3S, 6S, 7S, 10Rの絶対立
体化学が確認された。
【0061】 1と2の天然の混合物のメチル化により得られる、少量のメチルエステル2b
は、高解像質量測定によって示される分子式C25405の無色油として、単離
した。両異性体1bと2bの1H 及び13C NMR の一般的な検査は、明らかに、そ
れらの構造が非常に一致していて、それらが同じ炭素骨格と機能を有しているこ
とを示した。しかしながら、結合した二置換の二重結合に相当するシグナルにお
いてわずかな差異が観察された。こうして、13C NMR スペクトルは、δ 130.5 (
d), 128.4 (d), 126.1 (d), 及び 133.5 (d) でのオレフィン炭素のシグナルを
示し、それは、 HMQC スペクトルで、δ 5.31 (1H, dt, J= 11.. 0 及び 7.6 Hz
), 5.94 (1H, t, J=11.0 Hz), 6.32 (1H, dd, J= 15.1 及び 11.0 Hz), 及び 5.
65 (1H, dt, J= 15.1 及び 6.7 Hz)でのプロトンシグナルに各々一致していた。
観察されたカップリング定数は、2つの結合二重結合の各々の異なる配置で一貫
していた。δ5.65でのtrans 二重結合プロトンシグナルは、COSY スペクトルに
おいて、δ2.20 (2H, m)でのアリルのメチレンプロトンシグナルと相関しており
、それは、末端二重結合へのメチレンアリルのためのδ 2.17 (2H, m) でのシグ
ナルとカップリングしており、trans二重結合は C-19, C-20に位置していなけれ
ばならない。δ32.2 (t) 及び 27.7 (t)でのアリルのメチレン炭素C-21 及び C-
1 6の13C NMR ケミカルシフトで、C-17, C-18 及び C-19, C-20 二重結合の提案
されたオコメトリ(ocometry)を確認した。それは、メチルエステル2bの構造
であり、したがって、ストロノキシドBについて構造2が提案された。絶対立体
化学2の独立測定なしで、ストロノキシドA(1)について決定された、立体中
心C-3, C-6, C-7, 及び C-10 の同一配置を、生物発生上の見地で推定した。
【0062】 エステル1bと2bの構造決定が、個々の化合物について、ストロノキシドA
(1)及びB(2)の天然混合物のNMRデータの帰属に助けられたことは特記
すべきである。
【0063】 逆相HPLCの注意深い分離が、カルボン酸ナトリウム塩1aと2aの混合物の分
離を可能にした。1Hと13C NMR スペクトルの検査は、それらの構造がストロノ
キシドA(1)とB(2)によく一致していることを明らかに示しているにもかか
わらず、診断の差異を示した。したがって、13C NMR スペクトルにおいて、各々
δ177.1 (s), 41.3 (t) 及び 79.2 (d)にC1、C2メチレン、及びC3ペルオキドメ
チンに帰属する共鳴が、化合物1と2に観察される共鳴に対して、下方にシフト
した。他方で、1HNMRスペクトルにおいて、各々δ2.26 (2H, m) 及び 4.45 (1H,
m)でのメチレンプロトンH-2とメチレンプロトンH-3のシグナルが、1と2で観
察されたものより上方にシフトしていた。これらの結果は、C-1において、カル
ボン酸基でなく、1aと2aにおけるカルボキシラート基の存在により説明すること
ができる。Kalinowski, H. O. ; Berger, S. ; Braun, S. Carbo-13 NMR Spectr
oscoty John Wiley 及びSons, New York, 1988, pp. 198-213参照。 IRスペクト
ルにおける 1579 cm-1での吸収とも一致している。混合物のHCl、続いてジアゾ
メタンでの処理によって、メチルエステル1bと2bを混合物を得、各々1と2
のカルボキシレート塩であることを示した。ネガティブモードのm/z405におけ
る [M-Na]-イオンと、ポジティブモードのm/z429と451の[M+H]+ 及び [M+Na]+ イオンを示した混合物1aと2aのESIMSとして、S.socialis から単離された化合
物1bと2bは、ストロノキシドA(1)とB(2)の対応するカルボン酸ナトリウム塩であ
ると結論付けた。
【0064】 S. socialisの成分の最も極性の高い成分は、それらの相当するナトリウム塩
(3と4)として単離されたストロノキシドCとDのマイナーな6:4混合物であ
った。3と4のIR吸収は1584cm-1であり、カルボン酸塩に特徴的であり、併せて
1Hと13C NMRスペクトルも、ストロノキシドAとBのカルボン酸ナトリウ
ム(1aと2a)の混合物に存在するものと非常に類似するに違いない成分を示唆し
ていた。mlz429でのポジティブモードにおける、EISMSイオン[M+H]+
、分子式C24375Naと一致していた。3と4の混合物のHCl、続いてジ
アゾメタンでの処理は、対応するメチルエステル3bと4bを得たが、残念なが
ら異なる条件でHPLCで分離できなかった。しかしながらメチルエステルの構
造は、混合物の分光分析で推定できた、したがって、高解像質量測定から得られ
た分子式C25375は、メチルエステル3bと4bが、ストロノキシドAとB
メチルエステル(1b,2b)の異性体であることを示した。さらに、1Hと13C N
MRスペクトルの比較は、それらが同じ平面構造を有しており、構造の違いは異
なる立体化学のためでなければならないことを示していた。
【0065】 立体中心C3,C6、C7およびC10の相対立体化学は、下記の通りに確立
した。H3の軸方向を、H−3とH4axシグナルの11.0Hzのカップリング
定数の観察で、及び、H3シグナルとH-4eqとH−5axとのROESYスペク
トルで示された相関により推定した。一方、H−6の軸方向は、H−5axとH−
6シグナルとの10.9Hzのカプリング定数の観察から、及びH−6シグナル
とH−5eqとH−4axシグナルとの間のROESYスペクトルでの観察されたク
ロスピークにより明らかであった。さらに、C−8とC−9でのメチレンプロト
ンのシグナルとの、H−7とH−10シグナルのROESYスペクトルで観察さ
れた相関の分析は、明らかにH−7とH−10が、テトラヒドロフラン環の反対
側に向いていなければならないことを示した。しかしながら、両方の酸素化環の
立体化学関係は、メチルエステル3bと4bのNMR研究により確立できた。こ
の立体化学帰属は、NaOHと、つづいてジアゾニエタンでのメチルエステル3
bと4bの混合物の処理により生じたエポキシド6と7の分離できない混合物の
注意深い研究により推定された。基本的に、6と7の1Hと13CNMRスペクト
ルは、上述のエポキシド5と非常に類似していたが、δ3.79(1H、m)で
のH−6の1HNMRシグナルとδ71.3でのC−6の13CNMR二重項は異
なっていた。これらのケミカルシフトは、エポキシド5に存在する他のthreo配
向によく一致する。Alai, F. Q. ; Liu, X. X. ; McLaughlin, J. L. J. Nat. P
rod. 1999, 62, 504-540.参照。この結果に基づき、ストロノキシドCとDのナト
リウム塩(3aと4aについて)3S*, 6S*, 7R*, 10S*の相対立体化学が提案された
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 エバ・スゥービア スペイン・11510・カーディス・プエル ト・レアール・アパルタード・40・ファク ルタッド・デ・スィエンスィアス・デル・ マール・デパルタメント・デ・キーミカ・ オルガーニカ (72)発明者 マリーア・ホータ・オルテーガ スペイン・11510・カーディス・プエル ト・レアール・アパルタード・40・ファク ルタッド・デ・スィエンスィアス・デル・ マール・デパルタメント・デ・キーミカ・ オルガーニカ (72)発明者 ハビエル・サルバ スペイン・11510・カーディス・プエル ト・レアール・アパルタード・40・ファク ルタッド・デ・スィエンスィアス・デル・ マール・デパルタメント・デ・キーミカ・ オルガーニカ (72)発明者 ホセ・ルイス・フェルナンデス・プエンテ ス スペイン・24004・レオン・カージェ・コ バドンガ・2 (72)発明者 ドローレス・ガルスィーア・グラバーロス スペイン・エ−28760・トレス・カント ス・ポリーゴノ・インドゥストリアル・ デ・トレス・カントス・カージェ・デ・ ラ・カレーラ・3・ファルマ・マール・ソ シエダード・アノニマ (72)発明者 サンティアゴ・ナランホ・ロサーノ スペイン・エ−28760・マドリード・トレ ス・カントス・ポリーゴノ・インドゥスト リアル・デ・トレス・カントス・カージ ェ・デ・ラ・カレーラ・3・ファルマ・マ ール・ソシエダード・アノニマ Fターム(参考) 4C063 AA01 BB01 CC82 DD73 EE01 4C084 AA02 AA17 BA44 CA47 CA59 NA14 ZB262 4C086 AA01 AA02 BA14 GA02 GA16 GA17 MA01 MA04 NA14 ZB26

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストロノキシド化合物と製薬上許容される担体を含む製薬組
    成物。
  2. 【請求項2】 前記ストロノキシド化合物が、下記式: 【化1】 の化合物又はその誘導体である、請求項1記載の製薬組成物。
  3. 【請求項3】 前記ストロノキシド化合物が、下記の各式: 【化2】 (式中RはHである) のストロノキシドA、B、C又はD、又はこれらの化合物の一の誘導体である、
    請求項2記載の製薬組成物。
  4. 【請求項4】 ガンに罹患した哺乳類の治療方法であって、罹患した個体に
    、治療に有効な量のストロノキシド化合物、又はその製薬組成物を投与すること
    を含む方法。
  5. 【請求項5】 腫瘍の治療のための製薬組成物の調製におけるストロノキシ
    ド化合物の使用。
  6. 【請求項6】 式: 【化3】 のストロノキシドAの既知のメチルエステル以外のストロノキシド化合物。
  7. 【請求項7】 前記ストロノキシド化合物が、下記の各式: 【化4】 のストロノキシドA、B、C又はD(親ストロノキシド化合物のRはHである)
    、又はこれらの化合物の一の誘導体(Rは水素でない)である、請求項6記載の
    製薬組成物。
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