JP2003530881A - D−アミノ酸置換を1つ以上有する酵素変異体 - Google Patents

D−アミノ酸置換を1つ以上有する酵素変異体

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JP2003530881A JP2001578627A JP2001578627A JP2003530881A JP 2003530881 A JP2003530881 A JP 2003530881A JP 2001578627 A JP2001578627 A JP 2001578627A JP 2001578627 A JP2001578627 A JP 2001578627A JP 2003530881 A JP2003530881 A JP 2003530881A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、それらの対応する野生型酵素に関連して低下された免疫原性を有する酵素変異体に関する。特に本発明は、改変アミノ酸配列がアミノ酸位置の1つ以上においてD−アミノ酸の1つ以上による置換を含んでなる、野生型アミノ酸配列の改変アミノ酸配列を有する酵素変異体に関する。発明は更に、そのような酵素変異体をコード化する突然変異遺伝子及びそのような酵素変異体を含んでなる洗浄用組成物並びにパーソナルケア組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願との相互参照) 本出願は、2000年4月24日に提出された米国特許仮出願番号第60/1
99,415号の利益を請求する。
【0002】 (発明の技術分野) 本発明は、それらの対応する野生型酵素に関連して低下した免疫原性を有する酵
素変異体、並びにこの変異体を含んでなる組成物、この変異体をコード化するD
NA配列、及びこの変異体を使用する方法に関する。
【0003】 (発明の背景) 酵素は天然に存在するタンパク質の中で最大の種類を構成し、そして様々な反
応の触媒作用を引き起こす。例えば酵素の一種としては、他のタンパク質の加水
分解を触媒するプロテアーゼが挙げられる。この、タンパク質を加水分解する能
力は、天然に存在する及びタンパク質工学によるプロテアーゼを洗浄用組成物、
特に洗濯用途に関連する組成物中に組み入れることにより活用されている。他の
酵素、例えばアミラーゼ及びリパーゼも、デンプン及び脂質の加水分解を包含す
る多くの目的のために様々な洗浄用組成物への組み入れに有用である。 洗浄技術分野において、これらのプロテアーゼの中で最も広く利用されている
ものはセリンプロテアーゼである。これらのセリンプロテアーゼの多くは細菌有
機体により生成されるが、真菌のような他の有機体によって生成されることもあ
る。シーゼン(Seen)等、「スブチラーゼの相同性モデル化とタンパク質工学戦
略、セリンサブチリシン様のプロテアーゼファミリー(Homology Modelling and
Protein Engineering Strategy of Subtilases、the Family of Subtilisin-Li
ke serine Proteases)」、タンパク質工学(Protein Engineering)、第4巻、
7号、719〜737頁(1991年)を参照のこと。
【0004】 これらの酵素全てにおける同様の特性は、不自然な洗浄用組成物環境と関連し
てそれらの自然環境における野生型酵素の有効性と関係する。典型的に自然環境
における有効性は、その不自然な環境には変換されず、酵素をより有用でないも
のにする。例えば熱安定性、pH安定性、酸化安定性及び基質特異性のようなプ
ロテアーゼの特性は、酵素の自然環境以外での利用には必ずしも最適化されない
。 不自然な洗浄環境において酵素の有効性を高めるという目的で、酵素の野生型
アミノ酸配列を変更する幾つかのアプローチが用いられてきた。このようなアプ
ローチとしては、極めて多様な条件下において、例えば熱安定性を高め、酸化安
定性を改善するための酵素の遺伝子的再設計が挙げられる。
【0005】 しかしながら、そのような遺伝子操作による酵素は哺乳類には異質であるため
、それらは潜在的抗原である。抗原として、これらの酵素は哺乳類において免疫
学的及び/又はアレルゲン性の応答(本明細書では簡略的に全体としてアレルゲ
ン性又はアレルギー性応答と記載される)を引き起こす。実際に酵素に対する感
作は、ヒトが定期的に酵素に暴露される環境下で観察される。これらの環境とし
ては製造設備が挙げられ、ここでは従業員が制御されていないダスト又は噴霧注
入法のようなビヒクルを通して酵素に暴露される。噴霧注入法は肺中への酵素の
導入が結果として生じる可能性があり、これは最も危険な反応を引き起こす酵素
暴露の経路である。また酵素感作は市場においても生じる可能性があり、消費者
による酵素含有製品の繰り返し使用はアレルギー性反応を引き起こすであろう。
【0006】 そのうえ、洗濯用途で使用するための更に有効性の高い酵素を継続して調査す
ることでは遺伝子工学は卓越しているが、遺伝子操作による酵素はパーソナルケ
ア組成物及び軽質洗剤においては最小限で利用されている。操作された酵素が、
例えば化粧品、ハンド/ボディーローション及びクリーム、石鹸、ジェル、ボデ
ィーウォッシュ及びシャンプーのような製品に存在しないことに関する第一の理
由は、望ましくないアレルギー性応答を導くヒトの感作に関する前述の問題のた
めである。従って、最小化されたアレルギー性応答の誘発を伴なう操作された酵
素のクレンジング特性を提供するパーソナルケア組成物を提供することは、非常
に有利であろう。
【0007】 酵素のアレルゲン活性を緩和するためのアプローチの1つは、酵素における1
つ以上のエピトープの再設計を介するものである。エピトープは、抗体の結合、
又は主要組織適合性複合タンパク質(MHC)を介するT細胞への被処理抗原の
提示を通して免疫応答を誘起する抗原のアミノ酸領域である。エピトープにおけ
る変化は、その抗原としての有効性に影響を及ぼす可能性がある。ウォルシュ(
Walsh),B.J.及びM.E.H.ホーデン(Howden)、「エピトープ・マッ
ピングの改変に基づいたアレルゲンのIgE結合配列を検出する方法(A Method
for the Detection of IgE Binding Sequences of Allergens Based on a Modi
fication of Epitope Mapping)」、ジャーナル・オブ・イミューノージカル・
メソッド(Journal of Immunological Methods)第121巻、275〜280頁
(1989年)を参照のこと。
【0008】 野生型酵素における1つ以上のアミノ酸残基に対する1つ以上のドッペルゲン
ガー(Doppelganger)−アミノ酸(本明細書では簡略して「D−アミノ酸」と称
する)による置換は、特に置換がエピトープ領域で行われる場合、驚くべきこと
に酵素の有効性を保持しながら低下したアレルゲン性及び/又は免疫応答を示す
酵素変異体を提供することが発見された。参考に、アミノ酸は左旋性(「L−ア
ミノ酸」)及びドッペルゲンガー(「D−アミノ酸」)配座の両方で存在する。
L−アミノ酸は自然及び多くの生物学的システムにおいて天然に存在する。さら
に、天然に存在するポリペプチドはL−アミノ酸を含んでなり、従ってこれはL
−ポリペプチドと称されてよい。D−アミノ酸はそれらのL−アミノ酸対応物の
「鏡像」である。D−ポリペプチド(完全にD−アミノ酸から構成されるポリペ
プチド)は天然に存在しないが、これらのポリペプチドは合成的に製造されて三
次元タンパク質構造を形成してもよい。
【0009】 本発明者は、特に酵素のエピトープ領域における少なくとも1つのD−アミノ
酸の包含は、野生型酵素と関連して酵素をよりアレルゲン性の低いものにすると
いうことを発見した。理論により限定されることを意図せずに、生物学系はD−
アミノ酸を含有するエピロープ領域を適正なエピトープ領域として認識しないで
あろうと考えられている。このように、通常生じるアレルゲン性応答は生じない
。しかしながら面白いことになことに、生物学的機能及び酵素の有効性は保持さ
れている。それ故に、低下されたアレルゲン性応答及び保持された酵素の有効性
を誘発する酵素は、本発明において提供される。 このように本発明は、1つ以上のアミノ酸位置において置換D−アミノ酸によ
る置換を含んでなる、野生型アミノ酸配列の改変アミノ酸配列を有する酵素変異
体に向けられている。従って本酵素は、限定されないが洗濯、皿、硬質面、スキ
ンケア、ヘアケア、美容、口内及びコンタクトレンズ組成物を包含する幾つかの
種類の組成物における使用に好適である。
【0010】 (発明の概要) 本発明は、それらの対応する野生型酵素に関連して低下した免疫原性を有する
酵素変異体に関する。特に本発明は、1つ以上のアミノ酸位置において置換D−
アミノ酸による置換を含んでなる、野生型アミノ酸配列の改変アミノ酸配列を有
する酵素変異体に関する。酵素変異体のアミノ酸の少なくとも1つはL−アミノ
酸である。本発明は更に、そのような変異体をコード化する突然変異遺伝子及び
そのような変異体を含んでなる洗浄用組成物並びにパーソナルケア組成物に関す
る。
【0011】 (発明の詳細な説明) 本発明の必須成分を以下に記載する。本発明の実施形態に有用な種々の任意の
構成成分及び好ましい構成成分に関する非限定的な説明も挙げられる。 本発明は、本明細書に記載された必要な又は任意の構成成分及び/又は限定の
うちのいずれかを含んでなるか、いずれかからなるか、又はいずれかから本質的
になることができる。 パーセント及び比率は全て、他に指示しない限り、質量で計算されている。パ
ーセントは全て、他に指示しない限り、総組成物に基づいて計算されている。 全ての構成成分又は組成物の値は、その構成成分又は組成物の活性値を参照して
おり、限られた不純物、例えば、市販品として入手可能な供給物中に存在してい
る可能性がある残存溶媒又は副生成物は除外されている。
【0012】 全ての特許、特許出願及び出版物を含めて包含する全ての文献は、それらの全
体で本明細書において参照として組み入れられる。 限定はされないが、タンパク質、特に酵素を包含する物質に関する商品名は本
明細書に記述される。本発明者は本明細書において、或る特定の商品名の物質に
限定されるようには意図していない。商品名により引用されているものと同等の
材料(例えば、異なる名称又はカタログ(参照)番号で異なる供給元から得られ
るもの)は、本明細書の組成物において置き換えられてもよく、利用されてもよ
い。 本明細書で使用される場合、略記は、左旋性アミノ酸(「L−アミノ酸」)及
びドッペルゲンガーアミノ酸(「D−アミノ酸」)を包含するアミノ酸を記載す
るために使用されるだろう。表1は本明細書で使用される略記の一覧を提供する
【0013】
【表1】
【0014】 本明細書で使用される場合、変異体は、変異体を特徴付ける置換アミノ酸位置
を参照して命名されてもよい。置換は本明細書では、野生型アミノ酸残基、次い
で位置番号、次いで置換されるべき置換されたアミノ酸残基を提供することによ
って示される。置換アミノ酸残基が特定の位置で許容されるいずれかのD−アミ
ノ酸であってよい場合、記号「D−*」が提供される。変異体を構成する複数の
置換は、記号「+」によって分けられる。例えば、グリシンに対する位置70に
おけるD−バリンの置換は、Gly70D−Val又はG70D−Vのいずれか
で示される。位置70及び72の両方においてD−アミノ酸による置換を有する
変異体の例は、Gly70D−Val+Val72D−Ala又はG70D−V
+V72D−Aとして示されてよい。置換がいずれかのD−アミノ酸による位置
76におけるものである変異体の例は、N76D−*として示される。
【0015】 定義 本明細書で使用される場合、用語「突然変異」は、遺伝子配列及びそのような
遺伝子配列によって生じるアミノ酸配列における変更を指す。突然変異は、野生
型タンパク質配列に対するアミノ酸残基の欠失、置換又は付加であってよい。 本明細書で使用される場合、用語「野生型」は、突然変異を起こしていない有機
体によって生成される酵素を指す。 本明細書で使用される場合、用語「変異体」は、対応する野生型酵素のアミノ
酸配列とは異なるアミノ酸配列を有する酵素を意味する。
【0016】 本発明の酵素変異体 本発明者は、対応する野生型酵素に関連して低下したアレルゲン性応答を示す
ある種の酵素変異体を確認した。野生型酵素における1つ以上のアミノ酸残基に
対する1つ以上のドッペルゲンガーアミノ酸(本明細書において簡略して「D−
アミノ酸」と称される)による置換は、驚くべきことに、特に洗浄及びパーソナ
ルクレンジング環境において酵素の有効性を保持しながらも低下したアレルゲン
性応答を示す酵素変異体を提供することが発見された。このように本発明は、特
に洗浄及びパーソナルケア技術分野において、D−アミノ酸を少なくとも1つ含
有する酵素変異体、この変異体を含んでなる組成物、この変異体をコード化する
DAN配列及びこの変異体を使用する方法を提供する。 参考に、アミノ酸は左旋性(「L−アミノ酸」)及びドッペルゲンガー(「D
−アミノ酸」)配座の両方で存在する。L−アミノ酸は自然及び多くの生物学的
システムにおいて天然に存在する。その上、天然に存在するポリペプチドはL−
アミノ酸を含んでなり、従ってこれはL−ポリペプチドと称されてよい。D−ア
ミノ酸はそれらのL−アミノ酸対応物の「鏡像」である。また、D−ポリペプチ
ド(完全にD−アミノ酸から構成されるポリペプチド)は天然に存在しないが、
これらのポリペプチドは合成的に製造されて三次元タンパク質構造を形成しても
よい。
【0017】 本発明者は、特に酵素のエピトープ領域における少なくとも1つのD−アミノ
酸の包含は、対応する野生型酵素と関連して酵素をよりアレルゲン性の低いもの
にするということを発見した。理論により限定されることを意図せずに、生物学
的システムはD−アミノ酸を含有するエピロープ領域を適正なエピトープ領域と
して認識しないであろうと考えられている。このように、通常生じるアレルゲン
性応答は生じない。しかしながら興奮的なことに、生物学的機能及び酵素の有効
性は保持されている。それ故に、低下されたアレルゲン性応答及び保持された酵
素の有効性を誘発する酵素は、本発明において提供される。本酵素は、限定され
ないが洗濯、皿、硬質面、スキンケア、ヘアケア、美容、口内及びコンタクトレ
ンズ組成物を包含する幾つかの種類の組成物における使用に好適である。
【0018】 このように本発明は、1つの以上アミノ酸位置において置換D−アミノ酸によ
る置換を含んでなる、野生型アミノ酸配列の改変アミノ酸配列を有する酵素変異
体に向けられている。完全にD−アミノ酸から構成される酵素は避けられるべき
であるので、変異体のアミノ酸の少なくとも1つはL−アミノ酸である。好まし
くは、置換の少なくとも1つは野生型アミノ酸配列のエピト−プ領域において生
じる。エピト−プ領域はB−細胞エピト−プ領域及びT−細胞エピト−プ領域を
包含するが、しかしながら少なくとも1つのT−細胞エピト−プ領域においてD
−アミノ酸による置換を導入することが好ましい。
【0019】 好ましくは、本発明による酵素変異体は、プロテアーゼ、セルラーゼ、リパー
ゼ、アミラーゼ、ペルオキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼ、ヘミセルラーゼ
、キシラナーゼ、ホスホリパーゼ(phsopholipase)、エステラーゼ、クチナー
ゼ、ペクチナーゼ、ケラチナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオ
キシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペ
ントサナーゼ、マラナーゼ、b−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニ
ダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、トランスフェラーゼ、イソメラーゼ
、リアーゼ、シンセターゼ及び果実をベースとする酵素から選択される改変野生
型酵素である。より好ましくは、本発明による酵素変異体は、プロテアーゼ、セ
ルラーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、ペルオキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼ
、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、ペクチナーゼ、ケラチナーゼ、レダクターゼ
、オキシダーゼ、b−グルカナーゼ、トランスフェラーゼ、リアーゼ、シンセタ
ーゼ及び果実をベースとする酵素から選択される改変野生型酵素である。更によ
り好ましくは、本発明による酵素変異体は、プロテアーゼ、セルラーゼ、リパー
ゼ、アミラーゼ、ペルオキシダーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、ペクチナ
ーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、b−グルカナーゼ、トランスフェラーゼ及
び果実をベースとする酵素から選択される改変野生型酵素である。最も好ましく
は、本発明による酵素変異体はプロテアーゼである改変野生型酵素である。
【0020】 非限定的な例として、酵素ホスホリパーゼA2は134個のアミノ酸を含有し
、幾つかのT−細胞エピト−プ領域を含有する。これらのエピト−プ領域はアミ
ノ酸位置番号71〜92、101〜118、104〜121及び108〜125
内に存在する。例えば、シュペヒト(Specht)等、「酵素の活性部位の外部に位
置するハチ毒ホスホリパーゼA2のマウス(H−2k)T−細胞エピト−プ(Th
e Murine (H-2k) T-Cell Epitopes of Bee Venom Phospholipase A2 Lie Outs
ide the Active Site of the Enzyme)」、インターナショナル・アーカイブス
・オブ・アレルギー・アンド・イミュノロジー(Int. Arch. Allergy Immunol.
)、第112巻、226〜230頁(1997年)、及びブラッサー(Blaser)
、「アレルゲン添加依存性サイトカイン生成物は特異性IgE及びIgG抗体生
成物を調整する(Allergen Dose Dependent Cytokine Production Regulates Sp
ecific IgE and IgG Antibody Production)」、ニュー・ホリズンズ・イン・ア
レルギー・イミュノテラピー(New Horizons in Allergy Immunotherapy)、2
95頁(1996年)を参照のこと。本発明に従って、これらのエピトープ領域
いずれかの内のD−アミノ酸の1つ以上は、アレルゲン性応答が低下するように
導入されてよい。いずれのD−アミノ酸を使用してもよく、これは好ましくは本
明細書において表1で前述されたような天然に存在するL−アミノ酸の「鏡像」
であるものである。
【0021】 好ましくは酵素はプロテアーゼであり、本発明の変異体はセリンプロテアーゼ
の変異体である。本明細書で使用される場合、用語「セリンプロテアーゼ」は、
サブチリシン類似セリンプロテアーゼの1つ以上に関する配列に対して少なくと
も50%、そして好ましくは80%のアミノ酸配列同一性を有するプロテアーゼ
を意味する。サブチリシン様セリンプロテアーゼ及びその相同体に関連する議論
は、シーゼン(Siezen)等、「スブチラーゼの相同性モデル及びタンパク質工学
戦略、サブチリシン類似セリンプロテアーゼファミリー(Homology Modelling a
nd Protein Engineering Strategy of Subtilases、the Family of Subtilisin
−Like Serine Proteases)」、プロテインエンジニアリング(Protein Enginee
ring)、第4巻、7号、719〜737ページ(1991年)において見い出さ
れるであろう。1つ以上のD−アミノ酸による置換に関して好ましいセリンプロ
テアーゼとしては、サブチリシンBPN’、サブチリシンカールスバーグ、サブ
チリシンDY、サブチリシン309、プロテイナーゼK及びサーミターゼが挙げ
られる。1つ以上のD−アミノ酸による置換に関して、より好ましいセリンプロ
テアーゼとしては、サブチリシンBPN’及びサブチリシン309が挙げられる
。1つ以上のD−アミノ酸による置換に関して、最も好ましいセリンプロテアー
ゼとしてはサブチリシンBPN’が挙げられる。
【0022】 セリンプロテアーゼに存在するエピトープ領域はサブチリシンBPN’の位置
70〜84、103〜126及び217〜252に対応することが発見されてい
る。本発明者は更に、1つ以上のこれらのエピトープ領域内における、置換D−
アミノ酸による1つ以上のアミノ酸置換は、対応する野生型セリンプロテアーゼ
に関連して低下したアレルゲン性応答を誘起する変異体を提供することを発見し
た。セリンプロテアーゼの位置表記に関して、本発明の変異体はサブチリシンB
PN’のものに限定されないが、全てのアミノ酸番号付けはサブチリシンBPN
’に関するアミノ酸配列を参照にし、これはSEQ ID NO:1により表わ
される。サブチリシンBPN’に関するアミノ酸配列は更に、ウェルズ(Wells
),J.A.、E.フェラーリ(Ferrari)、D.J.ヘナー(Henner)、D.
A.エステル(Estell)及びE.Y.チェン(Chen)、ヌクレイック・アシッズ
・リサーチ(Nucleic Acids Research)、II巻、7911〜7925(198
3年)により記載されている。他のエピトープ領域はセリンプロテアーゼにおい
て確認されており、ノボ・ノルディスクA/S(Novo Nordisk A/S)に譲渡され
、1998年6月16日に発行された、レブボルグ(Loevborg)の米国特許第5
,766,898号に記載されたものを包含する。
【0023】 このように、本発明の特に好ましい実施形態は、3つのエピトープ領域の1つ
以上において1つ以上の置換D−アミノ酸による置換を有する酵素変異体であっ
て、セリンプロテアーゼ変異体である酵素変異体に関する。いずれのD−アミノ
酸を使用してもよく、これは好ましくは本明細書において表1で前述されたよう
な天然に存在するL−アミノ酸の「鏡像」であるものである。好ましい変異体は
野生型アミノ酸配列の改変アミノ酸配列を有し、この野生型アミノ酸配列は第1
エピトープ領域、第2エピトープ領域及び第3エピトープ領域を含んでなり、こ
の改変アミノ酸配列は1つ以上のエピトープ領域における1つ以上の位置におい
て置換D−アミノ酸による置換を含んでなり、 (i)置換が第1エピト−プ領域にて生じる場合、置換はサブチリシンBPN
’の位置70〜84に対応する位置の1つ以上で生じ、 (ii)置換が第2エピト−プ領域にて生じる場合、置換はサブチリシンBP
N’の位置103〜126に対応する位置の1つ以上で生じ、そして (iii)置換が第3エピト−プ領域にて生じる場合、置換はサブチリシンB
PN’の位置217〜252に対応する位置の1つ以上で生じる。
【0024】 このように本発明の変異体は、置換D−アミノ酸による置換を含んでなる、野
生型アミノ酸配列の改変アミノ酸配列を有するセリンプロテアーゼの変異体であ
ってよく、この置換はサブチリシンBPN’に対応する位置70、71、72、
73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83及び84
(70〜84)、103、104、105、106、107、108、109、
110、111、112、113、114、115、116、117、118、
119、120、121、122、123、124、125及び126(103
〜126)、並びに217、218、219、220、221、222、223
、224、225、226、227、228、229、230、231、232
、233、234、235、236、237、238、239、240、241
、242、243、244、245、246、247、248、249、250
、251及び252(217〜252)の1つ以上におけるものである。より好
ましくは改変アミノ酸配列は、これらの位置の2つ以上に対する2つ以上のD−
アミノ酸による置換、より好ましくはこれらの位置の3つ以上に対する3つ以上
のD−アミノ酸による置換を含んでなる。これらの位置における置換は、野生型
アミノ酸残基をD−アミノ酸で置き換えることにより形成される。好ましくは、
置換に利用されるアミノ酸は天然に存在するアミノ酸のD−配座であり、従って
野生型アミノ酸残基を表1に与えられたもののようなD−アミノ酸残基で置き換
えることにより形成される。
【0025】 より具体的には変異体は、サブチリシンBPN’の位置70〜84に対応する
位置の1つ以上において置換D−アミノ酸による置換を含んでなる、野生型アミ
ノ酸配列の改変アミノ酸配列を有し、以下の通りである。
【0026】 (a)置換が位置70において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala、
D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、
D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe、
D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Val
から成る群から選択され、 (b)置換が位置71において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala、
D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、
D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、
D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Trp、D−Tyr及びD−Val
、より好ましくはD−Ala、D−Arg、D−Asn、D−Cys、D−Gl
y、D−Phe、D−His、D−Ile、D−Lys、D−Leu、D−Me
t、D−Pro、D−Gln、D−Ser、D−Trp、D−Tyr及びD−V
alから成る群から選択され、 (c)置換が位置72において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala、
D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、
D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、
D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp及びD−Tyr
から成る群から選択され、 (d)置換が位置73において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Arg、
D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly、
D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe、
D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Val
、より好ましくはD−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gl
u、D−Gly、D−Phe、D−His、D−Ile、D−Lys、D−Me
t、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−V
alから成る群から選択され、 (e)置換が位置74において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Arg、
D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly、
D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe、
D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Val
、より好ましくはD−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gl
u、D−Gly、D−Phe、D−His、D−Ile、D−Lys、D−Le
u、D−Met、D−Gln、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Ty
r及びD−Valから成る群から選択され、 (f)置換が位置75において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala、
D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、
D−Gly、D−His、D−Ile、D−Lys、D−Met、D−Phe、
D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Val
、より好ましくはD−Ala、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cy
s、D−Glu、D−Gly、D−Phe、D−His、D−Ile、D−Ly
s、D−Met、D−Gln、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Ty
r及びD−Valから成る群から選択され、 (g)置換が位置76において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala、
D−Arg、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly、
D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe、
D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Val
、より好ましくはD−Ala、D−Arg、D−Cys、D−Ile、D−Le
u、D−Met、D−Gln、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Ty
r及びD−Valから成る群から選択され、 (h)置換が位置77において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala、
D−Arg、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly、
D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe、
D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Val
、より好ましくはD−Ala、D−Arg、D−Cys、D−Glu、D−Gl
y、D−Phe、D−His、D−Ile、D−Lys、D−Leu、D−Me
t、D−Pro、D−Gln、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Ty
r及びD−Valから成る群から選択され、 (i)置換が位置78において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala、
D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、
D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、
D−Phe、D−Pro、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Val
、より好ましくはD−Ala、D−Arg、D−Asn、D−Cys、D−Gl
u、D−Gly、D−Phe、D−His、D−Ile、D−Lys、D−Le
u、D−Met、D−Pro、D−Gln、D−Thr、D−Trp、D−Ty
r及びD−Valから成る群から選択され、 (j)置換が位置79において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala、
D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、
D−Gly、D−His、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe、
D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Val
、より好ましくはD−Ala、D−Arg、D−Asn、D−Cys、D−Gl
y、D−Phe、D−His、D−Lys、D−Leu、D−Met、D−Pr
o、D−Gln、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−V
alから成る群から選択され、 (k)置換が位置80において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala、
D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、
D−Gly、D−His、D−Ile、D−Lys、D−Met、D−Phe、
D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Val
から成る群から選択され、 (l)置換が位置81において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala、
D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、
D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、
D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp及びD−Tyr
から成る群から選択され、 (m)置換が位置82において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala、
D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、
D−Gly、D−His、D−Ile、D−Lys、D−Met、D−Phe、
D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Val
から成る群から選択され、 (n)置換が位置83において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala、
D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、
D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe、
D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Val
から成る群から選択され、そして (o)置換が位置84において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala、
D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、
D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、
D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp及びD−Tyr
から成る群から選択される。
【0027】 更により好ましくは、本発明の変異体はサブチリシンBPN’に対応する位置
73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83(73〜
83)の1つ以上において、更により好ましくはサブチリシンBPN’に対応す
る位置75、76、77、78、79、80、81、82(75〜82)の1つ
以上においてD−アミノ酸を置換することによる置換を含んでなる。
【0028】 変異体は、サブチリシンBPN’の位置103〜126に対応する位置の1つ
以上においてD−アミノ酸を置換することによる置換を含んでなる、野生型アミ
ノ酸配列の改変アミノ酸配列を有してよく、以下の通りである。
【0029】 (a)置換が位置103において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (b)置換が位置104において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp及びD−Va
lから成る群から選択され、 (c)置換が位置105において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Pro、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (d)置換が位置106において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (e)置換が位置107において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (f)置換が位置108において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (g)置換が位置109において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (h)置換が位置110において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (i)置換が位置111において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (j)置換が位置112において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (k)置換が位置113において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (l)置換が位置114において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Arg
、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (m)置換が位置115において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (n)置換が位置116において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Arg
、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (o)置換が位置117において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (p)置換が位置118において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (q)置換が位置119において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (r)置換が位置120において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (s)置換が位置121において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp及びD−Ty
rから成る群から選択され、 (t)置換が位置122において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (u)置換が位置123において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (v)置換が位置124において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (w)置換が位置125において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Pro、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、そして (x)置換が位置126において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択される。
【0030】 変異体は、サブチリシンBPN’の位置217〜252に対応する位置の1つ
以上においてD−アミノ酸を置換することによる置換を含んでなる、野生型アミ
ノ酸配列の改変アミノ酸配列を有してよく、以下の通りである。
【0031】 (a)置換が位置217において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp及びD−Va
lから成る群から選択され、 (b)置換が位置218において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (c)置換が位置219において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (d)置換が位置220において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (e)置換が位置221において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Pro、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (f)置換が位置222において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (g)置換が位置223において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Arg
、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (h)置換が位置224において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (i)置換が位置225において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (j)置換が位置226において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (k)置換が位置227において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp及びD−Ty
rから成る群から選択され、 (l)置換が位置228において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Arg
、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (m)置換が位置229において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (n)置換が位置230において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Arg
、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (o)置換が位置231において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Arg
、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (p)置換が位置232において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Arg
、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gly
、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (q)置換が位置233において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (r)置換が位置234において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (s)置換が位置235において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (t)置換が位置236において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Pro、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (u)置換が位置237において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (v)置換が位置238において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (w)置換が位置239において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (x)置換が位置240において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Met、D−Phe
、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (y)置換が位置241において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (z)置換が位置242において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Ala
、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu
、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met
、D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Trp、D−Tyr及びD−Va
lから成る群から選択され、 (aa)置換が位置243において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Al
a、D−Arg、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gl
y、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Ph
e、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−V
alから成る群から選択され、 (bb)置換が位置244において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Al
a、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Gl
u、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Me
t、D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Trp、D−Tyr及びD−V
alから成る群から選択され、 (cc)置換が位置245において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Al
a、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Glu、D−Gl
y、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Ph
e、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−V
alから成る群から選択され、 (dd)置換が位置246において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Al
a、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Gl
u、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Me
t、D−Phe、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp及びD−T
yrから成る群から選択され、 (ee)置換が位置247において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Al
a、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gl
y、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Ph
e、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−V
alから成る群から選択され、 (ff)置換が位置248において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Al
a、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Gl
u、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Me
t、D−Phe、D−Pro、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−V
alから成る群から選択され、 (gg)置換が位置249において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Al
a、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Gl
u、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Me
t、D−Phe、D−Pro、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−V
alから成る群から選択され、 (hh)置換が位置250において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Al
a、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Gl
u、D−Gly、D−His、D−Ile、D−Lys、D−Met、D−Ph
e、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−V
alから成る群から選択され、 (ii)置換が位置251において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Al
a、D−Arg、D−Asn、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Gl
y、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Ph
e、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−V
alから成る群から選択され、そして (jj)置換が位置252において生じる場合、置換D−アミノ酸はD−Al
a、D−Arg、D−Asp、D−Cys、D−Gln、D−Glu、D−Gl
y、D−His、D−Ile、D−Leu、D−Lys、D−Met、D−Ph
e、D−Pro、D−Ser、D−Thr、D−Trp、D−Tyr及びD−V
alから成る群から選択される。
【0032】 本発明の特に好ましい実施形態において、D−アミノ酸は野生型アミノ酸に対
してサブチリシンBPN’に対応する位置70〜84、より好ましくはサブチリ
シンBPN’に対応する位置73〜83、更により好ましくはサブチリシンBP
N’に対応する位置70及び75〜82、そして最も好ましくはサブチリシンB
PN’に対応する位置75〜82の1つ以上において置換する。本発明の更に特
に好ましい実施形態において、D−アミノ酸は野生型アミノ酸に対してサブチリ
シンBPN’に対応する位置70〜84(第1エピトープ領域)の1つ以上、及
びサブチリシンBPN’に対応する位置103〜126(第2エピトープ領域)
の1つ以上において置換する。本発明の他の特に好ましい実施形態において、D
−アミノ酸は野生型アミノ酸に対してサブチリシンBPN’に対応する位置70
〜84(第1エピトープ領域)の1つ以上、及びサブチリシンBPN’に対応す
る位置217〜252(第3エピトープ領域)の1つ以上において置換する。本
発明の他の好ましい実施形態において、D−アミノ酸は野生型アミノ酸に対して
サブチリシンBPN’に対応する位置70〜84(第1エピトープ領域)の1つ
以上、サブチリシンBPN’に対応する位置103〜126(第2エピトープ領
域)の1つ以上、及びサブチリシンBPN’に対応する位置217〜252(第
3エピトープ領域)の1つ以上において置換する。
【0033】 以下の表2〜3は非限定的な本発明の好ましい変異体を例示しており、この例
示に関してはセリンプロテアーゼが利用されている。具体的に説明されていない
が変異体を形成するために、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回及びそ
れよりさらに多い置換例が作られてもよい。これらの表に関して具体的な置換を
記載するにおいて、野生型アミノ酸残基が最初に与えられ、(サブチリシンBP
N’に対応する)位置番号が2番目に与えられ、そして置換D−アミノ酸が3番
目に与えられる。表2〜3は、2又は3つの置換を有する好ましい変異体を示す
。例えば、表3の第1の例は「VAL 81 D−THR LEU 82 D−
PHE」と読む。この例は変異体Val81D−Thr+Leu82D−Phe
を例示することを意味する。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】 酵素のエピトープ領域の内部又は外部で形成される1つ以上のL−アミノ酸又
はD−アミノ酸、好ましくはL−アミノ酸による1つ以上の追加の置換(「安定
化置換」)が形成されてもよい。そのような安定化置換はD−アミノ酸によるエ
ピトープ領域の置換による酵素を再安定化し、変異体の酵素活性を増加させるで
あろう。そのような安定化置換の多くは当該技術分野で周知である。そのような
安定化突然変異の非限定的な例は(例えばセリンプロテアーゼにおいて)、例え
ば国際公開WO95/10591号(ベーク(Baeck)等、1995年4月20
日公開)、米国特許第4,914,031号(ズコウスキー(Zukowski)等、1
990年4月3日発行)、米国特許第5,470,733号(ブライアン(Brya
n)等、1995年11月28日発行)、米国特許第5,567,601号(ブ
ライアン(Bryan)等、1996年10月22日発行)、国際公開WO89/0
7642号、米国特許第5,707,848号(ブライアン(Bryan)等、19
98年1月13日発行)、(バン・エーケレン(Van Eekelen)等、1989年
8月24日公開)、国際公開WO87/04461号(スタビニスキー(Stabin
sky)等、1987年7月30日公開)、米国特許第4,760,025号(エ
ステル(Estell)等、1988年7月26日発行)、国際公開WO92/113
48号(ブランナー(Branner)等、1992年7月9日公開)、欧州特許第0
,405,901号(キャステルイジン(Casteleijn)等、1991年1月2日
公開)、国際公開WO91/00345号(ブランナー(Branner)等、199
1年1月10日公開)、及び国際公開WO94/10020号(ブロード(Brod
e)等、1995年3月23日公開)に開示されている。
【0040】 セリンプロテアーゼに対する好ましい安定化置換としては、I107V、K2
13R、Y217L、Y217K、N218S、G169A、M50F、Q19
E、P5A、S9A、I31L、E156S、G169A、N212G、S18
8P、T254A、S3C+Q206C、及びQ271Eの1つ以上が挙げられ
る。(全体として)位置番号付けはサブチリシンBPN’に関する。これらの中
でより好ましい安定化突然変異としては、P5A、S9A、I31L、E156
S、G169A、N212G、S188P、T254A、S3C+Q206C、
Q271E、Y217L及びY217Kの1つ以上が挙げられる。セリンプロテ
アーゼに対する最も好ましい安定化突然変異としては、Y217L及びY217
Kが挙げられる。
【0041】 製造方法 本変異体は1つ以上の部位特異的なD−アミノ酸置換を含有する酵素の合成的
作成を通して調製されてよい。そのような方法は当該技術分野において周知であ
り、そのような方法の1つの非限定的な例として枯草菌を使用する方法が以下に
明らかにされる。本変異体を調製する他の方法は通常の技術を有する者には既知
であり、本発明において使用されてよい。
【0042】 鎖長において約50個のアミノ酸が存在するサブチリシンBPN’のセグメン
トを構成するために、標準固相技術を使用する。このセグメントは、プロペプチ
ドリーダー配列のアミノ配列並びにプロテアーゼの最終加工処理形態の配列をま
たがるべきである。対応するL−アミノ酸の位置にD−アミノ酸前駆体を置換す
ることにより、アミノ酸は適当なペプチド配列中に組み入れられる。このペプチ
ドはC末端(タンパク質のC末端セグメントは除く)において反応性脱離基、及
びアミノ末端(タンパク質のN−末端セグメントは除く)において除去可能な保
護基を有するべきである。合成は、ジェネンテク社(Genentech, Inc.)に譲渡
された国際公開WO94/18329号(アブラムセン(Abrahmsen)等)に明
らかにされたものと同様である。改変サブチリシンを使用して適切な順番で合成
ペプチドセグメントを連続的に結合し、リーダーペプチドを包含する全タンパク
質を製造する。タンパク質は折り畳まれて自動触媒的に加工処理されてプロペプ
チドを遊離し、そして活性プロテアーゼを完成させる(例えばシュトラウスバー
グ(Strausberg)等、「タンパク質折り畳み反応の触媒:そのプロペプチドフラ
グメントとのサブチリシンBPN’の相互作用の熱力学的及び動力学的分析(Ca
talysis of a Protein Folding Reaction: Thermodynamic and Kinetic Analysi
s of Subtilisin BPN' Interactions with Its Propeptide Fragment)」、バイ
オケミストリー(Biochemistry)第33巻、8112〜8119頁(1993年
)を参照のこと)。
【0043】 分析方法 双方とも通常の当業者には既知の以下の方法を用いて、酵素活性及びアレルゲ
ン性応答について本変異体を試験してもよい。或は当該技術で周知の他の方法を
使用してもよい。
【0044】 酵素変異体活性 当該技術分野において周知の方法によって本発明の変異体の酵素活性を評価し
てもよい。そのような方法の二種が本明細書において以下、特に酵素がプロテア
ーゼである場合に関して明らかにされる。
【0045】 皮膚薄片活性法 この方法は、パーソナルケア組成物において利用された酵素変異体の有効性を
決定するのに特に有用である。スコッチ(登録商標)#3750Gテープを用い
て、被験者の脚からヒトの皮膚薄片を、テープが薄片で実質的に不透明になるま
で剥ぎ取る。次いで1インチと1インチの四角にテープを切断し、取り除けて置
く。10mm×35mmのペトリ皿にて、2mLの0.75mg/mLの対照酵
素(例えば、サブチリシンBPN’)又は調べられるべき変異体を0.01Mの
リン酸ニ水素カリウム緩衝液(pH5.5)に加える。1mLの2.5%ラウリ
ン酸ナトリウム(pH8.6)をこの溶液に加える。平板振盪器上にて溶液を緩
やかに混合する。緩やかに混合しながら10分間、予め調製した四角のテープを
溶液中に浸す(薄片面を上)。次いで水道水にて15秒間、四角のテープを緩や
かにすすぐ。ステベネル・ブルー染色(3mL、シグマケミカル社(Sigma Chem
ical Co.)(ミズーリ州、セントルイス)から市販品として入手可能)をきれい
なペトリ皿にピペットで載せる。緩やかに混合しながら、すすいだ四角のテープ
を染色液中に3分間置く(薄片面を上)。四角のテープを染色液から出し、30
0mLの蒸留水の2つのビーカーにて、1回のすすぎ当り15秒間すすぐ。四角
のテープを風乾させる。対照酵素から得られた四角のテープと変異体から得られ
た四角のテープとの間の色強度を肉眼又は色度計で比較する。対照酵素の四角テ
ープに比して、低い色強度を示す変異体の四角テープが、より高い活性を有する
変異体であることを示す。
【0046】 染色コラーゲン活性法 この方法は、洗浄用組成物において利用された酵素変異体の有効性を決定する
のに特に有用である。pHを8.6にするために0.01Mの塩化カルシウムを
含有する50mLの0.1Mトリス緩衝液(トリス−ヒドロキシメチル−アミノ
メタン)及び0.5gのアゾコール(アゾ染料を含浸したコラーゲン、シグマケ
ミカル社(ミズーリ州、セントルイス)から市販品として入手可能)を混合する
。平板振とう器で緩やかに混合しながら25℃にてこの混合物をインキュベート
する。0.2ミクロンのシリンジ型フィルターで2mLの混合物をろ過し、分光
光度計の520nm〜0にて混合物の吸収を読み取る。1mLの対照酵素(例え
ば、サブチリシンBPN’)又は調べられるべき変異体を、残りの48mLのト
リス/アゾコール混合物に加える。2分ごとに10分間、対照/変異体を含有す
る2mLの溶液を0.2ミクロンのシリンジ型フィルターでろ過する。各ろ過さ
れた試料について、520nmでの吸収を即座に読み取る。結果を時間に対して
プロットする。対照及び試験変異体の傾きが、試料の相対的活性を示す。傾きが
高ければ高い活性を示す。試験変異体の活性(傾き)を対照活性(傾き)のパー
セントとして表してもよい。
【0047】 免疫原性に関するマウスの鼻内試験 公知の方法又は本明細書の以下で示すアレルゲン性に関するマウスの鼻内試験
を用いて、本発明の酵素のアレルゲン性の可能性を決定してもよい。この試験は
「マウスにおけるサブチリシン・カールスバーグ(アルカラーゼ)に対する特異
的抗体反応:鼻内暴露モデルの開発(Specific Antibody Responses to Subtili
sin Carlsberg(Alcalase)in Mice: Development of an Intranasal Exposure
Model)」(ロビンソン(Robinson)等、ファンデメンタル・アンド・アプライ
ド・トキシコロジー(Fundamental and Applied Toxicology)第34巻、15〜
24ページ(1996年))及び「界面活性酵素に対するアレルギーの可能性を
測定するためのマウス鼻内試験(MINT)の使用:モルモットの胸腔内試験と
の比較(Use of the Mouse Intranasal Test (MINT) to Determine the Aller
genic Potency of Detergent Enzymes: Comparison to the Guinea Pig Intrat
racheal(GPIT)Test)」(ロビンソン(Robinson)ら、トキシコロジカル・サ
イエンス(Toxicological Science)第43巻、39〜46ページ(1998年
))で記載されたアッセイに類似しており、双方のアッセイとも本明細書で以下
に述べる試験に代えて利用されてもよい。
【0048】 体重約18〜約20グラムのメスBDF1マウス(MI、ポーテージ、チャー
ルズリバーラボラトリーズ)を試験に利用する。投与の1週間前にマウスを検疫
する。湿度(30〜70%)、温度(67〜77°F)及び12時間の明暗サイ
クルを制御した飼育室で木製チップを入れたケージにてマウスを飼育する。マウ
スにはプリナ(登録商標)マウス用餌(インディアナ州、リッチモンド、プリナ
ミル)及び水を自由摂取させる。
【0049】 試験される酵素は5体のマウスに投与される。投与に先だって、ケタセット(
88.8mg/kg)及びロンプン(6.67mg/kg)の混合物を腹腔内注
射(i.p.)することによりマウスを麻酔させる。麻酔した動物を手のひらで
保持し、裏返して、緩衝液(0.01MのKH2PO4、pH5.5)中の5mL
の酵素を鼻内に投与する。各群は同一投与量を与えられるが、種々の投与量を試
してもよい。投与溶液は、各鼻孔の外に穏かに置きマウスに(自発的に)吸入さ
せる。3、10、17、及び24日目に投与を繰り返す。 29日目に血清試料を採取する。全体的及び抗原特異的抗体は、以下に記載さ
れる通り、ELISA方法論を使用して測定される。
【0050】 全IgEの測定 抗マウスIgE抗体(ファーミンゲン(Pharmingen))により96穴マイクロ
タイタープレートをコーティングする。PBSにおけるBSAによるブロック後
、マウス血清の希釈液を穴においてインキュベートする。洗浄後、ビオチン化抗
一マウスIgEを使用してストレフタビジン抱合により血清IgEを捕捉する。
硫酸により失活されたテトラメチルベンジジン及び過酸化水素による酵素の発現
を用いる。プレートを450nmにて読み取る。適切な希釈液のOD450値を
、マウスIgE標準により作成された標準曲線と比較してIgEの濃度を決定す
る。
【0051】 抗原特異的IgEの測定 抗マウスIgE抗体(ファーミンゲン(Pharmingen))で96穴マイクロタイ
タープレートをコーティングする。PBSにおけるBSAによるブロック後、マ
ウス血清の希釈液を穴においてインキュベートする。洗浄後、モノビオチン化抗
原を使用して、セイヨウワサビペルオキシダーゼとのストレプタビジン抱合によ
り血清酵素特異的IgEを捕捉する。硫酸により失活されたテトラメチルベンジ
ジン及び過酸化水素による酵素の発現を用いる。プレートを450nmにて読み
取る。適切な希釈液のOD450値を互いに比較して抗原特異的IgEの相対量
を決定する。
【0052】 T−細胞増殖アッセイ 以下に記載されるアッセイのようなT−細胞増殖アッセイを使用して、本発明
の変異体のアルゲン性の可能性を決定してよい。このアッセイは、バンギー・プ
ア・ファード(Bungy Poor Fard)等、「生体外及び生体内重複ペプチドを使用
して定義されたライ麦草ライグラスホソムギ(Lol PI)の主要フラクショ
ンのT細胞エピト−プ(T Cell Epitopes of the Major Fraction of Rye Grass
Lolium perenne (Lol p I) Defined Using Overlapping Peptides in vitro
and in vivo)」、クリニカル・エクスペリメンタル・イミュノロジー(Clinica
l Experimental Immunology)第94巻、111〜116頁(1993年)に開
示されたアッセイの、サブチリシンBPN’を使用した例証目的のための変法で
ある。
【0053】 サブチリシンBPN’にアレルギー性の被験者(プリック試験陽性)及び対照
被験者(プリック試験陰性)の血液をこのアッセイで使用する。それぞれの被験
者からの血液(〜60mL)を採取し、フィコール−ヒパーク(ficoll-hypaque
)(ファーマシア(Pharmacia)(ニュージャージー州、ピスケートウェイ)か
ら入手可能)を使用して単核細胞を採取する。この細胞をRPMI1640(ギ
ブコ(Gibco)(ニューヨーク州、グランドアイランド)から入手可能)におい
て2回洗浄し、次いで10%ヒトAB血清、2mM L−グルタミン及び25m
g/mLゲンタミシン(ギブコから入手可能)により補足された完全媒質RPM
Iにおいて再懸濁する。U底96穴マイクロタイタープレートにおいて、0.2
mLの完全媒質において2×105細胞/穴の濃度で細胞を培養する。試験され
る潜在的抗原(陽性対照として不活性化されたBPN’又は本発明の変異体のい
ずれか)は、約40mg/mLの最終濃度まで添加される。培養物は37℃で5
%CO2においてインキュベートされる。5日後、1mCi/穴のメチル−3H−
チミジンを添加し、18時間後に細胞を採取する。細胞による3H−チミジン組
み入れは、液体シンチレーション計数によるT−細胞増殖の測定として評価され
る。
【0054】 本発明の組成物 本明細書の変異体は、それぞれの野生型酵素に好適ないかなる適用においても
使用できる。そのような例の1つとして洗浄用組成物が挙げられる。本変異体の
望ましい低下したアレルゲン性及び/又は免疫原性特性のために、変異体は更に
、酵素の使用から最低限の利益を受けていた適用において使用されてもよい。そ
のような適用の例としては、パーソナルケア組成物の使用によるような変異体が
必然的にヒトの皮膚に密接に接触するようなものが挙げられる。
【0055】 洗浄用組成物 変異体は、洗濯用組成物、硬質面洗浄用組成物、食器洗浄用組成物を包含する
軽質洗浄用組成物、及び自動食器洗浄洗剤組成物を包含するが、これに限定され
ない洗浄用組成物で利用されてもよい。 本明細書の洗浄用組成物は、本発明の1つ以上の変異体の有効量及び洗浄用組
成物キャリアを含んでなる。 本明細書で使用される場合、「変異体の有効量」又は類似物は、特定の洗浄用
組成物で必要なタンパク質分解活性を達成するのに必要な変異体の量を指す。そ
のような有効量は、通常の当業者によって容易に突き止められ、使用される特定
の変異体、洗浄用途、洗浄用組成物の具体的な組成、及び液状又は乾燥した(例
えば、顆粒、棒状)組成物が所望かどうかなどのような多数の要因に基づく。好
ましくは、洗浄用組成物は、約0.0001%〜約10%、更に好ましくは約0
.001%〜約1%、及び最も好ましくは約0.01%〜約0.1%の本発明の
1つ以上の変異体を含んでなる。変異体が用いられてもよい種々の洗浄用組成物
の数例を以下で更に詳細に説明する。
【0056】 本変異体に加えて、本洗浄用組成物は更に、変異体に適合する1つ以上の洗浄
用組成物材料を含んでなる洗浄用組成物キャリアを含んでなる。用語「洗浄用組
成物材料」は本明細書で使用される場合、所望の洗浄用組成物の特定の型及び製
品の形態(例えば、液状、顆粒、棒状、スプレー、スティック、ペースト、ジェ
ル)から選択されるいかなる材料も意味し、材料は組成物で使用される変異体に
も適合する。洗浄用組成物材料の具体的選択は、洗浄されるべき材料、使用中の
洗浄条件に対する所望の組成物の形態を考慮して容易に行われる。用語「適合す
る」は本明細書で使用される場合、洗浄用組成物材料が、通常の使用状況では所
望のように変異体が有効でないような程度に変異体のタンパク質分解活性を低下
させないことを意味する。具体的な洗浄用組成物材料は、以下に詳細に例示され
る。
【0057】 本発明の変異体は、高い泡立ち及び良好な洗浄活性が所望である種々の洗剤組
成物で使用されてもよい。従って、変異体は種々の従来の成分と共に使用されて
、完全に処方された硬質面クリーナー、食器洗浄組成物、織物洗濯用組成物など
を提供することができる。そのような組成物は、液状、顆粒状、棒状などの形態
であってもよい。質量で約30%〜約60%もの界面活性剤を含有する「濃縮」
洗剤としてもそのような組成物を配合することができる。 本明細書の洗浄用組成物は、任意で、及び好ましくは、種々の界面活性剤(例
えば、アニオン系、非イオン系、又は双極性界面活性剤)を含有してもよい。そ
のような界面活性剤は、典型的には組成物の約5%〜約35%のレベルで存在す
る。
【0058】 本明細書で有用な界面活性剤の非限定例には、従来のC11〜C18のアルキルベ
ンゼンスルホネート及び第1級並びに無作為アルキルサルフェート、C10〜C18 の第2級(2、3)アルキルサルフェートで式が、CH3(CH2x(CHOS
3-+)CH3及びCH3(CH2y(CHOSO3 -+)CH2CH3のもので
、その際x及び(y+1)が少なくとも約7、好ましくは少なくとも約9の整数
であり、且つMが水溶性カチオン、特にはナトリウムであるもの、C10〜C18
アルキルアルコキシサルフェート(特にEO1〜5のエトキシサルフェート)、
10〜C18のアルキルアルコキシカルボキシレート(特にEO1〜5のエトキシ
カルボキシレート)、C10〜C18アルキルポリグリコシド類、及びそれに相当す
る硫酸ポリグリコシド類、C12〜C18のスルホン化脂肪酸エステル、C12〜C18 のアルキル及びアルキルフェノールアルコキシレート(特にエトキシレート及び
混合エトキシ/プロポキシ)、C12〜C18のベタイン及びスルホベタイン類(「
スルタイン類」)、C10〜C18アミンオキシドなどが挙げられる。アルキルアル
コキシサルフェート(AES)及びアルキルアルコキシカルボキシレート(AE
C)が本明細書で好ましい。配合者の好みによって、アミンオキシド及び/又は
ベタイン又はスルタイン界面活性剤との組合せでそのような界面活性剤を使用す
ることも好ましい。その他の従来の有用な界面活性剤は標準テキストに一覧され
ている。特に有用な界面活性剤には、コナー(Connor)らに付与された米国特許
第5,194,639号(1993年3月16日発行)で開示されているC10
18N−メチルグルカミドが挙げられる。
【0059】 洗剤洗浄用組成物で有用な多種多様なその他の成分は、例えば、その他の有効
成分、キャリア、屈水性誘発物質、処理剤、染料又は色素、及び液状処方のため
の溶媒が含まれる。泡立ちにおける追加的増加が所望の場合は、C10〜C16のア
ルコールアミドのような泡立ち促進剤を、典型的には約1%〜約10%のレベル
で組成物に組み入れることができる。C10〜C14のモノエタノール及びジエタノ
ールアミドはそのような泡立ち促進剤の典型的な部類を例示する。上述のような
アミンオキシド、ベタイン及びスルタイン類のような高い泡立ち添加界面活性剤
と共にそのような泡立ち促進剤を使用することも有利である。所望であれば、塩
化マグネシウム、硫酸マグネシウム、などのような可溶性マグネシウム塩も、典
型的には約0.1%〜約2%のレベルでで加えて、追加の泡立ちを提供すること
ができる。
【0060】 本明細書における液状洗剤組成物は、キャリアとして水及びその他の溶媒を含
有してもよい。メタノール、エタノール、プロパノール、及びイソプロパノール
で例示される低分子量の第1級又は第2級アルコールは好適である。界面活性剤
を可溶化するには一価アルコール類が好ましいが、約2〜約6の炭素原子及び約
2〜約6の水酸基を含むもののような(例えば、1,3−プロパンジオール、エ
チレングリコール、グリセリン、及び1,2−プロパンジオール)ポリオールを
使用することもできる。組成物は、約5%〜約90%、典型的には約10%〜約
50%のそのようなキャリアを含有してもよい。 本明細書における洗剤組成物は好ましくは水性洗浄操作で使用中、洗浄水が約
6.8と約11の間のpHを有するように配合される。最終製品は典型的にはこ
の範囲で配合される。推奨される使用レベルでpHを制御する技法には、例えば
、緩衝液、アルカリ、及び酸の使用が挙げられる。そのような技法は当業者には
周知である。
【0061】 本発明の硬質面洗浄用組成物及び織物洗浄用組成物を配合する場合、配合者は
、質量で約5%〜約50%のレベルで種々のビルダーを使用することを望んでも
よい。典型的には、ビルダーとしては、1〜10ミクロンのゼオライト、クエン
酸塩及びオキシジコハク酸塩のようなポリカルボキシレート、層状珪酸塩、リン
酸塩などが挙げられる。その他の従来のビルダーは標準配合に一覧される。 同様に配合者は、そのような組成物の中でセルラーゼ、リパーゼ、アミラーゼ
及びプロテアーゼのような追加の種々の酵素を典型的には質量で約0.001%
〜約1%のレベルで使用することを望んでもよい。洗濯用洗剤技術では、種々の
洗剤用酵素及び織物を扱う酵素が周知である。
【0062】 過炭酸塩、過ホウ酸塩等のような種々の漂白化合物を典型的には、質量で約1
%〜約重量%のレベルでそのような組成物の中で使用してもよい。所望であれば
そのような組成物は、公知のテトラアセチルエチレンジアミン、ノナノイルオキ
シベンゼンスルホネート等のような漂白活性化剤も含有することができる。使用
レベルは典型的には質量で約1%〜約10%の範囲である。 特に、アニオン系オリゴエステル型の土壌放出剤、キレート剤、特に、アミノ
ホスホネート及びエチレンジアミンジスクシネート、粘土質土壌除去剤、特に、
エトキシ化テトラエチレンペンタアミン、分散剤、特にポリアクリレート及びポ
リアスパラテート、光沢剤、特にアニオン系光沢剤、泡立ち抑制剤、特に、シリ
コーン及び第2級アルコール、織物柔軟剤、特に、スメクタイト粘土などはすべ
て、質量で約1%〜約35%の範囲のレベルにてそのような組成物で使用するこ
とができる。標準処方及び公開された特許は、そのような従来の材料の複数の詳
細な記載を含有する。
【0063】 酵素安定化剤も洗浄用組成物で使用してもよい。そのような酵素安定化剤とし
ては、プロピレングリコール(好ましくは約1%〜約10%)、ギ酸ナトリウム
(好ましくは約0.1%〜約1%)及びギ酸カルシウム(好ましくは約0.1%
〜約1%)が挙げられる。 本変異体は、硬質面の洗浄用組成物において有用である。本明細書で使用され
る場合、「硬質面洗浄用組成物」は、床、壁、寝室のタイルなどのような硬質面
を洗浄するための液状及び顆粒状洗剤組成物を指す。本発明の硬質面洗浄用組成
物は、1つ以上の本発明の変異体の有効量、好ましくは、組成物の質量約0.0
01%〜約10%、更に好ましくは約0.01%〜約5%、更に好ましくは尚約
0.05%〜約1%の変異体を含んでなる。1又はそれより多くの変異体を含む
ことに加えて、硬質面洗浄用組成物は典型的には、界面活性剤及び水溶性の金属
イオン封鎖ビルダーを含んでなる。しかしながら、スプレー式窓クリーナのよう
なある種の特別な製品では、界面活性剤はガラス表面に膜状及び/又はムラのあ
る残分を作る可能性があるので、使用されないこともある。
【0064】 界面活性剤成分は存在する場合、本明細書における組成物の0.1%くらい少
なく含まれてもよいが、典型的には組成物は、約0.25%〜約10%、さらに
好ましくは約1%〜約5%の界面活性剤を含有する。 典型的には、組成物は、約0.5%〜約50%の洗浄用ビルダー、好ましくは
約1%〜約10%を含有してもよい。 好ましくは、pHは約7〜約12の範囲にあるべきである。必要ならば、調整
する場合、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム又は塩酸のような従来のpH調整
剤を使用することができる。
【0065】 組成物に溶媒が包含されてもよい。有用な溶媒には、ジエチレングリコールモ
ノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピ
レングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテ
ルのようなグリコールエーテル、及び2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタ
ンジオール並びに2−エチル−1,3−ヘキサンジオールのようなジオールが挙
げられるが、これに限定されない。使用する場合、そのような溶媒は典型的には
約0.5%〜約15%、更に好ましくは約3%〜約11%のレベルで存在する。
組成物の表面への「完全な強さ」の適用の後、表面をすすがない場合、組成物の
表面からのさらに早い蒸発を促進するためにさらに、イソプロパノール又はエタ
ノールのような揮発性の高い溶媒を本組成物で使用することができる。使用する
場合、揮発性溶媒は典型的には、組成物中に約2%〜約12%のレベルで存在す
る。 本発明の硬質面洗浄用組成物を以下の実施例で例示する。
【0066】 (実施例) (実施例1〜6)
【0067】
【表7】
【0068】 配合はすべてpH7に調整する。 実施例1〜6において、表2〜3に列挙される変異体及び本明細書に記載の好
ましい変異体は中でも、G70D−*+S78D−*+I79D−*に関して置
換されており、実質的に同様の結果を有する。 本発明のもう1つの実施形態において、食器洗浄用組成物は本発明の1つ以上
の変異体を含んでなる。本明細書で使用される場合、「食器洗浄用組成物」は、
顆粒状及び液状形態を包含するが、これに限定されないあらゆる形態の組成物を
指す。本発明の食器洗浄用組成物を以下の実施例によって例示する。
【0069】 (実施例7〜10)
【0070】
【表8】
【0071】 配合はすべてpH7に調整する。 実施例7〜10において、表2〜3に列挙される変異体及び本明細書に記載の
好ましい変異体は中でも、G70D−*+L75D−*+N76D−*+N77
D−*+S78D−*+I79D−*+G80D−*+V81D−*+L82D
−*に関して置換されており、実質的に同様の結果を有する。 本発明の液状織物洗浄用組成物を以下の実施例で例示する。
【0072】 (実施例11〜13)
【0073】
【表9】
【0074】 実施例11〜13において、表2〜3に列挙される変異体及び本明細書に記載
の好ましい変異体は中でも、G70D−*に関して置換されており、実質的に同
様の結果を有する。
【0075】 パーソナルケア組成物 本変異体は特に、例えば、付けたままの及びリンスオフのヘアコンディショナ
ー、シャンプー、付けたままの及びリンスオフのニキビ用組成物、乳液及びコン
ディショナー、シャワージェル、石鹸、泡立ち及び泡なし顔面洗剤、化粧品、手
、顔面並びに身体用ローション並びに保湿剤、付けたままの顔面保湿剤、化粧用
並びに洗浄用拭き取り物品、口内ケア組成物、及びコンタクトレンズケア組成物
のようなパーソナルケア組成物での使用に好適である。本パーソナルケア組成物
は、1つ以上の本発明の変異体及びパーソナルケア用キャリアを含んでなる。 例えば、本変異体は以下の参考文献に記載の組成物に包含されるのに好適である
;米国特許第5,641,479号(リナレス(Linares)等、1997年6月
24日発行、皮膚クレンザー(skin cleansers))、米国特許第5,599,5
49号(ウィベル(Wivell)等、1997年二月4日発行、皮膚クレンザー(sk
in cleansers))、米国特許第5,585,104号(ハ(Ha)等、1996年
12月17日発行、皮膚クレンザー(skin cleansers))、米国特許第5,54
0,852号(キーフォーバー(Kefauver)等、1996年7月30日発行、皮
膚クレンザー(skin cleansers))、米国特許第5,510,050号(ダンバ
ー(Dunbar)等、1996年4月23日発行、皮膚クレンザー(skin cleansers
))、米国特許第5,612,324号(クワン・リン(Guang Lin)等、19
97年3月18日発行、抗ニキビ製剤(anti-acne preparations))、米国特許
第5,587,176号(ワーレン(Warren)等、1996年12月24日発行
、抗ニキビ製剤(anti-acne preparations))、米国特許第5,549,888
号(ベンケートスワーレン(Venkateswaran)、1996年8月27日発行、抗
ニキビ製剤(anti-acne preparations))、米国特許第5,470,884号(
カーレス(Corless)等、1995年11月28日発行、抗ニキビ製剤(anti-ac
ne preparations))、米国特許第5,650,384号(ゴールデン(Gordon
)等、1997年7月22日発行、シャワージェル(shower gels))、米国特
許第5,607,678号(ムーア(Moore)等、1997年3月4日発行、シ
ャワージェル(shower gels))、米国特許第5,624,666号(コフィン
ダファー(Coffindaffer)等、1997年4月29日発行、ヘアコンディショナ
ー及び/又はシャンプー(hair conditioners and/or shampoos))、米国特許
第5,618,524号(ボリチ(Bolich)等、1997年8月8日発行、ヘア
コンディショナー及び/又はシャンプー(hair conditioners and/or shampoos
))、米国特許第5,612,301号(インマン(Inman)、1997年3月
18日発行、ヘアコンディショナー及び/又はシャンプー(hair conditioners
and/or shampoos))、米国特許第5,573,709号(ウェルズ(Wells)
、1996年11月12日発行、ヘアコンディショナー及び/又はシャンプー(
hair conditioners and/or shampoos))、米国特許第5,482,703号(
ピングス(Pings)、1996年1月9日発行、ヘアコンディショナー及び/又
はシャンプー(hair conditioners and/or shampoos))、米国再特許第34,
584号(ゴルート(Grote)等、1994年4月12日再発行、ヘアコンディ
ショナー及び/又はシャンプー(hair conditioners and/or shampoos))、米
国特許第5,641,493号(デート(Date)等、1997年6月24日発行
、化粧品(cosmetics))、米国特許第5,605,894号(ブランク(Blank
)等、1997年2月25日発行、化粧品(cosmetics))、米国特許第5,5
85,090号(ヨシオカ等、1996年12月17日発行、化粧品(cosmetic
s))、米国特許第4,939,179号(チェニー(Cheney)等、1990年
7月3日発行、ハンド、フェイス及び/又はボディローション(hand, face, an
d/or body lotions))、米国特許第5,607,980号((McAtee)等、1
997年3月4日発行、ハンド、フェイス及び/又はボディローション(hand,
face, and/or body lotions))、米国特許第4,045,364号(リクター
(Richter)等、1977年8月30日発行、化粧品用及びクレンジング用拭き
取り用品(cosmetic and cleansing wipes))、欧州特許EP0619074号
(トウチェット(Touchet)等、1994年10月12日公開、化粧品用及びク
レンジング用拭き取り用品(cosmetic and cleansing wipes))、米国特許第4
,975,217号(ブラウン−スクロボット(Brown-Skrobot)等、1990
年12月4日発行、化粧品用及びクレンジング用拭き取り用品(cosmetic and c
leansing wipes))、米国特許第5,096,700号(セイベル(Seibel)、
1992年3月17日発行、口内洗浄用組成物(oral cleaning compositions)
)、米国特許第5,028,414号(サンパスクマー(Sampathkumar)、19
91年7月2日発行、口内洗浄用組成物(oral cleaning compositions))、米
国特許第5,028,415号(ベネディクト(Benedict)等、1991年7月
2日発行、口内洗浄用組成物(oral cleaning compositions))、米国特許第4
,863,627号(ダビース(Davies)等、1989年9月5日、コンタクト
レンズ洗浄溶液(contact lens cleaning solutions))、米国再特許第32,
672号(ハス(Huth)等、1988年5月24日再発行、コンタクトレンズ洗
浄溶液(contact lens cleaning solutions))、及び米国特許第4,609,
493号(シャファー(Schafer)、1986年9月2日発行、コンタクトレン
ズ洗浄溶液(contact lens cleaning solutions))。
【0076】 本発明の口内洗浄用組成物を更に例示すると、調剤上許容可能な量の本発明の
変異体の1つ以上が、歯又は入れ歯からタンパク質性の汚れを除くのに有用な組
成物に包含される。本明細書で使用される場合、「口内洗浄用組成物」は、歯み
がき、練り歯みがき、歯みがき用ジェル、歯みがき粉、口内洗浄液、口内スプレ
ー、口内ジェル、チューインガム、トローチ剤、におい袋、錠剤、バイオジェル
、予防用ペースト、歯の治療液などを指す。好ましくは、口内洗浄用組成物は、
組成物の約0.0001重量%〜約20重量%の本発明の1又はそれより多くの
変異体、更に好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、更に好ましくは尚
約0.01重量%〜約5重量%、及び薬事上許容可能なキャリアを含んでなる。
本明細書で使用される場合、「調剤上許容可能な」は、用語が説明する薬剤、医
薬品又は不活性成分が、過度の毒性、不適合性、不安定性、刺激、アレルギー反
応などを伴わずに、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに好適であり、合
理的な利益/リスク比と釣り合っていることを意味する。
【0077】 典型的には、口内洗浄用組成物の口内洗浄用成分の薬事上許容可能な口内洗浄
用キャリア成分は一般に、組成物の質量の約50%〜約99.99%、好ましく
は約65%〜約99.99%、更に好ましくは約65%〜約99%含まれる。 本発明の口内洗浄用組成物に包含される薬事上許容可能なキャリア成分及び任
意成分は当業者に周知である。口内洗浄用組成物で有用な多種多様な組成物型、
キャリア成分及び任意成分が、本明細書上記で引用された文献で開示されている
【0078】 本発明のもう1つの実施形態では、口腔の入れ歯の外側を洗浄するための入れ
歯洗浄用組成物は、本発明の1又はそれより多くの変異体を含む。そのような入
れ歯洗浄用組成物は、1つ以上の変異体、好ましくは組成物の質量の約0.00
01%〜約50%の1又はそれより多くの変異体の有効量、更に好ましくは約0
.001%〜約35%、更に好ましくは尚約0.01%〜約20%を含んでなり
、且つ入れ歯洗浄用キャリアを含んでなる。発泡性錠剤などのような種々の入れ
歯洗浄用組成物の形式が当業者に周知であり(例えば、ヤング(Young)に付与
された米国特許第5,055,305号を参照のこと)、入れ歯からタンパク質
様の汚れを除くには、一般に1又はそれより多くの変異体を組み入れることが好
ましい。
【0079】 本発明のもう1つの実施形態では、コンタクトレンズ洗浄用組成物は、1つ以
上の本発明の変異体を含む。そのようなコンタクトレンズ洗浄用組成物は、1つ
以上の変異体の有効量、好ましくは組成物の質量の約0.01%〜約50%の1
又はそれより多くの変異体、更に好ましくは約0.01%〜約20%、更に好ま
しくは尚約1%〜約5%を含んでなり、且つコンタクトレンズ洗浄用キャリアを
含んでなる。錠剤、液体などのような種々のコンタクトレンズ洗浄用組成物の形
式が当業者に周知であり、コンタクトレンズからタンパク質様の汚れを除くには
、一般に1つ以上の本発明の変異体を組み入れることが好ましい。 本発明のコンタクトレンズ洗浄用組成物の実施態様を実施例14〜17によっ
て例示する。
【0080】 (実施例14〜17)
【0081】
【表10】
【0082】 実施例14〜17において、表2〜3に列挙される変異体及び本明細書に記載
の好ましい変異体は中でも、N76D−*に関して置換されており、実質的に同
様の結果を有する。 実施例18〜21は、身体洗浄用製品における本変異体の使用を例示する。
【0083】 (実施例18〜21)
【0084】
【表11】
【0085】 実施例18〜21において、表2〜3に列挙される変異体及び本明細書に記載
の好ましい変異体は中でも、L75D−*+N76D−*+N77D−*+S7
8D−*+I79D−*+G80D−*+V81D−*+L82D−*に関して
置換されており、実質的に同様の結果を有する。 実施例22〜25は、顔面洗浄用製品における本変異体の使用を例示する。
【0086】 (実施例22〜25)
【0087】
【表12】
【0088】 実施例22〜25において、表2〜3に列挙される変異体及び本明細書に記載
の好ましい変異体は中でも、L75D−*に関して置換されており、実質的に同
様の結果を有する。 実施例26〜27は、リーブオン皮膚保湿用組成物における本変異体の使用を
例示する。
【0089】 (実施例26〜27)
【0090】
【表13】
【0091】 実施例26〜27において、表2〜3に列挙される変異体及び本明細書に記載
の好ましい変異体は中でも、L82D−*に関して置換されており、実質的に同
様の結果を有する。 実施例28は、洗浄用拭き取り物品組成物における本変異体の使用を例示する
【0092】 (実施例28)
【0093】
【表14】
【0094】 上記組成物は、セルロース及び/又はポリエステルから構成される織物吸収シ
ートに吸収シートの質量の約250%で含浸される。 実施例28において、表2〜3に列挙される変異体及び本明細書に記載の好ま
しい変異体は中でも、S78D−*に関して置換されており、実質的に同様の結
果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ワイスガーバー,デイヴィッド ジョン アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 フェアヒル、ドライブ 2632 Fターム(参考) 4B050 CC02 CC03 CC07 DD02 EE01 GG01 KK01 KK03 LL04 LL05 LL10 4C083 AA122 AA162 AB332 AB352 AC011 AC022 AC072 AC122 AC182 AC232 AC242 AC292 AC302 AC342 AC352 AC392 AC442 AC482 AC532 AC542 AC562 AC642 AC712 AC782 AC812 AC852 AC902 AD052 AD092 AD132 AD202 AD471 AD472 AD512 CC23 CC24 CC31 CC41 EE12 EE21 EE31

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つ以上のアミノ酸位置において置換D−アミノ酸による置
    換を含む、野生型アミノ酸配列の改変アミノ酸配列を有することを特徴とする酵
    素変異体であって、酵素変異体のアミノ酸の少なくとも1つがL−アミノ酸であ
    る酵素変異体。
  2. 【請求項2】 置換の少なくとも1つが野生型アミノ酸配列のエピトープ領
    域で生じる請求項1記載の酵素変異体。
  3. 【請求項3】 プロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、ペルオ
    キシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、ホスホ
    リパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラチナーゼ、レダクタ
    ーゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナー
    ゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、b−グルカナー
    ゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、
    トランスフェラーゼ、イソメラーゼ、リアーゼ、リガーゼ、シンセターゼ及び果
    実をベースとする酵素から成る群から選択される酵素の変異体である請求項1記
    載の酵素変異体。
  4. 【請求項4】 前記酵素がプロテアーゼである請求項3記載の酵素変異体。
  5. 【請求項5】 野生型アミノ酸配列が第1エピトープ領域、第2エピトープ
    領域及び第3エピトープ領域を含み、改変アミノ酸配列が1つ以上のエピトープ
    領域における1つ以上の位置において置換D−アミノ酸による置換を含み、 (i)置換が第1エピト−プ領域にて生じる場合、置換はサブチリシンBPN
    ’の70〜84位に対応する1つ以上の位置で生じ、 (ii)置換が第2エピト−プ領域にて生じる場合、置換はサブチリシンBP
    N’の103〜126位に対応する1つ以上の位置で生じ、そして (iii)置換が第3エピト−プ領域にて生じる場合、置換はサブチリシンB
    PN’の217〜252位に対応する1つ以上の位置で生じる請求項4記載の酵
    素変異体。
  6. 【請求項6】 サブチリシンBPN’、サブチリシンカールスバーグ、サブ
    チリシンDY、サブチリシン309、プロテイナーゼK及びサーミターゼから成
    る群から選択されるセリンプロテアーゼである請求項5記載の酵素変異体。
  7. 【請求項7】 少なくとも1つの置換が第1エピト−プ領域において生じる
    請求項6記載の酵素変異体。
  8. 【請求項8】 少なくとも1つの置換がサブチリシンBPN’に対応する7
    0及び75〜82位の1つ以上のものである請求項7記載の酵素変異体。
  9. 【請求項9】 少なくとも1つの置換が第2エピロープ領域で生じる請求項
    7記載の酵素変異体。
  10. 【請求項10】 少なくとも1つの置換が第3エピロープ領域で生じる請求
    項7記載のタンパク質変異体。
  11. 【請求項11】 クレンジング組成物及びパーソナルケア組成物から成る群
    から選択されることを特徴とする組成物であって、請求項1記載の酵素変異体及
    びキャリアを含む組成物。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の酵素変異体をコード化する突然変異遺伝子
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