JP2003527878A - 回折光学装置を用いてレ−ザエネルギ−の非重複パタ−ンを走査するための方法およびシステム - Google Patents
回折光学装置を用いてレ−ザエネルギ−の非重複パタ−ンを走査するための方法およびシステムInfo
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Abstract
Description
的には、本発明は、角膜または上皮組織の切除の目的で、光エネルギ−の連続パ
タ−ンを発生させるために回折光学装置を使用することに関するものである。
選択的に角膜組織を切除することによって角膜の形状を再構築させて視覚を改善
させるために、患者の眼球にレ−ザエネルギ−を向けるための光学ビーム給送シ
ステムを用いる。現在市販されているシステムは、すべてエキシマレ−ザを使用
しており、そのレ−ザからのビ−ムは、均一な性状を有する光線を作るために、
空間的にも時間的にも統合される。特に、そのビ−ムは、円形の標的区域の上に
、均一な輝度プロフィールを示すように統合されて、「トップハット(top
hat)」プロフィールと呼称されることが多い。
うための様々な方法で用いられる。第1のシステムの型では、そのビ−ムは、一
般に角膜上の望ましい標的区域に一致する幅を有する。ビ−ムの強度は、絞りお
よびその他の露光調節メカニズムを用いて操作され、処置を適正に制御すること
によって、望ましい角膜の再形成を成し遂げることができる。非常に有効で、し
かも比較的制御しやすい反面、(典型的には5.0mm〜10.0mmの水準で
ある)治療区域に等しい幅を有するレ−ザ光線を使用するためには、大きなエキ
シマレ−ザを使用することが必要になる。このように大きなレ−ザは、高価であ
るだけでなく比較的大きな領域を占めるので、収納するためには膨大なスペ−ス
を必要とする。
ステムも、角膜切除に利用されている。このような走査システムでは、極めて小
さいビ−ム幅を使用しており、そのレ−ザからの必要なエネルギ−を最小限にす
る。レ−ザが小さく程経済的であり、格納に必要なスペ−スも少なくてよい。し
かしながら、小さいビ−ム幅を使用することは、ある面では治療プロトコルを複
雑にする。小さい治療ビ−ムのほとんどは環状直径を有しているので、角膜の処
置量を制御するのは困難であると評価される。特にそのビ−ムが角膜上を走査さ
れると、不均一な様式で重複するため、標的区域全体の処置量制御を適切に行う
ことが極めて困難になる。複雑なコントロ−ルと処置アルゴリズムが発達したこ
とによって、処置にみられる有害な変化を最小限にすることができるようになっ
たが、完全に適切なものではない。
−ムによる角膜組織の走査の方法とシステムを改善することが望ましいと考えら
れる。処置過度及び処置不足の小区域のない、均一なエネルギ−分布を達成する
と同時に、特に、パワ−の低い小型ビ−ム形状を使用することが望ましいと考え
られる。さらに、角膜の切除ゾ−ンの環状形状への調節に特にふさわしい処置プ
ロトコルとアルゴリズムを提供することが望ましいであろう。角膜を治療する前
に、角膜の上皮組織の切除にその方法とシステムを用いることができれば、さら
に望ましいと考えられる。これから記載する本発明によって、少なくとも上記の
目的は部分的に達成されることになるであろう。
に関する走査システムは、米国特許第5,391,165号を含む多数の特許に
記載されている。個々の患者に適合した回折光学エレメントを用いるレ−ザ手術
システムは、米国特許第5,571,107号に記載されている。特有の反射光
学装置を利用するレ−ザ走査システムは、米国特許第5,546,214号に記
載されている。PRK/PTKレ−ザシステムに関して統合された時間的ビ−ム
及び空間的ビ−ムは、米国特許第5,646,791号に記載されている。上記
に引用された米国特許の全開示は、それぞれ参考文献として本出願に組み込まれ
る。
エレメントを使用することは、1998年1月29日に、「回折光学を用いたレ
−ザシステムおよび方法」という名称で出願された継続中の出願第09/015
,841号に記載されており、その全開示は参考文献として本出願に組み込まれ
る。
もたらすものである。 本発明は、特にPRK及びPTK処置において角膜切除を実施する際に有用性
が高いが、このような処置で角膜切除を行う前に上皮層を取り除く場合にも有用
となるであろう。便宜上、後に続く説明は角膜切除について行われるが、その技
術は上皮組織を取り除く場合にも有用である。上皮組織を取り除くためのレ−ザ
エネルギ−使用については、1998年2月12日に出願された米国特許出願第
09/022,774号に記載されており、その全開示が参考文献として本出願
に組み込まれる。
査されることを意味するものであって、その場合、これらの場所は、あらかじめ
定められた光エネルギ−量で処置される。通常、レ−ザシステムはパルス式で操
作されるもので、特定の場所での処置も、極めて短い時間に発生する多数のパル
スで行われる。角膜の処置区域全体は、以下「切除ゾ−ン」と呼ばれ、最終的に
はそのゾ−ンの上を走査される切除光ビ−ムとして処置される。しかしながら、
前に考察したように、環状の横断面を有する光ビ−ムを用いたこれまでのシステ
ムは、不均一な様式で隣接する環状形状が重なるため、治療面が不均一になる。
本発明の実施態様では、隣接するビ−ムパタ−ンの間に実質的な重複のない状態
で切除ゾ−ン全体をカバ−するように選択されたビ−ム形状を用いることによっ
て、処置の均一性を著しく改善する。この方法では、切除ゾ−ンのセグメントす
なわち部分ごとに必要な量の切除エネルギ−を受けて、そのゾ−ン全体を処置す
ることが可能である。
をもたらすものである。第一に、本発明は、環状すなわちリング型の切除光ビ−
ムで切除ゾ−ンを処置するための方法とシステムを提供する。通常、切除ゾ−ン
は、0.1mm〜10.0mmの範囲の直径を有する環状形状で、一般には1.
0mm〜6.0mmである。同心の環状形状の連続的切除光ビ−ムを用いること
によって、切除区域全体が、隣接する環状ビ−ム間で実質的に重複することなく
処置されることができる。すなわち、あるビ−ムの外側の直径が隣接ビ−ムの内
側直径に実質的に等しい隣接環状光ビ−ムを用いることによって、切除区域の各
環状セグメントは、1回のみ処置される。環状ビ−ム形状の使用は、切除ゾ−ン
の量的制御を行いやすいため、特に好ましい。すなわち、放射状に位置する各環
状光ビ−ムのビ−ム輝度と処置時間を適切に選択することによって、放射状外側
に位置するセグメント及び放射状内側に位置するセグメンを異なるエネルギ−量
に曝すのは比較的易しい。下記のとおり、これらの環状ビ−ム形状では、連続す
るビ−ム間の実質的な重複を利用して切除ゾ−ンを処置する場合もある。
ることなく、全切除ゾ−ンにある個々の治療区域すなわちセグメントをカバ−す
るように選択された別のビ−ム形状を使用することもある。前記の環状形状のほ
かに、処置パタ−ンとして、パイ型、多角形、不定形、またはそれらを組み合わ
せたものもありうる。本発明のこの態様では、切除ゾ−ンが、重複することなく
隣接した複数のパタ−ンに分けられて、各セグメントが切除光の別々のビ−ムで
処置されることが重要である。その場合、隣接するセグメントをそれぞれ望まし
い量の切除光エネルギ−量で処置することによって、切除ゾ−ン全体の処置が達
成されるのである。
トが重複しないことが望ましい。しかしながら、規則的に繰り返し重複される環
状、パイ型、またはそれ以外のセグメント形状を工夫することによって、切除ゾ
−ンに均一に望ましい全体量を達成することは可能である。例えば、環状処置セ
グメントを使用する時、連続的な処置ビ−ムは、環幅の50%のように、あらか
じめ選択された距離によって、重複するように設計することができる。その場合
、切除ゾ−ン内の各ポイントがそれぞれの望ましい量を受けるように、連続的な
量を制御するのは簡単なことであろう。境界部、すなわち中心区域と外側周縁環
では、環幅の半分を曝すなどの方法で、これらの領域に望ましい露光が得られる
。さらに、重複しない切除光ビ−ムの第1セットで切除ゾ−ン全体を処置し、そ
の後に重複しない光ビ−ムの第2セットで処置することも可能であるが、その場
合、第1セットと第2セットのビ−ムの重複はあってもなくてもよい。このよう
に、場合によっては、本発明は、連続的な重複性光ビ−ムの使用に頼ることもあ
るが、その場合、ビ−ムは、個々の光ビ−ム内のエネルギ−分布を適切に制御す
ることによって、切除ゾ−ンの均一な処置が得られるような規則正しいあるいは
予測可能な方法で重複させる。
ビ−ムが、回折光学装置を利用することによって提供され得る。望ましい周辺ビ
−ム形状を提供するだけでなく、個々の光ビ−ム内での望ましい輝度プロフィー
ルを与えるために、回折光学装置を用いることができる。輝度プロフィールは線
形であることが多く、すなわち均一であるか、または光ビ−ムの内側周縁から外
側周縁へ一様に上昇または下降する。それ以外の場合では、分布がガウス形にな
るか、または望ましい結果を達成するように選択された、別の輝度プロフィール
を有する場合もある。回折光学装置を用いて、環状、パイ型、またはその他の前
記ビ−ム形状を達成することができる。複数のビ−ム形状を提供するために、そ
れに対応する複数の回折光学エレメントが用いられる場合が多く、その場合、ビ
−ム形状は、前記のとおり、重複しない様式または制御された重複様式で、切除
ゾ−ン全体をカバ−する。さらに、単一のビ−ム形状を確立するために、1個ま
たは限られた数の回折光学エレメントが用いられる場合があり、ビ−ム拡大装置
が、切除ゾ−ン全体を走査すなわちカバ−するために、ビ−ムを拡張したり縮小
したりするのに用いられる。直径を拡大したり小さくしたりしやすくて、切除ゾ
−ン全体をカバ−するために連続的同心ビ−ムを提供する環状のビ−ム形状には
、回折光学エレメントとビ−ム拡大装置との併用が特に有用である。さらに、回
折光学エレメントが1個に限られている場合は、切除ゾ−ン全体を走査するため
に、ビ−ムを回転させる手段と併用することができる。例えば、パイ型ビ−ム形
状を用いる時、切除ゾ−ンの隣接したパイ型部分をカバ−するために、非重複様
式または重複様式でそのビ−ムを回転させることができる。ビ−ムの回転は、回
折光学エレメントを回転させるか、または回折光学エレメントの下流に選択され
た様式でビ−ムを回転させる光学装置を設けることによって達成することができ
る。
−のことであり、さらに一般的にいうとエキシマレ−ザからのエネルギ−で、さ
らに一般的にいうと、約193nmの波長を有するものである。そのビ−ムパタ
−ンは、典型的には0.01mm2から50.0mm2、さらに一般的には1.0
mm2から40.0mm2の範囲の面積を有する。連続的ビ−ムが同じ面積を有す
ることもあれば、異なる面積を有することもあるが、それぞれの面積は、典型的
には上記に示した範囲にある。典型的には、各ビ−ムは、角膜切除に必要とされ
る最低エネルギ−輝度すなわちエネルギ−輝度閾値を十分維持できるパワ−を有
しており、一般に全エネルギ−量は、0.016mJから80.0mJの範囲に
あり、通常は1.6mJから64.0mJである。好都合なことに、このような
エネルギ−レベルは、出力総量が0.16mWから80Wの範囲の範囲にあるエ
キシマレ−ザで達成されるのであって、通常は1.0mWから10Wである。一
般にその方法には連続パタ−ンが少なくとも約3つ用いられ、通常は連続パタ−
ンが少なくとも約30、典型的には連続パタ−ンが4から1,500の範囲で、
さらに典型的には連続パタ−ンが6から300の範囲にある。
るものでもある。そのシステムには、ビ−ム形状を有する切除光ビ−ムを産生す
るコヒーレントな光源が含まれる。さらにそのシステムには、そのビ−ムを複数
の連続パタ−ンに変換するための方法が含まれており、その場合、各パタ−ンは
切除ゾ−ンの一部をカバ−するものである。通常、そのパタ−ンのひとつひとつ
が特有の形状を有し、2つのパタ−ンが全く同じであるということはない。「特
有の形状」というのは、そのビ−ムが特有の周辺形状、空間における特有の方向
、そして/または特有の面積を有することを意味するものである。このような特
有の形状の例としては、異なる直径と通常は異なる環状幅を有する環状リングと
、放射方向が異なるが面積が近似しているパイ型パタ−ンとが含まれている。通
常、異なるパタ−ンは、前記に示した範囲内の全面積を有する。環状ビ−ム形状
の場合、このことは、切除ゾ−ン上のビ−ム輝度のバランスを保つのを助けるた
めに、最も外側にある環は、内部にある環よりも小さい環状幅を有することを意
味する。もちろん、外側周縁部よりも中心にある組織の方を多く除去することが
望ましい時は、切除ゾ−ンの中心付近に、より高いビ−ム輝度をもつことが望ま
しい場合もある。通常、そのシステムでは、レ−ザまたはそれ以外の0.16m
Wから80.0mWの範囲の出力をもつコヒーレントな光源を使用する。
ために、複数の回折光学エレメントを使用する。特に、各回折光学エレメントは
、切除光ビ−ムをパタ−ンの1つに変換するようになっている。さらにそのシス
テムには、ビ−ムをそれぞれのパタ−ンに変換するように、切除光ビ−ムの経路
に選択的に回折光学エレメントを配置する位置合わせ装置も含まれている。回折
光学エレメントは、エレメント自身が生成する光ビ−ムを連続的に適用すること
によって切除ゾ−ン全体がカバ−されるように設定され選択される。
または限られた数の、切除光ビ−ムを環状パタ−ンに変換させるようにされた回
折光学エレメントが含まれる。さらに、そのシステムには、切除環状光ビ−ムを
受けて、望ましい連続的ビ−ムパタ−ンを生成するように選択的に環の直径を調
整するビ−ム拡大装置が含まれている。
ためのプログラミングカ−ドも含まれている。そのプログラミングカ−ドには、
コンピュ−タ可読コ−ドを保存する有形媒体が含まれている。そのコ−ドは、角
膜組織を切除するための前記方法のいずれかを示している。
ような複数の環状ビ−ム形状を用いる。最も簡単にいうと、連続環1a〜1iが
角膜組織に投射される。その場合、各後続ビ−ム(例えば1b)の外側直径は前
のビ−ム(例えば1a)の内側直径に等しい。従って、最後の1iは、前のビ−
ム1hの穴の部分の全体をカバ−することになる。通常はこのように連続的で重
複しない環状ビ−ムの1シリ−ズを使用することが好ましいが、角膜上にあるど
の点に対しても、切除光エネルギ−の全量が制御されるように、予知できる方法
で重複するビ−ムを用いてもよい。楕円形の環状ビ−ム形状、またはそれ以外に
円形でない周辺形状を有する環状形状を用いることも可能である。
て、図2に示されているようなパイ型ビ−ム2a−2gを投射することができる
。円形の切除ゾ−ン全体をカバ−するためには十分な数の追加パイ型ビ−ムが使
用されることになり、その場合、個々のパイ型セグメントのサイズは同じであっ
ても異なっていてもよいが、通常は同じである。また、通常は、パイ型セグメン
トが重複しないように連続的に投射される。しかしながら、角膜組織上の特定ポ
イントにおける全量を考慮して、セグメントに一定の重なりを与えてもよい。図
1及び図2に示されているように、切除ゾ−ン全体を処置するための模範図が例
示されている。しかしながら、図3に示されているように、切除ゾ−ン内のより
限られた区域のみを処置することが望ましい場合もある。特に、非点収差の治療
では、3a及び3bで示されているように、レ−ザ切除ゾ−ン内の1箇所または
それ以上の長方形ゾ−ンの処置を必要とすることが多い。3fで示されているよ
うに、特殊な状況では、楕円形及び多角形の治療区域の使用も見受けられる。例
えば、六角形パタ−ン3fを投射して切除ゾ−ン内の中心区域を処置し、周辺区
域に関しては、後で部分的なパイ型区域3gを処置する場合がある。後で詳しく
記載するように、本発明の方法とシステムに基づいた回折光学エレメントの使用
は、図3に示されているような特殊なビ−ム形状を生成する場合、特に有用とな
るであろう。
学システムの説明がなされている。一般的には長方形のエキシマレ−ザビ−ム1
0は、ビ−ム軸11に沿って、回折エレメント12に向かって投射される。ビ−
ム11の短軸(y軸)に沿った輝度は実質的にはガウス分布であるが、ビ−ム1
0の長軸(x軸)に沿った輝度は一般的に均一である。回折エレメント12は、
一般的に、レ−ザビ−ム10を受けて回折的に環状形状に変換させる透明部分1
8を含むプラン平面本体 16を有している。回折エレメント12から出て回折
された環状ビ−ム20は、回折されたビ−ム20を拡大または収束させるビーム
拡大アセンブリ(ズ−ムレンズ)22を経て、ビ−ム軸11に沿って進む。環状
ビ−ム30は、ビ−ム軸11に沿って進み、大きい処置システムの中で患者の眼
球が位置する空間平面32にこの変換されたパタ−ンを持つ。
とができるサイズの長方形の形状を有する。しかしながら、長方形でないビ−ム
の場合、透明部分18は、円形、正方形、またはその他のビ−ム10に適合する
形状とすることが望ましい。回折エレメント12の透明部分18は、透明媒体に
刻まれた回折パタ−ンを有する。その透明媒体は、ガラスのようなシリカ材料と
することができる。望ましくは、透明媒体は、エキシマレ−ザビ−ム10に対し
ては実質的に非吸収性で、非反射的である。例えば、透明媒体としては、融解石
英、水晶、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、またはサ
ファイアが含まれる。
0に変換させるように構成されている回折格子を形成している。必ずというわけ
ではないが、通常は、格子によって、ビ−ム10は、ビ−ムの円環全体にわたっ
て実質的に均一な空間輝度分布を有するようにさらに変換される。
って大きく異なり、入ってくるビ−ム10の波長や空間的輝度分布などのプロフ
ィールによっても左右される。回折パタ−ンは、線、スポットまたはそれに類す
るものなど、複数の適切に間隔をとって刻まれた区域を含む。約193nm近辺
の短い波長のエキシマレ−ザには、回折パタ−ンの刻まれた区域の間隔は、小さ
くて精密であると都合がよい。透明部分18に回折パタ−ンを刻むために、乾燥
エッチングなどのよく知られたエッチング技術を用いることができる。
2上に環状ビ−ム30を拡大/収束させると同時に、焦点を合わせる。拡大アセ
ンブリ22には平面32でのビ−ムの大きさを変えることができる可動レンズが
ある。空間的統合平面32に投射されたビ−ム30の断面は実質的に環状であり
、36で示す空間的輝度分布を有している。
ム軸11に沿って導かれる。そのエレメントは全レ−ザビ−ム10を受けるよう
にレ−ザビ−ム10に整列させられている。透明部分18に刻まれている回折パ
タ−ンは、レ−ザビ−ム10の空間的輝度分布を望ましい環状形状に変換させる
ために、回折制御角度拡散器としての役目を果たす。透明部分18は、一般的に
は長方形のガウス形レ−ザビ−ム10を、円環の幅全体にわたって実質的に均一
な輝度分布をもった、一般的に環状のビ−ム20に変換することができる。ビー
ム拡大アセンブリ22は、ビ−ム軸に一直線に並んでおり、空間的に統合された
ビ−ム20を望ましいサイズに収束させる。
ズ−ムレンズ・アセンブリなどの通常の光学アセンブリである。ビーム拡大アセ
ンブリ22は、異なる直径を有する連続的環状ビ−ム30(図5A)と30’(
図5B)を投射するために用いられる。ビ−ム拡大装置22は、図1に示されて
いるように、本発明に基づいて切除ゾ−ン全体を処置するために有用な連続的環
状ビ−ムを生成するために用いることができるであろう。
示されている。レ−ザ52は、前記のいずれかの形状を有するビ−ム54を作る
が、典型的には長方形のエキシマレ−ザビ−ムである。複数の回折光学エレメン
ト56a〜56kが設けられていて、これらは入射された切除光ビ−ム54を受
けて、ビーム統合平面60に焦点を合わせた望ましい投射ビ−ム58を作るよう
に選択的に配置される。投射ビ−ム58は、環状、パイ型、または上述した他の
いずれの形状であってもよい。回折光学エレメント56a〜56kは、基本的な
ビ−ム形状を与えるためだけでなく、ビーム統合平面60にビ−ムの焦点を合わ
せると同時に、空間的にまた時間的にビ−ムを統合させるために用いることがで
きる。しかしながら、システムは、後で本発明の模範的システムでさらに詳しく
記されるように、患者の眼球にビ−ムを合わせて走査するために、他のもっと通
常の光学装置と併用することができる。例えば、回折光学エレメント56a〜5
6kは、システムの作動を監視するために、ビ−ムの一部62を横方向に輝度検
出器64に向けるように構成することができる。システム50には、ビ−ムを適
切に変換し焦点合わせするために、レ−ザ52と統合平面60との間の望ましい
位置で各回折光学エレメント56a〜56kを選択的にかつ連続的に位置決めす
るためのメカニズムが含まれている。
均一な、ガウス形の、または他のエネルギ−分布を有する。ガウス形エネルギ−
分布を有する環状ビ−ムの使用が、図7に示されている。各連続的な環状リング
において、レ−ザエネルギ−は、レ−ザエネルギ−が角膜組織を切除するのに必
要な最小閾値、すなわち約60mJ/cm2と同じまたはそれ以下の分布プロフ
ィールにある箇所で、前のおよび後続のビ−ムと交差する。他の例では、連続的
円環リングがはっきりした境界をもって位置しており、そのためビ−ムは連続す
るビ−ム間に隙間なく配置される場合がある。さらに別の実施形態としては、後
に続くビ−ムが最低切除閾値より上で交差しており、そのため切除が重複してい
る場合もある。
ム100における構成要素の相対的方向を示している。後述する特定の構成要素
及び構成は、単に例示の目的にすぎない。上記のとおり、回折光学装置は様々な
種類のエキシマレ−ザシステムと共に用いられる。
つ遠紫外線域にあるレ−ザビ−ムを発生するフッ化アルゴン(ArF)エキシマ
レ−ザビ−ム源のような、適切なレ−ザ源104から発生される。典型的には、
その波長は、約192.5nmから約194nmの範囲にある。レ−ザビ−ム1
02は、ビ−ムスプリッタ106に導かれる。ビ−ム102の一部はエネルギ−
検出器108に向けて反射させられるが、残りはビ−ムスプリッタ106を透過
して、ミラ−110によって回転テンポラル・ビームインテグレ−タに向けて反
射させられる。例示的なビ−ムインテグレ−タは米国特許第5,646,791
号に記載されているが、別のタイプのテンポラル・ビームインテグレ−タが使わ
れても良い。テンポラル・インテグレ−タから出てくる回転されたビ−ムは、回
折光学装置10(図4)に向かう。ビ−ム10は回折エレメント12及びビーム
拡大アセンブリ22を通過し、環状ビ−ム30として出てくる。環状ビ−ム30
は、可変絞り116が取り付けられている空間的統合平面32に進む。空間的統
合平面32は、ビーム拡大アセンブリ22の焦点の近くに配置される。絞り込ま
れたビ−ム120が可変絞り116から出てくる。望ましくは、可変絞り116
は、ビ−ム30のサイズとプロフィールを、光学的角膜屈折矯正手術(PRK)
及び光学的角膜治療手術(PTK)などの特殊な眼科的手術処置に合わせるため
に使われる可変幅スリット(図示せず)と組み合わされた可変直径の絞りである
。このシステムに使用される例示的な可変絞り及びスリットは、1997年11
月12日に出願されて、係属中である米国特許出願第08/968,380号に
記載されており(その全開示が参考資料として本出願に組み込まれる)、また、
ここにあげたビ−ム形状のオフセットに用いられる方法と構造についても記載さ
れている。
122は焦点距離が約125mmの両凸面シグレットレンズである。結像レンズ
122から現れる結像されたビ−ム126は、ミラ−/ビ−ムスプリッタ130
によって手術平面132に映し出される。典型的には、患者の角膜の頂点が、手
術平面132の位置にある。結像レンズ122をビ−ムに対して横に動かして結
像されたビ−ムの位置をオフセットさせ、手術平面132に対して結像されたビ
−ムを走査することができる。処置エネルギ−検出器136は、ミラ−/ビ−ム
スプリッタ130でビ−ムエネルギ−の伝達された部分を感知する。ビ−ムスプ
リッタ138及び顕微鏡の対物レンズ140は、観察光学装置を構成する。必要
があれば、顕微鏡の対物レンズから出るビ−ム134の光路に、ビ−ムスプリッ
タを挿入してもよい。ビ−ムスプリッタは、ビデオカメラに光学的に連結され、
外科手術の観察または記録を助ける。同様に、顕微鏡の対物レンズ140の光路
にヘッドアップ表示装置を挿入し、観察能力を追加することもできる。非点収差
モ−タ及び非点収差角度モ−タによって駆動される可動機械要素のような、本発
明の理解に必要でないレ−ザ光学システム100のその他の付属的構成要素につ
いては、くどくなるのを避けるために除外した。
システムに使用されることができる。例えば、カリフォルニア州サンタクラ−ラ
のVISX社から市販されているVISX STAR Excimer Las
er System(登録商標)がある。このシステムは、193.0nmの出
力を発生し、6.0Hzの周波数で作動し、直径6.0mmの切除ゾ−ンに対し
160.0mJ/cm2の均一なフルエンスを供給ように調整されている。その
他のレ−ザシステムとしては、Autonomous Technologie
s社のT−PRKR走査レ−ザ及び追跡レ−ザ、Summit Technol
ogy社のSVS Apexレ−ザ、Chiron VisionのKerac
or(登録商標)117走査レ−ザシステム及びそれに類するものがある。
ム200のシングルボ−ドコンピュ−タ204に連結されたパ−ソナルコンピュ
−タ(PC)ワ−クステ−ション202を含む、本発明を組み込んだ眼科手術コ
ントロ−ル及び処置システム200を示している。PCワ−クステ−ション20
2及びレ−ザ手術ユニット200のサブコンポ−ネントは、よく知られている構
成要素で、カリフォルニア州のサンタクララのVISX社から市販されているV
ISX TWENTY/TWENTY EXCIMER LASER SYST
EMまたはVISX STAR Excimer Laser System(
登録商標)のエレメントを含んでいてる。レ−ザ手術システム200には、全体
として参照番号210で示されていて、図3または図4の眼科的レ−ザ手術光学
システム100における可動機械要素及び光学要素からフィ−ドバック信号を生
成する複数のセンサ−が含まれている。可動機械要素及び光学要素には、例えば
、絞りモ−タ216、結像回転装置218及び非点収差幅モ−タ220、および
非点収差角度モ−タ222によって駆動されるエレメントが含まれる。個々のレ
−ザパルスによる切除が処置の中心から可変的にオフセットされるように処置を
走査する場合には、任意の走査モ−タ1(212)及び走査モ−タ2(214)
が設けられる。ビ−ム120に対して横に移動するレンズ122が、この可変の
オフセットを行う。センサ−210からのフィ−ドバック信号は、適切な信号線
を介してシングルボ−ドコンピュ−タ204に提供されるが、これは8031型
マイクロプロセッサを用いるSTDバス互換シングルボ−ドコンピュ−タである
ことが望ましい。シングルボ−ドコンピュ−タ204は、エレメント216、2
18、220及び222を作動するために、全体として参照番号226で示され
るモ−タ駆動装置の作動を制御する。さらに、シングルボ−ドコンピュ−タ20
4は、エキシマレ−ザ104の作動を制御するが、エキシマレ−ザ104は図3
または図4の送給システム光学装置100を介して、患者の眼球230の角膜に
、フルエンス160mJ/cm2の安定したフィ−ドバックを提供するように設
計された、波長193nmの出力を行うARFレ−ザであることが望ましい。ガ
ス送給システムと同様に、高解像度の顕微鏡、顕微鏡用ビデオモニタ、患者の眼
球保存システム及び切除廃液吸引器/フィルタなどの、本発明の理解に必要でな
い、レ−ザ手術システム200のその他の補助的構成要素については、くどくな
るのを避けるために省略した。同様に、キ−ボ−ド、ディスプレイ、またフレキ
シブル及びハ−ドディスクドライブ、メモリ−ボ−ド及びそれに類するものなど
の通常のPCサブシステム構成要素は、PCワ−クステ−ション202の記述か
ら省略した。
角膜治療手術(PTK)などの処置に使用できる。PCワ−クステ−ション20
2を使用するとき、オペレ−タは、屈折矯正患者の望ましい変化など、少なくと
も1人の患者の治療パラメ−タを入力する。上記の治療パラメ−タは、角膜形状
の改善に相当する。その時点で、PCワ−クステ−ション202は、レ−ザ処置
中のレ−ザエレメントの位置を含む処置予定表260を組む。連続的処置パタ−
ンの大きさと形状の決定に加えて、処置中に変更できるレ−ザエレメントとして
は、可変絞り116とレンズの位置112とがある。例えばPRKでは、上皮細
胞を取り除いた後で角膜組織を切除するために、レ−ザ手術システム200が用
いられる。そのシステムは、最初に上皮細胞を取り除くためにも用いられる。近
眼を矯正する目的で、連続的環状レ−ザビ−ム30が角膜に投射される。全切除
ゾ−ンは、典型的には0.5mm〜6mmの円形である。近眼の矯正には、角膜
の曲率半径を減らす。この場合、切除する組織は角膜の中心で多く、処置区域周
辺に向かうにつれて少なくなることが必要である。環状形の連続的な切除ビ−ム
は、治療プロフィールを満たすために、外側の処置セグメントを低い量で照射し
、内側のセグメントを高い量に照射することが可能であるため、このような治療
には理想的である。これによって中心区域からより多くの組織が切除され、彎曲
が少なくなり、望ましい角膜形状になる。光学的角膜屈折矯正手術の後、上皮細
胞は成形された領域にすぐに再生して、新しい角膜の前面を形成する。これに代
えて、上皮細胞を切除せずに、手術のために部分的に切断してサイドに移動させ
、PRK後に元の位置に戻す。
、修正の態様、均等の態様を用いることができる。従って、上記の記載は、添付
される特許請求の範囲によって特定される本発明の範囲を限定するものとしてと
らえられるべきものではない。
続した環状ビ−ム形状を示す図である。
続したパイ型ビ−ム形状を示す図である。
−ム形状を示す図である。
学装置の概略図である。
システムの概略図である。
グ形状を示す図である。
Claims (26)
- 【請求項1】 切除光ビ−ムが角膜表面を走査する形態で、角膜または上皮
組織を切除する改良された方法であって、前記角膜組織の切除ゾ−ン全体を処置
するために、環状形状の前記切除光ビ−ムを走査することを特徴とする方法。 - 【請求項2】 前記走査する段階が、前記角膜組織を、複数の環状切除光パ
タ−ンにそれぞれ予め設定された時間、曝す段階を含み、前記パタ−ンが合わさ
って前記切除ゾ−ンをカバ−することを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 前記パタ−ンが実質的に重複しないことを特徴とする請求項
1に記載の方法。 - 【請求項4】 前記走査する段階が、前記環状形状を生成するために、回折
光学エレメントを用いて前記切除光ビ−ムを変換する段階を含むことを特徴とす
る請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 切除光ビ−ムが角膜表面を走査する形態で、角膜または上皮
組織を切除する改良された方法であって、前記切除光ビ−ムの連続パタ−ンを生
成する段階を含み、そのパタ−ンが、パタ−ン間に実質的に重複せずに、角膜組
織の切除ゾ−ン全体を走査するように選択された形状を有することを特徴とする
方法。 - 【請求項6】 前記パタ−ンが、環状リング、パイ型セクション、不定形セ
クションから成る群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の方法。 - 【請求項7】 前記パタ−ンを生成する段階が、前記パタ−ンの各々を生成
する回折光学エレメントを用いて前記切除光ビ−ムを変換する段階を含むことを
特徴とする請求項5に記載の方法。 - 【請求項8】 前記パタ−ンの各々を生成するために、異なる回折光学エレ
メントが用いられることを特徴とする請求項7に記載の方法。 - 【請求項9】 前記パタ−ンのうちの少なくとも2つを生成するために、前
記同一の回折光学エレメントが用いられることを特徴とする請求項7に記載の方
法。 - 【請求項10】 切除光ビ−ムが角膜表面を走査する形態で、角膜または上
皮組織を切除する改良された方法であって、前記角膜組織の切除ゾ−ン全体を処
置するための一連の連続パタ−ンを生成するように前記ビ−ムを回折的に変換す
る段階を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項11】 前記回折的に変換する段階が、回折光学エレメントを通し
て前記光ビ−ムを透過する段階を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法
。 - 【請求項12】 前記回折的に変換する段階が、異なる回折光学エレメント
を通して前記光ビ−ムを透過する段階を含み、前記異なる光学エレメントの各々
が異なるパタ−ンを与えることを特徴とする請求項11に記載の方法。 - 【請求項13】 前記回折的に変換する段階が、異なるサイズを有する連続
パタ−ンを与えるために、前記ビ−ムを拡大する段階をさらに含むことを特徴と
する請求項11に記載の方法。 - 【請求項14】 前記パタ−ンが、環状形状の、かつサイズのみが異なる連
続パタ−ンを有することを特徴とする請求項13及び請求項14のうちのいずれ
か1項に記載の方法。 - 【請求項15】 前記切除光エネルギ−が、レ−ザエネルギ−であることを
特徴とする請求項1ないし請求項13のうちのいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項16】 前記レ−ザエネルギ−が、波長193nmを有することを
特徴とする請求項15に記載の方法。 - 【請求項17】 連続形状の各々が、0.01mm2から50.0mm2の範
囲の面積と、0.016mJから80.0mJの範囲の出力レベルを有すること
を特徴とする請求項1ないし請求項13のうちのいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項18】 少なくとも3つの連続パタ−ンが生成されることを特徴と
する請求項1ないし請求項13のうちのいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項19】 ビ−ム形状を有する切除光ビ−ムを生成するコヒーレント
な光源と、 前記ビ−ムを、各々が前記切除ゾ−ンの一部をカバ−する複数の連続パタ−ン
に変換するための手段と を含んでいる切除ゾ−ン上の角膜または上皮組織を切除するシステム。 - 【請求項20】 各パタ−ンが特有の形状を有することを特徴とする請求項
19に記載のシステム。 - 【請求項21】 各パタ−ンが異なる直径を有する環状パタ−ンであること
を特徴とする請求項20に記載のシステム。 - 【請求項22】 0.01mm2から50.0mm2の範囲の面積を有する4
から1500の異なるパタ−ンがあることを特徴とする請求項20に記載のシス
テム。 - 【請求項23】 前記コヒーレントな光源が、0.16mJから80.0m
Jの範囲の出力を有することを特徴とする請求項19に記載のシステム。 - 【請求項24】 前記変換する手段が、 各々が前記切除光ビ−ムを前記パタ−ンのうちの1つへ変換するようになって
いる複数の回折光学エレメントと、 前記ビ−ムを前記切除ゾ−ン全体をカバ−することができる少なくとも3つの
それぞれのパタ−ンに変換するために、前記回折光学エレメントを前記切除光ビ
−ム中に選択的に配置する位置合わせ装置と を含むことを特徴とする請求項19に記載のシステム。 - 【請求項25】 前記変換する手段が、 前記切除光ビ−ムを環状パタ−ンに変換するようになっている回折光学エレメ
ントと、 前記切除環状光ビ−ムを受けて、その直径を選択的に調整するビ−ム拡大装置
と を含むことを特徴とする請求項19に記載のシステム。 - 【請求項26】 切除光学エネルギ−を用いて角膜組織を切除するシステム
で使用するためのプログラミングカ−ドであって、 請求項1ないし請求項13のうちのいずれか1項による方法を記載したコンピ
ュ−タ可読コ−ドを保存する有形媒体 を含むことを特徴とするプログラミングカ−ド。
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