JP2003526128A - Icカードおよび端末の間で再構成可能通信プロトコルを選択するための方法および装置 - Google Patents

Icカードおよび端末の間で再構成可能通信プロトコルを選択するための方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 集積回路カードおよび端末の間で通信プロトコルを選択するための方法および装置が提供される。端末は、少なくとも2つの通信プロトコルをサポートし、少なくとも2つの通信プロトコルの一方は選好通信プロトコルである。端末は、集積回路カードにリセットを伝送し、集積回路カードから最初の通信プロトコルを示しているリセットに対する応答を受け取る。端末は、最初の通信プロトコルが選好通信プロトコルにマッチするかどうか判断する。最初の通信プロトコルが選好通信プロトコルにマッチしない場合、端末は別のリセットを集積回路カードに伝送し、集積回路カードから2番目の通信プロトコルを示している別のリセットに対する応答を受け取る。本発明の別の態様に従い、集積回路カードは、処理装置、処理装置一体のメモリを持ち、そのメモリはそれぞれのリセットに対する応答が1つの通信プロトコルを示している複数のリセットに対する応答を保存している。集積回路カードは、リセットに応答して1つのリセットに対する応答を伝送し、以後のリセットに対する応答において別のリセットに対する応答を伝送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 本発明は、集積回路(IC)カードおよび端末の間で再構成可能通信プロトコ
ルを選択するための方法および装置に関する。
【0002】 ICカードおよび端末の相互運用性および既存のICカード標準からの移行は
、ICカード業界の関心事である。ICカードおよびICカードインタフェース
装置の相互運用性の実現に関して、国際標準化機構(ISO)は、国際電気標準会議(
IEC)と共同で、ICカードに関する一連の標準、特にISO/IEC 7816
パート1から10を公表している。ISO/IEC標準には、その標準があまり
に幅広く、その全体を実装することが実際的ではない多数の機能を指定している
という問題がある。ISO/IEC標準の範囲が広いので、業界の特定のニーズ
を満たすようにISO/IEC標準の限界内でカスタム化された、ICカードに
関する仕様が開発され公表されている。これらの仕様は、相互に互換性がなく、
したがって、特定の標準をサポートしているICカードは、別の標準をサポート
している端末では動作しないことがある。したがって、ISO/IEC標準が公
表されているとはいえ、ICカードおよび端末の相互運用性は、ICカード業界
の懸念事項になっている。
【0003】 また、新しいICカード標準への移行も、懸念事項である。時間と共に業界要
求は変わり新しいICカード標準が開発されるので、新しい標準への移行におい
て、問題が発生することもある。現在、ある地域内での既存の標準から新しい標
準への移行には、その地域の再ターミナライゼーションが必要となる。すなわち
、新しいICカード標準に準拠したICカードやアプリケーションが地域内で発
行され配布される前に、その地域の既存の端末の全体または一部を新しい標準を
サポートしている端末と交換しなければならない。しかしながら、地域の再ター
ミナライゼーションにはかなりの時間がかかるので、こうした移行方式は非効率
的である。
【0004】 かくして、様々なICカードや端末の相互運用性を可能にし、地域の再ターミ
ナライゼーションなしに既存のICカード標準から新しいICカード標準への効
率的な移行を可能にする方法および装置に対するニーズが存在する。
【0005】 本発明の概要 本発明の目的はICカードおよび端末の相互運用性を可能にする方法および装
置を提供することである。また、既存のICカード標準から新しいICカード標
準への効率的な移行を可能にする方法および装置を提供することも本発明の目的
である。
【0006】 本発明に従って、集積回路カードおよび端末、すなわち少なくとも2つの通信
プロトコルの一方を選好通信プロトコルとし、少なくとも2つの通信プロトコル
を使って通信できる端末との間で通信プロトコルを選択するための方法が提供さ
れる。この方法は、次の各ステップを含んでいる。(a)端末からのリセットを
集積回路カードに伝送する、(b)最初の通信プロトコルを示す、端末からのリ
セットに対する応答を集積回路カードからの受け取る、(c)最初の通信プロト
コルが選好通信プロトコルにマッチしているかどうか判断する、(d)最初の通
信プロトコルが選好通信プロトコルにマッチしない場合、端末は集積回路カード
に別のリセットを伝送する、(e)2番目の通信プロトコルを示す、集積回路カ
ードからのリセットに対する応答を端末が受け取る。
【0007】 好ましくは、ステップ(a)のリセットはコールドリセット、ステップ(d)
のリセットはウォームリセットである。さらに、方法は、次のステップを含むこ
とがある。2番目の通信プロトコルが端末によってサポートされている少なくと
も2つの通信プロトコルのいずれかにマッチするかどうかを判断し、2番目の通
信プロトコルが端末によってサポートされている少なくとも2つの通信プロトコ
ルのいずれにもマッチしない場合、端末および集積回路カードの間の通信を異常
終了する。
【0008】 また、この方法は、次のステップを含むこともある。2番目の通信プロトコル
が最初の通信プロトコルにマッチするかどうかを判断する、2番目の通信プロト
コルが最初の通信プロトコルにマッチする場合、2番目の通信プロトコルが端末
によってサポートされている少なくとも2つの通信プロトコルのいずれかにマッ
チするかどうか判断する、2番目の通信プロトコルが端末によってサポートされ
ている少なくとも2つの通信プロトコルのいずれにもマッチしない場合、端末お
よび集積回路カードの間の通信を異常終了する。2番目の通信プロトコルが最初
の通信プロトコルにマッチしない場合、この方法は2番目の通信プロトコルが優
先通信プロトコルにマッチするかどうかを判断するステップを含む。
【0009】 好ましくは、さらに、この方法は端末からのリセットを集積回路カードに繰り
返し伝送し、最も最近のリセットに対する応答が前のリセットに対する応答と同
じになるまで、あるいは選好通信プロトコルを示すまで端末からのリセットに対
する応答を集積回路カードから受け取るステップを含む。さらに、最初の通信プ
ロトコルと2番目の通信プロトコルは同じ通信プロトコル標準と互換性があるが
、異なるサブセットであることが好ましい。
【0010】 また、本発明に従って、リセットに対する応答を集積回路が伝送する方法も含
む。なお、この集積回路カードは、処理装置および処理装置一体のメモリを持ち
、メモリはその内に複数のリセットに対する応答を保存し、各リセットに対する
応答は通信プロトコルを示すものである。この方法は、(a)リセットに応答し
て、1つのリセットに対する応答を伝送し、(b)以後のリセットに応答して、
別のリセットに対する応答を伝送するステップを含む。
【0011】 好ましくは、複数のリセットに対する応答は、最初の地理的地域で動作可能な
最初の通信プロトコルを示す最初のリセットに対する応答と、最初の地理的地域
よりも広い2番目の地理的地域で動作可能な2番目の通信プロトコルを示す2番
目のリセットに対する応答を含む。したがって、この方法のステップ(a)は、
コールドリセットに応答した、最初のリセットに対する応答の伝送を含むことが
あり、ステップ(b)はウォームリセットに応答した、2番目のリセットに対す
る応答の伝送を含むことがある。
【0012】 集積回路カードのメモリは、その値が複数のリセットに対する応答の1つと結
び付いているポインタを含むことがある。その場合、この方法のステップ(b)
は次のステップを含む。リセットに応答してポインタをインクリメントする、リ
セットに応答したインクリメントポンインタに結び付けられているリセットに対
する応答を伝送する。インクリメントステップは、ポインタがリセットに対する
応答の数より小さい場合にだけリセットに応答してポインタをインクリメントす
る。また、この方法は、コールドリセットに対する応答した、事前定義値へのポ
インタの初期化を含む。
【0013】 本発明の別の態様に従って、集積回路カードと通信するための端末が提供され
る。端末は、処理装置、処理装置一体のメモリ、すなわち少なくとも2つの通信
プロトコルを表す値を含んでおり、少なくとも2つの通信プロトコルの一方が選
好通信プロトコルであるようなメモリ、端末が集積回路カードに最初のリセット
を伝送する手段、最初のリセットに応答して、最初の通信プロトコルを示してい
る、集積回路カードからの最初のリセットに対する応答を受け取る手段、最初の
通信プロトコルが優先通信プロトコルにマッチするかどうかを判断する手段、そ
して、最初の通信プロトコルが選好通信プロトコルにマッチしない場合、端末が
集積回路カードに2番目のリセットを伝送する手段、2番目のリセットに応答し
て、2番目の通信プロトコルを示している、集積回路カードからの2番目のリセ
ットに対する応答を受け取る手段を含む。
【0014】 本発明の別の態様に従って、集積回路カードが提供される。集積回路カードは
次のものを含む、(a)処理装置、(b)複数のリセットに対する応答を保存し
ており、各リセットに対する応答が通信プロトコルを示している、各処理装置一
体のメモリ、(c)リセットに応答して、1つのリセットに対する応答を伝送す
る手段、(d)以後のリセットに応答して、他のリセットに対する応答を伝送す
る手段。
【0015】 本発明の別の態様に従って、最初の通信プロトコルだけを通して相互に通信で
きる複数の集積回路カードおよび複数の端末を含むシステムにおいて、最初の通
信プロトコルから2番目の通信プロトコルに移行する手段が提供される。この方
法は、最初の通信プロトコルと2番目の通信プロトコルの両方をサポートする1
つまたは複数の集積回路カードを発行するステップを含む。また、2番目の通信
プロトコルを通して通信できる1つまたは複数の端末を最初の通信プロトコルだ
けを通して通信できる1つまたは複数の端末と交換するステップを含むことがあ
る。
【0016】 本発明は、次のような添付図面と合わせ、実施形態の詳細な説明によってより
良く理解することができる。
【0017】 図面の各図では、同じ参照番号または参照文字を使って、本発明の同じような
コンポーネントまたは機能を示している。
【0018】 発明の詳細な説明 概して、本発明は図1aに示されているICカード100および図1bに示さ
れている端末150の間での通信に関わるものである。本明細書および添付の請
求で使われているように、端末という用語はICカードが通信する装置を一般的
に示すのに使われている。
【0019】 図1aのICカード100は通常のクレジットカードと同じように見えるが、
その内にICカード100および端末150の間の通信のための集積回路122
および電気的接点124を含んでいる。ISO/IEC 7816−2標準は、
電気的接点124の電源、リセット、クロック、入出力、グランドの各信号の割
り当てを含んでいる。
【0020】 ICカード100は、クレジットカード、デビッドカード、電子マネーカード
(すなわち、カード所有者による購買時に転送可能な金銭的価値を含んでいるカ
ード)として使うこともできる。図1aに示されているように、通常のクレジッ
トカードと同じように、通常ICカード100の正面は、カード所有者の名前1
12、カード所有者の口座番号114、カードの有効期限116、カード所有者
がそのサービスを使っている金融会社のログ118(たとえば、MasterCard(R)
)を含んでいる。
【0021】 図1bに示されているように、端末150は、カードリーダ152、キーパッ
ド154、ディスプレイ156を含むことがある。キーパッド154およびディ
スプレイ156によって、ICカードの使用者は端末150と対話することがで
きる。キーパッド154によって、使用者は、トランザクションを選択したり、
個人識別番号(PIN)を入力したり、取引情報を入力したりすることができる
。ディスプレイ156によって、使用者は情報メッセージを受け取ったり、デー
タ入力を促したりすることができる。例を示すならば、端末は、POS装置、A
TM、コンピュータ及び/又は電話機との通信におけるカードリーダになったり
、これらの装置に組み込んだりすることができる。
【0022】 図2は、ICカード100の集積回路の好適な実施例の機能ブロック図である
。集積回路122は、処理装置210、メモリユニット220、制御ロジック2
30、タイマ240、入出力ポート250、セキュリティ回路260、コプロセ
ッサ270を含む。制御ロジック230は、処理装置210と共に、メモリユニ
ット220および入出力ポート250の間の通信を処理するのに必要な制御を提
供する。タイマ240は、処理装置210および制御ロジック230のためのタ
イミング基準信号を提供する。セキュリティ回路260は、製造時の検査のため
に、入出力ポート250を内部回路に接続するヒュージブルリンクを提供する。
ヒュージブルリンクは、傷付きやすいエリアへのアクセスを制限するために、検
査終了後に焼き込まれる。コプロセッサ270は、暗号化アルゴリズムによって
要求されるような、リアルタイムでの複雑な計算を実行する能力を提供する。
【0023】 メモリユニット220には、揮発性、非揮発性、リードオンリ、プログラマブ
ルのような様々な種類のメモリが含まれる。たとえば、図2に示されているよう
に、メモリユニット220には、リードオンリメモリ(ROM)222、電気的
消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)224、ランダム
アクセスメモリ(RAM)226が含まれる。
【0024】 図3は、本発明の好適な実施例に従って、メモリユニット220のメモリマッ
プを示している。図3に示されているように、メモリユニット220は、秘密暗
号化鍵320やカードPIN330のようなユニークなICカードデータを保存
する。秘密暗号化鍵320は、ICカードの認証に使われ、データがICカード
に保存される、公開鍵ペアの秘密鍵のような、何らかの種類の既知の暗号化鍵で
ある。カードPIN330を使って、ICカードへのアクセスをロックしたり、
アンロックしたりできる。好ましくは、秘密暗号化鍵320およびカードPIN
330は、ICカード外からアクセス不可能であるか、アクセスが厳しく制限さ
れているROMまたはEEPROMの安全な領域に保存される。
【0025】 メモリユニット220は、ICカード100のオペレーティングシステム30
0も保存する。オペレーティングシステム300は、ICカードアプリケーショ
ンをロードして実行したり、ICカードアプリケーションにファイル管理やその
他の基本カードサービスを提供する。また、オペレーティングシステム300は
、リセット信号に応答したATRの伝送も処理する。好ましくは、オペレーティ
ングシステム300はROMの安全なエリアに保存される。
【0026】 オペレーティングシステムが提供する基本サービスの他に、メモリユニット2
20は、1つまたは複数のICカードアプリケーション340を含んでいること
がある。たとえば、ICカードが電子マネーカードとして使われる場合、ICカ
ードに一定の電流の電子的値をロードする、Mondex International LimitedのMo
ndex(TM)パース アプリケーションがICカードに含まれることもある。さらに
、ICカードがクレジットカードとして使われる場合、ICカードにMasterCard
(R) International IncorporatedのMasterCard(R) クレジット アプリケーショ
ンが含まれることもある。好ましくは、ICカード100のオペレーティングシ
ステム300は複数のアプリケーション340をサポートしていなければならな
い。そのようなオペレーティングシステムの例としては、Mondex International
LimitedのMULTOS(TM)オペレーティングシステムがある。
【0027】 ICカードアプリケーションは、通常、EEPROMに保存されている、プロ
グラムおよび関連データファイルの両方を含むことがある。アプリケーションプ
ログラムは、処理装置210のネイティブプログラミングコードを使って書き込
まれることがある。あるいは、処理装置210での実行前に変換が必要な高水準
言語を使って書かれることもある。ICカードで使われるそのような高水準言語
の例としては、MULTOS(TM) 実行可能言語(MEL)がある。MELのような高水準言
語を使えば、アプリケーションプログラムを書き直さなくとも、複数のハードウ
ェアプラットフォームで実行できる。
【0028】 通常ICカードは、ICカードにメモリを組み込む際のサイズおよびコスト上
の制限により、限られた大きさのメモリしか持っていないので、数値処理のよう
な頻繁に使われるファンクションやプロシージャを実行するサブルーチンとして
のプリミティブ310をROMに保存していることがある。プリミティブ310
は、素早く実行できるように、通常処理装置210のネイティブ言語で書かれる
【0029】 図4aおよび4bは、本発明の好適な実施例に従った、端末上で実行される通
信プロトコル選択ルーチンのフローチャートである。端末は少なくとも2つの通
信プロトコルをサポートし、一方の通信プロトコルが選好プロトコルであると想
定している。
【0030】 たとえば、端末の選好プロトコルは、BMV '96 Integrated Circuit Card Spec
ifications for Payment Systemsと互換のプロトコルかもしれない。このプロト
コルは、相互に競合する支払いシステム間でICカードおよび端末のグローバル
相互運用性を確保するために、支払いシステム業界の他の企業と共に、MasterCa
rd International Incorporatedが開発したものである。EMV '96 Integrated Ci
rcuit Card Specifications for Payment Systemsは1996年6月に公表され
、一般的にISO/IEC 7816標準と互換性がある。端末がサポートする
ことが好ましくないプロトコルとは、EMV '96 Integrated Circuit Card Specif
ications for Payment Systemsの公表以前に使われていた通信プロトコルである
【0031】 図4aおよび図4bのルーチンは、ISO/IEC 7816−3標準およびEM
V Integrated Circuit Card Specifications for Payment Systems仕様のPart I
で定義されている「コールドリセット」および「ウォームリセット」機能を利用
している。これらの文書において、コールドリセットはICカードの電気的接触
の活性化に続く(すなわち、電源およびクロック信号の接点に対する最初の適用
後)リセットとして定義されており、ウォームリセットは電源およびクロック信
号をICカードに印加したままでの、コールドリセット後のリセットとして定義
されている。
【0032】 図4aのステップ402において、ICカードが端末に差し込まれ、ICカー
ドの電気的接点が活性化した後、端末はコールドリセットをICカードに送る。
コールドリセットを送った後、端末はステップ404においてICカードが送る
リセットに対する応答(ATR)を受け取る、ISO/IEC 7816−3標
準によって定義されているように、ATRは、プロトコルのタイプ、プロトコル
のビットレート、プロトコルのその他のタイミングパラメータのような、ICカ
ードがサポートしている通信プロトコル関係の情報を含んでいる入出力ラインで
のバイト列である。EMV仕様が要求しているATRは、ISO/IEC 78
16標準が許しているATRのサブセットである。ステップ406において、端
末は、パリティや、ATRに含まれているその他のエラー検出ビットをチェック
することによって、ATRが正しく受け取られたかどうか判断する。ATRが正
しく受け取られなかった場合、ステップ408においてICカードとの通信が異
常終了し、(ICカードとの通信のための通信プロトコルが正しく選択されてい
るかどうかをコーリングルーチンに示す)変数comm_selectをステップ410に
おいて失敗に設定し、ルーチンは終了する。
【0033】 ATRが正しく受け取られている場合、端末は次にステップ412においてA
TRが選好通信プロトコルを示しているかどうか調べる。選好通信プロトコルが
示されている場合、ステップ414において、通信変数comm_paramsはATRに
含まれている通信パラメータに設定され(この場合は、選好通信プロトコルの通
信パラメータ)に設定されて、変数comm_selectは成功に設定されてルーチンが
終了する。
【0034】 図4bに示すように、選好通信プロトコルがATRによって示されていない場
合、ステップ418においてウォームリセットが端末によって発行される。ウォ
ームリセットが発行された後、端末はステップ420においてICカードから2
番目のATRを受け取る。ステップ422において、端末は2番目のATRに含
まれているパリティやその他のエラー検出ビットをチェックすることによりIC
カードからの2番目のATRを正しく受け取ったかどうかを判断する。ATRを
正しく受け取っていない場合、端末およびICカードの間の通信はステップ43
2において異常終了し、ステップ434において変数comm_selectが失敗に設定
されて、ルーチンは終了する。
【0035】 ATRが正しく受け取られている場合、端末は、ステップ424においてAT
Rが端末によってサポートされているいずれかの通信プロトコルを示しているか
どうか判断する。ATRが示している通信プロトコルが端末によってサポートさ
れている場合、ステップ426において変数comm_paramsはATRに含まれてい
る通信パラメータに設定され、ステップ428において変数comm_selectが成功
に設定されて、ルーチンは終了する。それ以外の場合、ステップ430において
ICカードとの通信は異常終了し、ステップ432において変数comm_selectが
失敗に設定されて、ルーチンは終了する。
【0036】 図4aおよび図4bの通信プロトコル選択ルーチンにより、端末はEMV互換
のカード、EMV以前のカード(端末はEMV以前の通信プロトコルをサポート
していると想定)、EMVおよびEMV以前の通信プロトコルの両方をサポート
しているICカードで正常に動作できる。
【0037】 図6は、複数の通信プロトコルをサポートしているICカードによるATRの
送信のための選好オペレーティングシステムルーチンを示している。ICカード
は、「ローカル」ATR(地理的に限定された地域でのATR)および「グロー
バル」ATR(ローカルATR関係の地域よりも広い地域で有効なATR)の両
方を保存する。たとえば、(特定の国でのみ有効な)EMV以前のATRはロー
カルATRであり、(複数の国で有効な)EMV ATRはグローバルATRで
ある。ここで、ICカードは、コールドリセットおよびウォームリセットを区別
できるように設計されていると想定している。コールドリセットおよびウォーム
リセットを区別できるICを設計することは、当該技術に熟達した者ならば十分
可能である。
【0038】 ステップ602において、ICカードは、自分が受け取ったリセットはコール
ドリセットであるかどうか判断する。リセットがコールドリセットである場合、
ステップ604においてICカードはローカルATR(たとえば、EMV以前の
ATR)を伝送する。リセットがコールドリセットでない場合(すなわち、ウォ
ームリセットである場合)、ICカードはステップ606においてグローバルA
TR(たとえば、EMV ATR)を伝送する。
【0039】 表1は、様々な端末およびICカードの動作のマトリックスを示している。表
1において、プロトコルXおよびプロトコルYは、それぞれ相互排他的な地域で有
効なEMV以前の通信プロトコルを指している。さらに、表1の端末T3および
T4は、図4aおよび図4bの通信選択ルーチンを実装しており、ICカードI
CC3は図6のATR伝送ルーチンを実装している。
【0040】 本発明に従ったICカードおよび端末の使用はICカードおよび端末の相互運
用性をも見越している。表1に示されているように、ICカードICC3は、表
1のすべての端末で正常に動作する。さらに、端末T3は表1のすべてのICカ
ードで正常に動作することにも注目しなければならない。さらに、ICカードI
CC3は端末T3に差し込まれ、端末T3は(たとえT3およびICカードIC
C3がEMV以前のプロトコルをサポートしていても)EMV以前のプロトコル
の代わりに、選好EMVプロトコルを選択していることにも注目しなければなら
ない。
【0041】 さらに、本発明に従ったICカードおよび端末の使用は、EMV以前のプロト
コルからEMVプロトコルへの効率的な移行をも見越している。ある地域でEM
Vプロトコルに移行するために、ICC3タイプのICカードを地域に配布する
。このカードは((T1のような)既存のEMV以前の端末でも動作するので、
カードの配布前にその地域の再ターミナライゼーションは必要ない。ICC3タ
イプのICカードを配布した後、EMV互換の端末(T2タイプまたはT3タイ
プの端末)を地域内に追加したり、既存の端末と置き換えたりできる。ICC3
タイプのICカードは、既存のEMV以前の端末および新しいEMV互換の端末
の両方で動作する。さらに、(ICC1のような)EMV以前のICカードはE
MV以前の端末でもT3タイプの端末でも動作する。したがって、EMV以前の
プロトコルからEMVプロトコルに簡単にまたスムースに移行できる。
【0042】 表1:様々な端末およびICカードの相互運用性
【表1】
【0043】 本発明の他の好適な実施例によって、端末は複数のEMV以前のプロトコルを
サポートできる。図5aおよび図5bは、図4aおよび図4bのルーチンに似た通
信プロトコル選択ルーチンのフローチャートであるが、端末が2つ以上のプロト
コルをサポートしている場合に一般化している。図4aおよび図4bの実施例と
同様に、端末によってサポートされている通信プロトコルの1つが選好プロトコ
ルであると想定している。たとえば、端末はEMV準拠の通信プロトコルおよび
複数のEMV以前の通信プロトコルをサポートしており、EMV準拠通信プロト
コルが選好通信プロトコルである。
【0044】 図5aのステップ502において、ICカードが端末に差し込まれ、ICカー
ドの電気的接点が活性化された後、端末はICカードにコールドリセットを送る
。コールドリセットを送った後、端末はステップ504においてICカードが送
るATRを受け取る。ステップ506において、端末は、ATRに含まれている
パリティやその他のエラー検出ビットをチェックすることによってATRが正し
く受け取られたかどうか判断する。ATRが正しく受け取られていない場合、ス
テップ508においてICカードとの通信は異常終了し、ステップ510で変数
comm_selectは失敗に設定されて、ルーチンは終了する。
【0045】 ATRが正しく受け取られている場合、端末はステップ512において選好通
信プロトコルを示す。ATRが選好通信プロトコルを示している場合、ステップ
514において通信変数comm_paramsはATRに含まれている通信パラメータに
設定され(この場合、選好通信プロトコルの通信パラメータ)、変数comm_sele
ctはステップ516で成功に設定されて、ルーチンは終了する。
【0046】 ATRによって選好通信プロトコルが示されていない場合、ステップ518に
おいて変数nは値2に設定される。図5bに示すように、ステップ520におい
て端末はウォームリセットを発行する。ウォームリセットを発行した後、端末は
ステップ522においてICカードから別のATR(ATRn)を受け取る。ス
テップ524において、端末はATRに含まれているパリティやその他のエラー
検出ビットをチェックすることにより、ATRが正しく受け取られたかどうかを
判断する。ATRが正しく受け取られていない場合、ステップ526において端
末およびICカードの間の通信は異常終了し、ステップ528で変数comm_slec
tが失敗に設定されてルーチンは終了する。
【0047】 ATRが正しく受け取られている場合、端末はステップ530において現在の
ATR(ARTn)は前に受け取ったATR(ATRn-1)と同じであるかどうか
判断する。2つのATRが同じである場合、ステップ532において端末は現在
のATR(ATRn)によって示されている通信プロトコルが端末によってサポ
ートされているかどうか判断する。現在のATRによって示されている通信プロ
トコルが端末によってサポートされている場合、変数comm_paramsはステップ5
36においてATRに含まれている通信パラメータに設定され、ステップ538
で変数comm_selectは成功に設定されてルーチンが終了する。それ以外の場合、
現在のATRによって示されている通信プロトコルが端末によってサポートされ
ていない場合、ステップ526においてICカードとの通信は異常終了し、ステ
ップ528で変数comm_selectが失敗に設定されてルーチンは終了する。
【0048】 現在のATR(ATRn)が前に受け取ったATR(ATRn-1)と同じでない
場合、端末はステップ534において現在のATRが選好通信プロトコルを示し
ているかどうか判断する。選好通信プロトコルが示されている場合、変数comm_
paramsはステップ536において現在のATRに含まれている通信パラメータに
設定され、ステップ538で変数comm_selectが成功に設定されてルーチンが終
了する。それ以外の場合、ルーチン540で変数nが1だけインクリメントされ
、ステップ520でルーチンはウォームリセットへとループする。
【0049】 本発明の他の好適な実施例では、ICカードは複数の通信プロトコルをサポー
トする。図7は、2つ以上のプロトコルをサポートしているICカードでのAT
R伝送ルーチンのステップのフローチャートである。図7においてはICカード
は(1)非揮発性メモリに、ICカードによってサポートされているプロトコル
の番号に対応する値pmaxを保存しており、(2)非揮発性メモリに、ICカ
ードによってサポートされているプロトコルセットに対応するATRセット(A
TR1からATRpmaxまで)を保存しており、(3)揮発性または非揮発性のい
ずれかのメモリに、保存されているATRセットでのいずれかのATRと値が結
び付けられているポインタ変数pを保存していると想定している。また、図7の
実施例では、ICカードはコールドリセットおよびウォームリセットを区別でき
るように設計されていると想定している。
【0050】 ステップ702において、ICカードは、自分が受け取ったリセットがコール
ドリセットであるかどうか判断する。コールドリセットである場合、ICカード
はステップ704においてポインタ変数pを値1に初期化し、ステップ710で
そのATRに最初のATR(ATR1)を伝送する。リセットがコールドリセット
でない場合(すなわち、ウォームリセットである場合)、ICカードは、ステッ
プ706においてポインタ変数pがpmaxに等しいかどうか判断する。pがp
maxに等しい場合、ICカードはステップ710でATRpを伝送する。pがp
maxに等しくない場合、ステップ708でICカードは1だけポインタ変数p
をインクリメントし、ステップ710でATRpを伝送する。
【0051】 本発明に従った通信プロトコル選択ルーチンを含む端末の使用と、本発明に従
ったATR伝送ルーチンを含むICカードの使用は、端末およびICカードの高
い相互運用性に対応しており、既存のICカード標準から新しいICカード標準
への効率的な移行を可能にする。
【0052】 本発明は特定の実施例を参照して説明されているが、様々な変更、修正、置換
は、付録の請求によって定義されているように、本発明の精神および範囲から逸
脱することなしに、熟練技術者には既知であり明白である。たとえば、好適な実
施例はEMVプロトコルに関して取り上げられたが、本発明はそのような制限を
持たず、いかなる通信プロトコルや標準にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1a】 図1aは、本発明の好適な実施例に従ったICカードの正面図である。
【図1b】 図1bは、図1aのICカードが使われる端末の等角投影図である。
【図2】 図2は、本発明の好適な実施例に従った、ICカードの集積回路の機能ブロッ
ク図である。
【図3】 図3は、図2の集積回路の好適な実施例のメモリマップである。
【図4】 図4aおよび図4bは、本発明の好適な実施例に従った、端末での実行のため
の通信プロトコル選択のフローチャートである。
【図5】 図5aおよび図5bは、本発明の別の好適な実施例に従った、端末での実行の
ための通信プロトコル選択のフローチャートである。
【図6】 図6は、本発明の別の好適な実施例に従った、ICカードで実行されるリセッ
トに対する応答(ATR)伝送ルーチンのフローチャートである。
【図7】 図7は、本発明の別の好適な実施例に従った、ICカードで実行されるATR
伝送ルーチンのフローチャートである。
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月9日(2000.11.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ヒオル フィリップ アール. アメリカ合衆国 10033 ニューヨーク ニューヨーク ウエスト ア ハンドレッ ド アンド エイティ ファースト スト リート 854 アパートメント 6ディー (72)発明者 ホッチフィールド バリ イギリス ジー46 6アールビー グラス ゴー ジフノック ダルサーフ クレセン ト 21 Fターム(参考) 5B035 BB09 CA22 CA29 5B054 AA08 BB06 CC04 CC09 5B058 CA23 CA26

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集積回路カードおよび端末との間の通信プロトコル選択方法
    であり、 前記端末は少なくとも2つの通信プロトコルを使って通信でき、前記少なくと
    も2つの通信プロトコルの1つは選好通信プロトコルであり、 (a)端末からのリセットを集積回路カードに送る、 (b)最初の通信プロトコルを示す、前記端末からのリセットに対する応答を
    集積回路カードから受け取る、 (c)最初の通信プロトコルが選好通信プロトコルにマッチするかどうか判断
    する、 (d)最初の通信プロトコルが選好通信プロトコルにマッチしない場合、別の
    端末からのリセットを前記集積回路カードに送る、 (e)2番目の通信プロトコルを示す、別の端末からのリセットに対する応答
    を集積回路カードから受け取る、から成る通信プロトコル選択方法。
  2. 【請求項2】 ステップ(a)のリセットはコールドリセットであり、ステ
    ップ(b)のリセットはウォームリセットである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記2番目の通信プロトコルが前記端末によってサポートさ
    れている少なくとも2つの通信プロトコルのいずれかにマッチするかを判断し、 前記2番目の通信プロトコルが端末によってサポートされている少なくとも2
    つの通信プロトコルのいずれともマッチしない場合、端末および集積回路カード
    の間の通信を異常終了するステップを更に有する、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記2番目の通信プロトコルが最初の通信プロトコルとマッ
    チするかどうか判断し、 前記2番目の通信プロトコルが前記最初の通信プロトコルとマッチする場合、
    前記2番目の通信プロトコルが端末によってサポートされている前記少なくとも
    2つの通信プロトコルのいずれかとマッチするかどうか判断し、 前記2番目の通信プロトコルが端末によってサポートされている前記少なくと
    も2つの通信プロトコルのいずれともマッチしない場合、前記端末および前記集
    積回路カードの間の通信を異常終了するステップを更に有する、請求項1記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 前記2番目の通信プロトコルが前記最初の通信プロトコルと
    マッチしない場合、前記2番目の通信プロトコルが前記選好通信プロトコルにマ
    ッチするかどうか判断するステップを更に有する、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 最も新しいリセットに対する応答が前のリセットに対する応
    答と同じになるまで、または選好通信プロトコルを示すまで、集積回路カードに
    繰り返し前記端末からのリセットを送り、集積回路カードから前記端末からのリ
    セットに対する応答を受け取るステップを更に有する、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記最初の通信プロトコルおよび前記2番目の通信プロトコ
    ルは通信プロトコル標準と互換性があるが、この通信プロトコルの異なるサブセ
    ットである請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 集積回路カードがリセットに対する応答を伝送する方法であ
    り、前記集積回路カードは処理装置、処理装置一体のメモリを持ち、メモリはそ
    の内に複数のリセットに対する応答を保存し、この各リセットに対する応答は、
    通信プロトコルを示し、 (a)リセットに対する応答で、いずれかのリセットに対する応答を伝送し、 (b)以後のリセットに応答して、別のリセットに対する応答を伝送する、 ことから成る伝送方法。
  9. 【請求項9】 複数のリセットに対する応答は、最初の地理的地域で動作可
    能な最初の通信プロトコルを示す最初のリセットに対する応答と、2番目の地理
    的地域で動作可能な2番目の通信プロトコルを示す2番目のリセットに対する応
    答を含み、前記2番目の地理的地域は最初の地理的地域よりも広い、請求項8記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 ステップ(a)はコールドリセットに対する最初のリセッ
    トに対する応答の伝送から構成され、ステップ(b)はウォームリセットに対す
    る2番目のリセットに対する応答の伝送から成る請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記集積回路カードのメモリは、その値がいずれかのリセ
    ットに対する応答と結び付けられているポインタを保存しており、ステップ(b
    )は、 リセットに応答して、ポインタをインクリメントし、 リセットに応答して、インクリメントされるポインタと結び付けられているリ
    セットに対する応答を伝送することから成る、請求項8記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記インクリメントステップは、ポインタがリセットに対
    する応答の数より小さい場合にだけ、リセットに応答してポインタをインクリメ
    ントする請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 コールドリセットに応答して、ポインタを事前定義値に初
    期化するステップから成る請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 複数のリセットに対する応答と結び付けられている通信プ
    ロトコルはそれぞれ通信プロトコル標準と互換性があるが、この通信プロトコル
    の異なるサブセットである請求項8記載の方法。
  15. 【請求項15】 処理装置と、 メモリは少なくとも2つの通信プロトコルを表す値をその内に保存し、少なく
    とも2つの通信プロトコルの一方は選好通信プロトコルである処理装置一体のメ
    モリと、 最初の端末からのリセットを集積回路カードに伝送するための手段と、 最初のリセットに対する応答であり、かつ最初の通信プロトコルを示している
    、集積回路カードからの最初のリセットに対する応答を受け取るための手段と、 最初の通信プロトコルが選好通信プロトコルにマッチしているかどうか判断す
    るための手段と、 最初の通信プロトコルが選好通信プロトコルにマッチしない場合、2番目の端
    末からのリセットを集積回路カードに伝送する手段と、 2番目のリセットに対する応答であり、かつ2番目の通信プロトコルを示して
    いる、集積回路カードからの2番目のリセットに対する応答を受け取るための手
    段から成る、集積回路カードと通信するための端末。
  16. 【請求項16】 前記最初のリセットがコールドリセットであり、前記2番
    目のリセットがウォームリセットである請求項15記載の端末。
  17. 【請求項17】 前記2番目の通信プロトコルが端末によってサポートされ
    ている少なくとも2つの通信プロトコルのいずれかにマッチするかどうか判断す
    るための手段と、 前記2番目の通信プロトコルが端末によってサポートされている前記少なくと
    も2つの通信プロトコルのいずれともマッチしない場合、端末および集積回路カ
    ードの間の通信を異常終了するための手段を更に有する請求項15記載の端末。
  18. 【請求項18】 前記2番目の通信プロトコルが前記最初の通信プロトコル
    とマッチするかどうか判断するための手段と、 前記2番目の通信プロトコルが前記最初の通信プロトコルにマッチする場合、
    前記2番目の通信プロトコルが端末によってサポートされている前記少なくとも
    2つの通信プロトコルのいずれかとマッチするかどうか判断するための手段と、 前記2番目の通信プロトコルが端末によってサポートされている少なくとも2
    つの通信プロトコルのいずれともマッチしない場合に、端末および集積回路カー
    ドの間の通信を異常終了するための手段を更に有する請求項15記載の端末。
  19. 【請求項19】 前記2番目の通信プロトコルが前記最初の通信プロトコル
    にマッチしない場合、前記2番目の通信プロトコルが前記選好通信プロトコルと
    マッチするかどうか判断するための手段を更に有する請求項18記載の端末。
  20. 【請求項20】 前記集積回路カードに繰り返し端末からのリセットを伝送
    し、最も新しいリセットに対する応答が前のリセットに対する応答と同じになる
    まで、または選好通信プロトコルを示すまで、端末からのリセットに対する応答
    を集積回路から受け取るための手段を更に有する請求項19記載の端末。
  21. 【請求項21】 前記最初の通信プロトコルおよび前記2番目の通信プロト
    コルは、通信プロトコル標準と互換性があるが、異なるサブセットである請求項
    20記載の端末。
  22. 【請求項22】 (a)処理装置、 (b)処理装置一体のメモリ、このメモリはその内に複数のリセットに対する
    応答を保存し、それぞれのリセットに対する応答が1つの通信プロトコルを示す
    、 (c)リセットに応答して、いずれかのリセットに対する応答を伝送するため
    の手段、 (d)以後のリセットに応答して、他のリセットに対する応答を伝送するため
    の手段、から成る集積回路。
  23. 【請求項23】 複数のリセットに対する応答は、最初の地理的地域で動作
    可能な最初の通信プロトコルを示す最初のリセットに対する応答と、2番目の地
    理的地域で動作可能な2番目の通信プロトコルを示す2番目のリセットに対する
    応答を含み、この2番目の地理的地域は最初の地理的地域よりも広い、請求項2
    2記載の集積回路カード。
  24. 【請求項24】 いずれかのリセットに対する応答を伝送するための手段は
    、コールドリセットに応答して前記最初のリセットに対する応答を伝送する手段
    であり、他のリセットに対する応答を伝送する手段は、ウォームリセットに応答
    して前記2番目のリセットに対する応答を伝送するための手段である、請求項2
    3記載の集積回路カード。
  25. 【請求項25】 前記集積回路カードのメモリはその値がいずれかのリセッ
    トに対する応答と結び付けられているポインタを保存しており、他のリセットに
    対する応答を伝送する手段は、 リセットに応答してポインタをインクリメントする手段と、 リセットに応答して、インクリメントされたポインタと結び付けられているリ
    セットに対する応答を伝送する手段である、請求項22記載の集積回路カード。
  26. 【請求項26】 前記インクリメントするための手段とは、ポインタがリセ
    ットに対する応答の数より小さい場合にだけ、リセットに応答してポインタをイ
    ンクリメントするための手段である、請求項25記載の集積回路。
  27. 【請求項27】 さらに、コールドリセットに応答してポインタを事前定義
    値に初期化するための手段を含む、請求項25記載の集積回路カード。
  28. 【請求項28】 複数のリセットに対する応答と結び付けられている前記通
    信プロトコルは通信プロトコル標準と互換性があるが、その異なるサブセットで
    ある、請求項22記載の集積回路カード。
  29. 【請求項29】 各集積回路および各端末が、最初の通信プロトコルを通じ
    てのみ相互に通信することができる複数の集積回路カードと複数の端末を含むシ
    ステムにおいて、2番目の通信プロトコルを通じて相互に通信することができる
    集積回路および端末に移行するための方法が、最初の通信プロトコルおよび2番
    目の通信プロトコルの両方をサポートしている1つまたは複数の集積回路カード
    を発行するステップを含む方法。
  30. 【請求項30】 前記最初の通信プロトコルおよび前記2番目の通信プロト
    コルの両方をサポートしている1つまたは複数の集積回路カードが、 (a)処理装置、 (b)処理装置一体のメモリ、このメモリは、前記最初の通信プロトコルを示す
    最初のリセットに対する応答および前記2番目の通信プロトコルを示す2番目の
    リセットに対する応答をその内に保存している、 (c)リセットに応答して、前記最初のまたは2番目のリセットに対する応答を
    伝送するための手段、 (d)以後のリセットに対する応答において、前記最初のまたは2番目のリセッ
    トに対する応答を伝送するための手段を含む請求項29記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記最初の通信プロトコルを通じてのみ通信できる1つま
    たは複数の端末を、前記2番目の通信プロトコルを通じて通信できる1つまたは
    複数の端末と交換するステップを含む、請求項29記載の方法。
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