JP2003524978A - Rfパワーアンプの予歪み付与およびフィードフォワード線形化を制御するためのスペクトル歪みモニター - Google Patents

Rfパワーアンプの予歪み付与およびフィードフォワード線形化を制御するためのスペクトル歪みモニター

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Abstract

(57)【要約】 キャリア打ち消しコンバイナーおよびRFパワーアンプの予歪み付与およびフィードフォワードループは、(RF信号と関連する)“参照”信号ポート、および(アンプの種々のモニタリング位置と関連している)複数の“テスト”信号ポートで高速フーリエ変換(FFT)ベースのスペクトルパワー測定を実行するスペクトル歪み測定方式によってRFアンプの出力におけるIMD成分を最少化するように制御される。コントロールおよびテストポートから取り出された信号はベース帯域にダウンコンバートされ、帯域通過のフィルターがかけられ、ディジタル化されそしてアンプの信号内部構造の全帯域のスペクトルの“スナップショット”として格納される。ディジタル信号プロセッサベースのコントローラはそのバッファーデータを処理し参照およびテストポートから取り出された平均化FFTを生成し、そしてサンプルされた信号セットのそれぞれについてスペクトル情報を与える。その制御データのためのFFTはベースラインを確立するために処理され、テストデータのFFTはそれと比較されアンプによって導入されたIMD成分が最少化される制御パラメータの調整信号を発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は広くはラジオ周波数(RF)通信システムに関し、特にキャリア打ち
消しコンバイナーの動作を最適化するように働くスペクトル歪み計測および差分
結合手法を採用しているRFパワーアンプ線形化メカニズム、およびRFアンプ
の出力に生成される相互変調歪みが最小化されるようなRFパワーアンプの予歪
み付与およびフィードフォワードループに向けられている。
【0002】 (発明の背景) 連邦通信委員会(FCC)の仕様および規制はライセンスを受けたチャンネル
あるいは該当の帯域の外側に溢れ出るエネルギーの量が急峻に減衰すること(例
えば、50dBのオーダーに)の要求を含む非常に厳格な帯域中の制限を通信サービ
ス提供者が守ることを要求している。このような制限はFMのような伝統的な変
調フォーマットについては即座に解決可能ではあるが、これらはMアレー変調の
ような最新のディジタルベース変調フォーマットを使って達成することは困難で
ある。
【0003】 このような変調技術を使っている産業あるいは規制ベースのスタンダードに十
分に合致する側帯波の減衰は直線性の高い信号処理システムおよび構成要素を必
要としている。比較的直線性のある構成要素は電話回線網の比較的低い帯域中(
ベース帯域)については合理的なコストで得ることが出来るが、RF周波数での
パワー増巾器のような線形化構成要素は実現不可能な程度に高価である。
【0004】 RFパワー増巾器を線形化する際の基本的な困難はそれは本質的に非線形の装
置であり、かつ望んでいない相互変調歪み積(IMDs)を生成すると云う事実であ
る。IMDsはRF入力信号とは別個に増巾されたRF出力信号に擬似信号として現
われる。IMDのもう一つの出現はRF入力信号によって占められてはいなかった
スペクトル領域中へコンパクトなスペクトルのスペクトル再生あるいは拡張であ
る。この歪みは増巾された出力信号の位相振巾を入力信号の位相振巾から遠ざけ
る働きをし、かつこのRF入力信号の偶発的な(そして望ましくない)増巾器を
発生源とする変調と考えてもよい。
【0005】 線形のRFパワー増巾器を構成するストレートな一つの方法は、線形RFパワ
ー増巾器を出来るだけ大きくそして高パワー装置として作り、しかし増巾器をそ
のRF増巾器の伝達関数が比較的線形である低い電力レベルのみ(即ちその定格
出力パワーの小さなパーセンテージで)動作させることである。このアプローチ
の明らかな欠点は高価でかつサイズの大きいRF装置の大部分を殺して使ってい
ると云う問題である。このような問題点を解決しているその他の公知技術にはフ
ィードバック修正技術、フィードフォワード修正技術および予歪み付与修正があ
る。フィードフォワードおよび予歪み付与修正はしかしこの点に関しての制限は
ない。
【0006】 フィードバック修正技術は極エンベロープ修正(米国特許NO.5,742,201に述べ
られているような)、およびRF増巾器の出力での歪み成分がリアルタイムでそ
の増巾器への入力信号を直接変調するように使われるガウス座標系のフィードバ
ックを含んでいる。フィードバック技術は他の設計領域におけるネガティブフィ
ードバック技術がそうであるように自己収斂の利点を有している。しかしネガテ
ィブフィードバックを採用しているシステムは小さな帯域巾に渡っては安定した
状態を維持するがしかし多重キャリアあるいはW-CDMAのような広帯域中の環境で
の適用は不可能である。
【0007】 フィードフォワードのアプローチでは、RF増巾器の出力信号中に存在するエ
ラー(歪み)が抽出され、適切なレベルに増巾され、そしてその次に同じ振巾で
しかし逆位相で増巾器の出力通路に再注入される。したがって(理想的には)そ
のRF増巾器の歪みは効果的に打ち消されることになる。
【0008】 予歪み付与修正の場合には、信号はRF増巾器の上流側のRF入力信号通路上
で変調される。理想的な予歪み付与信号はそのRF増巾器の歪伝達関数に影響さ
れた時それが効果的にその歪み挙動を打ち消すように高パワーRF増巾器の出力
の所で期待されている歪の逆あるいは補完の特性を有している。
【0009】 予歪み付与あるいはフィードフォワードのいずれもRF増巾器の出力中のエラ
ー信号成分を抽出しそしてそのRF増巾器の抽出したエラーの挙動に従って増巾
器出力中の歪みを効果的かつ連続的に最少化するようにその制御信号を調整する
ことによって適応させることが出来る。
【0010】 エラー信号成分を抽出する従来のメカニズムの1つは増巾器を通る信号通路中
にパイロット(トーン)信号を注入しそしてその増巾器の応答を測定することで
ある。パイロットトーンを使用することの本質的な欠点は専用のパイロット発生
回路を必要とすることとそのパイロットトーンをその増巾器の信号帯域巾中に置
くことの困難性である。その他のアプローチは高パワーキャリア中の低レベル歪
みを検出するための高中断受信器の採用であるが、これは相当の複雑さとコスト
を追加することになる。
【0011】 さらにパイロットトーンの注入は望ましくないピークの発生を引き起し;また
同様にパイロットシステムと云うものはその制御器がパイロット上でそしてIMD
上ではなく動作していると云う点でオープンループである。従って、このシステ
ムは単にIMDが適切に打ち消されつつあることを推測するに過ぎない。
【0012】 その他のアプローチは高パワーキャリアの存在下で低レベルの歪みを検出する
ため高い傍受受信器を使用すること、このことは相当な複雑さとコストを加える
ことになる、および広帯域のコーリレーターを使用することを含んでいる。後者
のメカニズムはスペクトル歪み成分にではなくそれは広帯域のエネルギーの測定
に依存するという事実の影響を受けることになる。
【0013】 (発明の要約) 本発明によれば、キャリア打ち消しコンバイナーの動作、およびRFパワーア
ンプの予歪みおよびフォードフォワードループは、(RF入力信号と関連する)
“参照”信号ポートにおける、および(そのアンプの種々のパラメーター調整位
置と関連している)複数の“テスト”信号ポートにおいて(高速フーリエ変換(
FFT)ベースの)スペクトルパワー測定を実行するスペクトル歪み測定手法に
よってRFアンプの出力におけるIMD成分を最少化するように制御される。この
制御およびテストポートから引き出された信号はベース帯域にダウンコンバート
され、帯域パスフィルターがかけられ、サンプリングされそしてアンプの信号基
礎構造の全帯域のスペクトルである“スナップショット”として格納される。
【0014】 参照ポートから引き出されたデータおよびテストポートからのデータのディジ
タル信号処理ベースの制御器による平均値化されたFFTは各サンプルされた信号
セットのスペクトル情報を与える。コントロールデータのFFTはベースラインを
確立するためにプロセスされ、それとテストデータのFFTが比較され種々の制御
パラメータのための調整信号が生成され、それを通してアンプによって導入され
たIMDが最少化される。RFアンプの動作は継続的にモニターされそしてその制御
パラメータはそのアンプの特性中におけるドリフトを補償するために必要に応じ
て修正される。
【0015】 望ましい、しかし発明を限定するようには働かない一実施例によれば、本発明
は、デジタル的に制御されるゲインおよび位相調整回路および主RFアンプへのRF
入力信号通路中に持ち込まれたデジタル的に制御される予歪み付与ユニットを有
している。この予歪み付与ユニットは制御器からの重み係数を受け取るように結
合している仕事関数ベースのベクトル変調器を含んでいても良い。それはRFアン
プによって導入されたあらゆる相互変調(スペクトル再生)歪み積(IMD)を含
んでいるので、そのアンプの出力はコントローラーへのテスト入力の一つとして
モニターされる。
【0016】 この主RFアンプの出力はさらにキャリア打ち消しコンバイナーに結合されてお
り、その第2の入力はRF入力信号ポートからフィードフォワード通路に結合され
ている。このRF入力信号ポートからのフィードフォワード通路は固定の遅延およ
び可変の遅延ユニットを有しており、そしてこの主RFアンプを通る信号通路の伝
搬遅延を実質的に等しくするように働き、そしてそうすることによってこのキャ
リア打ち消しコンバイナーに加えられる信号の適切な位相整合を与える。このキ
ャリア打ち消しコンバイナーの出力はフィードフォワードエラーアンプのゲイン
および位相調整回路に結合されており、その出力はフィードフォワードIMD打ち
消しのためにRFアンプの出力通路に再注入される。
【0017】 このDSPベースの制御器は種々のスペクトル歪み測定動作、およびこれに限定
されるわけではないベキあるいは最少平均2乗最少化のようなエラー最少化アル
ゴリズムを実行し、RF出力ポートにおけるIMD成分を最適に打ち消す目的で主RF
アンプおよびエラーアンプの両方における可変ゲインおよび位相シフト成分を制
御する。これはまたRF入力信号の瞬時の振巾のそれぞれに異なる仕事関数から引
き出される仕事関数ベースの予歪み付与制御信号を生成し、主RFアンプへのRF入
力信号の位相および振巾成分に予歪みを与える。
【0018】 このDSP制御器はコントロールおよびテストポートから引き出されたスペクト
ルデータサンプルを処理するように働き、そしてそれから主RFアンプの歪みを補
償するために必要に応じて制御要素のパラメータを調整する。キャリアの打ち消
しを最大にするため、この制御器はRF入力信号中に存在するあらゆるキャリアお
よびノイズフロアーを特定するために制御データを(FFT)処理する。このデー
タのFFT処理はキャリア成分が位置しているスペクトル以外の部分の1ないしそ
れ以上の周波数ビン中のスペクトルエネルギーをこのキャリア打ち消しループに
誤って影響を与えることを避けるために選択的に放棄することを可能としている
【0019】 キャリア成分の最適(最大)打ち消しは以下の式を最大にするように、RF入力
信号通路中のゲインおよび位相調整回路および調整可能な遅延ユニットを調整す
ることによって達成される: ここでNは全キャリアの数、 CiはNの内のキャリアCiの平均ベキ、およびRiはNの内残りのキャリアRiの平均
ベキ。
【0020】 この式を最大にすることは、キャリアを含んでいるそれら以外のビン中の周波
数ピークの影響に対して最大化動作を加えることなしに、キャリア打ち消しコン
バイナーの出力における特定された残留キャリア成分中の平均エネルギーを出来
るだけ0に近づくように(最適キャリア打ち消し)低減する効果を有している。
【0021】 主RFアンプへの入力における予歪み付与成分を最適に制御するために、主RFア
ンプのモニターされた出力のFFTからコントロールデータのFFTを差し引きIMD成
分を得ている; そうして予歪み付与ユニットのゲインおよび位相調整回路は次の式を最少化する
ように調整される: ここでDiは上記の引き算の結果であるN個の検出されたスペクトル成分の内の
歪み成分iである。
【0022】 最適のフィードフォワード補償のために、コントロールデータのこのFFTはフ
ィードフォワード再注入ポートの下流側でモニターされたRF出力信号のFFTから
引き算される。フィードフォワードエラーアンプのゲインおよび位相調整回路は
次の式を最少化するように調整される: ここでDiは上の引き算の結果であるN個の検出されたスペクトル成分中の歪み
成分iである。
【0023】 (実施例の説明) 本発明による新規でかつ改良されたRFパワー増巾器スペクトル測定および歪み
修正メカニズムを詳細に説明する前に、本発明は、主として従来のRF回路、関連
するディジタル信号処理要素およびそのような回路および要素の動作を制御する
付随する監視制御回路の所定の配置にあるという点に気付いてほしい。その結果
として、そのような回路要素の構造およびそれらがその他の通信システム装置と
インターフェースする方法はその大部分について直ぐに理解可能なブロック図で
図示されており、そしてこれらのブロック図はこの中の記述の利益を受けるこの
分野の当業者にとっては即座に明らかであるような点を詳細に述べて開示内容が
不明瞭にならないように、本発明に関連のあるそれらの詳細な点だけを示してい
る。従ってブロック図による図示は主としてそれらの構成要素を便利のいい機能
ごとにグルーピングし、従って本発明が即座に理解出来るような形で示すことを
意図している。
【0024】 図1を参照すると、本発明によるRFアンプスペクトル測定および歪み修正方式
の発明を限定するようには働かない実施例がブロック図で示されており、それは
RF入力ポート11を有しており、そこには増巾されるべきRF信号RFinが、結合され
ている。このRF入力ポート11は入力信号通路13を通してその非線形のスペクトル
歪み(IMD)導入挙動が補償される主RFパワーアンプ(あるいはベースパワーモ
ジュール(BPM)20に結合されている。RFアンプ20へのこの入力信号通路13はそ
れぞれディジタル的に制御されるゲインおよび位相調整回路14および15、および
ディジタル的に制御される予歪み付与ユニット16を有している。
【0025】 望ましいしかし発明を限定するようには働かない例として、このディジタル的
に制御される予歪み付与ユニット16は動作モニタリングおよびパラメータ更新デ
ィジタル信号プロセッサー(DSP)ベースのコントローラー50によって供給され
る一組の重み係数W0,W1,W2・・・Wnを受け取るように結合されている仕事関数
ベースのベクトルモジュレータを含んでいてもよい。このDSPコントローラ50は
予歪み付与ユニット16の予歪み付与特性を調整するためにスペクトル歪み測定お
よびエラー最少化アリゴリズム(以下で説明する)を実行し、そしてまた、以下
で説明するが、入力信号通路のディジタル的に制御されるゲインおよび位相調整
回路14および15、エラーアンプ40へのフィードフォワードループ43のディジタル
的に制御されるゲインおよび位相調整回路44および45およびキャリア打ち消しコ
ンバイナー60へのフィードフォワード通路23中に結合されている調整可能な遅延
ユニット22を制御する(コントローラ50からの制御線51は制御されているそれぞ
れの構成要素と関連している下付き文字を付して示されている)。
【0026】 RFパワーアンプ20の出力は下流側の遅延ユニット17および循環器18を介してRF
出力ポートRFoutに結合されている。RF出力方向性カプラー19はフィードフォワ
ード再注入方向性カプラー47の手段によってアンプの出力通路に結合されている
。このRF出力方向性カプラー19はRFアンプによって導入された相互変調(スペク
トル再生)歪み積(IMD)およびフィードフォワード注入によるそこでの減少分
を含む合成の増巾されたRF信号を表わす(OUT)を引き出すために使われるテス
ト信号ポートとして働いている。
【0027】 この引き出されたRF出力信号(OUT)はこの方向性カプラー19からDSP制御され
るスイッチ30の第1の入力31に結合されている。DSPコントローラ50がRF入力信号
RFinを参照あるいはコントロール信号“SRC”としてモニターすることを可能と
するために、このRF入力ポート11は方向性カプラー21を介して制御されるスイッ
チ30の第2の入力32に結合されている。
【0028】 スイッチ30の出力35はミキサー70の第1の入力71に結合されており、その入力7
2は局部発振器75によって与えられるIF周波数を受けるように結合されている。
このミキサー70はスイッチ30の出力をベース帯域にダウンコンバートするように
働いている。このベース帯域信号は、以下で説明するように、次に帯域フィルタ
ー76中でフィルターがかけられ、高速アナログディジタル変換器(ADC)77によ
ってディジタル化され、そして次にDSPコントローラ50による分析のためにバッ
ファーメモリー79中に格納される。スイッチ30の制御動作およびメモリ79の読み
書き制御はDSPコントローラ50から制御リンク52によって制御される。
【0029】 キャリア打ち消しコンバイナー60へのフィードフォワード通路23(これはウイ
ルキンソンコンバイナーとして構成されてもよい)はRF入力通路13からキャリア
打ち消しコンバイナー60の第1の入力61の間に可変遅延ユニット22と直列に結合
された固定遅延線24を有している。キャリア打ち消しコンバイナー60の第2の入
力ポート62は方向性カプラー25を介してRFアンプ20の出力に結合されている。こ
の遅延はフィードフォワード通路の伝搬遅延をRFアンプを通るRFキャリア打ち消
しコンバイナー60の第2の入力ポート62までのRF信号通路と実質的に等しくしか
つこのコンバイナーに加えられる信号の位相整合を確実にするために採用される
【0030】 RFアンプ20の出力の所で方向性カプラー25によって引き出された分割されたRF
出力信号をフィードフォワード通路23の分割されたRF参照あるいは入力信号RFin
から引き算することによってこのキャリア打ち消しコンバイナー60はその出力端
でRFキャリア成分を打ち消し、そしてRFアンプ20の出力のIMD部分を表わす信号
“Eamp”を生成する。この信号Eampはそれぞれディジタル的に制御されるゲイン
および位相調整回路44および45にそしてエラーアンプ40に結合されており、その
出力は、上で説明したように、方向性カプラー19の上流側に設けられた方向性カ
プラー47によってRFアンプ20の出力通路に再注入されている。この信号Eampはキ
ャリア打ち消しコンバイナー60の出力の所のフィードフォワードループ43と共に
設けられ、そして被制御スイッチ30の第3の入力33に結合されているもう1つの
テストポート方向性カプラー65を介して引き出されている。もう1つの方向性テ
ストポートカプラー46は主RFアンプ20の出力の所の方向性カプラー20からの通路
に結合されており、そしてアンプ20の増巾された出力を表わしているもう1つの
信号“BPM”を被制御スイッチ30の第4の入力34に与えている。
【0031】 上で簡単に説明したように、DSPベースのコントローラ50はRF出力ポートRFout
でIMD成分を最適に打ち消す目的で、種々のスペクトル歪み測定動作、および主R
Fアンプおよびエラーアンプの信号通路中における可変ゲインおよび位相シフト
成分を制御するためのエラー最少化アルゴリズム(例えば、ベキあるいは最少平
均2乗最少化)を利用している。それはまた主RFアンプへのRF入力信号の位相お
よび振巾成分に予歪みを与えるためにRF入力信号の瞬時の振巾のそれぞれ異なる
仕事関数から引き出される仕事関数ベースの予歪み制御信号を生成する。
【0032】 本発明によれば、そして以下に図2〜5を参照して説明するように、DSPコント
ローラ50はベース帯域にダウンコンバートされ、帯域パスフィルターをかけられ
、サンプリングされそして次に全帯域のスペクトル合成の画像あるいは“スナッ
プショット”として格納されたモニターされた参照ポート信号“SRC”およびテ
ストポート信号“OUT”,“Eamp”および“BPM”の各々の周波数スペクトルの部
分あるいはビン中の実効的な(高速フーリエ変換(FFT)ベースの)スペクトル
パワー測定を実行する。(SRCポートと関連した)参照データサンプルおよび(O
UT,EampおよびBPMポートに関連した)テストデータサンプルのそれぞれの組み
の平均化されたFFTはそれぞれのスペクトルスナップショットの各サンプルされ
た信号セットに対するスペクトル情報を得るために実行される。この制御(SRC
)データはベースラインを確立するために処理され、そしてテストデータはこれ
と比較され様々のコントロールパラメータについての調整信号を生成しそしてそ
れによって主RFアンプによって導入されたIMDを最少化する。この最初に修正さ
れたコントロールパラメータを使って、主RFアンプの動作がその後連続してモニ
ターされそしてアンプ特性のドリフトを補償するため必要に応じてパラメータが
調整される。
【0033】 キャリア打ち消し(テストデータ:Eamp) RFキャリア打ち消しコンバイナー60によるキャリア打ち消しを最大化するため
、DSPコントローラはRF入力信号中にある201および202で示されているようなあ
らゆるキャリアおよびノイズフロアーを特定するためにSRCデータを(FFT)処理
する。そのデータをキャリア成分が特定されたスペクトルのその部分にだけ制限
することによって、興味の対象のキャリア周波数領域外のその他のスペクトルエ
ネルギーが放棄され、そしてキャリア打ち消し動作に(誤って)影響を与えない
ようにしている。
【0034】 キャリア打ち消しテストデータ(Eamp)のFFT処理は図3のスペクトル図に示す
ようなスペクトル分布を典型的に生成する、これは(それぞれ図2のキャリア201
および203に関連している、そして振巾の低減された)残りのキャリア成分301お
よび302を、同様にそのエネルギーがキャリアの打ち消しに寄与してはならない
キャリアを含んでいるスペクトル領域の外側のスペクトル領域あるいはビン303
および304中に示されている擬似の(IMD)成分を含んでいる。キャリア成分の最
適(最大)打ち消しは次の式(1)を最大化するようにゲインおよび位相調整回
路14および15および調整可能な遅延ユニット22を調整することによって達成され
る: ここでNは全キャリアの数、CiはNの内のキャリアCiの平均パワー、そしてRiは
Nの内の残りのキャリアRiの平均パワー。
【0035】 図2及び図3のスペクトル図の比較から分かるように式(1)を最大にすること
はキャリアを含んでいる以外の周波数ビン中の擬似成分中のエネルギーにこの最
大化動作の影響を与えること無しに、キャリア打ち消しコンバイナー60の出力に
おける特定された残りのキャリア成分の平均エネルギーを出来るだけ0に近づく
ように低減する(最適キャリア打ち消し)の効果を有する。このことは(IMDお
よび同時に測定されるキャリアに関して)キャリア打ち消しの直接の手段を与え
るので、このシステムは従来のコーリレーターベースあるいはパワー検出器によ
るエネルギー最少化アプローチでは達成出来なかったそのシステムが適切に機能
しているか否かを実効的に“知る”ことが出来る。
【0036】 さらにそのような従来のパワー検出器によるエネルギー最少化およびコーリレ
ーターベースの方式は入力駆動パワーの影響を受けそしてパワーがあるか無いか
を判断することが出来ない。本発明はこのような状態下での制御ループを“中断
する”ための追加の回路の必要を回避し、そしてゼロー入力ドリフトを排除して
いる。さらに調整可能な遅延要素22の使用はこの発明があらゆる信号の誤調整に
よる遅延を検出しそして最適に同調することを可能とし、従ってキャリア打ち消
しを最大化する。
【0037】 1つの代案として、キャリア打ち消しは次の最少化ルーチンに従って実行して
もよい: ここでNは全キャリアの数、そしてRiは参照ポート中で特定された残りのキャ
リアビンと等しい。全てのその他のビンは放棄される。
【0038】 予歪み付与(テストデータ:BPM) 上で説明したキャリア打ち消しの場合と同様に、DSPコントローラ50はRF入力
信号中に存在するあらゆるキャリアを特定するため図2のスペクトル図中に示さ
れているようなSRCデータおよびノイズフロアーを(FFT)処理する。予歪み付与
テストデータ(BPM)のFFT処理は図4のスペクトル図に示すようなそれぞれ図2の
キャリア201および202と関連している増巾されたキャリア成分401および402、同
様にこのキャリアのスペクトル領域の外側に横たわっている領域403および404中
に示されているIMD成分を有しているスペクトル分布を典型的に生成する。
【0039】 最適な予歪み付与は、(図4の領域403および404における)IMD成分を得るため
に、まずテストデータ(BPM)のFFTBPMからまず制御データ(SRC)のFFTSRCを引
き算し、そして次の式(2)を最少化するようにゲイン位相調整回路14および15
および予歪み付与ユニット16を調整することによって達成される; ここでDiはFFTBPM-FFTSRCの結果であるN個の検出されたスペクトル成分の内の
歪み成分iである。
【0040】 替りの予歪み付与方法として、それぞれは同じIMD情報を含んでいるので、Eam
pがBPMポートの替りにテストポートとして採用されてもよい。
【0041】 本発明は、キャリアが存在する状態でIMDを最少化することを可能とするので
、予歪み回路における変化を検出するためある量のキャリアエネルギーの除去を
必要とし従ってキャリアエネルギーが漏洩すれば漏洩する程性能モニターの能力
の低減をもたらすキャリアエネルギー除去ベースのアプローチでの問題を回避す
る。
【0042】 フィードフォワード修正(テストデータ:OUT) 上で説明したキャリア打ち消しおよび予歪み付与動作におけるように、DSPコ
ントローラー50はRF入力信号中に存在するあらゆるキャリア(図2)を特定する
ためのSRCデータおよびそのノイズフロアーを(FFT)処理する。フィードフォワ
ードデータ(OUT)のFFT処理は図5のスペクトル図に示すような(それぞれ図2
のキャリア201および202と関連している)増巾されたキャリア成分501および502
、同様にキャリアのスペクトル領域の外側に横たわっている領域503および504中
に示されている(低減した振巾を有する)IMD成分を含んでいるスペクトル分布
を典型的に生成する。
【0043】 最適のフィードフォワード補償はまず最初に(図5の領域503および504におけ
る)IMD成分を得るために、テストデータ(OUT)のFFTOUTから制御データ(SRC
)のFFTSRCを引き算することによってそして次の式(3)を最少化するようにゲ
インおよび位相調整回路44および45を調整することによって達成される: ここでDiはFFTOUT-FFTSRCの結果であるN個の検出されたスペクトル成分の内の
歪み成分iである。
【0044】 本発明のスペクトル低減メカニズムは出力遅延ラインおよびフィードフォワー
ド通路の振巾および位相差を測定するパイロットトーンベースのシステムに関し
て特に有効である。この発明は、制御ループの“ターゲット”のドリフトを引き
起こし(そしてパイロットシステムの定期的な再構成を必要とする)アンプにお
ける変化を本質的に補償し、そして従って実効的に自己校正している。さらに、
この発明は広帯域巾であり、一方パイロットトーンのアプローチは帯域の一部の
みで動作するかあるいは帯域の外で動作しそして適切な打ち消しは興味対象の実
際の帯域中で実行されることを単に想定しているものである。
【0045】 また、パイロットトーンベースの受信器およびパイロットトーンのエネルギー
低減方式はIMD性能を直接に測定することあるいはピーク部を測定することは不
可能であり、そして従って“スペック外”であるピーク部をそのまま残すことに
なり、アンプの真の性能の観察を阻止している。他方、本発明はIMDを与えられ
たスペック内で最少化することが可能であり、そしてIMDの性能を直接測定する
ことが出来る。
【0046】 図1の構造の変形例として、予歪み付与およびフィードフォワード修正の両方
について、FFT引き算動作はテストデータをコントロールポートによって使用さ
れている信号キャリアに加えることによって置き替えてもよい。式(2)および
(3)のそれぞれの加算動作はその場合コントロールポートで既に特定された信
号を無視することになる。
【0047】 以上本発明によるいくつかの実施例を示し説明したが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではなく当業者にとって知られる種々の変更および修正が可
能であり、従って本発明がここに示しかつ説明した詳細に限定されることを望む
ものではなく、当業者にとって容易に推考出来る全ての変更および修正をカバー
することを意図している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例によるRFパワーアンプスペクトル測定および歪み修正方式をブ
ロック図で示したもの。
【図2】 図1のRFパワーアンプ構造の動作に関連するそれぞれのスペクトル図である。
【図3】 図1のRFパワーアンプ構造の動作に関連するそれぞれのスペクトル図である。
【図4】 図1のRFパワーアンプ構造の動作に関連するそれぞれのスペクトル図である。
【図5】 図1のRFパワーアンプ構造の動作に関連するそれぞれのスペクトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 5J090 AA01 AA41 CA12 CA21 FA20 GN02 GN07 HA38 KA00 KA15 KA16 KA33 KA34 KA44 KA68 MA14 MA20 SA14 TA01 TA02 5J092 AA01 AA41 CA12 CA21 FA20 HA38 KA00 KA15 KA16 KA33 KA34 KA44 KA68 MA14 MA20 SA14 TA01 TA02 VL08 5J500 AA01 AA41 AC12 AC21 AF20 AH38 AK00 AK15 AK16 AK33 AK34 AK44 AK68 AM14 AM20 AS14 AT01 AT02 LV08 【要約の続き】 タの調整信号を発生する。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 RF入力信号が加えられるRF入力ポート; そこから増巾されたRF出力信号が取り出されるRF出力ポート; 上記RF入力および出力ポート間に結合されたRF信号処理通路,そしてこれはRF
    パワーアンプおよび上記RFパワーアンプによって導入された歪みを補償するよう
    に上記RF信号処理通路の1ないしそれ以上のパラメータを調節するように制御可
    能に動作するRF歪み修正ユニットを有している; 上記RF入力ポートおよび上記RFアンプの出力に結合されている入力を有するキ
    ャリア打ち消しコンバイナーであって、そしてこれはフィードフォワード通路を
    介しそして再注入通路のエラーアンプを通して上記RF出力ポートに結合している
    出力を有しており; 上記RF入力ポートに結合された参照信号ポート; 上記RF出力ポートに結合された第1のテスト信号ポート; 上記RFアンプの上記出力ポートに結合された第2のテスト信号ポート; 上記キャリア打ち消しコンバイナーの上記出力に結合された第3のテスト信号
    ポート;および 上記参照信号ポートおよび上記第1、第2および第3テスト信号ポートでモニ
    ターされた上記信号の全てによって与えられる上記アンプの信号内部構造の全帯
    域の信号合成を表わしている一組のデータを取り出し、かつ上記RFアンプによっ
    て上記増巾されたRF出力信号中に導入された歪みを最少化するように上記RF信号
    処理通路による上記RF入力信号の修正および上記エラーアンプを通る上記フィー
    ドフォワード通路による上記キャリア打ち消しの出力の修正を制御する制御信号
    を取り出し上記一組のデータを処理するように、結合されている信号プロセッサ
    ーを有するRFパワーアンプ。
  2. 【請求項2】 上記信号プロセッサーは上記一組のデータの周波数内容を分
    析し、上記一組のデータの分析された周波数内容の選択された部分中の所定の関
    係に従って、上記RF信号処理通路による上記RF入力信号の修正および上記エラー
    アンプを通る上記フィードフォワード通路による上記キャリア打ち消し出力の修
    正を制御する制御信号を取り出すように動作する請求の範囲第1項に記載のRFパ
    ワーアンプ。
  3. 【請求項3】 上記信号プロセッサーは上記参照信号ポートおよび上記第2
    のテスト信号ポートと関連する上記一組のデータのその部分の周波数内容の選択
    されたスペクトル成分間の違いに従って上記RF信号処理通路の上記予歪み付与ユ
    ニットによって上記RF入力信号の修正を制御するように働く請求の範囲第2項に
    記載のRFパワーアンプ。
  4. 【請求項4】 上記信号プロセッサーは上記参照信号ポートおよび上記第3
    のテスト信号ポートの周波数内容と関連する上記一組データの選択されたスペク
    トル成分間の違いに従って上記RF信号処理通路による上記RF入力信号の修正を制
    御するように働く請求の範囲第2項に記載のRFパワーアンプ。
  5. 【請求項5】 さらに、上記RF入力ポートおよび上記キャリア打ち消しコン
    バイナーへの入力間に結合された調整可能な遅延要素を含んでおり、そして上記
    信号プロセッサーは上記キャリア打ち消しコンバイナーによるキャリア打ち消し
    を最大とするように上記参照信号ポートおよび上記第3のテスト信号ポートの周
    波数内容と関連する上記一組のデータの選択されたスペクトル成分間の上記相違
    に従って上記遅延要素を調整するように動作する請求の範囲第4項に記載のRFパ
    ワーアンプ。
  6. 【請求項6】 上記信号プロセッサーは上記参照信号ポートおよび上記第1
    のテスト信号ポートの周波数内容と関連する上記一組のデータの選択されたスペ
    クトル成分間の相違に従って上記エラーアンプを通る上記フィードフォワード通
    路によって上記RF入力信号の修正を制御するように働く請求の範囲第2項に記載
    のRFパワーアンプ。
  7. 【請求項7】 上記信号プロセッサーは上記参照信号ポートおよび上記第1
    、第2および第3のテスト信号ポートでモニターされた信号のそれぞれの平均化
    フーリエ変換に従って上記一組のデータを取り出すようにそして上記平均化フー
    リエ変換の中の所定の関係に従って上記RF信号処理通路による上記RF入力信号の
    修正および上記エラーアンプを通る上記フィードフォワード通路による上記キャ
    リア打ち消しの出力の修正を制御するように働く請求の範囲第1項に記載のRFパ
    ワーアンプ。
  8. 【請求項8】 そこにRF入力信号が結合されているRF入力ポートおよびそこ
    から増巾されたRF出力信号が取り出されるRF出力ポート間の信号処理通路中に結
    合されたRFパワーアンプ中の歪みを測定しかつ補償する方法であって、この方法
    は以下のようなステップを有する: (a)上記RF信号処理通路の1ないしそれ以上のパラメータを調整しそして上
    記RFパワーアンプによって導入された歪みを補償するように制御可能に動作する
    歪み修正ユニットを与えること; (b)上記RF入力ポートおよび上記RFアンプの出力をフィードフォワード通路
    を介し再注入通路のエラーアンプを通して上記RF出力ポートに結合された出力を
    有するキャリア打ち消しコンバイナーに結合すること; (c)上記RF入力ポートに結合された参照信号ポートを結合すること; (d)上記RF出力ポートに結合された第1のテスト信号ポートを結合すること
    ; (e)上記RFアンプの出力に結合された第2のテスト信号ポートを結合するこ
    と; (f)上記キャリア打ち消しコンバイナーの上記出力に結合された第3のテス
    ト信号ポートを結合すること; (g)上記参照信号ポートおよび上記第1、第2および第3のテスト信号ポー
    トにおける信号をモニターすること; (h)ステップ(g)でモニターされた上記信号の全てによって与えられた上
    記アンプの信号内部構造の全帯域の信号合成を表わしている一組のデータを取り
    出すことおよび上記RFアンプによって上記増巾されたRF出力信号中に導入された
    歪みを最少化するように上記RF信号処理通路によるRF入力信号の修正および上記
    エラーアンプを通る上記フィードフォワード通路による上記キャリア打消しコン
    バイナーの出力の修正を制御するための制御信号を生成するよう上記データを処
    理すること;および (i)上記RFアンプによって上記増巾されたRF出力信号中に導入された歪みを
    最少化するようにステップ(h)で生成された上記制御信号に従って上記RF信号
    処理通路による上記RF入力信号の修正および上記エラーアンプを通る上記フィー
    ドフォワード通路による上記キャリア打ち消しコンバイナーの出力の修正を制御
    することを含む方法。
  9. 【請求項9】 ステップ(h)は上記一組のデータの周波数内容を分析する
    ことおよび上記参照信号ポートおよび上記第1、第2および第3のテスト信号ポ
    ートでモニターされた上記信号のそれぞれと関連する上記一組のデータの分析さ
    れた周波数内容の選択された部分中の所定の関係に従って上記制御信号を生成す
    る請求の範囲第8項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 ステップ(h)は上記参照信号ポートおよび上記第2のテ
    スト信号ポートの周波数内容と関連する上記一組のデータのその部分の選択され
    たスペクトル成分間の相違に従って上記信号処理通路の上記歪み付与ユニットに
    よって上記RF入力信号を修正する制御信号を生成する請求の範囲第9項に記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 ステップ(h)は上記参照信号ポートおよび第3のテスト
    信号ポートと関連する上記一組のデータのその部分の周波数内容の選択されたス
    ペクトル成分間の違いに従って上記RF信号処理通路によって上記RF入力信号を修
    正するための制御信号を生成する請求の範囲第9項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 さらに上記RF入力ポートおよび上記キャリア打ち消しコ
    ンバイナーへの入力間に結合された調整可能な遅延要素を含み、そしてここでス
    テップ(h)は上記キャリア打ち消しコンバイナーによってキャリアの打ち消し
    を最大化するように上記参照信号ポートおよび上記第3のテスト信号ポートの周
    波数内容と関連する上記一組のデータのその部分の選択されたスペクトル成分間
    の違いに従って上記遅延を調整する制御信号を発生することを含む請求の範囲第
    11項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 ステップ(h)は上記参照信号ポートおよび上記第1のテ
    スト信号ポートの周波数内容に関連する上記一組のデータのその部分の選択され
    たスペクトル成分間の相違に従って上記エラーアンプを通る上記フィードフォワ
    ード通路によって上記RF入力信号を修正するための制御信号を発生することを
    含む請求の範囲第9項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 ステップ(h)は上記参照信号ポートおよび上記第1,第
    2および第3のテスト信号ポートでモニターされた上記信号のそれぞれの平均化
    フーリエ変換に従って上記一組のデータを取り出すこと、および上記平均化フー
    リエ変換中の所定の関係に従って上記RF信号処理通路による上記RF入力信号
    の修正および上記エラーアンプを通る上記フィードフォワード通路による上記キ
    ャリア打ち消しコンバイナーの出力の修正を制御するための制御信号を発生する
    ことを含む請求の範囲第8項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 そこにRF入力信号が加えられるRF入力ポート; そこから増巾されたRF入力信号が取り出されるRF出力ポート; 上記RF入力およびRF出力ポート間に結合されたRF信号処理通路、そして
    これはRFパワーアンプおよび上記RFパワーアンプによって導入される歪みを
    補償するように上記RF信号処理通路の1ないしそれ以上のパラメーターを調節
    するように制御可能に動作するRF歪み修正ユニットを有しており; 上記RF入力ポートおよび上記RFアンプの出力に結合された入力および再注
    入通路のエラーアンプを通るフィードフォワード通路を介して上記RF出力ポー
    トに結合された出力を有するキャリア打ち消しコンバイナー; 上記RF入力ポートに結合された参照信号ポート; 上記RF出力ポートに結合された第1のテスト信号ポート; 上記RFアンプの出力に結合された第2のテスト信号ポート; 上記キャリア打ち消しコンバイナーの出力に結合された第3のテスト信号ポー
    ト; および その信号間の所定のスペクトル内容の関係に従って上記参照信号ポートおよび
    上記第1、第2および第3のテスト信号ポートでモニターされた信号をプロセス
    し、そして上記RFアンプによって上記増巾されたRF出力信号中に導入された
    歪みを最少化するように上記RF信号処理通路によって上記RF入力信号の修正
    をそして上記エラーアンプを通る上記フィードフォワード通路によって上記キャ
    リア打ち消しコンバイナーの上記出力の修正を制御するように結合された信号プ
    ロセッサー; およびここで上記信号プロセッサーは上記参照信号ポートおよび上記第1,第
    2および第3のテスト信号ポートでモニターされた上記信号のそれぞれの平均化
    フーリエ変換を発生し、そして上記平均化フーリエ変換中の所定の関係に基づい
    て上記RF信号処理通路による上記RF入力信号の修正および上記エラーアンプ
    を通る上記フィードフォワード通路による上記キャリア打ち消しコンバイナーの
    出力の修正を制御するように動作する、RFパワーアンプ。
  16. 【請求項16】 そこへRF入力信号が結合されるRF入力ポートおよびそこ
    から増巾されたRF出力信号が取り出されるRF出力ポート間のRF信号処理通
    路に結合されたRFパワーアンプ中の歪みを測定し補償する方法であって、その
    方法は次のステップを有する: (a)上記RFパワーアンプによって導入された歪みを補償するため上記RF
    信号処置通路の1ないしそれ以上のパラメータを調節するように制御可能に動作
    する歪み修正ユニットを与えること; (b)上記RF入力ポートおよび上記RFアンプの出力を再注入通路のエラー
    アンプを通るフィードフォワード通路を介して上記RF出力ポートに結合された
    出力を有するキャリア打ち消しコンバイナーに結合すること; (c)上記RF入力ポートに結合された参照信号ポートを結合すること; (d)上記RF出力ポートに結合された第1のテスト信号ポートを結合するこ
    と; (e)上記RFアンプの出力に結合された第2のテスト信号ポートを結合する
    こと; (f)上記キャリア打ち消しコンバイナーの出力に結合された第3のテスト信
    号ポートを結合すること; (g)上記参照信号ポートおよび上記第1,第2および第3のテスト信号ポー
    トにおける信号をモニターすること; (h)ステップ(g)でモニターされた信号をその中の所定のスペクトル内容
    の関係に従って処理し、かつ上記RF信号処理通路による上記RF入力信号を修
    正および上記エラーアンプを通る上記フィードフォワード通路による上記キャリ
    ア打ち消しコンバイナーの出力の修正を制御するための制御信号を修正すること
    ;および (i)上記RFアンプによって上記増巾されたRF出力信号中に導入された歪
    みを最少にするようにステップ(h)で生成された上記制御信号に従って上記R
    F信号処理通路による上記RF入力信号の修正および上記エラーアンプを通るフ
    ィードフォワード通路による上記キャリア打ち消しコンバイナーの出力の修正を
    制御することを含み;そしてここで ステップ(h)は上記参照信号ポートおよび上記第1,第2,および第3のテ
    スト信号ポートでモニターされた上記信号のそれぞれの平均化フーリエ変換を発
    生し、そしてその平均化フーリエ変換中の所定の関係に従って上記RF信号処理
    通路による上記RF入力信号の修正および上記エラーアンプを通る上記フィード
    フォワード通路による上記キャリア打ち消しコンバイナーの出力の修正を制御す
    るための制御信号を発生する方法。
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