JP2003524464A - 排泄物収集用収容具 - Google Patents

排泄物収集用収容具

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、便および尿処理装置(10)等の使い捨てヒト排泄物処理装置であって、その処理装置を皮膚に取り付けるための接着剤を具備する処理装置に関する。特に本発明は、改良されたフランジ、および施用したときに皮膚に確実に付着し、かつ心地よいが、取外すときに不快でない接着剤(20)に関する。特に本発明は、フランジ、および湿って濡れた皮膚条件の下で確実に取り付け、かつ過剰の水に曝した場合でも、接着剥離強度を維持する接着剤に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、乳幼児、児童または成人用の尿処理装置、糞便(便)処理装置等の
使い捨てヒト排泄物処理装置であって、着用者の尻の間の皮膚に直接取付ける処
理装置に関する。処理装置は改良されたフランジおよび接着剤を利用することに
よって、所望の位置に処理装置を保持することを確保する一方で、簡単な処理装
置の施用と着用者からの取外しを促進している。特に、前記フランジおよび接着
剤は、接着剤が過剰量の液体に曝される着用の状況や期間を含む全着用期間にわ
たり、湿気を含んで濡れた皮膚への取付けを提供する。
【0002】 (発明の背景) 尿および便処理装置は、失禁者および特に寝たきり患者が主に着用するように
設計された公知の製品である。このような処理装置は、着用者の自然の肛門区域
または人工肛門および/または泌尿生殖器区域に取付けられ、尿、糞便および他
の排出物を受け、捕捉し、直ちに収容することを意図したものである。
【0003】 今日最も良く知られているこのような処理装置は、寝たきり患者が着用するよ
うに設計したものである。処理装置自体は比較的に長く、細いチューブで構成さ
れ、その一端に開口部、および接着剤を施用することのできる皮膚取付け具があ
る。
【0004】 これらのバッグの例は、例えば米国特許第3,577,989号に開示されて
おり、そこでは失禁者用の使い捨て除去捕捉バッグであって、開口頂部を有する
収容具部材および収容具部材の開口頂部周辺に固定されたフランジを含むバッグ
について詳述している。着用者にバッグを取付ける手段として、フランジは表面
に接着剤の層を含んでもよいし、あるいは着用者にバッグを取付けるために、弾
性ひもの使用を開示している。米国特許第4,784,656号も、失禁者から
糞便を収集するための容器について記載している。その糞便収集具はガスケット
、導管手段または円筒、および容器を含む。この容器および導管手段は、各々側
縁に沿って加熱シールされる2枚の臭気バリヤー熱可塑性フィルムからいずれも
形成され、ガスケットの側面は接着層で被覆される。英国特許第2152387
号は、収集バッグおよび接着剤を備えたリングを含む失禁者用糞便収集具を教示
している。この糞便収集具は、一端に開口部を有する細長いバッグを画定するた
めに、周縁で接合した熱可塑性シート材料の一対のパネルを含む。英国特許第1
078588号は、接着剤担持材料の形態の取付け手段に囲まれた開口部を有す
るチューブ様形状の耐液性バッグを含む尿収集具について記載している。
【0005】 より平坦な形を有する他の型の糞便処理バッグは、欧州特許第245064号
から知られている。欧州特許第245064号は、前端壁と後端壁を有し、前端
壁が開口部および身体への取付け手段を含んでいるバッグを開示している。取付
け手段は、ヒドロコロイド、水不溶性ビスコース製弾性結合剤等の皮膚適合性耐
水材料である。
【0006】 典型的な細長い形状と寸法のために、このような処理装置は、特に幼児や寝た
きりでない成人失禁者等の活動的な着用者が着用した場合、着用者の大腿部の周
囲で容易にねじれたり、および/または処理装置自体の中に折れ目やねじれを形
成し得る。このような状況の下では、バッグに掛かる圧力や応力が、着用者の動
きや着用者の体のバッグに対する圧力のために増加するのは当然のことと思われ
る。その結果、一旦排泄され、バッグの中に収容されている尿または糞便が、処
理装置の取付け手段に圧力を掛ける可能性が高まるであろう。その結果、処理装
置の貯蔵容量が悪影響を受けるだけでなく、もっと重要なこととして、使用中に
処理装置が着用者から意図せずに外れる恐れがある。このような出来事は受入れ
られるものではなく、着用者、介護者の双方にとって辛い結果をもたらす。
【0007】 したがって、あらゆる使用状況の間に、その処理装置が着用者の皮膚にしっか
り取付けられ、意図せずに外れることのないように、尿および/または糞便処理
装置を設計することが肝要である。
【0008】 処理装置の着用者に対する所望の接着度を実現するために、従来技術では、普
通ゴム系接着剤、アクリル等の非常に高い凝集強度を有する一定の接着剤の利用
を開示している。その場合、処理装置が着用者の皮膚に固定される接着力を最大
とするために、これらの接着剤は処理装置のフランジ表面全体に厚い層として施
用される。実際には、これらの処理装置特に接着剤が、寝たきり患者、特に人工
肛門を有する患者に利用され、そのため最大の接着力が患者の快適性等の他のど
んな規準よりも優先される便処理装置に使用するために、設計されてきたことは
明白である。
【0009】 しかし、接着剤は皮膚適合性の組成を有するものでなければならず、皮膚に対
して不快または攻撃性であったり、皮膚の刺激や炎症を引起してはならない。接
着剤と皮膚との皮膚表面接触が最大となるように、接着剤が着用者の皮膚になじ
むならば、それも好ましいことである。その上、着用者が許容できない程度の痛
みを体験することなく、使い捨てヒト排泄物処理装置を着用者から簡単に外すこ
とができるような接着剤を提供することも望ましいことである。処理装置の取付
け位置を誤ったり、処理装置の取外しと再取付けが1回や数回さえも必要な状況
下、および/または幼児等の敏感な皮膚の着用者群へのこのような処理装置の取
付けを確保するために、これは特に重要なことである。しかし他方、処理装置を
このように何回も取付けている間、痛みがないと同時に所望の接着力も保持すべ
きであることは当然である。
【0010】 所望の接着力を実現するという問題は、濡れた皮膚条件下では更に悪化する。
普通、使い捨てヒト排泄物処理装置を配置する前に、皮膚は清浄にされ、その結
果、通常湿り気を含む。しかし、ヒドロコロイド等の現在入手できる接着剤は、
直ぐには皮膚に強く接着しないことが多く、十分な最小限の接着が生じるまでそ
の場に保持されることが必要であるかもしれない。その上、このような接着剤の
総合的な接着力は濡れた皮膚表面自体では顕著に減少する傾向があり、その結果
、例えば着用者の動きによって、または排便過程の間に処理装置に圧力が掛かる
場合は、着用中の処理装置は皮膚に付着した状態を普通維持できないと思われる
。あるいは、水分を吸収することができ、したがって直ちに湿った皮膚に接着す
る接着剤は、十分な接着時間が与えられないほど、非常に迅速に、かつ制御が効
かないほどに水分を吸収する傾向がある。
【0011】 液体に曝した後で接着強度を維持することのない接着剤に関わる他の問題は、
接着剤がもはや皮膚に十分に接着しないばかりか、フランジにももはや接着しな
い傾向を示すことである。
【0012】 しかし、顕著な量の水分が処理装置の使用中に着用者の発汗によっても、使い
捨てヒト排泄物処理装置内に収容された物質および処理装置によって収集されず
におむつで収容された物質からも発生するので、湿って濡れた皮膚は処理装置取
付け段階で一般的な単なる問題ではない。その上、特に尿処理装置の場合では、
少量の液体がバッグの窪みに入らずに、フランジ表面、特にその内外周に沈積し
たり、移動する恐れがある。その結果生じる高湿度環境が、処理装置をおむつと
併用するとき、更に増加することは当然である。このような状況下では、現在入
手できる接着剤は、フランジの着用者側表面に普通移動するこの水分を通常吸収
することができない。そのためにまた、着用中に圧力を受けて処理装置がしばし
ば外れる程度まで、接着剤強度が減少する。したがって、濡れた皮膚上で初期接
着も接着強度の維持ももたらす接着剤を提供することは、非常に重要である。そ
の上、接着剤が水、特に尿等の過剰量の液体に曝しても安定であり、その結果、
このような状況下で、特にフランジ周辺で接着強度を失うこともないことも、製
品性能にとって他の重要な要因である。
【0013】 しかし、便処理バッグの分野における従来技術のいずれでも、これらの処理装
置にこのような規準を満たす接着剤、特に濡れた皮膚に接着し、過剰量の液体に
曝しても安定で接着性を保持する接着剤を備わせる問題が認識されることすらも
、対処されることもない。
【0014】 それに比べ、皮膚用接着剤の一般的分野における従来技術は、バンドエイド、
絆創膏、包帯等の物品分野でもっと開発が進んでいる。しかし、これらの物品は
普通緊急の事態、例えば着用者の皮膚に切り傷ができてしまったり、創傷から出
てくる体液の吸収が望ましい事態に施用される。この状況では、製品の簡単な施
用と使用、快適な着用ならびに無痛の取外しや分離性等の性能面は、創傷の無菌
性、治療用支持、機械的保護等のこの場合の他の規準に対して、やはり補助的で
ある。このような製品の濡れた皮膚に対する接着力は、普通弱い。
【0015】 濡れた皮膚への接着には、例えば国際公開第98/03208号で取組まれて
おり、乾いているか、または濡れている皮膚に接着することができ、3級アミノ
基を含む親水性(メタ)アクリレートコポリマー、カルボキシル基を含む親水性
(メタ)アクリレートコポリマー、カルボン酸および架橋系の混合物を含む医療
用感圧接着剤が開示されている。しかし、この文書は過剰の液体に曝した後の接
着を論じていない。同様に、国際公開第97/24149号は、親水性ポリマー
マトリックス、可塑化溶液および界面活性剤を含み、様々な型の皮膚に良好な接
着性をもたらす極性脂溶性感圧接着剤を開示している。この文書では、接着剤は
濡れた表面に接着しない。
【0016】 このような接着剤の使用が開示された他の分野は、例えば米国法定発明登録第
H1602号または国際公開第96/33683号および国際公開第95/16
424号に記載されている例えば衛生ナプキン等の吸収剤である。後者は、衛生
ナプキンの着用者面の周辺全体に沿って施用された局所的接着剤を有する衛生物
品を開示している。国際公開第96/13238号は、頻度依存性に関して記載
した局所的接着剤を開示している。欧州特許第638303号は、衛生ナプキン
の側部折返し上に局所的接着剤を使用することによって、折返しを垂直な位置に
保つことを開示している。スイス特許第CH−643730号は、陰毛生育領域
の十分外側に局所的接着剤区域を提供するために、外縁の四隅に局所的接着剤を
付けた、面取りした外縁を有する非常に長い衛生ナプキンの使用を開示している
【0017】 しかし、以上の開示は全て、下着と併用するように設計された製品を普通開示
しており、したがって実際に得られる接着度は非常に低く、過剰な圧力に耐える
ように設計されていない。その上、接着剤を一般的な観点からしか考察していな
いか、または接着剤の物品への施用区域に集中させている。感圧性等の基本的な
物理的要件以外の接着剤自体の性質を、特に化学組成または接着性規準について
、考察していない。
【0018】 したがって、幼児の敏感な皮膚での使用に適合するように、処理装置の確実な
取付け、および着用者の尻の間の皮膚からの痛みのない取外しをするための接着
剤を有する使い捨てヒト排泄物処理装置を提供する必要性が、今尚も存在してお
り、したがって本発明の目的はこのような処理装置を提供することである。
【0019】 本発明の他の目的は、例えば処理装置の取付け位置を誤ったときの再取付け、
特に数回の再取付けをする際に、依然として無痛の取外しを可能とする一方で、
皮膚への接着性を示す接着剤を提供することである。
【0020】 本発明の更に他の目的は、処理装置を濡れた皮膚上、または処理装置の着用期
間中に皮膚表面に発生した水分上に直接施用するかに関わらず、接着剤が湿って
いるか、または濡れている皮膚に接着性を示すことである。特に本発明の目的は
、液体、特に水分や尿に安定であり、その結果、特にフランジ周辺での接着性が
、処理装置の着用期間にわたり水分や尿の存在下でも大きな影響を受けない接着
剤を提供することである。
【0021】 本発明の他の目的は、着用者の皮膚から取外したときに、残さを残さない接着
剤を提供することである。本発明の更に他の目的は、着用者に施用したときに、
冷感またはそうでない許容できない温度感覚を引起さない接着剤を提供すること
である。
【0022】 本発明の他の目的は、フランジ材料と併用したときに、柔軟性、伸長性および
収縮性をもたらすことによって、接着剤があらゆる体の動きの間に体の輪郭に順
応することができ、したがって処理装置の着用者に快適であると同時に、使用中
の確実な取付けを確保するのに十分な接着力を保持する接着剤を提供することで
ある。
【0023】 本発明の前述の目的の他に、接着剤が、皮膚や身体一般にとって有益な化合物
や組成物の送達/分散といった追加の便益を提供することも望ましい。
【0024】 驚くべきことに、フランジの内周または外周が使い捨てヒト排泄物処理装置の
フランジの着用者側表面より疎水性であることを確実にすることによって、前述
の欠点は本質的に軽減されることが判明した。
【0025】 本発明の他の態様では、本明細書に定義した特定の接着剤を有する使い捨てヒ
ト排泄物処理装置を、再使用可能な下着または好ましくは使い捨ておむつと有利
に併用することができる。
【0026】 (発明の概要) したがって、本発明は、図1に見えるように、開口部(21)を有するバッグ
(11)および開口部を囲み、着用者の泌尿生殖器区域および/または肛門周辺
区域に接着取り付けするためのフランジ(12)を含む便処理装置、または尿処
理装置等の使い捨てヒト排泄物処理装置に関する。そのフランジは着用者側表面
、衣類側表面、内周表面および外周表面を有し、前記着用者側表面は接着剤を含
み、前記内周表面の一部および/または前記外周表面の一部が前記フランジの着
用者側表面の接触角より大きな接触角を有することを特徴とする。
【0027】 (発明の詳細な説明) 本発明において、接着剤を、図1に見えるように、着用者の泌尿生殖器および
/または肛門周辺の区域に施用する便または尿処理装置(10)等の使い捨てヒ
ト排泄物処理装置上で利用することができる。本発明による「皮膚」という単語
は、使用者の固有の皮膚に関するだけでなく、粘液組織ならびに生殖器区域に普
通見られる毛も含む。このような処理装置は開口部(21)を有するバッグ(1
1)および開口部(21)を囲むフランジ(12)を含む。フランジは着用者側
表面および衣類側表面を有し、着用者側表面は接着剤を具備する。
【0028】 便、尿処理装置等のこのような使い捨てヒト排泄物処理装置を利用する性質お
よび環境のために、使用中、特に液体と接触しているときに、接着剤が剥がれな
いことが必須の特徴である。したがって、フランジの内周表面の少なくとも一部
、またはフランジの外周表面の少なくとも一部、またはその両方が、フランジの
着用者側表面より疎水性であることが、本発明の必須の特徴である。より好まし
くは、内周表面および/または外周表面の本質的に全体が、普通はヒドロゲル接
着剤によってもたらされるフランジの着用者側表面の接触角より大きな接触角を
有する。ヒドロゲル接着剤がフランジの内周および/または外周まで延長される
実施形態では、ヒドロゲル接着剤によって形成される内周および/または外周表
面も本発明による接触角をもつように処理すべきであることに、注意しなければ
ならない。
【0029】 接触角を決定することによって、表面の疎水性を容易に評価することができる
。したがって、前記フランジの内周表面および/または外周表面の前記部分は、
着用者側表面の接触角より大きな接触角を有する。
【0030】 典型的には、図5に見られるように、固体表面112上に置いた液体110の
1滴が、その固体表面と接触角Aを作る。液体による固体表面の濡れ性が増加す
るにつれ、接触角Aは減少する。液体による固体表面の濡れ性が減少するにつれ
、接触角Aは増加する。固体−液体接触角は、いずれも参考として本明細書中に
組込まれているPhysical Chemistry of Surface
s,第2版、Arthur W.Adamson著(1967)、F.E.Ba
rtell and H.H.Zuidema,J.Am.Chem.Soc.
,58,1449(1936)、およびJ.J.Bikerman,Ind.E
ng.Chem.,Anal.Ed.,13,443(1941)において、よ
り詳細に記述されている技術等の当業界で公知の技術から決定される。この領域
におけるより最近の発表は、Cheng等、Colloids and Sur
faces 43:151〜167(1990)およびRotenberg等、
Journal of Colloid and Interface Sci
ence 93(1):169〜183(1983)であり、これらも参考とし
て本明細書中に組込まれている。
【0031】 本明細書で使用するとき、「親水性」という用語は、その上に沈積させた水性
液体(例えば、水性体液)によって濡らすことのできる表面を指すために使用さ
れる。
【0032】 親水性および濡れ性は、関与する液体と固体表面との接触角および表面張力に
よって普通定義される。このことは、Contact Angle,Wetta
bility and Adhesion,Robert F.Gould編(
版権1964年)という題名で、参考として本明細書中に組込まれている米国化
学会出版物に詳細に検討されている。液体が表面上で自然に広がる傾向を示すと
き、その表面はその水性液体(親水性)によって濡らされると云う。逆に、水性
液体が表面上で自然に広がる傾向を示さない場合、その表面は「疎水性」である
とみなされる。
【0033】 液/固接触角は、表面不均一性(例えば、化学的性質や粗さ等の物理的性質)
、汚れ、固体表面の化学的/物理的処理または組成、ならびに液体の性質および
その汚れに依存する。固体の表面エネルギーも接触角に影響する。固体の表面エ
ネルギーが減少するにつれ、接触角が増加する。固体の表面エネルギーが増加す
るにつれ、接触角が減少する。
【0034】 固体表面(例えば、フィルムまたは繊維)から液体を分離するために必要なエ
ネルギーは、式(1)によって表される。
【0035】 (1) W=G(1+cosA) 上式において、 Wは、erg/cm2(×10-3Jm-2)で測定した付着仕事量であり、 Gは、dyne/cm(×103Nm-1)で測定した液体の表面張力であり、 そして Aは、度で測定した液体−固体接触角である。
【0036】 所与の液体に対して、付着仕事量は液体−固体接触角のコサインと共に増加す
る(接触角Aがゼロの場合に最大に達する)。
【0037】 所与の液体に対する所与の表面の表面エネルギー特性を理解し、定量化する際
に、付着仕事量は有用な一手段である。
【0038】 表1は、特定の液体(例えば、水)に対する固体−液体接触角と付着仕事量と
の関係を示すのに有用であり、その表面張力は75dynes/cm(75×1
-3Jm-2)である。
【0039】
【表1】
【0040】 表1に示したように、特定の表面の付着仕事量が減少するにつれ(その特定の
表面がより低い表面エネルギーを示して)、表面上の流体の接触角は増加し、し
たがって流体は「ビーズとなって浮上し」、より小さな表面接触面積を占める傾
向を示す。同様に、所与の表面の表面エネルギーが所与の流体で減少するとき、
その逆も真である。したがって、付着仕事量は固体表面上の界面流体現象に影響
を及ぼす。
【0041】 より重要なこととして、本発明との関係において、流体接触角により示される
表面エネルギー勾配または不連続は、流体輸送を防止する上で有用であることが
判明した。図6は、異なる表面エネルギー(図示のために異なる網掛けで示した
)をもつ2つの領域113と115を有する固体表面上に配置した流体110の
一滴を示す。図6に示した状況では、領域113は領域115より相対的に低い
表面エネルギーを示し、そのため領域115より液滴に対して低い濡れ性を示す
。したがって、液滴110は領域113と接する液滴周縁に接触角A(b)を作
り、その接触角は領域115と接する液滴周縁に作られる接触角A(a)より大
きい。明確に図示するために、点「a」および「b」はひとつの平面中にあるが
、点「a」と「b」との距離「dx」は直線である必要はなく、その代わりに表
面の形状に関わりなく液滴/表面接触の程度を表すことに注意すべきである。し
たがって、液滴110は表面エネルギーの不均衡を受け、そのために、領域11
3と115の間の相対的表面エネルギー差(即ち、表面エネルギー勾配または不
連続)によって生じ、式(2)で表すことのできる外力を受ける。
【0042】 (2) dF=G[cosA(a)−cosA(b)]dx 上式において、 dFは、液滴に掛かる正味の力であり、 dxは、基準位置「a」と「b」との距離であり、 Gは、前に定義したとおりであり、 A(a)およびA(b)は、各々位置「a」と「b」における接触角Aである
【0043】 cosA(a)およびcosA(b)に対して式(1)を解き、式(2)に代
入すると、式(3)ができる。
【0044】 (3) dF=G[(W(a)/G−1)−(W(b)/G−1)]dx 式(3)を式(4)に簡潔にすることができる。
【0045】 (4) dF=(W(a)−W(b))dx 付着仕事量の差の大きさの変化が力の大きさに及ぼすと思われる正比例の効果
に見られるように、2つの表面間の表面エネルギー差の重要性は式(4)に明確
に示されている。
【0046】 表面エネルギー効果および毛管現象の物理学的性質に関するより詳細な検討は
、Textile Science and Technology,7巻、A
bsorbency,Portnoy K.Chatterjee編(1985
)、およびA.M.SchwartzによるCapillarity,Theo
ry and Practice,Ind.Eng.Chem.61,10(1
969)に見出され、両文献は参考として本明細書中に組込まれている。
【0047】 したがって、液滴が受ける力は、より高い表面エネルギーを特徴とする表面の
方向に運動を起こすと思われる。簡潔にして明確に図示するために図4では、表
面エネルギー勾配または不連続を、一定ではあるが異なる表面エネルギーの良く
画定された領域間の単一の鮮明な不連続または境界として示した。表面エネルギ
ー勾配は、連続的勾配または段階的勾配としても存在することができ、任意の特
定の液滴(または、このような液滴の一部)に働く力は液滴接触の各特定区域に
おける表面エネルギーによって決定される。
【0048】 本明細書中で使用する場合、表面エネルギーまたは付着仕事量の差に適用する
際の「勾配」という用語は、測定し得る距離にわたって起こる表面エネルギーま
たは付着仕事量の変化を記述することを意図している。「不連続」という用語は
、表面エネルギーの変化が本質的にゼロの距離にわたって起こる1種の「勾配」
または遷移を指すことを意図している。したがって、本明細書中で使用する場合
、全ての「不連続」は「勾配」の定義内に入る。
【0049】 また、本明細書中で使用する場合、「毛管(の)」および「毛管現象」という
用語は、ラプラース式(5)によって一般的に表現される毛管現象の原理に従っ
て、流体輸送をすることのできる構造内の通路、開口部、孔または空間を指すた
めに使用される。
【0050】 (5) p=2G(cosA)/R 上式において、 pは、毛管圧であり、 Rは、毛管の内径(毛管半径)であり、 GおよびAは、前に定義したとおりである。
【0051】 Chem.Aftertreat.Text.(1971)の第III章、8
8〜113ページに見出され、参考として本明細書中に組込まれているEmer
y I.ValkoによるPenetration of Fabricsに言
及されているとおり、A=90°に対してAのコサインはゼロであり、毛管圧は
存在しない。A>90°に対してAのコサインは負であり、毛管圧は毛管内への
流体の流入に抵抗する。それゆえに、許容可能の毛管現象が起こるためには、親
水性水性液体に対しては毛管壁が親水性を有するべきである。また、Rが増加す
ると(毛管構造に対して開口部が大きくなると)毛管圧は減少するので、pが意
味ある値をとるためにはRが十分に小さくなければならない。
【0052】 表面エネルギー勾配の存在と恐らく少なくとも同程度に重要なことは、毛管ま
たは流体通路自体の配向および配置に対する前記勾配自体の特定の配向または配
置である。
【0053】 全体を通して、水を検討のための単なる一例として基準液体に使用するが、そ
れに限定することを意図しているわけではない。水の物理的性質は十分に確立さ
れており、しかも水は容易に入手でき、どこで入手しても一般に均一な性質を有
している。所望の流体の特定の表面張力特性を考慮することによって、水に関す
る付着仕事量の概念を血液、月経、および尿等の他の流体に容易に適用すること
ができる。
【0054】 フランジの内周表面および/または外周表面とフランジの着用者側表面との間
の表面エネルギー勾配を有することによって、フランジの内周または外周は、相
対的に低い表面エネルギーを示す表面から相対的に高い表面エネルギーを示す着
用者側表面への液滴の動きを妨害すると思われる。液滴の動きは、固液接触平面
に作用する表面張力の不均衡を生じる低表面エネルギー部分と高表面エネルギー
部分との接触角の差によって誘発される。
【0055】 本発明の表面エネルギー勾配に関しては、このような任意の勾配の上限と下限
は、互いに相対的なものであることを想起することが重要である。即ち、勾配は
、異なる程度の疎水性または異なる程度の親水性の2つの表面によって確立され
てもよく、疎水性表面と親水性表面に対して確立される必要は必ずしもない。前
述のことにも関わらず、流入する流体に与えられる駆動力を最大とするために、
内周表面または外周表面または両表面が比較的に低い表面エネルギーを有するこ
と、即ちそれらの表面が一般に疎水性であることが現在は好ましい。
【0056】 本発明のヒト排泄物処理装置に従ってフランジを設計する際、より詳細には、
適切に流体を取り扱うために表面エネルギー勾配の大きさおよび位置を適切に決
定することに関して、多くの物理的パラメーターを考慮すべきである。このよう
な要因は、(利用する材料に依存する)表面エネルギー差の大きさ、材料の移動
性、材料の生体適合性、孔や毛管の大きさ、全体的な厚さ(caliper)と
幾何学的形態、流体粘度と表面張力、および界面の各側における他構造の有無を
含む。
【0057】 表面エネルギー勾配をもたらす、2つの隣接する表面、即ち内周および/また
は外周表面と着用者側表面との間の流体接触角の差は、少なくとも10°である
ことが好ましく、好ましくは少なくとも20°、より好ましくは少なくとも60
°、更により好ましくは少なくとも90°、最も好ましくは少なくとも100°
である。その上、より低い表面エネルギーを有する表面は、少なくとも60°、
好ましくは少なくとも80°、より好ましくは少なくとも90°、更により好ま
しくは少なくとも110°、最も好ましくは少なくとも120°の流体接触角を
もつべきである。
【0058】 本発明によれば、フランジの内周または外周表面の接触角を、その表面をより
疎水性にすることによって増加させ得る。相対的に低い表面エネルギーを有する
表面処理をその表面に施し、好ましくは硬化させる。適当な表面処理剤は、ミシ
ガン州ミッドランドのダウコーニングから商品名Syl−Off7677として
入手できるシリコーン放出被覆剤で、同剤には商品名Syl−Off7048と
して入手できる架橋剤が各々100対10の重量比で添加される。他の適当な表
面処理剤は、ニューヨーク州ウォーターフォードのゼネラルエレクトリック社、
シリコーン製品部門から商品名UV9300およびUV9380C−D1として
市販されている2種のシリコーンを、各々100部対2.5部の重量比でブレン
ドしたものを含むUV硬化性シリコーン被覆剤である。このようなシリコーンブ
レンドを利用するとき、表面積1m2当たり少なくとも0.25g、好ましくは
0.5から8.0gのシリコーンの被膜剤塗布量が十分な性能を示したが、一定
の用途に対しては、フランジの性質、流体の特性等に応じて他の塗布量が適当で
あるもしれない。
【0059】 他の適当な処理材料は、フルオロポリマー(例えば、テフロン(登録商標)の
商標で市販されるポリテトラフルオロエチレン(PTFE))、クロロフルオロ
ポリマー等のフッ素化材料を含むが、それらの材料に制限されることはない。表
面エネルギーの減少に適当と思われる他の物質は、ワセリン、ラテックス、パラ
フィン等の炭化水素を含むが、ヒト排泄物処理装置関係に使用するためには、そ
の生体適合性のためにシリコーン材料が現在のところ好ましい。本明細書中で使
用する場合、「生体適合性」という用語は、糖蛋白、血小板等の生体種または生
体物質に対して、少量の固有吸着、換言すれば低い親和性を有する材料を指すた
めに使用される。これらの材料自体は、使用条件下で他の材料よりも大いに生体
物質の沈着に抗する傾向を示す。この性質によって、これらの材料は、その後の
流体取扱場面で必要な表面エネルギー性質を良く保持することができる。生体適
合性がない場合、このような生体物質の沈着が表面の粗さまたは不均一性を増加
させる結果、流体の運動に対する抵抗力または抗力を高める傾向を有する。した
がって、生体適合性は流体の運動に対する抵抗力または抗力の減少に対応し、そ
のため表面エネルギー勾配および毛管構造への流体の到達の迅速化に対応する。
本質的に同じ表面エネルギーを維持することも、その後の流体沈着や持続的な流
体沈着のために元の表面エネルギー差を維持する。
【0060】 しかし、生体適合性は低い表面エネルギーと同義ではない。ポリウレタン等の
一部の材料はある程度生体適合性を示すが、比較的高い表面エネルギーも示す。
シリコーン、フッ素化材料等の現在好ましい材料は、低い表面エネルギーも生体
適合性も有利に示す。
【0061】 他の特に好ましい処理材料は、フランジの着用者側表面の接着剤に対して、低
い表面エネルギーを示す接着剤である。適当な接着剤は、Findley L8
082108またはAcronal V205等の水系アクリル接着剤、および
例えば国際公開第98/28019号に記載されるような油性ゲル接着剤を含む
。普通、これらの接着剤を0.5g/m2から20g/m2の量の被覆剤として塗
布することができる。
【0062】 あるいは、より低い表面エネルギーを示す層は、その表面を製造中に疎水性に
するために、製造中に前記材料の中に導入された低表面エネルギー物質を有して
もよい。次いで、この層の表面に低表面エネルギー物質を施用してもよい。普通
、前記の層は、前記の層の全重量に対し少なくとも5%の低表面エネルギー物質
を含む。同様に、その周縁表面を脱水するために、内周および/または外周表面
が熱処理を受け、それによって疎水性にすることができる。特に、内周または外
周表面に着用者側表面のようにヒドロゲル接着剤を施用し、周縁表面に施用する
前または後に、少なくとも部分的に脱水してもよい。
【0063】 フランジの着用者側表面の接着剤は、好ましくは一定の厚さまたはカリパスC
を有する層として、普通は処理装置(10)のフランジ(12)の着用者側表面
(23)上に好ましいパターンを具備している。この層は好ましくは連続層であ
り、あるいは例えば点、らせん、縞の形態の不連続層であってもよい。
【0064】 接着剤がヒトの皮膚、毛および粘性組織上の感圧接着剤のように使用されると
はいえ、このような材料を確認する最も特徴的なレオロジー挙動に基けば、接着
剤組成物を典型的な感圧接着剤(以後PSAと呼ぶ)とみなすのは非常に困難で
あることが理解される。
【0065】 実際、接着剤分野の技術者なら知るように、PSAを一時的に物体を接着し得
る他の物質(例えば、2枚のガラス板間の水)と識別する最大の特徴は、そのレ
オロジーパラメーター、特に弾性率G′が加えた応力の振動数と共に大きく変化
するという事実である。もっと詳細には、加えた応力の振動数が典型的な接着振
動数から典型的な剥離振動数、即ち下に示すように1rad/sから100ra
d/sまで変化する間に、PSAのG′は数桁も増加し得る。
【0066】 したがって第1の結果として、振動数の固定値でレオロジーパラメーター、特
に弾性率G′の値を示すことによって、使用するつもりの材料を「接着剤」と定
義することは認められない。表面化学等の他の特性がない場合、実用的価値がな
い材料が含まれると思われるので、これは誤った結論を下しかねない。したがっ
て、レオロジー特性の決定は動的な考察に基くことが必要である。このことは、
弾性率G′だけでなく粘性率G″にも当てはまり、したがってtan(d)=G
″/G′にも当てはまる。
【0067】 典型的なPSAは、対象とする振動数の範囲で大きなG′の変化を起こすばか
りでなく、特に剥離に典型的な振動数では、G′の値に近づくか、またはそれよ
りはるかに大きくなる、即ちtan(d)がほぼ1になるか、または1よりはる
かに大きくなるようなG″の一層大きな変化が起こることは、良く知られている
【0068】 理論にとらわれたくはないが、剥離に掛かったエネルギーの大きな割合が、接
着剤の中で消散し(そのために剥離を起こすのに有効ではない)、かつ接着剤と
皮膚との界面を通して消散するが、一方巨視的にはこの事実によって非常に高水
準の接着力が記録されることを意味するものと、この事実を解釈することができ
る。
【0069】 上に示したように、本発明によるフランジの着用者側表面の接着剤として有用
な材料は、(ヒトの平常体温としての)37℃の基準温度と各振動数の範囲で測
定されるレオロジー特性を有している。ヒト排泄物処理装置に接着剤を施用する
とき、接着接触は低振動数で形成され、一方剥離は処理装置を取外す速度で起こ
ることが判明した。この速度は100rad/sの振動数として表されるが、接
着を形成する低振動数は1rad/sの大きさであることが判明した。したがっ
て、本発明に従って使用される振動数の範囲は1から100rad/sの間であ
る。
【0070】 良い接着条件、即ち約1rad/sの振動数の条件をもたらすためには、弾性
率の絶対値が高すぎてはならず、そうでない場合、接着剤が硬すぎて、接着する
つもりの表面に密接するか、ぴったり合うことができない。材料が柔らかく、皮
膚にやさしく接着することができる状態を保ちながら、良好な粘着性をもつため
には、G″の絶対値が低いことも重要である。
【0071】 G′37(1rad/sec)対G″37(1rad/sec)の比は、皮膚に接
着したときに、これらの2つの値が均衡することを確実にするために重要である
【0072】 弾性率、粘性率双方の動的挙動を、確実な接着と無痛で簡単な取外しをもたら
す関係に維持することを確実にするために、
【0073】
【数1】
【0074】 の比を十分に大きくとる必要があることは、重要である。
【0075】 最後に、当業者であれば、接着剤組成物のガラス転移点Tg、比熱容量および
熱伝導率が、有用な接着剤の群をもっと完全に定義するために有用であるパラメ
ータであることも認識するものと思われる。
【0076】 次の1組の特性が、本発明の接着剤に対して満足されることが好ましい。
【0077】 G′37(1rad/sec)は、500Paから20000Pa、 好ましくは700Paから15000Pa、 最も好ましくは1000Paから10000Paの範囲にある。
【0078】 G″37(1rad/sec)は、100Paから15000Pa、 好ましくは100Paから10000Pa、 最も好ましくは300Paから5000Paの範囲にある。
【0079】 G′37(1rad/sec)/G″37(1rad/sec)の比は、 1から30の範囲にある。
【0080】
【数2】
【0081】 の比は0.5以上、好ましくは0.7から3の範囲、最も好ましくは1から1.
8の範囲にある。
【0082】 少なくとも1rad/sより大きく100rad/sまでの振動数範囲に対す
る、G′37/G″37の比の値は、好ましくは0.5以上、好ましくは0.7から
10、最も好ましくは1から7をとるべきである。
【0083】 レオロジー挙動をガラス転移点Tgの値と関係づけることもできる。本発明に
よる局所接着剤に対しては、Tgが好ましくは0℃未満、より好ましくは−5℃
未満、最も好ましくは−10℃未満となるべきである。
【0084】 接着剤は、好ましくは一定であるか、あるいは接着剤の施用表面にわたって変
化し得る厚さまたはカリパスCを有する層として、普通はフランジの着用者側表
面の少なくとも一部に提供される。
【0085】 着用者の皮膚に接着する接着剤組成物の特に取外し段階を考慮すると、接着剤
を皮膚から容易に取外せるとき、および着用者に痛みを与えず、したがって取外
しのときに着用者の皮膚や毛にあまりに強く接着せずにフランジが体に接触して
いるこの皮膚区域において、そこに配置している特に体毛から容易に取外せると
き、フランジの着用者側表面の少なくとも一部に施用された接着剤の良い取外し
条件、即ち約100rad/secの振動数の条件が実現されることが、一般に
認識されている。その上、良好な取外しは、接着剤が皮膚や毛の上に残さを残さ
ないことを意味する。
【0086】 使い捨てヒト排泄物処理装置のフランジの着用者側表面の少なくとも一部上に
普通ある接着剤層をミリメートル(mm)単位で測定した厚さまたはカリパスC
と、局所接着剤の25℃、約100rad/secでの粘性率G″25との関係は
、皮膚から接着剤が痛みなく、容易に取外せることを示す。
【0087】 いかなる理論にもとらわれないが、全体として組成物の接着性がより高いこと
に対応する、100rad/secでのG″25のより高い値に対しては、取外し
に掛けたエネルギーが接着剤の塊の中でより均等に分布し、したがって皮膚に円
滑に伝達され、その結果着用者に痛覚を普通引起すエネルギーの最大値を回避す
るために、接着剤層のカリパスまたは厚さCは、より厚いことが必要とされると
考えられている。言い換えれば、処理装置を取外すときの痛覚を軽減するために
、接着剤層がより薄ければ、100rad/secでのG″25がその分低い接着
剤が必要になる。
【0088】 本発明によれば、接着剤は、粘性率G″25(100rad/sec)および接
着剤層の厚さCが次の実験式:
【0089】 G″25≦[(7.00+C)×3000]Pa
【0090】 および好ましくは次の実験式:
【0091】 G″25≦[(5.50+C)×1700]Pa
【0092】 を満足するような厚さCを有する層として提供されるのが好ましい。
【0093】 本発明の好ましい実施形態では、接着剤層の厚さCは一定であるが、このよう
な接着剤層は、CとG″25との間の前述の関係がいずれの場合も各部分において
満足されるのであれば、施用されるフランジの着用者側表面の異なる部分におい
て異なる厚さをもつこともできる。
【0094】 接着剤の前述のレオロジー的および物理的特性要件を好ましくは満足する接着
剤組成物を提供するために、3次元マトリックスを形成し、好ましくはこれらの
特性を満たすポリマーを含む、任意の医療上適切で、本質的に非水溶性の感圧接
着剤を利用することができる。
【0095】 本発明によれば、本明細書ではゲルとも呼ばれる3次元マトリックスは、物理
的または化学的に架橋することのできるポリマーを必須成分として含む。ポリマ
ーは、天然において、または合成によって誘導され得る。未架橋のポリマーは、
ビニルアルコールから誘導される繰返し単位またはモノマー、ビニルエーテルと
そのコポリマー、カルボキシビニルモノマー、ビニルエステルモノマー、カルボ
キシビニルモノマーのエステル、ビニルアミドモノマー、陰イオンビニルモノマ
ー、ヒドロキシビニルモノマー、アミンまたは4級基を含む陽イオンビニルモノ
マー、N−ビニルラクタムモノマー、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリ
ドン(PVP)、ポリウレタン、ならびにメチルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、メトキシジエトキシエチルメタクリレート、およびヒド
ロキシジエトキシエチルメタクリレート等のアクリル類、ならびにアクリルアミ
ド、アクリルアミドスルホン酸化ポリマー例えば2−アクリルアミドメチルプロ
パンスルホン酸、アクリル(3−スルホプロピル)エステル酸等のスルホン酸化
ポリマー、およびそれらの混合物を含む。アクリロニトリル、メタクリルアミド
、N,N−ジメチルアクリルアミド、ならびにメチル、エチル、およびブチルの
各アクリレート等のアクリルエステルも含まれる。あるいは、未架橋ポリマーは
、ポリビニルエーテルのホモポリマーまたはコポリマーか、マレイン酸エステル
の半エステルから誘導されるコポリマーであってもよい。同様に、他の任意の適
合性ポリマーやモノマーの単位を、例えばポリビニルアルコールやポリアクリル
酸等のコポリマーや、またはエチレンおよびビニルアセテートとして使用しても
よい。
【0096】 他のものとして、ポリマーは、スチレン−オレフィン−スチレンブロックコポ
リマー等のABA型ブロックコポリマー、エチレン−プロピレンブロックコポリ
マー等のブロックコポリマー熱可塑性エラストマーであってもよい。より好まし
くは、このようなポリマーは、ハロゲン化等級のスチロール/エチレン−ブチレ
ン/スチロール(SEBS)、スチレン/イソプレン/スチレン(SIS)およ
びスチロール/エチレン−プロピレン/スチロール(SEPS)を含む。
【0097】 特に好ましいポリマーは、アクリル、アクリルアミドスルホン酸化ポリマー等
のスルホン酸化ポリマー、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、ポリエチレン
オキシドおよびそれらの混合物である。最も好ましいものは窒素含ポリマーであ
る。
【0098】 本発明によれば、3次元接着剤マトリックスは、好ましくは室温で液体の可塑
剤も本質的に含む。この物質は、ポリマーが可塑剤の中に溶解するか、分散する
ように選択される。照射架橋を行うべき実施形態に対しては、ポリマーの照射架
橋過程を阻害しないように、可塑剤は照射架橋にも適合性を示さなければならな
い。可塑剤は疎水性であっても親水性であってもよい。
【0099】 適当な可塑剤は、水、アルコール、ならびにグリセロールおよびソルビトール
等の多価アルコール、グリコール、ポリアルキレングリコールのモノまたはジエ
ーテル等のエーテルグリコール、ポリアルキレングリコールのモノまたはジエス
テル、ポリエチレングリコール(普通、分子量が約600まで)、グリコレート
、グリセロール、ソルビタンエステル、クエン酸や酒石酸のエステル、イミダゾ
リン誘導両性界面活性剤、ラクタム、アミド、ポリアミド、4級アンモニウム化
合物、ならびにフタル酸、アジピン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、セバシン
酸、またはミリスチン酸等のエステルおよびそれらの組合せを含む。特に好まし
いものは、多価アルコール、(分子量が約600までの)ポリエチレングリコー
ル、グリセロール、ソルビトール、水およびそれらの混合物である。
【0100】 普通接着剤は、1:100から100:1、より好ましくは50:1から1:
50のポリマー対可塑剤の重量比を含む。しかし、ポリマーと可塑剤の精確な量
および比は、利用するポリマーと可塑剤の精確な性質に大いに依存すると思われ
、当業者であれば容易にそれらを選択することができる。例えば、高分子量のポ
リマー材料は、低分子量のポリマーより多量の可塑剤を必要とすると思われる。
【0101】 保存剤、抗酸化剤、顔料、無機充填剤、それらの混合物等の当業界で知られて
いる他の一般的な添加剤も、各々10重量%までの量で接着剤組成物中に含んで
よい。
【0102】 本発明によれば、3次元マトリックスを形成するために、接着剤のポリマー成
分を物理的または化学的に架橋することができる。物理的架橋とは、化学的共有
結合ではなく、3次元マトリックス中に高結晶性領域または高ガラス転移点を有
する領域が存在するような物理的性質の架橋を有するポリマーを指す。化学的架
橋とは、化学結合によって連結されたポリマーを指す。熱線、電子線、紫外線、
ガンマ線、マイクロ波等による照射技術によって、ポリマーを化学的に架橋する
のが好ましい。
【0103】 その上、系内に化学架橋を形成するとき、照射時に架橋を開始させるために、
多官能架橋剤および/または遊離ラジカル開始剤をプレミックス中に存在させて
もよい。このような開始剤は5重量%まで、好ましくは0.02%から2%まで
、より好ましくは0.02%から0.2%までの量で存在することができる。適
当な光開始剤は、1型のヒドロキシベトンおよびベンジリジメチルベトール、例
えばIrgocure651を含み、それらは照射時に重合を開始するベンゾイ
ルラジカルを形成すると考えられている。特に好ましいものは1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン(Ciba Speciality Chemic
alsからIrgacure184の商品名で入手できる)である。更に、0.
02%から2%までの熱開始剤も使用してもよい。
【0104】 生成する接着剤組成物は主に親水性である。疎水性および混合相の組成物は、
接着剤成分の性質に依存する。その上、親水性であるか、または疎水性であって
親水性でもあるモノマーの混合物は、単一相または少なくとも2相の混合相を生
じる。本発明の接着剤は、混合相で親水性かつ疎水性であるのが好ましい。
【0105】 1相、2相または3相以上を生じるモノマーの混合物が好ましい。混合相接着
剤は、好ましくは可塑剤、ポリマーの双方における疎水性成分、親水性成分の両
者が2つ以上の個別相を形成する組成物である。このような場合、相容れない相
の間で安定な乳濁液を形成するために、適当な量の乳濁剤が存在するのが好まし
い。
【0106】 理論にとらわれるつもりはないが、接着剤の改良された引き剥がし強度や液体
安定性、特に水に対する安定性は、親水性モノマー、例えば極性および/または
イオン性モノマー、好ましくは陰イオン性水溶性モノマーと、疎水性モノマー、
即ち非イオン性モノマーを共に含むモノマー混合物から得られる。好ましくは、
親水性モノマー対疎水性モノマーの比は、5:1から1:5まで、好ましくは3
:1から1:3まで、好ましくは2:1から1:2までの範囲に入るべきである
。一方のモノマー成分の親水性および疎水性は、常に他方の成分に相対的である
。従来のヒドロゲル接着剤は、普通親水性モノマーだけを含み、その結果、高い
吸水率を有し、過剰の液体に曝した後では接着性を維持しない。理論にとらわれ
るつもりはないが、接着剤マトリックス中での疎水性成分の存在が、接着剤の吸
水率を低下させると思われる。その結果、接着剤に吸収された水の分布がより均
一である。したがって、水膜が皮膚表面と接着剤の間に生成しないが、それがも
しあれば、皮膚と接着剤との結合形成も、そのために接着剤自体の接着力も阻害
される。
【0107】 したがって、本発明は、親水性成分と疎水性成分を共に含み、重合時には2相
または多相構造に分離する、均一に分散した反応混合物の提供をめざしている。
これらの相は、幾つかの例では約100ミクロン±50ミクロンの厚さを有する
ことを認めた。反応混合物は、相分離を補助または促進するが、重合中、生成し
た各相の間で異方性の分布をし得る1種または複数の界面活性剤を含んでもよい
【0108】 相分離をより有効に促進するために、初期均一分散物中での疎水性モノマーま
たはポリマーの存在が必要と思われる。
【0109】 適当な好ましい親水性モノマーは、アクリル酸とその塩、2−アクリルアミド
メチルプロパンスルホン酸、アクリル(3−スルホプロピル)エステル酸とその
塩、およびそれらの組合せである。適当な疎水性モノマー成分は、アクリルアミ
ド、アクリロニトリル、メチル−、エチル−、ブチル−、ヘキシル−、イソオク
チル−およびイソデシルのアクリレートおよびメタクリレート、ビニルエーテル
、ビニルピロリジン、グリシジルアクリレートおよび2−ヒドロキシエチルアク
リレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、ビニルプロピオネートおよびビニルブチレート、およびそれらの組合せで
ある。特に好ましいものは、エトキシエチルアクリレートまたはブチルアクリレ
ートである。
【0110】 接着剤が、ブチルアクリレート等の疎水性成分ならびにNaAMPS等の親水
性モノマー(即ち、前述の水溶性イオン性モノマー)を含むとき、非イオン性水
溶性モノマー、例えばNNDMAは、いわゆる「反応性溶剤ブリッジ」として作
用することによって、重合前に反応混合物の見掛け上非相容性の様々な成分を緊
密に混合することができる。したがって、反応混合物は、NNDMAが親水性材
料、および疎水性材料両者の溶媒として作用するので、緊密に混合される親水性
成分と疎水性成分を共に含む均一構造を有し、透明で相容性の被覆溶液または分
散液を提供する。反応性溶剤ブリッジは重合され、したがって本質的に反応混合
物から除外されるので、その系の安定性が悪い影響を受け、相容性の被覆溶液ま
たは分散液は相分離を受け、そのために2相構造を提供する。
【0111】 一定の状況では、反応混合物は、安定な相分離系をもたらすために使用する安
定化ポリマー分散液を、反応混合物に対し好ましくは3重量%から20重量%ま
で、より好ましくは8重量%から18重量%までを含む。好ましくは、このポリ
マーは、次のもの、即ち酢酸ビニル−マレイン酸ジオクチルコポリマーまたはエ
チレン−酢酸ビニルコポリマーのいずれかを単独で、または両者を併用して含む
。Harlow Chemicalsにより商品名DM137として販売されて
いるもの等のエチレン−酢酸ビニルコポリマーが好ましい。
【0112】 したがって、接着剤は普通、親水性モノマー即ちイオン性水溶性モノマーを反
応混合物に対し5から50重量%まで、好ましくは30重量%から50重量%ま
でと、可塑剤(水以外)を反応混合物に対し10重量%から50重量%まで、好
ましくは15重量%から45重量%までと、疎水性非イオンモノマー即ち非イオ
ン性水溶性モノマーを反応混合物に対し10重量%から50重量%まで、好まし
くは15重量%から30重量%まで、より好ましくは15重量%から25重量%
までと、水を反応混合物に対し3重量%から40重量%までを含む水性反応混合
物を重合することによって形成される。
【0113】 本発明による接着剤組成物の調製では、初期のゲル化前水系液体処方の形態で
反応混合物を提供するために、普通各成分を混合し、次いで遊離ラジカル重合反
応によって混合物をゲルに変換する。この変換は、例えば従来の熱開始剤および
/または光開始剤を使用するか、またはイオン化照射によって実現される。光開
始が好ましい方法であって、適当な光開始剤を含むゲル化前反応混合物をシリコ
ーン処理離型紙または他の中実な基材上に層状に展開または塗布した後、その混
合物を紫外線に当てることによって、普通施用するものと思われる。波長が24
0から420nmの範囲にある入射紫外線の強度は、本質的に40mW/cm2
であるのが理想的である。厳密で、予め決定した一連の混合および熱処理または
熱履歴を実行すると共に、制御した方式でこの処理を行うのが一般的である。
【0114】 95%を超えるモノマー変換率でゲルを形成するために、紫外線照射時間の長
さは60秒未満、好ましくは10秒未満であるのが理想的であり、99.95%
を超える変換率を達成するために、60秒未満、好ましくは40秒未満の紫外線
暴露が好ましい。当業者であれば、照射の程度が、反応混合物の厚さ、光開始剤
濃度、反応混合物を塗布する基材の性質および紫外光源に依存することを認識す
るものと思われる。
【0115】 これらの時間調節には、紫外光源として100W/cmで動作する中圧水銀ア
ーク灯が適当である。基材表面に達する254nmと313nmの紫外線強度は
、約150μW/cm2と750μW/cm2である。所与のランプに対する紫外
線強度は、動作電力および反応混合物の紫外光源からの距離の関数である。
【0116】 残存モノマーの存在量を最少にし、好ましくは取り除くためには、反応を確実
に完了させることが重要である。これは、接着剤を塗布する基材、紫外線の種類
と強度、および紫外線の光路数等の多くの要因に依存する。接着剤中のモノマー
量が4600μg/g以下、好ましくは2300μg/g以下、最も好ましくは
230μg/g以下となるように、NaAMPS等の存在する親水性モノマーの
変換率は、98%、好ましくは99.0%、最も好ましくは99.9%となるの
が好ましい。同様に、接着剤中に存在するモノマー量が2200μg/g以下、
好ましくは220μg/g以下、最も好ましくは22μg/g以下となるように
、NNDMA等の存在する疎水性モノマーの変換率が、99%、好ましくは99
.9%、最も好ましくは99.99%となる。
【0117】 本発明によれば、当業界で知られている任意の使い捨てヒト排泄物処理装置は
、本明細書で定義した本発明による接着剤を具備することができる。
【0118】 図1および4で見られるように、尿または便処理装置(10)は、開口部(2
1)および、開口部を取り囲み、好ましくは着用者の泌尿生殖器区域および/ま
たは肛門周辺区域に接着剤取り付けをするためのフランジ(12)を有するバッ
グ(11)を含む。当業界で知られている任意の便または尿処理装置は、本発明
による接着剤を具備することができる。
【0119】 本発明で使用するバッグ(11)は、尿および排泄された糞便を収容するため
の可とう性容器である。バッグ(11)は、意図するその用途に応じて、即ち処
理装置を寝たきり患者、失禁に悩んでいるか、または人工的な腸を必要とする活
動的な患者、幼児のいずれを対象にするかによって、任意の形や大きさで提供さ
れ得る。例えば、主に管状または長方形の細長いバッグは、普通寝たきり患者お
よび高齢の失禁者によって利用される。幼児、または成人の別を問わずもっと活
動的な着用者にとって、使い捨てヒト排泄物処理装置は、その処理装置が体の輪
郭に沿い、普段着の着用者が目立たずに着用できるように、解剖学に従った形態
にされるのが好ましい。
【0120】 特に、好ましい形態は、平坦円形型バッグ、円錐形バッグ、切頭形バッグ、お
よび角錐または角錐台形バッグである。本発明の便処理装置の最も好ましい実施
形態においては、バッグ(11)は本質的に円錐台形を有する。尿処理装置に好
ましい形のバッグは図4に示されている。普通バッグは、着用者に面する部分(
16)および衣類に面する部分(17)を有する。便処理装置(10)の着用者
に面する部分(16)は、着用者の尻に隣接して配置される。着用者に面する部
分(16)自体で着用者の尻を十分に覆い、着用者の大腿部の間に宙吊りになる
ことはない。
【0121】 その上、着用者の尻の間にバッグを少なくとも部分的に挿入し、保持するこが
でき、それによってフランジと着用者の皮膚との良好な接触を確保するように、
バッグ(11)を形作るのが好ましい。例えば、バッグ(11)は首形部分また
は導管を具備してもよい。
【0122】 バッグ(11)は、様々な着用条件下、自由に動く着用者即ち寝たきりでない
着用者が着用するときも、尿および/または糞便に十分な容積を提供するように
設計されるのが好ましい。例えば、バッグの上に座ると、バッグの一部の区域で
容積が大いに減少すると思われる。したがって、座るといった着用条件でさほど
圧力を受けない区域に十分な容積を提供するように、バッグ(11)を形作るの
が好ましい。
【0123】 バッグ(11)は、捕捉物質を安全に収容するように設計され、普通、液体不
透過性であるが、通気性であってもよい。バッグ(11)は、使用中、座る等の
普通の着用条件でバッグ(11)に圧力が掛かるときも、破裂しないだけの十分
な強度をもつように設計される。
【0124】 本発明によれば、必要とされるバッグ(11)の形に応じて、単一の材料片か
らか、または同じでも異なってもよいが、各周縁でシールされる幾つかの別々の
材料片から、バッグ(11)を作製してもよい。
【0125】 好ましい一実施形態では、本発明のバッグは、別々の材料片を含む着用者に面
する部分(16)および衣類に面する部分(17)を有する。着用者に面する部
分(16)および衣類に面する部分(17)は、バッグ(11)の周縁でシール
され、その結果、バッグ周縁(18)を形成する。図1に見られるように、バッ
グ(11)の着用者に面する部分(16)は更に2つの部分(19)を含んでも
よく、この部分は、所望のバッグ外形をもたらすために、接着剤、加熱接着、加
圧接着等の当業者に知られた手段によって相互に固定される。前記の周縁(18
)はバッグの内部にあってもよく、したがってバッグ(11)の外面(30)と
ではなく、バッグ(11)の内面(15)と同一の広がりをもってもよい。バッ
グ(11)は横軸に対し非対称であるのが好ましく、そのため開口部(21)の
中心からバッグ(11)の前端まで縦方向に測定した距離は、バッグ(11)の
後端まで測定した距離より短い。
【0126】 本発明によれば、バッグ(11)は1層または複数の層、好ましくは2層また
は3層を含むことができる。普通少なくとも部分的に糞便と接触すると思われる
バッグ(11)の内部層は、内層と呼ばれる。普通少なくとも部分的に着用者の
皮膚および着用者の衣類と接触すると思われるバッグの最外層は、外層と呼ばれ
る。
【0127】 バッグ材料の各層を、好ましくはバッグが液体不透過性となるように、任意の
材料から作製してよい。特に、各層は不織布、フィルム等の任意の材料を含んで
よい。本発明の好ましい実施形態では、不織布層およびフィルムからラミネート
を形成してもよい。当業者に公知の手段によって、ラミネートを形成することが
できる。
【0128】 いずれの不織布層も、フェルトファブリック、スパンレースファブリック、流
体ジェット交絡加工ファブリック、エアレイドファブリック、ウェットレイドフ
ァブリック、ドライレイドファブリック、メルトブローファブリック、ステープ
ルファイバーカーディングファブリック、スパンボンドファブリック、ステッチ
ボンドファブリック、アパーチュアファブリックおよび上記ファブリック等の組
合せを含むことができる。
【0129】 任意の前記層に対して適当なフィルム材料は、熱可塑性材料を含むのが好まし
い。その熱可塑性材料を、全種類のホットメルト接着剤、ポリオレフィン特にポ
リエチレン、ポリプロピレン、非晶質ポリオレフィン等;繊維またはポリマーバ
インダーを含む溶融性成分を含有する材料であって、その繊維として木材パルプ
、綿、ジュート、麻等のセルロースのような天然繊維、ガラス繊維、レーヨン、
ポリエステル、ポリオレフィン、アクリル、ポリアミド、アラミド、ポリテトラ
フルオロエチレン金属、ポリイミド等の合成繊維;2成分高温溶融/低温溶融ポ
リマー、コポリマーポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(酢酸ビニル/塩化ビ
ニル)コポリマー、コポリマーポリアミド、成分材料の一部が非溶融性のブレン
ドを含む材料等のバインダー、EXXAIREの商品名で米国イリノイ州EXX
ON Chemical Co.から供給されるフィルムやESPOIR NO
の商品名で日本の三井東圧から供給されるフィルム等の微多孔性フィルムを含む
空気および蒸気に透過性の材料;およびDuPontから入手できるHytre
l(商標)やフランスのELF Atochemから入手できるPebax(商
標)等のモノリス通気性材料から選択することができる。
【0130】 好ましい実施形態では、任意の層に含まれるフィルムは、着用者の体から発す
る湿気の捕捉および凝縮の問題、したがって短期間使用後の暑く、じっとりして
不快な状態を回避するために、空気のような気体や水蒸気のような蒸気に透過性
であるのが好ましい。
【0131】 バッグの外層は不織布層を具備するのが好ましい。このような材料層は、着用
者の皮膚に平らでない表面を提供し、したがって吸蔵の問題を顕著に軽減し、皮
膚の健康を大いに改善する。
【0132】 本発明の好ましい一実施形態では、バッグは2層を含む。好ましくは、外層は
不織布層を含み、内層はフィルムを含む。
【0133】 本発明の更に他の好ましい実施形態では、バッグ(11)は3層、好ましくは
1層のフィルムおよび2つの不織層を含む。更により好ましい実施形態では、フ
ィルムが2つの不織層の間にはさまれる。この一連の層は、着用者の皮膚に接触
したときに、特に快適な感覚をもたらす閉鎖繊維構造を形成する。更に他の好ま
しい実施形態では、内層がフィルムを含み、他の2層が不織布を含む。
【0134】 バッグ(11)が含む1つの不織層または複数の不織層は、疎水性であっても
親水性であってもよい。バッグ(11)がフィルム層を含まない場合、少なくと
も1つの不織層は疎水性であるのが好ましい。その結果、便処理装置(10)の
着用者に面する部分(16)および衣類に面する部分(17)を通る流体の浸入
が妨げられる。バッグがフィルムまたは疎水性不織層を含む場合、その他の不織
層は親水性であってよい。
【0135】 普通、必要な疎水性を与えるために、フルオロケミカルなどの界面活性剤また
は他の疎水性仕上げ剤で不織層を処理する。しかし、不織層を、ホットメルト接
着剤のような液体不透過性材料の被覆剤、またはシリコーンやゴム、植物ろう、
鉱ろう等の他の疎水性化合物の被覆剤で処理してもよいし、または、例えばナノ
粒子またはプラズマコーティング法を用いて物理的に処理してもよい。
【0136】 着用者に面する部分(16)および衣類に面する部分(17)の触感の柔軟性
を改善する薬剤で、不織層を処理することもできる。これらの薬剤は植物油、動
物油、合成油、シリコーン油等を含むが、それらに制限されるものではない。こ
れらの薬剤が存在することにより、着用者の触感に脂っぽさや油っぽさを与える
ことなく、不織層に絹またはフランネルのような風合が付与されることが知られ
ている。その上、柔軟性および表面平滑性を更に高めるために、陰イオン、非陰
イオン、陽イオン、非陽イオンの各界面活性剤を含む界面活性剤物質を添加して
もよい。
【0137】 その上、所望の治療用または保護用被覆ローションの便益をもたらすために、
不織層をローションで含浸してもよい。着用者に面する部分(16)および衣類
に面する部分(17)の上のローション被覆は、普通の接触や着用者の動きおよ
び/または体温によって、着用者の皮膚に移行することができる。一般に、ロー
ション形態の鉱油は、着用者の皮膚に鎮静する保護被膜を付与するのに有効であ
ると認識されている。また、不織層をクリーム状の固形油相で含浸するか、また
は例えばベビーオイルを含んだ加圧、加熱または水によって破裂するカプセルを
配列して不織層内に導入することも可能である。
【0138】 本発明の一実施形態では、バッグ(11)は吸収材料を含むことができる。吸
収材料は、液体を吸収し、保持することのできる任意の吸収材料を含んでもよい
。吸収材料は、使い捨ておむつ、および一般にエアフェルトと呼ばれる粉砕した
木材パルプ等の他の吸収材物品に汎用される非常に多様な液体吸収材を含んでも
よい。他の適当な吸収材料の例は、クレープセルロース製詰め綿、共形成を含む
メルトブローポリマー、化学的に硬化、改質または架橋したセルロース繊維、テ
ィッシューラップおよびティッシューラミネートを含むティッシュー、吸収性発
泡体、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル化材、または他の任意の
吸収材、またはそれらの組合せを含む。
【0139】 吸収材料は、任意の適当な方法でバッグ(11)の中に配置される。例えば、
吸収材料をバッグの内部に緩く配置してもよいし、またはバッグ(11)の内層
に固定してもよい。吸収材料をバッグの内層に固定するために、吸収材料を不織
布およびフィルムの基材に固定する任意の公知技術を使用してもよい。また、任
意の所望の形態や外形(例えば、長方形、卵形、円形等)とするために、吸収材
料を配置してもよい。
【0140】 図4に示した実施形態では、バッグ(11)を着用者の体に固定するために、
バッグ(11)の外面は接着剤(40)の当て布を具備する。接着剤(40)の
当て布が使用中、着用者の腹部に固定されるように、バッグ(11)の外面にそ
れらを配置するのが好ましい。意図する処理装置の用途に応じて、任意の数、大
きさおよび形の接着剤当て布(40)を使用してよい。
【0141】 また、本発明によるヒト排泄物処理装置、特に尿処理装置は、更に追加層を含
むのが好ましい。追加層は普通、バッグの内面に固定される。しかし、追加層を
フランジ、またはフランジとバッグの内面の両方に固定してもよい。着用者の性
器が吸収材料と直接接触することのないように、追加層を位置決めするのが好ま
しい。尿が容易に通過することができるように、追加層は流体透過性であり、そ
れによって尿が吸収材料に吸収される。
【0142】 追加層は、多孔性フォーム、網目状フォーム、開口部付きプラスチックフィル
ム、天然繊維(例えば、木質繊維や綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル
やポリプロピレン繊維)または天然繊維と合成繊維の組合せで作った織物や不織
布等の広範囲の材料から製造され得る。追加バリヤー層が繊維を含む場合、繊維
はスパンボンド、カーディング、ウェットレイド、メルトブロー、ヒドロ絡み合
わせ、または当業界で公知の他の方法で処理してもよい。
【0143】 追加層は、吸収材料が通過し、着用者の皮膚に接触することのないような孔径
を有するように設計される。吸収材料が通過するほどに大きな孔径をもたないよ
うに設計されると同時に、追加層が吸収材料の孔径より大きな孔径を有すること
が好ましい。
【0144】 追加層の親水性は、吸収材料より低いことが好ましい。初期の濡れ性を増加さ
せるために、追加層を界面活性剤で処理してもよい。しかし、界面活性剤で処理
したときでも、追加層の親水性を吸収材料より低く保つべきである。追加層を界
面活性剤で処理する適当な方法は、追加層に界面活性剤を噴霧すること、および
追加層材料を界面活性剤中に浸漬することを含む。あるいは、界面活性剤を追加
層の中に導入してもよい。
【0145】 図1に示すように、バッグ(11)は開口部(21)を具備し、それによって
、排泄物をバッグの窪み内に貯蔵する前に、排泄物を体から受入れる。開口部(
21)はフランジ(12)に囲まれ、円形、延びた形、ハート形等の任意の形ま
たは大きさで提供され、対称形でも非対称形でもよいが、好ましくは開口部が縦
または横方向に、または両方向に延びた外形を有し、例えば、開口部の輪郭が2
個の楕円の形態をとり、その各々の主軸は本質的に垂直である。
【0146】 当業者に公知の任意の手段に従って、フランジ(12)はバッグ(11)に取
付けられ、恒久的または取外し可能な取付けを提供する。しかし、フランジを接
着剤でバッグに取付けることが好ましい。入ってくる物質の邪魔にならないよう
に、普通、フランジの外周に向かってバッグをフランジに取付ける。
【0147】 処理装置の対象となる着用者群に応じて、フランジは任意の大きさで提供され
てもよい。同様に、フランジは任意の形で提供されてもよく、好ましくは複数の
ローブ(13)を含む対称形をとることが好ましい。フランジ(12)は、着用
者の会陰および尾骨区域に対する前方突出部(28)および後方突出部(29)
を含んでもよい。
【0148】 フランジは衣類側表面(22)および着用者側表面(23)を含む。好ましい
実施形態では、これらの表面は2つの大きな本質的に平坦な表面であるが、フラ
ンジは、着用者の会陰および尾骨区域にぴったり合うように設計された各突出部
を含んでもよい。
【0149】 肛門周辺区域にフランジを容易に配置することができるように、フランジ(1
2)を柔軟性、可とう性、かつ適応性のある材料で作製すべきである。代表的な
材料は、不織材料、織物、開放気泡熱可塑性発泡体、独立気泡熱可塑性発泡体、
開放気泡発泡体と伸長性不織材料との複合材料、およびフィルムを含む。ポリエ
チレンの独立気泡発泡体が有効であることが判明したが、開放気泡ポリウレタン
発泡体を使用するのがより好ましい。好ましくは、フランジの厚さは0.1から
5ミリメートルの範囲内に入るべきである。他の熱可塑性発泡体材料、またはこ
のような発泡体の前述の性質(例えば、柔軟性、可とう性、伸長性および収縮性
)を有する他の適当なプラスチックシート材料も、使用してもよい。フランジ(
12)の衣類側表面(22)の材料は、開口部を画定するフランジの表面縁が意
図に反して使用中に相互に接着するのを防止する材料の裾または垂れ蓋を形成す
るように、画定された開口部の中に延びてもよい。
【0150】 本発明によれば、接着剤(20)を保護するために、シリコーン処理紙のよう
な剥離手段(図示されていない)で接着剤(20)を覆うのが好ましい。接着剤
(20)は、フランジ(12)の着用者側表面(23)全体を覆うか、またはよ
り好ましくは、少なくとも1箇所、好ましくは2ないし6箇所の非接着性部分を
有することができる。これらの部分は、接着剤を含まないか、または不活性化さ
れたか、被覆された接着剤を含んでもよい。図1から明白な通り、好ましい一実
施形態では、非接着性で、そのため接着剤との接触を避けながら処理装置の取付
け、取外しを促進するように働くことができるローブ(13)を、フランジ(1
2)の両側に提供するように、接着剤をフランジ(12)の着用者側表面全域に
は塗布しない。しかし、これらのローブも剥離手段によって覆うのが好ましい。
着用者の皮膚に便処理装置(10)を施用する前に、もしあるならば、剥離手段
を除く。
【0151】 スロットコーティング、スパイラルまたはビーズ塗布、もしくは印刷等の当業
界で公知の任意の手段によって、フランジ(12)の着用者側表面に接着剤(2
0)を塗布することができる。接着剤を普通、想定する最終用途に応じて、20
g/m2から2500g/m2、より好ましくは500g/m2から2000g/
2、最も好ましくは700g/m2から1500g/m2の秤量で塗布する。例
えば、乳幼児に使用する便処理装置(10)に対する接着剤の量は、活動的な成
人失禁者に対して設計された便処理装置(10)の場合より少ないと思われる。
【0152】 本発明の使い捨てヒト排泄物処理装置(10)は、衣類または図2に示される
おむつ(50)、好ましくは使い捨ておむつと共に使用するとき、特に有用で有
益であることが判明した。使い捨ておむつ(50)を施用する前に、着用者の肛
門周辺区域に使い捨てヒト排泄物処理装置(10)を先ず位置決めするのが好ま
しい。特に、使い捨てヒト排泄物処理装置(10)の上全体におむつ(50)を
位置決めし、着用者の体の回りに従来どおり締付ける。尿と糞便を非常に良く分
離するだけでなく、使い捨てヒト排泄物処理装置(10)とおむつ(50)の併
用系は、特に代表的な着用者群が老齢者、幼児および病人の着用者を含むために
、時々起こり得る皮膚刺激を実際に軽減することが判明した。事実上、使い捨て
ヒト排泄物処理装置(10)が存在することにより、着用者の皮膚とおむつ(5
0)、即ちおむつ(50)の吸収材コア(58)の一部との間に分離層が形成さ
れる。おむつ(50)は従来型(その実施形態を下に記載するが、制限するため
の例として記載するものではない)であってもよいし、または本発明の教示に従
って、使い捨てヒト排泄物処理装置(10)を有効かつ快適に収容するように改
変することもできる。
【0153】 本明細書で使用する場合、「使い捨ておむつ」という用語は、身体の滲出物を
吸収し、収容する物品を指す。より詳細には、その用語は、着用者の体に接して
、またはその近傍に配置することによって、体から放出される様々な滲出物を吸
収し、収容する物品であって、1回使用した後は廃棄し(即ち、それを洗濯した
り、あるいは元に戻したり、再使用することを意図していない)、好ましくは環
境に適合した方法でリサイクル、コンポスト化または処分することを意図した物
品を指す。本明細書で使用する場合、「おむつ」という用語は、幼児または失禁
者が一般に着用する衣類であって、両脚の間に引上げられ、着用者の腰の回りに
締付けられる衣類を指す。
【0154】 図3は、本発明を具体化するおむつ(50)の部分切断斜視図であって、着用
者の便処理装置(10)の上に取付ける前の図である。図3に見られるように、
好ましいおむつ(50)は本体部分(52)および再締付け可能な機械的締付け
具(54)を含む。好ましい本体部分(52)は、液体透過性トップシート(5
6)、吸収材コア(58)、液体不透過性バックシート(60)および弾性収縮
性レッグカフ(62)を含み、各レッグカフ(62)はサイドフラップ(64)
と、ひとつまたは複数の弾性部材(66)を含むのが好ましい。簡潔にするため
に、ひとつの弾性部材(66)だけをサイドフラップ(64)の中に示してある
。トップシート(56)、吸収材コア(58)、バックシート(60)、サイド
フラップ(64)および弾性部材(66)は、良く知られた様々な外形に組立て
られるが、好ましい使い捨ておむつの外形は米国特許第3,860,003号に
示され、一般に記載されており、より一層好ましい使い捨ておむつの外形は国際
公開第93/16669号に示され、一般に記載されている。この好ましいおむ
つの外形では、バックシート(60)がトップシート(56)に接合され、吸収
材コア(58)がトップシート(56)とバックシート(60)の間に配置され
、サイドフラップ(64)が吸収材コア(58)から外方向と、その各側縁に沿
って延び広がり、弾性部材(66)が各サイドフラップ(64)と動作上結合し
ている。
【0155】 図3は、トップシート(56)とバックシート(60)が同じ広がりを有し、
かつ吸収材コア(58)より一般に大きい長さと幅の寸法を有する本体部分(5
2)を示す。トップシート(56)はバックシート(60)の上に重ねられ、そ
れによって本体部分(52)の周縁(60)を形成する。
【0156】 本体部分(52)は、内表面(74)および外表面(76)を有する。バック
シート(60)を使用するとき、普通、それが本体部分(52)の外表面(76
)を形成する。内表面(74)は、外表面(76)と反対側のおむつ(50)の
表面であって、示した実施形態では、トップシート(56)によって普通形成さ
れる。一般に、おむつ(50)の内表面(74)は、外表面(76)と同じ広が
りを有する表面であって、おむつ(50)を着用した際の着用者と大半の部分で
接触している。
【0157】 本体部分(52)の吸収材コア(58)は、一般に圧縮性で順応性があり、着
用者の皮膚に刺激性がなく、しかも尿および他の一定の排出体液等の液体を吸収
し、保持することのできる吸収材手段である。吸収材コア(58)は、様々な大
きさや形(例えば、長方形、砂時計、「T」字形、非対称等)で製造され、使い
捨ておむつおよび一般にエアフェルトと呼ばれる粉砕した木材パルプ等の他の吸
収材物品に汎用される、非常に多様な液体吸収材から製造されてもよい。他の適
当な吸収材料の例は、クレープセルロース製詰め綿、共形成を含むメルトブロー
ポリマー、架橋セルロース繊維、ティッシューラップを含むティッシュー、吸収
性発泡体、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル化材、または他の同
等な吸収材、またはそれら材料の組合せを含む。吸収材コア(58)の外形や構
造も変化し得る(例えば、吸収材コア(58)は、厚さの変化する帯域、親水性
勾配、超吸収材勾配、またはより低い平均密度およびより低い平均基礎重量の追
加帯域を有してもよく、あるいは、ひとつまたは複数の層または構造を含んでも
よい)。その上、吸収材コア(58)の寸法および吸収能を、幼児から成人にわ
たる着用者に対応するように変化させてもよい。
【0158】 バックシート(60)は液体(例えば、尿)に対し不透過性であり、薄いプラ
スチックフィルム、好ましくは熱可塑性フィルムから製造するのが好ましいが、
他の柔軟な液体不透過性材料も使用してもよい。本明細書で使用する場合、「f
lexible(柔軟な)」という用語は、順応性があって、人体の全体的な形
および輪郭に容易に従う性質の材料を指す。バックシート(60)は、吸収材コ
ア(58)中に吸収され、収容される滲出物が、下着および寝具等のおむつ(5
0)と接触している物品を汚すのを防止する。したがって、バックシート(60
)は、ポリエチレンやポリプロピレンの熱可塑性フィルム等のポリマーフィルム
、またはフィルム被覆不織材料等の複合材料を含む。その例となるフィルムは、
米国インディアナ州にあるTredegar Industries,Inc.
of Terre Hauteまたはドイツ、ミュンヘンにあるBP−Chem
ical Plas Tec,Rotbuchenstrasse 1,D−8
000によって製造されている。
【0159】 バックシート(60)は、より布地らしい外観を呈するようなきめにするのが
好ましい。その上、バックシート(60)に例えば微小開口部を備えることによ
って、滲出物がバックシート(60)を通過するのを依然として防止しながら、
蒸気を吸収材コア(58)から漏出させることができる。バックシート(60)
の寸法は、吸収材コア(58)の寸法および選択した厳密なおむつ設計に左右さ
れる。
【0160】 おむつのトップシート(56)は、順応性で、感触が柔らかく、着用者の皮膚
に対し刺激性がない。その上、トップシート(56)は液体透過性であり、液体
(例えば、尿)がその厚みを通して容易に浸透することを可能にする。適当なト
ップシート(56)は、多孔性フォーム、網目状フォーム、開口部付きフィルム
、または天然繊維(例えば、木質繊維や綿繊維)、もしくは天然繊維と合成繊維
の組合せで作った織物や不織布等の広範囲の材料から製造され得る。好ましくは
、着用者の皮膚を吸収材コア(58)に保持された液体から隔離する材料でそれ
を作製する。
【0161】 トップシート(56)を製造するために使用される製造技術は幾つかある。例
えば、トップシート(56)は繊維の不織布であってもよい。一例のトップシー
ト(56)は、ファブリック分野の技術者に良く知られた手段によって、カーデ
ィングされ、熱結合される。適当なトップシート(56)は、例えば米国、マサ
チュセッツ州にあるVeratec Inc.,a division of
International Paper Company,of Walpo
leによって製造される。失禁者の衣類に特に好ましいトップシート(56)は
、成形した熱可塑性フィルムを含む。
【0162】 本発明の他の態様では、フランジの疎水性周縁処理は創傷包帯にも応用しても
よい。特に、本明細書に記載し、好ましくは(本明細書にも記載したフランジ材
料に類似の)基材材料上に提供される1層のヒドロゲル接着剤を含む創傷包帯は
、創傷包帯の外周の少なくとも一部、好ましくは外周の本質的に全部が、ヒドロ
ゲル接着剤によって提供される創傷包帯の着用者側表面より一層疎水性となるよ
うに外周を提供することによって、接着剤性能に関して同様に便益を得る。
【0163】 試験方法 引き剥がし接着法 これは、特定の引き剥がし角度と速度で皮膚を剥がすために必要とされる、平
均引き剥がし力を決定する定量的な方法である。
【0164】 装置 はさみ 便宜的に供給 標準定規 便宜的に供給 鋼製ローラー 質量5.0kg、直径13cmで幅4.5cm、厚さ 0.5mmのゴムで覆われている。 ポリエステルフィルム イタリアのEFFEGIDI S.p.A.,430 52 Colornoから入手できるPET 23μ 移し替え接着剤 イタリアの3M Italia S.p.a.,20 090 Segrateから入手できる3M1524 ストップウォッチ 便宜的に供給 引張試験機 Instron モデル6021(または同等品)
【0165】 試験手順 A)引張試験機引き剥がし設定値 荷重セル 10N 試験速度 1000mm/分 クランプ間距離 25mm 予備荷重 0.2N 試験軌道「LM」 50mm 測定変数 「LM」でのF平均値(N)
【0166】 B)皮膚条件および調製 試料は前腕から引き剥がされる。試験する皮膚条件は3種ある。 1)乾燥: 試験前または反復試験の間に前腕を処理せず、拭取りもしない。 2)湿潤: 1個の綿円板(Demak′up直径5.5cm、重量0.6g
)に、3mlの蒸留水を加える。次に、前腕の試験区域上を軽く押付けながら円
板で3回拭取る。(前腕の試験区域は、接着剤区域より約2cm幅広くかつ長い
長方形である。)
【0167】 C)試料調製 1.試料を約1時間、空気調整した部屋(23±2℃で相対湿度50±2%)
に適応させる。 2.長さ260mm±2、幅20mm±2の長方形接着剤試料を調製する。 3.(基材表面にポリエステルを付着させるために、移し替え接着剤を用いて
)試料表面にポリエステルフィルムを付着させる。 4.各試験の試験体を個別に調製し、直ちに試験する。 5.接着剤に触れずに接着剤から剥離紙を除く。その一端を皮膚に付着させる
(B節を参照されたい)。 6.接着剤細片に沿って160mmの距離にわたり、各方向1回ずつ鋼製ロー
ラーを転がす。
【0168】 D)試験環境 接着剤を試験することのできる環境が2種ある。 1)C1に記載したように空気調整した部屋。 2)湿潤環境。この場合、段階C4の後で試験体を取って、85℃の湿度制御
したオーブンに3時間入れる。次いでそれを取出し、段階C5、C6を実行する
【0169】 E)実行 段階C6の後1分して、試験体の自由端(長さ約100mm)を取上げ、それ
を接着性試験機の上端の中に挿入する。試験体が前腕と90度の角度であること
を確保する。試験機の運転を開始する。
【0170】 F)報告 5回の引き剥がし強度の平均値を報告する。試料間の標準偏差を計算するため
に、その単一の各値が基礎となる。
【0171】 ヒドロゲル接着剤の調製 次のヒドロゲル接着剤は、ヒト排泄物処理装置のフランジの着用者側表面に施
用するのに適当な接着剤である。
【0172】 以下は、部屋の温度および圧力で、20kgのヒドロゲル接着剤を調製するた
めの一般的な記述である。250mlのトリエタノールアミンを80lのプラス
チック製ビーカー中に入れ、撹拌する。N,N−ジメチルアクリレート(NND
MA)をビーカーに添加し、撹拌する。次いでグリセロールを添加し、全混合物
を5分間撹拌する。次いで2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
ナトリウム(NaAMPS)を添加し、混合物を5分間撹拌する。次いで架橋剤
を添加し、混合物を少なくとも30分間再び撹拌する。次いで、紫外線硬化する
前に、混合物を基材材料上に押出す。紫外線硬化は、1列に並んだ3個の紫外光
下の2〜4本の光路から成る。
【0173】 第1の材料は、NNDMAをアクリル(3−スルホプロピル)エステル酸(S
PA)に置換え、紫外線硬化する前に、混合物を53℃で24時間撹拌すること
を除いて、前述のようにして調製される。
【0174】 以下に詳述した全ての配合物を、1平方メートル当たり0.8から1.6kg
の被覆重量でポリウレタンフォーム(Caligen社製EV1700X)上に
被覆し、100w/cmの出力で動作する中圧水銀アーク灯から発する紫外線に
10秒間曝すことによって、硬化させた。
【0175】
【表2】
【0176】 接触角試験 意図 この試験の意図は、プローブ流体を用いて動的条件で接触角を測定することで
ある。測定器のソフトウェアは、試料表面全体に対して計算した接触角を自動的
に与える。この自動的決定は、光学的測定より操作者への依存性が小さいので、
はるかに信頼性が高い。
【0177】 接触角θは、固体/液体/蒸気の3相界面におけるタンジェントによって測定
される。固体表面はCAHN電子天秤によって固定の位置に保持されているので
、ビーカー中に含まれるプローブ液体を、固体表面を走査するために一定速度で
移動し、独特な接触角ヒステレシス曲線を作出するようにプログラムで操作する
。ウェル−ウィルヘルミー法の原理を適用することによって、動的接触角を改良
ヤング式から計算する。
【0178】 cosθ=F/s.t.×p 前式において、 Fは、天秤によって記録した湿潤力である。 s.t.は、プローブ液体の表面張力である。 pは、固体の濡れた周長(または外周長)である。
【0179】 装置 張力計:CAHM モデルDCA−322 流体:イタリアのBieffe Medital SpAから5710010
2の品番で入手できる生理溶液(NaCl 0.9%、表面張力 71.94d
ynes/cm) 接着剤支持体:ニクロム線に吊下げた円筒木材(φ2mm) 試験環境:24℃で47.5UR±2
【0180】 試料調製 木材円筒を試料(冷たい接着剤)の中に6回(各浸漬の間に5分間待機する)
浸すことによって、円筒木材の表面を冷接着剤の均一フィルムで覆う。次いで、
試料を24時間放置することによって、冷接着剤の表面を乾燥させる。マイクロ
メータで試料の直径を測定し、p値を計算する。
【0181】 接触角の決定 計器の使用説明に従って計器を較正した後、ビーカーをプローブ流体で満たし
、ビーカーを計器の動力付きプレート上に置く。試料をプローブ流体の表面上方
2mmのところに位置決めするために、試料を計器のLOOP A上に置く。計
器が自動的に試料の重量を測定し、天秤をリセットする。
【0182】 計器のソフトウェアが、自動的にプローブ流体の深さ6mmまで試料をディッ
プした後、試料を取除く。この操作中ソフトウェアは、試料の疎水性/親水性に
関係する重量変化(F)を記録する。ヤング式を適用して接触角を計算する。
【0183】 結果 試験3回の接触角の平均値を報告する。試料間の標準偏差を計算するために、
その単一の各値が基礎となる。
【0184】 Acronal V205(SAPT702 APT2044)=138.4
°(SD 7.110) Findley L8082108(SAPT702 APT2043)=6
5.9°(SD 2.727) ヒドロゲル接着剤 実施例1=0(1分後) ヒドロゲル接着剤 実施例2=0(1分後)
【図面の簡単な説明】
本発明は、付随する図面と共に、前の記述からより良く理解されると思われる
【図1】 本発明による使い捨て便処理装置の斜視図である。
【図2】 使い捨ておむつと併用した使い捨て便処理装置の斜視図である。
【図3】 本発明の便処理装置を具体化する使い捨ておむつの部分切断斜視図である。
【図4】 本発明の使い捨て尿処理装置の平面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61F 13/49 A41B 13/02 H 13/56 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ジャンフランコ パルンボ ドイツ デー−61348 バド ホンブルク ゲオルゲンフェルト 7 (72)発明者 アントネロ コライアーニ イタリア イ−65126 ペスカーラ ヴィ ア エンリコ ジャソーニ 16 (72)発明者 イバーノ ガグリアルディ イタリア イ−65123 ペスカラ ヴィア モンタナラ 29 (72)発明者 ヴィンチェンツォ ダッキオーリ ドイツ デー−65779 ケルクハイム/タ ウンズ パークシュトラーセ 42 Fターム(参考) 3B029 BD02 4C098 AA09 CC23 CC34 CE14 DD10 DD12 DD13 DD24 DD25 DD26 DD28 DD30

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッグを含み、前記バッグが開口部および前記開口部を囲む
    フランジを有する使い捨てヒト排泄物処理装置であって、前記フランジは着用者
    側表面、衣類側表面、内周表面および外周表面を有し、かつ前記着用者側表面は
    前記処理装置を着用者に取り付けるための接着剤を含み、前記内周表面の一部ま
    たは前記外周表面の一部が、前記フランジの前記着用者側表面の接触角より大き
    な接触角を有することを特徴とする使い捨てヒト排泄物処理装置。
  2. 【請求項2】 前記内周表面または前記外周表面のその一部が、低い表面エ
    ネルギーの材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の使い捨てヒト排泄物処
    理装置。
  3. 【請求項3】 前記低い表面エネルギーの材料が、硬化性シリコーン、フル
    オロポリマー、炭化水素、脱水ヒドロゲル接着剤、水系アクリル接着剤、または
    それらの混合物であることを特徴とする請求項2に記載の使い捨てヒト排泄物処
    理装置。
  4. 【請求項4】 前記低い表面エネルギーの材料が、水系アクリル接着剤であ
    ることを特徴とする請求項3に記載の使い捨てヒト排泄物処理装置。
  5. 【請求項5】 本質的に全ての内周表面または本質的に全ての外周表面が、
    前記着用者側表面の接触角より大きな接触角を有することを特徴とする請求項1
    から4のいずれか一項に記載の使い捨てヒト排泄物処理装置。
  6. 【請求項6】 前記内周表面の前記一部または前記外周表面の前記一部が、
    前記着用者側表面の接触角より20°少ない接触角を有することを特徴とする請
    求項1から5のいずれか一項に記載の使い捨てヒト排泄物処理装置。
  7. 【請求項7】 前記内周表面の前記一部または前記外周表面の前記一部が、
    前記着用者側表面の接触角より60°少ない接触角を有することを特徴とする請
    求項1から6のいずれか一項に記載の使い捨てヒト排泄物処理装置。
  8. 【請求項8】 前記内周表面および前記外周表面の前記一部の両方が、前記
    着用者側表面の接触角より大きな接触角を有することを特徴とする請求項1から
    7のいずれか一項に記載の使い捨てヒト排泄物処理装置。
  9. 【請求項9】 前記着用者側表面上に、接着剤がミリメートル(mm)単位
    で測定した厚さCを有する一層として提供され、前記接着剤は25℃(華氏77
    度)の温度で粘性率G″25を有し、かつ前記粘性率G″25(100rad/se
    c)および前記接着剤の前記厚さCが式 G″25≦[(7.00+C)×3000]PA を満たすことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の使い捨てヒト
    排泄物処理装置。
  10. 【請求項10】 前記粘性率G″25(100rad/sec)および前記厚
    さCが式 G″25≦[(5.50+C)×1700]PA を満たすことを特徴とする請求項9に記載の使い捨てヒト排泄物処理装置。
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