JP2003521427A - 単独ポップアップ式濡れワイプ小出しシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、ベビーワイプ、メーキャップの除去および他のスキンケアへの適用のためのような人の身体に対する使用に加えて、家庭および産業において表面を拭く上での使用のための濡れワイプに関する。濡れワイプは、小出し容器（２０）において積み重ねられ、含まれている。本発明によれば、改善されたワイプのポップアップ式の小出しは、２枚の隣接するワイプの間の平均分離力が７５ｇ／ｃｍ² から２５０ｇ／ｃｍ² であるようにワイプが提供されるワイプの積み重ねと組み合わせてのある寸法を有する小出し容器（２０）の取り出し開孔（２９）の組み合わせにより提供される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 発明の分野 本発明は、濡れワイプの積み重ねから個々のワイプをポップアップ式に取り出
す上でよりすぐれている、容器とその中の濡れワイプのスタック（ｓｔａｃｋ）
を含む濡れワイプのための小出しシステム（ｄｉｓｐｅｎｓｉｎｇ ｓｙｓｔｅ
ｍ）に関する。

【０００２】 発明の背景 濡れワイプは、典型的には、あらかじめ濡れた使い捨てタオレットであり、そ
れは、家庭用と工業用の両方でさまざまの用途で利用され、さまざまの機能を発
揮しうる。濡れワイプは、典型的には、動くものと動かないものの両方の表面を
拭くために用いられ、クリーニング、クレンジング、滅菌、およびスキンケアの
効能のような多数の効能を提供しうる。

【０００３】 １つの特別な用途は、例えば旅行のとき、特に洗浄用の水が入手可能でないと
き人の身体の部分を拭くための濡れワイプとしての使用である。ワイプはまた、
通常一般的に、例えば、女性用濡れワイプのような密着する衛生ワイプとして肛
門、肛門周辺および生殖器のクレンジングおよび顔と手のクレンジングのような
人のクレンジングおよびワイピングのためにも用いられる。濡れワイプはまた、
メーキャップ、スキンコンディショナー、および医薬の除去と適用を含む身体に
対する物質の適用のためにも用いられうる。ワイプのもう１つの用途は、おむつ
の交換の間であり、またおむつおよび失禁デバイスの使用により部分的に引き起
こされる成人と乳児の皮膚炎の治療のためでもある。加えて、濡れワイプはまた
、他の表面の拭き取りおよび／または洗浄のために、または例えば台所と浴室の
表面、めがね、靴およびたとえば機械または自動車の表面のような産業上洗浄を
必要とする表面のような表面に対する組成物の適用のためにも適用可能である。
濡れワイプはまた、ペットの洗浄または手入れのために用いられる製品も含む。

【０００４】 濡れワイプは通常、ポリオレフィン繊維、ビスコース繊維および綿繊維のよう
な合成および天然繊維の組み合わせの構造として提供され、それは一般的に水性
組成物で濡れており、その水性組成物は、とりわけ、界面活性剤、保存料、オイ
ル、および芳香剤を含む。ワイプは次いで、典型的には、輸送と貯蔵を容易にす
るために容器の中につめられる。

【０００５】 そのような濡れワイプのための容器には２つの基本的なタイプが存在する、す
なわち、マルチワイプコンテナとシングルワイプパッケージである。典型的なマ
ルチワイプコンテナにおいては、可撓性または硬質の水分不透過性容器が利用さ
れ、ワイプは、単独のワイプが露出し、１回に消費者により取り出されるように
その中にそのような配置で折りたたまれ、積み重ねられる。それらの容器は、タ
ブのような形状または可撓性長方形パッケージを有し、それらの両方は、典型的
には、開放の後再密封可能である。

【０００６】 現在の濡れワイプ製品についての問題は、濡れワイプのスタックおよび／また
は容器からの単独のワイプの取り出しの容易さの欠如である。この問題は、消費
者がおむつの交換の間乳児を抱いているときのような使用環境において特に急を
要する。そのような状態の下では、消費者は、容易に、一方の手のみを用いて、
ワイプの容器が除去動作の間配置される表面から持ち上がることなく容器および
折りたたまれていないスタックから１枚のワイプを取り出し、取り分けることが
可能である必要がある。しかしながら、このことは、現在の製品では満足に達成
されていない。

【０００７】 スタックおよび容器から満足な単独の濡れワイプの取り出しが満足にできない
問題は、多数の理由による。第１に、濡れワイプは、典型的には折りたたまれ、
他のものの頂部上に配置されたものか、または隣接するワイプと交互配置を取り
、スタックを形成するようにもう１つのものの頂部上に配置されたものかのいず
れかである。しかしながら、現在のスタックの最上層のワイプの先端縁（ｌｅａ
ｄｉｎｇ ｅｄｇｅ）の正確な位置は、視覚的または非視覚的（ｔａｃｉｔｌｙ
）かのいずれかで容易には確認可能ではない。これは、ワイプの基材材料が典型
的には均質であるためであり、したがって、特に折られているとき、ワイプの先
端縁が存在するワイプ基材材料から区別されえない。加えて、ワイプの先端縁部
分はまた、存在する下にあるワイプ基材材料に付着する傾向をも有する。したが
って、ワイプ表面を横切っての指による走行または引っ張りによるエッジの触覚
による確認でさえ、エッジの位置の確認を即座にはもたらさない。

【０００８】 第２に、一旦先端縁が確認されると、消費者がその上に存在するスタックから
単独のワイプを分離するために十分な基材材料を把握し、その把握を維持するこ
とは困難である。消費者はしばしば、強く握ることが確立されず、したがって、
ワイプが容易に消費者の指からすべるように先端縁の小さな部分をつかむことし
か可能でない。

【０００９】 濡れワイプの取り出しに関するそれらの問題は、当該技術において確認されて
きた。例えば、米国特許第５５４０３３２号は、濡れワイプの分配性およびそう
いうワイプを作る方法に対処する。改善された分配性は、正弦波形状のような反
復する非直線パターンを有するワイプのエンドエッジの１つの少なくとも一部を
提供することにより達成される。しかしながら、単独濡れワイプの取り出しの問
題は、非直線先端縁の使用によっては対処も克服もされない。

【００１０】 取り出しの問題に対するもう１つの提起された解決は、米国特許第４７７８０
４８号において記載され、それは、改善されたアクセス、取り出し、および等し
い液体分布のために容器の中のエッジに対して傾けられた濡れワイプのスタック
を含む製品を開示する。好ましい態様において、それぞれのワイプのエッジは、
ワイプの主体の硬さより硬いガーリー硬さ（Ｇｕｒｌｅｙ Ｓｔｉｆｆｎｅｓｓ
）を有する。しかしながら、そのような硬いエッジの提供は、それ自体、濡れワ
イプの望ましくない特性である。濡れワイプ、特に、ベビーワイプのような皮膚
の感受性の高い領域についての使用を意図するものは、ある程度の柔軟性が要求
される。使用にとってもはや適切でない硬くなったワイプのエッジは、実際、特
許それ自体において認識されており、したがって、ワイプは使用にとって適切な
基材表面が少なくなっている。また、刺激を引き起こしうるとき、このエッジ部
分と皮膚との接触を減少または回避するために注意がなされる必要がある。さら
に、エッジの硬さはまた、単独のワイプの取り出しの問題を解決しない。加えて
、現在の製造技術を用いての不織基材上のそのような非直線エッジの提供はまた
、きわめて望ましくない基材のエッジのほぐれ（ｆｒａｙｉｎｇ）をももたらす
であろう。

【００１１】 濡れワイプのスタックからの単独の濡れワイプの取り出しの問題に対するもう
１つの重要な寄与する要因は、ワイプの基材材料がそれ自体に付着する傾向であ
る。このことは特に、製造と貯蔵の間のワイプのスタックの圧縮、ワイプのスタ
ックそれ自体の実際の重量、および基材材料とワイプの組成物ローションとの間
の吸引力（ａｔｔｒａｃｔｉｖｅ ｆｏｒｃｅ）の存在による。結果として、ワ
イプがスタックを形成するように折られるとき、基材材料は、それ自体と隣接す
るワイプの基材材料に付着する傾向がある。したがって、一旦消費者がスタック
からワイプを持ち上げ、取り出しオリフィスを通ってワイプを引くと、ワイプは
、その折られた形状を維持する傾向がある。さらに、ワイプは、典型的には、そ
の上に存在した隣接するワイプに少なくとも部分的に付着したままである。した
がって、加えて、積み重ねからのワイプ除去の動作の間に、隣接するワイプはま
た、積み重ねから少なくとも部分的に分離もされる。結果として、消費者は、ワ
イプの所望の適用を開始する前にワイプの折り畳みを解くのみならず、積み重ね
の中の隣接するワイプからそれを分離し、容器の中の積み重ねにこのワイプを戻
す必要がある。このことは、おむつの交換の間、乳児用ワイプを利用する消費者
にとって明らかに特に不便である。

【００１２】 基材ワイプの付着の問題は、先行技術において認識されていた。この問題を解
決する試みは、典型的には、例えば、ＪＰ０８０８９４３９において記載されて
いるようにワイプのためのある種の相互差込み（ｉｎｔｅｒｌｅａｖｉｎｇ）形
状を提供することにあった。

【００１３】 しかしながら、提案された相互差込み形状の多くは、それに関係する問題を有
する。特に、相互差込みの結果として、隣接するワイプの間の基材材料の重なり
の程度が大きいとき、そのときは、基材の付着の問題は、ワイプが対として有効
に常に解放されるように単に悪化する。他方、もし隣接するワイプの間の重なり
が単独のワイプの取り出しが保証されるように最小化されるならば、スタックか
らの隣接するワイプの認識可能な分離は存在せず、先端縁の確認の問題が再び現
れる。

【００１４】 濡れワイプの現在のスタックについてのもう１つの問題は、特に隣接するワイ
プの間の基材材料の大きな重なりを有する折りたたみ形状についてワイプの取り
出しが完了した後、隣接するワイプの多量の基材材料がオリフィスを通していま
だ露出していることである。結果として、ワイプは乾いてしまい、使用にとって
不適切となり、廃棄されねばならなくなる。ＥＰ７４７３１３は、この問題に対
処するための手段を提起し、容器のオリフィスを通しての連続的な使い捨てのた
めの濡れたティッシュペーパーのような多数の折りたたまれた紙を開示する。こ
の方式においては、隣接するワイプの長さの最大４分の１は取り出しオリフィス
を通して露出される。しかしながら、そのようなペーパーティッシュ製品は、ベ
ビーワイプのようなすべての濡れワイプ用途にとって利用し得ない。というのは
、濡れたティッシュペーパーは、柔軟性または強度の観点で満足ではないからで
ある。特に、そのような濡れたティッシュは、使用の間裂ける傾向があり、した
がって、濡れワイプとしての使用にとって適切ではない。

【００１５】 代わりに、取り出しを改善するために、特別に設計された小出し容器、いわゆ
るポップアップディスペンサー（ｐｏｐ−ｕｐ ｄｉｓｐｅｎｓｅｒ）を提供す
ることもまた提案されてきた。それらのディスペンサーは、オリフィスを有する
上部パネルを有する容器でできている。ポップアップディスペンサーは、相対的
に小さく、特定の折りたたみ形状を有するワイプのスタックと組み合わせたとき
、隣接するワイプの上方部分が取り出し容器内に保持されるように大きさを決め
られ形状決定されている取り出しオリフィスを提供する原理に基づいて機能する
。したがって、それらの容器は、開孔を通して容器から最上層のワイプの取り出
し動作の間に、一旦最上層ワイプが取り出されるとオリフィスを通して部分的に
飛び出るように隣接するワイプがスタックから上昇するように設計される。この
方式においては、最上層ワイプは、消費者による容易な把握のために位置する。
それらのタイプのポップアップディスペンサーは、ワイプがその中にミシン目を
有する連続ロールについてかまたはたとえば米国特許第５，５６０，５１４号に
おいて記載されている別々に折りたたまれているワイプとしてかのいずれかで提
供されることを可能とする。

【００１６】 不運にも、典型的に極めて小さい取り出し開孔を有するディスペンサーの提供
は、消費者により望ましいと考えられていない。特に、そのような小さなオリフ
ィスは、消費者が容器の中身を見て調べ、その中に残っているワイプの数を概算
することを可能とすることを妨げる。加えて、小さな取り出しオリフィスサイズ
のために、ポップアップに不具合が起こり、取り出されたワイプに隣接するワイ
プが積み重ねから持ち上がらないならば、消費者は、取り出しオリフィスを通し
てワイプを容易に得ることができなくなり、ディスペンサーそれ自体を分解する
ことが要求される。同様に、もし消費者が不注意に、ディスペンサーから要求さ
れるよりもはるかに多くのワイプを取り出し、それらをディスペンサーに押し戻
そうと試みるならば、同様な問題に遭遇する。

【００１７】 それゆえ、本発明の目的は、ワイプが折りたたまれておらず、上記問題のいず
れもなしに使用の準備ができているように積み重ねおよび容器から単独のワイプ
の分離が容易になる濡れワイプの小出しシステムを提供することである。

【００１８】 発明の概要 したがって、本発明は、ベビーワイプのような人の身体の部分および他の表面
を拭くための濡れワイプに関する。特に、本発明は、積み重ねの減少していく高
さにわたって小出し容器の中の濡れワイプの積み重ねから単独のワイプの取り出
し及び分離を容易にするようなポップアップ濡れワイプ小出しシステムに関する
。小出し容器は容器本体を備え、前記容器本体は下方部分と上方部分を備え、そ
の上方部分は、１４ｃｍ² から６５ｃｍ² の断面積を有する小出し開孔を備える
。ワイプは、７５ｇ／ｃｍ² から２５０ｇ／ｃｍ² の本明細書に記載されている
試験方法により定義される２つのワイプの間の平均分離力を有する。

【００１９】 発明の詳細な説明 本発明によれば、濡れワイプは、液体組成物でコートされているかまたは含浸
されている基材を備える。基材は、織布または不織布、発泡体、スポンジ、バッ
ト綿、ボール、パフまたはフィルム、最も好ましくは不織布であり、天然または
合成繊維またはそれらの混合物で構成されうる。好ましくは、繊維組成物は、２
０重量％から８０重量％の親水性材料と８０重量％から２０重量％の疎水性材料
の比の、ビスコース、綿、またはアマのような親水性繊維材料とポリエチレンテ
レフタレート（ＰＥＴ）またはポリプロピレン（ＰＰ）のような疎水性繊維材料
の混合されたものである。２種類の特に好ましい組成物は、５０％ビスコース／
５０％ＰＰおよび５０％ビスコース／５０％ＰＥＴである。基材は好ましくは、
少なくとも２０ｇｍ^-2の坪量を有し、好ましくは１５０ｇｍ^-2未満であり、最も
好ましくは、坪量は、２０ｇｍ^-2から７０ｇｍ^-2、より好ましくは５０ｇｍ^-2か
ら６５ｇｍ^-2の範囲にある。基材はいずれかの厚さを有しうる。典型的には、基
材が水力交絡（ｈｙｄｒｏｅｎｔａｎｇｌｉｎｇ）プロセスにより作られるとき
、平均基材厚さは０．８ｍｍ未満である。最も好ましくは、基材の平均厚さは、
０．１ｍｍから０．４ｍｍである。基材厚さは、標準ＥＤＡＮＡ不織布工業メソ
ドロジー、参照方法＃３０．４−８９により測定される。基材のかさ密度は、好
ましくは、１．０ｇ／ｃｍ³ を超えず、好ましくは０．９ｇ／ｃｍ³ を超えず、
最も好ましくは０．７ｇ／ｃｍ³ を超えない。

【００２０】 基材を作るために用いられる繊維に加えて、基材は、当該技術に公知のそれに
加えられる他の成分または材料を有しうる。望ましい添加物のタイプは、考えら
れる基材の特定の最終用途に依存するであろう。例えば、濡れたトイレットペー
パー、ペーパータオル、フェーシャルティッシュ、ベビーワイプおよび他の同様
のエアレイ製品のような濡れワイプ製品については、強い湿潤強度は望ましい特
性である。したがって、特にセルロース系基材について、湿潤強力樹脂として当
該技術において公知の化学物質を加えることはしばしば望ましい。抄紙技術にお
いて利用される湿潤強力樹脂のタイプについての一般的な論述は、ＴＡＰＰＩモ
ノグラフシリーズＮｏ．２９、「紙および紙板における湿潤強度」、パルプ製紙
業界技術協会（ニューヨーク、１９６５年）において見出されうる。湿潤強力添
加剤に加えて、スターチバインダーのような当該技術において公知のある種の乾
燥強力およびリント制御添加剤を含むこともまた望ましいであろう。さらに、基
材はまた、例えば二酸化チタンのような乳白剤のような基材材料の光学特性を改
善するための試薬をも含みうる。

【００２１】 本発明によれば、基材は、当該技術において公知のいずれかの方法により製造
されうる。例えば、不織基材は、抄紙機のようなもの上でエアレイまたはウエッ
トレイのような乾燥形成技術により形成されうる。メルトブロー、スパンボンド
、ニードルパンチおよびスパンレース法のような他の不織布製造技術もまた用い
られうる。好ましい方法は水力交絡である。

【００２２】 基材は、１または多数の層、好ましくは２または３層の材料で構成されうる。
それらの層は、組成および／または製造技術の観点で同一でありえ、または本明
細書で上記された材料のいずれかの組み合わせでありうる。好ましくは、層の１
つは、例えば米国特許出願シリアル番号０９／１３３２９４号において記載され
ているスクリム補強層でありうる。

【００２３】 本発明によれば、濡れワイプの基材は、中央パネルおよび２つの反対側の端縁
パネル、すなわち先端縁パネルおよび後端縁（ｔｒａｉｌｉｎｇ ｅｄｇｅ）パ
ネルを有する。前記パネルのそれぞれは、第１の上方表面および第２の下方表面
を有する。

【００２４】 それぞれの折りたたまれたワイプ１は、第１の先端縁２から第２の後端縁３に
マシン方向に縦に（ｌｅｎｇｔｈｗｉｓｅ）伸びる。折られたウエブはまた、第
１の先端縁２から第２の後端縁３に縦に伸びる側端縁４および５をも有する。そ
れぞれの折られたワイプ１は、先端縁２に一般的に平行であり、側端縁４、５に
一般的に垂直である第１のパネル折り目６を含みうる。第１のパネル折り目６は
、第１のパネル折り目６と先端縁２との間に伸びる先端縁パネル９を提供するた
めに先端縁２から縦に離間している。本明細書で用いられるパネルは、２つの折
り目の間、または折り目とエッジ末端との間に伸びるワイプの部分である。

【００２５】 折られたワイプはまた、第２のパネル折り目７、および中央パネル８、および
後端縁パネル１０をも含みうる。第２のパネル折り目７は、一般的に、第１のパ
ネル折り目６に平行であり、それから縦に離間している。中央パネル８は、第１
のパネル折り目６で先端縁パネル９に結合し、第１のパネル折り目６と第２のパ
ネル折り目７との間に伸びる。

【００２６】 後端縁パネル１０は、第２のパネル折り目７で中央パネル８に結合する。後端
縁パネル１０は、第２のパネル折り目７と後端縁３との間に伸びる。ワイプは、
図２および３および４において極めて明瞭に見られるように、Ｚ字折り形状で先
端縁パネル、中央パネル、および後端縁パネル９、８および１０を提供するよう
に第１と第２のパネル折り目６および７で折られる。Ｚ字折り形状において、パ
ネル９はパネル８に隣接し、パネル８の一部の上に重なり、パネル１０は、パネ
ル８に隣接し、パネル８の一部の下に重なる。しかしながら、Ｃ字折りまたはＪ
字折りのような他の折りたたみ形状も等しく適用可能である。さらに、本明細書
で上記されたパネルに加えて、ワイプは付加的なパネルも有しうる。特に、先端
縁パネルおよび／または後端縁パネルもまた、先端縁パネルのリップまたは後端
縁パネルのリップを提供するように付加的な折り目も備えうる。そのようなリッ
プは、パネルのリップ折り目とエンドエッジとの間に伸びるリップを提供するた
めに折りたたまれた基材の先端縁または後端縁に隣接しそして離間するパネルの
リップ折り目を先端縁パネルまたは後端縁パネルに付与することにより形成され
る。パネルのリップ折り目は、先端縁が先端縁パネルの下にあるように先端縁パ
ネルの下方表面上に折りたたまれうる。この形状は、エッジをつかむことを容易
にする上で特に有益である。代わりに、先端縁パネルは、先端縁が先端縁パネル
の上方表面上にあるように折りたたまれうる。リップもまた、後端縁パネルの上
方または下方表面上に位置しうる。リップは典型的には、先端縁パネルのリップ
折り目または後端縁パネルのリップ折り目に対して、４ｃｍから０．１ｃｍ、好
ましくは２ｃｍから０．２５ｃｍの先端または後端フォームから伸びる。

【００２７】 図２および３および４を参照すると、折られたワイプ１は、隣接する折られた
ワイプ１の間に折り込まれている。例えば、１枚の折られたワイプ１についての
パネル１０のようなパネルは、隣接する下にある折られたワイプのパネル９およ
び８の間にはさまれうるであろう。本発明によれば、ワイプは、別々の折られた
ワイプの群にとして積み重ねられる。次いで、別々の折られたワイプの多数のス
タックは、図２において示されるスタックを提供するように他の頂部上に組み合
わせられたものとなりうる。しかしながら、別々のスタックにおけるワイプの数
およびスタックの組み合わせは、その中にスタックが組み合わせられるべき容器
に依存して要求されるように変化しうる。本発明によるワイプの特に好ましい折
りたたみ形状は、欧州特許出願第９７１０８３８８．６号、ＰＣＴ／ＵＳ９８／
１０６０３およびＥＰ７４７３１３において記載され、参照により本明細書に組
み込まれる。

【００２８】 本発明によれば、基材材料の寸法全体は、ワイプの意図される用途に依存し、
それにより選択されうる。ワイプがベビーワイプとして利用されうる１つの発明
を限定しない例示において、それぞれの折られたワイプ１は、先端縁２から後端
縁３に縦に測定して１０ｃｍから３０ｃｍの折りたたまれていない長さを有しう
る。それぞれの折られたワイプ１については、第１のパネル折り目６と第２のパ
ネル折り目７との間の離間は、２ｃｍから７ｃｍでありえ、一方、先端縁パネル
９と後端縁パネル１０の長さは、２ｃｍから７ｃｍでありうる。好ましい態様に
おいて、第１のパネル折り目６と先端縁２との間の離間は、より好ましくは３ｃ
ｍから６ｃｍ、さらにより好ましくは約３ｃｍないし５ｃｍである。第１のパネ
ル折り目６と第２のパネル折り目との間の離間は、より好ましくは３ｃｍから１
２ｃｍ、さらにより好ましくは、約１０ｃｍないし１２ｃｍである。第２のパネ
ル折り目７と後端縁との間の離間は、より好ましくは３ｃｍから６ｃｍ、さらに
より好ましくは、約３ｃｍないし５ｃｍである。

【００２９】 本発明によれば、ワイプの改善されたポップアップ取り出しは、２つの隣接す
るワイプの間の平均分離力が、本明細書で以後記載される試験方法で定義される
７５ｇ／ｃｍ² から２５０ｇ／ｃｍ² 、好ましくは１００ｇ／ｃｍ² から２００
ｇ／ｃｍ² 、より好ましくは１２５ｇ／ｃｍ² から１７５ｇ／ｃｍ² となるよう
に積み重ねられたワイプについて以下に本明細書で記載される小出し容器の上記
小出し開孔の組み合わせにより提供される。理論により拘束されないが、上方分
離力限界は、ワイプの連なりを防ぐために必要とされ、一方、下方限界は、基材
の安定性を保証し、ワイプの滑り落ち（ｆａｌｌ ｂａｃｋ）を防ぐものと信じ
る。

【００３０】 本発明によれば、それにより隣接するワイプの間の分離力が上記要求に合致す
るように適合しうるいずれの手段も利用され得るものであり、したがって、物理
的すなわち機械的手段、化学的手段およびそれらの組み合わせのいずれもを含む
。好ましくは、それらの手段は、ワイプが柔軟性、吸収性および湿潤強度のよう
なその望まれる特性を維持し、製造プロセスのいずれの段階でも濡れワイプパネ
ルに提供されうるように基材材料それ自体の特性に対するその影響を最小化する
ように選択されるべきである。

【００３１】 分離力を濡れワイプの表面に付与するための適切な物理的／機械的手段には、
例えば、エンボス加工、クリンプ加工、熱結合、超音波結合、およびたとえばウ
ォータージェットプリンティングのような印刷が含まれる。そのような方法は、
当業者にとって周知である。１つの好ましい方法は、参照により組み込まれる米
国特許出願第０９／１３３２９４号において記載されている、別の層に部分的に
結合しているスクリムの使用により山と谷の表面トポグラフィーを有するワイプ
基材の表面を提供することである。

【００３２】 代わりに、基材材料が構成される繊維は、疎水性であり、および／またはたと
えば長いかまたは基材の表面から突出する繊維の存在の減少により摩擦の小さい
基材を提供するように選択されうる。同様に、基材のために用いられる製造方法
もまた、所望の分離力を提供するように選択されうる。例えば、エアレイ技術は
、ウエットレイが分離力を減少させる一方で、分離力を高めると考えられる。

【００３３】 ワイプの間の分離力を適合させる適切な化学的手段には、潤滑剤、シルオフ（
Ｓｙｌ−Ｏｆｆ）７０４８として入手可能な架橋剤がそれぞれ１００重量部対１
０重量部の比率で加えられるシルオフ７６７７として入手可能なミシガン州ミッ
ドランドのダウコーニング由来のシリコーンリリースコーティングが含まれる。
もう１つの適切な処理は、それぞれ１００重量部対２．５重量部の比率で名称Ｕ
Ｖ９３００およびＵＶ９３８０Ｃ−Ｄ１の下でニューヨーク州ウォーターフォー
ド（Ｗａｔｅｒｆｏｒｄ）のゼネラル・エレクトリック・カンパニー、シリコー
ン・プロダクツ・ディビジョンから商業的に入手可能な２種類のシリコーンのブ
レンドを含むＵＶ硬化性シリコーンのコーティングである。そのようなシリコー
ンブレンドが基材上で利用されるとき、少なくとも０．２５ｇ、このましくは平
方メートルの表面積当たり０．５から８．０グラムのシリコーンのコーティング
の適用が満足に実施される。しかしながら、他のコーティングのレベルも、例え
ば、基材の性質およびローションの特性に応じてある種の用途については適切で
あることがわかっている。他の適切な処理材料には、限定されないが、フルオロ
ポリマー（たとえば、商品名ＴＥＦＬＯＮの下で商業的に入手可能なポリテトラ
フルオロエチレン（ＰＴＦＥ））およびクロロフルオロポリマーのようなフッ素
化された材料が含まれる。適切でありうる他の材料には、ペトロラタム、ラテッ
クス、パラフィン、第４級アンモニウム化合物、オイル、エッセンス（精油のア
ルコール溶液）などのような炭化水素が含まれる。しかしながら、好ましくは長
鎖のシリコーン材料および／または分岐鎖シリコーンは、その生適合特性のため
に濡れワイプにおける用途にとって現在好ましい。好ましいシリコーンには、ジ
メチコーンコポリオールが含まれる。他には、（その開示が本明細書で参照によ
り組み込まれる）マニュファクチュアリング・コンフェクショナー・パブリッシ
ングＣｏ．のマッカチョンズ（ＭｃＣｕｔｃｈｅｏｎ’ｓ）・ディビジョンの１
９９５年のマッカチョンズ・ボリューム２：ファンクショナル・マテリアルにお
いて列挙される商業的撥水剤のいずれかが含まれ、そのなかで、アクゾ・ノベル
・ケミカルズ Ｉｎｃ．から入手可能なグラップサイズ（ＧｒａｐＨｓｉｚｅ）
およびノーマン，フォックス＆Ｃｏ．から入手可能なノーガード（Ｎｏｒｇａｒ
ｄ） １０−Ｔが好ましい。他の適切な手段には、感光性樹脂によるコーティン
グが含まれる。本発明によれば、そのような化学物質は、表面それ自体または基
材繊維のコーティング、スプレー、押し出し、印刷または含浸のようないずれか
の手段によりパネルの表面に適用されうる。それらの化学物質は、ローションの
成分としてまたは独立に基材に加えられうる。

【００３４】 本発明によれば、濡れワイプは、積み重ねられ、次いで、硬い小出し容器２０
の中に貯蔵される。容器２０は、下方部分２２および上方部分２３を含む容器本
体２１を備える。容器２０は、意図される最終用途および濡れワイプそれ自体の
性質および形態に応じて、立方体、直方体、シリンダー状などのようないずれの
形状も付与されうる。好ましくは、容器２０は、直方体であり、典型的にはベー
スウォール２４、エンドウォール２５、サイドウォール２６および任意にトップ
ウォール２７を有する本体部分として作られ、それらは一体的に成形される。容
器は、好ましくは、例えば、熱成形または射出成形技術によりいずれか適切なプ
ラスチック材料から型成形される。適切なプラスチックには、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリエス
テル、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートおよび高密度ポリエチレンが含まれる
。好ましくは、容器２０は、ポリプロピレンから形成される。典型的には、それ
らの容器は、縦約３０ｃｍ横２０ｃｍ高さ１２ｃｍ、好ましくは、縦２５ｃｍ横
１５ｃｍ高さ１０ｃｍの寸法を有しうる。

【００３５】 好ましい態様において、本発明の容器は、ふた２８を備える。ふた２８は、典
型的には、上方部分２３で容器の本体２１上に載置され、糸、留め金適合、相互
係合肋材、摩擦係合などによりそれに固着されうる。代わりに、ふた２８は、ヒ
ンジ機構により容器本体２１に付着されうる。ワイプは、容器２０の中に直接配
置されるかまたは代わりに、ワイプは、容器を最充填するような使用のために最
充填パッケージを提供するように、積み重ねられ、次いで、ホイルまたはポリマ
ーフィルムラッパーのような水分不透過性ラッパーの中に詰められるかのいずれ
かである。

【００３６】 容器本体２１と一体でトップウォール２７を備えるかまたは容器本体２１に付
着するふた２８が与えられるかのいずれかの容器本体２１の上方部分２３は、取
り出し開孔２９を備える。本発明によれば、取り出し開孔２９は、１４ｃｍ² か
ら６５ｃｍ² 、好ましくは１５ｃｍ² から５０ｃｍ² 、より好ましくは２０ｃｍ ² から３５ｃｍ² の開口表面積を与えるように選択される。開孔は、円形、長方
形、楕円形などまたはＳ字形のようないずれかの形態を有しうるか、または、例
えば、ＷＯ９８／１９９９４６において記載されているようなウイングもまた有
しうる。最も好ましくは、開孔は、長方形または楕円形を有する。好ましくは、
開孔は、硬質であり、使用の間顕著にその形態を変化させず、ワイプまたは消費
者の指が絞られるようになりうるであろう鋭いエッジまたはコーナーが存在する
べきでないように提供されるべきである。容器本体の上方部分はまた、開孔から
飛び出した過剰なワイプ基材がふたと本体部分との間に配置されうるようにリセ
ス（くぼみ）をも備えうる。

【００３７】 本発明によれば、基材材料は、典型的には、液体組成物で含浸されるかまたは
コートされている。本発明の利点は、スタック形状が、さまざまの組成物が小出
し機構に有意な影響を与えることなしに基材材料とともに用いられることを可能
とすることである。このことは、組成物の性質が変化することを可能とする上で
有用であるのみならず、スタックの基部における組成物の定着を無くすために、
スタック全体の組成物の負荷を変化させることも可能とする。本発明によれば、
液体組成物という術語は、ワイプが表面と接触するとき液体形態で存在するいず
れの組成物も称する。典型的には、組成物は、水性、アルコール系またはエマル
ジョンでありえ、エマルジョンは、油中水型または水中油型または多層エマルジ
ョンのいずれかであり、好ましくはエマルジョンは水中油型エマルジョンである
。エマルジョンはまた、例えば、皮膚を拭くことにより最小圧力の適用により破
壊されうる油相をも含みうる。典型的には、組成物は、２重量％から５０重量％
の活性成分の前記組成物および５０％から９８％の水分、好ましくは脱イオン水
または蒸留水を含むであろう。活性成分の中の、好ましくは２％から２０％は油
相中に存在し、残りは水相中に存在する。

【００３８】 本発明によれば、濡れワイプは、組成物の１重量％から２０重量％、好ましく
は２重量％から１０重量％の範囲の油相を含むエマルジョン組成物を有する。有
利には、油性の相は、植物油または動物油由来のような天然起源に由来し、また
は合成品でありうるかまたはそれらのいずれかの混合物でありうる。ここでの使
用にとって適切な植物油および動物油には、ビーズワックス、ラノリン、カンデ
リラのようなワックス、グリセリンエステルおよびグリセリンエーテルのような
油脂、脂肪酸アルコール、カプリリックトリグリセリドおよびカプリックトリグ
リセリドおよびオクチルパルミテートのような脂肪酸エステルおよび脂肪酸エー
テルが含まれる。適切な鉱油には、パラフィンおよび石油ゼリーのような石油系
油脂が含まれる。ここでの使用のための合成油には、例えば、ポリエチレンワッ
クスまたはシリコーン系オイルのようなエチレンポリマーが含まれる。適切なシ
リコーンオイルには、ポリジメチルシロキサン、揮発性シクロメチコーン、ジメ
チコノール、シロキシシリケートおよびシロキサンのアミノ誘導体およびフェニ
ル誘導体およびそれらの混合物が含まれる。例には、ジメチコーン（ダウコーニ
ング２００フルード）、シクロメチコーンおよびジメチコノール（ダウコーニン
グ１４０１フルード）、セチルジメチコーン（ダウコーニング２５０２フルード
）、ジメチコーンおよびトリメチルシロキシシリケート（ダウコーニング５９３
フルード）、シクロメチコーン（ダウコーニング２４４、２４５、３４４または
３４５フルード）、フェニルトリメチコーン（ダウコーニング５５６フルード）
またはそれらの組み合わせが含まれる。

【００３９】 水中油型エマルジョンは典型的に乳化剤を必要とする。本発明において用いら
れうる乳化剤は、好ましくは、水中油型エマルジョンの１次乳化が可能である。
乳化剤は、組成物の０．０２重量％から５．０重量％、好ましくは０．０２重量
％から３．０重量％の範囲で存在する。

【００４０】 好ましい態様において、乳化剤は、Ｃ₁₀〜Ｃ₃₀アルキルアクリレートとアクリ
ル酸、メタクリル酸またはシュークロースのアリルエーテルもしくはペンタエリ
スリトールのアリルエーテルと架橋したその単純なエステルの１種の１種類以上
のモノマーとのコポリマーのようなポリマータイプの乳化剤である。したがって
、本発明において有用である乳化剤には、セテアレス（Ｃｅｔｅａｒｅｔｈ）１
２、セテアレス２０またはアメリカ合衆国のＢ．Ｆ．グッドリッチ・カンパニー
から入手可能であるペムレン（Ｐｅｍｕｌｅｎ）ＴＲ１およびＴＲ２が含まれる
。しかしながら、エトキシル化脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリンエステル、
石鹸、糖誘導体のような他の公知の乳化剤もまたここでの使用にとって適切であ
る。他の有用な乳化剤には、ＥＰ−Ａ−３２８３５５において詳細に記載されて
いるものが含まれる。

【００４１】 本発明によれば、組成物は、安定化剤または保存料を含みうる。ここでの使用
にとって適切な安定化剤には、好ましくは０．１から１．０％の範囲で存在する
フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、メチルパラ
ベン、プロピルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、安息香酸ナトリウ
ム、ソルビン酸カリウム、塩化ベンザルコニウム、およびエチレンジアミン四酢
酸二ナトリウム塩（本明細書で以後ＥＤＴＡと称される）または他のＥＤＴＡ塩
（セケストレン）が含まれる。セケストレンは、一連のエチレンジアミン四酢酸
の一般的な複合試薬および金属錯体および塩である。安定化剤の総量は、組成物
の０．１重量％から４．０重量％の範囲にあるべきである。

【００４２】 本発明の組成物は、さらに、前記組成物の０．０２重量％から５．０重量％の
エモリエント剤または保湿剤をも含みうる。好ましくは、エモリエント剤は、水
溶性であり、プロピレングリコール、グリセリンのような多価アルコールおよび
水溶性ラノリン誘導体もまた含む。

【００４３】 本発明において用いられうるさらに他の任意成分には、防黴剤、抗菌剤、皮膚
保護剤、油溶性クレンジング剤、好ましくはノニオン性または両性の水溶性界面
活性剤または洗剤、ｐＨ調節剤、香料、芳香剤などが含まれる。

【００４４】 エマルジョンについて濡れワイプに良好な清浄性能を付与するために、与えら
れる粘度は、５００ｍＰａｓ未満であるべきであり、好ましくは３００から１０
０ｍＰａｓを超える範囲にあり、最も好ましくは、１８０から１２０ｍＰａｓの
範囲にある。

【００４５】 本発明による濡れワイプ製品の製造において、組成物は、基材材料の少なくと
も一方の表面に適用される。組成物は、濡れワイプの製造の間のいずれかのとき
に適用されうる。好ましくは、組成物は、基材が乾燥した後基材に適用されうる
。溶融または液体コンシステンシーを有する潤滑材料を均一に分配するさまざま
の適用方法が用いられうる。適切な方法には、スプレー、印刷（例えば、フレキ
ソ印刷）、コーティング（例えば、グラビアコーティングまたはフラッドコーテ
ィング）、基材がチューブを通過しながら組成物が基材と接触するチューブを通
過させられる押し出しまたはそれらの適用技術の組み合わせが含まれる。例えば
、ついで基材の表面に組成物を移行させるカレンダーロールのような回転表面上
に組成物をスプレーする。組成物は、基材の一方の表面にまたは両方の表面のい
ずれかに適用され、好ましくは両方の表面に適用されうる。好ましい適用方法は
、押し出しコーティングである。

【００４６】 組成物はまた、基材の表面に不均一にも適用されうる。不均一により、例えば
、組成物の分布の量、パターンが基材の表面にわたって変化しうることが意味さ
れる。例えば、基材の表面の一部は、その上にいずれの組成物も有さない表面の
部分も含んでより多いかより少ない量の組成物を有しうる。組成物は、典型的に
は、基材のグラム当たり約０．５ｇから１０ｇ、好ましくは基材のグラム当たり
１．０から５ｇ、最も好ましくは乾燥基材のグラム当たり２ｇから４ｇの量で適
用される。

【００４７】 好ましくは、乾燥した後、組成物はいずれかの点で基材に適用されうる。例え
ば、組成物は、カレンダー掛けの前、またはカレンダー掛けの後で親ロールに巻
き取られる前に基材に適用されうる。典型的には、適用は、製造することが意図
される実質数のワイプに等しい幅を有するロールから引き出された基材上で実施
されるであろう。基材に適用される組成物を有する基材はついで、順次個々のワ
イプを作るために切断される。

【００４８】 試験方法 分離力（ｓｅｐａｒａｔｉｏｎ ｆｏｒｃｅ）試験方法 この方法は、濡れワイプを分離するために必要とされる力を測定する。それは
、ワイプを変換する機械を模試するが、しかしながら、折りたたみまたは詰め合
わせのデザインにおける差異のような変数は消去される。試験結果は、基材とロ
ーションの性質、のみならず折りたたみの設計にも依存する。

【００４９】 試料の調製 １．２０枚の乾燥した折りたたまれたワイプの積み重ねが計量され、所定のロ
ーションの負荷について達成される重量が計算される。ワイプは、プラスチック
の箱に詰められ、ほぼ１２５ｍｌのローションに浸される。ローションの半分が
スタックに注がれ、次いで、それはひっくり返され、そして残りのローションが
加えられる。スタックは、次いで、ローションをすべての試料について浸すよう
にするために箱の中で手により圧搾される。

【００５０】 ２．スタックはプラスチックの箱から取り出され、スタックよりわずかに大き
いプラスチックブロックに置かれる。もう１つのプラスチックのブロックについ
ては、（ステップ１で計算された）所定のローション負荷について必要な重量に
達するまで過剰なローションが搾り出される。

【００５１】 ３．ワイプは次いで、１つずつ折られた状態から平らにされ、プラスチックホ
イル上で、（ｌ₁ およびｌ₂ として図３で例示されているように）折りたたみ形
状の重なりの長さに対応する重なりとともに互いの頂部上に置かれる。ワイプの
積み重ねの上方表面は次いで、プラスチックホイルにより覆われる。

【００５２】 ４．積み重ねは、床／硬質表面上に置かれる。少なくとも重なり面積と同じく
らい大きい一片の非変形性プラスチックがそれの頂部上に置かれ、積み重ねは、
１５秒間２０ｋｇで圧縮される。錘として、２０ｋｇの全重量を与えるために水
の入ったキャニスターが用いられる。キャニスターにより及ぼされる最初の圧力
が２０ｋｇを超えないことを保証するようにキャニスターを極めてゆっくりと下
降させるように注意が払われるべきである。

【００５３】 分離力の測定 １．試料は、変形（ｃｏｎｖｅｒｔｉｎｇ）の後即座に測定されるべきである
。しかしながら、一度に２つの試料を調製し、次いで両方を圧縮し、次いで両方
を測定することは許容可能である。

【００５４】 ２．分離力を測定するために、上方プラスチックホイルが開かれる。しばしば
、第１のワイプはそれに張り付いたままであり、または少なくともよりゆるくな
る。いずれにしても、第１のワイプは取り除かれ、測定は、ワイプ２と３の対で
始まる。

【００５５】 ３．ワイプ３は注意深くスタックから分離され、それゆえ、ワイプ２もまたそ
の頂部上に付着している。ワイプは、引張り強さ測定装置にクランプ固定される
。それはそれらワイプを引き離し、グラムで必要とされる力を与える。

【００５６】 ４．スタックすべてが対で測定される。最後のワイプは廃棄される、加えて、
それで元の２０のワイプのそれぞれの試料は、９つのデータポイントを与えるで
あろう。

【００５７】 ５．標準偏差は通常、ほぼ５％の範囲内にある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、小出し容器２０の中の濡れワイプのスタックの断面の模式的例示であ
る。

【図２】 図２は、先端縁パネル２、中央パネル４および後端縁パネル３を有し、Ｚ字形
の折りたたみ形状で折りたたまれているワイプ１を示す断面による例示である。

【図３】 図３は、本発明による濡れワイプについての好ましい折りたたみ及び相互差込
み形状の断面による例示である。

【図４】 図４は、本発明による濡れワイプについての好ましい折りたたみ及び相互差込
み形状の断面による例示である。

【符号の説明】

１…ワイプ、２０…容器、２８…ふた、２９…開孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｒ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ， ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 アレグレ・デ・ミケル、マリア ドイツ連邦共和国、デー − 65835 リ ーデルバッハ、イン・デン・アイヒェン 91 (72)発明者 ブッシュ、ノルトヒルド ドイツ連邦共和国、デー − 65345 エ ルトビレ−ロイエンタル、タオヌスシュト ラーセ 21 Ｆターム(参考） 3E014 MC07 MC08 3E062 AA01 AB12 AC02

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 小出し容器２０であって、前記容器２０は複数の濡れワイプ
   を含み、前記容器２０は容器本体２１を備え、前記容器本体は下方部分２２およ
   び上方部分２３を備え、前記上方部分２３は小出し開孔２９を備え、前記開孔２
   ９は、１４ｃｍ² から６５ｃｍ² の断面積を有し、前記ワイプは、７５ｇ／ｃｍ ² から２５０ｇ／ｃｍ² の本明細書記載の試験方法により定義される２つのワイ
   プの間の平均分離力を有する容器。
2. 【請求項２】 前記分離力が１００ｇ／ｃｍ² から２００ｇ／ｃｍ² である
   請求項１記載の小出し容器２０。
3. 【請求項３】 前記分離力が１２５ｇ／ｃｍ² から１７５ｇ／ｃｍ² である
   請求項１記載の小出し容器２０。
4. 【請求項４】 前記小出し開孔２９が１５ｃｍ² から５０ｃｍ² の断面積を
   有する請求項１記載の小出し容器２０。
5. 【請求項５】 前記開孔２９が長方形または楕円形を有する請求項１記載の
   小出し容器２０。
6. 【請求項６】 前記ワイプのそれぞれがＺ字折りの形態で折りたたまれ、少
   なくとも１枚の隣接するワイプと相互差込みされている請求項１記載の複数のワ
   イプを含むディスペンサー２０。
7. 【請求項７】 ワイプのそれぞれが基材と液体組成物を含み、前記液体組成
   物がシリコーンオイルを含む請求項１ないし６のいずれか１項記載の濡れワイプ
   。
8. 【請求項８】 それぞれのワイプがポリエチレンテレフタレート、ポリプロ
   ピレンまたはそれらの混合物から選択される疎水性繊維を含む基材を備える請求
   項１ないし７のいずれか１項記載の濡れワイプ。
9. 【請求項９】 前記ワイプのそれぞれが基材を備え、前記基材が水力交絡不
   織布である請求項１ないし８のいずれか１項記載の濡れワイプ。