JP2003519196A - 炎症性疾患および呼吸器疾患を処置するための併用療法 - Google Patents

炎症性疾患および呼吸器疾患を処置するための併用療法

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Abstract

(57)【要約】 哺乳類における炎症性疾患または呼吸器疾患を処置するための医薬組成物であって、活性成分として好中球エラスターゼ阻害剤および活性プロテインCを含む医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) この発明は医薬品の分野に関し、特定的には炎症性疾患および呼吸器疾患の処置
に関する。
【0002】 (背景技術) 呼吸器系疾患および炎症性疾患の有効な処置には特別な問題がある。特に、気
管、気管支および肺臓を含む下部気道の疾患に対してさらに有効な処置法を見出
すことが望ましい。最大な必要性は肺疾患および炎症性疾患の治療薬に対するも
のにある。
【0003】 下部呼吸器の疾患およびその他の炎症性疾患に対する現行の治療法は部分的に
のみ有効であることが多く、また長期の使用には不適当である。
【0004】 肺臓の疾患は好中球エラスターゼ阻害剤で処置されてきた。例えば、様々な肺
臓疾患を処置するための臨床試験が好中球エラスターゼ阻害剤である化合物Sive
lestatについて行われてきた(小野薬品工業の製品:CAS No.127373−66−4)。
【0005】 この先行文献はまた敗血症(重症敗血症を含む)の処置に有用なセリンプロテ
アーゼである比較的に新しい医薬品である「活性プロテインC」についても開示
している。
【0006】 新規でさらに有効な治療法を呼吸器疾患および炎症性疾患を処置するために開
発することが望ましい。
【0007】 (発明の要約) この発明の基礎となる発見は、呼吸器疾患および炎症性疾患が(i)ヒト型活性
プロテインCと(ii)好中球エラスターゼ阻害剤とを使用する併用療法によっ
て有利なまたは優れた様式で予防または処置されることである。
【0008】 ヒト型活性プロテインCと好中球エラスターゼ阻害剤とを用いる併用療法は、
人体の呼吸器疾患または炎症性疾患の処置法および予防法を相乗的に改善する。
処置の理論に束縛されるものではないが、抗凝固剤と好中球エラスターゼ阻害剤
との両者の多面的作用に反応する人体の反応が、処置効果または予防効果の向上
、有効用量の低下および/または治療期間の短縮をもたらすものと信じられる。
【0009】 この発明は好中球エラスターゼ阻害剤と活性プロテインCとを含む医薬組成物
に関する。
【0010】 この発明はまた、(a)好中球エラスターゼ阻害剤の治療的有効量と(b)活
性プロテインCの治療的有効量とを、これを必要とする哺乳類に投与することに
よって呼吸器疾患または炎症性疾患を処置または予防する方法でもある。なお、
ここに(a)と(b)とは共に治療的に有効な間隔内に投与される。
【0011】 (発明の開示) I.定義 本明細書に開示し、請求項に記載した本発明の目的のために、下記の用語を以
下に定義する。
【0012】 aPC−ヒト型活性プロテインC、活性プロテインCとも記載される。 APTT−活性化部分トロンボプラスチン時間。 hPC−ヒト型プロテインCチモーゲン。. rhPC−組換えヒト型プロテインCチモーゲン。 用語「aPC」 「ヒト型活性プロテインC」 「活性プロテインC」 「ra
PC」 「組換え活性プロテインC」はこの発明の目的と実行のためには同義語
である。
【0013】 プロテインC活性−ヒト型活性プロテインCまたはその誘導体が起すタンパク
質分解的、アミド分解的、エステル分解的、および生物学的(抗凝固的またはプ
ロフィブリン分解的)作用を起す性質のいずれか。プロテインCを抗凝固作用お
よびアミド分解的作用について試験する方法は当技術分野でよく知られている。
たとえばGrinnell 他著、1987, Bio/Technology,5:1189−1192を参照。
【0014】 rhaPC−試験管内でrhPCを活性化することによってまたは原核細胞ま
たは真核細胞またはトランスジェニック動物から活性化型プロテインCを直接的
に分泌させることによって産生された組換えヒト型活性プロテインC。
【0015】 チモーゲン−タンパク質分解酵素の酵素的に不活性な前駆体。本明細書で使用
する用語プロテインCチモーゲンは1鎖または2鎖のいずれであってもよいが、
プロテインCの分泌された不活性型を示す。
【0016】 呼吸器疾患−たとえば全身性炎症反応症候群、喘息、気管支炎、急性肺障害、
急性呼吸窮迫症候群、特発性肺線維症、肺炎、肺水腫、肺閉塞疾患、エンドトキ
シン誘発肺損傷、非小胞肺癌、および前記病理学的経過のいずれかに起因する多
臓器不全のような下部呼吸器疾患がその例である。
【0017】 炎症性疾患−たとえば炎症性腸疾患、敗血症、敗血症ショック、急性呼吸窮迫
症候群、膵炎、外傷由来ショック、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、リューマチ
性関節炎、嚢胞性線維症、発作、急性気管支炎、慢性気管支炎、急性細気管支炎
、慢性細気管支炎、変形性関節症、痛風、脊椎関節炎、強直性脊椎炎、ライター
症候群、関節症性乾癬、腸疾患に基づく脊椎炎、若年性関節炎または若年性強直
性脊椎炎、反応性関節炎、感染性または感染後関節炎、淋菌性関節炎、結核性関
節炎、ウイルス性関節炎、真菌性関節炎、梅毒性関節炎、ライム病、「脈管炎症
候群」に関連する関節炎、結節性多発性動脈炎、過敏性血管炎、リューゲネック
肉芽腫症、リウマチ性多発性筋、ジョイントセル関節炎、カルシウム血漿沈着性
関節炎、仮性通風、非関節性リューマチ、滑液包炎、腱滑膜炎、外上顆炎(テニ
ス肘)、手根管症候群、反復使用損傷(タイプ打ち)、各種な型の関節炎、神経
障害性関節症(シャルコとジョイント)、関節血症(出血性関節症)、ヘノッホ
‐シェーンライン紫斑病、過形成性骨関節症、多中心性細網組織球症、ある種の
疾患に関連する関節炎、肉芽腫症、ヘモクロマトーシス、鎌状赤血球症その他の
異常血色素症、過リポプロテイン血症、低ガンマグロブリン血症、上皮小体機能
亢進症、末端肥大症、家族性地中海熱、ベーチェット病、全身性紅斑性狼瘡、再
発、および前記病理的過程のいずれかに起因する多臓器不全のような疾患を示す
【0018】 用語「治療的に有効な用量」は(a)好中球エラスターゼ阻害剤の量または(
b)活性プロテインCの量であって、この量は呼吸器疾患を予防または緩和する
ために有効な用量である。
【0019】 用語「治療的に有効な間隔」は(a)好中球エラスターゼ阻害剤または(b)
活性プロテインCのいずれか一方が哺乳類に投与された時に始まり、呼吸器疾患
または炎症性疾患または関連する臓器不全を予防または緩和する(a)または(
b)の有利な効果が終了する時点で終了する、時間の間隔である。
【0020】 この発明の実行に使用する用語「治療的に有効な組合せ」は同時にまたは別々
な(a) 好中球エラスターゼ阻害剤と(b)活性プロテインCとの両者の投与
を意味する。
【0021】 本明細書に使用する用語 「活性成分」は、この発明を応用する処置計画によ
る送達のための医薬製剤中に共存する(a)好中球エラスターゼ阻害剤と(b)
活性プロテインCとの組合せを示す。
【0022】 用語「注射用液状担体」は(a)好中球エラスターゼ阻害剤または(b)活性
プロテインCのいずれか一方または両者を含む液状媒体を示すが、ここに(a)
と(b)とはその液状担体中に各々溶解され、懸濁され、分散され、または乳化
されている。
【0023】 II.本発明の好中球エラスターゼ阻害剤成分の製造 この発明の組成物および処置方法は好中球エラスターゼ阻害剤としての活性を持
つことが知られている化合物を使用する。好適な好中球エラスターゼ阻害剤は本
明細書にその全開示を参考のために引用する米国特許第5,017,610;5,336,681;
および5,403,850号に開示されているものである。これらの特許は各阻害剤の適
切な製法も教示する。
【0024】 この発明の実行に最好適な好中球エラスターゼ阻害剤は米国特許第5,403,850
号に開示されているものである。殊に好適な阻害剤は式(I)に対応するもので
ある:
【化15】 [式中、Yはスルホニル(−SO−)またはカルボニルを示す; (i)同一であるかまたは相異なっていてもよいR1とR2とは各々次の基を示
す: (1)水素; (2)炭素原子16個またはそれ以下を含むアルキルまたはカルボキシで置
換されており炭素原子16個またはそれ以下を含むアルキル; (3)式:
【化16】 で示される基、ここに、Xは一重結合、スルホニル(−SO−)、炭素原子4
個またはそれ以下を含むアルキレンまたは−COOHまたはベンジルオキシカル
ボニルで置換されており炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキレンを示す、
【化17】 は炭素環またはヘテロ環を示す、nは1から5までの整数を示す、
【0025】 同一であるかまたは相異なっていてもよいR4は次の基を示す: (1)水素または炭素原子8個またはそれ以下を含むアルキル基; (2)炭素原子14個またはそれ以下を含むアルコキシ; (3)炭素原子6個またはそれ以下を含むアルキルチオ; (4)ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロまたはトリハロメチル; (5)式:−NR41R42で示される基、ここに同一であるかまたは相異
なっていてもよいR41およびR42は各々水素または炭素原子4個またはそれ
以下を含むアルキルを示す; (6)テトラゾ−ル; (7)スルホン酸(−SOH)またはヒドロキシメチル(−CHOH)
; (8)式:−SONR41R42で示される基、ここにR41とR42と
は前記と同意義を示す; (9)式:−Z41−COOR43で示される基、ここにZ41は一重結合
、炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキレンまたは炭素原子2個から4個ま
でのアルケニレンを示す、R43は水素、炭素原子4個またはそれ以下を含むア
ルキルまたはベンジルを示す; (10)式:−CONR41R42で示される基、ここにR41とR42と
は前記と同意義を示す; (11)式:−COO−Z42−COOR43で示される基、ここにZ42
は炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキレンを示す、R43は水素または炭
素原子4個またはそれ以下を含むアルキルを示す; (12)式:−COO−Z42−CONR41R42で示される基、ここに
Z42、R41およびR42は前記と同意義を示す; (13)式:−OCO−R45で示される基、ここにR45は炭素原子8個
またはそれ以下を含むアルキルまたはp−グアニジノフェニルを示す; (14)式:−CO−R46で示される基、ここにR46は炭素原子4個ま
たはそれ以下を含むアルキルを示す; (15)式:−o−Z43−COOR45で示される基、ここにZ43は炭
素原子6個またはそれ以下を含むアルキレンを示す、R45は水素原子、炭素原
子8個またはそれ以下を含むアルキル基またはp−グアニジノフェニル基を示す
; (16)式:
【化18】 で示される基、ここに−N−Z44−COはアミノ酸基を示す、R48は水素ま
たは炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキルを示す、R49はヒドロキシ、
炭素原子4個またはそれ以下を含むアルコキシ、炭素原子4個またはそれ以下を
含むアルキル1個または2個により置換されまたは置換されていないアミノ、炭
素原子4個またはそれ以下を含むアルキル1個または2個でカルバモイル窒素を
置換されまたは置換されていないカルバモイルメトキシを示す、R<47> は
一重結合または炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキルを示すか、または
【化19】 は炭素原子3個から6個までを含むヘテロ環を示す、R47とR49とは各々前
記と同意義を示す;
【0026】 (ii)R1、R2およびR1とR2とに結合する窒素が一緒になって、−C
OOHで置換されており窒素少なくとも1個を含むヘテロ環であるかまたは置換
されていない窒素少なくとも1個を含むヘテロ環を示す、R3は次の基を示す: (1)水素; (2)ヒドロキシ; (3)炭素原子6個またはそれ以下を含むアルキル; (4)ハロゲン; (5)炭素原子4個またはそれ以下を含むアルコキシ; (6)炭素原子2個から5個までのアシルオキシ。 mは4またはそれ以下の整数を示す] またはその医薬的に許容される塩。 但し、ここに (1)R1とR2とが水素原子または炭素原子16個またはそれ以下を含むアル
キル基を示し、R3が水素原子または炭素原子6個またはそれ以下を含むアルキ
ル基を示す時には、Yはカルボニル(−CO−)を示すものとする。また、 但し、ここに (2)次の条件に適合する化合物を除外するものとする: R1とR2の一方が水素または炭素原子16個またはそれ以下を含むアルキル基
または2−カルボキシエチルを示し、R1とR2の他方が式:
【化20】 で示される基を示し、ここにXは前記と同意義を示し、
【化21】 がピリジン環またはピロ−ル環を示し、nが1または2の整数を示し、同一であ
るかまたは相異なっていてもよいR4が水素、炭素原子8個またはそれ以下を含
むアルキル基または式:−Z41−COOR43で示される基を示し、ここにZ
41とR43とは前記と同意義を示し、mは1または2の整数を示し、YとR3
とは前記と同意義を示す。
【0027】 式(I)で示される好適な化合物ではアミノ酸基R4がグリシン残基またはア
ラニン残基を示す。
【0028】 R4としてグリシン残基を有する特異的に好適な好中球エラスターゼ阻害剤は
次の化合物である: N−[o−(p−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノベンゾイル]グ
リシン、 N−[2−(p−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノ−5−クロロベ
ンゾイル]グリシン、 N−[5−メチルチオ−2−(p−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミ
ノベンゾイル]グリシン、 N−[2−(p−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノ−5−プロピル
チオベンゾイル]グリシン、 N−[5−メチル−2−(p−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノベ
ンゾイル]グリシン、および N−[o−(p−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノベンゾイル]グ
リシンメチルエステル。
【0029】 R4としてアラニン残基を有する特異的に好適な好中球エラスターゼ阻害剤は
次の化合物である: N−[o−(3−メチル−4−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノベ
ンゾイル]−dl−アラニン、 N−[o−(3−メチル−4−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノベ
ンゾイル]−β−アラニン、 N−[o−(e−メチル−4−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノベ
ンゾイル]−l−アラニン、 N−[5−クロロ−2−(3−メチル−4−ピバロイルオキシベンゼン)スルホ
ニルアミノベンゾイル]−l−アラニン、および N−[5−クロロ−2−(3−メチル−4−ピバロイルオキシベンゼン)スルホ
ニルアミノベンゾイル]−β−アラニン。
【0030】 最も好適なものは構造式(II)で示される化合物である。
【化22】 一般式(I)で示される化合物の酸付加塩として好適なものは非毒性であり、か
つ水溶性の塩である。
【0031】 適当な酸付加塩には、たとえば塩化水素塩、臭素化水素塩、ヨウ化水素酸塩、
硫酸塩、燐酸塩、硝酸塩のような無機酸付加塩または、たとえば酢酸塩、乳酸塩
、酒石酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸
塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イソチオン酸塩、グルクロ
ン酸塩、グルコン酸塩のような有機酸付加塩がある。
【0032】 一般式(I)で示される本発明の化合物は知られている方法によって対応する
塩に変換してもよい。非毒性で水溶液性の塩が好適である。例えば適当な塩は次
のようなものである:アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)、アル
カリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩、など)、アンモニウム塩、医
薬的に許容される有機アミン(テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、
メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェ
ネチルアミン、ピペリジンアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン
、トリス(ヒドロキシメチル)アミン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−
グルカミン、など)の塩。
【0033】 本発明化合物はキラル中心を1ヶ所またはそれ以上持つこともあるので、光学
活性体として存在することもある。同様にして、本化合物がアルケニルまたはア
ルケニレン基を含む場合には、その化合物にはcis−およびtrans−異性
体型が存在する可能性がある。R−およびS−異性体およびラセミ体を含めて異
性体混合物ならびにcis−およびtrans−異性体混合物はいずれもこの発
明が意図するものである。追加的な不斉炭素原子が、たとえばアルキル基のよう
な置換基内に存在できる。このような異性体ならびにその混合物はすべて本発明
に含むことが意図されている。特定の立体異性体を所望なら、不斉中心を含み光
学分割されている出発物質での立体特異的反応を使用することによって、あるい
は立体異性体混合物を作製する方法およびそれに続く既知方法による光学分割に
よって、当技術分野でよく知られている方法によって製造できる。例えば、ラセ
ミ混合物を他の化合物の単一エナンチオマーと反応させる。これでラセミ型がジ
アステレオマーとジアステレオマー混合物に変わる。これらは融点、沸点、溶解
度が異なるので、たとえば結晶化など通常の方法によって分離できる。
【0034】 プロドラッグは本発明化合物の誘導体であって、化学的または代謝的に分解可
能な基を有し、生体内で加溶媒分解または生理学的条件によって医薬的に活性な
本発明化合物となるものである。本発明化合物の誘導体はその酸型および塩基型
において活性を示すが、酸型の方が哺乳類体内ではしばしば溶解性、組織適合性
、または放出遅延性を有することが多い(Bundgard, H., Design of Prodrugs,
pp. 7-9, 21-24, Elsevier, Amsterdam 1985参照)。プロドラッグは、たとえば
元の酸化合物と適当なアルコールとの反応によって製造されるエステル、または
元の酸化合物と適当なアミンとの反応によって製造されるアミドのような当業者
によく知られている酸の誘導体を含む。この発明の化合物に付いている酸性基か
ら誘導される単純な脂肪族または芳香族のエステルは好適なプロドラッグである
。その例としてはたとえば(アシルオキシ)アルキルエステルまたは((アルコ
キシカルボニル)オキシ)アルキルエステルのような二重エステル型プロドラッ
グを製造するのが望ましいこともある。プロドラッグとして殊に好適なエステル
はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−
ブチル、モルホリノエチル、およびN,N−ジエチルグリコールアミドがある。
【0035】 N,N−ジエチルグリコリルアミドエステルプロドラッグは式(I)化合物の
ナトリウム塩と2−クロロ−N,N−ジエチルアセトアミド(Aldrich Chemical Co., Milwaukee, Wisconsin USAから商品番号25,0996として購入できる)との
反応(たとえばジメチルホルムアミドのような媒体中で)によっても製造できる
【0036】 モルホリニルエチルエステルプロドラッグは式(I)化合物のナトリウム塩と
4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩(Aldrich Chemical Co., Milwauke
e, Wisconsin, USAから商品番号C4,220-3として購入できる)との反応(たとえ
ばジメチルホルムアミドのような媒体中)によっても製造される。
【0037】 III. 活性プロテインC成分の製造 活性プロテインCはセリンプロテアーゼの一種であり、天然起源の抗凝固剤であ
って、ファクターVaおよびファクターVIIIaを不活化することによって脈
管内恒常性の制御に役割を果たしている。生体内では、ヒト型プロテインCは本
来肝臓中で461アミノ酸の単一ポリペプチドとして産生される。
【0038】 他のタンパク質と協働して、プロテインCは血栓症を促進する凝血因子を抑制
する、主要な下方制御剤として機能する。換言すれば、プロテインC酵素系は抗
凝固系の主要な生理学的機構を代表する。
【0039】 恒常性の制御におけるプロテインCの決定的な役割は異型接合欠損における血
栓症の加速、プロテインC耐性(たとえば通常のファクターVライデン突然変異
に起因する)および未処置ホモ接合プロテインC欠乏症の致死的帰結における血
栓形成の加速によって例示される。血漿由来でも組換えでもヒト型活性プロテイ
ンCは静脈血栓症および動脈血栓症双方の様々な動物モデルにおいて有効で安全
な抗トロンビン剤であることが証明されている。最近の臨床研究で、活性プロテ
インCはたとえば敗血症に付随する汎発性血管内凝固症候群のようなプロテイン
C欠乏症および微小血管血栓症の処置を含むヒトの血栓性疾患において有効であ
ることが証明されている。
【0040】 a.ヒト型プロテインCの製造 組換えヒト型プロテインC(rhPC)はたとえば本明細書にその全開示を参考
のために引用するYan, 米国特許第4,981,952号に記載されているもののような当
業者によく知られている技術によってヒト腎臓293細胞中で製造された。ヒト
型プロテインCをコードする遺伝子は本明細書にその全開示を参考のために引用
するBang et al., 米国特許第4,775,624号に開示、請求されている。293細胞
内でヒト型プロテインCを発現するために使用するプラスミドはプラスミドpLPC
であって、これは本明細書にその全開示を参考のために引用するBang et al.,
米国特許第4,992,373号に開示されている。プラスミドpLPCの構築は本明細書に
その全教示を参考のために引用する欧州特許公開0445939号およびGrinnell et a
l., 1987, Bio/Technology 5:1189−1192に記載されている。略述すれば、この
プラスミドを293細胞に導入し、次に安定な形質転換体を確認し、血清不含の
培地中で継代培養し、増殖させた。醗酵後、マイクロ濾過によって細胞不含の培
地が得られる。
【0041】 ヒト型プロテインCを本明細書にその全開示を参考のために引用するYan, 米
国特許第4,981,952号の技術を適用して培養液から分離した。澄明になった培地
をEDTA中で4mMとした後にアニオン交換樹脂(Fast−Flow Q, Pharmacia社)に
吸着させる。 20 mM-Tris、200 mM-NaCl, pH7.4の4カラム容および20 mM-Tris、150 mM-NaCl,
pH 7.4の2カラム容で洗浄後、結合した組換えヒト型プロテインCチモーゲン
を20 mM-Tris, 150 mM-NaCl、10 mM-CaCl2, pH 7.4で溶離させた。SDS-ポリア
クリルアミドゲル電気泳動で測定すると、溶離したタンパク質は溶離後純度95
%以上であった。
【0042】 このタンパク質のさらなる精製はこのタンパク質をNaCl中で3Mとした後、疎
水性相互作用樹脂(Toyopearl Phenyl 650M、TosoHaas)を20mM-Tris, 3M-NaCl
, 10 mM CaCl2, pH7.4で平衡させてこれに吸着させることによって達成され
た。CaCl2不含の平衡緩衝液2カラム容で洗浄後、組換えヒト型プロテインCを
20 mM Tris, pH 7.4で溶離させた。溶離したタンパク質を残留カルシウムの除
去によって活性化させた。組換えヒト型プロテインCを金属親和性カラム(Chel
ex−100, Bio−Rad)を通過させてカルシウムを除去し、再びアニオン交換樹脂
(Fast Flow Q, Pharmacia)に結合させた。これらの両カラムを直列に連結し、
20 mM-Tris、150 mM-NaCl, 5 mM EDTA, pH 7.4と平衡させた。タンパク質を負荷
させた後、Chelex−100カラムを同じ緩衝液1カラム容で洗浄した後に連結から
外した。アニオン交換カラムを平衡緩衝液3カラム容で洗浄した後、タンパク質
を0.4 M-NaCl、20 mM-Tris-アセテート, pH 6.5で溶離した。組換えヒト型プロ
テインCおよび組換え活性プロテインC溶液のタンパク質濃度を各々UV280
nm 吸光度E0.1%=1.85または1.95で測定する。
【0043】 b.組換えヒト型プロテインCの活性化 ウシ型トロンビンを50 mM-HEPES, pH7.5, 4℃の存在下に活性化CH−セファロー
ス4B(Pharmacia社)に結合させた。この結合反応はカラムに充填しておいた樹
脂について約5000単位トロンビン/ml樹脂を使用して行った。このトロンビン溶
液をカラムを通して約3時間循環させた後、0.6 ml/L循環溶液までMEAを加えた
。この MEA−含有溶液をさらに10−12時間循環させて樹脂上にある未反応ア
ミンを完全に封鎖した。封鎖後、トロンビンが結合した樹脂を10 カラム容の1M
-NaCl、20 mM-Tris, pH 6.5で洗浄して非特異的に結合したタンパク質を全て除
去し、次に活性化緩衝液中で平衡させた後に活性化反応に使用した。
【0044】 精製したrhPCをEDTA(残留カルシウムをキレートする)中5mMとし、
20 mM-Tris, pH 7.4または20 mM-Tris-アセテート, pH6.5中で濃度2mg/mlまで
希釈した。トロンビンカラムを50 mM-NaClおよび20 mM-Tris pH7.4または20 mM
Tris-アセテート pH6.5と37℃で平衡させ、この物質を通過させた。流速を調
整してrhPCとトロンビン樹脂との間の接触時間を約20分間とした。溶離液
を集め、直ちにアミド分解活性について検定した。この物質が標準aPCに匹敵
する比活性(アミド分解)を持たなければ、これをトロンビンカラム上で再循環
させてrhPCを完全に活性化させた。これに続いてこの物質を前記の20 m
M緩衝液、pH7.4またはpH6.5で1:1希釈して、次の処理段階に進む
までaPCを低濃度に維持した。
【0045】 濾過されたトロンビンを活性化緩衝液(20 mM-Tris, pH 7.4または20 mM Tris
-アセテート, pH 6.5のいずれか)中で150mM-NaClと平衡させたaPCを
アニオン交換樹脂(Fast Flow Q, Pharmacia社)に結合させることによってaP
C物質から除去した。トロンビンはこの条件下にはアニオン交換樹脂とは相互作
用せず、カラムを通過して検体用溶離液中に入る。一旦aPCをカラムに負荷し
た後、2カラム容から6カラム容の20mM平衡緩衝液で洗浄した。その後、結合
したaPCを5mM-Tris-アセテート, pH 6.5または20mM-Tris, pH 7.4のいず
れか中の0.4 M-NaClを用いる段階的溶離により溶離した。カラムの高容積洗
浄はこのドデカペプチドのさらに完全な除去を促進した。このカラムから溶離し
た物質を凍結溶液中(−20℃)にまたは凍結乾燥粉末として貯蔵した。
【0046】 活性プロテインCの抗凝固活性は活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)
凝血検定法により凝固時間延長を測定することによって評価できる。標準曲線を
希釈溶液(ラジオ免疫級BSA 1 mg/ml 20 mM-Tris, pH 7.4, 150 mM-NaCl, 0.02
% NaN3)中、プロテインCの125−1000ng/mlの濃度範囲で作製し、一方
では検体をこの濃度範囲で数希釈にわたって調製した。各検体のキュベットに5
0μlの冷ウマ血漿と50μlの再構築した活性化部分トロンボプラスチン時間試
薬(APTT Reagent, Sigma社)とを加え、37℃で5分間インキュベーションし
た。インキュベーション後、各キュベットに50μlの適切な検体または標準品
を入れた。希釈緩衝液を検体または標準品の代わりに用いて基礎凝血時間を測定
した。フィブロメーター(CoA Screener Hemostasis Analyzer, American Labor
atory)のタイマーを、各検体または標準品に37℃で50μlの30mM-CaCl2を添
加した直後にスタートさせた。検体中の活性プロテインC濃度は標準曲線の線状
回帰等式から算出する。本明細書に記載する凝固時間は標準曲線に用いた検体を
含めて反復最低3回の平均値である。
【0047】 IV. 本発明の医薬組成物 本発明の医薬組成物は次の必須成分を含む: (i)好中球エラスターゼ阻害剤および (ii)活性プロテインC。
【0048】 これら2種の成分を医薬組成物として混合する時には、この組成物は次の型で
なければならない:そこでは (i)それ自体が注射による投与に適する液状型であるか、または (ii)液体媒体中に容易に溶解または懸濁または分散または乳化されて注射に
よる投与に適するようになる型である。本発明の医薬組成物が注射用剤型に調製
される時には、その組成物は次の各成分を含む: (a)好中球エラスターゼ阻害剤、 (b)活性プロテインC、および (c)注射用液状担体。
【0049】 a.本発明組成物中の各成分の比率および量 各必須成分(a)好中球エラスターゼ阻害剤および(b)活性プロテインCは製
剤中では所定用量の製剤が各成分の医薬的有効量を処置される患者に提供するよ
うな比率で存在する。
【0050】 投与される本発明組成物の用量は年齢、体重、症状、所望する治療効果、投与
経路、および処置の期間など、に依存して決定される。典型的には、好中球エラ
スターゼ阻害剤の活性プロテインCに対する重量比は1000:1から1000
0000:1まで、好ましくは100:1から1000000:1までである。
【0051】 ヒトの患者における活性プロテインCの有効な日用量は0.1μg/kgと20
00μg/kgの間であると考えられる。好ましくは、この日用量は1μg/kgと1
000μg/kgとの間である。活性プロテインCの最も好適な日用量は100μ
g/kgと1000μg/kgとの間である。処置期間は典型的には1日から30日で
ある。
【0052】 好中球エラスターゼ阻害剤については、成人では静脈注射療法についての日用
量は1.0mgから5000mg、好ましくは250mgから500mgである。経口投
与については好中球エラスターゼ阻害剤の日用量は1.0mgから50,000mg
、好ましくは500mgから5000mgまでである。用量は連続的にまたは断続的
(毎日1回または数回)に投与し得る。処置期間は典型的には1日から30日で
ある。
【0053】 この発明の組成物を製造するに当っては、必須成分である好中球エラスターゼ
阻害剤および活性プロテインCを共存させるが、均質なまたは非均質な様式で混
合してもよく、または本発明の方法を実施するのに適当な各用量単位の中に隣接
して、そうでなければ接近して設置してもよい。
【0054】 好中球エラスターゼ阻害剤の用量単位は通常担体または不活性成分と混合する
か、または担体で希釈するか、または担体内に封入するが、この担体はアンプル
、カプセル、経時放出体、分包包装、紙、またはその他の容器内の型であっても
よい。担体が希釈剤の役割をする時には、それは賦形剤として役立つ固体、半固
体、ペースト、または液状物質であってもよい。または例えば活性化合物10重
量%またはそれ以下を含む錠剤、丸剤、粉剤、ロゼンジ剤、エリキシール剤、懸
濁剤、乳化剤、液剤、シラップ剤、エアロゾル剤(固体としてまたは液状媒体中
)、または軟膏剤の形であることができる。
【0055】 活性プロテインCの用量単位剤は通常液状担体および/またはその他の不活性
成分と混合するか、またはアンプル、ビン、経時放出用具、またはその他の容器
である担体中に封入する。担体が希釈剤の役目をする時は、その担体は賦形剤と
して役立つ液状物質であってもよく、または例えば活性化合物を10重量%また
はそれ以下を含む液剤の形であることもできる。活性プロテインC成分は使用直
前には注射用液剤の形であるが、液体ではないが、液剤に容易に変換できる貯蔵
型(たとえばペースト、固体に吸着された液体、など)にしてもよい。
【0056】 両成分(a)好中球エラスターゼ阻害剤および(b)活性プロテインCを含む
医薬製剤では担体はたとえば当業者によく知られているような注射用液状媒体で
あってもよい。注射用液体は非経口投与、すなわち、血管内、皮下、筋肉内、ま
たは骨髄内注射により処置される哺乳類へのその物質の導入が可能でなければな
らない。静脈注射は投与手段として最も好適である。
【0057】 この活性成分は医薬的に許容される担体、たとえば無菌水、食塩および/また
は砂糖および/または懸濁剤または両者の混合物を含有する無菌水中に溶解また
は懸濁できる。例えば静脈注射には、本発明の化合物を4%デキストロース/0.
5% クエン酸ナトリウム水溶液に2mg/ml濃度で溶解してもよい。
【0058】 経口投与用液体組成物には医薬的に許容される乳液剤、液剤、懸濁剤、シラップ
剤およびエリキシール剤が含まれる。これにはたとえば蒸留水またはエタノール
のような当業界で通常に使用される不活性希釈剤を含む。不活性希釈剤の他にそ
のような組成物はたとえば湿潤剤および懸濁剤および甘味剤、矯味剤、芳香剤お
よび保存剤のようなアジュバントを含んでもよい。
【0059】 経口投与用の他種組成物には公知方法でも製造でき、活性化合物1種またはそ
れ以上を含むスプレー用組成物が含まれる。不活性希釈剤の他に、この組成物に
はたとえば次亜硫酸ナトリウムのような安定化剤およびたとえば塩化ナトリウム
、クエン酸ナトリウムまたはクエン酸などのような等張性のための緩衝剤を含ん
でいてもよい。
【0060】 吸入療法用のスプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2,868,691号および
米国特許第3,095,355号の明細書に詳記されている。
【0061】 本発明の注射用製剤に用いる非経口投与用製剤は無菌の水性または非水性の液
剤、懸濁液剤または乳化液剤を含む。水性の液剤または懸濁液剤用媒体の例には
注射用蒸留水および生理学的塩溶液がある。非水性の液剤または懸濁液剤の例に
はプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、たとえばオリーブオイルの
ような植物油、エタノールのようなアルコール、ポリソルベート80(米国登録
商標)がある。これらの組成物はまた保存剤、湿潤化剤、乳化剤、および分散剤、
安定化剤(たとえば乳糖)、および溶解剤(たとえばグルタミン酸およびアスパ
ラギン酸)などのアジュバントも含むことがある。本発明組成物は例えば無菌濾
過板による濾過により、組成物への殺菌剤の添加により、または照射により、無
菌化してもよい。本発明組成物は無菌固体組成物の形に製造することもあるが、
これは使用直前に無菌水または他種の注射用無菌媒体の中に溶解できる。
【0062】 好中球エラスターゼ阻害剤は(活性プロテインCと分離している時に)粉剤、
錠剤、またはカプセル剤の形にすることもある。固体担体は矯味剤、滑沢剤、溶
解剤、懸濁剤、結合剤、錠剤、崩壊剤およびカプセル材料としても作用する物質1
種またはそれ以上であることができる。適当な固体担体には、炭酸マグネシウム
、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ショ糖、乳糖、ペクチン、デキストリン
、澱粉、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、低融点ワックス、およびカカオ脂がある。
【0063】 以下に記載する医薬製剤は好中球エラスターゼ阻害剤単独として、あるいは(
a)好中球エラスターゼ阻害剤と(b)活性タンパク質との組合せである活性成
分としてのいずれかとして有用(既述のように)である。
【0064】 典型的には、好中球エラスターゼ阻害剤10mgから1000mg を製剤の単位
用量中で使用する。前記成分の溶液は一般に毎分1mlの速度で対象に静脈内投与
される。
【0065】 典型的には、活性成分10mgから1000mgを製剤の単位用量中で使用する。
【0066】 連続的点滴投与に適する単位用量製剤は活性プロテインC、好中球エラスター
ゼ阻害剤、食塩(NaCl)、賦形剤(ショ糖)、および緩衝剤(クエン酸)を
pH6.0で混合することによって製造される。活性成分、食塩および賦形剤を
活性成分約1部、食塩約7部から約8部まで、および増量剤約5部から約7部ま
での重量比で混合する。混合後、液剤をバイアルに注入して凍結乾燥する。両活
性成分を入れたこのバイアルを密閉して使用するまで貯蔵する。
【0067】 V. 本発明の方法による呼吸器疾患と炎症性疾患の処置 この発明は炎症性疾患または呼吸器疾患を処置または予防する方法であって、必
要とする哺乳類に(a)治療的有効量の好中球エラスターゼ阻害剤および(b)
治療的有効量の活性プロテインCを投与することによる方法である。ここに、(
a)も(b)も治療的に有効な間隔に投与する。敗血症患者への(a)または(
b)の投与は連続的であっても、断続的であってもよい。
【0068】 A.活性プロテインCと好中球エラスターゼ阻害剤との同時投与を用いる本発
明方法 活性プロテインCと好中球エラスターゼ阻害剤とは同時に投与できる。同時投与
に適切な方法の一つは前記IV章に記載した本発明の組成物を使用する方法であ
る。この方法においては活性成分は一つの単位用量剤中に共存する両必須成分を
有する。混合された両必須成分を含む液剤または懸濁剤は、所望ならば同一のI
V液保存バッグから送達されてもよい。同時に活性プロテインCと好中球エラス
ターゼ阻害剤とを送達する別の方法は患者に両剤を別々にかつ同時に投与するも
のである。そこで、例えば、好中球エラスターゼ阻害剤を経口投与用製剤として
投与し、同時に活性プロテインCを非経口投与してもよい。好中球エラスターゼ
阻害剤の投与は活性プロテインCの投与と同時に開始できる。好中球エラスター
ゼ阻害剤投与の期間は活性プロテインC投与期間を超えて延長することができる
【0069】 B.活性プロテインCと好中球エラスターゼ阻害剤の非同時投与を用いる本発
明方法 両必須成分、すなわち治療的有効量の(a)好中球エラスターゼ阻害剤および治
療的有効量の(b)活性プロテインCの各々は治療的に有効な間隔を持つ。すな
わち、この時間的間隔は罹患した炎症性疾患または呼吸器疾患を処置される患者
に各薬剤が利益を提供する時間の間隔である。本発明方法では治療的有効量の(
a)好中球エラスターゼ阻害剤と治療的有効量の(b)活性プロテインCとを別
々にどのような順序で患者に投与することによって実行してもよい。但し、ここ
に各薬剤は、炎症性疾患または呼吸器疾患またはこれらの病理学的経過に由来す
る臓器不全に対して他方の薬剤が治療的に有効である時間内に投与されるものと
する。
【0070】 典型的には、好中球エラスターゼ阻害剤の静脈投与型、例えばN−[2−[4
−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)フェニルスルホニルアミノ]ベンゾ
イル]アミノ酢酸ナトリウム塩・四水和物は投与直後から投与後5日間またはそ
れ以下まで、好ましくは投与後5分から投与後72時間の時点まで治療的に有効
である。同様にN−[2−[[[4−(2,2−ジメチル−1−オキソプロポキ
シ)フェニル]スルホニル]アミノ]ベンゾイル]グリシン(CAS 登録番号1273
73−66−4)の塩は好中球エラスターゼ阻害剤の経口投与型としても使用され、
典型的には投与後約10分から5日間後まで、好ましくは投与後半時間から72
時間の時点までの間、治療的に有効である。
【0071】 好中球エラスターゼ阻害剤の薬剤送達は活性プロテインCの点滴前48時間ま
たはそれ以内、好適には点滴前24時間またはそれ以内、最も好適には点滴前1
2時間またはそれ以内、の時点に開始できる。あるいは、好中球エラスターゼ阻
害剤の投与は活性プロテインC点滴開始後48時間またはそれ以内、好適には点
滴開始後24時間またはそれ以内、最も好適には点滴開始後12時間またはそれ
以内の時点に開始できる。
【0072】 好中球エラスターゼ阻害剤は、経口投与、エアロゾル投与、直腸内投与、経皮投
与、皮下投与、脈管内投与、筋肉内投与、および鼻内投与、注射用液剤を含む様
々な投与経路で投与できる。活性プロテインC化合物は注射液剤としておよび経
口投与、エアロゾル投与、および鼻内投与を含む他の経路でも投与できる。活性
プロテインCおよび好中球エラスターゼ阻害剤は、好ましくは可能な限り迅速に
有効な型で確実に血流まで送達されるように敗血症患者に非経口的に投与される
【0073】 VI.本発明方法を使用する炎症性疾患または呼吸器疾患に罹患した患者の処
置期間 本発明方法の実施に使用する活性プロテインCと好中球エラスターゼ阻害剤との
量と相対的比率とは前記V章に記載した。患者の年齢と病状に応じた両薬剤と用
量について常用の変動を設定しておく必要があることは認識されよう。
【0074】 治療開始の診断は炎症性疾患または呼吸器疾患の臨床的徴候の発現に基づくこ
とになろう。典型的な臨床的徴候は咳、呼吸拘束、気管閉塞、疼痛、発熱、悪寒
、頻脈、頻呼吸、精神状態の変化、体温低下、高熱、呼吸数または心拍数の増減
、白血球数の増減、および低血圧である。呼吸器疾患では、診断用検査たとえば
レントゲン検査、気管支鏡、肺生検、肺活量(肺容量、残気量、呼吸速度、など
)を使用する。これらおよび他の症状および診断技術は、たとえばHarrison's P
rinciples of Internal Medicine(ISBN 0−07−032370−4)1994のような標準
的文献に記載されているように当技術分野でよく知られている。
【0075】 治療期間を決定する診断は商業的に入手可能な検定法からの標準的臨床検査結
果または炎症性疾患または呼吸器疾患を示す徴候の消失を示す機器検査から得ら
れる結果にも依存することになろう。本発明の方法は必須な活性プロテインCお
よび好中球エラスターゼ阻害成分の治療的有効用量を敗血症症状の処置が有効と
見なされる限りにおいて継続的または断続的に投与することによって行ってもよ
い。この投与は合計約60日またはそれ以内の間行うこともできるが、好適な治
療計画では14日間またはそれ以内継続する。
【0076】 治療法終了の診断は測定で当該患者のプロテインC濃度がベースライン正常範
囲内の値に戻ったことに基づいて決定してもよい。この治療法は炎症性疾患また
は呼吸器疾患が再発したら再開してもよい。
【0077】 活性プロテインCと好中球エラスターゼ阻害剤との併用治療法は各種小児科疾
患の予防と治療にも安全かつ有効な処置である。
【0078】 以上で本発明を特定態様によって例示し終えた。しかし、請求項に記載してあ
る本発明の範囲をこれらの特定的実施例が限定することは意図していない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 A61K 37/547 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C084 AA02 AA03 AA19 BA44 DA03 MA02 MA55 NA05 ZA591 ZB111 ZC192 ZC202 4C206 AA01 AA02 GA07 GA22 GA23 JA11 JA17 MA02 MA04 MA11 MA75 NA05 ZA59 ZB11

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 好中球エラスターゼ阻害剤と活性プロテインCとを含む医薬
    組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の医薬組成物であって、その好中球エラスタ
    ーゼ阻害剤が次式(I)で示される医薬組成物: 【化1】 [式中、Yはスルホニル(−SO−)またはカルボニルを示す; (i)R1およびR2は同一であるかまたは相異なっていてもよく、各々が次の
    ものを示す; (1) 水素、 (2) 炭素原子16個またはそれ以下を含むアルキルまたはカルボキシで置
    換され、炭素原子16個またはそれ以下を含むアルキル、 (3) 式: 【化2】 で示される基を示すが、ここに、 Xは一重結合、スルホニル(−SO−)、炭素原子4個またはそれ以下を
    含むアルキレン、または−COOHまたはベンジルオキシカルボニルで置換され
    た炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキレンを示し; 【化3】 は炭素環またはヘテロ環を示し; nは1から5までの整数を示し; 同一であるかまたは相異なっていてもよいR4は次の基を含む: (1)水素または炭素原子8個またはそれ以下を含むアルキル基; (2)炭素原子14個またはそれ以下を含むアルコキシ; (3)炭素原子6個またはそれ以下を含むアルキルチオ; (4)ヒドロキシ, ハロゲン, ニトロまたはトリハロメチル; (5)式:−NR41R42で示される基、ここにR41とR42とは各々
    同一であるかまたは相異なっていてもよく、各々水素または炭素原子4個または
    それ以下を含むアルキルを示す; (6)テトラゾ−ル; (7)スルホン酸(−SOH)またはヒドロキシメチル(−CHOH)
    ; (8)式:−SONR41R42で示される基、ここにR41とR42と
    は前記と同意義を示す; (9)式:−Z41−COOR43で示される基、ここにZ41は一重結合
    、炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキレンまたは炭素原子2個から4個を
    含むアルケニレンを示す、R43は水素、炭素原子4個またはそれ以下を含むア
    ルキル、またはベンジルを示す; (10)式:−CONR41R42で示される基、ここにR41とR42と
    は前記と同意義を示す; (11)式:−COO−Z42COOR43で示される基、ここにZ42は
    炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキレンを示す、R43は水素または炭素
    原子4個またはそれ以下を含むアルキルを示す; (12)式:−COO−Z42−CONR41R42で示される基、ここに
    Z42、R41およびR42は前記と同意義を示す; (13)式:−OCO−R45で示される基、ここにR45は炭素原子8個
    またはそれ以下を含むアルキルを示すかまたはp−グアニジノフェニルを示す; (14)式:−CO−R46で示される基、ここにR46は炭素原子4個ま
    たはそれ以下を含むアルキルを示す; (15)式:−o−Z43−COOR45で示される基、ここにZ43は炭
    素原子6個またはそれ以下を含むアルキレンを示す;R45は水素原子、炭素原
    子8個またはそれ以下を含むアルキル基を示すかまたはp−グアニジノフェニル
    基を示す; (16)式: 【化4】 で示される基、ここに−N−Z44−COはアミノ酸基を示し、R48は水素ま
    たは炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキルを示す、また、R49はヒドロ
    キシ、炭素原子4個またはそれ以下を含むアルコキシ、炭素原子4個またはそれ
    以下を含むアルキル1個または2個により置換されているか置換されていないア
    ミノ、またはカルバモイル窒素が炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキル1
    個または2個により置換されているかまたは置換されていないカルバモイルメト
    キシを示す、R<47>は一重結合または炭素原子4個またはそれ以下を含むア
    ルキルを示す、または 【化5】 が炭素原子3個から6個を含むヘテロ環を示す、R47とR49とは各々前記と
    同意義を示す。 (ii)R1、R2、およびR1とR2とに結合する窒素は一緒になって−CO
    OHで置換され、窒素少なくとも1個を含むヘテロ環または非置換で窒素少なく
    とも1個を含むヘテロ環を示す、R3は次の基を示す: (1)水素; (2)ヒドロキシ; (3)炭素原子6個またはそれ以下を含むアルキル; (4)ハロゲン; (5)炭素原子4個またはそれ以下を含むアルコキシ; (6)炭素原子2個から5個までのアシルオキシ、 mは4またはそれ以下の整数を示す] またはその医薬的に許容される塩。 但し、ここに、 (1) R1とR2が水素原子、炭素原子16個またはそれ以下を含むアルキル
    基を示す、R3が水素原子または炭素原子6個またはそれ以下を含むアルキル基
    を示す時には、Yはカルボニル(−CO−)を示すものとする。 また、但し、ここに、 (2)次の条件に適合する化合物は除くものとする: R1とR2との一方が水素または炭素原子16個またはそれ以下を有するアルキ
    ルまたは2−カルボキシエチルを示し、R1とR2の他方が次式で示される基を
    示す: 【化6】 ここにXは前記と同意義を示す; 【化7】 がピリジンまたはピロ−ル環を示し、 nが整数1または2を示し、 同一であるかまたは相異なっていてもよいR4が水素、炭素原子8個またはそれ
    以下を含むアルキル基または式:−Z41−COOR43で示される基を示すが
    、ここに Z41とR43とは前記と同意義を示し、mは整数1または2を示し、YとR3
    とは前記と同意義を示す。]
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の医薬組成物であって、その好中球エラスタ
    ーゼ阻害剤が次に列挙する化合物から構成される群から選択された医薬組成物: N−[o−(p−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノベンゾイル
    ]グリシン; N−[2−(p−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノ−5−クロ
    ロベンゾイル]グリシン; N−[5−メチルチオ−2−(p−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニル
    アミノベンゾイル]グリシン; N−[2−(p−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノ−5−プロ
    ピルチオベンゾイル]グリシン; N−[5−メチル−2−(p−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミ
    ノベンゾイル]グリシン;および N−[o−(p−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノベンゾイル
    ]グリシンメチルエステル; N−[o−(3−メチル−4−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミ
    ノベンゾイル]−dl−アラニン; N−[o−(3−メチル−4−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミ
    ノベンゾイル]−β−アラニン; N−[o−(e−メチル−4−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノ
    ベンゾイル]−l−アラニン; N−[5−クロロ−2−(3−メチル−4−ピバロイルオキシベンゼン)ス
    ルホニルアミノベンゾイル]−l−アラニン;および N−[5−クロロ−2−(3−メチル−4−ピバロイルオキシベンゼン)ス
    ルホニルアミノ−ベンゾイル]−β−アラニン。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の医薬組成物であって、その好中球エラスタ
    ーゼ阻害剤がN−[o−(p−ピバロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノベ
    ンゾイル]グリシンまたはその塩、その加水された塩、またはそのプロドラッグ
    誘導体である医薬組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の医薬組成物であって、その(a)好中球エ
    ラスターゼ阻害剤と(b)活性プロテインCとの重量比である(a):(b)が
    1000:1 から10000000:1までである医薬組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の医薬組成物であって、その(a)好中球エ
    ラスターゼ阻害剤と(b)活性プロテインCとの重量比である(a):(b)が
    100:1から1000000:1までである医薬組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の医薬組成物であって、その(a)好中球エ
    ラスターゼ阻害剤の重量が0.1mgから5000mgまでの範囲内にあり、(
    b)活性プロテインCの重量が1.0μgから2000μgまでの範囲内にある
    医薬組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の医薬組成物であって、それに適切な担体、
    希釈剤または添加剤を含む医薬組成物。
  9. 【請求項9】 炎症性疾患の処置法または予防法であって、その処置を必要
    とする哺乳類に薬理学的に有効な間隔内に薬理学的有効量の好中球エラスターゼ
    阻害剤と活性プロテインCとを投与することを含む方法。
  10. 【請求項10】 呼吸器疾患の処置法または予防法であって、その処置を必
    要とする哺乳類に薬理学的に有効な間隔内に薬理学的有効量の好中球エラスター
    ゼ阻害剤と活性プロテインCとを投与することを含む方法。
  11. 【請求項11】 呼吸器疾患の病理学的影響を緩和または予防するために哺
    乳類を処置する方法であって、その哺乳類に薬理学的に有効な活性プロテインC
    と次式(I)で示される好中球エラスターゼ阻害剤とを組合せて投与することを
    含む方法: 【化8】 [式中、Yはスルホニル(−SO−)またはカルボニルを示す; (i)R1およびR2は同一であるかまたは相異なっていてもよく、各々が次の
    基を示す: (1) 水素; (2) 炭素原子16個またはそれ以下を含むアルキルまたはカルボキシで置
    換され、炭素原子16個またはそれ以下を含むアルキル; (3) 式: 【化9】 で示される基、ここに Xは一重結合、スルホニル(−SO−)、炭素原子4個またはそれ以下を
    含むアルキレン、または−COOHまたはベンジルオキシカルボニルで置換され
    た炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキレンを示す; 【化10】 は炭素環またはヘテロ環を示す、nは1から5までの整数を示す、 同一であるかまたは相異なっていてもよいR4は下記の基を示す: (1) 水素または炭素原子8個またはそれ以下を含むアルキル基; (2) 炭素原子14個またはそれ以下を含むアルコキシ; (3) 炭素原子6個またはそれ以下を含むアルキルチオ; (4) ヒドロキシ, ハロゲン、ニトロまたはトリハロメチル; (5) 式:−NR41R42で示される基、ここにR41およびR42は同
    一であるかまたは相異なっていてもよく、各々水素または炭素原子4個またはそ
    れ以下を含むアルキルを示す; (6) テトラゾ−ル; (7) スルホン酸(−SOH)またはヒドロキシメチル(−CHOH)
    ; (8) 式:−SONR41R42で示される基、ここにR41とR42と
    は前記と同意義を示す; (9) 式:−Z41−COOR43で示される基、ここにZ41は一重結合
    、炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキレンまたは炭素原子2個から4個の
    アルケニレンを示す、R43は水素、炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキ
    ルを示すかまたはベンジルを示す; (10) 式:−CONR41R42で示される基、ここにR41とR42と
    は前記と同意義を示す; (11) 式:−COO−Z42COOR43で示される基、ここにZ42は
    炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキレンを示す、R43は水素または炭素
    原子4個またはそれ以下を含むアルキルを示す; (12) 式:−COO−Z42−CONR41R42で示される基、ここに
    Z42、R41およびR42は前記と同意義を示す; (13) 式:−OCO−R45で示される基、ここにR45は炭素原子8個
    またはそれ以下を含むアルキルを示すかまたはp−グアニジノフェニルを示す; (14) 式:−CO−R46で示される基、ここにR46は炭素原子4個ま
    たはそれ以下を含むアルキルを示す; (15) 式:−o−Z43−COOR45で示される基、ここにZ43は炭
    素原子6個またはそれ以下を含むアルキレンを示す、R45は水素原子、炭素原
    子8個またはそれ以下を含むアルキル基またはp−グアニジノフェニル基を示す
    ; (16) 式: 【化11】 で示される基、ここに−N−Z44−COはアミノ酸基を示す、R48は水素ま
    たは炭素原子4個またはそれ以下を含むアルキルを示す、およびR49はヒドロ
    キシ、炭素原子4個またはそれ以下を含むアルコキシ、炭素原子4個またはそれ
    以下を含むアルキル1個または2個により置換されまたは置換されていないアミ
    ノ、メトキシにより置換されまたは置換されていない炭素原子4個またはそれ以
    下を含むアルキル1個または2個でカルバモイル窒素を置換されたカルバモイル
    メトキシを示す、R<47>は一重結合または炭素原子4個またはそれ以下を含
    むアルキルを示す、または 【化12】 は炭素原子3個から6個を含むヘテロ環を示し、R47とR49とは各々前記と
    同意義を示す。 (ii)R1、R2およびR1とR2とに結合する窒素が一緒になって、窒素少
    なくとも1個を含み−COOHで置換されたヘテロ環を示すか,または窒素少な
    くとも1個を含む非置換ヘテロ環を示す、R3は次の基を示す: (1)水素、 (2)ヒドロキシ、 (3)炭素原子6個またはそれ以下を含むアルキル、 (4)ハロゲン、 (5)炭素原子4個またはそれ以下を含むアルコキシ、 (6)炭素原子2個から5個のアシルオキシ、 mは4またはそれ以下の整数を示す] または医薬的に許容されるその塩。 但し、ここに (1)R1とR2が水素原子または炭素原子16個またはそれ以下を含むアルキ
    ル基を示す、R3が水素原子または炭素原子6個またはそれ以下を含むアルキル
    基を示す時にはYはカルボニル(−CO−)を示すものとする。 また、但し、ここに (2)次の条件に適合する化合物を除外するものとする: R1とR2との一方が水素または炭素原子16個またはそれ以下を含むアルキル
    基を示すか、または2−カルボキシエチルを示す、およびR1とR2の他方が次
    式で示される基を示す: 【化13】 ここに、X は前記と同意義を示す、 【化14】 はピリジン環またはピロ−ル環を示す、nは整数1または2を示す、同一である
    かまたは相異なっていてもよいR4は水素、炭素原子8個またはそれ以下を含む
    アルキル基であるか、または式:−Z41−COOR43で示される基を示す、
    ここにZ41およびR43は前記と同意義を示す、mは整数1または2を示す、
    さらにYおよびR3は前記と同意義を示す。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の方法であって、その活性プロテインC
    および好中球エラスターゼ阻害剤の組合せを非経口投与的に送達する方法。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の方法であって、その活性プロテインC
    を好中球エラスターゼ阻害剤よりも前に投与する方法。
  14. 【請求項14】 請求項11に記載の方法であって、その好中球エラスター
    ゼ阻害剤を活性プロテインCよりも前に投与する方法。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の組成物の使用であって、現に罹患してい
    るかまたは罹患の恐れがあるヒトを含む哺乳類における炎症性疾患または呼吸器
    疾患を処置するための薬剤を生産するためのその組成物の使用。
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