JP2003517704A - プラズマ銃及びその使用方法 - Google Patents

プラズマ銃及びその使用方法

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JP2003517704A JP2000608400A JP2000608400A JP2003517704A JP 2003517704 A JP2003517704 A JP 2003517704A JP 2000608400 A JP2000608400 A JP 2000608400A JP 2000608400 A JP2000608400 A JP 2000608400A JP 2003517704 A JP2003517704 A JP 2003517704A
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Abstract

(57)【要約】 高パルス反復周波数(PRF)プラズマ銃が提供され、その銃は中央電極(12)と同軸の外側電極(14)との間に形成されたコラム(16)内へ選択された推進ガスを導入し(74)、電極(12、14)を横切る電圧を提供するためにソリッドステート高反復率パルスドライバ(130)を利用し、ドライバが完全に充電されたときに通常作動できるプラズマ始動器(82)をコラム(16)のベースにおいて提供する。好ましい実施の形態に対しては、始動器(82)はソリッドステートシミュレートRFドライバ(130)を含み、出力は、絶縁体(72)に取り付けられ、コラム(16)のベース端部の一部を形成する絶縁体(72)の表面で高電圧場を生じさせる電極(91)へ供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプラズマ銃に関し、特に、宇宙スラスタとして使用するのに適し、即
ち、高パルス反復周波数帯域での極紫外(EUV)、真空紫外(VUV)及び(
又は)軟X線放射を含む選択可能な波長において放射線を生じさせるのに適した
改善されたプラズマ銃に関する。本発明はまた、このようなプラズマ銃を利用す
る方法を含む。
【0002】
【従来の技術】
米国特許第5,866,871号明細書(特許)に開示された改善されたプラ
ズマ銃は、従来実施できなかった、従来十分に実施できなかった、または、比較
的大きく高価な設備でしか実施できなかった機能を遂行するための種々の環境内
での応用を見い出している。これらの機能は、用途を維持し、遂行する衛星又は
他の宇宙ステーションのためのスラスタ、及び、一般に極紫外(EUV)帯域内
における選択された周波数での放射線の制御された発生を含む。このような用途
のために開示されたプラズマ銃は、高い信頼性及びパルス反復周波数(PRF)
を提供する点で特に有利であり、宇宙用途に対してほぼ100Hzを越えるPR
F、好ましくは5,000Hzを越えるPRFを有し、放射線発生を必要とする
リソグラフィー又は他の応用に対して少なくとも500Hz、好ましくは1,0
00HzのPRFを有するプラズマ銃は特にそうであった。
【0003】 これらの目的を達成するため、上記特許のプラズマ銃は2つの一般的な実施の
形態を有しており、そのうちの一方は宇宙用途又は他のスラスト用途のためのも
のであり、他方即ち第2の実施の形態は放射線発生器用途のためのものであった
。両者の場合、プラズマ銃は中央電極と、この中央電極と実質上同軸の外側電極
とを有し、これらの電極間に同軸のコラムが形成されていた。選択されたガスが
入口機構を介してコラム内に導入され、プラズマ始動器がコラムのベース端部に
設けられた。最後に、コラムのベースでのパルス始動時に電極を横切って高電圧
パルスを送給するように作動できるソリッドステート高反復率パルスドライバが
設けられ、プラズマはコラムのベース端部から拡張し、その端部から出る。スラ
スタの実施の形態に対しては、各パルスの電圧はパルスの期間にわたって減少し
、パルス電圧及び電極長さは、プラズマがコラムから出るときに、電極を横切る
電圧が実質上ゼロ値に達するように、選択された。この実施の形態に対しては、
入口機構は好ましくはコラムのベース端部において中央電極から半径方向にガス
を導入し、コラムを横切るプラズマ速度の均一性を向上させ、この実施の形態に
対しては、プラズマは、一般に毎秒ほぼ10,000ないし100,000メー
トルの範囲である排出速度でコラムから出現し、排出速度は応用によって多少変
化する。
【0004】 本発明の放射線源の実施の形態に対しては、パルス電圧及び電極長さは、プラ
ズマがコラムから出るときに、各電圧パルスについての電流が実質上その最大値
となるように、選択される。本発明のこの実施の形態における外側電極は好まし
くは陰極電極であり、中実とすることができ、または、円となって配置された複
数の実質上等間隔のロッドの形をとることができる。本発明のこの実施の形態に
おける入口機構はコラム内への実質上均一のガス充填を提供し、その結果、プラ
ズマは最初に中央電極から放出され、プラズマは、コラムから出るときに、磁気
的に締め付けられて、中央電極の端部で極めて高い温度を発生させる。中央電極
を通して又は他の方法でガスの一部として締め付け部へ送られた選択されたガス
/元素は締め付け部での高温によりイオン化され、所望の波長での放射線を提供
する。波長は、締め付け部へ送られる選択されたガス/元素、パルスドライバか
らの電流、締め付け部の領域でのプラズマ温度及びコラム内のガス圧力を含むプ
ラズマ銃の種々のパラメータの注意深い選定により達成される。上記特許は、例
えば、締め付け部へ送られるガスとして例えばリチウム蒸気を使用してほぼ13
nmの波長で放射線を発生させるためのパラメータの組み合わせを示す。
【0005】 本発明にとって、上述の用途のいずれかを有効に機能させるためには、始動器
によるガスの予備イオン化がガスの絶対的に均一な予備イオン化を提供すること
が重要である。上記特許においては、これは、コラムのまわりで等間隔に離間し
た穴を形成し、穴を通してガスを導入するか又は穴でガスを導くことにより、達
成していた。電極が設けられ、これらは好ましくは穴内に装着されるか、または
、好ましくはコラムの外側又はコラムに近接してコラムのベースで装着され、こ
れらの電極はプラズマを始動させるように付勢された。トリガ電極は好ましくは
コラムのベース端部のまわりにおいて等間隔で位置し、ベース端部でプラズマの
均一な始動を提供するように実質上同時に付勢され、電極を付勢するためにDC
信号が使用された。この機構は任意の従来の構成で可能なものよりも一層均一な
プラズマ始動を提供し、大半の用途にとって適するが、特にプラズマ銃を放射線
源として使用する場合に、更に一層均一なプラズマ始動が望ましいような応用が
存在する。この一層均一なプラズマ始動は電極を付勢するためにRF信号を使用
することにより提供できる。しかし、マグネトロン、クライストロン又はRF増
幅器のような現在入手できるRF電力源は作動が比較的高価で、ピーク電力ワッ
ト当りほぼ1ドルの費用がかかり、また、比較的大型で、例えば8メガワットで
20キロボルトを発生させるためにキャビネット寸法の囲いを必要とする。それ
故、一層低いコストで電力を発生させ、また、安いコスト及び実質上一層小さな
寸法に加えて、装置に対する大幅に低い熱除去負担をも与える小型のソリッドス
テート回路を利用してRF電力を発生させることのできるような方法で、電極を
付勢するために使用されるRF信号を発生させるのが望ましかった。上述の型式
のシミュレートRF発生器は本発明のプラズマ銃応用にとって特に有用であるが
、当業界で現在存在しないこのようなシミュレートRF電力源はまた、他の応用
にとっても有用である。
【0006】 また、プラズマ始動のために使用される電極が電極間でコラムのベースにおい
て出来る限り大きな面積にわたって高電圧場を提供するのが望ましく、また、コ
ラムの真空環境内へワイヤを持ち込む必要なく、コラムのベースで必要な高電圧
場を生じさせるように電極を付勢できるようにするのが望ましい。このようなワ
イヤのまわりでの真空の維持がプラズマ銃のコストを増大させるからである。
【0007】 プラズマ銃における別の問題は所望の放射線を生じさせるために材料をイオン
化すべき締め付け部へ必要なガス/材料を与えることである。それ故、このよう
な材料を保持し、これを締め付け部へのコラム内に解放する改善された技術が望
ましい。
【0008】 更に、上述の型式のプラズマ銃は放射線源として作用することができ、所望の
波長での有用な放射線を提供できるが、コラムを下り中央電極から出るように駆
動されている高速のプラズマはこのような源の有用性を大幅に制限する問題を生
じさせることがある。特に、締め付け部での100eV(即ち、約11,000
℃)ないし1000eVの範囲の温度は、放射線の所望の周波数に応じて、マイ
クロ秒当り数センチメートルの速度にプラズマを駆動するのに十分な磁気圧縮場
を必要とする。このような速度で中央導体を下り、締め付け部を形成する端部か
ら出るように移動するプラズマは中央導体の端部から離れた空間内へ移動し続け
る傾向を有し、プラズマシースは最終的に締め付け部への電気的接続を失う。こ
れは、100ナノ秒ほどの短い期間後に早期に終了し、また、数千ボルトの範囲
で大きな電圧遷移を生じさせ、電極をひどく損傷させることのある再打撃を引き
起こす。
【0009】 放電は数マイクロ秒ほど続くことがあるので、プラズマシースと電極との間の
電気接続の早期の喪失を排除できた場合は、締め付け部の寿命が大幅に拡大し、
可能性のある損傷性再打撃を排除できる。この結果、プラズマ源のための出力効
率が大幅に増大し、源の電極寿命が大幅に拡大し、例えばリソグラフィー応用に
おいて高価となることのある源の休止時間及びメンテナンスを減少させる。従っ
て、低いコストでの極めて良好な性能を得ることができる。
【0010】 最後に、破壊(breakdown) を出来るだけ均一に達成するのが望ましく、特に向
上した駆動信号を使用して破壊のこのような均一性を向上させる技術が望ましい
【0011】 それ故、従来の装置で可能なものよりも一層低いコストで一層均一なプラズマ
始動を提供し、締め付け部でイオン化されるべき材料のコラム内への導入を容易
にし、締め付け部の早期終了及び(又は)再打撃を阻止し、主電極を横切って高
電圧を供給した場合に一層均一な破壊を提供する改善されたプラズマ銃及びその
使用方法の要求が存在する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述に従えば、本出願は、中央電極と、中央電極に対して実質上同軸の外側電
極であって、電極間に同軸のコラムを形成し、閉じたベース端部及び開いた出口
端部を有する外側電極と、選択されたガスをコラム内へ導入するための入口機構
と、コラムのベース端部におけるプラズマ始動器と、プラズマ始動器を駆動する
ように選択的に接続されるソリッドステートシミュレートRF源と、コラムのベ
ースでのプラズマ始動時に電極を横切って高電圧パルスを送給するように作動で
きるソリッドステート高反復率パルスドライバとを有し、プラズマがコラムのベ
ース端部から拡張し、コラムの出口端部から出るようになった高PRFプラズマ
銃を提供する。RF源は、例えば、10MHZないし1,000MHZの範囲内
の周波数で作動することができ、単独で又はDC源と組み合わせて使用すること
ができる。
【0013】 シミュレートRF源は、N(整数;N≧1)個の段を持つ非線形磁気パルスコ
ンプレッサと;エネルギ貯蔵装置をコンプレッサの第1段の入力に接続するよう
に選択的に作動できるソリッドステートスイッチと;RF周波数Fでシミュレー
トされ、コンデンサCと飽和可能なリアクタLとを備えた共振回路を有する
出力段であって、コンプレッサの最終段がキャパシタンスCを有し、C及び
LRのうちの少なくとも一方は、Cが完全に充電される前にCでの逆電圧が
生じるように、選択され、Lが引き続いて飽和し、周波数FでのCの振動を
生じさせるようになった出力段と;プラズマ始動器を駆動するためにCからの
エネルギを結合するための結合回路と;を有することができる。好ましい実施の
形態に対しては、ソリッドステートスイッチはSCR、IGBT又はMOSFE
Tである。CはC>Cとなるように選択することができ、または、L
、CからCへのチャージの移送が完了する前に、飽和するように、選択する
ことができる。出力段は好ましくは接地のための飽和可能な共振分路であり、結
合回路は好ましくは、Cに貯蔵されたエネルギのほんの少量がCの各振動サ
イクル中にプラズマ始動器に結合されるようなインピーダンスを有する。好まし
い実施の形態に対しては、L及びCは、出力段の3ないし4振動サイクルの
みが生じるように、選択される。上述のソリッドステートシミュレートRF源は
また、高PRFプラズマ銃応用とは独立に利用することができる。
【0014】 本発明のプラズマ銃はまた、ソリッドステートシミュレートRF源に加えて、
または、それを有する代わりに、絶縁体に取り付けられ、かつ、コラムのまわり
で実質上均一に離間した複数の電極を有することができ、これらの電極はコラム
のベース端部における絶縁体の表面で高電圧場を生じさせる。本発明の少なくと
も1つの実施の形態に対しては、絶縁体は中央電極のベース端部において中央電
極を取り囲み、電極はコラムのベース端部の近傍で絶縁体に装着される。別の実
施の形態に対しては、絶縁体はコラムのベースを形成し、電極はコラムの外側の
絶縁体の側で絶縁体内に装着され、絶縁体によりコラムから小距離だけ離間され
、電極の付勢がコラム内で絶縁体の側部において高電圧場を生じさせる。
【0015】 先の特徴に関連して又はそれとは独立に利用できる本発明の別の特徴は、中央
電極及び外側電極の少なくとも一方を焼結粉末耐火金属で形成することであり、
好ましい実施の形態については、両方の電極がこのような焼結粉末耐火金属で形
成される。プラズマ銃が選択された波長での放射線源として作動する場合、少な
くとも一方の電極はこのような波長で放射線を発生させるのに適した流体(即ち
、液体又は気体)材料で飽和することができる。本発明のある実施の形態に対し
ては、流体は液体リチウムである。本発明の好ましい実施の形態は実質上連続的
な態様で少なくとも一方の電極に流体材料を提供する機構を含む。
【0016】 これまた単独で又は1以上の先の特徴と組み合わせて利用できる本発明の別の
特徴は、パルスドライバが高電圧スパイクを提供することであり、一層低い電圧
で一層長い期間の持続信号がスパイクに続き、ドライバエネルギの大半は持続信
号により提供される。パルスドライバは高電圧スパイクを発生させるための第1
の非線形磁気パルスドライバと、持続信号を発生させるための第2の非線形磁気
パルスドライバとを有することができる。第2のドライバは少なくとも2つの段
を有し、これらの段のうちの最終段の飽和可能なリアクタは第1のドライバから
第2のドライバへのスパイクの進入を阻止するように通常偏倚されており、スパ
イクは、リアクタが持続信号を通すように再飽和されるまで、第2のドライバか
らの初期流れを禁止するようにリアクタを部分的に脱飽和させる。
【0017】 これまた単独で又は1以上の先の特徴と組み合わせて利用できる本発明の更に
別の特徴は、選択された波長での高PRF放射線源を提供することであり、その
源は、中央電極と;中央電極に対して実質上同軸の外側電極であって、同軸コラ
ムが電極間に形成され、コラムが閉じたベース端部と、開いた出口端部とを有す
るような外側電極と;選択されたガスをコラム内へ導入するための入口機構と;
コラムのベース端部でのプラズマ始動器と;コラムのベースでのプラズマ始動時
に電極を横切って高電圧パルスを送給するように作動できるソリッドステート高
反復率パルスドライバであって、プラズマがコラムのベース端部から拡張し、コ
ラムの出口端部から出るようになったソリッドステート高反復率パルスドライバ
と;を有し、パルス電圧及び電極長さは、プラズマがコラムから出るときに各パ
ルスのための電流が実質上その最大値となるようなものであり、入口機構はコラ
ム内への実質上均一なガス充填を提供して、プラズマを最初に中央電極から放出
させ、プラズマは、コラムから出るときに、磁気的に締め付けられて、中央電極
の端部での温度を、選択された波長で放射線を生じさせるために中央電極の端部
でイオン化可能な元素を出現させるのに十分なほど上昇させ;源は、放射線の通
過に実質上影響を及ぼすことなく、中央電極から放出されたプラズマを中央電極
の方へ戻るように再指向させるコンポーネントを更に有する。好ましい実施の形
態に対しては、再指向させるコンポーネントは、中央電極の出口端部から選択さ
れた距離だけ離れて位置し、かつ、その上に衝突するプラズマを中央電極の方へ
戻るように反射させるように形状づけられた高温で非導電性の材料のシールドで
あり、シールドは放射線の通過を許容するように位置する開口を有する。好まし
い実施の形態に対しては、シールドを中央電極から離間させる選択された距離は
、中央電極の半径Rのほぼ2倍(2R)よりも大きくなく、ほぼRよりも小さく
ない。シールドの形状は、例えば、ほぼ球状形状、ほぼ円錐形状又はほぼ放物線
形状とすることができる。放射線の通過を許容する開口は、好ましくは、実質上
円形で、シールドの実質上中心に位置する。特に、開口は、中央電極の軸線から
ほぼ±15゜の角度で中央電極から出る放射線が開口を通過するように、寸法決
めされ、位置決めされる。シールドのための材料は、好ましくは、高温セラミッ
ク、ガラス、石英及び(又は)サファイアのうちの少なくとも1つであり、好ま
しい例示的な実施の形態における材料はAl(酸化アルミニウム)である
【0018】 本発明の上述及び他の目的、特徴並びに利点は添付図面に示し、さもなければ
ここで検討されるような本発明の好ましい実施の形態の以下の一層特定の説明か
ら明らかとなろう。
【0019】
【発明の実施の形態】
まず、図1を参照すると、スラスタ10は、この実施の形態においては正電極
即ち陽極電極である中央電極12と、同心の陰極、接地即ち帰還電極14と、2
つの電極間に形成されたほぼ円筒形状を有するチャンネル16とを有する。チャ
ンネル16はそのベース端部を絶縁体18により画定され、この絶縁体内に中央
電極12が装着される。外側電極14は導電性のハウジング部材22を介して接
地部に接続された導電性のハウジング部材20に装着される。中央電極12はそ
のベース端部で絶縁体24内に装着され、この絶縁体は絶縁体26内に装着され
る。円筒状の外側ハウジング28は外側電極14を取り囲み、電極の前端即ち出
口端部を越えた領域30となって開拡する。電極12、14は、例えば、トリア
タングステン、チタン又はステンレス鋼で形成できる。
【0020】 正電圧はdc−dc(直流/直流)インバータ34、非線形磁気コンプレッサ
36、及び、中央電極に接続する端子38を介して、直流電圧源32から中央電
極12へ供給することができる。直流/直流インバータ34は、単一の大型コン
デンサ又はコンデンサ列とすることのできる貯蔵コンデンサ42と、制御トラン
ジスタ44と、一対のダイオード46、48と、エネルギ回復誘導子50とを有
する。トランジスタ44は好ましくは絶縁ゲート双極トランジスタである。イン
バータ34は直流源32から非線形磁気コンプレッサ36へ電力を伝達するため
に当業界において既知の方法で利用される。後に説明するが、インバータ34は
また、不適切負荷から、特に電極12、14から生じた浪費エネルギを回復し、
パルス発生効率を改善するように機能する。
【0021】 非線形磁気コンプレッサ36は2つの段を有するものとして示され、第1段は
貯蔵コンデンサ52と、ケイ素制御の整流器54と、誘導子又は飽和可能な誘導
子56とを含む。コンプレッサの第2段は貯蔵コンデンサ58と、飽和可能な誘
導子60とを含む。必要なら、一層短く一層迅速に上昇するパルス及び一層高い
電圧を得るために付加的な圧縮段を設けることができる。この型式の回路内で非
線形磁気圧縮を達成させる方法は米国特許第5,142,166号明細書に開示
されている。基本的には、回路36は、共振回路において飽和可能なコアを誘導
子として使用する。各段のコアは、先の段のコンデンサに貯蔵されたエネルギの
かなりの部分が移送される前に、飽和する。非線形飽和現象は、コアが飽和する
ときに、透過率の減少の平方根だけ回路の共振周波数を増大させる。エネルギは
1つの段から次の段へますます迅速に結合される。圧縮回路36が両方向におけ
る電力の移送において有効であることに留意すべきである。その理由は、この回
路が前方方向において周波数をアップシフトさせるように作用するのみならず、
電圧パルスが反射されるときに、周波数をダウンシフトして、チェーン(鎖)の
バックアップのために縦続するからである。不適切な負荷/電極から生じるエネ
ルギは、コンデンサ42内に貯蔵される逆電圧として現れ次のパルスに付加され
るように、チェーンのバックアップのために縦続できる。特に、反射されたチャ
ージが初期のエネルギ貯蔵コンデンサ42へ再切替えされたとき、電流はエネル
ギ回復誘導子50内へ流れ始める。コンデンサ42とコイル50との組み合わせ
は共振回路を形成する。半地点[ここでは、t=π/(L50421/2
後、コンデンサ42上の電圧の極性が逆転し、このエネルギは電圧源32からの
このコンデンサを再充電するのに必要なエネルギを減少させる。
【0022】 図1に示す駆動回路はまた、極めて低いインピーダンスの負荷と調和するよう
にでき、必要なら複雑なパルス形状を生じさせることができる。この回路はまた
極めて高いPRFで作動するようになっており、1Kvを越える電圧を提供する
ように調整できる。
【0023】 推進ガスは、ライン64から、ライン68上の信号の制御の下に弁66を通っ
て、ハウジング28内の多数の入口ポート72にガス供給するマニホルド70へ
送給されるものとして、図1に示されている。例えば、ハウジングのベース部の
近傍においてハウジング28の周辺のまわりで実質上等間隔で離間した4ないし
8個のポート72を設けることができる。ポート72は電極14に形成した穴7
4内にガス供給し、これらの穴は中央電極12の近傍でチャンネル16のベース
の方に半径方向及び内方へ推進剤を導くように角度づけられる。推進ガスはまた
チャンネル16の後部から供給することができる。
【0024】 スラスタ10は、宇宙内又は真空環境に近いある他の低圧力内で、特にパッシ
ェン曲線の低圧力側で破壊が生じるような圧力において、作動するように設計さ
れる。これを事実とする圧力曲線は使用されているガス及びスラスタの他のパラ
メータに応じて幾分変化するが、この圧力は典型的には0.01ないし10To
rrの範囲にあり、好ましい実施の形態に対してはほぼ1Torrである。この
範囲の圧力に対して、領域内の圧力が増大すると、その領域内での破壊電位が減
少し、そのため、このような領域内で破壊が生じる可能性を向上させる。そのた
め、理論的には、コラム16のベースで推進ガスを導入し、それ故、この地点で
圧力を増大させるだけで、この地点で所望通りに破壊/プラズマ始動を生じさせ
ることができる。しかし、実際問題として、予測できる破壊を生じさせるのに十
分なほどガス圧力を制御すること、及び、コラムの選択された区分内ではなく、
コラム内で均一に破壊を生じさせるためにコラム16の周辺のまわりで圧力を十
分に均一にすることは困難である。
【0025】 プラズマ始動がコラム16のベースで均一に生じ、このような破壊が所望の時
間に生じるのを保証するために、少なくとも2つの事項を行うことができる。こ
のような破壊向上がどのようにして達成されるかを理解するためには、本発明の
プラズマ銃が典型的には0.01Torrと10Torrとの間の圧力で作動す
ること、特に、パッシェン曲線の低圧力側で破壊が生じるような圧力で作動する
ことを理解すべきである。好ましい実施の形態に対しては、コラム16内の圧力
はほぼ1Torrである。このような低圧力放電においては、ガス破壊又は始動
を決定する2つの重要な基準が存在する: 1. ガス内の電場は使用するガス及びガス圧力に依存するガス用の破壊場を
越えなければならない。破壊場はパッシェン基準として知られる陰極14での電
子源となる。銃が作動する低圧力領域においては、この装置の寸法に対して、破
壊電場は(パッシェン曲線の低圧力側で生じる)圧力の増大に従って減少する。
このため、破壊は、ガス圧力が最大となる地点において、コラム16内で生じる
【0026】 2. 第2に、電子源を設けねばならない。平均電場が破壊場を越えた場合、
負の表面が電子の放出を開始するまで、何も起こらない。表面から電子を抽出す
るために、2つの条件のうちの1つを生じさせなければならない。第1の条件と
しては、陰極降下又は陰極電位を越える電位差を表面の近傍で発生させなければ
ならない。陰極降下/陰極電位はガス圧力の関数であり、表面の組成及び幾何学
形状の関数である。局部ガス圧力が高いほど、必要な電圧は小さくなる。穴の如
き再進入幾何学形状は容積に対して大幅に向上したレベルの表面積を提供し、ま
た、陰極降下を減少させる。穴が隣接する表面に関して電子源として優先的に作
用するようなこの効果は、ホロー陰極効果と呼ばれる。第2の条件では、電子源
が表面閃光トリガ源により形成できる。これらの条件は個々に満たすことができ
、または、両者を使用することができる。しかし、疑似の始動を阻止するために
、電極を横切る電圧はガス破壊電位と陰極降下電位との合計よりも小さくすべき
である。
【0027】 従って、図1において、複数の穴74が陰極14内に形成され、これらの穴を
通してガスがコラム16のベースへ導かれ、穴はコラムのベースの近傍で終端す
る。好ましい実施の形態に対しては、複数のこのような穴はコラム16の周辺の
まわりにおいて等間隔で離間している。これらの穴を通って進入し、これらの穴
の存在に由来するホロー陰極効果と結合されたガスは、コラム16のベースの近
傍でこれらの穴の領域において圧力を大幅に増大させ、従って、コラム内のこの
場所においてプラズマ始動を生じさせる。プラズマ始動のこの方法はある応用に
おけるプラズマ始動にとっては十分であるが、本発明のプラズマ銃の大半の応用
、特に高PRF応用にとっては、次の実施の形態について述べる方法でトリガ電
極を設けて、プラズマ始動の均一性及び適時性の双方を保証するように両方の条
件を満たすのが好ましい。
【0028】 スラスタ10を利用すべき場合、弁66を最初に開いて、ガス源からのガスが
マニホルド70を通ってチャンネル16に通じる穴74内へ流入できるようにす
る。弁66は装置の他のコンポーネントに比べて比較的ゆっくり作動するので、
弁66は、複数のプラズマ始動にわたって所望のスラストを展開させるのに十分
な量のガスがチャンネル16内へ流れるのに十分な長さだけ、開いたままとなる
。例えば、弁66として利用できるソレノイド弁のサイクル時間は1ミリ秒又は
それ以上である。プラズマ燃焼が2ないし3マイクロ秒で生じることができるた
め、及び、ガスが典型的には約1/4000秒で好ましい実施の形態のスラスタ
に使用される5ないし10cmの電極の長さを下って流れることができるので、
各弁サイクルに対してたった1つのパルスが存在する場合、推進ガスのほんの約
1/10が利用されることとなる。そのため、高推進効率を達成するためには、
弁の1回の開弁中に、複数(例えば、少なくとも10個)の破裂又はパルスを生
じさせる。パルスの各個々の破裂中、ピーク電力は所要の力を生じさせるように
数百キロワット程度になる。ピークPRFは2つの基準により決定される。イン
パルス時間は、先のパルスに由来するプラズマがスラスタの出口を離れてしまう
か又は再結合してしまうのに十分なほど長くしなければならない。その上、イン
パルス時間は冷えた推進剤が電極の長さを運行するのに必要な時間よりも短くし
なければならない。後者の基準は利用するガスにより決定される。アルゴンにつ
いては、5cmのコラム16の典型的な長さに対して、推進剤がスラスタ電極表
面にわたって広がる時間期間はほんの0.1ミリ秒であり、一方、キセノンのよ
うな一層重いガスについては、時間はほぼ0.2ミリ秒に増大する。そのため、
高スラスタパルス反復率(即ち、約5,000pps又はそれ以上)は、プラズ
マ銃が90%に近い高推進効率を達成するのを可能にする。流体の1回の弁操作
中のパルスの破裂長さは数パルスから数ミリオンまで変化することができ、その
間ある燃料が消費され、それ故、短い破裂長さに対して一層低い推進効率が達成
されてしまう。そのため、可能なら、破裂サイクルは弁66の最小時間サイクル
中に提供される推進剤の少なくとも完全使用を許容するのに十分なほど長くすべ
きである。
【0029】 推進剤がコラム16の端部に達する前に、ゲートトランジスタ44がイネーブ
リングされ即ち開かれ、コンデンサ58が十分に充電されて、電極を横切る高電
圧(好ましい実施の形態に対しては400ないし800ボルト)を提供し、この
電圧は、単独で又は後述する方法でトリガ電極の付勢と組み合わされて、コラム
16のベースにおいてプラズマ始動を生じさせる。その結果、内側及び外側導体
を接続するプラズマシースにおいて、プラズマシースを通って電極間で電流が半
径方向に流れ、磁場を発生させる。生じた磁気圧力はプラズマシースを軸方向に
押し、電極に沿って移動するときにプラズマ質量を加速するJ×Bローレンツ力
を提供する。これが極めて速いプラズマ速度を生じさせ、電極長さ及び初期チャ
ージは、最初に時間と共に増大し次いでゼロに減少する電極を横切るrms電流
、及び、コンデンサ58の放電時に減少する電圧の双方が、電極の先端からのプ
ラズマの放出時に丁度ゼロとなるように、選定される。プラズマが同軸構造体の
端部に達したとき、実質上すべてのガスがプラズマ内へ随伴又は吸引されてしま
っており、電極の端部から放出される。これが、最大ガス質量、従って各パルス
に対する最大運動量/スラストを生じさせる。プラズマが電極を出るときにコン
デンサが完全に放電されるように、構造体の長さが選択された場合、電流及び電
圧はゼロとなり、ガスのイオン化されたスラグは高速でスラスタを去る。この方
法でスラスタを作動させ、利用する排出速度を一定のスラスタ応用に対して最適
にすることにより、例えば毎秒10,000ないし100,000メートルの範
囲の排出速度を達成できる。スラスタの開拡端部30は、退出ガスの制御された
拡張を容易にすることにより、等エントロピー熱力学膨張を介して残留熱エネル
ギの一部をスラストに変換することを可能にするが、この効果はかなり無視でき
ることが判明しており、テーパした端部30は一般的に使用されない。事実、宇
宙では一般に必要でない電極12の保護を除いて、ハウジング28を完全に排除
することによりスラスタ10の重量を減少させることができる。ゲートトランジ
スタ44を無能にするか、又は、さもなければ源32を回路36から切り離すこ
とにより、パルス破裂を終了させることができる。
【0030】 図2は図1に示すものとは幾つかの点で異なる別の実施の形態のスラスタ10
′を示す。第1に、非線形磁気コンプレッサ36の代わりに単一の貯蔵コンデン
サ80を用い、このコンデンサは、実践的な応用においては、典型的には、ほぼ
100マイクロファラッドのキャパシタンスを達成するコンデンサ列である。第
2に、陰極14はその出口端に向かって僅かにテーパする。第3に、スパークプ
ラグ様のトリガ電極82はトリガ電極のための対応する駆動回路86を伴って各
穴74内で位置決めされた状態で示され、ハウジング部材77により形成された
内部ガスマニホルド72′が推進ガスを穴74へ送るために設けられ、ガス入口
穴(図示せず)が部材77内に設けられ、ガス出口穴84は絶縁体24内及び中
央電極12内に形成されたものとして示してある。図1の実施の形態に関しては
、典型的には、陰極14の周辺のまわりにおいて等間隔で離間した例えば4ない
し8個の複数の穴74があり、トリガ電極82が各穴74内に位置し、ガス出口
84(単数又は複数)は好ましくは各穴74に対向し、そこへガスを導く。後述
する理由のため、室16への入口の大半のガスは、マニホルド72′及び穴74
のためのものと同じ源とすることのできる適当な源から、出口84を通って中央
電極12の近傍の室内へ流れ、穴74を通って流れるガスは主としてトリガ電極
による始動を容易にする。
【0031】 ある応用においては、電圧を蓄積して高電圧駆動パルスを提供するために、非
線形磁気コンプレッサ回路36の代わりにコンデンサ80を利用することができ
るが、このような構成は典型的には一層低いPRF及び/又は一層低い電圧を必
要とするような応用に使用される。その理由は、コンプレッサ36が一層短い電
圧パルス及び一層高い電圧パルスの双方を提供するのに適するからである。回路
36はまた、コンデンサ58を横切る電圧及び非線形コイル60の飽和により決
定される時間でパルスを提供し、この時間は、コラム16のベースで破壊が生じ
てコンデンサの放電を許容するまで基本的に充電を行うコンデンサ80により達
成できるものよりも一層容易に予測できる時間である。
【0032】 トリガ電極82は源32から電圧を受け取る分離された駆動回路86により付
勢されるが、他の面では、インバータ34及びコンプレッサ36又はコンデンサ
80とは独立している。駆動回路86は2つの非線形圧縮段を有し、トリガ電極
の付勢を開始させるためにSCR87への入力信号に応答して付勢することがで
きる。SCR87への信号は例えばコンデンサ80を横切る電圧即ちチャージの
検出及びこの電圧が所定の値に達したときの付勢の開始に応答することができ、
または、コンデンサ80の充電が始まるときに開始されるタイマに応答すること
ができ、コンデンサに対して所望の値に達するのに十分な時間が経過したときに
、付勢が生じる。コンプレッサ36により、誘導子60が飽和したときに付勢が
生じるようにタイミングをとることができる。コラム84のベースでの制御され
た始動は、穴74の再進入幾何学形状により、及び、チャンネル16がそのベー
ス端部で一層狭く、この領域内で圧力を更に増大させ、従って、先に述べた理由
により、この領域内での破壊の開始を保証するという事実により、向上する。
【0033】 各トリガ電極82は、ハウジング77の開口89に嵌合し、電極を適所で固定
するために開口内へ螺入されるスクリュー区分を有するスパークプラグ様の構造
体である。電極82の前端は開口の直径よりも狭い直径を有し、そのため、推進
ガスはトリガ電極のまわりの穴74を通って流れることができる。例えば、穴は
0.44インチ(約11.18mm)の直径とすることができ、一方、トリガ電
極はその最下方点で0.40インチ(約10.16mm)である。トリガ電極の
トリガ素子91はコラム16に隣接する穴74の端部の近傍へ延びるが、好まし
くは、コラム16内で発展するプラズマ力に対して電極を保護するためにコラム
16内へは延びない。電極の端部は、例えば、穴の直径(7/16インチ(約1
1.1mm))におよそ等しい距離だけ、穴74の端部から離れることができる
【0034】 トリガ電極82及びプラズマ電極12、14の双方は共通の電圧源32から付
勢されるが、2つの電極のための駆動回路は独立しており、実質上同時に作動す
る間、異なる電圧及び電力を発生させる。例えば、プラズマ電極は典型的には4
00ないし800ボルトで作動するが、トリガ電極はこれを横切る5Kvの電圧
を有することができる。しかし、この電圧は例えば100ns(ナノ秒)のよう
な非常に短い時間期間だけ存在し、そのため、エネルギは例えば1/20ジュー
ルのように非常に小さい。
【0035】 図1、2に示す型式のスラスタに関する別の可能性のある問題は、コラム16
を横切るローレンツ力が均一化されず、中央電極12の近傍で最大となり、そこ
から外方に陰極外側電極14に向かって多少均一に減少することである。その結
果、ガスプラズマは角度の付いた前方に沿って流出し、ガスは最初に中央電極か
ら出て、後に外側電極の方へ延び出す。そのため、スラスタを横切ってガスがス
ラスタから均一に出るのを容易にするために、外側電極14を一層短くすること
ができるが、これは、好ましい実施の形態に対して行われていない。この外側電
極のテーパはハウジング28の区域30におけるテーパと同じ理由で設けられ、
このテーパに関連して述べたのと同じ理由で随意である。
【0036】 コラム16内での不均一速度の問題はまた、大半のガスが穴89を通って中央
電極から及び(又は)その近傍でコラム16へ入るようにして、外側電極でのガ
ス質量よりも中央電極でのガス質量を一層大きくすることにより、図2において
取り扱われる。中央電極の近傍の一層大なる質量がそこでの一層大なる加速力を
相殺するように注意深くこれを行う場合、一層均一な速度がコラム16を横切っ
て半径方向で達成でき、そのため、ガス/プラズマはスラスタの端部から均一に
(即ち、前面が電極に垂直となって)流出する。この修正は、一層短い外側電極
が実質上必要でない1つの理由である。
【0037】 上述の差異を除き、図2のスラスタは図1のスラスタと同じ方法で作動する。
更に、図には単一のスラスタを示すが、宇宙又は他の応用においては、例えば1
2個のスラスタのような複数のスラスタを利用することができ、各スラスタはパ
ルス当り1ジュール以下で作動し、1kg以下の重量を有する。すべてのスラス
タは中央電源により作動され、中央制御装置を有し、共通の源から推進剤を受け
取る。後者は、スラスタを利用する宇宙船の操縦寿命が同じ固形燃料のスラスタ
の場合のように最も頻繁に使用されるスラスタのための燃料供給により左右され
ず、宇宙船に搭載した総推進剤によってのみ左右されるという点で、本発明のス
ラスタにとって特に有利である。
【0038】 図3は本発明の教示に従うプラズマ銃の別の実施の形態を示し、この銃はスラ
スタとしてよりも放射線源として使用するのに適する。本発明のこの実施の形態
は直流/直流インバータ34及び非線形磁気コンプレッサ36を備えた図1に示
すものに似たドライバを使用し、また、陰極の穴74を通してトリガ電極82の
まわりにガスを供給するマニホルド72′を有する。しかし、この実施の形態に
対しては、推進ガスは中央電極12から入力されない。陰極電極はまたテーパし
ておらず、中央電極12とほぼ同じ長さのものである。本発明のこの実施の形態
に対しては、電極12、14の長さはまた、スラスタの実施の形態に対するもの
よりも一層短く、放電電流が最大であるときに、ガス/プラズマが電極/コラム
の端部に達する。典型的には、コンデンサはこの時点で1/2電圧点に近づく。
更に、放射線源の応用に対しては、外側電極14は中実でも孔明きでもよい。最
良の結果は典型的には円を形成するように均等に離間したロッドの集合体からな
る外側電極により達成されることが判明した。上述の形状によれば、プラズマが
中央電極の端部から放出されるときに、磁場はプラズマを締め付け部内へ駆動し
てその温度を著しく増大させるような力を発生させる。電流それ故磁場が高いほ
ど、最終のプラズマ温度が一層高くなる。また、コラム16を横切る一層均一な
速度を達成するようなガス濃度をプロファイルする努力を行わなくて済み、静的
で均一なガス充填が典型的に使用される。そのため、コラム16のベース端部で
ガスを導入する必要はなく、これは更に好ましい。プロファイルされないガスは
外側導体14での速度よりも一層速い速度を中央導体12で生じさせる。ドライ
バでのキャパシタンス、ガス濃度及び電極長さは、電流がその最大値の近くにな
ったときに、プラズマ表面が中央電極の端部から放出されるのを保証するように
、調整される。
【0039】 プラズマが中央導体の端部から放出されると、プラズマ表面は内方へ押される
。プラズマは傘又は噴水形状を形成する。中央導体の先端部にじかに隣接してプ
ラズマコラムを通って流れる電流の磁場は内向きの圧力を提供し、この圧力は、
ガス圧力が内向きの磁気圧力との平衡に達するまで、プラズマコラムを内方へ締
め付ける。
【0040】 この技術を使用して、太陽の表面よりも100倍以上高い温度を締め付け部に
おいて達成することができる。所望の波長の放射線は、締め付け部においてその
波長でのスペクトルラインを有する一般にガス状態の元素を導入することにより
、プラズマ銃から得られる。これは元素として機能するプラズマ銃により又はあ
る他の方法で締め付け部に導入される元素により達成することができるが、好ま
しい実施の形態に対しては、元素は電極12に形成された中央チャンネル92を
通して導入される。中央電極12は好ましくは、ハウジングの部分にわたってこ
れと接触する冷却水、ガス又は他の物質の流れにより、そのベース端部で冷却さ
れる。これが、陰極の先端部との大きな温度勾配を提供し、この温度勾配は、プ
ラズマの締め付けが生じたときに、ほぼ1,200℃の温度になることができる
。特に、高温において、放射線強度は波長の4乗に反比例する(即ち、強度≒1
/λ=(f/c);ここに、λは所望の放射線の波長、fは所望の放射線の
周波数、cは光速である)。従って、チャンネル92を通して締め付け部へ送ら
れるか又は他の方法で締め付け部へ送給される一定のガス/元素については、最
大強度は2P→1S状態からの崩壊中に元素から放射される最短波長信号に対し
て得られ、この信号は単一電子状態での元素の原子(即ち、ほとんどの原子が分
子から除去されてしまったような高エネルギ状態に上昇してしまった原子)に対
して得られる。単一電子状態における原子に対しては、波長λはλ=121.5
nm/N(ここに、Nは蒸発している室92内の元素の原子番号である)によ
り与えられる。この式を使用すると、周期律表の最初の6個の元素に対して最高
エネルギを有する波長は次の表1に示される。
【0041】
【表1】
【0042】 チャンネル92を通して供給されたガスがその単一の電子状態に完全に変換さ
れていない程度で、しかも、締め付け部において存在する温度で、大半のガスが
この状態に実質上イオン化されていない場合でさえ、放射線はまた、元素のため
の他のスペクトル波長で出力される。しかし、上述の式から明らかなように、こ
れらの放射線は非常に低い強度を有し、その強度は単一電子状態のための強度の
ほんの一部である。従って、例えば、原子番号54のキセノンは小さな値の0.
04nmの単一電子波長を有するが、また、略述するように、有用な13nmの
波長でのエネルギを有する。しかし、13nmでのエネルギは単一電子状態にと
って最適な締め付け部での温度のための単一電子波長でのエネルギの1/10 であり、実質的に、レーザー締め付け温度がより低いとさらに低いオーダーの
大きさとなる。その理由は、相対ラインの大きさを決定することに依存する黒体
放射曲線の形のため、13nmにおいてエネルギの少量(≦1/4)以上を単独
で強制的に発出させることが不可能であり、温度が大幅に変化するからである。
【0043】 そのため、元素のための最適な単一電子波長以外の波長で放射線を使用するた
めには、元素のために放射されている一層高い強度の一層短い波長を濾波する必
要がある。図3はこれを行う1つの方法を示し、ここでは、プラズマ銃90から
発出されている放射線94は所望の標的の方へ反射される所望の波長を除いた放
射線のすべての波長を吸収するように構成された当業界で既知の型式の鏡96に
供給される。所望の波長及びそれ以上の波長のための少なくともハイパスフィル
タである他のフィルタも使用することができる。
【0044】 従って、可能なら、ガスのための元素又は最大エネルギの単一電子状態におけ
る所望の波長で放射線を発生させるチャンネル92へ供給される他の元素を使用
するのが望ましい。しかし、単一電子状態における所望の波長で放射線を発出す
るいかなる元素もが存在しない場合、及び、表1から、約7.6nm以上の極め
て少ない波長が最大エネルギ状態で元素のために実際利用できることが分かった
場合は、所望の波長で放射線を発出する元素及び所望の波長での放射線を得るた
めに利用されるフィルタ鏡96の如き適当なフィルタを見つけ出さなければなら
ない。この放射線は単一電子状態の波長での放射線よりも一層弱い強度なので、
一層弱い強度で十分なエネルギを得るためには一層大型で実質上一層高価な装置
90が一般に必要となる。一定の波長での放射線の強度はワット/(メートル) /ヘルツの単位で与えられ、放射線の周波数又は波長、温度及び放射率の関数
として変化する。放射率は1の最大値を有する関数であり、所望の出力周波数/
波長で最大放射率を有するガスを選択するのが重要である。一定の波長λに対す
る最適な締め付け温度(TOPT)はウィーンの変位則TOPT=0.2898
cm×K゜/λ(ここに、K゜はケルビンにおけるプラズマの温度である)から
決定できる。極めて少量のガスのみが各締め付け中に放射線を発生させるように
イオン化されるので、キセノンは13nmの放射線を得るためにチャンネル90
を通って比較的遅い速度で流れることができる。しかし、先に述べたように、キ
セノンを使用した場合、13nmでの出力放射線は比較的弱い強度となり、この
波長で有用な放射線を得るためにはフィルタ96のようなフィルタが必要となる
。この理由のため、表1から実質上所望の波長で(即ち、13.5nmで)最大
強度の波長を有することが分かるリチウムが、この波長での放射線にとって好ま
しい元素である。
【0045】 図4は所望の放射線を生じさせるためにリチウム蒸気を利用する実施の形態の
ための中央電極12を示す。この図を参照すると、中実のリチウムコア98がス
テンレス鋼のような材料のチューブ100内に保持され、チューブ100の先端
は中央電極に沿った先端近傍で、プラズマ締め付け中、約900℃の温度になり
、リチウムコアの端部から約1Torrの圧力でリチウム蒸気を発生させる。こ
のリチウム蒸気は、先端でアルゴン又は他のプラズマガスと置換するような流量
で、電極12の端部の穴102から流出し、この必要な流量は、図示の実施の形
態に対しては、年間約1−10グラムの範囲である。チューブ100は適当な位
置にリチウムコア98の前端を保持するために適当な方法でゆっくり前進するこ
とができる。コア98を使い切ったとき、これを交換することができる。少量の
ヘリウムガスが好ましくはチューブ100のまわりに供給され、開口102から
流出し、リチウム及びヘリウムのみが締め付け区域に存在するのを保証する。そ
の理由は、少量ではあるがアルゴンは高エネルギで短い波長のラインを生じさせ
、これが、濾波しなければ、所望の標的での13nmの放射線と干渉してしまう
からである。
【0046】 締め付け部にリチウム又は他の適当な材料を与える別の方法は、液体リチウム
又は流体(即ち液体又は気体)状態のある他の適当な材料で飽和した焼結粉末耐
火金属で、中央電極12及び外側電極の少なくとも一方を形成することである。
適当な結合剤と共にタングステンの如き粉末耐火材料をプレスし、次いで、出来
上がった質量体を高温で焼結することにより、タングステン又はモリブデンの如
き金属を所望の電極形状に製造できる。出来上がった多孔性の耐火金属母体を液
体リチウム又は他の所望の材料で含漬して、改善された寿命及びリチウム/材料
を放電部へ導入する別の手段を提供することができる。放射線発生材料を交換す
る必要なしに、プロセスの実質上無限の寿命を提供するように、所望なら、作動
中に液体リチウムを電極の金属母体へ常に供給することができる。粉末耐火金属
を選択する際の1つの制約は、金属が中で燃えている放射線発生材料内に溶けな
いことを保証することである。
【0047】 13nmの放射線を得るためにキセノンを使用する場合は、キセノンはその波
長でかなりの吸収性を有するため締め付け部のすぐ近傍にキセノンを閉じ込めな
ければならない。キセノンの場合のように、使用される放射線がコラム92内の
元素/ガスのための単一電子波長以外の波長である場合は、元素の少量をその単
一電子状態へイオン化して、一層長い波長での多量の放射線及び一層短い波長で
の少量の放射線(ただし、一層強い強度の放射線)を提供するように、締め付け
部での温度を制御することができる。
【0048】 また、発出される放射線の円錐角は出来る限り小さい方が望ましい。締め付け
部での放射ガスからの放射線の誘導放射が自然放射よりも一層大きい場合に、小
さな円錐角が達成され、自然放射は一層分散的である。特に、ボルツマン定数k
×締め付け部での温度が放射線の周波数f×プランク定数hよりも大きいと仮定
すると、誘導放射Aに対する自然放射Bの比率は(B/A=kT/hf)で与え
られる。例えば、この比率が20に等しい(即ち、プラズマ温度が問題の光子エ
ネルギの20倍である)場合、半円錐角は約25゜となる。プラズマ温度が高い
ほど、円錐角は一層小さくなる。しかし、放射線の波長が短いほど、小さい円錐
角を達成するのが一層困難になる。しかし、円錐角は締め付け部での所望の温度
を達成するために電流及び他のパラメータを選択する際に考慮すべき因子の1つ
である。
【0049】 図5は、電極長さの如き因子、及び、放射線発出元素/ガスが中央電極12を
通して導入されるか否かに応じて、スラスタ、放射線源又はプラズマ銃を利用す
る他の機能として使用できる本発明の別の実施の形態を示す。プラズマ銃は主ソ
リッドステートドライバ110により駆動されるものとして示され、好ましい実
施の形態に対しては、このドライバは電圧源32と、直流/直流コンバータ34
と、NMC36とを含む。しかし、この実施の形態はプラズマ始動のために穴7
4内にスパークプラグ82セットを利用するが、これは、スパークプラグ又は他
の電極が直流遮断コンデンサ114及び整合変圧器として機能する共振同軸ライ
ン116を介してパルスRF源112から駆動されるという点で、先の実施の形
態とは異なる。好ましい実施の形態に対しては、RF信号は10MHZないし1
,000MHZの周波数であり、主ドライバ110の付勢前に約1ないし10マ
イクロ秒だけ付勢される。図5はまた交流フィルタコイル120を介して中央電
極12に接続された随意の直流バイアス源118を示す。源118は回路86の
如き整形及び制御回路を介して実質上給電される電圧源とすることができるか、
または、用途に応じて別の源とすることができる。
【0050】 図5において、空洞16の両側に位置する2つのみのトリガ電極即ちスパーク
プラグ82、91を示すが、プラズマ銃は好ましくはチャンネル16の周辺のま
わりにおいて等間隔で離間した少なくとも4個の電極を有し、そして、6個又は
8個(又は可能ならそれ以上)の電極を有することができる。4個の電極の場合
、図示の電極に供給されたRF信号は第1相となり、図示のものに対して90゜
で電極に供給されたRF信号は第1相に対して90゜位相ずれした第2相となる
。6個のトリガ電極を有するプラズマ銃に対しては、3相RF信号が使用され、
各相は室16の両側で一対の電極に供給される。8個の電極の場合、2相信号が
好適には利用され、1つの相は1つ置きの電極に供給され、第2の相はこれら電
極間の電極に供給され、4相信号も使用できる。プラズマ始動のための直流信号
以外のRFを使用する理由は、始動器電極に供給されたRFが一層均一及びほぼ
完全に均一な容積的イオン化即ち始動を室16内で生じさせるからである。好ま
しくはライン(単数又は複数)22上の制御信号に応答して源112からのRF
信号と同時に供給される源118からの直流バイアスは更に、特に中央電極の近
傍での均一なイオン化に寄与し、RF源112での必要電力を減少させる。直流
バイアスは図示のように中央電極へ供給することができ、または、例えば、RF
信号が直流バイアスを変調するようにRF信号と直列又は並列に電極84へ供給
することができる。
【0051】 図6は、例えば互いに90゜の角度で位置する2つの電極/スパークプラグ8
2、82′へのRF源の接続を示す。プラズマ銃内には2つの付加的な電極/ス
パークプラグが存在し、第2の電極82は図示の電極82に対して180゜の角
度で位置し、電極82のための図示の方法で接続され、第2の電極82′は図示
の電極82′から180゜の角度で位置し、この電極と同じ方法で接続される。
源112は四分の一導波路同軸ライン124、124′を介して同軸ライン12
6、126′の短くなった端部の近傍の地点に接続されるが、短くなった端部か
らそれぞれ距離L1、L2だけ離れている。同軸ライン126は四分の一波長長
さであり、その短くなっていない端部で電極82を有し、一方、同軸ライン12
6′は半波長長さであり、その短くなっていない端部で電極82′を有する。四
分の一波長長さのライン126及び半波長長さのライン126′では、電極82
、82′でRF信号のための所望の位相差が達成される。同軸ラインはまた大き
な電圧逓昇を提供し、結合位置/距離L1、L2が正しく選択された場合は、破
壊が達成されるまで、源を整合負荷として頼る。良質の同軸ラインを使用すると
、10−20:1程度の電圧逓昇比率を容易に達成できる。破壊が達成されると
、ラインは位置L1で短絡回路のようになる。L1から離れた源λ/4へ結合す
る入力において、見掛けのインピーダンスは開回路のようになる。更に、位置L
2が正しく選択された場合、このラインは、破壊が開始された後に、整合負荷の
ようになる。ライン126、126′を出来る限り短く保つのが望ましいが、所
望の位相及びインピーダンス整合は(2M−1)λ/4、Mλ/2のそれぞれの
長さでラインに対して実質上達成できる。それ故、RF源は常に整合負荷を監視
し、最初に一対のスパークプラグにおいて電圧逓昇を生じさせ、次いで、プラズ
マが始動されたのち、第2の対のスパークプラグ82′において電圧逓降を提供
するが、電流逓昇を提供する。次の表2は図示の実施の形態に対する図6のRF
源のためのパラメータを与える。
【0052】
【表2】
【0053】 RF源のみから又はRF源及び直流バイアス源118の双方からのRF周波数
及び電圧は、最大均一性を与えるように寸法及び作動圧力から決定される。一般
に、RF周波数は臨界周波数以上となるように選択しなければならず、臨界周波
数は、これよりも低い周波数では、ガス内の電子が各半サイクルにおいて全体の
電極ギャップを横切って払拭されるような時間を有し、それ故消失するような周
波数である。臨界周波数以上では、電子は電極間で前後に振動し、ガスのイオン
化を容易にする。一定のプラズマ銃設計のための臨界周波数は、流動性を最初に
計算することにより決定される。
【0054】
【数1】
【0055】 ここに、νは衝突周波数、ω=2πf(ここに、fは放射線の周波数)、qは
電子チャージ、Eは電場、mは電子質量である。それ故、ガスを遷移させる時間
は、
【0056】
【数2】
【0057】
【数3】
【0058】 で与えられる。ここに、dは電極間の距離である。 スラスタの実施の形態に関しては、全体の放射線源90を近真空環境(ほぼ、
ガス圧力≦10Torr)内に維持する必要があり、これが更に必要な理由は、
EUV帯域内の放射線が容易に吸収され、近真空環境以外では有用な仕事を行う
ために使用できないからである。この実施の形態に対しては推進効率はさほど重
要でないので、各弁操作即ち弁操作期間に対して単一の放射線破裂でよく、所望
の期間だけ放射線を提供するために多数のパルス/破裂を選択することができる
【0059】 マグネトロン、クライストロン又はRF増幅器の如き標準の高電圧RF源11
2は、前述のように、先の実施の形態に対してRF源として利用することができ
るが、このような標準のRF源は購買及び使用にとって高価であり、大型であり
、利用する装置の熱管理負担を増やすかなりの熱を発生させる。それ故、このよ
うな源を、購買及び作動にとって大幅に安価であり、大幅に少ない熱を発生する
一層小型の源と交換できることが好ましい。図7Aはこれらの要求を満たすソリ
ドステートシミュレートRF発生器を示す。特に、回路130は標準のRF電力
源におけるコストの約1%のコストでRF電力を生じさせ、大きなキャビネット
ではなく、例えば「6」又は「8」倍だけ小さい回路板の空間を占めることが判
明した。
【0060】 図7Aを参照すると、回路130は電圧源、例えば前述の電圧源32から標準
の様式で充電されるコンデンサ132を含む。例えばSCR、IGBT又はMO
SFETとすることのできるソリッドステートスイッチ134は、閉じたとき即
ち通電したときに、コンデンサ132が前述の型式の多段非線形磁気パルス圧縮
回路136の入力へ放電を行うのを許容する。回路136は多段及び(又は)変
圧器を含むことができ、このような形状の一例が示され、特殊化された出力セク
ション138で終端する。出力セクション138は接地部に対する飽和可能な共
振分路を形成し、このセクションの共振回路はコンデンサC及び飽和可能な誘
導子Lを含む。コンデンサCは非線形磁気パルスコンプレッサ130の第n
段のコンデンサCから共振的に充電される。CはキャパシタンスがCより
も一層小さくなるように選定され、そのため、CはCの充電中に反転する。
代わりに、Lは、CからCへのチャージの移送が完了する前に飽和するよ
うに選定することができる。これらの条件の一方又は双方が満たされると、L が飽和しCがそのピークチャージに達する前に、Cに対して逆電圧が生じる
。これらの条件下で、Lの順次の飽和により、Lが図7Cに示すようにC を振動させる。本発明のプラズマ始動応用に対しては、源の3又は4回のみのサ
イクルが図7Cに示すように必要であるが、回路のパラメータは、応用に応じて
、所望数のサイクルを提供するように選択することができる。出力セクション1
32の共振周波数FはC、Lの値により決定され、これらの値のいずれか一
方は回路のチューニングを許容するように調整可能にすることができる。抵抗性
素子Rと容量性素子Cとからなる出力結合回路140が設けられ、これらの
各々は適当に相互接続された多数の素子で形成することができる。出力結合回路
140はコンデンサCからのエネルギの一部を出力端子142に結合し、結合
回路のインピーダンスは各サイクルに対してC内に貯蔵されたエネルギの一部
のみ(例えば、サイクル当り20%)を除去するように選定される。更に、図7
Aに示す回路は本発明のプラズマ銃に使用するのに特に適するが、図7Aに示す
回路の性能特性を有するソリッドステートシミュレートRF発生器は現在存在せ
ず、それ故、このような回路はまた他の応用における使用を見出すことができる
。それ故、この回路はまた本発明の一部となる。
【0061】 RF始動器信号をプラズマ銃へ送給する際の2つの可能性のある問題は、コラ
ム16のベースで比較的大きな均一領域にわたって高電圧場が生じて、この領域
で破壊が生じること、及び、室16内で必要な真空に対する中断を最小にした状
態で、RF場をこの地点で得ることである。後者は宇宙応用では問題にならない
が、放射線源としてのプラズマ銃の一層普通の応用では問題となる可能性がある
。図8Aは両方の目的を達成する1つの方法を示し、一方、図8Bは第2の目的
のみを達成する方法を示す。
【0062】 まず、図8Aを参照すると、セラミック誘電体150がコラム16のベースに
おいて電極12、14間に設けられる。複数の電極152はチャンネル16の外
側の誘電セパレータ150の表面に装着され、セラミック誘電体によりコラム1
6内部の誘電体の表面154から小距離だけ離間される。電極152と表面15
4との間の誘電体の厚さは典型的には1/8インチ(約3.18mm)以下とす
ることができ、セラミック誘電体が割れたり破壊したりしないことを保証しなが
ら、出来る限り薄くなるように選択される。RF及び(又は)直流信号が電極1
52に供給されたとき、高電圧場が表面154上に現れ、所望のプラズマ破壊を
開始させる。
【0063】 図8Bの装置は、セラミック誘電体150′が中央電極12の底部分にわたっ
てカラーとして形成され、コラム16内へ小距離延びているという点で、図8A
のものとは異なる。電極152は誘電体の外表面154′に装着され、RF及び
(又は)直流信号を電極に供給したときに、高電圧場が表面154′に形成され
る。全体のプラズマ銃が真空環境ではないような応用に対しては、電気リード線
を真空コラム16内へもたらす必要がないという点で、図8Aの形状が好ましく
、図8Bの実施の形態に対しては、リード線156がコラム内へもたらされる。
【0064】 また、始動後に初期の高電圧スパイクを主電極12、14へ供給することによ
り、一層均一な破壊をプラズマ銃内で達成できることが判明した。図9Aは図9
Bに示す所望の波形を達成するための回路を示す。特に、この波形は初期スパイ
ク160を有し、持続信号162がこれに続く。初期スパイクは持続信号162
の電圧の10倍ほどの大きさとすることができるが、一層短い期間のもので、電
極12、14へ供給されるエネルギの1/10ほどの少ないエネルギを送給する
【0065】 図9Aを参照すると、回路は第1の非線形磁気圧縮回路164(その最終段の
みを図9Aに示す)と、第2の非線形磁気圧縮回路166(その最終段のみをも
図に示す)とを有する。回路166は高電圧短期間のスパイク信号160を発生
させ、一方、回路164はスパイク160の端部で生じる一層長い期間の低電圧
信号である持続信号162を発生させる。回路164の最終段のためのリアクタ
168は、持続回路164からの信号の流れを許容するような方向に飽和される
が、スパイク回路166から逆方向への信号の流れを遮断するように、バイアス
巻線170を介して供給されるバイアス信号により、通常偏倚される。従って、
この信号は回路164、特にその最終段のコンデンサ172へ供給されず、電圧
スパイクから回路164を保護し、この信号のすべてが電極12、14へ供給さ
れるのを保証する。スパイク160は、そこへ供給されるバイアスに部分的に打
ち勝って飽和可能なリアクタ168のバイアスを反転させ始め、同時に、電極に
おいて雪崩破壊を生じさせる。これが、破壊電圧を越える懸念なしに、主放電チ
ェーンのための最適な電圧及び駆動インピーダンスレベルの選定を許容する。飽
和可能なリアクタ168の反転バイアスは、リアクタが再飽和するまで回路16
4からの持続信号に対して遅延を提供し、2つの信号間に円滑な遷移を提供する
【0066】 例えば図3に示す型式のプラズマ源についての1つの問題は、放射線の所望の
周波数に応じて100eVないし1000eVの範囲にある所望の締め付け温度
を達成するために、プラズマをマイクロ秒当り数センチメートルの速度に駆動す
るのに十分なテスラ程度の磁気圧縮場が必要となることである。これらの高速度
により、プラズマは中央導体12を下って駆動され、中央導体の端部から放出さ
れ、プラズマシースは中央導体の端部から離れた空間内へ移動し続ける。この結
果、プラズマシースは最終的に締め付け部への電気的接続を失い、締め付けを終
了させ、大きな電圧遷移を生じさせる。この電圧遷移は電極を激しく損傷させる
ことのある高電圧再スパイクを生じさせることがある。プラズマシースとの電気
接触の喪失はまた、源からの出力効率の実質的な減少を生じさせ、締め付けは、
数マイクロ秒(例えば、2−4マイクロ秒)となることがある電気放電の実質上
一層長い期間ではなく、ほんの約100ナノ秒続く。
【0067】 本発明の教示に従えば、プラズマ分離のこの問題はプラズマシースを中央電極
の方へ戻るように再度導くために中央電極12の出口端に隣接してブラストシー
ルド即ち合焦装置194を設けることにより克服される。図10A−10Cは、
それぞれ合焦空洞196A、196B、106Cの形状が主として異なるこのよ
うなシールド即ち合焦装置(以下、シールドとして総称する)194A、194
B、194Cの3つの可能な実施の形態を示す。特に、空洞196Aはほぼ球状
形状を有し、空洞は適当な装着コンポーネント(図示せず)により外側電極14
又は源の適当なハウジングコンポーネントに装着されて、空洞196Aの壁が中
央電極12の先端からある距離だけ離れるようにする。このある距離とは、シー
ルドと中央電極との間に接触を生じさせないのに十分なものであるが、プラズマ
分離の前に中央電極へ戻るプラズマの放射線が生じるのに十分な短さのものであ
る。これらの目的は、中央電極12の半径をRとした場合に、ほぼRないし2R
の範囲内の間隔により達成される。しかし、このような距離は源10の他のパラ
メータに応じてある程度変えることができる。空洞196Bは円錐形状を有し、
空洞196Cは放物線形状を有する。中央電極12の端部からの空洞の距離につ
いて上述したパラメータはすべての3つの空洞形状に適用される。
【0068】 プラズマシースの分離を阻止し、シースをシールド194内に収容するのが望
ましいが、シールド194が源10からの所望の放射線の流出と抵触しないこと
が重要である。従って、各シールド194は、対応する空洞の頂部に形成され、
中央電極の中心線と同軸の中心を備えた中央開口198A、198B、198C
を有する。開口198は好ましくは円形であり、中央電極の先端で締め付け部か
ら±15゜の角度(ほぼ発出放射線の角度)で発出される放射線が邪魔されずに
開口を通るのに十分な直径を有する。各開口198の上方部分は外方へテーパし
ていて、プラズマシースのいかなる逃避をも実質上制限しながら、放射線の流出
を容易にする。
【0069】 シールド194の材料はほぼ1000℃及びそれ以上の範囲の温度に耐えるこ
とのできる高温非導電性材料でなければならない。種々の高温セラミックは所望
の特性を有し、図示の実施の形態に対しては、Al(酸化アルミニウム)
が利用される。種々のガラス、石英及びサファイアもシールド194の材料とし
て役立つ所望の特性を有する。
【0070】 上述の説明において、プラズマ再指向シールド194は特定の形状の放射線源
と一緒に使用するものとして示したが、このシールドは、プラズマ分離が可能性
のある問題となるような任意の放射線源と一緒に使用するのに適し、それ故、本
発明は図3の特定の放射線源形状により決して限定されない。同様に、陰極へ放
射線を再指向するための3つの空洞形状を図10A−10Cに示したが、この機
能を遂行するのに適した他の空洞形状も利用できる。上述の特定の材料はまた単
なる例示である。
【0071】 更に、13nmでの放射線を発生させるためのパラメータを上述したが、放射
線源90の種々のパラメータを制御することにより、そして、特に、利用される
元素/ガス、高電圧源からの最大電流、締め付け領域におけるプラズマ温度、コ
ラム内のガス圧力、及び、ある場合は利用される放射線フィルタを注意深く選択
することにより、EUV帯域内における、又は、ある場合はこの帯域外における
他の波長での放射線を得ることができる。
【0072】 多くの種類のガスを上述のプラズマ銃のためのプラズマガスとして使用できる
が、アルゴン及びキセノンの如き不活性ガスがしばしば好ましい。使用できる他
のガスは窒素、ヒドラジン、ヘリウム、水素及びネオンを含む。上述のように、
図3の実施の形態のようにプラズマ銃を放射線源として使用した場合、選択され
たEUV又は他の波長を達成するために種々の元素/ガスを使用することもでき
、ある場合は、プラズマ及び放射線ガスは同じガスである。例えば、VUV帯域
内で121.5nmでの放射線を有効に得るために水素ガスを選択することがで
きる。更に、種々の実施の形態を上述したが、これらの実施の形態は単なる例示
であり、本発明を限定するものではないことは明らかである。例えば、図示のド
ライバは種々の応用にとって有利であるが、適当な電圧及び上昇時間を有し、高
電圧切り換えを必要としない他の高RFドライバも利用できる。同様に、種々の
プラズマ始動機構を説明したが、シミュレートソリッドステートRFドライバ電
極トリガが好ましい場合は、プラズマ破壊を開始させるための他の方法も適当な
応用に利用できる。電極の形状及びプラズマ銃のために与えられた用途も例示で
ある。従って、好ましい実施の形態について本発明を特に示し、説明したが、当
業者なら、本発明の精神及び要旨内に留めたまま、詳細を構成する上述及び他の
変更を行うことができ、本発明は特許請求の範囲によってのみ規定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の例示的なスラスタの実施の形態の半概略半切断側面図である。
【図2】 本発明の別のスラスタの実施の形態の半概略半切断側面図である。
【図3】 本発明の放射線源の実施の形態の半概略半切断側面図である。
【図4】 本発明の1つの実施の形態についての図3の中央電極の拡大(実寸ではない)
切断図である。
【図5】 相対寸法に応じて、他の因子をスラスタ又は放射線源として使用でき、本発明
の教示に従ったRF始動器を有する本発明の実施の形態の半概略側切断図である
【図6】 本発明のプラズマ銃におけるRF始動器を得るための別の実施を概略的に示す
図である。
【図7】 図7Aはプラズマ始動器を駆動するためにRF源として使用するのに適したソ
リッドステートシミューレートRF源の概略図であり、図7B及び図7Cは図7
Aの回路内におけるあるコンデンサを横切る電圧を示す線図である。
【図8】 図8A及び図8Bはプラズマ銃へ始動電圧を供給するのに適した2つの異なる
始動器電極形状を示す、プラズマ銃の一部の切断部分側面図である。
【図9】 図9Aは別の実施の形態に従った本発明のプラズマ銃を駆動するために使用す
るのに適したパルスドライバ回路の概略線図であり、図9Bは図9Aの回路から
の出力信号を示す線図である。
【図10】 図10Aないし図10Cは、本発明のそれぞれ球状、円錐状及び放物線状の実
施の形態のための中央電極の端部及びシールドを示す拡大側断面図である。
【手続補正書】
【提出日】平成14年6月4日(2002.6.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項20】 上記第2のドライバが少なくとも2つの段を有し、同段の
うちの最終段の飽和可能なリアクタ168が上記第1のドライバから当該第
2のドライバへのスパイクの進入を阻止するように通常偏倚されており、上記ス
パイクは、上記リアクタが上記持続信号を通すように再飽和されるまで、該第2
のドライバからの初期流れを禁止するように当該リアクタを部分的に脱飽和させ
ることを特徴とする請求項19に記載のプラズマ銃。
【手続補正書】
【提出日】平成14年11月15日(2002.11.15)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),CA,JP

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高PRFプラズマ銃10、10′、90において、 中央電極12; 上記中央電極に対して実質上同軸の外側電極14であって、同軸コラム16が
    上記電極間に形成され、同コラムが閉じたベース端部と、開いた出口端部とを有
    するような外側電極; 選択されたガスを上記コラム内へ導入するための入口機構70、72、74; 上記コラム16の上記ベース端部でのプラズマ始動器82; 上記プラズマ始動器82を駆動するように選択的に接続されるソリッドステー
    トシミュレートRF源130;及び 上記コラムのベースでのプラズマ始動時に上記電極を横切って高電圧パルスを
    送給するように作動できるソリッドステート高反復率パルスドライバ32、34
    、36であって、プラズマが当該コラムの上記ベース端部から拡張し、該コラム
    の上記出口端部から出るようになったソリッドステート高反復率パルスドライバ
    ; を有することを特徴とするプラズマ銃。
  2. 【請求項2】 上記RF源112、130が10MHZないし1000MH
    Zの範囲の周波数で作動することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ銃。
  3. 【請求項3】 上記シミュレートRF源130が、 1に等しいか又はそれより大きな整数であるN個の段を持つ非線形磁気パルス
    コンプレッサ136と; エネルギ貯蔵装置132を上記コンプレッサの第1段の入力に接続するように
    選択的に作動できるソリッドステートスイッチ134と; RF周波数Fでシミュレートされ、コンデンサCと飽和可能なリアクタL とを備えた共振回路を有する出力段138であって、上記コンプレッサの最終段
    がキャパシタンスCを有し、C及びLのうちの少なくとも一方は、C
    完全に充電される前にCでの逆電圧が生じるように、選択され、Lが引き続
    いて飽和し、周波数FでのCの振動を生じさせるようになった出力段と; 上記プラズマ始動器を駆動するためにCからのエネルギを結合するための結
    合回路140と; を有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ銃。
  4. 【請求項4】 上記ソリッドステートスイッチ134がSCR、IGBT及
    びMOSFETのうちの1つであることを特徴とする請求項3に記載のプラズマ
    銃。
  5. 【請求項5】 CがC>Cとなるように選択されることを特徴とする
    請求項3に記載のプラズマ銃。
  6. 【請求項6】 Lは、CからCへのチャージの移送が完了する前に、
    飽和するように、選択されることを特徴とする請求項3に記載のプラズマ銃。
  7. 【請求項7】 上記出力段138が接地のための飽和可能な共振分路である
    ことを特徴とする請求項3に記載のプラズマ銃。
  8. 【請求項8】 上記結合回路140は、Cに貯蔵されたエネルギのほんの
    少量がCの各振動サイクル中に上記プラズマ始動器に結合されるようなインピ
    ーダンスを有することを特徴とする請求項3に記載のプラズマ銃。
  9. 【請求項9】 L及びCは、上記出力段138の3ないし4振動サイク
    ルのみが生じるように、選択されることを特徴とする請求項3に記載のプラズマ
    銃。
  10. 【請求項10】 上記プラズマ始動器82が、絶縁体24に取り付けられ、
    かつ、上記コラム16のまわりで実質上均一に離間した複数の電極であり、同電
    極が当該コラムの上記ベース端部における上記絶縁体の表面で高電圧場を生じさ
    せることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ銃。
  11. 【請求項11】 上記絶縁体24が上記中央電極のベース端部において同中
    央電極を取り囲み、上記電極82が上記コラムの上記ベース端部の近傍で当該絶
    縁体に装着されることを特徴とする請求項10に記載のプラズマ銃。
  12. 【請求項12】 上記絶縁体24が上記コラム16のベースを形成し、上記
    電極82が当該コラムとは反対側の当該絶縁体の側から同絶縁体内に装着され、
    同絶縁体により該コラムから小距離だけ離間され、当該電極82の付勢が該コラ
    ム内で該絶縁体の側部において高電圧場を生じさせることを特徴とする請求項1
    0に記載のプラズマ銃。
  13. 【請求項13】 上記中央電極12及び上記外側電極14のうちの少なくと
    も一方が焼結粉末耐火金属で形成されることを特徴とする請求項1に記載のプラ
    ズマ銃。
  14. 【請求項14】 上記プラズマ銃が選択された波長での放射線源として作動
    し、上記少なくとも一方の電極が上記選択された波長で放射線を発生させるのに
    適した流体材料で飽和されることを特徴とする請求項13に記載のプラズマ銃。
  15. 【請求項15】 上記流体が液体リチウムであることを特徴とする請求項1
    4に記載のプラズマ銃。
  16. 【請求項16】 実質上連続的な態様で上記少なくとも一方の電極に上記流
    体材料を提供する機構を含むことを特徴とする請求項14に記載のプラズマ銃。
  17. 【請求項17】 上記中央電極及び上記外側電極の双方が上記焼結粉末耐火
    金属で形成されることを特徴とする請求項13に記載のプラズマ銃。
  18. 【請求項18】 上記パルスドライバ32、34、36が高電圧スパイク1
    60を提供し、一層低い電圧で一層長い期間の持続信号162が上記スパイクに
    続き、ドライバエネルギの大半が上記持続信号により提供されることを特徴とす
    る請求項1に記載のプラズマ銃。
  19. 【請求項19】 上記パルスドライバが上記高電圧スパイク160のための
    第1の非線形磁気パルスドライバ166と、上記持続信号162を発生させるた
    めの第2の非線形磁気パルスドライバ164とを有することを特徴とする請求項
    18に記載のプラズマ銃。
  20. 【請求項20】 上記第2のドライバが少なくとも2つの段を有し、同段の
    うちの最終段の飽和可能なリアクタ168が上記第1のドライバから当該第2の
    ドライバへのスパイクの進入を阻止するように通常偏倚されており、上記スパイ
    クは、上記リアクタが上記持続信号を通すように再飽和されるまで、該第2のド
    ライバからの初期流れを禁止するように当該リアクタを部分的に脱飽和させるこ
    とを特徴とする請求項19に記載のプラズマ銃。
  21. 【請求項21】 高PRFプラズマ銃10、90において、 中央電極12; 上記中央電極に対して実質上同軸の外側電極14であって、同軸コラム16が
    上記電極間に形成され、同コラムが閉じたベース端部と、開いた出口端部とを有
    するような外側電極; 選択されたガスを上記コラム内へ導入するための入口機構70、72、74; 上記コラム16の上記ベース端部でのプラズマ始動器82であって、絶縁体2
    4に取り付けられ、かつ、上記コラム16のまわりで実質上均一に離間した複数
    の電極82を有し、同電極82が、駆動されたときに、当該コラム16の上記ベ
    ース端部における上記絶縁体の表面で高電圧場を生じさせるようなプラズマ始動
    器;及び 上記コラムのベースでのプラズマ始動時に上記電極を横切って高電圧パルスを
    送給するように作動できるソリッドステート高反復率パルスドライバ112、1
    30であって、プラズマが当該コラムの上記ベース端部から拡張し、該コラムの
    上記出口端部から出るようになったソリッドステート高反復率パルスドライバ;
    を有することを特徴とするプラズマ銃。
  22. 【請求項22】 上記絶縁体24が上記中央電極のベース端部において同中
    央電極12を取り囲み、上記電極82が上記コラム16の上記ベース端部の近傍
    で当該絶縁体に装着されることを特徴とする請求項21に記載のプラズマ銃。
  23. 【請求項23】 上記絶縁体24が上記コラム16のベースを形成し、上記
    電極82が当該コラムとは反対側の当該絶縁体の側から同絶縁体24内に装着さ
    れ、同絶縁体により該コラムから小距離だけ離間され、当該電極82の付勢が該
    コラム内で該絶縁体の側部において高電圧場を生じさせることを特徴とする請求
    項10に記載のプラズマ銃。
  24. 【請求項24】 シミュレートRF源130において、 1に等しいか又はそれより大きな整数であるN個の段を持つ非線形磁気パルス
    コンプレッサ136と; エネルギ貯蔵装置132を上記コンプレッサ136の第1段の入力に接続する
    ように選択的に作動できるソリッドステートスイッチ134と; RF周波数F1でシミュレートされ、コンデンサCと飽和可能なリアクタL とを備えた共振回路を有する出力段138であって、上記コンプレッサの最終
    段がキャパシタンスCを有し、C及びLのうちの少なくとも一方は、C が完全に充電される前にCでの逆電圧が生じるように、選択され、Lが引き
    続いて飽和して、周波数FでのCの振動を生じさせるようになった出力段と; Cからのエネルギを結合解除するための結合回路140と; を有することを特徴とするシミュレートRF源。
  25. 【請求項25】 高PRFプラズマ銃10、90において、 中央電極12; 上記中央電極に対して実質上同軸の外側電極14であって、同軸コラム16が
    上記電極間に形成され、同コラムが閉じたベース端部と、開いた出口端部とを有
    し、上記中央電極及び上記外側電極のうちの少なくとも一方が焼結粉末耐火金属
    で形成されるような外側電極; 選択されたガスを上記コラム内へ導入するための入口機構70、72、74; 上記コラムの上記ベース端部で選択的に駆動されるプラズマ始動器82;及び 上記コラムのベースでのプラズマ始動時に上記電極を横切って高電圧パルスを
    送給するように作動できるソリッドステート高反復率パルスドライバ32、34
    、36であって、プラズマが当該コラムの上記ベース端部から拡張し、該コラム
    の上記出口端部から出るようになったソリッドステート高反復率パルスドライバ
    ; を有することを特徴とするプラズマ銃。
  26. 【請求項26】 上記プラズマ銃が選択された波長での放射線源として作動
    し、上記少なくとも一方の電極が上記選択された波長で放射線を発生させるのに
    適した流体材料で飽和されることを特徴とする請求項25に記載のプラズマ銃。
  27. 【請求項27】 上記流体が液体リチウムであることを特徴とする請求項2
    6に記載のプラズマ銃。
  28. 【請求項28】 実質上連続的な態様で上記少なくとも一方の電極に上記流
    体材料を提供する機構を含むことを特徴とする請求項26に記載のプラズマ銃。
  29. 【請求項29】 上記中央電極及び上記外側電極の双方が上記焼結粉末耐火
    金属で形成されることを特徴とする請求項25に記載のプラズマ銃。
  30. 【請求項30】 高PRFプラズマ銃10、90において、 中央電極12; 上記中央電極に対して実質上同軸の外側電極14であって、同軸コラム16が
    上記電極間に形成され、同コラムが閉じたベース端部と、開いた出口端部とを有
    するような外側電極; 選択されたガスを上記コラム内へ導入するための入口機構70、72、74; 上記コラムの上記ベース端部で選択的に駆動されるプラズマ始動器82;及び 上記コラムのベースでのプラズマ始動時に上記電極を横切って高電圧パルスを
    送給するように作動できるソリッドステート高反復率パルスドライバ32、34
    、36であって、同パルスドライバが高電圧スパイク160を提供し、一層低い
    電圧で一層長い期間の持続信号162が上記スパイクに続き、ドライバエネルギ
    の大半が上記持続信号により提供され、プラズマが当該コラムの上記ベース端部
    から拡張し、該コラムの上記出口端部から出るようになったソリッドステート高
    反復率パルスドライバ; を有することを特徴とするプラズマ銃。
  31. 【請求項31】 上記パルスドライバが上記高電圧スパイクを発生させるた
    めの第1の非線形磁気パルスドライバ166と、上記持続信号を発生させるため
    の第2の非線形磁気パルスドライバ164とを有することを特徴とする請求項3
    0に記載のプラズマ銃。
  32. 【請求項32】 上記第2のドライバが少なくとも2つの段を有し、同段の
    うちの最終段の飽和可能なリアクタ168が上記第1のドライバ166から当該
    第2のドライバ164へのスパイクの進入を阻止するように通常偏倚されており
    、上記スパイクは、上記リアクタが上記持続信号を通すように再飽和されるまで
    、該第2のドライバからの初期流れを禁止するように当該リアクタ168を部分
    的に脱飽和させることを特徴とする請求項31に記載のプラズマ銃。
  33. 【請求項33】 選択された波長での高PRF放射線源90において、 中央電極12; 上記中央電極に対して実質上同軸の外側電極14であって、同軸コラム16が
    上記電極間に形成され、同コラムが閉じたベース端部と、開いた出口端部とを有
    するような外側電極; 選択されたガスを上記コラム内へ導入するための入口機構70、72、74; 上記コラムの上記ベース端部でのプラズマ始動器82;及び 上記コラムのベースでのプラズマ始動時に上記電極を横切って高電圧パルスを
    送給するように作動できるソリッドステート高反復率パルスドライバ32、34
    、36であって、プラズマが当該コラムの上記ベース端部から拡張し、該コラム
    の上記出口端部から出るようになったソリッドステート高反復率パルスドライバ
    ; を有し、 パルス電圧及び電極長さは、プラズマが上記コラムから出るときに各パルスの
    ための電流が実質上その最大値となるようなものであり、上記入口機構が当該コ
    ラム内への実質上均一なガス充填を提供して、プラズマを最初に上記中央電極か
    ら放出させ、プラズマは、コラムから出るときに、磁気的に締め付けられて、当
    該中央電極の端部での温度を、上記選択された波長で放射線を生じさせるために
    該中央電極の上記端部でイオン化可能な元素を出現させるのに十分なほど上昇さ
    せ; 上記放射線の通過に実質上影響を及ぼすことなく、上記中央電極12から放出
    されたプラズマを当該中央電極の方へ戻るように再指向させるコンポーネント9
    4を更に有する; ことを特徴とする源。
  34. 【請求項34】 再指向させる上記コンポーネント94が、上記中央電極1
    2の上記出口端部から選択された距離だけ離れて位置し、かつ、その上に衝突す
    るプラズマを当該中央電極の方へ戻るように反射させるように形状づけられた高
    温で非導電性の材料のシールドであり、同シールドが上記放射線の通過を許容す
    るように位置する開口98を有することを特徴とする請求項33に記載の源。
  35. 【請求項35】 上記シールドを上記中央電極から離間させる上記選択され
    た距離が、当該中央電極の半径Rのほぼ2倍(2R)よりも大きくないことを特
    徴とする請求項34に記載の源。
  36. 【請求項36】 上記選択された距離がほぼRよりも小さくないことを特徴
    とする請求項35記載の源。
  37. 【請求項37】 上記シールド94Aがほぼ球状形状を有することを特徴と
    する請求項34に記載の源。
  38. 【請求項38】 上記シールド94Bがほぼ円錐形状を有することを特徴と
    する請求項34に記載の源。
  39. 【請求項39】 上記シールド94Cがほぼ放物線形状を有することを特徴
    とする請求項34に記載の源。
  40. 【請求項40】 上記開口98が上記シールド94の実質上中心に位置する
    実質上円形の開口であることを特徴とする請求項34に記載の源。
  41. 【請求項41】 上記開口98は、上記中央電極の軸線からほぼ±15゜の
    角度で当該中央電極12から出る放射線が当該開口を通過するように、寸法決め
    され、位置決めされることを特徴とする請求項40に記載の源。
  42. 【請求項42】 上記材料が高温セラミック、ガラス、石英及びサファイア
    のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項33に記載の源。
  43. 【請求項43】 上記材料がAlであることを特徴とする請求項42
    に記載の源。
  44. 【請求項44】 上記プラズマ始動器82を駆動するように選択的に接続さ
    れるソリッドステートシミュレートRF源130を含むことを特徴とする請求項
    33に記載の源。
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