JP2003514052A - 高内相エマルジョンから得られるフォーム物質 - Google Patents

高内相エマルジョンから得られるフォーム物質

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トーマス、アレン、デスマレイズ
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Abstract

(57)【要約】 耐久性HIPEフォーム物質から作製された物品が記載されている。HIPEフォームは少くとも75の靭性指数を有しており、その靭性指数は耐久性に関連した性質(例えば、密度、tan〔δ〕高さ、ガラス転移温度および磨耗抵抗)をその単一の複合記述語に統合している。例示物品には、ふきとり用品、玩具、スタンプ、芸術媒体、標的、食品調製物品、植物ケア物品および医療用ラップがある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
この出願は、高内相エマルジョン製のある連続気泡フォームから形成される物
品に関する。
【0002】
【発明の背景】
高内相エマルジョンまたはHIPEから作られる連続気泡フォームの開発は実
質的な関心事であった。以下HIPEフォームと称されるこれらのフォームは、
可能性のある様々な用途に言及されている。例えば、1986年8月19日付で
発行されたUS特許4,606,958(Haqら)は、家庭内のこぼれものをふ
きとるための、スルホン化スチレン系HIPEフォーム製のクロスまたはタオル
のような吸収用品について記載している。1985年8月20日付で発行された
US特許4,536,521(Haq)は、イオン交換樹脂として作用しうる類似
HIPEフォームについて記載している。1985年6月11日付で発行された
US特許4,522,953(Barbyら)は、液体を運ぶためのリザーバーとし
てHIPEフォームの使用を記載している。1991年6月4日付で発行された
US特許5,021,462(Elmesら)は、触媒担体および毒性液の封入シス
テムとして、フィルター本体で有用なHIPEフォームについて記載している。
1987年4月21日付で発行されたUS特許4,659,564(Coxら)は
、腋窩の汗を吸収するためのHIPEフォームの使用について記載している。1
989年1月10日付で発行されたUS特許4,797,310(Barbyら)は
、クリーニング組成物のような液体をデリバリーまたは吸収するために有用なH
IPEフォーム用品について記載している。言及された他の使用には、ハンドお
よびフェースクリーニング、クリーニング以外のスキントリートメント、ベビー
衛生、工業および家庭用品表面のクリーニング、つやだし、消毒または脱臭、空
気清浄、香料デリバリーおよび病院衛生がある。1990年10月30日付で発
行されたUS特許4,966,919(Williamsら)は、レーザー誘導核融合リ
アクターに必要な重水素/三重水素燃料を含有する上であるHIPEフォームの
使用について記載している。1973年10月2日付で発行されたUS特許3,
763,056(Will)は、構造物、家具、玩具、成形部品、ケーシング、パッ
ケージ物質、フィルター、外科および成形外科用品を含めた、様々な使用向けの
HIPEフォームについて開示している。1966年6月14日付で発行された
US特許3,256,219(Will)は、絶縁材、フロアリング、壁および天井
の被覆材および表面材、通気性人工レザー、蓄電池用のセパレーター、気体およ
び液体用の孔質フィルター、パッキング物質、玩具、内装用、成形外科用品およ
びコルク代用品向けに、HIPEが重合前に基材へ適用されるという使用を開示
している。1998年10月6日付で発行されたUS特許5,817,704(
Shiveleyら)は、環境用廃油吸着剤、包帯および手当て用品、ペイント・アプリ
ケーター、ダストモップヘッド、ウェットモップヘッド、流体ディスペンサー、
パッケージング、靴、臭気/湿気吸着剤、クッションおよびグローブを含めた、
多様なHIPEフォームについて使用を開示している。HIPEフォームはおむ
つおよび生理用品のような使い捨て吸収用品での有用性についても言及されてい
る。例示特許は、1997年7月22日付で発行されたUS特許5,650,2
22(DesMaraisら)および1998年12月15日付で発行されたUS特許5
,849,805(Dyer)である。後者は、特に包帯および外科用ドレープで有
用性を挙げている。
【0003】 HIPE誘導フォームは、空気濾過向けに開示されている。例えば、1997
年10月16日付で公開されたWO97/37745(Changら)は、孔質基材
をHIPEで含浸させてから重合して製造されたフィルター物質について開示し
ている。2つの文献、Walsh et al.,J.Aerosol Sci.,1996,27(Suppl.1),5629-
5630およびBhumgara Filtration & Separation,March 1995,245は、空気濾過で
HIPE誘導フォームの使用を開示している。HIPEフォームは絶縁材にも用
いられている。1997年5月27日付で発行されたUS特許5,633,29
1(Dyerら)、1998年6月23日付で発行された5,770,634(Dyer
ら)、1998年3月17日付で発行された5,728,743(Dyerら)およ
び1998年5月19日付で発行された5,753,359(Dyerら)は、絶縁
材に用いられるこのようなフォーム物質を記載している。上記の特許および文献
の引例は参考のために含まれる。
【0004】 一部の場合に有用性を制限しているHIPEフォームの一面は、これらフォー
ムの耐久性であった。一部の可能な用途において、磨耗抵抗、引裂抵抗、および
剪断または引張荷重下の靭性に関する耐久性は、当業界で記載されたHIPEフ
ォームに必要なレベルで得られていない。比較的高い磨耗抵抗を有するHIPE
フォームは、処方内で架橋モノマーのレベルに対して比較的高レベルのスチレン
のような強化モノマーを用いて開発された。このような処方は、1998年3月
13日付で出願された仮US特許出願60/077,955(P&Gケース70
55P)および1998年11月12日付でConradの名で出願された同時係属U
S特許出願09/118,613で更に詳細に記載されている。しかしながら、
当業界ではこのような強化HIPEフォームの完全な有用性を認められなかった
。そのため、このような物品へ高い有用性をもたらすために、改善された耐久性
を有するフォームベース物品について必要性がある。流体取扱性および機械的性
質のような最終性質でフレキシビリティーを向上させた物品について更に必要性
がある。二次元および三次元の双方で様々な形状を有した物品を提供する、更に
別の必要性もある。
【0005】
【発明の要旨】
本発明は、当業界で“HIPE”としてよく知られている、比較的高い比率の
水相対油相を有した、ある油中水型エマルジョンの重合により製造される、連続
気泡ポリマーフォームからなる物品に関する。ここで用いられている、このよう
なエマルジョンの重合から得られるポリマーフォーム物質は、以下で“HIPE
フォーム”と称されている。
【0006】 本発明の物品には、ふきとり用品、マット、シューインサート、一部の芸術媒
体、標的、医療用ラップなどのような実質的に二次元の構造を有するもの、およ
びある芸術手段および玩具、スポンジなどのような実質的に三次元の構造を有す
るものがある。他の例示物品には、着火物質、食品調製を助ける器具、および植
物ケア助材がある。
【0007】 本発明で用いられているHIPEフォームは、ノニオン性ポリマー低密度、連
続気泡、高表面積のフォーム構造からなる。これらのHIPEフォームは、これ
までに認められてきたものよりも広範囲の使用にそれらを適合させうる耐久性レ
ベルをもたらすように処方される。これらのHIPEフォームは: A)約100mg/cc未満の密度 B)約−40〜約50℃のガラス転移温度(Tg)および C)少くとも約75の靭性指数 を有している。
【0008】 本発明は、下記の有用な物品へのこれらHIPEフォームの形成について提供
する。このようなフォームは、水対油の比率が少くとも約10:1、好ましくは
少くとも約12:1、更に好ましくは少くとも約15:1である不連続水相およ
び連続油相からなるHIPEの重合により製造される。水相は、電解質および水
溶性開始剤を通常含有している。油相は、ラジカルにより重合しうる実質的非水
溶性モノマー、乳化剤および他の下記任意成分から通常なる。モノマーは、得ら
れるポリマーフォームで望まれる性質、例えば約−40〜約50℃のガラス転移
温度(Tg)、最終使用向けに十分な磨耗抵抗および/または靭性、および(約
100mg/cc以下の比較的低い密度により反映される)経済性を付与するように
選択される。
【0009】
【発明の具体的な説明】
I.物品タイプ 本発明の物品には、複雑な形状を有する、平坦および三次元双方の構造がある
。物品には、それらの機能を促進するために必要とされる補助剤で処理された、
あるHIPEフォームも更に含む。以下のセクションは、各物品のサブグループ
について更に詳細に記載している。
【0010】 A.ふきとり用品 この物品のサブグループは二次元の比較的薄い構造を通常有している。厚さは
通常約1〜約4mmである。具体的使用に応じて、他の寸法へも変更可能である
。更に、形状として、円形、楕円形、直線形または必要とされるいずれか他の形
状でもよい。これらふきとり物品の様々な使用として、使い捨て掃除ふきとり用
品(吸塵剤または家具つやだし剤で前処理しうる)、化粧品除去用ふきとり用品
、濡れた皮膚を乾かすためのハンドタオル、表面を乾かすためのタオル、にきび
のような症状の治療用スキンケアふきとり用品(その場合に、ふきとり用品は、
2‐プロパノール中ウィッチヘーゼルのような収斂剤、および場合により過酸化
ベンゾイルのような抗にきび治療剤で前処理してもよい)、クリーニングふきと
り用品(その場合に、ふきとり用品は、酢、界面活性剤、溶媒、キラント、ブリ
ーチ、増白剤、抗菌剤、軽度研磨剤、錆取り剤、曇止め剤などを場合により含有
したクリーニング溶液で前処理してもよい)、およびアプリケーターふきとり用
品(その場合に、ふきとり用品は、ワックス、つやだし剤、ペイント、ステイン
、可塑剤などのような補助剤で前処理してもよい)がある。
【0011】 本発明のクリーニングふきとり用品は、コンピューターモニターまたはテレビ
スクリーン、ウインドシールド(特に、航空機のウインドシールド)、カメラ、
望遠鏡または顕微鏡レンズ、および他のデリケートな光学機器のようなかき傷の
つきやすい表面をクリーニングする上で特に有用である。これらのふきとり用品
は、観賞用植物の葉のようなデリケートな表面をクリーニングする上でも有用で
ある。希釈酢水溶液に含浸されたこのようなふきとり用品は、ハードウッドフロ
アをクリーニングする上で特に有用である。
【0012】 ブリーチおよび粒状炭酸カルシウムのような軽度研磨剤で処理されたふきとり
用品は、シンク、シャワー、タブ、冷蔵庫および他の家庭表面から石鹸スカムを
ふきとる上で特に有用である。ふきとり用品は金属つやだし成分で前処理して、
真鍮、銅、銀および他の金属表面を傷つけずに磨くために用いてもよい。一方、
サイド別のふきとり用品(例えば、1つの側が柔らかく、他がごしごしこする上
で堅い)も異種HIPEフォームから製造しうる。このような異種HIPEフォ
ームは、参考のためここに組み込まれる、1998年10月6日付で発行された
US特許5,817,704(Shiveleyら)で一般的に記載されている。
【0013】 クリーニングふきとり用品のもう1つの態様には、医療用途、例えば、血液、
粘液、尿、排出物、汗などを含めた体液のとび散りおよびこぼれ落ちをきれにす
る上で有用な物品がある。ふきとり用品は衛生目的で手術に用いてもよく、無菌
環境を作り出すために適切な抗菌剤で前処理してよい。類似したふきとり用品は
失禁者の皮膚を清潔にする上で用いてもよい(その場合に、ふきとり用品は、刺
激せずに皮膚から尿および糞便の除去を促すために、マイルドなクリーニング剤
で前処理してもよい)。一般的に、ふきとり用品は手でもてるようにしたり、ま
たはスティックのような別の物品へ取り付けて、モップを形成してもよい。
【0014】 アプリケーターふきとり用品は、ワックスのような表面処理剤を車の仕上げに
塗布する上で特に有用である。他の適用には、車のプラスチックまたはゴム表面
へ輝き成分および可塑剤、家具へペイントおよびステイン、レザー靴および物品
へつやだし剤などがある。アプリケーターふきとり用品は皮膚への様々な成分の
塗布向けに用いてもよく、その際に日焼け止め剤、おむつかぶれ防止用の酸化亜
鉛ベースローション、他のおむつかぶれローション、皮膚軟化剤、皮膚保湿剤、
ビタミンおよび酸化防止剤を含めた皮膚防護剤、N,N‐ジエチル‐m‐トルア
ミドを含めた防虫剤、ペルメトリン、ピレトリン、クロルピリフォス、カルバリ
ル、メトプレンなどのような農薬を含めた成分から手が保護される。
【0015】 これらのふきとり用品は薄くスライスされたHIPEフォームのセクションの
みでも、またはフォームは必要に応じて別なポリマーフィルムまたは不織物でラ
ミネートしてもよい。一態様において、HIPEフォームは研磨不織物質の層で
ラミネートして、シャワーおよびタブのようなきれいにしずらい表面をきれいに
して磨くための2サイド物品にしてもよい。
【0016】 B.芸術媒体 これらの物品はふきとり用品と形状が似た構造からなるが、通常やや可撓性が
少ない。この可撓性減少は、やや高いTgを示す処方物を用いて得られる。適切
なTgは約20〜約50℃である。こうして用いられるHIPEフォームは、水
ベースインキで使用のため親水性となるように処理しても、油ベースまたはアク
リル系ペイントまたはインキで使用のため未処理でもよい。HIPEフォームは
、様々なタイプのインキマーカーを用いるコマーシャルおよびグラフィック芸術
性によく適することが、特にわかった。これらの用途において、ライン鮮明度は
重要である。本発明の芸術向け物品によりもたらされるライン鮮明度は、インキ
向けとしてHIPEフォームの能力が大きく、乾燥前に拡散または吸上というイ
ンキの傾向を減少させうることから、紙による場合よりも優れていることがわか
った。このような芸術媒体の例には、商業芸術を含めた芸術を表現するために用
いられる紙、ポスター、キャンバスおよび他のシート素材の代わりに、適切なH
IPEフォームの使用がある。HIPEフォームは様々な三次元形状(以下)で
製造しうるため、成形または切断/彫刻してから、所望どおりにペイントまたは
着色することで、彫像も製造しうる。彫刻を施すためのHIPEフォームは、高
いTg、例えば少くとも約40℃を有したタイプから通常選択される。
【0017】 C.標的 HIPEフォームのシートは、小火器、弓、ペイントガン、ペレットガンおよ
び他の発射器具向けの練習用に優れた標的を形成することがわかった。普通の紙
標的を発射体が貫通すると、紙片に穴を残すが、標的の裏側を曲げてしまう。特
に2以上の穴が近くに生じると、これは穴の正確な位置を不明瞭にすることがあ
る。HIPEフォームを同様に貫通すると、(フォームは裏側が完全に吹き飛ば
されるため)HIPEフォームが残ることなく、非常にきれいな貫通穴をもたら
す。これらの穴は、はるかに正確にすぐ近くの穴から識別しうる。この目的に用
いられるこのようなHIPEフォームの最良Tgは、標的物質の薄いシートでも
望ましい堅さをもたらし、最もきれいな貫通マーキングをもたらす上で、約20
〜約50℃であることがわかった。これらのHIPEフォーム標的は、例えば、
標的の中心円または動物のような別の標的タイプの形状のようにプリントするこ
とにより、適切に成形および/またはペイントまたは着色してよい。大きな標的
も、所望どおりに同様にペイントして、標的動物または物体の形状および大きさ
に形成してよい。
【0018】 D.玩具 HIPEフォームは、典型的には全年齢の子供向けの様々な玩具および娯楽/
教育用品で、機能性物品として役立つ。 例示の玩具は、以下のサブグループで記載されている:
【0019】 スタンプ:HIPEフォームは、インキが塗布される、例えば動物のような、
具体的な形状に切断してよい。HIPEフォームはインキを吸収して、(例えば
ダイスを投げて、ゲームボード上で誰かの推移をたどるために)紙またはゲーム
ボードに動物の形状を模写する上で有効なスタンプとして役立つ。一例のスタン
プには、スタンプされる物品のレリーフ形状にHIPEフォームの一面を彫刻ま
たは成形した、小さな取っ手を有するシリンダーがある。インキをつけて紙にス
タンプしたとき、これは紙または他の基材へイメージとしてスランプ形状を移す
【0020】 ブロック:HIPEフォームは、参考のためここに組み込まれる、1999年
6月29日付で発行されたUS特許5,916,006(Ganson)で記載された
システムと類似した、組立て式積み木として役立つ、複雑なブロックに切断して
よい。HIPEフォームブロックは容易に圧縮してその状態で保管でき、その一
方で保管容器から取り出された後で元の状態にすぐ復元しうる。元の形状への復
元は、これらの熱硬化性HIPEフォームにより付与される特別な利点である。
これは、ブロックに必要とされる保管エリアを最少に抑える。ブロックはスティ
ックを用いて連結してもよい。
【0021】 水遊び器具:HIPEフォームは、例えばHIPEフォームのスラブ上で子供
の飛び上がりおよび飛び降りにより、圧縮されたときに水を放出する、水の貯蔵
器として利用しうる。スラブは、例えば噴水と似るように、水が加圧下で放出さ
れる穴を有したポリマーシートで被覆してもよい。HIPEフォームは、スプリ
ンクラーで常時濡らす必要のないウォータースライドとして同様に利用しうる。
HIPEフォームは、水または着色水で満たしてもよい、発射器具として役立つ
ように、球状に形成してもよい。これらの球体は、他の参加者がいるゲームの一
部で、投げてもまたはその他で利用してもよい。その球体の柔軟性は参加者にぶ
つかったときのけがを防ぐことができ、その一方で吸収能のおかげでボールに水
を入れたままにしておける。
【0022】 学習器具:HIPEフォームは吸上げストリップに成形して、これらフォーム
の吸上げ性を示すために着色水に浸してもよい。各ストリップを着色水溶液に浸
して、これら吸上げストリップのうちいくつかを例えばアーク状に一緒に置いて
もよい。こうすると、吸上げフォームは、毛管現象の原理を示しながら、虹に似
た多色アークを形成する。ストリップの気泡サイズが変わると、吸上げ速度およ
び水溶液が吸上げられる高さも変わる。HIPEフォームは異なるTgを示す球
体に成形して、例えば応力緩衝物として用いてもよい。様々な他の形状へは、例
えばオーブンまたはヘアドライヤーで加熱したときに思いどおりになり、次いで
HIPEフォームが冷却されたときに変形した形状に“かたまる”、高Tg物質
を用いて、例えば成形することにより、形成してもよい。
【0023】 E.着火 ほとんどのHIPEフォームの可燃性は、火をつける上で有用なことがある。
一態様において、着火用流体に含浸されたHIPEフォームの平坦な円形ピース
は木炭ブリケットの下で用いられる。HIPEフォームに着火すると、これはし
ばらくして燃え尽きる着火用流体向けの芯として働き、ブリケットを加熱して、
燃焼を始めさせる。流体をブリケットへ浸すことは不要であり、そのため汚染物
質として大気への炭化水素の蒸発は減る。同プロセスはストーブ、暖炉、キャン
プの輪などで木を燃やし始めるために用いうる。HIPEフォームは、完全に燃
え尽きて、残留物を残さないポリマーから典型的に構成されている。上記例の着
火用流体は、例えば熱で燃える液体として、パラフィンのような可燃性物質に代
えてもよい。これは、何の変更もなく用いうる物品である。
【0024】 F.食品調製および調理物品 食品調製および調理用に考案された物品も、上記のふきとり用品のように、通
常二次元で比較的薄い。このような物品の有用性は、適切に処理されたときに、
水性または油性双方の流体を吸収するか、または水性液体ではなく油性液体を吸
収しうる、HIPEフォームの能力から派生している。例えば、肉を電子レンジ
で調理するためのトレーは、肉とサポートトレー(通常、硬質プラスチック)と
の間にHIPEフォームの層を形成することで考案しうる。調理または再加熱に
際して生じる脂肪分は、HIPEフォームにより吸収される。これは、ベーコン
のような脂っこい肉を調理する上で特に有用である。これは、調理される食品が
脂肪分のような液体をかなり出すときに、焼くおよびローストする上でも用いう
る。HIPEフォームストリップは、場合によりスパイスを含有した水で部分的
または完全に浸して、ブロッコリーのような野菜の調理の場合のように、調理さ
れる物の下に水のリザーバーとして置き、スチームを発生させてもよい。
【0025】 食品の調製に際して、脂の多い、湿ったまたは他の食品材料、例えば、チキン
のような生肉、レタス(洗浄後)、ポテト(例えば、皮むきに際して)および防
護カバーが有益な他の物を調製者が扱うときに、HIPEフォームのシートはカ
ウンタートップで防護カバーとして役立つ。使用後、HIPEフォームのカバー
は、存在しうる微生物を含めて、不要な食品くずと一緒に捨てられる。HIPE
フォームは、スーパーマーケットで販売されている品物向けの肉トレーで、吸収
材として用いてもよい。HIPEフォームは、環境から保護する、腐敗を遅らせ
る、凍傷(freezer burn)を防ぐ、腐敗を防ぐ上で、食品貯蔵に際して製品のラ
ップに用いてもよい。
【0026】 G.植物ケア 本発明のHIPEフォームは、植物へ水および肥料を供給するための器具に用
いてもよい。この例として、水および場合により肥料で満たされたHIPEフォ
ームを含有する吊り下げ容器があり、これはその溶液をゆっくりしたたらせて、
過剰給水を防ぎ、より自然な給水プロセスを確保する。類似器具も、標的エリア
へ直接的に溶液の計測量を搾り出すことにより、地面または他の物体へ加圧下で
除草剤または殺虫剤溶液をデリバリーするように作製してよい。一態様において
、開口部に狭い中空チューブを有して、水および補助剤を含有したボトルは、植
物近くの土壌へ逆さまにして差し込まれる。植物への給水速度は、すべての液体
が一度に出ないように、ボトルのヘッド内でHIPEフォームインサートのタイ
プおよび厚さによりコントロールされる。
【0027】 H.医療用ラップ 本発明のHIPEフォームは、治療向けにこのような適用を要する体の部位へ
、温もしくは冷水または他の液体をデリバリーおよび保持するために用いてもよ
い。例えば、10cm厚、20cm幅および50cm長に切断された1枚のHI
PEフォームが、温水(または氷水)に浸されて、加温療法を要する部位へバッ
プとして適用される。こうして用いられるHIPEフォームは、サリチレート類
、ジメチルスルホキシド、カプサイシンのような局所麻酔剤;抗菌剤;サリチル
酸メチルのような加温助剤;メントール、ペンタンまたは塩化エチルのような冷
却助剤;フレグランス;炭酸飽和;石膏塩(硫酸マグネシウム)のようなミネラ
ルなどを含めて、他の成分を含有してもよい。こうして用いられるHIPEフォ
ームは通常親水性であり、しずく量を減らせるように小気泡であって、しかも体
温で思いどおりになるように約−40〜約20℃の比較的低いTgを通常有する
。氷水で使用向けのHIPEフォームは、最善には約−40〜約0℃の低いTg
を有して、低温での順応性を留めている。これらの器具は、このような用途で現
在用いられている水または氷のバッグよりも、体の不規則な形状に良く合う。
【0028】 II.HIPEフォーム 本発明のHIPEフォームは、クリーニング、ふきとり向け物品の形成、表面
への物質の適用、芸術媒体、玩具の作製、標的としての使用、着火、調理および
食品調製、植物ケアおよび医療用ラップというように、広く有用である。これら
のHIPEフォームは、平坦なピースまたはシート、用途に合わせて大きさを変
えた円筒形、立方体および規則的または特注の形状を含めて、様々な形状で提供
される。
【0029】 本発明のHIPEフォームは、堅さ、強度、耐久性、研磨表面または防護不浸
透性バリヤを付与するために、ラミネートしても、または他のサポート手段へ結
合してもよい。HIPEフォームは、必要に応じて、成形されたHIPEから形
成または製作してもよい。物品は、上部が比較的大きな気泡を有し、下部が比較
的小さな気泡を有する、組立式HIPE誘導フォームピースのセグメントから構
成してもよい。このようなマルチセグメント物品は、前記のUS特許5,817
,704で記載されているような異種フォームから構成してもよい。HIPEフ
ォームは、非限定例として、ポリウレタンフォームセクションまたは発泡もしく
は押出しポリスチレンフォームのような、別のフォームタイプへ接着させてもよ
い。
【0030】 A.気泡サイズおよび微細構造 フォーム気泡、特に比較的モノマーフリーの水相小滴を囲むモノマー含有油相
を重合させて形成される気泡は、しばしば形状が実質的に球状になる。このよう
な球状気泡の大きさまたは“直径”が、一般的にフォームを特徴づけるために常
用されるパラメーターである。ポリマーフォームの所定サンプルにおける気泡は
必ずしもすべて同サイズではないため、平均気泡サイズ、即ち平均気泡径でよく
特定される。
【0031】 いくつかの技術が、フォームの平均気泡サイズを求めるために利用しうる。し
かしながら、フォームの気泡サイズを求める上で最も有用な技術では、フォーム
サンプルの走査型電子顕微鏡写真に基づき簡単な測定を行う。例えば、図面は発
泡状態で本発明による典型的HIPEフォーム構造(例1のフォーム1j)を示
している。個々のドット対間の間隔が500μmの寸法を表わす、一連の小さな
ドットを顕微鏡写真に付け加えた。このようなスケールは画像分析操作で平均気
泡サイズを求めるために用いうる。
【0032】 ここで示された気泡サイズ測定は、例えば図示されているように、発泡状態で
フォームの数平均気泡サイズに基づいている。気泡サイズは、排出せずに流体を
留めうる能力、流体の獲得速度、乾燥後に空隙のままでいる能力および表面の滑
らかさを含めた、いくつか関心のある性質に影響を及ぼしうる。ここで記載され
ている物品の大半は、約30〜約80μmの平均気泡サイズが最良であるが、但
し例外として記載されたものは除く。上記のように、一部の場合には、フォーム
の特別な単一ピースは、異なる気泡サイズ平均を有する部分と一緒に、主として
ある気泡サイズ平均を有する部分からなる。血液吸収が望まれる場合には、気泡
を連結する穴が、直径約8μmの赤血球を通過させうるほどのサイズとなるよう
に、気泡サイズは平均で約40μmを超える必要がある。
【0033】 本発明に従い用いられるポリマーフォームは、高度に連続気泡性である。これ
は、フォームの個別の気泡が隣接気泡と完全に非閉塞的に連絡していることを意
味する。このような実質的に連続気泡性のフォーム構造における気泡は、フォー
ム構造内である気泡を他と連結している気泡間開口部または“ウィンドー”を有
している。
【0034】 これらの実質的に連続気泡性のフォーム構造は、個別の気泡が複数の相互に連
結された三次元分岐ウェブで特徴づけられる、網状の特性を通常有している。こ
れらの分岐ウェブを構成するポリマー物質のストランドは“ストラット”と称さ
れる。典型的なストラットタイプ構造を有する連続気泡フォームは、図1および
2の顕微鏡写真で例示されている。ここで用いられているフォーム物質は、フォ
ーム構造においてサイズが少くとも1μmである気泡の少くとも80%が少くと
も1つの隣接気泡と連結されているならば、“連続気泡”である。
【0035】 B.親水性 本発明のHIPEフォームを形成するコポリマーは、本来疎水性である。即ち
、形成されるコポリマーは、表面張力低下剤を含有したもの以外は、水または他
の水性流体と大きな接触角を維持する。実際には、HIPEフォームは残留塩お
よび乳化剤を含有して、有利であるかまたは意図した用途に左右されない程度の
親水性を付与することがある。親水性が望ましくないならば、乳化剤は周囲条件
下で表面をあまり親水性にしないように選択しうる。例として、ソルビタンステ
アレートおよびその市販混合物のような高融点乳化剤がある。しかも、残留塩の
除去は疎水性を高める傾向がある。最後に、残留乳化剤は、非常に疎水性の表面
を作り出すために、抽出条件下で有機溶媒(例えば、Soxhlet)との処理により
除去しうる。逆に、親水性が望まれる場合は、1994年10月4日付で発行さ
れたUS特許5,352,711(DesMarais)、1994年3月8日付で発行
されたUS特許5,292,777(DesMaraisら)または1998年12月1
5日付で発行されたUS特許5,849,805(Dyer)で記載されたいずれの
処理も用いうる。通常、これらは、湿潤剤を残留させることで、水性流体の接触
角を減少させ、それに伴い親水性をもたらすような、HIPEフォームの処理か
らなる。湿潤剤は、人の安全性、コスト、滞留性などに関して用途に特有の要件
を満たすように選択される。
【0036】 C.耐久性 耐久性は、必要な程度まで使用下で完全性を維持しうる、本発明のHIPEフ
ォームの能力を表わす。耐久性要件は意図した使用に応じて変わる。使用下で劣
化に抵抗するHIPEフォームの能力に影響を与えうる性質の中には、磨耗抵抗
(ねじり応力または法線応力を含めた表面応力へ付されたときに、引裂、磨耗、
毛羽立ちまたは他の形の破壊に抵抗しうる能力);引張靭性(応力‐歪実験で作
製された曲線下の面積として伝統的に特徴づけられている、早期破壊なしに引張
力を吸収しうる能力);引張強度(破壊で到達する最大応力);引裂抵抗;破断
時の引張歪;および圧縮抵抗がある。
【0037】 単一の破壊方式がすべての用途に共通しているわけではない。同様に、単一の
基準がすべての用途に共通しているわけではない。この複雑さを解決すると同時
に、耐久性の簡単で明確な定義も行うために、靭性に関連した重要なファクター
間の関係を表わす靭性指数が規定しうる(以下の記載参照)。ここで記載されて
いるように、0の“靭性指数”はわずかな力でも容易に壊れるHIPEフォーム
を表わす。本発明の目的に適したHIPEフォームは、約75以上の靭性指数を
有している。好ましくは、靭性指数は約75〜約200、更に好ましくは約10
0〜175である。
【0038】 磨耗抵抗:以下“AR”と称される磨耗抵抗を評価するために規定された最良
の方法は、ブラインド比較法を用いた、少くとも4人の主観的評価によるもので
あった。各々が1〜5のグレードを割り当てるが、その場合に5は最大の磨耗抵
抗を表わし、1は非常に小さな表面剪断で壊れる物質に与えられるグレードを表
わす。個々の評点は適切なコントロールと比較して平均化され、その結果が報告
される。このやや主観的な評定システムはすべての点で満足しうるものではない
が、HIPEフォームに適用しうる類似試験を行う上で文献に記載されたいくつ
かの測定法よりも有用であることがわかった。
【0039】 tan〔δ〕形状ファクター:一般的に、本発明のHIPEフォームの動的機
械的分析(DMA)により求められるtan〔δ〕曲線は比較的狭いことが望ま
れる。tan〔δ〕形状ファクターは例えば中間の高さで幅に応じて規定される
が、実際にはtan〔δ〕曲線の最大高さを単に記録した方が有用かつ正確であ
るとわかり、典型的には値は約0.2〜約0.7であって、値が高いほど狭い曲
線を表わし、HIPEフォームは靭性が大きくなる傾向を有する。狭いtan〔
δ〕形状ファクターは、使用温度で高レベルの損失弾性率(E″)を招くことな
く、HIPEフォームのTgを使用温度(Tu)に比較的近く、但しそれより低
くする。換言すると、貯蔵弾性率(E′)曲線は使用温度で実質的にゴム状プラ
トーに達する。これは非常に低いTgにすることでも行えるが、得られるHIP
Eフォームは他の点で通常弱すぎる。通常、比較的狭いtan〔δ〕曲線を得る
ために、HIPEフォームは比較的低レベルの架橋モノマーを含有して、比較的
ランダムに共重合するコモノマーも有するように、例えば、一貫性がなくなりす
ぎて、あるコモノマーの長いブロックが生成しやすくなる、ということがない反
応比を有するように、処方しなければならない。コポリマーランダム性の反応比
の影響の記載は、Odian,G.”Principles of Polymerization”,Wiley & Sons,Ne
w York,Third Ed.,1991,pp.461-465でみられる。
【0040】 ガラス転移温度(Tg):HIPEフォームのTgは、1998年10月6日
付で発行されたUS特許5,817,704(Shiveleyら)で記載された方法を
用いた、x軸でtan〔δ〕曲線のピークにおける温度である。Tgは製品使用
温度Tuに関連していることから、特に重要である。通常、壊れずに引張力下で
広がるHIPEフォームを作るためには、TgはTuより少くとも約12℃低く
なければならない。tan〔δ〕曲線が広い場合(上記参照)、この温度差は更
に大きくなければならない。Tgは(DMA実験の場合には、サンプルの周期的
低歪変形を含む)測定の速度に依存するため、Tgは使用に際して最もうけやす
い変形速度の場合に近い速度で測定されるべきである。標準1.0ラジアン/秒
で測定すると比較的高いTgを有するHIPEフォームは、使用に際してうける
変形が遅い速度である使用に完全に適するかもしれない。より現実的な速度にお
けるTgの測定では、使用温度(Tu)より少くとも約10℃低い“現実的”T
gを呈する。Tuよりかなり低いTgを有することは、通常有利ではない。非常
に低いTg、例えば約−40℃以下のHIPEフォームを提供するために行われ
るステップでは、ほとんどの使用で可撓性だがなお弱すぎるHIPEフォームを
例外なく生産するコモノマーを選択することになる。
【0041】 密度:フォーム密度は、いかなるHIPEフォームの耐久性でも重要な役割を
果たす。例が高密度になるほど、HIPEフォームは関与の密度範囲内で耐久性
になる。ほとんどの用途で、密度が増すほど、HIPEフォームは使用コストが
高くなる。そのため、通常、経済性を考慮して、できるだけ低い密度で取扱うこ
とが望ましい。ドライフォーム密度を測定するための方法は、1995年2月7
日付で発行されたUS特許5,387,207(Dyerら)で開示されている。
【0042】 フォーメーション特性:通常、これはHIPEフォームの顕微鏡写真の検査で
評価される質的ファクターである。
【0043】 靭性指数:これらの本質的に異なるファクターについて記載してきたが、複合
値が本発明の耐久性フォームを記載する上で有用であることは明らかである。本
発明の目的にとり、以下“TI”と称される靭性指数は下記式を用いて規定され
る: TI=a密度+btan〔δ〕高さ+c(Tu−Tg−12)+dAR
上記式中密度はmg/ccの単位で表わされ、(Tu−Tg)は℃の単位であり、t
an〔δ〕高さおよびARは単位なしである。通常有用でない値よりも大きな値
として、差(Tu−Tg)は15℃を超えないように注意する。係数a、b、c
およびdとして、実験に基づき下記の値が割り当てられる: a=1;b=100;c=−5;d=10
【0044】 本発明のHIPEフォームおよび本発明以外のHIPEフォームの2例が、以
下に挙げられている(これらフォームの製法の詳細は例セクションで列挙されて
いる)。第一のHIPEフォーム、例1のフォーム1bは、4重量%の油相ジグ
リセロールモノオレエート(DGMO)乳化剤を用いて、13:1のW:O比で
、スチレン26.3%、純度42%のジビニルベンゼン16.2%および2‐エ
チルヘキシルアクリレート(EHA)57.5%からなる油相から製造されてい
る。第二のHIPEフォーム、フォーム2は、スチレンが重量ベースでメタクリ
ル酸メチルに置き換わったことを除き、同様に製造されている。第三のHIPE
フォーム、フォーム3は、用いられたモノマーが42%DVB42および58%
EHAからなり、W:O比が35:1であることを除き、同様に製造されている
。フォーム3は、本発明に属さないHIPEフォームを例示するために、比較目
的で供されている。以下は、これらフォームで測定された様々な指標、および各
々について得られたTI値を示している。 表1のフォーム1b フォーム2 フォーム3 密度(mg/cc) 71 72 28
tan〔δ〕高さ 0.61 0.44 0.26
Tg−Tu−12° 2° 1° 8° AR 4 3.5 1TI 162 146 24 この例において、Tuは22℃の“室温”として規定される。 フォーム1および2のTI値は、TIが本発明のHIPEフォームで少くとも
約75以上でなければならないという基準を満たしている。フォーム3は少くと
も約75の基準値より低い。
【0045】 D.表面処理 本発明のHIPEフォームは、ポリマーの表面を改質するいずれか数種の剤で
、製造後に処理してもよい。このような剤には、前記セクションCで記載されて
いるような親水性を付与するために加えられる界面活性剤がある。他の剤も、色
または色合い、抗菌活性、粉末などを付与するために加えてよい。加えて、粒体
の付着性を改善するための処理も、本発明の物品に適用してよい。これにより、
物質は汚れおよびほこりのような物質を引きつけて留めることができる。このよ
うな処理の例は、1998年5月20日付でFereshtehkhouらの名で出願された
US特許出願09/082,396で示されている。HIPEフォームは、電子
ビーム、ガンマ線、血漿などを含めた、フォームの表面を改質するための様々な
高エネルギー処理のうちいずれで処理してもよい。このような処理はフォームの
表面を化学的に改質して、染料などのような補助剤での別な処理にそれを適合さ
せ、こうして共有または静電気結合により染料を固着させる。
【0046】 III.HIPEフォームの製造 A.概説 本発明で有用なポリマーフォームは、HIPEの重合により製造される。HI
PEを形成するために用いられる水および油相の相対量は、得られるHIPEフ
ォームの密度をコントロールするために用いられる。HIPEフォームを製造す
るために用いられるエマルジョンは、通常約10:1〜約100:1、更に好ま
しくは約13:1〜約50:1、最も好ましくは約15:1〜約20:1の範囲
内で、水相対油相の容量対重量比を有する。これらの比率は、製造されるHIP
Eフォームの最終密度を左右する。
【0047】 これらのフォームを得るためのプロセスは: (A)低剪断混合を用いて以下から油中水型エマルジョンを形成する: (1)以下を含んでなる油相: (a)約−40〜約50℃のTg値を有するコポリマーを形成しうるモノマ
ー処方物約80〜約98重量%: 上記モノマー処方物は以下を含んでなる: (i)約35℃以下のTgを有するホモポリマーを形成しうる、実質的に
非水溶性の一官能性モノマー約30〜約80重量% (ii)スチレンで得られるものにほぼ相当する靭性を付与しうる、実質的
に非水溶性の一官能性コモノマー(以下“靭性モノマー”と称される)約10〜
約70重量% (iii)靭性モノマー対架橋モノマーの比率が少くとも約3:1である、
実質的に非水溶性の多官能性モノマー約2〜約40重量% (b)油相に可溶性であり、安定な油中水型エマルジョンを形成するために
適した、乳化剤成分約2〜約20重量% (2)水溶性電解質約0.1〜約20重量%を含んでなる水相 (3)約12:1〜約100:1範囲の水相対油相の容量対重量比;および (B)油中水型エマルジョンの油相でモノマー成分を重合させて、ポリマーフォ
ーム物質を形成させる ステップからなる。
【0048】 次いでポリマーフォーム物質は何度も洗浄および脱水されて、所望どおりに成
形しうる乾燥疎水性フォームを供する。このような形成物は、薄い連続セクショ
ン、立方体または他の直線形状に切断してもよい。一方、HIPEフォームは硬
化させる容器の形状をとってもよく、そのためシリンダーなどを含めた複雑な形
状も硬化容器形状の適切な選択により形成されうる。
【0049】 1.油相成分 HIPEの連続油相は、重合して固形フォーム構造を形成するモノマーを含ん
でなる。このモノマー成分は、約−40〜約50℃、好ましくは約0〜約50℃
のTgを有するコポリマーを形成しうるように処方される。動的機械的分析(D
MA)によりTgを求めるための方法は、参考のためここに組み込まれる199
8年10月6日付で発行されたUS特許5,817,704(Shiveleyら)で記
載されている。このモノマー成分は(a)アタクチック非晶質ポリマーが約25
℃以下のTgを有する、少くとも1種の一官能性モノマー(Brandup,J.,Immergu
t,E.H.”Polymer Handbook”,2nd Ed.,Wiley-Interscience,New York,NY,1975,I
II-139参照);(b)フォームの靭性または引裂抵抗を改善する少くとも1種の
一官能性コモノマー;および(c)多官能性架橋剤を含有している。一官能性モ
ノマーおよびコモノマーおよび多官能性架橋剤の具体的なタイプおよび量の選択
は、このような物質を本発明で使用に適合させうる、構造および機械的性質の望
ましい組合せを有した吸収HIPEフォームの実現上重要である。
【0050】 モノマー成分は、得られるポリマーフォーム構造へゴム様性質を付与しやすい
、1種以上のモノマーからなる。このようなモノマーは、約25℃以下のTgを
有する高分子量(10,000以上)アタクチック非晶質ポリマーを形成しうる
。このタイプのモノマーには、例えば、C‐C14アルキルアクリレート、例
えばブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2‐
エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレート、ドデ
シル(ラウリル)アクリレート、イソデシルアクリレート、テトラデシルアクリ
レート;アリールおよびアルカリールアクリレート、例えばベンジルアクリレー
トおよびノニルフェニルアクリレート;C‐C16アルキルメタクリレート、
例えばヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ノニルメタクリレー
ト、デシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ドデシル(ラウリル)
メタクリレートおよびテトラデシルメタクリレート;アクリルアミド、例えばN
‐オクタデシルアクリルアミド;C‐C12アルキルスチレン、例えばp‐n
‐オクチルスチレン、およびこのようなモノマーの組合せがある。これらのモノ
マーの中では、イソデシルアクリレート、ドデシルアクリレートおよび2‐エチ
ルヘキシルアクリレートが最も好ましい。一官能性モノマーは、モノマー成分の
通常10〜約70重量%、更に好ましくは約20〜約50%である。
【0051】 HIPEの油相で利用されるモノマー成分は、スチレンで得られるものにほぼ
相当する靭性を、得られるポリマーフォーム構造へ付与しうる、1種以上の一官
能性コモノマーも含んでなる。靭性の大きなフォームほど、実質的に壊れずに変
形しうる能力を示す。これらの一官能性コモノマータイプには、スチレンベース
コモノマー(例えば、スチレンおよびエチルスチレン)または他のモノマータイ
プ、例えば関連ホモポリマーが靭性の例としてよく知られているメチルメタクリ
レートがある。得られるHIPEフォームへ高レベルの靭性を付与するモノマー
の別な例は、イソプレンおよび関連ジエン類、例えばピペリレンおよびジメチル
ブタジエンである。このタイプの好ましい一官能性コモノマーはスチレンベース
モノマーであり、スチレンおよびエチルスチレンがこの種類で最も好ましいモノ
マーである。一官能性“強化”コモノマーは、モノマー成分の通常約10〜約7
0重量%、好ましくは約20〜約50%、最も好ましくは約30〜約50%であ
る。
【0052】 ある場合には、“強化”コモノマーは得られるポリマーへ望ましいゴム様性質
も付与しうる。C‐C12アルキルスチレン、特にp‐n‐オクチルスチレン
、イソプレンおよび関連ジエン類が、このような成分の例である。このような成
分の場合、モノマー成分中に含有させうる量は、典型的モノマーおよびコモノマ
ーの合計に相当する。これらのタイプの中では、イソプレンが最も好ましいタイ
プである。その使用には、慣用的な硬化条件と比較してこのモノマーの比較的高
い揮発性のせいで、加圧硬化条件の適用を要することがある。一方、硬化は、1
993年10月12日付で発行されたUS特許5,252,619(Brownscomb
eら)で記載されているように、多段階で行ってもよい。
【0053】 モノマー成分は多官能性架橋剤も含有する。一官能性モノマーおよびコモノマ
ーの場合のように、架橋剤の具体的なタイプおよび量の選択は、構造および機械
的性質の望ましい組合せを有した好ましいポリマーフォームの最終的実現上重要
である。
【0054】 多官能性架橋剤は、2以上の活性ビニル基を有する様々なモノマー、例えばジ
ビニルベンゼン類およびそのアナログから選択しうる。ここで有用なジビニルベ
ンゼン類のアナログには、トリビニルベンゼン類、ジビニルトリエン類、ジビニ
ルキシレン類、ジビニルナフタレン類、ジビニルアルキルベンゼン類、ジビニル
フェナントレン類、ジビニルビフェニル類、ジビニルジフェニルメタン類、ジビ
ニルベンジル類、ジビニルフェニルエーテル類、ジビニルジフェニルスルフィド
類、ジビニルフラン類、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンおよびそれらの
混合物があるが、それらに限定されない。ジビニルベンゼンは、典型的には、約
55:45の割合で、エチルスチレンとの混合物として利用しうる。これらの割
合は、あるまたは他の成分を油相で増量するように変更しうる。通常、エチルス
チレン成分をその混合物で増量し、同時にモノマーブレンド中でスチレンの量を
減少させることが有利である。ジビニルベンゼン対エチルスチレンの好ましい比
率は、約30:70〜55:45、最も好ましくは約35:65〜約45:55
である。高レベルのエチルスチレンの含有は、スチレンの場合に得られる程度ま
で、得られるコポリマーのTgを上げることなく、必要な靭性を付与する。この
第一の架橋剤は、モノマー成分(100%ベース)の約2〜約50重量%、更に
好ましくは約10〜約35%、最も好ましくは約15〜約25%の量で、HIP
Eの油相へ通常含有させうる。他のタイプの架橋剤には、ジオール類のジアクリ
レートおよびそのアナログからなる群より選択される多官能アクリレートがある
。このような架橋剤には、メタクリレート類、アクリルアミド類、メタクリルア
ミド類およびそれらの混合物がある。これらには、ジ、トリおよびテトラ‐アク
リレート類、ジ、トリおよびテトラ‐メタクリレート類、ジ、トリおよびテトラ
‐アクリルアミド類、ジ、トリおよびテトラ‐メタクリルアミド類、およびこれ
ら架橋剤の混合物がある。適切なアクリレートおよびメタクリレート架橋剤はジ
オール類、トリオール類およびテトラオール類から誘導でき、それらには1,1
0‐デカンジオール、1,8‐オクタンジオール、1,6‐ヘキサンジオール、
1,4‐ブタンジオール、1,3‐ブタンジオール、1,4‐ブタ‐2‐エンジ
オール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン
、ペンタエリトリトール、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、トリエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトールなどがある(アクリ
ルアミドおよびメタクリルアミド架橋剤は、対応するジアミン類、トリアミン類
およびテトラアミン類から誘導しうる)。好ましいジオール類は、少くとも2、
更に好ましくは少くとも4、最も好ましくは6つの炭素原子を有している。この
第二の架橋剤は、モノマー成分の0〜約15重量%の量で、HIPEの油相へ通
常含有させうる。
【0055】 HIPEの油相の主部分は、前記のモノマー、コモノマーおよび架橋剤からな
る。これらのモノマー、コモノマーおよび架橋剤は実質的に非水溶性であること
が必須であるため、それらは主に油相に可溶性であり、水相へはそうでない。こ
のような実質的に非水溶性のモノマーの使用は、適切な特徴および安定性のHI
PEが実現されることを保証する。もちろん、ここで用いられるモノマー、コモ
ノマーおよび架橋剤は、得られるポリマーフォームが適切に無毒性でかつ適度に
化学的安定となるようなタイプであることが、高度に好ましい。これらのモノマ
ー、コモノマーおよび架橋剤は、重合後フォームプロセッシングおよび/または
使用に際して、非常に低い残留濃度で存在するならば、好ましくは毒性をほとん
どまたは全く有しないようにすべきである。
【0056】 HIPEの油相の別な必須成分は、少くとも一次乳化剤からなる乳化剤成分で
ある。適切な一次乳化剤は当業者に周知である。特に好ましい乳化剤には、Cril
l-6TM、Span 20TM、Span 40TM、Span 60TMおよびSpan 80TMがある。これらは通
常ラウリン、ミリスチン、ステアリンおよびオレイン酸から誘導されるソルビタ
ンのエステルである。他の好ましい乳化剤には、モノオレエート、モノミリステ
ート、モノパルミテートおよびモノイソステアレート酸から誘導されるジグリセ
ロールエステルがある。特に好ましい乳化剤はジグリセロールモノオレエート(
DGMO)である。これら乳化剤の混合物も特に有用であり、例えば、各々の、
特に最少レベルでイソソルビドおよびポリオール不純物を含有したソルビタンエ
ステルの精製物がある。
【0057】 これらの一次乳化剤に加えて、二次乳化剤も場合により乳化剤成分へ含有させ
てよい。同様に、当業者であれば、様々な公知乳化剤のうちいずれも用いうるこ
とをわかるであろう。これらの二次乳化剤は油相中で一次乳化剤と少くとも共可
溶性である。二次乳化剤は商業的に得られるか、または当業界で知られた方法を
用いて製造される。好ましい二次乳化剤はジタロージメチルアンモニウムメチル
サルフェートおよびジタロージメチルアンモニウムメチルクロリドである。これ
らの任意二次乳化剤が乳化剤成分中に含まれるとき、それは典型的には約50:
1〜約1:4、好ましくは約30:1〜約2:1の一次対二次乳化剤の重量比で
存在する。
【0058】 示されているように、当業者であれば、いかなる適切な乳化剤も本発明のフォ
ームの製造プロセスで用いうることをわかるであろう。例えば、参考のためここ
に組み込まれる、1996年10月8日付で発行されたUS特許5,387,2
07およびUS特許5,563,279(Stoneら)参照。
【0059】 HIPEを形成するために用いられる油相は、約85〜約98重量%のモノマ
ー成分および約2〜約15重量%の乳化剤成分からなる。好ましくは、油相は約
90〜約97重量%のモノマー成分および約3〜約10重量%の乳化剤成分から
なる。油相は他の任意成分も含有しうる。1つのこのような任意成分は、参考の
ためここに組み込まれる、1994年3月1日付で発行されたUS特許5,29
0,820(Bassら)で記載されているような、当業者に周知の一般的タイプの
油溶性重合開始剤である。
【0060】 好ましい任意成分は酸化防止剤、例えばビス(1,2,2,5,5‐ペンタメ
チルピペリジニル)セバケート(Tinuvin-765)のようなヒンダード(hindere
d)アミン光安定剤(HALS)またはIrganox-1076およびt‐ブチルヒドロ
キシキノンのようなヒンダードフェノール系安定剤(HPS)である。ジドデシ
ル3,3′‐チオジプロピオネートのようなラジカルスカベンジャーも油相中へ
含有させてよい。別の任意成分はジオクチルアゼレート、ジオクチルセバケート
、ジオクチルアジペートまたはジオクチルフタレートのような可塑剤であり、こ
れら可塑剤のジノニル、ジデシルおよび他のホモログも含む。更に別の任意成分
は、ポリマーを強化する、および/またはその断熱性を高める、および/または
食品の調理および焼き上げに際してフォームを電子レンジで加熱しうるようにマ
イクロ波の吸収を高める、フィラー粒子である。フィラー粒子の例には、アルミ
ニウム、二酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、炭酸カルシウム、タ
ルクなどがある。他の任意成分には、着色料(染料または顔料)、蛍光剤、不透
明剤、連鎖移動剤、ビタミン、食品フレーバーまたはスパイス、食用油、薬理活
性剤、クリーニング剤、シャイニング剤、つやだし剤、ワックスなどがある。
【0061】 2.水相成分 HIPEの不連続水内相は、通常1種以上の溶解成分を含有した水溶液である
。水相の1つの必須溶解成分は水溶性電解質である。溶解電解質は、モノマー、
コモノマーおよび架橋剤の水相溶解度を減少させる。その結果、これは、重合に
際して水相小滴で形成される油/水界面でポリマー物質が気泡窓を満たす程度を
最少に抑えると考えられる。そのため、電解質の存在および水相で得られるイオ
ン強度が、得られる好ましいポリマーフォームが連続気泡性であるかどうか、お
よびその程度を決定すると考えられる。
【0062】 水相へイオン強度を付与しうるいかなる電解質も用いうる。好ましい電解質は
、水溶性ハライドのような一、二または三価無機塩、例えばアルカリ金属および
アルカリ土類金属のクロリド、ニトレートおよびサルフェートである。例として
、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウムおよび
硫酸マグネシウムがある。塩化カルシウムが、HIPEを製造するに際して、使
用上最も好ましい。通常、電解質は水相の約0.2〜約20重量%範囲の濃度で
HIPEの水相に利用される。更に好ましくは、電解質は水相の約1〜約10重
量%である。
【0063】 HIPEは典型的には有効量の重合開始剤も含有する。このような開始剤成分
はHIPEの水相へ通常加えられ、いかなる慣用的な水溶性ラジカル開始剤でも
よい。これらには、過硫酸ナトリウム、カリウムおよびアンモニウム、過酸化水
素、過酢酸ナトリウム、過炭酸ナトリウムなどのようなペルオキシゲン化合物が
ある。慣用的なレドックス開始剤系も用いうる。このような系は、重亜硫酸ナト
リウム、L‐アスコルビン酸または第一鉄塩のような還元剤と上記のペルオキシ
ゲン化合物を混合することにより形成される。加熱時に窒素およびラジカルを発
生する様々なアゾ化合物も含まれる。例はアゾビスイソブチロニトリルおよび他
の水および油溶性アゾ誘導体である。
【0064】 開始剤は、油相中に存在する重合性モノマーの全モルに対して、約20モル%
以内で存在しうる。更に好ましくは、開始剤は、油相中の重合性モノマーの全モ
ルに対して、約0.001〜約10モル%の量で存在する。
【0065】 3.親水性にする界面活性剤および水和性塩 HIPEフォーム構造を形成するポリマーは、極性官能基を実質的に通常含ま
ない。これは、ポリマーフォームの特性が比較的疎水性であることを意味する。 これらのフォームが水性流体を吸収するかまたは吸い上げるために用いられる
とき、水へいくらか親和性のあることが望ましい特性である。これは重合後に残
留する乳化剤および/または塩により付与されることがある。HIPEフォーム
が湿潤されたならば、HIPEフォームが再使用前に乾燥されない限り、これら
の補助剤はもはや不要である。
【0066】 B.HIPEフォームを得るためのプロセッシング条件 フォーム製造は、典型的には、1)安定な高内相エマルジョン(HIPE)を
形成し、2)固形ポリマーフォーム構造を形成するために適した条件下でこの安
定なエマルジョンを重合/硬化させ、3)場合により、ポリマーフォーム構造か
ら、残留した水相、乳化剤および塩を除去するために、固形ポリマーフォーム構
造を洗浄し、4)次いでこのポリマーフォーム構造を脱水するステップからなる
【0067】 1.HIPEの形成 HIPEは、先に記載された比率で、油および水相成分を混合することにより
形成される。油相は、典型的には、必須のモノマー、コモノマー、架橋剤および
乳化剤、並びに可塑剤、酸化防止剤、難燃剤および連鎖移動剤のような任意成分
を含有する。水相は、典型的には電解質および重合開始剤を含有する。
【0068】 HIPEは、混合油および水相を剪断攪拌へ付すことにより、これらの混合相
から形成される。剪断攪拌は、安定なエマルジョンを形成するために必要な程度
および時間で通常適用される。HIPEはバッチまたは連続式で調製しうる。通
常、エマルジョンを形成するために適した条件では、必須構造特徴を有したポリ
マーフォームを(硬化後に)もたらすように、水相小滴を油相中に分散して形成
する。油および水相混合液の乳化には、ピンインペラーのような混合または攪拌
器具の使用をしばしば要する。
【0069】 HIPEを形成する1つの好ましい方法は、必須の油および水相を混合および
乳化する連続プロセスである。このようなプロセスでは、油相からなる液体スト
リームが形成される。同時に、水相からなる別の液体ストリームも形成される。
次いで、2つの別々なストリームは、既に記載された必須の水対油相重量比およ
び望ましい油滴サイズが得られるように、適切な混合室またはゾーンで混合され
る。
【0070】 混合室またはゾーンでは、混合されたストリームが、例えば適切な形状および
寸法のピンインペラーにより、剪断攪拌へ通常付される。剪断は、典型的には、
適切な速度で、混合油/水相ストリームへ適用される。形成されると、安定な液
体HIPEは混合室またはゾーンから取り出される。連続プロセスでHIPEを
形成するために好ましいこの方法は、参考のためここに組み込まれる、1992
年9月22日付で発行されたUS特許5,149,720(DesMaraisら)で更
に詳細に記載されている。HIPE用の再循環ループを有する改良連続プロセス
について記載している、T.DesMaraisにより1995年1月10日付で出願され
た同時係属US出願08/370,694(参考のためここに組み込まれる)も
参照。これらの特許は参考のためここに組み込まれる。
【0071】 2.HIPEの重合/硬化 形成されたHIPEは、重合または硬化させる適切な反応器、容器または箇所
へ通常集められるかまたは注がれる。一態様において、反応器はポリエチレン製
のタブからなり、重合が望ましい程度まで行われた後で、最終的に重合/硬化さ
れた固形フォーム物質が更なるプロセッシングのためそこから容易に取り出しう
る。HIPEが器へ注がれる温度は、好ましくは重合/硬化温度とほぼ同じであ
る。
【0072】 適切な重合/硬化条件は、エマルジョンの油および水相のモノマーおよび他の
構成成分(特に、用いられる乳化剤系)、用いられる重合開始剤のタイプおよび
量に応じて変わる。しかしながら、しばしば、適切な重合/硬化条件では、約2
〜約64時間、更に好ましくは約4〜約48時間にわたり、約30℃以上、更に
好ましくは約35℃以上の高温でHIPEを維持する。HIPEは、参考のため
ここに組み込まれる、1993年2月23日付で発行されたUS特許5,189
,070(Brownscombeら)で記載されているような段階で硬化させてもよい。
【0073】 これらのHIPEで用いられる、より有効な乳化剤系の1つの具体的な利点は
、重合/硬化条件が約50℃以上、更に好ましくは約60℃以上のより高い温度
で行えることである。典型的には、HIPEは約60〜約99℃、更に典型的に
は約65〜約95℃の温度で重合/硬化しうる。HIPEが加圧下で硬化される
ならば、硬化温度が100℃を超えると同時に、硬化時間を減少させてもよい。
【0074】 孔質水充填連続気泡HIPEフォームは、典型的には、タブのような反応器で
重合/硬化後に得られる。この重合HIPEフォームは、典型的にはシート様フ
ォームへ切断またはスライスされる。重合HIPEフォームのシートは、その後
の処理/洗浄および脱水ステップに際して加工すること、並びに絶縁物質向けに
HIPEフォームを製造することが容易である。重合HIPEフォームは、典型
的には、約1〜約10mm範囲の切断厚となるように切断/スライスされる。こ
のようなシートは、フィルターハウジングに必要な形状を作るために、シリンダ
ーへ巻いてもよい。
【0075】 一方、HIPEは最終物品と同形状の器に注いでもよい。ガラス、ポリエステ
ル、ポリカーボネートまたはポリウレタンのような高表面エネルギーの物質から
形成された成形器は、このような表面でライニングされた器を含めて、通常適切
であることがわかった。物品を作製する成形および適切な方法は、1999年1
1月2日付でNoelらの名で出願された同時係属仮US特許出願60/163,2
13(P&GケースNo.7848P)で更に詳細に記載されており、その開示
は参考のためここに組み込まれる。
【0076】 3.HIPEフォームの処理/洗浄 形成された重合HIPEフォームは、HIPEを製造するために用いられた残
留水相物質で通常満ちている。この残留水相物質(通常、電解質、残留乳化剤お
よび重合開始剤の水溶液)は、フォームの更なるプロセッシングおよび使用前に
通常除去される。この残留水相物質の除去は、フォーム構造を圧縮して残留液体
を搾り出すことにより、および/または水または他の洗浄水溶液でフォーム構造
を洗浄することにより通常行われる。しばしば、数回の圧縮および洗浄ステップ
、例えば2〜4サイクルが用いうる。
【0077】 4.フォーム脱水 HIPEフォームが処理/洗浄された後、それは脱水される。脱水は、フォー
ムを圧縮して残留水を搾り出す、フォームまたはそのその中の水を約20〜約9
0℃の温度へ付すことにより行える。水温はポリマーのTgより約20℃以上高
いことが好ましい。脱水は、マイクロ波処理、真空脱水、または圧縮および熱乾
燥/マイクロ波/真空脱水技術の組合せにより行ってもよい。HIPEフォーム
がすぐ利用しえて、できるだけ乾燥するまで、脱水ステップは通常行われる。大
抵、このような圧縮脱水フォームは、できるだけ低い、乾燥重量ベースで約1〜
約15重量%、更に好ましくは約5〜約10%の含水率(水分)を有する。
【0078】 IV.具体例 下記例は本発明で有用なHIPEフォームの製法を示している。 例1 HIPEからフォームの製造 A)HIPE製造 10%塩化カルシウム(無水)および0.05%過硫酸カリウム(開始剤)か
らなる水相を調製する。 油相を表1で記載されたモノマー比に従い調製するが、そのすべてがHIPE
を形成するための乳化剤を含有している。この例で用いられる好ましい乳化剤は
、油相の4〜8重量%のレベルで用いられるジグリセロールモノオレート(DG
MO)である。DGMO乳化剤(Grindsted Products;Brabrand,Denmark)はジ
グリセロールモノオレート81%、他のジグリセロールモノエステル1%、ポリ
グリセロール3%および他のポリグリセロールエステル15%からなり、約2.
5dyne/cmの最少油相/水相界面張力値を示し、約2.9wt%の臨界凝集濃度を
有する。 HIPEを形成するために、油相を3″径プラスチックカップへ入れる。水相
を約50℃に保たれたジャケット付き滴下漏斗へ入れる。約300〜600rp
m(必要に応じてオペレーターにより調整される)で回転する六刃スターラーを
装備したCafrano RZR50スターラーを用いて、プラスチックカップの内容物を攪
拌する。約2〜5分間かけて水相を加えるために十分な滴下速度で、水相を一定
攪拌下でプラスチックカップへ加える。必要に応じてカップを上下に動かしてH
IPEを攪拌させながら、すべての水相をエマルジョン中へ配合する。
【0079】 B)HIPEの重合/硬化 3″プラスチックカップ中のHIPEにゆるくキャップして、オーブンへ65
℃で一夜入れて硬化させ、ポリマーHIPEフォームを得る。イソプレンのよう
な揮発性モノマーを用いた場合には、HIPEは低温で、典型的には約0〜15
℃で形成される。カップを冷たく保ち、加圧器へ入れて、タンクからの外部窒素
またはアルゴンガスで少くとも3気圧に加圧する。次いで加圧器を65℃に48
時間加熱して、完全な硬化を行わせる。
【0080】 C)フォーム洗浄および脱水 硬化HIPEフォームを径3″および長さ約4″のシリンダーとしてカップか
ら取り出す。フォームはこの時点で、重合モノマーの重量より約10〜100倍
多い(溶解乳化剤、電解質、開始剤残渣および開始剤を含有した)残留水相を有
している。そのフォームをミートスライサーでスライスして、厚さ約3〜約8m
mの円形ピースを得る。これらのピースを蒸留水で洗浄し、圧縮して水を3〜4
分の1に減らす。それらは2‐プロパノールまたはエタノールで更に洗浄し、圧
縮してアルコールを除去してもよく、そのプロセスは3〜4回繰返される。次い
で、そのピースを65℃に設定されたオーブンで1〜2時間乾燥させる。一部の
場合には、フォームは乾燥時につぶれるため、水膨張状態から凍結乾燥させて、
完全に発泡したフォームを回収しなければならない。フォームの様々な形状およ
びサイズへは、HIPEが硬化される適切な形状の器の使用および/または適切
な切断または成形により、同様に行える。本発明のフォームの製造プロセスは、
1992年9月22日付でDesMaraisらへ発行されたUS特許5,149,72
0または1995年1月10日付でDesMaraisの名で出願された同時係属US特
許出願08/370,694で記載されているような連続プロセスでもよく、そ
れら各々の開示は参考のためここに組み込まれる。
【0081】 水対油(W:O)比、モノマー処方、得られるTI値およびTgは、表1で示
されている。
【表1】 TI=22℃のTuを用いた前記の靭性指数** Tg=1.0ラジアン/秒で前記のように測定されたガラス転移温度 STY=Aldrich Chemical Corp.市販のスチレン DVB42=純度42%でエチルスチレン不純物58%のジビニルベンゼン;Do
w Chemical Corp.市販 EHA=Aldrich Chemical Corp.市販の2‐エチルヘキシルアクリレート ISO=Aldrich Chemical Corp.市販のイソプレン
【0082】 例2 例1bのHIPEフォームを20cm四方で2mm厚のシートに作り、下記の
クリーニング補助剤を含浸させて、ふきとり用品を作製する: 市販家具用ワックスPledge 2‐プロパノール中ウィッチヘーゼルの収斂性顔洗浄液 エタノール中ジデシルジメチルアンモニウムクロリドの抗菌液 エタノール中ジエチル‐m‐トルアミドの防虫液 市販クリーニング溶液Cinch 水中5%ナトリウムラウリルサルフェート含有のクリーニング溶液 水中2.5%酢酸溶液 市販カーワックス 市販真鍮つやだし液Brasso
【0083】 例3 例1gのHIPEフォームを、硬化前にエマルジョン中へ導入されたマイクロ
波サスセプター(susceptor)アルミニウム粉末の含有により更に改質する。そ
のプロセスの残りはそのままである。物質を2mm厚シートへ切断し、トレー形
状へ形成された紙裏材へラミネートする。凍結肉をトレー上に置いてHIPEフ
ォームと接触させ、電子レンジでマイクロ波に付すことができる。サスセプター
粒子はマイクロ波を熱エネルギーに変換して、肉を解凍して調理しすぎないよう
に焼き上げるか、またはそれを極めて堅くさせる上で役立つ。 すべての特許、特許出願(およびそこで発行する特許と、それに対応する公開
外国特許出願)の開示、およびこの記載で掲載された文献は、参考のためここに
組み込まれる。しかしながら、参考のためここに組み込まれたいずれの文献も本
発明について示唆または開示しているとは、明らかに認められない。 本発明の具体的態様が例示および記載されてきたが、本発明の精神および範囲
から逸脱することなく様々な他の変更および修正を行いうることは、当業者にと
り明らかであろう。
【0084】
【図面の簡単な説明】
【図1】 発泡状態で本発明によるHIPEフォーム構造の顕微鏡写真を示している。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年11月30日(2001.11.30)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 236/08 C08F 236/08 C08L 101:00 C08L 101:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 ジョン、コリンズ、ダイヤー アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 シャーブルック、ドライブ、3760 (72)発明者 トーマス、チャールズ、ホーテル アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 メイヤーズ、レイン、5371 (72)発明者 ロバート、ジョセフ、マッケイン アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 マッケルベイ、9901 (72)発明者 トーマス、アレン、デスマレイズ アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 スカル、ロード、10204 (72)発明者 ジェラルド、アルフレッド、ヤング アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ハースストーン、ドライブ、1101 Fターム(参考) 3B074 AA03 AB01 AC02 4F071 AA22 AA33 AA76 AA82 AA86 AH19 BA04 BB01 BB12 BC00 BC07 BC11 BC17 4J011 AA05 AA07 BA03 DA01 LA04 LA06 4J100 AB02Q AB04R AL04P AL04Q AS03P CA05 CA06 DA11 DA25 EA00 FA20 JA00 JA51 JA57 JA59

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A)約100mg/cc未満の乾燥密度 B)約−40〜約90℃のガラス転移温度(Tg)および C)少くとも約75の靭性指数 を有するHIPEフォームを含んでなることで特徴づけられる物品であり、 前記フォームがビニルポリマーを含んでなり、前記物品が、実質的に二次元の
    構造を有する物品および実質的に三次元の構造を有する物品からなる群より選択
    される、物品。
  2. 【請求項2】 HIPEフォームが: A)少くとも約0.01m/ccの、フォーム容量当たりの比表面積、および B)約−40〜50℃のガラス転移温度(Tg) を有している、請求項1に記載の物品。
  3. 【請求項3】 HIPEフォームが: A)約80mg/cc未満の乾燥密度および B)約−20〜20℃のガラス転移温度(Tg) を有している、請求項2に記載の物品。
  4. 【請求項4】 HIPEフォームが: A)約80mg/cc未満の乾燥密度および B)約10〜約130μmの平均気泡サイズ を有している、請求項2に記載の物品。
  5. 【請求項5】 HIPEフォームが、実質的に二次元の構造を有している、請求項1に記載の
    物品。
  6. 【請求項6】 HIPEフォームが、実質的に三次元の構造を有している、請求項1に記載の
    物品。
  7. 【請求項7】 物品が、ふきとり用品、玩具、スタンプ、芸術媒体、標的、食品調製物品、植
    物ケア物品および医療用ラップからなる群より選択される、請求項1に記載の物
    品。
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