JP2003512848A - 遺伝的診断、修飾および増殖のための一倍体ゲノムの使用 - Google Patents

遺伝的診断、修飾および増殖のための一倍体ゲノムの使用

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モレイラ、ペドロ
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Abstract

(57)【要約】 雄性または雌性起源の一倍体ゲノムを増殖させる方法ならびにその遺伝子スクリーニングおよび遺伝子修飾の方法が提供される。これらの一倍体ゲノムは一倍体胚、ならびに胚性幹様細胞および分化した細胞の産生に使用することができる。また、これらの一倍体ゲノムおよびそれを含有する細胞は核移入ドナーとして、二倍体核移入ユニットを産生させるために使用することができる。これらの二倍体NTユニットたとえばヒトNTユニットは多能性細胞ならびに分化した細胞および組織を得るために使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (政府の権利) 本発明はアメリカ合衆国農業省から受領した基金の使用によって開発された。
したがって、政府は本発明に対して権利を有する。
【0002】 (技術分野) 本発明は(1)遺伝子診断、(2)遺伝子選択および(3)遺伝子修飾の目的
での一倍体ゲノムの増殖および使用に関する。選択された一倍体ゲノムは、他の
一倍体ゲノム、好ましくは所望の遺伝子構成を有する一倍体ゲノムと混合した場
合、胚および胚性幹細胞の産生に有用である。
【0003】 (発明の背景) 生殖体は減数分裂によって産生され、有性生殖に関与する特異的な一倍体細胞
(たとえば精子および卵母細胞)である。これに対して、二倍体細胞は相同のペ
アでその染色体を有し、それぞれの常染色体遺伝子位置の2コピーを有する。二
倍体数(2n)は一倍体数の2倍に等しく、生殖体以外の大部分の細胞について
の特徴的な数である。接合子は受精時に、雄性および雌性生殖体の融合から生じ
る二倍体細胞である。The Dictionary of Cell Bio
logy 103,139,388(J.M.Lackieら編,1995)。
(二倍体)接合子のみが生存可能な子孫を発生させることができる。これに対し
て、一倍体生殖体の条件では雌由来の一倍体細胞(卵母細胞)の単為生殖発生で
ある胚を生じるが、これらの胚は通常、胚形成が完了する前に発育を停止する。
このような胚は自然に産生されるが、より通常には卵母細胞の人工的活性化によ
り産生される。このような雌性発生胚は胚形成の研究に有用である。
【0004】 一倍体由来の適正な多能性細胞系の産生は以前に報告されている。たとえば、
多能性一倍体細胞は129 SvEまたはC57BL×CBAハイブリドマウス
から卵を取得し、それらを有為生殖的に活性化し、ついでリン酸緩衝食塩水(P
BS)中7%のエタノール溶液に暴露させることによって創製されると言われて
いる。しかしながら、これらの初期継代「一倍体」細胞系の染色体を調べたとこ
ろ、すべての細胞が最頻数40の染色体を有する二倍体であった(Kaufma
nら,J.Embryol.Exp.Morphol.73:249−61,1
983)。
【0005】 哺乳動物の胚は一倍体ゲノムから生じることは明瞭に報告されているが、この
ような哺乳動物の胚が遺伝子分析に使用されたことはない。本発明者らの知る限
りでは、むしろ出生前の遺伝子診断は見かけ上正常な(二倍体)胚を用いて通常
インウテロまたはエキソウテロで実施されている。しかしながら、インウテロの
遺伝子診断は侵襲的であり、発育中の胎児に危険な可能性がある(たとえば羊水
穿刺および絨毛膜突起サンプリング)。疾患について診断される胎児はインウテ
ロ手術および遺伝子治療が未だ高い危険を伴い実験の段階であることから、流産
または妊娠を終結させることがある。
【0006】 ヒトにおいては通常、エキソウテロ遺伝子診断はインビトロ受精(IVF)技
術により行われる。通常、1または2個の細胞を最近の胚から採取し、たとえば
嚢胞性線維症(CF)、性関連疾患、染色体異常、脆弱X症候群、脊髄筋萎縮症
および筋緊張ジストロフィーのような疾患について試験される(de Die−
Smuldersら,Ned.Tijdschr.Geneeskd.142:
2441−4,1998)。移植前遺伝子診断(PGD)は、CFの共通なΔF
508突然変異(Cuiら,Mol.Hum.Reprod.2:63−1,1
996;Aoら,Prenat.Diagn.16:137−42,1996)
ならびに他の疾患(Ben−Ezra,Clin.Lab.Med.15:95
−815,1995)を診断するために、直接ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)
または入れ子PCRを用いて実施することができる。遺伝子スクリーニングはま
た、初期分割段階のアカゲザル(RhD)血液型に対し単一卵割球バイオプシー
(Avnerら,Mol.Hum.Reprod.2:60−2,1996)ま
たは胚盤胞バイオプシー(Verlinskyら,Bailiers Clin
.Obstet.Gynaecol.8:177−96,1994)によっても
実施できる。プライムされたインシトウ標識(PRINS)およびインシトウハ
イブリダイゼーションはPGDに対するヒト染色体異常の検出に使用することが
できる(Pellestorら,Mol.Hum.Reprod.2:135−
8,1996)。PGDはまた不活性卵母細胞の受精から一倍体X−をもつ精子
から生じ、ついで重複する奇胎の発生を防止するために、蛍光インシトウハイブ
リダイゼーション(FISH)を用いても実施されている(Reubinoff
ら,Hum.Reprod.12:805−8,1997)。PGDは単一遺伝
子障害を診断するため、最初に極体分析を卵母細胞について実施し、母性の影響
を受けていない遺伝子を含有する卵母細胞の同定を行うことができる(Verl
inskyら,Biochem.Mol.Med.62:182−7,1997
;Verlinskyら,Curr.Opin.Obstet.Gynecol
.4:720−5,1992;Verlinskyら,Hum.Reprod.
5:826−9,1990)。1例では、父性の個々の精子と骨形成不全に冒さ
れた2例の乳児を希釈および顕微鏡操作によって分離した。突然変異を含むI型
コラーゲンのセグメントを入れ子PCRを使用して増幅し、野生型遺伝子ならび
に単一の点突然変異を有する遺伝子を検出するために配列決定した(Iidaら
,Mol.Hum.Reprod.2:131−4,1996)。精子の選択方
法は細胞質内への精子注入技術(ICSI)の使用に応えて開発されている(M
eschedeら,Hum.Reprod.10:2880−6,1995)。
第一および第二の極体の配列決定ならびに複合PCRは単一細胞DNA分析で遭
遇する落とし穴に比べて正確な遺伝子診断を導くことができる(Richits
kyら,J.Assist.Reprod.Genet.16:192−8,1
999)。
【0007】 遺伝子スクリーニングの他の方法には、制限フラグメント長多型(RFLP)
、縦列リピートの可変数(VNTR)配列およびジヌクレオチドまたは他の短い
縦列リピート(STR)配列における検出または変化が包含される。別法として
、野生型または突然変異配列のいずれかに相補性のプライマーを用いる対立遺伝
子特異的増幅および対立遺伝子特異的リゲーションでは、特異的突然変異の検出
のために2つの別個の手段が提供される。他の方法は特異的突然変異それ自体を
同定はしないが、突然変異の存在をスクリーニングするために利用することがで
きる。これらの方法には、一本鎖コンフォーメーショナル多型(SSCP)分析
、変性勾配ゲル電気泳動(DGGE)、および酵素的(RNAseA)または化
学的(ピペリジン)手段によるミスマッチ切断分析が包含される。Fujimu
ra,“Genetic Testing”in Molecular Bio
logy and Biotechnology:A Comprehensi
ve Desk Reference 374−379(Robert A.M
eyers編,1995)参照。
【0008】 すなわち以上の記述に基づいて、前移植遺伝子スクリーニングを完成するため
の研究ならびにインビトロで創製された胚の操作の研究は進行中ではあるが、ト
ランスジェニック動物の作成に使用される生殖体の遺伝子スクリーニングまたは
生殖体の遺伝子操作にはほとんど進歩が認められない。
【0009】 したがって、以前に文献に報告されたことであるが、トランスジェニック動物
作成のために、生殖体の遺伝子スクリーニングおよび一倍体細胞の遺伝子操作に
おける改良方法の必要が存在する。
【0010】 (発明の要約および目的) 本発明の目的は、胚、胚性幹細胞または胚性生殖細胞を産生させるためのゲノ
ムの選択方法において、以下の工程:(i)雄性または雌性由来の一倍体遺伝子
成分を含有する細胞を培養し、(ii)上記培養細胞の遺伝子成分を遺伝子試験
に付し、上記一倍体ゲノムが遺伝子欠損、所望の遺伝子構成からなるかまたは機
能性遺伝子を欠くか否かを同定し、ついで(iii)遺伝子欠損から構成されな
い細胞の選択または所望の遺伝子を含有するかもしくは機能性遺伝子を欠く細胞
を選択する工程からなる法を提供することにある。
【0011】 とくに雌由来の一倍体細胞の場合には、細胞は次の5つの方法、すなわち(1
)染色体の半数が極体内に排出している卵母細胞の活性化による方法;(2)卵
の受精およびそれから雄性前核の除去による方法;(3)卵の活性化により2つ
の雌性前核を含有する卵を得て、上記前核の1つの除去による方法;(4)未成
熟卵母細胞への二倍体細胞核の挿入、ついで上記染色体の2つの一倍体核への分
離による方法;および(5)単為生殖胚の核(染色体の半数を含有)の移入によ
るが、完全なDNA成分(4つの染色体分体)を有する卵母細胞に増殖させ、つ
いでそれらからの染色体の半数を排出させることによる方法の一つで得られる。
【0012】 本発明の他の目的は、雄由来の一倍体細胞のスクリーニング方法であり、それ
は以下の方法、すなわち(1)雌前核を除去された受精卵から雄由来の一倍体細
胞を得る方法;(2)核を除去された卵を受精させることにより雄由来の一倍体
細胞を得る方法;および(3)精子核の人工的脱濃縮、ついでそれを非卵由来の
細胞質体中に注入することにより雄由来の一倍体細胞を得る方法の一つで取得す
ることができる。
【0013】 本発明の他の目的は、雄または雌由来の一倍体細胞を増殖させる方法であり、
それらは(i)一倍体卵細胞質体に細胞分裂を受けさせる方法;(ii)一倍体
細胞に一倍体胚を産生させ、次にこれを培養して「増殖一倍体」を産生させる方
法;(iii)一倍体胚を培養して一倍体である胚性幹様細胞を産生させ、この
ような胚性幹様細胞を分化させる方法;および(iv)一倍体体細胞細胞質体を
細胞分裂が可能な条件下に培養する方法;からなる群より選択される方法により
増殖させる。
【0014】 本発明の他の目的は雄または雌起源の増殖一倍体ゲノム細胞系、すなわち所望
の遺伝子構成または所望の遺伝子修飾からなる細胞系を提供することにある。
【0015】 本発明のさらに他の目的は、一倍体細胞系およびそれに由来する分化された多
能性または胚様幹細胞を提供することにあり、それらは所望の遺伝子構成たとえ
ば所望の遺伝子修飾からなる。
【0016】 本発明のさらに他の目的は、遺伝子修飾または選択を受けた一倍体雄および/
または雌ゲノムならびに多能性細胞系およびそれらに由来する分化された細胞か
ら産生される二倍体哺乳動物胚を提供することにある。
【0017】 定義 本発明は、雄または雌由来の一倍体染色体成分のいずれかを含有する細胞の任
意の方法による産生および増殖、特異的一倍体ゲノムの遺伝子評価、遺伝子修飾
または増殖におけるこれらの細胞の使用、ならびにDNAの二倍体成分を有する
胚の産生におけるこれらの細胞の使用に関する。増殖、スクリーニングおよび/
または修飾される一倍体ゲノムには、有蹄類たとえばウシ、ヒツジ(ovine
)、ブタ、ウマ、ヤギ(caprine)、イヌ、ネコ、ネズミ、ウサギおよび
齧歯類(たとえば、モルモット、ハムスターおよびラット)、ヒト、非ヒト霊長
類たとえばアカゲザル、チンパンジー、ヒヒおよびゴリラが包含される。
【0018】 「遺伝子スクリーニング」、「遺伝子診断」、「遺伝子分析」および「遺伝子
試験」の語は、ある種の表現型、疾患または状態に伴う特異的DNAの存在また
は不存在を検出するための慣用方法による一倍体ゲノムの分析を意味する。この
ような方法には、インシトウハイブリダイゼーション、ポリメラーゼ連鎖反応、
入れ子ポリメラーゼ連鎖反応、蛍光検出法、RELP分析、VNTRもしくはS
TR検出法(これは多くの縦列リピートジヌクレオチドまたは他の短い縦列リピ
ート(STR)配列における使用をスクリーニングする)、一本鎖コンフォーメ
ーショナル多型(SSCP)分析、上述の勾配ゲル電気泳動(DGGE)および
ミスマッチ切断分析すなわち酵素的(RNAse A)または化学的(ピペリジ
ン)手段による分析が包含される。このような方法はFujimura,“Ge
netic Testing”in Molecular Biology a
nd Biotechnology:A Comprehensive Des
k Reference 374−379(Robert A.Meyers編
,1995)に総説されている。
【0019】 「遺伝子選択」の語、は遺伝子試験を用いる遺伝子型に向けられた選択を意味
する。
【0020】 「遺伝子修飾」または「遺伝子操作」の語は細胞、通常は一倍体細胞のゲノム
の修飾を意味する。これには挿入、欠失および置換修飾が包含される。修飾はゲ
ノム中の標的部位に行うことが好ましい。好ましい実施態様においては、修飾さ
れた一倍体細胞は最終的に修飾/操作された遺伝子を発現する動物の産生のため
の核移植に使用される。
【0021】 「増殖」の語は、雄または雌起源の所望の一倍体ゲノムからなる細胞の数の増
大を意味する。
【0022】 「一倍体細胞」の語は、一倍体数(n)の染色体を有する細胞を意味する。「
生殖体」は減数分裂によって産生され、有性生殖が関与する特定の一倍体細胞(
たとえば、精子細胞および卵母細胞)である。「二倍体細胞」は、その染色体に
相同なペアを有し、それぞれの常染色体遺伝子位置に2つのコピー(2n)を有
する。「接合体」は受精時に雄性および雌性生殖体の融合によって生じる二倍体
細胞である。
【0023】 「核移入」または「核移植」の語は、核を除去した卵子にドナー細胞からの核
が移植されるクローニングの方法を意味する。核移入技術または核移植技術は、
文献によって周知である(Campbellら,Theriogenology
43:181,1995;Collasら,Mol.Reprod.Dev.
38:264−267,1994;Keeferら,Biol.Reprod.
50:935−939,1994;Simsら,Proc.Natl.Acad
.Sci.USA 90:6143−6147,1993;Evansら,WO
90/03432 (5 Apr.1990);Smithら,WO94/2
4274(27 Oct.1994);Wheelerら,WO 94/268
84(24 Nov.1994))。また、米国特許4,994,384および
5,057,420にはウシの核移植の操作が記載されている。さらに、それぞ
れ譲渡人または出願人としてThe University of Massa
chusettsおよびRoslin Instituteの名前の米国特許5
,945,577;WO 97/06668およびWO 97/06669も参
照されたい。この特許および出願は引用により本明細書に導入される。本出願で
は、核移入もしくは核移植またはNTは交換可能に使用される。本定義において
も、胚を産生するために選択された1または2個の一倍体ゲノムの移植を包含す
る。
【0024】 「機能性遺伝子の欠如」の語は主題ゲノムからの全遺伝子が機能を欠いている
か、または遺伝子はもはや機能(たとえば、野生型タンパク質の産生)しない程
度に突然変異していることを意味する。
【0025】 「遺伝子欠損」の語は、遺伝子の転写、遺伝子のmRNAのタンパク質への翻
訳における変化、タンパク質もしくは遺伝子のmRNAの半減期における変化、
または遺伝子の野生型発現からの他の変化に相当する核酸の欠失または挿入を意
味する。与えられた遺伝子の異なる型は「対立遺伝子」と呼ばれる。遺伝子の「
野生型対立遺伝子」は天然の集団中に比較的高頻度で存在し、野生型もしくは正
常な表現型を生成する。異常なまたは非野生型の表現型を生じる遺伝子の対立遺
伝子は「突然変異対立遺伝子」である。
【0026】 「一倍体細胞系の増殖」の語は、一倍体細胞の宿主生物体の外部で人工的に産
生された増殖する一倍体細胞の細胞系を意味する。通常、このような一倍体細胞
系はインビトロ培養液中に構成される。また、たとえばSKIDマウスへの注射
によって、一倍体細胞はインビボで増殖して分化された細胞型を産生させること
ができる。
【0027】 (発明の詳細な説明) 上述のように、本発明は一倍体ゲノムの産生および増殖、上記の増殖した一倍
体ゲノムから遺伝子分析による所望の一倍体ゲノムの選択、上記選択された一倍
体ゲノムの二倍体胚を産生させるための使用に関する。本出願の背景の項に記載
したように、移植および子孫の産生に適当な胚を選択する手段として移植前の胚
の遺伝的評価を実施することは周知である。このような方法には、移植前に胚の
1または2以上の細胞のゲノムを遺伝子評価することを包含する。
【0028】 しかしながら、このような方法では胚が操作され、それが望ましくない遺伝子
特性を示す場合には破壊される可能性もあるので、倫理的な問題を生じる可能性
がある。とくにこのような方法は、ヒトの移植前胚、とくに核移入または慣用の
インビトロ受精により産生される胚の関連で倫理的問題を生じる可能性がある。
【0029】 これに反して本発明は、一倍体細胞ゲノムの遺伝子試験により二倍体胚の産生
に用いられる一倍体DNAを選択する。このような方法では、一倍体細胞は生存
可能な子孫を生じることができないので、同じ倫理上の問題を生じることがない
。したがって、望ましくない一倍体ゲノムの廃棄または一倍体ゲノムの操作が二
倍体胚、たとえばヒト二倍体胚の操作および破壊を伴う倫理上の問題は未然に防
止される。
【0030】 本発明は一倍体ゲノムの遺伝子試験を包含するので、それはこのような一倍体
ゲノムの増殖されたソースを要求する。これはまず一倍体ゲノムを含有する細胞
を構築または取得することおよび受精のためにそれを提供することを要求する。
【0031】 雄性または雌性一倍体ゲノムのいずれかを含有する細胞を産生するには様々な
方法が使用される。たとえば、雌性起源の一倍体ゲノムを含有する一倍体細胞を
産生させる方法には、たとえば一例として: (i)染色体の半数が極体内に排出している卵母細胞をインビトロで活性化し
; (ii)卵を受精させてその雄性前核を除去し; (iii)2つの雌性前核からなる卵をインビトロで活性化し、上記前核の1
つをそれから除去し; (iv)未成熟卵母細胞に二倍体細胞核を挿入し、ついで染色体を2つの一倍
体核に分離し;ついで (v)単為生殖胚の核(染色体の半数を含有)を移入するが、完全なDNA成
分(4つの染色体分体)で卵母細胞に増殖させ、ついでそれらからの染色体の半
数を排出させる方法が包含される。
【0032】 上記方法(i),(iii),(iv)および(v)は、その方法では常にそ
のDNA成分の半分が雄性、他の半分が雌性起源である二倍体胚を生じないので
好ましい。すなわち、移植しても満期の子孫には成長することができない。
【0033】 雄性起源の一倍体ゲノムを提供する方法には、 (i)卵を受精させ、雌性前核を除去し; (ii)核を除去した卵母細胞を受精させ;ついで (iii)精子核を人工的に脱濃縮し、ついでそれを非卵由来の細胞質体中に
注入することを包含する。
【0034】 上述の一倍体細胞および他の一倍体細胞は様々な方法で増殖させることができ
る。たとえば、一倍体ゲノムは卵細胞質体の分裂を誘導することによって増殖さ
せることができる。別法として、一倍体胚を胚性幹様細胞の産生のために使用す
ることができる。これは、胚を培養液中に維持するために既知のメジウムおよび
方法を用いて胚を培養し、ついで内部細胞塊またはそれらから誘導される細胞を
培養して胚性幹様細胞を産生させることにより行われる。たとえばこれは、一倍
体ゲノム由来の胚の内部細胞塊または内部細胞塊の細胞をフィーダー層たとえば
マウス胎児の線維芽細胞上に置き、胚性幹様細胞を含有する培養液を産生させ、
これをたとえばフィーダー層から除去した場合に、異なる分化した細胞型を生じ
るように行われる。
【0035】 さらに他の方法では、一倍体胚に由来する胚性幹様細胞を用いて親の一倍体ゲ
ノムを有する分化した細胞を産生させる。一倍体ゲノムを増殖させるさらに他の
手段には一倍体ゲノムを細胞質体中に導入することによって産生された一倍体体
細胞細胞質体の分割を誘導することからなる方法がある。
【0036】 上述のように、その好ましい実施態様においては、一倍体ゲノムはヒト起源で
あり、たとえばヒト精子または卵母細胞の一倍体ゲノムである。しかしながら、
本発明は任意の哺乳動物種、たとえば非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、マウス、ラッ
ト、ウサギ、熊、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、モルモット、水牛、ヤギ、アンテ
ロープ等の起源の一倍体ゲノム構築体も包含する。本質的に本発明は、たとえば
核移入によって増殖させることが望ましく、所望の遺伝子構成を含有する任意の
動物の選択に適用可能である。とくに重要な動物は農業用動物とくに妊娠期間の
長い動物である。本発明は、所望の遺伝的特性を有する二倍体胚を生じる一倍体
ゲノムの迅速なスクリーニングを可能にするものでなければならない。たとえば
性関連遺伝子疾患の存在または不存在は遺伝的スクリーニングの基盤である。
【0037】 本発明はまた、本発明に従い、相同組換えによって遺伝子修飾された一倍体細
胞の製造を可能にする。
【0038】 これは、遺伝子座における対立遺伝子の差が所望の組換え現象を妨害しないの
で、本発明の有利な態様である。また、本発明は雄性および雌性一倍体細胞系の
両者における同じ遺伝子座を標的とすることを可能にし、得られる修飾された雄
性および雌性一倍体ゲノムを合体させ、特定の修飾たとえば特定遺伝子の欠失の
ホモ接合体である二倍体胚が産生される。
【0039】 上述のように、ここに記載の本発明は、移植前遺伝子診断(PGD)の従来方
法を改良する。これらの方法は胚の操作を包含しないからである。一般的に、ス
クリーニングには胚はほとんど利用されない。しかも、試験のために、胚から細
胞を採取することはその後の胚の生育に有害である可能性がある。多くの場合1
個のみまたはきわめて少数の細胞が遺伝子試験に利用可能であるが、これはDN
A喪失またはDNA夾雑により不正確な結果を招く可能性がある。最後に胚の廃
棄に関しては倫理上の問題がある。一倍体DNAの遺伝子スクリーニングは、雄
性および/または雌性生殖体がスクリーニングされると、数個の生殖体でも全体
の可能な組み合わせは大きくなるという利点を提供する。
【0040】 性関連遺伝子疾患の場合には、通常、大量に取得することが可能な精子のみに
ついてスクリーニングを行うことができる。精子が大量に得られない場合には、
精子ゲノムの増殖が有利に使用できる。この技術はスクリーニングに利用できる
ゲノムの多くの同一コピーを作成して誤診の可能性を最小限にし、付加的なサン
プルにより結果の確認のための分析を可能にする。精子の操作による実験につい
ての倫理上の問題は胚での実験の場合に比べてきわめて小さい。
【0041】 一倍体細胞のスクリーニングは、たとえば、一倍体細胞における遺伝子または
DNAメチル化欠損がそれから発育した成熟動物に癌または他の疾患を引き起こ
すか否かを決定するために実施することもできる。遺伝子状態および素因のスク
リーニングは、このような欠陥を含有する欠陥性一倍体細胞を除去するのに有用
であると思われる。本発明は、疾患または他の望ましくない形質に相関する染色
体異常およびDNA配列のスクリーニングに使用することができる。これらの一
倍体ゲノムは通常、廃棄される。しかしながら場合によっては、このような一倍
体ゲノムは維持される。たとえば疾患に関与する遺伝子をコードする一倍体ゲノ
ムの生成は研究の目的で、たとえば処置または予防用候補物質の効力評価のため
の動物の作成に有用である。本発明はまた、所望の遺伝子構成を含有する一倍体
ゲノム、たとえば成長速度、疾患抵抗性、ミルクの産生または他の望ましい形質
の増強に関与するDNA配列からなる一倍体ゲノムを選択するために使用するこ
とができる。たとえば、DNAプローブおよび連鎖(L)または突然変異(M)
検出を使用する一倍体細胞の遺伝子分析は以下の表1に掲げるヒト疾患について
実施することができる。
【0042】 特異的なDNA配列または染色体異常の存在についてゲノムをスクリーニング
する方法はよく知られている。このようなスクリーニング方法には、たとえば、
入れ子PCRおよび直接PCR増幅を含むポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、S
SCP分析、RELP分析、プライムインシトウ標識(PRINS)法(Pel
lestorら,1996参照)、蛍光インシトウハイブリダイゼーション(F
ISH)分析、およびVNTRまたはSTRの分析、変性勾配ゲル電気泳動(D
GGE)ならびに酵素(たとえばRNAse A)または化学(ピペリジン)方
法を用いるミスマッチ切断分析が包含される。
【0043】 他のスクリーニング方法には、ゲノムインプリンティングに伴う症候群を同定
するのに有用なDNAメチル化分析が包含される。ゲノムインプリンティングに
伴うヒト症候群および疾患には、プラーダー・ヴィリ症候群(PWS)、アンゲ
ルマン症候群(AS)、片親性イソ二染色体、ベックウイズ・ヴィーデマン症候
群(BWS)、ウイルムス腫発癌およびフォン・ヒッペル・リンダウ(VHL)
病がある。DNAメチル化分析の実施方法については、Buchholzら,H
um.Genet.103:535−9,1998を参照されたい。PWSはゲ
ノム突然変異、たとえば欠失ならびに異常なゲノムインプリンティングによって
起こることがある(Barabashら,Med.Clin.(Barc)10
8:304−6,1997)。動物では、ゲノムインプリンティングはまた、毛
皮の色に関連している。たとえば、アグーティネズミの遺伝子は野生型毛皮の色
を付与し、Aiapy対立遺伝子は遺伝子の上流調節配列のメチル化状態と相関
する(Michaudら,Genes Dev.8:1463−72)。農業に
おける遺伝子スクリーニングは、劣性突然変異を最小限にし、異型接合型もしく
は同型接合型を増加させ、また有益なもしくは他の所望の対立遺伝子を蓄積させ
る至適組み合わせを産生する遺伝子選択の使用を可能にする。
【0044】 上述のように、多くの遺伝子スクリーニングおよび試験が本技術分野において
周知であり、本発明において使用できる。また、所望のまたは望ましくない形質
に相関する多くの配列が同定されている。
【0045】 本発明の方法は動物たとえば農耕用、実験用または家庭用動物、ならびにヒト
の両者における遺伝子選択に使用することができる。現在、胚を構築する生殖体
ゲノムの組み合わせはランダムである。しかしながら、生殖体について遺伝子ス
クリーニングを実施することにより、劣性突然変異を最小限にし、異型接合型を
増加させ、同型接合型を増加させ、また有益な対立遺伝子を蓄積させる至適組み
合わせを作成することができる。所望の遺伝子構成を有するように選ばれる一倍
体ゲノムは二倍体胚および子孫の提供に使用することができるものと思われる。
【0046】 すでに述べたように、増殖一倍体細胞の生成方法は遺伝的に修飾された一倍体
細胞の調製にも使用することができる。相同組換えの場合、遺伝子座における対
立遺伝子の差は組換え現象に干渉しない。さらに、雄性および雌性細胞系の両者
の標的化が同型接合の調製中に生じることができる。
【0047】 ゲノムの修飾を行う方法は本技術分野において周知であり、たとえば、レトロ
ウイルスベクター、マイクロインジェクション、および挿入すべき配列からなる
DNAでのトランスフォーメーションの使用が含まれる。好ましくは、遺伝子修
飾は、哺乳動物ゲノムの標的化部位に行われる。ゲノムとくに哺乳動物ゲノムの
標的化挿入、欠失および置換修飾を行う方法は詳細に報告され、多くの特許の主
題となっている。
【0048】 本質的に本発明においては増殖一倍体細胞系に含有される特定の一倍体ゲノム
には、特定のDNA配列を有する置換基が除去され、付加され、または他の置換
基で置換される遺伝子修飾が行われる。このような遺伝子修飾が、たとえば相同
組換えによって行われたのち、一倍体ゲノムはそれが実際に修飾からなるか否か
を決定するために試験またはスクリーニングされる。たとえば、これは上述の遺
伝子スクリーニング方法の一つ、または挿入されたDNAたとえば酵素、抗生物
質抵抗性マーカー、蛍光、放射性標識等を含む特定のマーカーの発現によって行
うことができる。
【0049】 遺伝子修飾された一倍体ゲノムが産生されたのちに、それは好ましくは前述の
方法によって増幅されることになる。
【0050】 得られた雄性または雌性起源の選択され、遺伝子修飾された一倍体ゲノムは核
移入または核移植にとくに有用である。本質的にこのような方法は、選ばれた雄
性および雌性一倍体ゲノムを、核を除去した卵母細胞に導入するか、あるいは一
倍体DNAが雄性または雌性起源のいずれかである一倍体卵母細胞中に、選択さ
れた雄性または雌性一倍体ゲノムを導入することからなる。この場合、雄性また
は雌性DNAの一方または両者がその遺伝子構成に基づいて選ばれた二倍体核移
入ユニットが得られる。これらの二倍体核トランジットユニットは、所望の遺伝
子構成たとえば疾患抵抗性、成長または所望の産物をコードする異種DNA遺伝
子を含有する子孫の提供に使用することができる。
【0051】 核移入技術または核移植技術は文献において周知である。とくにSimsら,
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6143−6147,
1993;Collasら,Mol.Report Dev.38:264−2
67,1994;Keeferら,Biol.Reprod.50:935−9
39,1994;Campbellら,Theriogenology 43:
181,1995;Campbellら,Nature 380:64−66,
1996;Schniekeら,Science 278:2130−3,19
97;Wellsら,Biol.Reprod.57:385−393,199
7;Wilmutら,Nature 386:810−813,1997;Ci
belliら,Science 280:1256−8,1998;Katoら
,Science 282:2095−8,1998;Wakayamaら,N
ature 394:369−74,1998;Wolfら,J.Biotec
hnol.65:99−110,1998;Baguisiら,Nat.Bio
technol.17:456−61,1999;Dominkoら,Biol
.Reprod.60:1496−1502,1999;Wolfら,Biol
.Reprod.60:199−204,1999;PCT/US99/000
45;WO 94/26884;WO 94/24274およびWO 90/0
3432を参照されたい。これらは引用によりそれらの全体が本明細書に導入さ
れる。また、米国特許4,944,384および5,057,420にはウシの
核移植の操作が記載されている。また、米国特許5,945,577も参照され
たい。これは引用によりその全体が本明細書に導入される。
【0052】 核移入に使用される卵母細胞は哺乳類および両生類を含む動物から得られる。
卵母細胞の適当なソースには、ヒツジ、ヒツジ(ovine)、ブタ、ウマ、ウ
サギ、モルモット、マウス、ハムスター、ラット、霊長類、ヒトおよび非ヒト等
が包含される。好ましい実施態様においては、卵母細胞は霊長類たとえばヒト卵
母細胞または有蹄類から得られる。
【0053】 卵母細胞の単離方法は本技術分野においてよく知られている。本質的にこれは
哺乳動物たとえばウシの卵巣または生殖管からの単離からなる。ウシ卵母細胞の
容易に入手できるソースは屠殺場の材料である。
【0054】 遺伝子操作のような技術、核移入およびクローニングを成功裡に使用するため
には、卵母細胞は核移入のレシピエント細胞として使用する前、およびそれらを
胚に発育させるために受精する前に、インビトロで成熟させる必要がある。この
過程には一般に、卵巣(たとえば、屠殺場で得られたウシ卵巣)からの未成熟(
前期I)卵母細胞を収集し、受精または核の除去前に成熟メジウム中で卵母細胞
が中期IIステージに達するまで卵母細胞を成熟させることを要求する。ウシの
卵母細胞の場合、これは一般的に吸引後約18〜24時間で起こる。本発明の目
的では、この期間が「成熟期間」として知られている。期間を計算するために本
明細書で用いられる「吸引」の語は卵胞からの未成熟卵母細胞の吸引を意味する
。本発明はまた、同意したドナーからの吸引によるヒト卵母細胞の単離を包含す
る。
【0055】 別法として、インビボにおいて成熟させた中期IIステージ卵母細胞を、核移
入技術に使用することもできる。たとえば成熟中期II卵母細胞は、非過排卵ま
たは過排卵いずれかの雌牛または若い雌牛から発情期発生後またはヒト絨毛ゴナ
ドトロピン(hCG)もしくは類似のホルモンの注射後35〜48時間に、外科
的に収集する。
【0056】 核の除去および核移入時における卵母細胞の成熟ステージはNT法の成功に重
要であると報告されている(たとえば、Pratherら,Different
iation 48:1−8,1991;Tanakaら,Anim.Repr
od.Sci.49:113−23,1997参照)。一般に、有効な哺乳動物
胚のクローニング実務は、レシピエント卵母細胞として中期IIステージの卵母
細胞を使用し、このステージでは、卵母細胞は受精する精子の場合のように導入
される核の処置のために「活性化」できるか、十分に「活性化」されている。家
畜とくにウシの場合、卵母細胞の活性化期間は一般に吸引後約16〜52時間、
好ましくは約28〜42時間の範囲である。
【0057】 たとえば、未成熟卵母細胞は、Seshagineら,Biol.Repro
d.40:544−606,1989に記載のようにHEPES緩衝ハムスター
胚培養メジウム(HECM)中で洗浄し、ついで10%ウシ胎児血清(FCS)
含有組織培養メジウム(TCM)199の50μLからなり、軽パラフィンまた
はシリコン層の下に適当なゴナドトロピンたとえば黄体形成ホルモン(LH)お
よび卵胞刺激ホルモン(FGH)、ならびにエストラジオールを含有するメジウ
ム 1滴に39℃で加えた。
【0058】 約10〜40時間、好ましくは約16〜18時間の範囲の固定した成熟期間の
のち、卵母細胞から核を除去することができる。核の除去前に、卵母細胞は好ま
しくは摘出され、卵丘細胞の除去前に、1 mg/mLのヒアルロニダーゼを含
有するHECM中に置く。これは極細径のピペットを通してピペッティングを反
復するかまたは短時間ボルテックス攪拌して行うことができる。ストリップされ
た卵母細胞を、ついで極体についてスクリーニングし、極体の存在によって測定
して選択された中期II卵母細胞をついで核移入に使用する。ついで核の除去を
行う。
【0059】 核の除去は既知の方法により、たとえば米国特許4,994,384(これは
引用により本明細書に導入される)に記載のように行われる。たとえば、中期I
Iの卵母細胞は、即時に核を除去するために7.5μg/mLのサイトカラシン
Bを任意に含有するHECM中に置くか、または適当なメジウムたとえばCR1
aa+10%発情期ウシ精子中に置き、ついで以後に、好ましくは24時間以内
に、さらに好ましくは16もしくは18時間後に核を除去する。
【0060】 核の除去は、極体および隣接する細胞質体を除去するため、微量ピペットを用
いて顕微手術によって達成される。ついで卵母細胞をスクリーニングして成功裡
に核が除去された卵母細胞を同定する。このスクリーニングは、HECM中卵母
細胞を1μg/mLの33342 Hoechst染料で染色し、ついで卵母細
胞を10秒未満、紫外線照射下に観察することによって行われる。核の除去に成
功した卵母細胞を次に適当な培養メジウムたとえばCR1aa+10%血清中に
置いた。
【0061】 本発明においては、1または2個の選択され、多分遺伝子修飾された一倍体ゲ
ノムは任意に核を除去された卵母細胞または他の細胞質体の卵黄周囲空間に移植
される。二倍体である得られた一倍体ゲノム含有卵母細胞または細胞質体は、本
技術分野において周知の方法によりNTユニットの産生のために使用される。た
とえば、細胞はエレクトロフュージョンによって融合される。エレクトロフュー
ジョンは原形質膜の一過性の破壊を生じるのに十分な電気パルスを与えることに
より達成される。原形質膜は速やかに修復されるので原形質膜の破壊はきわめて
短時間である。本質的に、2つの隣接する膜に破壊が誘導され、修復時に脂質二
重層が混合すると、2つの細胞の間に小さな溝が開ける。このような小さい開口
部の熱力学的な不安定性により、それは2つの細胞が一つになるまで拡大する。
この目的での更なる考察についてはPratherらによる米国特許4,997
,384が参考になる。使用できる様々なエレクトリフュージョンのメジウムに
は、たとえばスクロース、マンニトール、ソルビトールおよびリン酸緩衝溶液が
包含される。融合はまた融合原物質としてセンダイウイルスを使用することによ
っても達成される(Graham,Wister Inst.Symp.Mon
ogr.9:19,1969)。
【0062】 また場合によっては(たとえば小さいドナーの核の場合)、エレクトロポレー
ション融合を用いるよりも、卵母細胞への一倍体細胞または核の直接的注入を行
う方が好ましい。このような技術はCollasら,Mol.Reprod.D
ev.38:264−267,1994に開示されている。
【0063】 ヒトおよび動物細胞および卵母細胞または細胞質体は、卵母細胞の成熟開始約
24時間後に、既知の方法で、たとえば500μmのチャンバー内で約15μs
ecの間90〜120Vの電気パルスを適用することによりエレクトロフューズ
することができる。融合後、ついで得られた融合NTユニットを適当なメジウム
中に活性化されるまで置く。活性化は融合の直前または直後、通常24時間以内
に、好ましくは約4〜9時間後に行われる。
【0064】 NTユニットは既知の方法で活性化される。このような方法には、たとえば、
主としてNTユニットに寒冷、現実に低温ショックを適用することにより、NT
ユニットの生理学的温度以下での培養を包含する。これは、胚が通常暴露されて
いる生理学的温度に比べて冷たい室温でのNTユニットの培養によって行われる
【0065】 別法として、活性化は既知の活性化物質の適用によって達成される。たとえば
、受精時における精子の卵母細胞への侵入は潅流卵母細胞を活性化し、多数の生
存可能な妊娠および核移入後の多重な遺伝的に同一の子ウシを生じる。また、電
気的および化学的ショックも融合後のNT胚の活性化に使用できる。卵母細胞の
活性化方法は、Susko−Parrishらの米国特許5,496,720の
課題である。
【0066】 さらに、活性化は同時にまたは順次、 (i)卵母細胞中の2価陽イオンレベルの上昇、および (ii)卵母細胞中の細胞性タンパク質リン酸化の低下 によっても達成される。これは一般的に、卵母細胞の原形質中への2価陽イオン
たとえばマグネシウム、ストロンチウム、バリウムまたはカルシウムの、たとえ
ばイオノフォアの形態での導入によって行うことができる。2価陽イオンのレベ
ルを上昇させる他の方法には電気ショック、エタノール処置、および封鎖キレー
ターによる処置が包含される。
【0067】 リン酸化は既知の方法、たとえばキナーゼインヒビターたとえばセリン−スレ
オニンキナーゼインヒビター(たとえば、6−ジメチルアミノプリン、スタウロ
スポリン、2−アミノプリン、およびスフィンゴシン)の添加によって低下する
。別法として、細胞性タンパク質のリン酸化は卵母細胞へのホスファターゼ(た
とえば、ホスファターゼ2Aおよびホスファターゼ2B)の導入によって阻害さ
れる。
【0068】 NTを活性化する一つの手段には、融合したNTユニットを、融合後24時間
以内、好ましくは融合後約4〜9時間に5μMのイオノマイシンおよび1 mg
/mLのBSAを含有するTL−HEPESメジウムに短時間暴露し、ついで3
0mg/mL BSA含有TL−HEPES中で洗浄する方法がある。また、活
性化はエタノールの使用または電気パルスの反復によっても行うことができる。
【0069】 1または2個の選択された一倍体ゲノムから産生される活性化NTユニットを
ついで適当なインビトロ培養メジウム中で、胚性または幹様細胞および細胞コロ
ニーが発生するまで培養する。胚の培養および成熟に適当な培養メジウムは、本
技術分野において周知である。ウシ胚の培養および維持に使用される既知のメジ
ウムの例には、Ham’s F−10+10%ウシ胎児血清(FCS)、組織培
養メジウム−199(TCM−199)+10%ウシ胎児血清、タイロード・ア
ルブミン・ラクテート・ピルベート(TALP)、ダルベッコのリン酸緩衝食塩
水(PBS)、イーグルおよびウイッテンのメジウムが包含される。卵母細胞の
収集および成熟のために最も共通して用いられるメジウムはTCM−199+1
〜20%の血清補充物であり、ウシ胎児血清、新生児血清、発情期ウシ血清、ヒ
ツジ血清または牡牛血清を包含する。好ましい維持メジウムには、TCM−19
9とアール塩、10%ウシ胎児血清、0.2mM Naピルベートおよび50μ
g/mL硫酸ゲンタマイシンが包含される。上記のいずれも様々な細胞型たとえ
ば顆粒細胞、卵管細胞、BRL細胞、子宮細胞およびSTO細胞との共培養に含
有させることができる。
【0070】 ついで、活性化された培養NTユニット(単数または複数)は好ましくは洗浄
し、適当なメジウムたとえば10%FCS含有CRIaa メジウム中に置き、
6mg/mLを好ましくは適当なコンフルーエントフィーダー層を含有するウエ
ルプレート中に加える。適当なフィーダー層には一例として線維芽細胞および上
皮細胞、たとえば線維芽細胞と有蹄類からの子宮上皮細胞、ニワトリ線維芽細胞
、ネズミ(たとえば、マウスまたはラット)の線維芽細胞、STOおよびSI−
m220フィーダー細胞系、およびBRL細胞が包含される。
【0071】 NTユニットは、NTユニットが胚性幹様細胞または細胞コロニーの産生に使
用できる細胞を得るのに適当なサイズに到達するまで、フィーダー層上で培養す
る。好ましくは、これらのNTユニットは少なくとも約2〜400細胞、さらに
好ましくは約4〜128細胞、最も好ましくは少なくとも約50細胞まで培養す
る。培養は適当な条件において、たとえば約38.5℃および5%CO2におい
て、生育を至適化するために培養メジウムを通常約2〜5日ごとに、好ましくは
約3日ごとに交換して行われる。
【0072】 所望のサイズのNT細胞が得られたのち、細胞を機械的にゾーンから収集し、
ついで胚性または幹様細胞および細胞系の産生に使用する。これは好ましくは、
NTユニットからなり、通常は少なくとも約50細胞を含有する細胞の集塊を採
取し、このような細胞を洗浄し、細胞をフィーダー層たとえば照射線維芽細胞上
にプレーティングする。幹様細胞または細胞コロニーを得るために用いられる細
胞は、培養NTユニットの最も内部の部分から得られる。少なくともサイズ50
細胞が好ましい。しかしながら、より多いまたは少ない細胞数、またNTユニッ
トの他の部分からの細胞もES−様細胞および細胞コロニーを得るために使用で
きる。細胞は、適当な成育メジウムたとえば10%FCSおよび0.1mMβ−
メルカプトエタノール(Sigma)ならびにL−グルタミンを補充したαME
M中のフィーダー層に維持される。生育メジウムは生育を至適化するのに必要な
頻度で、たとえば、約2,3日ごとに交換する。この培養方法では、胚性または
幹様細胞または細胞コロニーの形成を生じる。このような細胞が生成されるまで
の培養時間は、特定の核ドナー細胞、特異的な卵母細胞および培養条件に依存し
て変動する。本技術分野の熟練者には、特定の胚性または幹様細胞の生育の至適
化に望ましいように、培養条件を変動させることができる。
【0073】 上記一倍体ゲノム発生胚から産生された胚性もしくは幹様細胞および細胞コロ
ニーは、核細胞ドナーとして用いられた種のネイティブな胚性または幹様細胞に
類似の外観を示さなければならない。
【0074】 本発明は以上、その好ましい実施態様を参照しながら説明した。しかしながら
、本技術分野の熟練者には、本発明の精神から逸脱することなく上述されなかっ
た特異的な形態で本発明が具現できることは自明の通りである。以下の実施例に
記載する好ましい実施態様は例示的なものであり、いかなる意味においての限定
的に考えてはならない。本発明の範囲は以上の説明によってではなく、前述の特
許請求の範囲によって与えられるものであり、請求の範囲内に落ちるすべての改
変および均等体はそれに包含することを意図するものである。
【0075】 (実施例) 一倍体細胞系の製造 大きなネズミA9細胞の産生 ネズミA9細胞(HPRT−)を96時間、10%ウシ胎児血清を補充したア
ルファメン(Biowhittaker,所在)中3.75μg/mLのサイト
カラシンB(Sigma)と培養する。サイトカラシンBはマイクロフィラメン
トのインヒビターであり、細胞が細胞質分裂を受けるのを防止し、一方では細胞
のDNA合成およびサイズの増大を可能にする。24時間後に薬物から回収した
のち、細胞は培養液表面から除去可能であり、操作できる。得られた細胞は直径
約30μmである。
【0076】 教育 円形のガラスのディスク、直径約2.5cmをポリ−D−リジンでコーティング
する。サイトカラシンB処理A9細胞をディスク上60〜80%コンフルーエン
トでプレーティングし、24時間接着させる。ディスクを細胞の側面を下にして
、5 mLの核除去メジウム(リン酸緩衝食塩水,10%ウシ胎児血清,10μ
g/mLのサイトカラシンB)を含有する遠沈管中に取る。細胞を37℃で20
分間インキュベートする。遠沈管を37℃の超遠心分離器中に置き、さらに20
分間23,000gで回転させる。得られた細胞質体は24〜48時間生存可能
である。
【0077】 ガラスの表面から細胞質体をトリプシン化によって除去する。HAT補充物を
培養メジウムに1×濃度で加え、残った有核細胞を殺滅する。この別法はHAT
補充物を加え、ついでドナーの核を導入する。これは、有核A9細胞をすべて除
去し、一方、未融合細胞質体は48時間以内に溶解される。
【0078】 ドナーの核の導入 トランスジェニックマウスから収集し、ネオマイシン抵抗性遺伝子を有する精
子を、受精能獲得またはプロテアーゼ処理のいずれかにより融合のために準備す
る。これらの処理は精子が細胞質体に粘着するのを確認するために使用する。ト
ランスジェニックマーカーは精子のソースを確認するためには有用であるが、操
作には必ずしも必要ではない。別の一倍体ドナーは、新たに受精した胚から除去
された雄性および雌性の前核(一倍体核質)である。
【0079】 融合 A9細胞質体および精子の両者をプロテアーゼまたはPHAで処理し、細胞質
体の精子への接着および融合の可能性を増大させる。適当な濃度の精子もしくは
ドナーおよび細胞質体は単一の核をもつ、得られる細胞数を増大させるために使
用されなければならない。ACパルスは融合する膜が電流の流れに垂直になるよ
うに方向性のある核/細胞質体をカップリングさせるために使用される。ACパ
ルスは核ドナー細胞と細胞質体の間の融合を誘導するために投与される。細胞融
合の他の方法、たとえば、ポリエチレングリコール、融合誘導ウイルスまたはリ
ポソーム操作にも使用できる。
【0080】 選択 融合の数日後に、A9−一倍体核ハイブリドの選択を開始する。HAT感受性
A9細胞は細胞質体のソースとして使用され、したがってHATメジウム中に形
成されるコロニーは一倍体−細胞質体ハイブリドからのものである。有核A9細
胞は選択を生存しない。得られたハイブリドは、分析に十分な数に達するまでコ
ロニーとして増殖する。本発明者らは、ハイブリドが蛍光インシトウハイブリダ
イゼーションまたは核型により一倍体または二倍体であるかを決定する。
【0081】 受精 一倍体細胞は卵母細胞の受精におけるドナー核として使用することができる。
核移入は標準操作を用いて行われる。胚は第二の極体排出および雌性クロマチン
の一倍体化を生じる方法を用いて活性化される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/566 C12N 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 モレイラ、ペドロ アメリカ合衆国 マサチューセッツ、サン ダーランド、アムハースト ロード 248、 アパートメント ナンバー 317 Fターム(参考) 4B024 AA11 CA03 CA06 DA02 GA18 HA12 4B063 QA05 QA13 QQ08 QQ13 QQ42 QR80 QS11 QS16 QS34 QS38 QX02 QX07 4B065 AA90X AA91X AB01 AC20 BA01 BA21 BD50 CA46

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程: (i)雄性または雌性起源の一倍体ゲノムを含有する細胞を取得し、その数を
    増幅する工程; (ii)上記一倍体細胞のゲノムが所望の遺伝子構成からなるか否かを決定す
    るために上記一倍体細胞のゲノムを遺伝子スクリーニングまたは分析に付す工程
    ;および (iii)上記所望の遺伝子構成を含有する細胞を選択する工程 からなる一倍体ゲノムを含有する細胞を選択する方法。
  2. 【請求項2】 上記雌由来の一倍体細胞は半数の染色体が極体中に排出して
    いる卵母細胞の活性化により産生される「請求項1」記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記雌由来の一倍体細胞は、卵の受精およびそれからの雄性
    前核の除去により産生される「請求項1」記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記雌由来の一倍体細胞は卵の活性化により2つの雌性前核
    を含有する卵を得て、上記前核の1つを除去することにより産生される「請求項
    1」記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記雌由来の一倍体細胞は、未成熟卵母細胞への二倍体細胞
    核の挿入、ついで2つの一倍体核への上記染色体の分離によって産生される「請
    求項1」記載の方法。
  6. 【請求項6】 上記雌由来の一倍体細胞は、単為生殖胚(半数の染色体を含
    有)の核移入により産生されるが、完全なDNA成分(4つの染色分体)を有す
    る卵母細胞に増殖し、続いてそれらから染色体の半数を排出させることにより産
    生される「請求項1」記載の方法。
  7. 【請求項7】 雄由来の一倍体細胞は、雌性前核が除去された受精卵に由来
    する「請求項1」記載の方法。
  8. 【請求項8】 雄由来の一倍体細胞は、核が除去された卵の受精に由来する
    「請求項1」記載の方法。
  9. 【請求項9】 雄由来の一倍体細胞は精子核の人工的脱濃縮によって産生さ
    れ、ついで非卵由来の細胞質体中に注入される「請求項1」記載の方法。
  10. 【請求項10】 上記雌由来または雄由来の一倍体細胞は(i)一倍体卵細
    胞質体に細胞分裂を受けさせる方法;(ii)一倍体細胞に一倍体胚を産生させ
    、ついでこれを培養して「増殖一倍体」細胞を産生させる方法;(iii)一倍
    体胚を培養して増殖一倍体細胞を産生させ、このような胚性幹様細胞を分化させ
    る方法;および(iv)一倍体体細胞細胞質体を細胞分裂が可能な条件下に培養
    する方法;からなる群より選択される方法により増幅させる「請求項1」記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 選択された上記一倍体ゲノムは遺伝子修飾される「請求項
    1」記載の方法。
  12. 【請求項12】 選択された雄性および雌性一倍体ゲノムはいずれも遺伝子
    修飾される「請求項11」記載の方法。
  13. 【請求項13】 さらに上記の選択された雄性もしくは雌性一倍体ゲノムま
    たは上記の選択された一倍体ゲノムを含有する細胞を用いて二倍体胚を産生させ
    る「請求項1」記載の方法。
  14. 【請求項14】 さらに選択された雄性および雌性一倍体ゲノムを用いて二
    倍体胚を産生させる「請求項1」記載の方法。
  15. 【請求項15】 上記の選択された雄性もしくは雌性一倍体ゲノムまたは上
    記の雄性もしくは雌性ゲノムを含有する細胞を核移入ドナーとして使用する「請
    求項1」記載の方法。
  16. 【請求項16】 選択された雄性または雌性一倍体ゲノムはいずれも、上記
    の選択された雄性および雌性一倍体ゲノムを含有する二倍体核移入ユニットを産
    生させるための核移入ドナーとして使用する「請求項15」記載の方法。
  17. 【請求項17】 上記二倍体ゲノムはヒトである「請求項15」記載の方法
  18. 【請求項18】 上記一倍体細胞またはゲノムは増殖一倍体胚に由来する分
    化した細胞、胚性幹様細胞または内部細胞塊細胞からなる「請求項15」記載の
    方法。
  19. 【請求項19】 上記分化した細胞または胚性幹様細胞は一倍体胚のインビ
    トロ培養によって産生される「請求項18」記載の方法。
  20. 【請求項20】 上記の選択された一倍体ゲノムは遺伝子修飾される「請求
    項13」記載の方法。
  21. 【請求項21】 上記の選択された一倍体ゲノムはいずれも遺伝子修飾され
    る「請求項19」記載の方法。
  22. 【請求項22】 上記の選択された一倍体ゲノムは、特定のDNAの除去、
    挿入または置換のために、相同組換えによって遺伝子修飾される「請求項20」
    記載の方法。
  23. 【請求項23】 上記の選択された一倍体ゲノムはいずれも、特定のDNA
    の除去、挿入または置換のために、相同組換えによって遺伝子修飾される「請求
    項21」記載の方法。
  24. 【請求項24】 上記遺伝子試験は、遺伝子欠損、異常なゲノムインプリン
    ティングに伴うDNAメチル化欠損のために、または所望のDNAを含有する細
    胞、対立遺伝子形質を含む細胞もしくは機能性遺伝子を欠く細胞を選択するため
    に、上記の増幅された一倍体ゲノムをスクリーニングすることからなる「請求項
    1」記載の方法。
  25. 【請求項25】 遺伝子欠陥は以下の遺伝疾患:α−1アンチトリプシン欠
    損症;α−地中海貧血症;腺腫様ポリープ症;成人多嚢胞性腎臓疾患;BRCA
    1もしくはBRCA2の欠損による乳癌へのかかり易さ;β−地中海貧血症、シ
    ャルコー・マリー・ツース病;MSH2,MLH1,PMS1もしくはPMS2
    の欠損による結腸癌へのかかり易さ;先天性副腎過形成;嚢胞性線維症;デュシ
    ェン・ベッカー型筋ジストロフィー;脆弱X症候群;血友病A型およびB型;ゴ
    シェ病;ハンチントン病;ケネディー病;レッシュ・ナイハン症候群;マルファ
    ン症候群;中鎖アシルコエンザイムAデヒドロゲナーゼ欠損症;メラノーマへの
    かかり易さ;多発性内分泌腺腫症1もしくは2A型;筋緊張性ジストロフィー;
    神経線維腫症1型;オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症;網膜芽腫;鎌形
    赤血球貧血;ステロイドスルファターゼ欠損症;テイ・サックス病;またはヴェ
    ルドニッヒ・ホフマン病の一つを生じる「請求項24」記載の方法。
  26. 【請求項26】 試験されるDNAメチル化欠損はプラーダー・ヴィリ症候
    群、アンゲルマン症候群、片親性イソ二染色体、ベックウイズ・ヴィーデマン症
    候群、ウイルムス腫発癌およびフォン・ヒッペル・リンダウ症候群からなる群よ
    り選択される「請求項24」記載の方法。
  27. 【請求項27】 上記遺伝子試験は特定の遺伝子欠損に相関する核酸配列に
    特異的に結合する標識に直接もしくは間接的に結合する核酸配列の使用、あるい
    は所望のDNAもしくは対立遺伝子形質を含むかまたは機能性遺伝子を欠く細胞
    の選択を包含する「請求項24」記載の方法。
  28. 【請求項28】 上記遺伝子試験は、特定のDNA配列、対立遺伝子形質ま
    たは遺伝子欠陥の質量分析、蛍光または放射性核種検出の使用を包含する「請求
    項1」記載の方法。
  29. 【請求項29】 このような遺伝子スクリーニングはRFLP分析、SSC
    P分析、STR分析、VNTR分析または変性勾配ゲル電気泳動からなる「請求
    項1」記載の方法。
  30. 【請求項30】 上記胚は適当な代替雌性に移植し、生存可能な子孫に生育
    させる「請求項13」記載の方法。
  31. 【請求項31】 一倍体ゲノムはウシの一倍体ゲノムである「請求項1」記
    載の方法。
  32. 【請求項32】 一倍体ゲノムは霊長類の一倍体ゲノムである「請求項1」
    記載の方法。
  33. 【請求項33】 一倍体ゲノムは、ヤギ、ヒツジ、ウシ、ブタ、ヤギ(ca
    prine)、ウマ、ヒツジ(ovine)、イヌ、ネコ、ネズミ、ウサギ、霊
    長類、ヒト、象、モルモット、マウス、ラットからなる群より選択される「請求
    項1」記載の方法。
  34. 【請求項34】 「請求項10」記載の方法を用いて生育された増殖一倍体
    細胞系。
  35. 【請求項35】 細胞系は雌性細胞または雄性細胞由来の一倍体細胞系であ
    る「請求項34」記載の増殖一倍体細胞系。
  36. 【請求項36】 核移入方法は核移入ドナーとして一倍体ゲノムまたは「請
    求項1」に従って産生される細胞を含有する細胞を用いる核移入によって産生さ
    れる二倍体胚。
  37. 【請求項37】 上記核移入方法は雄性もしくは雌性一倍体ゲノムの両者ま
    たは「請求項1」に従って産生された細胞を含有する細胞の移植からなる「請求
    項36」記載の二倍体胚。
  38. 【請求項38】 一倍体胚から産生される胚性幹様細胞または分化した細胞
  39. 【請求項39】 クローン化された胚、胎児または動物を産生するために用
    いられる改良された核移入方法において、その改良は核移入ドナーとして一倍体
    胚から産生される胚性幹様細胞または分化した細胞を使用することからなる方法
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