JP2003511046A - Dnaシークエンシング反応液からの染料標識ジデオキシターミネーターの除去 - Google Patents

Dnaシークエンシング反応液からの染料標識ジデオキシターミネーターの除去

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JP2003511046A
JP2003511046A JP2001528641A JP2001528641A JP2003511046A JP 2003511046 A JP2003511046 A JP 2003511046A JP 2001528641 A JP2001528641 A JP 2001528641A JP 2001528641 A JP2001528641 A JP 2001528641A JP 2003511046 A JP2003511046 A JP 2003511046A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、染料標識ポリヌクレオチド又は他の高分子と未取込み染料標識分子とを含む混合物から未取込み染料標識分子を除去する方法を提供する。本発明の方法は、親水性マトリックス内に封入した1以上の多孔質疎水性物質からなる複数の粒子に未取込み染料標識分子を吸着させることを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連出願の相互参照 本願は、米国仮出願第60/158,188号(1999年10月6日)及び第60/164,050号(1999
年11月8日)の恩典を主張している米国出願第09/564,117号の一部継続出願である
【0002】 発明の背景 発明の分野 本発明は、蛍光染料標識分子を含有する混合物からのポリヌクレオチド類の精
製に関連する。このポリヌクレオチド類はたとえば核酸配列決定反応からの反応
産物などである。
【0003】 背景 「ヒト遺伝子解析プロジェクト」の課題及び多型現象や遺伝子発見の商業的影
響はDNAシークエンシング技術の著しい改良を促してきた。DNAシークエンシング
に対する現代のアプローチではDNAシークエンサーの信頼性とスループットへの
注文が厳しくなっている。最近の報告でも明らかなように、DNAシークエンシン
グ用のキャピラリー電気泳動(CE)法はこの方法に固有のスピード、分解能及び自
動化のしやすさなどとの関係でスラブゲル電気泳動法と比べて大変な可能性を秘
めている(Carrilho et al., Anal. Chem. 1996, 68, 3305-3313; Tan and Yeung
, Anal. Chem. 1997, 69, 664-674; Swerdlow et al., Anal. Chem. 1997, 69,
848-855)。
【0004】 架橋ゲルキャピラリー電気泳動カラムとの関連で、一本鎖DNAフラグメントの
サイズ分離の実現を目的とした交換式高分子溶液の開発はカラムの寿命を延ばし
、ゲルを鋳込む手間を省く結果となった(Ruiz-Martinez et al., Anal. Chem. 1
993, 65, 2851-2858)。さらに、分離マトリックスの組成の改良により1回あたり
1000塩基余りの配列決定が可能になっている(Carrilho et al., Anal. Chem. 19
96, 68, 3305-3313)。DNAシークエンシング用の自動キャピラリー電気泳動装置
は3大理化学機器メーカーがすでに発表している(Beckman Coulter CEQTM 2000 D
NA Analyser System; Amersham Pharmacia MegaBACE 1000 DNA Sequencing Syst
em; PE Biosystems ABI Prism 3700 DNA Analyser)。
【0005】 しかし、この新世代自動DNAシークエンサーの潜在力を実現するのは大変であ
ることがわかってきた。サイクルシークエンシング反応の産物を精製するための
現在の方法に付随する限界に主に起因する読取り長及び精度の問題が残っている
ためである。実は、キャピラリー電気泳動を首尾よく実施するうえでの試料調製
の決定的な重要性はあまり強調されてこなかったのである。
【0006】 スラブゲル電気泳動法の場合と違って、キャピラリーカラムにはプライマー伸
長産物が電気的注入法によって導入されるが、電気的注入法ではカラムヘッドで
一本鎖DNAフラグメントのフォーカシングが行われる(Swerdlow et al., Proc Na
tl. Acad. Sci. U.S.A. 1988, 85, 9660-966)。しかし、電気的注入法は塩素、
デオキシヌクレオチド及びジデオキシヌクレオチドなどのような高電気泳動移動
度イオンの側に偏っているため、それらのイオンがシークエンシング反応液中に
存在すると、一本鎖DNAフラグメントのフォーカシングに悪影響が及ぶ。そのた
め、キャピラリーカラムに注入するDNA量を増やし、また注入DNAのフォーカシン
グを向上させるためには、これら小イオン種の効果的な除去が必要となる。
【0007】 特に厄介な高電気泳動移動度イオン群としては他に、蛍光染料標識ジデオキシ
ヌクレオチド・ターミネーター特に、2個の蛍光部分をエネルギー伝達対として
含む最近市販のターミネーター(PE BiosytemsのABI PRISM BigDyeTMやAmersham
PharmaciaのDYEnamic ETTMなど)がある。これらの試薬、及びその加水分解産物
はプライマー伸長反応液からの除去が特に困難であり、シークエンシングデータ
の自動解析に悪影響を及ぼす蛍光人工物(通称「ダイブロッブ」)が混じる結果と
なることが判明している(Rosenblum, B., Lee, L., Spurgeon, S., Khan, S., M
enchen, S., Heiner, C. and Chen, S., Nucleic Acids Research, 1997, 25, 4
500-4504)。染料標識シークエンシングプライマーもまた、染料標識ターミネー
ターの代用とされる場合には、同様の問題を伴う(Jingyue, J., Ruan, C., Full
er, C., Glazer, A. and Mathies, R., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1995, 92
, 4347-4351; Jingyue, J., Kheterpal, I., Scherer, J., Ruan, C., Fuller,
C., Glazer, A. and Mathies, R., Anal. Biochem., 1995, 231, 131-140; Jing
yue, J., Glazer, A. and Mathies, R., Nucleic Acids Research, 1996, 24, 1
144-1148; Lee, L., Spurgeon、 S., Heiner, C., Benson, S., Rosenblum, B.,
Menchen, S., Graham, R., Constantinescu, A., Upadhya, K., and Cassel, J
., Nucleic Acids Research, 1997, 25, 2816-2822)。
【0008】 DNAシークエンシングへの使用に好適な蛍光エネルギー伝達染料標識ジデオキ
シヌクレオチド三リン酸ターミネーターは米国特許第5,800,996号で、またDNAシ
ークエンシングへの使用に好適な蛍光エネルギー伝達染料標識プライマーは米国
特許第5,688,648号及び第5,728,528号で、それぞれ開示されている。
【0009】 サイクルシークエンシング反応過程において、デオキシヌクレオチド三リン酸
(dNTPs)と染料標識ジデオキシヌクレオチド三リン酸(ddNTPs)は、増幅サイクル
のたびに温度を95〜99℃に高めると進行する変性段階でリン酸エステル結合の加
水分解をこうむる。その結果、ジデオキシヌクレオチド二リン酸(ddNDPs)、ジデ
オキシヌクレオチド一リン酸(ddNMPs)及びジデオキシヌクレオシドが生成する。
ピリミジン塩基に由来するddNTPs、すなわちジデオキシチミジン(ddTTP)とジデ
オキシシチジン(ddCTP)はこの点で特に不安定である。染料標識ddNTPs、ddNDPs
及びddNMPsはキャピラリー電気泳動カラムから染料標識伸長産物に先立って溶出
するので、シークエンシングデータの解釈を直接妨げることはない。しかし、染
料標識ddNTPs、ddNDPs及びddNMPsに随伴するシグナル強度は伸長産物に随伴する
シグナル強度を何桁も上回ることもある。こうしたシグナル強度の不連続性は自
動ベースコーリング・ソフトウェアとの関連で厄介な問題となり、結果的に、最
悪ケース・シナリオではソフトウェアは蛍光人工物のピークをプライマー伸長産
物として、またプライマー伸長産物をバックグラウンドノイズとして、それぞれ
解釈することが判明している。さらに重大な問題は染料標識ジデオキシヌクレオ
シドの存在に関連する。というのは、それはキャピラリー電気泳動カラムでもス
ラブゲルでもプライマー伸長産物と同時に溶出することが判明しているからであ
る。プライマー伸長産物に随伴するシグナルと比較して不釣合いに高い人工物の
シグナル強度だけでなく、ピーク幅もまた5〜20塩基の分析を曖昧にするほど広
い。
【0010】 スラブゲル電気泳動とCEの両方で現在常用されている試料調製法は、DNAシー
クエンシング試料のエタノール又はプロパノール沈殿による脱塩処理とそれに続
くDNAフラグメント及び鋳型のホルムアミド0.5 M EDTA混和液(49:1)による還元
、その後の添加又は注入からなる[Figeys et al., 1996, 744, 325-331; Sambro
ok, J., Fritsch, E.F., Maniatis, T. Molecular Cloning: A Laboratory Manu
al (Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989),
section 9.49]。この方法は普及してはいるが、DNA回収の点で再現性にムラがあ
り、染料標識人工物の量的除去性能が低いと判明しており、また自動化も容易で
ない(Tan, H., Yeung, E.S., Anal. Chem. 1997, 69, 664-674; Hilderman, D.,
Muller, D. Biotechniques 1997, 22, 878-879)。
【0011】 読取り長の配列決定に際して性能を低下させる汚染物質はDNAシークエンシン
グ試料中の高電気泳動移動度イオン種に限らない。鋳型DNAもまた、薄肉スラブ
ゲル(Tong, et al., Biotechniques 1994, 16, 684-693)とキャピラリーカラム(
Swerdlow et al., Electrophoresis 1996, 17, 475-483)のどちらでもプライマ
ー伸長産物の解析を妨げることが証明されている。シークエンシング試料中に鋳
型DNAが存在すると、反応液を注入するとすぐにキャピラリーカラムの電流降下
と分解能の著しい低下が観察される(Salas-Solano et al., Anal. Chem. 1998,
70, 1528-1535)。しかし、目下のところDNA鋳型の除去がキャピラリー電気泳動
によるDNAシークエンシングのための試料調製の必須事項とされるのはまれであ
る。
【0012】 これまでに、鋳型や他の反応物の除去を課題とする2つの試料調製アプローチ
が提案されている。米国特許第5,484,701号で開示されている第1のアプローチで
は、ビオチン化プライマーがストレプタビジン磁性粒子上でのプライマー伸長産
物の捕捉と精製を可能にする。ストレプタビジン磁性粒子上に固定化されたプラ
イマー伸長産物を十分に洗浄して鋳型DNAや未取込みのデオキシヌクレオチド及
びジデオキシヌクレオチドなどのシークエンシング反応液成分を除去してから、
ストレプタビジン磁性粒子をホルムアミド溶液中で約90〜100℃に加熱すること
により磁性粒子からプライマー伸長産物を放出させる。
【0013】 このアプローチは、スラブゲル電気泳動の場合には(二重鎖DNAの変性を促進し
、またスラブゲルへの添加を容易にするためにシークエンシング試料の粘度を高
めるようにする意味で、しばしば試料にホルムアミドを添加するため)かなり有
効であるが、キャピラリー電気泳動の場合には問題も多いことが判明している。
このアプローチについては(コストを別にしても)少なくとも3つの問題点が指摘
されている。第1に、固定化プライマリー伸長産物の放出に使用されるホルムア
ミド溶液は高電気泳動移動度イオンの存在に起因する溶液の高イオン強度のため
に、電気的注入法とは相容れない(特に10mM EDTA又は30〜140mM酢酸ナトリウム
を溶かした95%ホルムアミド溶液)。ホルムアミド溶液中に塩が存在しなければ、
ビオチン化プライマー伸長産物の放出効率は>95%から<40%へと著しく低下するこ
とがすでに証明されている(Tong and Smith, Anal. Chem. 1992, 64, 2672-2677
)。放出溶液の有効イオン強度は、溶液が加熱され結果的にアンモニアが放出さ
れるときに起こる95%ホルムアミドの分解によりさらに一段と上昇することが判
明している。
【0014】 第2に、ストレプタビジン磁性粒子から回収される試料はストレプタビジン由
来のタンパク質に汚染されることが判明している。固定化プライマー伸長産物の
放出は、磁性粒子と共有結合しているストレプタビジンの変性に由来する。スト
レプタビジンは高等電点のマルチサブユニットタンパク質である。固定化ストレ
プタビジンの変性には常に、磁性粒子と共有結合していないこれらのタンパク質
サブユニットの同時放出が伴う。この汚染タンパク質はその陰イオン性や高分子
量のために、鋳型DNAと幾分類似した振る舞いをする。最後に、蛍光染料標識ジ
デオキシヌクレオチドターミネーター及びそれに由来する加水分解産物は、スト
レプタビジン磁性粒子と非特異的に結合すること、またストレプタビジンの変性
時にホルムアミド溶液中に放出されることが判明している。そのため、非特異的
に結合したターミネーターは「精製済み」プライマー伸長産物に随伴し、その後
の解析に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0015】 鋳型DNAと未取込み反応物の除去を含む第2のプライマー伸長産物精製アプロー
チは次の各段階を伴う多段階方式である: (1)限外ろ過による鋳型DNAの除去、(2
)減圧濃縮による試料の減容、(3)サイズ排除クロマトグラフィー(2本の逐次ゲル
ろ過カラムを使用)によるイオン強度の低減と染料標識人工物の除去、及び(4)解
析に備えた減圧濃縮による試料の減容(Ruiz-Martinez et al., Anal. Chem. 199
8, 70, 1516-1527; Salas-Solano et al., Anal. Chem. 1998, 70, 1528-1535)
。このアプローチはすばらしいCE解析用試料を提供してくれるものの、一般に複
雑、高コストで、時間もかかり、またハイスループット環境での自動化には適さ
ない。実際、上述の方法はマルチカラムキャピラリー電気泳動DNAシークエンサ
ーの潜在スループットと比較して、シークエンシング作業のネックとなろう。
【0016】 以上、キャピラリー及びスラブゲル電気泳動による解析に備えたプライマー伸
長産物の精製に目下使用されている方法を要約した。エタノール又はイソプロパ
ノール沈殿法は試料中の高電気泳動移動度イオンと染料標識人工物の両方の濃度
を引き下げることが知られているものの、染料標識人工物の残留濃度はなお問題
として残る。スピンカラムによるサイズ排除クロマトグラフィーは高電気移動度
イオンと染料標識人工物の両方を除去しうるが、ハイスループット環境での自動
化には最もなじみにくく最も高コストでもある。さらに、スピンカラムの使用で
は試料がかなり希釈される結果となり、しばしば沈殿又は濃縮ステップを導入し
て試料を濃縮してから解析にかける必要が生じる。ビオチン/ストレプタビジン
法は原理的には染料標識人工物を量的に除去するはずである。しかし、染料標識
人工物は固定化ストレプタビジンに非特異的に結合するし、また試料をホルムア
ミド中で加熱するときにプライマー伸長産物と共に放出される。ビオチン/スト
レプタビジン法のもう1つの難点は、短い分子がマトリックスに優先的に吸着さ
れ、結果的に長い分子に対応するシグナルが弱まることである。
【0017】 以上のように、目下利用可能な方法はいずれもDNAシークエンシング反応液に
付随する諸々の潜在的汚染成分を質的に除去するものではない。そこで、DNAシ
ークエンシング用キャピラリー電気泳動の並外れた可能性をそう遠くない将来に
実現するのであれば、この大きな限界を乗り越える必要がある。本発明はこうし
た必要などを満たすものである。
【0018】 発明の要約 本発明は、染料(蛍光染料など)標識分子を内部にすでに取り込んでいるポリヌ
クレオチドや未取込み染料標識分子などのような1以上の高分子を含有する混合
物から蛍光又はその他の染料標識分子を除去するための方法を提供する。本発明
の方法は混合物を、内部に疎水性の多孔質吸着性物質を閉じ込めた親水性の架橋
三次元高分子マトリックスからなる複数の粒子と接触させることを含む。未取込
み染料標識分子は親水性マトリックスを通過して疎水性多孔質物質表面に優先的
に吸着されるので、その後混合物からその粒子を除去すれば、吸着済み染料標識
分子もまた高分子を含む混合物から除去されることになる。
【0019】 実施態様によっては、本発明はポリメラーゼ連反応(PCR)法とサイクルシーク
エンシング反応(CSR)法に由来する蛍光標識プライマー伸長産物の精製法を提供
する。プライマー伸長反応混合物は一般に、染料標識エネルギー伝達プライマー
及びターミネーター(ddNTPs)やその加水分解産物(染料標識ddNDPs、ddNMPs及び
ジデオキシヌクレオシドなど)を含む未取込み染料標識プライマー及び/又はタ
ーミネーターを含有する。本発明の方法は、蛍光人工物を実質的に含まない試料
を提供するので、キャピラリー、スラブゲルいずれの電気泳動によるDNAシーク
エンシングにも好適である。
【0020】 本発明の方法は実施態様によっては次のステップを含む: 染料標識プライマー又は染料標識ターミネーターの存在下で鋳型指導プライマー
伸長反応によりプライマーを伸長すること; プライマー伸長産物を、内部に疎水性の多孔質吸着性物資を閉じ込めた親水性
の架橋三次元高分子マトリックスからなる複数の粒子と接触させて、染料標識プ
ライマー又は染料標識ターミネーター、及びそれらに由来する染料標識人工物を
粒子に優先的に吸着させるようにすること; 及び 残存プライマー伸長産物を含有する液相から、粒子を物理的に分離すること。
【0021】 本発明の方法は実施態様によってはさらに、必要ならば残存プライマー伸長産
物を含む液相を精製するステップ、及び残存プライマー伸長産物を含む液相をキ
ャピラリー又はスラブゲル電気泳動法で解析するステップを含む。
【0022】 本発明はまた、未取込み染料標識反応物を実質的に含まない染料標識ポリヌク
レオチドの調製法を提供する。これらの方法は次のステップを含む: (a) プライマーを鋳型とアニールし、アニール後のプライマーを、染料標識反応
物を含む反応混合物中でポリメラーゼと接触させ、もってプライマーを伸長させ
て複数の染料標識ポリヌクレオチドを形成させること; (b) 反応混合物を、内部に疎水性の多孔質吸着性物質を閉じ込めた親水性の架橋
三次元高分子マトリックスからなる複数の粒子と接触させて、未取込み染料標識
反応物及びそれに由来する染料標識人工物を粒子に優先的に吸着させるようにす
ること; 及び (c) (b)の粒子を、染料標識ポリヌクレオチドを含む反応混合物から分離するこ
と。
【0023】 本発明の他の態様は、たとえば磁性粒子のプレコンディショニングによりプラ
イマー伸長産物の非特異的結合を最小限に抑えることを目的とした遮断試薬の使
用を含む。
【0024】 詳細な説明 本発明は、複数の染料標識高分子(ポリヌクレオチドなど)と未取込み染料標識
分子とを含有する混合物から未取込み染料標識分子を除去するための方法及びキ
ットを提供する。本発明の方法は、たとえばDNAシークエンシング反応の産物か
ら未取込み染料標識分子を除去する効率的かつ効果的な手段を提供する。反応産
物からの未取込み染料標識分子の除去は、たとえばゲル又はキャピラリー電気泳
動カラムに添加される解析用試料中の未取込み染料標識分子の存在に由来する可
能性のある人工物を大幅に減らす、又は除去する効果がある。
【0025】 そのうえ、本発明の方法は実行が簡単で、高能率であり、またハイスループッ
トの自動シークエンシングになじむ。本発明の方法を使用した染料標識ポリヌク
レオチドの精製は自動化に特に好適である。遠心ステップ又は真空ろ過ステップ
はいずれも自動化されたロボット式シークエンシング装置への適合が困難である
が、これらのステップは不要となる。本発明の方法及びキットのもう1つの著し
い利点は、修飾(たとえばビオチン化)プライマーを使用する必要がないことであ
る。
【0026】 本発明の方法は、複数の染料標識ポリヌクレオチド及びポリヌクレオチド中に
まだ取り込まれていない染料標識分子を含有する混合物を、染料標識分子を吸着
させることができる疎水性の多孔質吸着性物質を内部に閉じ込めた親水性の架橋
三次元高分子マトリックスからなる複数の粒子と接触させることを含む。未取込
み染料標識分子は親水性マトリックスをたちまち通過するが、ポリヌクレオチド
中に取り込まれている染料標識分子はその分子サイズのために親水性マトリック
スの通過を妨げられる。そこで、混合物から粒子を除去すれば、吸着済みの未取
込み染料標識分子も一緒に除去されることになる。
【0027】 本発明の方法は、染料標識ddNTPsやそれに由来する加水分解産物の存在に起因
する染料標識人工物を実質的に含まないプライマー伸長産物の精製に有用である
。精製産物は、スラブゲル又は特にキャピラリー電気泳動による自動DNAシーク
エンシングにも、また他の解析方法にも、最適の形で得られる。
【0028】 プライマー伸長反応 本発明の精製法は、ポリメラーゼ依存、鋳型指導オリゴヌクレオチドプライマ
ー伸長反応によって得られる多様な産物の精製に有用である。これらの反応はし
ばしば、RNAやDNAを含む核酸の特性解明に使用される。本発明の精製法を用いれ
ば、たとえばプライマーの伸長及び/又はライゲーションを用いるポリメラーゼ
連鎖反応法、リガーゼ連鎖反応法及び他の増幅法の産物を精製することができる
。プライマー伸長反応を用いるあれこれのプロトコールは技術上周知である。こ
れらの技法の例はBerger and Kimmel, Guide to Molecular Cloning Techniques
, Methods in Enzymology 152 Academic Press, Inc., San Diego, CA (Berger)
; Sambrook et al. (1989) Molecular Cloning - A Laboratory Manual (2nd ed
.) Vol. 1-3, Cold Spring Harbor Press, NY, (Sambrook et al.); Current Pr
otocols in Molecular Biology, F.M. Ausubel et al., eds., Current Protoco
ls (Greene Publishing Associates, Inc.とJohn Wiley & Sons, Inc.の共同出
資会社) 1994 Supplement (Ausubel); Cashion et al., U.S. Patent No. 5,017
,478; Carr, European Patent No. 0,246,864に記載されている。当業者をin vi
tro増幅法へと導くに足る技法例はBerger、Sambrook及びAusubelに、またMullin
s et al., (1987) U.S. Patent No. 4,683,202; PCR Protocols : A Guide to M
ethods and Applications (Innis et al eds.) Academic Press, Inc., San Di
ego, CA (1990) (Innis); Arnheim & Levinson (October 1, 1990) C & EN 36-4
7; The Journal of NIH Research (1991) 3: 81-94; Kwoh et al. (1989) Proc.
Nat’l. Acad. Sci. USA 86: 1173; Guatelli et al. (1990) Proc. Nat’l. A
cad. Sci. USA 87: 1874; Lomell et al. (1989) J. Clin. Chem., 35: 1826; L
andegren et al., (1988) Science, 241: 1077-1080; Van Brunt (1990) Biothc
hnology, 8: 291-294; Wu and Wallace, (1989) Gene, 4: 560; Barringer et a
l. (1990) Gene, 89:117にも求められる。
【0029】 本発明の精製法は、ごくクリーンなプライマー伸長産物の調製が求められる場
合に特に有用である。具体的にはDNAシークエンシングであり、特にキャピラリ
ー電気泳動を用いる場合である。キャピラリー電気泳動依存DNAシークエンシン
グはその可能性を十分に実現するうえで大きな障害に見舞われてきたが、本発明
の方法はそうした障害を克服することができる。
【0030】 DNAサイクルシークエンシング反応は一般に、図1の要領で行われる。代表的な
実施態様では、適当なアニーリング温度(一般に約50〜55℃)でプライマーを鋳型
DNAとハイブリダイズさせて、プライマー伸長反応を準備する。アニールした鋳
型/プライマー複合体にポリメラーゼ酵素、デオキシヌクレオチド三リン酸(dNT
Ps)、ジデオキシヌクレオチドターミネーター(ddNTPs)及び他の必要な反応物を
加えて、反応混合物を特定のポリメラーゼに合った適当な温度(一般に、耐熱ポ
リメラーゼなら約60〜70℃、非耐熱ポリメラーゼなら室温〜37℃程度)でインキ
ュベートすると、結果的に鋳型指導プライマー伸長が行われる。伸長プライマー
と鋳型DNAの間で形成された複合体を、たとえば約95〜99℃の温度への加熱、又
は他の適当な方法により、変性させる。これは、伸長を停止したプライマー伸長
産物の放出を引き起こし、また鋳型DNAを第2サイクルのプライマー伸長に備えて
解放する(図2)。このサイクルを型通りに約10〜50回反復する。
【0031】 反応混合物と前述のサイクルで産生されるプライマー伸長産物とは実施態様次
第で染料標識ジデオキシヌクレオチドターミネーターを含有する。ABI PRISM (
登録商標) BigDyeTM Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction Kitに含ま
れている染料標識ジデオキシヌクレオチドターミネーターの化学構造は図3及び
図4に示すとおりである。図3はピリミジン塩基に由来するジデオキシヌクレオチ
ド三リン酸(ddCTPとddTTP)であり、また図4はプリン塩基に由来するジデオキシ
ヌクレオチド三リン酸(ddATPとddGTP)である。これらの試薬は最新試薬であり、
それぞれエネルギー伝達対として2つの染料を含む。各試薬の蛍光部分はエネル
ギー伝達の供与対として振る舞い、ローダミン部分はエネルギー伝達の受容体と
して振る舞う。エネルギー伝達効率は100%に迫る。これらの試薬の明度は、ジク
ロロローダミンから誘導された前世代ジデオキシヌクレオチドターミネーターの
2〜3倍も大きい。しかし、BigDyeTMターミネーターは著しく疎水性であり、また
中性と酸性で難溶性である。したがって、BigDyeTMターミネーターは、またその
加水分解産物も、プライマー伸長産物からの除去がきわめて困難であると判明し
ている。
【0032】 BigDyeTMターミネーターの加水分解は、ヌクレオチド三リン酸の段階的な脱ホ
スホリル化を招くし、またサイクルシークエンシング反応の変性処理段階で温度
を95〜99℃に高めたときに起こると考えられるが、対応するddNDPs、nnNMPs及び
ジデオキシヌクレオシドを産生する。反応液中に当初存在するddNTPsはその加水
分解に由来するddNDPsよりも疎水性が小さいし、またddNDPsはその加水分解に由
来するddNMPsよりも疎水性が小さい。ddNMPsのほうはその加水分解産物であるジ
デオキシヌクレオシドよりも疎水性が小さい。ピリミジン塩基に由来するddNTPs
はプリン塩基に由来するddNTPsよりも加水分解性の脱ホスホリル化をこうむりや
すい。こうした差別化の機構的な土台はまだ解明されていない。
【0033】 プライマー伸長産物の精製 本発明は、プライマー伸長産物の調製品中に存在する未取込み染料標識ジデオ
キシヌクレオチド三リン酸(ddNTPs)及びその加水分解産物(ddNDPs、ddNMPs及び
ジデオキシヌクレオシド)の除去を目的としたプライマー伸長産物の精製法を提
供する。本発明の方法はプライマー伸長産物をサーマルサイクリング後に約10秒
〜5分間、もっと好ましくは約10秒〜2分間、親水性の架橋高分子マトリックスか
らなる粒子と接触させることを含む。親水性の架橋高分子マトリックス内には疎
水性の多孔質物質を閉じ込めてある。反応混合物と粒子は一般にボルテックスし
て混和する。
【0034】 A. 粒子 本発明の方法に使用される疎水性の多孔質吸着性物質は好ましくは、疎水性を
示す比較的低分子量の有機分子を中〜高イオン強度の水溶液から選択的に確保す
る組成物からなる。該分子の疎水性は、たとえば染料分子などのような芳香族又
は脂肪族主体の成分の存在に由来することができる。該分子はまた水溶液中で難
溶性を示すことができる。
【0035】 粒子内の疎水性物質はしばしば(ただし必ずというわけではない)結晶状又は粒
状であり、また好ましくは活性炭、多孔質の疎水性ポリマー、又はアルキルジメ
チルシランかアリールジメチルシランで被覆したシリカ及びガラス粒子からなる
。好適な疎水性ポリマーの例はジビニルベンゼン、ラテックス、ポリスチレン及
びポリメタクリル酸メチルなどである。好適なアルキルジメチルシラン及びアリ
ールジメチルシラン被覆シリカ及びガラス粒子の例は、ブチルジメチルクロロシ
ラン(C4)、オクチルジメチルクロロシラン(C8)、オクダデシルジメチルシラン(C
18)及びフェニルジメチルシランから調製されたものなどである。目下の好まし
い実施態様では、疎水性多孔質物質の平均直径は該粒子の直径を約2桁下回る。
疎水性物質を含む粒子にはたとえば米国特許第5,790,964号で開示されているも
のなどがある。
【0036】 多孔質疎水性物質は架橋構造の三次元親水性マトリックスなどのような親水性
マトリックス内に閉じ込める。このマトリックスは比較的低分子量 (すなわち分
子量約5,000 Da未満) の分子たとえば未取込み染料標識デオキシヌクレオチド及
びジデオキシヌクレオチドなどに対しては比較的高透過性であるため、そうした
分子はマトリックス内を通過することができるが、もっと大きな分子(たとえば
プライマー伸長産物)はそれができない。親水性マトリックスの多孔度と透過度
はマトリックスの架橋度を変えることにより加減することができる。マトリック
スは、たとえばアクリルアミド、アガロース又はデキストランから、適当な試薬
で架橋させることにより、親水性マトリックスの多孔度を調節しながら多孔質疎
水性物質を内部に閉じ込めるように調製することができる。目下の好ましい実施
態様では、親水性マトリックスは架橋度が約2.5〜15%の、最も好ましくは約5%の
ポリアクリルアミドである。該粒子は通常は三次元であり、不規則形状をしてお
り、また一般に平均粒径が約5〜40ミクロンである。
【0037】 好ましい実施態様では、粒子はまた磁化適性成分を含むため、粒子を磁石のそ
ばに配置することにより混合物から粒子を調製することができる。粒子への使用
には種々の磁化適性成分が適する。たとえば、酸化第二鉄、酸化ニッケル、バリ
ウムフェライト及び酸価第一鉄などである。適当な磁性粒子は、たとえば等量の
酸化鉄と疎水性粒子(活性炭など)をアクリルアミド/ビス-アクリルアミドと混
和することにより調製することができる。これらの成分を激しく混和して「ケー
キ」を作り、それをコーヒー挽きなどのような装置にかける。粉砕した材料を次
にボールミルにかけて、好ましくは粒径約5〜20μmの粒子とする。
【0038】 MagaCharcTM AA粒子(Cortex Biochem, San Leandro, CA)は本発明の方法への
使用に適した市販粒子の一例である。MagaCharcTM粒子は、5% N,N-メチレン-ビ
ス-アクリルアミドで架橋した、15% (w/w)アクリル酸を含む80% (w/w)ポリアク
リルアミドから調製される高分子マトリックス内での、活性炭(Norit SX-Ultra)
と酸化鉄(Fe3O4)の1:1 (w/w)混合物の架橋により調製される。粒子全体に、好ま
しくは均一に分布した酸化鉄の存在は粒子を磁化適性にし、もって粒子を磁石の
そばに配置することにより粒子からの上清の取り出しを容易にする。
【0039】 親水性マトリックス関連の非特異的吸着は、マトリックスの重合時にアクリル
モノマー又はメタクリルモノマーを含めることにより弱めることができる。これ
は、マトリックスがプライマー伸長反応液中に存在するポリヌクレオチドに対し
て静電気的に相互反発性である残留陰イオン電荷を確実に示すようにする。
【0040】 非特異的結合を弱めるもう1つの方法は、ブロッティングフィルターへの核酸
の非特異的吸着を最小限に抑えることが知られている数種類の試薬のうちの1つ
、たとえばウシ血清アルブミン(BSA)、デンハルト試薬、硫酸ヘパリン、線状ポ
リアクリルアミド(LPA)、脱脂粉乳、ポリビニルピロリドン(PVP)、サケ精子DNA
及びTween 20などによる粒子のプレコンディショニングである。たとえば、硫酸
ヘパリンによる粒子のバッチ式プレコンディショニングが好ましい。
【0041】 B. 精製法 所望のプライマー伸長産物から未取込み染料標識デオキシヌクレオチド又はジ
デオキシヌクレオチドを除去するには、プライマー伸長産物と未取込み染料標識
デオキシヌクレオチド又はジデオキシヌクレオチドを含む混合物(たとえばプラ
イマー伸長反応液又はサイクルシークエンシング反応液)に粒子を加える。疎水
性の未取込みddNTPs、ddNDPs、ddNMPs及びジデオキシヌクレオシドはプライマー
伸長産物に比して比較的低分子量であるため、粒子の親水性被覆層を選択的に透
過し、疎水性コアによって吸着される。一般に混和を伴う相応のインキュベーシ
ョン時間を置いて、粒子を混合物から除去する。未取込み染料標識分子は粒子と
一緒に除去されるため、染料分子を実質的に含まない所望の標識ポリヌクレオチ
ドが残る。
【0042】 比較的短いプライマー伸長産物もまた粒子内に吸着される可能性がある。しか
し、短いプライマー伸長産物の喪失は適正プライマーの慎重な選択により問題外
とすることができる。一般に、染料標識ターミネーターの除去効率は各試薬の疎
水性に関連することが判明している。したがって、除去効率はddNMPsがddNDPsよ
りも高く、またddNDPsがddNTPsよりも高い。
【0043】 本発明の精製法はマイクロタイタープレートで行うのが好都合である。マイク
ロタイタープレートを使用するとロボットシステムの使用による精製法の自動化
が容易になる。しばしば96穴マイクロタイタープレートを使用するが、ごく小容
量(たとえば〜15μl)の反応液では192又は384穴プレートを使用することができ
る。小容量反応液の使用は試薬所要量が減るため反応当たりコストの低減につな
がる。
【0044】 粒子は水性懸濁液として反応混合物に加えることができる。あるいは、粒子懸
濁液を精製処理用マイクロタイタープレート又は他の容器に注ぎ込み、液相を除
去してから粒子に反応混合物を加えることもできる。たとえば、磁性粒子の懸濁
液をマイクロタイタープレートのウェルに注ぎ込み、次いで粒子を収集するため
にマイクロタイタープレートを磁界の存在下に置くことができる。次いでウェル
から液体を除去してから、反応混合物をウェルに加える。
【0045】 反応混合物と粒子懸濁液を室温に到達させてから、粒子を反応混合物に加える
のがよい。そのための所要時間は保存温度が4℃の試料では約15分である。
【0046】 しばしば、特定の染料標識反応物、各反応液中の染料標識試薬量、反応液容量
、希釈バッファー、及び/又は特定のシークエンシング機器に応じて精製条件を
最適化するのが望ましい。たとえば、Applied Biosystems Prism 3700 (登録商
標) DNA AnalyzerなどのようなDNAシークエンサーは層流ヘッドを使用するため
、他のシークエンサーよりも精製感受性が高い。同様に、市販DNAシークエンシ
ングキット試薬を異なる希釈度で使用しても最適精製条件に影響を及ぼす可能性
がある。
【0047】 実現される精製の最適化を目的とした調節が可能な精製法変数は反応液当たり
粒子使用量、インキュベーションと混和の時間、及び混和強度である。精製にマ
イクロタイタープレートを使用すると精製条件の比較的迅速な最適化を実現する
ことができる。3変数のうちの2変数を固定し、第3変数を変化させて試薬とシー
クエンサーの特定の組合せに合った最適精製条件を求めるようにすると好都合で
ある。たとえばインキュベーション時間と混和強度は一定に保ったまま、粒子量
をウェルごとに変化させれば最適粒子量を求めることができる。あるいは、各ウ
ェルに同量の粒子を加え、混和強度を一定に保ったまま、インキュベーション時
間を変化させて最適インキュベーション時間を求めることもできる。同様に、粒
子量とインキュベーション時間を一定に保ったまま、混和強度を変化させて最適
混和強度を求めることができる。反応混合物から粒子を除去したら、試料をシー
クエンサーにかけるが、最善の結果が得られる条件を該シークエンサー及び染料
試薬に対しいつも採用するようにする。一般に、各ウェルに加える粒子量を一定
にしインキュベーション時間及び/又は混和強度を変化させて特定の事情に合っ
た最適条件を求めるのがきわめて幸便である。
【0048】 本発明の方法に使用する粒子の量は、未取込み染料標識分子をほぼすべて除去
するに足る量である。一般に、反応混合物1μl当たり約1〜10μgの粒子を加える
。もっと好ましくは、反応混合物1μl当たり約3〜7μgの粒子を加える。さらに
もっと好ましくは、反応混合物1μl当たり約4〜6μgの粒子を加える。たとえば
、約100μlの反応混合物に対しては、約100μg〜1mgの、もっと好ましくは約200
〜600μgの粒子を、さらにもっと好ましくは約300〜400μgの粒子を加えるのが
一般的である。反応混合物中の染料標識分子の量は粒子量を決めるうえでの重要
因子である。したがって、反応液容量中の染料標識分子量がほぼ同じなら、反応
混合物1μl当たり粒子量は反応液容量が小さくなるほど大きくなりうる。たとえ
ばわずか15μlの反応液を精製するために使用される384穴マイクロタイタープレ
ートの各ウェルには、それにもかかわらず100μg〜約1mgの、もっと好ましくは
約200〜600μgの粒子を、さらにもっと好ましくは約300〜400μgの粒子を加える
ことができる。
【0049】 粒子は反応混合物中で厳密な時間にわたり、一般に約10秒間〜5分間、インキ
ュベートする。インキュベーション時間はもっと好ましくは約30秒間〜5分間で
ある。インキュベーション中は反応混合物を十分に混和するのが望ましい。前述
のように、インキュベーション時間と混和強度は最善の結果を実現するために最
適化することができる変数である。
【0050】 混和はピペットによる吸引と排出などを含む技術上周知の任意の方法で行うこ
とができる。この混和方法はロボットシステムとの併用に特に好適であるため、
精製工程の全自動化を可能にする。ボルテックスも特に好適な混和法である。適
当な市販ボルテックス装置の一例はVortex Genie 2 Model G-560 (Fisher, Pitt
sburgh, PA, Catalog No. 12-812)である。マイクロタイタープレートとの併用
にはVortex Genie 2 96穴プレートヘッド(Fisher, Catalog No. 12-812C)が好適
である。
【0051】 ボルテックス装置を使用するときは、使用前に装置の校正を行うのが望ましい
。ボルテックス装置の最適設定は、「液飛び閾値」(100μlの液体がウェルから
飛び跳ね始める速度設定)から推定して割り出す。本発明の方法に用いる最適設
定は液飛び閾値から丸2段階を差し引いて求める。たとえば、液飛びが5.0の設定
値で始まるとすれば、精製法に使用する校正設定値3.0である(図13)。校正を行
うときは、ポリプロピレンプレートを使用するのが望ましい。ポリスチレンプレ
ートはポリプロピレンプレートよりも表面張力が大きく液飛び閾値も高いからで
ある。にもかかわらずポリスチレンプレートを使用する場合は校正設定値を液飛
び閾値マイナス3.5とする。校正はマイクロタイタープレートの2〜3ウェルに100
μlの水性液体(着色水など)を加えて行うのが好ましい。プレートを、速度ゼロ
に設定したボルテックス装置のマイクロタイタープレートヘッドに載せる。装置
のスイッチを入れ、速度をゆっくりと上げる。周期的にボルテックスを停止して
、ウェル外への液飛びの有無を調べる。液飛びが観察されのは、液体がかなり激
しく渦動しているように見受けられるようになってからであろう。
【0052】 試料を粒子とインキュベートした後、反応混合物から粒子を除去する。除去に
は技術上周知の任意の好適な方法(ろ過など)を用いることができる。好ましい実
施態様では、磁性粒子を用い、試料容器を磁石と接触させることにより除去を行
う。好適な磁石はたとえば残留磁気が12 KGs (Kガウス)超のネオジム磁石などで
ある。希土類磁気要素をもつProlinx RapXtractTM Magnetic Separatorなどのよ
うな磁石も好適である。
【0053】 上清は粒子の分離後に移して使用することができる。たとえば、試料をローデ
ィングバッファー入りのローディングプレートに載せ、シークエンサーにかけら
れるようにすることができる。
【0054】 本発明の精製法はプライマー伸長産物から未取込み染料標識反応物を実質的に
除去する。「実質的に除去する」は、60%以上の未取込み染料標識反応物が混合
物から除去されることを意味する。もっと好ましくは、75%以上の、さらにもっ
と好ましくは90%以上の、そして最も好ましくはほぼすべての未取込み染料標識
反応物が除去される。
【0055】 C. 精製キット 本発明はまた、本発明の精製法を実行するためのキットを提供する。たとえば
本発明はいくつかの、又はすべてのウェルに等分量の粒子が入った1以上のマイ
クロタイタープレートを含むキットを提供する。その種のキットは本発明の精製
法を自動シークエンシング作業にすぐ組み込むことを可能にする。本発明のキッ
トはまた、ポリヌクレオチドから未取込み染料標識反応物を除去するための粒子
の使用説明書を含んでもよい。説明書ではたとえば、最適混和条件、インキュベ
ーション時間などに関する情報を提供することができる。
【0056】 実施態様によっては、マイクロタイタープレートのウェルに、特定の染料標識
反応物、反応物の特定の希釈度、及び/又は特定のDNAシークエンサーに関して
最善の結果を出すように決定された量の粒子を入れておく。たとえば、本発明は
特定の希釈度のPE Biosystems BigDye (登録商標) Ready Reaction Mixを使用す
るPE Biosystems ABI PRISM (登録商標) 373、377、310又は3700シークエンサー
に合わせて最適化した量の粒子を入れたマイクロタイタープレートを含むキット
を提供する。たとえば、あるキットは4:20 [BigDye (登録商標) Ready Reaction
Mix全量(μl):全反応液容量(μl)]希釈度を使用するPRISM (登録商標) 373用
として最適化されよう。表1は、特定のシークエンサー及びBigDye (登録商標) R
eady Reaction Mix希釈度に対応するキットのウェル当たり粒子量を示す。
【0057】
【表1】
【0058】 他の実施態様では、マイクロタイタープレートのウェルに一定量の粒子を入れ
ておく。特定の反応混合物希釈度及び/又はシークエンシング装置に合わせたプ
レートの最適化は、粒子量の変化ではなく混和時間及び/又は強度の変化によっ
て行う。たとえば、本発明は1以上のウェルに約100μg〜1mgの粒子を入れたマイ
クロタイタープレートを提供する。1以上のウェルに入れる粒子量はもっと好ま
しくは約200〜800μg、さらに好ましくは約300〜600μgである。ウェルに入れる
粒子量は各ウェルほぼ同じとする。特定の鋳型、希釈度、シークエンシング装置
などに合わせてこれらのマイクロタイタープレートを最適化するために、種々の
インキュベーション/混和時間、及び/又は種々の混和強度をテストすることが
できる。本発明のマイクロタイタープレートは実施態様によっては、各ウェルに
一定量の粒子を入れておく。
【0059】 キットに含めるマイクロタイタープレートには、一度に一部分のウェルだけを
使用し、残りのウェルは将来の使用に備えられるようにするためにフィルムシー
ルを施すことができる。これによりすべてのウェルを経済的に使用し、無駄を少
なくすることができる。
【0060】 実施例 以下の実施例は説明が目的であり、本発明を限定するものではない。
【0061】 実施例1 ABI PRISM (登録商標) BigDyeTM Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction
Kitからのプライマー伸長産物のイソプロパノール沈殿法による精製 pUC19プラスミドDNAの一領域について、ABI PRISM (登録商標) BigDyeTM Term
inator Cycle Sequencing Ready Reaction Kit (PE Applied Biosystems, Foste
r City, CA)の変形を用いたDNAサイクルシークエンシングにより塩基配列を解析
した。各試料について、次の成分をMicroAmpTM Reaction蓋付きチューブ(PE App
lied Biosystems)に分取した: 2μLのpUC19鋳型DNA (125ng/μL)、4μLのプライ
マー(1pmol/μL、M13/pUC−48 24mer)、6μLのHPLCグレード水、及び8μLのTerm
inator Ready Reaction Mix (PE Applied Biosystems)。蓋付きチューブを、96
℃に予熱したGeneAmp PCR System 9700 Thermal Cycler (PE Applied Biosystem
s)にセットした。反応液を96℃で5分間変性処理し、次に96℃20秒、50℃20秒、6
0℃4分の30サーマルサイクルで伸長させた。
【0062】 反応液はサーマルサイクリング後、イソプロパノール沈殿法で精製し、染料標
識ターミネーター及び他の反応成分を除去した。20μLの脱イオン水と60μLのイ
ソプロパノールを各MicroAmpTMチューブに加えた(最終容量のイソプロパノール
濃度は60%)。チューブを密閉して、数回逆さまにし内容物を混和した。チューブ
を15分間室温に保った。2000×g、45分間の遠心で沈殿を回収した。上清を捨て
、700×gで1分間遠心にかけた。沈殿を10% (w/v)ソルビトール含有ホルムアミド
20μLに溶解し、試料をABI PRISMTM 310 Genetic Analyzer (PE Applied Biosys
tems)にかけキャピラリー電気泳動で解析した。記録された生データは図5に示す
とおりである。キャピラリー電気泳動分離の最前部に染料標識人工物(ddNTPs、d
dNDPs及びddNMPs)が、また電気泳動分離の中央部付近にddT人工物が、それぞれ
存在することに注目。この生データに対応する加工DNAシークエンシングデータ
は図6に示すとおりである。200〜214塩基間の配列は加工データの目視検査では
明らかに、おそらくGCTTT CCAGT CGGAA (SEQ ID NO:2)であることを示唆するに
もかかわらず、ソフトウェアによりGCTTT TTTTT TTTNA (SEQ ID NO:1)を割り当
てられていることに注目。こうした変則性はキャピラリー電気泳動分離中に染料
標識ddT人工物が存在していることに由来する。
【0063】 実施例2 ABI PRISM (登録商標) BigDyeTM Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction
Kitからのプライマー伸長産物の磁性粒子吸着法による精製 pUC19プラスミドDNAの一領域について、ABI PRISM (登録商標) BigDyeTM Term
inator Cycle Sequencing Ready Reaction Kit (PE Applied Biosystems, Foste
r City, CA)の変形を用いたDNAサイクルシークエンシングにより塩基配列を解析
した。各試料について、次の成分をMicroAmpTM Reaction蓋付きチューブ(PE App
lied Biosystems)に分取した:2μLのpUC19鋳型DNA (125ng/μL)、4μLのプライ
マー(1pmol/μL、M13/pUC−48 24mer)、6μLのHPLCグレード水、及び8μLのTerm
inator Ready Reaction Mix (PE Applied Biosystems)。蓋付きチューブを、96
℃に予熱したGeneAmp PCR System 9700 Thermal Cycler (PE Applied Biosystem
s)にセットした。反応液を96℃で5分間変性処理し、次に96℃20秒、50℃20秒、6
0℃4分の30サーマルサイクルで伸長させた。
【0064】 反応液はサーマルサイクリング後、磁性粒子吸着法で精製し、染料標識ターミ
ネーターを除去した。MagaCharcTM粒子(Cortex Biochem, San Leandro, CA)をバ
ッチ式でプレコンディショニング処理し、プライマー伸長産物の非特異的吸着を
最小限に抑えるようにした。MagaCharcTM粒子の10% (v/v)懸濁液5 mLから上清を
除去し、代わりに10×デンハルト試薬(Denhardt, D.T., Biochem. Biophys. Res
. Commun. 1996, 23, 641)を加えた。懸濁液をロータリーミキサーに室温で1時
間かけ、次いで5 mL分取量のHPLCグレード水で3回洗い、最後に5 mLのHPLCグレ
ード水に懸濁させた。
【0065】 マルチウェルプレートの各ウェルにMagaCharcTM粒子の10% (v/v)懸濁液100μL
を加えた。このマルチウェルプレートを磁石上に置いて粒子をペレット化し、上
清を除去した。次いで、各ウェルに20μLのサイクルシークエンシング反応産物
を加え、ピペットチップによる懸濁液の吸引と排出を10回繰り返して各ウェルの
内容物を混和した。次にマルチウェルプレートを磁石上に置いて粒子をペレット
化し上清をシークエンサー試料チューブに移した。各チューブに10% (w/v)ソル
ビトール含有ホルムアミド20μLを加えた。試料をボルテックスでざっと混和し
、ABI PRISMTM 310 Genetic Analyzer (PE Applied Biosystems)にかけキャピラ
リー電気泳動で解析した。
【0066】 記録された生データは図7に示すとおりである。前述の方法による精製後は、
プライマー伸長産物のシグナル強度を上回る強度が記録されたのはddTTP及びddT
CP人工物だけであることに注目。この生データに対応する加工DNAシークエンシ
ングデータは図8に示すとおりである。190〜200塩基間の領域のバックグラウン
ドを慎重に調べると若干の残留ddT人工物が認められるが、人工物シグナルの強
度はプライマー伸長産物に伴うシグナルに比してずっと小さいため、解析ソフト
ウェアは微量の人工物の存在にもかかわらず正しいDNA塩基配列を割り当てた。
【0067】 実施例3 1/2反応液に由来するプライマー伸長産物の磁性粒子吸着法による精製 pUC19プラスミドDNAの一領域について、ABI PRISM (登録商標) BigDyeTM Term
inator Cycle Sequencing Ready Reaction Kit (PE Applied Biosystems, Foste
r City, CA)の変形を用いたDNAサイクルシークエンシングにより塩基配列を解析
した。各試料について、次の成分をMicroAmpTM Reaction蓋付きチューブ(PE App
lied Biosystems)に分取した: 2μLのpUC19鋳型DNA (125ng/μL)、4μLのプライ
マー(1pmol/μL、M13/pUC−48 24mer)、6μLのHPLCグレード水、及びhalfBDTM D
ye Terminator Sequencing Reagent (Genpak Ltd., Stony Brook, NY)で希釈(1:
1)した8μLのTerminator Ready Reaction Mix (PE Applied Biosystems)。蓋付
きチューブを、96℃に予熱したGeneAmp PCR System 9700 Thermal Cycler (PE A
pplied Biosystems)にセットした。反応液を96℃で5分間変性処理し、次に96℃2
0秒、50℃20秒、60℃4分の30サーマルサイクルで伸長させた。
【0068】 反応液はサーマルサイクリング後、磁性粒子吸着法で精製し、染料標識ターミ
ネーターを除去した。実施例2に記載の要領で、MagaCharcTM粒子(Cortex Bioche
m, San Leandro, CA)をバッチ式でプレコンディショニング処理し、プライマー
伸長産物の非特異的吸着を最小限に抑えるようにした。マルチウェルプレートの
各ウェルにMagaCharcTM粒子の10% (v/v)懸濁液100μLを加えた。このマルチウェ
ルプレートを磁石上に置いて粒子をペレット化し、上清を除去した。次いで、各
ウェルに20μLのサイクルシークエンシング反応産物を加え、ピペットチップに
よる懸濁液の吸引と排出を10回繰り返して各ウェルの内容物を混和した。次いで
マルチウェルプレートを再び磁石上に置いて粒子をペレット化し上清をシークエ
ンサー試料チューブに移した。
【0069】 各チューブに10% (w/v)ソルビトール含有ホルムアミド20μLを加えた。試料を
ボルテックスでざっと混和し、ABI PRISMTM 310 Genetic Analyzer (PE Applied
Biosystems)にかけキャピラリー電気泳動で解析した。記録された生データは図
9に示すとおりである。前述の方法による精製後は、プライマー伸長産物のシグ
ナル強度を上回る強度が記録されたのはddTTP及びddTCP人工物だけであることに
注目。この生データに対応する加工DNAシークエンシングデータは図10に示すと
おりである。バックグラウンドを慎重に調べても、染料標識ddT人工物は検出で
きなかった。
【0070】 実施例4 蛍光染料標識デオキシヌクレオチド除去の経時変化と滴定曲線 本実施例ではMagaCharcTM粒子(Cortex Biochem, San Leandro, CA)の使用によ
る未取込み蛍光染料標識デオキシヌクレオチド除去の経時変化と滴定曲線を示す
。8μlのBigDyeを加えて総容量を20μlとした反応液(鋳型を含まない模擬反応液
)を96℃に30分間加熱した。
【0071】 経時変化実験は、図11に示した量のMagaCharcTM粒子を染料識デオキシヌクレ
オチド混合物に加えることにより実施した。試料をボルテックスして混和し、表
示時間にわたりインキュベートした。混合物中の残留相対蛍光単位を時点ごとに
示すと図11のようになる。これらの結果は、240μg以上の磁性粒子を使用すると
60秒間のインキュベーションで70%超の蛍光標識分子が除去されることを示して
いる。インキュベーション時間をさらに延長しても除去量はあまり増加しなかっ
た。
【0072】 磁性粒子量逓増の蛍光染料除去効果を調べるために、染料標識デオキシヌクレ
オチドの混合物を前記要領で加熱し、室温に戻してから、表示量のMagaCharcTM
粒子を加えた。試料を1分間ボルテックスし、磁性粒子を除去した。次いで、液
相中の残留相対蛍光単位を測定した。
【0073】 この実験の結果は図12に示すとおりである。最大の効果は約200μgのMagaChar
cTM粒子で実現した。
【0074】 実施例5 シークエンシング反応液の調製 本実施例では本発明の精製法及びキットへの使用に好適な反応条件の例を説明
する。以下の反応混合物では、鋳型とプライマーDNAはすべて脱イオン水に懸濁
させるのが好ましい。これらの反応条件はpUC及びpGem鋳型の使用に好適である
【0075】 4:20反応液[4μl BigDye(登録商標)Ready Reaction Mix (PE Biosystems) : 20
μl反応液] 試薬を次の順序で加える: 鋳型(125ng/μl) (250ng) 2μl プライマー(1pmole/μl) (4pmole) 4μl 水 8μl PE Biosystems 5x Sequencing Buffer 2μl PE Biosystems BigDye (登録商標) Ready Reaction Mix 4μl 合計容量 20μl ・ チューブを軽くたたいて混和する ・ ざっと遠心にかけてチューブ底の試料を回収する ・ 最善の結果を得るために、BigDye(登録商標)Ready Reaction MixとPE Bio
systems 5x Sequencing Bufferのマスターミックス[たとえば、試料数が96なら
、200μlのPE Biosystems 5x Sequencing Buffer、400μlのBigDye(登録商標)Re
ady Reaction Mix及び800μlの脱イオン水を含むミックスで十分であろう]をま
ず調製し、次いで各プライマー/鋳型混合物を入れたチューブにマスターミック
ス14μlを分取することによってシークエンシング反応液を調製する。
【0076】 4:10反応液[4μl BigDye(登録商標)Ready Reaction Mix (PE Biosystems) : 10
μl反応液] 試薬を次の順序で加える: 鋳型(125ng/μl) 2μl プライマー(1pmole/μl) 4μl PE Biosystems BigDye (登録商標) Ready Reaction Mix 4μl 合計容量 10μl ・ チューブを軽くたたいて混和する ・ ざっと遠心にかけてチューブ底の試料を回収する。
【0077】 実施例6 未取込み染料標識ターミネーター除去のプロトコール 本実施例ではDNAサイクルシークエンシング反応液から染料標識ターミネータ
ーを除去するためのプロトルについて説明する。
【0078】 I. 試料の調製 シークエンシング反応液は標準プロトコールに従って調製する。例のごとく、
高品質の鋳型DNA及び鋳型調製キットを使用して信頼性の高い結果を出すように
し、また鋳型の純度とタイプを考慮すること。 シークエンシング反応液はDNAシークエンサー・メーカーの勧告に従って調製
すること。Applied Biosystems又はMJ Researchの装置を使用するのであれば、
標準プロトコールの例は次のとおり。鋳型及びプライマーDNAはすべて蒸留脱イ
オン水(ddH2O)に懸濁させる。
【0079】 II. シークエンシング反応プロトコールの代表例 1. 96穴PCRプレートでのシークエンシング反応液の調製 表2は種々の希釈度の染料標識ジデオキシターミネーターに対応する反応混合
物成分を示す。
【0080】
【表2】
【0081】 2. チューブを軽くたたいて混和する。 3. ざっと遠心にかけてチューブ底の試料を回収する。
【0082】 III. 市販RapExtract Kit使用のサーマルサイクリングに関するプロトコール
の代表例 代表的な反応条件を表3に示す。 注:高品質のサーマルサイクラーたとえばApplied Biosystems、Eppendorf Scie
ntific又はMJ Resarchの製品を使用する。
【0083】
【表3】
【0084】 IV. 好ましい機材と条件 1. 装置 ・ Prolinx(登録商標) RapXtract Magnetic Separator, catalog #RAP1000-1 ・ Vortex Genie 2 Model G-560 ・ Vortex Genie 2 96穴プレートヘッド ・ 単-又は8-チャンネルピペッター(各1、200μL及び20μL) 2. 4℃で保存 使用時まで冷蔵。凍結しないこと。 3. 室温で使用 室温に戻して(所要時間約15分)から使用する。
【0085】 4. ボルテックスの校正 ボルテックスはみな異なるので、これは簡単ではあるが重要な作業である。ま
た、ボルテックスの校正は少なくとも毎月、又は他の用途に使用した場合には、
チェックすること。ボルテックス速度は古くなるにつれて落ちる傾向がある。
【0086】 回転速度はボルテックスにより異なる。最適設定は液飛び閾値 (100μlの液体
がウェルから飛び跳ね始める速度設定)から推定して割り出す。たとえば、液飛
びが5.0の設定値で始まるとすれば、RapXtractキット用の校正設定値は3.0であ
る。液飛びが5.5の設定値で始まるとすれば、RapXtractキット用の校正設定値は
3.5である(液飛び閾値マイナス2)。図13を参照。
【0087】 ボルテックスの校正プロトコール 1. ポリプロピレンプレートを使用する(ポリスチレンプレートは表面張力が
大きく、液飛び閾値も高いからである。ただし、やむを得ずポリスチレンプレー
トを使用するときは、ステップ6を参照)。 2. 2〜3個のウェルに水性の液体(着色水など)を100μL加える。 3. プレートをボルテックス96穴プレートヘッドにセットする。 4. 速度をゼロにセットしてボルテックスのスイッチを入れる。 5. ボルテックスの速度を徐々に上げていき、また周期的に停止させてウェル
外への液飛びの有無を調べる。
【0088】 注: 液飛びが観察されのは、液体がかなり激しく渦動しているように見受けられ
るようになってからであろう。 6. 液飛びが始まったら、ボルテックス上の設定値を確認し、ダイヤルを丸2
目盛り戻す(液飛び設定値マイナス2に設定)(ポリプロプレンプレートの場合)。
この設定値を将来の参考に記録しておく。 注: 最適混和が実現するのは設定値が液飛び閾値マイナス2のとき(ポリプロピレ
ンプレートの場合)、または液飛び閾値マイナス3.5のとき(ポリスチレンプレー
トの場合)である。
【0089】 V. プロトコール 準備 ・ シークエンシング反応液とRapXtractプレートを室温で15分間平衡させる
。 ・ まだしていなければ、シークエンシング反応液用のチューブ又はプレート
を用意し、ラベルを貼る。 ・ ボルテックスをRapXtract用の適正な校正設定値にセットする(ボルテック
ス校正の説明については、Section 3, Important Requirements for Successful
Useを参照)。
【0090】 手順 1. RapXtract 96穴マイクロタイタープレートをベンチトップ上で軽く叩き磁
性粒子をウェル底に沈める。 ヒント: 粒子がトップフィルムに付着しているときは、プレートを手に持ち腕を
数回軽く上下に振る。軽く叩くとさらに効果があるかもしれない。若干のビーズ
ならフィルに付着したままでもかまわない。 2. 磁気要素(メタルバー)を上向きにしたProlinx RapXtract Magnetic Separ
ator上にRapXtract 96穴マイクロタイタープレートを載せる。軽く叩いてビーズ
を沈降させる。 3. カミソリでフィルムシールをカットして剥がし、使用するウェルだけを露
出させる。 注: 試料数が96未満なら、プレートは未使用ウェルのシールを剥がさずに残して
4℃で保存すれば、後でまた使用できる。
【0091】 4. 多チャンネルピペットを100μLにセットする。粒子が完全に沈降したら、
保存用バッファーを分離して捨てる。粒子を取り去らないように注意する(若干
ならかまわない)。 ヒント: Magnetic Separatorは粒子を各列8ウェルの同じ側に引き寄せる。粒子
から上清を楽に取り去るには、8チャンネルピペッターを使用して、縦列8ウェル
ずつ作業を進める。必要なら磁石とプレートを持ち上げて傾けるようにしてもよ
い。 5. ただちに、シークエンシング反応液をRapXtractプレートの各ウェルに加
える。 6. RapXtractプレートをMagnetic Separatorから取り出し、Vortex Genie 2
96穴プレートヘッドを備えたVortex Genie 2にセットする。 7. ボルテックス装置を校正済み設定値にセットし、次の表4に示したシーク
エンシング反応液の希釈度に対応する秒数だけボルテックスする。
【0092】
【表4】
【0093】 注: MJ Basestationに限っては、ボルテックス後に45μLの添加用染料(100%ホル
ムアミド+1ng/μLクリスタルバイオレット)を加える。 8. RapXtractプレートを再びRapXtract Magnetic Separator上に置き、粒子
を沈降させる。 9. 粒子が完全に沈降したら、精製反応液を含んでいる上清を添加用プレート
又は試料チューブに移して、シークエンサーに添加しうるようにする。 10. 試料をシークエンサーに添加する。 注: ・ 試料を乾かすのであれば、乾燥時間は高熱で約30分、又は中熱で約60分と
する。試料は乾いても光沢を放とう(つまり、濡れてはいないが、濡れたように
見えよう)。 ・ ポリアクリルアミドゲルに添加するときは、添加中に一部の粒子がコーム
穴に引き込まれることもあろうが、電気泳動に支障はない。
【0094】 添加に関する個別装置ごとの勧告 一般に、ゲルに添加する試料の調製又は試料の注入についてはシークエンサー
・メーカーの説明書に従う(使用する装置次第で、たとえば加熱又は減圧により
試料を蒸発乾固し、又は試料を電気的に注入する)。勧告は表5に示すとおりであ
る。
【0095】
【表5】
【0096】 以上の実施例と実施態様はもっぱら説明を目的としており、また当業者にはそ
れらを考慮した種々の修正又は変更が思い浮かぶであろうが、その種の変形は本
願の精神と範囲、並びに添付請求項の範囲に包摂されるものとする。本願で引用
した諸々の出版物、特許及び特許出願は参照指示により本願に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はサイクルシークエンシング法の概要であり、その一環をなすプライマー
伸長産物の精製には本発明を使用することができる。シークエンスラダーは数サ
イクルの反復により生成されるが、そこではプライマーをまず鋳型DNAとアニー
ルして、それをもとに、デオキシヌクレオチド三リン酸の存在下での熱安定性DN
Aポリメラーゼの働きによる後続のプライマー伸長に好適なハイブリッドを得る
。各プライマー伸長産物は最終的に、染料標識ジデオキシヌクレオチド三リン酸
ターミネーターの取込みにより伸長を停止する。
【図2】 図2はサイクルシークエンシング法の図解であるが、蛍光染料標識ジデオキシ
ヌクレオチド三リン酸ターミネーターが非標識ターミネーターに取って代わり、
もって蛍光検出機能をもつ自動DNAシークエンサーでの検出に好適なシークエン
スラダーを生成しうることを強調している。
【図3】 図3はピリミジン塩基のチミンとシトシンから誘導された染料標識BigDyeTM
ーミネーター(PE Applied Biosystems, Foster City, CA)の化学構造を示す。R
はジデオキシチミジン(ddT)ならOH、ジデオキシチミジン一リン酸(ddTMP)ならHP
O4 -、ジデオキシチミジン二リン酸(ddTDP)ならHP2O7 2-、またジデオキシチミジ
ン三リン酸(ddTTP)ならHP3O10 3-である。Rはジデオキシシチジン(ddC)ならOH、
ジデオキシシチジン一リン酸(ddCMP)ならHPO4 -、ジデオキシシチジン二リン酸(d
dCDP)ならHP2O7 2-、またジデオキシシチジン三リン酸(ddCTP)ならHP3O10 3-であ
る。
【図4】 図4はプリン塩基のアデニンとグアニンから誘導された染料標識BigDyeTMター
ミネーター(PE Applied Biosystems, Foster City, CA)の化学構造を示す。Rは
ジデオキシアデノシン(ddA)ならOH、ジデオキアデノシン一リン酸(ddAMP)ならHP
O4 -、ジデオキシアデノシン二リン酸(ddADP)ならHP2O7 2-、またジデオキアデノ
シン三リン酸(ddATP)ならHP3O10 3-である。Rはジデオキグアノシン(ddG)ならOH
、ジデオキシグアノシン一リン酸(ddGMP)ならHPO4 -、ジデオキシグアノシン二リ
ン酸(ddGDP)ならHP2O7 2-、またジデオキシグアノシン三リン酸(ddGTP)ならHP3O1 0 3- である。
【図5】 図5はPerkin Elmer ABI PRISMTM 310 Genetic Analyzer上に記録された生デー
タを示す。プライマー伸長産物は機器メーカーの勧めに従いイソプロパノール沈
殿法で精製した。キャピラリー電気泳動分離の最前部に染料標識人工物(ddNTPs
、ddNDPs及びddNMPs)が、また電気泳動分離の中央部付近にddT人工物が、それぞ
れ存在することに注目。ddAで停止したプライマー伸長産物は緑色で、ddTで停止
したプライマー伸長産物は赤色で、ddCで停止したプライマー伸長産物は青色で
、またddGで停止したプライマー伸長産物は黒色で、それぞれ表示する。
【図6】 図6は図5に示した生データに対応する加工DNAシークエンシングデータを示す
。200〜214塩基間の配列は加工データの目視検査では明らかに、おそらくGCTTT
CCAGT CGGAA (SEQ ID NO:2)であることを示唆するにもかかわらず、ソフトウェ
アによりGCTTT TTTTT TTTNA (SEQ ID NO:1)を割り当てられていることに注目。
こうした変則性はキャピラリー電気泳動分離中に染料標識ddT人工物が存在して
いることに由来する。ddAで停止したプライマー伸長産物は緑色で、ddTで停止し
たプライマー伸長産物は赤色で、ddCで停止したプライマー伸長産物は青色で、
またddGで停止したプライマー伸長産物は黒色で、それぞれ表示する。ソフトウ
ェアは同定不能のプライマー伸長産物に“N”を割り当てている。
【図7】 図7はPerkin Elmer ABI PRISMTM 310 Genetic Analyzer上に記録された生デー
タを示す。プライマー伸長産物は本書に記載した方法により、20μLの産物を、1
00μLの10%(v/v)懸濁液からペレット化した磁性粒子に加えて精製した。各ウェ
ルの内容物はピペットチップによる懸濁液の吸引と排出を10回繰り返して混和し
た。磁性粒子から取り出した各上清に、10%(w/v)ソルビトール含有ホルムアミド
20μLを加えた。得られた溶液をボルテックスしてざっと混和し、次いで解析に
かけた。本書記載の方法による精製後は、プライマー伸長産物のシグナル強度を
上回る強度が記録されたのはddTTP及びddTCP人工物だけである。ddAで停止した
プライマー伸長産物は緑色で、ddTで停止したプライマー伸長産物は赤色で、ddC
で停止したプライマー伸長産物は青色で、またddGで停止したプライマー伸長産
物は黒色で、それぞれ表示する。
【図8】 図8は図7に示した生データに対応する加工DNAシークエンシングデータを示す
。190〜200塩基間の領域のバックグラウンドを慎重に調べると若干の残留ddT人
工物が認められるが、人工物シグナルの強度はプライマー伸長産物に伴うシグナ
ルに比してかなり小さいため、解析ソフトウェアは妨害を受けなかった。ddAで
停止したプライマー伸長産物は緑色で、ddTで停止したプライマー伸長産物は赤
色で、ddCで停止したプライマー伸長産物は青色で、またddGで停止したプライマ
ー伸長産物は黒色で、それぞれ表示する。ソフトウェアは同定不能のプライマー
伸長産物に“N”を割り当てている。
【図9】 図9はPerkin Elmer ABI PRISMTM 310 Genetic Analyzer上に記録された生デー
タを示す。プライマー伸長産物は、2μLのpUC19鋳型DNA (125ng/μL)、4μLのプ
ライマー(M13/pUCプライマー−48 24mer)、6μLのHPLCグレードの水、及びhalfB
DTM Dye Terminator Sequencing Reagent (Genpak, Ltd., Stony Brook, NY)で1
:1希釈した8μLのTerminator Ready Reaction Mix (PE Applied Biosystems)か
らなるサイクルシークエンシング反応で生成した。プライマー伸長産物(20μL)
を、マルチウェルプレートの各ウェル内の10%(w/v)懸濁液100μLから確保された
磁性粒子に加えて精製した。各ウェルの内容物はピペットチップによる懸濁液の
吸引と排出を10回繰り返して混和した。マルチウェルプレートを磁石上に載せて
磁性粒子をペレット化し、上清をシークエンサーの試料チューブに移した。各チ
ューブに、10%(w/v)ソルビトール含有ホルムアミド20μLを加えた。試料をボル
テックスしてざっと混和し、次いで解析にかけた。本書記載の方法による精製後
は、プライマー伸長産物のシグナル強度を上回る強度が記録された染料標識人工
物はひとつもなかった。ddAで停止したプライマー伸長産物は緑色で、ddTで停止
したプライマー伸長産物は赤色で、ddCで停止したプライマー伸長産物は青色で
、またddGで停止したプライマー伸長産物は黒色で、それぞれ表示する。
【図10】 図10は図9に示した生データに対応する加工DNAシークエンシングデータを示す
。バックグラウンドを慎重に調べても、染料標識ddT人工物は認められなかった
。ddAで停止したプライマー伸長産物は緑色で、ddTで停止したプライマー伸長産
物は赤色で、ddCで停止したプライマー伸長産物は青色で、またddGで停止したプ
ライマー伸長産物は黒色で、それぞれ表示する。ソフトウェアは同定不能のプラ
イマー伸長産物に“N”を割り当てている。
【図11】 図11はMagaCharTMビーズによる蛍光dNTPs除去の経時変化を示す。相対蛍光量
は0〜120秒間で求めた。
【図12】 図12は蛍光dNTPs混合物に加えるMagaCharTMビーズ量を逓増させたときの応答
曲線である。ビーズはdNTPsと1分間インキュベートしてから除去した。次いで、
残留相対蛍光単位を求めた。
【図13】 図13はボルテックスの校正例を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/58 G01N 27/26 331E 325E (31)優先権主張番号 09/564,117 (32)優先日 平成12年5月3日(2000.5.3) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 ヒュージズ,カリン エー. アメリカ合衆国,ワシントン 98021,ボ テル,トゥーハンドレッドトゥエンティー エイス ストリート サウスイースト 1630,アパートメント エフ303 (72)発明者 カイザー,ロバート ジェイ. アメリカ合衆国,ワシントン 98011,ボ テル,ノースイースト ワンハンドレッド フォーティーセブンス ストリート 7804 (72)発明者 マホニー,ジェームズ イー. アメリカ合衆国,ワシントン 98039,メ ディナ,セブンティーナインス アベニュ ノースイースト 2233 (72)発明者 スプリンガー,アミー エル. アメリカ合衆国,ワシントン 98117,シ アトル,ノースウエスト セブンティーフ ォース ストリート 356 (72)発明者 ストロビッツ,マーク エル. アメリカ合衆国,ワシントン 98072,ウ ッディンビル,トゥーハンドレッドセブン ティーンス プレイス ノースイースト 13818 (72)発明者 ウェイスマン,カール エイチ.ディー. アメリカ合衆国,ワシントン 98115,シ アトル,ラトナ アベニュ ノースイース ト 8801 Fターム(参考) 2G045 BA01 BB29 BB34 DA12 DA13 DA14 FA36 FB05 FB07 FB12 FB15 HA16 4B024 AA11 AA20 CA01 CA20 HA11 HA19 4B063 QA13 QQ42 QR08 QR32 QR35 QR38 QR42 QR62 QS16 QS24 QS39 QX02 4D054 FA08 FB20

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染料標識分子と染料標識分子を取り込んでいる高分子とを含
    む混合物から未取込み染料標識分子を除去する方法であって、 該混合物を、親水性マトリックス内に閉じ込められた多孔質疎水性物質を含む
    複数の粒子と接触させること、 高分子に取り込まれていない染料標識分子が該親水性マトリックスを通過して
    前記疎水性物質上に吸着されるに足る時間だけ、該混合物と該粒子を混和しイン
    キュベートすること、及び 該粒子を該混合物から除去し、もって吸着された未取込み染料標識分子を同時
    に除去すること を含む方法。
  2. 【請求項2】 染料が蛍光染料である請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 未取込み染料標識分子がエネルギー伝達対として構成された
    2個の蛍光染料分子を含む請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 混合物1μl当たり1μg〜10μgの粒子を添加する請求項1の方
    法。
  5. 【請求項5】 混合物1μl当たり3μg〜7μgの粒子を添加する請求項4の方
    法。
  6. 【請求項6】 混合物1μl当たり4μg〜6μgの粒子を添加する請求項5の方
    法。
  7. 【請求項7】 反応混合物を100μg〜1mgの粒子に添加する請求項1の方法。
  8. 【請求項8】 反応混合物を200μg〜600μgの粒子に添加する請求項7の方
    法。
  9. 【請求項9】 反応混合物を約300μg〜400μgの粒子に添加する請求項8の
    方法。
  10. 【請求項10】 粒子を水性懸濁液としてマイクロタイタープレートのウェ
    ルに加え、粒子を収集し、また反応混合物をウェルに加える前にウェルから水相
    を除去することを特徴とする請求項1の方法。
  11. 【請求項11】 高分子がポリヌクレオチド分子であり染料標識分子が染料
    標識ジデオキシヌクレオチドである請求項1の方法。
  12. 【請求項12】 混合物がプライマー伸長反応のための反応混合物である請
    求項11の方法。
  13. 【請求項13】 未取込み蛍光染料標識分子が蛍光染料標識プライマーであ
    る請求項12の方法。
  14. 【請求項14】 未取込み蛍光染料標識分子が蛍光染料標識ジデオキシヌク
    レオチド又はデオキシヌクレオチド、もしくはそれらの加水分解産物である請求
    項12の方法。
  15. 【請求項15】 プライマー伸長反応がDNAシークエンシング反応である請
    求項12の方法。
  16. 【請求項16】 DNAシークエンシング反応がサイクルシークエンシング
    反応である請求項15の方法。
  17. 【請求項17】 プライマー伸長反応がポリメラーゼ連鎖反応又はリガーゼ
    連鎖反応である請求項12の方法。
  18. 【請求項18】 粒子が常磁性部分をさらに含んでなる請求項1の方法。
  19. 【請求項19】 常磁性部分が酸化鉄である請求項18の方法。
  20. 【請求項20】 疎水性物質が活性炭、疎水性ポリマー、アルキルジメチル
    シラン被覆又はアリールジメチルシラン被覆シリカ及びガラス粒子からなる群よ
    り選択される請求項1の方法。
  21. 【請求項21】 疎水性物質がジビニルベンゼン、ラテックス、ポリスチレ
    ン及びポリメタクリル酸メチルからなる群より選択される疎水性ポリマーである
    請求項20の方法。
  22. 【請求項22】 親水性マトリックスがアクリルアミド、アガロース及びデ
    キストランからなる群より選択される架橋高分子である請求項1の方法。
  23. 【請求項23】 親水性マトリックスがアクリル酸又はメタクリル酸を含ん
    でなる請求項1の方法。
  24. 【請求項24】 粒子を混合物との接触の前に遮断試薬で処理して、該粒子
    に対する高分子の非特異的結合を抑えるようにすることを特徴とする請求項1の
    方法。
  25. 【請求項25】 遮断試薬がウシ血清アルブミン(BSA)、デンハルト試薬、
    線状ポリアクリルアミド(LPA)、脱脂粉乳、ポリビニルピロリドン(PVP)、硫酸ヘ
    パリン、サケ精子DNA及びTween 20からなる群より選択される請求項24の方法。
  26. 【請求項26】 未取込み染料標識反応物を実質的に含まない染料標識ポリ
    ヌクレオチドを調製する方法であって、 (a) プライマーを鋳型とアニールし、アニール後のプライマーを、該染料標識反
    応物を含む反応混合物中でポリメラーゼと接触させ、もってプライマーを伸長さ
    せて複数の染料標識ポリヌクレオチドを形成させること、 (b) 該反応混合物を、多孔質の親水性マトリックス内部に閉じ込められた疎水性
    物質を有する複数の粒子と接触させて、未取込み染料標識反応物及びそれに由来
    する未取込み染料標識人工物の選択吸着を起こさせるようにすること、及び (c) (b)の粒子を、染料標識ポリヌクレオチドを含む反応混合物から分離するこ
    と を含む方法。
  27. 【請求項27】 方法が、 (d) 染料標識ポリヌクレオチドをキャピラリー又はスラブゲル電気泳動で解析す
    ること をさらに含む、請求項26の方法。
  28. 【請求項28】 方法が反応混合物からの粒子の分離後に染料標識ポリヌク
    レオチドを精製することをさらに含む、請求項26の方法。
  29. 【請求項29】 染料標識反応物が染料標識プライマーと染料標識ターミネ
    ーターから選択される請求項26の方法。
  30. 【請求項30】 染料標識反応物が1以上の蛍光染料標識ジデオキシヌクレ
    オチド又はその加水分解産物である請求項29の方法。
  31. 【請求項31】 粒子が磁性粒子であり、また磁性粒子を磁石の近くに置く
    ことにより反応混合物から粒子を分離することを特徴とする請求項26の方法。
  32. 【請求項32】 染料標識ポリヌクレオチドがDNAシークエンシング反応の
    産物である請求項26の方法。
  33. 【請求項33】 DNAシークエンシング反応がサイクルシークエンシング
    反応である請求項32の方法。
  34. 【請求項34】 反応混合物1μl当たり1μg〜10μgの粒子を添加する請求
    項26の方法。
  35. 【請求項35】 反応混合物1μl当たり3μg〜7μgの粒子を添加する請求項
    34の方法。
  36. 【請求項36】 反応混合物1μl当たり4μg〜6μgの粒子を添加する請求項
    35の方法。
  37. 【請求項37】 反応混合物に100μg〜1mgの粒子を添加する請求項26の方
    法。
  38. 【請求項38】 反応混合物に200μg〜600μgの粒子を添加する請求項37の
    方法。
  39. 【請求項39】 反応混合物に約300μg〜400μgの粒子を添加する請求項38
    の方法。
  40. 【請求項40】 染料標識ポリヌクレオチドを粒子の添加に先立って鋳型か
    ら変性される請求項26の方法。
  41. 【請求項41】 染料標識分子と染料標識分子を取り込んでいる高分子とを
    含む混合物から未取込み染料標識分子を除去するためのキットであって、そのキ
    ットは複数のウェルを有するマイクロタイタープレートを有し、その1以上のウ
    ェルは多孔質の疎水性物質を内部に組み込んだ親水性マトリックスを含んでなる
    粒子を含むキット。
  42. 【請求項42】 キットが、染料標識分子と染料標識分子を取り込んでいる
    高分子とを含む混合物から未取込み染料標識分子を除去するためのキットの使用
    法に関する説明書をさらに含む請求項41のキット。
  43. 【請求項43】 粒子を含む各ウェル内の粒子量が特定の解析装置又は反応
    条件において最適の結果をもたらすことが判明している量である請求項41の方法
  44. 【請求項44】 粒子を含むウェルは粒子量100μg〜1mgを含む請求項41の
    キット。
  45. 【請求項45】 粒子を含むウェルは粒子量300μg〜800μgを含む請求項44
    のキット。
  46. 【請求項46】 粒子を含むウェルは粒子量400μg〜600μgを含む請求項45
    のキット。
  47. 【請求項47】 マイクロタイターが、粒子を含む1以上のウェルを覆う取
    り外し可能なフィルムシールを含む請求項41のキット。
  48. 【請求項48】 マイクロタイタープレートが96穴マイクロタイタープレー
    トである請求項41のキット。
  49. 【請求項49】 マイクロタイタープレートが192穴マイクロタイタープレ
    ートである請求項41のキット。
  50. 【請求項50】 マイクロタイタープレートが384穴マイクロタイタープレ
    ートである請求項41のキット。
  51. 【請求項51】 マイクロタイタープレートの各ウェルが前記粒子を含む請
    求項41のキット。
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