JP2003510594A - ロードセル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ロードセル装置（１００）が、第１の構造に結合するように適合されたセルブロック（７０）と、第２の構造に結合するように適合されたマウント（８２）とを有している。マウント（８２）は、第１の材料で作られていて、孔（１４０）を有するように形成されている。ロードセル装置（１００）は、また、セルブロック（７０）から延びているスタッド（７８）と、孔（１４０）内に位置するように位置決めされたライナ（１４２）とを有している。スタッド（７８）はライナ（１４２）に係合している。ライナ（１４２）は、第１の材料よりも滑らかな第２の材料で作られている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 発明の背景および概要 本発明はロードセルに関し、特にロードセルに加えられる荷重を示す信号を発
生させるロードセルに関する。とりわけ、本発明はロードセルシステム内のロー
ドセルの隔離に関する。

【０００２】 荷重を感知するためにロードセルを使用することはよく知られている。従来の
ロードセルは、ブロックと、このブロックに設けられた１つまたは複数の歪みゲ
ージとを有するのが典型的である。加えられた荷重によるブロックの撓みが歪み
ゲージの抵抗を変化させる。一般的に、歪みゲージに既知の入力電圧が印加され
、歪みゲージの抵抗が変化するにつれて歪みゲージからの出力信号が変化し、こ
れによりロードセルに加えられた荷重を示す信号を供給する。ロードセルは、例
えばベッドによって支持された患者の体重を感知する秤量システムの一部として
、病院のベッドにおいて使用されることがある。当然、秤量システムが正確な重
量の読み取りを可能にすることが望ましく、したがってロードセルからの不正確
な出力信号の一因となるおそれのあるエラー源を最小化することが望ましい。

【０００３】 本発明の図示の実施態様によれば、ロードセル装置が、第１の構造に結合する
セルブロックと、第２の構造に結合するマウントと、セルブロックから延びてい
るスタッドとを有している。マウントは、第１の材料で作られており、孔を有す
るように形成されている。ロードセル装置は、さらに、孔内に位置するように位
置決めされかつスタッドに係合するライナを有している。ライナは第１の材料よ
りも滑らかな第２の材料で作られている。

【０００４】 １つの実施態様においては、セルブロックから延びているスタッドは筒状部分
を有しており、ライナはスタッドの筒状部分を受容する筒状キャビティを有する
ように形成されている。加えて、マウントの孔はほぼ正方形であり、ライナの外
面は正方形である。この実施態様の場合、ライナはマウントの孔内にプレス嵌め
されている。ライナは、その外面から突出する部分を有しており、これにより、
マウントの孔内のライナのプレス嵌め状態を向上させる。

【０００５】 別の実施態様においては、セルブロックから延びているスタッドは筒状部分を
有しており、ライナは、スタッドの筒状部分の下方で孔内に位置するように位置
決めされた材料のパッドから成っている。さらに別の実施態様においては、セル
ブロックから延びているスタッドは球状部分を有しており、ライナは、スタッド
の球状部分の下方で孔内に位置するように位置決めされた材料のパッドから成っ
ている。

【０００６】 さらに別の実施態様においては、セルブロックから延びているスタッドは円筒
部分を有しており、ライナはスタッドを被覆している。この実施態様の場合、被
覆されたスタッドは孔内に延び、マウントに係合している。さらに別の実施態様
においては、セルブロックから延びているスタッドは球状部分を有しており、ラ
イナは球状部分に結合されたＯリングとして形成されている。

【０００７】 本発明の最良の実施の形態を例示する図示の実施例に関して以下に行う説明を
考察すれば、本発明の付加的な特徴および利点が当業者に明らかになる。

【０００８】 図面の詳細な説明 添付の図面を参照して詳細に説明する。本発明はロードセル装置に関し、本発
明を、病院用ベッドの秤量システムに使用するものとして説明する。ただし、本
発明のロードセル装置は、病院用ベッドにおける使用に限定されるものではなく
、本発明が荷重を感知する広範囲の用途に用いられることは、当業者にとっては
明らかである。

【０００９】 病院用ベッド１０はベースフレーム１２を有している。図１に示すように、こ
のベースフレームには複数のキャスタ１４が結合されている。図示のベッド１０
はまた、それぞれのキャスタ１４に隣接してベースフレーム１２に結合されたブ
レーキ・舵取り制御ペダル１６を有している。図２から最もよく判るように、ベ
ッド１０は、ベースフレーム１２に結合された秤量フレーム１８と、秤量フレー
ム１８に結合された中間フレーム１９と、中間フレーム１９に結合された引込フ
レーム２０と、中間フレーム１９と引込フレーム２０とに結合された分節デッキ
２２とを有している。デッキ２２はヘッド区分１０６と、シート区分１０８と、
大腿部区分１１０と、脚区分１１２とを有している。フレーム２０の互いに対向
する側に設けられたブラケット２１は、デッキ２２のヘッド区分１０６と大腿部
区分１１０との間に、適切なファスナ（図示せず）で結合されるように構成され
ている。

【００１０】 ベッド１０は、図１に示したように、ベッド１０の頭側の端部２６に隣接して
設けられたヘッドボード２４と、ベッド１０の脚側の端部３０に隣接してフレー
ムに設けられたフットボード２８とを有している。ベッド１０はさらに、ベッド
１０の互いに対向する側で分節デッキ２２に設けられた、一対の頭端部側のサイ
ドレール３２と、一対の脚端部側のサイドレール３４とを有している。サイドレ
ール３２、３４は、図１に示した下降位置から、デッキ２２によって支持された
マットレス３８の頂面よりも上方に位置する立ち上がり位置（図示せず）に移動
可能である。

【００１１】 ベッド１０の種々の機能を制御するための制御装置は、サイドレール３２とフ
ットボード２９とに設けられている。図示の制御装置４０は、フットボード２８
の上側の傾斜パネル４２と下側の傾斜パネル４４とに位置している。図１に示し
た、パネル４２を露出させるための持ち上げ位置と、パネル４２を隠すための下
降位置（図示せず）との間で移動するために、フットボード２８に旋回可能にカ
バー４６が結合されている。フットボード２８はまた、サイドバンパ６６と取っ
手穴６８を有している。

【００１２】 フットボード２８の制御装置４０は、図２に示すコントローラ５０に電気的に
接続されている。コントローラ５０およびその他のベッド電子装置は、フレーム
２０に図示のように設けられている。制御装置４０からの信号は、フットボード
２８に結合されたコネクタ５２と、フレーム２０に結合されたコネクタ５４とを
介してコントローラ５０に送られる。フットボード２８が図２に示したようにフ
レーム２０から取り外されると、コネクタ５２はコネクタ５４から断路される。
フットボード２８は開口５６を有するように形成されている。これらの開口は、
図２において矢印６０によって示す方向にフットボード２８をフレーム２０に組
み付けるときに、フレーム２０に設けられた支柱５８に被せられる。

【００１３】 ベッド１０のさらなる詳細は、米国特許出願第０９／２６４１７４号明細書、
表題「ベッドのための患者体位検出装置（ＰＡＴＩＥＮＴ ＰＯＳＩＴＩＯＮ
ＤＥＴＥＣＴＩＯＮ ＡＰＰＡＲＡＴＵＳ ＦＯＲ Ａ ＢＥＤ）」、および、
米国特許出願第０９／２６３０３９号明細書、表題「キャスタおよびブレーキシ
ステム（ＣＡＳＴＥＲ ＡＮＤ ＢＲＡＫＩＮＧＳＹＳＴＥＭ）」に開示されて
いる。これらの両特許出願は本出願の譲受人に所属しており、これらの明細書の
それぞれを参考のため本明細書に引用する。上述のように、ベッド１０の詳細は
、本発明のロードセル装置の用途の１つの典型を説明したものにすぎず、この詳
細は本発明の範囲を限定するものでは決してない。

【００１４】 下側のパネル４４の制御装置４０は、ベッド１０の秤量システムを操作するた
めの制御装置である。この秤量システムは、本発明によるロードセル装置１００
を有している。秤量システムはまた、図２に示したように、適切なファスナ１１
６によってデッキ２２に結合された患者体位センサ１１４、１２０、１２２、１
２４を有している。センサ１１４、１２０、１２２、１２４のさらなる詳細は、
米国特許出願第０９／２６４１７４号明細書に記載されている。

【００１５】 秤量フレーム１８およびベッド１０の上述の部分は、ロードセル装置１００に
よってベースフレーム１２に対して支持されている。ベースフレーム１２はサイ
ドフレーム部材７２と、例えば図３で示したように両サイドフレーム部材７２の
間に延びている横方向フレーム部材７４とを有している。秤量フレーム１８は一
対の中空のサイドフレーム部材７６と、両サイドフレーム部材７６の間に延びて
いる一対の横方向フレーム部材７７とを有している。

【００１６】 単一のロードセル装置１００についての下記の説明は、特に注記しない限り、
ロードセル装置の全てを説明したものである。ロードセル装置１００は、ロード
部材、ロードビーム、またはセルブロック（以下「セルブロック７０」と呼ぶ）
とを有している。このセルブロック７０は、秤量フレームの四隅のうちの１つの
コーナーに設けられている。各ロードセル装置１００には歪みゲージ（図示せず
）が設けられており、この歪みゲージはそれぞれのセルブロック７０に結合され
ている。歪みゲージはロードセル装置１００によって支持された荷重を示すよう
に、従来の方法で動作する。すなわち、歪みゲージに接続された入力導線（図示
せず）に既知の入力電圧が印加され、荷重が加えられることによりセルブロック
７０が撓むにつれて、歪みゲージの抵抗が変化し、その結果歪みゲージに接続さ
れた出力導線（図示せず）に発生する出力信号が変化する。図示の実施例の場合
、入力導線と出力導線とはケーブル１０２内に束ね合わされている。このケーブ
ル１０２は、ロードセル装置１００と従来の信号コンディショニング回路（図示
せず）との間に通っている。

【００１７】 セルブロック７０は、適切なファスナ、例えば図２および図３に示したような
ボルト９０によって、取り付け用バー８６に結合されている。取り付け用バー８
６とセルブロック７０とは、フレーム部材７６の内部域に受容されており、適切
なファスナ、例えばボルト９４が、図５から最もよく判るように、フレーム部材
７６の上壁９２に取り付け用バー８６を固定する。取り付け用バー８６と壁９２
との間には、スペーサが設けられており、これにより、取り付け用バー８６の上
方にファスナ９０の一部のための十分なクリアランスが提供される。あるいは、
他の実施例において、取り付け用バー８６は、スペーサ９６と同じ機能を発揮す
る、上方に向かって突出する一体的なボスを有するように形成されている。

【００１８】 スタッド７８が六角ナット部分１３０と、六角ナット部分１３０の一方の側に
設けられたねじ山付き部分１３２と、六角ナット部分１３０の他方の側に設けら
れた円筒部分１３４とを有している。図３に示したように、スタッド７６のねじ
山付き部分１３２は、六角ナット部分１３０がセルブロック７０に当接して円筒
部分１３４がセルブロック７０およびフレーム部材７６の両方から長手方向に突
出するまで、セルブロック７０に形成された開口７７内にねじ込まれる。ロード
セル装置１００はさらに、取り付け用ブロック、取り付け用管、またはその他の
適切な取り付け用構造８２（以降、「マウント８２」と呼ぶ）を有している。マ
ウント８２はベースフレーム１２のフレーム部材７４の頂面に、図２〜５に示し
た適切なファスナによって結合されている。マウント８２は、図４から最もよく
判る孔１４０を含むように形成されており、ロードセル装置１００は、孔１４０
内に受容されたライナ１４２を有している。

【００１９】 図示のマウント８２および孔１４０はそれぞれ、図４に示したようにほぼ正方
形の横断面を有している。加えて、ライナ１４２はほぼ立方形状に形成されてお
り、孔１４０内にプレス嵌めされるように寸法設定されているので、ライナ１４
２の上側および下側の外面１４４がマウント８２のそれぞれ上側および下側の内
面１４６に係合し、また、ライナ１４２の背面１４８がマウント８２の座面１５
０に係合する。ライナ１４２は、突起１５４を有するようにそれぞれ形成された
側面１５２を有している。突起１５４は、マウント８２とのライナ１４２のプレ
ス嵌め状態を向上させる。突起１５４はマウント８２のそれぞれの側部の内面１
５６に係合する。図示の突起１５４は、図６〜８から最もよく判るような半球形
状を有している。ライナ１４２は、その正面１５８がマウント８２の正面１６０
とほぼ整合するように寸法設定されている。

【００２０】 ライナ１４２は、例えば図４に示したような円筒形のキャビティ１６２を有す
るように形成されている。キャビティ１６２の開口１６４は、ライナ１４２の正
面に配置されており、キャビティ１６２は円筒面１６６によって仕切られている
。円筒面１６６は、開口１６４からライナ１４２の背面１４８に向かって延びて
いる。ただしキャビティ１６２は、背面１４８と正面１５８とほぼ平行な、背面
１４８と正面１５８との間に配置された端面１６８で終わっている。図５に示し
たように、スタッド７８の円筒部分１３４がキャビティ１６２内に受容されてお
り、ライナ１４２の円筒面１６６に係合している。円筒面１６６の直径はスタッ
ド７８の円筒部分１３４の直径よりも僅かに大きいので、スタッド７８の円筒部
分１３４と円筒面１６６との間に僅かなクリアランスが形成される。加えて、ラ
イナ１４２の孔１６２は、ライナ１４２の端面１６８とスタッド７８の円筒部分
１３４の端面１７０との間に、図５に示したギャップが存在するように構成され
ている。面１６８、１７０相互間の軸線方向クリアランスと、スタッド７８の円
筒部分１３４とライナ１４２の円筒面１６６との間の直径方向のクリアランスと
により、スタッド７８と、セルブロック７０と、取り付け用バー８６と、秤量フ
レーム１８と、秤量フレーム１８によった支持されるベッド１０の残りの部分と
が、ライナ１４２と、マウント８２と、ベースフレーム１２とに対して相対的に
浮動することが可能になる。

【００２１】 好ましい実施例の場合、セルブロック７０と、スタッド７８と、マウント８２
とは、金属材料で作られており、これに対して、ライナ１４２は、マウント８２
および／またはスタッド７８の材料よりも滑らかな材料で作られている。好まし
い実施例の場合、マウント８２はＦＣ−０２０８−５０鋼で作られ、亜鉛めっき
されており、セルブロック７０はアルミニウムで作られ、スタッド７８は４１４
０ Ｃ．Ｄ．Ｓ．鋼または４１４２ Ｃ．Ｄ．Ｓ．鋼で作られている。マウント
８２が鋼で作られている場合にライナ１４２に適した材料の一例を挙げるならば
、ＴＥＦＬＯＮＯ材料、ウレタン材料およびネオプレン材料である。好ましい実
施例の場合、ライナ１４２は９５デュロメータ・ショアＡ硬度を有するウレタン
で作られている。しかしながら、セルブロック７０、スタッド７８、マウント８
２およびライナ１４２の材料は上に挙げた材料に限定されるものではない。した
がって、ライナ１４２の材料がマウント８２および／またはスタッド７８の材料
よりも滑らかであれば、ライナ１４２を本発明の範囲内で他の適切な材料から製
造可能であることは、当業者には明らかである。

【００２２】 従来のロードセル装置は典型的には、それぞれのスタッドとそれぞれのマウン
トとの間で金属間接触を有している。ライナ１４２の滑らかさはマウント８２の
滑らかさよりも大きいので、ライナ１４２に対してスタッド７８を相対運動させ
るのに必要な力は、スタッド７８がマウント８２に直接的に接触可能な場合より
も小さい。図５に示したように、ロードセル装置１００のセルブロック７０は、
取り付け用バー８６に当接する第１の部分８８と、僅かだけ取り付け用バー８６
から間隔を置いた第２の部分９８と、両部分８８、９８を互いに結合する肉薄部
分１０４とを有している。秤量フレーム１８によって支持された重量が増加する
ことにより、第１の部分８８は図５において矢印１０３の示す方向で下方に向か
って動かされ、これにより、肉薄部分１０４が撓まされる。歪みゲージ（図示せ
ず）は肉薄部分１０４に結合されているので、肉薄部分１０４の撓みは歪みゲー
ジを撓ませ、これにより、秤量フレーム１８によって支持された重量を示す出力
信号を変化させる。上述のように、出力信号は、ケーブル１０２内に含まれる出
力導線によって、従来の信号コンディショニング回路に通信される。

【００２３】 予め定められた「最大」重量が秤量フレーム１８によって支持されると、取り
付け用バー８６はセルブロック７０の第２の部分９８に接触し、これにより、た
とえ「最大」量を超える付加的な重量が秤量フレーム１８に加えられても、第１
の部分８８が矢印方向１０３にさらに動くことを防止する。このような特徴は当
業者にはよく知られており、肉薄部分１０４の過剰の撓みを防止し、歪みゲージ
への損傷を防止する。

【００２４】 セルブロック７０の肉薄部分１０４が撓んでいる間、スタッド７８の円筒部分
１３４は、円筒面１６６に沿ってライナ１４２とマウント８２とに対して相対的
に僅かだけ動く。したがって、スタッド７８とライナ１４２との間には、滑り支
承接触が存在する。スタッド７８とライナ１４２との間の摩擦力は、ライナ１４
２とマウント８２とに対してスタッド７８が相対運動することを阻止する傾向を
有する。スタッド７８が摩擦によって、ライナ１４２に対して僅かだけ相対運動
するのを終えた場合、セルブロック７０の肉薄部分１０４は、対応する僅かな量
だけ撓むのを阻止される。このことはエラーの源となり、この結果出力信号が不
正確になる。したがって、スタッドの運動を阻害する、スタッド７８における摩
擦作用を減じることにより、摩擦の結果発生するエラーが低減される。したがっ
て、ライナ１４２が滑らかさを有する結果、スタッド７８に作用する摩擦は、ス
タッド７８がマウント８２に直接的に接触可能である場合よりも低い。このよう
な滑らかさは出力エラーを低減し、より正確な重量の読み取りを可能にする。

【００２５】 図９および１０には、ロードセル装置２００の第１の別の実施例が示されてい
る。ロードセル装置２００の構成部分の多くは、ロードセル装置１００の構成部
分とほぼ同じなので、同様の構成部分には同様の符号を使用する。ロードセル装
置２００は、孔２０４が形成されたマウント２０２を有している。孔２０４はほ
ぼ正方形の横断面を有しており、マウント２０２の正面２０８に形成された開口
２０６から、端面２１０に延びている。端面２１０は、マウント２０８の正面２
０８と背面２１２との間に位置するように位置決めされている。

【００２６】 ロードセル装置２００は、図９および１０に示したようなライナ２１４を有し
ている。ライナ２１４は平坦なパッドとして形成された材料から成っている。パ
ッドは孔２０４内に受容されている。ライナ２１４がマウント２０２および／ま
たはスタッド７８の材料よりも滑らかであるなら、ライナ２１４は、ライナ１４
２との関連において上述した材料のいずれかで作られていてよい。ライナ２１４
は、マウント２０２の内側の両側壁２１６の間にプレス嵌めされるか、または、
マウント２０２の内側の底面２１８に付着されるか、またはこのようにプレス嵌
めされかつ付着されてよい。さらに、スタッド７８の円筒部分１３４はライナ２
１４上に載置されている。

【００２７】 図１１および１２には、ロードセル装置３００の第２の別の実施例が示されて
いる。ロードセル装置３００の構成部分の多くは、ロードセル装置１００の構成
部分とほぼ同じなので、同様の構成部分には同様の符号を使用する。ロードセル
装置３００は、孔３０４が形成されたマウント３０２を有している。孔３０４は
ほぼ正方形の横断面を有しており、マウント３０２の正面３０８に形成された開
口３０６から、端面３１０に延びている。端面３１０は、マウント３０２の正面
３０８と背面３１２との間に位置するように位置決めされている。ロードセル装
置３００はまた、図１１に示したように、六角ナット部分３８０と、六角ナット
部分３８０から延びているコネクタ部分３８２とコネクタ部分３８２に付設され
た球部分３８４と備えたスタッド３７８を有している。さらにスタッド３７８は
ねじ山付き部分（図示せず）を有している。この部分は、ロードセル装置１００
のスタッド７８のねじ山付き部分１３２とほぼ同様である。

【００２８】 ロードセル装置３００はさらに、図１１および１２に示したようなライナ３１
４を有している。ライナ３１４は平坦なパッドとして形成された材料から成って
いる。パッドは孔３０４内に受容されている。ライナ３１４がマウント３０２お
よび／またはスタッド３７８の材料よりも滑らかであるなら、ライナ３１４は、
ライナ１４２との関連において上述した材料のいずれかで作られていてよい。ラ
イナ３１４は、マウント３０２の内側の両側壁３１６の間にプレス嵌めされるか
、または、マウント３０２の内側の底面３１８に付着されるか、またはこのよう
にプレス嵌めされかつ付着されてよい。さらに、スタッド３７８の球部分３８４
はライナ３１４上に載置されている。

【００２９】 図１３および１４には、ロードセル装置４００の第４の別の実施例が示されて
いる。ロードセル装置４００の構成部分の多くは、ロードセル装置１００の構成
部分とほぼ同じなので、同様の構成部分には同様の符号を使用する。ロードセル
装置４００は、孔４０４が形成されたマウント４０２を有している。孔４０４は
孔の円筒面４２２によって仕切られており、この円筒面は、マウント４０２の正
面４０８に形成された開口４０６から、端面４１０に延びている。端面４１０は
、マウント４０２の正面４０８と背面４１２との間に位置するように位置決めさ
れている。

【００３０】 ロードセル装置４００は、図９および１０に示したようなライナ４１４を有し
ている。ライナ４１４は、スタッド７８の円筒部分１３４を被覆する材料から成
っている。ライナ４１４がマウント４０２および／またはスタッド７８の材料よ
りも滑らかであるなら、ライナ４１４は、ライナ１４２との関連において上述し
た材料のいずれかで作られていてよい。ライナ４１４は、スタッド７８の円筒部
分１３４にプレス嵌めにより被さられるか、または、円筒部分１３４に付着され
るか、またはこのようにプレス嵌めされかつ付着されてよい。任意には、ライナ
４１４は、図１３に示したようにキャップまたは円筒形スリーブ（図示せず）と
して形成されていてよい。円筒形スリーブは、スタッド７８の円筒部分１３４の
端面１７０に隣接する、開いた端部を有している。いずれの場合にも、ライナ４
１４の円筒形の外面４２０は、マウント４０２の孔の円筒面４２２に係合する。
孔の面４２２の直径は、ライナ４１４の外面４２０の直径よりも僅かに大きい。
これにより孔の面４２２とライナ４１４の外面４２０との間には、僅かな直径方
向のクリアランスが形成される。さらに、マウント４０２の孔４０４は、ライナ
の端面４２４と端面４１０との間に、軸線方向のクリアランスが存在するように
寸法設定されている。

【００３１】 図１５および１６には、ロードセル装置５００の第５の別の実施例が示されて
いる。ロードセル装置５００の構成部分の多くは、ロードセル装置１００の構成
部分とほぼ同じなので、同様の構成部分には同様の符号を使用する。ロードセル
装置５００は、孔５０４が形成されたマウント５０２を有している。孔５０４は
ほぼ正方形の横断面を有しており、マウント５０２の正面５０８に形成された開
口５０６から、端面５１０に延びている。端面５１０は、マウント５０２の正面
５０８と背面５１２との間に位置するように位置決めされている。ロードセル装
置５００はまた、図１５に示したように、六角ナット部分５８０と、六角ナット
部分５８０から延びているコネクタ部分５８２とコネクタ部分５８２に付設され
た球部分５８４と備えたスタッド５７８を有している。さらにスタッド５７８は
ねじ山付き部分（図示せず）を有している。この部分は、ロードセル装置１００
のスタッド７８のねじ山付き部分１３２とほぼ同様である。

【００３２】 ロードセル装置５００はさらに、図１５および１６に示したようなライナ５１
４を有している。ライナ５１４は、球部分５８４に結合されたＯリングとして形
成された材料から成っている。あるいは、球部分５８４は、ライナを形成する材
料で被覆されている。ライナ５１４がマウント５０２および／またはスタッド５
７８の材料よりも滑らかであるなら、ライナ５１４は、ライナ１４２との関連に
おいて上述した材料のいずれかで作られていてよい。ライナ５１４は球部分５８
４の周りに形成された切欠き内に受容されている。任意には、Ｏリング５１４と
球部分５８４との間に、接着剤が使用されてよい。Ｏリング５１４はマウント５
０２の内側の底面５２２に係合している。

【００３３】 上述の各実施例のマウントに形成された孔が、本発明の範囲を逸脱することな
しに図示したもの以外の形状を有してもよいことは、当業者にとっては明らかで
ある。例えば、正方形横断面を有するものとして示した孔が、その代わりに円筒
形横断面を有してもよく、その逆も可能である。さらに、それぞれの実施例のマ
ウントに形成された孔は六角形、八角形などであってよく、このようなマウント
と併用されるライナは、対応した形状を有することになる。加えて、上述のそれ
ぞれの実施例のマウントに形成された孔はそれぞれのマウント内で終わっている
が、孔がマウントを完全に貫通して延びて、それぞれのマウントがほぼ管状であ
ることも本発明の範囲内にあることは、当業者にとって明らかである。

【００３４】 ロードセル装置は本明細書中には、ベースフレーム１２と秤量フレーム１８と
に結合されるものとして記載したが、ロードセル装置をいかなるタイプの構造ま
たは支持体に結合しても、これが本発明の範囲内にあることは、当業者にとって
明らかである。したがって特許請求の範囲に使用した「構造」という語は限定的
なものではなく、あらゆるタイプのフレーム、ベース、構造、支持体、基台、デ
ッキなどを意味するものである。さらに、ロードセル装置のそれぞれは本明細書
中ではセルブロック７０を有しているが、他のタイプのセルブロック、ロードビ
ーム、およびロード部材がセルブロック７０の代わりに使用されてよい。したが
って特許請求の範囲に使用した「セルブロック」という語は、あらゆるタイプか
つあらゆる形状のロード部材を意味するものである。

【００３５】 図示した実施例に関して本発明を詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範
囲に記載し規定した本発明の範囲内および思想内で、種々の実施態様が存在する
。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明にしたがって構成されたロードセル装置を有する秤量システムを備えた
病院のベッドを示す斜視図である。

【図２】 キャスタが設けられたベースフレームと、ベースフレームの上方の秤量フレー
ムと、秤量フレームの上方の中間フレームと、中間フレームの上方の引込フレー
ムと、引込フレームの上方の分節デッキとを示す図１の病院用ベッドの一部の分
解斜視図である。

【図３】 秤量フレームに結合するために配置された細長い取り付け用バーと、取り付け
用バーの下方のセルブロックと、セルブロックに隣接したスタッドと、ベースフ
レームに結合された取り付け用部材と、取り付け用部材とスタッドとの間のライ
ナとを有するロードセル装置を図面左上側に示す、図２のベースフレームおよび
秤量フレームの分解斜視図である。

【図４】 ベースフレームの下側のフレーム部材に結合された取り付け用部材と、端部に
正方形の孔を有する取り付け用部材と、孔内に挿入するために配置されたライナ
と、円筒形のキャビティを有するライナと、ライナの円筒形のキャビティ内に挿
入するために配置されたスタッドの一部とを示す、図３のベースフレームの一部
の分解斜視図である。

【図５】 秤量フレームのフレーム部材に結合された細長い取り付け用バーに結合された
ロードセルを示し、また、取り付け用部材の孔内に設けられたライナに係合する
ためにセルブロックから延びているスタッドを示す、ベースフレームおよび秤量
フレームの部分断面図である。

【図６】 図５のライナの頂面図である。

【図７】 図６のライナを正面から見た立面図である。

【図８】 図７のライナを側方から見た立面図である。

【図９】 セルブロックから延びている円筒部分を有するスタッドと、孔が形成されたマ
ウントと、孔の底部の材料と、材料に係合するスタッドの円筒部分とを示す、ベ
ースフレーム、秤量フレーム、および本発明によるロードセル装置の第１の別の
実施例の部分断面図である。

【図１０】 孔がほぼ正方形のキャビティを有しており、材料が平坦なパッドであることを
示す、図９のマウントおよびスタッドの一部の斜視図である。

【図１１】 セルブロックから延びている球部分を有するスタッドと、孔が形成されたマウ
ントと、孔の底部の材料と、材料に係合するスタッドの球部分とを示す、ベース
フレーム、秤量フレーム、および本発明によるロードセル装置の第２の別の実施
例の部分断面図である。

【図１２】 孔がほぼ正方形のキャビティを有しており、材料が平坦なパッドであることを
示す、図１１のマウントおよびスタッドの一部の斜視図である。

【図１３】 セルブロックから延びている円筒部分を有するスタッドと、孔が形成されたマ
ウントと、孔の底部の材料と、スタッドの円筒部分を被覆する材料と、マウント
の孔内に受容されているスタッドの被覆された円筒部分とを示す、ベースフレー
ム、秤量フレーム、および本発明によるロードセル装置の第３の別の実施例の部
分断面図である。

【図１４】 孔が円筒形のキャビティであることを示す、図１３のマウントおよびスタッド
の一部の斜視図である。

【図１５】 セルブロックから延びている球部分を有するスタッドと、孔が形成されたマウ
ントと、スタッドの球部分に結合されたＯリングとを示す、ベースフレーム、秤
量フレーム、および本発明によるロードセル装置の第４の別の実施例の部分断面
図である。

【図１６】 孔がほぼ正方形のキャビティであることを示す、図１５のマウントおよびスタ
ッドの一部の斜視図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ， ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＢＺ，Ｃ Ａ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ， ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，Ｋ Ｅ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ， ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ， ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 ホプキンス，ランダール ケー． アメリカ合衆国，マサチューセッツ 07156，メンドン，キング フィリップ パス 25 Ｆターム(参考） 2F049 AA15 BA13 CA01 DA01 4C038 VA04 VB01 VB31 VC20 4C040 AA19 BB03 BB06 GG15

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１の構造に結合するセルブロックと、 第２の構造に結合するマウントであって、第１の材料で作られかつ孔を有する
   ように形成されたマウントと、 前記セルブロックから延びているスタッドと、 前記孔内に位置するように位置決めされたライナであって、前記スタッドが前
   記ライナに係合し、かつ前記第１の材料よりも滑らかな第２の材料で作られてい
   るライナとを備えているロードセル装置。
2. 【請求項２】 前記マウントは上向きの内面を有し、前記ライナは上向きの
   内面に係合している請求項１記載のロードセル装置。
3. 【請求項３】 前記ライナの少なくとも一部が前記スタッドの下方に位置す
   るように位置決めされている請求項１記載のロードセル装置。
4. 【請求項４】 前記ライナが前記スタッドを取り囲んでいる請求項１記載の
   ロードセル装置。
5. 【請求項５】 前記ライナが前記マウントに固定されている請求項１記載の
   ロードセル装置。
6. 【請求項６】 前記ライナが平坦なパッドである請求項５記載のロードセル
   装置。
7. 【請求項７】 前記ライナが前記スタッドに固定されている請求項１記載の
   ロードセル装置。
8. 【請求項８】 前記ライナがＯリングである請求項７記載のロードセル装置
   。
9. 【請求項９】 前記ライナがスリーブである請求項７記載のロードセル装置
   。
10. 【請求項１０】 前記ライナが前記スタッドを被覆している請求項７記載の
    ロードセル装置。
11. 【請求項１１】 前記孔は軸線を規定し、前記セルブロックが撓んでいる間
    に前記スタッドが軸線方向に移動し、前記スタッドが軸線方向に移動している間
    に前記スタッドが前記ライナと接触し続ける請求項１記載のロードセル。