JP2003510069A - クローン化および遺伝子導入された哺乳動物を産生する方法 - Google Patents

クローン化および遺伝子導入された哺乳動物を産生する方法

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JP2003510069A JP2001526909A JP2001526909A JP2003510069A JP 2003510069 A JP2003510069 A JP 2003510069A JP 2001526909 A JP2001526909 A JP 2001526909A JP 2001526909 A JP2001526909 A JP 2001526909A JP 2003510069 A JP2003510069 A JP 2003510069A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、出生前のヒト以外の哺乳動物の成長を促進する方法を特徴とする。この方法は、少なくとも1つの胚体外細胞、例えば四倍体細胞に関連する再構成胚を形成し;該再構成肺を受容体哺乳動物中に移入し;該胚を成長させることにより哺乳動物の成長を促進する、各工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 核移入(またはクローニング)は、多数の同一の胚を産生するために使用され
る技術である。これは以下のように行われる:未受精の卵母細胞を集める。これ
らの卵母細胞をインビトロまたはインビボで成熟させる。成熟の適切な段階の卵
母細胞から核を取り除く。除核後、卵母細胞を供与体細胞または供与体細胞核に
融合させる。供与体細胞は、胚の、胎児のまたは成熟した哺乳動物からの体細胞
またはそれ以外の細胞でもよい。除核された卵母細胞および供与体細胞は、融合
中に同時に活性化されてもよい、または融合の前後に活性化されてもよい。例え
ば、供与体細胞または細胞核を核除去された卵母細胞とともに一定時間、例えば
24時間までインキュベートした後に、卵母細胞を活性化させてもよい。その後、
例えば化学的または物理的手段により活性化を達成してもよい。次に、生じた胚
をすぐに移入するまたはインビトロで培養し、胚盤胞期までの任意の時に移入し
てもよい。
【0002】 発明の概要 本発明は、一部、胚のその後の段階、例えば出生後動物への成長は、成長中の
生体への胚体外成分を供給する細胞を提供することにより最適化できるという発
見に基づく。核移入操作の有害な結果は、四倍体凝集と結合した再構成胚を移入
することにより減少できるということが発見された。再構成胚技術を使用して様
々の種類の哺乳動物でフルターム(full-term)妊娠を得ることができるが、これ
らの妊娠の多くは着床後早期に、または周産期に失われる。さらに、クローン妊
娠の子孫はしばしば、生理的な欠陥および異常性を示す。そのような結果は、ク
ローン胚の胚体外成分の不適切な成長から生じ得る。胚体外細胞、例えば四倍体
凝集の使用により、クローン胚の胚体外成分の欠陥を減少することができる。
【0003】 したがって、一つの態様において、本発明は、出生前のヒト以外の動物、例え
ば胚の成長を促進する方法を特徴とする。この方法は、胚に1つ以上の胚体外細
胞を提供する工程を含む。理論に縛られたくないが、本発明者は、胚体外細胞は
、成長を促進する胎盤組織または他の胚でない組織の一因となるまたはそれらに
成長すると考える。したがって、この方法は、 1つ以上の胚体外細胞と結合した胚、例えば再構成胚を提供し、 インビボまたはインビトロで該胚をより後の段階に成長させ、胚にフルターム
妊娠を完了させ出生後のヒト以外の動物を提供する、 各工程を含む。
【0004】 好ましい実施の形態において、胚体外細胞は、二倍体細胞以外の細胞、例えば
2より大きい倍数性を有する細胞であり、より好ましい実施の形態においては四
倍体細胞である。胚体外細胞は、胚、例えば内部で細胞が融合し倍数性を増加す
る胚、例えば四倍体化された二細胞期の胚に由来してもよい。
【0005】 好ましい実施の形態において、胚は再構成胚であり、例えば、第一の細胞の、
第二の機能的に除核された細胞、例えば除核された卵母細胞とのゲノムの結合の
結果である。例として、再構成胚は、細胞、例えば体細胞(例えば胚の、胎児の
または成熟した体細胞)、幹細胞または幹細胞様細胞(例えば胚から胚盤の形成
までに得られた細胞)、胚内部塊細胞のゲノムを、受容体細胞、例えば機能的に
除核された細胞、例えば除核された卵母細胞と結合させることにより形成できる
。胚は、クローン化、遺伝子工学的処理、または両方をすることができる。
【0006】 好ましい実施の形態において、未受精の卵母細胞は、機能的に核を取り除かれ
る、例えば除核される。好ましい実施の形態において、卵母細胞は物理的または
化学的手段により除核される。
【0007】 好ましい実施の形態において、細胞のゲノム、例えば体細胞(例えば繊維芽細
胞)または体細胞以外の細胞(例えば幹細胞、幹細胞様細胞、または生殖細胞)
のゲノムを、融合により卵母細胞中に導入する。好ましい実施の形態において、
融合は、電気的、化学的または物理的手段により行う。好ましい実施の形態にお
いて、卵母細胞は、ゲノムの導入の前、同時に、または後に活性化する。好まし
い実施の形態において、卵母細胞は、活性化段階、例えば終期において、電気融
合により活性化される;イオノフォア活性化により活性化される;エタノール活
性化により活性化される。好ましい実施の形態において、再構成胚は、受容体動
物中に移植される;再構成胚の形成後受容体動物中に移植される;インビトロで
培養される、例えば二細胞期、四細胞期、八細胞期、十六細胞期、胚盤胞期まで
インビトロで培養される。
【0008】 好ましい実施の形態において、本発明の方法はさらに、ヒト以外の動物に成長
する期間を与え、ヒト以外の動物またはヒト以外の動物の産物、例えば乳からの
有用な物質、例えばタンパク質を得る工程を含む。好ましい実施の形態において
、動物は哺乳動物、例えばヤギ、ヒツジ、ウシ、ブタ、ウマ、ウサギ、マウス、
ラマまたはラクダである。好ましい実施の形態において、哺乳動物はオスまたは
メスの哺乳動物である。別の好ましい実施の形態において、哺乳動物は泌乳を誘
発される。
【0009】 別の実施の態様において本発明は、出生前のヒト以外の動物、例えば胚の成長
を促進する方法を特徴とする。この方法は、 供与体のゲノムを受容体除核細胞中に導入して再構成胚を形成し、 1つ以上の胚体外細胞と結合した前記再構成胚を受容体のヒト以外の哺乳動物
中に移植し、胚をより後の段階、例えば胎児または出生後のヒト以外の動物に成
長させる、 各工程を含む。
【0010】 再構成胚は、任意の時に胚体外細胞と結合させることができるが、好ましくは
移植の前である。したがって、再構成胚を、供与体ゲノムの導入の前、同時に、
またはその後に胚体外細胞と結合させてもよい。例えば、供与体ゲノムの導入の
前または後に、胚体外細胞を、受容体の機能的に除核された細胞、例えば機能的
に除核された卵母細胞に結合してもよい。
【0011】 好ましい実施の形態において、再構成胚を後の段階に成長させてもよい、例え
ば、フルターム妊娠を完了させて出生後のヒト以外の動物を提供してもよい。
【0012】 好ましい実施の形態において、胚体外細胞は、二倍体細胞以外の細胞、例えば
2より大きい倍数性を有する細胞であり、より好ましい実施の形態においては四
倍体細胞である。胚体外細胞は、胚、例えば四倍体化された二細胞期の胚に由来
してもよい。好ましい実施の形態において、再構成胚は、細胞、例えば体細胞(
例えば胚の、胎児のまたは成熟した体細胞)、幹細胞または幹細胞様細胞(例え
ば胚から胚盤の形成までに得られた細胞)、胚内部塊細胞のゲノムを、受容体細
胞、例えば機能的に除核された細胞、例えば除核された卵母細胞と結合させるこ
とにより形成できる。胚は、クローン化、遺伝子工学的処理、または両方をする
ことができる。
【0013】 好ましい実施の形態において、未受精の卵母細胞は、機能的に核を取り除かれ
る、例えば除核される。好ましい実施の形態において、卵母細胞は物理的または
化学的手段により除核される。
【0014】 好ましい実施の形態において、供与体細胞のゲノム、例えば体細胞または体細
胞以外の細胞(例えば幹細胞、幹細胞様細胞、または生殖細胞)のゲノムを、融
合により卵母細胞中に導入する。好ましい実施の形態において、融合は、電気的
、化学的または物理的手段により行う。好ましい実施の形態において、卵母細胞
は、ゲノムの導入の前、同時に、または後に活性化する。好ましい実施の形態に
おいて、卵母細胞は、活性化段階、例えば終期において、電気融合により活性化
される;イオノフォア活性化により活性化される;エタノール活性化により活性
化される。
【0015】 好ましい実施の形態において、再構成胚は、受容体動物中に移植される;再構
成胚の形成後受容体動物中に移植される;インビトロで培養される、例えば二細
胞期、四細胞期、八細胞期、十六細胞期、胚盤胞期までインビトロで培養される
【0016】 好ましい実施の形態において、本発明の方法はさらに、供与体ゲノムとして遺
伝的に処理されたゲノムを使用する工程を含む。遺伝子工学的処理による変化は
、供与体ゲノムが受容体細胞中に導入される前または後に導入されてもよい。
【0017】 好ましい実施の形態において、本発明の方法はさらに、トランスジーン、例え
ば、異種タンパク質をコードする配列に結合した乳プロモーターを含む構成体、
を供与体ゲノム中に導入する工程を含む。トランスジーンは、供与体ゲノムを受
容体ゲノム中に導入する前または後に導入してもよい。好ましい実施の形態にお
いて、構成体はさらに、1つ以上の調節配列、例えば5’フランキング配列、3’
フランキング配列、少なくとも1つのインシュレーター(insulator)配列を含んで
もよい。
【0018】 好ましい実施の形態において、本発明の方法はさらに、ヒト以外の動物に成長
する期間を与え、ヒト以外の動物またはヒト以外の動物の産物、例えば乳からの
有用な物質、例えばタンパク質を得る工程を含む。好ましい実施の形態において
、動物は哺乳動物、例えばヤギ、ヒツジ、ウシ、ブタ、ウマ、ウサギ、マウス、
ラマまたはラクダである。好ましい実施の形態において、哺乳動物はオスまたは
メスの哺乳動物である。別の好ましい実施の形態において、哺乳動物は泌乳を誘
発される。
【0019】 別の実施の態様において、本発明はある産物を提供する方法を特徴とする。こ
の方法は、 ここに記載される方法により産生されるヒト以外の動物、例えば遺伝子導入さ
れたヒト以外の動物を提供し、 該ヒト以外の動物からの産物を得る、例えば、ヒト以外の動物の産物、例えば
乳からの有用な物質、例えばポリペプチドを得る、 各工程を含む。
【0020】 別の実施の態様において、本発明は、1つ以上の胚体外細胞と結合した胚、例
えばここに記載される方法のいずれかにより産生される一つ以上の胚体外細胞と
結合した胚を特徴とする。
【0021】 別の実施の態様において、本発明は、ここに記載される方法のいずれかにより
産生されるヒト以外の動物を特徴とする。
【0022】 別の実施の態様において、本発明は、再構成胚に由来するクローン化されたヒ
ト以外の哺乳動物における欠陥を抑制する方法を特徴とする。この方法は、少な
くとも1つの胚体外細胞と再構成胚とを結合させ、該胚を受容体哺乳動物に移入
し、該胚を出生後の哺乳動物に成長させる、各工程を含む。
【0023】 好ましい実施の形態において、胚体外細胞は、二倍体細胞以外の細胞、例えば
2より大きい倍数性を有する細胞であり、より好ましい実施の形態においては四
倍体細胞である。胚体外細胞は、胚、例えば内部で細胞が融合し倍数性を増加す
る胚、例えば四倍体化された二細胞期の胚に由来してもよい。
【0024】 好ましい実施の形態において、再構成胚は、細胞、例えば体細胞(例えば胚の
、胎児のまたは成熟した体細胞)、幹細胞または幹細胞様細胞(例えば胚から胚
盤の形成までに得られた細胞)、胚内部塊細胞のゲノムを、受容体細胞、例えば
機能的に除核された細胞、例えば除核された卵母細胞と結合させることにより形
成できる。胚は、クローン化、遺伝子工学的処理、または両方をすることができ
る。好ましい実施の形態において、未受精の卵母細胞は、機能的に核を取り除か
れる、例えば除核される。好ましい実施の形態において、卵母細胞は物理的また
は化学的手段により除核される。好ましい実施の形態において、細胞のゲノム、
例えば体細胞(例えば繊維芽細胞)または体細胞以外の細胞(例えば幹細胞、幹
細胞様細胞、または生殖細胞)のゲノムを、融合により卵母細胞中に導入する。
好ましい実施の形態において、融合は、電気的、化学的または物理的手段により
行う。好ましい実施の形態において、卵母細胞は、ゲノムの導入の前、同時に、
または後に活性化する。好ましい実施の形態において、卵母細胞は、活性化段階
、例えば終期において、電気融合により活性化される;イオノフォア活性化によ
り活性化される;エタノール活性化により活性化される。好ましい実施の形態に
おいて、再構成胚は、受容体動物中に移植される;再構成胚の形成後受容体動物
中に移植される;インビトロで培養される、例えば二細胞期、四細胞期、八細胞
期、十六細胞期、胚盤胞期までインビトロで培養される。
【0025】 好ましい実施の形態において、本発明の方法はさらに、ヒト以外の動物に成長
する期間を与え、ヒト以外の動物またはヒト以外の動物の産物、例えば乳からの
有用な物質、例えばタンパク質を得る工程を含む。好ましい実施の形態において
、動物は哺乳動物、例えばヤギ、ヒツジ、ウシ、ブタ、ウマ、ウサギ、マウス、
ラマまたはラクダである。好ましい実施の形態において、哺乳動物はオスまたは
メスの哺乳動物である。別の好ましい実施の形態において、哺乳動物は泌乳を誘
発される。
【0026】 別の実施の態様において、本発明は、受容体哺乳動物による再構成胚の自発性
吸収を抑制する方法を特徴とする。この方法は、少なくとも1つの胚体外細胞を
再構成胚と結合し、該胚を受容体哺乳動物に移入し、該胚を出生後の哺乳動物に
成長させる、各工程を含む。
【0027】 好ましい実施の形態において、胚体外細胞は、二倍体細胞以外の細胞、例えば
2より大きい倍数性を有する細胞であり、より好ましい実施の形態においては四
倍体細胞である。胚体外細胞は、胚、例えば内部で細胞が融合し倍数性を増加す
る胚、例えば四倍体化された二細胞期の胚に由来してもよい。
【0028】 好ましい実施の形態において、再構成胚は、細胞、例えば体細胞(例えば胚の
、胎児のまたは成熟した体細胞)、幹細胞または幹細胞様細胞(例えば胚から胚
盤の形成までに得られた細胞)、胚内部塊細胞のゲノムを、受容体細胞、例えば
機能的に除核された細胞、例えば除核された卵母細胞と結合させることにより形
成できる。胚は、クローン化、遺伝子工学的処理、または両方をすることができ
る。好ましい実施の形態において、未受精の卵母細胞は、機能的に核を取り除か
れる、例えば除核される。好ましい実施の形態において、卵母細胞は物理的また
は化学的手段により除核される。好ましい実施の形態において、細胞のゲノム、
例えば体細胞(例えば繊維芽細胞)または体細胞以外の細胞(例えば幹細胞、幹
細胞様細胞、または生殖細胞)のゲノムを、融合により卵母細胞中に導入する。
好ましい実施の形態において、融合は、電気的、化学的または物理的手段により
行う。好ましい実施の形態において、卵母細胞は、ゲノムの導入の前、同時に、
または後に活性化する。好ましい実施の形態において、卵母細胞は、活性化段階
、例えば終期において、電気融合により活性化される;イオノフォア活性化によ
り活性化される;エタノール活性化により活性化される。好ましい実施の形態に
おいて、再構成胚は、受容体動物中に移植される;再構成胚の形成後受容体動物
中に移植される;インビトロで培養される、例えば二細胞期、四細胞期、八細胞
期、十六細胞期、胚盤胞期までインビトロで培養される。
【0029】 好ましい実施の形態において、本発明の方法はさらに、出生後の動物または出
生後の動物の産物、例えば乳からの有用な物質、例えばタンパク質を得る工程を
含む。好ましい実施の形態において、動物は哺乳動物、例えばヤギ、ヒツジ、ウ
シ、ブタ、ウマ、ウサギ、マウス、ラマまたはラクダである。好ましい実施の形
態において、哺乳動物はオスまたはメスの哺乳動物である。別の好ましい実施の
形態において、哺乳動物は泌乳を誘発される。
【0030】 別の実施の態様において、本発明は、クローン化されたヒト以外の哺乳動物を
産生する方法を特徴とする。この方法は、少なくとも1つの胚体外細胞と結合し
た再構成胚を形成し、受容体哺乳類中に該胚を移入し、該胚を出生後の哺乳動物
に成長させることによりクローン哺乳動物を得る、各工程を含む。
【0031】 好ましい実施の形態において、胚体外細胞は、二倍体細胞以外の細胞、例えば
2より大きい倍数性を有する細胞であり、より好ましい実施の形態においては四
倍体細胞である。胚体外細胞は、胚、例えば内部で細胞が融合し倍数性を増加す
る胚、例えば四倍体化された二細胞期の胚に由来してもよい。
【0032】 好ましい実施の形態において、再構成胚は、細胞、例えば体細胞(例えば胚の
、胎児のまたは成熟した体細胞)、幹細胞または幹細胞様細胞(例えば胚から胚
盤の形成までに得られた細胞)、胚内部塊細胞のゲノムを、受容体細胞、例えば
機能的に除核された細胞、例えば除核された卵母細胞と結合させることにより形
成できる。胚は、クローン化、遺伝子工学的処理、または両方をすることができ
る。好ましい実施の形態において、未受精の卵母細胞は、機能的に核を取り除か
れる、例えば除核される。好ましい実施の形態において、卵母細胞は物理的また
は化学的手段により除核される。好ましい実施の形態において、細胞のゲノム、
例えば体細胞(例えば繊維芽細胞)または体細胞以外の細胞(例えば幹細胞、幹
細胞様細胞、または生殖細胞)のゲノムを、融合により卵母細胞中に導入する。
好ましい実施の形態において、融合は、電気的、化学的または物理的手段により
行う。好ましい実施の形態において、卵母細胞は、ゲノムの導入の前、同時に、
または後に活性化する。好ましい実施の形態において、卵母細胞は、活性化段階
、例えば終期において、電気融合により活性化される;イオノフォア活性化によ
り活性化される;エタノール活性化により活性化される。好ましい実施の形態に
おいて、再構成胚は、受容体動物中に移植される;再構成胚の形成後受容体動物
中に移植される;インビトロで培養される、例えば二細胞期、四細胞期、八細胞
期、十六細胞期、胚盤胞期までインビトロで培養される。
【0033】 好ましい実施の形態において、本発明の方法はさらに、ヒト以外の哺乳動物ま
たはヒト以外の哺乳動物の産物、例えば乳からの有用な物質、例えばタンパク質
を得る工程を含む。好ましい実施の形態において、動物は、ヤギ、ヒツジ、ウシ
、ブタ、ウマ、ウサギ、マウス、ラマまたはラクダである。好ましい実施の形態
において、哺乳動物はオスまたはメスの哺乳動物である。別の好ましい実施の形
態において、哺乳動物は泌乳を誘発される。
【0034】 別の実施の態様において、遺伝子導入されたヒト以外の哺乳動物を産生する方
法を特徴とする。この方法は、哺乳動物の供与体細胞の遺伝的に処理されたゲノ
ムを欄簿細胞中に導入して少なくとも1つの胚体外細胞と結合する再構成胚を形
成し、該胚を受容体哺乳動物中に移入し、該再構成胚を出生後の哺乳動物に成長
させることにより遺伝子導入された哺乳動物を提供する、各工程を含む。
【0035】 好ましい実施の形態において、胚体外細胞は、二倍体細胞以外の細胞、例えば
2より大きい倍数性を有する細胞であり、より好ましい実施の形態においては四
倍体細胞である。胚体外細胞は、胚、例えば内部で細胞が融合し倍数性を増加す
る胚、例えば四倍体化された二細胞期の胚に由来してもよい。
【0036】 好ましい実施の形態において、再構成胚は、細胞、例えば体細胞(例えば胚の
、胎児のまたは成熟した体細胞)、幹細胞または幹細胞様細胞(例えば胚から胚
盤の形成までに得られた細胞)、胚内部塊細胞のゲノムを、受容体細胞、例えば
機能的に除核された細胞、例えば除核された卵母細胞と結合させることにより形
成できる。
【0037】 好ましい実施の形態において、未受精の卵母細胞は、機能的に核を取り除かれ
る、例えば除核される。好ましい実施の形態において、卵母細胞は物理的または
化学的手段により除核される。
【0038】 好ましい実施の形態において、細胞のゲノム、例えば体細胞(例えば繊維芽細
胞)または体細胞以外の細胞(例えば幹細胞、幹細胞様細胞、または生殖細胞)
のゲノムを、融合により卵母細胞中に導入する。好ましい実施の形態において、
融合は、電気的、化学的または物理的手段により行う。好ましい実施の形態にお
いて、卵母細胞は、ゲノムの導入の前、同時に、または後に活性化する。好まし
い実施の形態において、卵母細胞は、活性化段階、例えば終期において、電気融
合により活性化される;イオノフォア活性化により活性化される;エタノール活
性化により活性化される。
【0039】 好ましい実施の形態において、再構成胚は、受容体動物中に移植される;再構
成胚の形成後受容体動物中に移植される;インビトロで培養される、例えば二細
胞期、四細胞期、八細胞期、十六細胞期、胚盤胞期までインビトロで培養される
【0040】 好ましい実施の形態において、本発明の方法はさらに、ヒト以外の哺乳動物ま
たはヒト以外の哺乳動物の産物、例えば乳からの有用な物質、例えばタンパク質
を得る工程を含む。好ましい実施の形態において、哺乳動物は、ヤギ、ヒツジ、
ウシ、ブタ、ウマ、ウサギ、マウス、ラマまたはラクダである。好ましい実施の
形態において、哺乳動物はオスまたはメスの哺乳動物である。別の好ましい実施
の形態において、哺乳動物は泌乳を誘発される。
【0041】 発明の詳細な説明供与体ゲノム 供与体ゲノムは、天然に成長してもよく遺伝的に処理されてもよい。供与体ゲ
ノムは、胚の、胎児のまたは成熟した細胞に由来してもよい。細胞は、体細胞で
もよいし体細胞以外の細胞、例えば体細胞系に属しない細胞でもよい。
【0042】 体細胞 体細胞は、再構成胚を産生するためのゲノムを供給し得る。ここで用いたよう
に「体細胞」という用語は、分化した細胞を称する。細胞は、体細胞でもよいし
体細胞系に属する細胞でもよい。あるいは、生殖細胞を生じさせる二倍体体細胞
を使用して、再構成胚を産生するためのゲノムを供給できる。
【0043】 体細胞は、動物または細胞培養に由来してもよい。動物からの場合、動物は成
長の任意の段階、例えば胚、胎児または成体でもよい。胚細胞が好ましい。胚細
胞には、胚幹細胞並びに体細胞系に属する胚細胞が含まれてもよい。そのような
細胞は、胚の内胚葉、中胚葉または外胚葉から得てもよい。好ましくは、胚細胞
は、体細胞系に属する。体細胞系に属する胚細胞とは、胚形成の10日目またはそ
の後分離される細胞を称する。しかしながら、胚形成の10日目より前に細胞を得
てもよい。細胞系を染色体ゲノムの供給源として使用する場合、一次細胞が好ま
しい。ここで用いたように、「一次細胞系」という用語は、一次細胞系並びに一
次由来細胞系を含む。
【0044】 適切な体細胞には、繊維芽細胞(例えば一次繊維芽細胞、例えば胚一次繊維芽
細胞)、筋肉細胞(例えば筋細胞)、卵丘細胞、神経細胞、および乳細胞が含ま
れる。他の適切な細胞には、幹細胞および膵島が含まれる。好ましくは、体細胞
は、胚体細胞、例えば胚形成の10日目またはその後に分離される細胞である。体
細胞のゲノムは、例えばクローン哺乳動物の産生のために天然に成長するゲノム
でもよい、またはゲノムは、例えば遺伝子導入されたクローン哺乳動物の産生の
ために遺伝子導入配列を含むように遺伝的に変化されてもよい。
【0045】 体細胞は、例えば組織の解離、例えば機械的(例えば細切またはミンチ)また
は酵素的手段(例えばトリプシニゼーション(trypsinization))により細胞懸濁
液を得た後、集密的細胞単層が得られるまで細胞を培養することにより得られる
。その後体細胞を採集し、その後低温保存のために調製する、またはストック培
養として維持する。
【0046】 体細胞は、休止状態または非休止状態の体細胞でもよい。ここで用いたように
、「非休止状態」とは、分裂細胞周期中の細胞を称する。分裂細胞周期は、4つ
の別個の段階、G1、S、S2およびMを有する。STARTと称される細胞周期における
開始イベントは、G1期中に起こる。ここで用いたように、「START」とは、細胞
周期を進む細胞のコミットメント(commitment)の前の細胞周期の早期のG1期を称
する。例えば、細胞がG1段階に入った1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11時間
まで、細胞はSTARTの前であると考えられる。細胞が別の細胞周期を受けるか否
かの決定はSTARTで行なわれる。細胞がSTARTを通過すると、G1期の残り(すなわ
ちpre-DNA合成段階)を通過する。S期はDNA合成段階であり、その後合成と有糸
分裂との間であるG2期が続く。有糸分裂は、M期中に起こる。STRATにおいて細胞
が別の細胞周期を受ける場合、細胞は休止状態になる。さらに、細胞を誘発して
細胞周期から出し、休止状態にすることができる。G0期における細胞とも称され
る「休止状態の」細胞とは、細胞周期の4期のいずれにもない細胞を称する。好
ましくは、体細胞は有糸分裂細胞周期のG0期またはG1期の細胞である。
【0047】 細胞周期のある時期、例えばG0またはG1期の供与体体細胞を使用することによ
り、卵母細胞と体細胞のゲノムとの間で同調させることができる。例えば刺激に
よる活性化または融合により、G0またはG1期の体細胞の核を導入することによっ
て、中期IIの卵母細胞を再構成することにより、受精中に起こるイベントを真似
ることができる。別の実施例として、例えば刺激による活性化および融合により
START前のG1期の体細胞のゲノムと融合した周期IIの卵母細胞によって、卵母細
胞と供与体核との間の細胞周期を同調させることができる。
【0048】 細胞が細胞周期のどの時期であるかを測定する方法が知られている。例えば、
以下の実施例に記載されるように、様々の標識が細胞周期の様々の段階に存在す
る。そのような標識には、G1期に対してサイクリンD1,2,3および増殖細胞核抗原
(PCNA)、およびDNA合成活性を検出するためのBrDuが含まれる。さらに、血清由
来培地上で細胞を培養することにより、細胞をG0期に入るように誘発することが
できる。これらの細胞は、「血清飢餓細胞」とも称される。あるいは、G0期の細
胞は、血清活性化により、細胞周期、すなわちG1期に入るように誘発することが
できる(「非血清飢餓細胞」とも称される)。
【0049】遺伝的に処理された体細胞 遺伝子導入された哺乳動物 再構成胚を産生するための体細胞の供給源として使用できるヒト以外の遺伝子
導入された哺乳動物を産生する方法が、当該技術において知られている。そのよ
うな方法は、DNA構成体を哺乳動物の生殖細胞系に導入して遺伝子導入された哺
乳動物を産生する工程を含む。例えば、構成体の1つまたは数個のコピーを、標
準的な遺伝子導入技術により哺乳動物の胚のゲノム中に導入してもよい。
【0050】 ヤギが遺伝的に処理される体細胞の好ましい供給源であるが、他のヒト以外の
哺乳動物を使用してもよい。好ましいヒト以外の哺乳動物は、反芻動物、例えば
ウシ(cow)、ヒツジ、ラクダまたはヤギである。スイス原産のヤギ、例えば、ア
ルプス、ザーネンおよびトゲンバーグ(Toggenburg)産のヤギは、ここに記載され
る方法において有用である。好ましいヒト以外の動物のさらなる実施例には、ウ
シ(oxen)、ウマ、ラマ、およびブタが含まれる。遺伝的に処理される細胞の供給
源として使用される哺乳動物は、本発明の方法により得られる遺伝子導入された
動物に依存し、例として、ヤギゲノムはヤギの機能的に除核された卵母細胞中に
導入する。
【0051】 好ましくは、本発明において使用するための体細胞は、遺伝子導入されたヤギ
から得られる。遺伝子導入されたヤギを産生する方法は、当該技術において知ら
れている。例えば、ここに引用されるEbert et al.(1994) Bio/Technology 12:6
99に記載されるようにマイクロインジェクションにより、トランスジーンをヤギ
の生殖細胞系に導入してもよい。
【0052】 遺伝的に処理された体細胞の供給源として使用される他の遺伝子導入されたヒ
ト以外の動物は、ヒト以外の動物の生殖細胞系にトランスジーンを導入すること
により産生できる。様々の成長段階の胎児性標的細胞を使用して、トランスジー
ンを導入してもよい。胎児性標的細胞の成長の段階に依存して、様々の方法を使
用する。本発明を実施するために使用される任意の動物の特定の系を、通常の良
好な健康、良好な胚の収率、胚中の良好な前核視覚性、および良好な生殖適合性
のために選択する。さらに、ハプロタイプは重要な要因である。
【0053】トランスフェクションされた細胞系 遺伝的に処理された体細胞は、関心のある核酸、例えばタンパク質をコードす
る核酸が導入される細胞系から得てもよい。
【0054】 従来の形質転換またはトランスフェクション技術により、構成体を細胞中に導
入してもよい。ここで用いたように、「形質転換」および「トランスフェクショ
ン」という用語は、リン酸カルシウムまたは塩化カルシウム共同沈降、DEAE−デ
キストラン−媒介トランスフェクション、リポフェクション、またはエレクトロ
ポレーションを含む、遺伝子導入配列を宿主細胞中に導入する様々の技術を含む
。さらに、以下に記載されるように、生物学的なベクター、例えばウィルスベク
ターを使用してもよい。宿主細胞を形質転換またはトランスフェクションする適
切な方法は、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory, (Cold Spring Harbor Laboratory Pres
s, Cold Spring Harbor, NY, 1989)および他の適切な実験マニュアルに見ること
ができる。
【0055】 2つの有用な方法は、エレクトロポレーションおよびリポフェクションである
。それぞれの簡単な実施例を以下に記載する。
【0056】 DNA構成体は、以下のプロトコルを使用するエレクトロポレーションにより供
与体体細胞中に安定して導入することができる:体細胞、例えば繊維芽細胞、例
えば胚繊維芽細胞を、約4×105細胞/mlでPBS中に再懸濁する。15マイクログラム
の線状DNAを0.5mlの細胞懸濁液に加え、懸濁液を0.4cmの電極ギャップキュベッ
ト(electrode gap cuvette)(Biorad社)中に配置する。25mAで330ボルトのパルス
、1000マイクロファラドおよび無限抵抗でBiorad社のGene Pulserエレクトロポ
レーターを使用してエレクトロポレーションを行う。DNA構成体は、選択のため
のネオマイシン耐性遺伝子を含有する場合、15日間350マイクログラム/mlのG418
(GibcoBRL)とともにインキュベートした後、ネオマイシン耐性クローンを選択す
る。
【0057】 以下のようなプロトコルを使用するリポフェクションにより、DNA構成体を供
与体体細胞中に安定して導入することができる:約2×105細胞を3.5cmの直径の
ウェル中に配置し、LipfectAMINETM(GibcoBRL社)を使用する2マイクログラムの
線状DNAでトランスフェクションする。トランスフェクションの48時間後、細胞
を1:1000および1:5000に分け、DNA構成体が選択のためのネオミオシン耐性遺
伝子を含有する場合には、G418を加えて最終濃度を0.35mg/mlにする。低温保存
並びに核移入のためにネオミオシン耐性クローンを分離し膨張させる。
【0058】遺伝的に処理されるゲノムのための構成体 タンパク質の組織特異的発現 タンパク質、例えば異種タンパク質を、遺伝子導入動物の特定の組織または体
液、例えば乳で発現させることはしばしば所望である。異種タンパク質は、発現
される組織または体液から回収できる。例えば、乳中で異種タンパク質を発現さ
せることはしばしば所望である。乳特異的プロモーターの制御下で、異種タンパ
ク質を産生する方法が以下に記載される。さらに、他の組織特異的プロモーター
、並びに他の調節要素、例えばシグナル配列および非分泌タンパク質の分泌を強
める配列が以下に記載される。
【0059】 乳特異的プロモーター 有用な転写プロモーターは、哺乳動物上皮細胞中で好ましく活性化されるプロ
モーターであり、カゼイン、ベータラクトグロブリン(Clark et al., (1989) Bi
o/Technology 7:487-492)、乳漿酸性タンパク質(Gordon et al. (1987) Bio/Tec
hnology 5:1183-1187)、およびラクトアルブミン(Soulier et al., (1992) FEBE
S Letts. 297:13)のような乳タンパク質をコードする遺伝子を調節するプロモー
ターを含む。カゼインプロモーターは、任意の哺乳動物の種類のアルファ、ベー
タ、ガンマまたはカッパカゼイン遺伝子に由来してもよい;好ましいプロモータ
ーは、ヤギベータカゼイン遺伝子に由来する(DiTullio, (1992) Bio/Technology
10:74-77)。乳特異的プロモーターまたは哺乳動物組織中で特異的に活性化され
るプロモーターは、cDNAまたはゲノム配列に由来してもよい。好ましくは、原ゲ
ノム配列である。
【0060】 DNA配列情報は、少なくとも1つ、およびしばしば複数の生体において、上述さ
れる乳腺特異的遺伝子に有用である。例えば、Richards et al., J. Biol. Chem
. 256, 526-532(1981)(α−ラクトアルブミンラット);Campbell et al.、Nuc
leic Acids Res. 12, 8685-8697(1984)(ラットWAP); Jones et al., J. Biol.
Chem. 260, 7042-7050(1985)(ラットβ−カゼイン); Vu-Lee&Rosen, J. Biol
. Chem. 258, 10794-10804(1983)(ラットγ−カゼイン); Hall, Biochem. J.
242, 753-742(1987)(α−ラクトアルブミンヒト); Stewart, Nucleic Acids R
es. 12, 389(1984)(ウシαs1およびkカゼインcDNA); Gorodetsky et al., Gen
e 66, 87-96(1988)(ウシβカゼイン); Alexander et al., Eur. J. Biochem.
178, 395-401(1988)(ウシkカゼイン); Brignon et al., FEBS Lett. 188, 48-
55(1977)(ウシαS2カゼイン); Jamieson et al., Gene 61, 85-90(1987), Iva
nov et al., Biol. Chem. Hoppe- Seyler 369, 425-429(1988), Alexander et a
l., Nucleic Acids Res. 17, 6739(1989)(ウシpラクトグロブリン); Vilotte
et al., Biochimie 69, 609-620(1987)(ウシα−ラクトアルブミン)参照。様
々の乳タンパク質の構造および機能は、Mercier & Vilotte, J. Dairy Sci. 76,
3079-3098(1993)(すべての目的のために完全に引用される)に記載される。異
種タンパク質の発現の最適化においてさらなるフランキング配列が有用な場合、
プローブとして存在する配列を使用することによりそのような配列をクローン化
してもよい。様々の生体からの乳腺特異的調節配列を、既知のコグネートヌクレ
オチド配列、またはコグネートタンパク質に対する抗体をプローブとして使用し
てそのような生体からのライブラリをスクリーニングすることにより得てもよい
【0061】 シグナル配列 有用なシグナル配列は、真核生物または原核生物タンパク質を分泌する乳特異
的シグナル配列または他のシグナル配列である。好ましくは、シグナル配列は、
乳特異的シグナル配列から選択される、すなわち、乳中に分泌される産物をコー
ドする遺伝子に由来する。より好ましくは、乳特異的シグナル配列は、以下に記
載される構成体において使用される乳特異的プロモーターに関連する。シグナル
配列のサイズは、重要ではない。必要なことは、配列が、例えば乳組織において
所望の組換えタンパク質を分泌するのに十分な大きさであることである。例えば
、カゼイン、例えばアルファ、ベータ、ガンマまたはカッパカゼインをコードす
る遺伝子からのシグナル配列は、ベータラクトグロブリン、乳漿酸性タンパク質
、およびラクトアルブミンを使用できる。好ましいシグナル配列は、ヤギβ−カ
ゼインシグナル配列である。
【0062】 他の分泌タンパク質、例えば腎細胞、膵細胞または肝細胞により分泌されるタ
ンパク質からのシグナル配列を使用してもよい。好ましくは、シグナル配列は、
例えば尿または血液中にタンパク質を分泌する。
【0063】 分泌タンパク質のアミノ末端領域 例えば、通常分泌されるタンパク質のコード配列のすべてまたは一部を分泌さ
れるタンパク質中に含ませることにより分泌されるように、非分泌タンパク質を
修飾してもよい。好ましくは、通常分泌されるタンパク質の全配列はタンパク質
の配列中に含まれないが、通常分泌されるタンパク質のアミノ末端の十分な部分
が含まれてタンパク質を分泌する。例えば、通常分泌されないタンパク質を、通
常分泌されるタンパク質のアミノ末端部に融合する(通常アミノ末端において)
【0064】 ある態様において、通常分泌されるタンパク質は、通常乳中に分泌されるタン
パク質である。そのようなタンパク質には、乳上皮細胞により分泌されるタンパ
ク質、カゼイン、ベータラクトグロブリン、乳漿酸性タンパク質、およびラクト
アルブミンのような乳タンパク質が含まれる。カゼインタンパク質には、任意の
哺乳動物の種類のアルファ、ベータ、ガンマまたはカッパカゼイン遺伝子が含ま
れる。好ましいタンパク質は、ベータカゼイン、例えばヤギベータカゼインであ
る。分泌タンパク質をコードする配列は、cDNAまたはゲノム配列に由来してもよ
い。好ましくは、原ゲノム配列であり、1つ以上のイントロンを含む。
【0065】 他の組織特異的プロモーター 特定の組織において発現を提供する他の組織特異的プロモーターを使用しても
よい。組織特異的プロモーターは、他よりも特定の組織において強く発現される
プロモーターである。組織特異的プロモーターはしばしば、特定の組織において
実質的に限定して発現される。
【0066】 使用できる組織特異的プロモーターには、神経特異的プロモーター、例えばネ
スチン(nestin)、Wnt-1、Pax-1、エングレイルド-1、エングレイルド-2、ソニッ
クヘッジホッグ;肝臓特異的プロモーター、例えばアルブミン、アルファ−1ア
ンチトリプシン;筋肉特異的プロモーター、例えばミオゲニン、アクチン、MyoD
、ミオシン;卵母細胞特異的プロモーター、例えばZP1、ZP2、ZP3;精巣特異的
プロモーター、例えばプロタミン、ファーチリン(fertilin)、シナプトネマルコ
ンプレックスタンパク質−1;血液特異的プロモーター、例えばグロブリン、GA
TA-1、ポルホビリノーゲンデアミナーゼ;肺特異的プロモーター、例えば界面活
性タンパク質C;皮膚または毛特異的プロモーター、例えばケラチン、エラスチ
ン;内皮特異的プロモーター、例えばTie-1、Tie-2;および骨特異的プロモータ
ー、例えばBMPが含まれてもよい。
【0067】 さらに、一般的なプロモーターを、複数の組織での発現に使用してもよい。一
般的なプロモーターの例には、β−アクチン、ROSA−21、PGK、FOS、c-myc、Jun
-AおよびJun-Bが含まれる。
【0068】 インシュレーター配列 遺伝子導入により再構成胚を産生するために使用されるDNA構成体には、少な
くとも1つのインシュレーター配列が含まれる。「インシュレーター」、「イン
シュレーター配列」および「インシュレーター要素」という用語は、ここで相互
に交換して使用される。インシュレーター要素は、作用の範囲内に位置する遺伝
子の転写を防護するが、消極的にも積極的にも遺伝子発現を変化させない調節要
素である。好ましくは、インシュレーター配列は、転写されるDNA配列のいずれ
かの側で挿入される。例えば、インシュレーターは、関心のある遺伝子の3’端
において、プロモーターから約200bpから約1kbまで、およびプロモーターから少
なくとも約1kbから5kbまでに位置してもよい。関心のあある遺伝子のプロモータ
ーおよび3’端からのインシュレーター配列の距離は、構成体において使用され
る関心のある遺伝子、プロモーターおよびエンハンサーの相対的なサイズに依存
して、当業者により測定できる。さらに、1つ以上のインシュレーター配列が、
プロモーターから5’にまたはトランスジーンの3’端に位置してもよい。例えば
、2つ以上のインシュレーター配列が、プロモーターから5’に位置してもよい。
トランスジーンの3’におけるインシュレーターは、関心のある遺伝子の3’端に
、または3’調節配列、例えば3’非翻訳領域(UTR)または3’フランキング配列の
3’端に位置してもよい。
【0069】 好ましいインシュレーターは、チキンβ−グロビン位置の5’端を含み、ここ
に引用される国際特許出願第94/23046号に記載されるチキン5’構成性過敏性部
位に一致する。
【0070】 DNA構成体 異種タンパク質をコードするカセットを、特定の組織、例えば乳上皮細胞に対
するプロモーター、例えばカゼインプロモーター、例えばヤギベータカゼインプ
ロモーター、乳特異的配列、例えばカゼインシグナル配列、例えばβ−カゼイン
シグナル配列、および異種タンパク質をコードするDNAを含む構成体として組み
合わせてもよい。
【0071】 構成体には、非分泌タンパク質をコードするDNA配列の下流の3’非翻訳領域が
含まれる。そのような領域は、発現系のRNA転写物を安定化させ、したがって発
現系からの所望のタンパク質の収率を増加させる。本発明において使用するため
の構成体において有用な3’非翻訳領域は、ポリAシグナルを提供する配列である
。そのような配列は、例えばSV40の小さいt抗原、カゼイン3’非翻訳領域または
当該技術においてよく知られる他の3’非翻訳配列に由来してもよい。ある態様
において、3’非翻訳領域は、乳特異的タンパク質に由来する。3’非翻訳領域の
長さは重要ではないが、ポリA転写物の安定化効果は、発現配列のRNAを安定させ
ることにおいて重要であると考えられる。
【0072】 随意に、構成体は、プロモーターとシグナル配列をコードするDNA配列との間
の5’非翻訳領域を含んでもよい。そのような非翻訳領域は、プロモーターが得
られる同じ調節領域、または異なる遺伝子に由来してもよい、例えば他の合成、
半合成または天然供給源に由来してもよい。また、特定の長さは重要ではないが
、発現のレベルの改良において有用であると考えられる。
【0073】 構成体には、好ましくは乳上皮細胞において発現される遺伝子のN末端コード
領域の約10%、20%、30%またはそれ以上が含まれてもよい。例えば、N末端コード
領域は、使用されるプロモーター、例えばヤギβ−カゼインN末端コード領域に
一致してもよい。
【0074】 構成体は、当該技術において知られる方法を使用して調製できる。構成体は、
より大きいプラスミドの一部として調製してもよい。そのような調製により、有
効な方法で正しい構造のクローニングおよび選択が可能となる。構成体は、所望
の哺乳動物中に組み込むために残存するプラスミド配列から容易に分離できるよ
うに、プラスミド上の都合のよい制限部位の間に位置してもよい。
【0075】 異種タンパク質 異種タンパク質をコードする遺伝子導入配列を、ヒト以外の哺乳動物の生殖細
胞系に導入してもよい、またはある細胞系に形質導入して上述のように遺伝的に
処理された体細胞の供給源を提供してもよい。
【0076】 タンパク質は、複合体または多量体タンパク質、例えばホモ−またはへテロ−
多量体、例えばホモ−またはへテロ−多量体、例えばホモ−またはへテロ−二量
体、三量体または四量体として天然に成長するタンパク質でもよい。タンパク質
は、N末端、C末端または内部の断片の除去、例えば開裂により処理されるタンパ
ク質でもよい。複合体タンパク質でも、活性形態で発現できる。哺乳動物、例え
ばヤギのゲノム中に導入できる配列をコードするタンパク質には、糖タンパク質
、神経ペプチド、免疫グロブリン、酵素、ペプチドおよびホルモンが含まれる。
タンパク質は、天然タンパク質または組換えタンパク質、例えば断片、融合タン
パク質、例えば免疫グロブリン融合タンパク質、または突然変異タンパク質(mut
ien)でもよい。ヒトまたはヒト以外を起源としてもよい。異種タンパク質は、例
えば以下のような、潜在的な治療薬または薬剤でもよいが、それに限定されない
:アルファ−1プロテイナーゼ抑制因子、アルファ−1アンチトリプシン、アルカ
リ性ホスファターゼ、アンジオジェニン、アンチトロンビンIII、VIII、IX、お
よびX因子を含む任意の血液凝固因子、キチナーゼ、デコリン、エリスロポエチ
ン、細胞外スーパーオキシドジスムターゼ、フィブリノーゲン、グルコセレブロ
シダーゼ、グルタミン酸デカルボキシラーゼ、ヒト増殖因子、ヒト血清アルブミ
ン、免疫グロブリン、インシュリン、ミエリン塩基性タンパク質、血小板由来増
殖因子、プロインシュリン、プロラクチン、可溶性CD4またはそれらの成分ある
いは複合体、ラクトフェリン、ラクトグロブリン、リゾチーム、ラクトアルブミ
ン、組織プラスミノーゲン活性化因子またはそれらの変異体。
【0077】 免疫グロブリンは、特に好ましい異種タンパク質である。免疫グロブリンの例
には、IgA、IgG、IgE、IgM、キメラ抗体、ヒト化抗体、組換え抗体、一本鎖抗体
および抗体−タンパク質融合が含まれる。
【0078】 ヌクレオチド配列情報は、少なくとも1つ、およびしばしば複数の生体におい
て、上述される異種タンパク質をコードする遺伝子のいくつかに有用である。例
えば、ここに引用される、Long et al.(1984) Biochem. 23(21):4828-4837(ア
ルファ−1アンチトリプシン); Mitchell et al.(1986) Prot. Natl. Acad. Sc
i USA 83:7182-7186(アルカリ性ホスファターゼ); Schneider et al.(1988) E
MBO J. 7(13):4151-4156(アンジオジェニン); Bock et al.(1988) Biochem. 2
7(16):6171-6178(アンチトロンビンIII); Olds et al.(1991) Br. J. Haemato
l. 78(3):408-413(アンチトロンビンIII); Lin et al.(1985) Proc. Natl. Ac
ad. Sci USA 82(22):7580-7584(エリスロポエチン);米国特許第5,614,184号(
エリスロポエチン); Horowitz et al.(1989) Genomics 4(1):87-96(グルコセ
レブロシダーゼ); Kelly et al.(1992) Ann. Hum. Genet. 56(3):255-265(グ
ルタミン酸デカルボキシラーゼ);米国特許第5,707,828号(ヒト血清アルブミン
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Acid Res. 9(22):6103-6114(ヒト血清アルブミン);Kamholz et al.(1986) Pr
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国特許第5,571,896号(ラクトフェリン); Pennica et al. (1983) Nature 301(
5897):214-221(組織プラスミノーゲン活性化因子); Sarafanov et al. (1995)
Mol. Biol. 29:161-165参照。
【0079】受容細胞 より後の段階への成長を支持し得る任意の機能的に除核された細胞を使用でき
る。卵母細胞が特に好ましい。
【0080】 卵母細胞 組み換えられた胚を産生するために使用できる卵母細胞には、中期II段階の卵
母細胞、例えば中期II、および終期IIで停止している卵母細胞が含まれる。中期
IIの卵母細胞は1つの極体を含有するのに対し、終期の卵母細胞は、二次極体か
ら二次極体の形成までの形質膜の突出の存在に基づき同定できる。さらに、生化
学的なおよび/または成長の識別に基づいて中期IIの卵母細胞を終期IIの卵母細
胞と区別できる。例えば、中期IIの卵母細胞は停止段階にすることができるのに
対し、終期の卵母細胞は活性化段階にある。好ましくは、卵母細胞はヤギの卵母
細胞である。卵母細胞の他の好ましい供給源には、ヒツジ、ウシ、ブタ、ラマ、
ラクダ、ウサギ、およびマウスが含まれる。
【0081】 卵母細胞は、哺乳動物の生殖周期中の様々の時期に得てもよい。例えば、生殖
周期中の所定の時期において、卵母細胞の主要なパーセンテージ、例えば約55%
、60%、65%、70%、75%、80%またはそれより多くは、終期の卵母細胞である。さ
らに、細胞周期の様々の段階の卵母細胞を得た後、インビトロで減数分裂の特定
の段階に入るように誘導してもよい。例えば、血清欠乏培地上で培養した卵母細
胞は、中期で停止される。さらに、停止した卵母細胞を、血清活性化により終期
に入るように誘導してもよい。このように、終期の卵母細胞は、本発明において
使用するために容易に得ることができる。
【0082】 卵母細胞は、使用して再構成胚を形成する前にインビトロで成熟させてもよい
。この過程は通常、哺乳動物の卵巣から未成熟の卵母細胞を集め、卵母細胞が所
望の減数分裂段階、例えば中期または終期に達するまで除核の前に培地中で卵母
細胞を成熟させることを必要とする。さらに、インビボで成熟された卵母細胞を
使用して、再構成胚を形成してもよい。
【0083】 卵母細胞は、過剰排卵中のメスの哺乳動物から集めてもよい。簡単に言えば、
メスの供与体の輸卵管から卵母細胞をフラッシング(flushing)により外科的に回
収してもよい。過剰排卵および卵母細胞の収集を誘発する方法は既知である。
【0084】 好ましくは、卵母細胞の有糸分裂段階、例えば中期IIまたは終期IIは、供与体
体細胞の細胞終期の段階に一致する。卵母細胞の減数分裂段階と供与体体細胞の
細胞周期の有糸分裂段階との一致は、ここで「同期化」と称される。例えば、同
時の活性化および融合によるG0またはG1期の体細胞の核の誘導による中期IIの卵
母細胞の再構成は、受精中に起こるイベントを真似ることができる。別の例とし
て、例えば同時の活性化および融合により、START前のG1期の体細胞のゲノムと
融合された終期の卵母細胞は、卵母細胞と供与体核間の同期化を提供する。
【0085】機能的除核 供与体卵母細胞を機能的に除核することにより、卵母細胞の内因性ゲノムが機
能する、例えばDNAを複製または合成することができないようにする。卵母細胞
を機能的に除核する方法は、卵母細胞からゲノムを除去(すなわち除核)し、例
えば照射により(例えばX線照射、またはレーザー照射により)卵母細胞内のDNA
を不活性化し、化学的に不活性化するなどの工程を含む。
【0086】 除核 卵母細胞のゲノムを機能できなくする1つの方法は、卵母細胞からゲノムを除
去することである(すなわち除核)。マイクロピペットまたは針を透明層に挿入
して、卵母細胞から核物質を除去することができる。例えば、1つの極体を有す
る中期II段階の卵母細胞を、一次極体およびおそらく中期板を含有する極体の周
りの細胞質、例えば細胞質の約20%、30%、40%、50%、60%を吸引することにより
マイクロピペットで除核することができる。2つの極体を有する終期の卵母細胞
を、二次極体および周りの細胞質、例えば細胞質の約5%、10%、20%、30%、40%、
50%、60%を除去することによりマイクロピペットまたは針で除核することができ
る。特に、終期の卵母細胞は、二次極体からの形質膜中の突出の存在から二次極
体の形成までの任意の点において除核してもよい。したがって、ここで用いたよ
うに、二次極体が突き出すまで、通常隣接する紡錘体とともに形質膜中で突出を
示す卵母細胞は、終期の卵母細胞であると考えられる。あるいは、突出の形跡な
しに1つのはっきりした明瞭な極体を有する卵母細胞は、中期の卵母細胞である
と考えられる。
【0087】 照射 卵母細胞は、照射を使用して卵母細胞の内因性DNAを不活性化することにより
機能的に除核することができる。照射を使用する方法は当該技術において知られ
ており、例えばここに引用されるBradshaw et al.(1995) Molecul. Reprod. Dev
. 41:503-512に記載されている。
【0088】 一次極体およびおそらく中期板を含有する極体の周りの細胞質、例えば細胞質
の約20%、30%、40%、50%、60%を吸引することによりマイクロピペットで除核す
ることができる。
【0089】 化学的不活性化 卵母細胞は、卵母細胞の内因性DNAを化学的に不活性化することにより機能的
に除核することができる。DNAを化学的に不活性化する方法は、当該技術におい
て知られている。例えば、化学的不活性化は、ここに引用されるFulkaj and Moo
re(1993) Molecul. Reprod. Dev. 34:427-430に記載されるエトポシド−シクロ
ヘキシミド法を使用して行うことができる。
【0090】機能的染色体ゲノムの卵母細胞中への導入 ここに記載される方法は、卵母細胞、例えば機能的に除核された卵母細胞、例
えば除核された卵母細胞中に機能的染色体ゲノムを導入して再構成胚を形成する
ことが含まれる。機能的染色体ゲノムは、再構成胚から生じるクローン化または
遺伝子導入動物の成長を方向付ける。実質的に完全な染色体ゲノムを卵母細胞へ
供給する方法を使用してもよい。実施例には、機能的染色体ゲノムを含有する細
胞と卵母細胞との融合および核注射、すなわち卵母細胞中への核の直接の供給が
含まれる。
【0091】 融合 体細胞と卵母細胞との融合は、例えば電気融合、ウィルス融合、生化学的物質
融合(例えばHAタンパク質)、または化学的融合(例えばポリエチレングリコー
ル(PEG)またはエタノールによる)により行うことができる。
【0092】 体細胞と卵母細胞との融合および活性化は、同時に行ってもよい。例えば、体
細胞の核は、卵母細胞を含有する透明層内に配置してもよい。次に、核を卵母細
胞と融合し活性化する工程は、例えば電界を与えることにより同時に行ってもよ
い。体細胞と卵母細胞との融合は、卵母細胞の活性化の前または後に行ってもよ
い。
【0093】組換え胚の活性化 活性化とは、胚成長の開始、例えば複製およびDNA合成を称する。活性化は、
例えば電気的ショック(例えば電気融合)、イオノフォアの使用、エタノール活
性化により誘導することができる、または天然に活性化される段階中の卵母細胞
、例えば終期の卵母細胞を得てもよい。
【0094】 電気融合 再構成胚は、電気的ショック、すなわち電気融合を使用して活性化することが
できる。電気融合の使用により、体細胞と卵母細胞との融合および活性化を同時
に行うことができる。
【0095】 電気融合を実施するためのBTX 200 Embryomanipulation Systemのようなチャ
ンバー(chamber)は、例えばサンディエゴのBTX社から市販されている。
【0096】 イオノフォア さらに、再構成胚は、イオノフォア活性化により活性化することができる。イ
オノフォア、例えばカルシウムイオノフォアを使用して、再構成胚の膜の内外の
カルシウム濃度を変化させる。細胞中の遊離カルシウム濃度が増加すると、細胞
内タンパク質のリン酸化が減少し、卵母細胞は活性化される。活性化のそのよう
な方法は、例えばここに引用される米国特許第5,496,720号に記載される。
【0097】 エタノール活性化 除核の前に、卵母細胞、例えば中期IIの卵母細胞を、ここに引用されるPresic
ce and Yang (1994) Mol. Reprod. Dev. 37:61-68、およびBordignon and Smith
(1998) Mol. Reprod. Dev. 49:29-36に記載されるようにエタノール活性化処理
にしたがってエタノールにより活性化してもよい。
【0098】 終期の卵母細胞 終期の卵母細胞は通常、すでに活性化されている。したがって、これらの細胞
はしばしば、受精を妨げ胚を成長させるカルシウム濃度の減少を天然に示す。
【0099】胚体外細胞 好ましい実施の形態において、胚体外細胞は、胚に外因的に加えられる細胞で
ある。胚体外細胞とは、胚(すなわち特有)に成長しないがむしろ胎盤のような
支持組織に成長する細胞を称する。例えば、栄養外胚葉の細胞は、胎盤成長に寄
与する胚体外細胞である。好ましくは、胚体外細胞は、2より大きい倍数性を有
する細胞、例えば四倍体細胞である。胚体外細胞は、胚または卵母細胞に由来し
てもよく、例えば胚または卵母細胞に由来する2より大きい倍数性を有する細胞
である。
【0100】 四倍体化 着床前の胚を使用して、これらの胚を四倍体化工程にかけることにより、必要
ではないが好ましくは二細胞期において、四倍体胚を産生してもよい。「四倍体
胚」という用語は、四倍体化工程を受けた活性化された卵母細胞を称する。四倍
体化は、物理的、化学的または電気的手段により達成できる。四倍体化を使用し
て、通常の細胞の遺伝的補体を2倍有する胚細胞を産生する。例えば、二細胞期
の胚を、例えば電気融合を使用して誘発して、補体が操作していない二細胞期の
胚において観察される2Nよりも4Nである一細胞期の胚を再現することができる。
【0101】 電気融合を使用して、四倍体胚を産生することができる。例えば、胚、例えば
二細胞期の胚を、細胞膜の分解および細胞融合を起こす電界パルスにさらして、
四倍体胚を産生する、例えば二細胞期の胚から一細胞期の四倍体胚を産生するこ
とができる。電気的手段による四倍体化の方法は、例えばここに引用されるJame
s et al. (1995) Dev. Biol. 167:213-226; Prather et al. (1996) Mol. Repro
d. & Develop. 45:38-42; Duncan et al. (1997) Development 124:279-287に記
載されるように行うことができる。
【0102】 四倍体胚は、化学的手段を使用して産生してもよい。例えば、サイトカラシン
B(ミズーリ州、セントルイス、シグマ社)を使用して、四倍体胚を産生できる
。そのような方法は、例えばここに引用されるKoizumi et al. (1995) Exp. Ani
m. 44(2):105-109; Koizumi et al. (1996) Exp. Anim. 45(2):179-181に記載さ
れる。
【0103】 四倍体化工程の後、四倍体胚を、少なくとも一細胞期から胚盤胞期までに培養
する。次に四倍体胚を、化学的、生物学的または物理的手段で処理することによ
り透明層を除去し、四倍体細胞を再構成胚の細胞に集め、ここで「四倍体凝集」
と称する。再構成胚は、一細胞期から胚盤胞期までの任意の段階でもよい。クロ
ーン胚が集められる(または加えられる)四倍体胚は、一細胞期から胚盤胞期ま
での任意の段階でもよい。四倍体胚およびクローン胚は、成長の同じ段階にある
ことを必要としない。そのような工程は、成長の任意の段階で四倍体胚性肝細胞
をクローン胚に集めることにより行うことができる。
【0104】 次に、「カプレット(couplet)」とも称する、生じた四倍体凝集/クローン胚
を、胚盤胞期までインビトロで培養するまたは偽妊娠受容体に直接供給してもよ
い。生じたカプレットを、偽妊娠受容体に供給する前に中間受容体においてイン
ビボで培養してもよい。
【0105】再構成胚の供給 再構成胚を、受容体のドウ(doe)に供給し、クローンまたは遺伝子導入哺乳動
物に成長させることができる。例えば、以下の実施例に記載されるように、フィ
ンブリア(fimbria)を経由して再構成胚をそれぞれの受容体のドウの粘液管に供
給してもよい。さらに、受容体の哺乳動物に胚を供給する方法は、当該技術にお
いて知られており、例えばEbert et al. (1994) Bio/technology 12:699に記載
されている。
【0106】 再構成胚は、少なくとも一次開裂(二細胞期)から胚盤胞期まで培養液中に維
持したままでもよく、好ましくは胚は二細胞期または四細胞期に供給される。胚
成長のために様々の培養培地が当該技術において知られている。例えば、再構成
胚は、本発明により提供される種類の哺乳動物に由来する輸卵管上皮細胞単層と
共培養してもよい。
【0107】乳からのタンパク質の精製 遺伝子導入タンパク質は、比較的に高い濃度でおよび大量に乳中で産生するこ
とができ、回復できる供給源から容易に回収される通常の加工タンパク質が継続
的に高いレベルで産生される。乳からタンパク質を単離する様々の方法が当該技
術において知られている。
【0108】 乳タンパク質は通常、工程の組合せにより単離される。まず未処理の乳を分別
して、例えばスキミング、遠心分離、沈降(H.E. Swaisgood, Developments in D
airy Chemistry, I: Chemistry of Milk Protein, Applied Science Publishers
, NY, 1982)、酸沈殿(米国特許第4,644,056号)またはレンニンまたはキモトリ
プシンによる酵素凝析(Swaisgood, ibid)により脂肪を除去する。次に、主要な
乳タンパク質を、関心のある特定のタンパク質を容易に精製できる透明な溶液ま
たは混合沈殿に分別する。
【0109】 フランス国特許第2487642号には、排除クロマトグラフィまたはイオン交換ク
ロマトグラフィと組み合わせた膜限外濾過により脱脂乳または乳漿から乳タンパ
ク質を単離することが記載されている。まず、レンネットまたは乳酸による凝固
によってカゼインを除去することにより乳漿を産生する。米国特許第4,485,040
号には、2つの連続的な減外濾加工程により乳漿からレテンテート(retentate)中
でアルファ−ラクトグロブリンに富む産物を単離することが記載される。米国特
許第4,644,056号により、pH4.0−5.5における酸沈殿、およびまず産物のプール
の不純物を除去するために0.1−1.2マイクロメートルの孔の大きさの膜上でおよ
び次に濃縮するために5−80kdの分離制限の膜上で連続的な交差流動(cross-flow
)濾過することにより乳または初乳から免疫グロブリンを精製する方法が提供さ
れる。
【0110】 同様に、米国特許第4,897,465号には、pHシフトによるい金属酸化物膜上にお
ける連続的な限外濾過によって、血清、卵黄または乳漿から免疫グロブリンのよ
うなタンパク質を濃縮および集積することが開示されている。まず、選択された
タンパク質の等電点(pI)以下のpHで濾過を行い、タンパク質レテンテートから大
量の混入物を除去し、次に選択されたタンパク質のpIより大きいpHで行い不純物
を保持し、選択されたタンパク質を浸透させる。異なる濾過濃縮方法は、脱脂乳
をpI以下のpH3−4に減少してカゼインおよび乳漿タンパク質を可溶化する、欧州
特許第467 482 B 1号に開示されている。次に、限外濾過または濾過の3つの継続
的なラウンドによりタンパク質を濃縮して90%がタンパク質である15−20%の固体
を含有するレテンテートを形成する。あるいは、英国特許第2179947号には、限
外濾過によりサンプルを濃縮し、その後ほぼ中性のpHにおいて弱い陽イオン交換
クロマトグラフィを行うことにより、乳漿からラクトフェリンを単離することが
開示される。純度の測定は報告されていない。国際特許出願公開第95/22258号に
において、ラクトフェリンのようなタンパク質は、濃縮された塩を加え、その後
陽イオン交換クロマトグラフィにより高いイオン強度に調節された乳から回収さ
れる。
【0111】 これらの方法のすべてにおいて、まず乳またはその画分を処理して、脂肪、脂
質、および濾過膜またはクロマトグラフィ培地を汚す他の特定の物質を除去する
。このように産生された最初の画分は、カゼイン、乳漿、または全乳タンパク質
からなり、関心のあるタンパク質がその後単離される。
【0112】 国際特許出願公開第94/19935号には、アルギニン、イミダゾールまたはBis-Tr
isのような陽性荷電物質により全乳タンパク質の可溶性を安定化させることによ
って、乳全体からの生物学的に活性のタンパク質を単離する方法が開示される。
この処理により、例えば他の方法では沈殿したタンパク質により詰まる膜を通し
て濾過することにより、タンパク質が単離される不純物が除去された溶液が形成
される。
【0113】 USSN第08/648,235号には、接線流動(tangential flow)濾過により乳全体また
は乳画分から生物学的に活性の形態で、ペプチドのような可溶性の乳成分を単離
する方法が開示される。従来の単離方法と異なり、これによって乳全体の第一の
分別について脂肪およびカゼインミセルを除去する必要が除去され、それにより
工程が簡単になり、回復および生物活性の喪失が避けられる。さらに混入物を除
去し、関心のある産物、例えばタンパク質を精製するために、この方法をさらな
る精製の工程と組み合わせて使用してもよい。
【0114】 本出願に亘って記載されるすべての参考文献(文献、特許、公開された特許出
願、および同時期に出願中の特許出願を含む)の内容が引用される。
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Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出生前のヒト以外の哺乳動物の成長を促進する方法であって
    、少なくとも1つの胚体外細胞と結合した再構成胚を形成し;該再構成胚を受容
    体哺乳動物中に移入し;前記胚を成長させることにより哺乳動物の成長を促進す
    る、各工程を含む。
  2. 【請求項2】 前記胚体外細胞が、2より大きい倍数性を有する細胞である
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記胚体外細胞が、四倍体細胞であることを特徴とする請求
    項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記胚体外細胞が、細胞が融合し倍数性を増加する胚に由来
    することを特徴とする請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記再構成胚が、遺伝的に処理された再構成胚であることを
    特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記再構成胚が、およそ二細胞期から胚盤胞期までに移入さ
    れることを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 受容体哺乳動物による再構成胚の自発性吸収を抑制する方法
    であって、 少なくとも1つの胚体外細胞を再構成胚と結合し、 該胚を受容体哺乳動物に移入し、 前記胚を出生後の哺乳動物に成長させる、 各工程を含む方法。
  8. 【請求項8】 前記胚体外細胞が、2より大きい倍数性を有する細胞である
    ことを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記胚体外細胞が、四倍体細胞であることを特徴とする請求
    項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記胚体外細胞が、細胞が融合し倍数性を増加する胚に由
    来することを特徴とする請求項8記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記再構成胚が、遺伝的に処理された再構成胚であること
    を特徴とする請求項7記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記再構成胚が、およそ二細胞期から胚盤胞期までに移入
    されることを特徴とする請求項7記載の方法。
  13. 【請求項13】 再構成胚に由来するクローン化されたヒト以外の哺乳動物
    における欠損を抑制する方法であって、 少なくとも1つの胚体外細胞を再構成胚と結合し、 該胚を受容体哺乳動物に移入し、 前記胚を出生後の哺乳動物に成長させる、 各工程を含む方法。
  14. 【請求項14】 前記胚体外細胞が、2より大きい倍数性を有する細胞であ
    ることを特徴とする請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記胚体外細胞が、四倍体細胞であることを特徴とする請
    求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記胚体外細胞が、細胞が融合し倍数性を増加する胚に由
    来することを特徴とする請求項14記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記再構成胚が、遺伝的に処理された再構成胚であること
    を特徴とする請求項13記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記再構成胚が、およそ二細胞期から胚盤胞期までに移入
    されることを特徴とする請求項13記載の方法。
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