JP2003507141A - 中空シード好ましくは金属製を含む治療用送達システム及びその用途 - Google Patents

中空シード好ましくは金属製を含む治療用送達システム及びその用途

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JP2003507141A JP2001518118A JP2001518118A JP2003507141A JP 2003507141 A JP2003507141 A JP 2003507141A JP 2001518118 A JP2001518118 A JP 2001518118A JP 2001518118 A JP2001518118 A JP 2001518118A JP 2003507141 A JP2003507141 A JP 2003507141A
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ユング、ミラ
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Abstract

(57)【要約】 中空金属シードであって、その内部に治療薬(例えば、核酸又はサイトカイン)が被包されている上記中空金属シードが提供される。この治療薬は、これら中空金属シード内に配置された1個以上の穴を経由してそれらシードの外に拡散し、そうすることによって、標的部位(例えば、腫瘍細胞)まで運搬される。これら中空金属シードは、好ましくは、定位固定誘導、超音波、CT又はMRIを使用することによって、標的部位(例えば、腫瘍の内部)まで正確に運搬することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は核酸配列たとえばプラスミド、アンチセンスまたはセンスオリゴヌク
レオチド、ウイルス性ベクター等々のための新規送達システムに関し、それは中
空シード(hollow seed)好ましくは金属製シードを含み、その中空シードの中
には、標的部位たとえば腫瘍のところで治療効果を引き出す核酸配列またはその
他の非−放射性核種の作用剤、好ましくは、サイトカイン、トキシンまたはそれ
らの組合せ、と、場合によっては別の治療剤たとえば放射性核種またはその他の
細胞毒剤を封入してある。特に好ましい形態においては、核酸配列は放射線増感
遺伝子(radiation sensitizing gene)を暗号化(encode)するであろう。本発
明はさらに、かかる中空シード(好ましくは金属製)送達システムを治療法(特
に腫瘍治療のための)として使用することに関する。
【0002】 (発明の背景) 現在のガン治療の有意な問題は実質的に非特異な細胞毒を引き出すことなく即
ち正常な(たとえば、非ガン性の)細胞を殺すことなくガン細胞を選択的に殺す
ことを促進する方法を提供することである。その目的に向かって、化学療法、放
射線療法、免疫療法および遺伝子療法を含めて様々な手法が開発されてきた。た
とえば、抗毒素(immunotoxin)が開発されたが、それは細胞毒剤をして所期部
位に対して、たとえば、腫瘍細胞上に現われた抗原に対して、ターゲティングさ
せる。また、腫瘍によって発現される特異遺伝子を標的とする核酸配列の投与も
知られている。
【0003】 化学療法、免疫療法および遺伝子療法を含めての様々なアプローチの中で、遺
伝子療法はこの可能性を示すようにみえるが、遺伝子送達の実用上の制限は容易
な実施を妨げる障害になっている。遺伝子工学的につくりだされたベクターの全
身投与は原発性および転移性疾病の治療をもたらす。しかしながら、腫瘍の生理
学的性質は化学療法的アプローチによって直面する同じ障害の多く、特に、投与
領域下で生じる不均質に灌流された腫瘍、を呈する。
【0004】 ヒト細胞に発現し得るDNAベクターの導入は遺伝子治療の基本前提を形成す
る。細胞の中にDNAを運び込むことができるベクターの複雑性はプラスミド、
独立に自己複製する環状DNA分子、から、アデノおよびヘルペス・ウイルスま
で広範囲である。代表的には、遺伝子工学はウイルス性遺伝子を修飾して複製不
能ウイルスをつくるのに使用されている。
【0005】 細胞毒剤または放射線増感剤の発現用に遺伝子をガン細胞に送達するために様
々なベクターが開発された。これらベクターの送達はウイルス含有溶液の腫瘍へ
の直接注入をしばしば用いている。現在のところ、これは腫瘍内の不均一な薬剤
沈積につながる遅くて制御の悪いプロセスである。この、遺伝子の腫瘍内送達は
腫瘍容積全体にわたって一箇所または複数箇所への注入を伴う。腫瘍の中への遺
伝子またはサイトカインの送達は特に魅力的なオプションを提供する。
【0006】 腫瘍特に大きな腫瘍の放射線増感は長い間の目標であったが、有効性は腫瘍の
生理学的性質によって一部制限されていた。例えば、米国特許第4,891,1
65号はチタン、金、白金、ステンレス鋼、タンタル、ニッケル合金または銅ま
たはアルミニウム合金のような金属性物質からなる2個の連動する金属スリーブ
の中に放射性物質を封入することを記載している。米国特許第4,994,01
3号は放射能吸収性である結合材料で被覆された金属棒からなる放射性シードペ
レットを開示している。米国特許第5,713,828号は腫瘍部位で使用する
ための、放射性物質で被覆された外側が金属または合成の中空管からなるシード
造形基体を記載している。中空管はその中に針のような外科器具を通すために開
いた端部ばかりでなく開口または穿孔を有する。上記「シード」はどれも、患部
に植え込まれ、次いで照射される。
【0007】 放射線増感のために腫瘍部位に薬物または遺伝物質のどちらかを送達するため
の別の方法はリポソーム的に封入された核酸を開示している米国特許第5,75
6,122号によって開示されたものを包含する。アンチセンスDNAのような
高分子量ポリヌクレオチドが封入されそして腫瘍に送達される。また、米国特許
第4,674,480号は腫瘍部位へ送達するための封入された薬物または核酸
を開示している。封入はタンパク質、脂肪、細胞組織または高分子の中に行われ
る。所期の封入された薬物または核酸は照射分解または熱分解によって放出され
る。
【0008】 上に記載したようなシードおよび封入物の間質送達(interstitial delivery
)の仕組みは近距離療法源(brachytherapy source)の配置用に放射線療法に使
用するために既に開発されている。たとえば、前立腺、頭部および頚部、胸部、
膵臓のガン、および肉腫は封入された放射性ペレットを腫瘍容積全体にわたって
均一に配置することによって常套的に治療される。最近では、前立腺ガンの治療
のための超音波ガイド経会陰放射性シード配置及び神経膠芽細胞腫の治療のため
の近距離療法用の定位固定ガイド放射性シード配置が開発されている。ジェー.
ウロル.130:283−286(1983年)に掲載されている、ホーン,エ
イチ.エイチ.、ジュール,エヌ.、ピータースン,ジェー.エフ.、ハンセン
,エイチ.、ストロイヤー,アイ.執筆の、経直腸超音波検査によって案内され
た前立腺ガンの中へのヨード−125シードの経会陰植え込み(Hohn H.H., Juu
l N., Pedersen J.F., Hansen H., Stroyer I., Transperinal 125iodine seed
implantation in prostate cancer guided by transrectal ultrasonography, J
. Urol., 130:283-286, 1983);エンドキュリー/ハイパーサーミア・オンコル
.3:131−139(1987年)に掲載されている、ブラスコ,ジェー.シ
ー.、ラッジ,エイチ.、シュマーケル,ディー.執筆の、経直腸超音波/型板
案内を使用しての前立腺ガン種のためのヨード−125の経会陰経皮植え込み(
Blasko J.C., Radge H., Schmacher D., Transperineal percutaneous Iodine-1
25 implantation for prostatic carcinoma using transrectal ultrasound and
template guidance. Endocurie/hyperthermia Oncol., 3:131-139, 1987);
フツラ出版社(アルモンク、NY洲)から1994年に出版された本、ナグ,エ
ス.編集の、高線量率の近距離療法、の中の、ヒラリス,ビー.エス.執筆の、
高線量率近距離療法の展開と一般原理(Hilaris B.S., Evolution and general
principles of high dose rate brachytherapy, In Nag S (ed); High dose r
ate brachytherapy; A textbook, Futura Publishing Company Inc., Armonk, N
Y, 1994)。或る会社、特に、ベスト・インダストリーズ社(Best Industries,
Inc.)は放射性同位元素含有金属シードの設計、開発および製造の分野における
先導企業である。
【0009】 しかしながら、本発明者らの知識の限りでは、かかる中空シード送達システム
を使用して核酸配列を標的部位たとえば腫瘍細胞に送達することは示唆されてい
ない。遺伝子送達を行うための従来の方法はむしろ、たとえば、リポソーム的送
達システム、所期核酸配列を表わす細胞の導入、および裸DNAの直接注入、た
とえば、標的部位たとえば腫瘍におけるウイルスまたはアンチセンスオリゴヌク
レオチド、を包含している。上に言及したとおり、かかる送達方法は遅くて容易
に制御されないので典型的に有効でない。これは治療用核酸配列が典型的に所期
部位たとえば腫瘍の細胞の全てに到達するわけではないので望ましくない。
【0010】 (発明の目的) 本発明の主な目的は核酸配列を標的部位たとえば腫瘍へ生体内送達するための
従来の方法および材料の問題を解決することである。
【0011】 本発明のより具体的な目的は核酸配列たとえばウイルスの生体内送達のための
新規システムを提供することであり、そのシステムは小さな中空シード(好まし
くは金属製またはポリマー製)を含み、その中に、治療効果を引き出す少なくと
も一つの核酸配列たとえばウイルスと場合によっては別の治療剤たとえば放射性
核種とを封入してある。
【0012】 本発明の別の具体的目的は遺伝子治療を行うための新規方法を提供することで
あり、それによって、所期核酸配列(たとえば、ウイルスの中に含有されている
)は、それを小さな中空シード(好ましくは、金属または高分子材料からつくら
れた)の中に封入し、それが植え込み銃、カテーテル、注射器などの使用のよう
な手法によって正確に標的部位(たとえば、腫瘍)の中に挿入されてもよく、そ
して更には定位法(stereotaxy)、超音波、CTおよびMRI案内を包含しそれ
によって中空シードの有効な均一な間質分布とそこに含有された核酸配列の送達
を確認する、ことによって標的部位に送達される。
【0013】 本発明の更に別の具体的目的は、放射線増感遺伝子と電離放射線の送達を講じ
てある小さな中空シード(好ましくは金属または高分子材料からつくられた)の
使用による、放射線増感遺伝子と電離放射線の組合せ投与によって腫瘍を治療す
るための新規方法を提供することであり、放射線増感遺伝子と電離放射線が同じ
中空シードで送達されてもよいし又は異なる中空シードで送達されてもよい。
【0014】 本発明の更に別の具体的目的は、非核酸治療剤、特に、治療剤、たとえば、生
物活性タンパク質またはポリペプチド、たとえば、サイトカイン、成長因子、抗
毒素、治療用抗体、ホルモンなどを、標的部位に送達するための新規方法を提供
することであり、前記治療剤をその中に封入してある小さな中空シード(好まし
くは金属または高分子材料からつくられた)を投与し、そしてこのデバイスの正
確な配置を、たとえば、定位法、超音波、CTまたはMRI案内によって、目視確認
することによる。
【0015】 本発明の更に別の具体的目的は、その中に治療用核酸配列特に放射線増感遺伝
子を場合によっては電離放射線と組合せて封入してある小さな中空シード好まし
くは金属または高分子材料からつくられたの生体内送達を含む、前立腺ガンおよ
び脳腫瘍を治療するための改良された方法を提供することである。特に、これら
方法は放射線療法または薬物療法後のガン再発を有する対象者を治療するのに使
用されるであろう。
【0016】 (発明の詳細) 本発明は、その中に、少なくとも一つの核酸配列または別の治療剤たとえば生
物活性タンパク質またはポリペプチドたとえばサイトカイン、ホルモン、成長因
子、抗毒素、細胞毒、抗体、治療用酵素またはそれらの組合せ/結合体などを封
入してある小さな中空シード(好ましくは金属、金属合金または生体適合性ポリ
マーたとえば生分解性ポリマーからつくられた)を本質的に含む、核酸配列およ
びその他治療剤を標的部位たとえば腫瘍に対してターゲティングするための新規
な方法および送達システムを提供することである。本発明によれば、小さな中空
シード(たとえば金属製)は植え込み銃、注射器またはカテーテルのような間質
送達方法によって組織の中の正確な部位たとえば腫瘍に送達され、その方法はさ
らに、シードの正確な(ミリメートル精度の)配置を確実にするために例えば立
体法、超音波、CTまたはMRI案内による目視確認を包含する。これらシード
(好ましくは、金属または高分子材料からつくられた)は中空構造を有するであ
ろうし、そこには、中空シードが所期部位へ有効に送達されそこで治療剤(たと
えば、核酸配列)を拡散によって放出することを可能にする一つまたはそれ以上
の孔が配されている。
【0017】 現在の好ましい構成は一端または両端で開いていてもよい小さな管(好ましく
は金属または高分子材料からつくられた)であって、0.02〜2.0インチ、
より好ましくは0.05〜0.5、最も好ましくは0.16〜0.25インチ、
の範囲の長さ;0.004〜0.2インチの範囲、より好ましくは0.01〜0
.10インチの範囲、最も好ましくは0.015〜0.050インチの範囲の直
径;0.0005インチ〜0.5インチ、より好ましくは0.001〜0.2イ
ンチ、最も好ましくは0.002〜0.008インチ、の範囲の壁厚を有し;そ
して、管からの治療剤の拡散を可能にする、たとえば、直径0.006〜0.1
8インチの範囲の、より好ましくは、直径0.015〜0.025インチ、最も
好ましくは、直径0.01〜0.03インチの範囲の、一つまたはそれ以上の孔
、たとえば、丸または矩形の、を有する。
【0018】 当該中空シード送達システムの好ましい設計は、0.197インチの長さ、0
.041インチの直径、0.0035インチの壁厚を有し、そして約0.020
インチの直径をもつ1個または2個の孔を含む、中空の金属性の管である。
【0019】 しかしながら、他の中空シード構造が本発明での使用に適するかもしれないと
いうことは予想される。その例は矩形、球形、正方形、楕円形、およびそれらの
組合せを包含する。当該中空シード送達システムの最も重要な特徴はそれが正確
な間質送達(例えば立体法、超音波、CTおよびMRIによって確認される)を
可能にするサイズを有していなければならず、且つ更に、そこからの封入治療剤
たとえばウイルス性DNAの制御された拡散を可能にする一つまたはそれ以上の
開口を有しているべきであるということである。これら開口もまた、矩形、正方
形、球形、楕円形、およびそれらの組合せを含めて様々な形状のものであること
ができる。唯一の臨界的特徴は、かかる開口は封入されている治療剤たとえば核
酸が有効治療のために所期拡散速度で拡散することを許す大きさ及び形状を有す
るものでなければならない、ということである。
【0020】 シードは好ましくは、生体内使用に適し且つ更には所期の機械的特徴を示す金
属または金属合金から構成されるであろう、すなわち、所期構造につくられそし
て腫瘍のような標的部位へ間質送達される。かかる金属および金属合金の例は、
白金、チタン、ステンレス鋼、銀、金、およびその他既知の生体適合性のおよび
/または組織吸収性の金属性材料からなるものを包含する。好ましい金属は、価
格、生物学的性質、および金属シードの構造のための機械的性質からして、ステ
ンレス鋼および高純度チタン金属である。
【0021】 より好ましくは、チタン級金属は米国材料試験協会(ASTM)F67−69
「外科関連の非合金Tiの標準仕様書(Standard Specifications for Unalloye
d Ti for Surgical Implications)」に明記されているであろう。かかる等級の
チタンはガンの間質治療のための外科的植え込みに使用されてきた。適するチタ
ン材料の登録番号はNR−460−S−165−S;NR−460−S−160
−S;およびGA−645−S−101−Sを包含する。
【0022】 言及した通り、中空シードは高分子材料好ましくは生体適合性高分子材料から
構成されることもできる。適するポリマーは当業者には周知であり、そして例え
ばポリプロピレン、ポリブチレン、ポリビニルピロリドンなどを包含する。本発
明による所期中空シード構造におけるかかるポリマーの合成および構成は当業者
には十分に理解されている。
【0023】 当該シード送達システム用の適する構造は図1〜図12に含まれている。しか
しながら、かかるシードを製造するのに生体適合性ポリマーが使用されてもよい
【0024】 異なるタイプの穿孔を有するシードは薬物が異なる速度で放出されることを可
能にする;例えば、矩形の孔は腫瘍内で速い速度で放出されるべき化学療法用薬
物を放出するのに使用できる。球形/円形の孔は生物学的製剤を腫瘍部位で比較
的遅い速度で送達するのに使用できる。代わりに「遺伝子シード(Gene Seed)
」と称する当該シードはまた、遺伝薬物(ウイルス、プラスミドなど)、化学療
法用薬物、放射性核種、トキシン、サイトカイン、治療用酵素、抗生物質、抗体
、およびそれらの結合体/組合せ、などを含有する薬物のカクテルを充填される
こともできる。管は好ましくはステンレス鋼、金、チタン、白金、またはその他
の生物適合性金属または金属の合金からつくられるであろう。管は適する生物適
合性高分子材料からつくることもできる。
【0025】 当該中空シード送達システムの望ましい更なる特徴は所期治療剤たとえばウイ
ルス含有溶液を中空シードの所期性質に影響することなく管の中に入れた後に非
常に低い温度すなわち約−70℃に冷凍されることができるということである。
従って、当該シードはそれらが患者の中に導入されるまで冷凍状態に保たれても
よく、それによって安定性を維持し生物汚染の危険性を最小にする。治療剤を含
有するシードはそれ自体を冷凍状態に保たれてもよいし、又は非常に低い温度に
保たれてもよい特殊加工された金属製カートリッジの中に入れられてもよい。放
射性シードの貯蔵のために適するシードカートリッジは近距離療法の業界(ベス
ト・インダストリーズ社、スプリングフィールド、VA州;ミックス・ラジオニ
ュークリア(Micks RadioNuclear)、ブロンクス、NY州;マナン・メディカル
(Manan Medical)、ノースブロック、IL州、など)で商業的に入手可能であ
り、そして例えば必要ならば非常に低い温度に保たれるように改造されてもよい
【0026】 たとえば、本発明によるチタンシードは、チタン金属シードの挿入に適する穴
を含有する−70℃で冷凍するのに適する矩形のアルミニウムブロックを含む移
送デバイスの中に入れることができる。
【0027】 本発明に使用された中空シードの製造は既知の方法によって行われてもよい。
かかる製造における特殊な専門技術を有する或る製造業者はバージニア州のBE
STインダストリーズ社(BEST Industries Inc.)であり、この社は1977年
から医療機器および放射性同位元素を製造し配給している。特に、この社はガン
患者に植え込むための放射性シードの製造において大きな経験を有する。しかし
ながら、関連技術に通じる者は既知の方法および材料を本発明に使用するための
金属シードデバイスを構成するのに利用することができる。好ましくは、シード
は製造後に、所期治療剤の挿入前に、洗浄され、オートクレーブ処理され、そし
て乾燥されるであろう。
【0028】 それから、中空シードに、所期治療剤たとえば核酸配列または治療用タンパク
質またはポリペプチドたとえばサイトカインまたは他の細胞毒性物質たとえば化
学療法用薬物、トキシン、治療用酵素、結合体、または放射性元素で標識された
物質が封入されるであろう。これは例えば、治療剤を含有する適切直径の注射針
(14G〜26Gの針)をデバイスに挿入することによって行われてもよい。こ
れは自動分散装置によって行われてもよい。好ましくは、材料を収容した金属シ
ードはそれから、滅菌性および安定性を維持するために生体内使用までは、例え
ば、−70℃で冷凍されるであろう。
【0029】 充填管を冷凍する前に、それはシードを患部の所期部位へ送達するまで治療剤
の封入を確保しておくために被覆されてもよい。被覆は身体の中に入ったときに
熱分解するようなものであってもよい。かかる被覆はポリデキストラン、ポリビ
ニルピロリドン、ポリ(ビス(p−カルボキシフェノキシ)−プロパン)および
それらから誘導された共重合体、および生体高分子たとえばゼラチン、ヒト血清
、アルブミン、セルロースなどから選ばれてもよい。代わりに、被覆は光照射で
分解してもよい。かかる被覆の例については、本願明細書中に組み入れられる米
国特許第4,674,480号を参照。米国特許第4,674,480号はまた
、患部の中の標的となる抗原発現細胞に対してシードをターゲティングするため
にシード表面上に抗体を使用することを記載している。この被覆はまた、シード
を同定または追跡する手段たとえば当業者に知られているような放射性標識を包
含していてもよい。
【0030】 治療デバイスまたはシードは当業者に既知のいずれの方法によって送達されて
もよい。たとえば、管は植え込み銃、カテーテル、注射器などの使用によって植
え込まれても又は挿入されてもよい。シードの送達は立体法、超音波、CTまた
はMRIのような手段によってその配置を目視確認することを包含するのが好ま
しい。好ましくは、シードは均一な分布パターンで3〜5mmのシード間隔での
ように互いに間隔をおいて近接している。他の分布パターンは当業者に知られて
いるように治療される領域および特異配列に依存して選択されてもよい。
【0031】 シードの送達後に、シードの内容物は患部の周囲組織にシードから拡散する。
シード上に被覆がある場合には、拡散は被覆の熱分解または核分解後に起こるで
あろう。
【0032】 ここに記載されたシードは様々な病状特にガンを治療するために治療用物質を
充填されてもよい。ガンの治療は患っている組織の放射線増感を起こさせること
によって及び/または患っている領域の遺伝子治療によって行われてもよい。当
業者には、治療用投与量は選ばれた治療剤、治療されるガン性腫瘍の大きさ及び
部位、および患者の比較年齢、体重および健康に依存するであろうことが理解さ
れるであろう。有効な投与量は容積で約0.1ミリの量で送達される。従って、
治療剤の濃度はシードによって規定された容積の範囲で有効量を放出するように
調節されなければならない。代表的な有効投与量は約.00001グラム〜10
グラムの作用剤たとえば治療用核酸配列、タンパク質またはポリペプチドの範囲
であろう。
【0033】 好ましい態様においては、金属シードは治療用核酸配列、たとえば、放射線増
感遺伝子、アンチセンスDNA、リボザイム、ウイルス、プラスミドなど、を含
むであろう。特に好ましい態様においては、シードは放射線増感遺伝子と電離放
射線の組合せを送達するのに使用されるであろう。放射線増感遺伝子の例は既知
である。
【0034】 当該シードに含有されてもよい適するウイルス性ベクターはレトロウイルス性
ベクター、アデノウイルス性ベクターおよびヘルペス・シンプレックス・ベクタ
ーを包含する。
【0035】 当該シードに組み込まれてもよい核酸配列は例として、血管形成阻害剤、サイ
トカイン、断片化誘発剤、細胞成長阻害剤、細胞周期に影響する遺伝子、トキシ
ン、ホルモン、酵素などを暗号化するものを包含する。
【0036】 当該シード送達デバイスの中に組み込まれてもよいその他の治療剤(非核酸)
の例はサイトカインたとえばTNFα、TNFβ、インターロイキン、α、β、
γのようなインターフェロン、コロニー刺激因子、細胞毒、ホルモン、細胞成長
阻害剤、治療用酵素など、を包含する。
【0037】 好ましい態様においては、当該シード送達システムは、癌、たとえば、中枢神
経系、前立腺、頭部および頚部、肝臓、膵臓、胸部、子宮、肺、膀胱、胃、食道
、および結腸の癌を含めて、を治療するのに使用されるであろう。
【0038】 しかしながら、本発明は他の病状を治療するのにも適するはずである、たとえ
ば、炎症状態は抗炎症剤で炎症の部位を標的とすることによって治療;感染は抗
感染剤たとえば抗生物質、抗ウイルス剤、抗菌剤などで感染の部位を標的とする
ことによって治療。たとえば、当該シード送達システムは肺炎に罹っているヒト
に高投与量の抗生物質を送達するために肺に間質送達されることができる。
【0039】 先に言及した通り、本発明の特に好ましい使用は放射線療法後に再発したガン
患者の治療のためである。これら対象者は放射線増感遺伝子と電離放射線を含有
するシードで好ましく治療される。放射線源は次のような放射性核種であっても
よい: イリジウム−192、ヨウ素−125、パラジウム−103、イットリ
ウム−90、セリウム−131、セリウム−134、セリウム−137、銀−1
11、ウラン−235、金−148、リン−32、炭素−14、および、ルビジ
ウム、カルシウム、ビスマス、バリウム、スカンジウム、チタン、クロム、マン
ガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、インジウム、イット
リウム、カドミウム、インジウム、非土類、水銀、鉛、アメリシウム、アクチニ
ウムおよびネプツニウムのその他同位元素。放射能の線量は治療効果たとえば抗
腫瘍効果を引き出すのに十分なものであろう。線量は具体的な放射性同位元素、
およびその他の要因たとえば治療される患者の体重、疾病および全体状態のよう
な、に依存して変動するであろう。
【0040】 治療用成分たとえば核酸配列を送達するための当該中空シードの効力は異種移
植片動物病態モデルで確認されるであろう。たとえば、マウスにヒト腫瘍たとえ
ば胸部ガンや扁平上皮ガンを移植し、それから、核酸配列またはサイトカインと
電離放射線源を含む本発明のシードで治療する。
【0041】 次に、上記の新規な治療デバイスを下記実施例で説明しよう。本発明は上記の
具体的態様または下記の実施例に限定されるものではなく、本願明細書中の記載
に照らして特許請求の範囲によって規定される。
【0042】 (例) A.シードの構造 このプロセスの第1段階は、シード(seed;種)の構造を最適化して、決定し
た臨床的ニーズを満たすことである。我々は幾つかの原型シードを造ったが、変
量には、シードの大きさ、形状;及び拡散用門(portals for diffusion)を与
える幾つかの穴(holes);が包含される。記述した、動物の腫瘍モデルの諸実
験を行うために、200個のシードのバッチ(batches;集合体)を造る。
【0043】 原型の遺伝子シード(GeneSeed;遺伝子種)は、医療用途に適した、厚さ0.
005インチの高純度チタン金属で造られた金属管(metallic tube)から成る
。低重量で高強度のチタンは、大抵の移植装置のために選ばれる金属である。米
国材料試験協会(ASTM)F67−69「外科用移植材料用途の非合金Tiの
ための標準仕様」に指定されているチタン級金属を使用する。同一級のチタンは
、ガンの介在性処置を行うための外科用移植材料に使用されてきた。密封線源及
び装置の書類番号NR−460−S−165−S、NR−460−S−160−
S及びGA−645−S101−Sの記載事項を参照して頂きたい。管は一方の
端部を閉じるか、又は両方の端部を開放することができる。チタン管は、直径0
.5mmの1個又は2個の穴(holes)を有する(図1を参照)。我々は、遺伝
子を運搬するための最適なシード構造を決定するために、種々の構造について研
究する。我々が検討する種々の構造には、次のものが包含される: a.一方の端部が開放され、直径0.5mmの穴を2個有するチタン管; b.両方の端部が開放され、直径0.5mmの穴を2個有するチタン管; c.一方の端部が開放され、直径0.5mmの穴を1個有するチタン管; d.両方の端部が開放され、直径0.5mmの穴を1個有するチタン管。
【0044】 我々は、これらの初期研究を行うために次の構造を選定した: 長さ5mmのチタン管を使用し、直径は1.0mm及び2.0mmとする。容
量約1〜4μリットルのウイルス溶液は、それらシードの中に容易に装填するこ
とができる。シード中に装填した遺伝物質の量は、管の長さ又は直径を変更する
ことによって変えることができる。 滅菌したシードは、ウイルスを負荷する時に凍結し、その結果、保管を容易に
し、ウイルスの生存能力を維持するのに適している[ニーベルグ・ホフマン(Ny
berg-Hoffman)C.,アギラー・コードバ(Aguilar-Cordova)E.:「運搬中
のアデノウイルス・ベクターの不安定性、及び臨床研究のためのそれの接種(In
stability of adenoviral vectors during transport and its implantation fo
r clinical studies)」,Nature Med,5,955〜957(1999)]。ウ
イルスは通常、凍結して(−70℃)保管されるので、遺伝子シードが、必要に
応じて使用するのに適した事前装填済み保管容器としての役割を果たす適合性は
、追加的利点である。ウイルス性物質を含有するチタンシードは、空間運搬装置
(spacial transfer devices)の中に置く。これら運搬装置は、−70℃で凍結
するのに適した矩形のアルミニウムブロックである。これらブロックは、遺伝子
シードを保管するための小さな穴(holes)を有する(図2)。
【0045】 遺伝子シードは、生体物質を凍結し、患者に使用できる状態になるまで凍結し
た状態でそれを病院まで運ぶための運搬装置として機能する。必要ならば、遺伝
子シードは、特別に造られた金属製カートリッジの中に置いて、非常に低い温度
で保持することができる。放射性シードを保管するためのシード・カートリッジ
は、短距離療法(brachytherapy;近接照射療法)工業で既に使用することがで
き、これらカートリッジは、低温で適用するために改造することができる。
【0046】 B.シードの製造 高純度チタン管(医療級金属)を、必要な大きさ(±3%)に切断する。次い
で、シードは、中性洗剤を含有する水溶液で洗浄し、次いで、アセトン及び噴射
用滅菌水で洗浄する。洗浄したシードは、オーブン中で、110℃で約2時間の
間乾燥する。高圧蒸気殺菌を行って、滅菌を確実に行う。シードは、室温まで冷
却する。ウイルス溶液は、ロボット制御に適合し得る、特別に設計した運搬装置
を用いて、シードに加える。シードを含有する運搬装置は、動物に使用できる状
態になるまで、−70℃で凍結保存する。少数のシードは、初期の前臨床試験の
ために手細工で造ることができる。適切な形状を一旦決定すれば、ベスト・イン
ダスリーズ社(Best Industries Inc.)によって開発され、現在、ヨウ素及びパ
ラジウムの短距離療法シードを製造するのに使用されている専有技術を使用して
、遺伝子シードの大規模製造を行うことができる[1990年1月2日のサザン
チラン(Suthanthiran)K.の米国特許第4,891,165号明細書、放射性
物質を被包するための装置と方法(Device and method for encapsulating radi
oactive materials)]。
【0047】 C.ジーン・ベクター ヒト細胞で発現し得るDNAベクターによって、遺伝子治療の下に横たわる基
礎が形成される。細胞の中にDNAを運搬することのできるベクターの複雑度(
complexity)は、プラスミド、独立的自己再生環状NDA分子からアデノウイル
ス及びヘルペスウイルスの範囲に及ぶ。遺伝子工学は典型的には、ウイルス遺伝
子を修飾して、ウイルスを複製できなくするのに使用される。
【0048】 最近、ガン治療のための条件付き複製性(conditionally-replicating)腫瘍
細胞崩壊性ベクターが開発されたため、標準形態の療法に対して治療抵抗性が比
較的大きかったガンの治療の新しい方法が導入されている[ケニー(Kenny)S
.,パゴノ(Pagano)J.S.:腫瘍細胞崩壊性作用剤としてのウイルス:「治
療用」ウイルスの新時代か(Viruses as oncolytic agents):a new age for“
therapeutic”viruses?),J.Nat. Cancer Inst., 86,1185〜1186(
1994)]。更に、複製−欠陥ベクターと化学療法薬の両者は、注入後直ちに
、腫瘍組織におけるそれらの最高レベルを示し、次いで、その個々の作用剤に依
存する速度で減少するのに対して、ガン組織に対して複製を制限する条件付き複
製性腫瘍細胞崩壊性ベクターは、時間が経てば増加し、腫瘍全体に広がって、改
善された治療効果を達成する。ガンを殺すのには有効であるが正常組織には害を
与えないというやり方で、そのようなベクターを立案するための種々の計画が展
開されてきた[マルトゥザ(Martuza)R.L.,マリック(Malick)A.,マ
ーカート(Markert)J.M.,ラフナー(Ruffner)K.L.,コーエン(Coen
)D.M.:遺伝子工学によつて造られたウイルス突然変位体を用いることによ
る、ヒト神経膠腫の実験的治療(Experimental therapy of human glioma by me
ans of a genetically engineered virus mutant),Science,252,854
〜856(1991);マーカート J.M.,コーエン D.M.,マリック
A.,ミネタ(Mineta)T.,マルトゥザ R.L.:神経系腫瘍の治療にお
けるウイルス性治療の拡大範囲(Expanded spectrum of viral therapy in the
treatment of nervous system tumors),J.Neurosurg., 77,590〜594
(1992)]。単純ヘルペス(Herpes simplex)はベクターとして、 1)異なる種から多種多様の細胞型に感染する能力を有すること; 2)有効性及び安全性を調べるために、種々の動物モデルが使用できること; 3)抗ウイルス薬物が使用できること; 4)大型のもの(153Kb)は、大きくて複数のDNA挿入物を担持し得る
こと; 5)高いウイルス価を生じさせ得ること; を含む多数の利点を有する。
【0049】 ロバート・マルトゥザ(Robert Martuza)博士は、ベクター G207を開発
した。G207は、34.5の遺伝子の複製と、ICP6の遺伝子を無能にする
lacZ挿入の両方が欠失した、多突然変異の条件付き複製性単純ヘルペスウイ
ルス−1である[チョー(Chou)J.,ケルン(Kern)E.R.,ホイットリー
(Whitley)R.J.,ロイツマン(Roizman)B.:g34.5の遺伝子、培地
で増殖するのに不必要な1つの遺伝子に対する単純ヘルペスウイルス−1の神経
毒力の地図作製(Mapping of herpes simplex virus-1 neurovirulence to the
g 34.5 gene, a gene nonessential for growth in culture),Science,25
0,1262〜1266(1990);ゴールドシュタイン(Goldstein)D.
J.,ウェラー(Weller)S.K.:単純ヘルペスウイルス−1に誘発されたリ
ボヌクレオチドレダクターゼの活性はウイルスの増殖及びDNAの合成に必須で
はない:ICP6 lacZ挿入の突然変異体の分離と特徴付け(Herpes simpl
ex virus 1-induced ribonucleotide reductase activity is dispensable for
virus growth and DNA synthesis: isolation and characterization of an ICP
6 lacZ insertion mutant),J.Virol., 62,196〜2051(1988)
]。G207は、内部で増殖し、正常な神経細胞を包含する正常細胞に対して毒
性を与えずに、ガン細胞を殺す。G207は当初、悪性神経系腫瘍を治療するた
めに立案された。有効性は当初、悪性神経膠腫と悪性髄膜腫モデルの両者におい
て実証され、また、安全性は、HSV−1に対して感受性が高いものとして知ら
れている霊長動物の脳及びマウスの脳の中にG207を接種して追跡することに
よって実証された[ミネタ(Mineta)T.,ラブキン(Rabkin)S.D.,ヤザ
キ(Yazaki)T.,ハンター(Hunter)W.D.,マルトゥザ R.L.:悪性
神経膠腫を治療するための多突然変異した弱毒化済み単純ヘルペスウイルス−1
(Attenuated multimutated herpes simplex virus-1 for the treatment of ma
lignant gliomas),Nature Medicine,1,938〜9(1995);ヤザキ
T.,マンツ(Manz)H.J.,ラブキン S.D.,マルトゥザ R.L.:
G207、複製−反応能を有する多突然変異した単純ヘルペスウイルス−1によ
るヒト悪性髄膜腫の治療(Treatment of human malignant meningiomas by G207
, a replcation-competent multimutated herpes simplex virus-1),Cancer R
esearch,55,4752〜4756(1995);ハンター W.D.,マル
トゥザ R.L.,(Feigenbaum)F.,(Todo)T.,ミネタ T.,ヤザキ
T.,(Toda)M.,(Newsome)J.T.,(Platenberg)R.C.,マン
ツ H.J.,ラブキン S.D.:複製−反応能を有する弱毒化済み単純ヘル
ペスウイルス・タイプ−Iの突然変異体G207「非ヒト霊長動物の大脳内注入
の安全性の評価」(Attenuated, replication-competent, herpes simplex viru
s type-I mutant G207: Safety evaluation of intracerebral injection in no
n-human primates),J.Virology,(印刷中)(1999)]。
【0050】 しかし、G207の増殖は、神経系ガンに制限されない。G207はヒト乳ガ
ン、鱗状細胞頭及び頚部ガンにおいて良く増殖すること、また、それは幾つかの
モデルにおける腫瘍内運搬の結果として生じ、効果的であることが分かった。更
に、G207は、ホルモン感受性及びホルモン抵抗性の前立腺ガンにおいても、
また、事前放射線治療を行った腫瘍においても行わなかった腫瘍においても効果
的である。G207は、腫瘍細胞内で複製して細胞から細胞へと広がるため、複
製不備ベクターを使用するのに比べて、腫瘍への一層良好な分配が可能である。
前立腺ガンのために、G207を腫瘍内投与を行う有効性が実証された。また、
現在行われている研究において、G207の腫瘍内接種は、HSV(単純ヘルペ
スウイルス)の毒性試験に使用された2種の標準動物モデル[マウス(Balb/c)
及び非ヒト霊長動物(aotus)]では安全であった。条件付き複製性ヘルペスウ
イルスは、前立腺ガンの治療に関するこの画期的な形態に対して理想的に適した
新規なベクターである。G207の段階Iの研究は、現在、完了しており、それ
によって、この条件付き複製性ヘルペスベクターは、神経系毒性も全身的毒性も
なく、3×109pfuの力価でヒト脳の中に直接接種することができることが
実証されている。悪性神経膠腫のためのG207の段階IIの試験は、現在、計画
中である。我々は、来年以内に、後放射線局所再発を治療するためのG207の
腫瘍内接種をヒトに試すためのIND(治験薬)が申請されるものと期待してい
る。本明細書に立案されている研究によって、この概念は、前立腺、脳又は他の
腫瘍及び組織の内部に、ベクターを一層正確に運搬するように拡大されるかも知
れない。
【0051】 D.実験 1.ウイルスベクター及びサイトカインを組織内運搬するための遺伝子シード の構造の最適化 図1に示す4種の異なるタイプの遺伝子シードに、ウイルス溶液を充填し、−
70℃に凍結する。これらのシードは、腫瘍の異種移植片を担っているマウス(
前立腺腫瘍モデル)に、組織内移植を行う。ウイルス溶液は急速に溶解し放出さ
れる。移植後の選定した複数の時点で、それら動物は殺し、腫瘍を切除する。拡
散の範囲、及び腫瘍細胞中へのウイルスの侵入は、組織化学を用いて評価する。
最適構造によって、ウイルス性物質は徐々に拡散し、ウイルスは腫瘍細胞内に最
大限に取り込まれる。
【0052】 種々のシードを用いて行うべき実験: シードの構造 薬物 腫瘍モデル A.穴2個/片方の端部を開放 1.ウイルス 1.前立腺腫瘍 B.穴2個/両方の端部を開放 C.穴1個/片方の端部を開放 D.穴1個/両方の端部を開放
【0053】 2.ヒト前立腺腫瘍モデル系 我々は、LnCaPからのヒト前立腺ガン細胞系由来の腫瘍を、無胸腺マウス
に使用して、ベクターの直接接種、我々が以前経験した手順に対して、G207
(ベクターを含有するlacZ)を運搬するために遺伝子シードを用いることの
有効性を研究する。各時点のために、3匹のマウスを使用する。腫瘍は、「原理
体系」の節で言及するように発生させる。腫瘍が100mm3以上の大きさにな
った時、ウイルス若しくは緩衝液を含有する標準接種針か又は遺伝子シードを用
い、また、同様のウイルス容量とpfus(ブラーク形成単位)を用いて、それ
ら腫瘍に接種する。目標は、約106〜2×107pfusであるが、実際の量は
、使用する遺伝子シードの容量と、ウイルス溶液の力価とによって決定する。接
種後、1、2、3及び7日目に、動物を殺し、腫瘍部分のlacZ発現の分布を
調べる。また、ヘマトキシリン及びエオシンの染色を行って、壊死領域を決定し
、また、細胞の形態を観察する。予備実験によって、ウイルスは間質注入の後、
浸透性にはならないことが分かった。しかし、肺、肝臓及び脳を包含する、動物
の器官も薄片にし、得点をつける。
【0054】 実験1 特定の目的Iは、次の実験に向けられている。
【0055】 1つの時点当り3匹のマウスを使用する。対照及び構造Aシードの実験は、初
期実験の全ての時点について行う。得られたデータに基づいて、構造B、C及び
Dは、移植後の最も適した時点で調べる。この計画は、必要なマウスの全数を減
少させるべきである。同様に、構造B、C及びDを用いた対照も、選定した時点
で行う。
【0056】 期待される結果 非複製性ベクターは、初期の時点で、最大限に分布するものと思われる。G2
07は、条件付き複製性ベクターであるため、最大の分布は後の時点で起こるも
のと思われる。我々の実験計画は、一回の構造Aの試験試料によって修正され、
対照を試験する。これらの実験は、1つの腫瘍当りわずか1個のシードを使用し
、また、1つの腫瘍中に複数のシードを使用することは、同様に、ウイルスを放
出するのに最適な唯一のシード構造に左右されるものと思われる。それらシード
には、1個のシード当り106pfusを装填する。対照には、腫瘍の中にウイ
ルス溶液を直接注入することの他に、緩衝液のみを含有するシードが包含される
。分布のパターンを比較する。
【0057】 実験2 特定の目的IIは、次の実験に向けられている。 腫瘍の成長の遅れ 実験#1からのデータに基づく最適のシードは、腫瘍成長の遅れの研究に使用
する。 1.対照#1 腫瘍を有するマウス 2.対照#2 シード中にはPBS 3.対照#3 ウイルス、腫瘍内直接注入 4.遺伝子シード ウイルスを含有する(最適構造)
【0058】 記述の通り、120〜150mm3の腫瘍の中に注入する。8匹のマウスは、
各々の実験群のために使用する。動物は、30日間モニタリングし、また、腫瘍
の大きさは時間の関数としてプロットする。30日目又は腫瘍体積が1cm3
越える時、動物は殺す。
【0059】 期待される結果/データの解釈 我々は、遺伝子シード及び腫瘍内直接注入済み動物において、腫瘍成長の遅れ
が生じるものと期待する。必要に応じて、1つの腫瘍当り1個のシードより多く
のシードを用いて、追加実験を行う。腫瘍内直接注入に匹敵する、腫瘍成長の遅
れの観察結果は、ウイルスをベクターで運搬するための遺伝子シードの有用性を
確認する終点であろう。直接注入に対する遺伝子シードの優位性を示すための、
改善された分布を実験するためには、大きい腫瘍モデル系における一層大きな腫
瘍が必要であり、段階IIの提案で検討することができる。
【0060】 原理体系 細胞系: LNCaP細胞は、全ての培地にペニシリン及びストレプトマイシ
ンを添加して、仔ウシ血清5%を含有するIMEMの中に、5%CO2中、37
℃で保持し、次いで、マイコプラズマの汚染が全くないように試験を行う。
【0061】 皮下腫瘍モデル: 動物を処置する場合は全て、ジョージタウン大学動物保護
・使用委員会(the Georgetown University Animal Care and Use Committee)
の承認が必要である。マウス(ヒト腫瘍に対して6〜7週齢の雄BALB/c
nu/nu)は、静菌性生理食塩水84%、ペントバルビタール10%[1mg
/ml:アボット・ラボラトリーズ(Abbott Laboratories),シカゴ,IL]
、及びエチルアルコール6%から成る溶液0.25〜0.30mlをi.p.注
入するか又は2〜3の最小麻酔濃度のメトキシフルランを吸入させることによっ
て、麻痺させる。LNCaP腫瘍は、懸濁液に入っている同一容量のマトリゲル
(Matrigel)とLNCaP細胞と一緒に、0.1mリットル中に入っている5×
106個のLNCaP細胞をs.c.側腹部注入することによって引き起こされ
る。腫瘍は、外部キャリパー(external caliper)によって0.1mmまで測定
し、体積を計算する(V=H×L×W)。腫瘍体積が一旦約120〜150mm 3 に達したとき、107プラーク形成単位(pfu)のG207を含有する5〜1
0μリットル、又はウイルス緩衝液[150mM NaCl、20mM トリス
(Tris)、pH7.5]を接種する。シードを用いた実験は、匹敵する数のプラ
ーク形成単位を運搬するために、1〜2の遺伝子シードを配置する必要があるか
も知れない。対照には、ウイルスを含有しない遺伝子シードを使用する。腫瘍の
体積を追跡し記録し、腫瘍体積が1cm3より大きくなった時、動物を殺す。
【0062】 腫瘍及び組織のX−ギァル(gal)染色: それら試料は、ドライアイスで冷
却したイソペンタン中で急速凍結する。各試料から厚さ10μmの低温冷却切片
(cryostat sections)を調製する。それら切片は、PBSに入れた2%パラホ
ルムアルデヒド中で10分間固定し、PBS(リン酸塩緩衝生理食塩水)で3回
洗浄し、次いで、塩化マグネシウムを2mM、ナトリウム・デクソイコレート(
sodium dexoycholate)を0.01%、及びノミデット(Nomidet)P(NP)−
40を0.02%含有するPBSで培養する。切片は、基質溶液[X−ギャル(
gal)1mg/ml、フェリシアン化カリウムを5mM、フェロシアン化カリウ
ムを5mM、塩化マグネシウムを2mM、ナトリウム・デクソイコレート(sodi
um dexoycholate)を0.01%、及びNP−40を0.02%含有するPBS
]を用い、32℃で3時間の間、更に培養し;次いで、水で1回洗浄し;次いで
、EDTA 2mMを含有するPBSで2回洗浄する。切片は、装填する前に、
ヘマトキシリン及びエオシン対比染色を行う。
【0063】 統計的解析 生体内有効性 研究の間に測定した諸パラメータには、腫瘍体積及び生存率が
包含される。対照に対する生存率の比較は、カプラン−マイヤー法(Kaplan-Mei
er method)及びログ・ランク検定(Log Rank tests)を用いて行う。対照群に
対する腫瘍大きさの比較は、F検定を用いて行う。
【0064】 E.動物のモデル 動物の処置は全て、ジョージタウン薬科大学(Georgetown University School
of Medicine)のIACUCによるプロトコル承認の下に行う。このプロトコル
は、査察のために提出した。ヒト腫瘍(LNCaP)の異種移植片のために、6
〜7週齢の雄「BALB/C nu/nu」マウスを使用する。詳細な注入手順
は、原理体系の「皮下腫瘍モデル」の節に記述する。 200匹の動物が要求される。これは、実験#1:(前脚6本)×(時点数7
)×(1点当り3匹)=126匹、及び、実験#2:(前脚4本)×(前脚1本
当り8匹)×(実験2回)=64匹の計算に基づく。我々は、間質性腫瘍(inte
rstitial tumor)の運搬装置を扱っているため、異種移植片モデルを備えた動物
を使用することが重要である。
【0065】 動物に対する注入は全て、無菌の器具及び溶液を用いて行う。動物は、「皮下 腫瘍モデル 」の節に記述する手順のために、麻酔をかける。 安楽死は、米国獣医医薬協会(American Veterinary Medical Association)
の安楽死に関するパネルの推奨に従って、CO2窒息剤を採用して行う。CO2
息剤を選定した理由は、(a)CO2の急速な抑制効果及び麻酔効果が十分に確立
されていること;(b)CO2窒息剤は安価であり、不燃性であり且つ非爆発性で
あり、また、適切に設計された装置で使用すれば、作業者に最小限の危険しか与
えないこと;(e)CO2窒息剤は、食物産生性動物中に組織内残留物が蓄積され
ないこと;(d)CO2窒息剤は、細胞の構造をゆがめないこと;である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による運搬装置(delivery device)であって、管(tube)の一方又は
両方の端部が開放されている形態であり、被包された治療薬(例えば、ウイルス
)を拡散させる1個又は2個の穴(holes)を有する上記運搬装置の種々の構造
を例示する。
【図2】 本発明による薬物運搬装置を保管するための、小さい複数の穴を有するブロッ
クを例示する。
【図3】 本発明で使用するための管であって、長さが0.197インチ、壁厚が0.0
035インチ、直径が0.041インチであり;また、直径0.020インチの
丸い穴を有する;上記管を例示する。
【図4】 長さが0.197インチ、壁厚が0.0035インチ、直径が0.41インチ
であり;また、直径0.020インチの丸い穴を2個有する;もう1つの管を例
示する。
【図5】 直径の異なる2つの部分から成る、長さが0.197インチの異なる管のボト
ル様構造であって、一層大きい直径の部分(直径0.041インチ)が、被包済
み活性剤を拡散させる1つの穴(直径0.020インチ)を有し、先細になって
一層小さい直径の部分(直径0.02インチ)となっており、しかも、両方の部
分の壁厚が0.0035インチである上記ボトル様構造を例示する。
【図6】 もう1つの管構造であって、長さが0.197インチ、壁厚が0.0035イ
ンチ、管の直径が0.041インチであり;また、直径0.020インチの拡散
用穴を有する;上記管構造を例示する。
【図7】 もう1つの管構造(ボトル様構造)であって、全長が0.197インチ、壁厚
が0.0035インチ、直径が0.041インチ(一層大きい直径の部分)であ
り;また、長さ0.039インチの矩形開口を有する;上記管構造を例示する。
【図8】 もう1つの管構造であって、全長が0.197インチ、壁厚が0.0035イ
ンチ、直径が0.041インチであり;また、長さ0.118インチの矩形開口
を有する;上記管構造を例示する。
【図9】 更にもう1つの管構造であって、長さが0.197インチ、壁厚が0.003
5インチ、直径が0.041インチであり;また、長さ0.197インチの矩形
開口を有する;上記管構造を例示する。
【図10】 もう1つの管構造であって、長さが0.197インチ、直径が0.41インチ
(全体的に)、壁厚が0.035インチであり;また、長さ0.0397インチ
の2つの矩形穴を有する;上記管構造を例示する。
【図11】 もう1つのボトル様管構造であって、全長が0.197インチ、直径が0.0
41インチ(大きい部分)、壁厚が0.035インチであり;また、長さ0.0
39インチの矩形開口と、直径0.020インチの丸い開口とを有する;上記ボ
トル様構造を示す。
【図12】 もう1つのボトル様管構造であって、全長が0.197インチ、直径が0.0
41インチ、壁厚が0.035インチであり;また、直径0.020インチの2
つの丸い穴を有する;上記ボトル様構造を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S E,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT ,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA, ZW (72)発明者 サブラマニアン、マニー、アール アメリカ合衆国 メリーランド、フレデリ ック、 カトクティン アヴェニュー 352 Fターム(参考) 4C167 AA74 BB05 BB08 BB26 CC05 CC07 CC29 GG02 GG16 GG21 GG22 GG23 GG34 GG42 HH11

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間質薬物送達によって対象者の標的部位に治療剤を送達する
    方法であって、 (i)中空「シード」をかかるシードが標的生体内部位へ挿入されるのを許すサ
    イズをもって製造し、そしてその中には、そこに配された一つまたはそれ以上の
    孔の存在ゆえに前記シードから拡散する少なくとも一種の非−放射性核種の治療
    剤を封入してあり; (ii)前記治療剤含有シードの一つまたはそれ以上を前記対象者の正確な標的部
    位に挿入し;そして (iii)前記標的部位において前記シードから治療剤が拡散するのを許す 諸工程を含む前記方法。
  2. 【請求項2】 前記シードが、一端または両端で開いている管状構造を有す
    る、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 前記シードが、0.002インチ〜2インチの範囲の長さ、
    0.004インチ〜0.2インチの範囲の直径、0.0005インチ〜0.5イ
    ンチの範囲の壁厚を有し、そして直径0.0001〜0.1インチの範囲の平均
    直径をもつ一つまたはそれ以上の孔を有する、請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 前記中空シードが、白金、ステンレス鋼、チタン、銀および
    金からなる群から選ばれた少なくとも一つの金属または金属合金を含む金属また
    は金属合金から構成されている、請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 前記シードが生体適合性高分子材料からなる、請求項1の方
    法。
  6. 【請求項6】 前記シードが組織または器官の特異標的部位に好ましく送達
    され、そして正確な配置が、定位固定案内、CT、超音波およびMRIからなる
    群から選ばれた方法によって目視確認される、請求項1の方法。
  7. 【請求項7】 前記中空シードが腫瘍の中の一つ又はそれ以上の部位に植え
    込まれる、請求項1の方法。
  8. 【請求項8】 前立腺ガン、頭部および頚部ガン、脳ガン、胸部ガン、肝ガ
    ンまたは膵臓ガンを治療するのに使用される、請求項7の方法。
  9. 【請求項9】 治療剤をしてガン性病巣、感染または炎症を含む部位に対し
    てターゲティングさせるのに使用される、請求項1の方法。
  10. 【請求項10】 前記挿入法(ii)が前記シードを標的部位の約1ミリメー
    トル以内に位置させる、請求項1の方法。
  11. 【請求項11】 前記中空シードが核酸配列を含む、請求項1の方法。
  12. 【請求項12】 前記核酸配列がウイルス、ウイルス性ベクター、プラスミ
    ド、アンチセンスオリゴヌクレオチド、またはリボザイムである、請求項11の
    方法。
  13. 【請求項13】 前記核酸配列がウイルス性ベクターである、請求項12の
    方法。
  14. 【請求項14】 治療剤がサイトカインである、請求項1の方法。
  15. 【請求項15】 治療剤が放射線増感遺伝子である、請求項1の方法。
  16. 【請求項16】 中空シードがさらに放射性同位元素を含む、請求項15の
    方法。
  17. 【請求項17】 (i)高度に正確に標的生体内部位へ挿入されることを許
    すサイズの、小さな中空「シード」、およびその中に封入された (ii)少なくとも一つの治療剤、および (iii)さらに、そこに配された、前記封入された治療剤の制御された拡散を可
    能にする直径の、一つまたはそれ以上の孔、 を含む薬物送達システム。
  18. 【請求項18】 前記治療剤が、核酸配列、サイトカイン、ホルモン、成長
    因子、トキシン、または抗体である、請求項17の薬物送達システム。
  19. 【請求項19】 前記中空シードが、一端または両端で開いている中空管で
    ある、請求項16の方法。
  20. 【請求項20】 前記管が0.002〜3インチの範囲の長さ、0.004
    〜0.4インチの直径、および0.0005〜0.5インチの範囲の壁厚を有す
    る、請求項19の薬物送達システム。
  21. 【請求項21】 前記孔が0.0001〜0.2インチの範囲の平均直径を
    有する、請求項17の薬物送達システム。
  22. 【請求項22】 サイトカインまたは核酸を含む、請求項17の薬物送達シ
    ステム。
  23. 【請求項23】 前記シードが金属からつくられている、請求項17の薬物
    送達システム。
  24. 【請求項24】 前記シードが生体適合性高分子からつくられている、請求
    項17の薬物送達システム。
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