JP2003506334A - アミロイド前駆体タンパク質(app)の細胞質ドメインに由来するペプチドの応用 - Google Patents

アミロイド前駆体タンパク質(app)の細胞質ドメインに由来するペプチドの応用

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JP2003506334A JP2001513977A JP2001513977A JP2003506334A JP 2003506334 A JP2003506334 A JP 2003506334A JP 2001513977 A JP2001513977 A JP 2001513977A JP 2001513977 A JP2001513977 A JP 2001513977A JP 2003506334 A JP2003506334 A JP 2003506334A
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Abstract

(57)【要約】 この発明は、アミロイド前駆体タンパク質(APP)の細胞質ドメイン由来の新規なペプチドの使用に関する。このペプチドは、特にアミロイド前駆体タンパク質(APP)(1文字コード)の細胞質ドメインの膜近接ドメインを含む配列であり、配列Y1KQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:2)、Y1KKQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:3)及びY1KKKQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:4) (Y0は何もないか又はV、VV、VVE、VVEV又はVVEVDを表し、Y 1はホメオドメインの第3ヘリックス、及び構造的に関連したペプチドから由来する、内在化及びアドレシングペプチドを表す) から成る群より選択される。また、この発明は、アポトーシスを阻害し得る生成物を選択及びスクリーニングするための、アミロイド前駆体タンパク質(APP)の細胞質ドメインの膜近接ドメインからなるペプチドの使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、アミロイド前駆体タンパク質(APP)の細胞質ドメインに由来するペ
プチドの新規な応用に関する。 アミロイド前駆体タンパク質APPは、機能のわかっていないタンパク質であり
、そのニューロンの形状は695アミノ酸からなる;それは、添付の配列リストにS
EQ ID NO:1で示される、一つの貫膜ドメイン(位置625〜648)と、短い47アミノ酸
の細胞質ドメイン(位置649〜695)とを有する。
【0002】 アルツハイマー病は、65歳を超える人口の1〜6%を冒す神経変性性障害である
。その特徴の一つはβ−アミロイド(βA4又はBAP)を含む老人斑の存在であり、そ
れはAPPに由来する毒性の生成物であって、39〜42アミノ酸のペプチドから成る。
それらは、2つのプロテアーゼ、β−及びγ−セクレターゼによるAPPの切断によ
って生じる。さらに、α−セクレターゼと名づけられた第3の酵素がβ−及びγ
−部位の間でAPPを切断し、それにより推定上では病原性があるとされるβA4の
形成を不能にする。PS1タンパク質(アルツハイマー病の家族性の形状において
突然変異されているプレセニリン-1遺伝子の産物)に関してはもっともらしい疑
いがあるが、これらのセクレターゼはどれも現在までに同定されていない。実際
には、PS1はγ−セクレターゼか、又はそのコファクターの一つのいずれかであ
る可能性がある。最後に、C末端ドメインには、SEQ ID NO:1のアスパラギン酸残
基とアラニン残基(位置15及び16)のあいだにカスパーゼのための部位を含む他の
切断部位が存在する(N.Branesら、J.Neuroscience,1998,18,15,5869-5880)。βA4
の毒性の原因となるメカニズムは依然として不明であり、斑におけるβA4の存在
と病理学的症状との関係も解明されていない。他の因子及び/又は分子の他のド
メインも関与している可能性がある。
【0003】 この理由のため、多くの研究がAPP及びその種々の代謝産物についての生理学
的及び/又は生理病理学的役割を確証しようと試みてきた。事実、N-末端ドメイ
ンの生理学的リガンドは、存在するとしても、同定されておらず、シグナル経路
もまだほとんど定義されていない。これらのシグナル経路を分析できる戦略の一
つは、細胞質ドメインの分子パートナーの同定である。
【0004】 APPの細胞質ドメイン、及びこの細胞質ドメインに由来する種々のペプチドも
特に研究されている: − 配列YTSI、KKKQYTSIHHGVVEV(SEQ ID NO:8)、GYENPTY(SEQ ID NO:9)、及びNPTY
は、内在化シグナルとして同定されており;さらに正確には、それらはMDCK上皮
細胞の基底外側及び先端の区画間のAPPのトランスサイトーシスのための配列で
あると考えられている(Haassら、J.Cell Biol.,1995,128,4,537-547;Laiら、J.Bio
l.Chem.,1995,270,8,3565-3573;Laiら、J.Biol.Chem.,1998,273,6,3732- 3739);
- C-末端の細胞質ドメイン(APP-Cter)は、 ・ ヘテロ三量体Gタンパク質のαΟサブユニットのGTPアーゼ活性の調整に関与
するものとして(Brouilletら、J.Neuroscience,1999,19,5,1717-1727); ・ いくつかのタンパク質:Pat-1は、膜近接ドメイン(KKKQYTSIHHG)と、また完
全なC末端ドメインと相互作用し、細胞表面へ向かう微小管に沿ったAPPの輸送に
関わっていると考えられており(Zhengら、PNAS,1998,95,14745-14750);ヘテロ
三量体Gタンパク質のαΟサブユニットは、ヒスチジンダブレット(HH)において
C-末端細胞質ドメインの中央領域と(Nishomotoら、Nature,1993,362,75-79)さら
に、Fe65タンパク質は、APPCterドメインの最も遠位な領域(Fioreら、J.Biol.Chem
.,1995,270,52,30853-30856)と相互作用するものとして、 同定されている。
【0005】 これらの様々な結果は、アミロイド前駆体タンパク質(APP)が関与している機
構の複雑さを示している。 本発明者らはここで、驚くべきことに、アミロイド前駆体タンパク質(APP)の
細胞質ドメインの膜近接ドメイン(位置649〜664)からなるペプチドが、細胞内へ
の内在化後に、アポトーシス活性をもつことを示した。
【0006】 本発明の主題は、アミロイド前駆体タンパク質(APP)(1文字コード)の細胞質ド
メインの膜近接ドメインを含む配列から成るペプチドであって、配列Y1KQYTSIHH
GY0(SEQ ID NO:2)、Y1KKQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:3)及びY1KKKQYTSIHHGY0 (SEQ ID
NO:4) (Y0は何もないか又はV、VV、VVE、VVEV、又はVVEVDを表し、Y1は、ホメオドメ
インの第3ヘリックスから、及び構造的に関連したペプチドから由来する内在化
及びアドレシングペプチドを表し、かつ好ましくはX1X2X3X4X5X6X7X8X9X10X11X1 2 X13X14X15X16に相当する[X1X2X3X4X5X6X7X8X9X10X11X12X13X14X15及びX16は各
々α−アミノ酸を表し、アミノ酸の6〜10個は疎水性であり、かつX6はトリプトフ
ァンを表す]) から成る群より選ばれることを特徴とするペプチドである。
【0007】 好ましいY1配列の一つに、配列KQIKIWFQNRRMKWKK(SEQ ID NO:5)が挙げられる。 ペプチドX1X2X3X4X5X6X7X8X9X10X11X12X13X14X15X16は、国際出願WO97/12912に
おいて特記されている。 本発明によるペプチドは、それらが内在化された細胞のアポトーシスを引き起
こし、細胞アポトーシスを阻害し得る生成物を選択及びスクリーニングするべく
便利に使用することができる。
【0008】 したがって本発明のもう一つの主題はまた、アミロイド前駆体タンパク質(AP
P)の細胞質ドメインの膜近接ドメインからなるペプチドについての、アポトー
シスを阻害し得る生成物の選択及びスクリーニングのための使用である。 前記使用の便利な態様によれば、アミロイド前駆体タンパク質(APP)の細胞質
ドメインの膜近接ドメインからなるペプチドは、血液脳関門を横断し得るペプチ
ドから成る群より選ばれる内在化ペプチドと結合される。
【0009】 本発明において使用可能な内在化ペプチドの例としては: − ホメオドメインの第3 のヘリックスに由来する、内在化及びアドレシングペ
プチド、及び後者に構造上関連性のあるペプチド、 − ウイルスタンパク質由来のペプチド:VP22(G.Elliottら、Cell,1997,88, 223
-233;A.Prochiantz,Current Opinion in Cell Biology,2000,12,399- 406); HIV Tatタンパク質導入ドメイン由来のペプチド(Schwarze SRら、Science, 1999, 2
85,5433, 1569-1572)、 - また、A.Prochiantz,2000、前文に記載;M.Lindgrenら、TIPS,2000,21,99-103、又
はC.Rousselleら、Mol.Pharmacol.,2000,57,679-686において述べられているもの
などの他のペプチド(両親媒性ペプチド、シグナル配列由来のペプチド、トラン
スポータンなど) が挙げられる。
【0010】 好ましくは、本発明に用いられるペプチドは、配列(1文字コード)Y1KQYTSI
HHGY0(SEQ ID NO:2)、Y1KKQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:3)及びY1KKKQYTSIHHGY0(SEQ ID
NO:4) (Y0は何もないか又はV、VV、VVE、VVEV、又はVVEVDを表し、Y1はホメオドメ
インの第3ヘリックスから、及び構造的に関連したペプチドから由来する内在化
及びアドレシングペプチドを表し、かつ好ましくは配列X1X2X3X4X5X6X7X8X9X10X 11 X12X13X14X15X16に相当する[X1X2X3X4X5X6X7X8X9X10X11X12X13X14X15及びX16
は各々α−アミノ酸を表し、アミノ酸の6〜10個は疎水性であり、かつX6はトリプ
トファンを表す]) から成る群より選ばれる。
【0011】 Y1がなく、Y0がないSEQ ID NO:2のペプチドは、ペプチドGと名付けられる(図
1も参照のこと)。 Y1がなく、Y0がVVEVDを表わすSEQ ID NO:4のペプチドは、Jcasp(又はGcasp)と
名付けられる。
【0012】 また、本発明のもう一つの主題は、アポトーシスを阻害し得る生成物の選択及
びスクリーニングのため、上記のペプチドを内在化した細胞の使用である。 本発明のもう一つの主題はまた、 − 可能性のある阻害剤を、上記ペプチドが内在化された細胞と接触させ、かつ
− DNAの(特にチュネル(TUNEL)標識によって明らかにされる)又はアクチンの(
例えば抗アクチン抗体を用いて明らかにされる)切断を測定するか、あるいはカ
スパーゼ3のp20サブユニットを測定すること(例えば特異標識による)、 からなることを特徴とする、アポトーシスを阻害し得る生成物をスクリーニング
及び選択するための方法である。
【0013】 また、本発明のもう一つの主題は、抗癌医薬製品の製造のための上記ペプチド
の使用である。 本発明のもう一つの主題はまた、配列(1文字コード)Y1KQYTSIHHGY0(SEQ ID
NO:2)及びY1KKQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:3) (Y0は何もないか又はV、VV、VVE、VVEV、又
はVVEVDを表し、かつY1は何もない)及び式Y1KKKQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:4) (Y0がV
VEVDであり、かつY1が何もない)ペプチドからなる群から選択されることを特徴
とするペプチドである。
【0014】 この発明は、添付の図によってさらに明確に理解されるであろう。 - 図1は、アミロイド前駆体タンパク質(APP)の細胞質ドメインの配列を示す:
位置649〜695、及びまたそのフラグメントのいくつか:ペプチドG:位置651〜659
;ペプチドE:位置663〜671;ペプチドH;位置680〜688;ペプチドJcasp:位置6
49〜664。 - 図2及び3は、ペプチドの内在化から24時間後のチュネル技術を用いたDNA切
断の定量を示す。 - 図4及び5は、抗フラクチン抗体を用いる、カスパーゼ3による切断作用の定
量を示す。
【0015】 - 図6は、免疫標識によるニューロンにおけるp20の検出を示す(矢印)(アル
カリホスファターゼ);p20はすべての区画に存在する;スケール:10μm。 - 図7は、ペプチドJcasp(2.4μM)によるp20の活性化を示す。 - 図8は、インビボで得られた結果を示す:隣接する切片におけるフラクチン-
陽性細胞の分布についての代表図(1つの条件につき1実験、1動物)。値0は、任意
に注射部位とする。ペプチドJcaspは、ペプチドJ(Y→D)casp又は対照に比べ、よ
り多くのフラクチン-陽性細胞を示す。
【0016】 実施例1: 材料及び方法 1.1 ニューロンの初代培養 皮質及び皮質線条体のニューロンは、E14マウス胚又はE215ラット胚より、先
に記述されたように調製する(Lafontら、Development,1992,114,17-29)。 手短に言えば、解離した細胞を、ポリオルニチン-コートしたプラスチックプ
レート(ELISA型プレート)上にウェルあたり5,000細胞の密度でプレートアウトし
、ホルモン、タンパク質及び塩類を補足した適当な培地で培養する。 研究されたペプチドの内在化を確認するため、細胞はポリオルニチン-コート
したスライドグラスの上に、スライドあたり100,000細胞の密度でプレートアウ
トする。
【0017】 1.2 ペプチドの調製 内在化ペプチドとして、V1ベクター(ペネトラチン(Penetratin)又はP=KQIKIW
FQNRRMKWKK(SEQ ID NO:5)を用いる。これは、遺伝的又は化学的にカーゴ(cargo)
に対して融合された後に、原形質膜及び細胞質を横切るそれらの移動と、核へ向
けたそれらのアドレッシングとを可能にする。 このようにして、いくつかのペプチドが調製された: ・ SEQ ID NO:5 + APPの全細胞質ドメイン(SEQ ID NO:1)。 ・ Y1KKKQYTSIHHGY0: Y0が何もないか、又はVVEVDを表わし(Jcasp)、Y1はSEQ ID
NO:5を表わすSEQ ID NO:4;下線部分は図1のペプチドGに相当する。 ・ Y1 KQYTSIHHGY0: Y0は何もなく(ペプチドG)、Y1はSEQ ID NO:5を表わすSEQ ID NO:2;下線部分は図1のペプチドGに相当する。 ・ Y1KKQYTSIHHGY0: Y0は何もなく、Y1はSEQ ID NO:5を表わすSEQ ID NO:3;肉下
線の部分は図1のペプチドGに相当する。 ・ SEQ ID NO:5 + 図1の配列において下線が付されているドメインE(VDAAVTPE
E、SEQ ID NO:6)。 ・ SEQ ID NO:5 + 図1の配列において下線が付されているドメインH(NGYENPTYK
、SEQ ID NO:7)。 ・ SEQ ID NO:5 + MYC配列[EQKLISEED]に相当するペプチド(Pmycペプチド)。
・ SEQ ID NO:5 + ペプチドJ(Y→D)casp。
【0018】 ペプチドGはトランスサイトーシスシグナルに相当しており、チロシン残基(Y)
を含む;ペプチドはまた、このチロシンのリン酸化の後(Y-P)か、又はアラニン(
Y→A)もしくはアスパラギン酸(Y→D)による置換の後にも内在化される。この二
つの置換がGの生理学的効果を完全に廃するのに対し、リン酸化はそれらを廃す
ることなく減少させる。Y→Dがリン酸化を模倣している限り、チロシンが必須で
あるということ、しかしそれらのリン酸化はおそらく必須ではないことが最小限
の仮説として提案され、Y→Pの中間的な効果は、細胞内におけるペプチドの脱リ
ン酸化によって説明される可能性がある。しかしながら、リン酸化が必須である
こと、但し置換Y→Dはそれを模倣するには充分ではないことは無視できない。
【0019】 これらの種々のペプチドは、N-末端ビオチン及びアミノペンタン酸スペーサー
アーム(Derossiら、J.Biol.Chem.,1994,269,10444-10450)を用いて(Jcasp及びJ(Y
→D)casp)、又は用いずに、化学的に合成される(純度95〜98%純度、Synthem、フラ
ンス)。 配列SEQ ID NO:5の最後の2アミノ酸がリジン(KK)であることから、ペプチドG(
KQYTSIHHG)が2アミノ酸により人工的に伸長されることに留意されたい。
【0020】 1.3 組換えペプチドのニューロン内への内在化 内在化の条件は、国際出願WO97/12912に述べられたものと同様である。 すべてのペプチドを、細胞がプレートアウトされた2時間後に細胞に加える。
内在化は、免疫標識後の共焦点顕微鏡法(Pmyc)か、又はビオチンの検出により(J
casp及びその変異体)確かめられる。 Jcasp、Pmyc、及びJ(Y→D)Caspの内在化及び細胞内安定性は、同等である。カス
パーゼの不可逆的阻害剤zVAD-fmk(100μM)及びzDEVD-fmk(200μM)(Calbiochem、
フランス)は、当該ペプチドの添加の1時間前に添加する。
【0021】 1.4 アポトーシス細胞の免疫細胞化学及び定量 アポトーシス細胞は、チュネル標識(フルオレセイン又はアルカリホスファタ
ーゼキット)により、供給者(Roche Diagnostics、フランス)により説明されて
いるように検出する。 フラクチン又はカスパーゼ3 (Pharmingen)のp20サブユニットについての免疫
検出のため、細胞を4%パラホルムアルデヒドで固定し(30分間、室温)、PBSで3
回洗浄し、0.2%トリトンX-100を含むPBS中の10%ウシ胎児血清(FCS)を用いて37
℃において1時間飽和する。 フラクチン又はp20に対する、精製された1次抗体を各々2000倍及び500倍に(PB
S-FCS中に)希釈し、4℃にて一晩インキュベートして3回洗浄し、ビオチニル化抗
ウサギ抗体とともにインキュベートする。 検出は、アルカリホスファターゼ増幅キット(Vector、フランス)を用いて行な
う。 各条件につき、600〜800個の細胞が3回計測される。 統計学的解析は、ANOVA及びシェッフェ(Scheffe)試験を用いて行う。
【0022】 1.5 インビボ検査 1μl(0.2μl/分)の2.7μM Jcasp(n=8)又はJ(Y→D)Casp(n=6)又はPBS(n=3)を
、成体マウスの皮質内へ、座標A=0、L=2及びD=1.5を用いて定位的(stereotactic
ally)に注射する(KBJ Franklin及びG.Paxinosによるmouse brain Atlas、Academ
ic Press)。24時間後、動物を殺し、4%パラホルムアルデヒドで灌流して脳を摘
出し、凍結保護する。 凍結切片(厚さ16μm)を調製し、増幅していない精製1次抗体(PBS-FCS中に1
/100に希釈)及びCy3で標識され、1/400に希釈された抗ウサギ2次抗体(Jackson I
mmunoresearch Labratories,Inc.)とを用いるチュネル検出又はフラクチンの免
疫組織化学での検出に用いる。フラクチン-陽性細胞数は、隣接した切片で計測
する。統計学的解析は、ANOVA及びフィッシャー(Fischer)試験により行う。
【0023】 実施例2: インビトロの結果) 2.1 ニューロンアポトーシスの誘導 全C末端ドメイン(APP-Cter)の内在化は毒性ではないが、しかし神経突起の成
長に負の影響を及ぼす。ペプチドE及びHの内在化は何ら影響しないが、一方ペプ
チドGの内在化は、1μMより低い濃度でインタクトなC−末端ドメインの効果を再
現する。 最も都合のよい結果は、ペプチドGが1〜1.5μMオーダーの濃度において、又は
ペプチドJcaspが1.2〜2.4μMの濃度において、ニューロンの死を引き起こすこと
、及びこの死がアポトーシス性の、及びそれゆえ調節されたプロセスに相当する
ことである。
【0024】 ペプチドG又はペプチドJcaspの内在化によって引き起こされる死のアポトーシ
ス的特徴(図2〜7)は、「チュネル」法により明らかにされるDNAの断片化(図
2及び3)により、またカスパーゼの活性化(図4〜7)によって立証される。
カスパーゼの活性化は、切断された形状のアクチンの出現と、広い活性スペクト
ルをもつカスパーゼ阻害剤(カスパーゼ1、3、4及び7の阻害剤)、例えばカスパ
ーゼ3に対してより特異的なzVADもしくはzDEVD-fmkによるアポトーシスの阻止に
より証明される(図4、5、及び7)。 図2及び3は、ペプチドの内在化から24時間後の、チュネル法によるDNA切断
の定量を例示している。 ペプチドGは、カスパーゼ阻害剤zVADの存在又は非存在下に、2つの濃度(1X及
び2X)において内在化され、ペプチドGcasp(又はJcasp)は1Xの濃度において内在
化された。
【0025】 各条件は、3重に試験した。陽性細胞の%は、24時間後にウェルあたり約1000
個の細胞を計測することにより査定した。グラフは、Gペプチドのみ(濃度1X:p
<0.0001;濃度2X:p<0.0001)及びJcasp(又はGcasp) (KKKQYTSIHHGVVEVD)( Y0=V
VEVDかつY1=SEQ ID NO:5のSEQ ID NO:4)(濃度1X:p<0.0001)ペプチド存在下での
DNA切断における有意な増加を示している。ZVADは、切断におけるこの増加を阻害
する。 ペプチドJcaspは、ニューロンのアポトーシスを誘導する。プレート上にプレ
ートアウトしてから2時間後、ペプチドJcaspをE15ラット皮質ニューロンに加え
、24時間後にチュネル効果により細胞死を査定する。図3は、ペプチドJcasp(1.
2及び2.4μM)がDNAの断片化を生じることを示している。
【0026】 アスパラギン酸塩でのチロシンの置換は、ペプチドGに関しては細胞死を低下
させるが、一方APPとは無関係にペネトラチン(Pmyc)と連結されているmycペプチ
ドの内在化は、チュネル法によって得られる陽性細胞数に影響を及ぼさない。 DNAの断片化はアポトーシスを示唆することから、カスパーゼ3を阻害するzDEVD
-fmkの存在下に同様の実験を行った。200μMでは、zDEVD-fmkは基底部の細胞死に
弱い影響を及ぼし、1.2μM及び2.4μMのペプチドJcaspにより誘導されるDNAの断
片化を阻害する(図3)。 同様の阻害が、阻害剤zVAD-fmk(100μM)を用いて得られる(図2参照のこと)。 ペネトラチン(SEQ ID NO:5の内在化配列)に連結されていないペプチドJcaspは
、それゆえ内在化されず、いかなるDNAの断片化も誘導しない。
【0027】 2.2 アポトーシスの誘導はカスパーゼ3の活性化に関連する − 抗フラクチン抗体を用いたカスパーゼ3によるアクチン分解の定量 図4及び5は、抗フラクチン抗体を用いたカスパーゼ3によるアクチン分解に
ついて、パラホルムアルデヒドにより細胞を固定した後の免疫組織化学による定
量(F.Yangら、Am.J.Pathol.,1998,152,2,379-389)を示している。抗フラクチン抗
体は、カスパーゼ3によって切断されたアクチンを特異的に認識する。フラクチ
ン-陽性ニューロンの%は、ペプチドの内在化から24時間後に、ウェルあたり約1
000個の細胞を3重に計測して測定した。ペプチドG(KQYTSIHHG=SEQ ID NO:2であ
って、Y1は前文に定義されたような内在化及びアドレッシングペプチドを表わし
、Y0は何もない)(1X及び2X)及びGcasp(又はJcasp) (KKKQYTSIHHGVVEVD=SEQ ID N
O:4であって、Y1は前文に定義されたような内在化及びアドレッシングペプチドを
表わし、Y0はVVEVDを表わす)(1X)の存在下では、アクチンによる分解に有意な増
加がある(G1X:p<0.0003;G2X:p<0.0001;Gcasp1X:p<0.0001)。阻害が完全では
なくとも、zVADは、単独ではカスパーゼによるニューロンのすべての内因性切断
を阻害し、G1X、G2X及びGcasp1Xを用いたこの切断における増加を有意に阻害する
(G1X/zVADG1X:p<0.0001;G2X/zVADG2X:p<0.0001;Gcasp/zVADGcasp:p<0.0001)。
【0028】 図5は、ペプチドJcaspがアクチンの切断を誘導することを示している。それ
はまた、ペプチドJ(Y→D)caspが比較的不活性であること、及びカスパーゼ3によ
り特異的な阻害剤zDEVD-fmkが、ペプチドJcaspによって誘導されるアクチンの切
断を阻害することを示している。
【0029】 − p20の測定によるアクチンのカスパーゼ3による切断の定量 カスパーゼ3がペプチドJcaspによって引き起こされるアポトーシスに事実上関
与していることを確認するため、この酵素(カスパーゼ3)がプロペチド(37kDa)
の形状で合成され、それが刺激後に17〜22kDaの活性サブユニット(p20)を生じる
、という事実を利用する。 p20についての免疫反応性は、いくつかのペプチドの存在下に24時間培養した
マウス皮質の胚性ニューロンにおいて調べる。図6はp20タンパク質についての
免疫反応性を示しており、図7はp20の誘導を定量している。
【0030】 ペプチドJcasp(2.4μM)はp20の成熟を誘導する;有意に低い効果がペプチドJ(
Y→D)caspを用いて得られ、カスパーゼ3の誘導におけるチロシン残基の重要性を
確証している。 阻害剤zDEVD-fmkは、p20の活性化を有意に低下させ、ペプチドJcaspにより誘導
されるアポトーシスがカスパーゼ3の成熟を伴うことを示唆している。 本発明はしたがって、ベクターV1に連結されることにより内在化される、ペプ
チドGについてのプロ−アポトーシスの性質を明確に示している。
【0031】 かかる特質は、以下の理由のため興味深い: 1.C-末端ドメイン全体がプロ−アポトーシス性ではない。 2.APP-Cterの配列(図1)に太字で示したアスパラギン酸(D)及びアラニン(A)
残基間に、カスパーゼの切断部位がある。 したがって、DとAの間の切断が、アポトーシス活性をもつ配列KKKQYTSIHHGVVE
VD(=SEQ ID NO:4、Y1は何もなく、Y0はVVEVDを表わす)を暴露する、という仮説を進
めることが可能である。このことは、アルツハイマー型の痴呆に伴うニューロン
の損失に関与する機構が明らかにされることから、特に重要である。 ドメインに相当しており、正常にはインビボでの切断後に暴露され、細胞に対
しアポトーシスの開始を引き起こすことが可能なAPP由来ペプチドを同定した第
1の利点は、アルツハイマーの病理学について確かな面に光を投じる可能性のあ
るオリジナルな機構が提案されること、及び、それゆえ新規な治療法が発見され
ること(阻害剤の開発)である。
【0032】 さらに、V1ベクターに対するG配列の連結は、培養中のニューロンによって一
度内在化されればアポトーシスを生じるペプチドを生産することができる。V1の
特質のため、インビトロにおけるそれらの成熟の程度が何であろうとも、侵入は
100%の細胞に起こり、かつこれらの細胞は正常である(初代培養)。 位置664のアスパラギン酸塩は、カスパーゼの切断部位に相当する;本発明の
ペプチドは、ニューロン細胞に内在化されるとカスパーゼ3を活性化し、カスパ
ーゼ感受性部位におけるアクチンの切断を引き起こし、DNAの断片化を誘導する
。 驚くべきことに、本発明のペプチドはBAPを含まず、したがってインビトロ及
びインビボの双方においてプロ−アポトーシス性の特質を有する。
【0033】 実施例3: インビボの結果 インビトロの結果(実施例2を参照のこと)は、マウス又はラットの皮質ニ
ューロンによるJcaspの内在化がカスパーゼの活性化によりアポトーシスを引き
起こすことを証明しており、カスパーゼ3が活性化されるカスパーゼの一つであ
ることを示唆している。 ペプチドJcaspがインビボにおいて、また成体の脳においても活性があるかど
うかを確かめるため、1μlのJcaspペプチド、ペプチドJ(Y→D)casp(各々生
理食塩水緩衝液中で2.7μM)又は生理食塩水緩衝液を、マウスの大脳皮質内に注
射する。24時間後、フラクチン-陽性細胞数を、注射部位の各側部で定量する。
【0034】 図8は、得られた結果を示している。種々の実験のあいだに変動が観察された
が、それらはすべて、フラクチン-陽性細胞数に対するペプチドJcaspの相当な、
かつ特異的な影響を示す類似した結果であった(平均±SEM:Jcasp(動物8匹)、40.7
±10.9;J(Y→D)casp(動物6匹)、13 ± 3.2;対照(動物3匹):8 ± 8;Jcasp 対 対
照:p<0.05;Jcasp 対 (Y→D)casp:p<0.04;対照 対 J(Y→D)casp)。 ミニポンプを用いたペプチドの灌流によるインビボへの適用もまた可能である
【0035】 これに基づき、この系は、このペプチドにより誘導されるアポトーシス性の死
に対して特異的に作用し、かつアポトーシスの他のモデルに対して無害な、生成
物のライブラリーをスクリーニングするための、迅速かつ簡単な試験を構成する
。 それゆえかかる物質の同定は、アルツハイマー病に付随するアポトーシスのた
めの治療法の開発に極めて有用である。
【0036】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 アミロイド前駆体タンパク質(APP)の細胞質ドメインの配列を示
す:位置649〜695、及びまたそのフラグメントのいくつか:ペプチドG:位置651〜
659;ペプチドE:位置663〜671;ペプチドH;位置680〜688;ペプチドJcasp:位
置649〜664。
【図2】 ペプチドの内在化から24時間後のチュネル技術を用いたDNA切断
の定量を示す。
【図3】 ペプチドの内在化から24時間後のチュネル技術を用いたDNA切断
の定量を示す。
【図4】 抗フラクチン抗体を用いる、カスパーゼ3による切断作用の定量
を示す。
【図5】 抗フラクチン抗体を用いる、カスパーゼ3による切断作用の定量
を示す。
【図6】 免疫標識によるニューロンにおけるp20の検出を示す(矢印)(
アルカリホスファターゼ);p20はすべての区画に存在する;スケール:10μm
【図7】 ペプチドJcasp(2.4μM)によるp20の活性化を示す。
【図8】 インビボで得られた結果を示す:隣接する切片におけるフラクチ
ン-陽性細胞の分布についての代表図(1つの条件につき1実験、1動物)。値0は、
任意に注射部位とする。ペプチドJcaspは、ペプチドJ(Y→D)casp又は対照に比べ
、より多くのフラクチン-陽性細胞を示す。
【0037】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年9月5日(2001.9.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】 本発明は、アミロイド前駆体タンパク質の細胞質ドメインに由来するペプチド
の新規な応用に関する。アミロイド前駆体タンパク質(APP)は、機能のわかって
いないタンパク質であり、そのニューロンの形状は695アミノ酸からなる;それ
は、添付の配列リストにSEQ ID NO:1で示される、一つの貫膜ドメイン(位置625
〜648)と、短い47アミノ酸の細胞質ドメイン(位置649〜695)とを有する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】 アルツハイマー病は、65歳を超える人口の1〜6%を冒す神経変性性障害である
。その特徴の一つはβ−アミロイド(βA4又はBAP)を含む老人斑の存在であり、そ
れはAPPに由来する毒性の生成物であって、39〜42アミノ酸のペプチドから成る。
それらは、2つのプロテアーゼ、β−及びγ−セクレターゼによるAPPの切断によ
って生じる。さらに、α−セクレターゼと名づけられた第3の酵素がβ−及びγ
−部位の間でAPPを切断し、それにより推定上では病原性があるとされるβA4の
形成を不能にする。PS1タンパク質(アルツハイマー病の家族性の形状において
突然変異されているプレセニリン-1遺伝子の産物)に関してはもっともらしい疑
いがあるが、これらのセクレターゼはどれも現在までに同定されていない。実際
には、PS1はγ−セクレターゼか、又はそのコファクターの一つのいずれかであ
る可能性がある。最後に、C末端ドメインには、SEQ ID NO:1のアスパラギン酸残
基とアラニン残基(位置16及び17)のあいだにカスパーゼのための部位を含む他の
切断部位が存在する(N.Branesら、J.Neuroscience,1998,18,15,5869-5880)。βA4
の毒性の原因となるメカニズムは依然として不明であり、斑におけるβA4の存在
と病理学的症状との関係も解明されていない。他の因子及び/又は分子の他のド
メインも関与している可能性がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 19/00 C12Q 1/02 C12Q 1/02 A61K 37/02 (72)発明者 プロシアン,アラン フランス、エフ−75006 パリ、リュ マ リ パップ−カルパンティエ 8 Fターム(参考) 4B063 QA01 QA18 QQ05 QQ36 QR33 QR57 QR60 QR77 QR80 QS05 QS36 QX02 4C084 AA17 BA02 BA17 BA18 NA14 ZB212 ZB262 4H045 AA10 AA20 AA30 BA10 BA41 CA40 CA45 DA00 EA20 FA72 FA74

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミロイド前駆体タンパク質(βAPP)(1文字コード)の細胞質
    ドメインの膜近接ドメインを含む配列からなり、配列Y1KQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:
    2)、Y1KKQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:3)及びY1KKKQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:4) (Y0は何も
    ないか又はV、VV、VVE、VVEV又はVVEVDを表し、Y1はホメオドメインの第3ヘリックス
    から、及び構造的に関連したペプチドから由来する、内在化及びアドレシングペ
    プチドを表す) から成る群より選択されることを特徴とするペプチド。
  2. 【請求項2】 内在化及びアドレシングペプチドが、配列X1X2X3X4X5X6X7X8 X9X10X11X12X13X14X15X16 (X1X2X3X4X5X6X7X8X9X10X11X12X13X14X15及びX16は、
    各々α−アミノ酸を表し、アミノ酸の6〜10個は疎水性であり、かつX6はトリプト
    ファンを表す)に相当することを特徴とする請求項1に記載のペプチド。
  3. 【請求項3】 配列Y1が、配列 KQIKIWFQNRRMKWKK (SEQ ID NO: 5)に相当す
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のペプチド。
  4. 【請求項4】 アポトーシスを阻害し得る生成物を選択及びスクリーニング
    するための、アミロイド前駆体タンパク質(APP)の細胞質ドメインの膜近接ドメ
    インからなるペプチドの使用。
  5. 【請求項5】 ペプチドが、血液脳関門を横断し得る内在化ペプチドから成
    る群より選ばれる内在化ペプチドと結合されることを特徴とする請求項4に記載
    の使用。
  6. 【請求項6】 ペプチドが、配列(1文字コード)Y1KQYTSIHHGY0(SEQ ID
    NO:2)、Y1KKQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:3)及びY1KKKQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:4) (Y0
    は何もないか又はV、VV、VVE、VVEV又はVVEVDを表し、Y1はホメオドメインの第3ヘリ
    ックスから、及び構造的に関連したペプチドから由来する内在化及びアドレシン
    グペプチドを表す) から成る群より選ばれることを特徴とする請求項4及び5の
    いずれかに記載の使用。
  7. 【請求項7】 内在化ペプチドが、配列X1X2X3X4X5X6X7X8X9X10X11X12X13X1 4 X15X16 [X1X2X3X4X5X6X7X8X9X10X11X12X13X14X15及びX16は各々α−アミノ酸を
    表し、アミノ酸の6〜10個は疎水性であり、かつX6はトリプトファンを表す]に相
    当することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1つに記載の使用。
  8. 【請求項8】 アポトーシスを阻害し得る生成物を選択及びスクリーニング
    するために、請求項4〜7に定義されるペプチドが内在化される細胞の使用。
  9. 【請求項9】 − 可能性のある阻害剤を、請求項4〜7に定義されるペプ
    チドが内在化された細胞と接触させ、かつ − DNA又はアクチンの切断を測定するか、あるいはカスパーゼ3のp20サブユニ
    ットを測定すること からなることを特徴とする、アポトーシスを阻害し得る生成物をスクリーニング
    及び選択するための方法。
  10. 【請求項10】 抗癌医薬製品の製造のための請求項4〜7に定義されるペ
    プチドの使用。
  11. 【請求項11】 配列(1文字コード)Y1KQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:2)、Y1KKQ
    YTSIHHGY0(SEQ ID NO:3) (Y0は何もないか又はV、VV、VVE、VVEV又はVVEVDを表し、Y 1 はn何もない)及び式Y1KKKQYTSIHHGY0(SEQ ID NO:4) (Y0はVVEVDを表し、Y1は何
    もない)のペプチドからなる群から選択されることを特徴とするペプチド。
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