JP2003506017A - セリパンクリン - Google Patents

セリパンクリン

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JP2003506017A JP2001509750A JP2001509750A JP2003506017A JP 2003506017 A JP2003506017 A JP 2003506017A JP 2001509750 A JP2001509750 A JP 2001509750A JP 2001509750 A JP2001509750 A JP 2001509750A JP 2003506017 A JP2003506017 A JP 2003506017A
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ホフマン、ウーヴェ
マツィク、シークフリート
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    • C12N9/6421Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue from mammals
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Abstract

(57)【要約】 セリパンクリン・ポリペプチドおよびそのポリヌクレオチド、ならびにかかるポリペプチドを組換え技術によって製造するための方法が開示される。また、セリパンクリン・ポリペプチドおよびそのポリヌクレオチドを、診断アッセイにおいて用いるための方法も開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、新たに同定されたポリペプチド、および、以降、場合によって「セ
リパンクリン」と称する、かかるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、
診断、および治療において潜在的に有用な、アゴニスト、アンタゴニストと成り
得る化合物の同定におけるそれらの使用、ならびに、かかるポリペプチドおよび
ポリヌクレオチドの製造に関する。
【0002】 (発明の背景) 医薬探索プロセスは、現在、「機能的ゲノミクス」、すなわち、ハイ・スルー
プットな、ゲノムまたは遺伝子に基づく生物学を取り込むことで、根本的な革新
を経験しつつある。遺伝子および遺伝子産物を治療の標的と同定する手段として
、この方法は、迅速に、「ポジショナル・クローニング」に基づく従前の方法に
取って代わりつつある。表現型、すなわち、生物学的機能または遺伝子的疾患を
同定し、その後、その遺伝子地図の位置に基づいて、その原因となる遺伝子の探
知がなされる。
【0003】 機能的ゲノミクスは、ハイ・スループットなDNA配列決定技術、および現に
入手可能な多くの分子生物学データベースから、潜在的な関心を有する遺伝子配
列を同定するためのバイオ・インフォマティクスの様々なツールに、大きく頼っ
ている。医薬探索の標的として、さらなる遺伝子およびその関連するポリペプチ
ド/タンパク質を同定し、その特定を行うことが引き続き求められている。
【0004】 (発明の概要) 本発明は、セリパンクリン、特には、セリパンクリン・ポリペプチドおよびセ
リパンクリン・ポリヌクレオチド、組換え材料、ならびにそれらの調製方法に関
する。かかるポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、それらに限定されないも
のの、ガン、骨粗鬆症、異常な傷害治癒、血管形成、炎症性疾患、慢性閉塞性肺
疾患、糖尿病、関節炎、発作および心臓血管疾患を含む、以降「本発明にかかる
疾患」と呼する特定の疾患を処置する方法に関連して、重要である。さらなる形
態において、本発明は、本発明によって提供される材料を使用して、アゴニスト
およびアンタゴニスト(例えば、阻害剤)を同定する、ならびに、同定された化
合物により、セリパンクリンの不均衡に付随する症状を処置するための方法に関
する。また、さらなる形態においては、本発明は、セリパンクリンの不適正な活
性および濃度水準と関連している疾患の検出用の診断アッセイに関する。
【0005】 (発明の説明) 第1の形態において、本発明は、セリパンクリン・ポリペプチドに関する。か
かるポリペプチドには、 (a) 配列番号:1から選択される配列を含んでなるポリヌクレオチドによ
ってコードされる単離されたポリペプチド; (b) 配列番号:2から選択されるポリペプチド配列に対して、少なくとも
、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有するポリペプチド
配列を含んでなる単離されたポリペプチド; (c) 配列番号:2から選択されるポリペプチド配列を含んでなる単離され
たポリペプチド; (d) 配列番号:2からのポリペプチド配列に対して、少なくとも、95%
、96%、97%、98%または99%の同一性を有する単離されたポリペプチ
ド; (e) 配列番号:2から選択されるポリペプチド配列;および (f) 配列番号:2から選択されるポリペプチド配列と比較して、0.95
、0.96、0.97、0.98または0.99の同一性指標を有するポリペプ
チド配列を有する、あるいは含んでなる単離されたポリペプチド; (g) (a)〜(f)に記載する、かかるポリペプチドのフラグメントおよ
び変異体 が含まれる。
【0006】 本発明のポリペプチドは、セリンプロテアーゼ・ファミリーのポリペプチドの
一員であると考えられる。正常な条件下における細胞増殖および組織増殖は、厳
格に調節されたプロセスである。細胞外および細胞内の信号伝達経路の複雑なシ
ステムが、増殖中の細胞が周囲組織中へと浸潤しないように保証している。この
制御の妨害が、悪性腫瘍であることの証明である。それは、その致死率の主な要
因となっている、悪性腫瘍の転移特性への寄与である(Stetler−Ste
venson,W.G. et al., Annu. Rev. Cell
Biol. 1993, 9:541〜73; Meyer,T. and H
art,I.R., Eur. J. Cancer, 1998: 34(2
):214〜21)。
【0007】 転移は、腫瘍細胞の数多くの異常な機能が関与する多段階のプロセスである。
これらには、腫瘍の血管形成、付着、血管基底膜への固着、局所的なタンパク質
分解、細胞外マトリックス成分の崩壊、管脈構造を通過した遊走、基底膜への侵
襲、ならびに二次部位における増殖が含まれる(Poste,G. and F
idler,I.J., Nature, 1980: 283:139〜14
6; Liotta,L.A. et al., Cell, 1991: 6
4(2):327〜336)。増大したタンパク質分解活性は、転移した細胞の
証明となる特徴の1つである。この増大した活性は、ガン細胞ならびに周囲の間
質における、細胞外タンパク質分解酵素複数の協力した正常を逸脱した調節に起
因すると考えられている(Chen,W.T., Curr. Opin. C
ell Biol. 1992: 4(5):802〜809)。
【0008】 腫瘍細胞は、細胞−細胞外マトリクスの境界では、その侵入点において増大し
たタンパク質分解活性を示し、従って、転移性細胞に周囲マトリックスの消化を
可能とする、「浸潤突起(invadopodia)」と呼ばれる膜突出部を作
る(Chen,W.T., Enzyme Protein, 1996: 4
9:59〜71)。かかる膜結合型プロテアーゼ活性のこれまでに最も良く判っ
ている例は、おそらくは、腫瘍細胞遊走のいくつかの例における、ウロキナーゼ
・プラスミノーゲン活性化因子とマトリックス・メタロプロテイナーゼとの関与
である(DeClerk,Y.A. and Laug,W.E., Enzy
me Protein, 1996: 49:72〜84)。興味深いことに、
これらのタンパク質は、増殖中の腫瘍に養分を供給するために、血管の出芽を促
進させることも示されている(Kroon,M.E. et al., Am.
J. Pathol. 1999:154(6):1731〜42; Rab
bani,S.A., In Vivo, 1998:12(1):135〜4
2)。したがって、動物モデルにおいて、これらのタンパク質分解機構の妨害は
、転移した腫瘍を治療するための有効な方法であることが既に示されている(W
ilson,C.L. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1997: 94:1402〜1407)。
【0009】 新規な細胞外セリンプロテアーゼ(Rawlings,N.D. and B
arrett,A.J.; Methods Enzymol. 1994:
244:19〜61中で総説されている)、すなわち、結腸ガン、卵巣ガン、膵
臓ガン、前立腺ガンおよび子宮ガン(これらに限定されない)などの特定の腫瘍
、あるいは、これらの腫瘍細胞の極く近傍の間質細胞において、特異的に過剰発
現している、セリパンクリンの同定が、本明細書中に開示される。このプロテア
ーゼは、細胞骨格の細胞内成分、および/または細胞内の信号伝達もしくは分解
経路と相互に作用し得る、短い細胞質内N末端を具えた、典型的なII型膜貫通
ドメインタンパク質である。N末端と接して、膜貫通ドメインがあり、その直後
に、低密度リポタンパク質(LDL)ドメイン、スカベンジャー受容体システイ
ンリッチ(SRCR)ドメインおよびプロテアーゼ・ドメインが続いており、そ
の配列相同性に基づき、これは、このタンパク質を、トリプシン様セリンプロテ
アーゼの類の新しいメンバーと同定される。このドメイン構造は、セリパンクリ
ンと、これまでの最も近いそのホモログ、最近クローン化されたII型膜貫通固
定型セリンプロテアーゼ TMPRSS2との間で、共通している(Paolo
ni−Giacobino,A. et al., Genomics, 19
97: 44(3):309〜320)。低密度リポタンパク質受容体における
7個のタンデム反復モジュールとして最初に同定されている(Sudhof,T
.C.他、Science、1985:228:815〜822)、該LDLド
メインは、カルシウム結合ドメインを含有することが知られており、そして、リ
ポタンパク質への結合を媒介する(Deborah,F. et al., N
ature, 1997: 388:691〜693; Russell,D.
W.Q. et al., J. Biol. Chem. 1989: 26
4:21688〜21782)。同様に、I型マクロファージ・スカベンジャー
受容体の分析の過程で最初に同定された(Freeman,M. et al.
, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1990:8
7:8810〜8814)、該SRCRドメインは、タンパク質−タンパク質相
互作用およびリガンド結合を媒介していると考えられる(Hohenester
,E. et al., Nat. Struct. Biol. 1999: 6(3):228〜232)。
【0010】 セリパンクリンのこのモジュール構造は、それが、そのLDLドメインおよび
SRCRドメインが、セリパンクリンの分子内ならびに分子間の相互作用の特異
性を決定する上で役立っている、膜貫通型セリンプロテアーゼであることを示唆
している。未だ示されてはいないが、セリパンクリンは、タンパク質分解的に活
性となるためには、(恐らくは、タンパク質分解機構によって)先ず活性化を受
けなければならない、不活性な形態で発現されるかもしれない。しかし、該プロ
テアーゼ不活性な形態自体でも、何らかの酵素活性をも欠いている、所謂アダプ
ター・タンパク質と同様に、重要なタンパク質−タンパク質相互作用を既に発揮
し得ることもまた考えられる。この可能性は、タンパク質分解ドメイン(ならび
にSRCRドメイン)を欠失している、異型のスプライシングされたイソ型の発
現が、セリパンクリンについて検出され得るという事実によって、裏付けられる
。さらに、セリパンクリンの切断は、セリパンクリン発現細胞から離れて機能し
得る、分泌型形態をもたらし得る。これらの2つの既に記載したイソ型以外に、
これは、基本的には、主要なスプライシング・イソ型(アミノ酸1〜432)に
、C末端に付加された、明確な配列相同性を有していない60アミノ酸のさらな
る延長部がプラスされたORFを表している、第3のスプライシング・イソ型が
検出される。
【0011】 クローニングの出発点は、膵臓腫瘍において過剰発現している、短鎖のcDN
Aの同定であった(U54603; Gress,T.M. et al.,
Genes Chromosomes Cancer, 1997: 19(2
):97〜103)。著者らは、この転写物に対して、何らの相同性を明らかに
していなかった。(標準的な分子的で生化学的な方法を使用した、)この配列の
伸長は、本発明者らがセリパンクリンと称する、この遺伝子の末端削除されたイ
ソ型ならびに、その完全長型形態の同定につながった。対応する健康な組織にお
いては、その発現は検出できないほど低いものの、この遺伝子は、様々なガンに
おいては、特異的にアップレギュレーションされているようであるという事実は
、セリパンクリンは、ガン性組織に対する良好なマーカーに相当するだけでなく
、原発性ならびに二次腫瘍の特異的な治療するための、新規な薬剤の標的の役を
果たし得ることをも意味している。セリパンクリンをコードする遺伝子は、細胞
増殖ならびに転移の促進遺伝子を含むことが知られている遺伝子座である、染色
体の11q22−q23に割り当てられている。興味深いことに、マトリックス
・メタロプロテイナーゼのクラスター(MMP−1、MMP−3およびMMP−
10が含まれる;Formstone,C.J. et al., Genom
ics, 1993: 16:289〜291)も、またその領域にマッピング
されており、このことは、遺伝子座と上位相互作用との間に相関がある場合には
、セリパンクリンは、これらのMMPのいずれかを活性化しているか、あるいは
それらによって、活性化されているかを示唆する可能性がある(類似のことが、
プロMMP−1およびプロMMP−3の活性化に関係している、セリンプロテア
ーゼのプラスミンならびにトリプシンに関しても、示されている(Rao,C.
N. et al., Biochem. Biophys. Res. Co
mmun. 1999: 255(1):94〜98 およびそれに記載の参考
文献))。
【0012】 セリパンクリンの生物学的性質は、これ以降、「セリパンクリンの生物学的活
性」または「セリパンクリン活性」と称する。好ましくは、本発明のポリペプチ
ドは、少なくとも、セリパンクリンの生物学的活性の1つを示す。
【0013】 本発明のポリペプチドは、また、すべての対立遺伝子形態およびスプライス変
異体を含む、上記ポリペプチドの変異体をも包含する。かかるポリペプチドは、
基準となるポリペプチドから、挿入、欠失、ならびに、保存的または非保存的の
何れでもよい置換、あるいは、それらの任意の組み合わせによって、変異してい
る。特に好ましい変異体は、その中のいくつかの、例えば、50個〜30個、3
0個〜20個、20個〜10個、10個〜5個、5個〜3個、3個〜2個、2個
〜1個、または1個のアミノ酸が、任意の組み合わせで、挿入、置換、または欠
失されているものである。
【0014】 本発明のポリペプチドの好ましいフラグメントは、配列番号:2のアミノ酸配
列からの、少なくとも、30個、50個または100個の連続したアミノ酸を有
するアミノ酸配列を含んでなる単離されたポリペプチド、あるいは配列番号:2
のアミノ酸配列から、少なくとも30個、50個または100個の連続したアミ
ノ酸が末端から削除、または欠失されているアミノ酸配列を含んでなる単離され
たポリペプチドを含む。好ましいフラグメントは、セリパンクリンの生物学的活
性を誘起する、生物学的に活性なフラグメントであり、類似する活性または改善
された活性を具えるか、あるいは望ましくない活性は低下しているフラグメント
が含まれる。また、動物、特に、ヒトにおいて、抗原性または免疫原性である、
そのフラグメントも好ましい。
【0015】 本発明のポリペプチドのフラグメントは、対応する完全長型ポリペプチドをペ
プチド合成によって製造するために用いることができ;従って、これらの変異体
は、本発明の完全長型ポリペプチドを製造するための中間体として用いることが
できる。本発明のポリペプチドは、「成熟型」タンパク質の形態であってもよく
、あるいは、前駆体または融合タンパク質等の、より大きなタンパク質の一部で
あってもよい。分泌配列またはリーダー配列、プロ配列、精製を助ける配列、例
えば、多重したヒスチジン残基、あるいは組換え生産時における安定性のための
配列を含む、付加的なアミノ酸配列を含むことが、しばしば、有益である。
【0016】 本発明のポリペプチドは、任意の好適な手法、例えば、天然に存在する提供源
、発現システム(下記参照)を含んでなる遺伝子操作された宿主細胞からの単離
、または、例えば、自動化されたペプチド合成機を使用した化学合成、あるいは
、かかる方法の組み合わせによって、調製することができる。かかるポリペプチ
ドを調製するための手段は、当該技術分野において、十分に理解されている。
【0017】 さらなる形態において、本発明は、セリパンクリン・ポリヌクレオチドに関す
る。かかるポリヌクレオチドは、 (a) 配列番号:1から選択されるポリヌクレオチド配列に対して、少なく
とも95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有するポリヌクレ
オチド配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチド; (b) 配列番号:1から選択されるポリヌクレオチドを含んでなる単離され
たポリヌクレオチド; (c) 配列番号:1から選択されるポリヌクレオチドに対して、が少なくと
も95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する単離されたポ
リヌクレオチド; (d) 配列番号:1から選択される単離されたポリヌクレオチド; (e) 配列番号:2から選択されるポリペプチド配列に対して、少なくとも
95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有するポリペプチド配
列をコードするポリヌクレオチド配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチド
; (f) 配列番号:2から選択されるポリペプチドをコードするポリヌクレオ
チド配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチド; (g) 配列番号:2から選択されるポリペプチド配列に対して、少なくとも
95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有するポリペプチド配
列をコードするポリヌクレオチド配列を有する単離されたポリヌクレオチド; (h) 配列番号:2から選択されるポリペプチドをコードする単離されたポ
リヌクレオチド; (i) 配列番号:1から選択されるポリヌクレオチド配列と比較して、0.
95、0.96、0.97、0.98または0.99の同一性指標を有するポリ
ヌクレオチド配列を有する、あるいは含んでなる単離されたポリヌクレオチド; (j) 配列番号:2から選択されるポリペプチド配列と比較して、0.95
、0.96、0.97、0.98または0.99の同一性指標を有するポリペプ
チド配列をコードするポリヌクレオチド配列を有する、あるいは含んでなる単離
されたポリヌクレオチド;ならびに 上述のポリヌクレオチドのフラグメントまたは変異体である、あるいは、全長
にわたって、上述のポリヌクレオチドに対してその相補的であるポリヌクレオチ
ド を包含している。
【0018】 本発明のポリヌクレオチドの好ましいフラグメントは、配列番号:1の配列か
らの、少なくとも、連続した、15、30、50または100塩基を有するヌク
レオチド配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチド、あるいは配列番号:1
から選択される配列から、少なくとも、連続した、30、50または100塩基
が末端から削除、または欠失がなされている配列を含んでなる単離されたポリヌ
クレオチドを含み。
【0019】 本発明のポリヌクレオチドの好ましい変異体は、スプライス変異体、対立遺伝
子変異体、ならびに、1つまたは複数の単一塩基多型(SNP)を有するポリヌ
クレオチドを含む多型体を、包含する。
【0020】 本発明のポリヌクレオチドは、また、配列番号:2のアミノ酸配列を含んでな
り、かつその中の、いくつかの、例えば、50個〜30個、30個〜20個、2
0個〜10個、10個〜5個、5個〜3個、3個〜2個、2個〜1個、または1
個のアミノ酸残基が、任意の組み合わせで、置換、欠失または付加されている、
ポリペプチド変異体をコードするポリヌクレオチドをも含む。
【0021】 さらなる形態において、本発明は、本発明のDNA配列のRNA転写物である
ポリヌクレオチドを提供する。従って、下記: (a) 配列番号:2から選択されるポリペプチドをコードするDNA配列の
RNA転写物を含んでなる; (b) 配列番号:2から選択されるポリペプチドをコードするDNA配列の
RNA転写物である; (c) 配列番号:1から選択されるDNA配列のRNA転写物を含んでなる
;あるいは、 (d) 配列番号:1から選択されるDNA配列のRNA転写物である; のいずれかのRNAポリヌクレオチド およびそれらに対して相補的であるRNAポリヌクレオチド が提供されている。
【0022】 配列番号:1のポリヌクレオチド配列は、E13203(JP 1997 1
49790−A)、U75329(Genomics, 1997: 44:3
09〜320)との相同性を示す。配列番号:1のポリヌクレオチド配列は、配
列番号:2のポリペプチドをコードするcDNA配列である。配列番号:2のポ
リペプチドをコードするポリヌクレオチド配列は、配列番号:1の該ポリペプチ
ドをコードする配列と同一であってもよく、あるいは、遺伝子コードの重複性(
縮重性)の結果として、同じく配列番号:2のポリペプチドをコードする、配列
番号:1以外の配列であってもよい。配列番号:2のポリペプチドは、pTMP
RSS2(Genomics, 1997: 44:309〜320)との相同
性および/または構造的類似性を有する、セリンプロテアーゼ・ファミリーの他
のタンパク質と関連している。
【0023】 本発明の好ましいポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、なかでも、それら
の相同的なポリペプチドおよびポリヌクレオチドと類似する生物学的な機能/性
質を有することが期待される。さらには、本発明の好ましいポリペプチドおよび
ポリヌクレオチドは、少なくとも、セリパンクリン活性の1つを有する。
【0024】 本発明のポリヌクレオチドは、ヒト結腸、結腸腫瘍、膵臓、膵臓腫瘍、卵巣ガ
ン、前立腺ガン、咽頭ガン、腺ガン、頬ガン、扁平上皮ガン、B細胞リンパ腫、
子宮ガン、精巣、胎児肺および胚性組織の細胞中の、mRNAに由来するcDN
Aライブラリーから、標準的なクローニング技術およびスクリーニング技術を用
いて、取得することができる。(例えば、Sambrook et al.,
Molecular Cloning: A Laboratory Manu
al, 第2版, Cold Spring Harbor Laborato
ry Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (
1989)を参照のこと)。本発明のポリヌクレオチドはまた、ゲノムDNAラ
イブラリーなどの天然の起源から取得することもでき、あるいは、周知で市販さ
れている技術を用いて、合成することもできる。
【0025】 本発明のポリヌクレオチドを、本発明のポリペプチドの組換え製造のために利
用する際には、該ポリヌクレオチドは、成熟型ポリペプチドのコード配列、それ
自体、あるいはリーダー配列もしくは分泌配列、プレ−またはもしくはプレプロ
−タンパク質の配列、あるいは、他の融合ペプチド部分をコードするものなど、
他のコード配列を、その読み枠内に具えている成熟型ポリペプチド用のコード配
列を含むことができる。例えば、融合ポリペプチドの精製を容易にするマーカー
配列も、コードされていることができる。本発明のこの形態のいくつかの好まし
い実施態様において、マーカー配列は、pQEベクター(Qiagen, In
c.)中に提供され、また、Gentz et al., Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA, (1989) 86:821〜824
に記載されている、ヘキサ・ヒスチジン・ペプチド、あるいはHAタグである。
該ポリヌクレオチドはまた、転写される非翻訳配列、スプライシングならびにポ
リアデニレーション・シグナル、リボソーム結合部位、およびmRNAを安定化
させる配列などの、非コードの、5’−および3’−配列をも、含有してもよい
【0026】 配列番号:1から選択されるポリヌクレオチド配列に対して、同一であるか、
または十分な同一性を有するポリヌクレオチドは、cDNAおよびゲノムDNA
に対するハイブリダイゼーション・プローブ、あるいは核酸増幅反応(例えば、
PCR)用のプライマーとして、使用することができる。かかるプローブおよび
プライマーは、本発明のポリペプチドをコードする完全長型cDNAおよびゲノ
ムクローンを単離するために、ならびに、配列番号:1に対して、高い配列類似
性、典型的には、少なくとも95%の同一性を有する、他の遺伝子のcDNAお
よびゲノムクローン(ヒト起源からのパラログ、ならびにヒト以外の種に由来す
るオルソログおよびパラログをコードする遺伝子を含む)を単離するために、使
用することができる。好ましいプローブおよびプライマーは、一般に、少なくと
も15塩基、好ましくは、少なくとも30塩基を含んでなり、そして、少なくと
も100塩基までとはいかなくても、少なくとも50塩基を有してもよい。特に
好ましいプローブは、30〜50の間の塩基長を有する。特に好ましいプライマ
ーは、20〜25の間の塩基長を有する。
【0027】 本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド(ヒト以外の種に由来す
るホモログを含む)は、配列番号:1から選択される配列またはその断片、好ま
しくは少なくとも15塩基を有する標識されたプローブを用いて厳格なハイブリ
ダイゼーション条件下でライブラリーをスクリーニングする工程;および前記ポ
リヌクレオチド配列を含有する完全長型cDNAおよびゲノムクローンを単離す
る工程を含んでなる方法によって得ることができる。かかるハイブリダイゼーシ
ョン技術は、当業者には周知である。好ましい厳格なハイブリダイゼーション条
件は、50%ホルムアミド、5×SSC(150mMのNaCl、15mMのク
エン酸三ナトリウム)、50mMのリン酸ナトリウム(pH7.6)、5×デン
ハルト溶液、10%のデキストラン硫酸および20マイクログラム/mlの変性
、剪断されたサケ精子DNAを含んでなる溶液中で、42℃、一晩のインキュベ
ーション、その後、0.1×SSC中において約65℃でのフィルターの洗浄が
含まれる。したがって、本発明にはまた、配列番号:1から選択される配列また
はその断片、好ましくは少なくとも15塩基を有する標識されたプローブを用い
て厳格なハイブリダイゼーション条件下でライブラリーをスクリーニングするこ
とによって取得される、単離されたポリヌクレオチド、好ましくは少なくとも1
00塩基のヌクレオチド配列を含む単離されたポリヌクレオチドも含まれる。
【0028】 当業者は、多くの場合、ポリペプチドをコードする領域が、その5’末端まで
完全には伸長していない点で、単離されたcDNA配列が不完全であることを理
解している。これは、第1鎖cDNA合成に際して、mRNAテンプレートのD
NAコピーを完成させることができない、逆転写酵素、すなわち、本来の低い「
プロセシング能」(ポリメラーゼーション反応の際に酵素がテンプレートへの結
合を維持する能力の指標)を有する酵素の結果である。
【0029】 完全長型cDNAを取得する、あるいは短いcDNAを伸長させるために利用
することができ、かつ当業者に周知の方法はいくつかあり、例えば、cDNA端
の迅速な増幅(RACE)方法に基づく方法がある(例えば、Frohman
et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA,
85, 8998〜9002, 1988を参照のこと)。例えば、Marat
hon(商標)の手法(Clontech Laboratories Inc
.)によって例示される、該技術の最近の改良は、より長いcDNAの探索を著
しく簡単としている。Marathon(商標)の手法では、選択した組織から
抽出されたmRNA、および両端にそれぞれ連結された「アダプター」配列とか
ら、cDNAが調製される。次いで、核酸増幅(PCR)が、遺伝子特異的なオ
リゴヌクレオチドプライマーおよびアダプター特異的なオリゴヌクレオチドプラ
イマーの組合せを利用して、cDNAの「失われている」5’端を増幅するため
に行われる。その後、「入れこ型(ネスティッド)」プライマー、すなわち、増
幅産物の内部にアニーリングするように設計されたプライマー(典型的には、ア
ダプター配列中において、さらに3’側にアニーリングするアダプター特異的な
プライマー、および既知の遺伝子配列中において、さらに5’側にアニーリング
する遺伝子特異的なプライマー)を使用して、PCR反応を繰り返す。そして、
この反応の生成物は、DNA配列決定によって分析でき、また、完全な配列を与
えるように、該生成物を既存のcDNAに直接結合させること、あるいは、5’
プライマーの設計のために、新しい配列情報を利用して、別途に完全長のPCR
を行うことのいずれかによって、完全長型のcDNAを構築できる。
【0030】 本発明の組換えポリペプチドは、発現システムを含んでなる、遺伝子操作され
た宿主細胞から、かかる分野で周知の方法によって調製することができる。従っ
て、さらなる形態において、本発明は、本発明の1つまたは複数のポリヌクレオ
チドを含んでなる発現システム、かかる発現システムで遺伝子操作されている宿
主細胞、ならびに、組換え技術による本発明のポリペプチドの製造に関する。無
細胞翻訳システムもまた、本発明のDNA構築物に由来するRNAを使用して、
かかるタンパク質を製造するために用いることができる。
【0031】 組換え生産のために、宿主細胞は、本発明のポリヌクレオチドに対する発現シ
ステムまたはその一部を取り込むように遺伝子操作を施すことができる。ポリヌ
クレオチドは、Davis et al., Basic Methods i
n Molecular Biology (1986)やSambrook
et al.(上述)等の、多くの標準的な実験室マニュアルに記載されている
方法によって、宿主細胞中に導入することができる。ポリヌクレオチドを宿主細
胞中に導入する好ましい方法には、例えば、リン酸カルシウム・トランスフェク
ション、DEAE−デキストラン媒介トランスフェクション、トランスベクショ
ン、マイクロインジェクション、カチオン性脂質媒介トランスフェクション、エ
レクトロポレーション、トランスダクション、スクレイプ負荷、バリスティック
導入または感染が含まれる。
【0032】 適切な宿主の代表的な例には、ストレプトコッカス属、スタフィロコッカス属
、大腸菌、ストレプトミセス属および枯草菌の細胞などの細菌細胞;酵母細胞お
よびアスペルギルス属細胞などの真菌細胞;ショウジョウバエ(Drosoph
ila)S2細胞およびSpodoptera Sf9細胞などの昆虫細胞;C
HO細胞、COS細胞、HeLa細胞、C127細胞、3T3細胞、BHK細胞
、HEK 293細胞およびBowesメラノーマ細胞などの動物細胞;ならび
に植物細胞が含まれる。
【0033】 非常に多様な発現システム、例えば、染色体、エピソームおよびウイルスに由
来するシステム、例えば、細菌プラスミド由来の、バクテリオファージ由来の、
トランスポゾン由来の、酵母エピソーム由来の、挿入エレメント由来の、酵母染
色体エレメント由来の、バキュロウイルス、パポバウイルス(SV40など)、
ワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、偽狂犬病ウイルスおよび
レトロウイルスなどのウイルス由来のベクター類、ならびに、プラスミドとバク
テリオファージの遺伝子エレメントとに由来するベクター(コスミドおよびファ
ージミドなど)等のそれらの組合せから誘導されたベクターを、使用することが
できる。該発現システムは、発現を生じさせるだけでなく、調節する制御領域を
含有することができる。一般に、宿主中でポリペプチドを生産するための、ポリ
ヌクレオチドを維持、増殖、または発現させることができるシステムまたはベク
ターはいずれも、使用することができる。適当なポリヌクレオチド配列を、例え
ば、Sambrook et al.(上述)に示されている方法などの、様々
な周知、慣用の技術のいずれかによって、発現システム中に挿入することができ
る。適合する分泌シグナルを、小胞体の内腔、周辺腔または細胞外環境への翻訳
タンパク質の分泌を可能にするために、所望するポリヌクレオチドに組み込むこ
とができる。これらのシグナルは、該ポリペプチドに対して内因性であっても、
あるいは異種のシグナルであってもよい。
【0034】 本発明のポリペプチドを、スクリーニング・アッセイにおいて使用するために
、発現させる際には、該ポリペプチドは、細胞の表面で産生されることが、一般
に好ましい。この場合、細胞を、スクリーニング・アッセイにおける使用の先立
ち、集菌することができる。該ポリペプチドが培地に分泌される場合には、ポリ
ペプチドの回収および精製を行うための、培地を回収することができる。細胞内
で産生される際には、ポリペプチドを回収する前に、細胞を予め溶解しなければ
ならない。
【0035】 本発明のポリペプチドは、硫酸アンモニウム沈澱またはエタノール沈澱、酸抽
出、アニオン交換クロマトグラフィまたはカチオン交換クロマトグラフィ、ホス
ホセルロース・クロマトグラフィ、疎水性相互作用クロマトグラフィ、アフィニ
ティー・クロマトグラフィ、ヒドロキシルアパタイト・クロマトグラフィおよび
レクチン・クロマトグラフィを含む周知の方法によって、組換え細胞培養物から
回収および精製することができる。最も好ましくは、ハイ・パファーマンス液体
クロマトグラフィを精製のために使用する。該ポリペプチドが、細胞内合成、単
離および/または精製の際に変性される場合には、活性な立体配座を再生させる
ために、タンパク質リフォールディング用の周知の方法を用いることができる。
【0036】 本発明のポリヌクレオチドは、関連する遺伝子中の変異の検出による、診断試
薬として使用することができる。機能不全に関連している、配列番号:1のポリ
ヌクレオチドによって特定される遺伝子の変異した形態を、cDNA配列または
ゲノム配列における検出は、その遺伝子の、少なすぎる発現、過剰発現あるいは
空間的または時間的に変質された発現に起因する疾患、または疾患に対する感受
性の診断に付加、または限定が行うことを可能とする診断ツールを提供する。遺
伝子に変異を有する個体は、当該分野で周知である様々な手法によって、DNA
レベルで検出することもできる。
【0037】 診断用の核酸は、対象の細胞、例えば、血液、尿、唾液、組織生検体または剖
検体等から採取することができる。ゲノムDNAは、検出のために直接使用する
ことができ、あるいは分析に先立ち、PCR、好ましくはRT−PCR、あるい
は、他の増幅技術を使用して、酵素的に増幅することもできる。RNAまたはc
DNAもまた、同様な方法で利用することができる。欠失および挿入は、正常な
遺伝子型と比較して、増幅産物のサイズにおける変化によって検出することがで
きる。ポイント・ミューテイションは、増幅されたDNAを、標識されたセリパ
ンクリンのヌクレオチド配列とハイブリダイゼーションさせることによって同定
することができる。完全に一致する配列は、RNase消化、あるいは融解温度
における差によって、ミスマッチのある二重鎖と弁別することができる。DNA
配列の相違はまた、変性剤の存在下または非存在下における、ゲル中のDNAフ
ラグメントの電気泳動移動度の変異、あるいは直接的なDNA配列決定(例えば
、Myers et al., Science, (1985) 230:1
242を参照のこと)によって、検出することもできる。特定の部位における配
列の変化もまた、RNaseおよびS1保護等のヌクレアーゼ保護アッセイ、あ
るいは化学的な切断方法によって、解明することができる(Cotton et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, (1
985) 85:4397〜4401を参照のこと)。
【0038】 セリパンクリンのポリヌクレオチド配列またはそのフラグメントを含んでなる
オリゴヌクレオチド・プローブのアレイを、例えば、遺伝子変異の効率的なスク
リーニングを行うために構築することができる。かかるアレイは、好ましくは、
高密度のアレイまたは格子である。アレイ技術の手法は、周知となっており、か
つ、一般的な適用可能性を有しており、また、遺伝子発現、遺伝子連鎖および遺
伝子変動性を含む分子遺伝学における様々な問題の解明のために利用することが
できる(例えば、M.Chee et al., Science 274,
610〜613 (1996)ならびに、その中で引用されている他の参考文献
を参照のこと)。
【0039】 異常に、低下、あるいは、増大しているポリペプチドまたはmRNAの発現レ
ベルの検出もまた、本発明にかかる疾患に対する、被験体の感受性の決定、また
は診断のために利用することができる。低下、または増大している発現は、ポリ
ヌクレオチドの定量用に当該分野で周知の方法のいずれか、例えば、核酸増幅(
例えば、PCR、RT−PCR)、RNase保護、ノーザンブロットおよび他
のハイブリダイゼーション法等を使用して、RNAのレベルで測定することがで
きる。宿主に由来するサンプル中の、本発明にかかるポリペプチド等の、タンパ
ク質濃度を決定するために使用可能なアッセイ技術は、当業者には周知である。
かかるアッセイ方法には、放射化イムノアッセイ、競合的結合アッセイ、ウエス
タン・ブロット分析およびELISAアッセイが含まれる。
【0040】 従って、別の形態において、本発明は、 (a) 本発明のポリヌクレオチド
、好ましくは、配列番号:1のヌクレオチド配列またはそのフラグメント、ある
いは、そのRNA転写物; (b) (a)のヌクレオチド配列に対して、相補的なヌクレオチド配列; (c) 本発明のポリペプチド、好ましくは、配列番号:2のポリペプチドま
たはその断片; あるいは (d) 本発明のポリペプチドに対する抗体、好ましくは配列番号:2のポリ
ペプチドに対する抗体、 のいずれかを含んでなる診断キットに関する。
【0041】 かかるキットのいずれにおいても、(a)、(b)、(c)または(d)は、
実質的な成分を構成することができると理解される。かかるなキットは、疾患ま
たは疾患に対する感受性、とりわけ、本発明にかかる疾患を診断する際に、有用
である。
【0042】 本発明のポリヌクレオチド配列は、染色体局在化の研究において、有益である
。該配列は、個々のヒト染色体における特定の位置に対して、特異的に標的化さ
れ、そして、ハイブリダイゼーションすることが可能である。本発明に従って、
関連する配列を染色体にマッピングすることは、それらの配列を遺伝子関連疾患
と相関させる上での、重要な第一ステップである。一旦、配列が正確な染色体位
置にマッピングされると、染色体上における該配列の物理的な位置を、遺伝地図
データと相関させることができる。かかるデータは、例えば、V.McKusi
ck, ヒトにおけるメンデル遺伝(Mendelian Inheritan
ce in Human)中に見出される(Johns Hopkins大学
Welch Medical Libraryを通して、オンラインで利用可能
)。そして、同じ染色体領域にマッピングされている、遺伝子と疾患との関係が
、連関遺伝解析(物理的に隣り合う遺伝子の同時遺伝)によって同定される。ゲ
ノム配列(遺伝子フラグメントなど)に関する正確なヒト染色体上の局在化は、
放射ハイブリッド(RH)マッピングを使用して決定することができる(Wal
ter,M., Spillett,D., Thomas,P., Weis
senbach,J. およびGoodfellow,P., (1994)
全ゲノムの放射ハイブリッド・マップを構築するための方法, Nature
Genetics 7, 22〜28)。多数のRHパネルは、Researc
h Genetics(Huntsville、 AL、 米国)から入手可能
である。例えば、GeneBridge4 RHパネル(Hum. Mol.
Genet, 1996, Mar; 5(3):339〜46, ヒトゲノム
の放射ハイブリッド・マップ。Gyapay G., Schmitt K., Fizames C., Jones H., Vega−Czarny N
., Spillett D., Muselet D., Prud’Hom
me JF, Dib C., Auffray C., Morissett
e J., Weissenbach,J. および Goodfellow,
PN)。このパネルを使用して、遺伝子の染色体位置を決定するために、RH
DNA上の関心のある遺伝子から設計されたプライマーを使用して、93回のP
CRが行われる。これらのDNAはそれぞれが、ハムスターのバックグラウンド
(ヒト/ハムスターのハイブリッド細胞株)中に維持されたランダムなヒト・ゲ
ノム・フラグメントを含有している。このようなPCRは、関心のある遺伝子の
PCR産物の存在または非存在を示す、93個のスコアを与える。これらのスコ
アは、位置が既知のゲノム配列に由来するPCR産物を使用して作製されたスコ
アと、比較される。この比較は、http://www.genome.wi.
mit.edu/において、行われる。本発明の遺伝子は、ヒト染色体の11q
22−q23(D11S1347−D11S939)にマッピングされる。
【0043】 本発明のポリヌクレオチド配列はまた、組織発現研究に対する有益なツールで
ある。かかる研究は、本発明のポリヌクレオチドの発現パターン決定を可能とし
、それらをコードしているmRNAを検出することで、コードされたポリペプチ
ドの組織内での発現パターンに関して、指標を与える。利用される技術は、当該
分野では周知であり、cDNAマイクロアレイ・ハイブリダイゼーション(Sc
hene et al., Science, 270, 467〜470,
1995およびShalon et al., Genome Res., 6
, 639〜645, 1996)などの、格子状に配列されたクローンに対す
る系内ハイブリダイゼーション方法、およびPCRなどのヌクレオチド増幅方法
を含む。好ましい方法は、Perkin Elmerから入手可能なTAQMA
N(商標)の手法を利用する。これらの研究から得られる結果は、該生物におけ
るポリペプチドの正常な機能の指標を提供する。加えて、mRNAの正常な発現
パターンと、同じ遺伝子の別の形態(例えば、ポリペプチドのコードにおける潜
在的または調節的な変異における改変を有するもの)によってコードされるmR
NAのそれとの比較研究は、本発明のポリペプチドの役割、または疾患における
その不適切な発現に対する有益な見識を提供することができる。かかる不適切な
発現は、時間的、空間的、あるいは、単に量的な特徴あってもよい。
【0044】 本発明のポリペプチドは、結腸、結腸腫瘍、膵臓、膵臓腫瘍、卵巣ガン、前立
腺ガン、咽頭ガン、腺ガン、頬ガン、扁平上皮ガン、B細胞リンパ腫、子宮ガン
、精巣、胎児肺および胚性組織において発現している。
【0045】 本発明のさらなる形態は、抗体に関する。本発明のポリペプチドまたはそのフ
ラグメント、あるいはそれらを発現している細胞は、本発明のポリペプチドに対
して免疫特異的である、抗体を作製するための免疫原として使用することができ
る。「免疫特異的」という用語は、該抗体が、先行技術における他の関連するポ
リペプチドに対するそれらの親和性よりも、本発明のポリペプチドに対して、実
質的により大きな親和性を有することを意味する。
【0046】 本発明のポリペプチドに対して創製される抗体は、常用のプロトコルを使用し
て、ポリペプチドまたはエピトープを保持するフラグメント、あるいは細胞を、
動物(好ましくは、非ヒト動物)に投与することによって取得することができる
。モノクローナル抗体の調製には、細胞株の継代的な培養によって作製された抗
体を提供する手法のどれをも使用することができる。その例には、ハイブリドー
マ技術(Kohler,G.およびMilstein,C., Nature
(1975), 256:495〜497)、トリオーマ技術、ヒトB細胞ハイ
ブリドーマ技術(Kozbor et al., Immunology To
day(1983), 4:73)、およびEBVハイブリドーマ技術(Col
e et al., Monoclonal Antibodies and
Cancer Therapy, 77〜96, Alan R. Liss, Inc., 1985)が含まれる。
【0047】 米国特許第4,946,778号に記載されているもの等の、一本鎖抗体を製
造するための技術もまた、本発明のポリペプチドに対する一本鎖抗体を製造する
ために応用することができる。また、トランス・ジェニック・マウス、あるいは
他の哺乳動物を含む他の生物を、ヒト化抗体を発現させるために使用することが
できる。
【0048】 上記の抗体は、ポリペプチドを発現するクローンを単離または同定するために
、あるいはアフィニティー・クロマトグラフィによって該ポリペプチドを精製す
るために使用することができる。本発明のポリペプチドに対する抗体はまた、な
かでも、本発明にかかる疾患を治療するために使用することができる。
【0049】 本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドはまた、ワクチンとして使用す
ることができる。従って、さらなる形態において、本発明は、その疾患が個体に
おいて既に慢性化しているか否かに関わらず、前記動物を疾患から、保護するた
めに、例えば、サイトカイン産生T細胞または細胞傷害性T細胞を含む、抗体お
よび/またはT細胞免疫応答を生成する上で、適切な本発明のポリペプチドを哺
乳動物に接種することを含んでなる、哺乳動物中における免疫学的応答を誘導す
るための方法に関する。哺乳動物中における免疫学的応答はまた、本発明にかか
る疾患から前記動物を保護するための、抗体を生産させるため、かかる免疫学的
応答を誘導するために、該ポリヌクレオチドの発現を支配し、かつ該ポリペプチ
ドをコードしているベクターによって、本発明のポリペプチドをインビボで生み
出すことを含んでなる方法によって誘導することもできる。該ベクターを投与す
る1つの方法は、粒子上へのコーティング物等として、所望する細胞中へのその
投与を促進することによる。かかる核酸ベクターは、DNA、RNA、修飾型核
酸またはDNA/RNAハイブリッドを含むことができる。使用に際し、ワクチ
ン、ポリペプチドまたは核酸ベクターは、通常、ワクチン配合物(組成物)とし
て提供される。該配合物はさらに、好適なキャリアを含むことができる。ポリペ
プチドは、胃で分解されることもあるため、それは、好ましくは非経口的に(例
えば、皮下注射、筋肉内注射、静脈内注射または皮内注射)投与される。非経口
投与に好適な配合物には、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および該配合物を接種者
の血液と等張性とする溶質を含有してもよい、水性および非水性の無菌注射液;
ならびに、懸濁剤または増粘剤を含んでもよい、水性および非水性の無菌懸濁剤
が含まれる。該配合物は、単位用量容器または多回用量容器で、例えば、密封さ
れたアンプルおよびバイアルで提供することができ、そして使用直前に無菌の液
体キャリアを添加しさえすればよい、凍結乾燥状態で保存することができる。ワ
クチン配合物はまた、当該分野で公知の水中油型システムや他のシステムなどの
、配合物の免疫原性を増強するためのアジュバントシステムを含むことができる
。その投薬量は、ワクチンの比活性に依存し、また、慣用的な実験によって容易
に決定することができる。
【0050】 本発明のポリペプチドは、1つまたは複数の疾患状態、特には、本明細書中既
に記載した本発明にかかる疾患と関連している、1つまたは複数の生物学的機能
を有する。したがって、該ポリペプチドの機能または濃度を刺激または阻害する
化合物を同定することは有用である。したがって、さらなる形態において、本発
明は、該ポリペプチドの機能またはレベルを刺激または阻害するものを同定する
ために、化合物をスクリーニングする方法を提供する。かかる方法は、本明細書
中既に記載した通り、かかる本発明の疾患に対する治療ならびに予防の目的に使
用することができる、アゴニストまたはアンタゴニストを同定する。化合物は、
様々な起源、例えば、細胞、無細胞調製物、化学的ライブラリー、化学化合物の
コレクション、および天然産物混合物から、見出すことができる。そのようにし
て同定された、かかるアゴニストまたはアンタゴニストは、場合によっては、該
ポリペプチドの、天然または修飾された基質、リガンド、受容体、酵素など;そ
の構造的または機能的な模倣体(Coligan et al., Curre
nt Protocols in Immunology, 1(2):5章(
1991)を参照のこと)あるいは小分子であってもよい。
【0051】 該スクリーニング方法では、該ポリペプチド、あるいはポリペプチドまたはそ
の融合タンパク質を含んでいる細胞または膜に対する、候補化合物の結合を、候
補化合物に直接的または間接的に連結されている標識によって、単に測定しても
よい。あるいは、スクリーニング方法は、標識された競合剤(例えば、アゴニス
トまたはアンタゴニスト)に対抗した、候補化合物のポリペプチドに対する競合
的な結合の(定性的または定量的な)測定または検出を含んでもよい。さらに、
これらのスクリーニング方法では、ポリペプチドを含有している細胞に適合する
検出システムを使用して、候補化合物がポリペプチドの活性化または阻害によっ
て引き起こされるシグナルをもたらすか否かを調べることもできる。活性化の阻
害剤は、一般には、既知のアゴニストの存在下でアッセイされ、そして候補化合
物の存在に因る、アゴニストに依る活性化に対する作用を観測する。さらに、ス
クリーニング方法は、混合体を形成するため、候補化合物を、本発明のポリペプ
チドを含有する溶液に混合する工程、該混合物中におけるセリパンクリン活性を
測定する工程、ならびに該混合物のセリパンクリン活性を、候補化合物を含有し
ないコントロール混合物と比較する工程を単に含むだけでもよい。
【0052】 本発明のポリペプチドは、従来の低い容量のスクリーニング方法、そしてまた
、ハイ・スループットなスクリーニング(HTS)型において、用いることがで
きる。かかるHTS型は、96−、ならびに、ほんの最近では、384−ウエル
・マイクロタイター・プレートの広く慣用的な使用だけでなく、Schulle
k et al., Anal. Biochem., 246, 20〜29 (1997)によって記載されているナノウエル法等の開発途中の方法をも含
んでいる。
【0053】 既に記載したように、Fc部分とセリパンクリン・ポリペプチドから作製され
るもの等の、融合タンパク質もまた、本発明のポリペプチドに対するアンタゴニ
ストを同定するための、ハイ・スループットなスクリーニング・アッセイのため
に使用することができる(D.Bennett et al., J. Mol
. Recognition, 8:52〜58 (1995);K.Joha
nson et al., J. Biol. Chem., 270(16)
:9459〜9471 (1995)を参照のこと)。
【0054】 *スクリーニング手法 本発明のポリヌクレオチド、ポリペプチド、ならびに本発明のポリペプチドに
対する抗体はまた、細胞内におけるmRNAおよびポリペプチドの産生に対する
、添加された化合物の影響検出用のスクリーニング方法を形成するために使用す
ることができる。例えば、当該分野で既知の常法によって、モノクローナル抗体
ならびにポリクローナル抗体を使用して、ポリペプチドの分泌レベルまたは細胞
に付随したレベルの測定用の、ELISAアッセイを構築することができる。こ
れは、適当な操作を施された細胞または組織からのポリペプチドの産生を、阻害
あるいは増強できる薬剤(それぞれ、アンタゴニストあるいはアゴニストとも呼
ばれる)を発見するために使用することができる。
【0055】 本発明のポリペプチドは、場合によっては、当該分野で既知である慣用の受容
体結合手法を通して、膜結合型または可溶性の受容体を同定するために使用する
ことができる。これらには、それらには限られないが、ポリペプチドを、放射性
同位体(例えば、125I)で標識、化学修飾(例えば、ビオチン化)、あるいは
検出または精製に好適なペプチド配列と融合して、そして、推定される受容体の
供給源(細胞、細胞膜、細胞上清、組織抽出物、体液)とともにインキュベーシ
ョンする、リガンド結合アッセイおよびクロスリンク・アッセイが含まれる。他
の方法には、表面プラズモン共鳴および分光測定法などの生物物理学的手法が含
まれる。これらのスクリーニング方法はまた、場合によっては、ポリペプチドの
その受容体に対する結合と競合する、該ポリペプチドのアゴニストおよびアンタ
ゴニストを同定するために使用することができる。かかるアッセイを行うための
標準的な方法は、当該分野ではよく判っている。
【0056】 本発明のポリペプチドのアンタゴニストの例には、抗体、あるいは、ある場合
には、場合によっては、ポリペプチド自体の、リガンド、基質、受容体、酵素な
どに密接に関連するオリゴヌクレオチドまたはタンパク質、例えば、リガンド、
基質、受容体、酵素などのフラグメント;あるいは、本発明のポリペプチドに結
合するものの、応答を誘発せず、その結果、ポリペプチドの活性が妨げられる、
小さな分子が含まれる。
【0057】 スクリーニング方法はまた、トランスジェニック技術とセリパンクリン遺伝子
の使用を伴うこともできる。トランスジェニック動物を構築する手法は十分に確
立されている。例えば、受精した卵母細胞の雌性前核へのマイクロ・インジェク
ション、移植前または移植後の胚へのレトロウイルスによる移入、あるいは、エ
レクトロポレーションなどによって遺伝子操作された胚性幹細胞の宿主胚盤胞へ
の注入を介して、セリパンクリン遺伝子を導入することができる。特に有用なト
ランスジェニック動物は、その動物のゲノム内において、動物の遺伝子をヒトの
等価体によって置き換えられている、所謂「ノックイン」動物である。ノックイ
ン・トランスジェニック動物は、医薬探索のプロセスにおいて、化合物はヒトの
標的に対して特異的であるという、標的の妥当性検証用に有用である。他の有用
なトランスジェニック動物は、内因性DNA配列によってコードされている、本
発明のポリペプチドに対する動物オルソログの発現が細胞内で部分的または完全
に無効とされている、所謂「ノックアウト」動物である。遺伝子のノックアウト
は、技術の限界の結果として、特異的な細胞または組織を対象とする、特定の細
胞または組織においてのみ起きててもよく、あるいは、動物内の全て、または実
質的に全ての細胞において生じてもよい。トランスジェニック動物の手法はまた
、導入された遺伝子が、本発明のポリペプチドを大量に供するために発現させら
れる動物全体の発現−クローニング・システムを提供する。
【0058】 上に記載された方法において使用されるスクリーニング・キットは、本発明の
さらなる形態をなす。かかるスクリーニング・キットは、 (a) 本発明のポリペプチド; (b) 本発明のポリペプチドを発現している組換え細胞; (c) 本発明のポリペプチドを発現している細胞膜;または (d) 本発明のポリペプチドに対する抗体; を含んでなり、好ましくは、前記のポリペプチドは、配列番号:2から選択され
る。
【0059】 かかるキット中において、(a)、(b)、(c)または(d)は、実質的な
成分を構成することは理解される。
【0060】 (用語集) 下記の定義は、本明細書中で既に頻繁に使用されているいくつかの用語の理解
を容易にするために提供される。
【0061】 本明細書中に記載されている「抗体」は、ポリクローナルおよびモノクローナ
ル抗体、キメラ、一本鎖、ならびにヒト化抗体、同様に、Fabフラグメントを
も包含し、Fabまたは他の免疫グロブリンの発現ライブラリー生成物をも包含
する。
【0062】 「単離(された)」は、その天然の状態から、「ヒトの手によって」変化して
いることを意味し、すなわち、自然界に存在する場合、その本来の環境から変化
、または移動されているか、あるいは、その両方であることを意味する。例えば
、生きた生物に天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、「単離
」されてはいないが、その天然状態の共存物質から分離された、同じポリヌクレ
オチドまたはポリペプチドは、この用語の本明細書中で用法に従うと、「単離」
されている。さらに、形質転換、遺伝子操作、または何らかの他の組換え方法に
よって、生物中に導入されているポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、その
生物が生存または非生存かのいずれでも、前記生物中に未だ存在している場合で
さえ、「単離」されている。
【0063】 「ポリヌクレオチド」は、一般には、非改変型または改変型のRNAあるいは
DNAであってもよい、任意のポリリボヌクレオチド(RNA)またはポリデオ
キシリボヌクレオチド(DNA)を指す。「ポリヌクレオチド」には、限定では
ないものの、一本鎖および二本鎖のDNA、一本鎖と二本鎖の領域の混合物であ
るDNA、一本鎖および二本鎖のRNA、ならびに一本鎖と二本鎖の領域の混合
物であるRNA、一本鎖、または、より典型的には、二本鎖の、あるいは、一本
鎖と二本鎖の領域の混合物であってもよい、DNAおよびRNAを含んでなるハ
イブリッド分子が含まれる。さらに、「ポリヌクレオチド」は、RNAまたはD
NA、あるいはRNAとDNAとの両方を含んでなる三重鎖領域をもいう。用語
「ポリヌクレオチド」はまた、1つまたは複数の修飾された塩基を含有するDN
AまたはRNA、および安定性または他の理由のために修飾された骨格を有する
DNAまたはRNAを含む。「修飾(された)」塩基には、例えば、トリチル化
された塩基、ならびに、イノシンなどの非通常型の塩基が含まれる。様々な修飾
をDNAおよびRNAに対して行うことができ、従って、「ポリヌクレオチド」
は、ウイルスおよび細胞に特徴的なDNAおよびRNAの化学的形態と同様に、
自然界に典型的に見出されるような、ポリヌクレオチドの化学的、酵素的または
代謝的に修飾された形態をも包含する。「ポリヌクレオチド」はまた、しばしば
オリゴヌクレオチドと称される、比較的短いポリヌクレオチドをも包含する。
【0064】 「ポリペプチド」は、ペプチド結合または修飾されたペプチド結合(すなわち
、ペプチド等配電子体)によって互いに連結された2つ以上のアミノ酸を含んで
なるポリペプチドのいずれをも指す。「ポリペプチド」は、ペプチド、オリゴペ
プチドまたはオリゴマーと広く呼ばれる短い鎖、ならびに、一般にはタンパク質
と呼ばれる、より長い鎖の双方ともをいう。ポリペプチドは、遺伝子によってコ
ードされる20種のアミノ酸とは異なるアミノ酸を含有することができる。「ポ
リペプチド」には、翻訳後プロセシングなどの天然のプロセス、あるいは当該分
野で周知の化学的な修飾方法のいずれかによって、修飾がなされたアミノ酸配列
が含まれる。かかる修飾は、基本的な教本、およびより詳細な専門書、ならびに
数多くの研究文献中に、広く記載されている。修飾は、ペプチド骨格、アミノ酸
側鎖およびアミノ末端またはカルボキシル末端を含む、ポリペプチド内のいずれ
の位置に生じさせることもできる。同じタイプの修飾が、所与ポリペプチド内の
いくつかの部位に同じ程度または異なる程度で存在してもよいことが理解される
。また、所与のポリペプチドは、多くのタイプの修飾を含んでもよい。ポリペプ
チドは、ユビキチン化の結果として分枝がなされてもよく、また、分枝を有する
、または有していない、環状であってもよい。環状、分枝状および分枝した環状
のポリペプチドは、翻訳に続く天然のプロセスに起因しても、あるいは合成的方
法によって作製されてもよい。修飾には、アセチル化、アシル化、ADP−リボ
シル化、アミド化、ビオチン化、フラビンの共有結合、ヘム成分の共有結合、ヌ
クレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有
結合、ホスホチジルイノシトールの共有結合、クロス・リンク形成、環化、ジス
ルフィド結合の形成、脱メチル化、共有結合架橋の形成、シスチンの形成、ピロ
グルタミン酸の形成、ホルミル化、γ−カルボキシル化、グリコシル化、GPI
・アンカー形成、ヒドロキシル化、ヨウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸化
、タンパク質分解プロセシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル
化、硫酸化、アルギニル化などのアミノ酸のタンパク質への転移RNA媒介付加
、ならびユビキチン化が含まれる(例えば、Proteins−Structu
res and Molecular Properties、 第2版、 T
.E.Creighton, W.H.Freeman and Compan
y, New York, 1993; Wold,F., 翻訳後のタンパク
質修飾:全体像および展望、1〜12、Post−translational
Covalent Modification of Proteins,
B.C.Johnson編, Academic Press, New Yo
rk, 1983; Seifter et al., 「タンパク質修飾およ
び非タンパク質補助因子の分析」、Meth. Enzymol., 182,
626〜646, 1990; Rattan他、「タンパク質合成:翻訳後
修飾およびエージング」, Ann. NY Acad. Sci., 663
, 48〜62, 1992を参照のこと)。
【0065】 ポリペプチド配列の「フラグメント」は、基準となる配列よりも短いものの、
基準となるポリペプチドと同一の生物学的な機能または活性を本質的に保持して
いるポリペプチド配列をいう。ポリヌクレオチド配列の「フラグメント」は、配
列番号:1の基準となる配列よりも短いポリヌクレオチド配列をいう。
【0066】 「変異体」は、基準となるポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは異なるも
のの、その本質的な性質を保持しているポリヌクレオチドまたはポリペプチドを
いう。ポリヌクレオチドの典型的な変異体は、基準となるポリヌクレオチドに対
して、ヌクレオチド配列に相違がある。変異体のヌクレオチド配列における変異
は、基準となるポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドのアミノ酸
配列を変化させても、させなくてもよい。ヌクレオチドの変化は、下記に説明す
るように、基準の配列によってコードされるポリペプチド中における、アミノ酸
の置換、付加、欠失、融合および末端の短縮化を引き起こしてもよい。ポリペプ
チドの典型的な変異体は、基準となるポリペプチドに対して、アミノ酸配列に相
違がある。一般に、改変は、基準となるポリペプチドおよび変異体の配列が全体
的には非常に類似し、そして多くの領域において同一となるように制限される。
変異体ならびに基準となるポリペプチドは、アミノ酸配列において、1つまたは
複数の置換、挿入、欠失の任意の組合せによって相違してもよい。置換または挿
入されるアミノ酸残基は、遺伝子コードによってコードされるアミノ酸残基であ
っても、なくてもよい。典型的な、保存的置換には、Gly、Ala; Val
、Ile、Leu; Asp、Glu; Asn、Gln; Ser、Thr;
Lys、Arg; ならびにPheおよびTyrが含まれる。ポリヌクレオチ
ドまたはポリペプチドの変異体は、対立遺伝子などの天然に存在するものであっ
てもよく、あるいは天然では存在することが知られていない変異体であってもよ
い。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの天然でに存在しない変異体は、変異
誘発方法によって、あるいは直接合成によって作製することもできる。また、1
つまたは複数の翻訳後の修飾、例えば、グリコシル化、リン酸化、メチル化、A
DPリボシル化などを有するポリペプチドも、また変異体には含まれる。実施態
様には、N末端アミノ酸のメチル化、セリンおよびトレオニンのリン酸化、なら
びにC末端グリシンの修飾が含まれる。
【0067】 「対立遺伝子」は、ゲノム中の所与の遺伝子座に存在する遺伝子の、2つまた
はそれ以上の選択的な形態の1つをいう。
【0068】 「多型」は、集団内における、ゲノムにおける所与の位置における塩基配列(
仮に関連する場合には、コードされるポリペプチド配列)の変動をいう。
【0069】 「単一塩基多型」(SNP)は、集団内においてゲノム内の1つの塩基位置に
おける、塩基変動の発生をいう。SNPは、遺伝子内で、あるいはゲノムの遺伝
子間領域内で起こってもよい。SNPは、対立遺伝子特異的増幅(ASA)を使
用してアッセイすることができる。このプロセスには、少なくとも3つのプライ
マーが必要とされる。共通プライマーが、アッセイされる多型に対して、逆方向
に相補となるように使用される。この共通プライマーは、多型な塩基から50b
pから1500bpの間で隔たったものとできる。それ以外の2つ(またはそれ
以上)のプライマーは、最後の3’塩基が、多型を構成する2つ(またはそれ以
上)の対立遺伝子の1つと一致するように変化している点を除いて、互いに同一
である。そして、それぞれ、共通プライマーおよび1つの対立遺伝子特異的プラ
イマーを使用して、2つ(またはそれ以上)のPCR反応を、サンプルDNAに
ついて行う。
【0070】 本明細書中で使用されている「スプライス変異体」は、同じゲノムDNA配列
から一旦転写され、ただし、択一的なRNAスプライシングを受けている、RN
A分子から作製されたcDNA分子をいう。択一的なRNAスプライシングは、
一般には、イントロンを除くために、一次RNA転写物がスプライシングを受け
る際に生じ、それぞれ、異なるアミノ酸配列をコードしてもよい、1つ以上のm
RNA分子の産生が引き起こす。スプライス変異体の用語はまた、上記のcDN
A分子によってコードされるタンパク質をもいう。
【0071】 「同一性」は、その配列を比較することによって決定される、2つ以上のポリ
ペプチド配列または2つ以上のポリヌクレオチド配列の間における相互関係を反
映している。一般に、同一性は、対比がなされている配列の長さにわたって、2
つのポリヌクレオチド配列、あるいは2つのポリペプチド配列の、それぞれ塩基
毎またはアミノ酸毎の厳密な一致をいう。
【0072】 「%同一性」−正確な一致が存在しない配列については、「%同一性」を決定
することができる。一般に、対比すべき2つの配列を、配列間で最大の相関を与
えるようにアラインメントされる。これには、アラインメントの程度を高めるた
めに、「ギャップ」をいずれか一方の配列または両方の配列に挿入することを含
んでもよい。%同一性は、比較されている配列のそれぞれの全長にわたって、決
定してもよく(所謂、全体的なアラインメント)、同じ長さまたは非常に類似す
る長さの配列に対してに特に適している;あるいは、より短い、限定された長さ
にわたって、決定してもよく(所謂、局所的なアラインメント)、不ぞろいな長
さの配列において、より好適である。
【0073】 「類似性」は、2つのポリペプチド配列の間における関係に対する、より精巧
な、さらなる尺度である。一般に、「類似性」は、残基毎に基づき、(同一性に
関してと、同様に)比較されている配列それぞれからの、相互に対をなす残基間
における正確な一致だけでなく、正確な一致が存在しない場合にも、進化的な基
準に基づいて、1つの残基は、他方に対する適当な置換であるかどうかをも考慮
する、2つのポリペプチド鎖のアミノ酸間での比較を意味する。この蓋然性は、
付随した「スコア」を有し、2つの配列の「%類似性」は、それに基づき決定す
ることができる。
【0074】 2つ以上の配列の同一性および類似性を比較するための方法は、当該分野では
周知となっている。従って、例えば、ウイスコンシン配列分析パッケージ バー
ジョン9.1(Devereux J. et al., Nucleic A
cids Res., 12, 387〜395, 1984; Geneti
c Computer Group, Madison, Wisconsin
, 米国)中の利用可能なプログラム、例えば、BESTFIT およびGAP
プログラムが、2つのポリヌクレオチド間の%同一性、ならびに2つのポリペ
プチド配列間の%同一性および%類似性を決定するために利用できる。BEST
FITは、SmithおよびWatermanの「局所的相同性」アルゴリズム
(J. Mol. Biol., 147, 195〜197, 1981,
Advances in Applied Mathematics, 2,
482〜489, 1981)を使用して、2つの配列間における、類似性の最
も良い1つの領域を見出す。BESTFITは、長さが類似していない2つのポ
リヌクレオチド配列または2つのポリペプチド配列の比較に対してより適してお
り、該プログラムは、より短い配列は、より長いものの一部を表すことを仮定し
ている。一方、GAPは、NeddlemanおよびWunschのアルゴリズ
ム(J. Mol. Biol., 48, 443〜453, 1970)に
従って、「最大の類似性」を見出しつつ、2つの配列をアラインメントする。G
APは、ほぼ同じの長さであり、また、アラインメントが長さ全体にわって期待
される配列の比較に対してより適している。好ましくは、各プログラムにおいて
使用される「ギャップ加重」および「長さ加重」のパラメーターは、それぞれ、
ポリヌクレオチド配列に対しては、50および3であり、ポリペプチド配列に対
しては、12および4である。好ましくは、比較されている2つの配列が最適に
アラインメントされている際に、%同一性および類似性を決定する。
【0075】 配列間の同一性および/または類似性を決定するための他のプログラムもまた
、当該分野では知られており、例えば、BLASTファミリーのプログラム(A
ltschul S.F. et al., J. Mol. Biol.,
215, 403〜410, 1990; Altschul S.F. et
al., Nucleic Acids Res., 25:389〜340
2, 1997; National Center for Biotech
nology Information(NCBI)(Bethesda, M
aryland, 米国)から入手することができ、またwww.ncbi.n
lm.nih.govのNCBIのホームページからアクセス可能である)、お
よびFASTA(Pearson WR, Methods in Enzym
ology, 183, 63〜99, 1990; Pearson W.R
.およびLipman D.J., Proc. Nat. Acad. Sc
i. USA. 85, 2444〜2448, 1988;ウイスコンシン配
列分析パッケージの一部として入手可能である)。
【0076】 好ましくは、BLOSUM62 アミノ酸置換行列(Henikoff Sお
よびHenikoff JG, Proc. Nat. Acad. Sci.
USA, 89, 10915〜10919, 1992)を、比較の前に、
ヌクレオチド配列をアミノ酸配列に予め翻訳する場合をも含み、ポリペプチド配
列の比較において使用する。
【0077】 好ましくは、プログラム BESTFITが、基準とするポリヌクレオチドま
たはポリペプチド配列に関して、検討するポリヌクレオチドまたはポリペプチド
配列の%同一性を決定するために使用され、検討と基準とする配列とは、最適に
アラインメントされ、また、プログラムのパラメーターは、前に記載したような
、暫定の値に設定されている。
【0078】 「同一性指標」は、候補配列(ポリヌクレオチドまたはポリペプチド)と基準
の配列とを比較するために使用することができる、配列関連性の尺度である。す
なわち、例えば、基準とするポリヌクレオチド配列と比較して、例えば0.95
の同一性指標を有する候補ポリヌクレオチド配列は、該候補ポリヌクレオチド配
列は、基準の配列の各100塩基あたり平均して5個までの相違を含んでもよい
点を除いて、基準の配列と同一である。かかる相違は、少なくとも1つの塩基欠
失、トランジションおよびトランスバージョンを含む置換、または挿入からなる
群から選択される。これらの相違は、基準となるポリヌクレオチド配列の5’ま
たは3’末端部位に、あるいはこれら末端部位の間の任意な位置で、基準配列内
の塩基間に個々に、あるいは基準配列内において1つまたは複数の連続した群中
で点在して、起こってもよい。換言すると、基準となるポリヌクレオチド配列と
比較した際、0.95の同一性指標を有するポリヌクレオチド配列を得るために
は、既に記載したように、基準配列内の塩基100個毎に、平均して5個までが
、任意の組合せで、欠失、置換または挿入されていてもよい。同じことが、同一
性指標の他の値、例えば、0.96、0.97、0.98および0.99につい
ても、必要に応じて変更して適用される。
【0079】 同様に、ポリペプチドの場合には、基準のポリペプチド配列と比較したときに
、例えば、0.95の同一性指標を有する候補ポリペプチド配列は、基準の配列
の各100アミノ酸あたり、平均して5個までの違いを該ポリペプチド配列が含
んでもよいことを除いて、基準の配列と同一である。かかる相違は、少なくとも
1つのアミノ酸の欠失、保存的ならびに非保存的な置換を含む置換、または挿入
からなる群から選択される。これらの相違は、基準となるポリペプチド配列のア
ミノ末端またはカルボキシ末端部位に、あるいはこれら末端部位間の任意の位置
に、基準の配列内のアミノ酸間に個々に、あるいは基準の配列内において1つま
たは複数の群中に点在して、起こってもよい。換言すると、基準のポリペプチド
配列と比較した際、0.95の同一性指標を有するポリペプチド配列を得るため
には、既に記載したように、基準の配列内のアミノ酸の100個毎に、平均して
5個まで、任意の組合せで、欠失、置換または挿入がなされてもよい。同じこと
が、同一性指標の他の値、例えば、0.96、0.97、0.98および0.9
9についても、必要に応じて変更して適用される。
【0080】 塩基またはアミノ酸の相違数と同一性指標との関係は、下記の式で表記でき、
a≦xa−(xa・I) 式中、 naは、塩基またはアミノ酸の相違数であり、 xaは、配列番号:1または配列番号:2における塩基またはアミノ酸のそれ
ぞれの総数であり、 Iは、同一性指標であり、 ・は、乗算演算子に対する記号であり、 その際、xaとIとの非整数の積は、xaから減ずるに先立ち、最も近い整数に
切り捨てられる。
【0081】 「ホモログ」は、基準の配列に対して、高度の配列関連性を有するポリヌクレ
オチド配列またはポリペプチド配列を示すために、当該分野で使用されている一
般的な用語である。かかる関連性は、既に定義されているように、2つの配列間
の同一性および/または類似性の程度を決定することによって定量化することも
できる。この総称的な用語には、「オルソログ」および「パラログ」の用語が含
まれる。「オルソログ」は、別の種中における、該ポリヌクレオチドまたはポリ
ペプチドの機能的等価体であるポリヌクレオチドまたはポリペプチドをいう。「
パラログ」は、機能的に類似している、同じ種内にあるポリヌクレオチドまたは
ポリペプチドをいう。
【0082】 「融合タンパク質」は、2つの、関連しない、融合された遺伝子またはそのフ
ラグメントによってコードされるタンパク質をいう。その例が、米国特許第55
41087号、同第5726044号に開示されている。Fc−セリパンクリン
の場合、融合タンパク質の一部として、免疫グロブリンのFc領域の使用は、治
療に使用する際のかかる融合タンパク質の薬物動態学的性質を改善するため、な
らびに、二量体型のセリパンクリンを形成させるために、Fc−セリパンクリン
またはセリパンクリン部の機能的発現を行う上で好都合である。Fc−セリパン
クリンのDNA構築物は、5’から3’の方向に、分泌カセット、すなわち、哺
乳動物細胞からの細胞外への輸送を誘起するシグナル配列、融合パートナーとし
て、免疫グロブリンのFc領域フラグメントをコードするDNA、およびセリパ
ンクリンまたはその断片をコードするDNAを含んでなる。ある用途では、融合
タンパク質の残部には手を触れることなく、機能的なFc側を変異させ、その固
有的な機能的性質(補体結合、Fc受容体結合)を変える、あるいは発現後にF
c部分を完全に除くことを可能とすることが望ましい。
【0083】 特許および特許出願に限らず、これらを含む、本明細書中で引用されている刊
行物および参考文献の全ては、十分に述べているように、個々の刊行物または参
考文献を、参照して、本明細書中に組み込むために、明示的かつ個別的に示唆さ
れているように、その全部を、参照することで、本明細書中に組み込まれる。本
出願が優先権を主張する特許出願はいずれも、先に刊行物および参考文献に関し
て記載したと同様に、その全部を、参照することで、本明細書中に組み込まれる
【0084】 (さらなる事例) 実施例1 バキュロウイルス転移ベクターの構築および発現 主要なスプライシング・イソ型の、アミノ酸残基52〜435をコードするD
NAフラグメントを、バキュロウイルスの発現システムにおけるセリパンクリン
の発現のために、クローン化した。発現には、Stratageneのベクター
pPbac(Stratagene)を使用した。このシステムは、ヒト胎盤
アルカリホスファターゼ・タンパク質のシグナルペプチド配列を、発現すべき配
列の前方に融合されている、分泌型融合タンパク質の発現を可能とする。該セリ
パンクリン遺伝子は、5’のSmaI制限部位および3’のBamHI部位を介
して、このベクター中のフレーム内に導入した。主要なスプライシング・イソ型
の上記領域を増幅するために、5’プライマー:5’AACCCGGGAAAG
GTGATTCTGGATAAATACTAC3’および3’プライマー:5’
AAGGATCCTTACAGCTCAGCCTTCCAGACATTG3’を
使用して、1回のPCR反応を行った。正しいオープンリーディング・フレーム
が保持されていることを確認するために、挿入部全体、挿入接合部、およびベク
ターにより提供されているシグナルペプチド配列を、配列決定した。Sf9細胞
中での融合タンパク質発現は、ポリヘドロン遺伝子座からの発現に基づくバキュ
ロウイルスシステムに対する、慣用の実験室的手法を使用して行った。
【0085】 セリパンクリン配列の付加的な変異には、場合により、より容易なタンパク質
発現の検出、精製および濃縮用に、3’末端(C端)におけるMRGS(H)6
タグの挿入が含まれた。
【0086】 実施例2 セリパンクリンの製造 セリパンクリンを含有する培養上清を、バキュロ発現システムから採取し、加
圧透析によって濃縮した。EMD−DEAE−Fractogelなどの弱アニ
オン交換樹脂は、該タンパク質の最初の吸着には理想的であることが判明した。
セリパンクリンの脱離は、塩化ナトリウムの直線的な勾配(0〜0.8M Na
Cl、 Tris、 pH7.5)を使用して行った。さらなる精製は、主とし
て、この最初のクロマトグラフィ・工程で達成される純度に依存した。必要に応
じて、イオン交換樹脂支持体上において、付加的な再クロマトグラフィを行った
。精製の最終工程は、Superdex 75 カラムを使用して行った。溶出
サンプルを集め、そして、Centricon 10 遠心器(Amicon)
によってPBS中でさらに濃縮した。その後、これらの調製物を、分析ならびに
機能的試験を実施するために、使用した。タンパク質の分析グレードの精製(タ
ンパク質の配列決定に先立ち必要である)には、逆相RP18カラムを使用した
【0087】 クロマトグラフィ条件の最適化を、Pharmaciaから入手可能な、分析
カラムを備えたBiaCoreクロマトグラフィ・システムを使用して行った。
BiaCoreに基づく分離プロトコルは、FPLC技術を使用することによっ
てスケール・アップされた。該最適化された溶出条件は、半生産用または生産用
のスケールでの分離に、直接、変換することができる。最後のクロマトグラフィ
工程から回収されたサンプルを集め、SDS−PAGEによって分析した。タン
パク質のバンドは、クーマシー染色を使用して可視化した。還元条件下では、精
製された組換えタンパク質は、47962の計算された理論的な分子量と比較し
て、55kDa±2kDaの相対的な分子量を示した。
【0088】 IEF−PAGE(Immobiline 3〜10、Pharmacia)
法を使用する等電点フォーカシングは、pH5.7±0.5の等電点を示した。
タンパク質バンドおよびIEFマーカーは、クーマシー染色を使用して可視化さ
れた。
【0089】 場合により、組換えセリパンクリン・タンパク質のC端ヒスチジン・タグ化体
を発現させた。発現したタンパク質は、抗MRGS(H)6抗体を使用するウエ
スタン・ブロット法によって検出された。精製は、カラム・マトリックス上に固
定化され、かつCo、NiまたはCuなどの金属イオンで修飾されたNTAまた
はイミド酢酸などのキレーターを使用して行った。
【0090】 実施例3 免疫化および抗体 利用可能な、精製された組換えタンパク質を用いて、動物の免疫化を直ちに開
始した。免疫血清をウサギにおいて惹起させ、そして、高力価の試薬が、さらな
るスクリーニングのために入手可能であった。
【0091】 さらなる抗血清は、完全なタンパク質の配列に基づく合成ペプチドを使用して
、生成された。合成ペプチドを合成し(アミノ酸配列 15〜28、83〜96
、166〜180、246〜262、382〜395)、KLHに結合して、ウ
サギを免疫化するために使用した。組換えタンパク質または合成ペプチドを用い
て作成された高力価の免疫血清を、組換えタンパク質をモニターならびに定量す
るための、確立されたElisa法およびウエスタン・ブロット法に使用した。
一般には、所与の特異性の抗体をプールして、硫酸アンモニウムで沈澱させ、P
BSに対して透析した。選択された血清を、Pierceから入手可能な、ビオ
チンのNHSエステル誘導体を使用してビオチン化した。ビオチン化は、製造者
の説明書に従って行った。ポリクローナル抗体の惹起および特定のために使用さ
れる、抗原および免疫化学的手法は、モノクローナル抗体の特異性な生産のため
に使用されるプロトコルと容易に組み合わせることができる。この分野の専門家
は、ハイブリドーマに基づく手法などの古典的な手法から抗体ライブラリーに基
づく方法の間で、その特定の実行可能性に従って、選択を行うことができる。
【0092】 実施例4 セリパンクリンを評価用の免疫アッセイ 組換えセリパンクリンを用いて惹起させた特異的な血清を、96ウエル・マイ
クロ・タイター・プレート(Nunc)をコーティングするための「キャッチャ
ー抗体」として使用した。50μlの抗セリパンクリン血清(20μg/ml)
を使用して、プレートを一晩コーティングした。使用する前に、該プレートをP
BSで3回洗浄し、そして、非特異的な接着を防止するためにBSA溶液(1%
)で1時間インキュベーションした。ブロッキング溶液の残余を除き、連続希釈
された、50μlのセリパンクリンを加えて、1時間インキュベーションした。
検出のためにビオチン化抗セリパンクリン抗体の塗布に先立ち、プレートを3回
洗浄した。さらなる1時間後、読み取りは、490nmで測定される、ODB錠
剤(Dako)などの基質を用いた、ストレプトアビジン−PODの触媒的な発
色反応によって行った。
【0093】 実施例5 プロテアーゼ活性のアッセイ セリパンクリンのプロテアーゼ活性を決定するために、組換え分泌型タンパク
質を、主要なスプライシング・イソ型のアミノ酸52〜435を発現するバキュ
ロウイルス発現システムの上清から精製した。ユニバーサル・プロテアーゼ基質
(カゼイン、レソルフィン標識、BOEHRINGER MANNHEIM)を
含有する緩衝化溶液に、製造者のプロトコルに従って、精製されたタンパク質を
加えた。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/19 C12N 1/21 4H045 1/21 9/64 Z 5/10 C12Q 1/02 9/64 1/37 C12Q 1/02 1/68 A 1/37 G01N 33/15 Z 1/68 33/50 Z G01N 33/15 33/53 D 33/50 C12N 15/00 ZNAA 33/53 5/00 A (71)出願人 Frankfurter Str. 250, D−64293 Darmstadt,Fed eral Republic of Ge rmany (72)発明者 センデルマン、ブリタ ドイツ連邦共和国 デー−64285 ベイン ベルグシュトラーセ 6アー (72)発明者 ホフマン、ウーヴェ ドイツ連邦共和国 デー−64665 アルス バッハ ハーンレイナーシュトラーセ 42 (72)発明者 マツィク、シークフリート ドイツ連邦共和国 デー−64673 ツィン ゲンベルグ ヴェツバッハ 24 (72)発明者 ヴィルベルト、オリヴェル ドイツ連邦共和国 デー−64289 ダルム シュタット リエブフラウエンシュトラー セ 54 Fターム(参考) 2G045 AA40 DA36 FB03 FB07 4B024 AA01 AA11 BA14 CA02 CA07 CA12 CA20 DA02 EA02 FA18 GA11 HA03 HA11 4B050 CC01 CC05 DD11 FF11E FF12E LL01 LL03 LL05 4B063 QA01 QA05 QQ21 QQ36 QQ41 QQ53 QQ61 QQ89 QR08 QR16 QR32 QR35 QR40 QR42 QR56 QR62 QR77 QR80 QS16 QS25 QS34 QS36 QX02 4B065 AA01X AA58X AA72X AA90X AA93Y AB01 AC14 BA02 BD14 CA33 CA44 CA46 4H045 AA11 AA30 CA40 DA75 EA20 EA50 FA71

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)配列番号:1の配列を含んでなるポリヌクレオチドによってコードされ
    る単離されたポリペプチド; (b)配列番号:2のポリペプチド配列に対して、少なくとも95%の同一性
    を有するポリペプチド配列を含んでなる単離されたポリペプチド; (c)配列番号:2のポリペプチド配列に対して、少なくとも95%の同一性
    を有する単離されたポリペプチド;および (d)配列番号:2のポリペプチド配列;ならびに (e)(a)〜(d)に記載される各ポリペプチドのフラグメントおよび変異
    体 からなる群の1つから選択される単離されたポリペプチド。
  2. 【請求項2】 配列番号:2のポリペプチド配列を含んでなる、請求項1に
    記載の単離されたポリペプチド。
  3. 【請求項3】 配列番号:2のポリペプチド配列である、請求項1に記載の
    単離されたポリペプチド。
  4. 【請求項4】 (a)配列番号:1のポリヌクレオチド配列に対して、少なくとも95%の同
    一性を有するポリヌクレオチド配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチド; (b)配列番号:1のポリヌクレオチドに対して、少なくとも95%の同一性
    を有する単離されたポリヌクレオチド; (c)配列番号:2のポリペプチド配列に対して、少なくとも95%の同一性
    を有するポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチド配列を含んでなる単離
    されたポリヌクレオチド; (d)配列番号:2のポリペプチド配列に対して、少なくとも95%の同一性
    を有するポリペプチド配列をコードするポリヌクレオチド配列を有する単離され
    たポリヌクレオチド; (e)配列番号:1の配列、または少なくとも15塩基を有するそのフラグメ
    ントを有する標識されたプローブを用いて、厳格なハイブリダイゼーション条件
    の下で、ライブラリーをスクリーニングすることによって得られる、少なくとも
    100塩基のヌクレオチド配列を有する単離されたポリヌクレオチド; (f)(a)〜(e)のポリヌクレオチドのRNA等価体であるポリヌクレオ
    チド; または前記単離されたポリヌクレオチドに対して、相補的なポリヌクレオチド
    配列、ならびに前記ポリヌクレオチドの変異体およびフラグメントであるか、あ
    るいは、その全長にわたって、前記ポリヌクレオチドに対して相補的であるかの
    ポリヌクレオチド からなる群の1つから選択される単離されたポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 (a)配列番号:1のポリヌクレオチドを含んでなる単離されたポリヌクレオ
    チド; (b)配列番号:1の単離されたポリヌクレオチド; (c)配列番号:2のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含ん
    でなる単離されたポリヌクレオチド;および (d)配列番号:2のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド からなる群から選択される、請求項4に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 その発現ベクターが適合性宿主細胞に存在する際に、請求項
    1に記載のポリペプチドを産生し得るポリヌクレオチドを含んでなる発現システ
    ム。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載されるポリペプチドを発現している、請求項
    6に記載される発現ベクターを含んでなる組換え宿主細胞またはその膜。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載されるポリペプチドを製造するための方法で
    あって、 請求項7に記載される宿主細胞を前記ポリペプチドの産生に十分な条件の下で
    培養して、前記ポリペプチドを培養培地から回収する工程を含んでなる方法。
  9. 【請求項9】 免疫グロブリンのFc領域と、請求項1に記載されるポリペ
    プチドのいずれか1つとで構成される融合タンパク質。
  10. 【請求項10】 請求項1〜3のいずれか一項に記載されるポリペプチドに
    対する、免疫特異的な抗体。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載されるポリペプチドの機能または濃度を誘
    起または阻害する化合物を同定するためのスクリーニング方法であって、 (a)前記ポリペプチド(または前記ポリペプチドを発現する細胞もしくは膜
    )またはその融合タンパク質に対する候補化合物の結合を、該候補化合物と直接
    的または間接的に結合している標識によって、定量的または定性的に測定または
    検出すること; (b)標識された競合剤の存在下に、前記ポリペプチド(または前記ポリペプ
    チドを発現する細胞もしくは膜)またはその融合タンパク質に対する、候補化合
    物の結合の競合を測定すること; (c)該ポリペプチドを発現している細胞または細胞膜に適合する検出システ
    ムを使用して、前記ポリペプチドの活性化または阻害によって発生されるシグナ
    ルを該候補化合物が生じさせるか否かを試験すること; (d)候補化合物を、請求項1に記載されるポリペプチドを含有する溶液と混
    合して混合物を作製し、該混合物中の該ポリペプチドの活性を測定し、そして、
    該混合物の活性を、候補化合物を含有しないコントロール混合物と比較すること
    ;または (e)前記ポリペプチドをコードするmRNAまたは前記ポリペプチドの細胞
    における産生に対する候補化合物の作用を、例えば、ELISAアッセイを使用
    して検出すること; からなる群から選択される方法、 および (f)生物工学的または化学的な標準的な手法に従って、前記化合物を製造す
    ること を含んでなる方法。
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