JP2003505635A - 相変化熱機関 - Google Patents

相変化熱機関

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JP2003505635A
JP2003505635A JP2001511294A JP2001511294A JP2003505635A JP 2003505635 A JP2003505635 A JP 2003505635A JP 2001511294 A JP2001511294 A JP 2001511294A JP 2001511294 A JP2001511294 A JP 2001511294A JP 2003505635 A JP2003505635 A JP 2003505635A
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チャールズ エル ジュニア グレイ
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ユナイテッド ステイツ エンバイロメンタル プロテクション エージェンシー
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Abstract

(57)【要約】 自動車用のパワープラントは、内燃機関と、燃焼排気ガスからの熱を利用して内燃機関への燃料を気化する熱交換器とを含む。気化した燃料は、圧縮行程によって生成される圧縮ガスを含む燃焼シリンダに送られる。又は、気化したガスは、仕事を取り出すために専用エキスパンダに送られ、次に、内燃機関に送られる。

Description

【発明の詳細な説明】
(技術分野) 本発明は、作動媒体の相変化特性を利用するか、又は臨界圧より高い圧力に圧
縮された流体を加熱するきわめて効率的な方式で熱を機械的な仕事に変換するこ
とによって、通常は、内燃機関(又は他のソースから)の排気中に廃棄される熱
エネルギーを利用し、エンジンの総合効率を高くするための装置及び方法に関す
るものである。主な適用分野は自動車用の内燃機関である。
【0001】 (背景技術) 自動車の利用の増大によって、窒素酸化物、二酸化炭素等の温室効果ガスを含
む種々の汚染物質が大気中に非常に増えている。したがって、自動車の動力伝達
機構の燃料利用効率を大幅に高くするための改良が必要である。
【0002】 内燃機関は、一般に圧縮、点火、膨張及び排気から成る熱力学的サイクルで燃
料を燃焼させることによって、燃料エネルギーから機械的な仕事を作り出す。膨
張は、燃焼によって作り出される高い圧力がピストンに対して作用し、放出され
た燃料エネルギーの一部分が機械的な仕事に変換されるプロセスである。このプ
ロセスの効率は、ある程度サイクルの熱力学的効率によって決まり、このサイク
ルの熱力学的効率は、動いているピストンに対して仕事をしながら燃焼混合物を
膨張させることができる最終的な圧力及び温度によってある程度決まる。一般的
に、膨張行程の最後で達する圧力及び温度が低いほど、取り出される仕事の量は
多くなる。
【0003】 概念的には、ピストンに関して行われる仕事は、二つの成分に分解することが
できる。一つの成分は、燃焼プロセスによって放出される燃料エネルギーである
。他の一つの成分は、燃焼の有無に関係なく自然に生じるような、ピストンの上
死点(TDC)後に圧縮混合物が再び膨張するときに戻される圧縮エネルギーで
ある。燃料が液体状態で噴射されるとき、圧縮された混合物内に存在するエネル
ギーの一部分を消費しながら相変化(気化)が起こり、前記エネルギーの一部分
は、膨張の際に回収することができない。また、燃焼が始まり、燃焼生成物の膨
張が始まった後は、膨張によって提供されるシリンダ内のエネルギーの量は一定
になる。このことから、高い温度及び圧力の燃焼ガスは、エンジン設計及び燃焼
生成物の特性を考慮して可能な限り周囲の条件の近くまで膨張させられる。そし
て、燃焼ガスが膨張し、更にピストンに対して仕事を行うために有限の容積しか
利用することができないので、膨張は、シリンダの固定の最大容積によって制限
される。大気圧まで膨張が達成された場合でも、膨張したガスはまだ高温であり
、1000〔°F〕(約538〔℃〕)を超える場合もある。したがって、潜在
的な仕事が燃料の気化によって失われるだけでなく、大量の潜在的な仕事が排熱
として失われる。
【0004】 別の系の作動流体への伝熱及びその相変化によって排熱を利用する従来技術の
手段は、周知のランキン・ボトミング(Rankine Bottoming)サイクルであり、
最も多くの場合水が使用される。この場合、凝縮によって再利用が可能となる。
また、他の閉じた系の作動流体が使用されることもある。しかしながら、そのよ
うな系はいずれもコストが高く、排気ガスからのエネルギーの多くが作動流体の
相変化(蒸発)に消費され、そのエネルギーの大部分が凝縮器内で再び失われる
ため、エネルギー回収効率が比較的低い。
【0005】 本発明は、エキスパンダ(ボトミング・サイクル装置)及び内燃機関(「IC
E」という。また、本明細書では「トッピング装置」ともいう。)を含む燃焼シ
ステムを提供し、エキスパンダの作動流体はICEに適切な燃料である。液体燃
料を注入する代わりに、エキスパンダからの過熱された燃料蒸気がICE内で燃
焼させられ、それにより、燃料気化によるエネルギーの損失がなくなる。本発明
は、そのような燃焼システムを作動させる方法を含む。
【0006】 本発明は、作動流体として、気化可能な液体、すなわち、臨界圧より高い圧力
で供給される液体を使用し、好ましくは、従来技術のような加熱された圧縮ガス
ではなく、可燃性の液体燃料を使用する。したがって、ボトミング・サイクルに
動力を供給する排熱が、冷却された圧縮ガスではなく液体に与えられる。トッピ
ング装置(ICE)に送られる高圧の蒸気は、熱交換器内での液体から気体への
相変化の結果生じる。これにより、コンプレッサの冷却が不要になり、高圧の圧
縮ガスの操作もほとんど必要ない。また、メタノール等の液体の作動流体、又は
水(蒸気)等のより伝統的な相変化液体より好ましい臨界点を有する他の作動流
体を選択することができる。作動流体は、ボトミング・サイクルへの「熱添加」
の添加手段として、エキスパンダ内又は任意的に設けられる燃料反応器内で直接
燃焼させることができる。
【0007】 本発明の好ましい実施の形態においては、エキスパンダは、排気熱を圧縮ガス
にではなく、液体燃料に与えるピストン装置であり、その結果、燃料の相変化(
液体から気体)によって、エキスパンダ用の作動流体として、エンジン用のあら
かじめ気化された燃料として、又はその両方として使用することができる過熱蒸
気が提供される。エキスパンダにおいては、熱添加(相変化及びそれにより得ら
れた蒸気の過熱を引き起こす熱の添加)のほかに作動流体の燃焼が行われる。作
動流体の燃焼は、ICEにおける燃料の燃焼の代わりとして、又は追加として行
われる。
【0008】 本発明は、(1)ICEの膨張行程がエキスパンダとして働く第1の実施の形
態と、(2)物理的に分離させられたエキスパンダ装置を使用する第2の実施の
形態との異なる二つの実施の形態を含む。各実施の形態は、主要な相変化する作
動流体としてICE燃料を利用し、また、回収する総排気エネルギーを多くする
ために、水等の追加の作動流体を添加することもできる。
【0009】 前述されたように、第1の実施の形態において、ICEの膨張行程は、相変化
する作動流体を膨脹させる働きもする。相変化する作動流体は、ICEの膨張行
程において、初期に導入され、膨脹し、膨脹し続けながら燃焼させられる。前記
第1の実施の形態においては、最小の追加のハードウェア及びコストで、最大の
利用可能な機械的な仕事を取り出すことができる。
【0010】 各実施の形態において、排気ガスから追加の熱エネルギーを取り出すために、
過熱後に燃料反応炉容器を追加してもよい。例えば、メタノール燃料が、水素と
一酸化炭素とに分離され、又は、水蒸気がある状態で水素と二酸化炭素とに改質
され、排気廃熱エネルギーが、燃焼中の次の放出のために、より高い状態の化学
燃料エネルギーに変換される。
【0011】 第2の実施の形態の別のエキスパンダは、(1)2サイクルと、(2)4サイ
クルとの異なる二つの動作モードを利用することができる。2サイクルの個別の
エキスパンダは、TDCの近くで相変化熱交換器から過熱作動流体を受け取り、
高圧蒸気を膨脹させ、下死点(BDC)まで利用可能な仕事を発生させる。次に
、エキスパンダは、TDCに戻り、次の燃焼のために、内燃機関の吸気口に作動
流体を排出する。4サイクルの個別のエキスパンダは、最初に、第1の行程でピ
ストンがTDCからBDCに移動するときに吸気を受け取る。次に、第2の行程
でピストンがTDCに移動するとき、空気が圧縮される。続いて、第3の行程で
ピストンがBDCに移動し、利用可能な機械的な仕事が発生させられるとき、初
期膨脹の間に過熱相変化流体が添加される。最後に、空気と作動流体との混合物
が、第4の行程で圧縮され、ICEの吸気口に輸送される。なお、ICEを加圧
する加圧充填を行うようにしてもよい。
【0012】 図1に、理想的な熱力学サイクルの図を示す。線abは、周囲空気のシリンダ
への初期吸気を表す。線bcは、ピストンがTDCに近づくときの圧縮を表す。
線cdは、一定のシリンダ圧力での、過熱高圧蒸気の噴射及び燃焼(燃焼は任意
的であるが好ましい)によるシリンダの膨脹する容積への質量及び熱の添加を表
す。線dbは、最大の仕事を生成する周囲条件への内容物の連続的な断熱膨張を
表す。線baは、次のサイクルが始まる前の膨脹した内容物の排出を表す。領域
bcdは、このサイクルで行われる正味の仕事を表す。
【0013】 本発明は、図1に示されたサイクルを、一定の圧力の過熱相変化(及び任意的
な化学変化)質量の添加と、任意で、かつ、好ましくは断熱膨張における制御さ
れた燃焼とを組み合わせて利用することによって達成される。この制御された燃
焼は、過熱メタノール蒸気等の蒸気の噴射速度を制御することによって達成する
ことができる。サイクルは、次のようないくつかの個別の相からなる。(1)メ
タノール、メタノール水混合物等の液体を、排気、その他の廃熱源等によって加
熱された熱交換器内に高圧でポンピングする。(2)相変化を起こし、過熱蒸気
又はより高いエネルギーレベルの超臨界液体に加熱される液体に熱を添加する(
同時に、蒸気をエネルギーレベルがより高い化学物質に変換するために、適切な
触媒上での反応によって過熱蒸気に熱を添加してもよい)。(3)TDCの近く
でエキスパンダ・シリンダの行程残容積(unswept volume)内に蒸気を噴射する
。シリンダの内容物は、蒸気より低い圧力である。(4)高圧過熱蒸気を噴射す
るときに比較的一定のシリンダ圧力を維持することができるように、シリンダの
内容物を初期膨脹させる。(5)任意で、かつ、好ましくは、シリンダの連続的
な膨脹が燃焼生成物の圧力を比較的一定に維持するような時間又は速度で過熱蒸
気を点火する。(6)ピストンに対抗させてシリンダの内容物をできる限り周囲
条件の近くまで相対的に断熱膨張させて、最大量の仕事を生成する。(7)シリ
ンダから膨脹した内容物を排出する。なお、該内容物を再循環のため、又はトッ
ピング・サイクル装置を支援するために、他の適切な送り先に送るようにしても
よい。例えば、個別エキスパンダの第2の実施の形態を利用する場合は、膨脹さ
せた混合物を内燃機関に燃料として送り、通常、燃料の気化と関連する効率の損
失を少なくとも防ぐことができる。
【0014】 好ましくは、本発明の装置は、気化させる液体を送る液体ポンプと、内燃機関
及びその他の廃熱源から排気ガスが送られる熱交換器と、過熱及び燃焼(燃焼は
任意的で追加的)された蒸気を膨脹させるエキスパンダ・シリンダと、熱交換器
からエキスパンダ・シリンダへの過熱蒸気の流れを計量する各シリンダ内の噴射
弁とを含み、これにより、加熱質量添加及び/又は燃焼をほぼ一定の圧力にする
ことができるように噴射率及び燃焼率が制御される。
【0015】 本発明は、内燃機関と組み合わせて、トッピング・サイクル(エンジン)用の
燃料気化機能及び前述されたボトミング・サイクル専用のエキスパンダ用の作動
流体を提供する。
【0016】 エキスパンダの第1の膨脹段階において、ほぼ、一定の圧力の燃焼を達成する
ために、蒸気の噴射の開始直後に燃焼が開始され、圧力がほぼ一定となる率に燃
焼による熱放出を制御するために、噴射速度が調整される。
【0017】 燃焼前の蒸気の噴射量(完全噴射を含む)と、点火タイミングと、再循環排気
の濃度の変化と、吸気及び排気バルブのタイミングとを制御することによって、
類似の制御手段を達成する他の実施の形態も可能である。
【0018】 (発明の開示) 図2に示される第1の好ましい実施の形態において、内燃機関/エキスパンダ
・シリンダ7からの高温の排気が、排気ポート10を通って導かれる。適宜配設
された燃料反応器17が、この高温の排気を遮断し、その熱の一部を吸収する。
排気は、入口ポート11を介して熱交換器4の排気入力側13に導かれ熱交換器
4の排出ポート12から流出する。液体の作動流体が、高圧ポンプ1によって貯
蔵タンク16から熱交換器4の入口2に送られる。この液体は、適宜、熱交換器
4から管15を介して送られる凝縮液により補うことができる。液体は、高圧下
で気化熱及びその他の熱を過熱状態で吸収し、熱交換器4のうちの気化側3で予
熱され、気化され、過熱される。蒸気は、熱交換器4の出力ポート5から高い温
度及び圧力で出て、燃料反応器17内を移動する。オプションの燃料反応器17
において、吸熱性プロセスが開始され、作動流体が、より高い化学エネルギー状
態に分離(例えば、メタノールを水素と一酸化炭素とに分離)され及び/又は改
質される(「改質」ともいう)。これにより、排気流からの熱が更に利用される
。この場合、分離又は改質された生成物は、サイクルの残りの部分の作動流体に
なる。蒸気(又は、任意に、改質又は分離させられた蒸気生成物)は、ピストン
8が上死点(TDC)又はその近くにあるときに、絞り弁6を通ってエンジン/
エキスパンダ・シリンダ7内に移動する。この時点で、シリンダの行程残容積9
は、吸気弁14を介して事前に受け取った周囲の空気から成る圧縮ガスを含み、
過熱蒸気は、圧縮ガスより圧力が高く、絞り弁6が開放されたときにシリンダの
空間内に流れ込む。そして、ピストン8がTDCから後退するとき、高圧の過熱
蒸気は、膨張が進行するときに、実質的に一定のシリンダ圧力を維持する速度で
膨張容積内に流れ込むように、弁6において計量される。TDCを約30度過ぎ
た適切な時点で、点火のための(図示されない)火花が提供され(なお、混合物
が自己点火するようにしてもよい)、燃料蒸気が燃焼し、シリンダの容積が膨張
を続けるときに余分の量の熱が生成される。燃焼の結果として、圧力が上昇し、
容積が急速な膨張を続けるとき、上昇した高い圧力は比較的一定のままである。
最終的に、燃焼が終了し、容積が増加し続けると、圧力が低下し始める。ピスト
ン8が下死点(BDC)に達したとき、ガスは、できる限り大気圧に近い圧力ま
で膨張させられ、それにより、最大量の仕事が取り出される。この仕事は、(a
)液体を気化させる際に熱交換器4で行われる熱の添加、(b)過熱蒸気を作り
出すための気化ガスへの更なる熱の添加、(c)燃料反応器17内の任意の吸熱
性プロセス、及び(d)燃焼におけるエネルギーから生成されたものである。排
気行程において、排気ポート10が開かれ、ピストン8がTDCの方に進み、高
温の排気を燃料反応器17及び熱交換器4を介して排出する。これにより、ルー
プが閉じられる。
【0019】 図3に示される第2の実施の形態は、専用のエキスパンダ20を利用する。作
動流体が可燃性の蒸気であり、燃焼がエキスパンダ20内で行われないので、仕
事は、エキスパンダ20内で燃焼されるのではなく膨張によって取り出され、膨
張した蒸気は、あらかじめ気化させられた燃料源を提供するために、内燃機関1
8の燃料の入口又は空気の入口26に送られなければならない。これにより提供
される燃料は、通常無駄になる熱によってあらかじめ気化されるので、気化のた
めにシリンダ内の熱を吸収する必要がない。その結果、内燃機関18の効率が改
善される。前記第2の実施の形態は、メタノール、エタノール、ガソリン等の可
燃性蒸気(なお、水等の非可燃性の相変化物質を添加してもよい。)を利用し、
内燃機関18及び相互的に配置された専用のエキスパンダ20から成る装置を有
し、それにより、内燃機関18は、作動流体が燃料供給され、したがって、廃熱
源を提供しながら燃料をあらかじめ気化させることによって利益が得られる。前
記第1の実施の形態と同じように、液体の作動流体は、タンク16から高圧ポン
プ1によって熱交換器4の入口2に送られ、その液体は過熱蒸気になる。この蒸
気は、輸送手段5を介して送られる。なお、前述された場合と同じように、作動
流体と吸熱反応する燃料反応器17を介して送られるようにしてもよい。高圧の
蒸気又は反応器17の生成物は、絞り弁6を介して、燃焼を伴うことなくガスを
低い圧力に膨張させる専用のエキスパンダ20のシリンダ内に移動させられる。
これにより仕事が行われるが、膨張ガスの燃焼可能特性は維持される。膨張ガス
は、内燃機関18のシリンダ内に排出され、そこで燃料として燃焼される。内燃
機関18のシリンダの排気は、任意的に設けられる燃料反応器17及び熱交換器
4に帰還される。これによりループが閉じられる。
【0020】 熱交換器4から排出された凝縮液を、管15、他の輸送手段等を介して液体ポ
ンプ1に送るようにしてもよい。例えば、水凝縮液は、メタノールを水素と二酸
化炭素とに改質するのに必要な水を提供することができる。
【0021】 したがって、第2の実施の形態は、内燃機関と、相互的に配置されたエキスパ
ンダと、可燃性の作動流体とを組み合わせることによって、トッピング・サイク
ル(エンジン18)用のあらかじめ気化された燃料、及びボトミング・サイクル
専用のエキスパンダ20用の作動流体を提供する。
【0022】 第2の実施の形態において、また、蒸気の噴射の最初の段階で燃焼を開始し、
蒸気の噴射率を計量して燃焼の放熱量を制御することによって、エキスパンダの
膨張段階における定圧力燃焼を達成することができる。また、噴射量、点火タイ
ミング、吸気弁及び排気弁のタイミングを制御することによって同じ結果を得る
ことができる。
【0023】 本発明は、その精神及び必須の特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で
実施することができる。したがって、各実施の形態は、あらゆる点において例示
であり、限定的なものでなく、本発明の範囲は上記の説明によってではなく、特
許請求の範囲によって示され、よって、特許請求の範囲の趣旨及び均等の範囲に
含まれるすべての変更は本発明に包含される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ピストン燃焼シリンダ内の圧縮、点火、膨脹及び排気から成る理想的な熱力学サ
イクルを示す図である。
【図2】 本発明の第1の好ましい実施の形態の概略図である。
【図3】 専用エキスパンダを含む本発明の第2の好ましい実施の形態の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 31/18 F02M 31/18 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの燃焼シリンダ及びその中に往復運動可能に
    取り付けられたピストン、前記一つの燃焼シリンダに燃料を導入するための燃料
    の入口、該燃料の入口と離され、前記一つの燃焼シリンダに周囲の空気を導入す
    るための空気の入口、並びに前記一つの燃焼シリンダから排気ガスを放出するた
    めの排気出口を備え、かつ、周囲の空気は、前記一つの燃料シリンダに燃料が導
    入される前に一つの燃焼シリンダ内で圧縮される燃焼機関と、 液体燃料を保持するための燃料タンクと、 排気ガスとの間接的な熱交換によって、前記燃料タンクからの燃料を気化させ
    、過熱し、前記燃料の入口を介して前記一つの燃焼シリンダに過熱された燃料の
    蒸気を供給するために燃料の入口と連結された熱交換器と、 気化させられ過熱された燃料を前記一つの燃焼シリンダに供給する弁手段とを
    有するとともに、 前記一つの燃焼シリンダにおいて、ピストンがTDCに近くになると圧縮空気
    が導入され、前記燃料は燃焼して排気ガスになることを特徴とするパワープラン
    ト。
  2. 【請求項2】 前記熱交換器と前記一つの燃焼シリンダとの間に配置された
    触媒コンバータを有するとともに、該触媒コンバータは、前記一つの燃焼シリン
    ダ内に導入される燃料の蒸気を触媒作用で分離し及び/又は改質するための触媒
    を備える請求項1に記載のパワープラント。
  3. 【請求項3】 前記熱交換器の排気ガス側から前記燃料タンクに凝縮液を送
    るための凝縮液管路を有する請求項2に記載のパワープラント。
  4. 【請求項4】 少なくとも一つの燃焼シリンダ及びその中に往復運動可能に
    取り付けられたピストン、前記一つの燃焼シリンダに燃料を導入するための燃料
    の入口、及び前記一つの燃焼シリンダから排気ガスを放出するための排気出口を
    備えた燃焼機関と、 液体燃料を保持するための燃料タンクと、 排気ガスとの間接的な熱交換によって、前記燃料タンクからの燃料を気化させ
    るための熱交換器と、 前記気化させられた燃料を、前記一つの燃焼シリンダに、その中で燃焼させる
    ために供給し、排気ガスを生成する燃料供給手段と、 前記熱交換器からの気化させられた燃料を第1の圧力で受け取り、気化させら
    れた燃料から仕事を取り出し、気化させられた燃料を前記第1の圧力より低い第
    2の圧力で排出するためのエキスパンダとを有するとともに、 該エキスパンダは、エキスパンダ・シリンダ、及び該エキスパンダ・シリンダ
    内に往復運動可能に取り付けられたエキスパンダ・ピストンを備え、前記気化さ
    せられた燃料を前記熱交換器から前記一つの燃焼シリンダに供給する燃料管に配
    置されることを特徴とするパワープラント。
  5. 【請求項5】 前記排気出口に連結された排気管は、前記触媒コンバータを
    介して前記熱交換器内に至る請求項2に記載のパワープラント。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のパワープラントによって動力が供給される
    車両。
  7. 【請求項7】 空気の入口、該空気の入口と離された燃料の入口及び排気出
    口を備えた少なくとも一つの燃焼シリンダ、並びにその中に往復運動可能に取り
    付けられたピストンを備えた内燃機関を作動させる方法において、 前記空気の入口を介して前記一つの燃焼シリンダに空気を供給する段階と、 前記一つの燃焼シリンダ内の空気を圧縮する段階と、 前記排気出口からの排気ガスとの間接的な熱交換のために熱交換器に液体燃料
    を供給して気化させる段階と、 前記熱交換器内の気化させられた燃料を過熱する段階と、 前記一つの燃焼シリンダ内の燃料の燃焼及び動力の生成のために、ピストンが
    TDCの近くに置かれた前記一つの燃焼シリンダ内において、燃料の入口を介し
    て過熱燃料の蒸気を圧縮空気に供給する段階とを有することを特徴とする内燃機
    関を動作させる方法。
  8. 【請求項8】 燃料の入口及び排気出口を備えた少なくとも一つの燃焼シリ
    ンダ、並びにその中に往復運動可能に取り付けられたピストンを備えた内燃機関
    を作動させる方法において、 前記排気出口からの排気ガスとの間接的な熱交換のために、熱交換器に液体燃
    料を供給して気化させる段階と、 前記熱交換器内の気化させられた燃料を過熱する段階と、 前記過熱された燃料の蒸気を膨脹させるために、エキスパンダに過熱された燃
    料の蒸気を供給し、それにより動力を生成する段階と、 前記一つの燃焼シリンダ内の燃焼及び動力の生成のために、過熱された燃料の
    蒸気を燃料の入口に供給する段階とを有することを特徴とする内燃機関を動作さ
    せる方法。
  9. 【請求項9】 前記エキスパンダに入る前に、過熱された燃料の蒸気を触媒
    作用で改質する段階を有する請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記燃料の入口に入る前に、過熱された燃料の蒸気を触媒
    作用で改質する段階を有する請求項7に記載の方法。
  11. 【請求項11】 膨張が進行するときに、実質的に一定のシリンダ圧力を維
    持するために過熱された燃料の供給を制御する段階を有する請求項7に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 前記過熱燃料の蒸気の提供の開始直後に一つの燃焼シリン
    ダ内で燃料を点火する段階と、 過熱燃料の提供量を制御し、それによって燃焼の放熱量を制御し、定圧力を達
    成する段階とを有する請求項7に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記熱交換器とエキスパンダとの間に配置された触媒コン
    バータを有するとともに、該触媒コンバータは、前記一つの燃焼シリンダ内に導
    入される燃料の蒸気を触媒作用で分離し及び/又は改質するための触媒を備える
    請求項4に記載のパワープラント。
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