JP2003505032A - 修飾された抗原性を有するアデノ随伴ウイルスの構造タンパク質と、その製造及び使用 - Google Patents

修飾された抗原性を有するアデノ随伴ウイルスの構造タンパク質と、その製造及び使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、抗原性を低減させる修飾を少なくとも1つ含む、アデノ随伴ウイルス(AAV)の構造タンパク質、その製造及び使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、抗原性の低減をもたらす少なくとも1つの修飾を有するアデノ随伴
ウイルス(AAV)の構造タンパク質と、その製造及び使用とに関する。
【0002】 AAVウイルスは、パルボウイルスのファミリーに属する。これらは、18〜
30nmの直径を有し、約5kbの線状一本鎖DNAを含有する、二十面体の無
外被カプシドによって識別される。AAVの効果的な複製は、ヘルパーウイルス
、例えばアデノウイルス、ヘルペスウイルス又はワクシニアウイルスとの宿主細
胞の同時感染を必要とする。ヘルパーウイルスが存在しない場合には、AAVは
潜伏状態に入り、ウイルスゲノムは宿主細胞ゲノムに安定に組み込まれることが
できる。宿主ゲノムに組み込まれるというAAVの性質は、哺乳動物細胞のため
の形質導入ベクター(transduction vector)としてAAVを特に重要にしている
。一般に、約145bp長さである2つの逆方向末端反復配列(ITR)はベク
ター機能に関して充分である。これらは、宿主細胞ゲノム中への複製、パッケー
ジング及び組み込みのために必要な“シス”シグナルを有する。組換えベクター
粒子中へのパッケージングのためには、非構造タンパク質(Repタンパク質)
の遺伝子と構造タンパク質(Capタンパク質)の遺伝子とを有するヘルパープ
ラスミドが、パッケージングに適した細胞、例えばHeLa又は293細胞中へ
トランスフェクトされ、これらの細胞は次に例えばアデノウイルスによって感染
する。数日後に、組換えAAV粒子を含有する溶解物(lysate)が得られる。適当
なヘルパープラスミドは、例えばChiorini et al., (1995) Hum. Gene Ther. 6,
1531-1541又は Girod et al. (1999), Nat. Med.によって述べられている。
【0003】 AAVカプシドは3つの異なるタンパク質:VP1、VP2及びVP3から成
り、これらの相対的割合は5% VP1、5% VP2及び90% VP3であ
る。AAVカプシド遺伝子はAAVゲノムの右手端部に局限され、異なる開始コ
ドンと、転写物(transcript)の2つの異なってスプライスされた変異体(variant
)とを用いて、同じオープンリーディングフレーム(ORF)の配列をオーバー
ラップさせることによって、コードされる。VP1遺伝子はVP2遺伝子配列全
体を含有し、このVP2遺伝子配列は、特異的なN末端領域を有するVP3遺伝
子配列全体を含有する。オーバーラッピングリーディングフレームが3種類のA
AVカプシドタンパク質の全てをコードするという事実が、全てのカプシドタン
パク質の、程度の差こそあれ、必須の発現を生じることになる。
【0004】 カプシドタンパク質の分子質量は、VP1が87kD、VP2が73kD及び
VP3が62kDである。カプシド遺伝子の配列は、例えば、Srivastava, A. e
t al. (1983), J. Virol., 45, 555-564; Muzyczka, N. (1992), Curr. Top. Mi
cro. Immunol., 158, 97-129, Ruffing, N. et al. (1992), J. Virol., 66, 69
226930 又は Rutledge, E. A. et al. (1998) J. Virol. 72, 309-319に述べら
れている。 AAVゲノムの物理的及び遺伝的マップは、例えば、Kotin, R.M. (
1994), Human Gene Therapy, 5, 793-801に述べられている。
【0005】 種々なAAV血清型も知られており、これらのうちでヒトAAV血清型2(A
AV2)が最も徹底的に研究されている。これらの分析は、AAVウイルスが身
体的遺伝子療法のためにウイルスベクターとして有利な性質を有することを示し
ている。本質的な利点は、ヒトに対する病原性が無いこと、細胞ゲノム中へのウ
イルスDNAの安定な組み込み、非分割細胞(non-dividing cells)を感染させる
能力、高タイター(1013〜1014粒子/ml)までの精製を可能にするビリオ
ンの安定性、比較的低い免疫原性、及び組換えAAVベクター中にウイルス遺伝
子と遺伝子産物とが存在しないこと(これは遺伝子療法に用いるために安全性の
見地から有利である)である。AAVベクター中への遺伝子のクローニングは現
在、例えば WO95/23867、Chiorini J.A. et al. (1995),Human Gene Therapy,6,
1531-1541又はKotin,R.M.(1994),上記文献に述べられているような、当業者に一
般に知られた方法によって行なわれる。
【0006】 遺伝子療法へのまさにウイルスベクターの使用は、この療法の成果を妨害する
恐れがある免疫応答の強化に高い抗原性が関連するので、用いる系の抗原性に非
常に依存する。それ故、AAVウイルスの抗原性は療法へのその使用可能性のた
めにも決定的に重要である。抗原なる用語は、ヒト又は動物体内への導入後に、
特定の免疫応答を誘発する物質を意味する。これは、抗体の産生(体液性免疫応
答)と細胞仲介免疫性(細胞免疫応答)の発生とによって、又は特異的な免疫寛
容によって明示される。免疫応答のため(抗原の免疫原性のため)の一般的前提
条件は、抗原が身体によって異物として認識されること、抗原が>1KDaのM
Wを有し、タンパク質若しくは多糖類、稀にはデオキシリボ核酸又は脂質のクラ
スに属することである。例えば、細菌、ウイルス又は赤血球(粒状抗原)のよう
な複雑な構造は、一般に、さらに効果的な抗原である、即ち、高い抗原性を有す
る。それ故、本発明のために、抗原性とは結合によって免疫系(体液性と細胞性
)と相互作用する(免疫系によって認識される)能力を意味する。さらに、この
用語は免疫原性、即ち、免疫応答を誘発する能力をも包含する。この場合、まさ
にウイルスでは、抗体結合のための根本的な抗原構造がカプシドタンパク質又は
カプシドの一次構造によってのみでなく、二次、三次又は四次構造によっても決
定される可能性がある。
【0007】 Chapman M.S.とRossmann M.G. (1993), Virology, 194, 491508は、種々なパ
ルボウイルスとの配列比較によってCPVカプシドの主要な抗原決定基を同定す
ることができ、これからカプシドタンパク質間の抗原差異を予測した。この研究
によると、CPVカプシドタンパク質の抗原性は、高度な配列可変性を有する外
側に暴露されたループに主として関連する。他方では、このような研究はAAV
ウイルスカプシドに関してはまだ行なわれていない。WO96/00587のみ
が、例えば、臨床的に有意味な抗原をコードするDNAがカプシドタンパク質を
コードするDNA中にカプシド形成を妨害せずに挿入され、この構築体がAAV
カプシド融合タンパク質として発現される、AAVカプシド融合タンパク質を述
べている。 臨床的に有意味な抗原は、例えば細菌(例えば、サルモネラ)、ウイルス(例え
ば、env−HIV)又は腫瘍細胞に由来するエピトープである。得られるAA
Vカプシド融合タンパク質は免疫応答を惹起し、さらにAAVウイルスの抗原性
を増強させることになる。
【0008】 先行技術には、AAV抗原性の低減は示唆されていない。しかし、AAVベク
ターの−特に遺伝子療法における−実際の使用のために、野性型に比べて又は野
性型に由来するAAVベクターに比べて低減した抗原性は有利である。この理由
は、野性型AAVも確実に抗原決定基を有するからである。したがって、野生型
抗原性のAAVベクターによる治療が不可避に困難であるか又は不可能である抗
AAV2 Ig陽性の個人が存在する。同様に、AAVベクターによる反復治療
時に、患者が用いられるAAVベクターに対して体液性及び/又は細胞性免疫応
答をますます発生させる可能性がある。このような免疫化は治療をあまり成功的
ではなく又は不成功にすると考えられる。したがって、組換えAAVウイルスの
抗原性が低ければ低いほど、又はその抗原性が野性型ウイルス若しくは以前に用
いられた組換えAAVウイルスから大きく異なれば異なるほど、その治療的使用
はますます有望であると思われることを意味する。
【0009】 それ故、本発明の課題は、AAVウイルスの抗原性、特に構造タンパク質の抗
原性を野性型に比べて低減することであった。特異的で、効果的な遺伝子転移を
可能にするが、免疫応答をより良く又は完全に回避するAAVベクターを修飾に
よって開発することが、特に意図された。それ故、この修飾は好ましくは、同時
にウイルスの感染性を無視できるほどに低減する又は少なくとも保持するような
修飾であるべきである。
【0010】 今回、抗原性が低減され、その際に感染性も無視できるほどに低減されるが、
感染性が少なくとも保持されるようなやり方でAAVの構造タンパク質又はカプ
シドタンパク質が修飾されうることが意外にも発見された。
【0011】 それ故、本発明の1態様は、抗原性を低減させる修飾を少なくとも1つ含むA
AVの構造タンパク質である。
【0012】 本発明の意図及び上記定義において、抗原性の低減とは特定の配列若しくはエ
ピトープの、特に野性型に存在する特定のエピトープ及び配列の修飾、欠失若し
くは付加、又はこれらの手段の組み合わせによる抗体産生及び/又は抗体結合の
低減を意味する。低減した抗原性は、例えば、AAVベクターによる療法による
生物の低減した免疫化を意味する。これに関連して、絶対的表現において、即ち
、免疫応答の平均強度において単に変化した抗原性も、本発明の構造タンパク質
が野性型によっては誘発されたであろう抗体(免疫)応答を誘発しないならば、
本発明の意図では低減したと見なされるべきである。絶対的表現で単に変化して
いる、このような抗原性は、抗原性の異なる本発明のAAVベクターを連続的治
療に用いるならば、低減した免疫化を生じる可能性がある。さらに、この場合、
変化した抗原性とは体液性及び細胞性免疫応答の両方に関係しうる。
【0013】 体液性免疫応答に関して、低減した抗原性は、例えば、本発明の修飾されたA
AVカプシドタンパク質又はAAVカプシドをもはや認識しないか又はあまり充
分に認識しない、非修飾(野性型)AAVカプシドタンパク質又はAAVカプシ
ドに結合することができる抗体によって検出されることができる。このような検
出は、例えばエンザイム−リンクト イムノアブソルベント アッセイ(ELI
SA)のような標準方法によって行なうことができる。適当な抗体は、例えば、
A20モノクローナル抗体である(Wistuba,A.et al. (1997) J.Virol.,71, 134
1-52参照)、この抗体は野性型の完全にアセンブルされたAAV2カプシドのみ
を特異的に認識するが、遊離のカプシドタンパク質を認識しない。
【0014】 細胞性免疫応答に関して、修飾された抗原性は、修飾構造タンパク質の粒子に
よって感染している抗原提示細胞によって、オリジナルの構造タンパク質の粒子
によって感染している抗原提示細胞によるほど強く刺激されないAAV特異性免
疫細胞によって検出されることができる。この方法は、ワクシニアウイルス及び
アデノウイルスに関する方法に類似する(Tarpey, I. et al., (1994), Immunol
ogy, 81, 222-7; Nimako, M. et al., (1997), Cancer Res. 57, 4855-61)。免
疫細胞の刺激は、例えば、サイトカインアッセイによって定量的に測定すること
ができる(Current Protocols in Immunology (1999), Coligan J.E. et al.編
集, John Wiley & Sons,Chapter 6.2 - 6.24)。
【0015】 本発明の構造タンパク質の修飾がウイルスの感染性の無視できるほどの低減を
生じるか、又は感染性が少なくとも保持されることが、特に好ましい。本発明の
意図において、感染性とは、細胞に形質導入する能力を意味する。
【0016】 さらに、本発明の構造タンパク質がそのうえ、粒子形成する、即ち、特にAA
Vカプシドとして二十面体カプシドを形成する能力を有することが好ましい、こ
の理由は粒子及びカプシドが選択された化合物、例えばrAAV形質導入ベクタ
ーのキャリヤーとして特に適しているからである。粒子の形成は、例えば、電子
顕微鏡によって検出することができる。他の検出方法は、塩化セシウム密度勾配
遠心分離中の沈降挙動と、続いての粒子中に存在するウイルスDNAの任意の検
出である。
【0017】 一般に、修飾はVP1、VP2及び/又はV3構造タンパク質、好ましくはV
P1及び/又はVP3構造タンパク質中に存在しうる。さらに、構造タンパク質
は全てのAAV血清型に、特にヒト血清型に、好ましくはAAV1、AAV2、
AAV3、AAV4、AAV5及び/又はAAV6に、特にAAV2、AAV3
及び/又はAAV6に由来することができる。
【0018】 修飾(単数又は複数)は好ましくはウイルス表面に局限する。構造タンパク質
の表面局限領域の決定に関して、本発明によって、CPV(イヌパブロウイルス
)とAAV2の配列及び構造が匹敵することが意外にも発見された。それ故、好
ましくは、例えばパブロウイルスB19又はCPVのようなパブロウイルスの既
知結晶構造に頼って、ホモロジー比較によって、ウイルス表面に局限するタンパ
ク質ドメインを同定することが可能である。それ故、本発明によると、例えば、
CPVとAAV2とのコンピューター補助比較、及びパブロウイルスB19とA
AV2とのコンピューター補助比較が、配列が変化して、即ち、低いホモロジー
を有して、ウイルス表面に局限すると期待される、VP3中のループの同定を意
外にも再現可能に生じた。体液性免疫応答に対する抗原は抗体に、したがってウ
イルス表面にアクセス可能でなければならないので、これらのループは修飾のた
めの好ましい候補である。このように、CPV VP2カプシドタンパク質の既
知結晶構造(例えば、Luo M. (1988), J. Mol. Biol., 200, 209211; Wu and Ro
ssmann (1993), J. Mol. Biol., 233, 231-244; Tsao J. et al. (1991) Scienc
e, 251, 1456-1464)は、ウイルスカプシド表面上に暴露され、局部的アミノ酸配
列に基づいてペプチド配列の挿入を克服するために充分にフレキシブルである領
域を見出すために、タンパク質の二次構造におけるAAV2 VP3との大きな
類似性に基づいてパターンと見なされた。この場合に、カプシドを不安定化する
と考えられるAAV2カプシドタンパク質の二次構造要素を選択しないように注
意した。
【0019】 好ましい実施態様では、修飾(単数又は複数)は構造タンパク質のN末端に局
限する、この理由は、例えばパブロウイルスB19の場合にはN末端が細胞表面
に局限することが発見されているからである。
【0020】 構造タンパク質の表面局限領域を決定するための他の可能性は、異なるAAV
血清型からのカプシドをコードする核酸配列を比較することである。このために
、例えばAAV2の可能なカプシド形態の構造分析のために、例えばAAV1、
AAV2、AAV3、AAV4、AAV5又はAAV6のような、異なるAAV
血清型からの既知DNA配列を用いることが可能であり、この場合に、最初から
、可能な三次構造を算出して、一般に知られたアミノ酸性質に基づいて配列領域
を内側又は外側カプシド領域に割り当てることが可能である。したがって、本発
明によると、例えば、AAV2カプシドのVP3領域における可能な挿入部位を
確定することが可能であり、これらの部位は、例えばペプチドを挿入して、それ
らをウイルス表面上に発現させることを可能にした(以下参照)。
【0021】 修飾は、例えば、1つ以上のアミノ酸又はアミノ酸配列への分子の共有結合又
は非共有結合によって得られるカプシドタンパク質の変化を意味する。したがっ
て、例えば、1つ以上のアミノ酸への単糖若しくはオリゴ糖、ビオチン又は他の
高分子量化合物の共有結合によってカプシドタンパク質を修飾することができる
。しかし、1つ以上のアミノ酸への例えばヒドロキシル基のような低分子量化合
物の共有結合によって、修飾を達成することもできる。さらなる可能性は、分子
又は分子複合体を非共有結合によってカプシドタンパク質に付着させることによ
って、抗原領域をシールドすることである。これは、例えば、免疫グロブリンの
抗原結合部位であることができ、抗原領域又は隣接領域に対して高いアフィニテ
ィを有する、例えばFabフラグメント又は他の分子でありうる。このような分子
を分子ライブラリーから例えばそれらのアフィニティに関してスクリーニングす
ることができる。抗原領域又はカプシドタンパク質の三次元構造が既知である場
合には、一連の可能な結合する分子を設計して、合成し、次にこれらの分子をそ
れらのアフィニティに関して試験することができる。
【0022】 しかし、修飾はさらに、例えば1つ以上の突然変異、即ち、アミノ酸の配列に
おける変化を意味する。突然変異なる用語は、例えば、点突然変異、複数のアミ
ノ酸の突然変異、1つ以上の欠失、1つ以上の挿入又はこれらの突然変異の組み
合わせを包含する。さらに、点突然変異又は複数のアミノ酸の突然変異がT又は
B細胞エピトープ中に存在することが可能であり、修飾が同時に点突然変異、複
数のアミノ酸の突然変異、挿入及び/又は欠失から成ることが可能である。
【0023】 好ましい実施態様では、タンパク質又はペプチドの挿入、好ましくは免疫抑制
性タンパク質又はペプチドの挿入が存在する。この場合のペプチドは例えば5〜
30アミノ酸、好ましくは8〜20アミノ酸、特に10〜18アミノ酸から成る
ことができる。これらのペプチドは例えば配列QAGTFALRGDNPQG又はこれと高度に
ホモロジーである配列を有する。
【0024】 特に好ましい、本発明の構造タンパク質は少なくとも1つの他の修飾を含む。
このことは、構造タンパク質が、ウイルスの抗原性を低減させる修飾の他に、ウ
イルスの抗原性を必ずしも低減させない他の修飾をも含むことを意味する。これ
に関連して、ウイルスの感染性を変化させる、好ましくは増強させる他の変化が
特に好ましい。
【0025】 他の好ましい実施態様では、該他の修飾は構造タンパク質における1つ以上の
欠失及び/又は1つ以上の挿入又はこれらの修飾の組み合わせを表す。これに関
連して、挿入は好ましくは、細胞膜受容体リガンドの挿入、例えばRepドメイ
ンとしてのRepタンパク質若しくはペプチドの挿入、免疫抑制性タンパク質若
しくはペプチドの挿入及び/又は、導入遺伝子(transgene)若しくは異種遺伝子(
foreign gene)の二本鎖合成のためのシグナルを有するタンパク質若しくはペプ
チドの挿入である。
【0026】 他の挿入の例は、特に、インテグリン、サイトカイン、又はサイトカイン、イ
ンテグリン若しくは成長因子の受容体結合ドメイン、例えばGMCSF, IL-2, IL-12
, CD40L, TNF, NGF, PDGF若しくは EGF、細胞表面受容体に結合する一本鎖抗体
、いわゆる一本鎖抗体(scFv)、例えば表面受容体CD40, CD40L, B7, CD28 若しく
はCD34に結合する一本鎖抗体、又は例えば抗CD40Lモノクローナル抗体のよ
うな特定の抗体によって若しくは化学物質若しくは例えばカテコールアミンのよ
うなホルモンによって認識されるエピトープ若しくは受容体結合部位である。
【0027】 他の修飾の好ましい実施態様では、例えばプロテインA、プロテインG又は抗
Fc抗体又はこれらの部分のような抗体結合構造が挿入される。これらに、再び
、特定の細胞表面構造に対して(例えば、リンパ細胞の場合にはCD40に対し
て又は造血細胞の場合にはCD34に対して)特異的な抗体が結合する。
【0028】 好ましい実施態様では、VP1コーディング核酸のXhoI切断部位における
1つ以上の挿入によって、他の好ましい実施態様では、VP1コーディング核酸
のBsrBI切断部位における1つ以上の挿入によって修飾が行なわれる。本発
明の構造タンパク質の他の好ましい実施態様は、VP1コーディング核酸のBs
rBI/HindII切断部位間の欠失と、好ましくは該欠失部位における1つ
以上の挿入とによって行なわれる。
【0029】 本発明の他の好ましい実施態様では、62アミノ酸を含むVP1コーディング
核酸のXhoI/XhoI切断部位間の1つ以上の欠失によって、修飾(単数又
は複数)が行なわれる(Hermonat, P.L. et al. (1984), J. Virol., 51, 329-3
39)。他の好ましい、対応する実施態様では、上記欠失内に局限され、29アミ
ノ酸を含むVP1コーディング核酸のBsrBI/HindII切断部位間に、
欠失(単数又は複数)が局限される。この欠失はRep遺伝子とのオーバーラッ
プを有さないので、パッケージング機構に本質的に影響を及ぼさないという利点
を有する。
【0030】 他の好ましい実施態様では、VP3構造タンパク質(Rutledge, E.A. et al. (
1998) 上記文献) 中の、YKQIS SQSGA, YLTLN NGSQA, YYLSR TNTPS, EEKFF PQSGV
, NPVAT, EQYGS, LQRGN RQAAT, NVDFT VDTNGから選択された配列における少なく
とも1つのアミノ酸の前及び/又は後に1つ以上の挿入が存在する、この理由は
これらの部位がループの暴露部位に局限され、この場合にはVP3構造が変化す
る危険性が低いからである。
【0031】 点突然変異(単数又は複数)、幾つかのアミノ酸の突然変異(単数又は複数)
、欠失(単数又は複数)又は挿入(単数又は複数)は、一般に知られた方法に従
って、構造タンパク質をコードする遺伝子中の欠失及び挿入によって行なわれる
。欠失は例えばPCR補助突然変異誘発によって個々の構造タンパク質遺伝子中
に導入することができる。挿入は一般に知られた方法に従って、例えば、適当な
構造タンパク質遺伝子の制限エンドヌクレアーゼによる加水分解とそれに続くリ
ガーゼ反応とによって導入することができる。その後の突然変異遺伝子の発現が
本発明の構造タンパク質を生じる。
【0032】 本発明の他の態様もまた、AAV粒子としての、特にAAVカプシドとしての
本発明の構造タンパク質である、この理由は、粒子及びカプシドが選択された化
合物、例えばrAAV形質導入ベクターのキャリヤーとして特に適しているから
である。
【0033】 本発明の他の態様は、本発明の構造タンパク質をコードする核酸、好ましくは
RNA又はDNA、特に二本鎖DNAである。
【0034】 本発明はまた、本発明の核酸を含む細胞、好ましくは哺乳動物細胞、例えばC
OS細胞、HeLa細胞又は293細胞に関する。このような細胞は、組換えA
AV粒子を製造するために適している。
【0035】 それ故、本発明の他の態様は、本発明の構造タンパク質の製造方法、特にAA
V粒子としての本発明による構造タンパク質の製造方法であって、本発明による
構造タンパク質をコードする核酸を含む適当な細胞を培養して、適当である場合
には、発現された構造タンパク質を単離する前記方法でもある。例えば、本発明
の構造タンパク質は、例えばChiorini,J.A.et al.(1995),上記文献に述べられて
いる塩化セシウム勾配上で単離することができる。
【0036】 本発明の他の態様はまた、本発明の構造タンパク質又は本発明の核酸又は本発
明の細胞と、適当である場合には、例えば生理食塩溶液、安定剤、プロテイナー
ゼ阻害剤、DNAse阻害剤等のような、適当な賦形剤及び添加剤とを含む薬剤
にも関する。
【0037】 本発明の他の態様は、各々が異なる修飾を有する、少なくとも2種類の異なる
、本発明の構造タンパク質を含む薬剤である。これに関連して、これらの構造タ
ンパク質が抗原性において異なることが特に好ましい。
【0038】 他の好ましい態様は、少なくとも2種類の異なる、本発明の構造タンパク質を
含むキットであって、各構造タンパク質がキット内で他の構造タンパク質(単数
又は複数)から分離して存在する前記キットである。
【0039】 少なくとも2種類の異なる、本発明の構造タンパク質を有するキット又は薬剤
の、例えば療法の一部としての使用に関して、最初に1つの構造タンパク質を用
いる。その後の1回以上の使用のために、抗原性の異なる構造タンパク質が用い
られる。したがって、薬剤又はキットを用いる療法は、本発明の構造タンパク質
の連続的投与を含む。したがって、薬剤及びキットは、(1)同じ構造タンパク
質の反復使用時に誘発される免疫応答の可能性を回避することができる及び(2
)最初の使用中に免疫応答が誘発される場合には、抗原性の異なる構造タンパク
質の使用によって、この第2使用に対する防御応答は第1構造タンパク質による
使用に対するよりも効果的でないことが実証されるという利点を有する。このよ
うにして低減される患者の免疫化は、効力を高める。したがって、連続使用のた
めには、患者の免疫化をできるだけ低く維持するように、種々な構造タンパク質
の間で多重に交換することが可能である。抗原性の異なる感染性粒子としての一
組の幾つかの構造タンパク質が好ましく、これらは例えば同じ治療用遺伝子(the
rapeutic gene)の多数回転移のためのベクターとして用いられる。他の薬剤は、
異なる治療のためにベクターとして用いられる感染性粒子としての一組の構造タ
ンパク質を含む。
【0040】 本発明の他の態様は、AAVの抗原性を変えるため、細胞を形質転換するため
及び/又は−適当なrAAVベクターとして−遺伝子療法のための本発明の構造
タンパク質の使用に関する。遺伝子療法は、細胞中への核酸の導入によって、エ
フェクター遺伝子、したがって通常はタンパク質が発現される療法のタイプを意
味する。原則として、in vitro方法とin vivo方法とが区別され
る。in vitro方法では、細胞が生物から取り出され、続いて、同じ生物
又は他の生物中に再び導入されるために、ベクターによってex vivoで形
質導入される。in vivo遺伝子療法では、例えば腫瘍を制圧するためのベ
クターが全身的に(例えば、血流によって)又は局部に(例えば、腫瘍中に)投
与される。
【0041】 本発明の本質的な利点は、組換えAAVベクターのパッケージング効率を実際
に損失させずに、−したがって、感染性のための基本的な前提条件を実際に損失
させずに−AAV構造タンパク質の本発明による突然変異誘発によってウイルス
のカプシド内で抗原性を変化させることができることである。それ故、本発明は
、患者の免疫化低減が望ましい場合に、例えば身体の遺伝子療法のための細胞の
in vivo形質導入に特に適している。
【0042】 下記実施例は、本発明を限定せずに、本発明を詳細に例示するように意図され
る。
【0043】 実施例1 VP3におけるP1突然変異: 出発点は、pUC19(New England BioLabs Inc.
)のBamHI切断部位中にpAV2(ATCC37261,ref.53)の
4.8kb BglIIフラグメントをサブクローニングすることによって製造
されたプラスミドpUC−AV2であった。該プラスミド中の一定の部位におい
て当業者に知られたPCR補助突然変異誘発によって突然変異を生じさせた。こ
れはP1、ラミニンフラグメントのRGD結合モチーフ(Aumailly et al. (1990
) FEBS Lett. 262, 82-86)を含有するAA配列 QAGTFALRGDNPQGを含む14AA
ペプチドをコードする配列をヌクレオチド2985、3345及び3963の後
に挿入することを包含する。これは、AAV2カプシドタンパク質におけるアミ
ノ酸261、381及び587(AAV2のVP−1におけるN末端の始点から
のアミノ酸(AA)後に数えられるAA数に応じて名付けられる)後の挿入に相
当する。その後のPCRでは、各場合に2つの突然変異特異性プライマーが用い
られ、キャップ遺伝子のみを含有し、pUC−AV2から2.2kbのEcoR
I−BspMIフラグメントを切り取って、pUC19のEcoRI切断部位に
それを挿入することによって形成されるプラスミド、pCapが鋳型として用い
られる。続いて、PCR産物を細菌中で増幅し、配列決定して、P1を含有する
1.4kbのEcoNI−XcmIフラグメントを、対応する野性型キャップ配
列が切り取られているpUC−AV2中にサブクローニングする。その結果とし
て、AA挿入後に部位pI−261、pI−381及びpI−587と名付けら
れるプラスミド(変異体)は完全なAAV2ゲノムを含有した。対応する突然変
異タンパク質はI−261、I−381及びI−587と呼ばれる。
【0044】 実施例2 AAV2粒子の産生 HeLa細胞(ヒト頚部上皮細胞系)を実施例1のプラスミドによってトラン
スフェクトし、約20時間インキュベートしてから、アデノウイルス型5によっ
て感染させた。感染後72時間に、細胞を破壊して、AAV2粒子をCsCl勾
配で精製した。
【0045】 実施例3 実施例1のカプシド変異体の特徴付け これらの実験の意図は、カプシド変異体がウイルスゲノムをパッケージして、
完全なカプシドを形成することができるかどうかを確認することであった。実施
例2による変異体のAAV2粒子がウイルスゲノムを有するかどうか、もし有す
るならば、如何に多くの粒子がウイルスゲノムを有するのか、及び如何に多くの
DNAがカプシド変異体中にパッケージされているかを知るために、実施例2に
よる変異体のAAV2粒子を試験した。このために、実施例2で精製したウイル
ス粒子(変異体と野性型)をDNAseで処理し、ブロッティングして、Rep
プローブとハイブリダイズさせた。
【0046】 これから生ずるタイターは野性型との量的又は質的な差異を示さなかった(表
1参照)。ウイルスはゲノムをパッケージする能力を保持した。 さらに、カプシドも形成されることを電子顕微鏡分析によって確認することが
できた。
【0047】 それ故、正確なフォールディング、カプシド構築又はゲノムのパッケージング
のために重要である領域では、突然変異は行なわれなかった。本発明のAAV粒
子の機能は損なわれない。
【0048】 実施例4 実施例1のカプシド変異体の抗原性 突然変異カプシドの抗原性を察知することができるために、さらなる実験にお
いてELISAにA20モノクローナル抗体(A20MAb)を用いた。A20
MAbは野性型の完全に構築されたAAV2カプシドと特異的に反応する(Wist
uba et al., (1997), J.Virol. 71, 13411352)。この場合にも、結果を表1に示
す。これから、A20モノクローナル抗体は、変異体I−261及びI−381
中への挿入によって、野性型及びI−587とは対照的にもはや結合することが
できないことが分かる。
【0049】
【表1】
【0050】 ゲノムウイルスタイター(ドット−ブロット)とA20カプシドELISAに
よるタイターとを示す。濃度は粒子数/mlで記載する。“n.m.”は“測定
不能”を意味する。
【0051】 実施例5 実施例1のカプシド変異体による感染試験 カプシド変異体I−261、I−381及びI−587のトロピズム(tropism
)を試験するために、細胞系Co−115の細胞を突然変異ウイルスによって感
染させた。Co−115細胞を用いて、ビリオンの野性型受容体トロピズムを試
験した、この理由は野性型AAV2によって後者に形質導入することができるか
らである。感染後3日目に、ウイルスRepタンパク質が発現したかどうかを知
るために、細胞を抗Rep抗体を用いて免疫蛍光測定によって調べた(Wistuba
et al. (1997) J. Virol. 71, 1341-1352; Wistuba et al. (1995) J. Virol. 6
9, 5311-5319)。細胞を顕微鏡スライド上で70%集密度まで増殖させ、無血清
培地中でアデノウイルス5と一緒に、種々な濃度の本発明のウイルス製剤と共に
インキュベートした。3日間後に、免疫蛍光アッセイにおいてRepタンパク質
合成のin situ検出によって、ウイルス製剤のタイターを測定した(Re
pタイター)。この場合に、Wistuba等の方法(Wistuba et al. (1997) J
. Virol. 71, 1341-1352; Wistuba et al. (1995) J. Virol. 69, 5311-5319)に
よって、AAV2感染細胞に関して免疫蛍光染色を行なった。顕微鏡スライドを
PBSによって1回洗浄し、メタノール中で固定し(5分間、4℃)、次に、ア
セトンによって処理した(5分間、4℃)。次に、AAV2のRepタンパク質
と反応するモノクローナル抗体76−3と共に、これらの細胞を室温において1
時間インキュベートした。これに続いて、洗浄し、1%BSAを含むPBS中で
1:50に希釈して、ローダミン結合抗マウス二次抗体と共に1時間インキュベ
ートした。蛍光陽性細胞に達したウイルスストック溶液の最後に限定した希釈度
からタイターを算出した。
【0052】 Rep陽性CO115細胞は、野性型AAV2及び変異体I−261とI−5
87による感染後に、検出可能であり、この場合に変異体の感染性は野性型の感
染性よりも2〜3桁低かった、又は1つの変異体は感染性ではなかった(I−3
81)(表2)。しかし、変異体I−261に関しては、低減した抗原性にも拘
わらず(実施例4参照)感染性が保持された。
【0053】
【表2】
【0054】 野性型感受性CO115細胞のタイターを示す。これらのタイターは野性型に
関してと同様にI−261、I−381及びI−587に関してRep EFU
/mlで表される。この場合に、EFUは発現形成単位(Expression Forming Unit)を意味する。さらに、“n.m.”は“測定不能
”を意味する。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/075 C12N 1/15 4H045 19/00 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12N 15/00 ZNAA 5/10 5/00 A C12P 21/02 A61K 37/02 (72)発明者 リート,マルティーン ドイツ連邦共和国デー−86697 ジニング, アム・ローヴァルト 36 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA80 CA04 CA07 DA01 DA02 DA05 DA11 EA01 EA02 EA03 EA04 FA02 GA11 HA01 4B064 AG01 CA01 CA19 CC24 DA01 DA13 4B065 AA01X AA57X AA87X AA95Y AB01 BA01 CA24 CA44 CA46 4C084 AA01 AA07 AA13 AA14 AA24 AA27 BA01 BA08 BA23 BA34 BA35 BA37 BA41 CA01 CA25 MA02 NA01 NA06 NA13 ZB072 4C087 AA01 BC83 CA16 CA20 MA02 NA01 NA06 NA13 ZB07 4H045 AA10 AA20 AA30 BA10 BA41 CA01 EA20 EA50 FA72 FA74

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造タンパク質がウイルスの抗原性を低減させる修飾を少な
    くとも1つ含むことを特徴とする、アデノ随伴ウイルス(AAV)の構造タンパ
    ク質。
  2. 【請求項2】 修飾が、ウイルスの感染性をごく僅かに低減させることを特
    徴とする、請求項1記載の構造タンパク質。
  3. 【請求項3】 突然変異した構造タンパク質が粒子形成する能力があること
    を特徴とする、請求項1又は2に記載の構造タンパク質。
  4. 【請求項4】 修飾VP1、修飾VP2及び/又は修飾VP3から選択され
    ることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の構造タンパク質。
  5. 【請求項5】 AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5及び/
    又はAAV6に由来する、並びにこれらに、特にAAV2に由来する他のAAV
    血清型に由来することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の構造タン
    パク質。
  6. 【請求項6】 修飾(単数又は複数)がウイルス表面に局限されることを特
    徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の構造タンパク質。
  7. 【請求項7】 修飾(単数又は複数)が構造タンパク質のN末端に局限され
    ることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の構造タンパク質。
  8. 【請求項8】 修飾が、1つ以上のアミノ酸又はアミノ酸配列に対する1つ
    以上の高分子量又は低分子量化合物、例えばビオチン、単糖若しくはオリゴ糖、
    ヒドロキシル基又はFabフラグメントの共有結合又は非共有結合に基づくもの
    であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の構造タンパク質。
  9. 【請求項9】 修飾が、突然変異、例えば点突然変異、複数個のアミノ酸の
    突然変異、1つ以上の欠失、1つ以上の挿入又はこれらの突然変異の組み合わせ
    であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の構造タンパク質。
  10. 【請求項10】 タンパク質若しくはペプチド、好ましくは免疫抑制性タン
    パク質若しくはペプチドが挿入されることを特徴とする、請求項9記載の構造タ
    ンパク質。
  11. 【請求項11】 構造タンパク質が少なくとも1つの他の修飾を含むことを
    特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の構造タンパク質。
  12. 【請求項12】 該他の修飾(単数又は複数)がウイルスの感染性の変化を
    もたらすことを特徴とする、請求項11記載の構造タンパク質。
  13. 【請求項13】 該他の修飾(単数又は複数)が1つ以上の欠失、1つ以上
    の挿入、又はこれらの修飾の組み合わせであることを特徴とする、請求項11又
    は12のいずれかに記載の構造タンパク質。
  14. 【請求項14】 該挿入が細胞膜受容体リガンド、Repタンパク質若しく
    はペプチド、免疫抑制性タンパク質若しくはペプチド、及び/又は異種遺伝子の
    二本鎖合成のためのシグナルを有するタンパク質若しくはペプチドであることを
    特徴とする、請求項11〜13のいずれかに記載の構造タンパク質。
  15. 【請求項15】 該挿入が、インテグリン、サイトカイン、又はサイトカイ
    ン、インテグリン若しくは成長因子の受容体結合ドメイン、細胞表面受容体に結
    合する一本鎖抗体、細胞表面構造に対する抗体、抗体結合構造又はエピトープか
    ら選択されることを特徴とする、請求項10〜14のいずれかに記載の構造タン
    パク質。
  16. 【請求項16】 該修飾(単数又は複数)が、VP1−コーディング核酸の
    XhoI切断部位における1つ以上の挿入によってもたらされることを特徴とす
    る、請求項1〜15のいずれかに記載の構造タンパク質。
  17. 【請求項17】 該修飾(単数又は複数)が、VP1−コーディング核酸の
    BsrBI切断部位における1つ以上の挿入によってもたらされることを特徴と
    する、請求項1〜16のいずれかに記載の構造タンパク質。
  18. 【請求項18】 該修飾(単数又は複数)が、VP1−コーディング核酸の
    BsrBI/HindII切断部位間の1つ以上の欠失と、1つ以上の挿入とに
    よってもたらされることを特徴とする、請求項1〜17のいずれかに記載の構造
    タンパク質。
  19. 【請求項19】 該修飾(単数又は複数)が、VP1−コーディング核酸の
    XhoI/XhoI切断部位間の1つ以上の欠失によってもたらされることを特
    徴とする、請求項1〜18のいずれかに記載の構造タンパク質。
  20. 【請求項20】 該修飾(単数又は複数)が、VP1−コーディング核酸の
    BsrBI/HindII切断部位間の1つ以上の欠失によってもたらされるこ
    とを特徴とする、請求項1〜19のいずれかに記載の構造タンパク質。
  21. 【請求項21】 VP3における1つ以上の挿入が、YKQIS SQSG
    A、YLTLN NGSQA、YYLSR TNTPS、EEKFF PQSG
    V、NPVAT EQYGS、LQRGN RQAAT、NVDFT VDTN
    Gから選択された配列における少なくとも1つのアミノ酸の前及び/又は後に局
    限されることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の構造タンパク質
  22. 【請求項22】 AAV粒子の形態、特にAAVカプシドの形態である、請
    求項1〜21のいずれかに記載の構造タンパク質。
  23. 【請求項23】 請求項1〜22のいずれかに記載の構造タンパク質をコー
    ドする核酸。
  24. 【請求項24】 請求項22に記載の核酸を含む細胞。
  25. 【請求項25】 請求項1〜21のいずれかに記載の構造タンパク質の製造
    方法であって、請求項23記載の細胞を培養し、適当である場合には、発現され
    た構造タンパク質を単離することを特徴とする前記方法。
  26. 【請求項26】 請求項1〜21のいずれかに記載の構造タンパク質、請求
    項22記載の核酸及び/又は請求項23記載の細胞及び/又は、適当である場合
    には、賦形剤及び/又は添加剤を含む薬剤。
  27. 【請求項27】 請求項1〜21のいずれかに記載の少なくとも2つの異な
    る構造タンパク質を含む薬剤であって、各構造タンパク質が異なる修飾を有する
    ことを特徴とする前記薬剤。
  28. 【請求項28】 請求項1〜21のいずれかに記載の少なくとも2つの異な
    る構造タンパク質を含むキットであって、該キット内で各構造タンパク質が他の
    構造タンパク質(単数又は複数)から分離して存在することを特徴とする前記キ
    ット。
  29. 【請求項29】 請求項1〜21のいずれかに記載の構造タンパク質、請求
    項22記載の核酸及び/又は請求項23記載の細胞の、AAVの抗原性を変える
    ため、細胞を形質転換するため及び/又は遺伝子療法のための使用。
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