JP2003504078A - ヒトEag2 - Google Patents

ヒトEag2

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JP2003504078A JP2001509742A JP2001509742A JP2003504078A JP 2003504078 A JP2003504078 A JP 2003504078A JP 2001509742 A JP2001509742 A JP 2001509742A JP 2001509742 A JP2001509742 A JP 2001509742A JP 2003504078 A JP2003504078 A JP 2003504078A
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subunit
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JP2001509742A
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ティモシー ジェイムズ ジェグラ,
イ リウ,
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アイカゲン インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、Eag2の単離された核酸配列およびアミノ酸配列、Eag2に対する抗体、Eag2を検出する方法、ならびに生物学的に活性なEag2を使用する、Eag2カリウムチャネルのモジュレーターについてのスクリーニング法を提供する。本発明はさらに、コンピューターシステムにおいて、ヒトEag2遺伝子の変異についてスクリーニングする方法、およびEag2ポリペプチドモノマーの三次元構造を同定するための方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願の相互参照) 本件出願は、USSN60/143,467(1999年7月13日出願)の
優先権を主張し、本明細書中にその全体を参考として援用する。
【0002】 (連邦が援助した研究開発のもとでなされた発明の権利に関する陳述) 適用せず。
【0003】 (発明の分野) 本発明は、Eag2の単離された核酸配列およびアミノ酸配列、Eag2に対
する抗体、Eag2を検出する方法、および生物学的に活性なEag2を使用し
て、Eag2カリウムチャネルのモジュレーターをスクリーニングする方法を提
供する。本発明は、コンピューターシステムにおいて、ヒトEag2遺伝子の変
異体をスクリーニングする方法およびEag2ポリペプチドモノマーの三次元構
造を同定する方法をさらに提供する。
【0004】 (発明の背景) カリウムチャネルは、多数の生理学的プロセス(心拍の調節、動脈の拡張、イ
ンスリンの放出、神経細胞の興奮性、腎臓の電解質輸送の調節を含む)に関与す
る。従って、カリウムチャネルは、例えば、神経組織、筋肉組織、腺組織、免疫
組織、生殖組織、および上皮組織のような広範な種々の動物細胞において見出さ
れる。これらのチャネルは、特定の条件下において、細胞内へ、および/または
細胞内からのカリウムの流れを可能とする。例えば、これらチャネルが開口する
際の、カリウムイオンの外向きの流れは、細胞の内部をより負にして、細胞に印
加された脱分極電位を相殺する。これらのチャネルは、例えば、カルシウム感受
性、電位ゲーティング、セカンドメッセンジャー、細胞外リガンド、およびAT
P感受性によって調節されている。
【0005】 カリウムチャネルは、予測された構造および機能の類似性に基づいて8つのフ
ァミリーに分類されるαサブユニットにより構成される(Weiら、Neuro
pharmacology 35(7):805〜829(1997))。これ
らのファミリーの内の3つ(Kv、Eag関連、およびKQT)は、6つの膜貫
通ドメインの共通モチーフを共有し、そして主に電位にゲートされる。他の2つ
のファミリー(CNGおよびSK/IK)もまたこのモチーフを含むが、それぞ
れサイクリックヌクレオチドおよびカルシウムにゲートされる。カリウムチャネ
ルαサブユニットの他の3つのファミリーは、異なるパターンの膜貫通ドメイン
を有する。Sloファミリーのカリウムチャネル、すなわち、BKチャネルは、
7つの膜貫通ドメインを有し(Meeraら、Proc.Natl.Acad.
Sci.USA 94(25):14066〜71(1997))、そして電位
とカルシウムまたはpHの両方にゲートされる(Schreiberら、J.B
iol.Chem.273:3509〜16(1998))。別のファミリーで
ある内向き整流(rectifier)カリウムチャネル(Kir)は、2つの
膜貫通ドメインを含む構造ファミリー(例えば、Lagruttaら、Jpn.
Heart.J.37:651〜660 1996を参照のこと)、およびこの
内向き整流モチーフの2つの縦列反復を含む8番目の機能的に多様性のあるファ
ミリー(TP、または「2つの孔(two−pore)」)に属する。
【0006】 カリウムチャネルは、代表的には、4つのαサブユニットから形成され、そし
てホモマー(homometric)(同一のαサブユニットから生成される)
、またはヘテロマー(heteromeric)(2つ以上の異なるタイプのα
サブユニットから生成される)であり得る。さらに、カリウムチャネル(例えば
、Kv、KQTおよびSlo、またはBKαサブユニットから構成されるカリウ
ムチャネル)は、さらなる構造的に異なる補助的なサブユニット(すなわち、β
サブユニット)を含むことが、しばしば見出される。これらのβサブユニットは
、カリウムチャネル自体を形成しないが、その代わりに、これらβサブユニット
は、αサブユニットによって形成されたチャネルの機能的性質を調節する補助的
なサブユニットとして作用する。例えば、Kvのβサブユニットは、細胞質にあ
り、そしてKvチャネルの表面での発現を増加し、そして/またはチャネルの不
活化の速度論を調節することが公知である(Heinemannら、J.Phy
siol.493:625〜633(1996);Shiら、Neuron 1
6(4):843〜852(1996))。別の例において、KQTファミリー
のβサブユニットであるminKは、主に活性化速度論を変化させる(Sang
uinettiら、Nature 384:80〜83(1996))。
【0007】 電位依存性カリウムチャネルのKvスーパーファミリーは、代表的に4つのサ
ブユニットから構成される、ヘテロマーチャネルとホモマーチャネルの両方を含
む。電位依存性カリウムチャネルが、広範に種々の組織および細胞型において見
出されており、例えば、ニューロンの統合、心臓の整調、筋肉の収縮、ホルモン
分泌、細胞容量調節、リンパ球分化、および細胞増殖のようなプロセスに関与す
る(例えば、Salinasら、J.Biol.Chem.39:24371〜
24379(1997)を参照のこと)。
【0008】 電位依存性カリウムイオンファミリー(「Eag」またはエーテルgo−go
(ether a go−go)ファミリーとして公知である)は、レッグシェ
ーキング(leg−shaking)表現型を有するDrosophilia行
動変異体に基づいて、同定された(例えば、WarmkeおよびGanetzk
y,Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 91:3438−34
42(1994)を参照のこと)。Drosophilaおよび脊椎動物由来の
ファミリーメンバーをクローニングし、そして3つのサブファミリーに分類した
。そのようなサブファミリーの1つは、Eagサブファミリーと呼ばれ、そして
、例えば、Drosophila Eag(Warmkeら、Science
252:1560−1562(1991);Bruggemannら、Natu
re 365:445−447(1993))およびラット、マウス、ヒト、お
よびウシのEag(Ludwigら、EMBOJ.13:4451−4458(
1994);Robertsonら、Neuropharmacology 3
5:841−850(1996);Occhiodoroら、FEBS Let
ters 434:177−182(1998);Shiら、J.Physio
l.115.3:675−682(1998);Fringsら、J.GenP
hysiol.111:583−599(1998))によって表される。第二
サブファミリーであるErgまたは「Eag関連遺伝子」ファミリーが、例えば
、ヒトerg(Shiら、J.Neurosci.17:9423−9432(
1997))によって表される。最後に、第三のファミリー(Elkまたは「E
ag様K+遺伝子」)が、例えば、Drosophila Elk(Warmk
eら、Pro.Natl.Acad.Sci.91:3438−3442(19
94))によって表される。
【0009】 (発明の要旨) 従って、本発明は、初めて、Eag2(電位依存性カリウムチャネルのαサブ
ユニットであるポリペプチドモノマー)を提供する。Eag2は、以前にクロー
ニングまたは単離されておらず、そして本発明は、ヒトEag2のヌクレオチド
配列およびアミノ酸配列を提供する。
【0010】 1つの局面では、本発明は、カリウムチャネルのαサブユニットをコードする
単離された核酸配列を提供し、ここで、そのサブユニットは:(i)少なくとも
1つのさらなるEagファミリーαサブユニットと共に、電位感受性の特徴を有
するカリウムチャネルを形成し;そして(ii)ヒトEag2アミノ酸配列のア
ミノ酸720〜988に対して約70%を超える同一性を有するアミノ酸配列を
含むか、または配列番号2のアミノ酸配列に約85%を超えて同一性を有するア
ミノ酸配列を含む。
【0011】 別の局面では、本発明は、配列番号1の核酸配列に対して、中程度にストリン
ジェントなハイブリダイゼーション条件下で、選択的にハイブリダイズする単離
された核酸を提供する。
【0012】 別の局面では、本発明は、配列番号1のヌクレオチド配列に対してまたは配列
番号2のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列に対して、ストリンジェン
トなハイブリダイゼーション条件下で、選択的にハイブリダイズする単離された
核酸を提供する。
【0013】 別の局面では、本発明は、核酸を、本発明の核酸と接触させることによって、
核酸を検出する方法を提供する。
【0014】 別の局面では、本発明は、カリウムチャネルの単離されたαサブユニットを提
供し、ここで、そのサブユニットは:(i)少なくとも1つのさらなるEagフ
ァミリーαサブユニットと共に、電位感受性の特徴を有するカリウムチャネルを
形成し;そして(ii)ヒトEag2アミノ酸配列のアミノ酸720〜988に
対して約70%を超える同一性を有するアミノ酸配列を含むか、または配列番号
2のアミノ酸配列に対して約85%を超える同一性を有するアミノ酸配列を含む
【0015】 1つの実施形態では、ポリペプチドは、配列番号2に対して産生されたポリク
ローナル抗体に特異的に結合する。
【0016】 1つの実施形態では、核酸は、ヒトEag2をコードする。別の実施形態では
、その核酸は、配列番号2をコードする。別の実施形態では、その核酸は、配列
番号1のヌクレオチド配列を有する。別の実施形態では、その核酸は、以下から
なる群から選択されるプライマーと同一の配列に対して、ストリンジェントなハ
イブリダイゼーション条件下で、選択的にハイブリダイズするプライマーによっ
て増幅される:
【0017】
【化2】 別の実施形態では、ポリペプチドモノマーは、約109kDと約119kDと
の間の分子量を有する。別の実施形態では、ポリペプチドモノマーは、配列番号
2の配列を有する。
【0018】 別の実施形態では、ポリペプチドモノマーは、ヘテロマーまたはホモマーのカ
リウムチャネルのαサブユニットを含む。
【0019】 別の局面では、本発明は、単離された核酸を含む発現ベクターおよびそのよう
な発現ベクターを用いてトランスフェクトされた宿主細胞を提供する。
【0020】 別の局面では、本発明は、単離されたポリペプチドモノマーに選択的に結合す
る抗体を提供する。
【0021】 別の局面では、本発明は、カリウムチャネルを介するイオン流動を増加または
減少させる化合物を同定する方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する
:(i)化合物を、カリウムチャネルのαサブユニットと接触させる工程であっ
て、ここで、そのサブユニットは:(a)少なくとも1つのさらなるEagファ
ミリーαサブユニットと共に、電位感受性の特徴を有するカリウムチャネルを形
成し;そして(b)ヒトEag2アミノ酸配列のアミノ酸720〜988に対し
て約70%を超える同一性を有するアミノ酸配列を含むか、または配列番号2の
アミノ酸配列に対して約85%を超える同一性を有するアミノ酸配列を含む、工
程;および(ii)この化合物のカリウムチャネルに対する機能的効果を決定す
る工程。
【0022】 1つの実施形態では、その機能的効果は、イオン流動、電流、電位、またはイ
オン濃度の変化を測定することによって決定される。別の実施形態では、そのポ
リペプチドモノマーは、組換え体である。
【0023】 1つの実施形態では、その機能的効果は、物理的効果である。別の実施形態で
は、その機能的効果は、化学的効果である。別の実施形態では、その機能的効果
は、そのチャネルに結合するリガンドを測定することによって決定される。
【0024】 1つの実施形態では、そのポリペプチドは、細胞または細胞膜(例えば、真核
生物細胞またはヒト細胞)で発現される。別の実施形態では、そのポリペプチド
は、固体支持体に付着される。
【0025】 別の局面では、本発明は、生物学的サンプルにおけるヒトEag2の存在を検
出する方法を提供し、その方法は、以下の工程を包含する:(i)生物学的サン
プルを単離する工程;(ii)この生物学的サンプルを、ヒトEag2と選択的
に会合するヒトEag2特異的試薬と接触させる工程;および、(iii)この
サンプルと選択的に会合するヒトEag2特異的試薬のレベルを検出する工程。
【0026】 1つの実施形態では、ヒトEag2特異的試薬は、以下からなる群より選択さ
れる:Eag2特異的抗体、Eag2特異的オリゴヌクレオチドプライマーおよ
びEag2特異的核酸プローブ。
【0027】 別の局面では、本発明は、コンピューターシステムで、ヒトEag2遺伝子の
変異体をスクリーニングする方法を提供し、この方法は、以下の工程を包含する
:(i)配列番号1のヌクレオチド配列を有するヒトEag2遺伝子をコードす
る第一の核酸配列の少なくとも約50のヌクレオチドおよびその保存的に改変さ
れた改変体をシステムに入力する工程;(ii)第一の核酸配列を、この第一の
核酸配列に対する実質的な同一性を有する第二の核酸配列と比較する工程;およ
び(iii)第一と第二の核酸配列との間のヌクレオチド差異を同定する工程。
【0028】 1つの実施形態では、第二の核酸配列は、疾患状態と関係がある。別の実施形
態では、そのシステムに、配列番号2のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコ
ードするヒトEag2遺伝子のアミノ酸720〜988に対応するヌクレオチド
配列をシステムに入力する工程を包含する。
【0029】 別の局面では、本発明は、Eag2ポリヌクレオチドを含むカリウムチャネル
を介するイオン流動を増加または減少させる化合物を同定する方法を提供し、そ
の方法は、以下の工程を包含する:(i)Eag2ポリペプチドの少なくとも5
0アミノ酸のアミノ酸配列またはこのEag2ポリペプチドをコードする核酸の
少なくとも150ヌクレオチドをコンピューターシステムに入力する工程であっ
て、このEag2ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸720〜988に対す
る少なくとも70%のアミノ酸配列を有する部分配列を含むか、または配列番号
2のアミノ酸配列に対して約85%を超える同一性を有するアミノ酸配列を含む
);(ii)このアミノ酸配列によってコードされるポリペプチドの三次元構造
を作成する工程;(iii)Eag2ポリペプチドを含むカリウムチャネルの三
次元構造を作成する工程;(iv)この化合物の三次元構造を作成する工程;お
よび(v)この化合物がこのポリペプチドに結合するか否かを決定するために、
このポリペプチドおよびこの化合物の三次元構造を比較する工程。
【0030】 別の局面では、本発明は、被験体の疾患を処置するために、Eagカリウムチ
ャネルを介してイオン流動を調節する方法を提供し、この方法は、本発明の方法
を使用して同定された化合物の治療上効果的な量を被験体に投与する工程を包含
する。 (発明の詳細な説明) (I.導入) 本発明は、初めて、ヒト組織から同定およびクローニングされたEag2をコ
ードする核酸を提供する。このポリペプチドモノマーは、カリウムチャネルモノ
マーの「Kv」スーパーファミリー、ならびにカリウムチャネルモノマーの「E
ag」(エーテルgo−go)ファミリーおよびサブファミリーである。このフ
ァミリーのメンバーは、6つの膜貫通領域を有する電位依存性カリウムチャネル
のサブユニットであるポリペプチドモノマーである(K=カリウム、v=電位依
存性)。電位依存性カリウムチャネルは、休止電位を維持する際、および細胞の
興奮性を制御する際の重要な役割を有する。
【0031】 本発明はまた、Eag2サブユニットを含む電位依存性カリウムチャネルの活
性化剤およびインヒビターについてのスクリーニング方法を提供する。電位依存
性チャネル活性のこのようなモジュレーターは、異常なイオン流動(例えば、片
頭痛、聴覚および視覚の問題、アルツハイマー病、学習および記憶障害、発作、
神経障害のようなCNS障害)を含む障害を処置するために、そして神経保護剤
(例えば、脳卒中を防ぐために)として有用である。
【0032】 さらに、本発明は、Eag2が直接的または間接的なレポーター分子として作
用する場合のEag2活性についてのアッセイを提供する。アッセイおよび検出
システムにおけるEag2のレポーター分子としてのこのような用途は、広汎な
適用を有する(例えば、Eag2は、レポーター分子として、インビトロ、イン
ビボ、およびエキソビボでの、カリウム濃度、膜電位、電流、イオン流動、転写
、シグナル伝達、レセプターリガンド相互作用、セカンドメッセンジャー濃度に
おける変化を測定するために使用され得る)。1つの実施形態において、Eag
2は、特定の方向(例えば、外向きまたは内向きのカリウム流)における電流の
インジケーターとして、および別の実施形態においては、Eag2は、グリーン
蛍光タンパク質のようなセカンドレポーター分子への結合を介する間接的なレポ
ーターとして、使用され得る。
【0033】 本発明はまた、Eag2核酸およびタンパク質発現を検出する方法を提供し、
hEag2によって提供されるチャネル多様性の調査および異常なイオン流動(
例えば、片頭痛、聴覚および視覚の問題、発作、神経障害のようなCNS障害)
によって発症する疾患の診断を可能とする。
【0034】 最後に、本発明は、Eag2遺伝子またはタンパク質の変異についてスクリー
ニングする方法を提供する。本発明は、コンピューターの使用を伴うhEag2
における変異についてのスクリーニングの方法を含むがこれらに限定されない。
同様に、本発明は、Eag2の3次元構造、ならびに得られるEag2の3次元
構造を含むコンピュータ読み取り可能画像またはデータを同定する方法を提供す
る。Eag2遺伝子またはタンパク質の変異をスクリーニングするための他の方
法は、高密度オリゴヌクレオチドアレイ、PCR、イムノアッセイなどを含む。
【0035】 機能的に、Eag2は、電位依存性カリウムチャネルのαサブユニットである
。代表的には、このような電位依存性チャネルは、ヘテロマーまたはホモマーで
あり、そして4つのαサブユニットまたはモノマー(それぞれ、6つの膜貫通ド
メインを有する)を含む。ヘテロマーEagチャネルは、1つ以上のEag2α
サブユニットを、Eag1のようなEagファミリー由来(好ましくは、Eag
サブファミリー由来)の1つ以上の更なるαサブユニットとともに含み得る。E
ag2はまたホモマーであり得る。さらに、このようなチャネルは、1つ以上の
補助的βサブユニットを含み得る。電位依存性カリウムチャネルにおけるEag
2の存在はまた、ヘテロマーチャネルの活性を調節し得、したがって、チャネル
の多様性を増強し得る。チャネルの多様性はまた、代わりにEag2遺伝子のス
プライシングされた形態で増強される。
【0036】 構造的には、ヒトEag2(配列番号1)のヌクレオチド配列は、推定分子量
約114kDおよび推定範囲109〜119kDaを有する約988アミノ酸の
ポリペプチドモノマー(配列番号2)をコードする。特に、hEag2のアミノ
酸配列は、Eag2を他のEagファミリーメンバーと区別する「C末端」領域
(アミノ酸配列の末端まで約720アミノ酸、例えば、配列番号2のアミノ酸7
20〜988、hEag2を参照のこと)を有する。他種由来の関連Eag2遺
伝子は、この領域において、少なくとも約70%、好ましくは、75、80、8
5、90、または95%のアミノ酸同一性を共有する。さらに、他種由来の関連
Eag2遺伝子は、配列番号2のアミノ酸配列に対して、約85%の同一性を共
有する。
【0037】 本発明はまた、配列番号2に記載されるhEag2の多型改変体を提供する:
改変体#1、ここでイソロイシン残基が、アミノ酸973位のバリン残基と置換
される;改変体#2、ここでリジン残基が、アミノ酸927位のアルギニン残基
と置換される;改変体#3、ここでアラニン残基が、アミノ酸905位のスレオ
ニン残基と置換される、そして改変体#4、ここでイソロイシン残基が、アミノ
酸40位のバリン残基と置換される。
【0038】 hEag2ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列の特定の領域は、多型改変体
、種間ホモログ、およびhEag2対立遺伝子を同定するために、使用され得る
。この同定は、インビトロ(例えば、ストリンジェントなハイブリダイゼーショ
ン条件下で、および配列決定)で行なわれ得るか、または、他のヌクレオチド配
列との比較のためのコンピューターシステム中の配列情報を使用することによっ
て行なわれるか、またはhEag2に対する抗体を使用することによって行なわ
れ得る。代表的には、hEag2の多型改変体および対立遺伝子の同定は、「C
末端領域」(hEag2の約アミノ酸720〜988、例えば、配列番号2を参
照のこと)のアミノ酸配列(または、その核酸配列をコードする核酸配列)を比
較することによって、行なわれる。C末端領域の少なくとも約70%またはそれ
以上、好ましくは75%、80%、または85%、最も好ましくは90〜95%
またはそれ以上のアミノ酸同一性は、代表的には、タンパク質が、hEag2の
多型改変体、種間ホモログ、または対立遺伝子体であることを示す。あるいは、
配列番号2のアミノ酸配列に対して、少なくとも約85%またはそれ以上のアミ
ノ酸配列同一性は、代表的には、タンパク質が、hEag2の多型改変体、種間
ホモログ、または対立遺伝子体であることを示す。配列比較は、以下で議論され
る任意の配列比較アルゴリズムを使用して、実行され得る。hEag2のサブユ
ニット会合領域に特異的に結合する抗体はまた、対立遺伝子、種間ホモログ、お
よび多型改変体を同定するために使用され得る。
【0039】 hEag2の多型改変体、種間ホモログ、または対立遺伝子体は、推定Eag
2ポリペプチドモノマーを発現するまたは同時発現することによって、および電
位依存性のようなEag2/Eagの機能的特徴を有するカリウムチャネルを形
成するかを調べることによって、確認され得る。このアッセイは、hEag2の
「C末端」領域に対して、約70%以上、好ましくは75%、80%、85%、
90%、または95%以上のアミノ酸同一性を有するタンパク質が、hEag2
と同一の機能的特徴を共有し、従って、hEag2の一種であることを実証する
ために使用される。このアッセイはまた、配列番号2のアミノ酸配列に対して、
約85%以上、好ましくは90%、または95%以上のアミノ酸同一性を有する
タンパク質が、hEag2と同一の機能的特徴を共有し、従って、hEag2の
一種であることを示すために使用される。代表的には、配列番号2のアミノ酸配
列を有するhEag2は、hEag2の多型改変体、種間ホモログ、または対立
遺伝子体の同一性を実証するために、推定Eag2タンパク質との比較における
、ポジティブコントロールとして使用される。
【0040】 Eag2ヌクレオチド配列情報およびEag2アミノ酸配列情報もまた、コン
ピューターシステムにおける電位依存性カリウムチャネルのモデルを構築するた
めに使用される。これらのモデルは、続いて、Eag2を含む電位依存性カリウ
ムチャネルを活性化または阻害し得る化合物を同定するために、使用される。E
ag2を含むチャネルの活性を調節するこのような化合物は、チャネル活性のモ
ジュレーションおよびチャネル多様性におけるEag2の役割を調査するために
使用され得る。
【0041】 生物学的に活性なEag2を初めて単離したことにより、Eag2サブユニッ
トを含む電位依存性カリウムチャネルのインヒビターおよびアクチベーターにつ
いてアッセイするための手段が提供される。生物学的に活性なEag2は、例え
ば、イオン流動、イオン濃度、電位、電流、またはリガンド結合における変化を
測定するインビボ発現およびインビトロ発現を使用して、Eag2および他のE
agファミリーメンバーのサブユニットを含む電位依存性カリウムチャネルのイ
ンヒビターおよびアクチベーターを試験するために有用である。少なくとも1つ
のEag2サブユニット(好ましくは、4つのEag2サブユニット)を含む電
位依存性カリウムチャネルを使用して同定されたこのようなアクチベーターおよ
びインヒビターは、カリウムチャネルの電位依存性、チャネル動力学、およびコ
ンダクタンス特性をさらに研究するために使用され得る。このようなアクチベー
ターおよびインヒビターは、異常なイオン流動に関与する疾患(例えば、上記の
ようなCNS障害を処置するための薬学的因子として有用である。Eag2およ
びEag2を含むチャネルの発現を検出する方法はまた、異常なイオンフラック
スに関与する疾患(例えば、CNS疾患および他の障害)のための診断的適用に
おいて有用である。例えば、ヒトEag2をコードする遺伝子の染色体位置決定
が、Eag2によって引き起こされ、そしてそれと関連する疾患を同定するため
に使用され得る。Eag2を検出する方法はまた、チャネル多様性およびチャネ
ル活性の調節においてEag2の役割を試験するために有用である。
【0042】 (II.定義) 本明細書中で使用される場合、以下の用語は、他に指定されない限り、それに
基づく意味を有する。
【0043】 句「電位依存性(voltage−gated)」活性または「電位ゲーティ
ング(voltage−gating)」とは、個々のポリペプチドモノマーま
たはサブユニットから構成されるカリウムチャネルの特徴をいう。一般的に、電
位依存性カリウムチャネルオープニングの可能性は、細胞が減極(depola
rized)されるにつれて増大する。電位依存性カリウムチャネルは、主に、
カリウムの流出を可能にする。なぜなら、それらは、代表的細胞において、カリ
ウムについての膜電位(EK)よりも高い膜電位でオープンである可能性がより
高いからである。EK、すなわちカリウムについての膜電位は、細胞膜の内側お
よび外側で検出されるカリウムの相対濃度に依存し、そして代表的に、哺乳動物
細胞について−60−mVと100mVとの間である。EKは、膜電位であり、
ここで、カリウムイオンの正味のフローはない。なぜなら、カリウム流入を駆動
する電気的電位(すなわち、電圧電位)は、カリウム流出を指向する濃度勾配(
[K+]電位)と平衡であるからである。この値は、カリウムについての「リバ
ーサル電位(reversal potential)」または「ネルンスト(
Nernst)」電位としても知られる。いくつかの電位依存性カリウムチャネ
ルは、不活性化をうけ、これにより、より高い膜電位におけるカリウム流出は減
少され得る。カリウムチャネルはまた、それらがEKに対して負の膜電位にてオ
ープンのままである場合、特定の場合にカリウム流入を可能にし得る(例えば、
Adams & Nonner,in Potassium Channels
,40−60頁(Cookら、1990年)を参照のこと)。電位ゲーティング
の特徴は、このチャネルを通った電流およびイオンフラックスにおける変化を測
定するための種々の技術(例えば、外部溶液の[K+]を変化させ、そしてチャ
ネル電流の活性化電位を測定すること(例えば、米国特許第5,670,335
号を参照のこと)、異なる条件下でのパッチクランプ技術または電位クランプで
電流を測定すること、および異なる条件下での放射標識されたトレーサーまたは
電位感応性色素でイオンフラックスを測定すること)によって測定され得る。
【0044】 「ホモマーチャネル(Homoneric channel)」とは、同一の
αサブユニットで構成されるEag2チャネルをいい、一方、「へテロマーチャ
ネル」とは、少なくとも1つのEag2αサブユニットおよびEagファミリー
のような関連遺伝子ファミリー由来(好ましくは、Eagサブファミリー由来)
の少なくとも1つの他の異なる型のαサブユニット(例えば、Eag1)で構成
されるEagチャネルをいう。ホモマーチャネルおよびへテロマーチャネルの両
方が、補助的なβサブユニットを含み得る。代表的に、このチャネルは、4つの
αサブユニットで構成され、そしてこのチャネルは、へテロマーまたはホモマー
であり得る。
【0045】 「βサブユニット」は、αサブユニットで構成されるカリウムチャネルの補助
サブユニットであるポリペプチドモノマーでもある;しかし、βサブユニット単
独は、チャネルを形成し得ない(例えば、米国特許第5,776,734号を参
照のこと)。βサブユニットは、例えば、αサブユニットが細胞表面に到達し、
活性化速度を変化させ、そしてチャネルへの天然のリガンド結合の感度を変化さ
せることを援助することによってチャネルの数を増加させることが公知である。
βサブユニットは、孔領域(pore region)の外側にあり得、そして
孔領域を含むαサブユニットに結合され得る。それらはまた、孔領域の外部口に
寄与し得る。
【0046】 句「C末端領域」とは、この特異的なタンパク質(hEag2の約アミノ酸7
20〜988、配列番号2を参照のこと)を構造的に同定するEag2の領域を
いう。この領域は、BLASTPなどの配列比較アルゴリズムを使用するアミノ
酸同一性比較を介して、hEag2のEag2多型改変体およびEag2対立遺
伝子を同定するために使用され得る。
【0047】 「Eag2」とは、電位依存性カリウムチャネルのサブユニットまたはモノマ
ー、Eagファミリーおよびサブファミリーのメンバー、そして、カリウムチャ
ネルモノマーのKvスーパーファミリーのメンバーであるポリペプチドをいう。
Eag2が、カリウムチャネル(ホモマーまたはヘテロマーのカリウムチャネル
のどちらか)の一部である場合、そのチャネルは、電位依存性活性を有する。従
って、用語Eag2とは、多型変異体、対立遺伝子、変異体、および種間ホモロ
グをいい、これらは:(1)hEag2 C末端領域に対して約70%以上のア
ミノ酸配列同一性、好ましくは約75、80、85、90、または95%のアミ
ノ酸配列同一性を有するC末端領域を有するか、または、配列番号2のアミノ酸
配列に対して約85%以上の同一性を有するアミノ酸配列を含む;(2)配列番
号2、配列番号2のアミノ酸720〜988、および保存的に改変されたその改
変体からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む免疫原に対して惹起された抗
体に結合する;(3)配列番号1、配列番号2のアミノ酸720〜988をコー
ドするヌクレオチド配列、および保存的に改変されたその改変体からなる群から
選択される配列に対して、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で
、特異的にハイブリダイズする;あるいは、(4)配列番号3、配列番号4、配
列番号5、配列番号6、配列番号7、および配列番号8からなるプライマーセッ
トとしての同一配列に対するストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下
で、特異的にハイブリダイズするプライマーによって増幅される。
【0048】 Eag2を含むチャネルに影響を及ぼす化合物を試験するためのアッセイの状
況における、句「機能的効果」とは、非直接的または直接的にチャネルの影響下
にある任意のパラメータの決定を含む。それは、イオンフラックスおよび膜電位
における変化、リガンド結合における変化)を含み、そしてまた、他の生理学的
効果(例えば、転写またはホルモン放出の増加または減少)を含む。
【0049】 「機能的効果を決定すること」とは、細胞または細胞膜上のイオンフラックス
を増加または減少させる化合物の効果を、細胞および細胞膜機能の観点で試験す
ることをいう。イオンフラックスは、チャネルおよびそのアナログを通過する任
意のイオンであり得、例えば、カリウム、ルビジウム、ナトリウムであり得る。
好ましくは、この用語は、hEag2を含むチャネル上の化合物の機能的効果(
例えば、放射性同位体を含むイオンフラックス、電流の振幅、リガンド結合、膜
電位、電流、転写、タンパク質結合、リン酸化、脱リン酸化、第2メッセンジャ
ー濃度(cAMP、cGMP、Ca2+、IP3)および他の生理学的効果(例え
ば、ホルモンおよび神経伝達物質放出)の変化、ならびに電位および電流の変化
)をいう。このような機能的効果は、当業者に公知の任意の手段(例えば、パッ
チクランプ法、電位感応性色素、完全細胞電流、放射性同位体流出、誘発性マー
カーなど)によって測定され得る。
【0050】 hEag2を含む電位依存性カリウムチャネルの「インヒビター」、「アクチ
ベーター」または「モジュレーター」は、hEag2チャネル機能についてのイ
ンビトロおよびインビボアッセイを用いて同定される阻害分子または活性化分子
をいう。インヒビターは、チャネルを減少するか、ブロックするか、防止するか
、活性化を遅延するか、不活性化するか、脱感作するかまたはダウンレギュレー
トする化合物である。アクチベーターは、チャネル活性を、増加するか、オープ
ンするか、活性化するか、容易にするか、活性化を増強するか、感作するかまた
はアップレギュレートする化合物である。インヒビターおよびアクチベーターの
ためのこのようなアッセイとしては、例えば、hEag2を細胞または細胞膜中
で発現させ、次いで、チャネルを通ったイオンのフラックスを測定すること、お
よび分極(すなわち、電気的電位)の変化を決定することを含む。あるいは、内
因性hEag2チャネルを発現する細胞は、このようなアッセイで使用され得る
。阻害の程度を試験するために、hEag2チャネルを含むサンプルまたはアッ
セイを、ポテンシャルアクチベーターまたはインヒビターで処理し、そしてイン
ヒビターがないコントロールサンプルと比較する。コントロールサンプル(イン
ヒビターで未処理)は、100%の相対hEag2活性値と設定される。hEa
g2を含むチャネルの阻害は、コントロールに対するhEag2活性値が約90
%、好ましくは50%、より好ましくは25〜0%である場合に、達成される。
hEag2を含むチャネルの活性化は、コントロールに対するhEag2活性化
値が110%、より好ましくは150%、最も好ましくは少なくとも200〜5
00%より高いかまたは1000%以上高い場合に、達成される。
【0051】 「生物学的に活性な」hEag2は、上記のように試験された電位ゲーティン
グの特徴を有するカリウムチャネルを形成する能力を有するhEag2をいう。
【0052】 用語「単離された」「精製された」または「生物学的に純粋な」とは、そのネ
イティブ状態で見出されるように、それを通常に随伴する成分が実質的にかまた
は本質的にない物質をいう。純度および同質性は、代表的に、分析的化学技術(
例えば、ポリアクリルアミドゲル電気泳動または高性能液体クロマトグラフィー
)を用いて決定される。調製物中に存在する優性種であるタンパク質は、実質的
に精製される。特に、単離されたhEag2核酸は、hEag2遺伝子に隣接し
、そしてhEag2以外のタンパク質をコードするオープンリーディングフレー
ムから分離されている。用語「精製された」とは、核酸またはタンパク質が、電
気泳動ゲルにおいて1つのバンドを本質的に生じることを示す。特に、核酸また
はタンパク質は、少なくとも85%純粋、より好ましくは、少なくとも95%純
粋、および最も好ましくは、少なくとも99%純粋であることを意味する。
【0053】 「核酸」とは、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドおよび一本
鎖形態または二本鎖形態のいずれかの形態のそのポリマーをいう。この用語は、
公知のヌクレオチドアナログまたは修飾された骨格残基もしくは連結を含む核酸
を含み、この核酸は、合成、天然および非天然で存在し、参照核酸と類似の結合
特性を有し、そして参照ヌクレオチドと類似の様式で代謝される。このようなア
ナログの例としては、ホスホロチオエート、ホスホルアミダイト、メチルホスホ
ネート、キラル−メチルホスホネート、2−O−メチルリボヌクレオチド、ペプ
チド−核酸(PNA)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0054】 他に示されない限り、特定の核酸配列はまた、保存的に改変されたその改変体
(例えば、縮重コドン置換)および相補配列、ならびに明白に示される配列を暗
黙のうちに含む。詳細には、縮重コドン置換は、1以上の(またはすべての)選
択されたコドンの第3位が、混合された塩基および/またはデオキシイノシン残
基で置換された配列を作製することによって達成され得る(Batzerら、N
ucleic Acid Res.19:5081(1991);Ohtsuk
aら、J.Biol.Chem.260:2605−2608(1985);R
ossoliniら、Mol.Cell.Probes 8:91−98(19
94))。用語核酸は、遺伝子、cDNA、mRNA、オリゴヌクレオチド、お
よびポリヌクレオチドと交換可能に使用される。
【0055】 特定の核酸配列はまた、暗黙のうちに「スプライス改変体」を含む。同様に、
核酸によってコードされる特定のタンパク質は、その核酸のスプライス改変体に
よってコードされる任意のタンパク質を暗黙のうちに含む。その名が示唆するよ
うに、「スプライス改変体」は、遺伝子のオルタネートスプライシングの産物で
ある。転写の後、初期核酸転写物は、異なる(交互の)核酸スプライス産物が、
異なるポリペプチドをコードするようにスプライスされ得る。スプライス改変体
の産生についての機構は、変化するが、エクソンのオルタネートスプライシング
を含む。リードスルー転写による同一の核酸から誘導されるオルタネートポリペ
プチドはまた、この定義に含まれる。スプライシング反応の任意の産物(スプラ
イス産物の組み換え形態を含む)は、この定義に含まれる。カリウムチャネルス
プライス改変体の例は、Leicherら、j.Biol.Chem.273(
52):35095−35101(1998)で議論される。
【0056】 本明細書中で交換可能に使用される、用語「ポリペプチド」、「ペプチド」お
よび「タンパク質」とは、アミノ酸残基のポリマーをいう。この用語は、1以上
のアミノ酸残基が、対応する天然に存在するアミノ酸の人工の化学的模倣体であ
るアミノ酸ポリマー、ならびに天然に存在するアミノ酸ポリマーおよび天然に存
在しないアミノ酸ポリマーに適用する。
【0057】 用語「アミノ酸」とは、天然に存在するアミノ酸および合成的アミノ酸、なら
びにアミノ酸アナログおよびアミノ酸模倣体(天然に存在するアミノ酸と類似の
様式で機能する)をいう。天然に存在するアミノ酸は、遺伝的コードによってコ
ードされるアミノ酸、ならびに後に修飾されるアミノ酸(例えば、ヒドロキシプ
ロリン、γ−カルボキシグルタメート、およびO−ホスホセリン)である。アミ
ノ酸アナログとは、天然に存在するアミノ酸と同一の基本的化学構造(すなわち
、水素、カルボキシ基、アミノ基およびR基(例えば、ホモセリン、ノルロイシ
ン、メチオニン、スルホキシド、メチオニンメチルスルホニウム)に結合するα
炭素)を有する化合物をいう。このようなアナログは、修飾されたR基(例えば
、ノルロイシン)または修飾されたペプチド骨格を有するが、天然に存在するア
ミノ酸と同一の塩基化学構造を保持する。アミノ酸模倣体とは、アミノ酸の一般
的化学構造とは異なる構造を有するが、天然に存在するアミノ酸に類似の様式で
機能する化学的化合物をいう。
【0058】 アミノ酸は、それらの一般的に公知の3文字の略記またはIUPAC−IUB
Biochemical Nomenclature Commission
によって推薦される1文字の略記のいずれかで、本明細書中で言及され得る。ヌ
クレオチドは、同様に、一般的に許容される単一文字コードで言及され得る。
【0059】 「保存的に改変された改変体」とは、アミノ酸配列および核酸配列の両方に適
用する。特定の核酸配列に関して、保存的に改変された改変体とは、同一または
本質的に同一のアミノ酸配列をコードする核酸をいい、あるいは、その核酸が、
アミノ酸配列をコードしない場合、本質的に同一の配列をいう。遺伝的コードの
縮重のために、多数の機能的に同一な核酸は、任意の所与されたタンパク質をコ
ードする。例えば、コドンGCA、GCC、GCGおよびGCUはすべて、アミ
ノ酸アラニンをコードする。従って、アラニンが、コドンによって特異化される
すべての位置において、このコドンは、コードされたペプチドを変更しないで記
載される対応するコドンのいずれかに変更され得る。このような核酸改変体は、
「サイレント改変体」であり、保存的に改変された改変体の1種である。ポリペ
プチドをコードする本明細書中のあらゆる核酸配列はまた、核酸のあらゆる可能
なサイレント改変体を記載する。当業者は、核酸における各コドン(AUG(本
来、メチオニンのための唯一のコドンである)およびTGG(本来、トリプトフ
ァンのための唯一のコドンである)を除く)は、修飾されて、機能的に同一な分
子を与え得ることを認識する。従って、ポリペプチドをコードする核酸の各サイ
レント改変体は、各記載された配列において暗示的である。
【0060】 アミノ酸配列に関して、当業者は、コードされた配列における単一のアミノ酸
または数%のアミノ酸を変更、付加または欠失する、核酸、ペプチド、ポリペプ
チドまたはタンパク質配列に対する、個々の置換体、欠失体または付加体が、「
保存的に改変された改変体」であり、ここで、この変更が、アミノ酸の化学的に
類似のアミノ酸とのアミノ酸置換を生じることを、認識する。機能的に類似のア
ミノ酸を提供する保存的置換テーブルは、当該分野で周知である。このような保
存的に改変された改変体は、多型改変体、種間ホモログ、および本発明の対立遺
伝子に付加的であり、かつこれらを除外しない。
【0061】 以下の8つのグループの各々は、互いに保存的置換体であるアミノ酸を含む。
【0062】 1)アラニン(A)、グリシン(G); 2)アスパラギン酸(D),グルタミン酸(E); 3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q); 4)アルギニン(R)、リジン(K); 5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)
; 6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W); 7)セリン(S)、トレオニン(T);および 8)システイン(C)、メチオニン(M) (例えば、Creighton、Proteins(1984)を参照のこと)
【0063】 ポリペプチド構造のような巨大分子構造は、構成の種々のレベルの観点で記載
され得る。この構成の一般的議論について、例えば、Albertら、Mole
cular Biology of the Cell(第3版、1994年)
およびCantorおよびSchimmel,Biophysical Che
mistry Part I:The Coformation of Bio
logical Macromolecues(1980)を参照のこと)。「
1次構造」とは、特定のペプチドのアミノ酸配列をいう。「2次構造」とは、局
所的に順序付けられた、ポリペプチド内の3次元の構造をいう。これらの構造は
、ドメインとして一般的に公知である。ドメインは、ポリペプチドのコンパクト
ユニットを形成するポリペプチドの部分であり、そして代表的に50〜350の
アミノ酸長である。代表的ドメインは、より少ない構成(例えば、βシートおよ
びα−へリックスの領域)の部分から作製される。「3次構造」とは、ポリペプ
チドモノマーの完全な3次元構造をいう。「4次構造」とは、独立した3次元の
ユニットの非共有結合的関係によって形成される3次元構造をいう。異方性の用
語はまた、エネルギーの用語としても知られる。
【0064】 本発明のサブユニットおよびカリウムチャネルは、「孔」ドメインなどのドメ
インを含む。これらのドメインは、当業者に公知の方法(疎水性および親水性ド
メインを同定する配列分析プログラムなど(例えば、Kyte&Doolitt
le,J.Mol.Biol.157:105−132(1982)))を使用
して、構造的に同定され得る。そのようなドメインは、キメラタンパク質の作製
および本発明のインビトロアッセイに有用である。
【0065】 「標識」は、分光学的手段、光化学的手段、生化学的手段、免疫化学的手段ま
たは化学的手段によって検出可能な組成物である。例えば、有用な標識としては
32P、蛍光色素、電子高密度試薬、酵素(例えば、ELISAにおいて一般的
に使用されるような)、ビオチン、ジゴキシゲニンまたはハプテンおよび抗血清
またはモノクローナル抗体が利用可能な(例えば、配列番号2のポリペプチドは
、例えば放射標識をペプチドに組み込むことによって検出可能になり得、そして
このペプチドと特異的な反応性の抗体を検出するために使用され得る)タンパク
質が挙げられる。
【0066】 本明細書中で使用される場合、「核酸プローブまたはオリゴヌクレオチド」は
、1以上の型の化学結合を介して、通常、相補的塩基対を介して、通常、水素結
合形成を介して、相補配列の標的核酸に結合し得る核酸として規定される。本明
細書中で使用される場合、プローブは、天然の(すなわち、A、G、CまたはT
)塩基または修飾された塩基(7−デアザグアノシン、イノシンなど)を含み得
る。さらに、プローブ中の塩基は、それがハイブリダイゼーションと干渉しない
限り、リン酸ジエステル結合以外の結合によって結合され得る。従って、例えば
、プローブは、ペプチド核酸であり得、ここで、構成塩基は、リン酸ジエステル
結合よりもむしろペプチド結合によって結合される。プローブが、ハイブリダイ
ゼーション条件のストリンジェンシーに依存してプローブ配列と完全な相補性を
欠く標的配列に結合し得ることは、当業者に理解される。このプローブは、好ま
しくは、同位体、発色団、発光団、色原体で直接的に標識されるか、または例え
ば、ストレプトアビジン複合体が後に結合し得るビオチンなどで間接的に標識さ
れる。プローブの存在または非存在をアッセイすることによって、選択配列また
は選択部分配列の存在または非存在を検出し得る。
【0067】 「標識された核酸プローブまたはオリゴヌクレオチド」は、プローブの存在が
、プローブに結合された標識の存在を検出することによって検出され得るように
、リンカーまたは化学結合を介して共有結合的にか、またはイオン結合、ファン
デルワールス結合、静電結合、または水素結合を介して非共有結合的に、標識に
結合されるものである。
【0068】 用語「組み換え」は、例えば、細胞、または核酸、タンパク質もしくはベクタ
ーに対する参照として使用される場合、細胞、核酸、タンパク質もしくはベクタ
ーが、異種核酸もしくはタンパク質の導入または天然の核酸もしくはタンパク質
の変更によって修飾されているか、あるいは細胞が、そのように修飾された細胞
に由来することを示す。従って、例えば、組み換え細胞は、細胞のネイティブ(
非組み換え)形態内に見出されない遺伝子を発現するか、またはそうでなければ
異常に発現されるか、発現中であるかまたは全く発現されてないネイティブ遺伝
子を発現する。
【0069】 「プロモーター」は、核酸の転写を指向する核酸コントロール配列のアレイと
して規定される。本明細書中で使用される場合、プロモーターは、転写の開始部
位付近の必要な核酸配列(例えば、ポリメラーゼII型プロモーターの場合にお
いて、TATAエレメント)を含む。プロモーターはまた、必要に応じて、末端
エンハンサーまたはリプレッサーエレメントを含み、これらは、転写の開始部位
から数千の塩基対程度に位置付けられ得る。「恒常的」プロモーターは、ほとん
どの環境的条件および発育条件下で活性であるプロモーターである。「誘導性性
」プロモーターは、環境制御下または発育制御下で活性なプロモーターである。
用語「作動可能に連結された」とは、核酸発現コントロール配列(例えば、プロ
モーターまたは転写因子結合部位のアレイ)と第2の核酸配列との間の機能的結
合をいい、ここで、発現コントロール配列は、第2配列に対応する核酸の転写を
指向する。
【0070】 用語「異種」とは、核酸の部分に対する参照として使用される場合、核酸が、
自然界で互いに同一の関係で見出されない2つ以上の配列を含むことを示す。例
えば、核酸は、代表的に、組み換え的に産生され、新規の機能的核酸(例えば、
1つのソースからのプロモーターおよび別のソースからのコード領域)を作成す
るように配列される無関係の遺伝子由来の2以上の配列を有する。同様に、異種
タンパク質は、タンパク質が自然界で互いに同一の関係で見出されない2以上の
配列(例えば、融合タンパク質)を含むことを示す。
【0071】 「発現ベクター」は、宿主細胞において特定の核酸の転写を可能にする一連の
特定の核酸エレメントで、組み換え的にまたは合成的に産生される、核酸構築物
である。発現ベクターは、プラスミド、ウイルスまたは核酸フラグメントの一部
であり得る。代表的に、発現ベクターは、プロモーターに作動可能に連結された
、転写されるべき核酸を含む。
【0072】 用語「同一(の)」またはパーセント「同一性」は、2つ以上の核酸またはポ
リペプチド配列の状況において、以下の配列比較アルゴリズムの1つを用いるか
もしくは手動のアライメントおよび外観検査によって測定される場合に比較ウィ
ンドウまたは指定された領域にわたる、最大の対応について比較およびアライメ
ントされる場合、同じである2以上の配列または部分配列をいうか、または同じ
であるアミノ酸残基またはヌクレオチドの特定のパーセンテージを有する(すな
わち、hEag2 C末端領域などの特定の領域にわたって70%の同一性、好
ましくは、約75%、約80%、約85%、約90%または約95%同一性であ
るか、または、配列番号2のアミノ酸に対して、85%のまたはそれ以上の同一
性)2以上の配列または部分配列をいう。次いで、このような配列は、「実質的
に同一」であるといわれる。この規定はまた、試験配列の相補体をいう。好まし
くは、この同一性は、少なくとも約50個のアミノ酸長またはヌクレオチド長で
ある領域またはより好ましくは、75〜100アミノ酸長またはヌクレオチド長
である領域にわたって存在する。
【0073】 配列比較について、代表的に、1つの配列は、試験配列が比較される参照配列
として作用する。配列比較アルゴリズムを用いる場合、試験配列および参照配列
は、コンピューターに入力され、必要な場合、サブ配列座標が、指定され、そし
て配列アルゴリズムプログラムパラメータが、指定される。デフォルトプログラ
ムパラメータが使用され得るか、または代替のパラメータが指定され得る。次い
で、配列比較アルゴリズムは、プログラムパラメータに基づいて、参照配列に対
する試験配列についてのパーセント配列同一性を計算する。Eag2核酸および
タンパク質(例えば、hEag2)に対する核酸およびタンパク質の配列比較に
ついて、以下で議論される、BLASTおよびBLAST2.0アルゴリズムお
よびデフォルトパラメータが使用される。
【0074】 「比較ウィンドウ」とは、本明細書中で使用される場合、20〜600、通例
は、約50〜約200、より通例的には約100〜約150からなる群から選択
される連続する位置の数のいずれか1つのセグメントに対する参照を含み、ここ
で、配列は、2つの配列が必要に応じてアライメントされた後、連続する位置の
同じ数の参照配列と比較され得る。比較のための配列のアライメントの方法は、
当該分野で周知である。比較のための配列の最適なアライメントは、例えば、S
mith & Waterman,Adv.Appl.Math.2:482(
1981)の局所相同アルゴリズムによって、Needleman & Wun
sch,J.Mol.Biol.48:443(1970)の相同アライメント
アルゴリズムによって、Pearson & Lipman,Proc,Nat
’l.Acad.Sci.USA 85:2444(1988)の類似性方法の
ための検索によって、これらのアルゴリズム(GAP、BESTFIT、FAS
TAおよびTFASTA(Wisconsin Genetics Softw
are Pakage,Genetics Computer Group,5
75 Science Dr.,Madison,WIにおける)のコンピュー
ター化された実行によってか、または手動のアライメントおよび外観検査(例え
ば、Current Protocols in Molecular Bio
logy(Ausubelら、編、1995年増補)によって実施され得る。
【0075】 パーセント配列同一性および配列類似性を決定するために適切なアルゴリズム
の好ましい方法は、BLASTおよびBLAST2.0アルゴリズムであり、こ
れは、Altschulら、Nuc.Acids Res.25:3389−3
402(1977)およびAltschulら、J.Mol.Biol.215
:403−410(1990)にそれぞれ記載される。BLASTおよびBLA
ST2.0は、本明細書中で記載されるパラメータを用いて使用され、本発明の
核酸およびタンパク質についてのパーセント配列同一性を決定する。BLAST
分析を実行するためのソフトウェアは、National Center fo
r Biotechnology Information(http://w
ww.ncbi.nlm.nih.gov/)を介して公に利用可能である。こ
のアルゴリズムは、問い合わせ配列における長さWの短い単語を同定することに
よって高スコーリング配列対(HSP)を第1に同定することを含み、これは、
データベース配列における同じ長さの単語でアライメントされる場合、幾つかの
ポジティブな値の闘値スコアTを一致させるかまたは充足させる。Tは、隣接単
語スコア闘値(Altschulら、前出)といわれる。これらの最初の隣接単
語のヒットは、検索を開始するための種として作用し、それらを含有するより長
いHSPを見出す。単語のヒットは、累積のアライメントスコアが増大され得る
限り、各配列に沿った方向の両方で拡大される。累積スコアは、ヌクレオチド配
列について、パラメータM(一致する残基の対についてのリワードスコア;常に
>0)およびN(ミスマッチ残基についてのペナルティースコア;常に<0)を
用いて計算される。アミノ酸配列について、スコアリングマトリックスは、累積
スコアを計算するために使用される。各方向におけるこの単語ヒットの拡大は、
累積整列スコアが、その最大の達成された値からの量Xにだけ減少する場合;累
積スコアが、1以上のネガティブなスコアリング残基アライメントの蓄積に起因
して0以下になる場合;またはいずれかの配列の末端に到達した場合;に停止さ
れる。BLASTアルゴリズムパラメータW、TおよびXは、アライメントの感
度およびスピードを決定する。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列につ
いて)は、デフォルトとして、11の単語長(W)、10の期待値(E)、M=
5、N=−4および両鎖の比較を使用する。アミノ酸配列について、BLAST
Pプログラムは、デフォルトとして、3の単語長、および10の期待値(E)を
使用し、そしてBLOSUM62スコアリングマトリックス(Henikoff
& Henikoff,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 8
9:10915(1989)を参照のこと)は、50のアライメント(B)、1
0の期待値(E)、M=5、N=−4および両鎖の比較を使用する。
【0076】 このBLASTアルゴリズムはまた、2つの配列間の類似性の統計学的分析を
実施する(例えば、KarlinおよびAltschul、Proc.Nat’
l.Acad.Sci.USA 90:5873〜5787(1993)を参照
のこと)。このBLASTアルゴリズムにより提供される類似性の1つの尺度は
、最小合計確率(P(N))であり、これは、2つのヌクレオチド配列間または
アミノ酸配列間の一致が偶然生じる確率の指標を提供する。例えば、核酸は、参
照核酸に対する試験核酸の比較における最小合計確率が約0.2未満、より好ま
しくは約0.01未満、そして最も好ましくは約0.001未満である場合に、
参照配列に類似すると見なされる。
【0077】 2つの核酸配列またはポリペプチドが実質的に同一であるという指標は、第1
の核酸によりコードされるポリペプチドが、下記のように、第2の核酸によりコ
ードされるポリペプチドに対して惹起された抗体と免疫学的に交差反応性である
ことである。従って、ポリペプチドは代表的には、第2のポリペプチドと、例え
ばその2つのペプチドが保存的置換によってのみ異なる場合に、実質的に同一で
ある。2つの核酸配列が実質的に同一であるという別の指標は、その2つの分子
またはそれらの相補体が、下記のように、ストリンジェントな条件下で互いにハ
イブリダイズすることである。2つの核酸配列が実質的に同一であるなお別の指
標は、同じプライマーがその配列を増幅するために使用され得ることである。
【0078】 句「選択的(または特異的)にハイブリダイズする」とは、ストリンジェント
なハイブリダイゼーション条件下で、特定のヌクレオチド配列が複合混合物(例
えば、総細胞DNAもしくは総細胞RNA、またはライブラリーDNAもしくは
ライブラリーRNA)中に存在する場合に、その特定のヌクレオチド配列のみに
対して、分子が結合、二重鎖形成、またはハイブリダイズすることをいう。
【0079】 句「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」とは、プローブが、代
表的には核酸の複合混合物中でその標的部分配列にハイブリダイズするが、他の
配列にはハイブリダイズしない、条件をいう。ストリンジェントな条件は、配列
依存性であり、そして異なる環境では異なる。長い配列ほど高い温度で特異的に
ハイブリダイズする。核酸のハイブリダイゼーションに対する広範な指針は、T
ijssen、Techniques in Biochemistry an
d Molecular Biology−Hybridization wi
th Nucleic Probes、「Overview of princ
iples of hybridization and the strat
egy of nucleic acid assays」(1993)に見出
される。一般的に、ストリンジェントな条件は、規定されたイオン強度、pHで
の特定の配列についての熱融解温度(Tm)より約5〜10℃低いように選択さ
れる。このTmは、標的と相補的なプローブのうちの50%が(規定されたイオ
ン強度、pH、および核酸濃度下で)標的配列に平衡状態でハイブリダイズする
(標的配列が過剰に存在する場合、Tmで、そのプローブのうちの50%が平衡
状態を占めている)温度である。ストリンジェントな条件は、pH7.0〜8.
3で塩濃度が約1.0Mナトリウムイオン未満、代表的には約0.01〜1.0
Mナトリウムイオン濃度(または他の塩)でありかつ温度が、短いプローブ(例
えば、10〜50ヌクレオチド)について少なくとも約30℃および長いプロー
ブ(例えば、50ヌクレオチドを超える)について少なくとも約60℃である、
条件である。ストリンジェントな条件はまた、ホルムアミドのような不安定化剤
の添加によって達成され得る。高ストリンジェンシーハイブリダイゼーションに
ついて、ポジティブシグナルは、バックグラウンドの少なくとも2倍であり、好
ましくはバックグラウンドハイブリダイゼーションの10倍である。例示的な高
ストリンジェンシーまたはストリジェントなハイブリダイゼーション条件として
は、以下が挙げられる:50%ホルムアミド、5×SSCおよび1% SDS(
42℃でインキュベート)、あるいは5×SSCおよび1% SDS(65℃で
インキュベート)に加えて、65℃で0.2×SSCおよび0.1% SDSに
おける洗浄。
【0080】 ストリンジェントな条件下で互いにハイブリダイズしない核酸は、それらがコ
ードするポリペプチドが実質的に同一である場合にはなお実質的に同一である。
このようなことは例えば、1コピーの核酸が、遺伝コードによって許容される最
大のコドン縮重を用いて生成される場合に、生じる。このような場合において、
その核酸は、代表的には、中程度にストリンジェントなハイブリダイゼーション
条件下でハイブリダイズする。例示的な「中程度にストリンジェントなハイブリ
ダイゼーション条件」は、40%のホルムアミド、1M NaCl、1% SD
Sの緩衝液中でのハイブリダイゼーション(37℃)および1×SSC中での洗
浄(45℃)を含む。ポジティブなハイブリダイゼーションは、バックグラウン
ドの少なくとも2倍である。当業者は、代替的なハイブリダイゼーションおよび
洗浄条件が同様のストリンジェンシーの条件を提供するために利用され得ること
を容易に理解する。
【0081】 「抗体」とは、免疫グロブリン遺伝子からのフレームワーク領域を含むポリペ
プチドまたはそのフラグメントであって、抗原と特異的に結合しかつこれを認識
するものをいう。認識されている免疫グロブリン遺伝子としては、κ、λ、α、
γ、δ、ε、およびμ定常領域遺伝子、ならびに無数の免疫グロブリン可変領域
遺伝子が挙げられる。軽鎖は、κまたはλのいずれかとして分類される。重鎖は
、γ、μ、α、δまたはεとして分類され、これらは、次いで、免疫グロブリン
のクラス、IgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEをそれぞれ規定する。
【0082】 例示的な免疫グロブリン(抗体)構造単位は、テトラマーを含む。各テトラマ
ーは、ポリペプチド鎖の2つの同一な対で構成され、各対は、1つの「軽」鎖(
約25kD)および1つの「重」鎖(約50〜70kD)を有する。各鎖のN末
端は、抗原認識を主に担う約100〜110アミノ酸以上の可変領域を規定する
。用語、可変軽鎖(VL)および可変重鎖(VH)は、それぞれ、これら可変領域
の軽鎖および重鎖をいう。
【0083】 抗体は、例えば、インタクトな免疫グロブリンとしてかまたは種々のペプチダ
ーゼでの消化によって産生される十分に特徴付けられた多くのフラグメントとし
て存在する。従って、例えば、ペプシンは、ヒンジ領域におけるジスルフィド結
合の下で抗体を消化し、F(ab)’2(それ自体が、ジスルフィド結合によっ
てVH−CH1に結合された軽鎖であるFabのダイマー)を産生する。このF(
ab)’2は、ヒンジ領域におけるジスルフィド結合を壊すように温和な条件下
で還元され得、それによってF(ab)’2ダイマーがFab’モノマーに変換
され得る。このFab’モノマーは、本質的には、ヒンジ領域の一部を有するF
abである(Fundamental Immunology(Paul編、第
3版、1993年)を参照のこと)。種々の抗体フラグメントが、インタクトな
抗体の消化によって規定されるが、当業者は、このようなフラグメントは、化学
的にかまたは組み換えDNA方法論を用いることによってのいずれかで新規に合
成され得ることを理解する。従って、用語抗体はまた、本明細書中で使用される
場合、完全な抗体の改変によって産生される抗体フラグメント、または組み換え
DNA方法論を用いて新規に合成される抗体フラグメント(例えば、単鎖Fv)
か、またはファージディスプレイライブラリーを用いて同定される抗体フラグメ
ント(例えば、McCaffertyら、Nature 348:552−55
4(1990)を参照のこと)のいずれかも含む。
【0084】 モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体の調製のために、当該分野で公
知の任意の技術が使用され得る(例えば、KohlerおよびMilstein
,Nature 256:495−497(1975);Kozborら、Im
munology Today 4:72(1983);Coleら、77−9
6頁、Monoclonal Antibodies and Cancer
Therapy,Alan R.Liss,Inc.(1985)を参照のこと
)。単鎖抗体の産生のための技術(米国特許第4,946,778号)は、本発
明のポリペプチドに対する抗体を産生するように適合され得る。また、トランス
ジェニックマウス、または他のトランスジェニック生物(例えば、他のトランス
ジェニック哺乳動物)が、ヒト化抗体を発現するために使用され得る。あるいは
、ファージディスプレイ技術が、選択された抗原に特異的に結合する抗体および
へテロマーFabフラグメントを同定するために使用され得る(例えば、McC
affertyら、Nature 348:552−554(1990);Ma
rksら、Biotechnology 10:779−783(1992)を
参照のこと)。
【0085】 「抗hEag2」抗体は、hEag2の遺伝子、cDNAまたはそれらの部分
配列によってコードされるポリペプチドに特異的に結合する、抗体または抗体フ
ラグメントである。
【0086】 「キメラ抗体」は、以下のような抗体分子である:(a)定常領域またはその
部分が、変更、置換または交換され、その結果、抗原結合部位(可変領域)が、
異なるかもしくは変更された、クラス、エフェクター機能および/または種の定
常領域に連結しているか、あるいは新規の特性をそのキメラ抗体に与える完全に
異なる分子(例えば、酵素、毒素、ホルモン、成長因子、薬物など)に連結され
ているか;あるいは(b)可変領域またはその部分が、異なるかまたは変更され
た抗原特異性を有する可変領域で変更、置換または交換されている。
【0087】 用語「イムノアッセイ」は、抗原に特異的に結合する抗体を使用するアッセイ
である。イムノアッセイは、抗原を単離、標的化、および/または定量するため
の、特定の抗体の特異的結合特性の使用によって特徴付けられる。
【0088】 句、抗体に「特異的(または選択的)に結合する」または「特異的に(または
選択的に)免疫反応性の」は、タンパク質またはペプチドに言及する場合、タン
パク質および他の生物製剤の不均質集団におけるそのタンパク質の存在を決定す
る、結合反応をいう。従って、指定されたイムノアッセイ条件下で、特定の抗体
は、バックグラウンドの少なくとも2倍にて特定のタンパク質に結合し、そして
サンプル中に存在する他のタンパク質には有意な量では実質的には結合しない。
このような条件下での抗体への特異的結合は、特定のタンパク質についてその特
異性について選択された抗体を必要とし得る。例えば、配列番号2にてコードさ
れるhEag2に対して惹起されるポリクローナル抗体、そのスプライス改変体
もしくはそれらの部分は、hEag2と特異的に免疫反応性でありかつhEag
2の多型改変体および対立遺伝子以外の他のタンパク質とは免疫反応性でない、
ポリクローナル抗体のみを得るように選択され得る。この選択は、ラットEag
1、Drosphila Eag、マウスEag1およびヒトEag1のような
分子と交差反応する抗体を差し引くことによって達成され得る。種々のイムノア
ッセイ形式が、特定のタンパク質と特異的に免疫反応性の抗体を選択するために
使用され得る。例えば、固相ELISAイムノアッセイが、タンパク質と特異的
に免疫反応性の抗体を選択するために慣用的に使用される(例えば、特異的免疫
反応性を決定するために使用され得るイムノアッセイの形式および条件の説明に
ついては、HarlowおよびLane,Antibodies,A Labo
ratory Manual(1988)を参照のこと)。代表的には、特異的
反応または選択的反応は、バックグラウンドのシグナルまたはノイズの少なくと
も2倍であり、そしてより代表的には、バックグラウンドの10〜100倍より
高い。
【0089】 句「選択的に会合(associates with)する」とは、上記で規
定されるような別の核酸と「選択的にハイブリダイズする」核酸の能力、または
上記で規定されるようなタンパク質に「選択的(または特異的に)結合する」抗
体の能力をいう。
【0090】 「宿主細胞」とは、発現ベクターを含みかつその発現ベクターの複製または発
現を支持する、細胞を意味する。宿主細胞は、原核生物細胞(例えば、E.co
li)または真核生物細胞(例えば、酵母、昆虫、両生類または哺乳動物の細胞
(例えば、CHO、HeLaなど)であり得、例えば、培養された細胞、外植片
およびインビボの細胞であり得る。
【0091】 本明細書中で使用される場合の「生物学的サンプル」は、hEag2またはh
Eag2タンパク質をコードする核酸を含む、生物学的組織または生物学的流体
のサンプルである。このようなサンプルとしては、ヒトから単離された組織が挙
げられるが、これらに限定されない。生物学的サンプルはまた、組織の切片(例
えば、組織学的目的のために採取された凍結切片)を含み得る。生物学的サンプ
ルは、代表的には、真核生物(eukaryotic organism)から
、好ましくは、真核生物(eukaryote)(例えば、真菌、植物、昆虫、
原生生物、鳥類、魚類、爬虫類、および好ましくは哺乳動物(例えば、ラット、
マウス、ウシ、イヌ、モルモット、またはウサギ)、および最も好ましくは霊長
類(例えば、チンパンジーまたはヒト))から得られる。
【0092】 (III.Eag2をコードする遺伝子の単離) (A.一般的組換えDNA法) 本発明は、組換え遺伝学の分野における慣用的な技術に依存する。本発明にお
ける使用の一般的な方法を開示する基本書としては、Sambrookら、Mo
lecular Cloning,A Laboratory Manual(
第2版、1989);Kriegler、Gene Transfer and
Expression:A Laboratory Manual(1990
);およびCurrent Protocols in Molecular
Biology(Ausubelら編、1994)が挙げられる。
【0093】 核酸については、サイズが、キロベース(Kb)または塩基対(bp)のいず
れかで与えられる。これらは、アガロースゲルまたはアクリルアミドゲルでの電
気泳動、配列決定された核酸または公表されたDNA配列に由来する推定値であ
る。タンパク質については、サイズはキロダルトン(kD)またはアミノ酸残基
数で与えられる。タンパク質のサイズは、ゲル電気泳動から、配列決定されたタ
ンパク質から、誘導されたアミノ酸配列から、または公表されたタンパク質配列
から推定される。
【0094】 市販されていないオリゴヌクレオチドを、Van Devanterら、Nu
cleic Acids Res.12:6159−6168(1984)に記
載されるような自動化された合成機を使用して、BeaucageおよびCar
uthers、Tetrahedron Letts.22:1859−186
2(1981)により最初に記載された固相ホスホロアミダイトトリエステル法
に従って化学的に合成し得る。オリゴヌクレオチドの精製は、ネイティブアクリ
ルアミドゲル電気泳動かまたはPearsonおよびReanier、J.Ch
rom.255:137−149(1983)に記載されるようなアニオン交換
HPLCのいずれかによる。
【0095】 クローニングされた遺伝子および合成オリゴヌクレオチドの配列は、例えば、
Wallaceら、Gene 16:21−26(1981)の二本鎖テンプレ
ートの配列決定についてのチェーンターミネーター法を使用して、クローニング
後に確認され得る。
【0096】 (B.hEag2をコードするヌクレオチド配列の単離についてのクローニン
グ法) 一般に、Eag2をコードする核酸配列および関連核酸配列ホモログは、cD
NAライブラリーおよびゲノムDNAライブラリーからクローニングするかまた
はオリゴヌクレオチドプライマーを用いる増幅技術を使用して単離する。例えば
、hEag2配列は、代表的には核酸プローブまたはポリヌクレオチドを用いる
ハイブリダイゼーションによってヒト核酸(ゲノムまたはcDNA)ライブラリ
ーから単離され、この核酸プローブまたはポリヌクレオチドの配列は、配列番号
1由来であり得、必要に応じて、C末端領域をコードする領域由来であり得る。
Eag2のRNAおよびcDNAが単離され得る適切な組織は、脳組織(例えば
、脳全体または海馬)である。
【0097】 プライマーを使用する増幅技術はまた、Eag2をDNAまたはRNAから増
幅および単離するために使用され得る。以下のプライマーもまた、hEag2の
配列を増幅するために使用され得る:
【0098】
【化3】 これらのプライマーは、例えば、全長配列または一〜数百ヌクレオチドのプロー
ブのいずれかを増幅するために使用され得、次いで、これらの配列またはプロー
ブは、全長hEag2についてヒトライブラリーをスクリーニングするために使
用される。
【0099】 Eag2をコードする核酸はまた、抗体をプローブとして用いて発現ライブラ
リーから単離され得る。このようなポリクローナル抗体またはモノクローナル抗
体は、配列番号2の配列を使用して惹起され得る。
【0100】 hEag2のC末端領域に実質的に同一なヒトEag2の多型改変体および対
立遺伝子は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でhEag2核
酸プローブおよびhEag2オリゴヌクレオチドを使用してライブラリーをスク
リーニングすることによって単離され得る。あるいは、hEag2もしくはその
部分(例えば、hEag2のC末端領域)に対して作製された抗血清または精製
された抗体(これはまた、Eag2ホモログを認識しかつ選択的に結合する)を
免疫学的に用いて発現したホモログを検出することによって、Eag2ならびに
Eag2の多型改変体および対立遺伝子をクローニングするために、発現ライブ
ラリーが使用され得る。
【0101】 cDNAライブラリーを作製するために、Eag2 mRNAが豊富な供給源
(例えば、脳(例えば、全脳または海馬)のような組織)を選ぶべきである。次
いで、逆転写酵素を使用してそのmRNAをcDNAに変換し、組換えベクター
に連結し、そして増殖、スクリーニングおよびクローニングのために組換え宿主
にトランスフェクトする。cDNAライブラリーを作製する方法およびcDNA
ライブラリーをスクリーニングする方法は、周知である(例えば、Gubler
およびHoffman、Gene 25:263−269(1983);Sam
brookら、前出;Ausubelら、前出を参照のこと)。
【0102】 ゲノムライブラリーについては、DNAを組織より抽出して、機械的に剪断す
るかまたは酵素的に消化するかのいずれかで約12〜20kbのフラグメントを
得る。次いで、フラグメントを、勾配遠心分離により所望されないサイズから分
離し、そしてバクテリオファージλベクターにて構築する。これらのベクターお
よびファージは、インビトロでパッケージングされる。組換えファージを、Be
ntonおよびDavis、Science 196:180−182(197
7)に記載されるようにプラークハイブリダイゼーションによって分析する。コ
ロニーハイブリダイゼーションを、Grunsteinら、Proc.Natl
.Acad.Sci.USA.72:3961−3965(1975)に一般的
に記載されるように実施する。
【0103】 Eag2核酸およびそのホモログを単離する代替的方法は、合成オリゴヌクレ
オチドプライマーの使用およびRNAまたはDNAのテンプレートの増幅を併用
する(米国特許第4,683,195号および同4,683,202号;PCR
Protocols:A Guide to Methods and Ap
plications(Innisら編、1990)を参照のこと)。ポリメラ
ーゼ連鎖反応(PCR)およびリガーゼ連鎖反応(LCR)のような方法が、E
ag2の核酸配列を、mRNA、cDNA、ゲノムライブラリーまたはcDNA
ライブラリーから直接増幅するために使用され得る。縮重オリゴヌクレオチドが
、本明細書に提供される配列を使用してhEag2ホモログを増幅するために設
計され得る。制限エンドヌクレアーゼ部位が、プライマーに組み込まれ得る。ポ
リメラーゼ連鎖反応または他のインビトロ増幅法はまた、例えば、発現されるべ
きタンパク質をコードする核酸配列をクローニングするために、生理学的サンプ
ルにおいてEag2をコードするmRNAの存在を検出するためのプローブとし
て使用する核酸を作製するために、核酸を配列決定するために、または他の目的
のために、有用であり得る。PCR反応によって増幅された遺伝子は、アガロー
スゲルから精製され得、そして適切なベクターにクローニングされ得る。
【0104】 Eag2の遺伝子発現はまた、当該分野において公知の技術(例えば、mRN
Aの逆転写および増幅、総RNAまたはポリA+RNAの単離、ノーザンブロッ
ティング、ドットブロッティング、インサイチュハイブリダイゼーション、RN
アーゼプロテクション、高密度ポリヌクレオチドアレイ技術など)によって分析
され得る。
【0105】 合成オリゴヌクレオチドが、プローブとしての使用のためにかまたはタンパク
質の発現のために組換えEag2遺伝子を構築するために使用され得る。この方
法は、その遺伝子のセンス鎖およびアンチセンス鎖の両方を示す、通常40〜1
20bp長の一連の重複オリゴヌクレオチドを使用して実施される。次いで、こ
れらのDNAフラグメントがアニールされ、連結され、そしてクローニングされ
る。あるいは、増幅技術が正確なプライマーを用いて使用され、Eag2遺伝子
の特定の部分配列が増幅され得る。次いで、この特定の部分配列が、発現ベクタ
ーに連結される。
【0106】 Eag2についての遺伝子が、代表的には、複製および/または発現のための
原核生物細胞または真核生物細胞への形質転換の前に、媒介ベクターにクローニ
ングされる。これらの媒介ベクターは、代表的には原核生物ベクター(例えば、
プラスミドまたはシャトルベクター)である。
【0107】 (C.原核生物および真核生物での発現) Eag2をコードするcDNAのようなクローニングされた遺伝子の高レベル
の発現を得るために、代表的には、転写を指向する強力なプロモーター、転写/
翻訳ターミネーター、そしてタンパク質をコードする核酸についての場合には翻
訳開始のためのリボソーム結合部位を含有する、発現ベクターにEag2をサブ
クローニングする。適切な細菌性プロモーターは、当該分野において周知であり
、例えば、Sambrookら、およびAusubelら、前出に記載される。
Eag2タンパク質を発現するための細菌性発現系は、例えば、E.coli、
Bacillus sp.およびSalmonellaにおいて利用可能である
(Palvaら、Gene 22:229−235(1983);Mosbac
hら、Nature 302:543−545(1983))。このような発現
系についてのキットは、市販されている。哺乳動物細胞、酵母および昆虫細胞の
ための真核生物発現系は、当該分野において周知であり、そしてこれらもまた市
販されている。
【0108】 異種核酸の発現を指向するために使用されるプロモーターの選択は、特定の適
用に依存する。そのプロモーターは、好ましくは、そのプロモーターがその天然
の設定において転写開始部位から離れているのとほぼ同一の距離、異種転写開始
部位から離れて配置される。しかし、当該分野において公知のように、この距離
におけるいくらかの変動が、プロモーター機能の損失なしに適応され得る。
【0109】 そのプロモーターに加えて、その発現ベクターは代表的には、宿主細胞におい
てEag2をコードする核酸の発現のために要求されるさらなるエレメント全て
を含む、転写ユニットまたは発現カセットを含む。従って、代表的な発現カセッ
トは、Eag2をコードする核酸配列に作動可能に連結されたプロモーターおよ
び転写物の効率的なポリアデニル化に要求されるシグナル、リボソーム結合部位
、および翻訳ターミネーターを含む。そのカセットのさらなるエレメントは、エ
ンハンサーを含み得、そしてゲノムDNAが構造遺伝子として使用される場合は
、機能的なスプライシングドナー部位およびアクセプター部位を伴うイントロン
を含み得る。
【0110】 プロモータ配列に加えて、発現カセットはまた、効率的な終結に備えるために
、構造遺伝子の転写終結領域下流を包含すべきである。終結領域は、プロモータ
配列と同じ遺伝子から得られ得るか、または異なる遺伝子から得られ得る。
【0111】 細胞に遺伝子情報を伝達するために使用される特定の発現ベクターは、特に重
要ではない。原核生物細胞または真核生物細胞における発現のために使用される
任意の従来のベクターが使用され得る。標準的なウイルス発現ベクターは、pB
R322ベースのプラスミド、pSKF、pET23D、ならびにGSTおよび
LacZのような融合発現系のようなプラスミドを含む。エピトープタグはまた
、組換えタンパク質に加えられて、便利な分離方法を提供し得る(例えば、c−
myc)。
【0112】 真核生物のウイルスに由来する調節エレメントを含む発現ベクターは、代表的
に、真核生物発現ベクター(例えば、SV40ベクター、乳頭腫ウイルスベクタ
ー、およびエプスタイン−バーウイルスに由来するベクター)で使用される。他
の例示的な真核生物ベクターは、pMSG、pAV009/A+、pMTO10
/A+、pMAMneo−5、バキュロウイルスpDSVE、および、CMVプ
ロモーター、SV40初期プロモーター、SV40後期プロモーター、メタロチ
オネインプロモーター、マウスの乳腺腫瘍ウイルスプロモーター、ラウス肉腫ウ
イルスプロモーター、ポリヘドリンプロモーター、または真核生物細胞で効果的
な発現を示される他のプロモーターの指示のもとでタンパク質を発現させる任意
の他のベクターである。
【0113】 真核生物ベクターに由来するタンパク質発現はまた、誘導性プロモーターを用
いて調節され得る。誘導性プロモーターと共に、発現レベルは、そのプロモータ
ーへのテトラサイクリンまたはエクジソンのような誘導剤に対する応答エレメン
トの取り込みによって、これらの薬剤の濃度に関連づけられる。一般的には、高
レベルの発現は、誘導剤の存在下においてのみ誘導性プロモーターから得られる
;基本の発現レベルは最小である。目的のタンパク質の発現が真核生物細胞にと
って有害であるならば、誘導性発現ベクターがしばしば選択される。
【0114】 いくつかの発現系は、チミジンキナーゼおよびジヒドロ葉酸還元酵素のような
遺伝子増幅を提供するマーカーを有する。あるいは、ポリヘドリンプロモーター
または他の強いバキュロウイルスプロモーターの指示の下でEag2のコード配
列を有する昆虫細胞中のバキュロウイルスベクターを用いるような、遺伝子増幅
を含まない高収率発現系もまた適してる。
【0115】 発現ベクターに代表的に含まれるエレメントはまた、E.coliで機能を果
たすレプリコン、組換えプラスミドを有する細菌の選択を可能にする抗生物質耐
性をコードする遺伝子、および真核生物配列を挿入させるためにプラスミドの本
質的でない領域に特有の制限部位を含む。選択される特有の抗生物質耐性遺伝子
は必ずしも重要ではなく、当該分野で公知の多くの耐性遺伝子のいずれも適切で
ある。原核生物生物の配列は、好ましくは、必要ならば、真核生物生物細胞でD
NA複製を妨げないように、選択される。
【0116】 標準的なトランスフェクト方法を用いて、大量のEag2タンパク質を発現す
る細菌細胞株、哺乳動物細胞株、酵母細胞株、または昆虫細胞株を産生し、それ
から、Eag2タンパク質は標準的な技術を用いて精製される(例えば、Col
leyら,J.Biol.Chem.264:17619−17622(198
9);Guide to Protein Purification,in
Methods in Enzymology, vol 182(Deuts
cher,ed.,1990)を参照のこと)。真核生物細胞および原核生物細
胞の形質変換は標準的な技術に従って行われる(例えば,Morrison,J
.Bact.132:349−351(1977);Clark−Curtis
s & Curtiss,Methods in Enzymology 10
1:347−362(Wuら, eds,1983)を参照のこと)。
【0117】 外来のヌクレオチド配列を宿主細胞に導入するための任意の周知の手順が用い
られ得る。これらは、リン酸カルシウムトランスフェクション、ポリブレン、プ
ロトプラスト融合、エレクトロポレーション、リポゾーム、マイクロインジェク
ション、形質ベクター(plasma vector)、ウイルス性ベクターの
使用および宿主細胞にクローニングされたゲノムDNA、cDNA、合成DNA
、または他の外来遺伝物質を導入するための任意の周知の他の方法を含む(例え
ば,上記のSambrookらを参照のこと)。使用される特定の遺伝子工学手
順によって、Eag2を発現可能な宿主細胞に少なくとも1つの遺伝子をうまく
導入することが可能であるということが、ただ必要である。
【0118】 発現ベクターを細胞に導入した後、トランスフェクトされた細胞はEag2の
発現に好都合な状況下で培養され、Eag2は以下に同定される標準的技術を用
いて培養物から回収される。
【0119】 (IV.Eag2ポリペプチドの精製) 天然に存在するEag2または組換えEag2のいずれかは、機能的アッセイ
での使用のために精製され得る。天然に存在するEag2モノマーは、例えば、
脳全体または海馬のようなヒト組織およびEag2ホモログの任意の他の供給源
から精製され得る。組換えEag2モノマーは任意の適切な発現系から精製され
得る。
【0120】 Eag2モノマーは、標準的技術によって、実質的な純度まで精製され得る。
この技術には、硫酸アンモニウムのような物質を用いる選択的析出;カラムクロ
マトグラフィー;免疫学的精製方法および他の方法(例えば,Scopes,P
rotein Purification:Principles and P
ractice(1982);米国特許第4,673,641号;上記のAus
ubelら;および上記のSambrookら、を参照のこと)。
【0121】 多くの手順が、組換えEag2モノマーを精製しているときに用いられ得る。
例えば,確立された分子接着特性を有するタンパク質は、Eag2モノマーに可
逆的に融合され得る。適切なリガンドによって、Eag2モノマーは精製カラム
に選択的に吸着され、それから、比較的純粋な形でカラムから遊離される。それ
から、その融合したタンパク質は、酵素活性によって取り除かれる。最終的に、
Eag2モノマーは免疫親和性カラムを用いて精製され得る。
【0122】 (A.組換えウイルスからのEag2の精製) 組換えタンパク質は、代表的にはプロモーター誘導後に、形質転換された細菌
によって大量に発現する;しかし、発現は構成的である。IPTGによるプロモ
ーター誘導は、誘導性プロモーター系の一例である。細菌を、当該分野で標準的
手順に従って増殖させる。タンパク質の単離には、生きた細菌または凍結された
細菌を用いる。
【0123】 細菌において発現されるタンパク質は、不溶性の凝集体(「封入体」)を形成
し得る。いくつかのプロトコルは、Eag2モノマー封入体の精製に適している
。例えば、封入体の精製は代表的には、抽出、分離および/あるいはウイルス細
胞の破壊による(例えば、50mMのTRIS/HCl(pH7.5)、50m
MのNaCl、5mMのMaCl2、1mMのDTT、0.1mMのATPおよ
び1mMのPMSFの緩衝液でインキュベーションすることによる)封入体の精
製を含む。その細胞懸濁液は、2〜3回フレンチプレスを通過させることを用い
て溶解されるか、ポリトロン(Brinkman Instruments)を
用いて均質化されるか、または氷上で超音波処理され得る。ウイルスを溶解する
別の方法は、当業者には明らかである(例えば、上記のSambrookら;上
記のAusubelら、を参照のこと)。
【0124】 必要ならば、封入体は可溶化され、そして、その溶解された細胞懸濁液は代表
的には遠心分離され、必要ない不溶な物質が取り除かれる。封入体を形成したタ
ンパク質は、適合性の緩衝液を用いて希釈または透析によって復元させ得る。適
切な溶媒としては、尿素(約4M〜約8M)、ホルムアミド(少なくとも体積/
体積ベースで約80%)、およびグアニジン塩酸塩(約4M〜約8M)が挙げら
れるが、これらに限定されない。凝集体形成タンパク質を可溶化し得るいくつか
の溶媒(例えば、SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)、70%の蟻酸)は、免疫
原性および/または活性の欠如を伴い、タンパク質の不可逆的な変性の可能性の
ために、この手順において使用するには適切でない。グアニジン塩酸塩および類
似の薬剤は変性剤であるが、この変性は不可逆的ではなく、復元が変性剤の除去
(例えば、透析による)または希釈の際に生じ、免疫学的および/または生物学
的に活性なタンパク質を再形成させる。他の適切な緩衝液は、当業者に公知であ
る.ヒトEag2モノマーは、標準的な分離技術によって(例えば、Ni−NT
Aアガロース樹脂を用いて)、他の細菌タンパク質から分離される。
【0125】 あるいは、Eag2モノマーを細菌ペリフラズムから精製することが可能であ
る。細菌の溶解後、Eag2モノマーがウイルスのペリフラズムに運ばれると、
細菌のペリフラズム画分は当業者に公知の他の方法に加えて、低温浸透圧衝撃に
よって単離され得る。ペリフラズムから組換えタンパク質を単離するために、そ
の細菌細胞を遠心分離し、ペレットを作る。そのペレットを20%のショ糖を含
む緩衝液に再懸濁させる。その細胞を溶解するために、その細菌を遠心分離し、
そしてペレットを氷冷の5mMのMgSO4に再懸濁し、そして約10分間氷槽
に保持する。その細胞懸濁液を遠心分離し、その上清を移し、保存する。上清中
に存在する組換えタンパク質を、当業者に周知の標準的分離技術によって、宿主
タンパク質から分離し得る。
【0126】 (B.Eag2モノマーを精製するための標準的タンパク質分離技術) (溶解性分画) 初期工程として、しばしば、特にタンパク質混合物が複雑ならば、初期の塩分
画によって、目的の組換えタンパク質から多くの不要な宿主細胞タンパク質(ま
たは細胞培養培地に由来するタンパク質)を分離し得る。好ましい塩は硫酸アン
モニウムである。硫酸アンモニウムは、タンパク質混合物中の水分量を効果的に
減らすことによって、タンパク質を沈澱させる。それから、その溶解性に基づい
てタンパク質を沈澱させる。タンパク質が疎水性であるほど、低い硫酸アンモニ
ウム濃度でより沈澱しやすい。代表的なプロトコルはタンパク質溶液に飽和した
硫酸アンモニウムを加えることを含み、その結果、結果として生じる硫酸アンモ
ニウム濃度は20〜30%の間となる。この濃度は、最も疎水性タンパク質を沈
澱させる。それから、(目的のタンパク質が疎水性でないならば、)その沈殿物
は処分され、そして、目的のタンパク質が沈澱することが公知である濃度まで硫
酸アンモニウムを上清に加える。それから、その沈殿物が緩衝液中で可溶化され
、そして、透析かダイアフィルトレーション(diafiltration)の
いずれかを通じて、必要ならば過剰な塩が除去される。冷エタノール沈澱のよう
な、タンパク質の溶解性に依存する他の方法は、当業者に周知であり、複雑なタ
ンパク質混合物を分画するために使用され得る。
【0127】 (サイズ差濾過) Eag2モノマーの分子量は、異なるポアサイズのメンブラン(例えば、Am
iconまたはMilliporeのメンブラン)を通しての限外濾過を用いて
、より大きなサイズおよびより小さなサイズのタンパク質からそれを分離するた
めに使用し得る。第1の工程として、タンパク質混合物を、目的のタンパク質の
分子量より小さな分子量カットオフを持つポアサイズを有するメンブランを通し
て限外濾過する。それから、その限外濾過の保持物を、目的のタンパク質の分子
量より大きな分子カットオフを持つメンブランに対して限外濾過する。その組換
えタンパク質はメンブランを通って濾液に移動する。それから、その濾液を下に
記載するようにクロマトグラフィーに供し得る。
【0128】 (カラムクロマトグラフィー) Eag2モノマーはまた、その大きさ、正味の表面電荷、疎水性およびリガン
ドに対する親和性に基づいて、他のタンパク質から分離され得る。さらに、タン
パク質に対して産生される抗体は、カラム基材および免疫精製されたタンパク質
に結合体化され得る。これらの方法は全て、当該分野では周知である。クロマト
グラフィー技術は任意の規模で多くの異なる生産者(例えば、Pharmaci
a Biotech)からの装置を使用して行われ得ることが、当業者に明らか
である。
【0129】 (V.Eag2の免疫学的検出) 核酸ハイブリダイゼーション技術を用いるEag2遺伝子および遺伝子発現の
検出に加えて、Eag2モノマーを検出するためにイムノアッセイも使用され得
る。イムノアッセイは、Eag2モノマーを、定性的にまたは定量的に分析する
ために使用され得る。適用可能な技術の一般的な概要はHarlow & La
ne,Antibodies:A Laboratory Manual(19
88)で見い出され得る。
【0130】 (A.Eag2モノマーに対する抗体) Eag2モノマーに特異的に反応するポリクローナル抗体およびモノクローナ
ル抗体を生産する方法は、当業者に公知である(例えば、Coligan,Cu
rrent Protocols in Immunology(1991);
上記のHarlow & Lane;Goding,Monoclonal A
ntibodies:Principles and Practice(2n
d ed.1986);およびKohler & Milstein,Natu
re 256:495−497(1975)を参照のこと)。このような技術は
、ファージまたは類似のベクター内の組換え抗体ライブラリからの抗体選択によ
る抗体の調製、ならびにウサギまたはマウスを免疫することによるポリクローナ
ル抗体およびモノクローナル抗体の調製を含む(例えば、Huseら,Scie
nce 246:1275−1281(1989);Wardら,Nature
341:544−546(1989)を参照のこと)。
【0131】 Eag2モノマーの部分を含む多くの免疫原は、Eag2モノマーと特異的に
反応する抗体を生産するために使用され得る。例えば、組換えEag2モノマー
またはその抗原性フラグメント(例えば、C末端領域)は、本明細書中で記載さ
れるように単離し得る。組換えタンパク質は、上に記載されるように真核生物細
胞または原核生物細胞において発現され得、そして上に一般的に記載されるよう
に精製され得る。組換えタンパク質は、モノクローナル抗体またはポリクローナ
ル抗体の産生にとって好ましい免疫原である。あるいは、本明細書中に開示され
る配列に由来し、そしてキャリアタンパク質に結合体化された合成ペプチドは、
免疫原として使用され得る。天然に存在するタンパク質はまた、純粋なまたは夾
雑物のあるいずれかの形で使用され得る。それから、その生成物は抗体を産生し
得る動物に注入される。モノクローナル抗体かポリクローナル抗体のいずれかが
生成され得、タンパク質測定のためのイムノアッセイで引き続き使用される。
【0132】 ポリクローナル抗体の産生方法は当業者に公知である。マウス(例えば,BA
LB/Cマウス)またはウサギの近交系を、フロイントアジュバンドのような標
準的なアジュバンドおよび標準的な免疫プロトコルを用いて、そのタンパク質で
免疫する。免疫原調製物に対する動物の免疫応答は、試験採血し、ベータサブユ
ニットに対する反応性の力価を決定することによって、モニタリングされる。免
疫原に対して抗原の適切に高い力価が得られると,血液が動物から収集され、抗
血清が調製される。タンパク質に反応する抗体について濃縮するためのさらなる
抗血清の分画が、望ましいならば、行われ得る(上記のHarlow & La
neを参照のこと)。
【0133】 モノクローナル抗体は、当業者が精通している種々の技術によって得られ得る
。簡潔にいうと、通常、骨髄腫細胞との融合(Kohler & Milste
in,Eur.J.Immunol.6:511−519(1976)を参照の
こと))によって、所望の抗原で免疫された動物に由来する脾臓細胞が不死化さ
れる。不死化の別の方法は、エプスタイン−バーウイルス、癌遺伝子、またはレ
トロウイルスを用いる形質転換、あるいは当該分野で周知の他の方法を含む。単
一の不死化した細胞から生じるコロニーは、抗原に対する所望の特異性および親
和性を持つ抗体の産生のために、スクリーニングされ、そして、このような細胞
によって産生されるモノクローナル抗体の収率は、脊椎動物宿主の腹膜腔への注
入を含む、種々の技術によって高められ得る。あるいは、Huseら,Scie
nce 246:1275−1281(1989)によって概説される一般的プ
ロトコルに従って、ヒトB細胞からDNAライブラリをスクリーニングすること
によって,モノクローナル抗体またはその結合フラグメントをコードするDNA
配列を単離し得る。
【0134】 モノクロナール抗体およびポリクロナール血清は収集され、そしてイムノアッ
セイ(例えば、固体基板上に固定された免疫原を用いる固相イムノアッセイ)に
おいて免疫原タンパク質に対して力価を測定した。代表的には、104以上の力
価を有するポリクロナール抗血清が選択され、そして非Eag2タンパク質、他
のEag1オルトログ(例えば、ヒトEag1)または関連するサブファミリー
メンバー(例えば、ラットEag2)に対するそれらの交叉反応性について競合
結合イムノアッセイを用いて試験した。特定のポリクロナール抗血清およびモノ
クロナール抗体は通常、少なくとも約0.1mM、より一般的には少なくとも約
1μM、好ましくは少なくとも約0.1μM以上、および最も好ましくは0.0
1μM以上のKdによって結合する。
【0135】 一旦、Eag2に対して特異的な抗体が利用可能になると、Eag2は、種々
のイムノアッセイ法によって検出され得る。免疫学的手順およびイムノアッセイ
手順の概説に関しては、Basic and Clinical Immuno
logy(StitesおよびTerr編、第7版、1991)を参照のこと。
さらに、本発明のイムノアッセイは、いくつかの形態(Enzyme Immu
noassay(Maggio編、1980);およびHarlowおよびLa
ne(前出)において広範に概説される)のいずれかにおいて実施され得る。
【0136】 (B.免疫学的結合アッセイ) Eag2は、免疫学的結合アッセイ(例えば、米国特許第4,366,241
号;同第4,376,110号;同第4,517,288号;および同第4,8
37,168号を参照のこと)を認識する多数のウェルのいずれかを用いて検出
および/または定量化され得る。一般的なイムノアッセイの概説に関しては、M
ethods in Cell Biology:Antibodies in
Cell Biology,第37巻(Asai編、1993);Basic
and Clinical Immunology(StitesおよびTe
rr編、第7版、1991)をまた、参照のこと。免疫学的結合アッセイ(また
はイムノアッセイ)は代表的に、選択したタンパク質または抗原(この場合、E
ag2またはその抗原性部分配列)に特異的に結合する抗体を使用する。この抗
体(例えば、抗Eag2)は、多くの、当業者に周知の手段および上記の手段の
いずれかによって産生される。
【0137】 イムノアッセイはまた、しばしば抗体および抗原によって形成される複合体に
特異的に結合する標識因子を使用して、そしてこの複合体を標識する。この標識
因子は、それ自体が抗体/抗原複合体を含む部分の1つであり得る。従って、こ
の標識因子は、標識されたEag2ポリペプチドまたは標識された抗Eag2抗
体であり得る。あるいは、標識因子は、第3の部分(例えば、2次抗体)であり
得、この部分は、抗体/Eag2複合体に特異的に結合する(2次抗体は代表的
に、1次抗体が誘導される種の抗体に特異的である)。免疫グロブリン定常領域
を特異的結合し得る他のタンパク質(例えば、プロテインAまたはプロテインG
)はまた、標識因子として使用される。これらのタンパク質は、種々の種由来の
免疫グロブリン定常領域との強力な非免疫原性反応性を示す(例えば、Kron
valら、J.Immunol.111:1401−1406(1973);A
kerstromら、J.Immunol.135:2589−2542(19
85)を参照のこと)。標識因子は、検出可能な部分(例えば、ビオチン)を用
いて変更され得る。この部分に対して、別の分子(例えば、ストレプトアビジン
)が特異的に結合し得る。種々の検出可能な部分は、当業者に周知である。
【0138】 このアッセイの間、インキュベーション工程および/または洗浄工程は、試薬
の各々の組み合わせ後に必要とされ得る。インキュベーション工程は、約5秒と
数時間との間、好ましくは約5分と約24時間との間で変動し得る。しかし、イ
ンキュベーション時間は、アッセイ様式、抗原、溶液の容量、濃度などに依存す
る。通常、このアッセイは、周囲温度において実施されるが、アッセイは、例え
ば、10℃〜40℃の温度範囲にわたって行われ得る。
【0139】 (非競合アッセイ様式) サンプルにおいてEag2を検出するイムノアッセイは、競合的または非競合
的のいずれかであり得る。非競合的イムノアッセイは、抗原の量を直接測定する
アッセイである。1つの好ましい「サンドイッチ」アッセイにおいて、例えば、
抗Eag2サブユニット抗体は、固体基板に直接結合される。この固体基板上で
、抗体は固定される。次いで、これらの固定された抗体は、試験サンプル中に存
在するEag2を捕獲する。従って、このEag2モノマーは固定され、次いで
、標識因子(例えば、標識を保有する2次Eag2抗体)に結合される。あるい
は、この2次抗体は標識を欠失し得るが、次に、2次抗体が誘導される種の抗体
に特異的な標識された3次抗体に結合され得る。この2次抗体または3次抗体は
、代表的に、検出可能な部分(例えば、ビオチン)を用いて変更される。この部
分に、別の分子(例えば、ストレプトアビジン)が特異的に結合し、検出可能な
部分を生成する。
【0140】 (競合アッセイ様式) 競合アッセイにおいて、サンプル中に存在するEag2の量は、サンプル中に
存在する未知のEag2による抗Eag2抗体から(競合的に取り除いて)置換
される既知の添加された(外因性の)Eag2の量を測定することによって間接
的に測定される。1つの競合アッセイにおいて、既知量のEag2がサンプルに
添加され、次いでこのサンプルは、Eag2に特異的に結合する抗体と接触され
る。この抗体に結合する外因性Eag2の量は、サンプル中に存在するEag2
の濃度に反比例である。特に好ましい実施形態において、この抗体は、固体基板
に固定される。抗体に結合されたEag2の量は、Eag2/抗体複合体に存在
するEag2の量を測定するか、あるいは、残存している複合していないタンパ
ク質の量を測定するかのいずれかによって決定され得る。Eag2の量は、標識
されたEag2分子を提供することによって検出され得る。
【0141】 ハプテン阻害アッセイは、別の好ましい競合アッセイである。このアッセイに
おいて、公知のEag2は、固体基板上に固定される。既知量の抗Eag2抗体
がサンプルに添加され、次いでこのサンプルは、固定されたEag2と接触され
る。公知の固定されたEag2に結合された抗Eag2抗体の量は、サンプル中
に存在するEag2の量と反比例である。また、固定された抗体の量は、抗体の
固定された画分または溶液中に残存している抗体の画分のいずれかを検出するこ
とによって検出され得る。検出は、この抗体が標識される場合に直接的であるか
、または上記のようにこの抗体に特異的に結合する標識部分の連続的な添加によ
り間接的であり得る。
【0142】 (交叉反応性の決定) 競合結合様式におけるイムノアッセイはまた、Eag2の交叉反応性を決定す
るために使用され得る。例えば、配列番号2またはその免疫原性領域(例えば、
C末端領域(アミノ酸720−988))によって少なくとも部分的にコードさ
れたタンパク質は、固体支持体に固定され得る。他のタンパク質(例えば、任意
の哺乳動物Eag1(例えば、ヒトEag1オルトログ、またはEag2オルト
ログ)のような他のEagサブファミリーメンバー)は、抗血清の固定された抗
原への結合を競合するようにこのアッセイに添加される。添加されたタンパク質
が抗血清の固定されたタンパク質への結合を競合する能力は、配列番号2によっ
てコードされるhEag2が、それ自体と競合する能力と比較される。上記のタ
ンパク質の交叉反応性%は、標準的な計算を使用して算定される。上記に列挙し
た添加されたタンパク質の各々との10%未満の交叉反応性を有するこれらの抗
血清を選択し、そしてプールする。交叉反応する抗体は必要に応じて、添加され
た考慮されたタンパク質(例えば、遠縁のホモログ)との免疫吸収によって、プ
ールされた抗血清から除去される。
【0143】 次いで、免疫吸収され、かつプールされた抗血清を、第2のタンパク質(おそ
らくEag2の対立遺伝子または多型改変体であるであると考えられる)を免疫
原タンパク質と比較するために、上記のように競合結合イムノアッセイにおいて
使用する。この比較を行うために、2つのタンパク質は、広範な濃度において各
々アッセイされ、そして抗血清の固定されたタンパク質への結合の50%を阻害
するのに必要な各々のタンパク質の量が決定される。結合の50%を阻害するの
に必要な第2のタンパク質の量が、結合の50%を阻害するのに必要であるEa
g2によってコードされるタンパク質の量の10倍未満である場合、第2のタン
パク質は、それぞれのEag2免疫原に対して生成されたポリクロナール抗体に
特異的に結合するといわれている。
【0144】 (他のアッセイ様式) ウエスタンブロット(イムノブロット)分析を使用して、サンプルにおけるE
ag2の存在を検出および定量する。この技術は、一般的に、分子量に基づいて
電気泳動によってサンプルタンパク質を分離する工程、分離されたタンパク質を
適切な固体支持体(例えば、ニトロセルロースフィルター、ナイロンフィルター
または誘導ニトロフィルター)に転写する工程、およびこのサンプルをEag2
を特異的に結合する抗体とともにインキュベートする工程を包含する。抗Eag
2抗体は、固体支持体上でEag2に特異的に結合する。これらの抗体は、直接
標識され得るか、あるいは続いて、抗Eag2抗体に特異的に結合する標識抗体
(例えば、標識ヒツジ抗マウス抗体)を用いて検出され得る。
【0145】 他のアッセイ様式としては、リポソームイムノアッセイ(LIA)が挙げられ
る。LIAは、特定の分子(例えば、抗体)に結合し、かつ被包された試薬また
はマーカーを放出するように設計されたリポソームを使用する。次いで、この放
出される化学物質は、標準的な技術(Monroeら、Amer.Clin.P
rod.Rev.5:34−41(1986)を参照のこと)に従って検出され
る。
【0146】 (非特異的な結合の減少) 当業者は、イムノアッセイにおける非特異的な結合を最少化することがしばし
ば、所望されることを理解する。特に、アッセイが、固体基板上で固定する抗原
または抗体を含む場合、アッセイは、この基板に非特異的に結合する量を最少化
することが望ましい。このような非特異的な結合を減少する手段は、当業者に周
知である。代表的に、この技術は、基板をタンパク質様の組成物で被覆する工程
を包含する。特に、タンパク質組成物(例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)
、脱脂粉乳、およびゼラチン)が、最も好ましい粉乳とともに広く使用される。
【0147】 (標識) このアッセイにおいて使用される特定の標識または検出可能な基は、これらが
、このアッセイにおいて使用される抗体の特異的な結合を有意に妨害しない限り
、本発明の決定的な局面ではない。この検出可能な基は、検出可能な物理学的特
性または化学的特性を有する任意の材料であり得る。このような検出可能な標識
は、イムノアッセイの分野において十分に開発されており、そして一般的には、
このような方法において有用であるほとんどの任意の標識が、本発明に利用され
得る。従って、標識は、分光光学的手段、光化学的手段、生物学的手段、免疫化
学的手段、電気的手段、光学的手段または化学的手段によって検出可能な任意の
組成物である。本発明において有用である標識としては、磁性ビーズ(例えば、
DYNABEADSTM)、蛍光色素(例えば、フルオレセインイソチオシアネー
ト、テキサスレッド、ローダミンなど)、放射線標識(例えば、3H、125I、35 S、14C、または32P)、酵素(例えば、ELISAにおいて一般的に使用され
る西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼおよびその他の酵素)
、ならびに比色標識(例えば、コロイド状金(colloidal gold)
または着色ガラスまたはプラスチックビーズ(例えば、ポリスチレン、ポリプロ
ピレン、ラテックスなど))が挙げられる。
【0148】 この標識は、当該分野で周知の方法に従ってこのアッセイの所望の成分に直接
的または間接的に結合され得る。上記で示されるように、必要とされる感受性、
化合物との結合の容易さ、安定性の必要性、利用可能な機器、および使い捨ての
装備に依存して、標識の選択とともに広範種々の標識が使用され得る。
【0149】 非放射活性標識はしばしば、直接的な手段によって結合される。一般的に、リ
ガンド分子(例えば、ビオチン)は、分子に共有結合する。次いで、このリガン
ドは、別の分子(例えば、ストレプトアビジン)分子に結合する。この別の分子
は、本質的に検出可能であるか、またはシグナル系(例えば、検出可能な酵素、
蛍光化合物、または化学発光化合物)に共有結合されるかのいずれかである。こ
のリガンドおよびそれらの標的は、Eag2を認識する抗体、または抗Eag2
抗体を認識する2次抗体の、任意の最適な組み合わせにおいて使用され得る。
【0150】 この分子はまた、シグナル生成化合物(例えば、酵素またはフルオロフォアと
の結合によって)に直接結合され得る。標識としての目的の酵素は、主に加水分
解酵素(特にホスファターゼ、エステラーゼおよびグリコシダーゼ)またはオキ
シドターゼ(特に、ペルオキシダーゼ)である。蛍光化合物としては、フルオレ
セインおよびその誘導体、ローダミンおよびその誘導体、ダンシル、ウンベリフ
ェロンなどが挙げられる。蛍光発光化合物としては、ルシフェリン、および2,
3−ジヒドロフタラジンジオン(例えば、ルミノール)が挙げられる。使用され
得る種々の標識系またはシグナル産生系の概説に関しては、米国特許第4,39
1,904号を参照のこと。
【0151】 検出標識の手段は、当業者に周知である。従って、例えば、標識が、放射活性
標識である場合、検出のための手段としては、シンチレーションカウンターまた
はオートラジオグラフィーの場合のように、写真フィルムが挙げられる。標識が
、蛍光標識である場合、これは、フルオロクロムを適切な波長の光で励起するこ
とおよび生じる蛍光を検出することによって検出され得る。この蛍光は、写真フ
ィルムによって、電子検出器(例えば、電荷結合デバイス(CCD)または光電
子増倍管など)の使用によって可視的に検出可能である。同様に、酵素標識は、
酵素に適切な基質を提供することおよび生じる反応生成物を検出することによっ
て検出され得る。最終的に単一比色標識は、その標識に関連する色を観察するこ
とによって簡単に検出され得る。従って、種々のディップスティックアッセイに
おいて、結合した金は、しばしばピンクに見えるが、種々の結合したビーズは、
そのビーズの色に見える。
【0152】 いくつかのアッセイ様式は、標識した化合物の使用を必要としない。例えば、
凝集アッセイは、標的抗体の存在を検出するために使用され得る。この場合、抗
原被覆粒子は、標的抗体を含むサンプルによって凝集される。この様式の場合、
化合物は、標識を必要とせず、そして標的抗体の存在は、単純な可視検査によっ
て検出される。
【0153】 (VI.Eag2のモジュレーターについてのアッセイ) (A.アッセイ) Eag2モノマーならびにEag2対立遺伝子および多型改変体は、カリウム
チャネルのサブユニットである。Eag2を含むカリウムチャネルの活性は、種
々のインビトロおよびインビボアッセイ(例えば、電流の測定、膜電位の測定、
イオンフラックス(例えば、カリウムまたはルビジウム)の測定、リガンド結合
の測定、カリウム濃度の測定、セカンドメッセンジャーおよび転写レベル)の測
定を使用して、カリウム依存性酵母増殖アッセイを使用して、ならびに例えば、
電位感受性色素、放射活性トレーサー、およびパッチ−クランプ電気生理学を使
用して評価され得る。
【0154】 さらに、このようなアッセイは、Eag2を含むチャネルのインヒビターおよ
びアクチベーターを試験するために使用され得る。カリウムチャネルのこのよう
なモジュレーターは、カリウムチャネルに関する種々の障害を処置するために有
用である。機能不全の処置としては、例えば、CNS障害(例えば、偏頭痛、聴
覚問題および視覚問題)、アルツハイマー病、学習障害および記憶障害、アルツ
ハイマー病、学習障害および記憶障害、発作、精神病性の障害ならびに神経保護
剤としての使用(例えば、発作を予防するために)が挙げられる。このようなモ
ジュレーターはまた、Eag2によって提供されるチャネル多様性の調査および
Eag2によって提供されるカリウムチャネル活性の調節/変調(modula
tion)のために有用である。
【0155】 カリウムチャネルのモジュレーターは、生物学的に活性なEag2(組換えか
または天然に存在するかのいずれか)を用いて試験される。ヒトEag2は単離
され得、細胞において同時発現または発現されるか、あるいは細胞由来の膜にお
いて発現される。このようなアッセイにおいて、Eag2は、単独で発現され、
ホモマーのカリウムチャネルを形成するか、またはヘテロマーのカリウムチャネ
ルを形成するように第2のαサブユニット(例えば、別のEag2ファミリーメ
ンバー、好ましくはEagサブファミリーメンバー)とともに同時発現される。
Eag2はまた、さらなるβサブユニットとともに発現され得る。変調は、上記
のインビトロアッセイまたはインビボアッセイのうち1つを使用して試験される
。潜在的なカリウムチャネルのインヒビターまたはアクチベーターを用いて処置
されるサンプルまたはアッセイは、試験化合物を伴なわないコントロールサンプ
ルと比較され、変調の範囲を試験する。コントロールサンプル(アクチベーター
またはインヒビターを用いて処理されていない)を、相対的なカリウムチャネル
活性値を100と割り当てる。コントロールに対してカリウムチャネル活性値が
、約90%、好ましくは50%、より好ましくは25%である場合、Eag2を
含むチャネルの阻害が、達成される。コントロールに対してカリウムチャネル活
性値が、110%、より好ましくは150%、さらに好ましくは200%より高
い場合、Eag2を含むチャネルの活性化が、達成される。イオンのフラックス
を増加させる化合物が、Eag2を含むチャネルが開かれる可能性を増加させる
ことによって、Eag2を含むチャネルが閉じられる可能性を減少させることに
よって、チャネルを介して伝導度を上昇させることによって、および/またはイ
オンの通過を可能にすることによって、イオン電流密度における検出可能な増加
の原因となる。
【0156】 イオンフラックスにおける変化は、Eag2を含むカリウムチャネルを発現す
る細胞または膜の分極化(すなわち、電位)の変化を決定することによって評価
され得る。細胞の分極における変化を決定するための好ましい手段は、電位クラ
ンプ技術およびパッチクランプ技術(例えば、「cell−attached」
モード、「inside−out」モード、および「whole cell」モ
ード)を用いて電流における変化を測定すること(これにより、分極の変化を測
定する)による(例えば、Ackermanら、New Engl.J.Med
.336:1575−1595(1997)を参照のこと)。全細胞の電流は、
標準的な方法論を用いて好都合に決定される(例えば、Hamilら、PFlu
gers.Archiv.391:85(1981)を参照のこと)。他の公知
のアッセイとしては、イオン感受性色素、電位感受性色素を使用する、放射標識
されたルビジウムフラックスアッセイおよび蛍光アッセイが挙げられる(例えば
、Vestergarrd−Bogindら、J.Membrane Biol
.88:67−75(1988);Danielら、J.Pharmacol.
Meth.25:185−193(1991);Holevinskyら、J.
Membrane Biology 137:59−70(1994)を参照の
こと)。Eag2を含むチャネルタンパク質を通じてカリウムフラックスを阻害
または増加し得る化合物のためのアッセイは、本発明のチャネルを有する細胞と
接触して、そしてこの細胞を含むバス溶液へのこの化合物の適用によって実行さ
れ得る(例えば、Blatzら、Nature 323:718−720(19
86);Park,J.Physiol.481:555−570(1994)
を参照のこと)。一般的に、試験される化合物は、1pM〜100mMの範囲で
存在する。
【0157】 チャネルの機能に対する試験化合物の効果は、電流またはイオンフラックスに
おける変化によって、または電流およびフラックスにおける変化の結果によって
測定され得る。電流またはイオンフラックスにおける変化は、カリウムイオンま
たはルビジウムイオンのようなイオンのフラックスにおける増加または減少のい
ずれかによって測定される。このカチオンは、種々の標準的な方法において測定
され得る。これらは、イオンの濃度変化によって直接的に、または膜電位によっ
て間接的に、あるいはイオンの放射標識によって測定され得る。イオンフラック
スに対する試験化合物の結果は、完全に異なる。従って、任意の適切な物理学的
変化を使用して、本発明のチャネルに対する試験化合物の影響を評価し得る。試
験化合物の効果は、毒結合アッセイによって測定され得る。インタクトな細胞ま
たは動物を使用して機能的な結果が決定された場合、種々の効果(例えば、トラ
ンスミッター放出(例えば、ドーパミン)、ホルモン放出(例えば、インスリン
)、公知の遺伝子マーカーおよび特徴付けされていない遺伝子マーカーの両方に
対する転写の変化(例えば、ノーザンブロット)、細胞容量の変化(例えば、赤
血球)、免疫応答(例えば、T細胞の活性化)、細胞増殖またはpHの変化のよ
うな細胞代謝における変化、ならびに細胞内のセカンドメッセンジャー(例えば
、Ca2+、またはサイクリックヌクレオチド)における変化)もまた測定し得る
【0158】 好ましくは、アッセイにおいて使用されるカリウムチャネルの一部であるEa
g2は、配列番号2において示されるアミノ酸配列またはその保存的に変更され
た改変体に対して少なくとも85%の同一性を有する。あるいは、このアッセイ
のEag2は、真核生物由来であり、そしてhEag2のC末端領域に対して実
質的にアミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。一般的に、アミノ酸配
列同一性は、少なくとも70%、好ましくは75%、80%、85%または90
%、最も好ましくは少なくとも95%である。
【0159】 ヒトEag2オルトログは、一般的に、上記のこのようなEag2を含むチャ
ネルに対して実質的に類似の特性を付与する。好ましい実施形態において、Ea
g2ホモログと考えられる化合物と接触して配置された細胞は、真核生物細胞(
例えば、Xenopus(例えば、Xenopus laevis)の卵母細胞
または哺乳動物細胞(例えば、CHO細胞またはHeLa細胞))においてイオ
ンフラックスを増加させるか減少させるかについてアッセイされる。hEag2
と類似の方法において化合物によって影響されるチャネルは、hEag2のホモ
ログまたはオルトログと考えられる。
【0160】 (B.モジュレーター) ヒトEag2サブユニットを含むEag2チャネルのモジュレーターとして試
験された化合物は、任意の低分子化合物、または生物学的物体(例えば、タンパ
ク質、糖、核酸または脂質)であり得る。あるいは、モジュレーターは、ヒトE
ag2サブユニットの遺伝子改変されたバージョンであり得る。代表的には、試
験化合物は、低分子化合物およびペプチドである。本質的には、任意の化合物が
、本発明のアッセイにおいて、潜在的なモジュレーターまたはリガンドとして用
いられ得るが、ほとんどの化合物はしばしば、水溶液または有機溶液(特にDM
SOベースの溶液)中に溶解され得る。このアッセイは、アッセイ工程を自動化
すること、および任意の便利な供給源由来の化合物をアッセイに提供することに
よって、大きい化学ライブラリーをスクリーニングするように設計される。この
アッセイは、代表的には、平行して(例えば、自動装置的なアッセイにおけるマ
イクロタイタープレート上のマイクロタイター形式で)実行される。化合物の多
くの供給業者(Sigma(St.Louis,MO)、Aldrich(St
.Louis,MO)、Sigma−Aldrich(St.Louis,MO
)、Fluka Chemika−Biochemica Analytika
(Buchs Switzerland)などを含む)が存在することが理解さ
れる。
【0161】 1つの好ましい実施形態では、ハイスループットスクリーニング方法は、多数
の可能性のある治療用化合物(可能性のあるモジュレーターまたはリガンド化合
物)を含むコンビナトリアル化学ライブラリーまたはペプチドライブラリーを提
供する工程を包含する。次いで、このような「コンビナトリアル化学ライブラリ
ー」または「リガンドライブラリー」は、本明細書において記載のように、所望
の特徴的な活性を提示するそれらのライブラリーのメンバー(特に化学種または
サブクラス)を同定するために、1つ以上のアッセイにおいてスクリーニングさ
れる。従って、同定されたこの化合物は、従来の「リード化合物」として役立ち
得るか、または可能性のある治療剤もしくは現実の治療剤としてそれ自体が用い
られ得る。
【0162】 コンビナトリアル化学ライブラリーは、多数の化学「構築ブロック(buil
ding block)」(例えば、試薬)を合わせることにより、化学合成ま
たは生物学的合成のいずれかによって生成された多様な化合物の集合物である。
例えば、直線状コンビナトリアル化学ライブラリー(例えば、ポリペプチドライ
ブラリー)は、所定の化合物長(すなわち、ポリペプチド化合物中のアミノ酸の
数)についてあらゆる可能性のある方法で、1セットの化学構築ブロック(アミ
ノ酸)を合わせることにより形成される。何百万もの化合物が、化学構築ブロッ
クのこのようなコンビナトリアル混合によって合成され得る。
【0163】 コンビナトリアル化学ライブラリーの調製およびスクリーニングは、当業者に
周知である。このようなコンビナトリアル化学ライブラリーとしては、ペプチド
ライブラリー(例えば、米国特許第5,010,175号、Furka,Int
.J.Pept.Prot.Res.37:487〜493(1991)、およ
びHoughtonら、Nature 354:84〜88(1991)を参照
のこと)が挙げられるがこれらに限定されない。化学的な多様なライブラリーを
生成するための他の化学がまた、用いられ得る。このような化学としては、ペプ
トイド(例えば、PCT公開番号WO91/19735)、コードされたペプチ
ド(例えば、PCT公開番号WO93/20242)、ランダムバイオオリゴマ
ー(例えば、PCT公開番号WO92/00091)、ベンゾジアゼピン(例え
ば、米国特許第5,288,514号)、ヒダントイン、ベンゾジアゼピンおよ
びジペプチドのようなダイバーソマー(diversomer)(Hobbsら
、Proc.Nat.Acad.Sci.USA 90:6909〜6913(
1993)、ビニローガス(vinylogous)ポリペプチド(Hagih
araら、J.Amer.Chem.Soc.114:6568(1992)、
グルコース骨格を有する非ペプチド性ペプチド模倣物(Hirschmannら
、J.Amer.Chem.Soc.114:9217〜9218(1992)
)、低分子化合物ライブラリーのアナログ有機合成(Chenら、J.Amer
.Chem.Soc.116:2661(1994))、オリゴカルバメート(
Choら、Science 261:1303(1993))、および/または
ペプチジルホスホナート(Campbellら、J.Org.Chem.59:
658(1994))、核酸ライブラリー(Ausubel、Bergerおよ
びSambrook(全て前出)を参照のこと)、ペプチド核酸ライブラリー(
例えば、米国特許第5,539,083号を参照のこと)、抗体ライブラリー(
Vaughnら、Nature Biotechnology,14(3):3
09〜314(1996)およびPCT/US96/10287を参照のこと)
、炭水化物ライブラリー(Liangら、Science、274:1520〜
1522(1996)および米国特許第5,593,853号を参照のこと)、
有機低分子ライブラリー(例えば、ベンゾジアゼピン、Baum C&EN,J
an 18,第33頁(1993);イソプレノイド(米国特許第5,569,
588号;チアゾリヂノンおよびメタチアザノン、米国特許第5,549,97
4号;ピロリジン、米国特許第5,525,735号および同第5,519,1
34号;モルフォリン化合物、米国特許第5,506,337号;ベンゾジアゼ
ピン、同第5,288,514号、などを参照のこと)が挙げられるがこれらに
限定されない。
【0164】 コンビナトリアルライブラリーの調製のためのデバイスは、市販されている(
例えば、357MPS,390 MPS,Advances Chem Tec
h,Louisveille KY,Symphony,Rainin,Wob
urn,MA,433A Applied Biosystems,Foste
r City,CA,9050 Plus,Millipore,Bedfor
d,MA、を参照のこと)。さらに、多くのコンビナトリアルライブラリーは、
それ自体が市販されている(例えば、ComGenex,Princeton,
N.J.,Asinex,Moscow,Ru,Tripos,Inc.St.
Louis,MO,ChemStar,Ltd,Moscow,RU,3D P
harmaceuticals,Exton,PA,Martek Biosc
iences,Columbia、MDなどを参照のこと)。
【0165】 (C.固体状態および可溶性ハイスループットアッセイ) 1つの実施形態において、本発明は、Eag2ポリペプチド(例えば、hEa
g2)を含むカリウムチャネル(Eag2カリウムチャネルを含む膜)、または
Eag2ポリペプチド(天然に存在するかまたは組換え体のいずれか)を含むカ
リウムチャネルを発現する細胞もしくは組織を提供する。別の実施形態において
、本発明は、ハイスループット形式でインビトロアッセイに基く固相を提供する
。ここでは、Eag2カリウムチャネル、またはEag2カリウムチャネルを発
現する細胞もしくは細胞膜が、固相基板に付着される。
【0166】 本発明のハイスループットアッセイにおいて、数千の異なるモジュレーターま
たはリガンドを1日でスクリーニングすることが可能である。詳細には、マイク
ロタイタープレートの各ウェルを用いて、選択された、可能性のあるモジュレー
ターに対して別のアッセイを実行し得るか、または、濃度もしくはインキュベー
ション時間の効果が観察されれば、あらゆる5〜10のウェルで1つのモジュレ
ーターを試験できる。従って、単一の標準的マイクロタイタープレートが、約1
00(例えば、96)のモジュレーターをアッセイし得る。1536ウェルのプ
レートを用いるならば、単一のプレートで約100〜約1500の異なる化合物
を容易にアッセイできる。1日あたりに多くのプレートをアッセイすることが可
能である;本発明の統合システムを用いれば、約6,000、20,000、5
0,000または100,000より多くの異なる化合物をアッセイスクリーニ
ングすることが可能である。
【0167】 目的のチャネルまたは目的のチャネルを含む細胞もしくは膜を、共有結合また
は非共有結合を解して(例えば、タグを介して)、直接または間接的に、固体状
態の成分に結合させ得る。このタグは、任意の多数の成分であり得る。一般に、
タグに結合する分子(タグバインダー)は、固体支持体に結合し、そして目的の
タグ化分子(例えば、目的の味覚伝達分子)が、タグとタグバインダーとの相互
作用により、固体支持体に結合する。
【0168】 多数のタグおよびタグバインダーが、本明細書中で十分に記載された公知の分
子相互作用に基いて、用いられ得る。例えば、タグが天然のバインダー(例えば
、ビオチン、プロテインA、またはプロテインG)を有する場合、このタグは、
適切なタグバインダー(アビジン、ストレプトアビジン、ニュートラビジン(n
eutravidin)、免疫グロブリンのFc領域など)と組合せて用いられ
得る。ビオチンのような天然のバインダーを有する分子に対する抗体はまた、広
範に利用可能であり、そして適切なタグバインダーである(SIGMA Imm
unochemicals 1998 カタログ SIGMA,St.Loui
s MOを参照のこと)。
【0169】 同様に、任意のハプテン化合物または抗原性化合物を、適切な抗体と組合せて
用いて、タグ/タグバインダー対を形成し得る。何千もの特異的抗体が、市販さ
れており、そして多くのさらなる抗体が文献中で記載されている。例えば、1つ
の通常の構成では、タグは、最初の抗体であり、そしてこのタグバインダーは、
第1の抗体を認識する第2の抗体である。抗体−抗原相互作用に加えて、レセプ
ター−リガンド相互作用もまた、タグとタグ−バインダーの対として適切である
。例えば、細胞膜レセプターのアゴニストおよびアンタゴニスト(例えば、細胞
レセプター−リガンド相互作用(例えば、トランスフェリン、c−kit、ウイ
ルスレセプターリガンド、サイトカインレセプター、ケモカインレセプター、イ
ンターロイキンレセプター、免疫グロブリンレセプターおよび抗体、カドヘリン
ファミリー、インテグリンファミリー、セレクチンファミリー、など));例え
ば、Pigott&Power、The Adhesion Molecula
r Facts Book I(1993)を参照のこと。同様に、毒素(トキ
シン)および毒液、ウイルスエピトープ、ホルモン(例えば、オピエート、ステ
ロイドなど)、細胞内レセプター(例えば、種々の小さいリガンド(ステロイド
、甲状腺ホルモン、レチノイドおよびビタミンDを含む)の効果を媒介するもの
;ペプチド)、薬物、レクチン、糖、核酸(直線構造および環状ポリマー構造の
両方)、オリゴ糖、タンパク質、リン脂質および抗体は、全てが種々の細胞レセ
プターと相互作用し得る。
【0170】 合成ポリマー(例えば、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポ
リウレア、ポリアミド、ポリエチレンイミン、ポリアリーレンスルフィド、ポリ
シロキサン、ポリイミドおよびポリアセテート)がまた、適切なタグまたはタグ
バインダーを形成し得る。多くの他のタグ/タグバインダー対がまた、本開示の
概説に基いて当業者に明白であるように、本明細書に記載のアッセイシステムに
おいて有用である。
【0171】 ペプチド、ポリエステルなどのような通常のリンカーはまた、タグとして役立
ち得、そしてポリペプチド配列(例えば、約5アミノ酸と200アミノ酸との間
のポリgly配列)を含み得る。このような可塑性リンカーは当業者に公知であ
る。例えば、ポリ(エチレングリコール)リンカーは、Shearwater
Polymers,Inc.Huntsville,Alabamaから入手可
能である。これらのリンカーは必要に応じて、アミド結合、スルフヒドリル結合
、またはヘテロ官能性結合を有する。
【0172】 タグバインダーは、現在利用可能な任意の種々の方法を用いて固体基板に固定
される。固体基板は、通常、この基板の全てまたは一部を化学試薬(これは、タ
グバインダーの一部と反応性である表面に化学基を固定する)に曝露することに
より誘導体化されるか、または官能化されている。例えば、より長い鎖部分への
付着に適切である基としては、アミン基、ヒドロキシル基、チオール基、および
カルボキシル基が挙げられる。アミノアルキルシランおよびヒドロキシアルキル
シランを用いて、種々の表面(例えば、ガラス表面)を官能化し得る。このよう
な固相生体ポリマーアレイの構築は、本明細書に十分記載されている。例えば、
以下を参照のこと:Merrifield,J.Am.Chem.Soc.85
:2149〜2154(1963)(例えば、ペプチドの、固相合成を記載して
いる);Geysenら、J.Immun.Meth.102:259〜274
(1987)(ピン上の固相成分の合成を記載している);FrankおよびD
oring,Tetrahedron 44:60316040(1988)(
セルロースディスク上の種々のペプチド配列の合成を記載している);Fodo
rら、Science,251:767〜777(1991);Sheldon
ら、Clinical Chemistry 39(4):718〜719(1
993);およびKozalら、Nature Medicine 2(7):
753759(1996)(全てが、固相基板に固定された生体ポリマーのアレ
イを記載している)。基板に対するタグバインダーの固定のための非化学的アプ
ローチとしては、他の通常の方法(例えば、熱、UV照射による架橋、など)が
挙げられる。
【0173】 (VII.Eag2を用いるコンピューター支援の薬物設計) Eag2の活性を調節する化合物のためのなお別のアッセイとしては、コンピ
ューター支援の薬物設計が挙げられる。このアッセイにおいて、コンピューター
システムを用い、アミノ酸配列によりコードされる構造情報に基いて、Eag2
の三次元構造を作成する。入力されたアミノ酸配列は、コンピュータープログラ
ムにおいて、事前に確立されたアルゴリズムと、直接かつ積極的に相互作用し合
い、このタンパク質の2次構造、三次構造および四次構造のモデルを生成する。
次いで、このタンパク質構造のモデルを試験し、例えば、リガンドまたは他のカ
リウムチャネルサブユニットに結合する能力を有する構造の領域を同定する。次
いで、これらの領域を用いて、タンパク質または領域(Eag2が他のカリウム
チャネルサブユニットと相互作用する)に結合するリガンドを同定する。
【0174】 タンパク質の三次元構造モデルは、少なくとも50、好ましくは75、100
または150のアミノ酸残基のチャネルタンパク質アミノ酸配列、または対応す
る核酸配列(Eag2モノマーをコードする)を、コンピューターシステムに入
れることにより生成される。それぞれのモノマーのアミノ酸配列は、配列番号2
、およびその保存的改変バージョンからなる群より選択される。このアミノ酸配
列は、それぞれのタンパク質の一次配列またはサブ配列を示し、これはこのタン
パク質の構造情報をコードする。アミノ酸配列の少なくとも50、好ましくは7
5、100または150残基(または少なくとも50、好ましくは75、100
、もしくは150アミノ酸をコードするヌクレオチド配列)を、コンピューター
のキーボード、コンピューター読み取り可能な基板(電子記憶媒体(例えば、磁
気ディスケット、テープ、カートリッジおよびチップ)、光学的媒体(例えば、
CD ROM)が挙げられるがこれらに限定されない)、インターネットサイト
によって分配される情報、およびRAMによって分配される情報、からコンピュ
ーターシステムに入力する。次いで、チャネルタンパク質の三次元構造モデルを
、当業者に公知のソフトウェアを用いて、アミノ酸配列とコンピューターシステ
ムとの相互作用により生成する。次いで、得られた三次元コンピューターモデル
は、コンピューター読み取り可能な基板上で保存され得る。
【0175】 このアミノ酸配列は、モノマーおよび4つのモノマーを含むヘテロマーのカリ
ウムチャネルタンパク質の二次構造、三次構造、および四次構造を形成するのに
必要な情報をコードする一次構造を示す。このソフトウェアは、一次配列により
コードされる特定のパラメーターを見つけ、構造モデルを生成する。これらのパ
ラメーターは、「エネルギー項(energy term)」、または異方性項
(anisotropic term)と呼ばれ、そして主に、静電電位、疎水
性電位、溶媒接近可能表面、および水素結合を含む。二次エネルギー項は、ファ
ンデルワールス力を含む。生物学的分子は、累積的様式でエネルギー項を最小限
にする構造を形成する。従って、このコンピュータープログラムは、一次構造ま
たはアミノ酸配列によりコードされるこれらの項を用いて、二次構造モデルを作
成する。
【0176】 次いで、二次構造によりコードされるタンパク質の三次構造は、二次構造のエ
ネルギー項に基いて形成される。この時点でユーザーは、このタンパク質が膜結
合されるかまたは可溶性であるか、身体中の位置、およびその細胞位置(例えば
、細胞質、表面、または核)のような、さらなる変数を入力し得る。二次構造の
エネルギー項とともにこれらの変数を用いて、三次構造のモデルを形成する。三
次構造のモデリングにおいて、コンピュータープログラムは、二次構造の疎水性
表面を同種のものとマッチさせおよび二次構造の親水性表面を同種のものとマッ
チさせる。
【0177】 一旦、この構造が作成されれば、潜在的なリガンド結合領域がコンピューター
システムによって同定される。潜在的なリガンドの三次元構造は、上記のように
、アミノ酸配列もしくはヌクレオチド配列、または化合物の化学式を入力するこ
とにより生成される。次いで、この潜在的リガンドの三次元構造は、Eag2タ
ンパク質の構造と比較され、Eag2に結合するリガンドを同定する。タンパク
質とリガンドとの間の結合親和性は、エネルギー項を用いて決定され、どのリガ
ンドが、タンパク質に対する結合可能性が増大しているかを決定する。
【0178】 コンピューターシステムをまた用いて、Eag2遺伝子の変異体、多形性改変
体、対立遺伝子および種間ホモログをスクリーニングする。このような変異体は
、疾患状態に関連し得る。一旦、改変体が同定されれば、診断アッセイを用いて
、疾患状態に関連するこのような変異した遺伝子を有する患者を同定し得る。変
異したEag2遺伝子の同定は、第1の核酸(例えば、配列番号1)、またはE
ag2をコードするアミノ酸配列(配列番号2からなる群より選択される)、お
よびその保存的に改変されたバージョンの入力を受ける工程を包含する。この配
列は、上記のようにコンピューターシステム中に入力される。次いで、この第1
の核酸またはアミノ酸配列は、第2の核酸またはアミノ酸配列(第1の配列に対
して実質的な同一性を有する)と比較される。第2の配列は、上記の様式で、コ
ンピューターシステム内に入力される。一旦、第1の配列および第2の配列が比
較されれば、配列の間のヌクレオチドまたはアミノ酸の差異が同定される。この
ような配列は、Eag2遺伝子における対立遺伝子の差異、および疾患状態に関
連する変異体を示し得る。上記の第1および第2の配列は、コンピューター読み
取り可能な基板上で記録され得る。
【0179】 ヒトEag2モノマーおよびこれらのEag2モノマーを含有するカリウムチ
ャネルを、高密度オリゴヌクレオチドアレイ技術(例えば、GeneChipTM )で用いて、本発明におけるEag2のホモログおよび多形性改変体を同定し得
る。同定されるホモログが公知の疾患に関連付けされる場合、それらのホモログ
は、生物学的サンプル中でこの疾患を検出する際の診断ツールとして、Gene
ChipTMで用いられ得る。これについては、例えば、以下を参照のこと:Gu
nthandら、AIDS Res.Hum.Retroviruses 14
:869〜876(1998);Kozalら、Nat.Med.2:753〜
759(1996);Matsonら、Anal.Biochem.224:1
10〜106(1995);Lockhartら、Nat.Biotechno
l.14:1675〜1680(1996);Gingerasら、Genom
e Res.8:435〜448(1998);Haciaら、Nucleic
Acids Res.26:3865〜3866(1998)。
【0180】 (VIII.細胞性トランスフェクションおよび遺伝子治療) 本発明は、インビトロおよびインビボにおける細胞のトランスフェクションの
ためのEag2の核酸を提供する。これらの核酸は、上記のように、標的細胞お
よび生物体のトランスフェクションのための多数の周知のベクターのいずれかに
挿入され得る。この核酸は、ベクターと標的細胞との相互作用を通じて、エキソ
ビボまたはインビボで細胞にトランスフェクトされる。次いで、Eag2の核酸
は、プロモーターの制御下で、本発明のEag2モノマーを発現し、これにより
欠けた、部分的不活性化の効果か、またはEag2遺伝子の異常発現を緩和する
【0181】 このような遺伝子治療手順を用いて、多数の状況において、後天性かつ固有の
遺伝子欠損、ガンおよびウイルス感染を正してきた。ヒトにおいて人工の遺伝子
を発現する能力は、多くの重要なヒト疾患の予防および/または治療を容易にす
る。このヒトの疾患には、他の治療では処置に不応性の多くの疾患を含む。これ
については、以下を参照のこと:Anderson,Science 256:
808〜813(1992);NabelおよびFelgner、TIBTEC
H 11:211〜217(1993);MitaniおよびCaskey、T
IBTECH 11:162〜166(1993);Mulligan、Sci
ence 926〜932(1993);Dillon,TIBTECH 11
:167〜175(1993);Miller,Nature 357:455
〜460(1992);Van Brunt,Biotechnology 6
(10):1149〜1154(1998);Vigne,Restorati
ve Neurology and Neuroscience 8:35〜3
6(1995);KremerおよびPerricaudet,British
Medical Bulletin 51(1):31〜44(1995);
Haddadaら、Current Topics in Microbiol
ogy and Immunology(DoerflerおよびBoehm編
、1995);ならびにYuら、Gene Therapy 1:13〜26(
1994))。
【0182】 細胞への遺伝子および遺伝物質の送達は、疾患の遺伝子治療処置の最初の重要
な工程である。多数の送達方法が当業者に周知である。好ましくは、核酸は、イ
ンビボまたはエキソビボの遺伝子治療用途のために投与される。非ウイルス性ベ
クター送達系としては、DNAプラスミド、裸の核酸およびリポソームのような
送達ビヒクルで複合体化された核酸が挙げられる。ウイルスベクター送達系とし
ては、DNAウイルスおよびRNAウイルス(これは、細胞への送達後にエピソ
ーム性ゲノムまたは取り込まれたゲノムのいずれかを有する)が挙げられる。
【0183】 核酸の非ウイルス性送達の方法としては、リポフェクション、マイクロインジ
ェクション、微粒子銃(biolistic)、ビロゾーム(virosome
)、リポソーム、イムノリポソーム、ポリカチオンまたは脂質:核酸結合体、裸
のDNA、人工ビリオン、および薬剤により増強されるDNAの取り込みが挙げ
られる。リポフェクションは、例えば、米国特許第5,049,386号、米国
特許第4,946,787号;および米国特許第4,897,355号において
記載されている。そしてリポフェクションの試薬は、市販されている(例えば、
TransfectamTMおよびLipofectinTM)。ポリヌクレオチド
の効果的なレセプター−認識リポフェクションに適切なカチオン性脂質および中
性脂質としては、Felgner、WO 91/17424,WO 91/16
024の脂質が挙げられる。送達は、細胞(エキソビボ投与)または標的組織(
インビボ投与)に対してであり得る。
【0184】 脂質の調製:核酸複合体(イムノリピド複合体のような標的化リポソームを含
む)は、当業者に周知である(例えば、Crystal,Science 27
0:404−410(1995);Blaeseら、Cancer Gene
Ther.2:291−297(1995);Behrら、Bioconjug
ate Chem.5:382−389(1994);Remyら、Bioco
njugate Chem.5:647−654(1994));Gaoら、G
ene Therapy 2:710−722(1995);Ahmadら、C
ancer Res.52:4817−4820(1992);米国特許第4,
186,183号、同第4,217,344号、同第4,235,871号、同
第4,261,975号、同第4,485,054号、同第4,501,728
号、同第4,774,085号、同第4,837,028号、および同第4,9
46,787号を参照のこと)。
【0185】 核酸の送達のためのRNAまたはDNAウイルスに基づく系の使用は、ウイル
スを身体中の特定の細胞に標的化するため、およびウイルス搭載物(viral
payload)を核に輸送するための、高度に進化したプロセスを利用する
。ウイルスベクターは、患者に直接投与され得るか(インビボ)、またはそれら
は、インビトロで細胞を処置するために使用され得、そしてその改変された細胞
は、患者に投与される(エキソビボ)。核酸の送達のための慣例的なウイルスに
基づいた系としては、遺伝子移入のためのレトロウイルスベクター、レンチウイ
ルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、および
単純疱疹ウイルスベクターが挙げられ得る。ウイルスベクターは、標的細胞およ
び標的組織における遺伝子移入の、現在最も効率が良くかつ汎用性のある方法で
ある。宿主ゲノムでの組み込みは、レトロウイルス、レンチウイルス、およびア
デノ随伴ウイルスの遺伝子移入方法を用いて、可能であり、しばしば、挿入され
た導入遺伝子の長期にわたる発現を生じる。さらに、高い形質導入効率が、多数
の異なった細胞型および標的組織で観察されている。
【0186】 レトロウイルスの親和性は、外来のエンベロープタンパク質を取り込むことに
よって、改変され得、これにより標的細胞の潜在的な標的集団が増加される。レ
ンチウイルスベクターは、非分裂細胞を形質導入するか、またはそれに感染し、
そして代表的には高いウイルス力価を生成することのできる、レトロウイルスベ
クターである。従って、レトロウイルス遺伝子移入系の選択は標的組織に依存す
る。レトロウイルスベクターは、6〜10kbまでの外来配列のパッケージング
能力を有する、シス作用性の長い末端反復から構成される。最小限のシス作用性
LTRは、このベクターの複製およびパッケージングに十分であり、そのベクタ
ーは次いで、永続性の導入遺伝子発現を提供するために、標的細胞に治療遺伝子
を組み込むために使用される。幅広く使用されるレトロウイルスベクターとして
は、マウス白血病ウイルス(MuLV)、テナガザル白血病ウイルス(GaLV
)、サル免疫不全ウイルス(SIV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、およ
びその組み合わせに基づくベクターが挙げられる(例えば、Buchscher
ら、J.Virol.66:2731−2739(1992);Johannら
、J.Virol.66:1635−1640(1992);Sommerfe
ltら、Virol.176:58−59(1990);Wilsonら、J.
Virol.63:2374−2378(1989);Millerら、J.V
irol.65:2220−2224(1991);PCT/US94/057
00を参照のこと)。
【0187】 核酸の一過的な発現が好まれる適用では、アデノウイルスに基づいた系が、代
表的に使用される。アデノウイルスに基づいたベクターは、多数の細胞型におい
て、非常に高い形質導入効率を可能とし、そして細胞分裂を必要としない。その
ようなベクターを用いて、高い力価および高い発現効率が得られている。このベ
クターは、比較的単純な系において、大量に生成し得る。アデノ随伴ウイルス(
「AAV」)ベクターもまた、標的核酸で細胞に形質導入するために使用される
(例えば、インビトロでの核酸およびペプチドの生成において、ならびにインビ
ボおよびエキソビボの遺伝子治療手順のために(例えば、Westら、Viro
logy 160:38−47(1987);米国特許第4,797,368号
;WO93/24641;Kotin,Humen Gene Therapy
5:793−801(1994);Muzyczka,J.Clin.Inv
est.94:1351(1994)を参照のこと))。組換えAAVベクター
の構築は、多数の刊行物に記載されており、そのような刊行物としては、米国特
許第5,173,414号;Tratschinら、Mol.Cell.Bio
l.5:3251−3260(1985);Tratschinら、Mol.C
ell.Biol.4:2072−2081(1984);Hermonatお
よびMuzyczka,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.
81:6466−6470(1984);およびSamulskiら、J.Vi
rol.63:03822−3828(1989)が挙げられる。
【0188】 特に、少なくとも6つのウイルスベクターアプローチが、臨床試験における遺
伝子移入に現在利用でき、レトロウイルスが、断然頻度が高く使用される系であ
る。これらウイルスベクターの全ては、形質導入剤を生成するために、ヘルパー
細胞株に挿入された遺伝子による欠損ベクターの補完を含むアプローチを利用す
る。
【0189】 pLASNおよびMFG−Sは、臨床試験で使用されているレトロウイルスベ
クターの例である(Dunbarら、Blood 85:3048−305(1
995);Kohnら、Nat.Med.1:1017−102(1995);
Malechら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.94:
22 12133−12138(1997))。PA317/pLASNは、遺
伝子治療試験で使用される最初の治療ベクターであった(Blaeseら、Sc
ience 270:475−480(1995))。50%以上の形質導入効
率が、MFG−Sパッケージングベクターで観察された(Ellemら、Imm
unol Immunother.44(1):10−20(1997);Dr
anoffら、Hum.Gene Ther.1:111−2(1997))。
【0190】 組換えアデノ随伴ウイルスベクター(rAAV)は、欠損性および非病原性の
パルボウイルスである2型アデノ随伴ウイルスに基づいた、有望な代替の遺伝子
送達系である。全てのベクターは、導入遺伝子発現カセットに隣接する、AAV
の145bpの逆方向末端反復のみを保持するプラスミドに由来する。形質導入
細胞のゲノムへの組み込みに起因する、効率的な遺伝子移入および安定した導入
遺伝子送達は、このベクター系の重要な特徴である(Wagnerら、Lanc
et 351:9117 1702−3(1998)、Kearnsら、Gen
e Ther.9:748−55(1996))。
【0191】 複製欠損組換えアデノウイルスベクター(Ad)は、主に一過性発現の遺伝子
治療に使用される。なぜなら、このベクターは、高い力価で生成され得、そして
それらは、多数の異なった細胞型に簡単に感染するからである。ほとんどのアデ
ノウイルスベクターは、導入遺伝子が、Ad E1a、E1b、およびE3遺伝
子を置換するように操作される;続いての複製欠損ベクターは、欠損遺伝子機能
をトランスで提供するヒト293細胞中で増殖される。Adベクターは、インビ
ボで、複数の型の組織(分裂中でない分化した細胞(例えば、肝臓、腎臓および
筋肉系組織で発見されるような細胞)を含む)を形質導入し得る。慣例的なAd
ベクターは、大規模な運搬能力を有する。臨床試験でのAdベクターの使用例は
、筋内注射を用いた抗腫瘍性免疫のためのポリヌクレオチド治療を含んだ(St
ermanら、Hum.Gene Ther.7:1083−9(1998))
。臨床試験における遺伝子移入のためのアデノウイルスベクターのさらなる使用
例としては、Roseneckerら、Infection 241:5−10
(1996);Stermanら、Hum.Gene Ther.9:7 10
83−1089(1998);Welshら、Hum.Gene Ther.2
:205−18(1995);Alvarezら、Hum.Gene Ther
.5:597−613(1997);Topfら、Gene Ther.5:5
07−513(1998);Stermanら、Hum.Gene Ther.
7:1083−1089(1998)が挙げられる。
【0192】 多数の遺伝子治療適用では、遺伝子治療ベクターが、特定の組織型に高度の特
異性を有して送達され得ることが所望される。ウイルスベクターは、典型的には
、ウイルス外表面上でのウイルスコートタンパク質との融合タンパク質としてリ
ガンドを発現することによって、所定の細胞型に特異性を有するように改変され
る。そのリガンドは、目的の細胞型に存在することが既知であるレセプターに親
和性を有するように選択される。例えば、Hanら、Proc.Natl.Ac
ad.Sci.U.S.A.92:9747−9751(1995)は、モロニ
ーマウス白血病ウイルスが、gp70に融合されたヒトヘレグリン(hereg
ulin)を発現するように改変され得、そしてその組換えウイルスが、ヒト表
皮増殖因子レセプターを発現する特定のヒト乳癌細胞に感染することを報告した
。この原理は、リガンド融合タンパク質を発現するウイルスとレセプターを発現
する標的細胞との他の組み合わせに広げられ得る。例えば、糸状ファージは、事
実上任意の選択された細胞レセプターに対する特異的な結合親和性を有する抗体
フラグメント(例えば、FABまたはFv)を提示するように操作され得る。上
記の記載は、おもにウイルスベクターに適用されるが、同じ原理が、非ウイルス
ベクターに適用され得る。そのようなベクターは、特定の標的細胞による取り込
みを支持すると考えられる特定の取り込み配列を含むように操作され得る。
【0193】 遺伝子治療ベクターは、インビボで、個々の患者に投与することによって送達
され得る(代表的には、全身投与(例えば、静脈内注入、腹腔内注入、筋内注入
、皮下注入、または頭蓋内注入)または以下に記載されるような局所適用によっ
て)。あるいは、ベクターは、エキソビボで細胞(例えば、個々の患者から移植
された細胞(例えば、リンパ球、骨髄吸引液、組織生検)または普遍的なドナー
造血幹細胞)に送達され得、通常そのベクターを取り込んだ細胞の選択の後に、
患者への細胞の再移植が行なわれる。
【0194】 診断、研究、または遺伝子治療のためのエキソビボの細胞トランスフェクショ
ン(例えば、トランスフェクトされた細胞の宿主生物への再注入を介して)は、
当業者に周知である。好ましい実施形態では、細胞は被験体生物より単離され、
核酸(遺伝子またはcDNA)でトランスフェクトされ、そして被験体生物(例
えば、患者)へ再注入して戻される。エキソビボのトランスフェクションに適し
た、種々の細胞型は、当業者に周知である(患者からの細胞の単離および培養方
法の考察については、例えば、Freshneyら、Culture of A
nimal Cells,A Manual of Basic Techni
que(第三版、1994年)およびそこに引用される参考文献を参照のこと)
【0195】 治療核酸を含むベクター(例えば、レトロウイルス、アデノウイルス、リポソ
ームなど)はまた、インビボで、細胞の形質導入のために生物に直接投与され得
る。あるいは、裸のDNAが投与され得る。投与は、最終的に血液または組織細
胞と接触するように、分子を導入するために通常使用される経路のいずれかによ
って行なわれる。そのような核酸を投与する適切な方法は、当業者に利用可能で
ありかつ周知であり、そして、1つより多くの経路が、特定の組成物を投与する
のに使用され得るが、特定の経路はしばしば、別の経路よりも、より即時的かつ
より効果的な反応を提供し得る。
【0196】 投与は、最終的に血液または組織細胞と接触するように、分子を導入するため
に通常使用される経路のいずれかによって行なわれる。核酸は、任意の適切な様
式によって投与され、好ましくは、薬学的に受容可能なキャリアとともに投与さ
れる。そのような核酸を投与する適切な方法は当業者に利用可能でありかつ周知
であって、そして1つより多くの経路が、特定の組成物を投与するのに使用され
得るが、特定の経路はしばしば、別の経路よりもより即時的かつより効果的な反
応を提供し得る。
【0197】 (IX.薬学的組成物) 薬学的に受容可能なキャリアは、投与される特定の組成物(例えば、核酸、タ
ンパク質、調節性化合物または形質導入細胞)によって、およびその組成物を投
与するために使用される特定の方法によって、部分的に決定される。従って、本
発明の薬学的組成物の広範な種々の適切な処方が存在する(例えば、Remin
gton’s Pharmaceutical Sciences、第17版、
1989年を参照のこと)。
【0198】 経口投与に適した処方物は、(a)液状溶液(例えば、希釈液(例えば、水、
生理食塩水またはPEG400)中に懸濁された有効量のパッケージングされた
核酸);(b)カプセル、サシェ(sachet)または錠剤(それぞれが、活
性成分(液体、固体、顆粒またはゼラチンとして)所定量を含む);(c)適切
な液体中での懸濁液;および(d)適切なエマルジョンからなり得る。錠剤形態
は、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、カルシウムホスフ
ェート、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、微結晶性セルロース、ゼラチン
、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
、および他の賦形剤、着色料、充填剤、結合剤、希釈剤、緩衝剤、湿剤、防腐剤
、香味料、染料、崩壊剤、および薬学的に適合性のキャリアの1つ以上を含み得
る。ロゼンジ形態は、矯味矯臭薬(例えば、スクロース)中に活性成分を含み得
、同様に錠剤(pastille)は、不活性なベース(例えば、ゼラチンおよ
びグリセリンまたはスクロースおよびアカシアエマルジョン、ゲルなど)中に活
性成分を含み、活性成分に加えて当該分野で公知のキャリアを含み得る。
【0199】 えり抜きの化合物を、単独または他の適切な成分と組み合わせて、吸引を介し
て投与されるエアロゾル処方物(すなわち、それらは「霧状」にされ得る)に作
製し得る。エアロゾル処方物は、加圧された受容可能な噴霧剤(例えば、ジクロ
ロジフルオロメタン、プロパン、窒素など)中に配置され得る。
【0200】 例えば、関節内(関節中の)、静脈内、筋内、皮内、腹腔内、および皮下経路
などによる、非経口投与に適した処方物は、水性および非水性、等張性滅菌注入
溶液(それは、酸化防止剤を含み得る)、緩衝液、静菌剤、およびその処方物を
、意図されたレシピエントの血液と等張にする溶質、および懸濁剤、溶解剤、増
粘(thickening)剤、安定剤、そして保存剤を含み得る水性および非
水性の滅菌懸濁液を含む。本発明を実施する際に、組成物は、例えば、静脈内注
入によって、経口的に、局所的に、腹腔内的に、膀胱内にまたはクモ膜下腔内に
、投与され得る。非経口投与および静脈内投与は、投与の好ましい方法である。
推奨される処方物は、単回用量または複数用量の封印された容器(例えば、アン
プルおよびバイアル)で提供され得る。
【0201】 注入溶液および懸濁液は、以前に記載された種類の滅菌散剤、顆粒、および錠
剤から調製され得る。エキソビボ治療のための核酸によって形質導入された細胞
はまた、上記記載のように、静脈内または非経口投与され得る。
【0202】 本発明に関し、患者に投与される用量は、ある期間にわたって患者に有益な治
療応答をもたらすのに十分であるべきである。このような用量は、予防的に投与
されるか、またはすでに疾患を患う個人に投与される。組成物は、患者における
有効な保護的応答または治療的応答を惹起するに十分な量で患者に投与される。
これを達成するのに適当な量は、「治療的に有効な用量」として定義される。用
量は、用いられる特定のEag2モジュレーター(例えば、Eag2アンタゴニ
ストおよび抗Eag2抗体)の効率および被験体の状態、ならびに被験体の体重
または処置される領域の表面積によって決定される。用量のサイズはまた、特定
の被験体における特定の化合物またはベクターの投与に伴う任意の有害な副作用
の存在、性質、および程度によって決定される。
【0203】 ヒトEag2αサブユニットを含むEag2チャネルの減少したまたは異常な
発現による状態の処置または予防において、投与される化合物の有効量を決定す
る際、医師は、化合物の循環血漿レベル、化合物毒性、疾患の進行、および抗体
の産生を評価する。概して、化合物の等価な用量は、代表的な70kgの患者に
対して約1μg〜100μgである。
【0204】 投与のために、本発明の化合物および形質導入された細胞は、患者の体重およ
び全体的な健康に適用するように、インヒビター、ベクター、または形質導入さ
れた細胞型のLD−50、および種々の濃度でのインヒビター、ベクターまたは
細胞型の副作用によって決定された割合で、投与され得る。投与は、単回用量ま
たは分割された用量を介してなされ得る。
【0205】 形質導入された細胞が、確立された方法に従って再注入のために調製される(
例えば、Abrahamsenら、J.Clin.Apheresis 6:4
8−53(1991);Carterら、J.Clin.Apheresis
4:113−117(1998);Aebersoldら、J.Immunol
.Meth.112:1−7(1998);Muulら、J.Immunol.
Methods 101:171−181(1987);およびCarterら
、Transfusion 27:362−365(1987))。
【0206】 (X.キット) ヒトEag2およびそのホモログは、カリウムチャネルの発現および調節を調
べるのに有用なツールである。Eag2核酸に特異的にハイブリダイズするヒト
Eag2特異的試薬(例えば、Eag2プローブおよびプライマー)およびEa
g2タンパク質に特異的に結合するEag2特異的試薬(例えば、Eag2抗体
)が、発現および調節を調べるために使用される。
【0207】 サンプル中のEag2DNAおよびRNAの存在についての核酸アッセイは、
当業者に公知の多数の技術(例えば、サザン分析、ノーザン分析、ドットブロッ
ト、RNase保護、S1分析、PCRおよびLCRのような増幅技術、ならび
にインサイチュハイブリダイゼーション)を含む。例えば、インサイチュハイブ
リダイゼーションでは、標的核酸は、引き続いての解釈および分析のために細胞
形態を保持しながら、細胞内でのハイブリダイゼーションに利用できるように、
細胞環境から遊離される。以下の論文は、インサイチュハイブリダイゼーション
の分野の概要を提供する:Singerら、Biotechniques 4:
230−250(1986);Haaseら、Methods in Viro
logy,第VII巻、189−226頁(1984);およびNucleic
Acid Hybridization:A Practical Appr
oach(Hamesら、編、1987)。さらに、Eag2タンパク質は、上
記記載の種々のイムノアッセイ技術で検出され得る。試験サンプルは、代表的に
は、ポジティブコントロール(例えば、組み換えEag2モノマーを発現するサ
ンプル)およびネガティブコントロールの両方と比較される。
【0208】 本発明はまた、ヘテロマーカリウムチャネルのモジュレーターをスクリーニン
グするためのキットを提供する。そのようなキットは、簡単に入手できる物質お
よび試薬より調製され得る。例えば、そのようなキットは、任意の1つ以上の以
下の物質を含み得る:Eag2モノマー、反応チューブ、およびEag2を含む
カリウムチャネルの活性を試験するための使用説明書。広範な種々のキットおよ
び成分は、キットの意図される使用者および使用者の特定の必要性に依存して本
発明に従って、調製され得る。例えば、キットは、Eag2モノマーを含むカリ
ウムチャネルの活性を測定するインビトロまたはインビボアッセイに合わせて作
られ得る。
【0209】 各々の個々の刊行物または特許出願は、具体的および個々に、参考として援用
されることが意図される場合、本明細書中に引用されたすべての刊行物および特
許出願は、本明細書中に参考として援用される。
【0210】 前述の発明は、理解を明確にする目的のために、説明および例示によって、い
くらか詳細に記載されるが、添付した請求の範囲の精神または範囲から逸脱する
ことなく、本発明に対してある変化および改変がなされ得ることは、本発明の教
示を考慮して、当業者に容易に明らかである。
【0211】 (実施例) 以下の実施例は、例示の目的でのみ提供され、限定の目的ではない。当業者は
、変化または改変されて本質的に同様の結果を生じ得る種々の重要でないパラメ
ーターを容易に認識する。
【0212】 (実施例I:hEAG2のクローン化および発現) 標準条件に従って、PCRおよびプライマーを使用して、hEag2をヒト脳
組織cDNA(例えば、全脳または海馬のcDNA)から増幅した。以下のプラ
イマーを増幅のために使用した:
【0213】
【化4】 配列番号3および6のオリゴはまた、Eag2に存在しない発現ベクター構築
のために使用されるさらなるアダプター配列(酵素部位、Kozakコンセンサ
ス)を含む(さらなるアダプター配列は示さず)。配列番号7を配列番号6と共
に使用して、推定環状ヌクレオチド結合ドメインから終止コドンへ伸長するEa
g2の領域を増幅し得る。配列番号8を配列番号3と共に使用して、開始メチオ
ニンからS4ドメインへ伸長する領域を増幅し得る。配列番号3および配列番号
6を使用してコード領域全体を増幅した。配列番号4および5を使用して、S3
のすぐ上流から推定環状ヌクレオチド結合ドメインまでの約950bpのフラグ
メントを増幅し得る。配列番号3および配列番号5を使用して、開始メチオニン
から環状ヌクレオチド結合ドメインまで(約アミノ酸1〜720をコードする配
列)を増幅し得、そして配列番号4および6を使用して、S3から終止コドンま
でを増幅し得る。これらのプライマーのうちの少なくとも1つは、全てのスプラ
イス改変体を増幅する。標準方法に従って、cDNAをヒト脳組織(例えば、全
脳または海馬)から単離された全mRNAより調製した。hEag2を、以下の
条件を使用して上記のプライマーを用いて増幅した:95℃にて30秒間、68
〜58℃にて15秒間、そして72℃にて3分間を40サイクル。
【0214】 PCR産物を標準方法に従ってプラスミドへサブクローニングし、そして配列
決定した。hEag2のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を、各々、配列番
号1および配列番号2に提供する(図1をも参照のこと)。
【0215】 hEag2のmRNA分布を、標準技術に従って試験した。ノーザンブロット
では、Eag2プローブは、脳における約12kbの転写物を認識し、そして脳
における、よりかすかな8および4.5bpの転写物もまた認識した。ドットブ
ロットでは、Eag2発現は、後頭葉、視床、側頭葉、側坐核および下垂体で最
も高かった。前頭葉、海馬、大脳皮質、髄質、副腎および精巣においても、発現
を検出した。
【0216】 (実施例2:hEag2モノマーを含むホモマーチャネルの発現および電位依
存性活性) hEag2モノマーを、標準方法論に従ってXenopus卵母細胞およびC
HO細胞の両方で発現し、電位依存性活性を有するホモマーカリウムチャネルを
形成するその能力を実証した。電流の大きさの変化を、レポーター電位感受性蛍
光色素を使用して間接的に測定し得る(例えば、Ettsら、Chemistr
y and Physiology of Lipids,69:137(19
94)を参照のこと)。電流の大きさの変化もまた、電気生理学を使用し、そし
てイオンフラックスを測定することにより直接的に測定し得る。
【0217】 hEag2チャネルは、カリウム選択的および電位感受性である。Eag2が
Xenopus卵母細胞または哺乳動物細胞のいずれかにおいて機能的に発現さ
せた場合、これは、比較的弱い電位依存性を有する外向きの整流カリウム電流を
生成した(図2および3を参照のこと)。Eag2電流の活性化は、閾値下の電
位で開始し、約−30mVと−20mVとの間に活性化曲線の中間点が存在する
。不活性化の証拠は存在しない。これらの特性は、閾値下および閾値より上の電
位範囲の両方で、細胞静止電位に寄与することおよび興奮性に影響すること(こ
のことは、Eag2電流が、ニューロンが活動電位および/またはその活動電位
の形を放つ(fire)か否かに影響し得ることを意味する)における役割をE
ag2電流に潜在的に与える。Eag2の活性化速度は、保持電位に対して非常
に感受性である。脱分極が、非常に過分極した電位から生じる場合、Eag2活
性化は非常に低く、数秒間にわたって起こる。しかし、典型的な細胞静止電位(
−80〜−50mV)に近い活性化電位は、非常に迅速であり、これは、Eag
2の外向きの電流が急速に脱分極を相殺することを可能にする。
【0218】
【数1】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ヒトEag2およびヒトEag1のアミノ酸アライメントを示す。同
一アミノ酸を影にする。アミノ酸の位置を左側の余白に示した。最も高い相同性
の領域は、アミノ末端からEag2配列のアミノ酸720にわたって広がる。こ
の領域は、チャネルの「コア」、チャネル孔に寄与する6つの膜貫通ドメインお
よびP領域、ならびにC末端の細胞質領域に推定の環状ヌクレオチド結合ドメイ
ンを含む。この領域中で、Eag2およびEag1は、85%のアミノ酸同一性
を共有する。その相同性は、この領域からC末端(Eag2のアミノ酸720〜
998)にかけて、有意に低下する。
【図2】 図2は、Xenopus卵母細胞におけるEag2の機能的発現を示す。A.
)Eag2 cRNAを注入された卵母細胞から、記録された外向きの電流の集
合。電位段階は、−80mVから+40mVまで10mVずつの増加で、変化し
た;この保持電位は、−90mVであり、テール電流は、−60mVで誘導され
た。B.)Eag2電流についての電位曲線に対して正規化された伝導性を、A
に示す。線は、データに対するボルツマン適合(bolztmann fit)
を示し、そして−28.5mVの半活性化電位(V50)を与える。曲線の低い勾
配および電流の非常に過分極化した活性化に注意する。C.)保持電位に対する
Eag2の活性化速度の感受性。Eag2電流は、−120mVから−40mV
まで20mVずつの増加で変化する保持電位から、0mVへの段階によって活性
化された。活性化は、速いおよび遅い成分の両方を有し、遅い成分は、過分極し
た保持電位に支配され、そして速い成分は、代表的な細胞休止電位に近い保持電
位に支配された。
【図3】 図3は、チャイニーズハムスター卵巣細胞におけるEag2の一過性発現を示
す。A.)Eag2を用いてトランスフェクトしたCHO細胞から全パッチクラ
ンプによって記録された外向き電流の集合。その保持電位は、−90mVであり
、そして電位段階は、−100mVから+40mVまで10mVずつの増加で変
化した。テール電流は、−120mVで測定された。B.)Aに示される電流に
ついての電位曲線に対して正規化された伝導性。線は、データのボルツマン適合
を示し、そして−21mVの半活性化電位(V50)を与える。V50および勾配は
、Xenopus oocytesでのEag2発現について見出されるV50
よび勾配と類似する。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年1月24日(2001.1.24)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図1】 図1は、ヒトEag2(配列番号2)およびヒトEag1(配列番号9)のア
ミノ酸アライメントを示す。同一アミノ酸を影にする。アミノ酸の位置を左側の
余白に示した。最も高い相同性の領域は、アミノ末端からEag2配列のアミノ
酸720にわたって広がる。この領域は、チャネルの「コア」、チャネル孔に寄
与する6つの膜貫通ドメインおよびP領域、ならびにC末端の細胞質領域に推定
の環状ヌクレオチド結合ドメインを含む。この領域中で、Eag2およびEag
1は、85%のアミノ酸同一性を共有する。その相同性は、この領域からC末端
(Eag2のアミノ酸720〜998)にかけて、有意に低下する。
【手続補正書】
【提出日】平成14年1月16日(2002.1.16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図1】
【図2】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 9/08 A61P 25/00 4H045 13/12 43/00 111 25/00 C07K 14/705 43/00 111 16/28 C07K 14/705 C12N 1/15 16/28 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12Q 1/68 A 1/21 G01N 33/15 Z 5/10 33/50 Z C12Q 1/68 33/53 M G01N 33/15 S 33/50 33/566 33/53 C12N 15/00 ZNAA 5/00 A 33/566 A61K 37/02 // G01N 27/416 G01N 27/26 315Z 27/447 27/46 386Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2G045 AA34 AA35 CB01 DA13 DA14 DA36 FB02 FB03 GC20 4B024 AA01 BA63 CA04 CA09 CA12 DA02 HA14 HA17 4B063 QA01 QA08 QQ08 QQ43 QQ53 QR32 QR36 QR55 QR62 QR77 QS25 4B065 AA90X AA93Y AB01 CA24 CA44 4C084 AA02 AA07 AA17 BA01 BA02 BA08 BA20 BA21 BA22 CA53 DC50 ZA01 ZA36 ZA39 ZA81 ZC03 ZC35 4H045 AA10 AA11 AA20 BA10 CA45 DA50 DA75 EA21 FA74 HA07

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カリウムチャネルのαサブユニットをコードする単離された
    核酸であって、ここで該サブユニットは: (i)少なくとも1つのさらなるEagファミリーαサブユニットと共に、電
    位感受性の特徴を有するカリウムチャネルを形成し;そして (ii)ヒトEag2アミノ酸配列のアミノ酸720〜988に対して70%
    を超える同一性を有するアミノ酸配列を含む、 単離された核酸。
  2. 【請求項2】 カリウムチャネルのαサブユニットをコードする単離された
    核酸であって、ここで該サブユニットは: (i)少なくとも1つのさらなるEagファミリーαサブユニットと共に、電
    位感受性の特徴を有するカリウムチャネルを形成し;そして (ii)配列番号2のアミノ酸配列に対して85%を超える同一性を有するア
    ミノ酸配列を含む、 単離された核酸。
  3. 【請求項3】 前記ポリペプチドが、配列番号2に対して産生されたポリク
    ローナル抗体に特異的に結合する、請求項1に記載の単離された核酸。
  4. 【請求項4】 前記核酸が、ヒトEag2をコードする、請求項1に記載の
    単離された核酸。
  5. 【請求項5】 前記核酸が、配列番号2のアミノ酸配列をコードする、請求
    項1に記載の単離された核酸。
  6. 【請求項6】 前記核酸が、配列番号1のヌクレオチド配列を有する、請求
    項1に記載の単離された核酸配列。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の単離された核酸であって、ここで前記核酸
    は、以下: 【化1】 からなる群より選択されるプライマーと同じ配列に、ストリンジェントなハイブ
    リダイゼーション条件下で選択的にハイブリダイズするプライマーにより増幅さ
    れる、単離された核酸。
  8. 【請求項8】 前記ポリペプチドモノマーが、ホモマーチャネルのαサブユ
    ニットを含む、請求項1の単離された核酸。
  9. 【請求項9】 前記ポリペプチドモノマーが、ヘテロマーチャネルのαサブ
    ユニットを含む、請求項1の単離された核酸。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の核酸を含む、発現ベクター。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の発現ベクターでトランスフェクトされ
    た宿主細胞。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の単離された核酸であって、中程度にスト
    リンジェントなハイブリダイゼーション条件下で配列番号1のヌクレオチド配列
    に選択的にハイブリダイズする、単離された核酸。
  13. 【請求項13】 Eag2ポリペプチドをコードする単離された核酸であっ
    て、該核酸は、ストリンジェントな条件下で配列番号1のヌクレオチド配列に特
    異的にハイブリダイズする、単離された核酸。
  14. 【請求項14】 配列番号2のアミノ酸をコードする核酸に特異的にハイブ
    リダイズする、Eag2ポリペプチドをコードする単離された核酸。
  15. 【請求項15】 核酸を検出する方法であって、該方法は、該核酸と請求項
    1に記載の単離された核酸とを接触させる工程を包含する、方法。
  16. 【請求項16】 カリウムチャネルの単離されたαサブユニットであって、
    ここで該サブユニットは: (i)少なくとも1つのさらなるEagファミリーαサブユニットと共に、電
    位感受性の特徴を有するカリウムチャネルを形成し;そして (ii)ヒトEag2アミノ酸配列のアミノ酸720〜988に対して70%
    を超えるアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列を含む、 カリウムチャネルの単離されたαサブユニット。
  17. 【請求項17】 カリウムチャネルの単離されたαサブユニットであって、
    ここで該サブユニットは: (i)少なくとも1つのさらなるEagファミリーαサブユニットと共に、電
    位感受性の特徴を有するカリウムチャネルを形成し;そして (ii)配列番号2のアミノ酸配列に対して85%を超えるアミノ酸同一性を
    有するアミノ酸配列を含む、 カリウムチャネルの単離されたαサブユニット。
  18. 【請求項18】 前記ポリペプチドが、配列番号2に対して産生されたポリ
    クローナル抗体に特異的に結合する、請求項16に記載の単離されたαサブユニ
    ット。
  19. 【請求項19】 前記ポリペプチドが、約109kDと約119kDとの間
    の分子量を有する、請求項16に記載の単離されたαサブユニット。
  20. 【請求項20】 前記ポリペプチドモノマーが、ヒトEag2のアミノ酸配
    列を有する、請求項16の単離されたαサブユニット。
  21. 【請求項21】 前記ポリペプチドモノマーが、配列番号2のアミノ酸配列
    を有する、請求項16の単離されたポリペプチドモノマー。
  22. 【請求項22】 前記ポリペプチドモノマーが、ホモマーカリウムチャネル
    のαサブユニットを含む、請求項16の単離されたポリペプチドモノマー。
  23. 【請求項23】 前記ポリペプチドモノマーが、ヘテロマーカリウムチャネ
    ルのαサブユニットを含む、請求項16の単離されたポリペプチドモノマー。
  24. 【請求項24】 請求項16に記載のαサブユニットに選択的に結合する、
    抗体。
  25. 【請求項25】 前記αサブユニットが、配列番号2のアミノ酸配列を有す
    る、請求項24に記載の抗体。
  26. 【請求項26】 Eagカリウムチャネルを通るイオンフラックスを増加ま
    たは減少させる化合物を同定する方法であって、該方法は、以下の工程: (i)該化合物をカリウムチャネルのαサブユニットと接触させる工程であっ
    て、ここで該サブユニットが: (a)少なくとも1つのさらなるEagファミリーαサブユニットと共に、
    電位感受性の特徴を有するカリウムチャネルを形成し;そして (b)ヒトEag2アミノ酸配列のアミノ酸720〜988に対して70%
    を超える同一性を有するアミノ酸配列を含む、工程;および (ii)該カリウムチャネルに対する該化合物の機能的効果を決定する工程、
    を包含する、方法。
  27. 【請求項27】 Eagカリウムチャネルを通るイオンフラックスを増加ま
    たは減少させる化合物を同定する方法であって、該方法は、以下の工程: (i)該化合物をカリウムチャネルのαサブユニットと接触させる工程であっ
    て、ここで該サブユニットが: (a)少なくとも1つのさらなるEagファミリーαサブユニットと共に、
    電位感受性の特徴を有するカリウムチャネルを形成し;そして (b)配列番号2のアミノ酸配列に対して85%を超える同一性を有するア
    ミノ酸配列を含む、工程:および (ii)該カリウムチャネルに対する該化合物の機能的効果を決定する工程、
    を包含する、方法。
  28. 【請求項28】 前記機能的効果が、物理的効果である、請求項26に記載
    の方法。
  29. 【請求項29】 前記機能的効果が、化学的効果である、請求項26に記載
    の方法。
  30. 【請求項30】 前記機能的効果が、イオンフラックス、イオン濃度、電流
    または電位における変化を測定することにより決定される、請求項26に記載の
    方法。
  31. 【請求項31】 前記機能的効果が、前記チャネルへのリガンド結合を測定
    することにより決定される、請求項26に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記ポリペプチドが、固体支持体に付着されている、請求
    項26に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記αサブユニットが組換え体である、請求項26に記載
    の方法。
  34. 【請求項34】 前記カリウムチャネルがホモマーである、請求項26に記
    載の方法。
  35. 【請求項35】 前記カリウムチャネルがヘテロマーである、請求項26に
    記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記αサブユニットが、配列番号2のアミノ酸配列を有す
    る、請求項26に記載の方法。
  37. 【請求項37】 前記ポリペプチドが、宿主細胞または宿主細胞膜において
    発現される、請求項26に記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記細胞が真核動物細胞である、請求項37に記載の方法
  39. 【請求項39】 前記細胞がヒト細胞である、請求項37に記載の方法。
  40. 【請求項40】 Eag2ポリペプチドを含むカリウムチャネルを通るイオ
    ンフラックスを増加または減少させる化合物を同定する方法であって、該方法は
    、以下の工程: (i)Eagポリペプチドの少なくとも50アミノ酸のアミノ酸配列または該
    Eag2ポリペプチドをコードする核酸の少なくとも150ヌクレオチドをコン
    ピューターシステムに入力する工程であって、該Eag2ポリペプチドが、配列
    番号2のアミノ酸720〜988に対して少なくとも70%のアミノ酸配列同一
    性を有する部分配列を含むか、または配列番号2のアミノ酸配列に対して少なく
    とも85%のアミノ酸配列同一性を有する部分配列を含む工程; (ii)該アミノ酸配列によりコードされるポリペプチドの三次元構造を作製
    する工程; (iii)該Eag2ポリペプチドを含むカリウムチャネルの三次元構造を作
    製する工程; (iv)該化合物の三次元構造を作製する工程;および (v)該ポリペプチドの三次元構造と該化合物の三次元構造とを比較して、該
    化合物が該ポリペプチドに結合するか否かを決定する工程、 を包含する、方法。
  41. 【請求項41】 被験体における疾患を処置するために、Eag2ポリペプ
    チドを含むEagカリウムチャネルを通るイオンフラックスを調節する方法であ
    って、該方法は、請求項26または40に記載の方法を使用して同定された化合
    物の治療有効量を該被験体に投与する工程を包含する、方法。
  42. 【請求項42】 生物学的サンプルにおけるヒトEag2の存在を検出する
    方法であって、該方法は、以下の工程: (i)生物学的サンプルを単離する工程; (ii)該生物学的サンプルをヒトRag2と選択的に結合するヒトEag2
    特異的試薬と接触させる工程;および (iii)該サンプルと選択的に結合するヒトEag2特異的試薬のレベルを
    検出する工程、 を包含する、方法。
  43. 【請求項43】 前記ヒトEag2特異的試薬が、Eag2特異的抗体、E
    ag2特異的オリゴヌクレオチドプライマーおよびEag2特異的核酸プローブ
    からなる群より選択される、請求項42に記載の方法。
  44. 【請求項44】 コンピューターシステムにおいて、ヒトEag2遺伝子の
    変異をスクリーニングする方法であって、該方法は、以下の工程: (i)配列番号1のヌクレオチド配列を有するヒトEag2遺伝子をコードす
    る第1の核酸配列の少なくとも約50ヌクレオチド、およびその保存的に改変さ
    れた改変体を該システムに入力する工程; (ii)該第1の核酸配列と、該第1の核酸に対して実質的な同一性を有する
    第2の核酸配列とを比較する工程;ならびに (iii)該第1の核酸配列と該第2の核酸配列との間のヌクレオチドの差異
    を同定する工程、 を包含する、方法。
  45. 【請求項45】 前記第2の核酸配列が疾患状態に関連する、請求項44に
    記載の方法。
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