JP2003503047A - 後成的遺伝子サイレンシングに関係する遺伝子 - Google Patents

後成的遺伝子サイレンシングに関係する遺伝子

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芳樹 土生
オルトルン・ミッテルシュテン・シャイト
パオロ・アメデオ
イェルツイ・パシュコフスキー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、遺伝子サイレンシングに関係するタンパク質をコードするDNAに関する。少なくとも150アミノ酸残基の構成配列を含み、配列番号3のアラインメントした構成配列に40%以上の同一性を有するアミノ酸配列を特徴とするタンパク質をコードする関連する遺伝子は、種々の起源、例えば、哺乳動物または植物細胞から単離することができる。本発明のDNAを単離する方法も記載する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、遺伝子サイレンシング、特に植物遺伝子のサイレンシングを制御す
るタンパク質をコードしているDNAに関する。 植物の以前、活性のあった遺伝子の発現の喪失は、遺伝子サイレンシングとも
称されるが、発達、環境または未知のシグナルに応答して観察される。それは突
然変異よりも高い頻度で起こるが、体細胞伝達の間には顕著に安定である。遺伝
子サイレンシングは、最初は導入遺伝子発現の不安定さの望ましくない原因とし
て観察されたが、現在は遺伝子発現を意図的に調節するための分子的手段として
みなされている。
【0002】 影響を受ける遺伝子座のクロモソーム位置または構造は、サイレンシングの頻
度および強度を決定する要因であるようである。不活性化は、複数コピー存在す
る遺伝子に優先的に影響を及ぼすようであり、配列重複の結果であると考えられ
る。相同性依存性遺伝子サイレンシングの多くの例が報告されている。詳しい分
析によって、影響を受けた遺伝子座の相対的な位置(シス、トランス、対立遺伝
子性、異所性)、影響を受けた遺伝子の起源(内生的またはトランスジェニック
)、および相互作用のレベル(転写的または転写後)によって、サイレンシング事
象が分類された。転写後サイレンシングは主に異常なRNA分子の形成に関係する
ようであり、しばしば、しかし常にではないがDNAメチル化をともない、転写開
始を干渉するサイレンシングは、DNAの過剰メチル化とより緊密に関連し、サイ
レント遺伝子座においてクロマチン構造の変化を有する可能性がある。しかし、
これらの分子的事象が遺伝子サイレンシングまたはその結果のサイレンシング状
態に必須であるか否かは明確ではない。
【0003】 転写的なサイレンシングの場合、サイレンシングされた遺伝子の不活性状態は
、有糸分裂または減数分裂によって安定的に伝達される。他の生物におけるよう
に、トランス作用モディファイアー遺伝子座(trans-acting modifier loci)は
サイレンシングされた遺伝子の不活性状態が安定的であるのに不可欠であると考
えられる。突然変異したタンパク質をもたらすそのような遺伝子座の突然変異は
、遺伝子サイレンシングの減少および先にサイレンシングされた遺伝子座の再活
性化をもたらすことが期待され、それはサイレント状態の維持を干渉することに
より、または配列重複を認識しないことによる。Arabidopsis thalianaのDDM1遺
伝子の突然変異が転写的な遺伝子サイレンシングを解除し、この遺伝子はSWI
2/SNF2に類似するタンパク質をコードし、これはクロマチン再モデル化に
関係することが報告された。しかし、DDM1遺伝子の突然変異は非常に多面発
現性の効果を生ずる。したがって、遺伝子工学の使用をもたらすそのような効果
を修飾することを可能とするために、さらなる特異的モディファイアー遺伝子座
を同定し、対応する野生型および突然変異体タンパク質を特性把握することが必
要である。そのようなタンパク質をコードするオープンリーディングフレームを
含むDNAを提供することが本発明の主な目的である。
【0004】 本発明のトランス作用モディファイアー遺伝子座は、遺伝的に不活性化され、
メチル化されたハイグロマイシン抵抗性遺伝子を有するアラビドプシス系統につ
いて実施例1に記載したように、T−DNA挿入突然変異誘発によって同定する
ことができる。サイレンシングモディファイアー遺伝子座の突然変異は、ハイグ
ロマイシン抵抗性遺伝子のサイレンシングを解除し、ハイグロマイシン抵抗性を
復帰させる。サイレントな抵抗性遺伝子についてホモ接合である植物を、ハイグ
ロマイシン抵抗性遺伝子と異なる選択マーカー遺伝子であって、T−DNA 1
’−2’デュアルプロモーター(dual promoter)の制御下のもので形質転換させ
る。形質転換体を選抜し、その後代をハイグロマイシン抵抗性についてスクリー
ニングする。突然変異体表現型(ハイグロマイシン抵抗性)を特異的T−DNA挿
入との遺伝的共分離(co-segregation)についてスクリーニングする。組変えD
NA技術のルーチンな方法を使用して、標識された遺伝子のクローニングによっ
て、サイレンシングモディファイアー遺伝子座の突然変異体および野生型DNA
配列、並びにコードされたタンパク質の特性把握が可能である。
【0005】 本発明に関する限り、「遺伝子」は、調節配列に関連する配列をコードするDN
Aをいう(それによってコード配列の、RNA、例えば、mRNA、rRNA、
tRNA、snRNA、センスRNAまたはアンチセンスRNAへの転写をもた
らす)。調節配列の例は、プロモーター配列、5’および3’非翻訳配列、イン
トロン、およびターミネーション配列である。 「プロモーター」は関連するDNA配列の転写を開始させるDNA配列をいい、
遺伝子発現のレギュレーター、例えば、アクチベーター、エンハンサー、または
リプレッサーとして作用するエレメントをも含み得る。 遺伝子の「発現」は、生存細胞内でのRNAへのその転写またはその転写および
その後タンパク質への翻訳をいう。アンチセンス構築物の場合、発現はアンチセ
ンスDNAの転写のみをいう。 細胞の「形質転換」の語は、宿主細胞への核酸の導入をいい、特に、DNA分
子の当該細胞のゲノムへの安定的な組みこみをいう。 特定のヌクレオチドまたはアミノ酸配列の任意の部分または断片は「構成配列(
component sequence)」という。
【0006】 本発明のDNAは、少なくとも150アミノ酸残基の構成配列を含み、配列番
号3と40%またはそれより多い同一性を有するアミノ酸配列を特徴とするタン
パク質をコードするオープンリーディングフレームを含む。特に、このオープン
リーディングフレームによってコードされるタンパク質は式R−R−R
よって記載できる。 ここで、R、RおよびRは構成配列を構成し、アミノ酸残基Gly、A
la、Val、Leu、Ile、Phe、Pro、Ser、Thr、Cys、M
et、Trp、Tyr、Asn、Gln、Asp、Glu、Lys、Arg、お
よびHisの群より独立的に選択されるアミノ酸残基からなる。 RおよびRは、独立的に0ないし3000アミノ酸残基からなる。 Rは少なくとも150アミノ酸残基からなる。 Rは配列番号3のアラインメントした構成配列(aligned component sequenc
e)に少なくとも40%同一である。
【0007】 殆どの場合、このタンパク質の全長は、1000ないし3000の範囲のアミ
ノ酸残基である。本発明の好ましい実施態様では、構成配列Rは少なくとも2
00アミノ酸残基からなる。構成配列Rの特定の例は、配列番号3の構成配列
であり、以下の範囲のアミノ酸によって表される。 1−416(エキソン2に対応) 418−583(エキソン3ないし5に対応) 584−890(エキソン6に対応) 892−1472(エキソン7ないし9に対応) 1007−1472(エキソン9に対応) 1473−1631(エキソン10ないし12に対応) 1632−1827(エキソン13ないし15に対応)および 1829−2001(エキソン16に対応)
【0008】 本発明の好ましい実施態様では、少なくとも1個の構成配列RまたはR
1以上のさらなる構成配列を含み、少なくとも50アミノ酸の長さであり、配列
番号3のアラインメントした構成配列に少なくとも60%同一である。そのよう
なさらなる構成配列の特定の例は、配列番号3の構成配列であり、以下の範囲の
アミノ酸によって表される。 420−525(エキソン3および42対応) 444−525(エキソン4に対応) 526−583(エキソン5に対応) 892−971(エキソン7に対応) 892−1006(エキソン7および8に対応) 1473−1524(エキソン10に対応) 1525−1576(エキソン11に対応) 1577−1631(エキソン12に対応) 1632−1690(エキソン13に対応) 1692−1757(エキソン14に対応)および 1758−1827(エキソン15に対応)
【0009】 本発明のDNAの特に好ましい実施態様は、配列番号3のアミノ酸478−4
90、584−600、617−630、654−668、676−690、7
18−734、776−788、1222−1233、1738−1749また
は1761−1770によって定義される構成配列を有するタンパク質をコード
する。好ましくは、コードされたタンパク質は、当該構成配列の好ましくはコー
ドされたタンパク質は少なくとも、2、3個、またはより多い異なる典型物(rep
resentative)を含む。当該実施態様の特定の例は、配列番号3のアミノ酸配列を
特徴とするタンパク質をコードし、対立遺伝子アミノ酸配列は、配列番号3の7
05位のアミノ酸残基MのかわりにK、または配列番号3の1219位のアミノ
酸残基EのかわりにDを有する。
【0010】 ダイナミックプログラミングアルゴリズムは種々の種類のアラインメントをも
たらす。一般に配列アラインメントへの2つのアプローチがある。Needleman &
WunschによっておよびSellersによって提示されたアルゴリズムは、2つの配列
の全長をアラインメントし、配列の全体のアラインメントを提供する。一方、Sm
ith-Watermanアルゴリズムは、遺伝子座アラインメントをもたらす。スコアリン
グマトリクスおよびギャップペナルティーの選択に基づいて、ローカルアライン
メントは、最も類似する配列内の領域の組をアラインメントする。これによって
、配列の最も高度に保存された領域に焦点をおいたデータベースサーチが可能で
ある。配列内の類似するドメインを同定することも可能となる。Smith-Waterman
アルゴリズムを使用するアルゴリズムをスピードアップするために、BLAST
(Basic Local Alignment Search Tool)およびFASTAの両者はアラインメン
トにさらなる制限をもたらす。
【0011】 本発明において、アラインメントは通常はBLAST、すなわち対象がタンパ
ク質であるかDNAであるか問わずにすべての利用可能な配列データベースを探
索するよう設計された類似性サーチプログラムのセットを使用して実施される。
このサーチツールのバージョンBLAST2.0(Gapped BLAST)はインターネッ
ト上で(currently http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/)公衆に利用可能である
。それは帰納的アルゴリズムを使用し、全体的アラインメントとは対象的なな部
分を検索し、したがって単離された領域のみを共有する配列間の関連性を検出す
ることができる。BLASTサーチにおいて割り当てられるスコアーはよく特定
された統計的解釈を有する。本発明の範囲で特に有用なのは、ローカル配列アラ
インメントにギャップを導入することのできるblastpプログラムおよびPSI−
BLASTプログラムであり、両方のプログラムは、タンパク質配列データーベ
ースに対して、アミノ酸対象配列を比較し、blastpバリアントプログラムは、2
つの配列のローカルアラインメントのみ可能である。当該プログラムは好ましく
はデフォルト値にセットされた任意のパラメーターで稼動される。
【0012】 BLASTを使用する配列アラインメントは、あるアミノ酸の他のものとの置
換が、そのタンパク質の構造および機能を維持するために必要である物理的およ
び化学的特性を保存すると考えられるか、あるいはタンパク質の本質的な構造お
よび機能的特性を崩壊させると考えられるかを考慮に入れることもできる。その
ような配列類似性は、同一のアミノ酸のパーセンテージに対して「ポジティブ」
アミノ酸のパーセンテージを比較することによって定量され、ボーダーラインの
ケースであるタンパク質を正確なタンパク質ファミリーに割り当てる助けとする
ことができる。
【0013】 そのようなコンピュータープログラムを使用する配列アラインメントによって
、ATP/GTP−結合モチーフA(配列番号3のアミノ酸460〜467)、
すなわち、(Ala/Gly)XaaXaaXaaXaaGlyLys(Ser
/Thr)というコンセンサス配列の存在が明らかとなり、ここで(Ala/G
ly)はAlaまたはGlyであり、Xaaは任意の天然に存在するアミノ酸で
あり、そして(Ser/Thr)はSerまたはThrである。アラインメント
によって、さらに、領域(配列番号3のアミノ酸位置479〜719)、すなわ
ちSWI2/SNF2ファミリーのタンパク質のATPアーゼ/ヘリカーゼドメ
インの一部に類似するものも明らかとなり、それはクロマチン再モデリングに関
係するが、既知のタンパク質と有意な全体的配列同一性はない。
【0014】 本発明のDNAの特定の例は、配列番号1及び配列番号2に記載され、配列番
号3のアラビドプシスタンパク質をコードしている。50〜500アミノ酸長を
有する配列番号3のストレッチは、アラインメントにより既知のタンパク質配列
のストレッチと20〜50%配列同一性を示すことができる。しかし、配列番号
3のアラインメント全体は30%より低い配列同一性という結果である。したが
って、本発明は新規なタンパク質ファミリーであって、そのメンバーは配列番号
3のアラインメントした構成配列と40%またはそれ以上の同一性を有し、少な
くとも150アミノ酸残基の構成配列を含むアミノ酸配列によって特徴付けられ
るタンパク質ファミリーを定義する。好ましくは、このアミノ酸配列同一性は、
50%より高いか、55%よりも高い。
【0015】 本発明のこの新規タンパク質ファミリーに属するタンパク質をコードするDN
Aを、単子葉植物及び双子葉植物から単離することができる。好ましいソースは
トウモロコシ、シュガービート、ヒマワリ、ナタネ(winter oilseed rape)、
ダイズ、ワタ、コムギ、イネ、ジャガイモ、ブロッコリー、カリフラワー、キャ
ベツ、キュウリ、スイートコーン、ダイコン、ガーデンビーン、レタス、メロン
、コショウ(pepper)、カボチャ、トマト、またはスイカ(watermelon)である
。しかし、哺乳動物のソース、例えば、マウスまたはヒト組織から単離されるこ
ともできる。以下の一般的な方法を使用することができ、当業者はこれを特定の
目的に適応させることを知っている。少なくとも15、好ましくは20〜30ま
たは100より多い連続ヌクレオチドからなる、配列番号1または配列番号2の
一本鎖断片を、当該断片にハイブリダイズするクローンについてDNAライブラ
リーをスクリーニングするプローブとして使用する。ハイブリダイゼーションに
ついて観察されるべきファクターは、Sambrook et al, Molecular cloning: A L
aboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, chapters 9.47-9.5
7 and 11.45-11.49, 1989に記載されている。ハイブリダイズするクローンを配
列決定し、配列番号3に40%またはより多い配列同一性を有し、少なくとも1
50アミノ酸残基の構成配列を含むアミノ酸配列によって特徴付けられるタンパ
ク質をコードする完全なコード領域を含むクローンのDNAを精製する。当該D
NAを次いで、多くのルーチンな組換えDNA技術、例えば、制限酵素消化、ラ
イゲーション、またはポリメラーゼ連鎖反応分析によってさらに修飾することが
できる。
【0016】 配列番号1及び配列番号2の記載によって、当業者はポリメラーゼ連鎖反応(
配列番号1または配列番号2の15および好ましくは20〜30またはより多い
塩基対の任意の連続配列によって特徴付けられるヌクレオチドの配列を含むテン
プレートからDNA断片を増幅することを試みる)のためのオリゴヌクレオチド
を設計することが可能である。少なくとも1つのそのようなオリゴヌクレオチド
を使用して実施されたポリメラーゼ連鎖反応、およびそれらの増幅産物は本発明
の別の実施態様を構成する。
【0017】 実施例: 実施例1:T−DNA挿入 転写的にサイレンシングされた遺伝子座(複数コピーのキメラハイグロマイシ
ンホスホトランスフェラーゼ遺伝子(hpt)を有する)を有するAlabidopsis
thalianaエコタイプZuerichのトランスジェニック系統Aが、Mittelsten Scheid
et al, Mol Gen Genet 228: 104-112, 1991 および Mittelsten Scheid et al,
Proc Natl Acad Sci USA 93: 7114-7119, 1996に記載されている。ホモ接合の
、二倍体の遺伝子型の当該系統を、インプランタバキュームインフィルトレーシ
ョンによるアグロバクテリウム仲介遺伝子移入に付して(Bechtold et al., C R
Acad Sci Paris Life Science 316: 1194-1199, 1993)、4000より多い独立
的なT−DNA形質転換体を作成する。1’プロモーター(p1’barbi)
に転写的に融合されたbar遺伝子のコード領域からなるT−DNAを有するバ
イナリーベクター、アグロバクテリウム株(C58CIRif)および形質転
換プロトコルがMengiste et al, Plant J 12: 945-948, 1997に記載されている
。形質転換体(T1植物)をBasta溶液(150mg/l)で発芽した実生
を繰り返しスプレーすることによって選択し、成熟させる。
【0018】 実施例2:突然変異体選抜 自殖による種子(T2ファミリー)をそれぞれの形質転換体より収集する。サ
イレンシグされた表現型の復帰突然変異体についてスクリーニングする前に、種
子を1週間室温で乾燥し、最低1週間4℃で低温処理する。プールした等分物の
およそ1000種子(20のT2ファミリーからの50種子からなる)を、2回
7分間表面殺菌し(0.1%Tween80を含む5%次亜塩素酸ソーダ)、滅
菌した二重蒸留水で洗浄する。選抜のために、各等分物を、10mg/lハイグ
ロマイシンB(Calbiochem)を含み0.8%アガーで固めた75mlの発芽培地
(Masson et al, Plant J 2: 829-933, 1992による)を含む14cmペトリ皿に
置く。播種時に等しい分布を確保するために、種子を30mlの同じ0.4%
アガーを含む培地と混合する。ポジティブコントロールとしてハイグロマイシン
抵抗性系統からの2種子を、各プレートのマークされた位置に播種する。プレー
トを4℃で2日間低温処理し、次いで種々の期間、21℃16時間明期16℃8
時間暗期におく。ハイグロマイシン抵抗性を播種後8から15日の各日に評価す
る。
【0019】 実施例3:突然変異体の分子的及び遺伝的分析 プールの1つの内の11のハイグロマイシン抵抗性実生を同定した後、このプ
ールを形成するファミリーをそれぞれ再スクリーニングする。一のファミリーは
およそ25%のハイグロマイシン抵抗性実生を含む。このファミリーの6の抵抗
性小植物を、ハイグロマイシンを含まない発芽培地を含むより大きい容器に移植
する。ロゼット形成および根系の発達後、植物を土に移植し、さらに成長させ、
種子を形成させる。ポット植えの前に、組織外植体を各植物からとり、10mg
/lハイグロマイシンBを含むか含まないRCA培地(表1)上にカルス培養物
を形成させる。カルス培養物をDNAおよびRNA分析のため並びにこの組織の
ハイグロマイシン抵抗性のさらなる確認のための材料のソースとして使用する。 ゲノムDNAを、Mittelsten Scheid et al, Mol Gen Genet 244: 325-330, 1
994に記載されたCATBに基づく方法を使用して単離し、制限酵素BamHI
、HpaII、MspII、DraI、EcoRV、RcaIまたはHindI
IIとインキュベートする。全RNAをRNAeasyキット(Qiagen)を供給
者の指示にしたがって使用して取得する。サザン及びノーザンブロット分析をCh
urch and Gilbert, Proc Natl Acad Sci USA 81: 1991-1995, 1984に記載された
条件で実施し、ここで、ランダムプライミングラベリングによって32Pで標識
されたDNA断片を使用する。hpt遺伝子のコード領域、またはP35Sプロ
モーター、hptコード及びターミネーター領域からなるDNA、または1’プ
ロモーターとともにあるbar遺伝子のコード領域をプローブとして使用する。
【0020】 4のハイグロマイシン抵抗性同胞のノーザンブロット分析は、hpt遺伝子の
転写の回復を示す。当該同胞のサザンブロット分析は、複合のhpt挿入内の検
出可能な再編成がないことを示している。当該突然変異体のhpt導入遺伝子複
合体は、なお、もとの系統Aの過剰メチル化様であり、これは、メチル化感受性
制限酵素HpaIIおよびMspIでのサザンブロット分析によって、並びに重
硫酸塩での処理の後プロモーター領域のゲノム配列決定によって判断される。so
m突然変異で観察されるのとは対照的に、この突然変異が反復ゲノムDNAのメ
チル化に及ぼす影響はない。
【0021】 このハイグロマイシン抵抗性植物、および同じファミリーから選抜されなかっ
た同胞を成長させ、種子を得て、次世代でBasta抵抗性について確認し、サ
ザン分析によってT−DNA挿入の数及びサイズについてスコアリングする。結
果は、もとのT−DNA形質転換体が、当該同胞中で独立的に分離する2のT−
DNA挿入を含んでいなければならないことを示している。1の挿入のものはハ
イグロマイシン抵抗性突然変異体表現型とともに共分離する。この挿入について
ホモ接合であり、他のT−DNA挿入を欠いた植物を、対応するT−DNA挿入
部位をクローニングするために使用する。
【0022】 突然変異体表現型およびAlabidpsis thalianaエコタイプコロンビアのトラン
スジェニック植物系統GUS−TS(Dr. H.Vaucheret, INRA, Versailles Cede
x, Franceより入手可能)(複数コピーのキメラベータグルクロニダーゼ(gu
s)遺伝子を有する転写的にサイレンシングされた遺伝子座を含む)の間の交雑
系の組織化学的GUS染色によって、mom対立遺伝子についてホモ接合である
F2後代におけるサイレントGUS遺伝子の再活性化が明らかとなる。 mom1突然変異体表現型を有する植物の近交によっては、第9世代の近交で
さえ何ら形態学的に異常を生じない。これはsom突然変異体と対照的である。 系統A(実施例1参照)によるmom1の突然変異体表現型の戻し交雑によっ
て、F1ハイブリッドにおいて野生型MOM対立遺伝子が導入されると、すぐに
再活性化されたhpt遺伝子の再サイレンシングを生じる。
【0023】 表1:RCA培地の組成RCA培地 MS多量 10× 100ml B5微量 1000× 1ml クエン酸鉄 5ml NTビタミン 100× 10ml スクロース 10g MES 5ml アガー 10g NAA 0.1mg BAP 1mg pH5.8(KOH) ad 1lMS多量 10× 硝酸カリウム 19g 硝酸アンモニウム 16.5g 塩化カルシウム(×2HO) 4.4g 硫酸マグネシウム(×7HO) 3.7g リン酸二水素カリウム 1.7g ad 1lB5微量 1000× 硫酸マグネシウム(×HO) 1000mg ホウ酸 300mg 硫酸亜鉛(×7HO) 200mg ヨウ化カリウム 75mg モリブデン酸ナトリウム(×2HO) 25mg 硫酸銅(×5HO) 2.5mg 塩化コバルト(×6HO) 2.5mg ad 100mlクエン酸鉄 クエン酸鉄アンモニウム 10g ad 1lNTビタミン100× myo−イノシトール 1000mg チアミンHCl 10mg ad 1lMES MES 14g pH6(NaOH) ad 100ml
【0024】 実施例4:「サイレンシング遺伝子」のクローニング ハイグロマイシン抵抗性突然変異体表現型と共分離しているT−DNAのみを
含む植物からのゲノムDNAを単離する。このDNAについて、Liu et al, Pla
nt J 8: 457-463, 1995によるTAIL(termal asymmetric interlaced)PC
Rを実施し、ここで、T−DNAのライトボーダーに近い3種の特異的なネステ
ィッドプライマー(5’−CAT CTA CGG CAA TGT ACC
AGC−3’(配列番号4)、5’−GAT GGG AAT TGG CTG
AGT GGC−3’(配列番号5)、5’−CAG TTC CAA AC
G TAA AAC GGC−3’(配列番号6))(外側に方向付けられてい
る)、およびフランキングな植物DNAにおいて結合し得るいくつかのディジェ
ネレートプライマー(degenerate primers)のうちの1つを使用する。以下の7
つのディジェネレートプライマー;
【化1】 のうちの2つが、実際に特定の断片の増幅を生じる。AD7を使用して得られた
より大きいものをクローニングし、配列決定する。それは50bpのT−DNA
および275bpのフランキング植物DNAを含む。サザンブロット分析におい
て、このPCR断片はT−DNAにフランキングな植物DNAを含むことが示さ
れる。このPCR断片を、野生型Arabidopsis thalianaエコタイプコロンビアの
ゲノムライブラリー(Stratagene)をスクリーニングするために使用する。この
PCR断片にハイブリダイズする3つのゲノムクローンを同定する。これらのゲ
ノムクローンを、制限酵素を使用してさらにマッピングし、PCR断片にハイブ
リダイズさせ、互いにアラインメントする。得られたゲノムクローンの1つ(p
4A−11)において、挿入突然変異のT−DNAにフランキングであるとわか
った配列は、近似的にゲノム配列の中央に位置する。およそ800bpのp4A
−11のEcoRI−SalI断片を使用して、オーバーラッピングゲノムクロ
ーンP5−6を得、およそ700bpのp5−6のEcoRI断片を使用して、
p5−6とオーバーラップするゲノムクローンp30−1を得る。およそ700
bpのp30−1のHindIII断片を使用してp30−1とオーバーラップ
するゲノムクローンp33−19を得る。当該クローンを配列決定し、RT−P
CRのためのプライマーを設計する。およそ700bpのp5−6のEcoRI
断片を、Elledge et al, Proc Natl Acad Sci USA 88: 1731-1735, 1991)による
野生型Arabidopsis thalianaエコタイプZurichのcDNAライブラリーのスクリ
ーニングのために使用する。9つのcDNAクローンを得て、2.6kbの長さ
を有する最長のクローンp17−8を配列決定する。
【0025】 実施例5:配列分析及びアラインメント 前記のクローニングされたアラビドプシスサイレンシング遺伝子の大サイズを
考慮すると、遺伝子及びタンパク質のそれぞれ信頼できるヌクレオチド及びアミ
ノ酸配列は、配列番号1、配列番号2、及び配列番号3に示す配列といくつかの
位置で異なっていることを、完全に排除することができない。クローニング工程
から生ずる突然変異または配列決定反応におけるあいまいさのためである。さら
に、異なるエコタイプに由来するDNAの配列決定は対立遺伝子的な相違を明ら
かにすることができる。したがって、配列番号1、配列番号2、及び配列番号3
の配列は、Alabidopsis thalianaエコタイプZurichの対応する遺伝子及びタンパ
ク質を表し、一方、Arabidpsis thalianaエコタイプコロンビアから得られたゲ
ノム配列において、配列番号1のヌクレオチド位置4338(Tの代わりにA)
および6721(GのかわりにT)の2つのミスマッチを明らかとなり、これら
は、配列番号3の705位のアミノ酸残基MのかわりにKを、配列番号3の12
19位のアミノ酸残基EのかわりにDを生じる。 2.6kbのcDNAクローンを次に両方の末端から分析し、大ORFおよび
3’非翻訳配列を含むことが示される。 ゲノムクローンの分析により、クローンp4A−11およびp5−6がcDN
A配列に相同な配列および7つのイントロン配列を含むことが明らかとなる。T
−DNA挿入にフランキングなDNA配列とゲノム配列を比較すると、T−DN
A挿入によって約2kbのゲノムDNAの欠失が生じていることがわかる。該欠
失の5’末端はあるイントロン(イントロン12)および該欠失の3’末端はc
DNAの3’末端の下流に位置する。cDNAクローンの5’末端の配列はゲノ
ムクローンp5−6の配列の中央で終結する。これらの独立的なネスティッドR
T−PCR反応を実施してさらに上流のさらなるcDNA配列を得る。これらの
RT−PCRに使用されるプライマーの配列は以下の通りである。
【化2】
【化3】
【0026】 ゲノムクローンのいくつかの部分の配列はアラビドプシスデータベースに示さ
れている(アクセッションナンバーB67281、B62563、B20434
、B20425、B21274、B08967、B11993、B20116、
B12496およびB10852、BACの末端配列として、並びにZ1849
4およびAA597930、cDNA配列の一部として、1999年4月13日
)。コードされたタンパク質配列をスイスプロテインデータベース(Swiss Prot
ein Database)と比較すると、SWI2/SNF2ファミリーのATPアーゼ/
ヘリカーゼタンパク質と部分的類似性が明らかとなる(配列番号3のアミノ酸位
置479〜719)。該コードされたタンパク質は2001アミノ酸からなり、
219kDの分子量および5.1のpIを有すると算出される。ATP/GTP
−結合モチーフ(配列番号3のアミノ酸位置460〜467)および3つの核局
在モチーフ(配列番号3のアミノ酸位置362〜367、832〜838および
858から862)がコードされたタンパク質に見出される。HA−標識したM
OMタンパク質のサブセルラー免疫検出によって、その核局在を確認する。チキ
ンテンシン(chicken tensin)のアクチン結合ドメインへの類似性(配列番号3
のアミノ酸位置1899〜1941)および予測される膜にわたるドメイン(me
mbrane spanning domein)(配列番号3のアミノ酸位置995〜1015)をも
検出する。さらに、コードされたタンパク質は3タイプの反復領域または内部反
復を含み、配列番号3のアミノ酸位置177〜350、1462〜1672およ
び1848〜1894に本質的に定義される。
【0027】 実施例6:他の種における相同遺伝子 Arabidopsis thalianaの推定プロリン/ヒドロキシプロリン−リッチ糖タンパ
ク質は、MOMタンパク質と部分的類似性を示し、GenBankアクセッショ
ンナンバーAAD29829として記載される。その類似性は、その領域に依存
して34−47%であり、MOMタンパク質の第2の半分(すなわちアミノ酸1
368〜1944)にのみみられる。MOM cDNAクローンを使用して、サ
ザンブロット分析によって相同的遺伝子の存在について、カブ、トマト、タバコ
、トウモロコシ、マウス、ミバエ(fruit fly)およびヒトからのゲノムDNA
を探索する。低ストリンジェントな条件でのハイブリダイゼーションはすべての
ケースで見られる。ライブラリーからのクロス−ハイブリダイズするクローンを
同定し、配列決定することができる。
【0028】 Brassica oleracea var. acephalaのゲノムライブラリー(Dr. Mark Cock, IN
RA, CNRS, Lyon, Franceから得た)をストリンジェントな条件でMOM cDN
Aでスクリーニングする。2つのポジティブなクローンを取得し、サブクローニ
ングし、部分的に配列決定する。クローン1の配列の一部がMOM遺伝子におけ
る種々の領域に類似し(DNAレベルで80−86%、アミノ酸レベルで62−
80%)、MOMタンパク質のN末端、ATPアーゼ、およびC末端部分をコー
ドする。MOMタンパク質のすべての3つの推定核局在配列はクローン1に十分
に保存されている。クローン2の配列の一部もMOM遺伝子の領域と類似性を示
し(DNAレベルで64−76%、アミノ酸レベルで55−64%)、MOMタ
ンパク質のATPアーゼ、推定膜貫通、およびC末端部分をコードする。クロー
ン1および2の配列は同一ではなく、Brassica oleraceaにおける少なくとも2
つの相同な遺伝子の存在を示唆している。クローン1および2から得られる配列
の一部の例を、配列番号26−33に示す。 さらに、Brassica rapaのゲノムライブラリー(Dr. Kinya Toriyama, Tohoku
University, Sendai, Japanから得た)をMOM cDNAでストリンジェント
な条件でスクリーニングする。MOM cDNAの5’および3’部分の両者に
ハイブリダイズするポジティブシグナル取得する。 さらに、Petunia hybridaのゲノムライブラリー(Dr. Jan Kooter, Vrije Uni
versiteit, Amsterdam, The Netherlandから得た)をより低ストリンジェントな
条件でMOM cDNAでスクリーニングする。MOM cDNAの5’および
3’部分の両者にハイブリダイズするポジティブシグナルを得る。
【0029】 実施例7:アンチセンス構築物によってマーカー遺伝子発現を操作する 2.6kb cDNA断片およびネスティッドRT−PCRによって増幅され
た1.8lb RT−PCR断片を(第1のPCRのためにプライマーRT1−
1およびRT1−2、第2のPCRのためにプライマーRT1−3およびRT1
−4を使用する)、それそれ逆方向に、バイナリーベクターpbarbi53の
複数のクローニング部位にクローニングして、アンチセンスRNAを生成する。
pbarbi53は、p1’barbiの修飾されたベクターであり、カリフラ
ワーモザイクウイルスの35Sプロモーター、XhoI、SnaBI、HpaI
およびClaI制限部位を含む複数のクローニング部位、並びにp1’barb
iのHindIII部位のカリフラワーモザイクウイルスのターミネーターから
なる発現カセットを有する。得られた組換えプラスミドを実施例1に記載したよ
うにアグロバクテリウムに導入する。トランスジェニック植物系統GUS−TS
(Dr. H. Vaucheret, INRA, Versailles Cedex, Franceから入手可能)であって
、複数コピーのキメラベータグルクロニダーゼ(gus)遺伝子を有する、転写
的にサイレンシングされた遺伝子座を有する、Alabidopsis thalianaエコタイプ
コロンビアを、実施例1に記載したような組換えプラスミドで形質転換し、形質
転換体をMengiste et al, Plant J 12: 945-948, 1997の記載のように選抜する
。pbarbi53ベクターDNAをコントロール形質転換において使用する。形質転換体
を組織化学的染色によってgus遺伝子の再活性化について試験する。子葉の葉
を、10分間の真空でgus染色溶液に浸せきし(100mMリン酸ナトリウム
バッファー(pH7.0)、0.05% 5−ブロモ−4−クロロ−3−インド
リル−ベータ−D−グルクロニダーゼ、0.1% アジ化ナトリウム)、次いで
37℃で終夜インキュベートする。2.6kb cDNAを有する組換えプラス
ミドで形質転換された植物において、強いgus活性が観察され、一方、1.8
kb RT−PCR断片またはpbarbi53を有する組換えプラスミドで形
質転換された植物は、何らのgus活性前記バックグラウンドを示さない。した
がって、2.6kb cDNAのアンチセンスRNAの発現は、突然変異体表現
型に似ており、配列番号1、配列番号2および配列番号3に示す配列が転写的な
遺伝子サイレンシングシステムの構成要素についての遺伝的情報を示しているこ
との確認となっている。
【配列表】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年10月8日(2001.10.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 パオロ・アメデオ スイス、ツェーハー−4057バーゼル、アイ メルディンガーヴェーク45番 (72)発明者 イェルツイ・パシュコフスキー スイス、ツェーハー−4224ネンツリンゲ ン、ブラウエンヴェーク10番 Fターム(参考) 4B024 AA08 AA20 BA80 DA01 EA04 GA30 4H045 AA10 BA10 CA30 DA89 EA05 EA60 FA74

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも150アミノ酸残基の構成配列を含み、配列番号
    3のアラインメントした構成配列と40%またはそれ以上の同一性を有する、ア
    ミノ酸配列を特徴とするタンパク質をコードするオープンリーディングフレーム
    を含むDNA。
  2. 【請求項2】 式R−R−Rを有するタンパク質をコードするオープ
    ンリーディングフレームを含む請求項1のDNA; [式中、 --R、RおよびRは構成配列を構成し、アミノ酸残基Gly、Ala、
    Val、Leu、Ile、Phe、Pro、Ser、Thr、Cys、Met、
    Trp、Tyr、Asn、Gln、Asp、Glu、Lys、Arg、およびH
    isの群より独立的に選択されるアミノ酸残基からなる; --RおよびRは、独立的に0ないし3000アミノ酸残基からなる; --Rは少なくとも150アミノ酸残基からなる; --Rは配列番号3のアラインメントした構成配列に少なくとも40%同一で
    ある]。
  3. 【請求項3】 請求項1のDNAであって、1またはそれ以上の、SWI2
    /SNF2に類似のATPアーゼ/ヘリカーゼモチーフをコードするオープンリ
    ーディングフレームを含むDNA。
  4. 【請求項4】 配列番号3のアミノ酸478−490、584−600、6
    17−630、654−668、676−690、718−734、776−7
    88、1222−1233、1738−1749または1761−1770によ
    って定義される構成配列を有するタンパク質をコードするオープンリーディング
    フレームを含む請求項1のDNA。
  5. 【請求項5】 請求項1のDNAであって、当該オープンリーディングフレ
    ームが、配列番号3のアミノ酸配列、配列番号3の705位のアミノ酸残基Mの
    かわりにKを有する対立遺伝子アミノ酸配列、または配列番号3の1219位の
    アミノ酸残基Eの代わりのDを特徴とするタンパク質をコードしているDNA。
  6. 【請求項6】 請求項1のDNAであって、配列番号1または配列番号2の
    ヌクレオチド配列を特徴とするDNA。
  7. 【請求項7】 請求項1のDNAであって、そこから転写されたmRNAに
    相補的であるRNAの発現が、トランスジェニックマーカー遺伝子のサイレンシ
    ングを解除するDNA。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかのオープンリーディングフレー
    ムによってコードされたタンパク質。
  9. 【請求項9】 請求項1のDNAの製造方法であって下記を含む製造方法;
    −配列番号1または配列番号2によって定義されるDNAの断片にハイブリダイ
    ズすることのできるクローンについてDNAライブラリーをスクリーニングする
    こと、ここで、当該断片は少なくとも15ヌクレオチドの長さである; −ハイブリダイズするクローンを配列決定すること; −少なくとも150アミノ酸残基の構成配列を含み、配列番号3に40%または
    それ以上の配列同一性を有する、アミノ酸配列を特徴とするタンパク質をコード
    するオープンリーディングフレームを含むクローンのベクターDNAを精製する
    こと; −さらに所望により精製したDNAを修飾すること。
  10. 【請求項10】 ポリメラーゼ連鎖反応であって、使用される少なくとも1
    つのオリゴヌクレオチドが、配列番号1または配列番号2の15またはそれ以上
    の塩基対を表すヌクレオチドの配列を含む、ポリメラーゼ連鎖反応。
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