JP2003501628A - 抗原特異的免疫応答のインビトロ検出のための試験システム - Google Patents

抗原特異的免疫応答のインビトロ検出のための試験システム

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JP2003501628A
JP2003501628A JP2001500861A JP2001500861A JP2003501628A JP 2003501628 A JP2003501628 A JP 2003501628A JP 2001500861 A JP2001500861 A JP 2001500861A JP 2001500861 A JP2001500861 A JP 2001500861A JP 2003501628 A JP2003501628 A JP 2003501628A
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cell
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ヨホムス,イングリト
ニーラント,ヨン
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メディジーン・アクチェンゲゼルシャフト
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、インビトロで、抗原特異的免疫応答、特に、免疫系のエフェクター細胞、特にB細胞、NK細胞、好適にはT細胞、より好適には細胞障害性T細胞またはヘルパーT細胞からの細胞性免疫応答を検出するための、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なくとも一つのCVLP、ならびに少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なくとも一つのCVLPとインキュベートされた抗原を提示している少なくとも一つの標的細胞、特にB細胞、マクロファージ、前樹状細胞、樹状細胞、胚細胞および/または線維芽細胞を含んでいる試験システムに関している。本発明はまた、診断および治療におけるそれらの使用にも関している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメ
ア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少な
くとも一つのCVLP、および少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つ
の安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPお
よび/または少なくとも一つのCVLPとインキュベートされた少なくとも一つ
の抗原提示標的細胞、特にB細胞、マクロファージ、前樹状細胞、樹状細胞、胚
細胞および/または線維芽細胞を含む、抗原特異的免疫応答、特に免疫系のエフ
ェクター細胞、特にB細胞、NK細胞、好適にはT細胞、特に好適な様式では細
胞障害性T細胞またはTヘルパー細胞の細胞性免疫応答のインビトロ検出のため
の試験システム、および診断および治療におけるそれらの使用に関している。
【0002】 乳頭腫ウイルス、いぼウイルスとも称される、は約8000塩基対のゲノムサ
イズを持ち、約55nmの直径の二十面体キャプシドを持っている二本鎖DNA
ウイルスである。これまで100以上の異なったヒト乳頭腫ウイルス型が知られ
ており、その内のいくつか、例えば、HPV−16、HPV−18、HPV−3
1、HPV−33、HPV−39、HPV−45、HPV−52およびHPV−
58は悪性腫瘍を起こすことができ、一方他のもの、例えば、HPV−6、HP
V−11およびHPV−42は良性腫瘍を起こすことができる。
【0003】 乳頭腫ウイルスのゲノムは三つの領域に副分割できる:第一の領域はウイルス
の転写および複製のための制御要素を含んでいる非コード化領域である。第二の
領域(E(早期)領域と称される)は、異なった蛋白質コード化セグメントE1
−E7を含んでおり、例えば、そのうちのE6蛋白質およびE7蛋白質は上皮細
胞形質転換に関与しており、およびE1蛋白質はDNAコピー数を調節する。E
6およびE7領域中の遺伝子は原癌遺伝子と称されるものであり、悪性に変質し
た細胞中でも発現される。第三の領域(L(後期)領域とも称される)は、ウイ
ルスキャプシドの構造成分をコード化している二つの蛋白質コード化セグメント
L1およびL2を含んでいる。L1蛋白質の90%以上がウイルスキャプシドに
存在しており、L1:L2の比は一般には30:1である。本発明の意味の範囲
において、用語L1蛋白質は主乳頭腫ウイルスキャプシド蛋白質を示していると
理解されたい(Baker T.et al.(1991)Biophys.J
.60,1445)。
【0004】 なかんずく、HPV−6およびHPV−11は性器いぼを起こす原因であり、
一方、HPV−16、HPV−18、HPV−31、HPV−33、HPV−3
9、HPV−45、HPV−52およびHPV−58のようないくつかの乳頭腫
ウイルスは肛門性器管の悪性腫瘍に関係している。50%を超える場合で、HP
V−16が子宮頚癌(子宮頚の癌腫)につながっている。HPV−16は子宮頚
部新生物形成の危険因子である。免疫系は本疾患の進行に重要な働きを果たして
いる。従って、細胞性免疫応答、特に、抗原特異的Tリンパ球は防御機構に重要
であると推定されている。非常に悪性な子宮頚上皮内新生物(CIN II/I
II)および子宮頚腫瘍において、E7遺伝子が感染上皮のすべての層で構成的
に発現されていることも観察されている。このため、特にE7蛋白質が可能性の
ある腫瘍抗原として、および活性化T細胞の標的分子として考えられている(例
えば、WO93/20844を参照されたい)。しかしながら、患者においてE
7により誘導される細胞性免疫応答は、疾患の進行に影響するには十分に強くな
いようである。適したワクチンで免疫応答を増加させるのは可能であろう。
【0005】 L1遺伝子の発現、またはL1遺伝子およびL2遺伝子の同時発現はキャプソ
メア、安定キャプソメア、キャプシドまたはウイルス様粒子(VLPはウイルス
様粒子を表している)の形成を導くことができることが示されている(例えば、
WO93/02184、WO94/20137およびWO94/05792を参
照されたい)。キャプソメアは五つのL1蛋白質から成るオリゴマーコンフィギ
ュレーションであると理解されている。キャプソメアは基本構造単位であり、そ
れからウイルスキャプシドが構築される。安定キャプソメアは、キャプシドへ組
み立てることが不可能であるキャプソメアであると理解されている。キャプシド
は乳頭腫ウイルスのエンベロープであると理解されており、例えば、そのエンベ
ロープは72キャプソメアから成っている(Baker T.et al.(1
991)Biophys.J.60,1445)。VLPは形態的に無傷のウ
イルスに似ており、その抗原性を持つキャプシドであると理解されている。種々
の動物系において、中和抗体の形成により特徴付けられる体液性抗体を誘導する
ためにVLPを使用することが可能である。しかしながら、除去されるべきウイ
ルス感染細胞には抗体よりもむしろウイルス特異的細胞障害性T細胞(CTL)
応答が必要とされるようであるので、ウイルス感染がすでに起こっている場合は
、L1蛋白質および/またはL2蛋白質に対するウイルス中和抗体の形成は臨床
的にはほとんど意味を持たない。さらに、VLPが細胞障害性T細胞応答を誘導
できたとしても、それは単にキャプシド蛋白質L1および/またはL2に対する
ものであり、乳頭腫ウイルス関連腫瘍の制御には適していないようである。
【0006】 キャプシド蛋白質L1および潜在的腫瘍抗原E7間で形成された融合蛋白質か
ら成る粒子(WO96/11272およびMuller、M.et al.(1
997)Virology,234,93)である、キメラ乳頭腫ウイルス様粒
子(CVLP、キメラウイルス様粒子を表している)と称されるものが開発され
ている。CVLPはE7蛋白質に対するわずかな体液性免疫応答のみしか誘導し
なかった(Muller、M.et al.(1997),前記文献)。しかし
ながら、試験されたCVLPのいくつかが実際にマウスにおいて所望のE7特異
的細胞障害性T細胞応答を誘導した(Peng et al.(1998)Vi
rology 240,147−57も参照されたい)。さらに、HPV関連疾
患に関連して存在する中和抗体が、投与されたL1蛋白質への患者の免疫応答を
制限しているようである(Muller、M.et al.(1997),前記
文献)。しかしながら、MHCクラスI分子により腫瘍細胞によって提示される
E7蛋白質はCTLの標的分子であるようであるので、CVLPはワクチンの開
発のために未だ興味を持たれている。
【0007】 Peng S.et al.(1998;Virology,240,147
)はウシ乳頭腫ウイルス(BPV)からのC末端切断L1およびHPV−16
E749-57から成るCVLPを記載しており、そのCVLPはC57B1/6マ
ウスへの接種後にE7特異的細胞障害性T細胞を誘導し、E7−発現腫瘍の発生
からこれらのマウスを保護する。Greenstone H.L.et al.
(1998;Proc.Natl.Acad.Sci.USA,95,1800
−5)はHPL−16 L1および完全長HPL−16蛋白質に融合されたL2
から成るCVLPを記載しており、そのCVLPはC57B1/6マウスの免疫
後に、上皮E7−発現腫瘍の発生からこれらのマウスを保護するが、細胞性免疫
応答は特に有効でないようであり、細胞障害性T細胞は示されていない。
【0008】 テタノールのような標準ワクチンに対する免疫応答は抗体により仲介され、そ
れはその結果血清学的に検出可能であるがゆえに、ヒトにも標準化可能である、
そのような治療的ワクチンの場合に得られる細胞性免疫応答のための試験システ
ムの開発が必要であった。
【0009】 従来存在している系は、末梢血単核細胞(PBMC)(結果としてリンパ球、
マクロファージおよび樹状細胞を含んでいる)が生物体から単離され、培養され
および抗原の特定の形とインキュベートされるという原理に基づいている。抗原
は抗原提示細胞(Bリンパ球、マクロファージまたは樹状細胞)により取り上げ
られ、細胞内部で加工され、表面上に組織適合抗原(主要組織適合抗原複合体、
MHC)としてT細胞に提示される。これに関連して、二つの経路が存在する: MHC I分子として提示されるペプチドはCD8−陽性T細胞により認識さ
れ、それはこの刺激の結果として、活性化細胞障害性T細胞へ分化でき、および
/または抗原提示細胞を溶解する; MHC II分子として提示されるペプチドはCD4−陽性T細胞により認識
され、それはこの刺激の結果として、活性化Tヘルパー細胞へ分化できる。
【0010】 B細胞はその抗原レセプター(IgMまたはIgD)によりその表面に抗原を
結合する。NK(ナチュラルキラー)細胞は二つのレセプターを持っている:そ
の一つは抗原提示細胞の表面上の糖を認識し、他方はMHC I分子を認識する
。NK細胞は糖を認識後、および同時にMHC I分子が存在しないと刺激され
る。
【0011】 抗原による刺激により達成される免疫細胞の活性化は、例えば、インターフェ
ロンγおよびインターロイキン3(IL3)のようなサイトカインの合成により
検出できる。対応するサイトカインはこれらの試験システムにおいて細胞内に蓄
積され、例えば、蛍光体結合抗体として検出できる(Kern F.et al
.(1998)Nat.Med.4,975−8)。最後に、特定の抗原により
活性化できた免疫細胞の比率はFACS(蛍光−活性化細胞選別機)で決定でき
る。分泌されたサイトカインはまた、例えば、ELISAで検出できる。免疫細
胞の活性化を検出するための他の可能な方法はELISPOT、増殖試験および 51 Cr放出試験である。
【0012】 Kast,W.M.et al.(1989;Cell,17,603−14
)、Rock,K.L.et al.(1992;Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA,89,8918−22)およびCerundolo,V
.et al.(1990;Nature,345,449−52)の系におい
て、単一の、決められたペプチド(8mer、9merまたは10mer)が抗
原として使用された。ペプチドは細胞表面上に発現され、哺乳類間で、生物体−
生物体で非常に変化するMHCクラスI分子により結合される。このことは、順
に、一つの生物体でT細胞応答を検出するために非常によく研究されたペプチド
は同じ種の別の生物体には使用できないことを意味している(なぜなら、この後
者の生物体は対応するMHC Iハプロタイプを持っていない);しかしながら
、例えば、異なったペプチドが各々の患者の場合にT細胞を刺激するために使用
されなければならないので、この実験法は実際問題としてヒトの場合には応用で
きない。さらに、細胞障害性T細胞を構成できる蛋白質断片またはペプチドはほ
とんどの抗原の場合に知られていない。
【0013】 もし、Allen,P.M.and Unanue,E.R.(1984;I
mmunobiology,168,182−8)に記載されているように、P
BMCを刺激するために比較的多量のペプチドまたは蛋白質が使用されるならば
、これらの抗原は細胞質内へ取り込まれ、またはエンドソームにより、処理され
る。形成されたペプチドはMHC II分子に結合し、細胞表面上のCD4−陽
性細胞へ提示される。そのような系はそれゆえにTヘルパー細胞の活性化を検出
するには限定され、例えば、細胞性免疫応答を誘導することに基づいている治療
的ワクチンを評価するためには使用できない、または排他的に使用できない。
【0014】 それ故、ペプチドまたは蛋白質はMHC−制限的であるかまたはTヘルパー細
胞を活性化できるのみであるというジレンマが存在する。 これらの欠点はTarpey,I.et al.(1994;Immunol
ogy,81,222−7)およびNimako,M.et al.(197
7;Cancer Res 57,4855−61)のシステムにより回避され
、そこで彼らは抗原輸送体として組換えワクシニアウイルスまたはアデノウイル
スを使用した。感染によって、与えられたウイルスは、そのゲノムの一部として
、適した抗原のための情報を細胞内へ導入する。続いて、ウイルス蛋白質および
抗原が細胞内で発現される。ウイルス抗原は次に特異的抗原と同じ様式で正確に
加工され、MHC I分子経由でT細胞へ提示される。その結果、前に述べた系
とは対照的に、特異的抗原の取り込みはこれらの系においてはMHV−非依存的
であり、異なった生物体の細胞は、たとえ各々の場合で提示される抗原の一部が
ハプロタイプ−ハプロタイプ間で異なっていても、特異的抗原の一部をT細胞へ
提示できる。
【0015】 ワクシニアウイルスおよびアデノウイルス系は、そのような細胞のウイルス感
染はウイルス遺伝子発現およびウイルス複製が付随するという欠点を持っている
。抗原提示細胞に対するこの追加の影響は、特異的抗原に限定されている細胞障
害性T細胞応答を定量的に測定することを著しくより困難にしている。第二点は
、組換え体ワクシニアウイルスおよび/またはアデノウイルスの取り扱いにはド
イツ生物安全性レベルS2(Sicherheitsstufe 2)が必要と
されるので、これらのシステムを実行するのは困難でおよび費用がかかる。
【0016】 本発明の目的は、それゆえ細胞性免疫応答のための試験システムを開発するこ
とであり ここで、細胞障害性T細胞、特に、例えば、またTヘルパー細胞、B細胞また
はNK(ナチュラルキラー)細胞が試験でき、それと関連して免疫細胞を区別す
ることが可能であろう; ここで、細胞内への抗原の取り込みはMHC分子非依存性である; ここで、ウイルス蛋白質発現およびウイルス複製が付随するウイルス感染はな
い; 標準化できる。
【0017】 この目的は、驚くべきことに、PBMCと例えば、CVLPのインキュベーシ
ョンは、インビトロ実験で、細胞障害性T細胞、Tヘルパー細胞またはB細胞の
ような免疫細胞の抗原特異的免疫応答、特に細胞障害性免疫応答を導くことを示
すことが可能であるので達成された。このため、従来の検出法および本発明間の
基本的相違は、刺激または再刺激のために使用される抗原の性質である。
【0018】 このことに加え、驚くべきことに、インビトロでの前樹状細胞へのCVLPの
結合は、すでにそれ自身、免疫応答がインビボで活性化されたことをしめしてい
る。本発明の文脈において、前樹状細胞とは、CV16を強く発現するが、一方
、MHCクラスIおよびII分子、およびまたCD80、CD86およびCD4
0は比較的弱くしか発現しない、樹状細胞前駆体であると理解されている。対照
的に、樹状細胞はCD16をわずかしか発現しないが、一方、MHCクラスIお
よびII分子、およびまたCD80、CD86およびCD40を強く発現する(
Woodhead et al.(1998)Immunology 94(4
):552−9)。CD16−陽性細胞とは、特異的抗体を使用することにより
、例えば、FACScan実験でCD16を発現することを示すことができる細
胞を指している。
【0019】 現在、インビボで細胞性免疫応答を誘導できるCVLPがインビトロで前樹
状細胞(例えば、JAWS II細胞)へ結合できることが示された。別のバッ
チからのCVLP(細胞性免疫応答を誘導できなかったが、それでも体液性免疫
応答は誘導できた、理由は不明である)は前樹状細胞へ同様に結合できなかった
。しかしながら、対照的に、これらのCVLPはTリンパ球細胞株に属する細胞
へ非常によく結合できた。それゆえ、前樹状細胞へのCVLPの結合は細胞性免
疫応答の誘導における律速段階であることが結論できる。
【0020】 この現象の可能な説明は、CVLPはレセプターとして働き、CD16経由で
細胞内への道を造っていることである。CD16は前樹状細胞上で強く発現され
るが、樹状細胞上にはほとんどまたは全く発現されない。実際、樹状細胞はCV
LPをほとんど結合しない(データは示されていない)。
【0021】 観察された細胞障害性免疫応答は、CVLPの外因性蛋白質が、MHCクラス
I分子により、CD8−陽性細胞へ実際に提示されていることが前提条件である
。これには、CVLPとのインキュベーション後にMHC I分子の細胞内充填
が起こることを仮定しなければならない。しかしながら、例えば、Allen
P.M.およびUnanue E.R.(前記文献)により使用された実験方法
は、外因性蛋白質は通常クラスII MHC分子によりCD4−陽性細胞に提示
され、MHC I系へ入ってはいかないことを教えている。CVLPの外因性蛋
白質のこの驚くべきおよび基本的に異なった挙動は、その微粒子構造および細胞
内へのレセプター仲介取り込みの結果として、CVLPは細胞へ“偽感染する”
能力を持っているという事実により説明可能であろう。この場合、CVLPの微
粒子構造は細胞質中での分解および加工によってのみ消滅し、そのため、外因性
蛋白質の状況とは対照的に、主として(しかし排他的ではない)抗原断片へ接近
できるMHC I分子はこれらの断片を結合し、細胞表面へ輸送し、CD8−陽
性細胞へ提示する。これと平行して、細胞内MHC II分子もまた抗原断片で
充填され、MHC II分子(MHC I分子と同様に)はペプチドをCD−4
陽性細胞へ提示する。その結果として、MHC IおよびMHC II分子の両
方が抗原提示細胞中、CVLPとのインキュベーションの結果としてCVLPペ
プチドで“充填”される(“CVLP−充填細胞”)。本発明の意味において、
提示とは、ペプチドまたは蛋白質断片がMHC分子に結合し(この結合は、例え
ば、小胞体中または細胞外空間で起こることができる)、およびこのMHC分子
−ペプチド複合体が、免疫細胞に特異的に認識されるように細胞膜の細胞外側に
結合される場合を意味していると理解される。
【0022】 その結合されたペプチドと一緒にMHC分子が、T細胞レセプター(各々の場
合に特異的である)経由で関連する特異的T細胞により認識された後、細胞障害
性T細胞またはTヘルパー細胞が増殖する。少なくとも一つのキャプソメア、少
なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一
つのVLPおよび/または少なくとも一つのCVLP、および/または少なくと
も一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つの
キャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なくとも一つのCVLP
とインキュベートされた細胞で連続的に刺激された場合、これらの細胞集団はイ
ンターフェロンγまたはインターロイキン4(IL4)を産生し、系中で、それ
らは細胞質に蓄積される。Current Protocols of Imm
unology(6.2から6.24章(1999),Coligan J.E
.,Kruisbeek A.M.,Margulies D.H.,She
vack E.M.およびStrober W.編,John Wiley &
Sons)に記載されているように、例えば、細胞内インターフェロンγが特
異的に活性化されたT細胞を検出するために使用できる。
【0023】 このことは、誘導された免疫応答に関し、キャプソメア、安定キャプソメア、
キャプシド、VLPおよび/またはCVLPは驚くべきことに、それらはウイル
ス蛋白質の発現および/またはウイルス複製を誘導しないけれども、ウイルス様
(蛋白質様ではなく)に挙動すること意味している。
【0024】 その結果、それらの偽感染能力のため、これらの化合物は遊離のペプチド/蛋
白質を使用する方法の利点と組換えウイルスの利点を併せ持っている。ウイルス
に類似して、キャプソメア、安定キャプソメア、キャプシド、VLPおよび/ま
たはCVLPは粒子として細胞質内へ入ることができ、その結果MHC制限的で
はない。しかしながら、ウイルス系と対照的に、特異的抗原の放出および/また
は発現、およびMHC I分子の充填には遺伝子発現は必要とされない。CD4
−陽性細胞かまたはCD8−陽性細胞を主として刺激する、遊離ペプチドまたは
蛋白質を使用する実験構成とは対照的に、キャプソメア、安定キャプソメア、キ
ャプシド、VLPおよび/またはCVLPはCD4−陽性およびCD8−陽性T
細胞の両方を同じ程度に活性化する。最後に、その安全基準に関し、キャプソメ
ア、安定キャプソメア、キャプシド、VLPおよび/またはCVLPはS1に類
別され、そのことはウイルス系に関して必要とされるS2安全基準の場合よりも
、工業的実行がより安価で、および少ない技術的投入で多くの場所で実現できる
ことを意味している。
【0025】 本発明は、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメ
ア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少な
くとも一つのCVLP、ならびに少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一
つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLP
および/または少なくとも一つのCVLPとインキュベートされた少なくとも一
つの抗原提示標的細胞、特にB細胞、マクロファージ、前樹状細胞、樹状細胞、
胚細胞および/または線維芽細胞を含む、抗原特異的免疫応答、特に免疫系のエ
フェクター細胞、特にB細胞、NK細胞、好適にはT細胞、特に好適な様式では
細胞障害性T細胞またはTヘルパー細胞の細胞性免疫応答のインビトロ検出のた
めの試験システム、および診断および治療におけるそれらの使用に関している。
【0026】 本発明はさらに、一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、
少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なくと
も一つのCVLP、ならびに少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの
安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよ
び/または少なくとも一つのCVLPで処理された少なくとも一つの前樹状細胞
および/または一つのCD16−陽性細胞を含む抗原特異的免疫応答のインビト
ロ検出のための試験システムに関しており、該細胞への安定キャプソメア、キャ
プシド、VLPおよび/またはCVLPの結合が測定される。
【0027】 好適な態様において、エフェクター細胞は哺乳類細胞、特にヒトまたはマウス
細胞である。 試験システムで使用されるキャプソメア、安定キャプソメア、キャプシド、V
LPおよび/またはCVLPは、少なくとも一つのキャプソメア、安定キャプソ
メア、キャプシド、VLPおよび/またはCVLPが一つまたはそれ以上の乳頭
腫ウイルスからの少なくとも一つのL1蛋白質、または少なくとも一つの乳頭腫
ウイルスL2蛋白質、特にヒト、ウシおよび/またはワタオウサギ乳頭腫ウイル
スからのL1蛋白質またはL1およびL2蛋白質を含んでいる。好適な態様にお
いて、キャプソメア、安定キャプソメア、キャプシド、VLPおよび/またはC
VLPが一つまたはそれ以上の乳頭腫ウイルスからのL1蛋白質部分およびL1
と異種である蛋白質部分から成る少なくとも一つのL1融合蛋白質を含んでいる
【0028】 使用されるL1蛋白質は天然に存在するL1蛋白質でもよいし、または一つま
たはそれ以上の欠失を含んでいてもよく、それは例えば、C末端、N末端および
/または内部、および/または一つまたはそれ以上の突然変異であろう。好適な
態様において、少なくとも約35までのアミノ酸、好適には少なくとも約25か
ら約35まで、特に少なくとも約32から約34までのアミノ酸がL1蛋白質の
C末端から欠失されている。
【0029】 L1と異質である蛋白質部分は天然に存在するL1蛋白質でもよいし、または
一つまたはそれ以上の欠失を含むこともでき、それは例えば、C末端、N末端お
よび/または内部、および/またはいくつかの突然変異であろう。特別の態様に
おいて、L1と異質である蛋白質は細菌またはウイルス起源であり、例えば、H
IV、HBV、HCVまたはCMV、好適には乳頭腫ウイルス、特にはヒト乳頭
腫ウイルス、例えば(しかし排他的ではない)、E6またはE7から誘導できる
。好適な態様において、E7蛋白質のC末端から少なくとも約55アミノ酸、好
適には少なくとも約5から約55まで、特に少なくとも約38から約55までの
アミノ酸が欠失されている。さらにこれらの蛋白質は、甲状腺炎、実験的自己免
疫脳脊髄炎(EAE)、卵巣炎または関節リューマチのような特定の自己免疫疾
患に関係しているサイログロブリン、ミエリンまたは透明帯糖蛋白質3(ZP3
)のような自己免疫抗原から誘導できる。別の好適な態様において、L1と異質
である蛋白質は、MARTのようなメラノーマ抗原、Her2 neu(c−e
rbB2)、BDRA−1またはCA125のような卵巣癌腫抗原、CA125
のような結腸癌腫抗原、Her2 neu(c−erbB2)、BDRA−1お
よびBDRA−2のような乳癌腫抗原から誘導される。これに関連し、この抗原
部分は蛋白質の単一ドメインまたはエピトープを含むことができる(しかし、含
んでいなければならないわけではない)。L1蛋白質と異質である蛋白質部分は
結合された形で、好適には融合された形で存在している。
【0030】 本発明はさらに、キャプソメア、安定キャプソメア、キャプシド、VLPおよ
び/またはCVLPとインビトロインキュベーション後、該キャプソメア、安定
キャプソメア、キャプシド、VLPおよび/またはCVLPからの蛋白質および
/または蛋白質断片を含んでいる、および好適にはMHC IおよびMHC I
I複合体として提示する細胞を含んでいる。
【0031】 本発明に従った細胞は、一つまたはそれ以上の乳頭腫ウイルスから誘導された
少なくとも一つのL1蛋白質または少なくとも一つのL1蛋白質、および少なく
とも一つの乳頭腫ウイルスL2蛋白質を含んでいるキャプソメア、安定キャプソ
メア、キャプシド、VLPおよび/またはCVLPから誘導された蛋白質、蛋白
質断片および/またはペプチドを含む(特に、これらを提示する)。好適な態様
において、本発明に従った細胞は、一つまたはそれ以上の乳頭腫ウイルスから誘
導されたL1蛋白質部分およびL1蛋白質と異種である蛋白質部分から成る少な
くとも一つのL1融合蛋白質を含んでいる、キャプソメア、安定キャプソメア、
キャプシド、VLPおよび/またはCVLPから誘導された蛋白質、蛋白質断片
および/またはペプチドを含む(特に、これらを提示する)。使用されるL1蛋
白質は天然に存在するL1蛋白質でもよいし、または一つまたはそれ以上の欠失
を含んでいてもよく、それは例えば、C末端、N末端および/または内部、およ
び/または一つまたはそれ以上の突然変異であろう。好適な態様において、少な
くとも約35までのアミノ酸、好適には少なくとも約25から約35まで、特に
少なくとも約32から約34までのアミノ酸がL1蛋白質のC末端から欠失され
ている。
【0032】 L1と異質である蛋白質部分は天然に存在するL1蛋白質でもよいし、または
一つまたはそれ以上の欠失を含むこともでき、それは例えば、C末端、N末端お
よび/または内部、および/またはいくつかの突然変異であろう。特別の態様に
おいて、L1と異質である蛋白質は細菌またはウイルス起源であり、例えば、H
IV、HBV、HCVまたはCMV、好適には乳頭腫ウイルス、特にはヒト乳頭
腫ウイルス、例えば(しかし排他的ではない)、E6またはE7から誘導できる
。好適な態様において、E7蛋白質のC末端から少なくとも約55アミノ酸、好
適には少なくとも約5から約55まで、特に少なくとも約38から約55までの
アミノ酸が欠失されている。さらにこれらの蛋白質は、甲状腺炎、実験的自己免
疫脳脊髄炎(EAE)、卵巣炎または関節リューマチのような特定の自己免疫疾
患に関係しているサイログロブリン、ミエリンまたは透明帯糖蛋白質3(ZP3
)のような自己免疫抗原から誘導できる。別の好適な態様において、L1と異質
である蛋白質は、MARTのようなメラノーマ抗原、Her2 neu(c−e
rbB2)、BDRA−1またはCA125のような卵巣癌腫抗原、CA125
のような結腸癌腫抗原、Her2 neu(c−erbB2)、BDRA−1お
よびBDRA−2のような乳癌腫抗原から誘導される。これに関連し、この抗原
部分は蛋白質の単一ドメインまたはエピトープを含むことができる(しかし、含
んでいなければならないわけではない)。抗原部分はL1蛋白質に結合、好適に
は融合されている。
【0033】 すべての好適な態様において、細胞は抗原提示細胞、特にB細胞、マクロファ
ージ、前樹状細胞、樹状細胞、胚細胞または線維芽細胞である。 本発明の主題の別の部分は、標的細胞を製造するための方法であり、その方法
は、標的細胞をインビトロで少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの
安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよ
び/または少なくとも一つのCVLPとインキュベートすることを基礎にしてい
る。
【0034】 本発明の主題の別の部分は試験システムを製作するための方法であり、そこで
は少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なく
とも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なくとも一つ
のCVLPが組換え的に製造され、および標的細胞は一つのキャプソメア、安定
キャプソメア、キャプシド、VLPおよび/またはCVLPとインキュベートす
ることにより製造され、およびエフェクター細胞は免疫細胞株および/または培
養初代免疫細胞、好適にはマウスまたはヒト免疫細胞および/または培養初代免
疫細胞である。好適な態様において、キャプソメア、安定キャプソメア、キャプ
シド、VLPおよび/またはCVLPの構成物である組換え的に製造された蛋白
質は大腸菌のような細菌、S.セレビジエ(cerevisiae)のような酵
母、特にスポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugipe
rda)細胞またはトリコプルシア・ニ(trichoplusia ni)細
胞のような昆虫細胞、COS細胞またはヒーラー細胞のような哺乳類細胞中で発
現される。
【0035】 本発明の主題の別の部分は試験システムを製作するための方法であり、そこで
は少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なく
とも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なくとも一つ
のCVLPが組換え的に製造され、前樹状細胞および/またはCD16−陽性細
胞とインキュベートされる。
【0036】 本発明の主題の別の部分は、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つ
の安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPお
よび/または少なくとも一つのCVLP、および/または少なくとも一つの細胞
(少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なく
とも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または一つのCVLP
とインキュベートされた少なくとも一つの細胞)により、免疫系エフェクター細
胞活性化のインビトロ検出のための方法であり、この方法は以下の工程を含んで
いる: a)本発明の試験システムは第一の工程で使用される。好適な態様において、
免疫細胞(エフェクター細胞)、例えば、PBMC、T細胞株または培養初代T
細胞を抗原と、好適には少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定
キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/
または少なくとも一つのCVLP、および/または少なくとも一つの細胞(少な
くとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一
つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または一つのCVLPとイン
キュベートされた少なくとも一つの細胞)と少なくとも約5時間、特別には約1
7時間インキュベートする。別の好適な態様において、PBMC、T細胞株また
は培養初代T細胞は抗原と、好適には少なくとも一つのキャプソメア、少なくと
も一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのV
LPおよび/または少なくとも一つのCVLP、および/または少なくとも一つ
の細胞(少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、
少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または一つのC
VLPとインキュベートされた少なくとも一つの細胞)と少なくとも約5時間の
みインキュベートされる。この短い時間の間に、抗原により活性化される細胞は
、同一の抗原または類似の抗原により以前にすでに刺激されている細胞のみであ
る。
【0037】 b)エフェクター細胞の可能な活性化は第二の工程で決定される。例えば、刺
激されたT細胞は、T細胞によるサイトカインの産生または分泌、T細胞上の表
面分子の発現、標的細胞の溶解または細胞の増殖のような種々の方法により検出
できる。これに適した方法の例はサイトカインアッセイである(Current
Protocols of Immunology(1999)の6.2から
6.24章、前記参照)。ELISPOT(Current Protocol
s of Immunologyの6.19章、前記参照)、51Cr放出試験(
Current Protocols of Immunologyの3.11
章、前記参照)または増殖の検出(Current Protocols of
Immunologyの3.12章、前記参照)である。用いられた方法に依
存して、これに関連し、細胞障害性T細胞、Tヘルパー細胞、B細胞およびNK
細胞およびその他の細胞のような免疫細胞を区別することも可能である。
【0038】 本方法の別の態様において、以下の追加の工程a’)が工程a)の前に挿入さ
れる: a’)試験システムの少なくとも一つのエフェクター細胞が、少なくとも一つ
のキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプ
シド、少なくとも一つのVLPおよび/またはCVLP、および/または少なく
とも一つの標的細胞(少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キ
ャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/ま
たは一つのCVLPとインキュベートされた少なくとも一つの標的細胞)と、少
なくとも約8週間、特には約3週間共培養し、その後に工程a)が行われる。エ
フェクター細胞のこの前活性化により、続いての工程a)において、少なくとも
一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキ
ャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/またはCVLP、および/または少
なくとも一つの標的細胞(少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安
定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび
/または一つのCVLPとインキュベートされた少なくとも一つの標的細胞)の
添加によりエフェクター細胞が再刺激される。共培養とは同一の増殖培地および
同一の組織培養容器中で、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安
定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび
/またはCVLP、および/または少なくとも一つの標的細胞(少なくとも一つ
のキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプ
シド、少なくとも一つのVLPおよび/または一つのCVLPとインキュベート
された少なくとも一つの標的細胞)存在下での少なくとも一つのエフェクター細
胞の増殖であると理解される。
【0039】 本発明に従った方法の好適な態様において、試験システムの一つの成分、即ち
、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なく
とも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なくとも一つ
のCVLP、および/または少なくとも一つの細胞(少なくとも一つのキャプソ
メア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少な
くとも一つのVLPおよび/または少なくとも一つのCVLPとインキュベート
された少なくとも一つの細胞)は基準として使用され、一方、試験システムの第
二の成分、即ちエフェクター細胞は実際の試験成分である。二つの成分の反応に
より観察されるエフェクター細胞の活性化は、例えば、工業的規模製造過程から
の、キャプソメア、安定キャプソメア、キャプシド、VLPおよび/またはCV
LP、および/または少なくとも一つの細胞(少なくとも一つのキャプソメア、
少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも
一つのVLPおよび/または一つのCVLPとインキュベートされた少なくとも
一つの細胞)の活性化効果と比較される。この態様は、少なくとも一つのキャプ
ソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少
なくとも一つのVLPおよび/または少なくとも一つのCVLP、および/また
は少なくとも一つの細胞(少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安
定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび
/または一つのCVLPとインキュベートされた少なくとも一つの細胞)を含む
予防的および/または治療的ワクチンバッチの品質管理を可能にする。
【0040】 本発明に従った試験システムを利用する別の好適な方法は、蛋白質の一部に基
づいたワクチン開発のために特に有効なエピトープの選択である。例えば、もし
、免疫細胞の刺激を仲介するために蛋白質から、または病原体(融合部分として
)から誘導された、異なったCVLP(各々の場合に短いペプチドを含んでいる
)の能力を別々のアッセイで調べる場合、特に有効なペプチドを同定するために
各々のCVLPに対する免疫応答を定量的に比較することが可能である。これら
のペプチドは新規ワクチンを製造するために混合できる。蛋白質はこれと類似し
た様式で試験できる。本発明の主題の別の部分は、従って免疫応答、特に細胞性
免疫応答を誘導するエピトープ、ペプチドまたは蛋白質断片を同定するための方
法である。
【0041】 本発明の主題の別の部分は、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つ
の安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPお
よび/または少なくとも一つのCVLP、および/または少なくとも一つの細胞
(少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なく
とも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または一つのCVLP
とインキュベートされた少なくとも一つの細胞)による免疫系のエフェクター細
胞活性化のインビトロ検出のための方法であり、該方法は以下の工程を含んでい
る: I)第一の工程において、PBMC、例えば、特にT細胞は供与体の血液から
、特に、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、
少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/またはCVLP
、および/または少なくとも一つの標的細胞(少なくとも一つのキャプソメア、
少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも
一つのVLPおよび/または一つのCVLPとインキュベートされた少なくとも
一つの標的細胞)がすでに接種されている供与体の血液から得られ、および得ら
れているエフェクター細胞を培養するか、または脾臓細胞がマウスから、特に、
少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくと
も一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/またはCVLP、および
/または少なくとも一つの標的細胞(少なくとも一つのキャプソメア、少なくと
も一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのV
LPおよび/または一つのCVLPとインキュベートされた少なくとも一つの標
的細胞)がすでに接種されているマウスから単離された。
【0042】 II)第二の工程において、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つ
の安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPお
よび/または少なくとも一つのCVLP、および/または少なくとも一つの細胞
(少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なく
とも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または一つのCVLP
とインキュベートされた少なくとも一つの細胞)が、例えば、単離されたおよび
/または培養された細胞に少なくとも約5時間、特別には約17時間加えられる
。別の好適な態様において、インキュベーションは少なくとも約5時間行われる
。この短い時間の間に、抗原により活性化される細胞は、同一の抗原または類似
の抗原により以前にすでに刺激されている細胞のみである。
【0043】 III)エフェクター細胞の可能な活性化は第二の工程で決定される。例えば
、刺激されたT細胞は、T細胞によるサイトカインの産生または分泌、T細胞上
の表面分子の発現、標的細胞の溶解または細胞増殖の検出のような種々の方法に
より[欠文]できる。これに適した方法の例はサイトカインアッセイである(C
urrent Protocols of Immunology(1999)
の6.2から6.24章、前記参照)。ELISPOT(Current Pr
otocols of Immunologyの6.19章、前記参照)、51
r放出試験(Current Protocols of Immunolog
yの3.11章、前記参照)または増殖の検出(Current Protoc
ols of Immunologyの3.12章、前記参照)である。用いら
れた方法に依存して、これに関連し、細胞障害性T細胞、Tヘルパー細胞、B細
胞およびNK細胞およびその他の細胞のような免疫細胞を区別することも可能で
ある。
【0044】 本方法の別の態様において、以下の追加の工程I’)が工程I)の後に挿入さ
れる: I’)単離された細胞は、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの
安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよ
び/またはCVLP、および/または少なくとも一つの標的細胞(少なくとも一
つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャ
プシド、少なくとも一つのVLPおよび/または一つのCVLPとインキュベー
トされた少なくとも一つの標的細胞)と少なくとも約8週間、特別には少なくと
も約3週間、共培養され、その後工程II)を続ける。エフェクター細胞のこの
前活性化により、続いての工程II)において、少なくとも一つのキャプソメア
、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくと
も一つのVLPおよび/またはCVLP、および/または少なくとも一つの標的
細胞(少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少
なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または一つのCV
LPとインキュベートされた少なくとも一つの標的細胞)の添加によりエフェク
ター細胞が再刺激される。
【0045】 この型の実行は再刺激と称される。しかしながら、これに関連して、第一の刺
激は、I)の項で記載されているように、例えば、ワクチン接種、感染または腫
瘍により、または自己免疫疾患に関して供与体において起こすことができる。し
かしながら第一の刺激は、特異的反応性細胞クローンまたは集団を得るために、
I’)の項で説明したようにインビトロで実施できる。
【0046】 特別の態様において、本発明に従った方法は、病原体に関する生物体の免疫状
態を試験するために使用できる。例えば、もしPBMCが生物体から単離され、
融合部分としてまたはその一部に病原体特異的抗原を含んでいる、少なくとも一
つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャ
プシド、少なくとも一つのVLPおよび/またはCVLP、および/または少な
くとも一つの標的細胞(少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定
キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/
または一つのCVLPとインキュベートされた少なくとも一つの標的細胞)で再
刺激すると、細胞障害性T細胞、反応性Tヘルパー細胞または反応性B細胞のよ
うな特定の抗原に対して反応性である免疫細胞を見つけることにより、以前の感
染を検出することが可能である。さらに別の態様において、反応性細胞を定量す
ることにより、定量的に決定することができ、例えば、ブースターワクチン接種
の必要性を分析することが可能である。
【0047】 別の態様において、比較的長い時間前に行われたワクチン接種後の、患者のワ
クチン接種の成功、および/または現在の免疫状態を確認することも可能である
。これに関連し、モニタリングは少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一
つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLP
および/またはCVLP、および/または少なくとも一つの標的細胞(少なくと
も一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つの
キャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または一つのCVLPとインキュ
ベートされた少なくとも一つの標的細胞)による予防的および/または治療的ワ
クチン接種のみに制限されるわけではなく、等しく通常のワクチンにもよく適し
ている。
【0048】 本試験法による特異的反応性T細胞の検出は検出が困難である感染の診断に使
用できる。例えば、もしCVLPが既知ではあるか検出が困難である病原体から
の抗原または抗原の一部から構築されるとすると、これらの抗原に対するT細胞
応答は存在する感染についての情報を提供できる。
【0049】 本発明に従った方法の別の態様において、もし、特定の感染性疾患に免疫性で
ある、免疫できないまたは困難ではあるがわずかに免疫される、患者群のHLA
ハプロタイプが対応する病原体の抗原に関するそのT細胞反応性に相関していれ
ば、病原体に対する免疫性を仲介するハプロタイプを同定することが可能である
【0050】 もし特定の自己免疫疾患の原因となる抗原が既知であれば、この自己免疫抗原
または一部を含む、キャプソメア、安定キャプソメア、キャプシド、VLPおよ
び/またはCVLP、および/または標的細胞(少なくとも一つのキャプソメア
、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、および/
または一つのCVLPとインキュベートされた標的細胞)を製造することが可能
である。これらは、例えば、関連する自己免疫抗原で単離されたPBMCの刺激
後に患者のT細胞応答をインビトロで測定することにより、各々の自己免疫疾患
を診断するために使用できる。
【0051】 本発明に従った方法の別の態様は、異なった特異的腫瘍抗原と考えられる腫瘍
型を区別することである。もし、異なった腫瘍抗原を発現する、腫瘍の異なった
型(なかんずく、お互いに異なった型)が知られており、および、他方で、各々
の腫瘍抗原の一つにより特異的に再刺激できる、異なったT細胞集団が入手可能
であるならば、反応性T細胞の再刺激を検出することにより、患者の腫瘍を分類
することが可能である。そのような分類は、例えば、患者自信の腫瘍細胞に対す
る細胞障害性T細胞集団をこの様式で発生させるために、関連腫瘍抗原を接種す
ることにより、患者自身のT細胞を特異的に刺激するために使用できるであろう
【0052】 本発明に従った方法は、本試験システムを使用した場合に速い処置速度および
高い再現性で、例えば、製造中のワクチンバッチの品質調節、新規抗原性エピト
ープの同定、患者のハプロタイプの同定、自己免疫疾患の区別、または腫瘍型の
区別に対して適している。このため、本発明の主題の別の部分は、少なくとも一
つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャ
プシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なくとも一つのCVLPによ
る、あるいは少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメ
ア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または一つ
のCVLPとインキュベートされた少なくとも一つの細胞によるエフェクター細
胞の活性化が高スループット系において実施される方法である。高スループット
系において、例えば、免疫応答、特にT細胞応答に関して上記の化合物に加えて
大規模にペプチドまたは蛋白質を調べることも可能である。
【0053】 本発明の主題の別の部分は、免疫応答を誘導または検出するための、少なくと
も一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つの
キャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なくとも一つのCVLP
、あるいは少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア
、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なく
とも一つのCVLP、および免疫系のエフェクター細胞、特にB細胞、NK細胞
、好適にはT細胞、特に好適な様式では細胞障害性T細胞またはTヘルパー細胞
とインキュベートされた少なくとも一つの抗原提示標的細胞、特にB細胞、マク
ロファージ、樹状細胞、胚細胞または線維芽細胞の使用である。
【0054】 本発明の主題の別の部分は、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つ
の安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPお
よび/または少なくとも一つのCVLP、あるいは少なくとも一つのキャプソメ
ア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なく
とも一つのVLPおよび/または少なくとも一つのCVLP、免疫系のエフェク
ター細胞、特にB細胞、NK細胞、好適にはT細胞、特に好適な様式では細胞障
害性T細胞またはTヘルパー細胞とインキュベートされた少なくとも一つの抗原
提示標的細胞、特にB細胞、マクロファージ、樹状細胞、胚細胞または線維芽細
胞、および、適切な場合、医薬として受容可能な担体物質を含む診断薬である。
【0055】 当業者には既知である担体物質の例は、ガラス、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、デキストラン、ナイロン、アミラーゼ、天然または修飾セル
ロース、ポリアクリルアミド、アガロース、水酸化アルミニウムおよびマグニタ
イドである。
【0056】 本発明に従った診断薬は溶液中に、固形マトリックスに結合されておよび/ま
たは添加された補助剤を含んで存在できる。 診断薬は種々の方法で投与できる。当業者には既知である投与形の例は、例え
ば、経口、鼻孔内、静脈内、筋肉内および/または局所投与による、非経口、局
所および/または全身投与である。投与の好適な形は、例えば、特定の乳頭腫ウ
イルス感染によりとられた天然の感染経路により影響される。投与量は、年齢、
体重および患者の健康の一般的状態および乳頭腫ウイルス感染の型に依存する。
診断薬はカプセル、液剤、懸濁剤、エリキシル剤(経口投与のため)または滅菌
溶液剤および/または懸濁剤(非経口または鼻孔内投与のため)の形で投与でき
る。例えば、塩溶液またはリン酸緩衝化塩溶液が不活性で免疫学的に受容可能な
担体物質として使用できる。
【0057】 図および下記の実施例は本発明を明らかにすることが意図されており、本発明
を制限するものではない。 実施例 1.出発物質の説明: HPV16 L1ΔC*E71-55 CVLPはドイツ特許出願DE 198 1
2 941.6(Muller M.等(1997)Virology 234
,93−111も参照されたい)に記載されているように製造された。
【0058】 HPV16 L1ΔC*E71-60 CVLPはMuller M.et al.
(1997;上記参照)に記載されているように製造された。 L1 VLPはMuller M.et al.(1997)Virolog
y 234,93−111、に記載されているように製造された。
【0059】 C57B1/6マウスはCharles River Laboratori
es(Wilmington,MA,USA)から入手した。 B6細胞はC57B1/6マウスから誘導された胚幹細胞を意味している。
【0060】 C3細胞はHPV16およびras−形質転換B6胚細胞を意味している(F
eltkamp M.C.et al.(1993)Eur.J.Immuno
l.23,2242−9を参照されたい)。
【0061】 RMA細胞はC57BL16マウスの胸腺腫から誘導された(Ljunggr
en H.G.& Karre K.(1985)J.Exp.Med.162
,1745−59を参照されたい)。
【0062】 RMA−E7細胞RMAから誘導されたが、安定なトランスフェクションの結
果としてHPV6 E7蛋白質を構成的に発現する。 B16F10細胞はATCC CRL−6475で入手可能な細胞株を意味し
ている。
【0063】 PBMCは末梢血単核細胞を意味しており、例えば、Rudolf M.P.
et al.(1999)Biol.Chem.380,335−40に記載さ
れている方法により調製できる。
【0064】 MVA−L1ΔCは感染細胞中でHPV16 L1ΔCを発現する、組換えマウ
スワクシニアウイルスを意味している。 IL−2は組換えサイトカインを意味している(Becton Dickin
son,Hamburg,Germany)。
【0065】 25/C α−HPV16L1はL1に対して方向付けられたマウスモノクロ
ーナル抗体を意味している。 α−hu CD28はヒトCD28の細胞外部分(ATCC CRL−800
1)に対して方向付けられたマウスモノクローナル抗体を意味している。
【0066】 α−CD3/PEはヒトCD3の細胞外領域(ε)に対して方向付けられたマ
ウスモノクローナル抗体を意味しており、フィコエリスリン蛍光標識を含んでい
る(Medac,Hamburg,Germany)。
【0067】 α−CD4/CychromeはCD4の細胞外領域に対して方向付けられた
マウスモノクローナル抗体を意味しており、Cychrome蛍光標識を含んで
いる(DAKO;Glostrup,Denmark)。
【0068】 α−CD4/TricolorはCD4の細胞外領域に対して方向付けられた
ラットモノクローナル抗体を意味しており、Tricolor蛍光標識を含んで
いる(Medac,Hamburg,Germany)。
【0069】 α−mus インターフェロンγ−FITCはmus インターフェロンγに
対して方向付けられたラットモノクローナル抗体を意味しており、FITC蛍光
標識を含んでいる(Medac,Hamburg,Germany)。
【0070】 E−7ペプチドはヒト乳頭腫ウイルスタイプ16のアミノ酸49〜57を意味
している、配列:RAHYNIVTF(Feltkamp M.C.et al
.(1993)上記参照)。
【0071】 P−12ペプチドHPV16 L1蛋白質のアミノ酸165〜173を意味し
ている、配列:AGVDNRECI(Genbank 5559..7154参
照)。このペプチドをマウス細胞障害性T細胞エピトープとして同定することが
可能であった。(DE 19925235.1−41を参照されたい)。
【0072】 AMペプチドはインフルエンザ核蛋白質のアミノ酸366〜374を意味して
いる、配列:ASNENMETM(Townsend A.R.et al.(
1986)Cell 44,959−68を参照されたい)。
【0073】 HPV16L1 93−101とはHPV16 L1蛋白質のアミノ酸93〜
101を意味している、配列:GLQYRVFRI。 フィトヘマグルチニン(PHA)はSigma(Deisenhofen,G
ermany)から入手した。
【0074】 ゴルジプラグはPharmingen(Hamburg,Germany)か
ら入手した。 細胞は各々の場合、37℃および5%CO2にて、10%ウシ胎児血清、カナ
マイシンおよびアンピシリンを含むRPMI培地(Gibco BRL,Egg
enstein,Germany)中で培養した。
【0075】 JAWS II細胞は前樹状細胞である(US 5,648,219を参照さ
れたい)。 モネンシンはSigma(Deisenhofen,Germany)から入
手した。
【0076】 MHC IAb抗体はPharmingen(Heidelberg,Ger
many)から入手した。 FITC−結合抗マウス抗体はSigma(Deisenhofen,Ger
many)から入手した。
【0077】 FITC−結合25/C α−HPV16L1抗体はL1に対して方向付けら
れたマウスモノクローナル抗体を意味しており、それ自身FITCへ結合してい
る。FITCはSigma(Deisenhofen,Germany)から入
手した。
【0078】 α−マウスCD8/PE抗体はPharmingen(Heidelberg
,Germany)から入手した。 α−マウスインターフェロンγ−FITC抗体はCaltag(Hambur
g,Germany)から入手した。
【0079】 α−マウスα−CD4/Cychrome抗体はPharmingen(He
idelberg,Germany)から入手した。 Zefa膜とは45μmの円筒付属フィルターを意味しており、Zefa(M
unich,Germany)から入手した。
【0080】 FACScanカリバーまたはFCASは“蛍光活性化細胞選別機”を意味し
ている。この装置はBecton Dickinson(Hamburg,Ge
rmany)から入手した。
【0081】 CellquestソフトウェァーはBecton Dickinson(H
amburg,Germany)から入手した。 2.マウスCD8−陽性T細胞の調製 a)VLPによるマウスの免疫化: 2匹のC57B1/6マウスを10μgのL1 VLPで免疫した。6週間後
、脾臓細胞が単離された。 b)抗原提示細胞(標的細胞)の調製: B6細胞をインターフェロンγと2.5日インキュベートした後、抗原提示細
胞を調製するためにMVA−L1ΔCウイルス(MOI=5)で一夜感染させ、
および16時間培養した。続いての工程において、感染B6細胞を照射し、それ
によりさらに増殖するのを防止した。 c)単離された脾臓細胞の再刺激: 脾臓細胞は各々の場合、脾臓細胞中のT細胞のための刺激細胞として機能する
L1ΔC−発現B6細胞と一緒に5日間培養された。
【0082】 3.抗原提示細胞によるT細胞の再刺激 2x104のマウス抗原提示細胞(C3またはB16F10)を37℃で一夜
、異なった濃度のHPV16 L1ΔC*E71-55 CVLPとインキュベートし
た。その後。特異的HPV16 L1ペプチドに特異的である2x105のマウ
スCD8−陽性T細胞(実施例2参照)を加え、混合物は10IUのIL2/m
l存在下、37℃で5時間培養した。細胞は1μLのゴルジプラグ存在下、37
℃でさらに培養した。続いて細胞を固定し、浸透可能にし、α−マウスCD3/
PE、α−マウスCD4/Tricolorおよびα−マウスインターフェロン
γ−FITCで染色し、洗浄した。細胞の標識化はFACScanカリバー(B
ecton Dickinson,Hamburg,Germany)で調べ、
得られた測定結果はCellquestソフトウェァー(Becton Dic
kinson,Hamburg,Germany)を使用して分析した。101
以上のインターフェロンγシグナルを与えた細胞が刺激された細胞として定義さ
れた。T細胞は102以上のCD3シグナルを与えていると定義された。 結果:図1はCVLPの量が増加するにつれて抗原提示細胞により再刺激された
T細胞のパーセントもまた増加したことを示している。ここで使用されたT細胞
はMHC I−提示ペプチドと限定的に相互作用するので、この実験は、CVL
Pは抗原提示細胞の偽感染を引き起こさなければならないことを示している。こ
の様式によってのみ、L1ペプチド特異的T細胞により細胞表面で認識されるた
めに、MHC I分子がCVLPペプチドで充填されていることが可能であった
という事実を説明することが可能である。
【0083】 4.ウイルス中和抗体による偽感染の阻害 マウスC3標的細胞を6つの異なったHPV16 L1ΔC*E71-55 CVL
P調製物またはP12ペプチドと37℃で一夜インキュベートした、各々の場合
a)抗体なし b)25/C αHPV16L1抗体(10μg/ml)と。
【0084】 この抗体はHPVL1蛋白質へ結合することにより、HPVウイルス(または
ウイルス様粒子)の抗原提示細胞感染を防止することが知られている。HPV1
6L1ペプチド特異的マウスT細胞を次に加え、混合物は6時間インキュベート
した(CVLP2−6はゴルジプラグ存在下でインキュベートした)。細胞によ
るインターフェロンγ産生が分析された(前の実施例参照)。抗原とインキュベ
ートされているC3細胞が陰性対照として働いた(図2参照)。 結果:ウイルスHPV感染の場合のように、CVLPはウイルス中和抗体により
抗原提示細胞内への挿入を妨げられた。しかしながら、抗体の添加は個々のペプ
チドの取り込みには何の影響も与えなかった。
【0085】 5.HPV16 L1E7 CVLPによるヒトPBMCの刺激 PBMC(4x106)を異なった濃度のHPV16 L1ΔC*E71-55
VLPおよびまた10IUのIL2/mlおよび0.5μgの抗ヒトCD28/
mlを含んでいる100μLの培地中、37℃で一夜インキュベートした。次の
日、1μlのゴルジプラグを加えた。細胞は37℃でさらに5時間インキュベー
トした。細胞を固定し、浸透可能にし、抗ヒトCD3/PEで染色し、抗ヒトC
D4/および抗ヒトインターフェロンγ/FITCで着色した。細胞の標識はB
ecton Dickinson FACScanカリバーで調べ、測定結果は
Cellquestソフトウェァーで分析した(前の実施例参照)。 結果:CVLPの濃度が増加するにつれ、細胞質にインターフェロンγを蓄積し
たT細胞の比率が直線的に増加した(図3AおよびB参照)。この増加は結果と
してT細胞がCVLPにより刺激されたことを明らかにしている。
【0086】 6.異なった抗原によるCVLP−刺激PBMCの再刺激 週毎に1μgのCVLP/mlおよび105の抗原提示PBMCを加え、ヒト
PBMC(4x105)をHPV16 L1ΔC*E71-55 CVLPで、37℃
にて3週間刺激し、採取した。細胞は次に、100μlの培地中37℃にて、1
0IUのIL2/mlおよび0.5μgの抗ヒトCD28/ml存在下、10μ
gの以下の異なった抗原/mlで再刺激した a)E7ペプチド b)HPV16 L1ΔC*E71-55 CVLP c)インフルエンザペプチド d)フィトヘマグルチニン(PHA)。 1時間後、細胞を固定し、浸透可能にし、抗ヒトCD3/PE、α−ヒトCD4
/Cychromeおよびα−ヒトインターフェロンγ/FITCで染色した。
細胞の標識はBecton Dickinson FACScanカリバーで調
べ、測定結果はCellquestソフトウェァーで分析した(前の実施例参照
)。 結果:E7ペプチドまたはインフルエンザペプチドによる再刺激と比較してCV
LPにより3倍以上のT細胞が再刺激された(図4参照)。予期されるように、
非特異的刺激剤としてのフィトヘマグルチニンはほとんどのT細胞を刺激した。
従って、CVLPによる3週間インキュベーションの結果として、いくつかのヒ
トPBMCがCVLPにより特別に再刺激可能になった。
【0087】 7.異なった抗原提示細胞によるCVLP−刺激T細胞の再刺激 週毎に1μgのCVLP/mlおよび105の照射PBMCを加え、ヒトPB
MC(4x105)をHPV16 L1ΔC*E71-55 CVLPで、37℃にて
8週間刺激し、採取した。続いて、100μlの培地中37℃にて、10IUの
IL2/mlおよび0.5μgの抗ヒトCD28/ml存在下、10μgの以下
の異なった抗原/mlで再刺激した: a)HPV16 L1ΔC*E71-55 CVLPインキュベートPBMCで一夜、
b)HPV16 L1 93−101ペプチドインキュベートPBMCで一夜。
1時間後、1μlのゴルジプラグを加えた。細胞は37℃でさらに5時間インキ
ュベートした。その後細胞を固定し、浸透可能にし、抗ヒトCD3/PE、α−
ヒトCD4/Cychromeおよびα−ヒトインターフェロンγ/FITCで
染色した。細胞の標識はBecton Dickinson FACScanカ
リバーで調べ、測定結果はCellquestソフトウェァーで分析した(前の
実施例参照)。 結果:図5は、両方のCVLP−インキュベートPBMCはCVLP−刺激T細
胞の再刺激を引き起こしたが、対照ペプチドでインキュベートされたPBMCは
このことを引き起こさないことを示している。従って、特異的に再刺激可能であ
るT細胞が、CVLPによるヒトT細胞の8週間のインキュベーションの結果と
して形成された。さらに、このことから、ヒト抗原提示細胞はCVLPにより偽
感染され、それゆえにCVLP−特異的T細胞により認識されたことが結論でき
る。
【0088】 8.E7−特異的細胞障害性T細胞によるCVLP−インキュベート細胞の溶 RMA細胞を51Cr存在下、 HPV16 L1ΔC*E71-60 CVLPまたは L1−VLP と37℃で1時間インキュベートした。
【0089】 RMA−E7細胞は同様に51Cr存在下、抗原添加なしで37℃で1時間イン
キュベートした。続いて、E7特異的細胞障害性T細胞(C57BL/6マウス
(H2b))(実施例2参照)を、標的細胞(RMA細胞)に対して種々の比で
添加した。標的細胞の溶解に付随する51Crの放出が、βカウンターで測定され
、完全に溶解した細胞へ関係付けられた。
【0090】 図6aAは、CVLP−インキュベート細胞およびE7を発現する細胞がT細
胞により有効に溶解されているが、抗原なしでインキュベートされたRMA細胞
は溶解されていないことを示している。
【0091】 図6Bは、CVLPと対照的に、RMA細胞とL1−VLPとインキュベート
すると、細胞の効果的な溶解が生じないことを示している。 結果:従って、E7は、抗原提示RMA細胞の溶解を導く、細胞障害性T細胞株
の特異的刺激の原因である。これに関連し、E7が安定な発現により細胞内で発
生されたか、または偽感染により細胞内へCVLPにより導入されたか否かは重
要ではない。
【0092】 9.前樹状細胞の活性化 一方で、3x105JAWS II細胞がHPV16 L1ΔC*E71-55
VLPの量を増加させて2日間インキュベートした。細胞は、最初に1μgのM
HC IAb抗体/mlと、次に1μgのFITC−結合抗マウス抗体/mlと
インキュベートすることにより、MHCクラスII分子を発現しているか否かを
見るために試験した。最後に、細胞の染色はFACScanカリバーで調べ、測
定結果はCellquestソフトウェァーを使用して分析した。
【0093】 他方で、JAWS II細胞を前のようにHPV16 L1ΔC*E71-55
VLPの量を増加させて3時間のみインキュベートした。これらの細胞はそれら
がCVLPを結合したか否かを見るために試験された。このためには、細胞を最
初にFITC−結合25/C α−HPVC16L1抗体で染色した。細胞の染
色はFACScanカリバーで調べ、測定結果はCellquestソフトウェ
ァーを使用して分析した。
【0094】 細胞へのCVLPの結合は、JAWS II細胞がインキュベートされたCV
LPの濃度の増加とともに増加し、および細胞はMHCクラスII分子を発現す
るように活性化された。
【0095】 さらに、JAWS II細胞を前に記載したように、HPV16 L1ΔC*
1-55 CVLPおよび/またはマウス血清を含んでいる種々の混合物とインキ
ュベートした。以下のものがこれに関連して加えられた: 80または10μgのCVLP、 溶液からCVLPを効率よく除去するが、不純物のほとんどはフィルターを通
ることを可能にすることが知られているZefa膜を通して濾過された80また
は10μgのCVLPを含んでいる溶液(枯渇混合物)、 前記CVLPで免疫したマウスから得られたマウス血清の1/20希釈液の1
0μl、および 10μlの前記マウス血清と5分間、前インキュベートされている10μgの
CVLP。
【0096】 細胞は、最初に1μgのMHC IAb抗体/mlと、次に1μgのFITC
−結合抗マウス抗体/mlとインキュベートすることにより、MHCクラスII
分子を発現しているか否かを見るために、上のように試験した。最後に、細胞の
染色はFACScanカリバーで調べ、測定結果はCellquestソフトウ
ェァーを使用して分析した。
【0097】 図8は、混合物中のCVLPの枯渇およびCVLP−特異的マウス血清での前
インキュベーションの両方がMHCクラスII発現の活性化を妨げたことを示し
ており、この観察された活性化はCVLPにより特異的に惹起され、CVLP調
製試料中の潜在的夾雑物によるものではないことを意味している。
【0098】 10.インビボにおけるT細胞活性化のための試験細胞株としての前樹状細胞 各々場合において、3x105のRMA細胞またはJAWS II細胞を、実
施例9で説明したように、異なった調製試料から得られたHPV16 L1ΔC* E71-55 CVLPの濃度を増加させて、3時間インキュベートした。細胞は再
び、それらが結合CVLPを持っているか否かを見るために試験された。このた
めには、細胞を1μgのFITC−結合25/C α−HPVC16L1抗体/
mlで染色し、細胞の染色はFACScanカリバーで調べ、測定結果はCel
lquestソフトウェァーを使用して分析した。
【0099】 図9は、CVLPのバッチ1−3はRMA細胞に結合することができるが、同
一濃度でバッチ3結合は幾分弱いことを示している。一方、バッチ1および3の
CVLPのみがJAWS II細胞に結合し、バッチ2中のCVLPは明瞭な増
加を示さず、100μgのCVLP/mlの最高濃度でさえも50%結合を達成
しなかった。従って、細胞へのCVLPの結合はCVLP調製試料および細胞型
で変化した。
【0100】 CVLP結合の観察された変化性が、インビボでの細胞障害性T細胞応答を誘
導する能力と相関しているか否かを試験するため、以下の実験が実施された: 各々の場合において、C57BL6マウスにバッチ1から3までの10または
1μgのCVLPが接種された。2週間後、マウスに2回目の同一注射で追加免
疫を行ったさらに2週間後、動物を殺し、脾臓および血清が得られた。血清のす
べてがCVLPに対する抗体を含んでいた(データは示されていない)。T細胞
が脾臓から単離され、ナイロンウールを通して精製された(Current P
rotocols in Immunolory、前記参照,ページ7.7.2
から7.7.3)。
【0101】 T細胞は10μgのマウス細胞障害性P12ペプチド/mlで5日間刺激した
。続いて、T細胞は100μlの培地中37℃にて、10IUのIL2/ml存
在下、さらに10μgのP12ペプチドで再刺激した。緩衝液で免疫したマウス
から得られたT細胞が陰性対照として用いられた。1時間後、1μlのモネンシ
ン(300μM)を加えた。細胞は37℃でさらに5時間インキュベートした。
次に細胞を固定し、浸透可能にし、各々の場合に1μg/mlのα−マウスCD
4/Cychromeおよびα−マウスCD8/PEおよびα−マウスインター
フェロンγ/FITC抗体で染色した。細胞の標識はFACScanカリバーで
調べ、および測定結果はCellquestソフトウェァーを使用して分析した
【0102】 図10は、バッチ2からのCVLPを接種されているマウスは、P12ペプチ
ドに反応性である細胞障害性T細胞を発生しなかったが、一方、数匹のマウスへ
バッチ1および3からのCVLPの接種は反応性T細胞を誘導できた。これらの
インビボデータから得られた洞察、即ち、バッチ2中のCVLPは細胞障害性T
細胞発生に適していないことは、JAWS II細胞を使用したCVLP−結合
研究から得られたインビトロデータからすでに明らかであったが、一方、RMA
細胞はそのような予測を可能にしなかった。従って、JAWS II細胞のよう
な前樹状細胞はインビボでのCVLPによるT細胞の活性化を予測するために特
に適している。
【0103】
【配列表】
SEQUENCE LISTING <110> MediGene Aktiengesellschaft <120> Test system for the in-vitro detection of an antigen-specific i mmune response, a process for producing it, and its use as a dia gnostic agent <150> DE 199 25 234.3 <151> 06-01-1999 <160> 4 <170> Microsoft Word 97 <210> 1 <211> 9 <212> PRT <213> Human papilloma virus type 16 <400> 1 Arg Ala His Tyr Asn Ile Val Thr Phe 9 1 <210> 2 <211> 9 <212> PRT <213> Human papilloma virus type 16 <400> 2 Ala Gly Val Asp Asn Arg Glu Cys Ile 9 1 <210> 3 <211> 9 <212> PRT <213> Influenza virus type A <400> 3 Ala Ser Asn Glu Asn Met Glu Thr Met 9 1 <210> 4 <211> 9 <212> PRT <213> Human papilloma virus type 16 <400> 4 Gly Leu Gln Tyr Arg Val Phe Arg Ile 9 1
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は量を増加させたCVLPで前もってインキュベートされて
いる二つのマウス抗原提示細胞株(C3およびB16F10)によるマウスHP
V16L1−特異的T細胞の再刺激のグラフ的分析を示している。CVLPの濃
度の増加が刺激されたT細胞のパーセントに対してプロットされており、それは
インターフェロンγ産生により検出された。
【図2】 図2は、ウイルス−中和抗体不在下および存在下、異なったCV
LP調製試料で前もってインキュベートされているマウスC3細胞によるマウス
HPV16L1ペプチド−特異的T細胞の再刺激のグラフ的分析を示している。
【図3】 図3Aは異なった濃度のCVLP(0−10μg/ml)でのヒ
トPBMC刺激後の、5つのFACScan実験の分析を示しており、ここでヒ
トインターフェロンγに対して陽性である細胞は上向きに示されている。 図3Bは図3Aのグラフ分析であり、CVLPの濃度は刺激された細胞のパー
セントに対してプロットされている。刺激された細胞はヒトインターフェロンγ
の検出により決定された。
【図4】 図4はPBMCを前もってCVLPで刺激した後の、異なった抗
原によるヒトPBMCの再刺激のグラフ分析を示している。
【図5】 図5は、T細胞を前もってCVLPで刺激した後の、種々の抗原
提示細胞によるヒトT細胞の再刺激に続く、3つのFACScan実験の分析を
示している。T細胞に特異的であるCD3の含量が各々の場合で左から右へプロ
ットされており、一方、活性化細胞に特異的であるヒトインターフェロンγの含
量が下から上へとプロットされている。
【図6】 図6AはE7−特異的細胞障害性細胞株による種々のマウス抗原
提示RMA細胞の特異的溶解のグラフ分析を示している。この実験は正常RMA
、E7を発現するRMA細胞、または前もってL1E71-60−CVLPとインキ
ュベートされているRMAが使用された。標的細胞に対するエフェクター細胞の
比が特異的に溶解した細胞のパーセントに対してプロットされている。 図6BはE7−特異的細胞障害性T細胞株による、種々のマウス抗原提示RM
A細胞の特異的溶解のグラフ的分析を示している。この実験はL1E71-60−C
VLPまたはE7部分を持たないL1−VLPで前もってインキュベートされて
いるRMA細胞が使用された。
【図7】 CVLP量を増加させて(左から右にプロットされている)、J
AWS II細胞とインキュベーションした後のFACScan実験の分析を示
している。一方、MHCクラスII分子の発現は、細胞表面上のMHCクラスI
I分子の検出するための特異的抗体を用いて測定された。これらの値は左側のY
軸上の相対的蛍光単位としてプロットされている。他方、細胞に対するCVLP
の結合は細胞表面上のHPV16L1エピトープを検出するためのL1−特異的
抗体を使用することにより測定された。これらの値は、5%+/−1%結合細胞
と決定されている、CVLPを持たない陰性対照と比較した%結合細胞として示
されている。
【図8】 図8はJAWS II細胞と示された量のCVLPおよび/また
はCVLP−接種マウスからの血清をインキュベートした後のFACScan実
験の分析を示している。“Depl”はJAWS II細胞へ加える前における
、インキュベーション混合物からのCVLPの枯渇を意味している。CVLP+
血清混合物において、CVLPはJAWS II細胞へ加える前に血清と前もっ
てインキュベートされている。MHCクラスII分子の発現は、細胞表面上のM
HCクラスII分子を検出する特異的抗体を使用することにより測定された。値
はY軸上の相対的蛍光単位としてプロットされている。
【図9】 図9はRMA細胞(左図)またはJAWS II細胞(右図)と
CVLP量を増加させて(左から右)インキュベーションした後の、FACSc
an実験の分析を示している。細胞へのCVLPの結合は、細胞表面上のHPV
16 L1エピトープを検出するためのL1−特異的抗体を使用することにより
測定された。値は、5%+/−結合細胞と定義された、CVLPを持たない陰性
対照と比較した%結合細胞として示されている。
【図10】 図10は異なったバッチからのCVLPの異なった量で接種さ
れている異なったマウスからのT細胞で実施されたFACScan実験の分析を
示している。T細胞は既知の細胞障害性HPV16 L1エピトープで刺激され
、その後、実施例に記載した条件下、同一のペプチドで再刺激した;CD8−陽
性およびインターフェロンγ−陽性細胞の相対比を決定するため、FACS実験
においては特異的抗体が使用された。

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗原特異的免疫応答、特に細胞性免疫応答のインビトロ検出
    のための試験システムであって、 a)少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少
    なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なくとも
    一つのCVLP、ならびに少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安
    定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび
    /または少なくとも一つのCVLPとインキュベートされた少なくとも一つの抗
    原提示標的細胞、特にB細胞、マクロファージ、前樹状細胞、樹状細胞、胚細胞
    および/または線維芽細胞と、 b)免疫系のエフェクター細胞、特にB細胞、NK細胞、好適にはT細胞、特
    に好適な様式では細胞障害性T細胞またはTヘルパー細胞と を含む試験システム。
  2. 【請求項2】 抗原特異的免疫応答、特に細胞性免疫応答のインビトロ検出
    のための試験システムであって、該試験システムは少なくとも a)一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一
    つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なくとも一つのCV
    LP、ならびに少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソ
    メア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少
    なくとも一つのCVLPとインキュベートされた少なくとも一つの前樹状細胞お
    よび/または一つのCD16−陽性細胞と、 b)前樹状細胞および/またはCD16−陽性細胞への安定キャプソメア、キ
    ャプシド、VLPおよび/またはCVLPの結合が測定されることと を含む。
  3. 【請求項3】 細胞が哺乳類細胞、特にヒトまたはマウス細胞であることで
    特徴付けられる請求項1または2に記載の試験システム。
  4. 【請求項4】 キャプソメア、安定キャプソメア、キャプシド、VLPおよ
    び/またはCVLPが一つまたはそれ以上の乳頭腫ウイルスからの少なくとも一
    つのL1蛋白質、または少なくとも一つのL1蛋白質および少なくとも一つの乳
    頭腫ウイルスL2蛋白質、特にヒト、ウシおよび/またはワタオウサギ乳頭腫ウ
    イルスからのL1蛋白質またはL1およびL2蛋白質を含んでいることで特徴付
    けられる請求項1〜3のいずれかに記載の試験システム。
  5. 【請求項5】 キャプソメア、安定キャプソメア、キャプシドおよび/また
    はCVLPが一つまたはそれ以上の乳頭腫ウイルスからのL1蛋白質部分および
    L1蛋白質と異種である蛋白質部分から成る少なくとも一つのL1融合蛋白質を
    含んでいることで特徴付けられる請求項4に記載の試験システム。
  6. 【請求項6】 L1蛋白質部分が天然に存在するL1蛋白質であることで特
    徴付けられる請求項4または5に記載の試験システム。
  7. 【請求項7】 L1蛋白質部分が欠失および/または突然変異されているこ
    とで特徴付けられる請求項4または5に記載の試験システム。
  8. 【請求項8】 L1蛋白質部分のC末端から少なくとも約35までのアミノ
    酸、好適には少なくとも約25から約35まで、特に少なくとも約32から約3
    4までのアミノ酸が欠失されていることで特徴付けられる請求項7に記載の試験
    システム。
  9. 【請求項9】 L1蛋白質と異種である蛋白質部分が天然に存在する蛋白質
    であることで特徴付けられる請求項4〜8のいずれかに記載の試験システム。
  10. 【請求項10】 L1蛋白質と異種である蛋白質部分が欠失および/または
    突然変異されていることで特徴付けられる請求項4〜8のいずれかに記載の試験
    システム。
  11. 【請求項11】 L1蛋白質と異種である蛋白質部分が細菌またはウイルス
    蛋白質、好適には乳頭腫ウイルス蛋白質から誘導される、特にヒト乳頭腫ウイル
    スから誘導されることで特徴付けられる請求項9または10に記載の試験システ
    ム。
  12. 【請求項12】 乳頭腫ウイルス蛋白質がE蛋白質、特にE6またはE7蛋
    白質であることで特徴付けられる請求項11に記載の試験システム。
  13. 【請求項13】 E7蛋白質のC末端から少なくとも約55アミノ酸、好適
    には少なくとも約5から約55まで、特に少なくとも約38から約55までのア
    ミノ酸が欠失されていることで特徴付けられる請求項12に記載の試験システム
  14. 【請求項14】 L1蛋白質と異種である蛋白質部分が自己免疫抗原、特に
    サイログロブリン、ミエリンまたは透明帯糖蛋白質3(ZP3)、または腫瘍抗
    原、特にメラノーマ、卵巣癌または乳癌抗原から誘導されることで特徴付けられ
    る請求項9または10に記載の試験システム。
  15. 【請求項15】 キャプソメア、安定キャプソメア、キャプシド、VLPお
    よび/またはCVLPとインビトロでインキュベーション後、該キャプソメア、
    安定キャプソメア、キャプシド、VLPおよび/またはCVLPからの蛋白質お
    よび/または蛋白質断片を含んでいる、および好適には提示することを特徴とす
    る細胞。
  16. 【請求項16】 キャプソメア、安定キャプソメア、キャプシド、VLPお
    よび/またはCVLPが一つまたはそれ以上の乳頭腫ウイルスから誘導された少
    なくとも一つのL1蛋白質、または少なくとも一つのL1蛋白質、および少なく
    とも一つの乳頭腫ウイルスL2蛋白質を含んでいることを特徴とする請求項15
    に記載の細胞。
  17. 【請求項17】 キャプソメア、安定キャプソメア、キャプシド、および/
    またはCVLPが、一つまたはそれ以上の乳頭腫ウイルスから誘導されたL1蛋
    白質部分およびL1蛋白質と異種である蛋白質部分から成る少なくとも一つのL
    1融合蛋白質を含んでいることで特徴付けられる請求項16または17に記載の
    細胞。
  18. 【請求項18】 L1蛋白質部分が天然に存在するL1蛋白質であることで
    特徴付けられる請求項16または17に記載の細胞。
  19. 【請求項19】 L1蛋白質部分が欠失および/または突然変異されている
    ことで特徴付けられる請求項16または17に記載の細胞。
  20. 【請求項20】 L1蛋白質部分のC末端から少なくとも約35までのアミ
    ノ酸、好適には少なくとも約25から約35まで、特に少なくとも約32から約
    34までのアミノ酸が欠失されていることで特徴付けられる請求項19に記載の
    細胞。
  21. 【請求項21】 L1蛋白質と異種である蛋白質部分が天然に存在する蛋白
    質であることで特徴付けられる請求項16〜20のいずれかに記載の細胞。
  22. 【請求項22】 L1蛋白質と異種である蛋白質部分が欠失および/または
    突然変異されている蛋白質であることで特徴付けられる請求項16〜20のいず
    れかに記載の細胞。
  23. 【請求項23】 L1蛋白質と異種である蛋白質部分が、細菌またはウイル
    ス蛋白質、好適には乳頭腫ウイルス蛋白質から誘導される、特にヒト乳頭腫ウイ
    ルスから誘導されることで特徴付けられる請求項21または22に記載の細胞。
  24. 【請求項24】 乳頭腫ウイルス蛋白質がE蛋白質、特にE6またはE7蛋
    白質であることで特徴付けられる請求項23に記載の細胞。
  25. 【請求項25】 E7蛋白質のC末端から少なくとも約55アミノ酸、好適
    には少なくとも約5から約55まで、特に少なくとも約38から約55までのア
    ミノ酸が欠失されていることで特徴付けられる請求項24に記載の細胞。
  26. 【請求項26】 L1蛋白質と異種である蛋白質部分が自己免疫抗原、特に
    サイログロブリン、ミエリンまたはZP3、または腫瘍抗原、特にメラノーマ、
    卵巣癌または乳癌抗原から誘導されることで特徴付けられる請求項21または2
    2に記載の細胞。
  27. 【請求項27】 細胞が抗原提示細胞、特にB細胞、マクロファージ、前樹
    状細胞、樹状細胞、胚細胞または線維芽細胞であることで特徴付けられる請求項
    15〜26のいずれかに記載の細胞。
  28. 【請求項28】 標的細胞が、インビトロで少なくとも一つのキャプソメア
    、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくと
    も一つのVLPおよび/または少なくとも一つのCVLPとインキュベートされ
    ることで特徴付けられる請求項15〜27のいずれかに記載の標的細胞を製造す
    る方法。
  29. 【請求項29】 少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キ
    ャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/ま
    たは少なくとも一つのCVLPが組換え的に製造され、および前樹状細胞および
    /またはCD16−陽性細胞とインキュベートされることで特徴付けられる請求
    項1〜14のいずれかに記載の試験システムを製作するための方法。
  30. 【請求項30】 少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キ
    ャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/ま
    たは少なくとも一つのCVLPが組換え的に製造され、および標的細胞が請求項
    28に従って製造され、およびそこでエフェクター細胞は免疫細胞株および/ま
    たは培養初代免疫細胞、好適にはマウスまたはヒト免疫細胞および/または培養
    初代免疫細胞であることで特徴付けられる請求項1〜14のいずれかに記載の試
    験システムを製作するための方法。
  31. 【請求項31】 キャプソメア、安定キャプソメア、キャプシド、VLPお
    よび/またはCVLPが、大腸菌のような細菌、S.セレビジエ(cerevi
    siae)のような酵母、特にスポドプテラ フルギペルダ(Spodopte
    ra frugiperda)細胞またはトリコプルシア ニ(trichop
    lusia ni)細胞のような昆虫細胞、COS細胞またはヒーラー細胞のよ
    うな哺乳類細胞中で製造されることで特徴付けられる請求項1〜14のいずれか
    に記載の試験システムを製作するための方法。
  32. 【請求項32】 以下の工程から成る、少なくとも一つのキャプソメア、少
    なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一
    つのVLPおよび/または少なくとも一つのCVLP、および/または請求項1
    4〜26のいずれかに記載の少なくとも一つの細胞による、免疫系エフェクター
    細胞活性化のインビトロ検出のための方法であって: a)請求項1〜14のいずれかに記載の試験システムを使用し; b)エフェクター細胞の可能な活性化を決定する 各工程を含む方法。
  33. 【請求項33】 前記工程a)に先だって以下の追加の工程a’)を含むこ
    とで特徴付けられる請求項32に記載の方法: a’)請求項1または3に記載の試験システムのエフェクター細胞と少なくと
    も一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つの
    キャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/またはCVLP、請求項1〜14
    のいずれかに記載の少なくとも一つの試験システムの標的細胞、および/または
    請求項14〜26のいずれかに記載の少なくとも一つの細胞を少なくとも約8週
    間、特に少なくとも約3週間共培養し、その後工程a)が続く方法。
  34. 【請求項34】 少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キ
    ャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/ま
    たは少なくとも一つのCVLPおよび一つの樹状細胞および/または請求項15
    〜27のいずれかに記載の一つのCD16−陽性細胞による、免疫系エフェクタ
    ー細胞活性化のインビトロ検出のための方法: a)請求項1〜14のいずれかに記載の試験システムを使用し; b)樹状細胞および/またはCD16−陽性細胞への安定キャプソメア、キャ
    プシド、VLPおよび/またはCVLPの結合を決定する 各工程を含む方法。
  35. 【請求項35】 少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キ
    ャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/ま
    たは少なくとも一つのCVLPまたは請求項14〜26のいずれかに記載の少な
    くとも一つの細胞を含む、予防的および/または治療的ワクチンバッチの品質を
    管理するために使用されることを特徴とする請求項32〜34のいずれかに記載
    の方法。
  36. 【請求項36】 免疫応答、特に細胞性免疫応答を誘導するエピトープ、ペ
    プチドまたは蛋白質断片を同定するために使用されることを特徴とする請求項3
    2〜34のいずれかに記載の方法。
  37. 【請求項37】 少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キ
    ャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/ま
    たは少なくとも一つのCVLP、および/または請求項15〜27のいずれかに
    記載の少なくとも一つの細胞による、免疫系エフェクター細胞活性化のインビト
    ロ検出のための方法であって: I)免疫系のエフェクター細胞を含む試料を入手および調製し、および続いて
    これらの細胞を培養し、 II)少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、
    少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なくと
    も一つのCVLP、および/または請求項15〜27のいずれかに記載の少なく
    とも一つの細胞を加え、 III)エフェクター細胞の可能な活性化を決定する 各工程を含む方法。
  38. 【請求項38】 工程I)の後に、以下の追加の工程I’)を含むことを特
    徴とする請求項37に記載の方法: I’)エフェクター細胞と、少なくとも一つのキャプソメア、少なくとも一つ
    の安定キャプソメア、少なくとも一つのキャプシド、少なくとも一つのVLPお
    よび/またはCVLP、および/または請求項15〜27のいずれかに記載の少
    なくとも一つの細胞を少なくとも約8週間、特に少なくとも約3週間共培養し、
    その後工程II)を続ける前記方法。
  39. 【請求項39】 病原体、特に検出することが困難である病原体に関して、
    生物体の免疫状態をモニターするために使用されることを特徴とする請求項37
    または38に記載の方法。
  40. 【請求項40】 ワクチン接種をモニターするために使用されることを特徴
    とする請求項37または38に記載の方法。
  41. 【請求項41】 特定の病原体に対する免疫性を媒介するHLAハプロタイ
    プを同定するために使用されることを特徴とする請求項37または38に記載の
    方法。
  42. 【請求項42】 異なった特定の自己免疫抗原に関する自己免疫疾患を区別
    および断定するために使用されることを特徴とする請求項37または38に記載
    の方法。
  43. 【請求項43】 異なった特定の腫瘍抗原に関する腫瘍型を区別するために
    使用されることを特徴とする請求項37または38に記載の方法。
  44. 【請求項44】 高スループット系において、エフェクター細胞が少なくと
    も一つのキャプソメア、少なくとも一つの安定キャプソメア、少なくとも一つの
    キャプシド、少なくとも一つのVLPおよび/または少なくとも一つのCVLP
    により活性化されることを特徴とする請求項32〜43のいずれかに記載の方法
  45. 【請求項45】 免疫応答を誘導または検出するための、請求項1〜14の
    いずれかに記載の少なくとも一つの試験システムおよび/または請求項15〜2
    6のいずれかに記載の一つの細胞の使用。
  46. 【請求項46】 請求項1〜14のいずれかに記載の少なくとも一つの試験
    システムおよび/または請求項15〜26のいずれかに記載の一つの細胞、およ
    び適切な場合、薬学的に受容可能な担体物質を含む診断薬。
  47. 【請求項47】 請求項1〜14のいずれかに記載の少なくとも一つの試験
    システムおよび/または請求項15〜26のいずれかに記載の一つの細胞が溶液
    中に存在し、固体マトリックスへ結合されているおよび/または加えられた補助
    剤を含んでいることを特徴とする請求項43に記載の診断薬。
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