JP2003500973A - 移動式無線電話アプリケーションのための受信方法および受信装置 - Google Patents

移動式無線電話アプリケーションのための受信方法および受信装置

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JP2003500973A JP2000620744A JP2000620744A JP2003500973A JP 2003500973 A JP2003500973 A JP 2003500973A JP 2000620744 A JP2000620744 A JP 2000620744A JP 2000620744 A JP2000620744 A JP 2000620744A JP 2003500973 A JP2003500973 A JP 2003500973A
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Abstract

(57)【要約】 移動式無線アプリケーションのための受信方法において、同じ周波数域に位置する、あるユーザーデータ信号、および少なくともさらに1つのユーザーデータ信号が受信される。これらの2つのユーザーデータ信号は、適応的なマルチユーザーデータ検出器JD−DDと、フィードバック接続Rによって適応的なマルチユーザーデータ検出器JD−DDに接続されたマルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODとによって等化される。あるユーザーデータ信号のノイズの減少が、等化されたさらなるユーザーデータ信号を考慮することによって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、移動式無線システムに用いられる受信方法および受信装置に関する
ものである。
【0001】 セルラー方式の移動式無線システムは、無線通信のために、区画に分割されて
いる地理的領域を基にしている。セルラー方式の分割の理由目的は、無線通信領
域を可能な限り広い領域(セルラー方式ネットワーク)にしようとするためだけ
ではなく、周波数を再利用することで、セルラー方式ネットワークの非常に多数
のユーザー(容量)に、限定的な総合伝送帯域幅を提供することにもある。
【0002】 周波数の再利用の動作原理とは、(できるだけ離してバラバラにした)セルラ
ー方式のネットワークの区画が、総合伝送帯域幅の同じ周波数のサブバンド(su
bband)を利用することである。そしてまた、各周波数サブバンドはさらに分割さ
れて、多数のユーザーチャネルとなる。同じチャネル内、同じ周波数のサブバン
ドを有するこれらの区画内(“共通−チャネル区画”)において有効なユーザー
からの信号を重ね合わせることは、同一チャネル干渉という。
【0003】 セルラー方式の移動式通信システムにおいて、例えば、GSM(移動式通信の
世界的システム)のように帯域(バンド)拡張を行わないシステム(すなわち、
CDMA(符号分割多重アクセス)方式を用いないシステム)では、同一チャネ
ル干渉が欠点となる。なぜならば、サービスの品質を損なうだけではなく、基本
的に、セルラー方式ネットワークの容量を制限するためである。
【0004】 Z.Zvonar、P.Jung、およびK.Kammerlander (発行者) が発行した“GSM−第
3世代システムに対する革命”という本において、P.A.Ranta:、M.Pukkila の書
いた第2章の“同一チャネル信号の共同復調による干渉抑制”〔Boston、1999年
、P153〜P186〕では、同一チャネル干渉の抑制のために、マルチユーザー検出と
呼ばれる共同検出(JDとも呼ばれ、以下の本文中に記載されている)の方法を
使用することが提案されている。
【0005】 また、IEEE Communications Letters において、D.Raphaeli、Y.Zarai が書い
た“ターボの等化とターボの復号化との統合”という記事[ Vol.2 、No.4、1998
年、P107〜P109〕には、反復受信方法が記載されている。MAP(maximum a po
steriori) 記号エスティメーター(estimator)は、適応性のあるチャネルの推定
に用いられる。MAP記号エスティメーター(estimator)に続くターボ復号器は
、復号化に用いられる。MAP記号エスティメーター(estimator)やターボ復号
器は、フィードバックループ内に配置され、反復シングル−ユーザー等化を行う
【0006】 本発明は、CDMA方式の複合アクセス方法を使わない移動式無線システムの
ための、有効な受信方法および有効な受信装置を作りだすことを目的としている
。特に、多くのユーザー数、すなわち容量数を獲得することを目的とする。
【0007】 請求項1と請求項6とは、この目的を達成するための特徴点を有している。
【0008】 反復等化にマルチユーザー検出の動作原理を組み合わせることにより、シグナ
ル/ノイズの比を改善する2つの相補的な技術が組み合わされる。マルチユーザ
ー検出は、有用な信号として、同一チャネル干渉の一部分を考慮すること、すな
わち、その信号を選択的に検出し、その上、真に重要であるユーザーデータ信号
からその信号を除去(これが可能な理由は、同一チャネル干渉が、その特質によ
り決定されるためである)することに基づいている。一方、反復等化は、データ
検出中に、復号された情報を利用することで、エラー低減を実現するという動作
原理に基づいている。後者は、マルチユーザーデータ検出器内においてマルチユ
ーザー復号化を行っている間に得た、信頼性の高い情報のフィードバックを繰り
返すことで実行される。エラー低減のための反復等化は、あるユーザーのデータ
信号、すなわち“真”に有用な信号と、他のユーザーデータ信号、すなわち、J
D期間中、有用な信号として取り扱わる同一チャネル干渉信号成分との双方に実
行される。その結果、本発明により統合された2つの動作原理(マルチユーザー
検出および反復等化)は、相互に影響を及ぼし、かつ互いにサポートする。
【0009】 反復等化中では、コヒーレントデータ検出を実行することが好ましい。このコ
ヒーレントデータ検出によって、さらに、本発明による受信方法によって達成さ
れた耐ノイズ性(または、本発明による受信装置の耐ノイズ性)を向上できる。
【0010】 適応的なデータ検出(adaptive date detection)においては、空間的に分離し
ている受信センサーから得た多くのデータ信号を考慮することが好ましい。受信
センサーを空間的に隔離することは、(受信センサーの間隔にほぼ依存した)異
なった伝送特性を有する、すなわち、異なった衝撃反応(impulse responses)を
有する異なった伝送チャンネルを介して各データ信号を伝送できるという効果を
有する。空間的に分離している受信センサーからのこのような多数の信号をユー
ザーデータ信号として考慮することで、データ検出の耐障害性をさらに向上させ
られる。
【0011】 なお、本発明の有利な実施の形態を従属の請求項中に記載されている。
【0012】 以降の本文中では、本発明を、実例となる実施の形態を用いて、以下の図面を
参照しつつ説明する。
【0013】 図1は、移動式無線システムにおける空中インターフェース(空間共有領域)
を示した概略図である。
【0014】 図2は、セルラー方式の無線ネットワークにおいて、設定できる区画を示した
概略図である。
【0015】 図3は、マルチユーザー反復等化器を用いた本発明の受信装置を示すブロック
図である。
【0016】 図4は、図3に示したマルチユーザー反復等化器を示すブロック図である。
【0017】 図1は、単一無線区画での移動式無線システムにおける空中インターフェース
を示した概略図である。個々のユーザーに保持されている3つの移動式ステーシ
ョンMS1、MS2、MS3と、共通基準ステーションBSとの間で、双方向の
通信リンクを設定できるようになっている。空中インターフェースの各々の伝送
特性は、3つの無線チャンネルK1、K2、K3で示されている。
【0018】 中継通信ネットワークに繋がった基準ステーションBSと、移動式ステーショ
ンMS1、MS2、MS3との間における通信リンクは、直接伝搬路に加えて、
例えば、ビル、工場からの反射による多重通路伝搬の影響を受ける。移動式ステ
ーションMS1、MS2、MS3が、(定着した基準ステーションBSより相対
的に)移動すると想定すると、他の外乱とともに、多重通路伝搬は、受信ステー
ションであるMS1、MS2、MS3およびBSのそれぞれにおいて、経時的に
重ね合わされ、ユーザーデータ信号の様々な伝搬路の信号成分となる。
【0019】 その結果、無線チャネルK1、K2、K3の伝送特性は、継続的に変化する。
加えて、アップリンク内およびダウンリンク内において、多くのユーザーデータ
信号(すなわち、異なるユーザーから発せられる、または、それらのユーザーの
ために向けられる無線信号)の重ね合わせが起こる。移動式ステーションMS1
、MS2、MS3および基準ステーションBSの受信装置における、ユーザー分
割(The user separations) は、CDMAの要素を含まない既知の方法の一つ、
例えば、FDMA(周波数分割多重接続)、TMDA(時間割多重接続)、ある
いは、混成(ハイブリッド)多重接続方法によって実行される。
【0020】 図2は、そのようなネットワークの区間(セクション)によるセルラー方式の
ネットワークの構造を示している。簡単にするために、6角形の区画を基礎とし
て用いている。また、これらの区画に属する基準ステーションBS、BSX、B
SYを、各区画の中心に描いている。図2では、全伝送帯域を3つの異なる周波
数サブバンドに細分割することを想定している。同じ周波数サブバンドを使用し
ている区画については、同じ模様とするとともに、括弧書きの同じ周波数サブバ
ンド識別ラベル(1)、または(2)、または(3)を付している。
【0021】 冒頭でに説明したように、各周波数サブバンドも、システム規格によって予め
定められた数多くのばらばらのユーザーチャネルから構成されている。GSMに
よって使用されているFDMAとTDMAとの混成接続では、割当てられた周波
数バンド内に、例えば、124のFDMAユーザーチャネルがある。従って、8
のTDMAタイムスロットが供給されると、無線区画あたりの最大容量は、およ
そ1000ユーザーとなる。
【0022】 2つの移動式ステーション(ユーザー)MSXおよびMSYは、同じ周波数サ
ブバンド(共通−チャネル区画)を持つ2つの区画XとYとの中に位置し、同時
間に同じユーザーチャネル内で2つとも動作する。同一チャネル干渉のため、ユ
ーザーMSXおよびMSYの双方に対するサービスの品質が損なわれることもあ
る。図2は、ダウンリンク内に、同一チャネル干渉がある場合を示している。ま
た、移動式ステーションMSXは、BSX(区画Xの基準ステーション)からM
SX専用のユーザーデータ信号SXを受信するだけではなく、移動式ステーショ
ンMSY専用のBSY(区画Yの基準ステーション)からユーザーデータ信号S
Yも受信する。しかしながら、MSXとBSYとの距離が、MSXとBSXとの
距離よりも離れているため、後者の信号は、SXに比べて受信エネルギーは弱く
なる。
【0023】 ユーザーデータ信号SX、SYは、情報−搬送データ記号の一部であるデータ
記号のシーケンスで構成されており、残りの部分は、通常、補助的な情報−搬送
データ記号として設計されている。以降の本文中では、(移動式無線チャネルの
入力のときに)BSXによって放射されたユーザーデータ信号SXの情報−搬送
データ記号をdxと呼び、そして、(移動式無線チャネルの入力のときに)BS
Fによって放射されたユーザーデータ信号SYの情報−搬送データ記号をdyと
呼ぶ。
【0024】 図3は、本発明の受信装置Eのブロック図を示している。受信装置Eは、移動
式ステーションMSおよび基準ステーションBSの双方に配置することができる
。以降の本文中では、それは、(特に明記しないかぎり)移動式ステーションM
SX内に配置されているとする。受信装置Eは、無線−周波数受信ステートHF
E、記憶装置SPEを有する制御手段SEE、マルチユーザーデータ検出器JD
−DDおよびマルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODを有する復調化
手段DMOD、および復調器であるDMODの後段に位置するソース復号器QD
ECODを含んでいる。マルチユーザーデータ検出器JD−DDは、マルチユー
ザーチャネルエスティメーター(multiuser channel estimator)JD−KSを備
えている。
【0025】 無線−周波数受信ステートHFEは、アンテナを介して全てのユーザーデータ
信号、特に、移動式ステーションMSX専用のユーザーデータ信号SX(関連チ
ャネルの出力時に現れるdxの乱れた形態(version)を含む)、および、移動式
ステーションMSY専用のユーザーデータ信号SY(関連チャネルの出力時に現
れるdyの乱れた形態(version)を含む)をも構成する電波を受信する。受信さ
れた信号は、無線−周波数受信ステートHFE内のアナログフィルター(不図示
)により帯域幅において制限(limited) され、そしてまた、ダウン変換による通
常方法によって、アナログベースバンド受信信号(または、中間−周波数受信信
号)に変換される。
【0026】 アナログベースバンド受信信号は、不図示の方法で、少なくともデータ信号の
記号比に対応している十分に高いサンプリング比を持つ、アナログ/デジタル変
換器によってデジタル化され、そして、再度、次のデジタルフィルター(不図示
)によって帯域幅において制限される。
【0027】 このようにして得た帯域幅−制限デジタル信号は、必要なユーザーデータ信号
SXに加えて、さらに干渉信号として機能する“不要”なユーザーデータ信号S
Yを含み、さらに、おそらくは、考慮された周波数帯に現れる他の“不要”ユー
ザーデータ信号も含んでいる。帯域幅−制限デジタル信号は、復調器手段DMO
Dのマルチユーザーデータ検出器JD−DDに供給される。
【0028】 以降の本文中では、簡単に例示するために、マルチユーザ検出を、2−ユーザ
ーの検出によって説明している。すなわち、1つの不要な同一チャネル干渉信号
、つまりSYの場合について説明する。
【0029】 マルチユーザーチャネルエスティメーターJD−KSを使用すると、マルチユ
ーザーデータ検出器JD−DDは、2つのユーザーデータ信号SXおよびSYに
関し、適応的なデータ検出、すなわち、各伝送チャネルの瞬時ステート(instan
taneous states) に適応したデータ検出を行う。詳細は、以降のようになる。情
報−搬送データ記号dxおよびdyに加えて、トレーニングシーケンスTRと呼
ばれる特別なデータシーケンス、マルチユーザーチャネルエスティメーターJD
−KSとして知られているデータ記号の要素(エレメント)は、連続的な繰り返
しで、ユーザーデータ信号SXおよびSYの中に伝送される。例えば、各々の伝
送されたデータブロックに、きっかり1つのトレーニングシーケンスTRを含め
ることができる。トレーニングシーケンスTRは、記憶装置SPE内に記憶でき
る。
【0030】 既知のトレーニングシーケンスTRと、受信されたトレーニングシーケンスT
Rの乱れた形態(version)とを関連づけることによって、マルチユーザーチャネ
ルエスティメーターJD−KSは、各トレーニングシーケンスTRについて(す
なわち、原則的に、各データブロックにおいて)、伝送された各トレーニングシ
ーケンスTRを媒介する、移動式無線チャネルの現時点でのチャネルパラメータ
ーを計算する。
【0031】 チャネルパラメーターは、各移動式無線チャネルの瞬時伝送ステート(state)
を示している。これらは、例えば、チャネルインパルス応答hx、hyのそれぞ
れの機能変動(functional variation)を各々パラメーター表示したパラメータ
ー群(セット)の形になっている。チャネルインパルス応答hxおよびhyは、
時間t、時間t−τでのそれぞれのチャネル(SXの伝送チャネルおよびSYの
伝送チャネル)に供給されたディラックパルス(Dirac pulse)に対する移動式無
線チャネルの応答である。
【0032】 各チャネル推定(estimation) の後、新たに決定されたチャネルパラメーター
は、マルチユーザーデータ検出器JD−DDに伝達される。もともと受信装置に
は認識されておらず、それぞれ送信された情報−搬送データ記号dxおよびdy
の受信形態(version)を、( チャネルパラメーターによってパラメータ化された
) 現時点でのチャネルインパルス応答hxおよびhyとともに、たたみ込む(コ
ンボリューションする)ことによって、マルチユーザーデータ検出器は、結合さ
れて伝送されたデータ記号dxおよびdyの再構築形をそれぞれ決定する(以降
、本文中では、d^xおよびd^yと呼ぶ)。コヒーレントデータ検出が行われ
ることは好ましい。コヒーレントは、時間−離散チャネルインパルス応答hxお
よびhyを、適応的なデータ検出におけるでの量(amount) および位相に基づい
て考慮していることを意味する。これは、マルチユーザーチャネルエスティメー
ターJD−KSが、対応した量および位相情報を含んだ適切なチャネルパラメー
ターを発生し、そしてマルチユーザーデータ検出器JD−DDもまた、次のデー
タ検出で、この情報(量および位相)を用いることを予め想定している。
【0033】 コヒーレントな適応的データ検出は、非コヒーレントの適応的データ検出と比
較して、S/N比を増加させることができるので好ましい。
【0034】 すでに説明したように、データ記号のブロック構造は、データ検出を、すなわ
ち情報−搬送データ記号d^xおよびd^y(すなわち、伝送された情報−搬送
データ記号dxおよびdyを再構築したもの)である検出されたデータ記号と、
他の、補助的な情報−搬送データ記号(例えば、制御情報等に関するもの)であ
る検出されたデータ記号とから生じる差異を、考慮しなければならない。この目
的のために、使用されているブロック構造の対応情報(特に、データブロック毎
におけるデータ記号の数N)が、記憶手段SPEに記憶され、そして、復調器D
MODに伝送される。
【0035】 マルチユーザーデータ検出器JD−DDの出力のとき、(再構築された)デジ
タルユーザーデータ信号は、あるユーザー、すなわちここでは移動式ステーショ
ンMSXにとって有効であり、そして、(再構築された)デジタルユーザーデー
タ信号は、他のユーザーMSYにとって有効である(もし、受信装置Eが基準ス
テーションBSに設置されていれば、ある移動式ステーションMSXからの(再
構築された)デジタルユーザー信号および他のユーザーMSYからの再構築され
たデジタルユーザー信号は、有効である)。
【0036】 以降の本文中では、適応的なデータ検出によって得た、再構築された情報−搬
送データ記号(2−ユーザー検出でのd^xおよびd^y)を、通常、d^と呼
ぶ。データ記号d^は、マルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODに供
給される。
【0037】 ループ状の矢印Xは、マルチユーザーデータ検出器JD−DDとマルチユーザ
ーチャネル復号器JD−KDECODとの間の接続が回帰的であることを示して
いる。これは、データ検出とチャネル復号化との従来の区別が取り除かれる反復
等化と呼ばれるプロセスのための措置である。というのは、回帰によって、イニ
シャルチャネル復号化の後、1つまたはそれ以上データ検出が繰り返されるため
である。
【0038】 マルチユーザーチャネルエスティメーターJD−KSを含むマルチユーザーデ
ータ検出器JD−DDとマルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODとの
構造物は、破線で区切られており、反復マルチユーザー等化器JD−IEと呼ば
れている。反復等化は、図4でさらに詳しく説明されている。
【0039】 反復マルチユーザー等化器JD−IEによるデータ信号出力(また、図4では
、u^と呼ぶ)は、デインターリービィング(deinterleaving) のブロック(不
図示)の後段の任意的なソース復号器QDECODに供給される。このソース復
号器は、伝送終了時になされたあらゆるソース符号化を無効にする。ソース復号
器QDECODは、オリジナルのソースデータ信号を再構築したデータ信号、す
なわち、音声信号や、ビデオ信号等の信号をデジタル化したデータ信号を出力す
る。
【0040】 図4は、反復マルチユーザー等化器JO−IEのブロック図である。図4中の
反復マルチユーザー等化器JD−IEは、各々の場合において異なる受信センサ
ー(アンテナ)に割り当てられている多くの信号入力E1、E2、…、EKが供
給される点だけ、図3中の反復マルチユーザー等化器JD−IEとは異なる。こ
の点については後述するが、簡単には、これは無線−周波数受信ステートHFE
のベースバンド信号出力が供給されたところに、1つの入力E1だけが存在する
ことを想定している。
【0041】 図4に示すように、デインターリイーバー(deinterleaver)DILに続く記号
/コードビット変換装置SCMは、マルチユーザーデータ検出器JD−DDとマ
ルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODとの間で選択的に使用され、こ
の場合、インターリイーバー(interleaver)ILに続くコードビット/記号変換
装置CSMは、マルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODからマルチユ
ーザーデータ検出器JD−DDまでのフィードバック接続R中に備えられなくて
はならない。
【0042】 反復マルチユーザー等化器JD−IEは、以下のように作動する。
【0043】 入力E1に加えて、マルチユーザーデータ検出器JD−DDは、データ検出中
、もともとの知識(a priori knowledge) として利用される外因的情報項目Zex を受信する入力EAPを有する。また、データ検出中、検出されたデータ記号(
または、検出されたデータ記号の有限のシーケンス)についてのもともと持って
いる知識を使用するデータ検出器は、この分野では、APRI検出器と呼ばれて
いる。
【0044】 入力EAPは、フィードバック接続Rを介して外因的情報項目Zexを供給して
いるマルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODに接続されている。
【0045】 マルチユーザーデータ検出器JD−DDは、各検出結果d^毎に対応する信頼
性のある情報項目Λd を算出する。データシーケンスd^および信頼性のある情
報項目Λd に対応するシーケンスは、マルチユーザーデータ検出器JD−DDの
出力で規定される。そのシーケンスd^およびΛd は、全ての受信したユーザー
データ信号から検出されたデータ記号に基づいている。例えば、検出されたデー
タ記号のシーケンスd^(および、相応するシーケンスΛd )は、検出された連
続状(serial form)の全ユーザー(ユーザー記号)の検出結果を交互に混在させ
るような方法で構築される。すなわち、2−ユーザー検出の場合、検出されたデ
ータ信号のシーケンスd^は、d^x、d^y、d^x、d^y…のような形状
を持つことができる。
【0046】 d^およびΛd を計算するためのデータ検出中において、マルチユーザーデー
タ検出器JD−DDは、受信した全てのユーザーデータ信号SX、SYについて
、伝送されたデータ記号に関するもともとの知識として(もし、これがすでに有
効(available)なら)、外因的情報項目Zexを利用する。また、少なくとも、対
象となっているユーザーデータ信号SXの情報−搬送データ記号d^xの検出中
においても、JD動作原理は適用される。すなわち、この目的を達するために検
出された他のユーザーデータ信号(SY)による外乱に帰因するノイズ成分を除
去することで、このユーザーデータ信号SXのノイズは削減される。
【0047】 2つのデータシーケンスd^およびΛd は、記号コードビット変換装置SCM
/デインターリイーバー(deinterleaver)DILの統合されたところに供給され
、そして、2元データc^のシーケンスd、および、2元データc^に関する信
頼性のある情報項目Λc のシーケンスに変換される。また、シーケンスc^およ
びΛc は、受信した全てのユーザーデータ信号から検出されたデータ記号に基づ
いている。統合された記号/コードビット変換装置SCM/デインターリイーバ
ー(deinterleaver)DILは任意的なものであり、もし一致する2元データが、
伝送終了時に使用されているときのみに必要とされるものである。
【0048】 マルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODは、上記シーケンスc^お
よびΛc を以下のような方法で処理する。すなわち、ユーザーデータ信号SXに
関する伝送終了時の(チャネル)非符号化データのシーケンスの初期推定値u^
を出力し、可能なら、信頼性のある情報項目に対応するシーケンスΛu を付加的
に出力する。
【0049】 この推定では、適切な信号処理の結果として、マルチユーザーチャネル復号器
JD−KDECODは、次のソース復号器QDECOD(図3)によってそれに
供給される外因的情報項目Zc を用いることができる。
【0050】 また、マルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODは、信頼性のある情
報項目Λe のシーケンスも決定し、信頼性のある情報項目Λe の要素は、本質的
に、すべてのユーザーデータ信号SX、SYに関する先のデータ検出の瞬断(hi
t)または成功(success)の比の推定値(すなわち、各々、d=d^およびc=c
^になる確率)を示している。信頼性のある情報項目Λe は、コードビット/記
号変換装置CSM/インターリイーバー(interleaver)ILとが統合されたとこ
ろで、シーケンスZexに変換される。
【0051】 以下の本文中では、反復等化中の相互作用ループを経る1つの経路を記載する
【0052】 最初の反復ステップでは、まだ、シーケンスZexは、存在しない。それゆえ、
マルチユーザーデータ検出器JD−DDは、最初は(すなわち、入力E1にユー
ザーデータ信号の受信直後には)、前もった知識を考慮せずに動作する。すでに
説明したように、検出結果d^およびΛd は、シーケンスc^およびΛc に変換
される。また、何ら前もった知識(シーケンスZC )を有していないマルチユー
ザーチャネル復号器JD−KDECODは、最初の推定でu^、Λu 、およびΛ e の値を決定する。シーケンスu^、Λu は、ソース復号器QDECOD(図3
参照)に供給され、そして、シーケンスΛe は、(CSM/IL内で記号シーケ
ンスZexに変換された後)マルチユーザーデータ検出器JD−DDに供給される
。受信したシーケンスu^、Λu を基にして、ソース復号器QDECODは、信
頼性のある情報項目ZC を決定する。そして、それと同時に、マルチユーザーデ
ータ検出器JD−DDは、入力E1にすでに供給されているシーケンス、および
現時点で供給されている外因的情報項目Zexから、シーケンスd^およびΛd
改良された形態(version)を決定する。次に、これらのシーケンスd^およびΛ d は、SCM/DILにて、シーケンスc^およびΛc の改良された形態(vers
ion)に変換される。マルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODは、シー
ケンスu^、Λu およびΛe の改良された形態(version)を形成するために、同
様に現時点で供給されたもともとの知識Zc とともに、これらの改良された形態
(version)を処理する。
【0053】 その後の反復ステップは、上記の手続に応じて実行される。なお、ソース復号
器によって供給された外因的情報項目Zc の考慮は、任意的、すなわち、例えば
、後の反復ステップ、あるいはまた全ての反復ステップにて、省略できるもので
あるといえる。
【0054】 受信の品質の改良のためのさらなる措置は、多数(K)のアンテナからの信号
を利用することにある。
【0055】 これらのアンテナは、全方向性アンテナ、または、受信の指向性パターンのあ
るアンテナを含むものである。例えば、受信装置としての移動式ステーションM
SXの場合、本来、きょう体のバックパネルに取り付けられた、通常のロッドア
ンテナおよび平面アンテナの形態で、2つの全方向性アンテナが備えられている
。また、基準ステーションBSの場合、全方向性アンテナに代わって、受信の指
向性パターンを持つアンテナが、度々、利用される。
【0056】 K個のアンテナからのベースバンド信号は、入力E1、E2、…、EKに供給
される。空間的多様性(diversity)のせいで、分離伝送チャネルの有する自身の
伝送特性は、各アンテナにも関連する。この場合、マルチユーザーチャネルエス
ティメーターJD−KSは、各入力E1、E2、…、EKおよび検出された各ユ
ーザーデータ信号SX、SYに対してチャネル推定を実行しなくてはならない。
この“マルチ−アンテナ検出”では、検出利得は、(可能であれば、独立した)
K個のチャネルを考慮した際の改良された統計データに基づいており、かつ、増
加するKとともに増加する。
【0057】 図3および図4に示された受信装置Eおよび反復マルチユーザー等化器JD−
IEは、多くの形態に変形できる。
【0058】 もし、計算容量が十分にあるならば、ターボ復号器を、マルチユーザーチャネ
ル復号器JD−KDECODとして使用可能である。ターボ復号器は、回帰的に
接続され、かつ、この方法で、反復チャネル復号化を行う2つの個々の復号器か
ら構成されている。ターボ復号器を用いる場合、反復チャネル復号化は、上記し
た反復等化のサブプロセスとして処理される。
【0059】 チャネルパラメーター(すなわち、チャネルインパルス応答hx、hy、…)
を推定するには、多くの異なるアルゴリズムを用いることができる。そして、そ
のアルゴリズムは、特に、P.Jung,Stuttgart,B.G.Teubnerg による“Analyse un
d Entwurf digitaler Mobilefunksysteme ”〔分析とデジタル移動式無線システ
ム〕という本の、1997年版、章5.2.3 、P201〜P206に書かれている。これによれ
ば、これらのアルゴリズムは、現在のアプリケーションの主題(subject matter
)となっている。それらは、信号−適応フィルタリング(signal-adapted filte
ring) 、ガウス推定、ML推定、およびMAP推定のためのアルゴリズムである
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、移動式無線システムにおける空中インターフェース(空間共有領域)
を示した概略図である。
【図2】 図2は、セルラー方式の無線ネットワークにおいて、実施可能な区画措置を示
した概略図である。
【図3】 図3は、マルチユーザー反復等化器を用いた本発明の受信装置を示すブロック
図である。
【図4】 図4は、図3に示したマルチユーザー反復等化器を示すブロック図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年5月17日(2001.5.17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の名称】 移動式無線電話アプリケーションのための受信方法および受信
装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】 本発明は、移動式無線システムに用いられる受信方法および受信装置に関する
ものである。
【0001】 セルラー方式の移動式無線システムは、無線通信のために、区画に分割されて
いる地理的領域を基にしている。セルラー方式の分割の理由目的は、無線通信領
域を可能な限り広い領域(セルラー方式ネットワーク)にしようとするためだけ
ではなく、周波数を再利用することで、セルラー方式ネットワークの非常に多数
のユーザー(容量)に、限定的な総合伝送帯域幅を提供することにもある。
【0002】 周波数の再利用の動作原理とは、(できるだけ離してバラバラにした)セルラ
ー方式のネットワークの区画が、総合伝送帯域幅の同じ周波数のサブバンド(su
bband)を利用することである。そしてまた、各周波数サブバンドはさらに分割さ
れて、多数のユーザーチャネルとなる。同じチャネル内、同じ周波数のサブバン
ドを有するこれらの区画内(“共通−チャネル区画”)において有効なユーザー
からの信号を重ね合わせることは、同一チャネル干渉という。
【0003】 セルラー方式の移動式通信システムにおいて、例えば、GSM(移動式通信の
世界的システム)のように帯域(バンド)拡張を行わないシステム(すなわち、
CDMA(符号分割多重アクセス)方式を用いないシステム)では、同一チャネ
ル干渉が欠点となる。なぜならば、サービスの品質を損なうだけではなく、基本
的に、セルラー方式ネットワークの容量を制限するためである。
【0004】 Z.Zvonar、P.Jung、およびK.Kammerlander (発行者) が発行した“GSM−第
3世代システムに対する革命”という本において、P.A.Ranta:、M.Pukkila の書
いた第2章の“同一チャネル信号の共同復調による干渉抑制”〔Boston、1999年
、P153〜P186〕では、同一チャネル干渉の抑制のために、マルチユーザー検出と
呼ばれる共同検出(JDとも呼ばれ、以下の本文中に記載されている)の方法を
使用することが提案されている。
【0005】 また、IEEE Communications Letters において、D.Raphaeli、Y.Zarai が書い
た“ターボの等化とターボの復号化との統合”という記事[ Vol.2 、No.4、1998
年、P107〜P109〕には、反復受信方法が記載されている。MAP(maximum a po
steriori) 記号エスティメーター(estimator)は、適応性のあるチャネルの推定
に用いられる。MAP記号エスティメーター(estimator)に続くターボ復号器は
、復号化に用いられる。MAP記号エスティメーター(estimator)やターボ復号
器は、フィードバックループ内に配置され、反復シングル−ユーザー等化を行う
【0006】 また、1998年の5月18日から21日までの、カナダのオタワ、アメリカ のニューヨーク(NY)での第48回のIEEEの会合における、M.C.Valenti その 他による文書“TDMA方式のセルラーシステムのためのマルチユーザー受信お よびチャネル検出の統合”〔by M.C.Valenti et al.,Ottawa,Canada,May 18-21 ,1998,New York,NY:IEE,USVol.CONF.48,18 May 1998(1998-05-18),pages 1915-1 919 〕という文献には、最近の従来技術が示されている。この文献には、マルチ ユーザー受信方法が、マルチユーザーデータ検出器およびチャネル復号器からな るループによって反復等化を行うと記載されている。
【0007】 ヨーロッパの特許出願EP0866568A1では、信号受信のために多くの 受信アンテナを利用しているマルチユーザー受信方法が記載されている。これ より、受信したデータの指向的な選択的検出を行える。
【0008】 本発明は、CDMA方式の複合アクセス方法を使わない移動式無線システムの
ための、有効な受信方法および有効な受信装置を作りだすことを目的としている
。特に、多くのユーザー数、すなわち容量数を獲得することを目的とする。
【0009】 請求項1と請求項6とは、この目的を達成するための特徴点を有している。
【0010】 反復等化にマルチユーザー検出の動作原理を組み合わせることにより、シグナ
ル/ノイズの比を改善する2つの相補的な技術が組み合わされる。マルチユーザ
ー検出は、有用な信号として、同一チャネル干渉の一部分を考慮すること、すな
わち、その信号を選択的に検出し、その上、真に重要であるユーザーデータ信号
からその信号を除去(これが可能な理由は、同一チャネル干渉が、その特質によ
り決定されるためである)することに基づいている。一方、反復等化は、データ
検出中に、復号された情報を利用することで、エラー低減を実現するという動作
原理に基づいている。後者は、マルチユーザーデータ検出器内においてマルチユ
ーザー復号化を行っている間に得た、信頼性の高い情報のフィードバックを繰り
返すことで実行される。エラー低減のための反復等化は、あるユーザーのデータ
信号、すなわち“真”に有用な信号と、他のユーザーデータ信号、すなわち、J
D期間中、有用な信号として取り扱わる同一チャネル干渉信号成分との双方に実
行される。その結果、これらの2つの動作原理(マルチユーザー検出および反復 等化)は、相互に影響を及ぼし、かつ互いにサポートする。また、ソース復号中 に発生した外因的情報項目(an extrinsic information item)を反復等化してい る間に得た結果を改良することも利用されている。
【0011】 反復等化中では、コヒーレントデータ検出を実行することが好ましい。このコ
ヒーレントデータ検出によって、さらに、本発明による受信方法によって達成さ
れた耐ノイズ性(または、本発明による受信装置の耐ノイズ性)を向上できる。
【0012】 適応的なデータ検出(adaptive date detection)においては、空間的に分離し
ている受信センサーから得た多くのデータ信号を考慮することが好ましい。受信
センサーを空間的に隔離することは、(受信センサーの間隔にほぼ依存した)異
なった伝送特性を有する、すなわち、異なった衝撃反応(impulse responses)を
有する異なった伝送チャンネルを介して各データ信号を伝送できるという効果を
有する。空間的に分離している受信センサーからのこのような多数の信号をユー
ザーデータ信号として考慮することで、データ検出の耐障害性をさらに向上させ
られる。
【0013】 なお、本発明の有利な実施の形態を従属の請求項中に記載されている。
【0014】 以降の本文中では、本発明を、実例となる実施の形態を用いて、以下の図面を
参照しつつ説明する。
【0015】 図1は、移動式無線システムにおける空中インターフェース(空間共有領域)
を示した概略図である。
【0016】 図2は、セルラー方式の無線ネットワークにおいて、設定できる区画を示した
概略図である。
【0017】 図3は、マルチユーザー反復等化器を用いた本発明の受信装置を示すブロック
図である。
【0018】 図4は、図3に示したマルチユーザー反復等化器を示すブロック図である。
【0019】 図1は、単一無線区画での移動式無線システムにおける空中インターフェース
を示した概略図である。個々のユーザーに保持されている3つの移動式ステーシ
ョンMS1、MS2、MS3と、共通基準ステーションBSとの間で、双方向の
通信リンクを設定できるようになっている。空中インターフェースの各々の伝送
特性は、3つの無線チャンネルK1、K2、K3で示されている。
【0020】 中継通信ネットワークに繋がった基準ステーションBSと、移動式ステーショ
ンMS1、MS2、MS3との間における通信リンクは、直接伝搬路に加えて、
例えば、ビル、工場からの反射による多重通路伝搬の影響を受ける。移動式ステ
ーションMS1、MS2、MS3が、(定着した基準ステーションBSより相対
的に)移動すると想定すると、他の外乱とともに、多重通路伝搬は、受信ステー
ションであるMS1、MS2、MS3およびBSのそれぞれにおいて、経時的に
重ね合わされ、ユーザーデータ信号の様々な伝搬路の信号成分となる。
【0021】 その結果、無線チャネルK1、K2、K3の伝送特性は、継続的に変化する。
加えて、アップリンク内およびダウンリンク内において、多くのユーザーデータ
信号(すなわち、異なるユーザーから発せられる、または、それらのユーザーの
ために向けられる無線信号)の重ね合わせが起こる。移動式ステーションMS1
、MS2、MS3および基準ステーションBSの受信装置における、ユーザー分
割(The user separations) は、CDMAの要素を含まない既知の方法の一つ、
例えば、FDMA(周波数分割多重接続)、TMDA(時間割多重接続)、ある
いは、混成(ハイブリッド)多重接続方法によって実行される。
【0022】 図2は、そのようなネットワークの区間(セクション)によるセルラー方式の
ネットワークの構造を示している。簡単にするために、6角形の区画を基礎とし
て用いている。また、これらの区画に属する基準ステーションBS、BSX、B
SYを、各区画の中心に描いている。図2では、全伝送帯域を3つの異なる周波
数サブバンドに細分割することを想定している。同じ周波数サブバンドを使用し
ている区画については、同じ模様とするとともに、括弧書きの同じ周波数サブバ
ンド識別ラベル(1)、または(2)、または(3)を付している。
【0023】 冒頭でに説明したように、各周波数サブバンドも、システム規格によって予め
定められた数多くのばらばらのユーザーチャネルから構成されている。GSMに
よって使用されているFDMAとTDMAとの混成接続では、割当てられた周波
数バンド内に、例えば、124のFDMAユーザーチャネルがある。従って、8
のTDMAタイムスロットが供給されると、無線区画あたりの最大容量は、およ
そ1000ユーザーとなる。
【0024】 2つの移動式ステーション(ユーザー)MSXおよびMSYは、同じ周波数サ
ブバンド(共通−チャネル区画)を持つ2つの区画XとYとの中に位置し、同時
間に同じユーザーチャネル内で2つとも動作する。同一チャネル干渉のため、ユ
ーザーMSXおよびMSYの双方に対するサービスの品質が損なわれることもあ
る。図2は、ダウンリンク内に、同一チャネル干渉がある場合を示している。ま
た、移動式ステーションMSXは、BSX(区画Xの基準ステーション)からM
SX専用のユーザーデータ信号SXを受信するだけではなく、移動式ステーショ
ンMSY専用のBSY(区画Yの基準ステーション)からユーザーデータ信号S
Yも受信する。しかしながら、MSXとBSYとの距離が、MSXとBSXとの
距離よりも離れているため、後者の信号は、SXに比べて受信エネルギーは弱く
なる。
【0025】 ユーザーデータ信号SX、SYは、情報−搬送データ記号の一部であるデータ
記号のシーケンスで構成されており、残りの部分は、通常、補助的な情報−搬送
データ記号として設計されている。以降の本文中では、(移動式無線チャネルの
入力のときに)BSXによって放射されたユーザーデータ信号SXの情報−搬送
データ記号をdxと呼び、そして、(移動式無線チャネルの入力のときに)BS
Fによって放射されたユーザーデータ信号SYの情報−搬送データ記号をdyと
呼ぶ。
【0026】 図3は、本発明の受信装置Eのブロック図を示している。受信装置Eは、移動
式ステーションMSおよび基準ステーションBSの双方に配置することができる
。以降の本文中では、それは、(特に明記しないかぎり)移動式ステーションM
SX内に配置されているとする。受信装置Eは、無線−周波数受信ステートHF
E、記憶装置SPEを有する制御手段SEE、マルチユーザーデータ検出器JD
−DDおよびマルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODを有する復調化
手段DMOD、および復調器であるDMODの後段に位置するソース復号器QD
ECODを含んでいる。マルチユーザーデータ検出器JD−DDは、マルチユー
ザーチャネルエスティメーター(multiuser channel estimator)JD−KSを備
えている。
【0027】 無線−周波数受信ステートHFEは、アンテナを介して全てのユーザーデータ
信号、特に、移動式ステーションMSX専用のユーザーデータ信号SX(関連チ
ャネルの出力時に現れるdxの乱れた形態(version)を含む)、および、移動式
ステーションMSY専用のユーザーデータ信号SY(関連チャネルの出力時に現
れるdyの乱れた形態(version)を含む)をも構成する電波を受信する。受信さ
れた信号は、無線−周波数受信ステートHFE内のアナログフィルター(不図示
)により帯域幅において制限(limited) され、そしてまた、ダウン変換による通
常方法によって、アナログベースバンド受信信号(または、中間−周波数受信信
号)に変換される。
【0028】 アナログベースバンド受信信号は、不図示の方法で、少なくともデータ信号の
記号比に対応している十分に高いサンプリング比を持つ、アナログ/デジタル変
換器によってデジタル化され、そして、再度、次のデジタルフィルター(不図示
)によって帯域幅において制限される。
【0029】 このようにして得た帯域幅−制限デジタル信号は、必要なユーザーデータ信号
SXに加えて、さらに干渉信号として機能する“不要”なユーザーデータ信号S
Yを含み、さらに、おそらくは、考慮された周波数帯に現れる他の“不要”ユー
ザーデータ信号も含んでいる。帯域幅−制限デジタル信号は、復調器手段DMO
Dのマルチユーザーデータ検出器JD−DDに供給される。
【0030】 以降の本文中では、簡単に例示するために、マルチユーザ検出を、2−ユーザ
ーの検出によって説明している。すなわち、1つの不要な同一チャネル干渉信号
、つまりSYの場合について説明する。
【0031】 マルチユーザーチャネルエスティメーターJD−KSを使用すると、マルチユ
ーザーデータ検出器JD−DDは、2つのユーザーデータ信号SXおよびSYに
関し、適応的なデータ検出、すなわち、各伝送チャネルの瞬時ステート(instan
taneous states) に適応したデータ検出を行う。詳細は、以降のようになる。情
報−搬送データ記号dxおよびdyに加えて、トレーニングシーケンスTRと呼
ばれる特別なデータシーケンス、マルチユーザーチャネルエスティメーターJD
−KSとして知られているデータ記号の要素(エレメント)は、連続的な繰り返
しで、ユーザーデータ信号SXおよびSYの中に伝送される。例えば、各々の伝
送されたデータブロックに、きっかり1つのトレーニングシーケンスTRを含め
ることができる。トレーニングシーケンスTRは、記憶装置SPE内に記憶でき
る。
【0032】 既知のトレーニングシーケンスTRと、受信されたトレーニングシーケンスT
Rの乱れた形態(version)とを関連づけることによって、マルチユーザーチャネ
ルエスティメーターJD−KSは、各トレーニングシーケンスTRについて(す
なわち、原則的に、各データブロックにおいて)、伝送された各トレーニングシ
ーケンスTRを媒介する、移動式無線チャネルの現時点でのチャネルパラメータ
ーを計算する。
【0033】 チャネルパラメーターは、各移動式無線チャネルの瞬時伝送ステート(state)
を示している。これらは、例えば、チャネルインパルス応答hx、hyのそれぞ
れの機能変動(functional variation)を各々パラメーター表示したパラメータ
ー群(セット)の形になっている。チャネルインパルス応答hxおよびhyは、
時間t、時間t−τでのそれぞれのチャネル(SXの伝送チャネルおよびSYの
伝送チャネル)に供給されたディラックパルス(Dirac pulse)に対する移動式無
線チャネルの応答である。
【0034】 各チャネル推定(estimation) の後、新たに決定されたチャネルパラメーター
は、マルチユーザーデータ検出器JD−DDに伝達される。もともと受信装置に
は認識されておらず、それぞれ送信された情報−搬送データ記号dxおよびdy
の受信形態(version)を、( チャネルパラメーターによってパラメータ化された
) 現時点でのチャネルインパルス応答hxおよびhyとともに、たたみ込む(コ
ンボリューションする)ことによって、マルチユーザーデータ検出器は、結合さ
れて伝送されたデータ記号dxおよびdyの再構築形をそれぞれ決定する(以降
、本文中では、d^xおよびd^yと呼ぶ)。コヒーレントデータ検出が行われ
ることは好ましい。コヒーレントは、時間−離散チャネルインパルス応答hxお
よびhyを、適応的なデータ検出におけるでの量(amount) および位相に基づい
て考慮していることを意味する。これは、マルチユーザーチャネルエスティメー
ターJD−KSが、対応した量および位相情報を含んだ適切なチャネルパラメー
ターを発生し、そしてマルチユーザーデータ検出器JD−DDもまた、次のデー
タ検出で、この情報(量および位相)を用いることを予め想定している。
【0035】 コヒーレントな適応的データ検出は、非コヒーレントの適応的データ検出と比
較して、S/N比を増加させることができるので好ましい。
【0036】 すでに説明したように、データ記号のブロック構造は、データ検出を、すなわ
ち情報−搬送データ記号d^xおよびd^y(すなわち、伝送された情報−搬送
データ記号dxおよびdyを再構築したもの)である検出されたデータ記号と、
他の、補助的な情報−搬送データ記号(例えば、制御情報等に関するもの)であ
る検出されたデータ記号とから生じる差異を、考慮しなければならない。この目
的のために、使用されているブロック構造の対応情報(特に、データブロック毎
におけるデータ記号の数N)が、記憶手段SPEに記憶され、そして、復調器D
MODに伝送される。
【0037】 マルチユーザーデータ検出器JD−DDの出力のとき、(再構築された)デジ
タルユーザーデータ信号は、あるユーザー、すなわちここでは移動式ステーショ
ンMSXにとって有効であり、そして、(再構築された)デジタルユーザーデー
タ信号は、他のユーザーMSYにとって有効である(もし、受信装置Eが基準ス
テーションBSに設置されていれば、ある移動式ステーションMSXからの(再
構築された)デジタルユーザー信号および他のユーザーMSYからの再構築され
たデジタルユーザー信号は、有効である)。
【0038】 以降の本文中では、適応的なデータ検出によって得た、再構築された情報−搬
送データ記号(2−ユーザー検出でのd^xおよびd^y)を、通常、d^と呼
ぶ。データ記号d^は、マルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODに供
給される。
【0039】 ループ状の矢印Xは、マルチユーザーデータ検出器JD−DDとマルチユーザ
ーチャネル復号器JD−KDECODとの間の接続が回帰的であることを示して
いる。これは、データ検出とチャネル復号化との従来の区別が取り除かれる反復
等化と呼ばれるプロセスのための措置である。というのは、回帰によって、イニ
シャルチャネル復号化の後、1つまたはそれ以上データ検出が繰り返されるため
である。
【0040】 マルチユーザーチャネルエスティメーターJD−KSを含むマルチユーザーデ
ータ検出器JD−DDとマルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODとの
構造物は、破線で区切られており、反復マルチユーザー等化器JD−IEと呼ば
れている。反復等化は、図4でさらに詳しく説明されている。
【0041】 反復マルチユーザー等化器JD−IEによるデータ信号出力(また、図4では
、u^と呼ぶ)は、デインターリービィング(deinterleaving) のブロック(不
図示)の後段のソース復号器QDECODに供給される。このソース復号器は、
伝送終了時になされたソース符号化を無効にする。ソース復号器QDECODは
、オリジナルのソースデータ信号を再構築したデータ信号、すなわち、音声信号
や、ビデオ信号等の信号をデジタル化したデータ信号を出力する。
【0042】 また、図3には不図示ではあるが、図4によって詳細に説明されているソース 復号器QDECODは、マルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODに供 給される信頼性のある情報項目も生成する。
【0043】 図4は、反復マルチユーザー等化器JO−IEのブロック図である。図4中の
反復マルチユーザー等化器JD−IEは、各々の場合において異なる受信センサ
ー(アンテナ)に割り当てられている多くの信号入力E1、E2、…、EKが供
給される点だけ、図3中の反復マルチユーザー等化器JD−IEとは異なる。こ
の点については後述するが、簡単には、これは無線−周波数受信ステートHFE
のベースバンド信号出力が供給されたところに、1つの入力E1だけが存在する
ことを想定している。
【0044】 図4に示すように、デインターリイーバー(deinterleaver)DILに続く記号
/コードビット変換装置SCMは、マルチユーザーデータ検出器JD−DDとマ
ルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODとの間で選択的に使用され、こ
の場合、インターリイーバー(interleaver)ILに続くコードビット/記号変換
装置CSMは、マルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODからマルチユ
ーザーデータ検出器JD−DDまでのフィードバック接続R中に備えられなくて
はならない。
【0045】 反復マルチユーザー等化器JD−IEは、以下のように作動する。
【0046】 入力E1に加えて、マルチユーザーデータ検出器JD−DDは、データ検出中
、もともとの知識(a priori knowledge) として利用される外因的情報項目Zex を受信する入力EAPを有する。また、データ検出中、検出されたデータ記号(
または、検出されたデータ記号の有限のシーケンス)についてのもともと持って
いる知識を使用するデータ検出器は、この分野では、APRI検出器と呼ばれて
いる。
【0047】 入力EAPは、フィードバック接続Rを介して外因的情報項目Zexを供給して
いるマルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODに接続されている。
【0048】 マルチユーザーデータ検出器JD−DDは、各検出結果d^毎に対応する信頼
性のある情報項目Λd を算出する。データシーケンスd^および信頼性のある情
報項目Λd に対応するシーケンスは、マルチユーザーデータ検出器JD−DDの
出力で規定される。そのシーケンスd^およびΛd は、全ての受信したユーザー
データ信号から検出されたデータ記号に基づいている。例えば、検出されたデー
タ記号のシーケンスd^(および、相応するシーケンスΛd )は、検出された連
続状(serial form)の全ユーザー(ユーザー記号)の検出結果を交互に混在させ
るような方法で構築される。すなわち、2−ユーザー検出の場合、検出されたデ
ータ信号のシーケンスd^は、d^x、d^y、d^x、d^y…のような形状
を持つことができる。
【0049】 d^およびΛd を計算するためのデータ検出中において、マルチユーザーデー
タ検出器JD−DDは、受信した全てのユーザーデータ信号SX、SYについて
、伝送されたデータ記号に関するもともとの知識として(もし、これがすでに有
効(available)なら)、外因的情報項目Zexを利用する。また、少なくとも、対
象となっているユーザーデータ信号SXの情報−搬送データ記号d^xの検出中
においても、JD動作原理は適用される。すなわち、この目的を達するために検
出された他のユーザーデータ信号(SY)による外乱に帰因するノイズ成分を除
去することで、このユーザーデータ信号SXのノイズは削減される。
【0050】 2つのデータシーケンスd^およびΛd は、記号コードビット変換装置SCM
/デインターリイーバー(deinterleaver)DILの統合されたところに供給され
、そして、2元データc^のシーケンスd、および、2元データc^に関する信
頼性のある情報項目Λc のシーケンスに変換される。また、シーケンスc^およ
びΛc は、受信した全てのユーザーデータ信号から検出されたデータ記号に基づ
いている。統合された記号/コードビット変換装置SCM/デインターリイーバ
ー(deinterleaver)DILは任意的なものであり、もし一致する2元データが、
伝送終了時に使用されているときのみに必要とされるものである。
【0051】 マルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODは、上記シーケンスc^お
よびΛc を以下のような方法で処理する。すなわち、ユーザーデータ信号SXに
関する伝送終了時の(チャネル)非符号化データのシーケンスの初期推定値u^
を出力し、可能なら、信頼性のある情報項目に対応するシーケンスΛu を付加的
に出力する。
【0052】 この推定では、適切な信号処理の結果として、マルチユーザーチャネル復号器
JD−KDECODは、次のソース復号器QDECOD(図3参照)によってそ
れに供給される外因的情報項目Zc を用いる。
【0053】 また、マルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODは、信頼性のある情
報項目Λe のシーケンスも決定し、信頼性のある情報項目Λe の要素は、本質的
に、すべてのユーザーデータ信号SX、SYに関する先のデータ検出の瞬断(hi
t)または成功(success)の比の推定値(すなわち、各々、d=d^およびc=c
^になる確率)を示している。信頼性のある情報項目Λe は、コードビット/記
号変換装置CSM/インターリイーバー(interleaver)ILとが統合されたとこ
ろで、シーケンスZexに変換される。
【0054】 以下の本文中では、反復等化中の相互作用ループを経る1つの経路を記載する
【0055】 最初の反復ステップでは、まだ、シーケンスZexは、存在しない。それゆえ、
マルチユーザーデータ検出器JD−DDは、最初は(すなわち、入力E1にユー
ザーデータ信号の受信直後には)、前もった知識を考慮せずに動作する。すでに
説明したように、検出結果d^およびΛd は、シーケンスc^およびΛc に変換
される。また、何ら前もった知識(シーケンスZC )を有していないマルチユー
ザーチャネル復号器JD−KDECODは、最初の推定でu^、Λu 、およびΛ e の値を決定する。シーケンスu^、Λu は、ソース復号器QDECOD(図3
参照)に供給され、そして、シーケンスΛe は、(CSM/IL内で記号シーケ
ンスZexに変換された後)マルチユーザーデータ検出器JD−DDに供給される
。受信したシーケンスu^、Λu を基にして、ソース復号器QDECODは、信
頼性のある情報項目ZC を決定する。そして、それと同時に、マルチユーザーデ
ータ検出器JD−DDは、入力E1にすでに供給されているシーケンス、および
現時点で供給されている外因的情報項目Zexから、シーケンスd^およびΛd
改良された形態(version)を決定する。次に、これらのシーケンスd^およびΛ d は、SCM/DILにて、シーケンスc^およびΛc の改良された形態(vers
ion)に変換される。マルチユーザーチャネル復号器JD−KDECODは、シー
ケンスu^、Λu およびΛe の改良された形態(version)を形成するために、同
様に現時点で供給されたもともとの知識Zc とともに、これらの改良された形態
(version)を処理する。
【0056】 その後の反復ステップは、上記の手続に応じて実行される。
【0057】 受信の品質の改良のための措置は、多数(K)のアンテナからの信号を利用す
ることにある。
【0058】 これらのアンテナは、全方向性アンテナ、または、受信の指向性パターンのあ
るアンテナを含むものである。例えば、受信装置としての移動式ステーションM
SXの場合、本来、きょう体のバックパネルに取り付けられた、通常のロッドア
ンテナおよび平面アンテナの形態で、2つの全方向性アンテナが備えられている
。また、基準ステーションBSの場合、全方向性アンテナに代わって、受信の指
向性パターンを持つアンテナが、度々、利用される。
【0059】 K個のアンテナからのベースバンド信号は、入力E1、E2、…、EKに供給
される。空間的多様性(diversity)のせいで、分離伝送チャネルの有する自身の
伝送特性は、各アンテナにも関連する。この場合、マルチユーザーチャネルエス
ティメーターJD−KSは、各入力E1、E2、…、EKおよび検出された各ユ
ーザーデータ信号SX、SYに対してチャネル推定を実行しなくてはならない。
この“マルチ−アンテナ検出”では、検出利得は、(可能であれば、独立した)
K個のチャネルを考慮した際の改良された統計データに基づいており、かつ、増
加するKとともに増加する。
【0060】 図3および図4に示された受信装置Eおよび反復マルチユーザー等化器JD−
IEは、多くの形態に変形できる。
【0061】 もし、計算容量が十分にあるならば、ターボ復号器を、マルチユーザーチャネ
ル復号器JD−KDECODとして使用可能である。ターボ復号器は、回帰的に
接続され、かつ、この方法で、反復チャネル復号化を行う2つの個々の復号器か
ら構成されている。ターボ復号器を用いる場合、反復チャネル復号化は、上記し
た反復等化のサブプロセスとして処理される。
【0062】 チャネルパラメーター(すなわち、チャネルインパルス応答hx、hy、…)
を推定するには、多くの異なるアルゴリズムを用いることができる。そして、そ
のアルゴリズムは、特に、P.Jung,Stuttgart,B.G.Teubnerg による“Analyse un
d Entwurf digitaler Mobilefunksysteme ”〔分析とデジタル移動式無線システ
ム〕という本の、1997年版、章5.2.3 、P201〜P206に書かれている。これによれ
ば、これらのアルゴリズムは、現在のアプリケーションの主題(subject matter
)となっている。それらは、信号−適応フィルタリング(signal-adapted filte
ring) 、ガウス推定、ML推定、およびMAP推定のためのアルゴリズムである
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、移動式無線システムにおける空中インターフェース(空間共有領域)
を示した概略図である。
【図2】 図2は、セルラー方式の無線ネットワークにおいて、実施可能な区画措置を示
した概略図である。
【図3】 図3は、マルチユーザー反復等化器を用いた本発明の受信装置を示すブロック
図である。
【図4】 図4は、図3に示したマルチユーザー反復等化器を示すブロック図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 プレシンガー,イエルク ドイツ連邦共和国 80469 ミュンヘン ヴェスターミュールシュトラーセ 16 (72)発明者 シュミット,ペーター ドイツ連邦共和国 67167 エアポルツハ イム バーンホフシュトラーセ 32 Fターム(参考) 5K046 AA05 BB01 EE06 EF02 5K067 AA03 AA05 BB03 BB21 CC02 CC04 CC10 DD42 EE02 EE10 EE22 HH21 HH22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動式無線アプリケーションにおける受信方法において、 あるユーザーによって伝送された、または受信ユーザー(MSX)に発信され
    たユーザーデータ信号(SX)と、同じ周波数バンド内にある少なくとも1つの
    さらなるユーザーデータ信号(SY)とを受信し、 適応的なマルチユーザーデータ検出器JD−DDと、フィードバック接続Rに
    よって上記の適応的なマルチユーザーデータ検出器JD−DDに接続されたマル
    チユーザーチャネル復号器JD−KDECODとによって、上記のあるユーザー
    データ信号およびさらなるユーザーデータ信号(SX、SY)を反復等化し、 反復等化された上記のあるユーザーデータ信号(SX)のノイズの低減を、上
    記のさらなるユーザーデータ信号(SY)を考慮することで達成するというステ
    ップを含む受信方法。
  2. 【請求項2】 上記の反復マルチユーザー等化において、コヒーレントデータ検出が行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信方法。
  3. 【請求項3】 空間的に分離した受信センサーから受信した多くのデータ信号が、上記の適応
    的なマルチユーザーデータ検出において考慮されることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の受信方法。
  4. 【請求項4】 ソース復号化中に決定された外因的情報項目Zc が、チャネル復号化において
    利用されることを特徴とする上記の請求項のいずれか1つに記載の受信方法。
  5. 【請求項5】 ターボ復号化が、マルチユーザーチャネル復号化において利用されることを特
    徴とする上記の請求項のいずれか1つに記載の受信方法。
  6. 【請求項6】 移動式無線アプリケーションにおける受信装置において、 あるユーザーによって伝送された、または受信ユーザー(MSX)に発信され
    たユーザーデータ信号(SX)と、同じ周波数バンド内にある少なくとも1つの
    さらなるユーザーデータ信号(SY)とを受信するための無線−周波数受信ステ
    ート(a radio-frequency state)HFEを含み、 上記のあるユーザーデータ信号(SX)および上記のさらなるユーザーデータ
    信号(SY)を等化させるためのもので、適応的なマルチユーザーデータ検出器
    JD−DDと、フィードバック接続Rによって上記の適応的なマルチユーザーデ
    ータ検出器JD−DDに接続されたマルチユーザーチャネル復号器JD−KDE
    CODとがまとまった反復等化器JD−IEを含む受信装置。
  7. 【請求項7】 上記の適応的なマルチユーザーデータ検出器JD−DDが、コヒーレントデー
    タ検出を行うことを特徴とする請求項6に記載の受信装置。
  8. 【請求項8】 上記の適応的なマルチユーザーデータ検出器JD−DDが、ユーザーデータ信
    号(SX;SY)に関して、空間的に分離している多くの受信センサーによって
    供給された多くのデータ信号のためのチャネル推定を行うことを特徴とする請求
    項6または7に記載の受信装置。
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