JP2003344407A - 電気化学的発光によって分子識別を検出するための方法 - Google Patents

電気化学的発光によって分子識別を検出するための方法

Info

Publication number
JP2003344407A
JP2003344407A JP2003126656A JP2003126656A JP2003344407A JP 2003344407 A JP2003344407 A JP 2003344407A JP 2003126656 A JP2003126656 A JP 2003126656A JP 2003126656 A JP2003126656 A JP 2003126656A JP 2003344407 A JP2003344407 A JP 2003344407A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support
molecule
sensor
target molecule
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003126656A
Other languages
English (en)
Inventor
Martial Billon
マーシャル・ビロン
Gerard Bidan
ジェラール・ビダン
Filliard Agnes Dupont
アグネス・デュポン・フィリアール
Loic Blum
ロイク・ブラム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Universite Claude Bernard Lyon 1 UCBL
Universite Joseph Fourier Grenoble 1
Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA
Original Assignee
Universite Claude Bernard Lyon 1 UCBL
Commissariat a lEnergie Atomique CEA
Universite Joseph Fourier Grenoble 1
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Universite Claude Bernard Lyon 1 UCBL, Commissariat a lEnergie Atomique CEA, Universite Joseph Fourier Grenoble 1 filed Critical Universite Claude Bernard Lyon 1 UCBL
Publication of JP2003344407A publication Critical patent/JP2003344407A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/531Production of immunochemical test materials
    • G01N33/532Production of labelled immunochemicals
    • G01N33/533Production of labelled immunochemicals with fluorescent label

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料内のターゲット分子を正確にかつ感度良
くかつ定量的にかつ定性的に検出し得るような方法を提
供すること。 【解決手段】 支持体(su)上に取り付けられたセン
サ分子(S)とターゲット分子(C)との間における分
子識別を検出するための方法であって、a)支持体上に
導電性フィルム(f)を成膜しさらにフィルム上にセン
サ分子を取り付け、ターゲット分子をルミノール(L)
によってマーキングし、c)ターゲット分子を支持体に
対して接触させ、d)過剰のルミノールを除去するため
に支持体を濯ぎ、導電性フィルムを介してのターゲット
分子と支持体との間の直接的または間接的な電子移動に
よってトリガーされた電気化学的発光信号を読み取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気化学的発光に
よって分子識別を検出するための方法に関するものであ
る。大まかには、本発明においては、支持体上に取り付
けられた第1分子と、試料内において検出対象をなす第
2分子と、の間における特定の分子識別の定性的検出と
定量的検出とに関心がある。
【0002】本発明においては、特定の分子識別とは、
やや複雑な2つの分子どうしの間の特定の相互作用によ
って、これら2つの分子の結合時にこれら2つの分子を
検出可能とし得る程度に十分に安定的なものとして、こ
れら2つの分子の結合または一体化が引き起こされるこ
と、として定義される。本発明においては、このような
特定の分子識別には、核酸(DNAおよび/またはRN
A)のハイブリッド化、抗原/抗体タイプの識別反応、
タンパク質/タンパク質タイプの相互作用、酵素/基質
タイプの相互作用、等がある。
【0003】本発明による方法は、例えば、広範な意味
での『バイオチップ』分野における検出に応用すること
ができる。すなわち、核酸チップや、タンパク質チップ
や、センサ−生物学的基質のターゲット認識の研究にお
けるマルチアレイシステムも含めた他の任意のシステム
における検出に応用することができる。このような検出
には、例示するならば、例えばバイオチップ上における
ハイブリッド化のスクリーニングあるいは検出の範疇と
いったような、水性媒体中におけるあるいは空気中にお
ける固体支持体上においての核酸のハイブリッド化の検
出がある。
【0004】本発明による方法は、電気化学的発光シス
テムによって導体表面をマーキングするという目的にお
いてはすべてのものに対して適用することができる。
【0005】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】小型
化されたバイオセンサすなわちバイオチップは、現在、
かなり経済的な興味をなす対象である。この経済的興味
は、数千回の分析を並列的に行い得ることによって、お
よび、医療診断や環境制御や農業ビジネス制御や薬学分
野への応用可能性によって、説明される。
【0006】システムは、センサ分子を備えており、セ
ンサ分子とは、一般的には、例えばDNAフラグメント
といったような生物学的分子であり、より一般的には、
非常に小さい表面上に固定されたオリゴヌクレオチド
(あるいは、ODN)フラグメントである。上記センサ
は、例えばDNAやODNからなる相補的ストランドと
いったようなターゲット分子と称される与えられた生物
学的要素を、特定的に認識する能力のために、バイオセ
ンサに対して認識選択性をもたらす。
【0007】バイオセンサの感度は、センサ分子/ター
ゲット分子認識現象を明確化するために使用されている
技術に、部分的には、依存する。多数のツールが開発さ
れている。より詳細には、これらツールのいくつかにお
いては、大きな検出感度をもたらす蛍光マーカーを使用
している。
【0008】しかしながら、上記技術は、ターゲット生
物分子上にグラフトされている蛍光物質に対してのレー
ザー励起を必要とする。また、これには、支持体および
生物分子の照射による残留寄生発光が付随してしまう。
【0009】本明細書においては、参考文献を参照し、
参考文献は、[]によって示している。
【0010】電気化学的発光(Electrochemiluminescen
ce,ECL)、あるいは、電気的に生成された化学発光
とは、電気化学的反応による光の放出をベースとした現
象のことである。ECLは、文献[1][2]におい
て、検出手段として使用された。最も一般的に使用され
ている電気化学的発光マーカーの中で、例えばRu
(2,2’−ビピリジン) 2+ 錯体といったような
有機金属タイプの化合物、および、例えばルミノールや
その派生体といったような有機化合物は、格別のもので
ある。
【0011】文献[1]においては、同じECLという
用語によって指定されているけれども、先の2種類のも
のは、非常に異なるECL機構をもたらす。特に、有機
金属化合物は、反応によって消耗することがなく、適切
な電圧が維持されかつ補基質が存在していれば、ECL
発光が連続的である。これに対し、ルミノール分子また
はその派生物は、不可逆的に消費される。この電気的に
トリガーされる化学発光(electro-triggered chemilum
inescence,ETCL)の場合について考察する。
【0012】Blackburn 氏他は、タンパク質および核酸
上に予め錯体Ru(bpy) 2+をグラフトすること
によるポリメラーゼ(PCR)の連鎖反応に起因する生
成物の検出に際して、ECRによる検出を初めて使用し
た[3]。検出限界は、6桁以上の線形性においてサブ
ピコモル近辺であった。さらに、上記マーカーは、非常
に大きな安定性を示し、雰囲気温度において暗所内で1
年以上にわたって貯蔵することができる。最後に、反応
性を損なうことなくかつ認識特性を損なうことなく、同
一の生物分子上に複数のRu(bpy) 2+ マーカ
ーをグラフトすることができる。また、Xu氏他は、EC
Lによるこの検出方法を、アルミニウムアルカンビスホ
スホン酸からなる分子アセンブリによってコーティング
された電極上に固定された単純なDNAストランドを備
えたDNAバイオセンサに対して、適用した[4]。固
定されたDNAフラグメントと溶液内の相補的ストラン
ドとの間のハイブリッド化現象は、インターカレーター
として挿入されたあるいは相補的ストランド上に予めグ
ラフトされたRu(bpy) 2+ 錯体のECLによ
って、強調された。
【0013】また、ルミノールは、発ガン性を潜在的に
有した除草剤として公知の2,4−ジクロロフェノキシ
酢酸(以下、「2,4−D」と略す)の検出のための免
疫センサにおいて、ECLマーカーとして使用された
[5]。2,4−Dは、活性化されたエステルの形態で
もって、アミノヘキサンチェインを付帯したカーボン電
極上に予めアンカー止めされる。抗体を付帯したルミノ
ールによってそのような除草剤を認識することによっ
て、Hの存在下で発光物質のECLによって生成
された発光の強度により、固定された除草剤の量を評価
することができた。ECLによる2,4−Dの免疫検出
は、0.2μg/lに等しい限界濃度を検出できること
を示した。
【0014】うまくないことに、上記方法は、マルチア
レイシステムを形成することができない。実際、2,4
−D検体のアンカー止めは、複数のアミノヘキサンチェ
インの中の1つに付帯されたアミノ基と2,4−D分子
上に付帯された活性化エステル形態での酸性基との間の
単純な化学結合によって、アミノヘキサンチェインから
なる自己取付層上において、非特定な態様で行われる。
【0015】文献[6]においては、DNAのハイブリ
ッド化を検出するに際して、電気化学的発光インターカ
レーターが使用された。この方法においては、電気化学
的セルのベースを形成する電極上に、ターゲットDNA
試料を固定し、その後、DNAセンサおよびダブルスト
ランドに対しての特定の結合特性を有したECL物質
を、添加する。例えばアクリジンやルシゲンといったよ
うな化学発光インターカレーターが、ECL検出のため
に使用された。この文献においては、DNAのインター
カレーターではないルミノールは、ETCL機構におい
て使用されずに、化学的方法によってトリガーされた化
学発光機構において使用された。ルミノールが溶液内に
配置されかつセンサシーケンスがペルオキシダーゼによ
ってグラフトされる、あるいは、ルミノールがセンサシ
ーケンス上にグラフトされる。
【0016】しかしながら、DNA/インターカレータ
ー相互作用は、常に選択的ではない。さらに、インター
カレーターは、単一のDNAセンサストランドに対して
非特定態様で相互作用し、フィルム上に吸着される。こ
れにより、寄生信号が誘起される。その結果、インター
カレーションによるECLセンサの上記固定方法は、並
列的なマルチアレイ読取を許容しない。
【0017】したがって、従来技術における各手法は、
必ずしも正確ではなく、多くの場合、マルチアレイシス
テムにおいて、また、CisBio社(登録商標)によって市
販されているMICAMチップタイプのシステムにおい
て、使用することができない。
【0018】
【非特許文献1】文献[1]: Fahnrich K.A.氏、Prav
da M.氏、および、Guibault G.G.氏によるTalanta 200
1, 54(4), 531-559 における“Recent applications of
electro-generated chemiluminescence in chemical a
nalysis”と題する文献。
【特許文献1】文献[2]: Martin M.T.氏による“El
ectrochemiluminescence enzyme bio-sensors”と題す
る国際公開特許第9639534号。
【非特許文献2】文献[3]: Blackburn G.F.氏、Sha
h H.P.氏、Kenten J.H.氏、Leland J.氏、Kamin R.A.
氏、Link J.氏、Peterman J.氏、Powell M.J.氏、Shah
A氏、TalleyD.B.氏、Tyagi S.K.氏、Wilkins E.氏、Wu
T.G.氏、および、Massey R.J.氏による Clin. Chem 199
1, 37, 1534 における文献。
【特許文献2】文献[4]: Bard A.J.氏および Xu X-
H 氏による“Biosensor for and methodof electrogene
rated chemiluminescent detection of nucleic acid a
dsorbedto a solid surface”と題する国際公開特許第
9606946号。
【非特許文献3】文献[5]: Marquette C.A.氏およ
び Blum L.J.氏による Sensors Actuat. B1998, 51, 10
0-106 における“Electrochemiluminescence of lumino
l for 2,4-D optical immunosensing in a flow inject
ion analysis system” と題する文献。
【特許文献3】文献[6]: K. Hashimoto 氏、K. Ito
氏、Y. Ishimori 氏、および M. Gotoh氏による“Gene
detection method” と題する米国特許明細書第5,7
76,672号。
【非特許文献4】文献[7]: A. Dupont-Filliard
氏、A. Roget 氏、T. Livache 氏、およびM. Billon 氏
による Anal. Chem. Acta 2001, 449, 45-50における
“Reversibleoligonucleotide immobilization based o
n biotinylated polypyrrole film”と題する文献。
【非特許文献5】文献[8]: R.J. Foster 氏および
C.F. Hogan 氏による Anal. Chem. 2000(72), 5576 に
おける文献。
【非特許文献6】文献[9]: Analytical Chemistry,
Vol. 48, No. 13, November 1976, pp.1933 における
文献。
【非特許文献7】文献[10]: Analytical Biochemi
stry, 111, 87-96 (1981), pp 87 における文献。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、支持体
上に取り付けられたセンサ分子と試験対象をなす試料内
において検出されるべきターゲット分子との間の分子識
別を検出するための方法に関して、試料内にターゲット
分子が存在する場合にはターゲット分子を正確にかつ感
度良くかつ定量的にかつ定性的に検出し得るような方法
を提供することによって、従来技術における上記問題点
を克服することである。
【0020】本発明による方法は、 a)支持体上に、電子伝導または酸化還元伝導に基づく
導電性フィルムを成膜するとともに、このフィルム上に
センサ分子を取り付けることによって、試験用支持体を
形成するステップと; b)ステップc)の前にあるいはステップc)の後に、
ターゲット分子を、電気化学的発光性マーカーによって
マーキングするステップと; c)ターゲット分子を、センサ分子とターゲット分子と
の間における特定のアセンブリ形成に基づく分子識別を
可能とするような物理的化学的条件下において、試験用
支持体に対して接触させるステップと; d)過剰の電気化学的発光性マーカーを除去するととも
に同時にステップc)に基づくセンサ分子とターゲット
分子との間における特定のアセンブリ形成を維持し得る
ようにして、試験用支持体を濯ぐステップと; e)ステップd)において得られた濯ぎ済み試験用支持
体において、導電性フィルムを介してのターゲット分子
と支持体との間の直接的または間接的な電子移動によっ
てトリガーされた電気化学的発光信号を読み取るステッ
プと;を具備している。
【0021】ステップe)における化学的発光の検出に
より、支持体上に取り付けられたセンサ分子と、検出対
象をなすターゲット分子と、の間における上記意味での
分子識別によるアセンブリ形成が明らかにされ、これに
より、試験試料内におけるターゲット分子の存在が明ら
かにされる。
【0022】本発明による方法においては、センサ分子
と、マーキングされたターゲット分子と、の間の識別の
検出は、電気的に生成された化学発光あるいは電気化学
的発光(ECL)をベースとしている。本発明による方
法においては、従来技術による方法における欠点を克服
することを可能とするとともに同時に光学的検出器の感
度を維持し得るような光学的検出を行う。実際、化学発
光に関する電気的トリガーの実行は、化学発光性マーカ
ーだけを対象とするものであり、試験用支持体や生物分
子を対象とするものではない。さらに、バイオチップに
対して適用された上記新規な検出方法は、蛍光による検
出の場合とは異なり、センサ分子/ターゲット分子識別
の定量測定を可能とする。最後に、本発明に基づく電子
インパルスによる励起は、従来技術において使用されて
いるような高価なレーザー励起を必要とすることなく、
空間的制御と迅速かつ容易な使用を可能とする。
【0023】本発明は、バイオチップという分野に応用
することができ、その場合、本発明に基づき、導電性フ
ィルムが上面上に成膜された支持体が、バイオチップを
形成する。
【0024】本発明においては、支持体は、バイオチッ
プの製造のために当業者によって使用されている任意の
支持体とすることができる。本発明を限定する意味では
なく単に例示するならば、例えばAuやPt等といった
ような金属製支持体、ガラス/ITO支持体、金属化さ
れたガラス支持体、金属化された石英支持体、プラスチ
ック/ITO支持体、金属化されたプラスチック支持
体、ガラス質のカーボン支持体、あるいは、絶縁性基体
または上記のいずれかの支持体の上に導電性材料がスク
リーンプリントによって成膜されてなる支持体、を使用
することができる。
【0025】本発明においては、導電性フィルムは、本
来的に電子伝導性のフィルムまたは酸化還元的に電子伝
導性のフィルムとすることができる。
【0026】導電性フィルムに関し、導電性フィルム
は、例えば当業者がバイオチップの製造のために使用し
ているとともに上面上にセンサがグラフトされるフィル
ムといったような、導電性ポリマーフィルムとすること
ができる。例えば、ポリマーは、例えば、“Techniques
de l'Ingenieur”−A3140− において“真性の導
電性ポリマー”の章に記載されているような導電性ポリ
マーとすることができる。これらは、共役結合を有した
分子から形成されたポリマーであって、適切であれば、
電子供与性ドーパントや電子受容性ドーパントによって
ドーピングされている。このような導電性ポリマーに
は、例えば、ポリ(アセチレン)、ポリ(サルファーナ
イトライド)、ポリフェニレン、ポリピロール、ポリ
(フェニレンサルファイド)、ポリチオフェン、ポリア
ニリン、等がある。
【0027】本発明においては、導電性フィルムは、例
えば電気的成膜や電気的重合といったような当業者に公
知の古典的技術を使用することによって、支持体上に成
膜することができる。
【0028】本発明においては、導電性フィルムは、単
にピロールタイプのモノマーから形成することができ
る、あるいは、例えばオリゴチオフェンといったような
予備的に合成されたオリゴマーから形成することができ
る、あるいは、電気重合可能ユニットを付帯した例えば
フェナントロリンやフェニルピリジン等といったような
遷移金属錯体ユニットのような、ポリマー形成時に共役
系が形成されるような、より複雑な分子システムから形
成することができる。
【0029】本発明においては、導電性フィルムが酸化
還元タイプのものである場合には、導電性フィルムは、
ビピリジンによって錯体化された例えばオスミウムやル
テニウム等の遷移金属といったような酸化還元中心を含
有したポリ(ビニルイミダゾール)タイプのポリマーマ
トリクスといったような、酸化還元ポリマーとすること
ができる。本発明において使用可能であるような電気化
学的発光特性を有したルテニウム錯体を含有したポリ
(4−ビニルピリジン)の一例は、文献[8]に記載さ
れている。
【0030】本発明においては、センサ分子は、例え
ば、DNA、オリゴヌクレオチド、抗体、タンパク質、
あるいは、酵素とすることができ、また、上述したよう
な特定の識別およびアセンブリ形成を行い得るような任
意の分子または生物分子とすることができる。
【0031】本発明においては、導電性フィルムが導電
性ポリマーフィルムである場合に、導電性フィルム上へ
のセンサ分子の取付は、バイオチップに対してセンサを
取り付けるに際して使用されている古典的な化学的技術
を使用して行うことができる。支持体とセンサとの間の
結合は、吸着による結合や、静電的結合や、自己集合や
シラナイゼーションによって得られた化学結合や、ある
いは、例えば自己集合やアンカー止めや結合特性や化学
的重合可能性や電気化学的重合可能性や感光性反応によ
る光化学的または光電気化学的重合可能性をもたらす基
によって基付加されたセンサ分子を成膜するに際して当
業者に公知の他の任意の化学的・電気化学的・光化学的
等の方法によって得られた化学結合、とすることができ
る。
【0032】本発明においては、支持体上に成膜された
フィルムとセンサとの間の結合は、例えば MICAMプロセ
ス(登録商標)といったようなプロセスにより、ワンス
テップで得ることができる。
【0033】例えば、仏国特許出願公開明細書第2 7
87 581号、仏国特許出願公開明細書第2 787
582号、および、米国特許明細書第5,810,98
9号には、本発明において使用可能であるような、フィ
ルムを成膜する技術およびセンサ分子を取り付ける技術
が、開示されている。そのような技術には、例えば、シ
リカ基板といったような支持体上における、例えばオリ
ゴヌクレオチドといったような本発明によるセンサ分子
によって基付加された例えばピロールモノマーといった
ようなモノマーに由来した例えばピロール前駆体分子と
いったような導電性ポリマー前駆体分子の電気重合があ
る。この技術においては、識別センサ分子の取付が得ら
れるようにして、基体上に導電性ポリピロールフィルム
を接着することができる。
【0034】本発明においては、また、センサを、支持
体上に例えば電気的グラフトによって成膜された例えば
ポリピロール(Ppy)フィルムといったような支持体
上のフィルムに対して、例えばアビジン/ビオチンシス
テムやこれと等価なシステムまたはこれらの派生物とい
ったような親和性識別システムによって、フィルムを成
膜した後に基付加することができる。
【0035】これにより、本発明において使用可能であ
るような、例えば、Ppy−DNA;Ppy−ビオチン
/アビジン/ビオチン−DNA;Ppy−ビオチン/ア
ビジン−タンパク質;Ppy−ビオチン/アビジン/ビ
オチン−抗体;といったような、導体−センサ分子フィ
ルム構造がもたらされる。このような構造は、例えば、
金(Au)製支持体やシリカ製支持体や導電性ポリマー
のグラフトを可能とする任意の支持体の上において使用
することができる。
【0036】このような取付は、例えば、センサのアド
レッシングによって行うことができる。アドレッシング
には、例えば、光化学的アドレッシング、例えば分配ロ
ボットを使用したミクロピペッティングといったような
機械的アドレッシング、および、電気化学的アドレッシ
ング、がある。ポリマーフィルム上にセンサを取り付け
るためのそのような技術は、当業者には公知である。ア
ドレッシングは、マルチアレイ分析を可能とする。
【0037】センサ分子のアンカー止めは、例えば活性
化されたエステルおよびアミンタイプといったような2
つの化学反応基の間における結合によって得ることがで
きる。2つの反応基の一方は、センサ分子に付帯され、
他方は、フィルム上にアンカー止めされる。センサ/フ
ィルム化学結合は、フィルムが付帯している化学基の活
性をブロックすることによって、妨害することができ
る。このような妨害は、解除あるいは『非妨害化』する
ことができ、これにより、例えば電気化学的活性化や光
化学的活性化によって、化学基を、再度、反応性とする
ことができる。この時点で、フィルム上におけるセンサ
の結合を、再度可能とすることができる。
【0038】本発明においては、マーカーは、当業者に
公知であるような複数の電気化学的発光性マーカーの中
の1つとすることができる。例えば、マーカーは、ルミ
ノール、イソルミノール、アミノフタルヒドラジン、お
よび、これらの派生物からなるグループの中から選択さ
れたものとすることができる。
【0039】本発明においては、ルミノールまたはイソ
ルミノールの派生物とは、以下の化学式を有した派生化
合物を意味している。
【化2】 ここで、RまたはR’は、基付加を可能とするような活
性基である、すなわち、本発明に基づき、ターゲット分
子上へのマーカーの取付を可能とするような化学的修飾
である。本発明を限定するものではないが、例示するな
らば、RまたはR’は、HN−(HC)−NH;
NH−(CH−(C)N;アルキル鎖ま
たはアルコキシ鎖が置換されたもの;あるいは、これら
の派生物の組合せ;とすることができる。マーカーは、
市販されている。例えば、N−(4−アミノブチル)−
N−エチルイソルミノールは、ABEIという商標名
で、SIGMA 社によって市販されている。
【0040】本発明においては、ターゲット分子とルミ
ノールとの間の結合は、RまたはR’置換基によって形
成される。したがって、これは、ターゲット分子の反応
基として選択されている。
【0041】その結合は、例えばDNA−ルミノールと
いったように直接的なものとすることも、また、例えば
DNA(ターゲット)−ビオチン/アビジン−ルミノー
ルといったようにビオチン/アビジンタイプの親和性に
基づいた間接的なものとすることも、できる。
【0042】本発明において使用可能なプロトコルの形
成は、例えば、文献[9][10]に記載されている。
【0043】本発明においては、ルミノールによるター
ゲットのマーキングは、ターゲット分子を試験用支持体
に接触させるというステップc)の、前においても、ま
た、後においても、行うことができる。言い換えれば、
ターゲット分子のマーキングは、試験用支持体に対して
ターゲット分子を接触させる前にすなわちセンサ分子/
ターゲット分子アセンブリが形成される前に試験試料上
において行うことも、また、ターゲット分子を試験用支
持体に対して接触させるというステップc)の後にすな
わちセンサ分子/ターゲット分子アセンブリが形成され
た後に試験試料上において行うことも、できる。当業者
であれば、例えば機能発揮を行うセンサ分子/ターゲッ
ト分子のタイプに依存して、本発明による方法を適切に
変形することができる。
【0044】ターゲット分子を試験用支持体に接触させ
るというステップc)は、明らかなように、センサ分子
とターゲット分子との間における特定のアセンブリ形成
に基づく分子識別を可能とするような物理的化学的条件
下において、行われる。このような条件は、例えば、核
酸センサとターゲット分子との場合には、相補的核酸ス
トランドのハイブリッド化を可能とする条件であり、ま
た、タンパク質タイプのセンサ/ターゲット分子の場合
には、タンパク質/タンパク質タイプの相互作用の識別
を可能とする条件である。それら条件は、当業者には公
知である。
【0045】ステップc)において接触させた時のター
ゲット分子とセンサ分子との間の識別により、センサ分
子/ターゲット分子による特定のアセンブリ形成が起こ
る。このようなアセンブリ形成には、支持体上に固定さ
れたセンサと溶液内のターゲット検体との間の識別すな
わち親和性に起因した超分子集合または超二分子集合が
ある。これらの例は、上述したとおりである。
【0046】濯ぐというステップd)においては、支持
体上の過剰のマーカーを除去する、すなわち、ターゲッ
ト分子に対して結合していないマーカー分子を除去す
る。これは、例えば、生理的水や、支持体上におけるセ
ンサ分子/ターゲット分子のアセンブリ形成を保存する
ような他の任意の溶液を使用して、行うことができる。
【0047】ステップe)においては、電気化学的発光
の読取を行う。本発明においては、発光は、導電性フィ
ルムを介して、ターゲット分子のマーカーと導電性支持
体との間における、直接的なまたは間接的な電子移動に
よってトリガーされる。
【0048】このステップe)においては、上面上に導
電性フィルムが成膜されている支持体は、電気化学的発
光をトリガーし得るようにして支持体に対して電圧を印
加することによって電流を流すための、電極として機能
する。導電性フィルムは、明らかなように、上記電子移
動を可能とし得るよう、電気伝導可能な状態で配置され
る。
【0049】図1および図2は、本発明による方法にお
ける電気化学的発光の読取時における、導電性フィルム
を介しての、マーキングされたターゲット分子と支持体
との間での、直接的電子移動(図1)または間接的電子
移動(図2)を概略的に示している。図1,2におい
て、“su”は、支持体を示しており、“f”は、導電
性フィルムを示しており、“li”は、導電性フィルム
とセンサ分子との結合を示しており、“S”は、センサ
分子を示しており、“C”は、ターゲット分子を示して
おり、“L”は、ルミノールを示しており、“e
は、直接的な電子移動を示しており(図1)、“MOx
/MRed ”は、間接的電子移動を可能とするよう
な、酸化還元伝達物質(M)と称される酸化還元対を示
している(Ox=酸化剤、Red =還元剤)。
【0050】本発明においては、支持体とルミノールと
の間における酸化還元伝達物質の目的は、ルミノールか
ら支持体に向けて電子を移動させることである。酸化還
元伝達物質は、溶液内に存在することも、また、アセン
ブリと一緒に支持体上に固定されることも、また、アセ
ンブリに対して結合されることも、できる。限定するも
のではないが、例示するならば、酸化還元伝達物質は、
例えばフェロセンまたはジフェロセンといったようなメ
タロセン族、溶液状態とされたあるいはポリピロールの
ような導電性フィルム上にグラフトされたあるいはセン
サ分子に対してグラフトされたような例えばコバルト錯
体といったような遷移金属錯体、あるいは、酸化還元特
性を有したDNAのインターカレーターまたは酸化還元
基を備えたDNAのインターカレーター、の中から選択
することができる。当業者であれば、機能発揮を行うタ
ーゲット分子およびセンサ分子に応じて、本発明による
方法を適切に変形することができる。
【0051】電気化学的発光読取という最終ステップ
は、放出された発光の強度を測定する照度計を使用する
ことによって、行うことができる。放出された発光強度
は、センサ分子に対してアセンブリ形成されたターゲッ
ト分子の濃度に比例する。
【0052】本発明による方法においては、支持体から
ルミノールに向けての電子移動は、導電性フィルムを介
して得られる。これは、Xu氏他によって開発されたシス
テムにおける場合[4]および Marquette氏他によって
開発されたシステムにおける場合[5]とは、相違す
る。実際、それら従来技術によるシステムにおいては、
支持体上における電気化学的発光基のアンカー止めは、
それぞれアルミニウムアルカンビスホスホン酸およびア
ミノヘキサンといったような非導電層によって得られて
いる。
【0053】本発明による導電性フィルムの使用は、支
持体/ルミノール間の電子移動に適しており、ECLに
よる検出という上記態様における性能に適している。
【0054】さらに、本発明による方法においては、支
持体は、(i)導電性フィルム内における生物学的対象
物の電気的に制御された固定、および、(ii)ルミノー
ルのECLプロセスのための『トリガー』としての活性
化、を可能とするという二重の活性機能を有している。
そのため、 MICAM(登録商標)タイプの電極ネットワー
クを使用してここ数年にわたって開発された技術をベー
スとした、バイオチップタイプのマルチアレイシステム
(並列処理型分析システム)に対して適用することを可
能とする。
【0055】与えられた試料内に存在する例えばDNA
シークエンスや他のDNAシークエンスといったような
他の分子といったような特定の分子を特定の態様でもっ
て識別するような MICAM(登録商標)タイプのバイオチ
ップを備えた各ブロックは、分析時に同時に検出を行う
ことができる。本発明の応用においては、順次的な態様
であるいは並列的な態様で、そのようなバイオチップの
各ブロックに対して適用し、例えばルミノールといった
ようなマーカーのECLをトリガーするための電圧を印
加するだけで、十分である。よって、例えばDNAの場
合には、発光を有した各ブロックにより、検体内に存在
するDNAシークエンスを識別することができる。支持
体は、(i)このDNAの例においては、生物学的対象
物の電気的に制御された固定、および、(ii)ECLの
ためのトリガーとしての活性化、を可能とするという二
重の活性機能を有している。
【0056】よって、本発明は、並列処理型(マルチア
レイ)の分析システム上における電気化学的発光方法の
実施を、史上初めて可能とする。その場合、固定用に使
用されている支持体は、化学発光のトリガーをも可能と
する。
【0057】さらに、マルチアレイシステムに対する本
発明の適用は、Hashimoto 氏他による特許文献[6]に
記載されているような順次的位置決めデバイスを設ける
必要なく、マルチアレイおよび/または並列的読取を可
能とする。
【0058】さらに、本発明による方法は、測定時にお
ける蛍光による本質的背景ノイズという問題点を排除し
つつ、直接的定量分析の実施を可能とする。
【0059】最後に、本発明においては、ルミノールマ
ーカーの固定は、厳密にターゲット分子上において行わ
れる。これは、文献[6]に記載されているように、D
NAバイオセンサの場合に電気化学的発光性インターカ
レーターを使用するといったような、従来技術による方
法とは相違している。
【0060】
【発明の実施の形態】本発明の他の特徴点や利点は、添
付図面を参照しつつ、本発明を何ら限定するものではな
く単なる例示としての以下の実験例を読むことにより、
当業者には明瞭となるであろう。
【0061】図1および図2は、本発明による電気化学
的発光読取時における、マーキングされたターゲット分
子と導電性フィルムを介した支持体との間の、直接的電
子移動(図1)および間接的電子移動(図2)を概略的
に示す図である。
【0062】[実験例] [実験例1]ポリピロールフィルムによってコーティン
グされた電極上における溶液内でのルミノールの電気化
学的発光 本発明者らは、電気発光基をポリピロールフィルム上に
固定するのではなく電気発光基を溶液状態としたにして
も、例えばポリピロールといったような導電性ポリマー
によってコーティングされた支持体から、電気的に生成
された発光を活性化できることを確認するために、予
め、一連の電気化学的発光(ECL)実験を行った。
【0063】ECL実験は、カーボン製動作電極(S=
0.2cm )とAgCl/Ag参照電極とから構成
された電極(『スクリーンプリント』された電極)か
ら、行った。発光測定は、pH=9の緩衝媒体をなす3
0mMのベロナール−HCl溶液内において所定濃度で
ルミノールを含有した2mlの溶液を収容した測定セル
内に配置された『スクリーンプリント』電極から放出さ
れた発光強度を測定する照度計を使用して、行った。E
CL測定は、まず最初に、カーボン電極と参照電極との
間に+0.450Vという電位差を印加し、次に、先の
混合体の中に、ベロナール緩衝媒体中の2mMの過酸化
水素溶液を55μlだけ注入することにより、行った。
これらすべての操作は、磁気撹拌下でおよび光保護環境
内で行った。
【0064】ポリピロールフィルムは、0.1MのH
O/LiClO内に50mMのピロールモノマーを含
有した溶液内において20mC/cm という電荷密
度でもって『スクリーンプリント』電極を有したカーボ
ン電極上において+0.80V/ECSという印加電位
において電気化学的手段により、支持体上に予め電着さ
せた。この電気合成は、古典的な電気化学的セル内で行
った。形成後には、フィルムを、モノマーを含有してい
ない0.1MのHO/LiClO溶液内に浸漬する
ことによって、フィルムの濯ぎを行った。この操作の終
了後に、『スクリーンプリント』電極を測定セル内に配
置し、電気的に生成された発光の測定を行った。
【0065】このような条件下において、ポリピロール
フィルムによってコーティングされたカーボン電極上に
おいて、3pmol(1.5nM)という最小量のルミ
ノールを検出することができた。この量に対し、信号/
雑音比は、3未満であった。このことは、本発明者らが
検出限界に到達したことを意味している。
【0066】このECL測定が、1.5nMのルミノー
ルと55μlの2mMの過酸化水素溶液とを含有したベ
ロナール緩衝溶液に対して接触した、裸のカーボン電極
からすなわちポリピロールフィルムによってコーティン
グされていないカーボン電極から再現されたときには、
収集された発光強度は、先の測定の場合よりも、3倍大
きいものであった。
【0067】したがって、電極がポリピロールフィルム
によってコーティングされたときには、発光量の2/3
が失われることがわかる。
【0068】[実験例2]過酸化ポリピロールフィルム
によってコーティングされた電極上における溶液内での
ルミノールの電気化学的発光 この実験例においては、本発明者らは、過酸化されたポ
リピロールフィルムによってコーティングされたカーボ
ン電極を使用した発光測定を行った。ポリピロールの成
膜は、実験例1の場合と同様にして行われた。
【0069】ルミノール溶液のECLの発光測定は、実
験例1における手順を使用して、行った。
【0070】しかしながら、この実験例においては、E
CL測定の前に、かつ、ポリピロールフィルムの電気合
成後に、ポリピロールによってコーティングされたカー
ボン電極を、0.1MのHO/LiClO媒体内に
おいて1V/ECSという電位を5分間にわたって印加
した。このような条件下においては、ポリピロールフィ
ルムが電気伝導特性を消失することが、文献において示
されている(ポリピロールが過酸化された、と称され
る)。
【0071】本発明者らは、3nMのルミノールと55
μlの2mMの過酸化水素溶液とを含有したベロナール
緩衝溶液においては、0.450Vという電位差を印加
したにしても、過酸化されたポリピロールフィルムによ
ってコーティングされたカーボン電極上において、発光
が得られないことを観測した。よって、このような条件
下において、ポリピロールフィルムが予め過酸化されて
いる場合には、ECL現象は、もはや検出することがで
きない。
【0072】この実験例により、フィルムの電気伝導状
態が、ルミノールのECLプロセスにおいて重要である
こと、さらに、電気的に生成された化学発光が、フィル
ム/溶液界面において起こること、がわかる。
【0073】また、いずれの文献も、ポリピロールフィ
ルム内に固定された例えばルテニウムトリビピリジン錯
体といったような電気化学的発光ユニットによって誘起
されたECLによる発光の観測に関しては、言及してい
ないことに注意されたい。
【0074】[実験例3]ポリピロールフィルム上に固
定されたルミノールの電気化学的発光 ポリピロールフィルム上に固定されたルミノールに関す
る史上初のECL研究を、市販のルミノール派生化合物
であるストレプトアビジン−イソルミノールを使用する
ことによって、行った。
【0075】ストレプトアビジンは、イソルミノールか
ら派生した平均して3つの分子がグラフトされたタンパ
ク質であって、ABEI(6−(N−(4−アミノブチ
ル)−N−エチル)アミノ−2,3−ジヒドロ−1,4
−フタラジン−1,4−ジオン)のことである。ストレ
プトアビジン−イソルミノールは、ビオチンとストレプ
トアビジンとの分子どうしの間に存在する強力な相互作
用(親和性定数Ka=1015)を介して、ビオチンエ
ンティティを含有したポリピロール(ポリピロールビオ
チン)からなるフィルム上にアンカー止めされた。
【0076】ポリピロールビオチンフィルムは、0.1
MのCHCN/nBuPF内に10mMのピロー
ルビオチンモノマー(A)を含有した溶液において、2
0mC/cm という電荷密度でもってAg+102
M/Agに対して−0.3V〜+0.8Vという電位に
わたって50mV/sでもって電位を連続的に走査する
ことによって、『スクリーンプリント』されたカーボン
電極上に電気合成された。
【化3】
【0077】pH=7のPBS緩衝溶液内においてフィ
ルムを濯いだ後に、フィルムを、ストレプトアビジン−
イソルミノールを0.5g/lで含有したpH=7のP
BS緩衝溶液に対して、5分間にわたって接触させた。
その後、電極を、pH=9.5の50mMカーボネート
緩衝溶液によって、注意深く濯いだ。
【0078】ポリピロールビオチン/ストレプトアビジ
ン−イソルミノール分子アセンブリを使用して、ECL
測定を行った。
【0079】上記のようにして修飾された『スクリーン
プリント』電極を、先の実験例と同様に、pH=9.5
の50mMカーボネート緩衝溶液を2mlだけ収容して
いる測定セル内に配置した。その後、カーボン電極とA
gCl/Ag電極との間に+0.450Vという電位差
を印加し、次に、カーボネート緩衝溶液中に、2mMの
過酸化水素溶液を55μlだけ注入した。そして、照度
計によって測定された発光強度の変化を、記録した。
【0080】過酸化水素の添加後には、120a.u.
(arbitary unit,任意単位)に対応して、すなわち、2
0pmol/cm というストレプトアビジン−イソ
ルミノールの固定された量に対応して、発光強度におけ
るかなりの変化が記録された。
【0081】ビオチンユニットを含有していないポリピ
ロールフィルムを使用して同様の実験(対照実験)を再
現することにより、そのようなポリマー上に単に吸着さ
れたストレプトアビジン−イソルミノールの量を、評価
することができた。ビオチン化されていないフィルム
は、化学式(B)によって表されるようなピロールモノ
マーを原料として電気合成された。
【化4】
【0082】ビオチン化されていないフィルムを使用し
て測定されたECL強度の測定は、28a.u.すなわ
ち5pmol/cm であった。
【0083】これら2つの測定により、ポリピロールビ
オチンフィルム上に本質的に固定されたストレプトアビ
ジン−イソルミノールの量は、15pmol/cm
であると評価することができる。
【0084】この値は、石英微量天秤測定によって得ら
れた値と一致した。
【0085】[実験例4]電気化学的発光による、ポリ
ピロールビオチンフィルム上における相補ODN/OD
N認識の検出 この実験例においては、本発明者らは、固定されたOD
Nと、相補ODNターゲットと、の間の認識を、電気化
学的発光によって検出することができることを実証す
る。
【0086】ここではストレプトアビジン−イソルミノ
ールとされたECLセンサは、特に相補ODNといった
ようなターゲット検体上に結合される。ODNセンサに
関しては、ODNセンサは、前もってアンカー止めされ
たアビジン分子の介在によってポリピロールビオチンフ
ィルム上に固定される。これにより、この実験例におい
て使用された分子アセンブリは、ポリピロールビオチン
/アビジン/ODNセンサ−ODNターゲット/ストレ
プトアビジン−イソルミノールという、多層システムに
対応している。
【0087】まず最初に、ポリピロールビオチンフィル
ムを、実験例3において説明した手順に従って、支持体
上に電気合成した。PBS緩衝溶液内において濯いだ後
に、フィルムを、PBS媒体内にアビジンを0.125
g/lでもって含有している溶液内に、5分間にわたっ
て放置した。これにより、ビオチンとアビジンとの間の
強力な相互作用によって、ポリピロールビオチンフィル
ム上にアビジン分子が固定される。その後、電極を、P
BS緩衝溶液で濯ぎ、0.6μMでもってビオチン化O
DNセンサを含有した溶液に対して接触させた。
【0088】各ODNセンサがそれぞれの端部にビオチ
ン基を付帯していることにより、ポリピロールビオチン
/アビジンアセンブリ上におけるODNセンサのアンカ
ー止めが、容易に実現される。それは、単なる接触によ
って、自由状態に維持されているアビジンサイトと、O
DNセンサ上にグラフトされたビオチン分子と、の間の
相互作用が可能とされるからである。
【0089】ODNセンサによるODNターゲットの認
識は、ポリピロールビオチン/アビジン/ODNセンサ
というアーキテクチャー(あるいは、構造物)上に固定
される。上述したのと同様に、これは、上記分子アーキ
テクチャーを、PBS媒体中に相補ODNターゲット
(ビオチン化されたODNとも称される)を0.6μM
でもって含有した溶液に対して、単に接触することによ
って、得られた。ODNセンサとODNターゲットとの
間のハイブリッド化が実際に有効であることをECLに
よって確認するために、ストレプトアビジン−イソルミ
ノール分子を、ODNセンサに対して適合したODNタ
ーゲット上にグラフトした。この場合にも、グラフト
は、ODNターゲットがその端部にビオチン分子を付帯
していることが既知であることにより、ビオチンとアビ
ジンとの間の相互作用によって容易に得られる。
【0090】ECL測定自体を実行するに先立って、
『スクリーンプリント』された電極からなるカーボン電
極上にアンカー止めされたポリピロールビオチン/アビ
ジン/ODNセンサ−ODNターゲット/ストレプトア
ビジン−イソルミノールというアセンブリを、pH=
9.5の50mMカーボネート緩衝溶液によって、注意
深く濯いだ。その後、上述したのと同様に、『スクリー
ンプリント』電極を、pH=9.5のカーボネート緩衝
溶液を2mlだけ収容している測定セル内に配置するこ
とにより、ECL測定を行った。媒体中に、2mMの過
酸化水素溶液を55μlだけ注入した後に、カーボン電
極と AgCl(s)/Ag参照電極との間に+0.4
50Vという電位差を印加した。ECLによって放出さ
れた発光強度の測定は、平均して65a.u.であっ
た。この数値は、ストレプトアビジン−イソルミノール
の10pmol/cm という表面固定に相当する。
この結果により、導電性支持体の界面において起こるよ
うな、例えばODNセンサと相補ODNターゲットとの
間のハイブリッド化といったような生物学的事象の検出
および定量化を、ECLによって行うことができること
がわかる。
【0091】観測された電気化学的発光が、実際に、O
DNセンサとODNターゲットとの間のハイブリッド化
によるものであることを確認するために、本発明者ら
は、ポリピロールビオチン/アビジン/ODNターゲッ
トというアセンブリを、この場合には、相補ODNター
ゲットではなく単に非相補ODNを含有した溶液に対し
て接触させるという、同様の実験を行った。この場合に
は、固定されたODNセンサと溶液中の非相補ODNと
の間において、ハイブリッド化による本質的認識は、引
き起こされなかった。
【0092】その結果、ビオチンアンカー止めポイント
がないことにより、ストレプトアビジン−イソルミノー
ルは、ポリピロールビオチン/アビジン/ODNターゲ
ットシステム上において、自身を固定する。この理由に
より、予期されるように、2mMの過酸化水素溶液を5
5μlだけ注入しさらに電圧を印加したにしても、この
場合には、発光が検出されなかった。これにより、先に
観測された結果が、実際に、ODNセンサと相補ODN
ターゲットとの間のハイブリッド化の結果であることが
実証された。
【0093】[実験例5]ECLによる、ポリピロール
ビオチンフィルム上における相補ODN/ODN認識の
検出の再生可能性 文献[7]に示されているように、ドデシル硫酸ナトリ
ウム(sodium dodecyl-sulphete,SDS)という強力な界
面活性剤による補助により、ビオチン/アビジン相互作
用を破壊することができ、これにより、ポリピロール−
ビオチンというポリマーマトリクスの再生を誘起するこ
とができる。
【0094】したがって、本発明者らは、ポリピロール
ビオチン/アビジン/ODNセンサ−相補ODNターゲ
ット/ストレプトアビジン−イソルミノールというアセ
ンブリをさらなる他のECL測定においても使用すると
いう2回の使用に関する再利用の可能性を研究した。
【0095】この理由のために、ポリピロールビオチン
/アビジン/ODNセンサ−相補ODNターゲット/ス
トレプトアビジン−イソルミノールというアセンブリ上
において1回目のECL測定を行った後に、上記分子ア
ーキテクチャーを破壊してカーボン電極上にポリピロー
ルビオチンフィルムだけがアンカー止めされているよう
な状況とし得るよう、そのアセンブリを、50mMのS
DS水溶液によって60℃において処理した。
【0096】脱イオン水による注意深い濯ぎ後に、最初
のアセンブリ(ポリピロールビオチン/アビジン/OD
Nセンサ−相補ODNターゲット/ストレプトアビジン
−イソルミノール)と同等の新たなアセンブリが、再生
されたポリピロールビオチンフィルム上において、形成
された。
【0097】上記新たなアセンブリが形成された後に、
発光物質を、上述の場合と同様に、0.450Vという
電圧を印加した状態で、pH=9.50の50mMカー
ボネート緩衝溶液からなる2mlの媒体中に電極を配置
しさらに媒体中に2mMの過酸化水素溶液を55μlだ
け注入することによって、励起した。この実験時に記録
された発光強度変化は、55a.u.であった。この値
は、第1回目の測定時に得られた値よりもわずかに劣る
ものであり、8pmol/cm というストレプトア
ビジン−イソルミノールの濃度に対応する。
【0098】この研究は、ポリピロールビオチンマトリ
クスの再生後においても、DNAのハイブリッド化をな
おも検出することができることを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による電気化学的発光読取時におけ
る、マーキングされたターゲット分子と導電性フィルム
を介した支持体との間の直接的電子移動を概略的に示す
図である。
【図2】 本発明による電気化学的発光読取時におけ
る、マーキングされたターゲット分子と導電性フィルム
を介した支持体との間の間接的電子移動を概略的に示す
図である。
【符号の説明】
直接的な電子移動 f 導電性フィルム li 導電性フィルムとセンサ分子との結合 su 支持体 C ターゲット分子 L ルミノール MOx 酸化剤 MRed 還元剤 S センサ分子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 21/76 G01N 21/76 21/78 21/78 C 33/533 33/533 37/00 102 37/00 102 // G01N 33/483 33/483 F (71)出願人 500140622 ユニヴェルシテ ジョセフ フーリエ UNIVERSITE JOSEPH F OURIER フランス国, 38041 グルノーブル セ デ, ブワート ポスタル 53 イクス, アベニュ サントラル, 621番地 (71)出願人 503161615 ウニベルシテ クロード ベルナール リ ヨン 1 フランス・69622・ヴィリュールバンヌ・ セデックス・ブールヴァール・デュ・11・ ノヴェンブレ・1918・43 (72)発明者 マーシャル・ビロン フランス・38100・グルノーブル・シュマ ン・バルラル・7・ビス (72)発明者 ジェラール・ビダン フランス・38100・グルノーブル・リュ・ デ・トロワ・エピ・3 (72)発明者 アグネス・デュポン・フィリアール フランス・38000・グルノーブル・リュ・ ダギエル・5 (72)発明者 ロイク・ブラム フランス・69300・カルイレ・ルト・ド ゥ・ストラスブール・85 Fターム(参考) 2G045 DA12 DA13 DA20 DA36 DA37 FB02 FB03 FB05 FB13 FB15 GC15 2G054 AB04 CA21 CA22 CA23 CA28 CE08 EA01 GE01 4B063 QA01 QA13 QA18 QA19 QQ03 QQ42 QR32 QR48 QR55 QS33 QS34 QS36 QS39 QX02 QX04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に取り付けられたセンサ分子
    と、試験対象をなす試料内における検出対象ターゲット
    分子と、の間における分子識別を検出するための方法で
    あって、 a)支持体上に、電子伝導または酸化還元伝導に基づく
    導電性フィルムを成膜するとともに、このフィルム上に
    センサ分子を取り付けることによって、試験用支持体を
    形成するステップと; b)前記ターゲット分子を、電気化学的発光性マーカー
    によってマーキングするステップと; c)前記ステップb)の後にあるいは前記ステップb)
    の前に、前記ターゲット分子を、前記センサ分子と前記
    ターゲット分子との間における特定のアセンブリ形成に
    基づく前記分子識別を可能とするような物理的化学的条
    件下において、前記試験用支持体に対して接触させるス
    テップと; d)過剰の電気化学的発光性マーカーを除去するととも
    に同時に前記ステップc)に基づく前記センサ分子と前
    記ターゲット分子との間における前記特定のアセンブリ
    形成を維持し得るようにして、前記試験用支持体を濯ぐ
    ステップと; e)前記ステップd)において得られた濯ぎ済み試験用
    支持体において、前記導電性フィルムを介しての前記タ
    ーゲット分子と前記支持体との間の直接的または間接的
    な電子移動によってトリガーされた電気化学的発光信号
    を読み取るステップと;を具備することを特徴とする方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、 前記ステップa)においては、前記支持体上において、
    導電性ポリマーの前駆体モノマーであるとともに前記セ
    ンサ分子が付加された前駆体モノマーの電気的重合を行
    うことを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法において、 前記導電性フィルムを、ポリピロールフィルムとするこ
    とを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の方法において、 前記センサ分子を、アビジン/ビオチンシステムによっ
    て、前記導電性フィルム上に取り付けることを特徴とす
    る方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の方法において、 前記センサ分子を、DNA、抗体、タンパク質、あるい
    は、酵素とすることを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の方法において、 前記電気化学的発光性マーカーを、ルミノール、イソル
    ミノール、アミノフタルヒドラジン、および、これらの
    派生物からなるグループの中から選択されたものとする
    ことを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の方法において、 R,R’を、HN−(HC)−NH、NH
    (CH−(C )N、あるいは、これらの派
    生物の中から選択されたような、前記ターゲット分子の
    マーキングを可能とする活性基としたときに、前記電気
    化学的発光性マーカーを、 【化1】 という化学式を有しているような、ルミノールの派生物
    またはイソルミノールの派生物からなるグループの中か
    ら選択されたものとすることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の方法において、 前記ステップe)においては、前記導電性フィルムを介
    しての前記ターゲット分子と前記支持体との間の電子移
    動が間接的である場合に、例えばフェロセンまたはジフ
    ェロセンといったようなメタロセン族、溶液状態とされ
    たあるいは前記導電性フィルム上にグラフトされたある
    いは前記センサ分子上にグラフトされたような例えばコ
    バルト錯体といったような遷移金属錯体、あるいは、酸
    化還元特性を有した前記センサ分子のインターカレータ
    ーまたは酸化還元基を備えた前記センサ分子のインター
    カレーターからなるグループの中から選択された酸化還
    元伝達物質によって、前記電子移動が得られていること
    を特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載され
    た方法の使用であって、 試料内に存在するターゲット分子の定量分析または定性
    分析に対して使用することを特徴とする使用。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれか1項に記載さ
    れた方法の使用であって、 マルチアレイ分析システムおよび/または並列型分析シ
    ステムにおいて使用することを特徴とする使用。
JP2003126656A 2002-05-03 2003-05-01 電気化学的発光によって分子識別を検出するための方法 Pending JP2003344407A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR0205562 2002-05-03
FR0205562A FR2839364B1 (fr) 2002-05-03 2002-05-03 Procede de detection d'une reconnaissance molecukaire par electrochimiluminescence

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003344407A true JP2003344407A (ja) 2003-12-03

Family

ID=28800127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003126656A Pending JP2003344407A (ja) 2002-05-03 2003-05-01 電気化学的発光によって分子識別を検出するための方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20030232368A1 (ja)
EP (1) EP1359421A1 (ja)
JP (1) JP2003344407A (ja)
FR (1) FR2839364B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006030788A1 (ja) * 2004-09-14 2006-03-23 Shinichiro Isobe インターカレータ及びそれを用いた遺伝子検出方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101427354B1 (ko) * 2005-07-28 2014-08-07 신이치로 이소베 생체분자용 표지색소 및 표지키트와 생체분자의 검출방법
WO2010062787A1 (en) * 2008-11-03 2010-06-03 Washington University Bioluminescence imaging of myeloperoxidase activity in vivo, methods, compositions and apparatuses therefor
CN107459487B (zh) * 2017-08-02 2020-01-10 曲阜师范大学 一种双波长pH值比色传感材料鲁米诺衍生物及其功能化比色试纸的制作及应用
CN109507174B (zh) * 2019-01-16 2020-12-29 济南大学 基于姜黄素复合ZnO纳米粒子猝灭鲁米诺电化学发光传感器的制备
CN112730386B (zh) * 2020-12-17 2022-12-16 南京理工大学 一种基于电化学发光的异丙托溴铵/硒糖检测方法
CN112649616A (zh) * 2020-12-30 2021-04-13 北京联众泰克科技有限公司 用于心肌肌钙蛋白i检测的组合物及应用和磁微球电化学发光免疫检测试剂盒与检测方法
CN113340881B (zh) * 2021-06-04 2023-04-25 安徽师范大学 目标物和氧化还原双响应适配体传感器及其制备方法和应用以及鱼腥藻毒素的定量检测方法

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5832166A (ja) * 1981-08-21 1983-02-25 Hitachi Ltd 免疫定量用分析要素
US5310687A (en) * 1984-10-31 1994-05-10 Igen, Inc. Luminescent metal chelate labels and means for detection
US4721601A (en) * 1984-11-23 1988-01-26 Massachusetts Institute Of Technology Molecule-based microelectronic devices
US4839322A (en) * 1986-05-05 1989-06-13 The Lubrizol Corporation High surface area polymers of pyrrole or copolymers of pyrrole
US5156810A (en) * 1989-06-15 1992-10-20 Biocircuits Corporation Biosensors employing electrical, optical and mechanical signals
US5776672A (en) * 1990-09-28 1998-07-07 Kabushiki Kaisha Toshiba Gene detection method
JPH04324358A (ja) * 1991-04-24 1992-11-13 Teikoku Seiyaku Co Ltd 糞便中のヒトヘモグロビン測定法
US5264092A (en) * 1991-10-02 1993-11-23 Moltech Corporation Redox polymer modified electrode for the electrochemical regeneration of coenzyme
FR2703463B1 (fr) * 1993-03-29 1995-05-19 Commissariat Energie Atomique Film de polymère conducteur dopé par des hétéropolyanions mixtes, utilisable pour la détection des ions nitrites .
FR2703359B1 (fr) * 1993-03-31 1995-06-23 Cis Bio Int Copolymère nucléotide(s)/polymère conducteur électronique ; son procédé de préparation et son utilisation .
WO1996028538A1 (en) * 1995-03-10 1996-09-19 Meso Scale Technologies, Llc Multi-array, multi-specific electrochemiluminescence testing
US6207369B1 (en) * 1995-03-10 2001-03-27 Meso Scale Technologies, Llc Multi-array, multi-specific electrochemiluminescence testing
US6319670B1 (en) * 1995-05-09 2001-11-20 Meso Scale Technology Llp Methods and apparatus for improved luminescence assays using microparticles
CA2230802C (en) * 1995-09-01 2008-04-01 Ortho-Clinical Diagnostics, Inc. Analytical element and method for the determination of a specific binding ligand using a vanadium bromoperoxidase as a signal-generating enzyme
US7014992B1 (en) * 1996-11-05 2006-03-21 Clinical Micro Sensors, Inc. Conductive oligomers attached to electrodes and nucleoside analogs
FI970593A (fi) * 1997-02-12 1998-08-13 Sakari Mikael Kulmala Pinnoitettujen johteiden käyttö analyyttisiin tarkoituksiin
US5810989A (en) * 1997-09-04 1998-09-22 Motorola, Inc. Photoelectric synthesis of DNA or protein probe arrays
DE19835869C2 (de) * 1998-08-07 2003-09-18 Fraunhofer Ges Forschung Biosensoren und Verfahren zu ihrer Herstellung
US6197881B1 (en) * 1999-08-18 2001-03-06 Biopixel Ltd. Electrically conductive copolymers and their preparation

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006030788A1 (ja) * 2004-09-14 2006-03-23 Shinichiro Isobe インターカレータ及びそれを用いた遺伝子検出方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1359421A1 (fr) 2003-11-05
FR2839364B1 (fr) 2004-12-24
FR2839364A1 (fr) 2003-11-07
US20030232368A1 (en) 2003-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Qi et al. Electrogenerated chemiluminescence biosensing
Rahman et al. Gold nanoparticles doped conducting polymer nanorod electrodes: ferrocene catalyzed aptamer-based thrombin immunosensor
Hu et al. Applications and trends in electrochemiluminescence
Wang et al. Electrochemiluminescent imaging for multi-immunoassay sensitized by dual DNA amplification of polymer dot signal
Kelley et al. Electrochemistry of methylene blue bound to a DNA-modified electrode
Armistead et al. Modification of indium tin oxide electrodes with nucleic acids: detection of attomole quantities of immobilized DNA by electrocatalysis
Forster et al. Electrogenerated chemiluminescence
Liu et al. A monochromatic electrochemiluminescence sensing strategy for dopamine with dual-stabilizers-capped CdSe quantum dots as emitters
EP1042508B1 (en) Methods for improved luminescence assays using microparticles
Radi Electrochemical Aptamer‐Based Biosensors: Recent Advances and Perspectives
Chang et al. Ru (bpy) 32+-doped silica nanoparticle DNA probe for the electrogenerated chemiluminescence detection of DNA hybridization
US6576461B2 (en) Electrochemical affinity assay
EP1075656B1 (en) Detection of a target in a sample
Hong et al. Electrochemiluminescence-incorporated lateral flow immunosensors using Ru (bpy) 32+-labeled gold nanoparticles for the full-range detection of physiological C-reactive protein levels
US6602400B1 (en) Method for enhanced bio-conjugation events
Nie et al. Electrochemiluminescence biosensor based on conducting poly (5-formylindole) for sensitive detection of ramos cells
Zong et al. Chemiluminescence imaging for a protein assay via proximity-dependent DNAzyme formation
Polsky et al. Multifunctional electrode arrays: towards a universal detection platform
Zhao et al. Triple quenching of a novel self-enhanced Ru (II) complex by hemin/G-Quadruplex dnazymes and its potential application to quantitative protein detection
Arinaga et al. The role of surface charging during the coadsorption of mercaptohexanol to DNA layers on gold: direct observation of desorption and layer reorientation
JP2006514264A (ja) 液体溶媒中の検体の測定
Liu et al. Gold nanoclusters as signal amplification labels for optical immunosensors
JP2003344407A (ja) 電気化学的発光によって分子識別を検出するための方法
Baş et al. Photoelectrochemical competitive DNA hybridization assay using semiconductor quantum dot conjugated oligonucleotides
JP2006525662A (ja) 生体分子装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060428

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070724

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071221